1 :
アナーキーさん:
熊に出会った
2 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:09:22.83
熊は言った
「力が欲しいか?」と
3 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:10:29.32
俺は当時村一番の力持ちだったから
「いらない。これ以上力なんて持ってどうすんだよ」
と返した
4 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:11:07.59
赤ずきんちゃんは不思議な力を手に入れた
5 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:11:32.58
6 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:11:36.39
すると熊はがおー!と吼え、俺に突進してきた
7 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:12:24.28
ぶっとばされて谷底に落ちた
8 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:13:05.75
そしてその時見た夢の中で熊は言った
「世界を舐めるな小僧!」
9 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:14:12.32
思わぬ怒号にびびってひっ、と声をあげた
その拍子に目が覚めた
10 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:14:42.36
そこは洞窟だった
11 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:16:03.27
起き上がってみると背中に激痛が走った
どうやら落ちた時に怪我をしてしまったらしい
12 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:16:55.52
するとどこからともなく現れた鷲がこう言った
「お前はもう、再起不能だよ」と
13 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:17:24.24
俺は深く絶望した
14 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:18:20.51
俺は熊を恨んだ
熊に復讐することを決意した
15 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:18:51.47
すると鷲が言った
「力が欲しいか?」と
16 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:19:57.45
熊と同じその問いかけに、俺は今度こそこう言った
「力が欲しい…熊を倒すほどの、力が欲しい!」
17 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:20:45.70
鷲は「よかろう、ならばついてきたまえ」といい、洞窟の奥へと歩き始めた
18 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:21:24.70
俺は背中が痛かったけど歩いてついていった
凄く痛かった
19 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:22:12.46
20 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:23:29.95
洞窟の奥につくときらめく湖があった
鷲は「この湖の中にいる虹色の金魚を探して食べろ」と言った
21 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:24:17.42
俺は金魚を探した
背中が痛かったけどまあ我慢できた
22 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:25:24.53
そして虹色の金魚を見つけた
おお、これが…と思わず両掌ですくってみた
23 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:26:14.04
すると虹色の金魚は「きゃっ、なにすんのよ!変態!」と言った
24 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:27:30.73
俺は「おお、ごめんよ。でも力を手にするには君を食べなくちゃいけないんだ。許しておくれ」と言った
25 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:28:04.33
金魚は言った
「どうして力を求めるの?」と
26 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:29:08.50
27 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:29:31.87
俺は「熊に仕返しをするためさ」と返した
28 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:30:41.34
金魚は「熊に何をされたの?」と言った
29 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:31:46.97
俺は熊に谷底に落とされたときの傷口を金魚に見せた
「見てくれよ。これ、痛かったんだ」
30 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:32:53.42
金魚はしばらく傷口を見つめた後、悲しそうな声で言った
「痛そうな傷ね」
31 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:34:29.88
俺はふふん、と得意気になった
傷口を心配されたのがほめられたみたいで少し嬉しかった
32 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:35:39.41
「そうだろうそうだろう、痛そうに見えるだろう。だからやり返すんだ」
33 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:36:27.86
しかし金魚の表情は曇ったままだ
34 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:38:00.20
金魚は言った
「熊さんに仕返ししたとして、それであなたの気は晴れるの?」
35 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:38:35.89
36 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:40:07.77
「もちろんさ。熊を思う度にこの傷が、心が疼くんだ。熊を殺せばスッキリするはず」
37 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:41:55.75
「そう…ならば私を食べなさい。復讐であなたの心が安らぐと言うのなら」
「ありがとう」
38 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:43:38.06
俺に同調してくれた虹色の金魚はしかし、食べられる寸前までその悲しい表情のままだった
見ていられなかった俺は目をつぶり、一思いに金魚を飲み込んだ
39 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:44:37.59
心臓がドクンと高鳴った
40 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:45:53.43
「寒いのに平気なんですか?」ってのが最初のセリフ「あー冬は水温の方が高いから平気っすよ」って返した嫁
「健康なんですね」←コレが意味深だった
俺「うん俺バカだけど体だけは丈夫でさ」嫁「クスッ」(多少脚色しております)
んでそのあと世間話的な事を20分くらいした後「私も若い頃サーフィンやりたかったんだけどできなかったの」
「別に歳なんか関係ないだろ今からでもできるよ」「じゃあ教えてください」「えっ」「だめですか」「まあいいけどねえちゃん彼氏とかいんの」
「いるように見えますか」
「可愛いからいるだろ 彼氏いるのに他の男と海とかマズイんじゃないの」
「主人は3年前に亡くなりました」
「えっ」
嫁の旦那は研究所的な所の職員で優男
物静かで優しい性格に惚れて一緒になったが体が弱く病死
寂しさに打ちひしがれている時に出会ったのが野生動物みたいな俺
殺しても死なないようなタフさと前科持ちでも全く気にしない図々しさに惚れた模様知り合ってから半年後に志願兵で震災復興に行ったのが決定打で結婚を申し込まれ入籍
口癖は「日本の安全を守ってください」自衛隊か俺はwww
41 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:45:56.98
身体中が痛くて立っていられなくなった
地面に手と膝をつき、はあはあと息を切らした
42 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:47:31.62
目が覚めた
どうやらいつの間にか気を失っていたようだ
43 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:48:30.84
起き上がってみると背中に痛みはなかった
やったぜ、これで熊に仕返しできる
44 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:49:16.01
俺は喜び、スキップしながら洞窟の外へ出た
45 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:49:58.28
外へ出るとそこは谷底
もといた場所に行くにはこの崖を登らなければならない
46 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:51:25.97
俺は崖の突起に手をかけ、登り始めた
47 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:53:38.42
するすると登れた
これも虹色の金魚の力なのだろう
普通に登ると3時間はかかりそうな崖だったが3分くらいで登れた
48 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:54:51.54
そして熊を見つけた
熊は少し驚いた様子だったが、俺から溢れ出る虹色のオーラを見ると納得したようだった
49 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:55:54.56
「どうやら、力を手にいれたようだな」
熊はそう言いながら姿勢を低くし、戦闘態勢に入った
50 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:56:25.50
「寒いのに平気なんですか?」ってのが最初のセリフ「あー冬は水温の方が高いから平気っすよ」って返した嫁
「健康なんですね」←コレが意味深だった
俺「うん俺バカだけど体だけは丈夫でさ」嫁「クスッ」(多少脚色しております)
んでそのあと世間話的な事を20分くらいした後「私も若い頃サーフィンやりたかったんだけどできなかったの」
「別に歳なんか関係ないだろ今からでもできるよ」「じゃあ教えてください」「えっ」「だめですか」「まあいいけどねえちゃん彼氏とかいんの
51 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:57:05.27
「ああ、そうだ。お前を倒すための力だ」
そう言い、俺も拳を構えた
52 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:57:15.15
」
「いるように見えますか」
「可愛いからいるだろ 彼氏いるのに他の男と海とかマズイんじゃないの」
「主人は3年前に亡くなりました」
「えっ」
嫁の旦那は研究所的な所の職員で優男
物静かで優しい性格に惚れて一緒になったが体が弱く病死
寂しさに打ちひしがれている時に出会ったのが野生動物みたいな俺
殺しても死なないようなタフさと前科持ちでも全く気にしない図々しさに惚れた模様知り合ってから半年後に志願兵で震災復興に行ったのが決定打で結婚を申し込まれ入籍
口癖は「日本の安全を守ってください」自衛隊か俺はwww
53 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:58:26.94
がおー!と吼え、熊が飛びかかってきた
54 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 01:59:33.47
速かった
以前までの俺ならここで抵抗するまでもなく喉笛をかみちぎられて絶命し、熊のお昼ごはんになっていただろう
55 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 02:01:20.73
しかし金魚の力を得た俺の敵ではなかった
熊の動きを見極めた俺は、次の瞬間熊の頭が来るであろう場所に向けてパンチを放った
56 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 02:03:06.45
ばちゅっ、
という音とともに、頭を中心にして熊の全身が弾け飛んだ
57 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 02:04:40.26
俺は熊に勝ったのだ
一度は再起不能にまで追いやられたあの熊に
58 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 02:05:25.25
俺は勝利の雄叫びを上げた
その戦いの一部始終を見ていた小さな影があるとも気づかずに
59 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 02:05:46.11
第一話、おわり
60 :
◆gNoyzk/8pZ52 :2014/04/28(月) 02:09:41.03
一応
61 :
アナーキーさん:2014/04/28(月) 03:54:32.30
62 :
アナーキーさん:2014/05/02(金) 22:28:13.09
熊との死闘から数ヶ月後のこと
63 :
◆gNoyzk/8pZ52 :2014/05/02(金) 22:29:23.78
俺は熊を打ち破ったことにより村の英雄として囃されていた
64 :
◆gNoyzk/8pZ52 :2014/05/02(金) 22:30:56.86
その後も人食い虎とか巨大猪とかが暴れることがあったけど、全部粉々にして村の平和を守っていた
65 :
アナーキーさん:
ある日、森の中、くま3P