今春スタートするラジオ版「NHKアーカイブス」について語りましょう
「君の名は」、失われた「音」掘り起こし NHKが作業
来年はラジオ放送が開始されて80年。NHKは名作ドラマ「君の名は」や戦前の五輪中継など
埋もれている「音」の掘り起こし作業を始めた。今春から来年にかけて、幻のドラマや音を再び聴けそうだ。
「君の名は」(脚本・菊田一夫)は、放送時間には銭湯の女湯が空になるほどの社会現象になった。
52年4月から毎週木曜日夜8時半から2年間、約100回放送されたメロドラマ。
だが、録音は、第1回と最終回を含む3本しか現存していないという。
不朽の名作でありながら、当時の録音システムは、円盤に記録する方法で、大半は消失状態だ。
ラジオセンターの三原渡チーフ・プロデューサーは「もしなんらかの録音機でラジオを録音していた人がいれば」という。
このほか、映像や音声を保存している「NHKアーカイブス」(埼玉県川口市)にあるドラマや政治家の肉声、
スポーツ中継など膨大な録音資料を中心に、半世紀以上前の音を分析し、整理や確認作業を進めている。
同局は、ベルリン五輪(36年)中継時、女子200メートル平泳ぎで「前畑頑張れ」と言い続けた
河西三省アナウンサーなどの録音や、谷崎潤一郎や武者小路実篤といった作家たちの肉声も再編集し、
今年4月から来年まで特集番組を放送する予定だ。
http://www.asahi.com/culture/update/0218/002.html