花粉症になった時の治療・病院・薬について語る 6

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667名前アレルギー
アレロックで劇症肝炎による死亡例

抗アレルギー薬アレロックを服用した患者で、2008 年4月1日から今年3月4日までの間に、
因果関係の否定できない劇症肝炎の副作用による死亡2例が報告されたことが、
厚生労働省が6月29日に発表した「医薬品・医療機器等安全性情報280号」で明らかになった。

厚労省は既に4月20日付の医薬食品局安全対策課長通知で、
販売会社の協和発酵キリンに対し添付文書の使用上の注意を改訂し、
「重大な副作用」の項に劇症肝炎を追記するよう指示している。
安全性情報280号によると、
協和発酵キリンが推計したおおよその年間使用者数は、約443万8000人(09年11月−昨年10月)。

厚生労働省「医薬品・医療機器等安全性情報」
ttp://www1.mhlw.go.jp/kinkyu/iyaku_j/iyaku_j/anzenseijyouhou.html

2011年6月29日  医薬品・医療機器等安全性情報280号 6月29日
(全体版)ttp://www1.mhlw.go.jp/kinkyu/iyaku_j/iyaku_j/anzenseijyouhou/280.pdf
(分割版 重要な副作用等に関する情報)ttp://www1.mhlw.go.jp/kinkyu/iyaku_j/iyaku_j/anzenseijyouhou/280-3.pdf
668名前アレルギー:2011/06/30(木) 12:12:19.41 ID:ToPGOFyL
患者1 男 90代
1日投与量 2.5mg
投与期間 13日間
使用理由 (合併症) 湿疹 (高血圧)

経過及び処置
他院にて,湿疹に対してエピナスチン塩酸塩とステロイド外用で治療を開始。
投与開始日 同月,当院初診にて上記2剤を本剤2.5mg×1/dayに変更。
投与6日目頃 黄疸が出現。
投与13日目 本剤中止。
中止1日後 入院。
 総ビリルビン14.6mg/dL, AST(GOT)640IU/L,  ALT(GPT)1055IU/L。
 グリチルリチン・グリシン・システイン配合剤、ヘパリンナトリウム、オメプラゾールを投与開始。
中止3日後 肝障害は劇症化し,腎機能障害,播種性血管内凝固症候群を伴った。
 メチルプレドニゾロンコハク酸エステルナトリウム, メロペネム水和物を投与開始。
中止4日後 意識障害を認め,意思疎通不能となった。
中止6日後 死亡。
DLST:本剤陰性
併用薬:エピナスチン塩酸塩,消炎・鎮痛・鎮痒薬,ニフェジピン,ロペラミド塩酸塩
669名前アレルギー:2011/06/30(木) 12:16:30.20 ID:ToPGOFyL
患者2 女 40代
1日投与量 不明
投与期間 208日間
使用理由 (合併症) 神経皮膚炎 (不妊症)

経過及び処置
不妊治療中にてノルゲストレル・エチニルエストラジオールを服用。
投与開始日 神経皮膚炎に対して本剤を投与開始。
投与200日目 全身倦怠感,尿の黄染を自覚。
 前日まででノルゲストレル・ エチニルエストラジオールを中止。 本剤中止。
投与208日目 (投与中止日)
中止1日後 黄疸, 総ビリルビン13.2mg/dL, AST(GOT)123IU/L,  ALT(GPT)140IU/L,
 プロトロンビン活性(PT)21%を 認め,入院。絶食・輸液にて経過観察。
 腹部CT上,肝の 形態は正常範囲内で,閉塞性黄疸は認められなかった。
中止3日後 ウルソデオキシコール酸,グリチルリチン・グリシン・シ ステイン配合剤を投与開始。
中止4日後 プレドニゾロン40mgを投与開始。
中止5日後 ステロイドパルスを実施(3日間)。
中止6日後 ICUへ入室し,血漿交換(合計10日間)及び持続的血液透 析濾過(CHDF)を開始。
中止7日後 ほぼ無尿となり,意識障害(II~III度)を認め,
 気管内 挿管にて人工呼吸管理等の全身管理を行った。
 腹部CT上, 肝の委縮傾向と腹水の増加を認め,脳波では全体的な活動 性の低下を認めた。
 血漿交換施行中もPTは30 ~ 40%で,黄疸も進行。
中止25日後 全身性痙攣を認め,チオペンタールナトリウム等にて痙攣 は鎮静化。
 その後も全身状態の悪化が進行。
中止29日後 死亡。
 ウイルス検査(HBV-DNA, HCV-RNA, 抗VCAIgM抗体, CMVIgM抗体, IgM-HA抗体):陰性
 自己免疫検査:血清IgG値正常, 抗核抗体40倍, 抗平滑筋抗体陰性, 抗LKM-1抗体陰性
 DLST:本剤陽性(S.I.値 519%),
 ノルゲストレル・エチ ニルエストラジオール陽性(S.I.値 326%)
併用薬:ノルゲストレル・エチニルエストラジオール,アスコルビン酸・パントテン酸カルシウム,
 ピリドキサールリン酸エステル水和物,リボフラビン酪酸エステル