カレイドスター すごい (;´Д`)ハァハァ(゚Д゚)ウッ! 8

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404名無しさん@お腹いっぱい。
36th Stage 「レオンとの すごい 特訓」より

ドアの前に立つと小さな嗚咽が聞こえてきた。
泣いてる…いつも強気なメイが…
ドアを開けないほうがいい。多分メイも怒る。
でも…、でも、でもっ!
「メイ!入るよ!」
「なっ!そらっ!? 勝手に入らないで!」
メイが止める、でもかまわずドアを開けた。

「……で?何しにきたのよ…」
「あ…えっとその…」
メイは真っ暗な部屋のベッドに座っていた。背中を向けながら目元を拭っているのが意地らしい。
あぁ〜話すこと考えてなかった。どうしよう。
でもいつも元気なメイが落ち込んでると思ったら居ても立ってもいられなくて、
公演中にあんなことがあったんだから落ち込むのは当たり前だし
私もよく落ち込むけど私にはアンナやミアやマリオンやロゼッタがいるから大丈夫。
でもメイはカレイドステージ来たばかりであんまり知り合いいないみたいだし悩みを言えそうにないし、
せめて聞き役くらいになれたらなぁーなんて思ってるけどでもメイは嫌がりそうだし…
「…そら…あんた全部声に出てる」
「ええぇーーっ!! き…気が付かなかった…」
「ふぅ、まったくあんたはいつもいつもそんななのね」
「ご、ごめん…」
「そんな顔しなくたって怒ってないわよ 確かに私悩み言えるような友達いないもん」
「メイ…よかった…」
「よかないわよ!あんたがいつもそんなだから…悩んでるのバカみたいじゃない…」
「ごめん…」
「ごめんで済むなら警察は要らないって中国のことわざを知らないの!?責任とってよね」
「せっ責任ですか!?」
「露骨に嫌そうな顔しなくたってあんたなんかに相談なんかしたくないんだから…、だからとりあえずこっち来て座ってなさいよ…」
「…わかった、メイ」
405名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/21(土) 22:07:31 ID:+Db1zV4d
チッ…チッ…チッ…
灯りもつけない暗い部屋、何分たったんだろう?ベッドからでは文字盤も見えない。
隣のメイとは微妙な距離、ギプスのついた右手をかばうようにして座っている。
手を伸ばせば届くのに、触れるのがすごく怖い。小指の先ほどでも触れれば砕けてしまいそう。
気が付くと肩が震えているのが長い髪の動きでわかった。メイは必死に身体の震えを押さえ込もうとしていた。
「メイ…」
「うるさいっ!こっち見るな!」
「メイ…」
「何よ…こんな時に…やさしくしないでよ…あんたは敵なんだから…」
「メイ」
さっきまで手を差し伸べるのを怖がっていたはずなのに、自分でも不思議なくらい自然にメイを抱きしめていた。
「ば、ばかっあんたは敵だって言ってるでしょ!? なんで抱きついてくんのよ…」
「私ね…昔からお母さんにこうしてもらうと泣き止んだんだって」
「ああ、お母さんって言ってもホントのお母さんじゃないんだけど、でも抱きしめられるとすごく安心できたんだ」
「あんた…母親いないの…」
「うん、でねこうして(チュッ)」
「うぁ!?なっ!こらどさくさにまぎれて何してんのよ!?あんた」
「好きだよー、メイー(チュッ)」
「えぇっ!?」
私は子供の頃、母にされた通りメイの黒いつややかな髪や少し涙の味がするやわらかいほほ、耳や額にもキスをしていく。
「なっ恥ずかしい!やめて!」
私の腕の中でメイがもがく。でもギプスの片手をかばっているのかあまり強くはない。
「クスッ…メイってばかわいー」
「こんなこと恥ずかしげも無くできるのはあんたくらいよ…」
ふてくされた声、でもメイはもがくのを止め腕の中に収まってくれている。
それがとてもうれしくてキスの雨を降らせていく。指の間を抜けていくメイの黒髪が心地良い。
細い眉毛、瞼、ほほ、そして互いの鼻先が触れた時、私は固まってしまった。
ここにしちゃったら言い訳できないよね…
「…………(チュッ)」
「えっ?メイ?」
「あんた!ここまでやっといてそこで止まるってどういう了見よ?」
「う、うんごめん」
「あ…たしのために…ここまでしたんだったら、ちゃっちゃんと…責任、取りなさいよね」
「うん!」
メイは観念したようにベッドに横たわった。痛めた腕に気をつけながら体を重ねていく。
406名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/21(土) 22:08:30 ID:+Db1zV4d
「ちょっとそら、その前に聞かせなさいよ」
「何?メイ」
「あんたさっき…あたしのこと…」
「………」
「…ってあれどういう意味?」
「え?何?」
「だから…よ!」
「メイ聞こえないよ」
「だから!あたしのこと好きってっ!…どういう……意味よ…」
暗くともメイが真っ赤になっているのが触れている左手の温かさでわかった。
答えの代わりに唇に唇をぶつけるように重ね、
「まだヒミツだよ」
更に開こうとするメイの唇をもう一度唇でふさいだ。

だってこれから教えてあげるんだから!
407名無しさん@お腹いっぱい。:2006/01/21(土) 22:13:58 ID:+Db1zV4d
えーと、まずそら×メイです。
いつも強気なあいつが弱ったところをガブリです。
あと、「あのときそらがドアを開いていたら」というifが分岐なので
怪我してから初顔合わせする本編38話は忘れてください。

エロシーンはありません。
各自ご自由に別途用意するか脳内補完をよろしくお願いします。
ちなみに中国にあんなことわざは無いと思いますw