<長谷部彩>に投票したときの自分の萌え文を再掲。
同人作家は大別して二種類に分類できる。売れる同人作家と売れない同人作家だ。
長谷部彩はその中でも、とびきり売れない部類に属する同人作家だ。
同人誌即売会を埋め尽くすオタクの人ごみの中、
誰からも注目されず、心血を注いだ同人誌がちっとも売れなくていつもと寂しそうにしている暗い娘。
それが長谷部彩。
彼女の同人誌は二次創作ではない。アニメやゲームのキャラは出てこない。ネコミミもメイドさんも出てこない。
硬派な完全オリジナルものである。しかも写実的な渋い作風の同人誌。
技術も経験も豊富なのに流行の真逆を敢えて行くのは、
彼女に表現者として漫画で表現したいものがあるからだろう。しかし、それが売れないからなおのこと切ない。
例えるなら、最萌で敗退確実の、でも大好きなキャラを必死で支援しているのに、
自分の応援しているキャラには全然票が入らず、相手には400票も500票も票が入っていく、そんな心境だ。
共感できすぎて涙が出そうだ。
原作ゲームでは当然、彩をメインヒロインとした攻略ルートもあるものの、
第2期アニメ「こみっくパーティーRevolution」では活躍の機会も少なく、存在感の薄い彩。
しかし、そんな彩にも特技を生かしての活躍の場が回ってくる。それがアニメ第9話、
ひょんなことからサバゲー軍団と対決することになるエピソードである。
サバゲーマニア軍団の銃撃によって次々と同人仲間たちが倒れていく中、
彩は最後の一人として孤軍奮闘するのである。
サバゲー軍団の圧勝と思われたその時、まさかの大逆転が起こる。
サバゲー軍団が一人、また一人と死角からの攻撃に倒れていく。何が起こっているのか!?
一人が叫ぶ。
「これは、まさか……ステルス人間!?」
そう、人ごみ溢れる同人誌即売会場において誰にも認知されず一冊も本が売れない彩、
その圧倒的な存在感のなさを武器に気配を殺し、敵の視界から消えつつ死角から銃撃を浴びせる、
人間ステルス迷彩、いやステルス彩である。彩の大活躍によって仲間たちは勝利を手にする。
でも彩はちっとも嬉しそうじゃない。当たり前だ! ヒドス!! カワイソス!!
……とまあ、そんな風にギャグのネタにされる程存在感のない彩なんですけれど、
先述のようにゲーム版では成長と挫折の萌えエピソードもあったり、
アニメ2期でも序盤や終盤では集中的にいい感じの見せ場があったりして、
決してネタキャラとしての魅力だけではないのです。
第3回戦の時にネット配信されていた12話では、
同人作家としての将来に行き詰まりを感じている主人公を気遣ったりする心細やかな面も見られて、
なかなか萌えるエピソードだったのではないでしょうか。
GyaOでの「こみっくパーティーRevolution」ネット配信もいよいよ最終回の配信となってしまいましたが、
これも機会があったら見てあげてください。
GyaO - こみっくパーティーRevolution 最終話が無料配信中
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