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ラジオネーム名無しさん:
週刊文春 2010年2月11日号より文字起し(P49)しました(誤字・脱字ご容赦ください)
聞き取れなくてもOK 永六輔「長寿番組」が打ち切られない理由
土曜朝のTBSラジオの“名物”となっているのが、『土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界』。
永六輔(76)が生放送でパーソナリティーを務め十九年目となる長寿番組であるが、一月三十日の放送でこんなことが。
「出演者が揃って、『アエイウエオアオ』と滑舌を良くする発声練習をする場面があったんです」(リスナーのひとり)
番組ファンが解説する。
「ここ最近、永さんの舌の滑りが悪く、聞き取れない個所が多々あるんです。
それを気にしたのでしょうか。スタジオ内でアシストをするのは局アナの外山恵理ですが、
以前は完璧に“通訳”をしていた。でも最近はわからないときが多いようで、
永さんに聞き返したり微妙な間ができたりすることがあります」
同じくTBSラジオ系列で、平日十分間の帯で放送されている録音番組も、やはり同様だというので
両番組をエアチェックしてみると、確かに、何を喋っているのかわからないところが非常に多い。
「昨年も女性誌で、<回らないろれつと激やせ>と記事になりましたが、
実際に局側にも『聞きづらい放送を続けるのは如何なものか』という意見があるようです。
最近流行のツイッターでは『聞き取れるかどうか挑戦してみよう!』と
ゲーム感覚で話題になっていたりもしています」(放送局関係者)
これも永六輔の“味”だと思えばいいのかもしれないが、かつての軽妙洒脱なトークのテンポ感もない。
それでも、打ち切りの話がまったく聞こえてこないのには理由があるという。
「この番組は聴取率が良いのです。TBSは数年来、“ロートル狙い”の番組作りが成功して、
年長者枠の聴取率が他局に抜きん出ている。なかでも、永さんの番組は長年のファンが多いのでしょう。
土曜日は、永さんのあとに久米宏の番組がありますが、
久米の番組がスタートすると聴取率が瞬時に落ちると言いますから」(同前)
実は前週、小誌は永氏にこの件で取材を申し込んでいた。
発声練習は、「まだまだやれますよ」という回答かも。
同世代の送り手と受け手がひとつの世界を作ることができる。
テレビと違って、そこがラジオという媒体の味なのかもしれない。