丸岡いずみ 19

　　　　　　　　　　　　哀れ潟チャン

約2年半にわたって明塚-浜原間が不通になるなどの影響はあったが、

最近でも2006年7月18日、

豪雨によって運転を見合わせたのち沿線38ヵ所で土砂崩れが発生し、

全線が運休となった。

復旧工事は島根県が公共事業として取り組み、

運転再開までにかなりの時間を要したものの、

浜原-三次間は同年12月15日に、

江津-浜原間についても社員の不眠不休の努力もあって

2007年6月16日に運転を再開した。

三江線の2007年度の輸送人員を見ると、

乗車ベースで1日約420人と、利用者は極めて少ない。

長期的に減少傾向が続いており、

約80%にあたる340人が通学定期利用である。

沿線に立地する高校は、

島根県側には江津に江津工高・江の川高（私立）、

石見川本に島根中央高、粕淵にもあるほか、

山陰本線都野津に江津高がある。

島根中央高は2006年度に統合して成立したものである。

鉄道で108kmの江津-三次間は道路をたどると60km台で短絡でき、

江津から3時間以上かけて列車が三次に着くころには、

自動車で浜田・中国自動車道を使えば

とっくに広島まで着いているのである。

このため、災害復旧後、

「青春18きっぷ」利用者などが若干増えているとはいえ、

全線を通す利用者はほとんどいない。

旅行者にとっても通しで抜けられるダイヤは1日3往復で、

半数は乗継、それも最大1時間40分程度の乗継時間があるほか、

邑南町は石見町、瑞穂町、羽須美村が合併して成立、

沿線は旧羽須美村である。

安芸高田市は6町合併による成立で、

中心は芸備線沿線の甲立・向原方面となり、

沿線は旧高宮町域のもっとも外れに位置する。

三次市は旧三次市に4町3村が合併したもので、

伊賀和志と香淀は旧作木村である。

南部では江の川が県境と安芸高田市・三次市の市境をなすため、

線路が川を渡るたびに自治体が変わる。

人口は江津市が約2万9千人、三次市が約6万1千人、

江津-因原間では対岸の国道261号が並行、

此岸の道路は普通車のすれ違いも困難な狭い道路だが、

各駅付近には橋が架かっている。

同国道は因原から南へ折れ、邑南町を横切って

北広島市（大潮、千代田）を通り、広島市へ向かう。

因原-粕淵間は県道が石見簗瀬-粕淵間を除き此岸を並行するが、

一部狭い区間がある。

粕淵-三次間は国道375号が並行するが、

宇都井と口羽-尾関山間は伊賀和志・香淀以外対岸となる。

終

了

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