〜回想シーン〜(モクモクモク・・・)
2010年3月21日・・世界は緊張に満ちていた。
キューバ危機再来を予感させるこの事態に誰もがコトの重大さを認識しつつも主張を譲らなかった。
フランスはパリで催されたドイラバーズ欧州・ユーラシア緊急評議会。
域内の支部代表の殆どが召集にかけられ、一般職が固唾を呑んでネット中継を見守った。
「第2フェーズ突入への許可を下ろせ!!」
「甘い!今こそアンチを殲滅させる千載一遇のチャンス!プロトンビーム発射のご許可を〜!」
「早まるではない。相手はマイノリティ、私達は今こそ全ての自由を認めるべきではないのか。」
峻烈な言葉が飛び交う一方、冷静な言葉も一部には散見された。
しかし共通していたのは本部代表(※当方含むネット参加)に向けられた冷たい眼差しであった。
「本部には失礼を承知で申し上げます。これまでの放任主義のツケが廻ってきているのでは?」
「放任主義とは聞き捨てなりませんね。我々こそアンチ管理に注力し、とりわけ我が国の歌舞伎者に対して数々の論破を果たしてきましたよ(←私)」
「ホホホ・・お若いの。事実であればこのような会は開かれなかったハズじゃ」
「これはブリュッセル支部の長老・・もうすっかりご隠居されて表舞台は踏めないと思っていましたよ」
「こしゃくな!」「まぁまぁ・・(周囲)」
議論は堂々巡りで噛み合わない。
ハルマゲドンがそこまで来ているにも関わらず、だ。