【AKBG文庫】第三巻

このエントリーをはてなブックマークに追加
1名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止
このスレは…………

【かおたん反乱】運営、もう許せん!!
http://mastiff.2ch.net/test/read.cgi/akb/1403876918/

の第三弾として立ち上げました。

時代物中心の創作話のスレッドです。

作者も大募集中です。作者はコテトリ推奨。

基本的にはAKBGメンバーが出演する時代物としますが、
エログロ以外なら何でもOK!

短編大歓迎!

age神大歓迎!(age神とは=スレ落ち防止の為、ageて下さる
このスレでは作者より偉い存在とされる方)

感想などを頂けると、作者はとても喜びます。

現世でのアンチ行為は持ち込み禁止。あくまでも創作話のスレッドです。

以上の事を踏まえお楽しみ下さいませ。

前スレ
【AKBG文庫】第二巻
http://mastiff.2ch.net/test/read.cgi/akb/1407188184/
2名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/15(月) 21:04:45.31 ID:RcgytT0+0
埋め立て荒らしがひどいので先に用意しておきました

保守よろです
3名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/15(月) 21:14:30.92 ID:9H1EqB2Mi
東京中央銀行営業第二部次長半沢直樹はこれまで5億円の回収や
伊勢島ホテルの再建など数々の困難を乗り越えて銀行を救い、
出向を受けた東京セントラル証券においても大活躍を見せたバンカーである。
順風満帆にバンカーとしての仕事をこなす彼に今回更なる難関が待ち受けていた。

これは半沢直樹が乃木坂46をAKB48を超えるアイドルグループに成長させるまでの物語である。

http://www.youtube.com/watch?v=QhXupMPWRL0
4名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/15(月) 21:15:45.42 ID:9H1EqB2Mi
>>1さんよ

乃木坂はダメなんか?
5名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/15(月) 21:19:21.00 ID:RcgytT0+0
>>4
次スレも用意しないで埋めるのはただの荒らしだっての
しかもオリジナルでもなんでもないコピペで埋めるとか
6名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/15(月) 21:21:22.94 ID:9H1EqB2Mi
>>5
こっちはSS書いてあげてんだろ
埋め目的の荒らし扱いとは
7名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/15(月) 21:22:16.59 ID:9H1EqB2Mi
少しは作者敬えよ
だからダメなんだよ
8名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/15(月) 21:23:15.32 ID:9H1EqB2Mi
くぅ〜疲れましたw これにて完結です!
実は、ネタレスしたら代行の話を持ちかけられたのが始まりでした
本当は話のネタなかったのですが←
ご厚意を無駄にするわけには行かないので流行りのネタで挑んでみた所存ですw
以下、直樹たちのみんなへのメッセジをどぞ

半沢「みんな、見てくれてありがとう
ちょっと腹黒なところも見えちゃったけど・・・気にしないでね!」

近藤「いやーありがと!
私の無能さは二十分に伝わったかな?」

渡真利「見てくれたのは嬉しいけどちょっと恥ずかしいわね・・・」

岸川「見てくれありがとな!
正直、作中で言った私の気持ちは本当だよ!」

大和田「・・・うん、楽しみにしてるよ」キエェー

では、

半沢、渡真利、近藤、岸川、大和田、俺「皆さんありがとうございました!」



半沢、渡真利、近藤、岸川、大和田「って、なんで俺くんが!?
もう容赦しねぇぞ…倍返しだ!!!」

本当の本当に終わり
9名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/15(月) 21:27:41.44 ID:9H1EqB2Mi
ID:RcgytT0+0君
次スレなんか誰も求めてはいないんだよ
こうやって無駄なスレを立てるのは迷惑千万

分かったら落としたまえ
10名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/15(月) 21:32:34.11 ID:RcgytT0+0
勝手に埋めるのが迷惑千万

「誰も求めていない」根拠を示してもらわないと
少なくとも自分は必要としたから立てた

まだ話は終わってないので続きを見させてもらいたいだけ

どこかの物語を借りてくるオリジナリティの無い人こそ不要
11名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/15(月) 21:33:43.77 ID:6xAi9rmqi
>>10
物語は終わり
だったら君が書いたらいい
12名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/15(月) 21:40:22.25 ID:nrtF5t+Oi
書けもしない奴が大概偉そうに上からで語るんだよな

俺が頑張って書いた作品をパクリだ埋めだの酷い言われようだ
13名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/15(月) 21:42:17.33 ID:FI09vaLO0
小分けで長期連載がいいなあ。
一日置いてスレを見に来たら長文が30レスとか、とても読む気になれない。
14名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/15(月) 21:43:04.42 ID:nrtF5t+Oi
>>13
だったらお前が書けよ
ホラ早く
15名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/15(月) 21:47:10.30 ID:KjAXT0VZi
乃木坂でもいいんですか?
16名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/15(月) 21:51:53.92 ID:skIklW8ji
>>10
ID:RcgytT0+0君
早く作品をあげたまえ
オリジナリティ溢れた最高の作品を
期待してるよーん
17名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/15(月) 21:59:51.81 ID:uZsD3hTli
じゃあ書きますね
18名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/15(月) 22:10:22.27 ID:uZsD3hTli
険しい山々を越えて走る特急列車。
かつてここに鉄路を敷いた際に幾多の人間が犠牲になった。
そこに住む人々は昔から山神様の呪いだと恐れられた。

そして百余年の年月を経て山神様が再び人々に襲いかかる。


http://youtu.be/tYTdJTEzGH8
19名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/15(月) 22:15:02.01 ID:QrSn9NJm0
金田一少年の事件簿?
20名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/15(月) 22:16:42.61 ID:RU/+0gk00
>>1
スレ立て ありがとうございます。
>>8
ありがとうございます 楽しく拝見できました
>>9
まあ もう少し おつきあいくださいな。
>>17
((o(*^^*)o))わくわく
21名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/15(月) 22:19:52.90 ID:uZsD3hTli
ファイル1「登坂特急殺人事件」
22壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/15(月) 22:21:25.18 ID:dlyBFvjc0
1です。
とりあえずここの>>1さんと訳分からなくなるんで、ハンドルを壱にしました。
新スレ立てて下さった方、有り難うございます。
私の続きもありますので有難いです。

とりあえず乃木坂ネタの方、お疲れ様でした。
できれば今後コテトリ付けて頂ければ有難いです。
しかし、中傷に対する挑発的発言はいただけないかな?
そこらへんはうまく波風立てない方向でw
うまく文章で勝負しましょ。

で、乃木坂ネタは、スレ的にOKです。
これはこのスレ創始者権限でOKとします。
まあ、そこらへんはぬる〜くやっていきましょ。ももクロやハロプロネタは違うかな〜とは思いますが。

とりあえず作者の方は歓迎というスタンスは変えません。
ただし、今後はコテトリ推奨の方針を変え、コテトリ必須とします。
以上、テンプレ変更のお知らせ。

まぁ、いつも通り生ぬるいスレって事でよろしくお願いします。
23ゴードン ◆slJfQfG2uc @転載は禁止:2014/09/15(月) 22:28:24.20 ID:uZsD3hTli
>>22
ありがとうございます
個スレだと何か落ちるのが不安とかあったのでこういう場を設けていただいて感謝しています
壱さんの思いに報いるべくいい作品を書きたいと思います
24壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/15(月) 22:36:29.63 ID:dlyBFvjc0
>>23
早速のコテトリ有り難うございます。
ここの主役は私なんかではなく、読者の方とage支援して下さっている方です。
是非その方達への感謝の気持ちを持って書いて頂ければ有難いです。
よろしくお願いします。

え〜私の文章は、今夜も休載の方向でw
すみませんね。
25名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/15(月) 22:43:50.22 ID:RU/+0gk00
壱さんでもないのに一つだけわがままを
創作とはいえなるべくメンは殺さないで欲しいんです。
例の事件からまだ半年過ぎていない。
まだ誰もの心に傷は残ってる。
万が一にもここ見に来るメンはいないと思うけど
億が一があるかもしれない。
それにそれを見たヲタの気持ちもわかる。
やりきれない気持ちをどこかでメンに言ってしまうかもしれん
ただ どす黒さって誰もが持っている。
それは やりきれない想い。
だからそれは
運営にぶつけていただければ幸いですわよwww
ただ それも この創作の上だけにしてね(ハートw)

作者の皆さま
いつも楽しく拝見しております
本当にありがとうございます。
26ゴードン ◆slJfQfG2uc @転載は禁止:2014/09/15(月) 22:46:53.99 ID:uZsD3hTli
>>25
今はまだ物語も完成してないのですが架空の人間が犠牲になると思います
自分もメンバーの誰かが死ぬとかいうのは好きじゃないので
ですのでそこはご安心ください
27ゴードン ◆slJfQfG2uc @転載は禁止:2014/09/15(月) 22:47:40.81 ID:uZsD3hTli
新宿駅

金田一「嫌だ〜!何で俺が行かなきゃいけないんだよ〜」
美雪「何言ってんのよはじめちゃん!昨日は散々俺に任せろとか言ってたくせに」
佐木「相変わらず先輩は大人げないっすね〜」
金田一「だって旅館の手伝いとか聞いてねーし」


金田一一は一見脳のないおバカな高校生に見えるが、実はかの有名な名探偵金田一耕助の孫だ。
そのDNAは受け継がれ類稀な観察眼と推理力でこれまで難事件を次々に解決に導いた高校生探偵なのだ。

そんな金田一は幼馴染の七瀬美雪、後輩の佐木竜二と共に長野県の山神村にある温泉旅館の手伝いに行くことになった。
というのもテストで赤点を取った金田一が七瀬に課題を肩代わりしてもらうのを条件に呑んだものだった。
そんな山神村へは新宿駅発山神温泉行きの特急信州路号で終点まで一本で行ける。

美雪は嫌がる金田一の耳を引っ張り何とか列車に乗せた。
無情にも目の前の扉が閉まり、汽笛とともに特急信州路2号は走り出した。




金田一「あーもうマジで嫌だよ。また薪割りとかやらされんだろ?」
美雪「文句言わないの。誰のおかげでこうやって夏休みを楽しめると思ってるの?」
金田一「ふぇ〜い」
美雪「それにしてもこの列車は逆方向に座席を向けて走ってるのね」
佐木「それは次の奥多摩駅でスイッチバックするからですよ。面倒くさいのでしばらくはこのまま走るのが定番だそうです」
美雪「へぇ〜。面白い電車ね」
金田一「はぁ〜。混浴とかねーのかなぁ。露天風呂で…」
美雪「まったくもう…」
28四百弐拾八 ◆UA4e7g2Fsk @転載は禁止:2014/09/15(月) 22:56:41.67 ID:T0zHhSl/0
元 428 ◆UA4e7g2Fskです。
私もコテ名を漢数字にしますね。^^;

>>1
スレ立てありがとうございます。

今、長編になりそうな創作話を作っています。
前回やった指原vsこじはるのリベンジ編です。
制作は少し掛かりそうなので、私もしばらくの間は休載になります。
私もできるだけあげ支援しますので、皆様もあげ支援のご協力をお願いします。
29ゴードン ◆slJfQfG2uc @転載は禁止:2014/09/15(月) 22:57:43.33 ID:uZsD3hTli
金田一「ちょっと自販機でジュース買ってくるわ」
美雪「あっはじめちゃんちょっと…」

3号車と4号車の間にあるデッキにある自動販売機の前に立つ金田一。
小銭を取り出して100円硬貨を挿入口に入れた時だった。

ガタン!!

金田一「うわぁあああああああ!!!」

「きゃっ!」

金田一は揺れでバランスを崩して目の前を通った女性の前に倒れこんでしまった。

車内アナウンス「お客様にお詫びします。只今目の前を鹿が通過したため緊急停車しました。間もなく発車します」
金田一「何だよ鹿かよ。はっだ、大丈夫ですか?」

「まいやん。大丈夫?」

白石「ええ。こちらこそごめんなさい」
金田一「お、俺金田一って言います。もし何かあったら言ってください」
白石「私は白石麻衣です。私は大丈夫なんで…ごめんねさゆりん」
松村「もう心配したやん。行こう」

そういうと二人は4号車のほうへ歩いていった。

金田一『あれ?あの二人。どこかで見覚えがあるような…』

金田一はこれから彼女たちとともに起こる惨劇を今はまだ予想もしていなかった。
30ゴードン ◆slJfQfG2uc @転載は禁止:2014/09/15(月) 22:58:29.82 ID:uZsD3hTli
今日は一応ここまでです
明日またあげますのでどうかよろしくお願いします

では、失礼します
31名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/15(月) 23:27:29.45 ID:RU/+0gk00
>>26 多謝です
>>28 ネタ提供になりますかどうか
本日の氣志團万博のAKB参加はこじはるがきっかけを作ったとか
そのため先ほどからツイに連投www されてます。
楽しそうですわ。
32名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/16(火) 00:58:33.03 ID:q7aWhmKc0
あげよう
33名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/16(火) 01:46:15.74 ID:8kf9Uzj9i
金田一少年のパロか
乃木坂なんだな
34名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/16(火) 04:28:14.83 ID:lvFoDfl4i
あげ
35名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/16(火) 06:17:05.71 ID:JYcmVCnB0
(保・ω・守)
36名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/16(火) 09:10:19.96 ID:q7aWhmKc0
choiage
37名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/16(火) 12:22:36.19 ID:q7aWhmKc0
お昼 あげ
38名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/16(火) 14:12:27.07 ID:SXByS7/bi
夜まで待つか
39名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/16(火) 15:17:12.44 ID:/QlAfWJBi
ほす
40名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/16(火) 15:50:14.79 ID:2B2JNYCfi
乃木坂もOKなんだな
41名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/16(火) 15:55:07.54 ID:2B2JNYCfi
★史上最悪のキチガイ杉上左京悪行集
・自分の立てたスレッドで自作自演
・調子に乗って6作連載と豪語するも史上最悪の劣化作に終わる
・連載作品を途中投げ出し
・スレで叩くとすぐに迷走
・自分の気に入らないコメントは即削除して排除
・ID変換を繰り返して他作者(四谷・ぱーぷる等)を誹謗中傷
・自作自演がバレると素早く迷走
・放置の後勝手に連載終了
・ジャック・テイラーになりすまして何食わぬ顔でスレで執筆
・バレると相変わらず迷走
・叩いてる連中に突然逆ギレ
・ジェームズ・ラングストンになりすまして懲りもせず復帰
・他人のIDを不正利用して誹謗中傷したとして不正アクセス禁止法違反で逮捕
・ギブスとして懲りもせず駄文を執筆し小説スレで誰も話題にしてないのに空気を読まずに自演して宣伝
・四谷のブログに迷惑コメするもスルーされる
・自作自演がバレて変な詫び文書いてブログ閉鎖
・ギブスのまま何食わぬ顔で復帰。自作自演で更新報告するもスルーされ叩かれる
・結局体調不良と嘘をついて再び投げ出し
・スレに現れて四谷叩きや自己擁護に必死で反省も謝罪もなし
・松本氏の名を騙りパクリ小説を執筆するもバレて新年早々閉鎖、逆ギレと2014年のスタートを汚す
42名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/16(火) 18:13:34.52 ID:qCHl0Uzfi
落ちるわ
43名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/16(火) 19:15:56.00 ID:JYcmVCnB0
(保・ω・守)
44ゴードン ◆slJfQfG2uc @転載は禁止:2014/09/16(火) 20:37:35.62 ID:4W7kkH+U0
ゴードンです
今日は何とか事件までいければと思いますのでよろしくお願いします
45ゴードン ◆slJfQfG2uc @転載は禁止:2014/09/16(火) 20:40:30.84 ID:4W7kkH+U0
特急信州路2号・3号車

金田一「う〜ん…誰だったかなぁ…?」

金田一は車内で先ほど出会った少女のことで頭がいっぱいだった。
どこかで見た覚えはある。
しかし一体誰だったのか思い出せずにいた。


美雪「ねぇはじめちゃんこれ見てよ」

美雪が観光雑誌の1ページを金田一に見せる。
そこには山神温泉に伝わる山神伝説とそのゆかりの地が紹介されていた。
しかし、金田一が目にしたのはその隣にあった広告だった。

金田一「あー!!そうだ!」
美雪「ちょっ!いきなり何よ」
佐木「先輩。どうしたんすか?そんな驚いた顔して」
金田一「いや。見たんだよ。この広告にいる真ん中の子。この列車に乗ってんだよ」
美雪「え?乃木坂46のまいやんが?」
金田一「そうだ!確かこの右端の子がそう呼んでた」
佐木「えええええ!!!乃木坂がこの列車にいるんすか?」
金田一「ああそうだよ。どっかで見覚えあると思ったら芸能人だったんだな」
佐木「ど、どこにいるんです?」
金田一「確か4号車の方に行ったな」
佐木「ちょっと行ってみましょうよ」
金田一「いやそれはまずいだろ」
佐木「いやいや今勢いのあるアイドルですよ。そっと見に行くぐらいいいじゃないですかぁ」
金田一「ったくしょうがねぇなぁ」

こうして金田一と佐木は一目散に4号車の方へ駆けて行った。
そして一人残された美雪は嫉妬のあまり右手で雑誌を握りつぶし体を震わせていた。
46名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/16(火) 20:59:22.93 ID:dRDkruTti
金田一キタ
47ゴードン ◆slJfQfG2uc @転載は禁止:2014/09/16(火) 21:07:07.46 ID:4W7kkH+U0
特急信州路2号・4号車

4号車は乃木坂46のメンバーで賑わっていた。
少女たちの笑い声や話し声が飛び交っている。

金田一「うおおおおおみんな可愛いなぁ」
佐木「乃木坂の子たちはみんな可愛い子が多いんですよぉ。制服姿ということは仕事なんですかね?」
金田一「あぁそれよりもすげぇな」
佐木「多分次のシングルの選抜メンバーですね。PVの撮影かなんかでしょうかね?」

その時デッキの前にいた金田一の肩を誰かが叩いた。

今野「ちょっと君たちここで何をやってるんだね?」
金田一「えっい、いやべ、別に何もしてないっすよ」
今野「じゃあ何だそのカメラは?」
金田一「佐木!バカ!」
今野「ちょっと来なさい」
佐木「先輩。逃げましょうよ」
金田一「いやホントすいません。アハハ…」

金田一が立ち去ろうとした時4号車の自動扉が開いた。
驚いた金田一はバランスを崩してその場に倒れこんだ。

金田一「いってぇ〜…」
白石「あれ?確かあなたは…金田一さんでしたっけ?」
金田一「あっさっきはどうも…」
今野「白石。知り合いか?」
白石「ええまぁついさっきですけど…」
松村「この人がおらんかったら手すりにぶつかってたかもしれんかったんやで」
白石「まさかわざわざ心配で…」
金田一「え?え、ええまぁそんなところかな…」
今野「そうだったんですか。これはとんだ失礼を」
金田一「いやぁあれもたまたま自販機にいてバランス崩しただけっすから」
白石「いえ。本当にありがとうございました」

橋本「え?金田一っていうともしかして名探偵の金田一耕助と何か関係が?」
佐木「関係も何も先輩はその金田一耕助の孫なんですよ」
橋本「え?そ、そうなんですか?」
金田一「いやぁといってももうじっちゃんとは何年も会ってないけど」

金田一が金田一耕助の孫というだけで一気にざわついた車内。
佐木がさらに金田一が解決した事件のことを話すとさらに話を聞きたいメンバーが集まってきた。
48名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/16(火) 21:32:54.02 ID:OISH8AIGi
今日は壱さんは来ないんか?
49ゴードン ◆slJfQfG2uc @転載は禁止:2014/09/16(火) 21:58:01.21 ID:4W7kkH+U0
生駒「えぇ!あの事件も解決したんですか?」
金田一「いやぁまぁあれは簡単なトリックだったからさ」

金田一が乃木坂メンバーに事件のことを自慢げに話している。
これだけの美女に囲まれ、皆目を輝かせて聞いてくれていれば会話も自然に弾んだ。


池沼「絵梨花。ちょっといいかな?」
生田「ええ…」

若いスーツを着た男が生田絵梨花の肩に手置いて呼びつけ、二人は奥の座席に座った。
それを見た他のメンバーの表情が険しくなった。

若月「池沼の奴最近来たばかりなのにいくちゃんにべったりじゃん」
桜井「何でもどこかの企業の社長の息子らしいよ」
衛藤「お金の力でどうにでもなると思ってるみたいだし」
高山「いいなー。お金欲しー」
白石「もうかずみんったら」


池沼というマネージャーを見るメンバーの険しさに金田一は何か違和感を抱くのであった。
50ゴードン ◆slJfQfG2uc @転載は禁止:2014/09/16(火) 22:12:19.52 ID:4W7kkH+U0
車掌「ご乗車ありがとうございます。次は終点山神温泉でございます…」
今野「さぁみんな駅に着くまで20分だ。そろそろ荷物を準備しておけ。忘れ物するなよ」
金田一「もうこんな時間か。すっかり話しこんじまったな」
佐木「それより美雪先輩を忘れてませんか?」
金田一「美雪?あぁあんなの放っておきゃいいんだよ」
白石「美雪?もしかして金田一さんの彼女?」
金田一「え!?いや違いますよ。ただの幼馴染っすよ」

生田「うん…?」
池沼「絵梨花。どうしたんだ?」
生田「いや。何だか気持ち悪くて…」
池沼「あぁこの辺りは登り坂が多くて揺れもひどいからな。酔ったんだろう」
生田「ちょっとトイレに行きたいんですが」
池沼「あぁ。ならば一緒に行こう」
生田「え?そ、そんな大丈夫ですよ。一人で行けます」
池沼「いやダメだ。この先はかなりカーブがあるから心配だ」
生田「すみません」


桜井「うわぁ。色気丸出し」
若月「あんな露骨にやるなんてバカにしてるよね」
深川「今野さん。このまま放っておいていいんですか?注意してくださいよ」
今野「あぁ。そうしたいんだがね…」

今野の歯切れの悪さにメンバーが落胆する。
聞くと池沼毬男は最近入ったばかりの新人マネージャーであり得意先の社長の息子だという。
彼はマネージャーになってからずっと生田を気に入っており専属といっていいほどくっついていたという。

佐木「先輩。戻りますよ」
金田一「あっあぁ。先行っててくれ」

金田一は池沼が生田をトイレに行く際に何やら疑念を抱いたが何故かは分からなかった。
そしてそのまま3号車の方へ戻っていった。
51ゴードン ◆slJfQfG2uc @転載は禁止:2014/09/16(火) 22:16:18.00 ID:4W7kkH+U0
車掌「間もなく終点山神温泉です」
高山「あっすいません。トイレ行ってきていいですか?」
桜井「かずみんあれだけお菓子食べたから」
今野「駅まで我慢できないのか?」
高山「いやぁもうギリなんです。すいません」

高山はそう言うとトイレの方へ駆けて行った。



今野「あれ?そういえば池沼はどこ行ったんだ?」
菊池「さぁ分かりません」
桜井「そういえばいくちゃんもいません」
今野「おいおい勘弁してくれよ。とりあえず探してくる」
桜井「私も行きます」



高山「ん?みんなトイレの前にいる?何で…?」

車掌「どうかされましたか?」
客「どうもこうもさっきから10分も出てこないんだよ」
車掌「お客様ー。他のお客様がお待ちですので出てきていただけますか?お客様?」

車掌がいくら扉を叩いても反応がない。

高山「あの。もう私限界なんですけど…」
車掌「分かりました。もしかしたら緊急事態かもしれませんので鍵で様子を見ましょう」

カチャカチャ…。ガチャッ

車掌がトイレの扉を開けた時だった。

車掌「うわぁ!」
客「ひいぃ!!」
高山「きゃあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
52名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/16(火) 22:16:27.76 ID:hSsL0suw0
ゴードンさん
立てました

金田一少年vs乃木坂46
http://mastiff.2ch.net/test/read.cgi/akb/1410873299/
53ゴードン ◆slJfQfG2uc @転載は禁止:2014/09/16(火) 22:17:21.45 ID:4W7kkH+U0
金田一「何だ今の悲鳴は?」
佐木「3号車の方からですね」

金田一、佐木、美雪の3人が悲鳴が聞こえた方に駆けていく。


金田一「どうしました?」
車掌「あ、ああ、あれ…」

車掌はすっかり腰を抜かしているようだった。
金田一がトイレを覗くとそこには血まみれで倒れていた生田の姿だった。
生田は肩を叩かれてすぐに意識を取り戻した。
しかし、生田の背後には首を切断された池沼の頭部が転がっており便座には首から下の胴体があった。
54ゴードン ◆slJfQfG2uc @転載は禁止:2014/09/16(火) 22:19:46.55 ID:4W7kkH+U0
今日はここまでです

>52さん
ありがとうございます
せっかく立てていただいたのでこの作品はそちらでやらさせていただこうと思います
ただこのスレは本当に大切なスレなので何か違ったものを出せたらと思ってます

ではまたお会いしましょう
おやすみなさい
55名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/16(火) 22:30:28.34 ID:OgonPNpzi
>>54
乙です

また新しいの期待してます
56名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/16(火) 22:40:48.44 ID:Qx5/gbOe0
>>54
新しいスレに移動するって意味分かってます?
このスレに後ろ足て砂をかけて出て行くって事ですよ。
ここからのage支援は期待しないで下さい。
そしてスレ落ちしたからって出戻りはしないで下さい。
壱さんや、418さん、3515さんが築いてきたスレを、
勝手に出て個スレに移動するってそういう事ですよ。
まぁ、頑張って下さい。
57名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/16(火) 22:43:19.05 ID:cUmVbTO+i
>>56
よく読めよ
何か違うのを出すと書いてあんだろ?
どう見たらそう解釈出来るんだ?
58名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/16(火) 22:49:43.26 ID:NRNfi7Kfi
>>56
お前みたいな奴がいるからスレが廃れて変な荒らしがくるんだよ
お前が一番壱さんや418さんや3515さんが築いてるものを踏み潰して邪魔してる
荒らしは貴様だ失せろボケ
59名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/16(火) 22:52:51.63 ID:4W7kkH+U0
ゴードンです

>>56さんへ
不快にさせてしまったら謝ります
しかしながら私は壱さんらが築いたものを潰す気は毛頭ありません
ですがせっかく専用のスレを立ててくださった方の厚意を潰したくもありませんでしたので決断しました
実はまだ他にも作品があるのでそちらを出したいと思っております
正直パロディはここには合わない気もしておりましたので
ですので今後もまたご支援いただければと思っております
言葉足らずだったことを心からお詫び申し上げます
また、仮に落ちても作品をここへ戻ってあげるつもりは毛頭ありませんのでどうかご理解くださいませ
60名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/16(火) 22:54:58.25 ID:NRNfi7Kfi
>>59
ゴードンさん
そいつはただのクズ荒らしですよ
構ってはダメです
奴よりゴードンさんの方が壱さんらの思いは伝わります
61名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/16(火) 23:00:28.92 ID:p9uubQiS0
>>58
失せろとかボケとか汚い言葉使いはやめよう。
それこそスレを荒らしてるよ。
でも、壱さんがルールを変えて乃木坂もOKにしてくれたのに
次の日移動するっていうのは筋が通らない気がしますね。
私的には。
ゴードンさんがこっちも大切にして下さるならいいんですが。
62名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/16(火) 23:03:22.24 ID:NRNfi7Kfi
>>61
ID変えんなよ
63名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/16(火) 23:46:59.95 ID:kbpCigGei
外野が下手に騒ぐのはよくない
ここは壱さんのスレなんだし他人がとやかく言うな
64名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 00:26:05.28 ID:W/VKnud2i
乃木坂OKさせたのはゴードンじゃないしな
本当に的外れな叩きはやめろよな
65名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 00:46:25.32 ID:oipMyj43i
保守
6625@転載は禁止:2014/09/17(水) 02:28:40.53 ID:c84rgP3V0
Σ(゚Д゚) このスレ結構 人 いたんだ!
作者とわしだけだと思とったわ!www
ゴードンさんありがとでやんす。
新スレも拝見しますね。
手前勝手なお願いをしてしまってごめんなさいね。
さて明日はじゃんけん どんなドラマを見せてくれるのか。
おーい やすすー ここに シナリオ忘れてるでー。
なになにー? 優勝は やはり… んで 準優勝は 奴 やとお!?
67名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 02:44:38.73 ID:l0cKI6Eh0
勘違いしたキチガイが一匹いるだけですな
6825@転載は禁止:2014/09/17(水) 03:01:39.44 ID:c84rgP3V0
あらま やすす ばらしちゃったんだ
ttp://i.imgur.com/8Td7Dhh.jpg
69名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 08:10:14.66 ID:c84rgP3V0
oha age
70名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 10:35:35.65 ID:tpNpEUyZ0
(保・ω・守)
71名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 12:49:45.98 ID:OGmD12G1i
あげ
72名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 15:01:52.44 ID:c84rgP3V0
oyatsu age
73名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 16:49:30.89 ID:gTH2EJxO0
>>68
ねこ さんは一体何の免許を取ったんだろうな???
74名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 18:20:15.83 ID:YkfphUbk0
あげ
75名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 18:50:08.15 ID:c84rgP3V0
じゃんけん \(^o^)/ハジマタ ので警戒あげ
w(゜o゜)w オオー! 勝ったー
(´・ω・`)ショボーン 負けたー
76名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 19:22:04.61 ID:MH0OMYbx0
落ちんのは〜や〜い〜
77名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 19:32:10.78 ID:c84rgP3V0
( ゚д゚ )ポカーン
(つд⊂)ゴシゴシ
アタフタヽ(д`ヽ≡ノ´д)ノアタフタ
どないすんのやー!
現場 パニック状態 www
ちょっと 熱湯風呂 入ってくるわ。
78名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 20:02:31.87 ID:XCaOdHXx0
>>77
熱湯風呂はやめとけ〜w
79名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 20:55:51.02 ID:VOGVnezL0
こじはるパーで勝つ!
80名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 21:17:57.48 ID:p7VGV6eci
今日は誰もこないか?
ゴードンは専スレに行ったし
81名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 21:41:05.30 ID:c84rgP3V0
>>78
やめとけ? そっか
今日も50℃ v(。-_-。)vブイッ♪
えっとこんなん出ましたけど。www
世間の人 どない思とんのやろか
選抜絞りきれんかったね。
でも最後 見せ場ができて良かったのね。
82名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 21:43:22.23 ID:Hd9+OUCL0
>>81
はよ作品あげろコラ
83壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/17(水) 21:54:59.04 ID:IpSQDPOT0
いますよw
じゃんけん見てたw
う〜ん。ビミョー。
選抜発表は良かったけど。
かおたんが入れば完璧だったがそこまで望んだら罰当たるかな?

って事で、昨日の騒動に一言。
まずはゴードンさん、お疲れ様でした。
このスレは、別に出入りに関して私の許可なんかいりません。
ただ、移転する時には読者の方への誘導のURLは必要かと思いますが。
なのでゴードンさんに関しては何ら問題なし。

ここは小説を書きたい方の登竜門。
で、いたい人はいつまでも書いていればいいんです。
独立するのも自由だし私への遠慮は無用です。
足抜けするのに文句つけるなんてヤクザじゃあるまいしw

って事で、一件落着。
84壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/17(水) 21:57:16.82 ID:IpSQDPOT0
>>82
さ〜せん。
代わりに今から少しだけ書きますから、ちょっと待ってて下さい。
85名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 21:57:46.62 ID:Hd9+OUCL0
>>83
壱さん
最近>>56みたいな奴がいますがどう思います?
86名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 22:01:03.38 ID:0dZrSNJFi
やっぱ壱さんは素晴らしい人格者だわ
87名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 22:05:58.73 ID:c84rgP3V0
>>82
(*_ _)人ゴメンナサイね
あたい ちょっと 後片付けがあって…
選抜は漏れた子の方が圧倒的に多い
ググやツイッター回ってくるわ。
あ 壱さん きたわ
みなさんお待ちかね。真打登場よ。
あと お願いします。m(__)m
88名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 22:07:46.46 ID:0dZrSNJFi
>>87
また来いよ
89壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/17(水) 22:09:43.05 ID:IpSQDPOT0
>>85
う〜ん…。自分と違う意見の人は当然いるはずだし、こういう意見の人も
いるんだなぁって思うくらいですかね。
反論して不毛な争いはしたくないし、そんな時間もったいないな〜と思います。

だから荒らさないでねw
90名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 22:12:43.77 ID:Hd9+OUCL0
>>89
自分が不快に思ったのはさも自分の意見が壱さんたちの意見なんだと書いているところです
まあおかしな人間だと思うので今後は触れないようにしようと思います
91名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 22:14:53.96 ID:0dZrSNJFi
何かあっても壱さんのいうことが全て
嫌なら来なきゃいいだけ
92壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/17(水) 22:16:05.58 ID:IpSQDPOT0
あ、あとちょっと気になったので…………
>>81さん、50℃はちょっと熱すぎると思うんだよね。
93名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 22:19:30.15 ID:0dZrSNJFi
あと壱さん
あの専スレはゴードンさんが立てたわけじゃなく第三者が勝手に立てたやつですよ
ゴードンさんは立ててくれた厚意に感謝して移っただけでまたあげてくださるみたいですよ
94壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/17(水) 22:24:25.24 ID:IpSQDPOT0
>>91さん
それもちょっと違うかな?
私も間違います。でも聞く耳はあります。
悪い所があって、それが改善できる範囲なら直すべきだと思うので
どんどん指摘してくれてOK。

スレ立てたからっていって独裁者にはなりたくないんですよね。

あ、さっさと文章書けとかいうのはちょっと無理かな〜w
95壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/17(水) 22:34:25.99 ID:IpSQDPOT0
>>90さん
不快って書いたら貴方の負けなんじゃないですかね?
相手の方が不快にさせようとしていたなら。
いかに相手を茶化して本気になって相手にしないか。私ならそうしますね。
どちらにしてもこのスレを思って下さった事、感謝します。
96壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/17(水) 22:40:29.57 ID:IpSQDPOT0
>>93さん
理解していますよ。
ゴードンさんも個スレで頑張って欲しいです。
そして、ここみたいに読者の方に恵まれるといいですね。

そしてもしスレ落ちしたら、いつでも戻って来て下さいね。
もちろんこちらでの新作も期待していますよ。
97壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/17(水) 22:58:06.65 ID:IpSQDPOT0
さ〜せん。
レスしすぎて気持ち悪くなってきた。
ちょっと目が限界みたい。
明日は時間あるから書けると思います。

でも、今は作者は自分しないないんだよね。
頑張らねば…………。

では、お休みなさい。
98名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 23:25:11.76 ID:IBkjX8v+0
ここも終わりだね
もう保守も止めるは
99名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/17(水) 23:28:57.57 ID:151IT1J/0
じゃあ保守
100名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/18(木) 00:29:35.94 ID:+o7Po8GW0
保守
101名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/18(木) 01:09:46.81 ID:/i5+qBEb0
age
102名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/18(木) 02:47:52.08 ID:/i5+qBEb0
あらよっと
103名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/18(木) 04:49:04.88 ID:7eMLz64c0
保守
104名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/18(木) 05:41:07.28 ID:8+r5OHwbi
あげ
105名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/18(木) 06:34:17.70 ID:/i5+qBEb0
かおたん やはり 「わけわからん何か」 持ってる
ttp://www.nikkansports.com/entertainment/akb48/news/f-et-tp0-20140918-1368515.html
106名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/18(木) 08:14:08.47 ID:0tC5bU+Li
あげ
107壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/18(木) 09:58:12.40 ID:x0lC/GC50
ageときますよ。
108名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/18(木) 10:27:40.42 ID:Eae2uKiq0
(保・ω・守)
109名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/18(木) 13:48:52.77 ID:08cYPQIRi
落ちるぞ
110名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/18(木) 14:35:01.35 ID:/dH+4WChi
保守
111名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/18(木) 16:35:18.77 ID:aSdqndiOi
壱さんまだかな?
112名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/18(木) 18:08:36.51 ID:dgfJM7+Y0
age
113名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/18(木) 20:31:27.46 ID:f/fHIg9Di
壱さんまだか?
114名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/18(木) 22:45:01.06 ID:uoFTMq0ri
マズイ
115名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/19(金) 00:06:13.58 ID:9X3+fEWe0
あげときます。
116壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/19(金) 00:50:02.12 ID:iu/Fz+/70
遅くなりました〜。
久々の書き出しに筆が震えますw

読者の方、いつもage支援頂ける方、いつもありがとうございます。

早速書き始めます。
今夜もポチポチ頑張りますよ。
では、よろしくお願いします。
117名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/19(金) 01:33:44.03 ID:9X3+fEWe0
お待ちしてました
でも
頑張らないで下さい。
遊んで下さいね。

「震えます」は元SKE3期のあの子がよく使ってたなぁ。
118壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/19(金) 02:07:14.84 ID:2Bbup3fe0
松村「亜美菜様、じき到着との事。Bメンの方々も軍を率いて
すぐこちらに向かうとの事です」
指原「分かった。きたりえは栄の軍をまとめて
いつでも出陣できるようにしといて!」
北原「オッケ〜」

山本「難波軍、全軍参陣しました。指原殿、ご指示を!」
指原「さや姉、ご苦労様。早速で悪いけど、先鋒頼めるかな」
横山「悪いけど、先鋒は我がKが頂くで。いいか?さや姉」
山本「大丈夫かいな。よっしゃ。じゃあ後ろは任せんかい」
指原「横山、山本、頼む」

宮脇「さっし〜、博多軍も参陣します」
兒玉「しましゅ」
指原「指揮は私が…」
大家「なに言ってる。大将が先に立ってどうする。
大家も博多の女。私にまかせんしゃい」
指原「し〜ちゃん…」
大家「博多の子達は一人も殺さんけん、私に任せてもらえんか?宮脇」
宮脇「私では指揮の経不足。大家殿にお任せします」
兒玉「しましゅ」
大家「よっしゃ。し〜ちゃんにまかせんしゃい」
指原「じゃ、し〜ちゃんは左陣を横から。北原は右陣を横から攻撃。
でも絶対無理しちゃ駄目!」

全軍「了解!」

指原「全軍出陣!」
119壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/19(金) 03:10:35.47 ID:2Bbup3fe0
指原「貴方方に集まってもらったのは 作戦があるから。
もちろん断ってもらってもかまわない。
まずちゅりとももか」
高柳「?」
木下「?」
指原「戦闘は過酷になると思う。危険だがちゅりはちゅり忍者になって
相手をできるだけ撹乱して。
ももかも撹乱お願い!」
高柳「お安いご用でござるよ」
木下「指原はんに頼まれたからやないで。みるき〜に頼まれたからやったるわ」
指原「お願い。
尾崎さん、貴方は博多軍の防御を。
あの子達は攻撃は出来ても防御までは教えてない。
し〜ちゃんがいるけど、やはり尾崎さんがいないと…」
尾崎「喜んで。私達博多運営は体で盾になりますよ。
あの子達を死なせる訳にいきませんから」
指原「尾崎さんにしかこんな事頼めない。よろしくお願いします」
指原「みかちい。怪我人が沢山出ると思う。看護をお願い出来ますか?」
佐伯「私に出来る事なら」
指原「はるごん、怪我人の運搬を」
はるごん「わかった〜。JKTのみんなとぞうではこぶよ〜」
指原「ゆりあ。貴方、バカにつける薬作れるよね?」
木崎「つくれますよ。仙人に教わりました」
指原「あれ、バカにつける薬じゃなくて傷薬なの。
みかちいと一緒にその薬で看護して」
木崎「やっぱり。さっぱり効かないと思った。
分かりました。ゆりあは戦いは嫌いだからそっちで役に立ちます」
指原「みなさん、よろしくお願いします」
120壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/19(金) 03:38:02.15 ID:2Bbup3fe0
柏木「さっし〜、何の用?」
渡辺「私達を呼び出すとは偉くなったもんだね〜」
倉持「私は要件は分かっているけど一応話は聞きましょうか」
指原「あれを見て!総監督とみ〜ちゃんが秋葉原運営軍に突入してる」
柏木・渡辺「!!!」
倉持「…………」
指原「あのままじゃA軍と4軍は全滅する。
今、総監督とみ〜ちゃんを死なせる訳にはいかない!協力して!
こっちからも全軍突撃したから!!」
柏木「あらまぁ!」
渡辺「こりゃ大変!」
倉持「策はあるの?」
指原「策なんかないですよ。全軍突入」
倉持「分かりました。今、無傷でいるのはB軍のみ。
突入でいいですか?」
柏木「キャプテンに任せた」
渡辺「総選挙1位の力を見せてやりますか」
倉持「では指揮はキャプテンの私がとります。さっし〜、攻め口は?」
指原「Bは遊軍で。弱い所があれば一点突破」
倉持「策士の割には正攻法ね。じゃ、Bのみんな、行くよ〜!」
指原「よろしくお願いします!総監督とみ〜ちゃんをお願い!!」
柏木「任せて!」
渡辺「さっし〜との戦は次にして、たかみなさん助けるよ〜!」
倉持「出陣!」
121壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/19(金) 03:45:35.10 ID:2Bbup3fe0
今日はここまでにしましょう。

対立軸が変わりました。

総監督の真意は?

次回にご期待下さいませ。

遅い執筆だったから読者の方は明日読んで頂けるかな?

では、お疲れ様でした。
122名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/19(金) 06:17:01.78 ID:jl57tB78i
お疲れさまです
123壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/19(金) 09:01:32.39 ID:2Bbup3fe0
おはようございますage
124名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/19(金) 09:52:25.41 ID:lI/ZtOC90
(保・ω・守)
125名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/19(金) 12:30:39.15 ID:9X3+fEWe0
ひるあげ
126名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/19(金) 12:58:14.11 ID:9X3+fEWe0
もひとつ
127名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/19(金) 17:02:08.00 ID:JGdnN6KpO
はげます
あ まちごた
あげます
128名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/19(金) 18:28:15.76 ID:tjm6VUoU0
保守
129名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/19(金) 19:31:07.88 ID:6mDmhm380
壱さんきたああああ
はるっぴの「しましゅ」が好きだw
130名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/19(金) 20:49:52.18 ID:jOi76kd2i
★史上最悪のキチガイ杉上左京悪行集
・自分の立てたスレッドで自作自演
・調子に乗って6作連載と豪語するも史上最悪の劣化作に終わる
・連載作品を途中投げ出し
・スレで叩くとすぐに迷走
・自分の気に入らないコメントは即削除して排除
・ID変換を繰り返して他作者(四谷・ぱーぷる等)を誹謗中傷
・自作自演がバレると素早く迷走
・放置の後勝手に連載終了
・ジャック・テイラーになりすまして何食わぬ顔でスレで執筆
・バレると相変わらず迷走
・叩いてる連中に突然逆ギレ
・ジェームズ・ラングストンになりすまして懲りもせず復帰
・他人のIDを不正利用して誹謗中傷したとして不正アクセス禁止法違反で逮捕
・ギブスとして懲りもせず駄文を執筆し小説スレで誰も話題にしてないのに空気を読まずに自演して宣伝
・四谷のブログに迷惑コメするもスルーされる
・自作自演がバレて変な詫び文書いてブログ閉鎖
・ギブスのまま何食わぬ顔で復帰。自作自演で更新報告するもスルーされ叩かれる
・結局体調不良と嘘をついて再び投げ出し
・スレに現れて四谷叩きや自己擁護に必死で反省も謝罪もなし
・松本氏の名を騙りパクリ小説を執筆するもバレて新年早々閉鎖、逆ギレと2014年のスタートを汚す
・ゴードンで何食わぬ顔で復帰。相変わらずの自作自演や作者潰しに奔走中
131名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/19(金) 21:16:04.82 ID:jOi76kd2i
壱さんへ
ゴードンは杉上左京というキチガイです
絶対相手にしてはいけませんよ
132壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/19(金) 21:41:19.88 ID:BZtdoa0Y0
こんばんは。数少ない読者の皆様、今夜も読書の時間ですよ。
age神様も今日一日お疲れ様でした。お陰様でスレは残っています。

って事で、色んな情報ありがとう。でも長文はスクールすると
疲れるので読んでないよ〜。
あと、キ●ガイに関しては、私も似たようなもんなので、
コメントできんがなw

って事で今夜もポチポチやっていきますか。
ただし、色々矛盾が出てきているので直しながらだから時間かかるかも〜。
よろしくお願いします。
133名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/19(金) 21:45:07.15 ID:Dyk3ialsi
>>132
壱さん
とりあえずゴードンが来てもスルーして即刻NGにしてください
お願いします
134壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/19(金) 22:02:49.74 ID:BZtdoa0Y0
>>133さん
私の事は心配無用です。いい歳のオッサンですからw

このスレでは純粋に読書を楽しむ場所でありたいと思っています。
たとえどんな人であろうと、個人攻撃する場所ではありません。
どうか貴方もあちこちのスレの情報は忘れて、
このスレで読書だけを楽しんで頂けると嬉しいです。

筆者
135名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/19(金) 22:16:33.23 ID:5AM9zEmFi
壱さん
あんた杉上のキチガイぶりを知らなさすぎ
前スレ埋めたの奴だよつまりゴードン
136名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/19(金) 22:27:58.53 ID:5AM9zEmFi
これを見てください

416 名前:名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止 :2014/09/19(金) 20:08:25.88 ID:AcjV2ykZ0
シンゾーに被災者気取って粘着してるヤツはバトロワスレで殺人志向者とか煽ってるヤツと同一人物だな
たぶん間違いなく杉上だろ
金田一スレに現れないところを見るとゴードン=杉上=キチガイだな
ゴードンの文章を杉上と並べてみ?文末の癖なんかで一目瞭然
金田一スレで暴れてるのはこれもキチガイのアンチ杉上
まあ、みんなでわちゃわちゃやってればいいよ
137壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/19(金) 22:29:33.68 ID:BZtdoa0Y0
>>135さん
最近iフォンの人増えたなぁw

私なんかを味方につけても何の役にも立ちませんよ。
ゲロ喉に詰めて死にかけた間抜けですしw

まぁ、大人しく待ってて下さいな。もうすぐ書き上げますから。
138名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/19(金) 22:33:36.88 ID:5AM9zEmFi
>>137
あんたお人好し過ぎ
139壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/19(金) 22:34:30.72 ID:BZtdoa0Y0
>>136
はっきり言っておく。
このスレを巻き込むな。
そんなんはあっちでやっとけ。

さて〜面倒くさい事持ち込まれて作品書けんがな。

本物の読書の方、すんませんね。
140名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/19(金) 22:47:56.34 ID:6mDmhm380
>>139
痛い書き込みはスルーしてるから大丈夫ですよ
気にしないで執筆に集中して下さい
(無理しない程度にね)
141ゴードン ◆04jJaU9Wms @転載は禁止:2014/09/19(金) 22:49:03.07 ID:infdxAg7i
>>139
こんばんは。ゴードンです

壱さん何か申し訳ありません
今日の夜頃から急に自分のスレや小説スレで自分が杉上とかいうおかしな人と思われているようでして
正直身に覚えが全くありませんが自分にもどこか非があったと思います
やっぱりここから専用スレへ移った天罰かもしれません

もし不快に思われるようでしたら自分は身を引こうと思います
これ以上壱さんをはじめここの皆さんに迷惑をかけたくないですし自分が消えることで平和になるならそれで構いません
142名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/19(金) 22:55:01.56 ID:DzwpgFVe0
>>141
あんたが消えようが消えまいが同じことさ
寧ろキチガイの思惑に乗ること自体が失礼だわ

もし本当にあんたが壱さんらに迷惑かけてると思うなら作品を最後まで書け
それが罪滅しだ
壱さんはあんたがキチガイとも思ってないし気にするな
143壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/19(金) 23:08:29.04 ID:BZtdoa0Y0
>>141 ゴードンさん
色々大変ですね。
あちこちで書かれている事が嘘なら、今は堂々と個スレを続けるべきだと思う。
別に私への心使いは無用。しっかりした作品が書ければそんな声は消えるし、
書いていても気にしている暇はないのではないかな。

もし、書かれている事が本当なら、きっぱり足を洗いなさい。

私ができるアドバイスはこれくらい。
物書きは、少し人格が破綻しているくらいで丁度いいんですがねw
まぁ、お互い頑張りましょ。
144ゴードン ◆04jJaU9Wms @転載は禁止:2014/09/19(金) 23:20:44.29 ID:infdxAg7i
ゴードンです

>>142
そうですね
危うく乗ってしまうところでした
ありがとうございます

>>143
壱さんありがとうございます
最近多忙も重なってしまってすみません
書かれていることに身に覚えはないですし保守してくださる方もいるので続けます
ご迷惑をおかけしてすみませんでした
145名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/19(金) 23:27:24.69 ID:9X3+fEWe0
あら? 今日は賑やか
はーやーいー じゃなくて
はーやーくー
BYセミファイナリスト
あ!お呼びでない? こりゃまた 失礼しましたあー
146名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/20(土) 00:25:29.05 ID:2xzjzpliO
金曜のこの時間は
特に落ちが早いので
あげます。
147壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/20(土) 01:24:35.79 ID:nUAeaeY60
亜美菜「で、反乱軍の大将が私に何用?」
指原「亜美菜さんも人が悪い。秋葉原運営軍に全軍突入しました。
勝てますか?天才軍師の目から見て」
亜美菜「難しいね。秋葉原の軍はオトナの精強軍。今までとは違うよ」
指原「やはり…」
亜美菜「だから看護軍を作ったのは正解。
バカにつける薬の事教えといて良かったよ」
指原「助かりました。で、この先は…」
亜美菜「勝てないね、さっし〜じゃ。詰めが甘い」
指原「やはり負けますか…」
亜美菜「フッ、諦めが早いなさっし〜。だから負ける。
私が一軍を率いれば負けはしないかな」
指原「だってあと将はいませんよ?」
亜美菜「いるさ。私が集める。策もある。私に任せられる?
でも裏切って貴方の首を貰う方が楽かな?」
指原「私の首ならいつでもどうぞ。全て亜美菜さんの考え通りに」
亜美菜「相変わらず肝が太いね。じゃ、亜美菜軍、結成するよ」
指原「はい。よろしくお願いします。全て亜美菜さんの考え通りに」
亜美菜「任せな。あとは、本陣には誰が?」
指原「栄の松村と研究生軍が」
亜美菜「それじゃ本陣に特攻食らったらまずい。私が助っ人を手配しておく」
指原「全てお任せします。」
亜美菜「分かった。一つだけ忠告しておく。松村を側から離すな。
詳しくは言えん。分かったな」
指原「分かりました」
亜美菜「たかみな達が総崩れする前に出撃しなくては。もう行くよ」
指原「はい。よろしくお願いします。」
亜美菜「指原、死ぬな。じゃあな!」

亜美菜は風を切って何処かへ走り去って行くのであった。
148壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/20(土) 01:28:34.22 ID:nUAeaeY60
天才軍師亜美菜も戦に。
混乱極める決戦が始まる。

今日はここまでにしましょう。

色々あって疲れたよ…………。

本当ならもっと話進めたかったんですが、もう限界です。
続きをお楽しみに。
では、お疲れ様でした。
149名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/20(土) 02:10:25.70 ID:nnvlMIi40
しょうもない作文で作家気取り
150壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/20(土) 02:19:03.61 ID:DGib+8z60
>>149
そのしょうもない作文すら書けないみじめなおっさん。
かわいそうに。。。はよ寝〜や。
151壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/20(土) 02:20:04.96 ID:DGib+8z60
さて、おやすみなさい。
152名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/20(土) 02:21:32.43 ID:zncsSnVA0
>>151
お疲れ様でした 楽にいきましょう
153名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/20(土) 03:01:47.42 ID:2xzjzpliO
今日もありがとうございます
おやすみなさい

亜美菜△
キタ━━(゜∀゜)━━!!
隠岐の作者さん見てますかー
なんかなー あまりの活躍にちと嫉妬
ので
弱点教えます
って味方の弱点教えて
どーすんのよ

以下情報提供
ご参考までに御覧ください。

亜美菜が卒業後に見に行った4公演で一目惚れ
大森美優
4メンですが武藤田野の同期
12期セブンの一人
売りはその歌声
おまけで父親は巨人ドラ1の大森剛


ところで
JRコンビは今どっち側なのでせう?
154名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/20(土) 07:27:32.69 ID:jqF7p3r/0
保守
155名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/20(土) 07:59:28.44 ID:52FUxzU/i
ゴードン逃走
壱さんやはりこいつはクズですw

98 名前:ゴードン ◆04jJaU9Wms @転載は禁止 :2014/09/20(土) 07:54:57.84 ID:uck1E1qa0
おはようございます。ゴードンです

皆さまにお詫びしなければなりません
自分は普段作品を下書きしてそれからあげているのですが深夜仕事と並行で執筆していました
しかし間違えて仕事のデータを金田一のデータに上書きしてしまい全て消失してしまいました
あらゆる手を講じましたが元に戻すことはできませんでした
思い出しながら書き直していますが辻褄が合わなかったりと納得できるものではありません
何とか書きあげたいのですが自分が納得のいかないものを出してもうまくは伝わらないかと思います
ですのでしばらく休止させていただきたいと思います
代わりに今少し書いているものを文庫スレにあげたいと思っています
作品を楽しみにされて保守してくださった皆様にこのような形になったことを深くお詫び申し上げます
このスレが落ちた場合は改めて自分で立てるつもりです

本当に申し訳ございません
では、会社に行かなければなりませんので失礼いたします
156名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/20(土) 08:22:21.30 ID:146UbgGki
壱さんへ

今後ゴードンが現れたら我々が責任を持って排除いたします
多少荒れますが地下の平和の為ですからよろしくお願いします
157名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/20(土) 10:08:55.61 ID:BDtdtbKFi
あげ
158名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/20(土) 11:10:23.65 ID:IU+ej8Mzi
恋はキラリミステリー
159名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/20(土) 13:17:47.17 ID:wYML00F/i
あげます
160名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/20(土) 16:16:21.30 ID:IKCeEzRSi
保守
161名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/20(土) 18:04:37.96 ID:JqkENvwyi
保守
162名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/20(土) 20:56:36.27 ID:BcNtqMoc0
保守
163壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/20(土) 22:10:37.65 ID:DGib+8z60
こんばんは。
今日は朝っぱらから騒がしい事で。

>>156
あえてさんは付けません。

>>我々が責任を持って
って…。私ですら責任取れないこのスレを?wで、我々ってどんな団体?

>>多少荒れますが
荒らすなよw

つまりあれだ。簡単に言えば余計なお世話って奴だ。
ほっといてくれよw

読解力がないようなので、もう一度書きます。

このスレは、どのような人であろうと、個人攻撃は一切認めません。
ここは純粋に読書を楽しむ場所です。余計の事に巻き込まないで頂きたい。

つ〜事なのでよろしくお願いする方向でw

で、ここからは私の私信。

>>ゴードンさん
個人的荒らしに粘着されているのは大変だと思う。
しかし、あのような意味不明な理由で作品を放り出し、
このスレに移動するというのはいかがなものか。
あのスレを立ち上げてくれた方、支援してくれた方達を無視して作品を中止する事に、
私は反対します。書き上げた作品を消してしまったなら少しずつ構築して、
毎日出来るだけアップするべきでしょう。
もしそれが出来ない状況で、新しい作品があるなら、
それを貴方の自分のスレで公開して下さい。
発表する場所はここではないでしょう。
ここに書いていけない訳ではありませんが、貴方を支援してくれた方を
放置してスレを放棄するやり方は、ただ逃げているだけにしか見えません。
貴方が自分にやましい事がないなら、正々堂々自分のスレで作品を発表できるはず。
それでも作品の発表が不可能になったら、また相談に乗ります。
まずは自分のスレを出来る事を最大限努力してみる事。
それがスレ主の義務であると私は思います。
164名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/20(土) 22:28:30.26 ID:0ynU+Q6Ii
>>163
金田一スレのスレ主はゴードン氏ではないと書いてあるけど
文句を言うべきは勝手に専スレ立てた奴だろ?
165名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/20(土) 23:01:54.06 ID:0ynU+Q6Ii
悪いけど俺が作者なら自分が納得しないもんあげんわ
そんな作品は伝わるし読者もそんなもん読みたくない

壱氏は作者の気持ちが理解できないのではないだろうか?
悪いが俺は作者本人が納得しない作品は読まない
そしてこのスレに書きたくもないし作者にも遠慮するよう勧めたい
166壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/20(土) 23:19:14.37 ID:DGib+8z60
>>165
営業妨害スンナ!w

こっちも読解力のないiだなぁ…。

誰も納得出来ない文章載せろなんて書いてませんがな。
こっちで発表できる文章があるなら自分の個スレでやれば?って話ですよ?

まぁ、貴方は読解力もないし、
文章書く才能ないから文章書くのは止めといた方がいいかも〜。

んもう!執筆に集中させてくれよぅ!w

つか、眠くなってきた…………。
167名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/20(土) 23:33:05.70 ID:2xzjzpliO
皆さん( ^-^)_旦""
飲んで戴いてもざぱーして戴いてもかまわないわよ。
でも騙されたと思って一服しましょうよ。
遊びな 遊びなーよ
だって皆さんの推しは
今日もどんだけ
頑張ったんでしょう。
そのためにも
遊んでやらにゃ
168壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/20(土) 23:39:07.48 ID:DGib+8z60
>>167さん
ありがとう。ホットミルクを一杯頂きます。

今はあんまりいいの書けそうにないから寝ますね。

亜美菜軍はこれからの鍵となるからお楽しみに。
169名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/21(日) 00:17:13.03 ID:sFGe89ZVi
>>166
壱さんさ
それ煽りっていうんだよ
だから荒らされるし雰囲気が悪くなる

そんなに執筆に集中したいならよそへ行きなよ
あなた2ちゃん向いてない
170名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/21(日) 00:51:49.02 ID:VRPCtlru0
age支援してたけどこれだけは言わせて!
壱さん、わかってんでしょ?
IP i はゴードン本人だよ。
もう構っちゃいけない。
スレ主に出てけって無茶苦茶だし。
自分は壱さんの小説が好きだ。
壱さんには小説だけ書いて余計な事は考えない方がいい。
さて、age支援者に戻ります。
171名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/21(日) 00:57:52.47 ID:BFRNahFl0
あげ
壱さん、おかしなのに負けたらあきまへんで
172名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/21(日) 01:00:11.55 ID:Any9Unwg0
おかしなの一人だけだよねw
無視して行きましょ
173名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/21(日) 01:18:47.33 ID:M2MjvsKl0
連日おかしなの沸いて人格者の壱さんもキレたかw
体調がいい時でいいんで本業の執筆も頼みますねw
174名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/21(日) 01:24:58.23 ID:6XdcVOk1i
急に単発が沸いて擁護か
そしてキチガイとゴードンを一緒くた
壱か杉上の自演だな
175名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/21(日) 01:35:30.15 ID:j8TZVaLmi
ゴードンです

キチガイ扱いをされましたのでここから去ります
今思うとすごく後悔しています
壱さんにも失望しました
私は去るのでこれでさぞ平和になるでしょう
では、さようなら
176名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/21(日) 01:57:22.13 ID:qaZmF9O8O
( -_-)旦旦旦旦旦旦旦
あら 皆さんいらしてたみたいなのでお茶入れたのに
仕方ない 私が飲むわ。( ゜з゜ )旦 :;*.’:;ブッ
だれ? ニラ茶とすりかえたのは!

ヽ(´ー`)ノまた 明日ね
177名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/21(日) 02:00:01.58 ID:GPkxEPlii
このスレも終わりだな
スルースキルゼロで煽り合いじゃ廃れるわな
178名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/21(日) 02:22:09.46 ID:qaZmF9O8O
あ じゃ すみません
私たち寝るんで。
保守お願いします。
よかったー これで
寝れるわー
179名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/21(日) 03:43:05.58 ID:NZYdZbsai
保守
180名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/21(日) 05:04:08.85 ID:NZYdZbsai
保守
181名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/21(日) 10:23:13.40 ID:qaZmF9O8O
あげ
182名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/21(日) 10:48:47.06 ID:9U/Y4TKk0
どうもAKB小説界では名の知れた読者アイヌラックルです

小説書きました
読んでください
183名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/21(日) 10:50:20.29 ID:9U/Y4TKk0
名探偵ジュリナ☆「玲奈ちゃんの疑いは私が晴らしてみせる。」

JR名古屋駅

湯浅「おいみんな集合しているか?」

玲奈「あれ?ゆりあどこ行ったの?」

矢神「あ〜。何かトイレ行ったみたいだよ。」

湯浅「おいおい早くしないと発車時刻に間に合わないぞ!」

小木曽「ちょっと私見てきますね。」

湯浅「おぉ小木曽スマンな。」

珠理奈「それにしても何で座席が反対になってんの?意味わかんないんだけど。」

高柳「確かに。何この列車。」

秦「この列車次の岐阜からスイッチバックするんです。すぐに席の向きを変えてたら面倒臭いから最初からこうしてあるみたいですよ。」

珠理奈「へぇ〜。さすがしゃわこ。何でも知ってるよね。」

秦「いえ。それほどでも…。」

桑原「そりゃあしゃわこはウチの雑学王じゃからな。」

秦「あの…。桑原先輩。離れて下さいません?」

アナウンス「間もなくワイドビューひだ1号高山行きが発車します。ドア閉まります。」

湯浅「おい木崎と小木曽がまだだぞ。」

玲奈「あっ来た!」

湯浅「何であいつあんなに荷物を持っているんだ?高山に行くだけだぞ!」

玲奈「まったくもう…。」

車掌「早くしてください。間もなく定刻ですよ!」

湯浅「おい誰か荷物を持ってやれ!時間がない。」

木崎「はぁ、はぁ。ぎりぎりセーフ!」

湯浅「何がセーフだ!もう少しで乗り遅れるところだぞ!」

こうして特急ワイドビューひだ1号は定刻通り午前7時45分に出発した。そしてこれから起こる悲惨な出来事を予期する者は誰もいないことは言うまでもない。
184名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/21(日) 11:01:54.94 ID:9U/Y4TKk0
AM8:05 岐阜駅出発

車掌「ワイドビューひだ1号高山行き発車しまーす。」

ワイドビューひだ1号は名古屋から来た方向とは逆に走行を開始した。ワイドビューひだは名古屋と富山を結ぶディーゼル気動車の特急である。
飛騨高山へ向かう交通アクセスとして多くの観光客などが利用する。

珠理奈「ホントに逆に走ってる〜。」

矢神「ホントだ面白〜い。」

秦「ちゅり先輩何読んでるんですか?」

高柳「鳥類図鑑。高山って山でしょ?たくさん鳥さんに会えそうだから覚えておかないと。」

桑原「そんなん鳥なんてそう変わらんき。」

高柳「全然違います!ホラ見てくださいこれが…。」

平田「もう列車の中で喧嘩しないで!」

湯浅「平田の言うとおりだ。他のお客さんに迷惑だぞ!」

桑原・高柳「は〜い…。」

須田「あ〜あ。怒られちゃった〜。」

秦「あかりん。そんなに笑わないでよ…。」

須田「だって面白いんだもん。」

秦「でもだからって失礼じゃ…。」

須田「あっすいませ〜ん。じゃがりことポッキーを1つずつくださ〜い。」

秦「あっ!」

木本「ねぇ金子。昨日の公演どう思う?」

金子「うーん。良かったんとちゃう?」

木本「もうふざけないで。何か足りないよ。このままじゃオリジナルなんて難しいよ。」

金子「じゃあちゅりさんみたいに総選挙で公演やらせてくださ〜いって秋元先生に言うとかどや?」

木本「もう知らない!」

金子「てへぺろ。」

車掌「間もなく美濃太田に到着しまーす。太多線はお乗り換えです。」

午前8時25分。ワイドビューひだ1号は美濃太田駅に到着した。
185名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/21(日) 12:11:32.09 ID:9U/Y4TKk0
午前8時25分 美濃太田駅

平田「すいませ〜ん。松茸の釜飯5個くださ〜い。」

売子「はい、5千円丁度ね。ありがとね。」

アナウンス「ワイドビューひだ1号高山行き発車します。ドア閉まりまーす。」

午前8時26分ワイドビューひだ1号は美濃太田駅を出発した。美濃太田駅は国内で唯一駅弁立売のある駅としても知られる。
情報番組をやっている関係でそれを知っていた平田璃香子が他のメンバーのを合わせて駅弁を購入した。

玲奈「はふ。あー美味しい。」

古川「玲奈ちゃんまたメロンパン?好きだよね〜。」

玲奈「あいりんも食べる?まだこれだけあるよ。」

古川「いやどんだけ持ってきたの?」

玲奈「だって小腹が空いたときに食べたいじゃない?」

古川「いやそれにしても…。」

向田「むしゃむしゃ…。」

高柳「え?まなつまさか朝食イチゴだけ?」

向田「うん。ちゅりも食べる?」

高柳「いやいや…。ちゃんと食べないとまた倒れるよ。あんたただでさえ体力ないのに…。」

向田「大丈夫だよ。平気平気。」

高柳「あぁKUのセンターがこれじゃあ…。」

向田「ん?」

高柳「え?いや何でもない。私も1個も〜らおっと。」

池面「玲奈。明後日以降のスケジュールの確認をしたいんだが。古川くん。どいてくれないかな?」

古川「え?あぁ…はい…。」

小木曽「池面のヤツまたいいタイミングでやってきたね。」

木崎「ホント。玲奈さんに色気ありますってアピってるようなもんだよね。」

小木曽「全く。あいりんさんいつもいいときに爪弾きにされて可哀相。」

木崎「つまはじき?何それ美味しいの?」

小木曽「ゆりあ。今のは忘れなさい。説明するの面倒くさいから。」

木崎「え〜。どんなのだろう?ジュル」

ワイドビューひだ1号はどんどんと山の奥へと走らせる。その走行音はまさにこれから起きる惨劇へのカウントダウンでもあった。
186名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/21(日) 12:12:59.92 ID:9U/Y4TKk0
午前8時46分

ワイドビューひだ1号は飛騨川沿いを走行する。見渡す限り山と川しかない風景でほとんどの乗客は仮眠を取るか、話に夢中になっている。

平松「やめロッテ、千葉ロッテマリーンズゲームやらない?」

大矢「えぇ〜。もう何回目?いい加減飽きたんだけど。」

平松「あっあいり〜ん。あいりんもやらない?」

古川「あたしはいいや。ちょっと休む。」

平松「ちぇっ。つまんないのー。」

大矢「仕方ないよ。池面のせい。」

平松「何あいつ新人マネージャーの分際で玲奈ばっかりくっついて。」

大矢「何でも支配人に相当ゴマすって玲奈の専属にさせてもらったらしいよ。」

平松「あ〜やだやだ。」

玲奈「じゃあそういうことで。」

池面「よし。じゃあ頼んだよ。僕はこれで。後はゆっくり休むといい。」

玲奈「はい。ありがとうございます池面さん。うっ…。」

池面「玲奈どうしたんだい?」

玲奈「何か急にお腹が痛くなっちゃって…。」

池面「そりゃ大変だ。すぐにトイレへ行こう。立てるかい?」

玲奈「平気です。私一人で十分です。」

池面「心配だ。僕もついていこう。」

玲奈「あっありがとうございます。」

珠理奈「ちょっと玲奈ちゃん大丈夫?顔色悪いよ?」

玲奈「大丈夫。多分昨日の寿司が当たったかも。心配ないよ。」

珠理奈「でも何か…。」

池面「珠理奈。心配はない。危ないから席に座っていたまえ。」

珠理奈「は〜い。」

向田「池面のヤツ何様のつもりなの?」

珠理奈「あーあ。何か腹が立つよねあの態度。」

高柳「もうあんなの放っておいてトランプの続きやろ。」

珠理奈「そうだね。」

松井玲奈に異変が起きたのを過労や食あたりと思っているメンバーたち。だが、これは惨劇の幕開けであることは誰も知らない。
187名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/21(日) 12:13:59.35 ID:9U/Y4TKk0
午前9時06分

車掌「あと2分ほどで下呂に到着いたします。」

桑原「アカンわ。我慢できへん。トイレ行ってくる!」

小木曽「もうあれだけ食べ過ぎたらそりゃ行きたくもなるわ。」

木崎「みずきさん相変わらずだなぁ。」

桑原「何や?この人だかり」

車掌「どうかなさいましたか?」

客「どうもこうもないよ。さっきからトイレが開かないんだよ!どうなってんだ!」

車掌「お客様〜。他のお客様がお待ちですので鍵を開けて頂けますでしょうか〜?」

桑原「反応がないき。」

車掌「うぅむ。何か異変があったのかも。仕方ない。鍵を使うか。」

カチャカチャ…。ガチャッ

車掌「うわっ!」

客「ひぃぃ!」

桑原「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」

湯浅「こら桑原何大声を挙げているんだってうわっ!」

須田「どうしたの〜。あぁ玲奈ちゃんに池面!何か赤いねってきゃあああああああああああああああああああああ!!!!!」

珠理奈「何事?きゃっ!う、嘘でしょ…。玲奈ちゃん…。」

彼女たちが見た光景は車内のトイレで血まみれになって倒れている池面と玲奈の姿であった。玲奈に外傷は見られなかったが、池面は首の頚動脈を切られ既に絶命している状態であった。
188名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/21(日) 12:18:15.54 ID:9U/Y4TKk0
これから用事があるんでここまでです
ここから名の知れた作者になるんでシクヨロで〜す

壱さん荒らしてんのはゴードンですよ
まあこの名の知れた僕が盛り上げたるんで見とってください

ではまた深夜にお会いしましょうさいなら
189名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/21(日) 12:19:47.34 ID:KeUnaqYJ0
下呂なのに下痢かよっ!と思ったら流血とはこれいかに。
190名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/21(日) 12:30:45.52 ID:9U/Y4TKk0
>>189さん

まあ見とってください
僕のピカイチなセンスに卒倒せんでくださいね
191名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/21(日) 14:47:19.35 ID:qaZmF9O8O
保守
192名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/21(日) 16:53:41.39 ID:qaZmF9O8O
ゆうあげ
193名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/21(日) 18:30:41.77 ID:vovBbXnpO
保守手伝います
194名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/21(日) 19:48:36.89 ID:KeUnaqYJ0
トリックがわかったぞ!
犯人は「流し管」から列車外に逃げたんだ!(どやっ)
195名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/21(日) 20:32:02.92 ID:uOlbE0uri
おいこれパクリじゃねーかw

http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/akb/1328344639
196名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/21(日) 21:47:44.32 ID:hVyrvGTr0
保守
197名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/21(日) 22:15:09.66 ID:x9kHdfyW0
昨日からの騒動について

覆水盆に返らず

私は一切の釈明や言い訳はしません。
相手に対してのコメントもありません。

ただ、不快な思いをした読者の方、age支援頂いている方には、
私の軽率な言動に対し、深く謝罪いたします。

これに懲りずに是非読んで頂ければ有り難く思います。

連載はまだまだ続きます。
これからもよろしくお願いいたします。

筆者
198壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/21(日) 22:25:10.66 ID:x9kHdfyW0
?コテが消えてた。
今日より、たぶん●の期限が切れたらしく、
さっきまで書き込み出来なかったからさっき、浪人買って来た〜。
2年で約1万円は高いのか安いのか。よ〜分からん。

これを機会にPCにも専ブラ入れてみたいんだが、説明読んでもさっぱり。
どこが分からんかすら分からんw

誰が詳しい方おりませんか?
今、PCなんて、部屋のオブジェだしなぁ…。
分かりやすいスレの紹介でも可。
よろしくお願いします。
199名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/21(日) 22:25:40.14 ID:Any9Unwg0
>>197
変なレスはスルーしてますから気にせず執筆頑張って下さい
楽しみに待ってます
200名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/21(日) 22:52:04.31 ID:4PPD96vhi
キチガイばかりだな
201名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/21(日) 22:55:58.70 ID:urtkOCj40
(保・ω・守)
202名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/21(日) 23:51:36.03 ID:qaZmF9O8O
m(__)m
ごめんなさい
専ブラよくわからないの
やくたたずね あたい
203壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/22(月) 00:12:13.55 ID:5JDRFSbm0
峯岸が総監督に馬を寄せて来た。
峯岸「で、何をどうすればしのぶさんへの攻撃できんの?
こっちは新参兵が多いからまともに戦えないよ」
総監督「軍師、みいちゃんに説明を」
入山「目的はしのぶさんの拉致。拉致でき次第、峯岸さん達は
兵を返して小嶋さんの所へ。小嶋さんの輿にしのぶさんを隠して
迂回して栄城へ入城して玲奈さん達と合流して下さい」
峯岸「それを4で?」
入山「いや、目立ってはいけません。少数精鋭で」
総監督「時間はない。3人精鋭を4から選んで、み〜ちゃん!」
峯岸「分かった。素早い茂木、力技の大森、私が何かあった時
のために奈々を借りる」
総監督「分かった。茂木、大森、岡田、こちらへ」
一同「はっ!」
総監督「詳しい作戦はみいちゃんに聞いて。決死の作戦だから嫌なら今申し出て」

もちろん異議を申し出る者はいない。

茂木忍。忍者の家系に育ち、その素早い動きにはついていける者は少ない。幻術をも会得している。
岡田奈々。きっちりと武具を着こなしている姿から、真面目な性格が見てとれる。
いざという時には峯岸に代わり指揮を取れる冷静沈着な武者である。
大森美優。怪力無双を誇り、父親伝来の打棒に五寸釘を無数に打った
五寸釘バットは、後の世、プロレスヲタクしか知らない団体、
W☆INGにおいては公式凶器として流血試合に活躍する。

入山「私達は縦列にて、しのぶさんのみを狙います。峯岸さん達が
離脱次第秋葉原軍の中央を割り、栄城へ入城します。
先鋒は咲子さんとちさとさん。ベテランの戦い、期待しています」
咲子「任せな!」
中田「やっと出番ね」

総監督「どれ、いっちょやるか!全軍疾走!!」
204壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/22(月) 00:31:41.22 ID:5JDRFSbm0
今夜はここまでにしましょう。
連日あまり話が進まなくてすみませんね。
体と相談しながら出来るだけ書くつもりではあるのですが。
次回をお楽しみに。
では、おやすみなさい。
205名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 00:35:05.25 ID:szKlwGUti
名の知れた読者でお馴染みアイヌラックルです
壱さんPC用専ブラは下記URLのものがオススメですよ
アクセスして無料ダウンロードしてみてください
何か分かんなければ遠慮なく聞いてくださいね
じゃああとは俺が盛り上げますよ〜ん

http://janesoft.net/janestyle/
206名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 00:36:22.53 ID:szKlwGUti
午前9時18分 JR下呂駅

JR下呂駅には通報を受けた下呂温泉警察署の警察官がやって来ていた。

蛙田「ご苦労。仏さんの名前は?」

警官「はっ被害者は池面色男28歳。アイドルグループSKE48のマネージャーであります。死因は刃物で首を切りつけられたことによる失血死!凶器はこちらでありまーす!」

蛙田「君、熱いね。いいから凶器を見せて。」

警官「はっこちらであります!それから容疑者を確保したのであります!」

蛙田「えっもう被疑者分かったの?」

警官「はっ被疑者の名前は松井玲奈20歳!現場であります車内のトイレにこのナイフを持って倒れていたであります。尚、被疑者は容疑を否認してるであります。」

蛙田「何だ。結構デカイヤマかと思えば簡単に済みそうだな。で、被疑者は?」

警官「はっ!現在駅事務室にいるのでありまーす!本官がご案内させて頂く次第でありまーす!」

蛙田「分かったからそれやめてくんない雪積もってるこの風景に似合わず暑苦しいよ。」

警官「はっ!申し訳なく思ってるのであります!」

蛙田「松井玲奈さんね。私下呂温泉署刑事課の蛙田下呂太郎と言います。シャレじゃなく本名ですからね。笑っちゃダメですよ。」

玲奈「こんな…状況で…笑えませんよ…。」

蛙田「とりあえずあなたね。重要参考人だから署までご同行願いますよ。」

玲奈「え?私逮捕されちゃうんですか…?」

蛙田「そりゃ人一人殺せばそうでしょうな。さぁ行きましょう。」

玲奈「私やってません!本当にやってないんです!」

蛙田「分かった分かった。お話は署でた〜っぷり聞くからとりあえず行きましょや。」

湯浅「あの、メンバーたちはどうしたら?」

蛙田「あっ皆さんも署に来てくださいね。事情聴取したいんで。ひょっとしたら今夜は泊まっていただくかもしれませんなぁ。」

湯浅「そんな…。すぐに秋元先生に連絡しないと。」

蛙田「じゃあ君、彼女をパトカーに乗せて署へ連れてきて。何か高山から本部のお偉いさん来るらしいからね。出迎えんといかんし。」

警官「はっ承知したのであります!では、パトカーに乗るのでありまーす!」

こうして松井玲奈は重要参考人として警察に拘束された。持っていた凶器に同じ現場。メンバーであっても誰もが松井玲奈が行なった犯行だと思った。そう、彼女以外は。
207名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 00:38:34.29 ID:szKlwGUti
午前10時 下呂温泉警察署

長良「あぁ〜ったく。せっかく事件解決して高山観光してたらコレだよ。」

揖斐川「全くですよ。嫁さんの土産買いそびれちゃいましたよ。警部は?」

長良「勿論最初に買った。ウチのカミさんが怖いことはお前も知ってるだろ?」

揖斐川「そうですよね。忘れたらアウトでしょ。」

長良「はぁ。また殺人か。」

揖斐川「でも被疑者拘束してるみたいだし簡単に終わりそうですよ。」

長良「だったらいいんだけどねぇ。あぁ早く帰ってカミさんと飛騨牛食べたいわ。」

揖斐川「全く同意です。」

蛙田「これは岐阜県警捜査一課の長良警部と揖斐川警部補。ようこそ下呂までおいでくださいました。」

長良「全く疲れたよ。温泉ぐらい入る時間をくれと言いたい。」

蛙田「すいません。少しの辛抱ですんで。」

揖斐川「それであそこで騒がしいのは?」

蛙田「はい。被疑者の松井玲奈と同じSKE48というアイドルグループのメンバーたちです。」

長良「被疑者松井玲奈?SKE48だと!!」

蛙田「はぁそれが…。」

揖斐川「どうしたんですか警部?取り乱した様子で。」

長良「いや、何でもないよ。うん何でもない。」

珠理奈「あぁー!アユたんだ!」

長良「ビクゥ!!」
208名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 00:47:48.08 ID:szKlwGUti
珠理奈「あ〜やっぱりアユたんだぁ〜。」

揖斐川「あっアユたん?警部?」

珠理奈「警部?」

揖斐川「そうだ!こちらにいるのは岐阜県警捜査一課の長良鮎太郎警部だぞ!君たち失礼だぞ!」

須田「あれ〜?アユたんって公務員じゃなかったの?」

秦「確かそうおっしゃっていましたよね?まさか刑事さんだったとは…。」

長良「まぁ公務員なのは嘘ではないよ。アハハハ…。」

揖斐川「警部もしかして彼女たちのファンなんですか?」

珠理奈「ファンどころかヲタだよね。よく公演にも来てくれるし握手会も来てくれるし。」

長良「いや…それはね…えーとね…。」

揖斐川「警部。結構休暇使ってると思ったらそんなことしてたんすか?」

長良「いやぁまぁそれはそれで。事件のことを聞こうではないか。」

揖斐川「そうすね。まず参考人の松井玲奈から話から聞きましょう。」

長良「まさかかすみ草のごとく笑顔が美しい玲奈ちゃんを聴取するとはなぁ…。」

揖斐川「警部。私的感情は抜きで刑事としてビシッと接してくださいね。」

長良「分かっとるわ。」
209名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 00:58:13.56 ID:szKlwGUti
午前11時14分 下呂温泉署取調室

長良「う〜ん。もう一度話してもらえる?」

玲奈「何度も言ってるじゃないですか!私はトイレに入って急に口をハンカチみたいな布で覆われて意識を失って気づいたら血まみれになっていたんです!」

揖斐川「じゃあこの凶器はどう説明する?君の指紋しか出なかったんだよ。」

玲奈「だって私のナイフなんですから。でも、何故ここにあるのかも分かりません!」

揖斐川「じゃあ何だ?ナイフが勝手に歩いて池面さんの首切って君の手に入ったって言うのか!?」

長良「おい揖斐川!そう興奮するな。」

玲奈「お願いです。信じてください!私本当にやってないんですぅ…。グスン」

長良「おい揖斐川ちょっといいか?」

揖斐川「はい。」

長良「お前も玲奈ちゃんが犯人だと思うか?」

揖斐川「いやどうみたってそうじゃないすか?状況証拠が彼女だって示してますよ。」

長良「俺は現場に出て二十年になるがありゃあ彼女がホシとは思えん。あそこまで必死に拒むのは本当としか思えん。」

揖斐川「いや警部。ファン視点が入ってるんじゃないですか?容疑者は誰だって否認するでしょう?」

長良「あぁ否認する奴は多くいた。だが、彼女の涙に嘘偽りがあるとはどうも思えんくてね。」

珠理奈「アユたんもそう思った?」

長良「うわっ!じゅ、じゅりたん。驚かさないでくれよ。」

珠理奈「私も玲奈ちゃんが殺ったって思わないよ。」

長良「あれ?でもじゅりたんは玲奈ちゃんのこと…。」

珠理奈「あれはマスコミの書いた嘘。本当は玲奈ちゃんのことが心配なんだよ。」

長良「じゅりたん…。」

珠理奈「ねぇアユたんにお願いがあるんだけど。」

長良「何だい?」

珠理奈「私にも捜査を手伝わせて欲しいの。」
210名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 01:00:00.15 ID:szKlwGUti
とりあえずここまでね

まあどっかのクズ作者と違い僕は期待を裏切りませんよ〜^o^
まあ待っといてくださいな

それじゃおやすみ〜(^O^)/
211名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/22(月) 01:14:09.08 ID:vJuQBvkIi
>>210
乙です
212名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/22(月) 03:20:25.68 ID:XJs1rTMEO
うわ なつかしす 五寸釘バットw
いけませぬ しろみを連れたもちくらキャプが戻ってきて
朝まで話し込んでしまいます。www

ぽんちゃん登場! うれしー
あと 彼女は反射神経抜群
5m走で優勝してます。w

しかし
しのぶ ですかぁ。
さしものぽんちゃんでも 持ち上がるかなぁ。
クレーンでも持ってこないと無理じゃないかなあw
サイコキネスでも使える奴がいれば…
あれ?
さっきからこっち見てる奴が…

┃電柱┃_ ̄) ハピネス

うわあ! 手が 手が勝手に書いてるー
さ さ き ゆ か り

いかん!ハピネスは皆にパワーを授けるジュモン
でも ま いっか
213名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/22(月) 05:40:18.03 ID:wxBJoqL40
(夜間・ω・保守)
214名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/22(月) 09:48:57.89 ID:XJs1rTMEO
おはあげ
215名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 10:04:22.64 ID:A39PtxgRi
おはー
名の知れた読者のアイヌラックルだよ〜ん

今日も僕が書いた最高傑作あげるから期待してくれよ
216名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/22(月) 10:49:02.06 ID:4qpoxhlTi
420 名前:名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止 :2014/09/19(金) 20:11:33.02 ID:AcjV2ykZ0
俺?
アイヌラックルって言えばちょっと名の知れた読者だよ
217名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/22(月) 13:09:41.06 ID:7nCxulgl0
保守
218名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/22(月) 15:39:41.34 ID:7nCxulgl0
保守
219名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/22(月) 17:21:27.18 ID:Dy4VlQ9xi
保守
220名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 17:22:51.33 ID:R06SFIrsi
どうもAKB小説界に革命を起こす風雲児を目指す天才読者アイヌラックルです

さあ続きあげますよ〜ん^_^
221名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 17:24:21.68 ID:R06SFIrsi
揖斐川「はぁ?」

長良「おいおいじゅりたん。幾ら何でもそれはね…。」

揖斐川「そうだ。これは殺人事件の捜査だ。推理ごっことはワケが違うんだ!」

珠理奈「分かった。じゃあ奥さんに言っちゃおうかな〜。あのこと。」

長良「ギクゥ!!」

揖斐川「警部どうしました?」

長良「じゅりたん。ちょっといいかな?」

揖斐川「?」

長良「ちょっとそれだけは困るよ〜。」

珠理奈「じゃあ私も加えてよ。」

長良「いやぁ殺人事件の捜査なんだよ。遊びじゃないんだしさ。」

珠理奈「じゃあ奥さんに言うだけだね。」

長良「わっわっ!待ってくれ。分かった。その代わり約束して欲しい。無茶はしない。常に私と行動すると。」

珠理奈「オッケー!やったやった〜。」

揖斐川「け、警部正気ですか?」

長良「うるさい。俺が捜査責任者だ。何かあれば俺が責任を取るだけだ。」

こうして岐阜県警の敏腕刑事コンビとSKE48のエースがタッグを組んで事件の解明に乗り出した。
思いは一致している。松井玲奈の無実を証明する。そう、真実はいつもひとつなのである。
222名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 17:53:37.21 ID:R06SFIrsi
正午 下呂国際ホテル

珠理奈「それでアユたん。最初はどーする?モグモグ」

揖斐川「君、せめて長良警部と呼びなさい!」

長良「揖斐川。構わんよ。そうだな。まずは現場の車両から見直してみよう。」

珠理奈「分からない時はまずは現場に戻れって言うしね。」

長良「さすがはじゅりたん。その通りだ。刑事の鉄則だな。」

珠理奈「ようしそうなったらちゃんと食べないとね。ハフハフ」

揖斐川「警部。いいんすか?すっかり遠足気分ですよ。」

長良「まぁまぁ。彼女だってその辺の分別はついている。それにやはり同じメンバーが犯人だと想いたくはない気持ちはわかる。」

揖斐川「でも…。」

長良「もしも俺が捕まって冤罪だと思ったらどうする?」

揖斐川「そりゃ全力で解明しますよ。」

長良「だろ?それは同じだ。あの年齢でそこまで考えて行動できる少女は早々いないぞ。」

揖斐川「なるほど。警部があの子に肩入れしてる理由が分かった気がします。」

長良「揖斐川。甘いな。お前はまだ彼女たちの魅力を分かってないぞ。」

揖斐川「え?」

長良「まぁいずれ分かるだろうさ。さぁ時間がないから食べるぞ。」
223名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 18:07:29.77 ID:R06SFIrsi
午後1時 JR下呂駅

揖斐川「け…警部。」

長良「あ、あれ…?じゅ、じゅりたんだけじゃないの…?」

珠理奈「はい。私たちSKE48少女探偵団です!私たちは一心同体だから。」

高柳「こんにちゅり〜。」

木本「珠理奈さんの為に頑張るのん!」

秦「よろしくお願いします。」

長良「いやぁ全く一杯食わされたな。さすがだよ。」

揖斐川「警部。只者じゃないっすね。」

長良「言っただろ。それにしてもしゃわこまでいるとは驚きだね。」

秦「え…。いや…。その…珠理奈さんの誘いは断れません…。」

揖斐川「じゅ、珠理奈さん!?君、流石に珠理奈ちゃんより年上だよね?」

秦「はい、23です。」

揖斐川「23が何で15歳に敬語にさん付け?おかしくない?」

長良「揖斐川。それが彼女たちなんだ。年じゃない。いつ入ったかで決まるんだよ。」

揖斐川「え?」

長良「警察もそうだろ?俺やお前よりも若くて岐阜のことなぞ何も知らん坊主の美濃里警視でも敬語だろ?それと同じだ。」

揖斐川「アイドルも縦社会なんすね。」

長良「チャラチャラしているようで結構厳しいんだぞ。」

揖斐川「はぁ。じゃあ早速現場へ行きましょう。」
224名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 18:17:12.09 ID:R06SFIrsi
午後1時5分 ひだ車内

車掌「ここがトイレです。」

長良「あぁ〜こりゃ相当飛んでるな。犯人も相当返り血浴びてるわ。」

揖斐川「現に松井玲奈の服は被害者の血液だらけでしたよ。」

長良「確かにそうだったよな。」

珠理奈「……。」

長良「じゅりたん。どうしたんだい?気分でも?」

珠理奈「いや、何か違和感があるんだよね。」

長良「どんな?」

珠理奈「いやよく分かんないけど最初に現場を見た時を思い出すと何かがおかしい。」

秦「血飛沫の飛び散り方じゃ?」

長良「何?」

珠理奈「しゃわこ!そうだ。私も今気づいた!アユたん。写真ある?」

長良「あぁ。おい揖斐川すぐに現場写真もってこい!」

揖斐川「分かりました。」

長良「しゃわこ。詳しく聞かせてくれ。」

秦「はい。この血飛沫なんですけど。確か玲奈さんの血は全体の左側にかかっていました。でもこれは右側に寄っています。」

長良「ふむ。確かに右側だ。傷も右側だったな。」

秦「もし玲奈さんが切ったのなら血は右側に集中すると思います。なのに右の袖などにはあまりかかってなかったと思うんです。」
225名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 18:22:59.08 ID:R06SFIrsi
揖斐川「警部。現場写真と松井玲奈の着衣の写真です。」

長良「本当だ。右側はほとんどないな。」

珠理奈「玲奈ちゃんは右利き。普通逆にもって切るなんておかしい。」

長良「あぁ。特にこの狭い空間でわざわざそんな細工をする理由もないからな。」

揖斐川「じゃあ…。」

長良「揖斐川。こりゃ簡単なヤマじゃなくなったな。間違いなく玲奈ちゃんはシロだと思うぞ。」

揖斐川「マジっすか。こりゃ当分帰れそうにないですね。」

長良「そうだな。いや、しゃわこが気がつかなければ危うかった。」

秦「いえ…。わ、私は別にそんな…。」

長良「ハハハ。しゃわこらしい。」

珠理奈「それにしてもこれで玲奈ちゃんの疑いは晴れたよね。」

長良「いやこれだけじゃ薄い。もっと本格的にやらんとな。揖斐川!科捜研の長谷部を呼べ!」

揖斐川「え?いいんですか?上通さずに。」

長良「心配要らん。あいつは今日から下呂で湯治するとかで一週間休み取っている。すぐ近くにいるはずだ。」

揖斐川「分かりました。それにしてもあの人も不幸ですね。」

長良「そういう星に生まれたと諦めるしかないな。」

珠理奈「科捜研キタ━━━(゚∀゚)━━━!!」

長良「おいおい。そこまで興奮するもんじゃないぞ。」

こうして科学捜査研究所のエース長谷部基宏は偶然にも下呂へ来ると言いふらしたことが災いし、捜査に協力する羽目になったのである。
226名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 19:10:22.01 ID:hiNqtSwci
午後2時 下呂国際ホテル

長谷部「もう何なんですか?人がせっかく温泉に入ってたのに!」

長良「バカヤロウ温泉まんじゅう食ってる場合じゃねぇんだよ。殺しだ殺し!」

長谷部「え?」

揖斐川「今朝ワイドビューひだの車内で殺しがあって被疑者はいるけどどうも怪しいんです。こういうのは長谷部さんの出番でしょ?」

長良「長谷部いつも言ってるよな?証拠は嘘をつかんと。」

長谷部「はい。僕のモットーです。」

長良「じゃあ話は早い。この写真の載ってる証拠を分析しろ。」

長谷部「ハァ!?ここでどうやれって言うんですか?」

長良「心配するな。お前が頼んだ移動ラボを手配しといた。4時間もすりゃ来るだろ。それまで温泉でも入ってろ。」

長谷部「あーあ。下呂に行くなんて言うんじゃなかったな。」

長良「いいだろ。解決したら彼女たちが癒してくれるさ。」

長谷部「あれ?どこかで見覚えのある顔かと思えばSKE48じゃないですか?」

長良「そうだ。彼女たちも捜査に協力してもらってるからな。」

長谷部「もう驚かされ過ぎて何も言えないです。」

秦「あの。是非長谷部さんの様子を見させてもらいたいんですが…。」

長良「あぁ構わんよ。こいつ今じゃこんなんだが科学捜査に関してはピカイチでね。確かしゃわこはこういうの好きだったな。」

秦「好きっていうか興味があるっていうか…。」

長良「あぁいずれにせよいい勉強にはなる。長谷部!失礼のないようにしろよ。」

長谷部「はぁ〜あ。」

長谷部は溜息をつく。だが仕方がない。自分の撒いた種は自分で処理するのが鉄則である。
そして印象的なのは秦佐和子の目である。本格的な科学捜査に携われる喜びをシャイに表していたのであった。
227名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 19:11:24.31 ID:hiNqtSwci
とりあえず続きは深夜ね
ディナータイム行ってきます
228名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/22(月) 19:45:59.04 ID:KlzheyDL0
あぼーんばかり
229名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/22(月) 19:47:27.60 ID:XJs1rTMEO
本日 スレ落ち 早し おのおのがた ご油断めさらぬよう お頼み申します。
230名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 20:12:25.44 ID:hiNqtSwci
>>228
じゃあ失せたまえ
231壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/22(月) 21:12:11.05 ID:5JDRFSbm0
こんばんは。
今日も読書の時間ですよ。
でもちょっとアップが遅くなります。よろしくお願いします。

で…………>>212さん。
貴方超能力者ですか?w
ネタバレになるから詳しくは申しませんが、重要なワードが…。

五寸釘バットを知ってる人いるとはw
FMWの汐留の試合で売ってたから買ったら、
早速駅前で警察に没収されたのは自分の黒歴史w

じゃ、今日もポチポチやっていきますか。よろしくお願いします。
232名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 21:14:16.38 ID:hiNqtSwci
>>231
壱さん待ってましたよ
今日も共に盛り上げましょうや

じゃあ早いけど僕もあげよーかなー
233名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 21:17:02.10 ID:hiNqtSwci
午後2時30分 下呂国際ホテル大会議室

長良「さすがはじゅりたんだ。メンバーが簡単に集まった。」

珠理奈「こういうのは任せてよ。」

蛙田「あの…。被疑者は松井玲奈じゃ?」

長良「あぁ。だが、他に容疑者がいる可能性が出たんだ。そうなった以上は一からやり直しだ。」

蛙田「ですがあの…。」

長良「何だ?文句があるなら外してもいいんだぞ。言っておくが捜査責任者は私だというのを忘れるな。」

須田「アユたんカッコイイ〜!」

長良「そ、そうかな?」

揖斐川「警部!」

長良「おっといかんいかん。それじゃあ事件当時の話を一人ひとり聞いていきたいと思います。まずは現場を見た人は挙手をお願いします。」

揖斐川「4人ですね。」

長良「カツオ、あかりん、じゅりたん、湯浅支配人だな。」

揖斐川「じゃあ後で事情聴取をしましょう。」

長良「そうだな。次に被害者の池面色男について聞きたいのですが。」

珠理奈「正直探偵としてこんなことを言うのはダメなんだろうけど評判は良くなかった。」

長良「どういうこと?」

木本「あいつ玲奈さんに気があるみたいでいつもベタベタしようとしていた。マネージャーの地位を利用してね。」

揖斐川「肝心の彼女はどう思ってたの?」

珠理奈「玲奈ちゃん。気を遣ってニコニコしてたけど内心良くは思ってなかったと思う。」

揖斐川「じゃあ松井玲奈にも動機はありますよね。」

長良「だが、他のメンバーからの評判も良くないから全員に動機は当てはまるぞ。」

珠理奈「わ、私はやってないからね。」

長良「じゅりたんがやったなんて思わないよ。」

揖斐川「とにかく最初に駆けつけた桑原、須田、湯浅の3人から話を聞きましょう。」

長良「よし!じゃあ桑原さん、須田さん、湯浅さんは別室へ。残りのメンバーは部屋で待機だ。全員出すな。」
234名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/22(月) 21:17:59.73 ID:O4z21wC20
>>231
五寸釘バット売ってたんだ・・・
あれは自分で造るものだと思ってた
235名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 21:22:01.58 ID:hiNqtSwci
午後2時57分 下呂国際ホテル小会議室

揖斐川「じゃあまず桑原さんから聞きましょう。」

桑原「あの時は食べ過ぎてトイレに行こうとしていたんじゃき。」

揖斐川「え?」

長良「あ〜。カツオは高知の出身なんだよ。土佐弁だ。」

揖斐川「そうでしたか。それで?」

桑原「行ったらもう人混みができちょってトイレは鍵がかかったままやったんよ。」

珠理奈「確かにトイレのランプが付きっぱなしだったもんね。」

桑原「そんなん知らんわ。それで車掌さんが鍵開けたら玲奈と池面が倒れとったわけ。」

長良「それで悲鳴を上げ、次駆けつけたのは?」

湯浅「私です。彼女はどうも大衆の場で騒ぐ癖があるようでまたかと注意に行ったんです。そしたら池面君が首切られてて…。」

長良「そうでしたか。そして次に来たのは?」

須田「私です。何か騒がしいから行ってみたら…。」

長良「それでじゅりたんが駆けつけて発見。列車は下呂に向かったというわけだ。」

蛙田「他の乗客は見た瞬間にその場を離れてしまったようで立っていたのは車掌とこの4人だけと車掌が証言してます。」

長良「そうなると他の人間は外れるか。ん?どうしたじゅりたん。」

珠理奈「……。」

木本「珠理奈さん!」

珠理奈「え?あっ。」

長良「具合でも悪いのかい?」

珠理奈「そうじゃないよ。大丈夫。」

長良「ふぅ。驚かさないでくれよ。」

珠理奈『何か引っ掛かったんだよね。あの人の発言が。何かおかしい。一体何だろう…?』
236名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 21:28:39.18 ID:hiNqtSwci
何だ俺はスルー対象か?
237名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 21:34:46.66 ID:hiNqtSwci
壱さん
何とか言ってくれよ
238壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/22(月) 21:47:11.02 ID:5JDRFSbm0
>>236さん
個人攻撃禁止のお願いを無視されてるのでどうしたもんかなと…。

あと、個性が強烈過ぎるので、どう絡めばいいのか考え中w

あ、このスレへの書き込みは自由ですよ。
どうぞどうぞ。
歓迎してますよ、これでもw
239名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/22(月) 21:47:23.11 ID:wWKFcsgp0
かまってちゃん、かっこわるい。
240名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 21:56:53.41 ID:hiNqtSwci
>>238
それは申し訳ありません
しかしゴードンの正体を見破りこのスレを守ったのは僕です
僕が指摘しなければ今頃このスレはどうなっていたか

もう個人攻撃はしません
241名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/22(月) 22:00:22.43 ID:wWKFcsgp0
ああ、なんか俺がかっこ悪いことに。。。orz
242名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/22(月) 22:05:51.22 ID:eakIQGvwi
>>238
お前バカにしてんだろコラ
243壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/22(月) 22:07:00.91 ID:5JDRFSbm0
>>240さん
あの話はなかった事になりましたw
でもこのスレを守ってくれたのは読者の人とage神様。


>>241
どうどうw
そんなに落ち込まないw
よく考えると私の方がカッコ悪いぞw
244名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/22(月) 22:08:47.29 ID:eakIQGvwi
>>243
なら読者とage支援した俺様に感謝しろ
245壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/22(月) 22:09:01.31 ID:5JDRFSbm0
>>242
ん?私が誰を?

んもう。まためんどくさい事になってきたぞw
246壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/22(月) 22:10:21.63 ID:5JDRFSbm0
>>244
ありがとうございました。
ageの人は神様です。
247名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 22:15:49.95 ID:8EPj242Si
>>243
もちろん読者もage支援の方々にも感謝ですが僕が教えなければみんな被害にあってましたよ

まあいいです
続きあげますよ
書き上げたし今日で終わらせますわ
248名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 22:16:58.69 ID:8EPj242Si
午後4時 下呂温泉署

玲奈「グスン」

長良「あんな玲奈ちゃんは見たことがない。胸が痛いよ。」

揖斐川「でも帰すわけにはいきませんよ。本部からも言われています。」

長良「う〜む。早く事件を解決しないとな。」

揖斐川「そういえば血痕のことはどうなったんでしょう?」

長良「長谷部に聞きに行ってみるか。」

揖斐川「そうっすね。ある程度の分析はしてるでしょうし。」

長良「おい長谷部!進んでるか?」

長谷部「ビクゥ!!」

長良「あっお前何しらさぎ物語食ってるんだこの野郎!」

珠理奈「ムシャムシャ…」

揖斐川「君たちまで一体何やってるんだ!」

珠理奈「あっアユたんも食べよ。」

長良「おうこれがまた美味いんだよなぁ。」

揖斐川「警部までもぅ。それで長谷部さん。証拠で分かったことは?」

長谷部「はいはい。この玲奈さんのナイフなんですがね。」

長良「それがどうした?」

長谷部「見てください。この部分。薄いですが若干線が入ってます。」

長良「あっ本当だ。」

珠理奈「これっておかしくないですか?」

長谷部「普通につくものじゃないですね。」

長良「どうやってついた傷か分かるか?」

長谷部「移動ラボで詳しく分析すればどういうのかもう少し分かると思います。」

長良「それじゃ頼んだよ。」

珠理奈『ナイフに付いた細い傷かぁ。そうなると同じ傷がトイレにも…。』
249名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 22:18:14.01 ID:8EPj242Si
ちなみに僕はアイヌラックルと呼んでください
250名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 22:19:18.39 ID:8EPj242Si
午後5時26分 JR下呂駅「ひだ」車内

珠理奈「何でみんなついてくるの?」

高柳「そりゃあ少女探偵団だからね。」

木本「そうですよ。自分一人なんて水臭いですよ。」

珠理奈「あのね。アユたんにも黙って来てるんだから目立ったら怒られるんだよ。」

高柳「それにしても何で警官とか居なかったのかな?」

木本「そうですよね。テープはあったのに現場保存する気ないのかなぁ?」

珠理奈『あの手を使って良かった。』

高柳「さてさてお目当てのトイレだね。」

珠理奈『細い傷があるとすればこの部分のはず…。』

木本「あれ?こんなところに変な傷が…。」

珠理奈「どれどれ?」

高柳「ホントだ。玲奈さんのナイフに付いていたのと同じものだね。」

珠理奈『よし、これで殺害のトリックは分かった。あとは証拠が欲しい。』

駅員「君たち!一体ここで何をしているんだ!」

高柳「マズイ!逃げろぉ〜!」

駅員「コラ!待ちなさい!」
251名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/22(月) 22:22:36.75 ID:XJs1rTMEO
はいはいー
皆さーん( ^-^)_旦""飲んでー
ハーブティーよーwww
今日はスレおちが早いの
はっ
もしや落ちないようにしてるの?ありがとー
だけど落ち着きましょ
10分や5分ぢゃ落ちないから
のんびり遊びましょ
252名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 22:24:40.97 ID:8EPj242Si
>>251
いらねーよ邪魔すんなや
253名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 22:25:43.14 ID:8EPj242Si
午後6時1分 下呂駅駅事務所

長良「いやぁ〜すみませんね。」

駅員「困りますよ。勝手に列車に入られては…。」

揖斐川「お手数をおかけしました。」

駅員「じゃあ私はこれで。」

長良「さてと。じゅりたん約束したよね。勝手な行動はしないと。」

珠理奈「……。」

揖斐川「そうだ。警部は全ての責任を取ると言って君たちを捜査に協力させているんだ!それを知っているのか?」

長良「揖斐川。そう声を荒らげるな。」

揖斐川「でも…。」

長良「もういいさ。じゅりたんが動いたのには理由があるんだろ?それを聞かせてくれ。そうすれば今回のことは水に流そう。」

揖斐川「警部…。」

珠理奈「実はあの玲奈ちゃんのナイフに付いていた傷と同じ傷がトイレにもあったんだよ。」

長良「何ぃ!?」

揖斐川「ということはナイフはあらかじめ用意されてたってことですか?」

長良「こりゃますます玲奈ちゃんの犯行とは思えなくなったな。でもこれじゃ証拠は薄い。」

木本「えぇ〜。ダメなんですか?」

長良「あぁ。傷を付けたモノを見つけないとね。」
254名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 22:27:25.47 ID:8EPj242Si
湯浅「いやぁ〜すみません。遅くなりまして。」

長良「湯浅さん。わざわざすみませんね。」

湯浅「この度はウチのメンバーがご迷惑をおかけしてしまったようで…。」

長良「いえ。遊んでるうちにホームに入ってしまっただけです。大したことはないですよ。」

湯浅「いやいや全くとんだことを。」

長良「おや、釣りですか?」

湯浅「えぇ。本当は高山で釣る予定だったんですがついそこでね。」

長良「大漁ですか?」

湯浅「いやぁ残年ながら全然ですなぁ。」

揖斐川「まぁうまくもいかないものね。釣りもアイドルの育成も。」

湯浅「全くですな。ハハハ。」

珠理奈『はっ!』

この時珠理奈の脳に衝撃が走った。これは考えていた謎が少し繋がり始めたシグナルなのである。
255名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 22:32:52.20 ID:8EPj242Si
午後7時5分 移動ラボ

長良「長谷部!しっかりやってるかい?」

長谷部「えぇ。しっかりやってますよ。」

長良「おぉ〜。しゃわこの白衣姿は似合ってるねぇ。」

秦「あ…ありがとうございます。」

長谷部「いやぁ警部。アイドルにこんなに科学に精通した人がいるなんて思いもませんでしたよ。」

珠理奈「しゃわこをそんじょそこらのアイドルと同じにしちゃダメだよ。」

長良「それで証拠から何か分かったか?」

長谷部「えぇ、ナイフの傷から少量の粉がついていて分析したところ生分解性プラスチックの成分が検出されました。」

揖斐川「せ、生分解性?」

秦「つまり水に溶けるプラスチック素材なんです。だからよく釣り道具に使われることも多いんです。」

長良「俺もよく長良川に鮎釣りに行くが確かにこういう素材のが多いな。」

長谷部「あと松井玲奈が言っていた意識を失ったというのは本当のようですね。」

長良「何か出たか?」

長谷部「えぇ。襟の部分から少量のクロロホルムが出ました。多分覆っていた布から垂れたんでしょう。」

秦「あと、服から違った素材の繊維片が見つかりましたよ。」

長谷部「あぁそれを目だけで見つけたのには驚いた。何しろほんの僅かなモノでしてね。」

長良「それでどんなものだ?」

長谷部「まぁ顕微鏡で見てください。」

長良「う〜ん。一体何なんだろう?」

長谷部「調べたら綿でした。そして綿からクロロホルムも出てきましたよ。」

長良「やはり玲奈ちゃんは真犯人にハメられたようだな。」

珠理奈『生分解性プラスチック、綿…。釣り道具…。そうか!そういうことだ!』

長良「おいじゅりたん。どうしたんだ?」

珠理奈「警部。犯人が分かっちゃったかもしれない。」

長良「ほ、本当か!?」

珠理奈「うん。ホテルにみんなを集めて。」

長良「よし!揖斐川。すぐにホテルへ向かうぞ。」

揖斐川「は、はい!」

ついに珠理奈は全ての謎が繋がった。だが、この事件の真相は意外な展開となることをまだ誰も知る由はなかった。
256名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 22:37:50.40 ID:8EPj242Si
午後8時 下呂国際ホテル 大会議室

ホテルに集められたメンバーたち。皆何事かとざわついている。

車掌「あの、何で僕まで呼ばれたんでしょうか?」

蛙田「いやぁ上からの命令でね。まぁ座ってください。」

車掌「はぁ…。」

長良「いやいや皆さんお集まり頂いてすみませんね〜。今回お集まりいただいたのは他でもない。事件の真相が分かったんでね。」

全員が驚いた様子で前を向く。

古川「じゃあ玲奈ちゃんは?」

珠理奈「もちろん犯人じゃないわ。」

全員「えぇ〜!!」

蛙田「長良警部殿。こりゃ一体どういう…。」

長良「まぁとにかく彼女の話を聞いてください。彼女が事件の真実を導いたのですからな。」

蛙田「はぁ…。」

揖斐川「それにしてもいいんですかね。中学生のアイドルの推理話を披露させるなんて…。」

長良「いや。この事件に対するじゅりたんの思いは強い。だから今回はやらせてあげようではないか。」

揖斐川「警部。俺…。」

長良「揖斐川。黙って聞け。」

揖斐川「はい。」

珠理奈「そんじゃ。この事件の真相を語らせてもらいましょうか。」
257名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 22:38:36.07 ID:8EPj242Si
壱さん
もう少しで事件が解決するんでもうしばらくお待ちください
258名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 22:46:52.01 ID:vVM9YWbfi
珠理奈「まずこの事件の犯人は玲奈ちゃんじゃないです。この写真を見てください。」

全員「うわっ!」

珠理奈「ごめん。血が苦手な人には辛いだろうけどでもこの血が大事なの。」

蛙田「どういうことだ?」

珠理奈「この血しぶきの飛びかたです。トイレの壁は右側に飛んでるけど玲奈ちゃんの服は左側を中心に飛んでいる。」

平田「本当だ。そうなるとおかしいよね。」

珠理奈「そう。玲奈ちゃんは右利き。玲奈ちゃんが切ったのなら血は右側に偏るはず。でも違う。」

木本「つまり玲奈さんはその場にいただけで濡れ衣を着せるために血飛沫を浴びせたわけですね。」

珠理奈「そういうこと。でも実際犯人は自分で手を汚したわけじゃない。」

蛙田「え?」

珠理奈「次にこの写真を見てください。」

桑原「何や玲奈の持ってたペーパーナイフやん。」

珠理奈「そう、凶器のね。でもここを見て。」

揖斐川「画像を拡大するんだったな。」

矢神「あれ?何か細い傷が。」

珠理奈「そう。犯人はナイフをくくりつけておいたのよ。」

長良「なるほど。でもどういう仕組みなんだ?」

珠理奈「ちゅり、かのん。」

高柳「じゃあこのVTRを見てください。揖斐川警部補。」

揖斐川「はい。」

カチャカチャ...

スクリーンに映し出されたのは現場となったトイレが映し出された。そして高柳と木本の姿が見える。
259壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/22(月) 22:48:19.38 ID:5JDRFSbm0
>>252
イエローカード。もう1
回やったら退場。
こういう暴言を続けるなら荒らし認定せざるを得ません。
どんな優秀な作品を書く方でも。
260名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 22:50:51.10 ID:vVM9YWbfi
>>259
すみませんつい( ^ω^ )


でも貴方も貴方で荒らしっぽいことしていますよ自覚されてますか?
261名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 22:52:13.82 ID:vVM9YWbfi
高柳「私たちは今事件現場のトイレに来ていまーす。」

木本「今から池面の殺害方法のトリックを説明するのん。」

揖斐川「君たちグルメリポートじゃないんだよ…。」

長良「まぁ黙って見ようじゃないか。(のん。かわいいなぁ…。)」

高柳「このトイレの扉はこの緑と赤のボタンを押すことで自動で開閉するシステムです。」

木本「このように緑を押したら開き、赤を押すと閉まります。」

高柳「じゃあまずはこのナイフをこの糸にくくりつけて。」

木本「これをこうやって、こうやって結んでいきま〜す。」

高柳「準備完了〜。じゃあ皆さん見ていてくださいね。」

木本「まずドアを閉めます。」

高柳「花音。ドアを開けて」

木本「は〜い。」

木本花音がドアを開ける緑のボタンを押すと、ドアが開くと同時に糸がスルスルと動き、池面の代わりに置かれた同じ身長ほどのダンボールを積んだものにナイフが当たる。

蛙田「あぁ!被害者と同じ場所に当たった!」

高柳「見てください。全くあの時と同じになっちゃいました〜。」

木本「わぁ〜。珠理奈さんの言ったとおりだぁ〜。」

高柳「みなさ〜ん。これが殺害方法のトリックです。」

木本「わかりましたか〜?」

高柳・木本「それでは珠理奈さんよろしくお願いしま〜す。」

こうして殺害方法のトリックを明かしたビデオは終わった。
262名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 22:54:31.85 ID:vVM9YWbfi
珠理奈「これが殺害方法です。」

長良「こりゃ相当この車両に詳しい人間じゃないと出来ないだろ?」

珠理奈「そうだね。」

古川「それより犯人は誰なの?」

珠理奈「まぁまぁそんな慌てないで。」

古川「ごめん、つい…。」

珠理奈「この事件は意外にも複雑な事件でした。巧妙なトリックと密室…。」

長良「ふむ。」

珠理奈「でも私はずっと気になっていました。そして真実に導いた。」

蛙田「真犯人は一体誰なんだ!?」

珠理奈「このようなトリックを使い池面を殺害した犯人それは…。」
263名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 22:57:37.97 ID:vVM9YWbfi
珠理奈「湯浅支配人あなたです。」

全員「えぇ!!」

湯浅「おいおい珠理奈。何かの冗談だろ?」

珠理奈「いえ。冗談じゃないですよ。」

湯浅「そこまで言うのなら証拠をみせてくれるんだろうな。」

珠理奈「もちろんです。しゃわこ!」

秦「これでいいですか?」

珠理奈「うん。ありがとう。」

蛙田「何だ釣り糸か?」

珠理奈「はい。最近の釣り糸は環境破壊や魚や水鳥が絡まることがないようにある程度経ったら水に溶ける素材を使っています。」

湯浅「そんなのはどこにでも売ってるぞ!」

長良「ところがね。こいつぁ違うんですな。この釣り糸の素材はまだ市販されていないんですわ。」

湯浅「!?」

長良「これはある釣具メーカーと大手繊維会社の共同開発して出来た試作品でね。湯浅さん。提供リストにあなたの名前があったんですな。」

秦「はい。ナイフに残っていた微量の粉を分析してもらったら一般のモノよりも頑丈で水溶性の高いモノだと分かりました。」

珠理奈「湯浅さん。これが証拠です。」

古川「でもナイフはどうするの?湯浅さんが手に入れれるとは思えないんだけど。」

珠理奈「そう。あの凶器のナイフを手に入れたのは湯浅さんじゃありません。」

桑原「えっ?い、一体誰や?」

珠理奈「それは…」
264名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 23:02:38.66 ID:vVM9YWbfi
珠理奈「池面本人です。」

全員「!?」

湯浅「……。」

木崎「え?どういうことどういうこと?」

珠理奈「この事件。そもそも池面が仕組んだ事なんです。」

蛙田「バカな!被害者が計画したというのか!」

珠理奈「この事件の本当のターゲットは池面じゃありません。」

古川「一体誰なの?」

珠理奈「玲奈ちゃんです。」

全員「!!!!!!!!!!!」

珠理奈「ここからは私の勝手な推測です。玲奈ちゃんは池面たちのある秘密を知ってしまった。それを知った池面らが消そうと企てた。」

長良「湯浅さん。あんた池面から多額の借金してますな。それで脅されてこの計画に加わった。違いますか?」

湯浅「うぅ…。」

平田「ちょっと待って!そもそもこんな車内のトイレでこんな細工をしていたら怪しまれない?」

珠理奈「さすがりかちゃん。いいとこ突いてるよね。そう、この事件はもう一人共犯がいるの。」

全員「えぇ!!!」

蛙田「君はどれだけ人を驚かさせてくれたらいいんだ?」

珠理奈「ごめんなさい。でも、これが真実なんです。」

平田「それって一体誰なの?」

珠理奈「トイレに自由に出入りできて、車内でウロウロしても怪しくない人物はたった一人…。」

全員「はっ!?」

珠理奈「そう、共犯者はあなたですよね。車掌さん。」

珠理奈が車掌を指したとき、全員が車掌の方を振り向くのであった。
265名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 23:04:16.27 ID:vVM9YWbfi
車掌「わ、私ですか…?」

珠理奈「車掌さん。あなた握手会や公演によく来てますよね?」

車掌「えぇ、一応ファンなので…。」

珠理奈「ですが、その時は気にも留めなかったけどあなた、こないだの公演後池面と何か話してましたよね?」

車掌「いや、それはちょっと興奮してね…。注意を受けたんだよ。」

長良「いやぁつまんない嘘はよくないですなぁ。」

車掌「はぁ?」

揖斐川「調べましたよ。あなたと池面は高校からの古い付き合いなんだそうじゃないですか?」

長良「そしてあんたも湯浅さん同様池面から多額の借金をしている。」

車掌「!?」

珠理奈「この事件の計画は恐らく池面が仕組み、湯浅さんが道具の手配、車掌さんがトリックを仕組んだ。そうですね?」

長良「もうね。言い逃れしても仕方ないですよ。あんたらが出来ることは素直に真実を話すことだ。」

珠理奈「湯浅さん。何故池面を殺したんですか…?」

湯浅「うぅ…。」

長良「湯浅さん!みんなあんたを信じてるんだ!この現実をまだ受け止めてないメンバーもいる!今あんたがやるべきことは真実を話すことだ!違いますか?」

湯浅「そうですね。」
266名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 23:06:49.57 ID:vVM9YWbfi
一週間前

池面「湯浅さん。ちょいとマズイことになったんですが。」

湯浅「何だ?」

池面「いや例の件なんだが、玲奈がどうも勘づいたようでしてね。」

湯浅「何だって!?」

池面「これがバレたら俺もあんたもSKEも終わりだ。」

湯浅「冗談じゃない!せっかくここまで育てたんだ。まだまだ伸びる子も一杯いるし…。」

池面「そこでだ。来週飛騨にMV撮影に行くでしょう?」

湯浅「おいもしかして…。」

池面「そうです。玲奈には退場していただこう。そう思いましてね。」

湯浅「じょ、冗談はよせ!玲奈はウチの看板なんだぞ。」

池面「いいでしょ。珠理奈がいるし須田や木崎、矢神、高柳コマなんかいくらでもいますよ。」

湯浅「例えどんな子であっても消すなんて…。」

池面「じゃあこのままでいいのか?玲奈が喋ったら全てが終わりなんだぜ。それに…。」

湯浅「何だ?」

池面「アンタがベガスでスった分誰が立て替えてコトが収まってると思ってるんです?秋元さんにバレたらクビですよ。」

湯浅「それはお前が誘ったんじゃないか!?」

池面「まぁね。でもあそこまでのめり込んだのは自己責任でしょ?僕は止めましたよ。」

湯浅「貴様ぁ…。」

池面「まぁこの計画に乗らなければ全てバラします。それが嫌なら僕らと仲良くやりましょうや。」
267名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 23:12:23.31 ID:vVM9YWbfi
当日のひだ車内。

湯浅「約束のモノだ。」

池面「うひょ〜。最近の釣り糸はかなり特殊なんですね。最高ですよ湯浅さん。」

車掌「よぉ色男。」

池面「湯浅さん。ここにいる車掌とは長い付き合いでしてね。」

車掌「それで俺はどうすりゃいいんだ?」

池面「計画はこうだ。玲奈をトイレに運ぶ。そしてクロロホルムで気絶させ、カラクリで彼女の手首を切る。そして自殺に見せかける。以上だ。」

湯浅「うぅ…。」

池面「湯浅さん。あんたも共犯なんだ。もう出られないぜ。とことん俺たちに付き合ってもらいますよ。」

車掌「じゃあ準備するわ。」

池面「おう。」

湯浅「玲奈…。スマン…。」

車掌「ところでただ殺るなんて勿体なくないか?」

池面「そうだな。じゃあその前に遊ぶか?」

車掌「そうこなくっちゃ!最近ストレスが溜まりに溜まってね。」

池面「いいのか業務は?」

車掌「な〜に。トイレの故障とか言えばどうにかなるよ。もう一人車掌も乗るし。」

池面「お前最低だな。」

車掌「それはお互い様だろ?ヒャハハハハハ!」

池面「それもそうだな!アハハハ!」

湯浅「……。」
268名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/22(月) 23:12:26.62 ID:8AnqPZqV0
みんな突っ込まないのは、敢えてだよね?
269名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 23:13:17.39 ID:vVM9YWbfi
>>268
言いたいことがあるならはっきり言いなさい
270名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 23:14:54.17 ID:vVM9YWbfi
午前8時56分 ひだ車内トイレ

池面「よし、連れてきた。」

玲奈「うぅ!!う…。」

車掌「計画通りだな。」

池面「それじゃショータイムの始まりだ。」

車掌「時間がねぇから早くしてくれよ。終わったら合図しろよ。」

池面「おう!」

湯浅「許せん。」

池面「湯浅さん。あんたの出番は終わったぜ。席に座っててくださいよ。」

湯浅「貴様、玲奈をどうするつもりだ?」

池面「いや、このまま逝ってもらうだけですよ。」

湯浅「嘘をつくな。車掌と話してたのが聞こえたぞ。」

池面「ちぇ!聞かれてたのかよ。」

湯浅「どうなんだ?」

池面「どうせ逝ってもらうんだ。その前に遊び相手してもらってもいいだろ?」

湯浅「貴様という奴は!」

池面「湯浅さん。あんたも共犯なんだ。これを止める権利があるというのか?」

湯浅「玲奈にこれ以上触れるんじゃない!」

そう言った湯浅は開く緑のボタンを押した。

池面「おい待て!よせ!ヴぉ!」
271名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 23:17:00.28 ID:vVM9YWbfi
湯浅「これが真実です。」

揖斐川「俺は被害者のこと悪くは言いたくないですけど池面って奴は最低だ。」

長良「まったくやりきれん。」

湯浅「確かに私は過ちを犯した。でもこうでもしなきゃ玲奈は救われなかった。こうしなきゃ…。」

珠理奈「本当にこうするしかなかったんですか?」

湯浅「あぁ。」

珠理奈「湯浅さん。あなたが正直に真実を話して池面たちの悪事を暴けば玲奈ちゃんは巻き込まれずに済んだと思います。」

長良「うむ。それはそうだ。」

珠理奈「でも湯浅さんは結局自己保身で協力した。池面を殺したのも自分の為じゃないんですか?」

湯浅「うぅ…。」

珠理奈「確かに放っておけば玲奈ちゃんが死んでたかもしれない。でもその前に止められなかった湯浅さんも悪いですよ!」

長良「じゅりたん。もういいだろう。揖斐川。」

揖斐川「湯浅洋。殺人容疑で逮捕します。時刻は?」

蛙田「えー…と。午後9時14分です。」

湯浅「私がもっと早くに話していればこんなことにはならなかったんだな…。」

長良「最初に警察に来ていれば良かったんです。隠そうという保身行動が高くついたんですな。」

揖斐川「車掌さん。あんたも来てもらうよ。」

車掌「うっせぇコラァ!!」

追い詰められた人間は時として自暴自棄となり、恐ろしい暴挙に出る場合がある。車掌は絶望感からかナイフを須田亜香里に向けた。
272名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 23:19:17.95 ID:vVM9YWbfi
須田「きゃあ!」

長良「馬鹿なマネはよせ!」

車掌「うるせぇんだよ!」

車掌は支給されていた防犯用の催涙スプレーを噴射した。

長良「うわっ!」

揖斐川「催涙スプレーだ!みんな口と鼻を押さえて!」

車掌「逃走用の車用意しろ!でなきゃこの女の命はねぇぞ!」

長良「うぅ!くそぉ。」

車掌「早くしろっつってんだろうがぁ!」

高柳「きゃあ!」

車掌がナイフを振り回した際に偶然にも置いてあった剥製のフクロウにナイフが当たった。それが高柳明音の怒りに火をつけた。

高柳「フクロウさんに謝りなさい!」

車掌「はぁ?何ほざいてんだよ!」

高柳「謝れっつってんだよ!!」

車掌「ぐぉぉ!」

高柳明音の拳が車掌の右頬にクリーンヒットし、その隙に須田が逃げる。

須田「あっ!」

揖斐川「危ない!」

机の脚につまづいた須田を揖斐川が抱きかかえる。

揖斐川「大丈夫かい?」

須田「はい。ありがとうございます。」

揖斐川「え?あぁ…。それならよ、良かった…。」

長良『揖斐川のヤツ。ハマったな。』
273名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 23:21:26.51 ID:vVM9YWbfi
車掌「ちくしょう!そこどけぇ!うわっ!」

椅子の脚につまづいて転ぶ車掌。偶然にも正面にいた木本花音に手が触れた。

木本「私に触れるんじゃねぇ!」

車掌「ぎゃふ!」

触れられたことに激怒した木本花音が起き上がろうとした車掌の脳天に顎で一撃を加える。

車掌「うぅ!くそぉ!おいお前そこどけ!」

珠理奈「残念だけどそれは無理だね。」

車掌「何だと?」

珠理奈「人の弱みを利用し、夢をもった少女をもて遊ぶ最低な奴を通すことはできねぇって言ってんだよ!」

車掌「てめぇ痛い目に遭わなきゃ分かんねぇのか!?」

珠理奈「それはこっちのセリフだよ!」

車掌「くぁwせdrftgyふじこlp;@:「」」

珠理奈は車掌の急所目がけて右足から強力なキックをお見舞いした。車掌は急所を押さえ、泡を吹きながら倒れ込んだ。

長良「確保だァ!」

長良の号令で警官隊が突入。車掌はそのまま逮捕された。こうして複雑でやりきれない事件の幕が下ろされたのであった。
274名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 23:23:22.35 ID:vVM9YWbfi
翌日 AM9時 下呂温泉警察署

珠理奈「玲奈ちゃ〜ん!」

玲奈「珠理奈!みんな!ありがとう。」

長良「玲奈ちゃん。このように拘束して心無いことを言って申し訳ない。警察官の一人としてお詫びします。」

玲奈「いえ。長良さんも仕事をしただけですから。それより真犯人捕まえてくれてありがとうございます。」

長良「いやぁ俺たちは何もしてないよ。全てじゅりたんの推理があってのこそだ。」

珠理奈「えへん。」

揖斐川「調子に乗るんじゃない。本来考えられないんだぞ!」

長良「まぁまぁ。それより揖斐川も分かったろ?」

揖斐川「何がです?」

長良「お前、昨日あかりんを抱えて顔赤くしてたな。お前もだーすーワールドの虜になったんだろ?」

揖斐川「ま、まさか…。そんなわけないじゃないすか。あれはつまづいた彼女が危ないと思ったから。」

珠理奈「あ〜いびたん。顔赤くしてる〜。」

揖斐川「い、いびたん!?」

長良「ハハハ。いびたんか。これはいいな。みんな。上司の私が許すぞ。」

揖斐川「ちょっと警部!」

須田「わぁ〜!いびたん。いびたんは浮気しないでね。」

揖斐川「いや…浮気も何も…。」

珠理奈「やっぱ顔赤いじゃん!分かりやす〜い!」

揖斐川「コラ!大人をからかうんじゃない!」

長谷部「ふぅ〜!」
275名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 23:28:17.59 ID:uNJNi4Vii
長良「あっ長谷部てめぇ今まで何してやがった!」

秦「そういえば珠理奈さんが集めた際も私に後は頼んだと言って温泉に行ってましたね。」

長良「ぬぁ〜にぃ〜!?人が大変な思いしてたときにお前呑気に温泉浸かってたのか?」

長谷部「いや、元々プライベートですよ。別にいいじゃないですか?」

長良「いや!許さん!よぉし!みんな!ここにいる長谷部を雑用で使っていいぞ!」

長谷部「はぁ!何言ってるんですか?まだ入ってない温泉あるのに!」

長良「やかましい!みんな昨夜は大変だったんだ。その分一日で埋め合わせしろ!」

長谷部「そんなぁ〜。」

珠理奈「いやぁ良かった。」

玲奈「珠理奈。ありがとね。」

珠理奈「別に…。私はただ真実を明らかにしただけ。だって真実はひとつしかないんだからさ。」

こうして日本三大名泉のひとつである下呂の特急車内で起きた冤罪間際の密室殺人は儚くも人の弱みと自己保身に走った人の負の部分を思い知らせるように終わった。
名探偵ジュリナは、どんなに嫌な事実であろうとも今後も真実に導いていく。そう、真実はひとつしかないのである。

-完-
276名の知れた読者アイヌラックル@転載は禁止:2014/09/22(月) 23:30:10.67 ID:uNJNi4Vii
これにて完結です
如何だったでしょう?
マジ面白かったでしょう?
いやあこれはまだ序章ですよ
これから僕がAKB小説界に革命を起こすんで見とってください

では壱さんあとはよろしくお願い申し上げます
277名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/22(月) 23:45:37.31 ID:NZ/qtexii
>>276
お疲れ様です
いやあとても素晴らしい作品でした
あとは随分懐かしい名前もちらほらと

次回作期待してますよ
278名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/22(月) 23:52:02.34 ID:8MWo12woi
>>276
アイヌラックルさんもついに小説書き始めたとあって読みましたがとても面白かったです
正直壱さんのよりも良かった素晴らしい作品でした
今後も頑張ってください応援してます
279名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/22(月) 23:55:20.51 ID:l0vZ5W3T0
単発lD、自画自賛越
大した天才だことwww
バレてないと思ってる?
280名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/22(月) 23:56:40.51 ID:KolNeHxH0
すげー
盗作に対してあからさまな程の自演...
ここまで酷いのなかったわ
281名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/22(月) 23:57:12.20 ID:8MWo12woi
>>279
証拠出せやコラ
自演しとる言う方が自演しとるんじゃ
282名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/22(月) 23:59:04.17 ID:8MWo12woi
ID:l0vZ5W3T0
ID:KolNeHxH0


自演バレバレですよ
283名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 00:20:14.59 ID:5R3PiMVti
悪質なこと書く人はまずは書いてみたらいいよ
284名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 00:40:23.97 ID:5R3PiMVti
壱さんまだ?
285名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 00:58:21.26 ID:5R3PiMVti
まだかよ
286名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 01:08:04.81 ID:LOEf5LjWi
こねーならもうええわ
あとはアイヌラックルに任せて壱は退場しろ

所詮貴様の作品はメンバーを小馬鹿にしたカス作文だからな
287名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 01:19:43.39 ID:0cRyefph0
アイヌラックルはただの盗作者
みんなわかっとるがな
小説語るスレのテンプレに載るほどのメジャーなもの引っ張り出してきてなにがしたいんだよ?
そんなに構って欲しいなら自分のブログで自分の作ったものを上げるんだな
288名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 01:21:43.54 ID:kToPNJsC0
アイヌラックル、小説スレで自演ばれてるやんかw
289壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/23(火) 01:30:10.62 ID:BwVjqQGx0
面白そうなので少し遊ばせて頂きましたw

読者の皆さんもお疲れ様でしたw

まぁ、前回に懲りて色々勉強しましたよ。

あ、個人攻撃は禁止な方向でw

さて、こんな時間!

ちょっとだけ書きましゅ。
290壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/23(火) 01:45:53.11 ID:BwVjqQGx0
入山「突撃前にちょっと聞いて!」
総監督「なんや軍師。これからだってのに」
入山「大切な事なので。あちこちに白地に赤十字の旗が立ってるね。
もし、自分が負傷したらあそこに駆け込んで。あそこは敵味方関係なく
治療してくれる医療所。よってあそこでの戦闘は禁止。
西洋の方針らしい。
あそこでの大将は佐伯さん。JKTのみんなも加担してるとか。
今回は負傷者が沢山出ます。
自分の体は自分で守って。
死ぬの禁止」
総監督「そうか。怪我したら赤十字に這ってでも行け。これは軍の方針である」
一同「はっ!」
入山「それに個別に策があります。名前を呼ばれた方はちょっとこちらへ」
総監督「私にも聞かせられない話か?」
入山「秘策ですから」
総監督「分かった」
入山「まずゆかるん」
佐々木「はい」
入山「貴方は戦闘禁止」
佐々木「?!」
291壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/23(火) 02:17:19.60 ID:BwVjqQGx0
入山「貴方には大切な任務を申し渡す」
佐々木「はい」
入山「負傷者を見つけ次第、救護所に運んで下さい」
佐々木「私を戦闘に参加させてくれないのは私が弱いからですか?」
入山「いや、強いからだ」
佐々木「?」
入山「貴方は心が強い。血にまみれた味方を守って救護所に運ぶ。
こんな辛い仕事ができるのは貴方だけだ。やってくれるな?」
佐々木「分かりました。味方の命を救うのを私の戦としましょう」
入山「よろしく頼む。次、川栄」
川栄「へいへい」
入山「相変わらず力が抜けてるな。辻斬りからの傷は癒えてるな」
川栄「入山さんの方が重症だったでしょ?入山さんが戦に出れるんだから
大丈夫に決まってる」
入山「そうか。刃の怖さを知ってる川栄に頼む。総監督の側を離れるな」
川栄「どゆ事?」
入山「総監督はあんか気性だ。
戦線が膠着したら必ず自ら血戦を開こうとする」
川栄「でしょうね」
入山「お主が総監督を制御せよ」
川栄「でも私も馬鹿ですよ?」
入山「馬鹿でも戦の天賦の才は隠しておけぬよ、私の前では」
川栄「バレてたか」
入山「それにお主は刃の怖さを知っている。それはこの戦一番の経験値だ」
川栄「分かった。総監督は任せとけ」
入山「頼む」
ぱるる「あんにん、私には何かない♪?」
入山「ぱるる、戻ったか。そうだな。たまには熱くなったぱるるが見たいな」
ぱるる「あんにんに頼まれたらしょうがないな〜♪
たまに熱くなるのも悪くないかな♪」
入山「私も熱くなってきた。クールなあんにんはしばらく休み」

総監督「策は伝えたか?」
入山「はい。行きましょう」
総監督「では、しのぶの所まで休まず行くぞ!突撃!!!」
292壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/23(火) 02:21:03.23 ID:BwVjqQGx0
今夜はここまでにしましょう。

色々ありましたが、まあ、良しとしましょ。

では、また次回〜♪
293名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 03:22:04.43 ID:BArMRbx5O
(´∀`*)あげるわね
294名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 06:32:33.48 ID:eV0LLxKei
保守
295名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 07:03:38.30 ID:0nnz75zMi
ひでぇ
全然読み物じゃねえ
296名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 07:28:25.35 ID:GOK3U69Fi
★史上最悪のキチガイ杉上左京悪行集
・自分の立てたスレッドで自作自演
・調子に乗って6作連載と豪語するも史上最悪の劣化作に終わる
・連載作品を途中投げ出し
・スレで叩くとすぐに迷走
・自分の気に入らないコメントは即削除して排除
・ID変換を繰り返して他作者(四谷・ぱーぷる等)を誹謗中傷
・自作自演がバレると素早く迷走
・放置の後勝手に連載終了
・ジャック・テイラーになりすまして何食わぬ顔でスレで執筆
・バレると相変わらず迷走
・叩いてる連中に突然逆ギレ
・ジェームズ・ラングストンになりすまして懲りもせず復帰
・他人のIDを不正利用して誹謗中傷したとして不正アクセス禁止法違反で逮捕
・ギブスとして懲りもせず駄文を執筆し小説スレで誰も話題にしてないのに空気を読まずに自演して宣伝
・四谷のブログに迷惑コメするもスルーされる
・自作自演がバレて変な詫び文書いてブログ閉鎖
・ギブスのまま何食わぬ顔で復帰。自作自演で更新報告するもスルーされ叩かれる
・結局体調不良と嘘をついて再び投げ出し
・スレに現れて四谷叩きや自己擁護に必死で反省も謝罪もなし
・松本氏の名を騙りパクリ小説を執筆するもバレて新年早々閉鎖、逆ギレと2014年のスタートを汚す
・ゴードンで何食わぬ顔で復帰。相変わらずの自作自演や作者潰し
・バレるとデータ消失と嘘をついて逃走
・名の知れた読者アイヌラックルとして文庫スレに過去のクソ作を転載し荒らす
297名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 07:33:49.18 ID:GOK3U69Fi
713 :杉上左京 ◆jPpg5.obl6 :2012/05/23(水) 09:05:22.88 ID:dJSI9xKt0
杉上左京です。この度は私のことで皆様に多大なご迷惑をおかけしました。
心からお詫び申し上げます。

真実をすべてお話します。
確かに私とジャック氏は同一人物です。また、複数回書き込みをしたのは事実です。
別に構って欲しいわけではなく、スレを盛り上げたいその一心です。
どうせ言っても信じないでしょうし信じてもらう気はないでしょうが私は作者の悪口は書きません。
そもそもこうなった一因のひとつに貴殿の一部の常軌に反する行為に原因があるからです。
人ですから好き嫌いはあるでしょう。言われても仕方ないとは思います。
でもそれに関してもあまりに滅茶苦茶です。私がまるで人を殺める等重罪を起こしたような表現の仕方。
そして何より関係のないぐぐたすやプライベートのことまで叩きの道具に利用する。これは許せません。
ご自分がやられたらどうなんですか?ご自分の大事な人間がやられたらどんな気分ですか?
確かに自分は過ちを犯しましたよ。それは責められるべきですし自分がほぼ悪いことです。
それを誤魔化してやろうと考えた自分の浅はかさが全てだとも思っています。
だけどね。一部にはまるで狂気にしか思えない書き込みをして人を追い詰めて楽しむ人間がいるのは許せません。
軽い発言だと思いますが、これで苦しんだのは自分だけじゃないんです。
他人の悪口を書いてもて遊ぶのもいい加減にしなさい。
もうこれ以上小説を書く事もありませんし、ここに来ることもないでしょう。
最後に言うがこうなった経緯に貴殿の一部の狂人の狂気に満ちた書き込みに原因があることをお忘れなきよう。

あとは、これからも好きな作者にはコメントにいきます。だが、それを咎めたり叩く権利は君たちにはないよ。
もうこれで消えてあげるんだからせめてもうここで話題に持ち上げるのはやめて欲しい。
それだけが願いです。

最後に私の事で多大に迷惑をおかけした皆様に大変心からお詫び申し上げます。
せめて1読者として今後も交流をさせてもらいたいと思いますのでどうぞよろしくお願いします。

以上。
298名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 07:35:09.37 ID:GOK3U69Fi
564 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/19(土) 18:40:31.57 ID:hPU3vAvL0
>>538
四谷帰れよ
子供もろとも事故に遭っちまえ

843 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/26(土) 14:42:03.50 ID:YJoQzU/B0
>>841
杉上、懲りずに書いてんのかよ
これはまた荒れるな


844 :杉上左京 ◆jPpg5.obl6 :2012/05/26(土) 15:18:55.52 ID:jtJ9UW7e0
>>843
それは僕じゃありません。無駄に荒れる前に申しておきます。


845 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/26(土) 15:32:01.39 ID:YJoQzU/B0
>>844
懲りずに嘘を吐くんだな
お前がジャックとして活動してるときも介護士目指してると書いたこと、忘れたととでも?
作風も文の癖も全く変わっていないし、サイトのurl貼ったのもお前自身だ

二度と地下に来るなよ


846 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/26(土) 15:42:04.66 ID:35lMe3M+0
また現れたのか杉上!
マジ懲りねぇ奴だな病気だよもう病気

被害者の会へ連絡しないと!


847 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/26(土) 15:43:10.53 ID:AoWrrLqY0
杉上さんここ見すぎだよ
あとここのスレってレス返し多すぎだろwwwチャットかwwww

848 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/26(土) 15:52:08.19 ID:35lMe3M+0
No title
いよいよあかりんも目覚めたようですね。今度のチームBはどうなっていくのでしょうか気になるところです。
タイムスリップによって初期のメンバーにぱるるやはるぅなどがいたらどうなっていたのか夢に出てくるようにもなりました。

このもうひとつの世界で果たして何が起きていくのか楽しみです。

2012.05.26 (Sat) | 杉上左京 #- | URL | Edit

この野郎四谷が庇ったと思っていい気になりやがって
こいつホント人をバカにしてやがる!

一体被害者の会は何やってやがるんだ
299名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 07:36:08.25 ID:GOK3U69Fi
853 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/26(土) 16:54:36.35 ID:YJoQzU/B0
杉上よ、何か言い訳があるなら聞いてやるぞ


854 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/26(土) 16:58:46.95 ID:0erPX+RyO
ニート杉上氏んでよし


855 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/26(土) 17:15:47.59 ID:Icx0HiLRO
究極のかまってちゃん=杉上
本当に病気なんだと思う


856 :杉上左京被害者の会:2012/05/26(土) 17:39:42.83 ID:JexmhJH10
杉上左京被害者の会です。

今しがた警察から連絡があり杉上左京が逮捕されたとのことです。
杉上はここ以外でもネットトラブルを起こしておりそちらが逮捕の決め手となったとのことです。
杉上は先週より警察から事情を聞かれていたようで問題書き込みをしていたのはその為だと思います。
いずれにせよ我々の主張と努力が実を結んだ結果となり安堵しております。
こちらの住人の皆様方は大変お辛いかと思いましたがもう杉上は現れることはないでしょう。
恐らく数年は出ることはないと法曹関係者から伺っております。

私どもの役割は終了しました。皆様方には無関係な書き込みをしてしまい大変申し訳なく思っております。
取り急ぎご連絡しました。

貴重な枠を頂いたことと長文の書き込み大変失礼いたしました。


857 :名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/26(土) 17:43:02.30 ID:4QqQNCL50
杉上タイーホキタ――(゚∀゚)――!!
300名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 07:40:12.78 ID:GOK3U69Fi
杉上作者潰しの例

327 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/16(水) 09:38:52.52 ID:eqj1BBAh0
しかしぱーぷるの今の作品はどうなんだ?
手紙、クロノスは良かったが今の奴から何かおかしい気がする
まぁスマホ切り替え、故障という非常事態があったのを考慮してもストーリーが分からない
特殊能力があって同日対決があってごちゃごちゃしていて分かりにくい
俺が思った個人的感想

328 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/16(水) 09:47:21.29 ID:xPidKfHb0
>>327
シリーズものだろ?
よく分かんないけどさ

少なくともふざけた内容のアメブロ小説よりかはマシ
ただこの状態だと杉上みたいにグダグダに可能性はあるかも


330 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/16(水) 09:58:19.44 ID:Huu6edJM0 [2/8]
>>327
ちょっと詰め込みすぎだよね
どうまとめるつもりなのか

クロノスが良かったからこっちがハードル上げちゃってるのか、作者が迷走中なのか

331 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/16(水) 10:06:32.58 ID:UE4sh7KH0
>>330
どっちもどっちだろうね
クロノスの評価が高いのは知ってるはずだからその上をと思って詰め込みすぎてるかも

それにシリーズを公言したのも不安だな
これをうまくまとめれば作者としての評価は高くなるだろうが逆にグダグダに終わると怖いよね
現に杉上という反面教師がいるから少し落ち着いて無理なら変えてもいいと思う
変な使命感に駆られて進むよりもリセットして切り替えるのも大事

338 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/16(水) 11:05:06.46 ID:Qjb+TPX50
超速報

ぱーぷる影響され書き直しを始める

アカン杉上化しとる
301名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 07:47:53.99 ID:GOK3U69Fi
343 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/16(水) 11:26:49.80 ID:GdQcp0XZ0
しかしぱーぷるが影響を受けたか自分自身が以前から思っていたのかは分からないけどタイミング悪いな
これじゃ影響を受けたって思われても仕方がない気もする
これで杉上のような哀れな方向へ進まないことを祈る

349 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/16(水) 13:49:33.43 ID:yARCf7b5i [1/2]
ぱーぷるは修正版の方が、悪くなった。
もともとKKが主役で話をまわしてたのに、能力者をだすことメインにブレた感じに。

350 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/16(水) 14:01:33.89 ID:Huu6edJM0 [6/8]
>>349
チユウメインでやりたかったんだねー
シリーズものって言ってたから次もKKがメインだとばっかり思って

371 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/17(木) 00:07:47.94 ID:+G36SOPb0
それにしてもぱーぷるがブレるとはなぁ
修正して余計によく分からなくなった
これで最後まで突っ走れるか不安

373 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/17(木) 00:17:52.10 ID:UbySy7B50
>>371
だって元々ちざほむに影響されてバトルもの書いて四谷杉上に影響されてパロ書いてきたからね
ここの意見に左右されても不思議はないよね

ぱーぷるに限らず四谷も杉上もここの受けてたじゃない

403 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/17(木) 07:48:31.04 ID:9iUzUd/J0
ぱーぷる何で変えたんかな?
変えたところで分からんものがさらに分からなくなった
そもそもあれをシリーズにしようとしたというのが疑問
一度高評価されると図に乗っちゃうんかな?

404 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/17(木) 08:03:42.91 ID:h8uxr1SA0
ぱーぷるをあれほど過剰に持ち上げた連中にも責任があるだろ
手紙、クロノスが良過ぎてハードル上げすぎてるんだろうがね
四谷も襷直後のは低評価だったが持ち直している

ただ、いけないのは突然やり直しをしてしまったことだね

411 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/17(木) 09:04:10.07 ID:dhhv3qK9i
ぱーぷる読んだ。
書き直して、わかりやすくなった。
出来事を時系列順で書いてるから。

但しおもしろくなくなった。
説明くさい。展開のスピード感なくなった。インパクト無い。

前作からの続編とのことだったので、KK主役かと思っていたら肩すかし。

413 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/17(木) 09:18:11.15 ID:sk/GaxIg0
>>411
書き直しをしたところでストーリー自体は面白くないんだよな
ただ架空で起きたことを説明しているだけでKKやメンの個性が生きていない
こんなの誰でも置き換えられるじゃんって感じ
小説というより台詞が書かれた報告書を読まされてるようにしか思えない
302名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 07:50:53.22 ID:GOK3U69Fi
443 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/17(木) 21:22:04.45 ID:MzbBg8jL0
そもそもぱーぷるの小説から思いが伝わってこないんだよな
表現技法の上手い下手はあるのだろうけどそれでも文を読めば思いは伝わってくる
それが利用しているみたいな変な誤解を与えてしまうんだろうね

449 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/17(木) 23:49:54.28 ID:jEZB9nvV0
今日はぱーぷるで凄く盛り上がったなぁ

確かに読み返すとそのメンでなければいけないという作品はないような気もするね

450 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/17(木) 23:56:51.21 ID:FCNZBh4Q0
ぱーぷるのは別にAKBじゃなくてもいいようなもんばかりだろ
そうしようとしても活かせてないから何コレってなる
コメしてるのも真面目に読んでいるように見えない

正直ファンとしてああいうのを見ると悲しくなるわ

457 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/18(金) 09:07:54.81 ID:LP3TiMDp0
ぱーぷるの更新読んだ
決して不勉強なことはないけど何か足りないような
そしてみるきーもキャラとか分かっているのかなって思った

458 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/18(金) 09:31:00.44 ID:3JgoPplC0
杉上もそうだったがぱーぷるも四谷を意識しているんじゃないか?

正直四谷は技法といい構成といいレベルが高過ぎる
やはりキャリアがあるし色々な経験を積んでいて内容に味がある
四谷みたいになれとか二番煎じは求めていない

だが四谷読者が読めば低レベルに見えて厳しく書くのもいるがそれも誤り
とにかく四谷らしくぱーぷるらしくといったような個性が出る作品が読みたい
それに影響されて近づけようと背伸びをしたら限界はやってくるし自分が損だぞ

459 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/18(金) 09:46:26.42 ID:H30FbEMs0
>>457
今の作品、シリーズには期待してない
次まで待つ

461 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/18(金) 11:17:06.72 ID:z6RzCkYA0
ぱーぷるはオワコン?

462 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/18(金) 11:28:26.30 ID:fPQ4lol80
ぱーぷるほど大きく持ち上げられて叩かれる作者いないよな
逆にすげぇわw
303名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 07:53:14.31 ID:GOK3U69Fi
562 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/19(土) 17:00:29.06 ID:3fUECP3P0
>>561
人選は大事だしそれに合わせたストーリーが大事だよね
四谷はメンの特徴を活かし、立ち位置もしっかりしている
よく分からないメンは出さないか目立たない程度で終えているし
どの作品でも推しをメインにしてるから面白い

逆にぱーぷるが言われているのはここだよね
活かせない分出てくると違和感をおぼえる
ストーリーに合わせてメインのメンを出すよりは知っている、推しなどのメンを選定してストーリーを作った方がいいとも思う

567 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/19(土) 19:55:47.14 ID:0FQL5u+a0
ぱーぷるランキング消したようだな
このままだとぱーぷるもポテ太のようになってしまうのか?

568 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/19(土) 20:42:37.71 ID:hikAqhdY0
ぱーぷるここ何日か槍玉になっているからな
でも批判は的確だし一部に変な書き込みはあったが期待する書き込みも多かった
ここは腐らず頑張って欲しいんだが

569 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/19(土) 23:00:03.88 ID:AGmdy0hw0
何とか平穏無事におわりを迎えようとしているな

570 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/20(日) 00:01:36.69 ID:hG1lXTxf0
>>568
仕方ないだろう
今までは平穏無事に安定してやっていたのに数日前に今の作品のことを言われる
そして順序を変えたのにまた言われてついには全作品の批評が始まる
挙句にはお前はAKBの名前を利用して小説を書いているのだと言われれば腹が立つだろう
あれだけ言われて可哀想な気もするが言われることもない作者が大半のなかで恵まれているとも思う

575 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/20(日) 01:51:07.90 ID:BNa58/Rj0 [1/4]
>>571
本来なら話題にしてあげろと言いたいがなかなか難しい
現に杉上叩きを見たら紹介しづらいからな

ぱーぷるの批評は的を得ていると思っている
だが、やめちまえとかAKBの名前を利用しているだけという書き込みは行き過ぎだ
特に今のこのスレはひとつ出ると止まらないからな
このままじゃぱーぷるもここに出さないでくれと言いかねないのが懸念材料だ

576 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/20(日) 01:55:09.79 ID:BNa58/Rj0 [2/4]
>>573
そういうことだね
ただ嫌なのはその酷評の言葉じりを捉えて叩きの道具にする奴がいる
クズとかこいつはAKBを利用しているとか伸びないとか余計な一言を入れる奴がいる

その点がなければいいんだけどね

577 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/20(日) 01:57:44.33 ID:deNWYv2C0 [2/2]
ぱーぷるは自分から見てくれって言って小説晒したんだから名前出さないでくれってのは無いんじゃない?
自薦でテンプレに載ってるわけだから、色々言われるのも仕方がない
304名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 07:54:14.34 ID:GOK3U69Fi
675 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/22(火) 01:12:43.43 ID:ILpTnAFb0
ぱーぷるがオワコンなのは分かった

もうシリーズも手紙のゆきりん編もどうでもいいわ
燃え尽きたならこのまま消えちまえ

676 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/22(火) 01:58:05.71 ID:YqoS5Wr20 [1/2]
テンプレ辞退→総選挙辞退
残り2作で終了→東京ドームのちの劇場で卒業

見事なサプライズでした


677 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/22(火) 02:08:32.36 ID:A00ky+gv0
ポイッ (/・・)/ ⌒−〜←ぱーぷる


678 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/22(火) 02:13:39.79 ID:5x+GayyO0
>>671
議論好きっていうより>>659の言うように荒らしの書き込みが面白くて構うんだろう
全員が全員じゃないがそれで結局まともな批評者も荒らしに思われてしまう
現にぱーぷるがいい例だ

このままじゃ作者が潰れるしここに掲載されることを拒否する作者が相次いで出てきてしまう
それでは意味がないから一度ルールについて話し合う必要があるね。

679 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2012/05/22(火) 02:23:22.62 ID:HRLH1MEb0
何がflower、手紙ゆきりん編や
最後までお付き合いってやる気のない奴に付き合うバカなんかいねぇわ
今日中に挨拶書いて閉鎖しとけ

ヾ(。・ω・。)ヾ(。・Д・。)ヾ(。・ρ・。)ぱーぷるバイバイ♪
305名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 07:56:45.70 ID:GOK3U69Fi
137 : 杉上左京: 2012/03/07(水) 01:44:43.08 ID:WSFDpSgZ0 [1/1回発言] こんばんは。杉上左京です。随分ご無沙汰しています。
ID:BYjebVUPOさん。読んでいただいて光栄です。
何か今2つ同じようなスレがあってすごく混乱しています。
静観していようと思っていましたが私のせいで変な雰囲気にさせてしまい大変申し訳ございません。
そのお詫びとして馳せ参じた次第です。どうか丸く収まることを願います。

うそつけwwwwwwwww

お前が混乱招いたくせによく言うわwwwwwwwwwwwwwww
306名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 08:06:10.97 ID:qwT89wVHi
1: 杉上左京
2011/11/06(日) 06:41:51.93 ID:/KqapWhP0 [1/27] AAS
[小説]古畑任三郎vsAKB48スレの四谷幸喜さんに刺激されて
書きました。四谷さんの作品に比べると雑な部分は多いですが
読んでいただければ幸いです。批評もお待ちしております。

15: 杉上左京
2011/11/06(日) 15:40:27.69 ID:/KqapWhP0 [8/27] AAS
>>12
早速訪問ありがとうございます。期待を持てる始まりという感想を頂き
大変嬉しく思いますが、逆にこの後の展開の期待度が上がった分プレッシャーも
かかります。何とか期待をいい意味で裏切れればと思ってます。

是非途中でも感想、批評お待ちしております。
307名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 08:34:31.83 ID:AZ0Tp1HZi
>>291
センスね〜なぁ
ただ名前使ってるだけやん
308名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 10:57:26.70 ID:BXGll1q5i
50: 杉上左京
2011/11/07(月) 00:10:31.03 ID:1tqL+uuM0 [2/12] AAS
本日はここまでにします。この続きは明日の夕方に掲載予定です。
明日に完結までUPできると思いますので。

あと、森杏奈さんのニックネームが入山杏奈さんのニックネームを書いてしまいました。
十分な取材不足で勘違いしたまま掲載してしまい大変申し訳ありませんでした。
このような間違いもあった場合は遠慮なくご指摘願います。
かなり重大なミスでしたのでご指摘を頂いた皆様に大変感謝します。ありがとうございました。

ではまた明日というか本日夕方。
309杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 11:13:30.30 ID:jrQFItTai
杉上左京と申します
荒らしのせいで犯罪者にされて人生台無しになりました
今日からこちらに私が最初に書いた相棒シリーズを載せます

よろしくお願い申し上げます
310杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 11:15:21.65 ID:jrQFItTai
第1話「立ち往生」

シーン1  10月29日16:51 滋賀県伊吹山

「ねぇ…本気でやるつもりなの?」
不安そうな曇った表情で市川美織が声をかける。
「もうここまできたらやるしかないんだよ!」
島田晴香が強ばった表情をして市川を一喝する。
「そうだよ。私たちがやらなきゃいけないんだよ。私たちが…。」
紫色の花束を握り締めた山内鈴蘭もこわばった顔をする。
「仲俣。これでOKだよね?」
島田が仲俣汐里に尋ねる。
「うん。これであとは実行するだけだよ。」
仲俣はスケジュール帳に目を通しながら言った。
「やっぱりこんなの良くないような気が…」
「今になって何及び腰になってんだよ!あれだけ話し合って決めたんだろ。市川だって賛成したじゃない。」
「そうだけどさ、でも…。」
「市川、まさかあのこと忘れたわけじゃないよね?私は絶対許せない。私たちが動かなきゃいけないんだよ。そうでなきゃ…。」
島田は、そこにいる全員の目を見ながら声高に語った。
「そうだよ。私たちがやらなきゃ。」
竹内美宥が目を涙で潤ませ、右腕で目を拭った。
「ヤバイ!早くしないと新幹線に乗り遅れちゃうよ。」
島崎遥香の一声で全員が一斉に駆け足でその場を後にした。
311杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 11:16:30.16 ID:jrQFItTai
シーン2  10月29日 19:01 岐阜県関ヶ原 ひかり528号東京行 7号車車内

「東京に大体どのくらいに着くの?」
竹内が隣の席にいる仲俣に尋ねた。眠そうな仲俣は目を左手で擦りながら右手首に付けた腕時計を見た。
「大体9時ちょっと過ぎぐらいじゃないかな?」
「ごめんありがと!」
永尾はそう言うとテーブルに置いていた宇宙人の本を読み始め、仲俣はリクライニングを倒して腕組みをして眠りについた。
その時、新幹線が突然減速し始めた。そして何もない場所に停車した。
「お客様にお知らせします。只今岐阜羽島駅におきまして人身事故が発生しました為列車の運転を見合わせております。お急ぎのところ恐れ入りますが発車まで今しばらくお待ちください。」
車掌のアナウンスで車内はざわつき始めた。怒鳴る者、隣の席同士で話し合う者、携帯電話を広げて外部に連絡を取っている者。それぞれ個々に行動を取っている。
「ねぇ電車しばらく動きそうにないっぽいよ。」
島崎が悲しげな表情をして隣の島田の肩をゆすった。
「マジかよ!こんな時にー!明日公演あるのに最悪!運賃払い戻しできねーかな?」
島田が怒りながら声を荒らげた。
「それは不可能です。目的地に行くのであれば運賃は払い戻しされません。運賃はあくまで出発地から目的地に着くまでの料金ですから目的地に到着できればどれだけ時間がかかろうが取引は成立します。ただし、特急料金は戻ってきますよ。」
島崎、島田、市川の席の後ろに座っていた眼鏡をかけたスーツ姿の中年男性が立ち上がって答えた。
「へぇーそうなんですか。ありがとうございます。」
島田が後ろを向いて中年男性に頭を下げた。すると中年男性はそのまま通路へ歩きだし、島田らの座る座席の前に立った。
312杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 11:17:27.40 ID:jrQFItTai
シーン2-2

「もしかして皆さん方はAKB48のメンバーではありませんか?」
中年男性は笑顔で座っているメンバーを見つめながら言う。
「はぁ、そうですけど…。」
市川が目を点にした顔で応える。
「やはりそうでしたか。どこかでお見かけしたような気がしていました。」
中年男性はさらに笑みを浮かべて言う。
「おじさん。私たちのこと知っているんですね。」
「ちょっと美宥!おじさんは失礼でしょ!」笑いながら言う竹内に山内が肩を叩いた。
「おっと!申し遅れました。杉下右京と申します。東京で公務員をやっています。僕の周囲にもAKBのファンは多くいましてね。こんなところでお会いできて光栄です。ところで皆さんは何期生なのでしょうか?」
「杉下さんの目の前にいる市川と前の座席の窓側で眠っている仲俣が10期生、あと私、島崎、山内、竹内の4人が9期生です。」島田が指を指しながら紹介した。
「ほぉ、9期生ということは横山由依さんと同期生ということですね?」右京がそう言うと全員の表情が曇った。
「えぇそうですけど…。杉下さんは横山推しなんですね。」島田が少しトーンの下がった声で言う。
「えぇそうです。彼女の努力する姿勢、何度オーディションに落ちても諦めずに夢を叶えた姿勢に大変感銘を受けました。あの直向きな姿はまさに美しいものです。」
右京は微笑みながら横山由依に対する想いを語った。だが皆の表情は冴えない。
「ところで杉下さんはどちらへ行ってたんですか?」状況を見た島田が右京に尋ねた。
「僕ですか?知人に会いに京都へ行ってきました。とても有意義で清水寺や下賀茂神社なども参拝して秋の京都を楽しんできました。ところで皆さんもお揃いでどちらへ行っていたのですか?AKBの皆さんはとてもお忙しいはずです。」
「AKBといっても色々違いますから。私たちは今日たまたまスケジュールが空いていたのでそのメンバーで琵琶湖に行ってきたんですよ。」島田が表情に笑みを浮かべながら言った。杉下は島田の表情を伺っていた。
313杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 11:21:07.68 ID:jrQFItTai
シーン3 10月29日 19:20 警視庁特命係

「暇か?」組織犯罪対策部組織犯罪対策5課長の角田六郎が部屋に入るなりマイカップを左手にもち、コーヒーメーカーからコーヒーをカップに注ぐ。
「ええ暇すぎて仕方ないので帰るところですよ。」イラついた表情で神戸尊が机の上の鞄に書類をしまっている。
「そういやぁ警部殿は今日帰ってくるんじゃなかったか?」角田がコーヒーを飲みながら尊の顔を見た。
「ええ、21時には東京駅に着くから迎えに来いって京都から電話してきましたよ。たまきさんと結構楽しんできたようですね。」
「結構不満げだな。」
「当然ですよ。僕を運転手と勘違いしているんじゃないですかね。あの人は!」尊は声を荒らげる。
そんな尊を尻目に角田がテレビのリモコンを持ってテレビの電源をつけた。
テレビ画面にはニュースが放映していて交通情報の速報テロップが点滅し、人身事故で運転見合わせの文字が画面上に表示された。
「おい羽島で人身事故かよ。警部殿の新幹線立ち往生しているんじゃねーか?」角田がテレビ画面を指さして声高に叫ぶ。
尊は右京の机にあるデスクトップパソコンを起動させてインターネットの時刻表サイトを開いた。
「あぁ一番近い新幹線ですね。多分関ヶ原あたりに止まっていると思いますよ。」尊は肘を付いて溜息をついた。
「とりあえずケータイに電話してみろよ。」角田はそう言うとカップを置いて部屋を後にした。
「あーあ。今日は本当にツイてないなぁ。」
尊はそう言うとポケットから携帯電話を取り出し電話帳から右京の名前を検索し、通話ボタンを押した。
314杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 12:08:28.96 ID:jrQFItTai
シーン4  10月29日 19:31 岐阜県関ヶ原 ひかり528号東京行 7号車車内

突然右京のスーツからバイブ音が響いた。
「ちょっと失礼。」右京はそう言うと足早にデッキに向かって歩きだした。
デッキに着くとスーツの右ポケットからスマートフォンを取り出して画面を少し見てから通話ボタンをタッチした。
「杉下です。」杉下は真顔で答えた。
「神戸ですけど杉下警部大丈夫ですか?」電話口から尊が尋ねた。
「大丈夫とはどういうことでしょうか?」杉下が逆に尋ねる。
「いや、止まっている新幹線の中で退屈しているんじゃないかなぁって思ったので。」
「それならご心配いりませんよ。素敵なお嬢様方との出会いがありましたからねぇ。」
右京は笑みを浮かべる。
「用がないのであればこれで失礼します。運行が再開したらまた連絡します。」
そう言うと右京は通話停止をタッチしてスマートフォンを右ポケットに入れると足早に7号車の車内に戻っていった。

「うーん。何だったけ?」竹内が右手で頭を掻きながら現代社会のテキストを見ていた。
「あんた何で宿題済ませてないの?」山内が右手で竹内の肩を叩く。
「だってこれだけ最後まで分かんなかったんだよねぇ。」
「何なに労働三権を具体化した法律は何かって?うーんもう忘れたなぁ。」山内が頭を抱えながら言う。
「なかまったーなら知ってると思うけど…。」竹内は隣で眠る仲俣を見つめる。
「ダメだよ。仲俣は昨日アンダーやって遅くまで大学のレポート書いてたんだから。忙しいなか私たちに付き合ってるんだから寝かせてあげよ。」
山内がそう言うと竹内は悲しげな表情をした。
「労働三法とは労働組合法、労働基準法、労働関係調整法のことです。
労働組合法は労働組合について定め、団体交渉、労使交渉における免責要件などが記載されています。
労働基準法は名前のように労働に対する基準を定めた法律、
労働関係調整法はストライキなど大規模な争議があった場合は労働委員会の裁定を受けることを規定したものです。」
杉下が竹内のテキストを見ながら言った。
「杉下さんかしこーい!!」竹内が笑いながらシャープペンシルを右手に持ち、答えをテキストに書き込んだ。
315名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 13:03:42.66 ID:ByVede09i
 よっこらしょ。
    ∧_∧  ミ _ ドスッ
    (    )┌─┴┴─┐
    /    つ. 終  了 |
   :/o   /´ .└─┬┬─┘
  (_(_) ;;、`;。;`| |
  このスレは無事に終了しました
  ありがとうございました
  もう書き込まないでください
316名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 13:38:23.37 ID:BArMRbx5O
保守
本日もスレ落ち早いです
317名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 15:28:13.06 ID:ByVede09i
  |:ヽ. ::::lミ彡::::::::::::::::::::::::::.:. : : . . . . . . : : : ::::`"l::: /::!
  .|、;:ミi、::l;::::::::::::::::: : :::::::::::: :... .、.        .::::::j.:: / _j
  l;:::::ヽ,_:::::.. :.:.:. : : : :.:.:.::. j;:::..:ト、      . .::;;、:':ー'.::}::l
   ト、r',.:::::::i:/'ー-、__,.、イ::|:::::{::::ヽ、....、-―''´|:::::: ...: .;イ
    l::l;::::::::.:.:l;:::::::::::::(;::);:::::;;j:::: ゙i;;:::::(;;):. . . ::ノ' .:.:::: ::´:|
   l;::::. i::::::..:.:゙"ヽ-、,,,,、r'゙.:::::  ヾ:、.,,,、r''゙´ . .:.:.::::Li_ノ
    `T :::::::::::.:.:.:.:.:.:__   .::::::     _,,,_. .:.:.:.::::::::.:.:.::|
      |:::::::::::::_:::: : :l::::゙':.:.:.::::::.    .l. j、l;_;;、:: : : : :l
     l;:::::: : l:::::;;_::::!:ヽ、;::::::;;'::、:......:;、ノ ::::;;、: ::|: : : :/
      ゙、:::::. ::::l;:::ヽ,: ::::::゙ヽ、;;;:、-'´   _/j |: .: .: : /
       ゙、:::. :::::l;::::ト、,_: : ::::::.:. . . _,.ィ'゙.l//: : .: :/      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        ゙、::. ::::l.!'iYヽi::「゙Tー'T゙「´|_,イ:/// .: :/     <  >>316 糞スレあげんな、蛆虫、氏ね。
         ゙、: ::::l.! い=r、ニ二ニニrオ'///:. ::/       \________________
          ゙、. :::l.!.L;、-┴┴-':、Lレ.//: :./
            ヽ.:::ヽ-‐'''" ̄~゙"'''ー-:'::: /
318名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 15:30:02.82 ID:ByVede09i
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━-┓
┃ ┌────────────────────────ーーー┐ ┃
┃ │            / ̄ ̄\                      │ ┃
┃ │          /  ヽ_  .\                    │ ┃
┃ │          ( ●)( ●)  |     ____            │ ┃
┃ │          (__人__)      |     /      \          .| ┃
┃ │          l` ⌒´    |  / ─    ─   \       │ ┃
┃ │         . {         |/  (●)  ( ●)  \      .| ┃
┃ │           {       / |      (__人__)      |     │ ┃
┃ │      ,-、   ヽ     ノ、\    ` ⌒´     ,/__      .| ┃
┃ │     / ノ/ ̄/ ` ー ─ '/><  ` ー─ ' ┌、 ヽ  ヽ、   │ ┃
┃ │    /  L_         ̄  /           _l__( { r-、 .ト、 . │ ┃
┃ │       _,,二)     /            〔― ‐} Ll  | l) ).│ ┃
┃ │       >_,フ      /               }二 コ\  Li‐' .| ┃
┃ │    __,,,i‐ノ     l              └―イ   ヽ |   . | ┃
┃ │                l                   i   ヽl   . | ┃
┃ └ーーー────────────────────────┘ ┃
┗-━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
             2014年9月23日 クソスレにて
319名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 15:32:21.56 ID:ByVede09i
【審議中】
    ∧,,∧  ∧,,∧
 ∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧
( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` )
| U (  ´・) (・`  ) と ノ
 u-u (l    ) (   ノu-u
     `u-u'. `u-u'
【結果発表】
パッ   パッ   パッ    パッ   パッ    パッ
 [つり]   [つり]  [つり]  [厨房]  [氏ね]  [終了]
  ‖∧∧  ‖∧∧ ‖∧,,∧ ‖∧,,∧ ‖∧∧  ‖,∧∧
  ∩・ω・`)∩・ω・`)∩・ω・`)∩・ω・`)∩・ω・`)∩・ω・`)
   (    ). (    ). (    ) (    ) (    ) (    )
   `u-u´  `u-u´   `u-u´  `u-u´  `u-u´  `u-u
【審議結果】
 ババ        バババ  ババババ
    バババ ∧_,∧  ババ ∧_∧ バババ
  ∧_∧バ( ´・ω・∧_∧ (・ω・` ) ∧_∧
 (´・ω・)=つ≡つ);;)>>316(;;(⊂≡⊂=(・ω・`)
 (っ ≡つ=つ  (っ  ⊂)  ⊂=⊂≡ ⊂)
 /   ) バ∧_∧| x |∧_∧ バ (   \
 ( / ̄∪バ (  ´・) ∪ ̄∪(・`  )ババ ∪ ̄\ )
  ババババ/    )  バババ (   \ ババババ
 バババ  `u-u'. バババ ババ `u-u'
320名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 15:36:25.09 ID:ByVede09i
 よっこらしょ。
    ∧_∧  ミ _ ドスッ
    (    )┌─┴┴─┐
    /    つ. 終  了 |
   :/o   /´ .└─┬┬─┘
  (_(_) ;;、`;。;`| |
  このスレは無事に終了しました
  ありがとうございました
  もう書き込まないでください
321名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 15:50:46.80 ID:BArMRbx5O
保守
322杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 16:38:21.22 ID:UMWv1emb0
シーン4-2

停車してから一時間ほど経っただろうか。あれほど騒いでいた乗客も静かになり、眠りについた者、パソコンを開いている者、隣同士でおしゃべりやゲームをしている者など様々だ。杉下と島田らも世間話をしていた。
「なるほど。アイドルというのもとても大変な職業ですねぇ。」
「えぇアンダーなんて振りも覚えてそれをそのメンバーに伝えるので間違えたら大変ですから真剣です。」山内が顔を下に向けながら話す。
「そういった苦労を乗り越えて正規のメンバーになるのですね。皆さん方も早く正規のメンバーになれるといいですね。」
「いえ、私たちは正規メンバーなんです。」
「おや、これは大変失礼しました。あまり最近の情報は知らないもので。では皆さんはどこのチームの所属ですか?」
「私たちはチーム4という新しいチームに入りました。」島田が答える。
「そうですか。新しいチームができたのですね。私のしたことが存じ上げておりませんでした。メンバーは皆さん6人だけではないでしょう?」
「ええ、他にもいます。」島崎がそう言うと持っていたポッキーを1本取って口に入れる。
「そうですか。では横山さんとは別のチームなのですね。」
「えぇ。あいつは先に昇格したので。」島田が強ばった顔になる。
「おや、あいつとは相当皆さんと横山さんはとても親密な関係だったのですね。それとも何かあったのでしょうか?」
「何があったも何も横山は…。」竹内が声高に言うと
「美宥!」島田が竹内の右肩を握り、首を横に振った。
「おやおや、あなた方と横山さんには何かあったようですね。宜しければお話をお伺いできないですか?」
「えっ?いやそれは…」島田が声を詰まらせる。
「すみません。細かいところまで気になってしまうのが僕の悪い癖でしてね。」
右京は笑みを浮かべて座席に腰掛け、持っていた水筒から紅茶を注いで一口飲んだ。
323杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 16:39:50.27 ID:UMWv1emb0
シーン4-3

しばらく沈黙の間が続いた。右京は黙って紅茶を飲んでいた。島田たちは全員重い表情で下を向いたままであった。その沈黙を破ったのはずっと眠っていた仲俣であった。
「うーん…。あれ?もう東京に着いたの?」仲俣は欠伸をして両手で目を擦りながらまだ少し寝ぼけたような様子で言った。
「いや、なかまったーが寝た直後に事故で新幹線が止まってまだ動かないの。」隣にいた竹内がそう言うと「えー!じゃあまだ岐阜あたりじゃん。明日大事な講義があるのになぁ。マジ最悪。」
仲俣の表情は寝ぼけたような顔から一気に驚きを隠せぬ顔となり、そのまま顔をテーブルで組んだ腕の上に伏せる。
「おや、お目覚めですか?紅茶一杯いかがです?」右京はそう言うと席を立ち、自分の座席の上に置いてある鞄の中から紙コップの袋を取り出した。
「ねぇこのおじさん誰?」仲俣が尋ねた。
「あぁ私たちの後ろの席にいた杉下さん。東京の公務員なんだって。結構AKBのことも知っていて結構物知りなの。なかまったーより賢いかも。」竹内が笑いながら答える。
「おや。仲俣さんも賢明な方のようですね。」
「なかまったーはAKBをやりながら早稲田大学に通ってるんですよ。」市川が言う。
「おや。これほどの忙しさで早稲田に通われるとはさぞ大変でしょう。僕には到底両立できそうにもありません。」右京は紅茶を注いだ紙コップを仲俣の座席のテーブルの上に置いた。
「いえ、AKBも好きだけど学校の授業も好きなので。」仲俣は右京に会釈をして紙コップを手に持って一気にお茶を飲み干す。
「昨夜も公演後に大学のレポートを仕上げたとお聞きしました。結構眠りも深かったので相当寝不足だったのでしょう。それなのに何故琵琶湖へ出向いたのですか?明日も公演などがあれば一日家で体を休めたいと僕なら思うのですがね。」
「えぇ。でも今日は特別なんです。大場さんの為に…。」仲俣がそう言うと一瞬にして全員が凍りついた。仲俣もすぐに驚いた表情をする。
「大場さんの為とはどういうことでしょうか?」右京は鋭く尋ねる。
「いえ。こっちの話です。そ、それより杉下さん。琵琶湖で買ったお土産いかがですか?買いすぎて食べきれないし紅茶も貰っちゃったり竹内の宿題まで面倒見てもらったのでそのお礼ということで…。」
島田がそう言うと足下の紙袋からえびせんべいの箱を取り出した。
「お茶に合いそうですね。では、頂きます。」右京はえびせんべいの袋を持ち、ペットボトルのお茶を飲んだ。
324杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 16:40:55.38 ID:UMWv1emb0
シーン4-4

静まり返った車内。右京はえびせんべいを食べながらペットボトルのお茶を飲む。6人も黙ってえびせんべいを食べていた。
「このおせんべい。なかなか美味しいですねぇ。どちらでご購入なされたのですか?」右京はえびせんべいを持ちながら島田の方を向く。
「えっと。確か近江長岡の駅だったかな?とにかく買う最中に特別快速が来ちゃって慌てて買ったもので。」
「そうですか。いやぁなかなか美味しいですよ。今度観光に来たら是非購入したいと思ったものですから。」右京はえびせんべいの袋をポケットにしまう。
「ところで琵琶湖観光は楽しめましたか?」
「えぇ。天気も良くて琵琶湖も綺麗でした。そういえば遊覧船乗るとき乗船所でみおりんが財布がないないって騒いで結局ポシェットに入ってたんだよねー。」島崎が笑いながら市川の方を向く。
「えっ?あぁはい、そうでしたね。あの時はみんなごめんなさーい。」市川が手を合わせて笑顔で頭を下げた。
「そういえば去年来たときは確か横山が駅で財布ないって騒いだっけ。そしたらみなるんの鞄に入ってたってよね。」山内がそう言うとまた重い雰囲気になった。
「ほぉ、去年も琵琶湖を訪れたのですか?」右京が身を乗り出す。
「えぇまだ研究生だった去年の夏にお仕事で9期生全員で来たんです。あの時は伊吹山に登らされたりと大変だったけどみんな楽しかったなぁ。」山内が笑みを浮かべる。
「本当に。あの時はみんな和気藹々として楽しかったよね。」竹内も笑いながら話す。
「そうですか。伊吹山に。真夏となればとても暑かっただろうと思います。でもさぞ良き思い出になられたのでしょうね。」
「えぇ。まさか一年後はこんなことになっているなんて思ってもいませんでした。」島田が目を潤ませる。
「宜しければお話をお聞かせ願えませんか?ここで会ったのも何かの縁。僕にも何か手助け出来ることがあるかもしれませんからね。」
右京が再び水筒から紅茶を注いで飲んだ。
325杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 16:44:33.96 ID:UMWv1emb0
シーン5 回想 2011年8月17日8:30 AKB48劇場

スタッフルームには電話が殺到しスタッフは対応に追われていた。
ファックスには中傷する文字が書きなぐられた紙が何枚も流れてきている。スタッフたちがバタバタとしている。
「クソ!あぁ一体どうしてこんな大事な時期に!」
頭を抱えながら書類の束を机の上に投げたのは劇場支配人の戸賀崎智信である。
彼が机に投げた書類はチーム4メンバーである大場美奈と森杏奈のプロフのコピーである。
これが昨晩何者かによってインターネットに流出し、運営本部や報道各社にもその流出サイトのURLが貼られたメールが送られたのだ。
これにより報道各社から取材の申し込みが殺到し、これを見たファンから抗議の電話やファックスが相次いでいるのだ。

そんな時チーム4のメンバーが公演のリハーサルの為に劇場入りしていた。
勿論スキャンダルの流出騒動はメンバーからのメールで知っていた。
当然ながら全員動揺を隠せないでいた。
「何であんなのが流出するの?」竹内が山内に問う。
「分かんないよ。多分みなるんやあんにんの活躍が疎ましく思ったアンチの仕業だと思う。ひどすぎるよ。」
山内も動揺を隠せない。
「でもヤバイよね。こういうのが出たら。最悪解雇もあるかも。せっかくチーム4もこれからだっていうのに。」
永尾まりやが泣きながら言う。
「でも報道にまでリークするなんてひどすぎる。何か噂だと大場が総選挙に入ったのが気に入らないメンバーだったなんて言われてるみたいだよ。」
島崎がリハーサルで使う書類を右手で握り締めていた。
「とにかくまだよく分かんないんだからとにかく今は今日の公演に集中しよう。」
島田が立ち上がって声高に言った。
そしてメンバーたちも立ち上がりいつものようにストレッチを始めたのだった。
326杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 16:46:09.48 ID:UMWv1emb0
シーン6 回想 2011年9月2日10:00 AKB48劇場

劇場に突如チーム4のメンバーが集められた。そして、全員が座る中心に戸賀崎が立った。
「えー皆さんおはようございます。レッスンなどもあるので早速本題に入ります。先日の大場と森の一件ですが、
昨夜協議を重ねた結果、大場が謹慎を申し出たのでそれを受理し、無期限の謹慎に入ることになりました。
また、併せてキャプテンの辞退も申し入れてきましたのでしばらくの間キャプテンは空席とします。
そして、森ですが持病である腰痛の悪化もあることから本人が辞退を申し出たので長期休養も提案しましたが、
本人が固辞したのでこれを受け入れました。
これからスタートという大事な時期にこのような失態を犯し、チームを離れることを
2人はとても残念で他のメンバーに申し訳ないと言っていました。以上です。」
戸賀崎の発言後、当然ながらざわついた。メンバーの多くが涙を流した。泣きじゃくる声が多くあるなかで目を真っ赤に腫らして涙がこぼれ落ちている竹内が立ち上がった。
「私、知っているんです。あるメンバーが二人を陥れるためにやったということを。」
その言葉を聞いたメンバーたちはさらに騒ぎ始める。
「何を言っている竹内。他のメンバーを疑うことはよくないぞ。ということはよほど確証があるんだろうな?」
「あります。私聞いたんです。ゆいはんがあのプロフが流出した日に劇場近くのネットカフェでゆいはんが怪しげな姿で入る姿を。時間もネットで話題になる数分前だし間違いないかと。」
竹内が横山のニックネームを言い出した瞬間「えぇ!」という驚きの声が劇場内に響きわたる。
無理もない。同期生の中でも一番の出世頭であった横山が仲間である大場と森のスキャンダル流出に関わったという発言はただでさえ二人の仲間が離脱する悲しみに打ちひしがれたメンバーたちの心にさらに衝撃を与えた。
「な、何を…。横山はそんなことをするはずはないと思っている。一応運営として調査はするが頼むからこれ以上いい加減なことを言わないでくれよ!他のメンバーも安易な発言やネットの書き込みは絶対にしないように!」
戸賀崎は声を大きく荒らげて足早に劇場の外に出ていった。
327杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:00:38.59 ID:eXWwSaZHi
シーン7  10月29日 20:24 岐阜県関ヶ原 ひかり528号東京行 7号車車内

大まかな話を聞いた右京は黙って水筒の紅茶を飲む。6人は目を潤ませながらあの時の出来事を思い浮かべていた。
「すみませんねぇ。こんなお辛いことを思い出させてしまいまして。
そんな時に恐縮ですが、竹内さん。あなたは劇場前のネットカフェに横山さんが入ったと仰っていましたが一体その情報はどこから仕入れたのでしょうか?」
「聞いたって言ったけど実際は見たんです。あの日劇場に忘れ物をして取りに戻って帰宅しようとしたときに真正面のビルのネットカフェに足早に入っていくゆいはんの姿を。
そして怪しいんで見ていたらわずか15分ほどで出てきてそのまま足早に去っていきました。」
「なるほど。あらかじめサイトのURLなどを調べておけば短時間でも十分流出させることはできるでしょう。
ですが、ここでひとつ大きな疑問が残ります。横山さんが入る時も出るときも足早になっていたことです。
普通ならば目的を達成したのならゆっくり去るでしょう。ましてやネットカフェを利用しているということは跡がつかないようにしているのですから慌てる必要もないでしょう。」
「それはやはり気の迷いとかあったんじゃないですか?やっぱり仲間を陥れるようなことをしているとか思えば。」
島崎が答える。
「これはあくまで僕の勝手な推測なのですが、横山さんは第三者に呼ばれたのではないでしょうか?
そしてその第三者に命令されあえて大場さんや森さんのスキャンダルの流出を手伝わされたかあるいは呼ばれて店内を歩き回っても何もなくそのまま去った。
そうすれば入る時も出るときも足早であったのも納得がいきます。」
「ということは、杉下さんは大場たちを嵌めたのは横山じゃないと言いたいのですか?」島田が尋ねる。
「えぇ。少なくとも彼女の意思で行われたものだとは思えませんねぇ。首謀者は別の誰かではないでしょうか?」
右京はそう言うと座席から立って通路に出る。
「どちらへ行かれるんですか?」山内が尋ねる。右京は振り向き
「確かめてみましょう。」そう言ってデッキの方へ足早に歩いていった。

デッキに着いた右京はポケットからスマートフォンを取り出して操作した後右の耳元に持っていった。
「もしもし、神戸君。調べて欲しいことがあります。」
328杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:02:02.73 ID:eXWwSaZHi
シーン8  10月29日 20:58 秋葉原 ネットカフェアキバーン店内

「やれやれ。何で僕がこんなことをしなきゃいけないんだよ。」尊は溜息を付きながらレジカウンターへ歩いていく。

「すみません。私警視庁特命係の神戸と申します。実はとある捜査で8月16日午後6時以降の防犯ビデオの映像を見せていただきたいのですが。」
尊は店員に警察手帳を見せて防犯ビデオ提示を求めた。
この店は幸いにも警察官立寄所となっており、店員もすぐに店長を呼び、店長が尊を事務所へ案内して防犯ビデオはあっさり見ることができた。

防犯カメラの映像には慌てて入店する横山の姿が映っていた。店内をウロウロして5分あたりで携帯電話の画面を見ながら二階へ上がった。
そして、カウンターに寄り伝票を受け取ると一番右恥の部屋に入った。そして8分ほどで出てきてカウンターで精算を済ませると
携帯電話を見ながら足早に店を出ていった様子が映し出されていた。

「どうもお忙しい中ご協力いただき誠にありがとうございました。」
尊はそう言うと店の外へ出て目の前に停車させていたスカイラインGT-Rに乗り込み、携帯電話を取り出して電話をかけ始める。
「もしもし杉下警部。やはり横山っていう子がやったと思います。携帯電話を見ていたし多分携帯で指示されたのでしょう。
部屋から出てきたときは何か寂しげな表情をしていましたからね。えっ?その前も見たかって?いえ見ていませんけど…。
えっ?ちょっと!」
尊は険しい表情でスマートフォンを見つめて通話を切った。
「まったく!僕への気遣いはないんだからあの人は…。」
尊は文句を言いながら再び店内へと戻る。

数分後再び車に戻った尊は携帯電話を手に持ち電話を掛ける。
「もしもし。はい。警部のおっしゃった通りでしたよ。十分ですか?もういい加減にしてくださいよ。
店長からは怪しまれて結構大変だったのですから。あれ?ちょっと…?」
尊は溜息をつき、携帯電話を助手席に投げ、エンジンをかけて車を走らせた。
329杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:03:43.29 ID:eXWwSaZHi
シーン9  10月29日21:14 岐阜県関ヶ原 ひかり528号東京行 7号車車内

新幹線が停車して既に2時間を超えていた。乗客たちは疲労からか座席で眠っている者が多い。
だが、相変わらず車掌のもとには罵声を浴びせている乗客も何人もいる。
通りかかった車掌の一人が声を荒らげる乗客らの対応に終始していた。
その姿を尻目に右京はスマートフォンをポケットに入れると足早に車内に戻る。

「すみませんね。どうやら竹内さんのおっしゃったことは事実のようですし、
私の推測も大方当たっておりました。横山さんはやはり第三者からの指示を受けてあのサイトを流出させたようですね。」右京は座席に腰掛ける。
「やっぱり…。でも何でゆいはんなんだろ?」竹内が腕を組む。
「仮に首謀者をXとしましょう。Xは横山さんに対し強い怨恨みたいなモノを持っており、
横山さんを仲間の不祥事を平気で世間に売るような卑劣な人間であることにしようとしたかったのでしょう。
無理もありません。この一年で彼女の環境は劇的に変化しましたし、あれだけ大所帯のグループですからそういった恨みを持つ人間も少なからずいるとは思います。」
「ゆいはんのことだから断れなかったのならばもしかして上位メンバーの誰かとか?ほとんど先輩だし言われたら聞くしかないし…。」山内がそう言った。
「確かに先輩メンバーの言うことであれば断ることはできなかったかもしれませんね。横山さんの周囲は先輩で人気も高いメンバーがほとんどですからね。
そのメンバーが横山さんの人気を妬んでやらせた可能性は十分考えられますが、それならばもっと大きいスキャンダルを狙うでしょうし、
もっと違ったやり方をするのではないでしょうか?そして何故大場さんと森さんのことだったのでしょう?」
「たまたま見つけたからじゃないの?結局何でも良かったとか。」市川が杉下の方を向く。

その時また右京のポケットからバイブ音が鳴り響いた。
「ちょっと失礼します。」右京はそう言うとデッキの方へゆっくりと歩いていった。
330杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:04:35.01 ID:eXWwSaZHi
シーン10 10月29日21:10 警視庁鑑識課

「いやぁそれにしても杉下警部がAKBのメンバーと同じ新幹線にいるとは羨ましい限りですなぁ。
私ならば声も掛けることも難しいでしょう。握手会も何十回も行っているのに一般会話さえ未だできないのに。」

警視庁鑑識課の米沢守は結成時から劇場やイベント、握手会に出向くほどの熱狂的なファンである。
彼は仕事一筋で有給休暇をほとんど消化してしまうことも多かったがAKBに出会って以来
休暇を取ってAKBのイベントに遠くまで出向くほどである。

ちなみに右京がAKBに興味を持つようになったきっかけも米沢である。
本来右京は末廣亭のDVDを借りようと米沢に依頼したのだが、
米沢は誤って2010年の東京秋祭りのDVDを渡してしまったのだ。
3日経ってようやく気づいた米沢は慌てて謝罪しに向かったが、
そのDVDを見てから右京はすっかりAKB、特に横山由依の魅力に惹かれてしまったのだ。
それ以来二人は顔を合わせる度にAKB談話に花を咲かせている。

「この流出サイトのプロフとブログですが、画像ファイルに変換していますね。何しろ流出したときには閉鎖されていたものですから。
まだ存在しているうちに誰かが変換して保存しておいたようですね。」
米沢はパソコンの画面を見つめながら言った。
「しかし何でメンバーになってこんなものをやっていたのかな?」
尊が後ろから米沢に尋ねた。
「メンバーも格差がありますからどこかでストレスの捌け口が欲しかったのでしょう。
彼女たちもこれほど早くこれが注目されるとは思ってもいなかったでしょうから。」
「ということはこれを見ていた友人あたりが彼女たちの人気や付き合いの悪さを妬んだのかな?」
「いやぁあれだけ多忙のゆいはんを使ってやらせるのだからこれをやったのもメンバーでしょう。
実に残念です。同じグループのメンバーを使い、同じグループのスキャンダルを流すとは。」
「ファンにとっては耳の痛いことですよね。しかしこんなことを何故杉下警部はこんなことを調べろって言うのだろ?」
「何か不安ですね。」米沢はそう言うとパソコンを凝視しキーボードを操作する。尊は携帯電話を取り出して杉下に電話する。
331杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:05:20.56 ID:eXWwSaZHi
シーン11  10月29日21:34 岐阜県関ヶ原 ひかり528号東京行 7号車車内

「なるほど。では何か分かりましたらまた連絡をお願いします。」
右京はそう言って通話を切りポケットにスマートフォンをしまって車内へ戻る。
「杉下さん。何度も行ったり来たりしてますけど何でそこまで。」
島田が顔を上げて右京の方を見ながら尋ねる。
「どうしても気になってしまいまして独自のルートで調べています。
何しろ大ファンなものですからね。皆さんのことをとても心配しているのですよ。」
「それはそれで有難いんですけどでも、こんなことを何故こんなに調べる必要があるのですか?」
「僕、よく推理小説を読むのですがどうしても何か嫌な予感がしてならないのです。
そんな胸騒ぎがしましてね。そうなると放っておけない性格なので。」
「もしかして杉下さん私たちを疑っているんですか!」
島田が声を荒らげる。
「いえいえ。そんなことはありません。これはあくまで僕の余計なお節介です。
皆さんにご迷惑をおかけしているのであれば申し訳ありません。」
「でも、この問題はすっきりしないからはっきりさせたほうがいいんじゃないかなぁ…。」
市川が島田の顔色を伺うようにか細い声で言った。
「市川さんのおっしゃる通りです。世間的にこの問題は有耶無耶なままです。
このままでは皆さん疑心暗鬼になられて公演に集中できなくなってしまえばファンの皆様に多大な迷惑にもなってしまいます。
ファンの一人としてそれはとても胸が痛いことです。是非お手伝いさせては頂けませんか?」
「はぁ…。」島田は急に小さな声になってしまった。右京の情熱さやファンに対する思いに圧倒されたのだ。
「ひとつだけ分かったことがあります。あの流出したものは既に削除されており出回ったのは
その前に何者かが画像ファイルとして保存したものをアップローダーと呼ばれるファイル保管、公開サイトにアップして流出させたということです。」
「それはわかります。元になったのはすぐに削除されたのか見れなくなりましたから。」
仲俣が座席から右京の方へ振り向く。
「じゃあ多分Xはネットカフェに画像を持ち込んでそれを横山にアップさせて流出させるようにしたってことなのかな?」
島崎はそう言って袋からポッキーを取って食べる。
「恐らくそうではないでしょうかね?」右京がそう答えると再びバイブ音が響く。
332杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:06:21.83 ID:eXWwSaZHi
シーン12 10月29日21:40 警視庁鑑識課

「ま、まさかこんなことが起きていたとは…。」
米沢は愕然とした表情でパソコンの画面を凝視していた。
「どうかしたのですか?」
米沢の後ろの席で右肘をついて退屈そうに座っていた尊が眠そうな顔をしていた。
「いやぁネット掲示板で噂になっていたので調べたのですがみなるんは神奈川の自宅で自殺未遂を図っていたのです。
自宅で毒のようなものを服用したようです。謹慎が発表された翌日のことですね。」
米沢は動揺している様子で尊に神奈川県警の事件データベースを見せる。
「9月3日午前8時に自宅でなかなか起床しないのを心配した母親が見つけて119番通報。
現場検証の結果、部屋にあったペットボトルの紅茶から少量のアルカロイドが検出。
本人はすぐに磯子総合病院に緊急搬送されたようですね。」
「えぇ。どうやらまだ意識が戻ってないみたいで集中治療室にいるようです。
報告書によるとどうやら自宅にあった日記帳に挟んであったイブキトリカブトの根を入れたようです。
少しだったので致死量にまで至らなかったようですな。」
「でも何故マスコミは報道しなかったのかな?普通誰かがリークしてもおかしくないはずなんだけど。」
尊は腕を組んで椅子に座る。
「あの騒ぎの直後の自殺騒動では信頼が堕ちると判断したのでしょう。
多分代理店や運営側が揉み消しを図ったものと思われます。
警察の報告書なんて警官以外読めませんし、病院も隠すでしょうしね。」
「しかし、メンバーであればその事実を知っているはず。」
「彼女たちのネットワークは恐らく相当広いので一人に情報が入れば一日あれば全員に知れ渡ってしまうだろうと思います。」
「じゃあそれを知ったメンバーが復讐を考えることも。」
「考えたくもありませんが謹慎直後の行動ですからこの問題のせいで自殺に追いやられたと考えても不思議ありませんね。」
「狙われるとすれば疑いをかけられた横山由依さん!」
「まっまさか…そんな…。」
「そういえば杉下警部の乗った新幹線にいるメンバーって琵琶湖に行ったって言っていましたよ。」
「もしかして…。いや、そんなことあるはずない。絶対あるはずない。」
激しく動揺する米沢を尻目に尊は携帯電話を耳に当て鑑識課の部屋を走って出ていった。
333杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:07:06.98 ID:eXWwSaZHi
シーン13  10月29日21:59 岐阜県関ヶ原 ひかり528号東京行 7号車車内

「なるほど。これでようやく謎が解けました。」
右京はスマートフォンをポケットに入れて車内へ戻る。
「ようやく僕が疑問に思っていたことが分かりました。いやぁこれでスッキリしました。」
「じゃあXの正体が分かったのですか!?」竹内が笑顔で座席から立ち上がる。
「えぇ。そして、あなた方がこれから何をしようとしていることも。」
右京の言葉に全員が動揺した様子である。手が震え、唖然とした表情になった。
「な、何を言ってるんですか杉下さん。私たちはただ琵琶湖に旅行へ行っただけで…。」
島田が声を震わせている。
「いえ、それは嘘ですね。あなた方本当は琵琶湖ではなく伊吹山に行ったのではありませんか?」
右京の問いに全員がお互いの目を見合い、オロオロしている。
「何か証拠でもあるんですか?私たちが伊吹山に行ったという証拠が!」
島田が座席から立ち上がり声を荒らげる。
「もちろん証拠はあります。まずは島田さん。あなたが僕にえびせんべいをくれた時です。」
右京は胸ポケットからえびせんべいを取り出した。
「えぇ。それが何か?まさかそれが証拠じゃないですよね?」
島田がさらに声を荒らげる。
「いえ、えびせんべいではなく、これを買った場所です。
島田さん、あなたはこれを購入したのは近江長岡駅の売店と申しました。
そして買っている最中に特別快速が来たので慌てていたそうおっしゃいましたよね?」
「はい。」
「しかし、近江長岡駅はそもそも琵琶湖ではなく岐阜県側に近い場所にある駅ですし、
それに琵琶湖に行ったとすればJR西日本の管轄になります。
しかし、JR西日本管轄で滋賀県を走る路線に特別快速という種別の電車はありません。
あるのは米原から東のJR東海の管轄する東海道本線だけです。
琵琶湖に行ったのであればそんな発言は普通出てきません。
恐らく近江がついていれば何とか乗り切れると思ったのではありませんか?」

右京の問いに島田は言葉が詰まってしまった。だが右京は冷静だ。
「しかし、まだ嘘である確証はありますよ。」
334杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:08:48.85 ID:eXWwSaZHi
シーン13-2

「島崎さん。確かあなたは船に乗るときに市川さんが、財布がないと騒いだエピソードをお話になられましたよね?」
「はい。」島崎が小さく頷く。
「そこです。多分琵琶湖周遊船に乗られるときのお話だったのでしょう。ですが、琵琶湖の周遊船は全て予約制です。
わざわざ財布を出して運賃を支払うことはありません。以上のようなお話を聞いたときからずっと疑問に感じていました。
それからもう一つ。皆さんの格好です。琵琶湖であれば今ぐらいの気候ならばあちらの方のように
薄い長袖の服装でヒールぐらいが丁度いいぐらいです。」
右京は今いる座席の前から五列目の席に座る女性を指差した。
「ですが、皆さんはかなり厚着でコートまでありますし全員運動靴です。そして靴にはかなり泥もついています。
まるで山を登ってきたかのようですね。」
右京は全員の服装と靴に視線を向けた。
「いや、私とかは結構寒がりだし…。」竹内が何とかフォローを試みる。
「竹内さん。寒がりならば何故そこに空のアイスカップがあるのですか?新幹線の車内に暖房はかかっていませんし
この気候で乗ったばかりでアイスクリームとは不思議ですね。ましてや寒がりというあなたが。」
右京は竹内の座席のネットに入っているゴミの入った袋を指差した。
中には完食したアイスクリームのカップが見えている。竹内も黙り込んでしまった。
「皆さんの目的はずばり大場さんの件の復讐。そうじゃありませんか?」
全員が右京の方を向く。
「何故杉下さん、大場のことを…。」
「実は独自の伝手で調べさせていただきました。最初から皆さんの行動には疑問を感じまして、
そして大場さんのスキャンダルの一件を聞いたときに何か裏があるのではないかと感じましてね。」
「もういいでしょみんな。全部話そうよ。」市川が涙を流し、かすれた声で言った。
「それにしても杉下さん。まるで刑事みたいですね。」
島田がうなだれた様子で杉下の方を向く。
「実は僕は…」右京がそう言った瞬間バイブ音が響く。右京は立ち上がりデッキに向かって足早に歩き、
デッキに着くとスマートフォンを耳に当てる。
「そうですか。どうもありがとう。」
電話を切った右京はドア越しにメンバーらを見つめる。
335杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:10:54.32 ID:eXWwSaZHi
シーン14  10月29日22:08  車内

サイレンを鳴らした覆面パトカーが環七を突き進む。
乗っているのは警視庁捜査一課の刑事伊丹憲一、三浦信輔、芹沢慶二の3名。
伊丹は不機嫌そうな顔をしている。
「何でたって俺たちがこんな真夜中にアイドルの小娘なんかの保護に付き合わされなきゃいかんのだ。」
伊丹は助手席で頭を掻いた。
「アイドルの小娘ってゆいはんですよ!いやぁ僕なんて神戸さんから頼まれたときは飛び上がる思いでしたよー。」
運転する芹沢が顔を微笑ませていると隣の伊丹が芹沢の頭を平手で叩く。
「何だお前ゆいはんって炊飯ジャーじゃねぇんだぞ!ふざけてるのか?」
「ふざけてません。ファンの間ではそう呼ばれているんですよ。」
「何だお前、そのえー…何だっけ?アクベ48だったかそんな小娘集団のファンなのか?」
「ちょっと!伊丹さんまさかAKB48を知らないんですか?」
「興味はねぇし別に知ったところでどうってことねぇよ。なぁ三浦さん。
俺たちぐらいはそんなの知らねぇよな。」
「何だAKB48だろ。それ位俺だって知ってるぞ。息子がファンなんだ。
これで息子に自慢できる。何しろ人気のメンバーだろ。何ひとつ父親らしいことできていないからいい土産話になる。」
「へぇー。ちなみに息子さん誰推しなんすか?」
芹沢が興味津々の様子でバックミラー越しに三浦を見る。
「えーと確か、さ、さ、さし何とかって言ってたっけ。」
「さっしーですか!?良かったですね三浦さん。今から行くスタジオにいますよ。
今Notyetの新曲プロモの撮影中らしいので。」
「何!本当か!いやぁ刑事やってて本当によかったぁ!」
三浦は顔を微笑ませ定期入れに挟んである息子の写真を見つめる。
「何だクソ!俺だけ仲間外れじゃねーか!あぁ気分悪い。
一体どうなってるんだ最近の若い奴らは!」
伊丹は腕を組んでしかめ面をしながら窓の外を見る。
336杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:14:04.16 ID:5jXgftNQ0
シーン15  10月29日22:12  都内某スタジオ

覆面パトカーはスタジオの玄関前に停車し、伊丹、三浦、芹沢が降りて玄関へ足早に駆けていく。

スタッフに案内され3名は楽屋のあるフロアを歩く。
そして奥から二番目の右側の楽屋のドアの右横に「Notyet様」と書かれた貼り紙がしてある。
伊丹がドアの前に立ち、2回ノックをしたところ中から「はーい」という声が聞こえたので伊丹がドアノブに手をやってドアを開ける。
「夜分遅くにすみません。私警視庁捜査一課の伊丹と申します。あと三浦と芹沢です。横山由依さんはおられますか?」
伊丹たちが警察手帳を見せる。そして伊丹の問いかけに対し正面に座っていた横山由依が手を挙げた。
「はい、うちですけど?何か?」
「実はあなたに危険が及ぶ事態が発生しましたので保護対象として警視庁で身柄を保護します。
お忙しいところ大変恐縮ですが警視庁まで御同行願います。」
伊丹の言った言葉に横山、北原理英、指原莉乃、大島優子は唖然としていた。
「ちょっと待ってください。まだ撮影の途中なんです。撮影まで待ってはもらえないのですか?」大島が立ち上がる。
「大変申し訳ありませんが人命に関わる問題で一刻も早く保護するようにと言われております。既
に運営側にも連絡してこの旨の了承を得ていますのでどうか御理解頂けますでしょうか?」
「人命って横山は命狙われてるってこと…ですか…?」
指原の顔は青ざめ、体を震わせていた。
「そうならない為に保護するのです。どうか御協力お願いします。」
三浦が頭を下げる。
「分かりました。撮影を途中で投げ出すようになるけどみんなに迷惑をかける方がウチはもっと嫌なので行きます。
みんな、ごめんな。ウチのせいで…。」
横山は3名に頭を下げて鞄を持つ。
「じゃあ行きましょうか。」
伊丹がそう言うと横山は小さく頷いて部屋を後にした。
337杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:16:07.24 ID:X5gmFEASi
シーン16  10月29日22:16  岐阜県関ヶ原 ひかり528号東京行 7号車車内

右京が車内に戻ってきた。島田たちは目を赤くしていた。
「そういえば途中でしたねぇ。」
右京はそう言うと右の内ポケットから警察手帳を取り出して提示する。
「申し遅れました。警視庁特命係の杉下と申します。最初はここまで言う気はありませんでしたが、
皆さんのことを調べるうちにやはり身分を明かしておく必要があると判断しました。本当にすみませんでした。」
「やっぱり杉下さん刑事さんだったんですね…。じゃあ私たちは…。」島田が下を向く。
「皆さんは確かに殺人を計画しました。ですが実行に移してもいませんし皆さんを告発するつもりもありません。
そして、ターゲットの横山由依さんは先程警視庁で保護しましたのでもはや計画は実行に移すことはできません。
もう真実をお話になられてはいかがでしょうか?」
右京は座席に腰掛ける。

しばらく沈黙の間があったが島田が一息ついて話し始める。
「杉下さんのおっしゃる通りです。大場のスキャンダル、翌日の自殺未遂を知った時に誓いました。
あれだけチーム4の為に頑張っていた大場をちょっと人気が出てきたからといってあんなものをネットに流して潰しにかかるなんていつも間近で見ていた私たちはとても許せませんでした。
ましてや流したのは横山ですよ。人気も全国区であれだけ活躍しているのにまさか同期で一緒に頑張ってきた大場にあんな仕打ちをするなんて思ってもいませんでした。」
「そのことを横山さんに問い詰めなかったのですか?」右京が島田に尋ねる。
「もちろん問いただしました。でも、否定するだけでなく自分は忙しい、そんなことに付き合う暇はないなんてもうすっかり私たちなんて相手もしてくれませんでした。
あの横山の態度も私たちをここまで駆り立てたのだと今考えるとそう思います。」
「なるほど。確かにこの間まで同じ研究生として苦楽を共にしてきた仲間からそのように突き放された発言が出れば頭に来たでしょうね。
それであなた方は横山さんに大場さんの経験した辛さを罰として与えようとしたというわけですね?」
「そうです。横山には大場の苦しみ、辛さを知って欲しかった。それができるのは私たちしかいない。
横山に自分の犯したことの重大性を知らせることができるのは…。」
島田はさらに涙を流す。
338杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:17:46.35 ID:X5gmFEASi
シーン16-2

「ありがとうございました。しかし良かったです。
あなた方のような将来有望な方々を犯罪者になることを未然に防ぐことができました。
警察官としてこれ程嬉しいことはありません。」
「いえ、私たちも良かったです。杉下さんに会っていなければどうなっていたことか。」
島田がハンカチで目を拭う。
「しかしみなるんさんのブログを流出させた首謀者Xは誰なんですか?
杉下さんはもう知ってるんでしょ?」市川が右京を見つめる。
「えぇ、分かってはいるのですがまだ疑問が残っています。
何故横山さんはXの言うことを聞いたのかです。」
「杉下さん。もしかしてこれって罪になるのですか?」島崎が尋ねる。
「どうでしょうかねぇ?大場さんの個人ブログですしこれが悪意による流出と証明されれば名誉毀損罪に当たるかもしれませんねぇ。」
「やっぱり犯罪なんですか?」
「大場さんが刑事告訴を決めた場合は問われるかもしれません。警察も被害届を出されれば調べますからね。
そうなればこの犯罪計画も表沙汰になり警察が動く可能性も十分ありますねぇ。」
右京は水筒から紅茶を注いで飲む。
「あっごめん。私トイレ行ってくるね…。」
島崎が青ざめた顔で座席から立ち上がりカバンを持って足早にデッキの方へ駆けていった。
右京はそれを黙って見ながら紅茶を口に入れた。そしてバイブ音が響き、デッキに向かった。
339杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:18:34.16 ID:X5gmFEASi
シーン17  10月29日22:19 警視庁刑事部応接室

「今晩はこちらで御休みして頂きます。入口には警官を立たせます。
何かご要望などおありでしたらこちらの女性警官にお申し付けください。
あとお手数ですが狙う者が盗聴している危険性もあるので携帯電話を預からせてもらいます。」
伊丹がそう言うと制服を着た女性警官が歩み寄り小さなプラスチックのカゴを差し出す。
横山は渋々鞄から携帯電話を取り出してカゴの中に入れた。
「あの、いつ帰らせてもらえるんですか?撮影や公演もあるんで…。」
「なるべくお早めにお帰り頂けるよう全力で捜査にあたりますのでしばらくご辛抱ください。では、私はこれで。」
伊丹は一礼してドアを閉めた。

しばらくするとドアからコンコンと2回ノックする音が聞こえた。そして尊が部屋に入る。
「どうも、私警視庁特命係の神戸と申します。
入れ替わりすみません。実はどうしてもお聞きしたいことがありましてね。」
尊は左手で持っていたペットボトルのお茶を横山に差し出し、
そのまま右手で持っていたミネラルウォーターを一口飲む。
「はい、何でしょうか?」
「えぇ、実は僕の上司である杉下警部が今、新幹線の車内でチーム4の島田さんたちと一緒に同乗されているのですが、
実はそこで彼女たちが大場さんというメンバーの方の問題をあなたがネット上に流出させたことを恨んでいたという情報が入ったのです。
そう、あなたが保護されたのは実は彼女たちがあなたの命を狙っていたからなのです。」
「はぁ、そうですか…。」
横山はそう言ってお茶を一杯飲み、下を向く。
「おや、あまり驚いてないようですね?普通ならもっと唖然としたりするものですけど、まるでそのことを知っていたような素振りですね。」
「恨まれても当然です。ウチがしたことなんですから。ウチが全部悪いんです。ウチがあんなことさえしなければ…。」
横山は大粒の涙を流し始める。
それを見た尊は予想外のことで頭が真っ白になっていた。
「あの…。ちょっちょっと失礼しますね。」
尊は慌てて立ち上がり部屋の外へ出る。
そして携帯電話をポケットから取り出し電話を掛ける。
340杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:20:30.71 ID:X5gmFEASi
シーン18  10月29日22:28 岐阜県関ヶ原 ひかり528号東京行 7号車車内

デッキの右扉前で島崎が鞄から紫の花束を取り出す。
その花束を見つめながら唾を飲み込み、根の部分を口へ持っていこうとした。
「またそうやってお逃げになるつもりですか?」
右京がポケットにスマートフォンをしまい、島崎の背後で言うとはっと動揺した表情で島崎が振り向いた。
「えっあっいや…その…。」
「やはり島崎さん。あなたでしたか。首謀者Xは。」右京の問いに島崎は小さく頷いた。
その時心配したのか他の5名が駆け寄ってきた。
「はるる!まさか、何であんたが…。」
島田が島崎の両肩に両手を持ち、体を揺らす。
「許せなかったの…。大場も横山も。最初この9期生は私が中心だった。
いろいろなお仕事にも呼ばれたし、公演もそう。総選挙も28位で当時の研究生では最高の評価だった。
それなのに…。公演すらロクに呼ばれてなかった横山が今じゃ中心メンバーにいるし、
大場なんてキャプテンよ!周囲も運営も私のことなんて忘れたかのような扱いになって…。
だから全員潰れてしまえばいいってそう思ったの!あんたたちだってよ。
何かあれば大場、みなるんって何よ。だからあんたたちがそこまで思うなら一緒に巻き込んで潰してやろうって!
どうせあんたらは私なんていようがいまいがどうでもいいって思ってるんでしょ?」
島崎が涙を流しながら声を荒らげて島田を突き放した。
島田は右手で島崎の頬を引っぱたいた。
「ぱるる!何ふざけたこと言ってるんだよ!?私はあんたをどうでもいいなんてこれっぽっちも思ってない!
ここにいるメンバーもそうでないメンバーも!
そして巻き添えのようにチームを去った杏奈だってそう!あんたは間違ってる!」
二人の言い合いで周囲の人間がざわつきデッキ近くに人が集まってくる。

「二人ともおやめなさい!!新幹線の中ですよ。」
右京が突然大声で二人に一喝する。
「あ、あの…お客様…。」
ひ弱そうな若い車掌が駆け寄ってきた。
「申し訳ありません。すぐ済みますのでどうか他のお客様を席にお戻しください。
我々もすぐに戻りますので。」
右京がそう言うと車掌は野次馬の乗客に席に戻るよう促してあっという間に静かになった。
「島田さんのおっしゃる通り島崎さん。あなたは間違っています。
もし、あなたをどうだっていいなんて思うのなら何故横山さんは自分がやったと言い張るのでしょうか?」
「杉下さん。それはどういうことですか!?」島田が驚いたような様子で右京を見つめた。
341杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:22:17.72 ID:X5gmFEASi
シーン19  10月29日22:23 警視庁刑事部応接室

「全部ウチが考えてやったことです。ウチが全部悪いんです。
犯罪になるんやったらウチを捕まえてください。ウチは全て受け入れる覚悟はしていました。」
横山は強く尊に迫る。尊はミネラルウォーターを飲み干すと溜息をつく。
「横山さん。誰かを庇いたいお気持ちはよく分かりますけどもう分かっちゃっているんですよね。
島崎さんが全て仕組んだ事も。
証拠として流出させた劇場近くのネットカフェの防犯ビデオに島崎さんが先に個室に入って出た後にあなたが入るの。
そしてその前後にあなたたちが携帯電話でやり取りをしている記録も。
警察はもう全て調べているのですよ。だから正直に真実をお話してくれませんか?」
「さすが日本の警察は優秀ですね…。そうです。神戸さんの言うことは正しいです。
でもウチがいけないんです。ウチが美奈ちゃんのブログを見つけてしまったことが全てなんです。
それを遥香ちゃんに見せてしまったのが…。遥香ちゃんがあんなことを企ててしまったのはウチのせいなんです。
だからウチは流出に協力もしたし、悪役にもなりました。それが私が美奈ちゃんにできるせめてもの償いです。
まさか美奈ちゃんがあそこまで思い詰めるなんて…。そしてその流れでまさか杏奈ちゃんのまで流れてしまうとは…。」
横山は大粒の涙を流して自分を責める。
それを見た尊はポケットからハンカチを取り出して横山に差し出し、横山は一礼してハンカチで涙を拭う。
「横山さん。そんなに自分を責めないでください。そして、そんなことで自分を犠牲にしても誰も得はしませんし、
それは贖罪をしていることではありません。
あなたが本当に贖罪の意識があるのであれば真実を話し、彼女の贖罪を促すことだけです。
あなたはそれをやり遂げた。もう十分贖罪を果たしましたよ。」

尊は立ち上がり、ドアを開けて外にいた警官から横山の携帯電話を受け取る。尊は横山の携帯電話を渡す。
「もうお帰り頂いて結構です。あっすみません。ひとつお願いがあるのですが…。」
尊は色紙と黒の油性マーカーを取り出した。
342杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:23:18.44 ID:X5gmFEASi
シーン20  10月29日22:34 岐阜県関ヶ原 ひかり528号東京行 7号車車内

「島崎さん。今のあなたはこの新幹線と同じ状態ですねぇ。」
右京は島崎の目を見つめる。島崎はもちろん他のメンバーも理解できなかった。
「変な例えですみません。つまり、島崎さん。あなたは最初の高評価に満足してしまいそこで立ち往生してしまっているのですよ。
あなたが満足している間に悔しい思いをしたメンバーは評価を上げるために必死に努力をします。あなたの何倍、何十倍、何百倍も。
そうなれば追い越されるのは必然ではありませんか。新幹線と人の違いは単純です。新幹線は色んな条件が一つ欠ければどうしようもありませんが、
人は障害があっても何とかして乗り越えようと頭を、体を使い条件を整えます。
ですが、あなたは他人の作る条件をアテにしてそれがないとなれば他人のせいにして他人を排除してしまおうと考える。
自己成長をするという考えがないじゃないですか?他人を排除してもあなたは成長しません。
ただ立ち往生しているだけで何も変わりません。」
右京の言葉に島崎は出る言葉がなかった。
そして今まで右手に持っていた花束を床に落とし、自分も床に崩れた。
「杉下さん…。私、間違っていました。何でも他人のせいにして逃げてきた。
そうやって自分の置かれている現実から目を逸らしていた…。でも、もう遅いですよね。私、あんなことを…。」
島崎の涙が床に滴り落ちる。
「いえ、島崎さん。あなたは何も罪を犯していませんし、私はあなたの行為を処罰するつもりもありません。
だから今からでもやり直しは可能です。今回のことを深く反省し、今後の活動に活かしてください。
あなたならばきっと成長できるはずだと私は思います。」
島崎は顔を上げる。そして、座り込む島崎に島田が右手を伸ばし、島崎は左手を差し出して起こしてもらった。
「そして、あなた方が罪に問われない理由がもうひとつあります。
それは、島崎さんがお持ちになっている花束です。それはイブキトリカブトだと思っていらっしゃるようですが違います。
それはリンドウです。当然無毒で何かに混ぜても体に害はありません。御存知なかったでしょうね。一人を除いて。」
右京は後ろを振り向き、右端にいた仲俣を見つめる。
343杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:24:13.00 ID:X5gmFEASi
シーン20-2

「杉下さんはやっぱり分かってらしたんですね。」仲俣の顔に笑みが溢れた。
「えぇ。僕の推測ですが、仲俣さんはこの計画を阻止したかった。しかし花の知識が薄いメンバーが多いので
あなたが花の確認をする係に名乗り出た。
同じ山で同じ色の花であれば勘違いをしてそれを持ち帰ると踏んでいた。そうではありませんか?」
「さすが杉下さん。何でもお見通しですね。でも、これはみおりんが言ってくれたおかげなんです。」
仲俣は左手で隣にいた市川の右肩に手を置く。
「なるほど。市川さんはずっと僕が核心に迫るにつれて表情が不安そうでした。
この計画にあまり乗り気ではなかったのは事実だったようですが…。」
「私、島田さんたちがコソコソこの話をしてるのを聞いちゃって不安になりました。
このままじゃチーム4はとんでもないことになってしまうって思ったんです。
だから毒のない違う花にしちゃえば何もなくて済むって思ったからなかまったーに相談したんです。」
「つまり、例え実行に移しても何もなかったのです。あなたたちは本当に素晴らしい後輩メンバーに恵まれましたね。」
島田ら9期生メンバーは唖然としていた。自分たちの計画は既に阻まれていたこと、
後輩の市川、仲俣がそんなことを考えていたことが信じられなかった。
「実は島田さん、竹内さん、山内さんもこの計画ではあなた方も立ち往生していたようですねぇ。
でも、それで実際あなた方は犯罪者にならずに済んだのです。お二人に感謝すべきですよ。」
「あんたたち本当に余計なことを…。でも、ありがとう…。」
島田が涙を流し、市川、仲俣を抱きしめる。そこに島崎、山内、竹内も加わり全員が涙を流す。
「では、お邪魔になりますから座席に戻りましょうか?」
右京がそう言うと6人は座席へ戻った。
右京も戻ろうとした時、バイブ音が響く。右京は立ち止まり、スマートフォンを取り出して右耳においた。
「杉下です。はい、はい、ほぉそうですか…。どうもありがとう。」
右京は通話を切り、スマートフォンをポケットに入れて座席の方へ歩いていった。
344杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:25:20.59 ID:X5gmFEASi
ラストシーン

「杉下さん。さっきの電話があったようですけど…。」
竹内が尋ねると右京は笑みを浮かべた。
「大変良いお知らせです。大場さんが意識を取り戻されたそうです。
医師の話ではこのまま容体が安定すれば数日で一般病棟に移せるとのことです。」
「よかったぁぁぁー!!」6人がハイタッチをして涙を浮かべながらこの知らせを喜んだ。
右京も微笑み、水筒の紅茶を注ぎ、一口飲んだ。

「えー、お客様にお知らせします。只今現場検証と保守点検の方がすべて終了したとの報告がありました。
これより運行を再開致します。お客様には大変長い間お待たせしまして申し訳ございませんでした。
次は岐阜羽島に停車します。」
車掌のアナウンスに車内も安堵の声が響き渡った。そしてゆっくり新幹線が動き始めた。
「ようやく動き始めましたねぇ。」右京が窓を見ながら言う。
「えぇ、私たちもようやく動き始めました。これからの成長を見ていてください。」
島田が後ろにいる右京の方を向いて力強く言った。
「えぇ、是非劇場で拝見させていただきます。」
「杉下さん。是非何かお礼をさせてください。
私たちは杉下さんのおかげで動き出せたわけですから。」
「いえ、お礼は既に頂きましたから結構です。」
右京がそう言うとスマートフォンの画面に映る横山と横山のサインが写った写メを見て微笑んでいた。

長い間停車していた新幹線は徐々に加速し、漆黒の暗闇のなかを一気に駆け抜け、東へ向けて走り去った。

このお話はフィクションです。
345杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:26:50.95 ID:X5gmFEASi
これで第一話は終わりです
つづいて第二話をどうぞ
346杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:27:50.09 ID:X5gmFEASi
「杉下右京vsAKB48 ドッペルゲンガー」
シーン1  11月9日8:23 千代田区内某公園

早朝の公園に多数のパトカーが停車し、サイレンが鳴り響く。
周囲は規制テープが張り巡らされて入口前に警官が立っている。

そして公園の前にサイレンを鳴らせた覆面パトカーが止まる。
パトカーから早朝の冷え込みで体を震わせ、手に息を当てて温めている伊丹、芹沢、三浦が降りてきた。
「クソ!温かいと思ったら急に冷え込みやがって。御陰で風邪気味だよ。」
伊丹が鼻をすすりながら規制テープの中に入る。
少し歩くと仰向けで頭から血を流した中年男性の死体がある。
その横で米沢守がボードでメモを取っている。
「ご苦労様です。いやぁお忙しそうですなぁ。」
「忙しいも何も古畑たちが余計なことして謹慎くらってるからこっちは大忙しなんだよ。
それでこの仏さんの身元は?」
「被害者は佐藤圭一35歳。財布に入った免許証から確認しました。
死因は鈍器による頭部外傷ですね。多分脳幹をやられたと思います。
詳しいことは司法解剖をしてみないとなんとも言えませんけど。」
「物取りの犯行か?」
「いや、そうではないようですね。財布の中身はそのままだったようですし、こちらの腕時計もそのままですからね。
頭部の傷から見て何度も殴られていますから怨恨の線が濃厚ではないかと思います。」
「じゃあ知り合いから当たってみるか。」
伊丹はそう言うと現場を後にする。
347杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:30:32.17 ID:C470CMBgi
シーン2  11月9日8:23 警視庁特命係

「おはようございます。」
尊が欠伸をして部屋に入ると自分の名札を裏返す。
「おはようございます。」
右京はそう言うとティーカップを持ち、ポットから紅茶を注いで飲む。
「あの、何であのサインあんなところに額に入れて飾ってあるのですか?
自宅に持ち帰ればいいのに…。」
尊は先日右京にあげた横山由依のサインを指差す。
「僕の家にはあのサインを飾る場所がないのです。何度やってもダメでした。
ですので今度の模様替えまでしばらくはここに飾っておく予定です。」
微笑みながら紅茶を飲む右京に対し尊は呆れた顔をしながら自分のデスクに鞄を置いて座った。

そこに「暇か?」と何度も言わなくてもお馴染みの一言が尊の耳に入ってきた。
入口を見たら角田が入ってきて我が物顔でカップを取り出してコーヒーメーカーからコーヒーを注ぐ。
「忙しいように見えますか?」尊が皮肉を込めて問う。
「おっ!AKBのサイン。しっかり飾ってあるじゃねぇか!いいねぇ朝から輝いて見えるよ。」
「無視かよ。」尊は呆れ返り、角田は横山のサインを見つめてウロウロ歩き回る。
「えぇ、今僕の大事な宝物です。」
右京は紅茶を飲みながら笑みを浮かべる。
「おう、そういや今朝千代田であった殺しにそのAKBの奴が関わってるかもしれないって言って
今一課が引っ張って来るらしいぞ。」
角田の言葉を聞いた右京は慌ててティーカップを自分のデスクに置く。
「おや、それはとても気になりますねぇ。」
右京はそう言うとラックに掛けてあった背広を着る。
「神戸君はどうしますか?」右京は尊の方を向く。
「ここにいても暇ですからお供します。」尊は席から立ち上がる。

「では参りましょう。」
右京と尊は足早に部屋を後にする。
それをコーヒーカップを持ったまま角田が呆然と立っていた。
「ありゃ相当だな…。」角田はコーヒーカップを元の位置に戻した。
348杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:31:32.16 ID:C470CMBgi
シーン3  警視庁鑑識課

「いやぁ驚きましたなぁ。まさかはるごんが参考人として浮上するとは…。」
米沢は深い溜息を付きながらホワイトボードに現場写真を貼り付け、デスクに証拠品を並べていた。
「えぇ、何故あの天真爛漫な仲川さんがこういう事態になったのでしょうか?」右京も悲しげな表情になっていた。
「一体どういうことでしょうか?」右京が米沢に尋ね、現場写真を見つめる。

事件発生時、伊丹たち捜査一課はすぐに周辺住民への聞き込みを開始した。
そこで近所のアパートに住んでいる若い男性が事件の起きた時間に公園から慌てて出てくる仲川遥香を目撃したというのだ。
男性はAKBファンで顔をはっきり見たと言い張ったという。

さらに、被害者の佐藤圭一は表向きではフリージャーナリストであるが、
実際は企業幹部や著名人のスキャンダルを調べるのが専門で、
粗を探しては当人や関係者に脅しをかけて口止め料で大金を得ることで悪名高き人物であった。
佐藤は現場近くの高級マンションに住んでいて
自宅を捜索したところ大量の盗み撮りしたであろう写真が何百枚と出てきて、
パソコンには表に出れば問題になる事柄がびっしり書かれていた。
その写真の中に仲川のプライベートの写真も見つかって
捜査一課は仲川も佐藤と何らかの接点があると判断し、参考人聴取を決めた。

「なるほど。確かにこれだけ殴打されたのであれば怨恨の線を疑うのは筋ですね。」
尊は遺体の写真を見て何度も頷く。右京は証拠品を見つめていた。
「これは何でしょうか?」
右京は小さい袋に入った黒く太いものを見つめ、米沢に尋ねた。
「さぁ?まだ詳しく鑑定をしていませんのでわかりません。それよりもうすぐ聴取が始まるみたいですな。」米沢はパソコンのある席から振り向いた。
「では、話を聞いてみましょう。」
右京はそう言うと鑑識課から足早に去っていき、尊もそれに続いた。
349杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:33:10.11 ID:C470CMBgi
シーン4 警視庁小会議室

「まさかこの仕事ではるごんの取り調べやるなんて夢にも思わなかったっす。」
「あぁ?何だタンスにゴンみてぇなのは?服、虫に食われたのか?」
深い溜息をつく芹沢にひどく不機嫌そうな伊丹が尋ねる。
「違いますよ。参考人のニックネームですよ!」
芹沢がそういうと伊丹は芹沢の頭を平手で殴った。
「お前、参考人がアイドルだからってふざけた呼び方しやがって!お前そこにいろ。俺がやるから。」
「え〜!そんなぁ」
頭をさする芹沢に伊丹は鬼の形相に似たような顔で芹沢を睨み、
芹沢は言葉が出なくなった。
「あぁクソ!古畑らがあんなことすっから仕事がどんどん増えるんだよ。」
伊丹は会議室の窓を叩きつけるとノックの音が聞こえた。
「失礼します。」入ってきたのは仲川と付添人の弁護士瀬田宗明であった。
「どうも、聴取を担当させて頂きます捜査一課の伊丹と申します。どうぞ。お座りください。」
伊丹がそう言うと仲川と瀬田は用意されていた椅子に腰掛けた。
「早くしてくださいね。午後から撮影と収録があるので。」
仲川が不機嫌そうな顔をする。
「えぇ、早く済ませたいでしょうから単刀直入に申し上げます。
今朝千代田区内の公園で佐藤圭一というジャーナリストが撲殺される事件が起きました。
その自宅からあなたの写真が見つかりました。佐藤はスキャンダル等で相手を脅して大金を得る男でした。
あなたもそういうことはありませんでしたか?」
「依頼人の仲川さんに関しましては所属事務所、運営側でプライベートの管理も万全に行われていますが、
そのような人物との接触は考えられません。そして、何故仲川さんだけなのでしょうか?
他にも疑うべき人物はたくさんいるはずですが。」
瀬田の質問に伊丹は不敵な笑みをこぼす。
「えぇ、実は事件発生直後に仲川さんを見たという目撃証言がありましてね。
ちなみに犯行が行われたとされる昨夜午後十時から午前零時までの間、あなたどちらにいらしていたのですか?」
「その時間でしたら私は新大久保にいました。」
唖然とする伊丹。そこに右京と尊が入ってきた
350杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:34:55.57 ID:C470CMBgi
シーン4-2

「おや、特命係の…。」
瀬田の顔から笑みが溢れる。
瀬田と右京は瀬田が法務大臣時代からの顔見知りであり、息子の冤罪事件などでの活躍もあり、
瀬田は特命係を非常に買っていた。
「特命係ってじゃああなたが杉下さん?」
今まで不機嫌だった仲川の表情が一気に写真やテレビで見るような笑顔に戻った。
「おや、御挨拶する必要もありませんでしたね。どうも特命係の杉下と申します。」
「同じく神戸です。」
「杉下さんのことはフレモンたちから聞いてます。すごい刑事さんがいるって!」
「そうですか。やはりAKBのネットワークは強大なものですね。でも、とても光栄です。」
あれだけ陰険な雰囲気だった会議室が一気に和やかな雰囲気になる。
だが、仕切っていたはずの伊丹は面白くない。
「あのぉ警部殿。特命係は何の関係もないですよねぇ。お引き取り願えませんかぁ?」
伊丹は完全に怒りが頂点に達していた。
「仲川さん。この杉下さんはとても信頼できる方です。この方なら大丈夫ですよ。」
「私、杉下さんじゃなければ何も話しません。」
仲川の発言に伊丹の顔は完全に鬼の形相になっていた。
それを見た三浦と芹沢が入ってきて慌てて伊丹を室外に連れていった。

「くそぉ!何だよ特命係はいつもいっつも出しゃばってきやがってー!」
伊丹は廊下においてあったゴミ箱を蹴る。
「落ち着け。下手なことをして古畑たちみたいになったら意味がない。
ここは特命に事情を聞いてもらってそれからでいいじゃないか。いつもそうしてるだろ?」
三浦が怒りに狂う伊丹の両肩を手で押さえてなだめている。
「納得いかねぇ!特命のおこぼれに預かるなんてぇー!」
伊丹は全然納得がいかない様子であった。
351杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:36:00.16 ID:C470CMBgi
シーン4-3

「では、あなたはその時間新大久保のCDショップにいたわけですね?」
「えぇ。昨日は公演があったのでその後反省会と居残りをして丁度少女時代の新曲の発売日って気づいて新大久保に行ったんです。
で、家に戻ったのが深夜零時半ぐらいだったと思います。」

仲川は犯行のあった昨夜は公演が終わるとメンバーと毎回行われる反省会を行い、
どうしても納得のいかないパートのダンスの練習を一時間半ほど居残り練習を実施。
それを終えて帰宅する途中で新曲のCDが発売されていることを知って慌てて
新大久保の行きつけであるCDショップに立ち寄ってから帰宅したという。
それが事実であれば当然犯行のあった千代田区とは離れており仲川が犯行を行えるはずはない。
「なるほど。一応裏付けはします。でも何故新大久保までわざわざ行ったのでしょう?
少女時代のものでしたら秋葉原や帰宅途中にあるCDショップでも販売されているはずです。
何故わざわざ新大久保と自宅からも離れた場所まで行くには何か特別な理由がありそうですね。」
「さすが杉下さん。感性鋭いですね。
実は、そこのCDショップの人は入ったときからの知り合いでメンバーともよく行くんです。
K-POPの品揃えも豊富でレアなものもたくさんあって。そして店の人に頼んで初回盤を取っておいてもらっていたので。
あと、私こう見えて人見知りなので知らないところで買いたくないんですよね。」
「そうでしたか。よほど特別なお店なんですねぇ。」
「そろそろお時間なので今日はこれでよろしいでしょうか?」
瀬田が右京に尋ねる。
「えぇ、今日はあくまで任意の聴取ですからね。またお呼びするかもしれませんがその時はよろしくお願いいたします。」
「分かりました。こちらも出来るだけ誠意を持って対応します。」
瀬田と仲川は立ち上がり部屋を出る。
そして去っていく姿を右京と尊はただ黙って見つめていた。
352杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:37:06.56 ID:C470CMBgi
シーン5 警視庁特命係

午後に入り、右京は紅茶を飲みながら横山のサインを見つめ、
尊はそれを呆れ顔で見ながら事件の捜査資料のコピーを読んでいた。
そこへ慌てた様子で米沢が駆け込んできた。
「す、杉下警部。た、たた大変です…。」
「おや、米沢さん。どうかしましたか。珍しく顔が真っ青ではありませんか?」
「そ、それがですね。今一課から防犯ビデオの画像解析のい、依頼が来たのですが…。」
米沢は完全に息が切れている様子だった。
「一体どうしたんです?」
尊は捜査資料を置いて米沢を見つめる。
米沢は持っていたファイルから二枚のA4サイズの紙を出してそれをホワイトボードに貼り付けた。
その画像を見た瞬間、右京と尊は唖然とした表情になった。
「こ、これって…。本当ですか?」
尊は二枚の写真を指しながら米沢に尋ねた。
「えぇ、右が新大久保のCDショップのもの、左が犯行現場のそばのコンビニエンスストアの防犯カメラが撮影したものです。
時間もこれで間違いありませんね。」
そこに写っていたのは紛れも無く仲川の姿だった。
服装はどちらも同じであり、どう見ても同じ人物である。
それが同じ日の同じ時刻に離れた別の場所の防犯カメラに写っているのである。
「どう見ても同じ人物にしか見えないなぁ。合成じゃないんですか?」
尊が米沢に尋ねる。
「いえ、合成ならばわかります。何年か合成写真の作成もしている私が見る限りこれは合成写真なんかではありません。」
「じゃあ…。まさかドッペルゲンガーがいるってことですか…?」
尊は急に顔が青ざめて机に置いてあったミネラルウォーターをカブ飲みする。
「まさか、そんなこと有り得るはずが…。」米沢は首を傾げる。
右京は黙って二枚の画像を見比べていた。
353杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:38:36.62 ID:C470CMBgi
シーン5-2 

「ドッペルゲンガーなんてことは有り得ません。これは別の人物が写っている。ただそれだけのことですよ。」
「えっ?これどっからどう見ても同じ人物が写っているようにしか見えませんが…。」
「米沢さん。あなたほどのお方がこれを見て分からないとは驚きでした。私は一目見ただけでわかりましたよ。」
右京はそう言うと一冊の雑誌を取り出して何ページか捲った後にそのページを見開きで机の上に置いた。
「あぁ!そうか。くーみん!」
米沢は驚いた表情であったが、尊には何が何だかさっぱり分からなかった。
「あの、どういうことです?」
「そうです。SKE48チームSに所属する矢神久美さん。私の脳裏にはすぐに浮かびました。
彼女は出てきた当初から仲川さんによく似ていて、どちらが矢神さんか仲川さんか分からないという声もたくさん聞きます。
最初の画像を見た瞬間にこの2人が関連していると思いましたね。」
「さすが杉下警部。SKEまで把握なさっているとは…。」
「SKEはもとよりNMB、HKT、JKTまでは把握しています。
詳しい部分までは分かりませんが顔と名前は一致できる程度の知識はあります。」
「ということはくーみんが昨日どうしていたかを調べてみましょう。」
米沢はそう言って右京のパソコンからSKE公式サイトにアクセスし、
矢神の昨日のスケジュールの詳細について調べた。
「今日はオキドキの全国握手会で東京に来ているようです。今幕張メッセにいるのではないでしょうか?」
「では、事情を聞きに行きますか?」
尊はそう言うと椅子に掛けてあったスーツの上着を取り出して着た。
「えぇ行きますがここは正攻法でいきましょう。」
「もしかして独自のあのルートですか?」
米沢が笑いながら尋ねる。
「えぇ活用しますよ。神戸君、君は先に行っていてください。僕は寄るところがありますのでその後向かいます。」
そう言って右京は足早に部屋を出ていった。それをただ呆然と尊は見つめていたのであった。
354杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:39:55.68 ID:C470CMBgi
シーン6 幕張メッセ

「うわぁ何だこれは…。」
尊は握手会に集まる人々の群れにただ呆然とするしかなかった。
そこへ、右京が平然と歩いてきた。
活気溢れる人々の群衆を見渡してもかなり浮いた存在になっていたので、
尊は容易に右京を見つけることができた。
「遅くなってすみません。今回ペアがペアなもので手に入れるのに苦労しました。」
「あの杉下警部…。まさか握手会に参加するおつもりですか?」
尊は引きつった表情で問う。
「もちろんですよ。その為に苦労して集めたのですから。彼女たちも忙しい身。
でしたらこういう正式な場で聞くのが最適だと思いませんか?」
「はぁ…。」尊の悪い予想は見事に的中した形となった。
「では、参りましょう。」右京は足早に会場の中に入っていき、尊は重い足を引きずり、右京の後を追う。
右京らは「E須田亜香里・矢神久美」と書かれた看板のところへ立つ。
「でももう終了時刻までそんなにないですけど並ばなくていいんですか?」尊は右京に尋ねる。
「えぇ、構いません。一番最後が目的ですので。」
右京の答えを尊は理解できなかった。
そこへいかにもオタクと言っていい格好をした男2人がやってきた。
「すごいっすねぇ。鍵閉めの為に430枚なんて!」
「まぁな!あかりんとの時間をたっぷり過ごしたいからねー!苦労したわ!」
その会話に尊はイラついた。その2人が並んだとき右京が後ろに並ぶ。
「ちょっとおじさんさ。ここのルール知らないの?鍵締め、つまり最後に並ぶのはこの握手券一番持ってる人が並ぶのが暗黙の了解なの。
最後に並べばいいって問題じゃないの。分かったらさっさと前行ってくれ。」
「ご心配なく。その点はしっかり心得ていますから。」
右京はそう言うと500枚の握手券を出して見せる。
男たちは唖然とした表情でしばらく声がでなかった。
その姿に尊は笑いを堪えるのが精一杯であった。
「では、よろしいでしょうか?」
「はい、どうぞ…。」
男たちは余程ショックだったのだろう。寂しげに列から離れていった。
尊はその姿を見ていると面白くて仕方がなかった。
355杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:41:20.89 ID:C470CMBgi
シーン6-2

握手会も大詰めを迎え、ようやく右京たちの番になった。
「こんにちは。お二人とも朝早くからご苦労様でした。お体の方は大丈夫ですか?」右京はそう言うとまず須田亜香里と握手を交わす。
「そんなことありませんよー!まだまだ元気凛々です。」
須田が笑顔で返す。
「さすがはあかりんとあって須田さんは笑顔が素敵ですね。
また次の機会にゆっくりお話をしましょう。今日は是非矢神さんとお話たかったのですよ。」
右京は微笑みながら矢神の方を向き、握手を交わす。
「矢神さん。東京はどうですか?」
「うーん。やっぱり都会っていっつも思いますー。」
矢神が笑顔で答える。
「なるほど。昨日の夜も楽しかったのではないですか?」
右京が顔を前に出して尋ねた。
「昨日の夜焼肉食べに行きました。すっごい美味しかったですよー。」
「そうですか。そしてその後はどうしました?例えば新大久保のCDショップに行ったとか、外神田のコンビニエンスストアに寄ったとか?」
「えっ…?」
右京の問いに矢神、須田は呆然とし、剥がしのスタッフが駆け寄ってきた。
完全に不審者と間違えられていた。
「あの、ちょっと…。」
「いえ、怪しい者ではございません。こういう者です。」
右京はそう言うと胸ポケットから警察手帳を見せる。尊もそれにつづいた。
「け、警察…。」スタッフの男は慌てて走り去っていった。
そして数分して眼鏡をかけ、ヒゲを生やす男が走ってきた。
「どうも警視庁特命係の杉下と申します。」
「同じく神戸です。」
「劇場支配人の湯浅と申します。一体何事ですか?」
「実はある事件の捜査で来ました。
ここでは迷惑になりますので握手会に参加されているメンバー全員を集めていただけますか?」
「えっ!あぁ…。分かりました。」
湯浅はそう言うと携帯電話を持ったまま一目散にその場を去っていった。
356名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:42:25.31 ID:PB9pgR5g0
末尾 i を見えなくしてスッキリ
357杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:44:32.14 ID:RAG4Ux2y0
シーン6-3

「皆さん握手会でお疲れのところ大変恐縮ですが、殺人事件の捜査にご協力ください。」
右京がそう言うと集められたSKEのメンバーは一斉にざわついた。
「みんな、静かに!刑事さんの話を最後まで聞くように!」
湯浅が叫んでメンバーを静粛させた。
「すみません。お聞きしたいのは昨日矢神久美さんと同室だったのはどなたですか?」
右京がそう言うと五列目の左の端に近い場所で体育座りをしている木崎ゆりあが手を挙げた。
「私ですけど…。」
「ほぉ、では木崎ゆりあさん。あなた昨夜の午後十時から深夜零時までの間に矢神久美さんと一緒に部屋にいましたか?」
「えーと。その時間はゆっちゃんとしおりん先輩と近くでラーメン食べてたので覚えてませーん。」
「ゆりあ!バカ!」
険しい表情の木下有希子が木崎の頭を叩く。
小木曽汐莉は周囲のメンバーにいじられ頭を下げてしまっている。
「お前たち消灯時間後に一体何やってるんだぁ!後で私のところに来なさい!」
湯浅も怒り気味であった。
「まぁそれはいいとして。他にこの時間帯に矢神さんを見掛けた方はいらっしゃいませんか?」
右京が尋ねると今度は二列目の右端から五番目ぐらいに座っていたショートヘアの少女が大きく手を挙げていた。
「おや、チームEの金子栞さんですね。早速ですがどこでお見かけしたのでしょうか?」
「えーとですね。家に帰ろうと思って山手線に乗っててですねぇ。
上野駅で待ってたら丁度矢神さんが乗った電車がやって来て思わずはぴはっぴぃやったんですけどそのまま電車が行っちゃいましたー。」
「……。」
周囲にいる全員が金子の言いたいことが理解できず沈黙の間ができてしまった。
「すみません。こういう子なもので。」湯浅が右京に頭を下げた。
「いえ、十分承知しております。素晴らしい個性の一つだと思いますよ。
それで金子さん。大体の時間は分かりますか?」
「えーと、11時ぐらいです。電車に乗り遅れてイライラしてたんでー。」
「そうですか…。どうもありがとう。」
右京と尊はメンバーらに一礼した。
358杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:46:18.26 ID:oSOFlCtui
シーン7 AKB48劇場スタッフルーム

弁護士瀬田に呼び出された右京と尊がAKB48劇場のスタッフルームに入った。
中には瀬田と劇場支配人の戸賀崎智信が腰掛けていた。
「どうも警視庁の杉下と申します。早速ですが御用件は何でしょうか?」
「私から申し上げます。一応矢神久美さんの所属するAKSの顧問弁護士もやっておりますので。」
「おや、そうですか。だからこの場にいらしているのですね。」
「はい。実は、本日捜査一課の刑事さんたちがやってきて仲川さんに尋問をしました。
慌てて私が来てその場を収めましたら今度は握手会の会場にあなた達が現れた。
戸賀崎さんは警察の捜査手法に大変不満と疑問を感じておられます。
今とても大事な時期に殺人事件の捜査とはいえ好き放題捜査をやられては
メンバーの方々の心情に多大な影響を与えますし迷惑であるので
慎重な捜査をお願いしたいということでお二人にお越しいただきました。」
「あーあ。伊丹さんたち張り切り過ぎでしょ。」
尊が小声でつぶやく。
「もうすぐ大事なプロジェクトも始まりますし、
出来る限り協力はしたいのですがこうも騒がれては仲川、矢神は勿論他のメンバーも活動に集中できなくなります。」
戸賀崎が険しい表情で言う。
「そうですか。大変申し訳ありませんでした。」
右京と尊は戸賀崎に頭を下げた。
「戸賀崎さん。特命係の方々は信頼できます。
先程の防犯カメラの写真を見てももう一度彼女たちから事情を聞かないと今後うまく弁護ができません。
私が立会いますのでどうかご協力を。」
瀬田も戸賀崎に頭を下げると戸賀崎は渋々ながら頷いた。

その時ノックする音が聞こえた。
戸賀崎が入るように言うとドアから三十代後半から四十代前半のエプロン姿の女性が入ってきた。
「こんばんは。みやこ給食です。夕食分お持ちしました。」
女性は笑顔で伝票を戸賀崎に渡す。
「ほぉ、給食ですか。」
「えぇ、メンバーたちには栄養のあるものを食べさせたくて。
地方から出てきて一人暮らしのメンバーも多いですからね。
よかったら刑事さんたちもどうですか?」
「えぇ、宜しければ是非ご馳走になりましょう。」
戸賀崎は右京たちを食堂へ案内した。
359杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:47:43.63 ID:oSOFlCtui
シーン8 AKB48劇場食堂

「さぁみんな!今日もたくさん食べてねー!」
女性が笑顔で大声を出して大きな鍋を積んだ台車を食堂に運んできた。
「うわぁー今日はカレーライスじゃん?」
大家志津香が笑顔で手を叩いた。
「山際のおばちゃんのカレーって最高に美味しいもんねぇ!」
片山陽加が足早に食器を持って駆け寄る。

AKB48は地方から状況したメンバーが多く、
一人暮らしのメンバーや共同生活をするメンバーも多い。
しかし、栄養失調や不規則な生活によって体調不良で倒れるメンバーが相次いだ際に
外神田にある企業専門の給食屋であるみやこ給食がメンバーたちの昼食、夜食の配達を申し出た。
山際初枝は管理栄養士の資格も持っており、運営側は栄養管理も重視して
みやこ給食に劇場への給食、ロケ、イベントへの弁当などを一手に担うことになった。
それからというものの山際の徹底した栄養管理による食事で
栄養失調による体調不良で倒れるメンバーは激減した。

「なるほど。今日はカレーライスですか?」右京がお盆を取る。
「えぇ、カレーは野菜など色んなものを入れても美味しいですからね。
野菜嫌いなメンバーも多いですからね。
今が成長期の子もいますから何とかしてあげませんと。」

そう言ってしゃもじでご飯を混ぜているのはみやこ給食の社長の都健次郎。
メンバーからもみやこおじさんと言われて親しまれている。
「そういえばおばさん。昨日のハンバーグメチャうまかったよー。」
高橋みなみが笑みを浮かべてカレーを食べていた。
「そう。良かったわ。苦手なモノがひとつ減って。」
山際の発言に高橋は手が止まった。
「どういう事?」
「あれにはトマトを入れたのよ。あなた何やってもトマト残すからね。
ようやく功を奏したわね。」
山際の一言にメンバーたちは驚きのあまりざわつく。
「ちょっとおばさん天才過ぎるー!」高橋は興奮状態だ。
360杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:51:02.03 ID:oSOFlCtui
シーン8-2

「とても美味しかったです。申し訳ございません。貴重なお食事を頂いてしまいまして。」
右京は片付けをしている山際に一礼する。
「いえいえ。刑事さんも不規則な生活ですから良かったのではありませんか?」
山際はそう言って鍋を台車に置く。
「これだけ大人数のメンバー一人一人の体調や好き嫌いも考えていらっしゃるとは管理栄養士とはいえたいしたものです。」
「えぇ、お陰で助かっていますよ。最近会社への給食は減っていますからね。
こんなトップアイドルグループの皆さんの給食や弁当をお世話してもらえるなんてね。
本当に山際さんがいてくれて幸せですよ。」
「これでしっかり本番に臨め、最高のパフォーマンスを見せてくれる。
ファンにとってあなた方は神みたいなものですよ。」

右京はそう言うと配膳箱に書いてある住所に目が止まった。
「おや、外神田というと事件のあった場所の近くですね。」
「えぇ、全く物騒な世の中ですよね。相手は金をせびる悪徳ジャーナリストみたいですけど、
天罰が下ったのかもしれませんね。」
急に険しい表情になった山際。さっきまでの笑顔はなくなっていた。
すると山際のエプロンから小さなメモ帳が落ち、右京がそれを拾う。
「これ、落としましたよ。」
右京が山際にメモ帳を差し出す。
「すみません。これはとても大事なものなんです。
メンバーのその日の体調とかどんなものを残したとかを書いているんです。
それを明日の献立に役立てようと。」
「そうですか。結構使い古しているものだと関心致しました。」
「では、明日の仕込みがありますのでこれで失礼いたします。」
山際が台車を引いて部屋を出た時だった。
「あぁそれからひとつだけ。昨夜の十時から零時まではどちらにいらしたのですか?」
右京は山際に尋ねた。
「えぇ?それなら会社でメニューづくりをしていましたけど…。」

「そうですか。ありがとうございます。神戸君、行きましょう。」
右京はそう言うと足早に山際を抜き、尊は一礼して後にした。
361杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:51:48.95 ID:oSOFlCtui
シーン9 翌朝 警視庁特命係

尊は新聞の朝刊に目を通していた。
幸いにも仲川や矢神に関してはどこも掲載しておらず怨恨の線で捜査と書かれただけであった。
テレビを見てもニュースは大きく取り扱ってはいなかった。
一方右京は紅茶を注ぎ、また横山由依のサインを見ている。
「今のところAKBに影響を与えそうな記事はありませんね。」
「そうでしょう。警察としてもAKBに喧嘩を売るようなことは避けたいでしょうからね。
ましてや古畑さんのあの一件の直後ですから尚更です。」
「確かアイドリングとかいうアイドルの中で起きた殺人事件であの人、
勝手に行動して公安が長年追っていた人物を取り逃がしてしまうという
失態を犯して謹慎になったんでしたよね。」
「えぇ、実際は今泉君がメンバーに接触する際その人物がいる目の前で
警察を名乗ったのがいけなかったのですが
連帯責任で古畑さんも謹慎になってしまいました。とても残念です。」
右京は机にティーカップを置いて窓を見つめる。
「ところで、この防犯カメラに写ったのは偶然じゃないですよね?」
尊が写真を見ながら尋ねる。
「さすが神戸君。分かっているではありませんか。
そうです。これは恐らく仲川さんと矢神さんが何らかの目的の為に行なったことでしょう。
そこで疑問なのが、何故こんな目立つことをやったのかです。
これでは余計に疑われてしまうだけです。何か特別な理由があったとしか思えませんね。」
「何だろ?ドッペルゲンガーで世間を騒がせてその間に証拠を消すなどして事件を迷宮入りにさせたかったとか?」
「神戸君。それは頂けませんねぇ。」右京は上目で尊を見つめる。
尊からしたら上から目線で上司という立場であっても腹が立った。
「じゃあ杉下警部はどうお考えになるのです?」
尊が尋ねると右京は正面の壁の時計を見つめていた。
「お昼ですね。お話は君の大好きなナポリタンでも食べながらするのはどうでしょう?」
「えぇ、ならば近くに美味しい店を知っています。」
「では、そこにしましょう。先に行っていてください。僕は寄るところがありますので。」
右京はそう言うと背広を着て足早に去っていった。
「自分から誘ってそれはないでしょ…。」
尊は不機嫌そうに部屋を出た。
362名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:52:45.73 ID:bh9BykpX0
これこのままだと512K超えるぞ
363杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:53:11.96 ID:oSOFlCtui
シーン10 喫茶ペルメッソ

「何なんだあの人は。全然来ないじゃないかもう!」
尊はイライラしながら水を飲み、氷を噛み砕きながらメニューとにらめっこしている。
かれこれ入店して20分同じことを繰り返していた。

そこへ一人の若い美女が入ってきた。
彼女は時間を気にしながら尊の座る正面のテーブルに座った。
彼女は水を持ってきたウェイターにナポリタンとエスプレッソコーヒーを注文した。
ウェイターがその場を去ると彼女はスケジュール帳を鞄から取り出したが、
その時、挟んであったペンが手元から落ちて尊の足下に転がっていった。
「あの、落としましたよ。」
尊はすぐに気づき、ペンを彼女に差し出した。
「すみません。ありがとうございます。」
「いえいえ、しかしここのナポリタンは実に美味しいからね。
注文したのは大正解。」
「えぇ、ここのランチ限定で美味しいですよね。特にソースが絶品で。」
「君凄いね。そうなんだよ。ここのマスターはイタリア暮らしが長くて何十年と研究して作り上げたものでね。
素材もイタリアから取り寄せるほどの本格派だから値段以上の価値はあるよ。」
尊は先程までのイライラはすっかり収まって、そこにいる彼女とナポリタンの話で盛り上がっていた。

「ところで君はモデル?」
「はい、篠田麻里子といいます。」
「へぇ、僕は神戸尊。一応国家公務員。」
「国家公務員って凄いですね。」
篠田が驚く表情を見せ、尊は微笑みながらナポリタンを食べる。
「それほどでもないよ。上司は変だし。苦労は尽きないよ。」
尊が食べ終わったとき篠田が腕時計を見る。
「そろそろ時間だ。」篠田は鞄から財布を取り出す。
「いいよ。ここは僕に任せて早く行きなよ。」
尊はそう言うと篠田は一礼してそのまま店を出た。
その入れ替わりで右京がようやく入店した。
364杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:54:36.93 ID:oSOFlCtui
シーン10-2

「おやもう召し上がったのですか?」
右京は尊の食べた後のナポリタンの皿を見る。
「警部があまりにも遅いので先に食べちゃいましたよ。」
「結構。僕ももう済ませてきました。すみません。ミルクティーを頂けますか?」
右京は笑顔でウェイトレスに注文した。
「済ませてきちゃったのかよ…。」
尊は先程までのイライラが甦ってきて不機嫌になる。
「それで、仲川さんと矢神さんの策略ですが僕が思うに彼女たちは犯人ではないように思えてなりません。
まず、いかにもアリバイを作っているかのように見せかけるようにあれだけ堂々と防犯カメラに写っています。
疑いを避けたければ同時に現場近くと現場から離れた場所に映るようなことはしません。
すぐに調べれば分かりますしこれだけ目立つ行動ならばますます疑って欲しいと言わんばかりですからね。」
「偶然写っていたなんてことはないのですか?」尊が答える。
「それはないでしょう。彼女たちを見てください。
完全に目線がカメラの方を向いています。
普通ならば正面でもここにいる人のように目線は合いませんが、
お二人とも完全にカメラを意識しています。
どうしても映らなければいけないという思いが伝わってくるようです。
そう考えると彼女たちは誰かを庇っているような気がしてなりません。
こうすることで捜査の攪乱を狙っているのかもしれませんね。」
「じゃあその庇っている人物が犯人ってことですか?」
「えぇ、そうでしょうね。恐らくそこまでして庇いたい人物がいるのは間違いありません。
仲川さん、矢神さん共に。」
右京はウェイトレスがティーカップを置いたのを確認してティーカップを右手に持ち、
ミルクティーを一口飲む。
「じゃあ、どうしましょうか?」尊が尋ねる。
「まずは目撃者の青年に事情を聞いてみましょう。
そもそも彼の目撃証言さえなければ彼女たちが捜査線上に上がることもなかったわけですし。」
右京は立ち上がり、まとめてあった伝票を持ってレジカウンターへ足早に歩き、精算を済ませた。
そこには篠田のものも含まれていた。
「あぁ!警部。」
「いえ、僕は一向に構いません。では、参りましょう。」
尊はプライドを傷つけられた気になり、腹の底から右京を憎んだ。
365杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:56:21.16 ID:oSOFlCtui
シーン11 警視庁廊下

「あの、何で戻ってきたのですか?」
尊が歩きながら右京に尋ねた。
「目撃者の青年の情報が実はないのです。
古畑さんの一件以来なかなか皆さん口が固くて僕に情報が来なくなってしまいました。
ですから教えてもらいましょう。」右京は冷静に答える。
「あのですね。ご自分で情報が来ないって言っているのに教えてくれるはずないでしょう?」
尊は呆れ顔で言う。
「心配いりません。秘密兵器を用意していますから。」
右京はそう言うと捜査一課の部屋の前までやってきた。
そして、捜査資料を読みながら出てきた三浦を見つけた。
「三浦さん。お話があります。」
「警部殿…。勘弁してくださいぉ。上から睨まれているのに…。」
三浦は困った顔で右京を見る。
「単刀直入に申し上げます。現場で最初に仲川さんを見たという目撃者の住所を教えていただけませんか?」
右京の突然の発言に三浦は唖然とした。
「警部殿…。それを聞いて教えるとお思いですか?それとも何かの冗談ですか?」
「いえ、本気で聞いております。もちろんタダで教えろとは申しません。
その暁にはこちらを差し上げます。」
右京はそう言うと胸ポケットからチケットの束を出して三浦に見せた。
それを見た三浦の表情が一変する。
「こ…これは…。」
「そう。上からマリコの個別握手会の指原莉乃さんの個別握手券です。
これだけあればループも鍵閉めもできると思いますよ。
息子さんは指原さん推しでしたよね?」
「あぁ、一枚も手に入らなかったのにこんなに…。い、いやでも仕事となると別でして…。」
「それなら結構です。他に欲しい方が沢山いらっしゃいますのでそちらにお譲りすることにします。」
右京はそう言うと三浦に背を向けて歩き出す。三浦はすぐに右京の右腕をつかむ。
「まっ待ってください。警部殿!」
三浦の表情を見て右京は笑みを浮かべる。
「し、信じられない…。」尊はただ呆然とするしかなかった。
366杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:58:01.35 ID:oSOFlCtui
シーン12 外神田 コーポ神田

「105号室。ここですね。」尊がドアの右上の部屋番号を確認する
。それを見た右京が左側に設置されているドアチャイムのボタンを押した。
すると中から眼鏡をかけた青年が出てきた。
「細山田大輔さんですね。どうも警視庁の杉下と申します。」
「同じく神戸です。」二人は細山田に警察手帳を見せる。
「刑事さんにはもう事件のことは話しましたけど。」
細山田は起きて間もなかったのかとても不機嫌そうだ。
「えぇ、念の為にもう一度お話をお伺いしたいのですがお邪魔してよろしいでしょうか?」
「はぁ…。散らかってますけど…。」
細山田は欠伸をして二人を部屋の中に入れる。

細山田の部屋は一面渡り廊下走り隊のポスターやブロマイド写真などが貼られていた。
それを見た尊はただ唖然とするほかなかった。
「渡り廊下走り隊のファンのようですね。
初回限定盤、通常盤が最初のシングルから全て揃っています。
そしてこの大量のCDは握手券目的ですね?」
「えぇ、ワロタは最強です。」
「わっワロタ…?」尊は細山田の言うことが理解できなかった。
「渡り廊下走り隊のことです。ファンの中にはそうやって呼ぶ方もいます。名前が長いですからね。」
「ほぉ、刑事さんも詳しいですね。」
「えぇ、少々のことは存じ上げております。
でも、これほどの熱の入れようですから仲川さんを目撃したときはさぞ驚いたのではないですか?」
「いや、すぐそこのみやこ給食っていう弁当屋によくはるごんが行くのを見かけるから。
だけどあんな夜中に見たのは初めてだったよな。」
「もしかして彼女と見間違えたなんてことないですか?」
尊はそう言うと矢神の写真を見せる。
「違いますよ。普通ならはるごんとくーみんを見間違えたりしません。
あの夜は確実にはるごんでした!」
細山田が声を荒らげる。いわゆるオタク魂に火を点けてしまったようだ。
「そうですか。どうもありがとう。」右京はそう言うと一礼して部屋を出た。
「では、みやこ給食へ参りましょう。」右京は足早に歩き始める。
367名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 17:59:03.30 ID:4N2WiKsr0
d
368杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 18:01:11.59 ID:wVkLYajEi
シーン13 みやこ給食

「こんにちは。」右京は店舗のドアを開けた。
「あら、劇場にいた刑事さん。」山際が笑顔でこちらを向きつつ鍋の中身をかき混ぜていた。
「おや、これはシチューですか?」右京は匂いを嗅いで尋ねた。
「えぇ、今日から冷え込みますしこのところ気温の変化が激しくて体調の悪いメンバーも出るかもしれないので
栄養満点のシチューにしたんですよ。」
「そうですか。食べられるメンバーの皆さんもさぞ喜ばれることでしょうね。」
「ところで今日はどうしたんですか?」
山際はコンロの火を消してカウンターの前に立った。
「いえ実はよく仲川さんが来ているという話を聞いたもので。」
「えぇ、はるごんちゃんね。最近一人暮らしを始めたばかりだって言うから
何か余りものを分けてあげるって言ったら公演がない日やお休みの日にやってきて
食べ物を持っていくんですよ。あの子相当ケチみたいで。」
「そうですか。確かにここの食材ならば美味しいでしょうしね。」
「えぇ、特にひじきの煮物が好きなようでよく持って帰りますし劇場でも必ずリクエストしてくるんですよ。」
山際と話しているとみやこ給食と書かれた軽のバンが止まる。
中から都が降りてきてハッチバックから発泡スチロールの箱を持って入ってきた。
「今日もいいひじきが入ったよ。」都が笑顔で箱を置いた。
「どうも。そちらのひじきは天然ですね。」
「えぇ!これは鴨川の房州ひじき。ウチのひじきは代々ここのしか使いません。
いつも私が直接仕入れるんですよ。そして山際さんが煮物をつくる。
今は私が仕入れ、山際さんが作る。他の従業員はこれだけは絶対作れません。
山際さんの腕でさらに美味しくなっているんですからね。」
そういって談笑していると店の前に覆面パトカーが止まる。
中から伊丹、三浦、芹沢が降りてきた。
369杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 18:25:27.60 ID:wVkLYajEi
シーン13-2

「おやおや特命係がここで何やってるんですかぁ?」伊丹が皮肉たっぷりに尋ねる。
「いえ、お話を聞いてるだけです。」
「芹沢!またお前余計なこと喋ったろ?」伊丹が芹沢の頭を叩く。
「僕何も喋ってないっすよぉ。避けてきたんだから。」芹沢は頭をさすりながら答えるが伊丹はさらにもう一発叩いた。
「嘘つけ。お前以外誰がいるんだよ。」
「す、すまん。俺なんだ…。息子のために仕方がなかったんだ。」三浦が伊丹に頭を下げる。
伊丹はただ呆然としていた。
「それはそうと一体どうしたのですか?」
「そうでした。山際初枝さんですか?」
「はい、私ですけど…。」初枝がカウンターの外へ出る。
「実はそこの公園で起きた殺人事件であなたを重要参考人として事情聴取させて頂きたいと思いまして、
申し訳ありませんが警視庁まで御同行願えますでしょうか?」
「えぇ?」山際は動揺した様子だ。それを見た都が伊丹に詰め寄る。
「山際さんが人殺しだと言いたいのですかあなた方は!山際さんはそんな人じゃありませんよ。
誰よりもお客様を大事にしている方なんだ。あなた方はおかしいよ。」
「いえ、あくまで参考人です。まだ容疑者と決めたわけでは…。」三浦が都を必死で宥めている。
「分かりました。社長。すみませんが今日は代わりに誰か行かせてください。申し訳ありません。」
山際が都に深く一礼した。
「大丈夫だ。すぐに戻ってこれる。こっちは心配ないからさ。」
都の言葉に山際の目に涙が潤む。
「じゃあ行きましょうか。」
伊丹がそう言うと山際はパトカーの後部座席に乗り込み、そのまま走り去っていった。
「一体どういうことでしょうか?」
尊は首を傾げた。右京はただ黙って走るパトカーを見つめていた。
370杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 18:26:46.50 ID:wVkLYajEi
シーン14 警視庁鑑識課

「佐藤のパソコンから?」尊は唖然とした。
「えぇ、実はもう一台佐藤はタブレット端末を持っていましてそれが現場近くのゴミ捨て場に捨ててあるのを発見したのです。
その端末から山際初枝さんの指紋がついていました。」
「おや?よく分かりましたね。」右京は米沢を見る。
「それが山際初枝さんには前科がありました。
1991年に覚せい剤取締法違反で懲役1年6ヶ月執行猶予3年の有罪判決が。
1993年に傷害致死で懲役3年の実刑判決を受けて笠松刑務所に入所。
1997年に満期で出所しています。」

山際初枝は、当時都内で当時交際していた男性と同棲していた。
しかし、この男性は定職に就かず、パチンコ、ギャンブル好きで山際が働いた金を奪ってそれらに注ぎ込み、
さらにアルコール中毒でほとんど酒浸りであった。
さらに、すぐに暴力を振るうなどどうしようもない男と近所でも評判であった。
覚せい剤も男の命令で持って行く途中に見つかり逮捕。少量だったことから執行猶予が付いた。
しかし、1993年5月。いつものように暴力を振るわれ、包丁を持って抵抗。
その包丁が揉み合いのうちに男性の左胸付近に刺さり、大嶺出血により失血死。
山際初枝が自ら通報し現行犯逮捕された。
裁判では殺人と傷害致死が争点になるも日頃の暴力行為などが決め手になり結果的に傷害致死が適用された。

「でも、相手の男が有名なわけでもないのに何で有名人脅しが専門の佐藤が山際初枝をこれほどまでマークしたんでしょう?」
尊が首を傾げて佐藤のタブレット端末のデータを見入っていた。
「まだありまして、山際初枝には二人の娘がいたことが判明しました。
一人目は1992年2月に東京拘置所で、二人目は1994年6月笠松刑務所で出産しています。
しかし、当時育てる能力がないと判断されて二人とも児童相談所を通じて里親に引き取られています。」
米沢のその言葉を聞いた右京は目を見開き、スマートフォンをポケットから取り出して何やら情報を探していた。
「やはりそうでしたか。これで大体の謎が解けましたよ。」
右京はそう言うとスマートフォンを耳に持っていく。
「もしもし。瀬田先生ですか?杉下です。
申し訳ありませんがこれから仲川さんと矢神さんを劇場に呼んで頂けますか?
お話したいことがありまして。」
右京は電話を切ると足早に部屋を出た。尊も後を追う。
371杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 18:28:37.31 ID:wVkLYajEi
シーン15 AKB48劇場応接室

右京たちが部屋に入ると瀬田の隣に仲川と矢神が座っていて、真ん中の椅子に戸賀崎が座っていた。
「こんなお時間にお呼びして大変申し訳ございません。どうしても気になることがあったものですから。」
「杉下さん。詳しく話して頂けますか?」瀬田が冷静に問う。
その隣で仲川と矢神が気まずそうにお互いの目を見合っていた。
「分かりました。実は山際初枝さんが例の殺人事件の重要参考人として警察が
事情聴取を行なっています。しかも、被害者の佐藤さんが持っていたタブレット端末が
ゴミ捨て場から見つかり山際さんの指紋も発見されました。
現状を踏まえても彼女が第一容疑者である可能性が高いと思います。」
それを聞いた仲川と矢神が立ち上がった。
「それで、おばちゃん逮捕されちゃうの!?」仲川が右京に詰め寄った。
「いえ、でもいずれそうなるかもしれませんねぇ。このままあなた方は真実を黙っていることになれば。」
右京が仲川と矢神を見つめる。
「な、何のことですか?」矢神が視線を逸らす。
「何のこと?それはあなた方が一番よく知っているはずです。
あなた方が生き別れの姉妹であること。
その実の母親が山際初枝さんであることも。」
その瞬間瀬田と戸賀崎が驚いた表情で二人を見た。
仲川と矢神も明らかに動揺している。
「僕の推測はこうです。あなた方は何らかの形でその事実を知った。
そしてあの夜山際さんが佐藤から呼び出された。
それを知った仲川さんが慌てて現場に行くと立ち去る山際さんの姿。そして佐藤の遺体。
あなたはすぐに矢神さんを呼び出し、捜査を攪乱させるためにあえて同時時刻に別々の場所の防犯ビデオに写った。
そうなれば警察はこんなことをしたあなた方を容疑者と見るので山際さんを疑わなくなる。
そう判断したのではありませんか?」
仲川も矢神もただ下を向いている。
戸賀崎は動揺していてずっと額から出る汗をハンカチで拭っていた。
「真実を話す気になりましたか?そうでないと山際さんが全てを被ってしまわれますよ。」
右京がそう言うと仲川が立ち上がり、戸賀崎に深く一礼した。
372杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 18:30:09.16 ID:wVkLYajEi
シーン15-2

「杉下さんの言うことはほとんど正しいです。
実は殺された佐藤は以前から私を脅してきたんです。
そこで私と久美が生き別れの姉妹であること。
おばちゃんが実の母親であることを聞かされました。
嘘だと思っていましたがあいつが持ってきた紙を見て確信しました。」
仲川はそう言うとポーチから2つに折りたたんだ紙を右京に手渡した。
それはDNA鑑定の結果報告書であった。確かに親子、姉妹出るという結果が記されていた。
「あの夜、山際さんが呼び出されたというのを知ったのは何故ですか?」
右京が尋ねると仲川の目から涙が溢れた。矢神も袖で涙を拭っている。
「あの夜、夜食でひじきの煮物を貰おうと行ったんですが、
いつも仕込みしてるおばちゃんが慌てて外へ飛び出すのを見て後をつけました。
おばちゃん珍しく足早で途中で見失って戻ろうとしたら
あの公園から何かを持って慌てて駆けていくおばちゃんを見ました。
そして見たらあいつが倒れていてこれは大変だとすぐに久美に電話をかけて、
何とかしなくちゃって思いました。
そして、私が近くのコンビニに、久美が行きつけの大久保のCDショップへ行きアリバイを作ったのです。
そうすれば私たちが疑われておばちゃんまで疑わないだろうって…。
でも甘すぎましたね。」
「仲川、何故早く言わなかった。力になったのに…。
それにしても何故仲川と矢神なんですか?他にも脅せるメンバーはいたのに…。」
戸賀崎が右京の方を向く。
「今絶頂のAKB48に生き別れた姉妹でしかもその実母が前歴者。
それも傷害致死とはいえ人を殺めています。
それが世間に出ればマスコミは喜んで飛びつくでしょう。
佐藤はそういうことには詳しかったはずですからね。
それに上位のメンバーにいきなりいけば潰されるので
まずは彼女たちから揺さぶりをかけるつもりだったのでしょう。」
「それにしても卑劣すぎますね…。」
瀬田は佐藤の行為に怒りを覚えた。
「すみません…。捜査を滅茶苦茶にしてしまって…。罪は償います。」
仲川と矢神は立ち上がると両腕を差し出した。
「おやおや、あなた方が庇ったのはあくまで山際初枝さんですよね?
犯人でなければ犯人隠匿は適用されませんよ。」
「えっ?山際さんじゃないんですか?」尊は驚いた。
「えぇ。少なくとも僕はそう思います。言ったじゃありませんか。
山際さんが全て被ってしまうと。」
右京は立ち上がり、一礼して部屋を出た。
373杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 18:31:42.83 ID:wVkLYajEi
シーン16 警視庁特命係

「一体どういうことですか?山際さんは犯人じゃないって…。」
尊は右京に詰め寄る。
「では神戸君は何故山際さんが犯人だと思うのですか?」
右京が逆に尊に尋ねる。
「そりゃタブレット端末を捨てていますしあの時間に現場にいたのを仲川さんが証言してるじゃないですか。
どうみても彼女でしょ?」
「君は本当に視野が狭いですねぇ。」
尊はその上から言われる言葉に腹立ちを覚えた。
「じゃあ警部はどう考えているんです?」
「まず凶器です。現場から凶器は発見されていません。
あれだけ脳に損傷を与えるものですからね。
タブレット端末では不可能ですし何か他に持っていったものはなさそうです。
その証拠に仲川さんの証言を思い出してください。
彼女は山際さんが慌てて駆けていくと言っていました。
それが事実なら凶器を持って逃げたとは到底思えません。」
「何で分かるんですか?」尊は首を傾げる。
「この写真を見てください。」
右京はボードに貼ってある佐藤の殴られた傷の写真を指差した。
「これだけ深い傷です。これ程までになるには相当な力か思い鈍器で殴らなければ不可能です。
山際さんは台車を引いて食器を持っていましたのでここまでになる力は持っていないと思いますし
重い鈍器なら逃亡の際に駆けることは不可能です。」
「なるほど…。じゃあ誰が犯人なんですか?他に脅されていた人もいないようだし。」
「そこですよねぇ。まぁ強いて言えるのとすれば犯人は相当の力を出せる人間で、
山際さんが来る前にいた人物ということですね。」
右京は紅茶を一口飲んで現場写真、証拠写真を見渡していた。
そしてある写真に目が止まり、ボードから外した。
「なるほど。これが決め手になるかもしれませんね。神戸君、行きましょう。」
右京はそう言うと足早に部屋を出た。尊も後を追う。
374杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 18:33:21.81 ID:wVkLYajEi
シーン17 警視庁鑑識課

「米沢さん。コレの鑑定結果は出ていますか?」
右京は足早に米沢に近づき写真を見せた。
「コレですか。えぇ出ていると思います。少々お待ちください。」
米沢はそう言うとパソコンの前に座った。
「あぁありました。これはひじきですね。」
米沢は鑑定結果のデータを開く。それを食い入るように右京が見つめる。
「やはりそうでしたか。」
「何ですか?ひじきって?」尊が右京に尋ねる。
「この現場に落ちていた黒く太いものですよ。
これが何故現場に落ちていたのか最初は全く分かりませんでした。
しかし、これを見て確信が持てました。」
「じゃあ犯人が分かったのですか?」
米沢が右京の方を向く。
「えぇまぁ。米沢さん。このひじきなんですが…。」
右京はそう言うと米沢の耳元で何か小声で何かを尋ねている。尊は腕を組んでその光景を見ていた。
「えぇ、杉下警部のおっしゃる通りですね。」
「そうでしたか。どうもありがとう。」
右京はそう言うと米沢に柏木由紀のブロマイドを手渡した。
「おぉ、ゆきりんのこのブロマイド。ずっと探していたのです。
いやぁありがとうございます。では、私はこれで。」
米沢は笑顔でブロマイドを見つめスキップをしながら部屋を出た。
「何か分かったんですか?警部。」尊が尋ねる。
「これで全ての謎が解けました。この事件。
我々の思っているような事件ではないのかもしれません。神戸君。行きますか?」
右京はそう言うと足早に部屋を出ていった。尊は少し笑みを浮かべて右京の後を追った。
375杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 18:34:13.95 ID:wVkLYajEi
シーン18 警視庁取調室

「あのねぇ〜。山際さん。いい加減話してくださいよぉ。こっちもね。あなただけに構っている時間がないんですよ。」伊丹が疲れ果てた顔で山際を見る。
だが、山際は視線を合わせようともせずただ黙っていた。

「ありゃ簡単に落ちねぇぞ。」
外で三浦が腕を組んでマジックミラー越しに取り調べの様子を見ていた。
「精神的に参ってますよ。どうするんすか?」芹沢が頭を掻く。
そこに右京と尊が入ってきた。そして何のことわりもなくそのまま取調室の中に入っていった。

「と、特命係!!一体何しに来たんですか!?」伊丹が鬼の形相で右京を睨む。だが、右京は動じることなく、席に座って山際を見つめる。
「娘さんたちが全て話してくれましたよ。今度はあなたが真実を語る番ですよ。」それを聞いた山際が動揺した。
「あの子達は何もしていません。悪いのは私です。私なんです。私が…。」山際は大粒の涙を零す。
それを見た右京がポケットからハンカチを取り出して山際に渡す。
「いえ、あなたも娘さんも犯人ではありません。あなたが行ったときには既に佐藤は死んでいた。そうではありませんか?」
「えぇ…。でも、本当に遥香じゃないんですよね?私見たんです。近くを遥香が走っているのを。
それで公園に行くと佐藤が死んでいて、頭の中が真っ白になって夢中であいつのパソコンを持って走っていました。」
「そうですか。でも仲川さんはあなたを追っていただけです。
仲川さんはあなたが殺害したと思い込み、矢神さんも巻き込んであのような工作をしたのですよ。」
「そうだったんですか…。」
山際は笑みを浮かべて涙をハンカチで拭った。
「待ってください。警部殿。警部殿は犯人の目星がついてるんですかぁ?」
伊丹の怒りは既に頂点を超えていた。
「えぇ、では行きましょうか。」
「どこへですぅ?」伊丹の顔は完全に歪みが出ている。
「犯人のところですよ。」右京はそう言うと取調室を出た。
376杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 18:36:43.00 ID:bh9BykpX0
シーン19 コーポ神田

「ここに犯人がいます。」
右京はそう言うとインターホンのボタンを押した。
「何スか?徹夜明けでクソ眠いんですけど…。」
細山田が欠伸をして出てきた。そこへ伊丹たちが無理やりドアを開けて部屋の中へ入る。
「ちょっと何だよあんたたち!」細山田は明らかに動揺した様子だ。
「すみませんねぇ。何しろ忙しい方々なもので。」
「一体何すか?もう話したじゃないですかぁ?」
細山田は不機嫌な顔だが落ち着きがない。
「いいえ、まだ話してないことがあるじゃないですか?佐藤圭一を殺害したとか。」
右京がそう言うと細山田の表情が一変した。
「あんた何言ってるの?俺とその被害者は接点すらねーよ。なら証拠見せろや証拠を。」
「穏やかじゃないですね。ではお見せしましょう。神戸君。」
右京がそう言うと尊がポケットから仲川が渡したDNA鑑定結果報告書を出して右京に渡す。
「これは帝都バイオ研究所が出したものです。細山田君はここのDNA鑑定を行う部署に勤めている
。既に研究所に照会済みです。尚且つこれは君が鑑定したものですね。」
「あぁ、だから何だってぇんだよ。」
細山田のイライラは頂点を超えていた。
「次はこれです。これは佐藤のタブレット端末に入っていたものです。これはこの鑑定結果のデータですね。何故佐藤がこれを持っているのでしょう?」
「知らねぇよ!!他の誰かから手に入れたんだろ?」
細山田が声を荒らげる。
「それはありませんねぇ。これは相手に通知するものとは違い、所内で実績日報という形で提出するデータで、鑑定した人物が管理していると研究所は仰っていました。
これを鑑定した人物。つまり君が佐藤に渡したとしか考えられませんけどねぇ。」
「それだけで俺が殺ったって証拠にはなんねぇだろ?」
「えぇ、確かにそうですね。ではこれはどうです?」
右京はそう言うとポケットから証拠品のひじきの写真を見せる。
細山田は首を傾げた。
377杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 18:39:43.71 ID:dyG45h5Di
シーン19-2

「こんなのものが証拠ってふざけてんの?」
細山田がバカにしたような笑みを浮かべる。
「いいえ。真面目ですよ。これはあなたが落としたものです。」
「えっ?何で分かるんですか?ひじきなら山際さんが落としたと思ってもいいのに。」
尊が首を傾げる。
「ええ。ですが、みやこ給食で使われているひじきは千葉の鴨川で採れるものを直接社長さんが買い付けています。
本来ひじきは乾燥させたものを水戻しして煮熱、乾燥させるそうですがこのひじきは生海藻から直ぐに煮熱、乾燥させる加工法を用いているようです。
調べた結果、これはどこにでもあるひじきでした。そしてこのひじきからは特殊な薬品も検出されています。」
それを聞いた細山田は急に顔が真っ青になりその場に崩れた。
「細山田君。君は研究所の私的研究でひじきの無機ヒ素の研究をしていますね。そのことがホームページにも記載されています。
多分君は山際さんあたりに疑いが行くように置いたのでしょうがそれが裏目に出てしまいましたね。
恐らく薬品はヒ素を検出するために用いるものでしょう。詳しく調べれば出ると思いますよ。」
「でも警部殿。凶器は何です?調べても見当たりませんが。」伊丹もイライラしている様子だ。
「凶器は恐らくあの滅菌缶でしょう。写真のあの傷と形状が非常によく似ています。
さらによく見ればシリアルナンバーの跡が残っていました。あの滅菌缶は帝都バイオ研究所の特注品とのことで
どうせルミノール反応が出ないような工夫はしてあるでしょうがシリアルナンバーや傷の形で一致すれば十分証拠になりますよ。」
細山田が一気に滅菌缶に手を伸ばすが、伊丹がすかさず滅菌缶を手に取った。
「うぐぅ…。くそぉぉ!!」細山田が拳を床に何度も叩きつける。
「教えてください。何故佐藤を殺したんですか?」
378杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 18:41:06.59 ID:dyG45h5Di
シーン19-3

「あいつめ!俺がこの情報を教えてやったにも関わらず約束のまゆゆの住所を教えてくれなかったんだ!!
俺が教えてやらなきゃネタにも出来なかったくせに!それで何度も催促してもあいつは知らんふりだ。
あの夜もそうだ!どれだけ頼んでもあいつは偉そうにこの情報だけじゃダメとか言いやがって。
ムカついて気づいたら持ってた缶で殴ってて死んでた。
そこへあのおばさんが来たからそいつのせいにすりゃいいって思ったんだよ!」
「おい、たったそれだけの理由で人を殺したのか…?」尊は唖然とした表情で尋ねる。
「たったそれだけだぁ!?俺がどんなに苦労してこの情報流してやったと思うんだよ。
俺はまゆゆの為にやったんだ!あの野郎。マジで卑劣な野郎だぜ。俺のまゆゆへの愛情を利用して…。」
細山田は急に涙を流し始めた。
「お黙りなさい!!」
右京が大声で細山田を一喝する。皆その場で黙り込んだ。
「卑劣なのはどっちですか?君のせいで多くの人間が傷ついたんです。
そんなくだらないことの為に。君はファンではないのですか?
君はそのファンであるAKBのメンバーの個人情報を悪質な男に流して、
挙句にそれを利用して罪を免れようとしたじゃありませんか!
あなたは同じファンとして最も軽蔑されるべき人間です。恥を知りなさい!!」
細山田は唖然としてその場に倒れ込む。
そして三浦と芹沢が細山田を取り押さえ、伊丹が手錠を取り出す。
「細山田大輔。殺人容疑で逮捕する。」
手錠をかけられた細山田はその場でぐったりと横たわった。
379杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 18:41:55.87 ID:dyG45h5Di
シーン20 コーポ神田前

アパートの前に複数のパトカーが停車している。規制テープの向こうには大勢の付近住民が様子を伺っている。

しばらくすると手錠をかけられた細山田が三浦と伊丹に両腕を掴まれて出てきた。その後ろを右京と尊が続いて出てくる。細山田はふてぶてしい表情をして周囲を見渡す。そして目の前の覆面パトカーに乗ろうとしたとき、人ごみをかき分けて仲川と矢神がやってきた。
「君、入れてあげてください。」
右京がそう言うと警官はテープを上げて仲川と矢神が入ってきた。
「お前ら感謝しろよな。俺がいなきゃお前らは一生離れ離れでお袋にも会えなかったんだ。
俺はお前らのキューピットなんだ。アハハハハ!!!。」
細山田が奇怪な笑い声を上がる。怒りに震えた仲川は細山田の後ろに立つ。
「ふざけんじゃねぇよ!!!!」仲川は細山田の臀部に力いっぱい蹴りを入れた。
「いっでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっっっっっっっ!!!!!!!!!!!!」
細山田は絶叫し、あまりの痛みに足がよろけて覆面パトカーのドアに頭をぶつけた。
「おい!バカボケ!ふざけんなよ!おいコレ暴行罪じゃねぇのかよ!見てたろ!?おい!」
細山田が発狂しているのをただ右京は見ていた。
「神戸君、何か見ましたか?」右京が尊に尋ねる。
「いいえ、何も見ていませんけど。」尊は細山田との視線をそらす。
「おいお前らは見てたよな!早く捕まえろよ!」今度は伊丹たちに怒鳴る。
「おい、何かあったか?」伊丹が尋ねる。
「いや、何も知らんぞ俺は。」三浦が答える。
「僕も何も見てないっす!」芹沢も首を横に振り運転席に乗り込んだ。
「お前寝ぼけたこと言ってんじゃねーよ。忙しいんだからさっさと乗れ!」
伊丹は細山田を無理矢理後部座席に押し込んでドアを閉めた。そしてサイレンを鳴らした覆面パトカーが走り出す。
そして、その後ろから違うパトカーがサイレンを鳴らして右京らの目の前に止まった。後ろから山際が降りてきた。
380杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 18:43:35.20 ID:dyG45h5Di
シーン20-2

「おばちゃん…。」仲川が目から涙を流す。
「山際さん。犯人は逮捕しました。あなた方は捜査を攪乱するに値することをしたとは思います。
しかし、あなた方が浮かんでいなければ細山田が捕まることはなかったでしょう。
それよりもあなた方には大変辛かったことでしょう。
でも、もういいと思いますよ。真実を知った以上どちらも向き合わないといけません。」
しばらく沈黙が続いたあと山際が沈黙を破った。
「遥香…。久美…。ごめんなさい。聞いたときは驚いたと思う。
何しろ何度も顔を合わせていたからね。あなた達のことは忘れようとした。
でも、ある日仕事場でたまたま見た雑誌にあなた達がアイドルになっているのを知った。しかもAKBとSKEで。それを知って驚いたわ。
それでどうしても会いたくなっちゃって…。それで社長さんに頼んで必死でこの仕事を手に入れた。その時はとても嬉しかったわ。
そして行く度に遥香が美味しく私の作った食事を食べてくれた。その時間が何より幸せだったの…。」
山際はハンカチで涙を拭いながら話す。それを聞いていた仲川と矢神も涙を流していた。
「でも…。でもさ…。何で私らを捨てたんだよ。いくら犯罪者だったとしても…。」矢神が掠れた声で尋ねた。
「当時山際さんには家族はおろか親戚すらいませんでした。ですから仮に出産しても刑期の間も預かる場所がありませんでした。
それに自分の犯歴であなた方の将来の妨げになるのを防ぎたかった。だから苦渋の決断であなた方を里子に出したのですよ。
もし、あなた方をどうでもいいと思うのならわざわざ今ここにはいませんよ。」
右京がそうフォローすると仲川が山際の前に出る。
「これからは…。お母さんと呼んでもいい…。」
仲川の問いに山際は小さく頷いた。
それを見て仲川と矢神は山際の胸で泣きじゃくっていた。
その姿はアイドルではなく、まるで小さな子供が迷子でようやく母親に会った瞬間のようであり、離れていた時間を埋めるようであった。
それを右京と尊は黙って見守っていた。
381杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 18:44:22.90 ID:dyG45h5Di
シーン21 一週間後 AKB48劇場食堂

「さぁ!今日も残さず食べてねー。」
山際が笑顔で配膳箱をテーブルに置いた。
食堂はお腹を空かせたメンバーたちの楽しい会話が弾んでいた。
その中に右京と尊がいた。
「いやぁ立ち直り早いですよね…。」
尊が腕を組んで山際を見た。
「えぇ、あの後色々ありましたからねぇ。」
右京は笑みを浮かべて紅茶を飲む。
「矢神さんがAKBに移るとは思いませんでしたよね。」
尊は仲川や多田愛佳らと談笑する矢神を見る。
「チームAでかつ渡り廊下走り隊7のメンバーだった岩佐美咲さんが演歌歌手に専念なさるということで急遽チームを離れてしまい、
こういったことを配慮して矢神さんが追加メンバーとしてSKEから移籍しました。運営側は山際さんのことは隠したようですが、
仲川さんと矢神さんが姉妹であることを公表し、AKBの奇跡としてさらなる人気を不動のものにしましたからね。
少なくともお二人の負担は軽くなってよかったと思います。」
「杉下さん!」仲川と矢神が笑顔で杉下の前に立ち、一礼した。
「ありがとうございました。私たち、杉下さんがいなければ誤った道に進むところでした。
今こうやって笑顔でいられるのも杉下さんが事件を解決してくれたおかげです。」
仲川がそう言ってまた一礼する。
「いえいえ、僕はただ自分の仕事をしただけです。あなた方に感謝されることは何もしておりません。
もし感謝するとすればあなた方姉妹と実の母である山際さんを結びつけた
このAKB48の存在に感謝すべきですね。」
右京は笑顔でそう言うと紙袋からケーキの箱を取り出す。
「これ、宜しければ皆さんで食後のデザートに…。」
右京が差し出すと矢神がそれを手に取りメンバーの輪へ持っていった。
「こら久美!杉下さんにお礼を言いなさい!」
仲川が声を上げて輪へ戻っていった。それを右京は笑みを浮かべながら紅茶を飲んだ。
「あーあ…。結局全部杉下さんか…。」
右京ばかり感謝される現状に尊は面白くなかった。尊は黙ってミネラルウォーターを一気に飲み干す。

その時背後から聞き覚えのある声が聞こえた。
「神戸さん…。」
382杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 18:45:10.03 ID:dyG45h5Di
ラストシーン

後ろにいたのは給食を載せたお盆を手に持っていた篠田麻里子であった。
「あれ?君、何でここにいるの…?」尊は唖然とした様子であった。
「今日は久々に公演があるので。」篠田は笑顔で返事をする。
「こ…公演?そういえばみんなと同じ衣装だ…。えっ!君AKBだったのー!?」
尊が大声で立ち上がった。突然のことで皆が尊の方を向いた。右京は平然と紅茶を飲む。尊は恥ずかしくなって顔を赤くして席に座った。
「おや、神戸君。彼女がAKBだというのを知らなかったと言うのですか?」右京が嫌なタイミングで尋ねてきた。
「そ、そんなわけないじゃないですか。あなたや米沢さんのAKB談義に何回付き合わされたと思うんですか?嫌でも覚えますよ。」
尊が苦笑いをして答えた。
「こないだは御馳走様でした。」篠田がお盆を机に置いて笑顔で尊の前で一礼する。
「えっいやいいんだよ…。今度、台場のカッペリーノへ行くといい。あそこのナポリタンも最高に美味しいからね。」
尊はご機嫌で話す。
「へぇ、ありがとうございます。今度行ってみます。」
篠田はそう言うと席に座る。その際右京の方を向き、右京は小さく頷いた。
尊はそれを見逃さなかった。
「ちょっと。杉下警部。今のは何ですか?」
「はい?」
「とぼけないでくださいよ。何で今彼女と目を合わせて頷いたんですか?
あっさては、こないだのは仕組んだでしょ?」
「さぁ、何を言っているのでしょうか?僕にはさっぱり…。」
右京は冷静に尊を交わす。
「ちょっと!彼女と何があったんですか!答えてくださいよ!」
尊がしつこく右京に言い寄る。
「さぁ熱いうちに食べましょう。今が一番美味しい時ですからね。いただだきます。」
右京は手を合わせて一礼してご飯を食べた。

第2話「ドッペルゲンガー」完

このお話はフィクションです。
383杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 18:46:06.35 ID:dyG45h5Di
第二話でした
ありがとうございました
384名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 19:16:53.38 ID:g44yWKgUi
壱さんあんたが構うからこうなるんだぞ
迷惑だからよそでやってくれ
385名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 19:45:42.43 ID:UvaEzjdHi
てす
386名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 21:26:49.54 ID:RbFm5M4h0
保守
387名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 21:39:56.97 ID:00r1SbEyi
ここには壱か杉上しかいないな
388名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 22:11:36.79 ID:BArMRbx5O
保守
389名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 22:24:02.05 ID:00r1SbEyi
もう荒れすぎだろ
390名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/23(火) 22:43:04.84 ID:uzqTdgcS0
さて、平常運転に戻るとしますかな。
391杉上左京@転載は禁止:2014/09/23(火) 23:07:59.55 ID:9C7raH2xi
杉上左京です

私が2011年に書いた相棒シリーズの第三話を後であげます
ご期待ください
392名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/24(水) 00:14:42.17 ID:QvDrp6CGO
保守
393名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/24(水) 01:49:40.26 ID:QvDrp6CGO
保守
394名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/24(水) 02:16:43.38 ID:enERcmV0i
壱のやつついに投げ出したか
395名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/24(水) 02:50:49.63 ID:QvDrp6CGO
保守
396名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/24(水) 02:55:54.13 ID:ZSt/7qZdi
>>395
保守しか書けねーのかよw
何か小説なり感想なり書けよ
397名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/24(水) 08:52:33.82 ID:QvDrp6CGO
保守
398名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/24(水) 10:10:59.92 ID:U90vn33zi
保守
399杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 11:08:34.04 ID:4RicU+CWi
杉上左京です

今日は第三話からあげていきます
アーカイブみたいなものですがよろしくお願いします
400杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 11:09:40.81 ID:4RicU+CWi
第3話オオマリコマリコ

シーン1 2011年12月1日 AKB48劇場スタッフルーム


「失礼します。」
スタッフルームに篠田麻里子が入ってきた。
中には総合プロデューサーの秋元康、劇場支配人の戸賀崎智信がソファの右側に、
そして70代と50代と思われる男性二名がソファの左側にそれぞれ腰掛けていた。
「まぁ掛けてくれ。」秋元がそう言うと篠田は正面にあったソファに腰掛けた。
「彼女はまだ来ないのかね?」秋元が尋ねる。
「もう来ると思うんですけど…。」
戸賀崎が右手首にしている腕時計を見ているとドアの向こうからノックする音が聞こえた。

「入りたまえ。」
秋元がそう言うとオドオドとした様子でチーム4所属の中村麻里子が入ってきた。
「中村、篠田の隣に座ってくれ。」
秋元がそう言うと中村は篠田の顔色を伺いつつソファに腰掛けた。
「あの…。一体何なんでしょうか…?」
中村はすっかり動揺してしまっている。
「大丈夫。ほら、落ち着いて深呼吸。」
篠田が緊張している中村を気遣う。
「これで役者は揃ったようだ。今日君たちを呼んだのはほかでもない。
あぁまずこちらから福岡ソフトバンクホークス会長の王貞治さん、そしてソフトバンク社長の孫正義さんだ。」
秋元から紹介を受けた王と孫が一礼する。
「どこかでお見かけした顔だと思っていましたがやはり…。でも王さんが何でここにいらっしゃるのですか?」
篠田が尋ねる。中村はさらに緊張してしまった。
「いや、実は今度ソフトバンクグループのプロモーションを全てAKB48でやることが正式に決定した。
そこで君たちには福岡ソフトバンクホークスのプロモーションをお願いしたい。」
秋元の言葉に二人は唖然とした。
「どういうことでしょうか?」篠田が尋ねる。
「つまり君たち二人によるユニットをデビューさせる。それが孫社長の要望なんだ。」
篠田と中村はただ唖然とするばかりだった。
401杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 11:13:00.50 ID:4RicU+CWi
シーン2 2012年1月20日 ホテルコンラッド東京 宴会ホール

「いやぁAKB48来るところまで来たって感じじゃないですか?」
尊がシャンパングラスを持って右京に尋ねる。
「そうですねぇ。何しろソフトバンクグループ全体のイメージキャラクターになるわけですからこれは大きなことですよ。」
右京が壇上を見ながら紅茶を飲む。

AKB48に対抗するアイドルグループが力を付けて台頭し始めて段々AKBの包囲網を固めつつあった。
それにいち早く危機感を覚えたソフトバンクグループの孫正義が秋元康にソフトバンクグループの全プロモーションを依頼した。
つまり、テレビCM、各種広告、広報パンフレット、新製品やサービスの発表など活動は多種多様である。
これを取ったことによりAKBは影を潜めつつあった人気を回復し、それぞれ起用されたCMも大ヒットした。
今日は福岡ソフトバンクホークスの2012年度東京後援会の新年激励会が行われる。
そこで新ユニット結成を発表するということでチーム4メンバーから右京らに招待状が送られたのだ。
右京らは休暇を取ってやって来た。
「すみません。杉下警部。」米沢が高級食材を皿に一杯盛りつけて右京のもとにやって来た。
「いえ、今回は主力メンバーも沢山いらっしゃいますし、米沢さんには適材適所だろうと思いましてねぇ。」
「それにしてもようやく麻里子様が派生ユニットを組むことになったのですなぁ。てっきり卒業やソロデビューと思っておりましたが。」
「そうですねぇ。でも上からマリコで人気をさらに伸ばして篠田さんは仲川さんや矢神さんの一件で騒がれた際も
篠田さんは前線に立ってメディアに立ち向かい、メンバーたちをケアしたそうです。
そういった年上である自覚、責任感が今回のユニット結成に繋がったのでしょう。」
「しかしもっと驚いたのは相手ですよ。てっきり同じ事務所のさっちゃんだと思っておりました。」
米沢はそう言いながらローストチキンを食べる。
「えぇ、まさかチーム4の中村麻里子さんでしたね。全く経験のない彼女をあえて抜擢した。
恐らく名前が同じだけで何かを感じたのでしょう。秋元さんの仕掛け方はいつも関心しますねぇ。」
右京はドリンクコーナーに行き、紅茶をティーカップに注ぐ。
402杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 11:13:51.70 ID:4RicU+CWi
シーン3 2012年1月20日 ホテルコンラッド東京 出演者控え室

「マリコ!おめでとう。」高橋みなみが篠田に花束を渡す。
「ありがとう。ようやくみんなに追いつけたのかな?」
篠田は目を潤ませていた。
「何言ってるのよ。私なんて全然マリコに追いつかないって。」
前田敦子が篠田の背を叩いた。
「でも正直ソロの方が良かったんじゃないのー?」
小嶋陽菜が笑いながらお菓子を食べていた。
「最初はその方がいいって思ったけどでも
今は、話が進んでいくにつれて自分だけだったらって思うとゾッとする。」
「そりゃデビュー曲でいきなりレディー・ガガの楽曲提供だもんねー。
確かに一人で歌うよりは二人の方はいいかも。」
前田が笑いながらケーキを食べる。
「私も不安だけどそれ以上にコマリの方が心配。
やっぱりこういう大舞台を知らないからすごく緊張しちゃって。
この話を聞いてから環境が変わってまだ慣れてないみたい。
かなり無茶してるみたいだし。」
「確かに。ただでさえユニット決まってテレビや雑誌などの取材が増えたのに大場の復帰で
ひどい目に遭ってメンバーのケアまでしてたしね。」
高橋も中村のことが心配だった。
「私たちだってあんな状態からここまで来たんだし。
中村にとってはこれを乗り切ることができなければ他のメンバーや応援してくれているファンにも失礼。
マリコと組みたいメンバーはたくさんいるんだし、もう少し堂々として欲しいよね。」
板野友美がソファでスマートフォンを操作しながら話す。
「あいつは素直に喜べないだけだよ。
突然マリコと組めって言われてそういった子達に遠慮しちゃってるんだよ。
ああ見えて結構気を遣うタイプだから。」
高橋がフォローする。
「あの気遣いが余計に自分を追い込んじゃってるんだよね。何か心配だなぁ。」
篠田は不安そうな表情で衣装の準備をしている中村を見つめた。
403杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 11:15:38.92 ID:4RicU+CWi
シーン4 2012年1月20日 ホテルコンラッド東京 宴会ホール

「杉下さーん!」
大きな声で呼ぶ声に気づいた右京が後ろを振り向くと竹内が笑顔で駆けてきた。
その後ろをチーム4所属の9期生メンバーがついてきた。
「おや9期生のメンバーですね。この度は中村麻里子さんのユニットデビューおめでとうございます。」
右京はそう言って彼女たちに一礼する。
「いや、今日はどうしても杉下さんにお礼が言いたくて。ね、みなるん。」
竹内がそう言うと大場美奈が前に出た。
「おや、大場美奈さん。お体の方はもう大丈夫ですか?そして、復帰おめでとうございます。」
「杉下さん。あの時は本当にありがとうございました。
杉下さんがこの子たちを止めてくれていなかったら今の私はありませんでした。
お陰で私はこうやって戻ってこられたし、みんなの絆が一層深まりました。」大場は涙を流して右京に一礼する。
「いえ、僕は何もしていません。あなた方の絆、友情があのような行為を止めたのであって僕はただの傍観者に過ぎません。」
右京はそう言うと紅茶を一口飲む。
そこへ輪の中を見つけた横山由依が駆けてきた。
「おっ!横山も来てたのかー。」島田が笑顔で横山とハイタッチする。
「あっそういえば杉下さんはゆいはん推しでしたよね。」
島崎はそう言うと横山を右京の正面へ立たせた。
「どうもはじめまして。警視庁特命係の杉下と申します。
あなたのご活躍はメディアを通じて存じ上げております。
随分と成長なさられてファンの一人としてとても光栄に感じております。
そして、何よりサインを書いてくださってありがとうございました。
大事に飾っております。毎日見る度に元気を頂いておりますよ。」
右京は少し顔を赤めて話す。尊は今までそんな右京を見たことがないので思わず笑ってしまった。
「じゃあみんなで写真撮ろー。」
竹内がそう言うとメンバーが尊のもとへやって来た。
「神戸さん。シャッター押していただけますか?」
メンバーが一斉にそう言うと尊は動揺してしまった。
「あ、あぁ…。別にいいけど…。」そう言うとメンバーらは尊にデジカメと携帯電話を渡して
右京の前に立ってポーズを決める。
「やっぱり僕は雑用かい…。」
尊は寂しそうな顔をしてカメラのシャッターを押す。
404杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 11:16:25.20 ID:4RicU+CWi
シーン5 ホテルコンラッド東京 来賓応接室

「失礼します。」衣装に着替えた篠田と中村が部屋に入ってきた。
「おぉ、イメージ通りですなぁ。」孫が笑顔で二人を見る。
「ありがとうございます。」篠田が堂々と一礼する。中村も篠田を見て慌てて一礼する。
「中村さん。そんなに緊張しないで。普段通りでいいですよ。」
中村の緊張を見た王が中村を落ち着かせるように優しい口調で言った。
篠田は中村の緊張を解すように右手で背中をさすった。
「申し訳ありません。こういう大舞台の経験がないもので…。」
秋元が座ったまま頭を下げた。
「いえ。中村さんを見ていると入団当初の川崎を思い出しましたよ。
あいつも高卒で何も分からず私を見ていつもオドオドしておりました。
そんな川崎も今じゃマリナーズでレギュラーやっとるわけですから中村さんもいずれAKBを背負う方になると思いますよ。」
王が笑いながら中村を見る。
「えぇ私も中村には期待していますよ。いずれ篠田、いや高橋みなみのようにAKBを支えてくれるキャプテンのような存在になってもらいたいと思っています。」
秋元の言葉に中村は一礼する。
「やはり中村さんを抜擢したのは間違いなかったようだ。
僕の目に狂いはなかったよ。」孫は高笑いをする。
「しかし、孫社長から突然篠田と中村を組ませろって言われたときは一瞬疑問を抱きましたが、
今になれば素晴らしいアイデアだったと思います。我々も柔軟に対応してよかったと思います。」
秋元は腕を組んだ。
「いやただ中村さんがコマリと呼ばれていたのを知りましてね。
篠田さんがオオマリであれば中村さんはコマリ。それでひらめいたのです。
実はこういうシンプルなのが一番プロモーションでは浸透しやすいのですよ。」
「さすが年商3兆円を超えるだけの企業のトップの方は違いますな。」
戸賀崎がそう言うと全員が笑い始めた。
「では、私たちはそろそろ…。」
「あぁ、すまなかった。しっかり頼むぞ。」
秋元が手を振るなか篠田と中村が部屋を出た。
405杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 11:22:01.78 ID:4RicU+CWi
シーン6 2012年1月20日 ホテルコンラッド東京 宴会ホール

「横山さん。本当にありがとうございました。今日という日を僕は生涯忘れることはないでしょう。」
右京はスマートフォンの右京と横山のツーショット画像を見ながら笑顔を見せていた。
「いえ、杉下さんのおかげでウチは助けられましたし。これでお礼ができると思うならいくらでもやりますよ。」
横山も笑顔であった。
「じゃあ杉下さん。楽しんでってくださいねー。」
竹内がそう言うと全員が奥の方へ駆けていった。
「いやぁとても充実した時間でしたね。」右京は笑顔でシャンパンを一口飲む。
「そうでしょうね。こっちはひたすらシャッター押すだけでしたけど…。」
尊は不満そうな表情でワインを一口飲み干した。

「そういえば米沢さんはどこに行ったのでしょうか?」
右京は首を左右に振り米沢の姿を探していた。
「あっあんなところで何かを見つめていますよ。」
尊が柱に隠れるように何かを見ている米沢を見つけた。
「米沢さん。こんなところで何をしてらっしゃるのですか?」
「うわっ!驚きましたよ。警部。いや、あそこにまゆゆとゆきりんがいるのですよ。」
米沢が見ている方を見ると仲良く談笑している柏木由紀と渡辺麻友がいた。
その時二人がこちらの方へ歩み寄ってきた。
米沢は自分に気づいたのだと胸が高まる思いであったが二人は米沢を素通りして右京のもとへ向かった。
「あの、刑事の杉下さんですよね?」渡辺が笑顔で右京を見つめる。
「えぇ、そうですが。おや、渡辺さん、柏木さんにも私のことが伝わっているようですね。」
右京が笑みを浮かべて二人の方を見る。
「何かすごい刑事さんがいるって聞いてて今日来ているって噂になったけどやっぱり。
お会いしたかったんです。写真いいですか?」柏木が可愛らしい笑顔で右京に尋ねる。
「もちろん。あと、あの方も一緒でいいですか?握手会に毎回参加するほどあなたのファンなのですよ。」
右京はそう言うと米沢を呼ぶ。
「この方はとても優秀な鑑識官なのです。今までのこともこの米沢さんなしでは解決できませんでしたよ。」
「へぇー。凄いんですねー。」柏木が米沢を見て笑みを浮かべる。米沢の顔は赤くなっていた。
「神戸君。シャッターを。」右京は尊にカメラと携帯電話を渡した。
「またですか…。」尊は不満そうにカメラを構えた。
406杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 11:23:19.32 ID:4RicU+CWi
シーン7 ホテルコンラッド東京 出演者控え室

時間が近づいてきたなかそこへ篠田と中村のもとに福岡ソフトバンクホークス監督の秋山幸二が歩み寄ってきた。
「篠田さん、中村さん。ホークスの為にありがとう。」
秋山は右手を差し出して、篠田、中村と握手を交わす。
「楽曲を聞かせてもらったよ。今年も選手たちは三連覇に向けて頑張っている。それに相応しい楽曲だと思ったよ。」
秋山は笑みを浮かべてテーブルに置いてあったシャンパングラスを持ってシャンパンを飲む。
「ありがとうございます。
私たちもホークスの為に精一杯頑張りますので、選手のみなさんにもよろしくお伝えください。」
篠田が秋山に笑みを浮かべて見つめる。
「では、今日はよろしく。」秋山はそう言うとその場を離れていった。
「麻里子さん。私、とても緊張してきましたぁ…。」中村が今にも泣きそうな表情で篠田を見つめる。
「もうここまで来たんだから今日は思いっきり楽しんでいこう。ほら、笑顔、笑顔。」
「そ、そうですよね。私がしっかりしなきゃ…。」中村が頬を手で2回叩く。

いよいよ開始時間が近づいて秋元や戸賀崎なども集まってきた。そして、中心に孫が立った。
「皆さん。今日はお集まりいただきありがとうございます。
我がソフトバンクホークスは二連覇を達成しました。
今オフは主力選手の移籍もありましたが補強に成功して三連覇への道は整いました。
そして、そこに勢いをつける為に今回、私の発案のもと
AKB48から篠田麻里子さん、中村麻里子さんのお二人のユニットを結成しました。
今日、初めてお披露目致します。
チーム編成も合格!このユニットも結成できたということで素晴らしい風が吹いている。
そう感じております。」
大きな拍手が起きた。
「すみません。そろそろお願いします。」スタッフの一人が声をかける。
宴会場の照明が一気に落とされ、セレモニーが幕を開けた。
407杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 11:24:19.43 ID:4RicU+CWi
シーン8 ホテルコンラッド東京 宴会ホール

「えー、皆様本日は福岡ソフトバンクホークス東京後援会新年激励会ならびに
イメージキャラクターのユニットお披露目会にお越しいただきまして誠にありがとうございます。
私、本日司会を務めます武田鉄矢と申します。どうぞよろしくお願いします。」
武田の挨拶に全員が拍手喝采で出迎え、武田は観衆に一礼した。
「体の方はもう大丈夫です。えぇ。あの、私が主役じゃありませんからね。そこを勘違いなさらないでくださいね。
えぇ、はい。じゃあ早速本当の主役を及びしましょう。
まず、福岡ソフトバンクホークスオーナーでソフトバンク社長の孫正義様からのご挨拶です。
孫社長よろしくお願いしまーす。」
武田の発声で大きな拍手が起きるなか孫が現れて観衆に手を振り、
真ん中のマイクの前に立って一礼した。
「えー孫正義でございます。今日はお忙しいなかお集まり頂いて感謝しております。
そして、私のわがままでこのホークスの為だけにユニットまで作ってくれた秋元康先生にも感謝しています。
最初に秋元先生にこのお話を持っていった時です。劇場公演を見せていただきましてね。
そこで思いついたユニットが今回お披露目するオオマリコマリコであります。
私は秋元先生に言いました。どんなに辛くとも何を言われてもこれだけは!これだけは結成してもらいたい!
そう強くお願いして出来たのでございます。
このユニットは日本を、いや世界を席巻するユニットになるでしょう。
ソフトバンク最強伝説を今、このユニットと共に船出します。
皆様、我がソフトバンクホークスの選手、コーチの方々、
そしてこのユニットに今一度大きな拍手で激励してください。
では、私の挨拶は以上です。」
孫が強い口調で話すと全員が大きな拍手が起きる。
「えぇ、孫社長ありがとうございます。えーと、次はですね…。」
会場は大きく盛り上がっていた。
408杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 11:34:54.27 ID:HP+CX5qei
シーン9 ホテルコンラッド東京 出演者控え室

「もうそろそろ出番だな。」秋元が篠田と中村に歩み寄る。
「秋元先生。今日は思いっきり楽しみます。」
篠田がガッツポーズを見せる。
「そうか。まぁしっかりやってくれ。大事な式典だ。AKBの将来にも関わるからな。」
秋元は手にもっていたワイングラスのワインを一口飲む。
「それにしても孫社長から言われたときは驚いた。本当は違うものを考えていたのだがね。
現状、ユニットのシングルも売れ行きがうまくいっていないからどうしても断れなかった。
うぅむ。だから今は複雑な気持ちだ。」
「秋元先生?少し酔われているんじゃないですか?」篠田が笑顔で尋ねる。
「そうかな。いやすまない。君たちには期待しているからな。精一杯のパフォーマンスを頼むぞ。」
秋元はそう言うと関係者席に座った。

「じゃあ篠田さん、中村さん。お願いしまーす!」
スタッフの声が聞こえた。
「分かりましたー。」篠田が大きな声で返事をする。
「あぁ…。何か嫌な予感するなぁ。不安だなぁ。」
中村は、本番が近づいたのでプレッシャーがかかったのかまた体が震え出していた。
「あぁもう。コマリ。あんたがそんなんじゃチーム4のみんなが不安になるじゃない。
お母さんがしっかりしないでどうするの!」
篠田が笑顔で中村の両腕をさする。
「そ、そうですよね。みんなの為にやるって思うと緊張がほぐれました。」
ようやく中村に笑顔が戻った。
「それじゃ行くよー!」
篠田が足早に舞台の方へ駆けていき、中村も後に続いた。

「えぇじゃあいよいよ新ユニットをお披露目しましょうかねぇー。
それじゃあ皆さん私がオオマリコマリコって言ったら同じように大きな声で呼んでください。
いいですね。みなさんいきますよ。せーの!おーい!オオマリコマリコー!!」
「オオマリコマリコー!!」
全員の呼び声が聞こえると証明が消えて楽曲が流れてきた。
「じゃあお願いします。」スタッフが小声で指示をした。



「うぐぅ…。」


誰かの声が聞こえたが、篠田、中村はそのままステージへ駆けていった。
409杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 11:36:13.37 ID:HP+CX5qei
シーン10 ホテルコンラッド東京 宴会ホール

「おや出てきましたね。」右京が紅茶を飲む。
「それにしてもレディー・ガガの楽曲ですからな。
それだけこのユニットに賭けていることが垣間見えますな。」
米沢が感心しながらフォアグラを食べる。
「さぁ颯爽と登場しましたのはAKB48のチームA篠田麻里子さんとチーム4中村麻里子さんです。
同じ麻里子同士。片や結成から支えた姉さん女房、一方は全盛期に加入した将来を担うフレッシュメンバーの若女房。
その彼女たちがこれからのAKBを支える大事な存在になるでしょう。」
武田がそう言って場をさらに盛り上げていたその時だった。

「どうしたんだ?」尊がフラフラと舞台上を歩く秋元康を指差した。

「うっうぅ…。あっあぁ…。うぅ…。」

秋元は観衆を睨みつけて舞台の真ん中で倒れてしまった。



「神戸君、米沢さん!!」
右京は人混みを掻き分けて舞台の方へ駆けていった。
「会場に鍵かけて。誰も外に出すな!」
尊がスタッフに会場内を施錠するように指示した。

既に秋元が倒れていた場所には何人もの人が押し寄せていた。
騒然とするスタッフたち。その場にいた中村は篠田に抱かれ泣きついている。

「ちょっとすみません。」
右京が秋元のところに行き、脈を調べる。


「と、とにかくすぐ救急車!119番だ!」
戸賀崎が叫ぶと右京が右腕を伸ばす。

「いえ、110番に電話してください。」
「どういうことですか!?」
戸賀崎が叫ぶ。

「もう息がありません。」


右京が強ばった表情で秋元の遺体を見る。
「そ…そんなぁ…。」
篠田もその場に崩れて大粒の涙を流す。
それを見た尊が介抱した。


「皆さん。これから警察が到着するまでは一歩も出ないでください。
そしてその場をどうか動かないでください。」
右京がマイクを持って指示をだした。


「ちょっとあなた!何ですかいきなり!」
孫がそう言うと右京はポケットから警察手帳を差し出して見せた。


「警視庁特命係の杉下と申します。」
410杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 11:37:34.58 ID:HP+CX5qei
シーン11 ホテルコンラッド東京前

夜景が輝く汐留の夜にパトカーのサイレンが鳴り響いている。
ホテルの前は既に大勢の野次馬が集まっており、多数のパトカーがホテルの前に次々に停車する。
そして、一台の覆面パトカーがホテルの玄関前に停車する。
降りてきたのは伊丹、三浦、芹沢である。

「あぁやっぱり寒い…。なのに凄い人だかりだな。」
伊丹が体を震わせている。
「そりゃそうっすよ。被害者が秋元康ですからね。」
芹沢が一人ホットの缶コーヒーを飲んでいた。
「お前何一人で温んでるんだコラ!」伊丹が芹沢の頭を叩く。
「あぁもう!古畑さんたちに付いていきゃよかったかな?」
「古畑の奴。小笠原諸島で起きた殺人に駆り出されてしまったからな。
まったくあんなとんでもない所でも東京なんだからどうなってるんだ。」
「まぁとにかく寒いから中に入ろうぜ。」
三浦がそう言って玄関に入った。
伊丹と芹沢も足早に玄関の中に入っていった。

「全員がホールに隔離されているのですね。」伊丹がスタッフに話しかける。
「えぇ、どうもお客様の中に警察関係者の方がいらっしゃるようです。」
「け、警察関係者?まさか、いやまさかな…。」
伊丹は嫌な予感を覚えた。
そして、スタッフ専用通路から案内されて入った現場で伊丹の最悪の予感は的中することになる。
411杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 11:38:52.20 ID:HP+CX5qei
シーン12 ホテルコンラッド東京 宴会ホール

「げっ!特命係!何でこんなところにいるんだよぉ〜!」
伊丹は頭を抱える。だが、右京はそんなことは尻目に遺体を見ている。
「米沢さん。死因は何でしょうか?」
「私は検視官じゃないので何とも言えませんが、右耳を見てください。血が出ています。
見る限り何か細いもので刺されたのではないかと思います。多分脳にまで達しているのではないかと。
司法解剖に回して詳しく調べてもらいます。」
「そうですね。他に変わったところはないですか?」
「遺体の状況から見ても多分刺されてすぐに死に至ったはずです。
つまり、あの関係者席からは我々のような招待客などが刺してから戻るのは不可能でしょう。
そうなればあの近くにいた者が容疑者ということになるでしょうな。」
米沢が溜息をついて遺体を見つめる。
「しかし、秋元氏をこんな形で失うとは。これからAKBはどうなってしまうのでしょうか?」
米沢は不安な表情で泣きじゃくるAKBメンバーらを見つめる。
「さぁ、しかし彼女たちはこれから相当な茨の道が待っているでしょう。
ですが、彼女たちなら乗り越えられるでしょう。僕はそう思います。」
右京は冷静に語る。そして、尊がいるところへ歩み寄る。
「篠田さん、中村さん。大丈夫ですか?」
右京が心配そうに見つめる。
「えぇ…。でも、まだ信じられなくて…。」
篠田の声はすっかり枯れていた。
「やっぱり精神的にショックが大きいようですね。」
尊が篠田にミネラルウォーターを渡す。

「はいえぇ皆さん。警視庁捜査一課の伊丹と申します。」
伊丹はマイクの前で警察手帳を持って観衆に見せている。
「これから捜査は我々が指揮を取ります。ではまず、事情聴取と手荷物検査を実施しますので
警察官の指示に従って行動してくださーい。」
伊丹がそう言うと観衆が一斉にざわつき始めた。
412杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 11:40:29.34 ID:HP+CX5qei
シーン13 ホテルコンラッド東京 出演者控え室

秋元の遺体が収容され、関係者の事情聴取が始まった。右京は、一番怪しいと睨む当時関係者席近くにいた人たちの事情聴取の様子が気になっていた。
当時、関係者席にいたのは、福岡ソフトバンクホークス会長王貞治、ソフトバンク社長孫正義、福岡ソフトバンクホークス監督秋山幸二。
近くにいたのは、イベントスタッフのアルバイト寺島修二、AKBメンバーの板野友美、大家志津香、川栄李奈、小嶋陽菜、前田敦子、高橋みなみの10名である。
米沢の見解を聞いていた伊丹たちは他の観衆たちの事情聴取は所轄に任せて
この10名の取り調べを行なっている。

「あの〜。応じてくれませんか?事件の捜査なので…。」
三浦が頭を低くしている。だが、AKBメンバーは全員首を横に振る。
「おや、一体どうなさったのですか?」
右京が彼女らのもとへ駆け寄る。
「あっ!杉下さんだ。」硬い表情だった小嶋が急に笑顔で右京を見る。
「あのぉ〜。杉下警部殿はどうぞ、引っ込んで頂けませんかね〜?」
伊丹がイラついた表情でやってきた。
「私たち、杉下さんがいなければ何も話しません。」
高橋が強い口調で言う。伊丹はさらに顔を歪める。

「おや、それはいけませんね。しかし、君たちの証言には大変興味があります。
ですので、僕からいくつか質問させてください。」
「分かりました。」
メンバーらは笑顔で応える。
伊丹は完全に怒りを露にしていた。それを三浦と芹沢が宥めている。
413杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 11:41:56.54 ID:HP+CX5qei
シーン13-2

「では、何故皆さんはあの場にいたのですか?」右京が質問する。
「麻里子のパフォーマンスを近くで見ていたかったので。
大家と川栄以外はみんな創設時からのメンバーでようやくユニットデビューした
麻里子の姿を写真に収めたかったのにまさかこんな事に…。」
高橋が涙ぐむ。それを周囲が慰める。
「すみません。しかし、秋元先生を殺め、皆さんを傷つけた犯人を逮捕するためにもうしばらく御協力ください。
では、大家さんと川栄さんは何故近くにいたのですか?」
「私たちはもしも二人のうちどちらかに何らかのアクシデントがあった場合に対応できるよう
アンダーとして控えていたのです。衣装も同じで踊りも覚えています。」
大家が答えた。
「それは秋元先生の指示ですか?」
「はい。こういった大きなイベント。特に秋元先生はソフトバンク関連の
イベントは絶対に失敗できないと言って全てのイベントには出るメンバーの他に
アンダーメンバーとして必ず待機させていました。」
「なるほど。では、パフォーマンスが始まったときに秋元先生に何か変わった様子はありませんでしたか?」
「いいえ。でも照明が消えたときにうぐっていう誰かの声が聞こえました。多分その時に秋元先生が…。」
大家がその場で泣き崩れた。
「どうもありがとう。後は手荷物の検査だけをさせてください。
あちらの女性警官の指示に従って、終わったらこちらでお休みください。」
右京はそう言うとその場を後にした。

「杉下警部。」米沢が歩み寄ってきた。
「何か新たに分かりましたか?」右京が尋ねる。
「えぇ、凶器ですが、長さが10センチほどで幅は数ミリ程度のものですね。
耳の鼓膜を突き破っていたようですから相当特殊な凶器だと思います。」
「では、手荷物検査でそれらしきものが見つかれば犯人ということですね。」
右京が手で凶器の特徴を再現する。
「えぇ、事件発生後すぐにホールは封鎖しましたから凶器を捨てられる時間はなかったでしょうし、
ゴミ箱なども調べればすぐに出てきますからね。見つかるのは時間の問題ではないかと。」
右京は手荷物検査の様子を見つめていた。
414杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 11:43:57.37 ID:HP+CX5qei
シーン14 ホテルコンラッド東京 宴会ホール

「一体いつまで待たせるのかね?こっちだってここに突っ立っていられるほど暇じゃないんだよ。」
孫が金色に輝く腕時計を右人差し指で叩きながら伊丹に尋ねる。
完全にイライラしている様子だ。
「すみませんが、もう少しご辛抱頂けないでしょうか?一応殺人事件の捜査なので…。」
伊丹も孫がどういう人であるかは分かっているので低姿勢で協力を求めている。
「あぁ全く何でこんなことに…。」孫は頭を抱えていた。
「だから孫さん。あのことを警察に話しておけば良かったのですよ。」王が孫に近寄って肩を叩いた。
「あんないたずらにいちいち反応していたらキリがないですよ。」それを聞いた伊丹が近づく。
「あのことというのはどういうことです?」
「あぁ、実はここ一週間。福岡のホークス本社にこのようなメールがほぼ毎日送られてきているのです。
孫さんには何度も警察に相談するように言っていたのですが、いつものことだと相手にもしてくれませんでした。
今となって後悔しても遅いですけどね。」
王がメールをプリントしたものを伊丹に渡す。
「何なに…。脳ある鷹は爪を隠すが、欲にまみれた鷹は正義の爪で鉄槌が下る…。同じ内容のメールがこんなにか。
確かにいたずらに見えますけど何で警察に相談してくれなかったのですか?」
伊丹が歪んだ顔で孫を見つめる。
「こんなもんは毎回送られてくる。大企業だからね。
いちいち対応していたらそれだけでも影響を与えるんだ。
こっちも忙しいからね。」
孫はイラついた様子だ。
「それだけじゃないでしょう。」戸賀崎が突然孫に向かってきた。
「どういうことです?戸賀崎さん。」孫はワインを一気に飲み干す。
「実は秋元先生。あのことには反対だったようですよ。」
戸賀崎の発言を聞いた右京が歩み寄ってきた。
「失礼。あのこととはどういうことでしょうか?」
415杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 11:45:33.67 ID:HP+CX5qei
シーン14-2

「実は、今回のオオマリコマリコですが、秋元先生は当初違うユニットをお考えだったようです。
しかし、孫社長の強い意向で結局押し切られる形で了承しましたが、最後まで悔やむようなことを言っていました。」
戸賀崎がハンカチで涙を拭う。
「そんなはずはない。秋元先生は喜んで快諾してくださった!」
孫が声を荒らげる。
「仕方がなかったんですよ。CMは数本契約切れで降板。
シングルの枚数も伸び悩み始めていた矢先にこのお話を頂いたんですから。
私だって先生にお受けするように言った一人です。
しかし、こんなことになるなんて…。
あなた方がそんな脅迫状を隠してたから先生が犠牲になったんだ!」
戸賀崎が声を荒らげて孫を指した。
「秋元先生がこんなことになってショックなのは分かりますが、
それはないでしょう!元々はねぇ…。」
孫と戸賀崎が言い争いを始め、雰囲気が悪くなった時だった。

「おやめなさい。他の方、ましてやメンバーの皆さんのいる前で恥ずかしいですよ。」
右京が制止した。戸賀崎はショックで泣きじゃくるメンバーらを見て黙り込んでしまった。
「よく分かりました。つまり犯人はソフトバンクグループに恨みを持つ者あるいは秋元さんに対して恨みを持つ者の
どちらかということでしょう。ちなみに戸賀崎さん。
このユニットの前に秋元さんがお考えになられたユニットのメンバーはお分かりですか?」
「いや、それが秋元先生からは聞いていた矢先に孫社長があのユニットを持ちかけてきたのでメンバーまでは…。
まさかメンバーを疑っているのですか?」
戸賀崎が急に険しい表情で右京を見る。
「いえ、すみません。細かいところまで気になってしまうのが僕の悪い癖でしてね。
決して疑いをかけているわけではありません。あらゆる可能性を考えるのは捜査の基本ですからねぇ。」
「そんなあなたに捜査権はありませんけどね。」
伊丹が右京を指して言う。だが、そんなことを尻目に右京はその場を後にした。
416杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 11:48:25.09 ID:HP+CX5qei
シーン15 ホテルコンラッド東京 出演者控え室

控え室ではショックで体調を崩していた篠田と中村が休んでいた。
そこには尊と板野、大家、川栄、小嶋、高橋、前田が看病していた。
「神戸君。様子は如何ですか?」右京が尊の横に立つ。
「えぇ、だいぶ落ち着いてきました。もう事情を聞けると思いますよ。」
尊は篠田にミネラルウォーターのペットボトルを渡す。
「篠田さん。お体の具合が悪いのは承知しておりますが、犯人逮捕のため御協力頂けますでしょうか?
まだ具合が良くなければ待ちますが…。」
「いえ、大丈夫です…。秋元先生を殺した犯人を許せません。
なので、出来る限り今日六させてください。」
篠田が無理をしているのは皆承知していたが誰もが秋元の死を目の当たりにしているので、
誰も止めることができなかった。
「では、まず事件が起きた際に何か気がかりなことはありませんでしたか?
何でも結構です。」
「事件直後はパフォーマンスが始まっていてもう頭は成功のことしか考えていませんでしたから…。」

「あ…、あの…。」震えながらも中村が手を挙げた。
「中村さん。どうなさいましたか?」
「あの…。実はパフォーマンスが始まるちょっと前に何かポキンっていう音が聞こえたんです。
それからすぐ音楽がかかってそしてうぐっという声が聞こえました。」
中村の証言を聞いて右京は目を見開いた。何かひらめいた様子だ。
「中村さん。どうもありがとう。ゆっくり休んでください。」
右京は一礼すると足早に控え室を出ていった。
417杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 11:50:50.33 ID:HP+CX5qei
シーン16 ホテルコンラッド東京 宴会ホール

右京は足早に戻ってきた。そして関係者席近くに置かれていた氷でできたハリー像を見る。
ハリーの氷像は事件が発生したためかどんどんと溶け始めていた。
「すみません!」右京がスタッフを呼びつけた。
「どうかなさいましたか?」中年のスタッフが駆け寄ってきた。
「この氷像をすぐに冷凍庫へ運んでください。大事な証拠の可能性がありますので!」
右京がそう言うと中年のスタッフは若いスタッフを集めて氷像を冷凍庫へ運ばせた。
「ちょっと。何やってるんですか?」伊丹が右京のもとへ駆け寄る。
「いくら検査したって凶器は見つからないと思います。恐らくもう溶けてしまっているでしょうね。」
右京はそう言うと下を向いてそのままウロウロと何かを探すように歩き回った。
伊丹たちは右京の行動が全くもって理解できなかった。

しばらくすると舞台のスポットライト近くに水をこぼしたようなシミを発見した。右京は米沢を呼んだ。
「米沢さん。このシミにルミノール液をかけて下さい。」
「分かりました。」
米沢は鑑識員を呼び、ルミノール液の入ったスプレーを渡してもらってシミの部分に吹きかけた。
するとわずかに反応した。
「こ、これは…。」
「えぇ、これで凶器が明らかになりましたね。
犯人はあちらに置いてあった氷像の一部を折り、凶器として秋元さんの右耳に刺す。
そして、凶器はそのままあのスポットライト付近に投げ捨てた。
ライトの近くの温度は高いですからね。その熱で溶けてしまったのでしょう。
しかし、床がカーペットであったのが幸いです。」
「しかし、凶器が溶けてしまったのであれば犯人を特定するのは難しくなってしまうのではないでしょうか?」
米沢が困惑した様子で語る。
「心配はいりません。まだ凶器は残っていますよ。冷凍庫に。」
「あの氷像ですか…。」
米沢が不安そうな表情で右京を見る。
「えぇ、米沢さん詳しく調べてもらえますか?」
米沢の不安は的中した。米沢は肩を落として冷凍庫の方へ歩いていった。
418杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 13:35:55.13 ID:HP+CX5qei
シーン16 ホテルコンラッド東京 宴会ホール

右京は足早に戻ってきた。そして関係者席近くに置かれていた氷でできたハリー像を見る。
ハリーの氷像は事件が発生したためかどんどんと溶け始めていた。
「すみません!」右京がスタッフを呼びつけた。
「どうかなさいましたか?」中年のスタッフが駆け寄ってきた。
「この氷像をすぐに冷凍庫へ運んでください。大事な証拠の可能性がありますので!」
右京がそう言うと中年のスタッフは若いスタッフを集めて氷像を冷凍庫へ運ばせた。
「ちょっと。何やってるんですか?」伊丹が右京のもとへ駆け寄る。
「いくら検査したって凶器は見つからないと思います。恐らくもう溶けてしまっているでしょうね。」
右京はそう言うと下を向いてそのままウロウロと何かを探すように歩き回った。
伊丹たちは右京の行動が全くもって理解できなかった。

しばらくすると舞台のスポットライト近くに水をこぼしたようなシミを発見した。右京は米沢を呼んだ。
「米沢さん。このシミにルミノール液をかけて下さい。」
「分かりました。」
米沢は鑑識員を呼び、ルミノール液の入ったスプレーを渡してもらってシミの部分に吹きかけた。
するとわずかに反応した。
「こ、これは…。」
「えぇ、これで凶器が明らかになりましたね。
犯人はあちらに置いてあった氷像の一部を折り、凶器として秋元さんの右耳に刺す。
そして、凶器はそのままあのスポットライト付近に投げ捨てた。
ライトの近くの温度は高いですからね。その熱で溶けてしまったのでしょう。
しかし、床がカーペットであったのが幸いです。」
「しかし、凶器が溶けてしまったのであれば犯人を特定するのは難しくなってしまうのではないでしょうか?」
米沢が困惑した様子で語る。
「心配はいりません。まだ凶器は残っていますよ。冷凍庫に。」
「あの氷像ですか…。」
米沢が不安そうな表情で右京を見る。
「えぇ、米沢さん詳しく調べてもらえますか?」
米沢の不安は的中した。米沢は肩を落として冷凍庫の方へ歩いていった。
419杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 13:36:41.23 ID:HP+CX5qei
シーン18 ホテルコンラッド東京 厨房冷凍庫

「米沢さん。」
右京が冷凍庫でハリーの氷像を調べている米沢のところへやってきた。
「うぅ、ただでさえ寒い1月で、マイナス25度の冷凍庫にいるのはやはり堪えますなぁ…。」
米沢のまつ毛に霜が降りていた。服はホテルで借りたものだという。
「寒い中本当にご苦労様です。それで何か出てきましたか?」
右京はそう言うとホットコーヒーを米沢に渡す。
「恐縮です。」米沢は缶のフタを開けてコーヒーを飲む。
「あぁ、すみません。これで体が温まりました。」
米沢は曇った眼鏡を拭いた。
「それで氷像からは?」
「えぇ、まず凶器の部分は多分このクチバシの左先端のところでしょうな。
その部分が欠けているように見えます。
それに氷の一部を調べましたら妙な成分が検出されました。」
「ほぉ、その成分とは一体…?」
右京が尋ねると米沢はノートパソコンを持ってきて右京に見せた。
右京はそれを見て笑みを浮かべた。

「米沢さん。どうもありがとう。」
右京はそう言うとハリーの氷像を見て微笑む。
420杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 13:37:26.73 ID:HP+CX5qei
シーン19  ホテルコンラッド東京 出演者控え室

「もういい加減我慢の限界。早く麻里子を病院に行かせたいし。ここから出られないんですか?」
板野が尊に問い詰める。
「うーん。僕もそうしたいんだけど事件の捜査もあることだし。」
尊は困惑そうな表情をしてミネラルウォーターを飲む。
「明日、お仕事もあるんです。いい加減ここで足止めされている場合でもないんです。」
前田も我慢の限界のようでかなりイラついている様子だ。
「ちょっとみんな。秋元先生が殺されたんだよ。
犯人がいるかもしれないのに、今そんなことを言える状態なの?」
高橋が声を荒らげ、目から大粒の涙を流す。
その高橋の姿を見てメンバーらは黙り込んでしまった。

その時右京が部屋に入ってきた。皆が右京を見る。
「皆さんに良いご報告があります。事件の謎が解けました。」
右京が冷静な表情で皆を見つめる。
「じゃあ犯人が分かったんですね?」大場が立ち上がった。
「はい、分かりました。
これから全員を宴会ホールに集まって事件の経緯と僕の推測を述べようと思っております。
神戸君。至急全員をホールに集めてください。」
右京が尊に指示を出すと尊は足早に部屋を出ていった。
メンバー全員が安堵の表情を浮かべていたときだった。
「皆さんにお伝えしなければならないことがもう一つ。」
右京が立ち止まって右手の人指し指を立てた。
「何ですか?」篠田が尋ねる。
「これから僕が皆さんにお話することは皆さんにとってただでさえ秋元さんの死で傷んでいる心に
追い打ちをかけるかもしれません。しかし、真実から目を背くことはできません。
ですので、皆さんもそれなりの覚悟をしておいてください。」
右京はそう言って部屋を出ていった。
421杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 13:39:37.10 ID:HP+CX5qei
シーン20 ホテルコンラッド東京 宴会ホール

事件が解決したという知らせを受けた出席者らは安堵の表情を浮かべていた。
だが、伊丹は面白くない表情をしている。
その中で右京と尊が壇上に現れて真ん中のマイクスタンドの前に立った。
「皆さん。大変お待たせしました。これより私の推測をお聞きください。
これが正しければ犯人も名乗りでてくれるかと思います。」
「早くしてくれたまえ。明日は朝一番で会議なんだから。」
孫が右京を見て言う。
「まぁそう焦らないでください。あともう少しですので。」
右京が笑みを浮かべて宥める。
「まず、事件の背景を見てみましょう。秋元先生は篠田さん、中村さんのユニットが歌い始める直前に起こりました。
凶器ですが、あちらにあった福岡ソフトバンクホークスのマスコットキャラクターハリー君の氷像の一部であることが判明しました。
凍らせるとかなり鋭い部分もあるので凶器には最適ですね。
そして、それで秋元さんの右耳を刺した。
刺された秋元さんはバランス感覚を失って恐らく酩酊したような状態だったので
ああいった形で倒れたのでしょう。」
「そんなことはいい。犯人は一体誰なんだ!?」
孫が声を荒らげる。
「まぁ、そんなに慌てないでください。」右京は冷静であった。
「犯行が行われたのは皆さん承知のとおり篠田さん、中村さんたちの新曲発表が行われた時です。
ですから犯人は秋元さんらが座っていらした関係者席の近くにいた人物ということになりますね。」
右京の言葉で場が騒然とした。
「は、犯人は一体誰なんだね!?」王が右京を見る。
「犯人はあなたですね…。」
右京が右側を見つめた。
422杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 13:41:04.47 ID:HP+CX5qei
シーン20-2

右京が見つめた先にいたのはAKBメンバーの集団だった。そして、右京が歩いていく。
「大家志津香さん。あなたですよね?」
右京が大家のもとへやってきて大家を見つめた。
メンバーたちは驚きの大きさのあまり完全に言葉を失っていた。
「杉下さん。大家がやったという証拠はあるんですか?」高橋が尋ねる。
「ええ。凶器のハリー氷像の残った部分から検出されたものです。
通常の氷からは絶対出てくるものではありません。」
右京はそう言うと米沢から氷像の氷を分析したものを見せた。
「な、何でこんなモノが氷像から見つかるんだ!?」孫は唖然とした。
「これは、北海道で職人に作らせてすぐに空輸してもらったものです。
こんなものが混ざっているはずはない。」
王も成分の鑑定結果に見入っていた。
「そうです。氷からグリチルリサン酸モノアンモニウム、セタノール、水酸化ナトリウム、グリセリン。
お分かりになられる方もおられるでしょう。
大家さん。あなたがお使いになられているハンドクリームもそのような成分のものが含まれていますよね?
しかもさらに詳しく調べたところあなたのお使いになっているものにしか含まれていないシアバターも検出されました。
あなたのものを調べればすぐに結果が出ますよ。」
大家は下を向いている。他のメンバーは未だに信じられない様子だ。
「そう、あなたは氷を素手で折ったのではありませんか?その証拠がこれです。
手の温度で溶けてハンドクリームの成分も氷に入ってしまったのです。
そして、あなたの右手はまるで霜焼けになったようでずっとハンドクリームを塗っていますよね。
それは氷を長く持ったが故にそうなったのではありませんか?」
全員が大家の右手に注目する。大家は手を震わせて右手を隠す。
「もう動かぬ証拠が出てしまっています。もう逃げることもできません。
あなたが今やるべきことは真実を自らの口から語ることです。
教えてください。何故このようなことをしたのですか?」
右京が険しい表情で大家を見る。
423杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 13:44:16.02 ID:HP+CX5qei
シーン20-3

「全てはあなたのせいですよ。孫社長。」
大家が涙を流して孫を指した。
「な、何を言っているんだ君。」孫は困惑している。
「あなたが余計なことを言うから私は外されたんです。
最初は私と篠田さんでユニットを組む予定だったんです。
秋元先生からもしっかりやれって激励されました。
なのにあなたの勝手な行動で全てを台無しにしたんだ!」
大家は声を荒らげる。
「お前だったのか…。先生が本当に組ませたかったのは。」
戸賀崎は唖然とした表情になった。他のメンバーも声がでなかった。
「仕方ない。これはビジネスなんだ。決して君を評価していないわけじゃない。
ただプロモーションのことを考えたらこれしかないって思っただけなんだ!
私に怒るのは筋が違うんじゃないのかい?」
孫は声を荒らげて言う。
「えぇ。だから私はそれより何より努力をしてきたのを見てきたのにビジネスとかであっさり方針を変えてしまった
秋元先生が許せませんでした。あの人は一度決めたら何とかしようとする人でしたからショックは大きかったです。
せっかく恩返しができると思ったのに…。」
「恩返し?」孫が首を傾げた。
「大家さんは一度捨てられる身でした。セレクション審査で落とそうと運営側は考えていましたが、
たまたま劇場にいた篠田さんと小嶋さんが事情を聞いて彼女を落とさないように説得して彼女は残り、
正規メンバー昇格へ繋がった。ファンの間では有名なエピソードですね。」
右京がそう言うと孫は黙り込み、大家は涙を流す。
「そうです。私が今ここにいられるのは篠田さんと小嶋さんのおかげです。
何としても恩返しがしたかった。今回のユニットがチャンスだと思って必死でやったのに…。
だからもう許せなくて気がついたらこのようなことをしていました。」
大家はその場で泣き崩れた。メンバーもほとんどが涙を流していた。
「大家さん。あなたがこれまで頑張ってきたこと、苦労してきたことはお話を聞く限り伝わってきますし
メンバーのみなさんは間近で見てきた分実感しているはずです。
だからこそ私があなたに言いたいことはあなたはとんでもない重罪を犯してしまったということです。」
424杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 13:45:41.05 ID:HP+CX5qei
シーン20-4

右京の言葉に大家は顔を上げた。メンバーも唖然としていた。
「まずあなたがした行為は到底許されません。奪われてもいい命はありません。
その裁きはいずれ法の場で下るでしょう。その間十分今日の衝動に駆られた凶行を悔やんでください。
時間は十分あります。しかし、それだけではありません。
あなたはもっとあの時に重大な罪を犯したのです。」
右京が強い口調で言う。誰もが唖然としていた。
「あなたはまず、自分が積み上げた努力を無駄にしました。
あなたが恩返ししようと思って頑張ったのにあなたは自分で自分の夢も希望も失ったのです。
そして、ここにいるメンバーの夢、希望、努力を全て無駄にしたのです。
あなたのした行為の責めをこれから彼女たちは負うのです。
彼女たちは関係ないと思われているかもしれませんが、あなたはAKBの一員です。
その一員の犯した罪の責めは彼女たちにも来るのです。
あなたはそれを見失った。その罪は人の命を奪うと同じに値するものだと僕は思います。」
右京は鋭い目線で大家を見る。大家は体が震えていた。
「メンバーの中には死を考え、絶望から這い上がった人がいます。

突然知った現実を受け止めているメンバーもいます。
そして、栄光の舞台に立つ為に必死に夢に賭けるメンバーたちがいます。
氷像と同じです。氷像も職人の手で長い時間をかけて作られて美しく輝きます。
ですが、そのまま時間が経てばただの水になり、輝きは消えます。
あなたは彼女たちが努力して作り上げた氷像を一瞬にして溶かしてしまったのです。
また元の輝きを取り戻すには今まで以上に時間と労力が必要になるでしょうねぇ。」
右京は悲しげな表情をしてメンバーらを見つめた。
「杉下さんが言っていた覚悟ってこれだったんですね。」
高橋が大粒の涙を流して言う。
「えぇ、皆さんにはとても辛いことは承知しております。
ですが、現実は時に残酷なもの。一瞬で全てを奪われる。
皆さんには強い覚悟を持っていただきたいと思ってこの場で話させて頂きました。」
右京も辛そうな心境であることが尊と米沢も伝わった。

「大家志津香。秋元康殺害容疑で逮捕する。」
伊丹が手錠を取り出し、大家の両手首にかける。
手錠がかけられた音を聞いたメンバーはさらに涙を流した。
右京はそれを冷静に見つめていた。
425杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 13:46:43.65 ID:HP+CX5qei
シーン21 ホテルコンラッド東京地下駐車場

地下駐車場入口前に黒いワンボックスの覆面パトカーが停車した。そして、その前後にパトカーが停車した。
伊丹がスライドドアを開けて女性警官に囲まれて大家が乗り込んだ。
伊丹がドアを閉めようとした時、右京が駆け寄った。
「大家さん。最後にあなたにお見せしたいものがあります。」
右京はそう言うと書類の束を手渡した。
その書類には大家をフレンチキスの追加メンバーにする案が書かれたものであった。
「秋元さんの鞄から見つかりました。1ヶ月後に発表しようとしていたみたいですねぇ。
つまり、秋元さんはあなたのことを見捨ててはいなかったのです。
これでお分かりでしょう。あなたが犯した罪の重さが。十分に反省してください。」
右京は書類の束を返してもらうと伊丹にドアを閉めるように指示した。
それを見た大家はまた涙が流れた。

ドアが閉められ、窓にカーテンがかけられる。
助手席に伊丹が乗り込んでパトカーはサイレンを鳴らしてゆっくり走り出した。
それを見たメンバーたちが大家の名前を叫んでパトカーを追って駆け出した。それを右京は黙ってみていた。

「大家―!絶対に面会に行くから!!」篠田が叫ぶ。
「大家!待ってるぞー!」高橋が目を赤くして叫んだ。
出口付近まで駆けたメンバーは警官に制止されても叫び続けた。
大家の乗せたパトカーが見えなくなるとメンバーたちはその場で泣き崩れた。そこへ右京、尊、米沢が歩み寄る。
「よろしいのですか?あなたたちは彼女の責めを負うのです。
それはとても過酷で想像を絶するものになるでしょう。」
「えぇ、覚悟しています。でも大家が戻ってくるまで私たちは頑張ります。
だって、大家は大切な仲間なんだから…。」高橋の言葉に3人は心打たれた。
「素晴らしい。これ程仲間を思うグループがあったとは…。」
米沢は眼鏡を外して涙をハンカチで拭う。
「杉下警部は分かっていたのですね。AKBの魅力が分かった気がします。」
尊がメンバーらを見つめる。
「彼女たちの友情は僕の想像をはるかに超えていたようですね。」
右京もその場でじっと見つめていた。
426杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 13:50:52.36 ID:I7/rN0tQi
シーン22 パトカー車内

「おい、芹沢!後ろのカーテン開けろ!」
伊丹が運転する芹沢の左肩を叩き、後部のカーテンを開けるよう指示した。
芹沢は後部カーテンを開くスイッチを押してカーテンを開けた。

叫ぶメンバーの声が聞こえた大家が後ろを振り向くとメンバーらが走りながら自分の名前を呼び、
叫んでいる姿が目に入った。大家はその姿にとても感動した。
それと同時に自分が犯した罪の重さ、重大さを再認識した。そう思うと必然的に目から大粒の涙が流れてきた。
大家は手錠がかけられた両手で顔を被った。

「凄いっすね…。こんなことになってもあれだけ声をかけてくるなんて…。」芹沢がバックミラーで見ながら目を潤ませていた。
「お前、何泣きそうになってんだよ。情けねぇな。さっさと運転しろ!」
伊丹が芹沢の頭を叩く。そしてミラーからメンバーの様子をのぞき込んだ。
伊丹もその姿には心を打たれた。
「おい芹沢!」
「はい。」
「アカベェ…。なかなかいいじゃねぇか!」
伊丹が腕を組んで言った。伊丹も目が潤んでいた。
「AKBですよ!まったく…。」芹沢が笑う。
「うるせぇ!黙って運転しろ!」伊丹が芹沢を叩いた。

パトカーは警視庁に向けて夜の東京の街をサイレンを鳴り響かせて走っていった。
427杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 13:51:56.69 ID:I7/rN0tQi
ラストシーン 秋葉原

昼下がりの秋葉原は賑やかであった。
多くの車が行き交い、電車の警笛が鳴り響き、人々がいろいろな格好で歩いている。
そんな中、右京と尊が街を歩いている。
「やはり逆境は強いようですね。」
尊がスポーツ紙の記事を見ながら右京を見る。
「えぇ、秋元康という絶対的存在を失い、メンバーが捕まったわけですからねぇ。
仕方ありません。」
右京は冷静な表情をする。
「しかしソフトバンクグループは支援を決めたそうですね。」
「そうですね。孫社長は大家さんに言われたことが相当心を打たれたようで、
お陰で秋葉原の劇場を失わずに済んだのですからね。」

「劇場で公演をやっていまーす!是非見てください!」
メンバーがビラ配りをしている。
右京らには彼女たちのその姿は輝いて見えた。
「神戸君。知っていますか?彼女たちの初日公演。何人だったと思いますか?」
「えっ?まぁ今より少なくても100人はいたと思いますが。」
「何とたった7人です。後は全員関係者という彼女たちはさすがにショックだったようです。
そこから彼女たちはあそこまで築きあげてきたのです。
ましてや篠田さんはオーディションに落ち、あの場でビラ配りをしたりする
スタッフをして認められてから加入したのです。」
「えぇ!信じられないですけど…。彼女も辛い時期があったのですね…。」
尊はメンバーらの姿を見て感慨深く感じた。
「えぇ、そんな時期を乗り越えた彼女たちならきっと今の逆境を乗り越えられると思います。き
っと彼女たちに風が吹いてくるでしょう。」
右京と尊はAKB48劇場の建物をじっと見つめていた。

第3話「オオマリコマリコ」完

このお話はフィクションです。
428杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 13:55:08.68 ID:I7/rN0tQi
以上が第三話になります
ご覧いただきありがとうございました

659 名前:名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止 :2014/09/24(水) 13:40:34.33 ID:6cbsWlbS0
俺は杉なんちゃらって何?って位の新規だからふーんって感じなんだが、文庫スレに貼りつけてるヤツはダメだわ
内容云々より「読ませる」文体になってない
〜した。〜だった。といった記録文の体裁って言ったらいいかな


ID:6cbsWlbS0様にあたりましてはさぞ読ませる文章になった素晴らしい小説を書ける方なんでしょう
是非こちらに書いていただきご教授願いたいものです
429杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 13:56:26.78 ID:I7/rN0tQi
それはさておき早速第四話をあげることにします
430杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 14:02:26.56 ID:I7/rN0tQi
第4話 「最後の特命-少女たちよ-」
シーン1 表参道高級レストラン・シャルドンネ

「すみません。道が混んじゃってて。」
神戸尊が駆け足でテーブルに座る。
先にテーブルに座っていたのは警視庁警務部主席監察官の大河内春樹である。

「まぁいい。お前を待つのは慣れた。それに俺が呼んだのだからな。」
大河内は不満そうな顔をしながらピルケースから錠剤を二粒左手に落としてそれを口に入れて噛んだ。
「それにしても何でまたこんなところで?」尊が大河内に尋ねる。
「遠回りして言うのも苦手だから単刀直入に言う。
お前にロンドン警視庁から誘いが来ている。」
大河内が冷静に言うが尊にとっては驚きだ。
「僕にですか?」
「あぁ、悪い話じゃない。アジア関連の対テロ対策でお前の協力が欲しいそうだ。
その際には警察庁に戻り、人事交流という形にしたいと上は言ってきている。
それに、お前の彼女もロンドンへ行くことになっているのだろ?」
「えっ?何で知ってるんです?」
尊は目を大きく見開いて尋ねる。
「俺を誰だと思っている?その程度は知っている。」
大河内はワイングラスの水を飲む。
「えぇ、AKBの卒業が決まってロンドンのセントマーチンズへ留学が決まったんです。
彼女の長年の夢だったので是非叶えて欲しいと思いまして。」
尊はニヤけながら右手で頭を掻く。
「じゃあ尚更この話はいいじゃないか。彼女のそばについてやれ。」
大河内が出されたパスタを食べた。
「えぇでも…。」尊は困惑した表情になった。
と話はもうひとつある。」大河内は硬い表情で尊を見つめた。
431杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 14:03:33.91 ID:I7/rN0tQi
シーン1-2

「お前、SKE48は知っているな?」大河内はまた錠剤を噛んでいる。
「えぇ、あの事件以来AKBがああなってしまったにも関わらず SKEだけは残って今じゃ日本のアイドルのトップですからね。それが何か?」
「実はそのSKEにチヨダの捜査員を派遣しているのだが、 何やら問題が生じたという報告を受けた。
彼女は是非特命係の協力を得たいのだそうだ。
事情を探りに明日から名古屋へ行ってもらいたい。」
「えっ?」尊は唖然とした。だが大河内の表情は変わらない。
「どうせ暇だろ?有給もたっぷり残っているし消化してこい。」
大河内はそう言ってナプキンで口を拭いた。

チヨダとは警察庁警備局警備企画課に属する秘密公安組織のことである。
理事官の統括の下主に獲得工作の指示、管理、統括。
各都道府県警にいる直轄部隊の教育と運営である。
今回SKEに派遣されているのは直轄部隊の捜査員である。
尊はかつて警察庁警備部にいたこともあってチヨダのことはよく知ってはいたが、
アイドルグループにまで潜入捜査をしていることは知らなかった。

「くれぐれも他のメンバーらに知られないようにしろ。
工作活動が分かってしまったら大変だからな。」
大河内が錠剤を噛みながら言う。
「分かりました。」
尊はそう言うと自分の代金をテーブルに置いてその場を去った。
432杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 14:06:23.44 ID:I7/rN0tQi
シーン2 静岡県富士市付近 のぞみ15号博多行き4号車車内

尊は早朝に起こされた影響もあって気分が悪い。
テーブルには朝食のサンドイッチに栄養ドリンクが置かれている。
一方隣の席では右京がSKE48の雑誌を見ながら険しい表情をしていた。
「杉下警部、朝から何読んでるんです?」
尊が不機嫌そうな表情で座席のリクライニングを倒す。
「AKBがあんなことになってしまってSKE48も変わってしまいました。
ほとんどは顔と名前は一致しますが、
シャッフルされて誰がどのチームにいるのかを覚えているところです。」
「そういえば海外やHKT、NMBは解散したのにSKEだけは残ったんですよね?」
尊は欠伸をしながら尋ねた。
「えぇ、あの事件で大打撃を受け、戸賀崎さんは全てを解散しAKBのみを残す意向だったようですが、
アメリカのユニバーサルがSKEを引き受け、
劇場で細々とやっているAKBに反してどんどん勢いに乗っていますからねぇ。
当初ファンからの反対も根強かったですが、最終的には親会社であるソフトバンクの意向で引き受けとなりました。」
尊は右京の表情から完全に話が長くなると察知し、話題を振った自分を責めた。
「SKEはグループで唯一専用劇場を持っていませんでしたが今では名古屋駅前の笹島に巨大な専用劇場があり、
それでも手狭で岐阜の柳ヶ瀬商店街と四日市にも設けて公演を行い、
AKBも無理だった5大ドームツアー、更にはロサンゼルス、ラスベガス、
ニューヨーク、マイアミ、シカゴ、バンクーバー、トロントでも
コンサートが組まれました。
こちらは皮肉にもAKBショックによって大きく成長してしまいましたね。」
右京は雑誌を見ながらメモ帳にメモを取っていた。
433杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 14:10:11.68 ID:I7/rN0tQi
シーン3 名古屋市中村区 ささしまSKE48劇場

「うわっ!何だコレ?」

地上35階、地下3階の巨大ビルと隣接する大ホール。これが全てSKEの施設と思うだけで尊は唖然とした。

「世界でも一番のUMGの傘下にありますからね。あの中にレコーディングスタジオやレッスン場、メンバーの為の寮まで完備されているそうですよ。
さらに特殊なセキュリティシステムなのでファンが侵入することはまず不可能です。」
「凄いですね。アイドルのために。」
「日本のアイドルを世界に売るのが目的のようです。
アメリカと違い、踊って歌うだけでなくドラマ、映画、バラエティ、舞台など多様な方面で活躍していますから。
その分ビジネスターゲットが拡がるのでこれからのエンターテインメント事業のモデルとしたいようです。」
右京が歩きながらグッズショップに目が止まった。

「さすが杉下さんですね。素晴らしい。」

グッズを見ていた右京らの背後から拍手をしながらスーツ姿の一人の男性が歩み寄ってきた。

「おやおや。あなたはもしかして…?」
「初めまして。俳優、歌手の傍らUMGサカエプロモーション副社長兼COO、
SKE48ゼネラルマネージャーの玉木宏と申します。
杉下さんの名前はSKEでもかなり知られています。
切れ者で知識が豊富なすごい刑事だってメンバーの間でも評判です。」


玉木宏。


名古屋出身のイケメン俳優として名を馳せ、多くの人気ドラマに出演。
また、歌手としても活躍したが近年伸び悩みが指摘されるようになった。
しかし、アメリカでMBAを取得。さらにミュージカルの出演で芸の幅を広げていたときに UMGのアレックス・ゴメスCEOに出会い、日本のアイドルグループを世界に売り込む戦略を提案。
候補としてSKE48を挙げて最終的にSKE48の加入に成功。
そのまま所属会社のCOOとゼネラルマネージャーに任命されたのだ。

当初はファンからメンバーと遊ぶためだとか売名行為だという批判が根強かったが
玉木は積極的に戦略改革を取った。
チームをシャッフルし、48グループからメンバーを引き抜き、 位置づけを決めて競争心を高めることに成功。
さらに地域密着型の公演運営やメンバーのプライベート管理、 海外活動への対応などを行い、業界内での評判も次第に上昇。
今ではファンやメンバーから絶大な信頼を置かれ、 本業である俳優の評価も高まった。
434杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 14:16:02.51 ID:I7/rN0tQi
シーン4 UMGサカエプロモーション応接室

「まぁどうぞ。公演までここでくつろいでいてください。」
玉木はソファに腰掛けた。

「すみません。今日は全くのプライベートだというのにこんな場所にご案内して頂けて大変申し訳ありません。」
右京は玉木に頭を下げて用意された紅茶を飲んだ。

「気になさらずに。こんなことを言うのは不謹慎だと思いますが 貴方があの事件を解決に導いてくれたことが今こういった形になったと思っていますので。」
玉木は笑いながらお茶を飲む。


「ところでAKBでもエース格だった方々を引き抜いて初期からいるメンバーの方々と対立とかはないのでしょうか?
特にこれほど環境が変化したのですから皆さんもやはりピリピリしており、何かトラブルがあるのではないですか?
すみません。ファンとして気になってしまいましたので。」
「いえ、ファンならば気になられて当然です。ですが、メンバーの管理は万全です。
お互い競争相手ですから多少のことはありますが、でもこれまでもAKBとSKEは共演する機会が多かった分
抵抗はあまりないですね。やはり絆が固いというのは本当だったようです。
一部にはこちらへ移籍したメンバーを裏切り7などと呼ぶ人間もいるようですが、
彼女たちがどんな思いで移籍を決めたのかを知ればそのように呼ぶことはできません。」
「なるほど。しかし、全員をチームINともなれば納得しない方々もいるかもしれないと思いまして。」
「ちょっと待ってください。正式なチーム発表はまだです。
どうせどこかの雑誌かネットがいい加減なものを書いたのでしょう。」
「おやおや。そうだったのですか。それは存じ上げておりませんでした。」
右京は笑みを浮かべながら玉木の前にある書類を見つめた。
「それが新しいチームの構成ですか?」右京が書類を指した。
「さすがですね。悩みましたが、最終的に本社への了承も得て決まったものです。
公演後に発表します。では、私はこれで。」
玉木は書類を持って部屋を出た。


それを右京は黙って紅茶を飲みながら見つめた。
435杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 14:18:38.99 ID:I7/rN0tQi
シーン5 ささしまSKE48劇場

「さぁ皆様、大変お待たせしました。新生SKE48チームIN公演へようこそおいでくださいました。
私は本日司会進行させて頂くSKE48ゼネラルマネージャーの玉木宏と申します。
本日は通知しました通り松井珠理奈は腰の治療の為サンフランシスコにいるので休演ですが、 明日日本に帰国します。珠理奈元気かー?」
玉木の発言と同時に大型スクリーンに笑顔で手を振る松井珠理奈の顔が映し出されると 会場からは大きな歓声があがった。


「さぁ本日は皆様お待たせいたしました新チーム構成とリーダー、センターの発表に移ります。 しかも、今日はすぐにチームIN、チームKが公演を行います。
突然なので最初は皆様から募集したリクエスト曲の公演、 さらには世界で発売される新曲の発表を行いたいと思います。では、これよりチームINより発表します。」
さらなる歓声が上がり、観衆のボルテージは最高潮に達している。


「いやぁ凄いなぁ…。」
尊は唖然とするばかりだ。

「とても気になりますねぇ。まぁ大体の予想はついておりますけど。」
右京はメモ帳を胸ポケットから取り出し、それを見ながらスクリーンの方を見る。

すると入口の方向から慌てて入ってきた米沢守の姿があった。


「いやぁすみませんな。まさか新幹線で寝過ごして神戸にいて引き返してきたので。
良かった発表までに間に合って。」
息切れを起こしていた米沢守に尊は水を差し出す。
米沢守は一礼して一気に飲み干してしまった。

「それでは発表します。名前を呼ばれたメンバーは起立し、 ステージへ上がってください。皆さん!準備はいいですか?」
玉木の声にファンからの大きな歓声が沸き上がる。




「では、参ります。チームINのリーダーは…。」
436杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 14:20:42.49 ID:I7/rN0tQi
シーン6 JR名古屋駅6番ホーム

「いやぁ驚きましたな。まさかの布陣ですな。」
米沢守は新メンバーのリストを書いたメモを見ながら感心していた。
「チームINは個性の高いメンバーを揃えたようですね。
日本ではなく海外の活動を重視する分レベルの高いメンバーを据えたということでしょう。
実にうまい戦略ですねぇ。」
右京は冷静にチーム構成を論じている。
「それにしても新曲がいきなりのボン・ジョヴィとは…。 さらにタイアップでジュリナの初ヒロイン作の主題歌ですぞ。 相手もダニエル・ラドグリフ。スケールが違いすぎます。」 ら
「さらに、玲奈さんはCSI科学捜査班の日本人初のレギュラー出演です。
いやぁあのシリーズは僕も大好きなので嬉しいですね。」
「今日はサプライズだらけでしたな。
いやぁ仕事を休んで名古屋まで来た甲斐があったというものですな。 次のK公演もどうなることやら。」
米沢守は心を弾ませていた。


「しかし、チームKのセンターが内田さんというのもある意味でサプライズですね。
じゃんけん選抜で見事1位になった時は良かったですが、 その後は総選挙も圏外で人気も下がり傾向だったのですが、 突然SKEに移籍することが決まったときに再び注目されるようになりました。
何しろ彼女だけオファーが来たようですから。 内田さん自身も再起を賭けたいと移籍会見で語っていましたね。
それでセンターの抜擢とは彼女にとっては大きなことだと思いますよ。」

「何かここまで来たら話についていけませんよ。」
尊は呆れ顔でミネラルウォーターを飲む。

「あれ彼女がAKBにいるのに何故ですか?」
米沢守が笑みを浮かべて尊を見る。

「いや、別に彼女では…。」
「おやおや、神戸君。篠田さんを守りたい。 事件後そう仰っていたあの言葉は嘘ですか?」
「いや、嘘じゃないですけど…。」
二人に茶化されている気分がして尊は早く東京に帰りたいと思った。
437杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 14:23:35.74 ID:I7/rN0tQi
シーン7 岐阜市 やながせSKE48劇場

岐阜市柳ヶ瀬商店街。
岐阜市最大の商店街であり、美川憲一の「柳ヶ瀬ブルース」の発祥の地としても知られている。
近年は郊外の大型ショッピングモールや市内電車の廃止などから かなりの衰退が見られたが、最近では再活性の動きが官民で動き始めて 少しずつ活気を戻しつつある。

今回のSKE48劇場の誘致成功は再活性化の大きな引き金として地元では大変な歓迎ムードであった。

「ほぉ、ドン・キホーテの8階ですか。
AKB48劇場と同じで何だか親近感が湧きますなぁ。」
米沢守は心を弾ませている。


「元々はメルサという商業施設でしたがドン・キホーテが買い上げて
オープンさせました。これにより若年層を戻したいそうですし、 SKEの劇場が出来上がったことで更に活性化を見込めると思いますねぇ。」
右京は劇場の様子を眺めていた。つくりは完全にAKB48劇場を似せていた。


「しかし、名古屋の寮から通うのに大変なのではないですかな?」
米沢守が尋ねる。

「いえいえ、名古屋の寮はチームINのメンバーとスタッフだけ。
その他のメンバーは羽島にある寮に住まわせています。」
腕を後ろに組んだ玉木が歩み寄ってきた。


「なるほど。ここでも競争力を身につけさせたいと思ったのですね。」
「えぇ、羽島の寮は主にトレーニング、レッスンが主流です。 名古屋じゃ限界があります。羽島なら名古屋でも三重でも近い位置にあるので便利ですよ。 新幹線の駅もあり、高速のインターも近くで環境もいいですしね。」

SKE48の本社寮は完全個室、門限なし、完璧なセキュリティなどが完備され、
都心にも近いのが利点である。
しかし羽島にある寮は世紀メンバーでも2人部屋、 研究生は4人部屋であり、朝6時起床、夜10時就寝を義務付けられ、 完璧なスケジュールのもとで生活を行う。

スケジュールもチームごとに違い、上へ行くほど緩くなっている。 これも競争心を磨かせる為であるという。
438杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 14:25:59.12 ID:I7/rN0tQi
シーン7-2

「副社長。ちょっと…。」
何やら腰の低い眼鏡をかけた男がやって来た。


「おや、そちらの方は?」
右京が尋ねる。

「彼はこの劇場支配人兼チームKのマネージャーでもある高木英智君です。 なかなか優秀な若者ですよ。この柳ヶ瀬の為に頑張っておりましたから。」
「い、いや。僕はそこまで…。」
高木は頭を下げっぱなしだった。

「ところでどうしたんだ?」
「そ、それが、内田がまだ出てこないんです。みんな集まっているというのに…。」
「どうせ緊張してるんだろ?しかし時間厳守って言ったはずだ。全く。」
「おやおや、どうかなさいましたか?玉木さん。」
「あぁいえ、では、楽しんでくださいね。」

玉木はそう言うと高木と一緒に
スタッフ専用口から中へ入っていった。


「何やら気になりますねぇ。」
右京は専用口の方を見つめる。その時だった。

「キャー!」
女性の甲高い悲鳴が聞こえた。慌てて右京らは悲鳴が聞こえた方向へ駆ける。スタッフ専用口を入り、廊下を右に曲がったところで足を震わせて泣いている加藤るみの姿があった。


「どうしましたか!?」
右京がるみの元へ駆け寄る。

るみは震えた右手で部屋の方を指した。


右京が楽屋を覗くとそこにはぐったりと仰向けに倒れている 内田眞由美の姿だった。

右京が彼女のもとに行き、脈を確認する。
右京は尊に向かって首を横に振った。


「一体何があったというんだ?」
玉木らが駆け寄ってきた。そして内田の遺体を見て愕然とした表情になる。

「玉木さん。すぐに劇場を閉鎖してください。それから警察に連絡をお願いします!」
右京が玉木に向かって言った。

「いや、け、警察って…。」
玉木はまだ状況が飲み込めていないようだ。


「早く!」
「わ、分かりました!おい高木!劇場の鍵全部閉めろ!誰も出すな!」
「は、はいぃぃ!」

そう言って玉木と高木が駆け出した。
439杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 14:28:02.27 ID:I7/rN0tQi
シーン8 やながせSKE48劇場ホール

「えー、岐阜県警捜査一課警部の長良と申します。 こっちが揖斐川警部補。皆さんは参考人として事情聴取と手荷物検査に応じてもらいます。 よろしいですね?」
メンバーは泣いていて話を聞いている状況にはなさそうだ。

その場に立っていた右京が右手を挙げた。

「すみません。被害者の内田さんは殺害されたということでしょうか?」
「な、何だあんたいきなり!」
「申し遅れました。私警視庁の杉下と申します。こちらが神戸君、 そして鑑識の米沢さんです。本日はプライベートで参りました。」
「あれ、杉下ってもしかして特命係の?」揖斐川が右京を指す。


「えっ!警視庁の切れ者で確か秋元康さんの殺人事件の解決にも貢献したっていうあの杉下右京警部? いやいやこれは大変失礼しました。あなたの名声は岐阜にも届いておりますよ。」
右京のことを知った長良と揖斐川は右京に握手を求め、快く応じていた。

「それで状況は?」
「えぇ被害者の内田眞由美の死因は絞殺ですね。多分何か紐のような物で絞められたのでしょう。現場を調べても自殺や事故とは思えるものはなく、
遺体の状況も見て第三者が首を絞め、殺害したものだと判断しました。 遺体の状況から死後一時間も経過していないことが判明しています。 つまり、犯人はここにいる誰かではないかと。」
「そうでしょうね。劇場は満員で一般の出入口から逃げることは不可能ですし、 出演者用の出入口には特殊なセキュリティが設置されていてマネージャーがいないと 出入りもできないようになっているそうですからね。」

その話を聞いていたメンバーたちはさらに動揺している様子だ。

右京はそれをただ見つめていたのであった。
440杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 14:32:13.01 ID:DgrbuVwS0
シーン9 やながせSKE48劇場楽屋

事件現場となった楽屋に入る右京。右京はまず楽屋の中を見渡す。
約4畳分の和室のようになっており、中には内田の鞄、化粧台には化粧用具が散乱している。

どう見ても抵抗をした様子が見られない。

「変ですね。そのまま絞殺されたのであれば普通は苦しくて抵抗をした様子も見られても不思議はありません。
寝ているときにでも襲われたのかもしれませんが集合時刻が近づいているなかであまり考えられませんけどねぇ。
そういえばここの楽屋は内田さんだけではないようですが、どなたが?」
右京が高木に尋ねる。

「あっウチですけど?」
斉藤真木子が右手を挙げた。

「斉藤さん。あなたが最後に内田さんを見たのは何時頃だったのでしょうか?」
「確か集合時間の20分前ぐらい前やったと思います。 早よせな遅れるでって言ったんですけどそのまま無視してケータイいじってましたわ。」
「斉藤さんの証言からすると犯行時刻の10分前。普通にケータイをいじっていたとなるとすぐに眠るのは厳しいでしょう。
ですから何か薬品を嗅いで気絶させられてそのまま絶命した可能性が高いでしょう。」
右京がそう言うと米沢が床を見渡して内田が倒れていた場所の付近に わずかな不審なシミがあるのを見つけた。

「鑑識さん。あの部分にあるシミの成分を調べてください。」
米沢に言われた鑑識官がシミに近づき検査薬で調べたところ陽性反応が出た。

「よし、全員に手荷物検査だ!急げ!」
長良がそう言うと足早にホールへ駆けていった。

「これで出れば問題ないんですけど。」
尊がその様子を見つめながら言う。

「そんな簡単に見つかるような気がしませんけどねぇ…。」
右京は冷静に室内を見渡していた。

手荷物検査を実施したものの右京の読み通りメンバーやスタッフの手荷物からは何も見つからず、 さらに観客からも見つからなかった。

結局県警は全員を帰すという決断を下した。
441杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 14:34:50.95 ID:DgrbuVwS0
シーン10 SKE48羽島メンバー寮食堂

玉木に無理矢理頼み込んで右京らは羽島のメンバー寮にやって来た。


県警は内田の部屋の搜索に入り、捜査員が既に何点か荷物を運んでいる。
内田と同部屋だった川栄はただ呆然としている様子だ。

事件を受けてメンバー全員がメンバー寮に召集された。
普段は名古屋が中心のチームINのメンバーまでが集められた。

食堂に一斉に集められたメンバーら。
そしてマイクスタンドの前に玉木が歩み寄り、一礼した。

「食事の前に申し訳ない。既に承知のように内田が柳ヶ瀬の劇場で亡くなった。
非常に残念で彼女を失ったことへの悲しみは大きい。 その彼女の尊い命を奪った犯人は未だに見つかっておらずこれ以上君たちを危険に晒すわけにはいかない。
そこで、本社と協議の結果、チームINを含む全メンバー、スタッフは逮捕までこの寮で生活してもらう。 公演も中止、明日の珠理奈の帰国出迎えをするINのメンバー以外明日以降外出も禁止する。」
それを聞いたメンバーらは一同に話をし始める。


「静かに。そして、今夜は無理を言って警視庁の杉下警部、神戸警部補が護衛を引き受けてくださった。 非番なのにこうして君たちの安全確保の為に協力してくださるお二人にまずお礼をしなければいけない。
杉下警部、神戸警部補どうもありがとうございます。」
玉木がそう言うとメンバー全員が起立し、右京らに一礼した。


「いえいえ、僕たちから希望したわけですので逆に無理矢理この場に入ってしまい申し訳ございません。」
右京はメンバーらに一礼する。

「じゃあここまでで食べよう。 ショックが大きくて食欲もないかもしれないがそれでは内田も悲しむ。 みんなが元気になることが弔いになる。だからしっかり食べるように。」
玉木がそう言うと全員が手を合わせて食事を始めた。
442杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 14:36:28.39 ID:DgrbuVwS0
シーン11 SKE48羽島メンバー寮スタッフルーム

「一通りの見回りが終わりました。異常ありませんでした。」
右京がそう言って尊に懐中電灯を手渡す。

「じゃあレッスン場付近を見てきますね。」
尊はそう言って部屋を出た。

「しかし、一体誰が内田を…。」
玉木が台本を見ながらつぶやいた。

「それはまだ何とも。一体内田さんの意識を奪った薬品の種類もまだ鑑定中ですし、
何故見つからなかったのかも考えないといけませんからね。」
右京はそう言うと紅茶のティーバッグをカップに入れてポットのお湯を注いだ。

「それは、次のドラマのですか?」
右京は、玉木が読む台本を見る。

「ええ、脇役ですけどね。 でもこんなことになって当分はSKEの仕事に専念しようと思います。
何しろAKBに続いて関係者が殺害されたのですから。
杉下さんはまさかメンバーの中に犯人がいるって思っていらっしゃいますか?」
「それは分かりませんが、死亡推定時刻、現場の状況を考えると可能性は高いと思います。
ましてや内田さんはAKBからの移籍組で早々と新チームKのセンターに抜擢されました。 創設時からのメンバーもいますし、このことを快く思われていないメンバーがいても不思議はありません。」
「僕は信じたくありませんけどね。今でも内田の死を受け入れられないんです。
センターが決まってあれだけ喜んでいたのにその日に命を奪われるなんて想像するだけで…。」
玉木は涙が出てきて右手で目頭を抑えた。
右京はハンカチを差し出した。

「お察しします。新たに生まれ変わった時からあなたは頑張りを見てきたはずですから
誰よりも辛いことでしょう。僕もファンとして胸が痛みます。」
「杉下さん…。犯人を捕まえてください。」
玉木がハンカチで涙を拭って言う。

「もちろんです。次は僕が行きましょう。しばらくお休みになってください。」
右京がそう言うと玉木は会釈をしてソファに横になった。
443杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 14:39:51.81 ID:DgrbuVwS0
シーン13 翌日 岐阜県警察本部 科学捜査研究所

右京らは長良に呼び出されて岐阜県警本部にやって来た。
右京らは長良に案内されて鑑識課に向かう。どうやらシミのあった薬品の成分が分かったようだ。

「こちらが科捜研の分析官長谷部基宏さん。シミの成分分析を担当してくださいました。」
科学者とは思えぬ爽やかな顔立ちの長谷部が挨拶をして右京と握手を交わす。
「早速ですが、このシミの成分は?」
「はい、詳しく分析した結果、これはスコポラミンであることが判明しました。
これは主にチョウセンアサガオ、ヒヨスの種子や葉に含まれており主に麻酔薬で使われる成分ですね。
しかし、麻酔薬に使用されるものは通常他の成分も混ざっています。
他にヒヨスチアミンやスキミアニンなども検出されたので
恐らく犯人が自分でヒヨスの種子や葉から抽出したものではないかと考えられますね。」
「じゃあ毒殺も狙っていたということでしょうか?」尊が尋ねる。
「それは分かりません。
しかし、何故毒を用意しているのにさらに首を絞めたのでしょうか?
そして、犯人は凶器の紐は隠して、床に落ちたシミは気づかず何もせず立ち去っている。
変だとは思いませんか?」
「そうですね。確か畳だから垂れれば気づくでしょうし、
拭き取った後もなかったですからね。そう考えるとおかしいですよ。」
「僕の推測はこうです。犯人は用意していたスコポラミンを使って内田さんに嗅がせて気絶させた。
絶命させたと思ったら息があったので慌てて持っていた紐か何かで首を絞めたということでしょう。
首を絞めたのは予想外の出来事だったに違いありません。」

そこへ揖斐川が駆けてきた。
「警部!内田眞由美の司法解剖の結果が出ました。
死因はスコポラミンによる中毒死で死後まもなく首を絞められたのではないかということです!」
「さすが杉下警部!推測通りじゃないですか!」
右京は長良らが驚いているのを尻目に鑑定結果が出ているパソコンの画面を見つめていた。
444杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 14:41:07.88 ID:DgrbuVwS0
シーン14 岐阜中央警察署 特別捜査本部内

「あとは死因となったスコポラミンをどこで手に入れたのでしょうかねぇ?」
右京はずっと現場写真を見ていた。
「ヒヨスっていうのは特殊なもんですか?」
長良が尋ねる。

「ヒヨスは日本国内では野生のものはなく、製薬会社などで製薬原料として栽培されているのです。 そんな簡単には手に入りません。」
右京がスマートフォンに映し出されたヒヨスの花の画像を見せる。

「あれ?この花どこかで見たことがありますよ。」
揖斐川が画像を見て長良にそう言った。

「おい!どこでだ?」
長良が揖斐川に詰め寄る。

「確か昨日羽島に行った時です。確か被害者の住んでいた 部屋の裏手にあるところのビニールハウスにそんな花がありましたよ。」
「長良さん。寮周辺の地図を持ってきてください。」
それを聞いた右京は長良に地図を要求し、
長良は警官から地図を渡されて右京の前のテーブルに広げた。

「確かここが寮ですね。その隣が…濃尾製薬の本社工場!」
尊が地図を指して叫ぶ。

「農尾製薬は確か医療用の薬品を製造しているところです。 主に麻酔薬などですね。そうなればヒヨスも栽培されているはずです。 神戸君、行きましょう。」
右京はそう言うと椅子に掛けてあった背広を着て足早に駆けていく。


それを尊、長良、揖斐川が追いかける。
445杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 14:43:39.25 ID:DgrbuVwS0
シーン15 SKE48羽島寮 内田・川栄の部屋

「あの、何で我々はここに来たんですか?」
尊が首を傾げる。

「農尾製薬の調べは県警の方にお任せしましょう。 僕らはあくまで休暇中のプライベートの身ですからねぇ。 勝手に動けばまた内村部長が騒ぎ立てるのは目に見えていますから。」
「もう十分マズイことしてますけどねぇ。今もですけど。」
尊はそう言って内田の机を見ている。

右京は窓の外を見ると庭園で作業をしている向田茉夏の姿を見つけた。

「おや、それはイチゴですか?」
右京が茉夏の隣にしゃがみこんだ。

「えぇ、美人姫っていってこの近くの農家さんから苗を分けてもらったんです。
すごく大きい実をつけるんですよ。」
茉夏は笑顔で花に水をじょうろであげている。

「もうすぐ収穫の時期ですね。そういえば向田さんはイチゴが大好きだそうですね。」
「はい。だからこのスペース借りて作らせてもらってるんです。
やっぱり自分で作ったイチゴを食べるのが一番美味しいから。それに…。」
茉夏がじょうろを置いて下を向いた。


「どうかなさいましたか?」
右京が悲しげな表情を浮かべる茉夏を心配した。

「私、今までチームKUのセンターとして頑張ってきたんですけど何かダメでいろいろチャンスも貰ったのに 結局選抜も外されて今回も仲のいいメンバーはチームINやSなのに私はKで しかもセンターまでAKBから来た内田さんに取られちゃって…。
私なにやってるんだろうって思った矢先にこんなことが…。」
茉夏の目から涙が出ている。

右京はポケットからハンカチを出して手渡した。
「向田さん。イチゴも立派な実を付けるには相当手間を掛けなければなりません。
農家の方も立派に作れるようになるには大変苦労されているようです。
あなたはまだお若いですし今の苦しみや辛さはいずれ大きな実となることでしょう。
少なくとも僕はそう思います。」


「杉下さん…。」
茉夏は涙を拭いて笑みを浮かべた。

「杉下警部!長良警部らが呼んでますよ。」
尊が叫ぶ。


「分かりました。では、僕はこれで…。」
そう言うと右京は室内へ戻っていった。


茉夏はそれをじっと見つめていた。
446杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 14:45:36.82 ID:DgrbuVwS0
シーン16 SKE48羽島寮 スタッフルーム

「やはりなくなっていましたか。」
右京が紅茶を飲む。

「えぇ、昨日は操業停止日で誰も出社しておらず
今朝研究員の方がヒヨスの花が五本ほどなくなっているのに 気づいて最寄りの交番に届けたそうです。
よく見たらフェンスが壊れていて修理せずに放置されていました。 相当経営が苦しいようですわ。」

農尾製薬に事情を聞いたところ麻酔薬の製薬原料として栽培していた ヒヨスが栽培されていた庭園から5本ほど抜き去られたという。一昨日の夜10時には全てあったというのだが、 翌朝7時に出社したときになくなっていたそうだ。

しかも、経営が厳しい分セキュリティが甘く、 普段被ってあるフェンスは錆びで壊れており、 出入りをしようと思えばできるような状況であった。

「寮の隣にあるフェンスも壊れていて意図的に壊れたものじゃないので
誰が入って抜いたとしても不思議ないですよね。」
揖斐川が頭を掻いている。

「つまり犯人は植物に非常に詳しい人物かもしれませんねぇ。 それにしても劇薬を製造する製薬会社で、これ程セキュリティが甘いとは驚きですよ。」
「一応厚生労働省には通達行ってますからあの会社もたっぷりお灸を据えられることでしょうね。」
右京も長良も農尾製薬の管理体制に呆れるほかなかった。


「問題はそのヒヨスからどうやって凶器である毒を作って劇場に持ち込んだのかです。 この辺りが分からないとなると厳しいですね。」
右京はそこだけが分からない様子でずっと現場の見取り図と寮近くの地図をずっと見つめていた。
447杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 14:48:42.38 ID:DgrbuVwS0
シーン17 SKE48羽島寮 食堂

「おや、柏木さんではありませんか?」
食堂へ入ってきた右京が一人外を眺めている柏木を見つけた。

「あぁ、杉下さん…。」
柏木の表情は冴えない様子だ。
「おやおや、元気がないようですねぇ?やはり秋元さんに次いで内田さんと 大事な方々が悲惨な死を遂げた。精神的にも辛いことはお察しします。」
「ありがとうございます…。」
柏木は小さく会釈して水を飲む。

「ところでお尋ねしたかったことがあります。」
右京が隣の椅子に腰掛ける。

「何でしょうか?」
「何故SKEへ入られたのですか? あなたはチームBのキャプテンで渡辺さんや他のメンバーを置いてまで 移籍されたのには相当な理由があると思いましてね。
すみません。細かいところが気になる。僕の悪い癖でして。」
「いえ。私はメンバーたちの為、AKBの為に移籍してきたんです。」
「そうおっしゃいますと?」
「御存知のとおりAKBはあの事件で秋元プロデューサーを失い、
何とか劇場でやっていますが未だにお客さんは入りませんし、
公演中も散々悪口を言われてそれに耐えて頑張っています。
そこへ私にSKEへの移籍話が来たんです。
SKE側はあらかじめ誰を引き抜くか決めていたようで まゆゆは入っていなかったんです。それで悩みました。
キャプテンである私が側にいないとという気持ちと何とかAKBを元に戻したいという気持ちで。
でも、最終的に玉木さんから今は辛いがいずれ報われる。
SKEで人気と実力をつければAKBは復活する。そうなることを約束するって。
だから悲しかったけど移籍を決めました。」
「なるほど。ところであらかじめ決めていたというのは本当ですか?」
「えぇ、将来性、知名度、個性、出身地などで決めたと言っていましたけど…。」
「では、何故内田さんにも声がかかったのでしょうか?」
「それはみんな言っていました。何でうっちーだけ声が掛かったんだって。
多分運が強いところが評価されたんじゃないかって話してましたけど。」
右京はそれを聞いて目を見開かせた。


「柏木さん。どうもありがとう。」
右京は足早に食堂を出た。
448杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 14:50:47.89 ID:DgrbuVwS0
シーン18 SKE48羽島寮 スタッフルーム

「玉木さんにお聞きしたいことがあります。」
右京は部屋に入るなり中央のソファで書類を見ていた玉木に尋ねる。

それに気づいた玉木は書類を置いた。

「杉下さん。どうかなさいましたか?」
「AKBから引き抜いたメンバーを決めたのはあなたではないのですか?」
「いえ。私はただ引き抜くメンバーのリスト表をもらって交渉を行なっただけです。
全て本社の意向で決められてしまいました。
私もリストを出したのですが、結局は本社が出してきたもので行いました。」
玉木は不満そうな表情をする。


「あまり納得されていないようですね。」
「えぇ。もう終わったので言えますけど本社側は全て私に一任すると
言いながら引き抜きメンバーにチーム構成にまで口を出してきたんです。
内田もそうです。元々リストアップされてなかった内田も突然上がってきて
しかもセンターにしろと言われました。
もし本当のことをメンバーが知ったらと思うと…。」

「本当のこととはどういうことですか?」
右京は玉木に尋ねて話の一部始終を聞いた。




「なるほど。これで動機は分かりました。
あとはどのように劇場へ毒を持ち込んだかが分かれば謎は解けますね。」
「しかし、まさかそんな…。」
玉木の顔は青ざめていた。すると右京は玉木のスマートフォンに目が止まった。

「おや、このストラップは何ですか?」
「あぁこれは、ボールくんストラップです。 野球ゲームのPRの仕事で行ったときにメンバー全員に配られたものです。」
「なるほどそうでしたか。これで分かりましたよ。全てが。」
449杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 14:53:28.98 ID:DgrbuVwS0
シーン19 SKE48羽島寮庭園

庭園の雑草置き場で作業をしている茉夏。

その背後から右京、尊、長良、揖斐川、玉木、高木が歩み寄ってきた。


「おやおや、向田さん。何をなさっているのですか?」
「いえ、イチゴの周囲にあった雑草を抜いたので捨てに来たんです。」
茉夏は明らかに動揺している様子だ。

「では、何故スカーフが雑草と一緒に入っているのでしょうか?」
右京がそう言うと茉夏はゴミ袋の中から見えていたスカーフを見て唖然とした。


「あなただったのですね。内田さんの首を絞めたのは。」
茉夏はその場にしゃがみ込んだ。

「あなたは本来チームKのセンターとして玉木さんから言われていました。
ところが発表されたときは内田さんがセンターという形になった。 それが許せなかったわけですね。」
「そうです…。私は今度こそ一からやり直すって誓って一生懸命ダンスの練習もしたし、 笑顔のこともちゃんとやったんです。それなのに何で内田さんって。
もう私はそこまで落ちぶれたんだって思ったらどうでもよくなっちゃって…。だから眠ってる内田さんの首をそのスカーフで…。」
茉夏は涙を流す。


「向田さん。あなたはイチゴが大好きで懸命に育てていらっしゃいました。
いずれ大きな実を付けて自分も飛躍したいともおっしゃっておられましたね。
それなのに、あなたは一時の絶望感にやられてしまったようです。 それが僕には残念でなりません。」
右京は険しい表情をしている。

「刑事さん。私、警察へ行きます。」
茉夏がそう言って両手を差し出す。

「お待ちください。向田さん。あなたが首を絞めたとき、 彼女は既に絶命しておりました。そう、高木さん。 あなたが作ったヒヨスの毒で…。」
右京がそう言うと全員が一斉に高木を見る。

高木は動揺を隠せないでいた。
450杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 14:56:09.53 ID:Sh3hRQU4i
シーン19-2

「な、何を言ってるんですか?」
高木は苦笑いをしている。

「あなたのことを調べました。
あなた濃飛大学の薬学部に在学していたようですね。
しかも専門は麻酔薬の研究。大学の論文も麻酔薬の研究です。
それで研究用にヒヨスも取り扱っていた。しかもあなたの出身は羽島で農尾製薬のすぐ近くですよね。
あなたしか考えられないのですよ。そんな巧妙なことが出来るのは。」
右京は高木を見つめる。


「はぁ?じゃあ教えてください。俺がどうやって内田を殺したって言うんですか?証拠は?」
高木が声を荒らげる。

「あなたが殺害した方法はコレです。」
右京はそう言うと右手に持ったボールくんストラップを見せる。それを見た高木は固まった。


「ご覧のとおりこれはクッションで出来ています。
あなたはこのストラップにヒヨスの毒を染み込ませてそれを
内田さんの鼻に当てて嗅がせた。程なく内田さんは絶命。
多分鼻についた液体が落ちてシミがついたのでしょう。
あなたは気がつかずにそのまま去ってしまったようですね。」

「あぐ…、うぐ…。」
高木は体を震わせていた。

その時誰かと電話をしていた長良が携帯電話をポケットに入れて右京の耳元で何かを囁いた。


「今、連絡があり劇場のゴミ集積場からストラップが発見され、
シミと同じ成分が検出されたそうです。
多分あなたの表皮もついているでしょうから証明されるのは時間の問題と言っていいでしょう。
それならばここで正直にお話ください。」
右京がそう言うと高木は不気味な笑みを浮かべた。
451杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 14:57:20.43 ID:Sh3hRQU4i
シーン19-3

「俺は最初から茉夏がセンターにならせるのが目的だったんだ。 そうなるはずだったのに玉木さん。 あんたは何故かあんなAKBでも干され気味だった内田を連れてきて
新生チームKのセンターに据えやがった。
そんな侮辱許されてたまるものか!あいつもあいつで浮かれやがって。
お前のいるポジションの為に頑張った連中がいるのが報われるべきだと思ったら
これしかないと思ったんだ。」
高木はそう言うとナイフを出して茉夏の首に当てた。

「高木さん!やめなさい!」
右京が叫ぶ。

「うるせぇ!もう終わりだ。だから俺は茉夏と共に逃げてやる!
車と百万用意しろ!でなきゃタダじゃ済まさねぇぞ!」
完全に投げやり状態で興奮している高木。

怯えて泣いている茉夏。

何とか刺激せずに解決方法を考える右京。

その時だった。

「ぐぅ!」
硬式ボールが高木の背中に当たり、
その瞬間茉夏は右京の方へ駆け寄る。

だがその隙に高木は走り出し、その後を長良と揖斐川が懸命に駆けて後を追った。


「大丈夫ですか?少し休みましょう。」
右京はそう言うと矢神と仲川がやってきて茉夏を抱えて 医務室へ連れていった。

右京はボールを拾い投げられた方向をじっと見つめた。
452杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 14:59:20.83 ID:Sh3hRQU4i
シーン20 SKE48羽島寮 宿直室

結局高木は逃亡し、緊急手配された。

一斉検問を実施しているものの未だに発見には至っていない。

右京は食堂で紅茶を飲みながら時計を見ていた。

尊もミネラルウォーターを一口飲む。そこへ秦佐和子が現れた。

「あの時はお見事でした。おかげで向田さんの命は救われましたよ。」
右京はそう言うと紅茶のカップを持って秦のもとへ歩み寄る。

「いやぁ物陰からボールで犯人を当てて人質を救う。 これはチヨダでも採用される緊急時の人質救出マニュアルにもあります。
あなたは実に忠実に実行した。優秀な直轄部隊員ですねぇ。秦佐和子警部補。」

「えっ?じゃ、じゃあ彼女が?」
尊が秦を指して唖然としている。


「はい、警察庁警備部警備企画課秘密公安部直轄部隊捜査員で警部補の秦佐和子です。」
秦はそう言うとスマートフォンにある秘密公安部の証明書を見せた。
「随分とご活躍されているようで。」
右京が笑みを浮かべる。

「えぇ、何とか選抜に入りエース格のチームにも潜入できました。 あと小野田官房長は誠に残念です。私をここに送ったのも官房長でした。
ここに来る前に官房長。あなたのことを心配していましたよ。」
「そうですか。それで彼女は大丈夫でしょうか?」
右京は自販機からジュースを取り出して秦に渡した。

「えぇ…。でもこの事件で何か様子が変なんですよ。」
秦が不安そうな表情をした矢先のことだった。


「きゃあああああああ!!」


女性の叫び声が聞こえた。
右京たちは慌てて部屋を出て叫び声がした方向へ駆けていく。
453杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 15:00:53.93 ID:Sh3hRQU4i
シーン21  SKE48羽島寮 女子トイレ

女子トイレに入った右京たち。
そして入って戸が閉まっている二番目の個室で先に駆けつけていた高柳が何度もノックをしている。

「どうかしましたか?」
「茉夏がトイレに行きたいって言うから連れてきたんですけど急に叫び声がして。」
高柳が泣きそうな顔をしている。

「どいてください。」
秦は特殊な道具を使って見えないように鍵を開けた。

その瞬間便座の上でぐったりとしている茉夏の姿があった。

慌てて右京が脈を見る。

「まだ息があります。しかし救急車を待っている時間はありません。 長良警部。パトカーですぐに近くの病院へ連れていってください。」
「分かりました。」
長良はそう言い、揖斐川が茉夏を抱きかかえて 共に駆けていった。


右京はその場にしゃがみ込んでトイレの壁を右の拳で思い切り叩きつけた。

「何故でしょう。6年前はこんな風ではなかったはずです。 しかし何故ここへ来て同じことをやったのでしょう。」
右京はつぶやく。


「6年前って一体何ですか?」
尊が尋ねる。

「僕としたことが迂闊でした。 僕がここへ来なければこんなこともなかったかもしれません。 まさかこんなことになるとは…。」
右京はすっかり青ざめていた。


「杉下警部。昨日から全然寝てませんよね。ここは休んだほうがいいですよ。」
尊はそう言って右京の手を引っ張ってトイレを出た。

右京らがトイレの前に出た瞬間だった。
454杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 15:02:25.87 ID:Sh3hRQU4i
シーン22 SKE48羽島寮化粧室前廊下

「6年前と同じ悲劇を出してしまいましたね。杉下警部。」
右京らが振り向くとそこに立っていたのは松井玲奈であった。

「お久しぶりです。松井玲奈さん。あの時以来ですね。 まさかあなたがアイドルになられているとは驚きでした。」
「えぇ。私はあの時の真実が知りたいんです。
だからこうしてアイドルになったんです。百合が叶えられなかった夢を。
そして百合の命を奪った奴を突き止めるために。」
玲奈は目を潤ませていた。


右京はただ冷静に見つめている。
「玲奈さん。あの時私の力が及ばずにこうなってしまい大変申し訳ありませんでした。
ですが、今こそ真実を明らかにしてみせます。
あなたの願いを叶えるお手伝いをさせては頂けないでしょうか?」
「お手伝い?ふざけたこと言わないでよ。
あの時も絶対犯人を見つけるって言って結局手を引いたじゃない!
許せなかった。そしてもう警察は信用できない。自分でなんとかするしかないって
そう思ったわ。」
玲奈は拳を震わせている。


「お気持ちは分かります。でも一人で解決するのはとても危険です。
僕たちにも協力させてもらえませんか?」
右京は深く頭を下げた。尊はここまでする右京を見て唖然とした。


「どうせそう言うと思っていました。でも私の気持ちは変わりません。
それを伝えたかったから昨日いたのにまさか違う刑事さんが来てしまったのは
予想外でした。」
「えっ?じゃあ昨夜は眠れないからいたわけじゃないの?」
尊は驚いた表情で尋ねる。


「とにかく。もうこれ以上干渉しないでください。あなたは百合を殺したも同然です。
あなたがあんな風にしなければ百合が死ぬことはありませんでした。では。」
玲奈はそう言うと涙を流しながら足早に戻っていった。


右京は黙って見つめているしかなかった。

「杉下警部。今の話は本当ですか?あなたが殺したって…。」
尊が尋ねる。


「えぇ。僕は彼女の親友と心を奪ってしまいました。とても罪深いことです。
何とかしたいそう思ってここへ来ました。」
右京はそう言った後、しばらく沈黙の間が続いた。
455名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/24(水) 15:02:27.34 ID:QvDrp6CGO
保守
456杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 15:03:35.65 ID:Sh3hRQU4i
ラストシーン 岐阜羽島駅

「神戸君。君は先に東京に戻ってください。僕はこのままここに留まります。」
右京はそう言うとスマートフォンを取り出して電話をかける。


「長良警部ですか。杉下です。至急本部長に掛け合って警視庁との合同捜査本部を設置するように言ってください。えぇ6年前の事件と繋がりがあると思われます。えぇよろしくお願いします。」
右京はそう言って電話を切った。

「あの杉下警部。」
「何でしょう?」
「6年前に一体何があったんですか?」尊が尋ねた。
「それを知りたければ明日亀山薫君に会ってください。
彼なら事情を知っています。今日本にいますから。」
右京はそう言うと薫が泊っているホテルが書かれたメモを渡した。
「分かりました。」尊はそう言って荷物を持つ。
「あぁ、それからもうひとつ。」右京が尊を呼び止めた。
「何ですか?」尊が振り向く。
「これが君と僕との最後の事件になるかもしれません。」
右京はそう言うとそのまま立ち去ってしまった。
尊はますます真相を知りたいと思うようになったのであった。


第4話「最後の特命-少女たちよ-」完

このお話はフィクションです。
457杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 15:04:37.18 ID:Sh3hRQU4i
>>455

私の連載中に余計なことをするのは関心しませんね
458杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 15:05:23.82 ID:Sh3hRQU4i
というわけで第四話終わりです
ありがとうございました
459名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/24(水) 15:22:37.97 ID:XAiO6dEJi
何だこのコピペだらけのスレは⁉︎
460名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/24(水) 15:31:37.01 ID:t4gtDpuX0
壱も消えたしもう要らなくないか?
461名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/24(水) 17:00:39.21 ID:8rL24EsX0
前スレ守ってくれた428さんや3515さんなどの続きが気になるところですけど
このままなら流石にね・・・
462名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/24(水) 17:17:04.68 ID:CJikwUZw0
保守
463名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/24(水) 18:34:00.66 ID:TzIhHeO5i
>>461
428氏も3515氏も今回の壱氏の言動を見て幻滅したことだろう
恐らく保守してるのは彼だろう
だがもう昔には戻れない
464名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/24(水) 19:10:22.35 ID:wX/yDrKK0
>>461
一応428さんや3515さんのは完結したよ
428さんが次回作を考えてると行ってたが
この状況じゃ来れないだろうね

一旦このスレ落として別のとこで再開するのが良いかもね
465名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/24(水) 19:34:54.11 ID:TzIhHeO5i
じゃあ落とすということで
多分2ちゃんではもうやめた方が賢明だろうね
466名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/24(水) 21:24:20.08 ID:QvDrp6CGO
保守
467名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/24(水) 21:25:56.27 ID:F23r357j0
>>466
空気読めよカス
468名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/24(水) 21:31:27.81 ID:zKoHZJSIi
ID:QvDrp6CGOは杉上だろ
469壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/24(水) 21:51:42.92 ID:LPhRA6ke0
?1日くらい休ませて下さいよw

支援頂けるまでは書きますよ。

ちょっと遅くなりますが、書きますんで、しばしお待ち下さいませ。
470名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/24(水) 21:53:51.51 ID:N05vbrO8i
>>469
誰も待ってねーから
お前のせいでみんな迷惑してんだよ
471名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/24(水) 21:53:53.55 ID:wX/yDrKK0
>>469
じゃ支援
472杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 21:57:38.13 ID:43FnWmQVi
>>469
壱様
どうも杉上左京と申します
いつもこのスレにはお世話になっております
473杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 22:03:13.53 ID:43FnWmQVi
では壱様がくるまで私の相棒シリーズ第五話をご覧いただきたいと思います
474杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 22:05:24.03 ID:43FnWmQVi
第5話 「最後の特命-シークレット・チャイルド -」


前回までの相棒は…

警視庁主席監察官大河内に呼び出された尊。
そこで彼は、ロンドン警視庁への異動を打診される。
さらに、SKE48に警察庁秘密公安組織通称「チヨダ」に属する潜入捜査官から
問題が生じたとの報告が受け、実態を調べるために右京と共に名古屋へ向かった。

しかし、岐阜・柳ヶ瀬にある劇場で公園を控えていた
新生チームKのセンターでAKB48から移籍した内田眞由美が
何者かに殺害されてしまう。

その後の捜査により犯人は柳ヶ瀬の劇場支配人の高木英智と判明。
しかし、高木は逃亡し、首を絞めてしまった向田茉夏が何者かに襲撃される。
ある事件に酷似していることを知った右京の前に松井玲奈が現れる。
そして、6年前の事件と同じであることと右京への恨みを語る。

尊は6年前に何があったのか右京に尋ねる。
すると右京はかつての部下で現在サルウィンにいる
亀山薫に会うように言って尊は東京へ。右京はそのまま岐阜に留まる。

果たして6年前に一体何があったというのか?
475杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 22:06:21.95 ID:43FnWmQVi
シーン1  2012年3月2日9:51 霞ヶ関 喫茶ブランドン

西洋の雰囲気が漂う喫茶店。
官庁街がひしめく霞が関には少々マッチしていないのではないかと
尊は店内に入って思った。

そして一番奥から手を振る革ジャンを来た笑顔の男性。
尊は間違いなく彼が亀山薫であると確信した。
「亀山薫さんですね。初めまして。警視庁特命係警部補の神戸尊です。」
「どうも。NPO法人サルウィン・タートル代表で
サルウィン共和国政府防衛、防犯対策顧問もしている亀山薫です。
神戸警部補には一度お目にかかりたかったのでホント嬉しいです。」
尊と薫が握手を交わす。

「いやぁ神戸警部補の話は右京さんから聞いてますよ。
あのAKBの麻里子様のハートを射止めたそうじゃないですか。」
尊は笑いながらアメリカンコーヒーを飲む。
「いや、そんなんじゃないですよ。彼女はただ…。」
「いいって、いいって。いやぁ羨ましいなぁ。
AKBの事件も右京さんが活躍したんですってね。変わってないよなぁ。」

「それで亀山さんにぜひお聞きしたいことが…。」
尊が話を本題に触れる。
「あぁ、6年前のあの事件ですよね。右京さん。やっぱり引きずってたんだなぁ。」
薫はコーヒーカップを置いて溜息をついた。
「一体何があったと言うんですか?」尊がさらに問いただす。
「あれは6年前の梅雨に入ったか入ってないかぐらいの時期でした…。」
薫は神妙な面持ちで話を始めた。
476杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 22:08:06.15 ID:43FnWmQVi
シーン2  2005年6月9日 警視庁通信指令センター

「こちらが通信司令センターです。
こちらで東京23区内の110番通報を受理し、
それを巡回中のパトカーなどに指令を出すのです。」
杉下右京が大勢の中学生たちを目の前に通信指令センターの解説をしている。その隣で不機嫌そうに立っている亀山薫であった。

特命係にこの仕事が回ってきたのは出勤してすぐだった。
急に内村刑事部長に呼び出されて
愛知県の名門金鯱女学院中学校の生徒が修学旅行で訪れるのだが
広報課の職員が飲み会で使用した飲食店で食中毒が発生し、
多くが食中毒になって人手が不足してしまい、
その案内役として特命係に白羽の矢が立ったのだ。

右京は快く引き受けて、
無難に中学生たちの質問に答え、
警視庁の歴史や活動などについて淡々と説明している。
薫はこんなことをする為に警察に入ったわけじゃないと心の中で思い、
全く乗り気にならない。

「右京さん。よくやってられますね。」
薫が右京に尋ねる。

「おや、亀山君は不満なのですか?」
右京は聞き返す。

「いやそうじゃないんですけどね。何ていうか…。」
薫は言葉を詰まらせる。

「どんな仕事も受けるのが特命係の仕事だと 何度も申し上げているではありませんか。さて、次へ参りましょう。」
右京はそう言うと歩きだした。


「あーあ。何やってんだろ俺。」
薫は溜息をつき、頭を掻きながら右京についていく。
477名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/24(水) 22:09:02.30 ID:KnSotbDu0
>>25を読んでからコピペしてよ
478杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 22:09:40.95 ID:43FnWmQVi
シーン3  2005年6月9日 警視庁廊下

中学生らを引き連れて歩く右京と薫の前に厄介な人物の顔が正面に現れた。
「おい、特命係の亀山〜。こんなに女の子引き連れて何やってんだよ?」
嫌味満載の顔をして伊丹が話しかけてきた。

「うるせぇ!大事な特命なんだよ。邪魔だからあっち行け!」
薫はイライラした様子である。

「みなさーん。この亀山薫巡査部長は昔、刑事なのに油断して逆に人質にされちゃったという
間抜けなことをしたんですよー。皆さんはこんな大人には気を付けて〜。」
伊丹が薫を指して嫌味たっぷりに話すと生徒たちから笑い声が聞こえた。


薫はこれほどの辱しめを受けたことはないと思うと腹が立ってきた。
「みなさ〜ん。この伊丹憲一巡査部長は昔、容疑者を追いかけているときに
子供の落とし穴に落ちて犯人を取り逃がす失態をしたんですよー。
皆さんこんなそそっかしい大人になっちゃダメですよ〜。」
薫が先程のお返しと言わんばかりの皮肉を込めて伊丹を指した。

生徒たちからはさらなる笑い声が起こり伊丹は顔を赤くした。
「てめぇ〜!言ってくれるじゃねぇか!?」
「何だ?そっちが先に仕掛けてきたんじゃねぇか!」
薫と伊丹がお互いの胸倉を掴んで一触即発の様相を見せ始め、
生徒たちが少し怯え始めていた時だった。

「おい!伊丹君、いつまで待たせるんだよ。えっ?
待ちくたびれたじゃないの〜。」
不満な表情をした黒いスーツを来た男。



そう、警視庁捜査一課の変わり者で知られ、 薫と伊丹の教育係もやった警部補、古畑任三郎である。
479杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 22:10:55.92 ID:43FnWmQVi
>>477
この作品は2011年11月に書いた作品ですので申し訳ありません
480杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 22:14:51.54 ID:43FnWmQVi
シーン3-2

「ふ、古畑警部補殿。」伊丹が驚いた様子だ。
「全く。私を待たせるなんてお前はいつからそんな偉い立場になったんだよ。
今泉のバカが西園寺君連れて広報課の子と合コンしてそこで食中毒なんか拾ってきたから
私は君らと組んだんだよ。」
古畑もかなり怒っている。
「す、すみません…。」伊丹は先程の勢いはなく、黙って古畑を見つめる。
「あぁ〜。これは杉下警部。大変ご無沙汰しております〜。」
「古畑さんこそ相変わらずお忙しい様子で。」右京と古畑が握手を交わす。
「学生さんたちの見学案内ですか。いやぁ〜大変結構なお仕事ですね。」
「えぇ、結構楽しんでおりますよ。若干そうでない者もおりますが…。」
右京は薫の方を向く。
「い、いえ。そんな…。」薫は慌てて否定する。

古畑は薫と伊丹が捜査一課に配属された際の教育係を務めた。
今でも変わらぬいがみ合いが多く、
事あるごとに衝突していた二人に古畑は相当手を焼いた。
さらに、捜査のやり方でも古畑のやり方にことごとく意見をするなど
古畑はこの二人にあまりいい思い出がないのである。

「君たちは成長という言葉を知らないんじゃないの?」古畑は呆れ顔だ。
「亀山君。時間が押しています。行きますよ。」
右京はそう言って動き始めた。
「ちょっと右京さ〜ん。待ってくださいよー!」
薫は慌てて右京の後を追う。

「おい、伊丹!そんなとこに突っ立ってるんじゃないよ。行くよ!」
古畑は伊丹の頭を叩いた。
「ちくしょう。何か腹が立つぜ。」伊丹が顔を歪めてつぶやく。
「何か言った?」古畑が振り向いた。
「い、いえ何でもありません。警部補殿。行きましょう。」
伊丹は背中を丸めて古畑についていくのであった。
481杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 22:16:27.14 ID:43FnWmQVi
シーン4 2005年6月9日 警視庁玄関口

「今回、ご案内してくださった杉下さん、亀山さんにお礼を言いたいと思います。
本当にありがとうございました。」
金鯱女学院2学年主任の相沢翔子が一礼すると生徒たちも一斉に
「ありがとうございました」と一礼する。

「いえいえ、お役に立てたのは光栄です。」
右京が笑顔で一礼する。薫もそれに続いた。



「じゃあバスに乗って!」
相沢がそう言うと生徒たちは一斉にバスの方向へ歩いていった。

「あの…。杉下さんでしたっけ?」
二人の生徒が右京らのもとへ歩み寄ってきた。
「おや、どうかなさいましたか?」
「あの、私松井玲奈といいます。彼女は山内百合。 あの、警察の方なら何か相談に乗ってもらえるのではないかって思って…。」
彼女たちの顔は浮かない顔をしていた。


「おや、何かありそうですね。どうなさいましたか?僕で良ければ…。」
右京がそう言った矢先だった。

「松井さん!山内さん!早くバスにお戻りなさい!」
相沢が大声で叫ぶ。それを見た右京がポケットから名刺を取り出す。
「もし、時間があるようでしたらこの名刺の番号へご連絡ください。
いつでも結構ですよ。」
右京がそう言うと二人は一礼してバスの方へ駆けていった。

「何かありそうですね。」
薫が腕を組んで二人を見つめた。



「えぇ、何か気になりますねぇ…。」
右京も心配した。
482杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 22:18:54.78 ID:43FnWmQVi
シーン5 2012年3月2日10:01  岐阜県警察本部 大会議室

事件が6年前に起きた事件と同じものだと知った右京により 岐阜県警は警視庁との合同捜査本部設置を要求。
これに伴い、伊丹、三浦、芹沢が警視庁側の捜査員として岐阜へ派遣された。


「ちょっと警部殿!何でここにいるんですか?」
三浦が驚いた様子だ。

「一応僕は事件関係者です。こちらにいる長良警部、揖斐川警部補からぜひお知恵をお借りしたいとのことでここにいるのですよ。」
右京はいたって冷静である。


「杉下警部がいなければこの事件がこれ程のものになるとは思いませんでしたわ。
それにしても6年前のあんな事件と関係しているとは…。」
「本当に関係してるんスかねぇ?もう嫌ですよ。あんなことは。」
芹沢が嫌そうな表情をしている。


「今回の事件とあの事件には共通点が多すぎます。
そしてその関係者である松井玲奈さんが在籍しているSKE48で起きたのも。
きっとこの事件を調べていけば6年前の真相も明らかになるでしょう。」
「どうして今更あの事件にこだわるんですか?」
伊丹が頭を掻きながら右京を睨む。



「僕はこうしていられるのもあと少しです。 何としてでも6年前に置き去りにした玲奈さんとの約束を果たしたい。
ただそれだけのことですよ。」
右京はそれを言って6年前の事件の資料を見つめた。
483杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 22:20:04.78 ID:43FnWmQVi
シーン6 2005年6月9日 品川プリンスホテル玄関前

梅雨とあって大粒の雨が滴り落ちる品川プリンスホテルの玄関前は
赤色灯を回したパトカーが止まり、捜査員が行き交っている。
その東側の立ち入り規制テープが貼られている。
テープの向こう側には宿泊客や通行人などが何事かと見物している。


雨合羽を着た伊丹、芹沢、三浦がそのテープを潜り現場に歩み寄る。
女性の遺体がある目の前で米沢が鑑識作業を行なっている。


「ご苦労様です。いやぁよく降りますなぁ…。」
「あぁ梅雨なんてもうゴメンだよ。で、仏さんの身元は?」
「はい。被害者は相沢翔子42歳。
こちらのホテルに修学旅行で宿泊していた私立金鯱女学院中学校の学年主任を
務めているとのことで先程教頭に遺体を確認して頂きました。
死因はあの非常階段の踊り場から転落したものと思われます。」
「この雨で血がだいぶ流されちゃってるなぁ。こりゃ証拠も流れてるだろう。」
伊丹が顔を歪めた。
「まったく雨は鑑識泣かせですな。」
米沢が証拠品を袋に入れていく。


そして担架を持った鑑識官がやってきて相沢の遺体を運んでいった。

「じゃあまず関係者の事情聴取から始めるか。」
伊丹がそう言うとあとの二人も続いてホテル内に入っていった。
484杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 22:26:13.94 ID:YLjVKekpi
シーン7 2005年6月10日 警視庁特命係

「おう、暇か?」
角田が笑顔で入ってくるなりコーヒーカップを取り出してコーヒーを注いで飲んだ。


だが、右京と薫はテレビのニュースに釘付けになっていた。
「おい、金鯱女学院って昨日見学に来てたんじゃなかったか?」
角田もニュースを見て驚いた様子だ。

「えぇ…。昨日会ったばかりだったのに…。」
薫は時より悲しげな表情をしてテレビを見ている。右京はいたって冷静だ。


「しかし、また何で修学旅行中になぁ。」角田がコーヒーを一口飲む。

「どうやら転落死だと言うことでしょうが、 落ちたとされる階段の踊り場は明らかに宿泊客がいるには不自然な場所ですねぇ。
ましてや昨日は梅雨前線が活発で東京は大雨の状態だったにも関わらず
あのような場所にいたのは疑問です。」


「自殺しようとしたたんじゃないですか?」
薫が返答する。
「もし自殺だとすれば何故そんな大雨の時にわざわざあのような場所から
飛び降りようと思ったのでしょう?自殺するのであれば自室で首を吊るなど方法はいくらでもあるはずです。
それに昨日の様子から彼女が自殺をするような表情はありませんでした。」
右京が淡々と薫の言ったことを指摘する。



「やっぱり気になっちゃいます?」
薫が右京に尋ねる。
「ええ。とっても。では、参りましょう。」
「了解!あっ課長。カップ、ちゃんと洗って置いといてくださいね〜。」
薫はそう言うと右京と共に足早に部屋を出た。



「一体あの行動力は何なんだろうね。」
角田はカップを持ったまま部屋を出ていった。
485杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 22:27:12.29 ID:YLjVKekpi
シーン8 2005年6月10日 警視庁鑑識課

「米沢さん。」
右京が顕微鏡で何かを見ている米沢の背後に立つ。

「特命係のお二人ではないですか。来る頃ではないかと思って待っておりました。昨日の品川プリンスホテルの事件ですよね。」
「えぇ、何か分かりましたか?」
右京は、現場写真が貼ってあるホワイトボードを見つめる。
「えぇ、それが死因は転落死ではないことが発覚しました。転落後の傷に生体反応がなかったのです。
直接の死因は頸部を圧迫されたことによる窒息死と判明しました。」
「つまり、首を絞められて死んでから投げ落とされたってことですよね?」
薫が米沢に尋ねる。


「おっしゃる通りです。多分犯人は別の場所で殺害し、雨で証拠を消すために遺体を投げ捨てたというところでしょう。
そうなれば事故や自殺という形に偽装できると思ったのかもしれませんな。」
米沢の発言を聞きながら右京は被害者相沢の押収した所持品を見つめている。


「米沢さん。ノートみたいなものは見つからなかったのですか?」
右京が尋ねる。

「えぇ。そういったものは被害者の宿泊していた客室からも見つかっていません。」
「右京さん。ノートがないのが変ですか?」
「変ですねぇ。修学旅行の引率教師とあれば常に生徒たちに対して目を配るはずです。
そしてここは東京です。トラブルに巻き込まれるリスクも高い。
ですから安全と危険な場所のリストアップなどは予めしてあったと思うのが自然でしょう。
しかし、そういったノートがひとつも所持品には見当たらないというのはおかしいと思いましてね。」
「じゃあ昨日一体被害者がどういう行動を取っていたかを調べる必要がありますね。」
「修学旅行の生徒はホテルにいるそうですので行ってみましょうか。米沢さんどうもありがとう。」
右京はそう言って部屋を出ていき、薫もそれに続いた。
486杉上左京@転載は禁止:2014/09/24(水) 22:28:39.10 ID:YLjVKekpi
とりあえずここまでで続きはまた深夜にあげます
ありがとうございました
487名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/24(水) 22:31:53.75 ID:8AJff+emi
>>486
乙です
今後も支援します
488名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/24(水) 23:22:36.58 ID:QvDrp6CGO
支援
489壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/24(水) 23:38:24.96 ID:LPhRA6ke0
只今帰宅。
さて、今夜も読書の時間ですよ。
ちょっと短編になるかもですが、よろしくお願いいたします。
今夜も携帯ポチポチやっていきます。よろしくお願いします。
490名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/24(水) 23:55:50.18 ID:0W4JyC7ni
>>489
別の場所でやってくれません?
491名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/24(水) 23:56:23.82 ID:QvDrp6CGO
お体の方 優先されて お願いします。
m(__)m
492名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/25(木) 00:04:01.00 ID:VX6B0QOQ0
待ってました!!
493壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/25(木) 00:30:38.03 ID:cbKOMU9o0
秋葉原幕府軍は、猛烈な勢いで進んで来る総監督達にその真意を読めずにいた。

tgsk「高橋達は援軍なのか?」
髭「さぁ?」
しのぶ「私が様子を見てきましょう。」

咲子「しのぶさん、戦いのいい所に出てきましたね」
中田「入山がいい死に場所を用意してくれたんだ。派手にいこうか」
咲子「ロートルの最期の意地、見せてあげましょう」

咲子と中田が特攻をかけようとした時、入山が鬼の形相で近づいた。

入山「違う!お二人に
先陣を頼んだのはそんな事させる為じゃない!」
中田「いいんだよ、入山。私達の屍を越えて行け」
入山「いいですか、お二人に先陣を頼んだのは私達全員が生き残る為。
この戦、戦線が長く伸びると殿軍が全滅します。軍全体を見渡せて、
リズム良く戦えるのはベテランのお二人しかいないのです」
咲子「悪かった、軍師。みなまで言うな」
中田「分かった。皆が生き残る為、戦いましょう」
入山「そしてお二人も生き残って下さい」
咲子「最善を尽くす!」
中田「敵は目の前。軍師は下がりなさい。
公演で鍛えたベテランの戦い方、見せてあげましょう」
入山「お願いします!」
494杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 00:39:41.35 ID:wxzt6EjMi
杉上です
では続きをご覧いただきたいかと思います
495杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 00:41:54.59 ID:/9bhKcbfi
シーン9 2005年6月10日 品川プリンスホテル宴会場

相沢の死により金鯱女学院の生徒は朝から一斉に事情聴取をされている。


生徒たちはショックで泣きじゃくったり倒れ込んだりせず、
疲れている様子で淡々と事情聴取に応じている。


それを見た右京と薫は何か異様なものを感じた。

「松井さんと山内さんですね?」
右京が玲奈と百合を見つけて声をかけた。

「あれ?確か昨日警視庁で会った…。」
玲奈がか細い声で右京を見つめた。


「えぇ。特命係の杉下です。」
「亀山です。」
薫が元気溢れる声で言った。


「あぁ。何でこんなことになっちゃったんだろう…。」
百合が溜息をついた。

「気になったのですが、あまり皆さん悲しんでいらっしゃらない様子ですが何故でしょう。
普通教師が亡くなったとあればショックで泣いている光景があるのが自然だと思ったのですけど。」


「亡くなった人の悪口は言いたくないですけど相沢先生は生徒からの評判はよくありませんでした。」
玲奈がうつむいたままで話す。


「それはどういうことでしょう?」
右京が尋ねる。



「相沢先生。特定の保護者と特別な関係を持っていて成績でも特定の生徒を優遇しているのではないかって評判でした。
実際生徒を区別しているみたいだったし…。」
百合の表情は何か冴えない。

「いいんだよ。無理しないで。体調が悪いなら休んでも。」
薫が百合を気遣う。

「いえ。大丈夫ですから。ありがとうございます。」
百合は薫の気遣いに感謝した。



相沢翔子は学校では国語を受け持つ教師であった。
成績が重視される為、相沢に便宜を図る保護者もおり、
相沢もそれを利用して贅沢を尽くしていたそうだ。
実際押収品には高級ブランドの物も多々あり、 いくらお嬢様学校の教師とはいえどこれ程の贅沢はできないはずである。

そういった動きや生徒に対して区別して上から目線で語るところなどで生徒たちからの評判は良くなかった。

右京はそれを聞いてこの異常な光景の背景に気づいた。
496杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 00:43:45.10 ID:/9bhKcbfi
シーン9-2

「あの。」
ひとりの男性が声をかけてきた。

「あの、失礼ですが…。」
薫が尋ねようとしたときであった。

「私、担任の大野一浩と申します。」

右京らに声をかけてきたのは玲奈と百合の担任の大野一浩。社会教師である。
こちらの評判は殺された相沢翔子とは全くの正反対でどの生徒にも厳しく、
優しく接しており、生徒からの評判は非常に高い。

「生徒たちもショックなので事情聴取は程々にお願いできませんか?」
「すみませんね。これが仕事なもので。」薫が大野に頭を下げる。
「そういえば大野先生は相沢先生の隣の客室にいらしたのですよね?
昨夜の21時から22時頃何か不審な物音などは聞いておりませんか?」
右京が尋ねる。

「いえ。その時間でしたら就寝時間で生徒たちの部屋を回っておりました。
客室に戻ってすぐ相沢先生が15階の踊り場から落ちたと言われたのでそれからは
生徒たちを落ち着かせるのに精一杯でした。」
「そうでしたか。」
「あの…。これから集会を行いたいのでもういいでしょうか?」
「ええ構いませんよ。あぁそれからもうひとつだけ。」
右京が立ち去ろうとした玲奈と百合を呼び止めた。


「昨日、君たちは僕らに何かを話をしようとしていましたね。
それは一体何だったのか気になっておりましてね。」
「すみませんが、時間もないので…。」
大野がそう言うと二人は大野に連れられて去っていった。

その姿を黙って右京は見つめていた。
497杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 00:46:25.02 ID:/9bhKcbfi
シーン10 2005年6月10日 警視庁特命係

「いやぁみんな動機がありそうでよく分からないっすねぇ! 」
薫がホワイトボードを見つめながらつぶやく。

「おや、亀山君。君はまだ分からないのですか?」
右京が紅茶を飲む。

「えっ?じゃあ右京さんは分かったんですか?あれだけで。」
薫が驚いた表情で右京に詰め寄った。


「ええ。犯人は。疑問が残るのは、犯人はどこでどうやって相沢さんを絞殺したのかです。
そして動機も単純ではない気がしてなりません。」
右京がそう言っている矢先に米沢が入ってきた。

「警部に頼まれていた分析の結果なのですがやはり警部の推測通りでした。」
米沢はそう言うと分析結果表を挟んだファイルを右京に手渡す。


右京はそれを見て笑みを浮かべた。

一方で薫は何が何だかさっぱり分からない。

「亀山君。これで証拠は出ました。
あとは犯人に直接お伺いすることにしましょう。」
右京はそう言うと足早に背広を着て部屋を出た。

「ちょっ!ちょっと右京さん!待ってくださいよー。」
薫は慌てて右京の後を追った。
498杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 00:50:56.29 ID:/9bhKcbfi
シーン11 2005年6月10日 品川プリンスホテル15階踊り場

踊り場で何やら不審な物音が聞こえる。その時扉が開く音が聞こえた。



「やはりあなたでしたか。大野先生。」
扉の向こうには袋を持った大野がいた。大野の表情は固まっている。

「いや…。これは別に何でも…。」
「いえお答えしなくても結構です。
その袋の中にあるのは相沢さんを殺害した凶器。そうですね?」
右京に問われると大野は右手に持った袋を踊り場から投げ捨てた。


「あっ投げても無駄ですよ。下にちゃんと捕ってくれる人がいるので。」
薫がそう言うと大野は下をのぞき込む。

既に伊丹らが袋からネクタイを取り出してそれを米沢に渡す。

「な、何で分かったんだ!」
大野は叫ぶように右京に問う。

「簡単ですよ。最初にお伺いした時のあなたの発言です。
テレビや新聞の報道では踊り場から転落したというだけで
警察自体もどこから落とされたのか判断が出来ていませんでした。
しかし、あなたは堂々と15階の踊り場とおっしゃいました。
つまり、これを知っているのは犯人の他にいないと思いましてね。」
大野は驚いた表情をしている。



「しかし、何故真面目なあなたがこのような犯行に及んだのですか?」
右京は最後まで疑問だった部分に迫る。
499杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 00:54:39.73 ID:/9bhKcbfi
シーン11-2

「先生…。」
そこへ玲奈と百合が扉の前から現れた。


「君たち!危ないから下がってて!」
薫が制止する。

すると大野は狂ったかのように笑い始めた。

「何がおかしいんだ!人を殺しておいて!」
薫が声を荒らげる。
「ふん。あの女が余計なことに口を出すからこういうことになるんだよ。
自業自得さ。せっかく完璧だと思ったのに変なところに目を付けやがって!」
大野は完全に常軌を逸している。

「一体何だ!余計なことって!人を殺さなきゃいけないことだったのかよ!」
「うるせぇ!」
大野は胸ポケットから短銃を取り出した。

そして一気に駆けていき、百合の頭に短銃を突きつける。


「馬鹿なマネはやめなさい!」
右京が叫ぶ。
「黙れ!ついてきたらこいつの命はねぇぞ!」
大野は短銃を百合の頭に突きつけたままゆっくりと歩き出す。


そしてそのままエレベーターの方へ向かい、 エレベーターに乗り込むと下へ向かった。

「亀山君!」
「分かってますよ。右京さん!!」
薫はそう言うと非常階段の扉を開けて一気に階段を駆け下りた。


右京は携帯電話を取り出して誰かに電話をしている。
500杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 00:56:04.11 ID:/9bhKcbfi
シーン12 2005年6月10日 品川プリンスホテルロビー

「どけコラァ!」
百合に短銃を突きつけた大野が周囲の客や従業員を脅し玄関の方へ近づいていく。

人々は拳銃に怯えて一斉に玄関へ駆けていく。


大勢出てくるので伊丹たちは中へ入ることもできない。

「警察です。道を開けてください!!」
伊丹が呼びかけるも恐怖心に怯えた人々の耳には届いていないようだ。


「どけぇ!」
大野が短銃を向ける。

「警察だ!大野!もう逃げられんぞぉ!」
伊丹が威嚇する。

「うるせぇ!邪魔だ!」
大野は天井に向けて短銃を発射した。


その瞬間周囲は大パニックになり、伊丹たちも腰を引いてしまった。

その隙に大野は百合を連れて玄関の外に出る。

「おい降りろコラ!」
大野は正面に停車していたタクシーの運転手を引きずり下ろして 百合を後部座席に乗せ、そのままタクシーを発進させた。


「おいヤベェ!追えー!」
伊丹たちは覆面パトカーに乗り込んで後を追う。

その時ようやく玄関前に着いた右京と薫。

「亀山君。僕たちも追いましょう。」
右京がそう言うと薫と共に停めてあったパトカーに乗り込む。


「おい緊急事態だ!借りるぞ!」
薫が制服警官にそう叫んでエンジンをかける。


そこへ後部座席に玲奈が乗り込む。
「ちょっと!玲奈ちゃん。ここで待っててくれ!危険だから!」
薫が後ろを振り向いて叫ぶ。


「いえ。百合を放ってはおけません!」
玲奈はドアをロックした。

「亀山君。時間がありません。行きましょう。」
右京がそう言うと薫はギアを入れて一気にアクセルペダルを踏み込んで発進させた。
501壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/25(木) 01:19:54.10 ID:cbKOMU9o0
中田「咲子さん、後続部隊は離れてない?」
咲子「大丈夫。一気に行きましょう」

しのぶの軍のギリギリまで武器を隠し、なにくわぬ顔で近づいた二人は、
軍の中段にしのぶの姿を確認し、一気にしのぶの軍の前衛を斬り倒した。
ベテランらしい、かなり度胸のいる作戦である。

咲子「続け!」
中田「一気に行くぞ!」

二人の声に勇気を貰ったA、4の各軍は、しのぶの輿目掛けて
一気に進むのであった。
502名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/25(木) 01:27:03.03 ID:zstyQdL3i
壱も杉上左京もどっちも文章になってない
ただの落書きだわ
503壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/25(木) 01:33:27.08 ID:cbKOMU9o0
今日はここまでにしましょう。

できるだけ書きたいとは思うのですが、そうもいかない日もあります。
一応社会人ですからw
勝手に逃走認定しないようにw

ではまた次回。
おやすみなさい。
504名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/25(木) 01:35:02.61 ID:zstyQdL3i
>>503
嫌ならブログか小説掲示板に行けばいい
ここは2ちゃんねる
勘違いするな
505名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/25(木) 01:38:05.64 ID:eRtC4qqJi
>>503
読んでこんなに酷いのは初めて見ましたよ
506名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/25(木) 01:45:49.48 ID:6gqAsEDNO
壱さんお疲れのところ
ありがとうございます。
ANNが はーさま卒業記念
タイムリーにちーちゃん出ててるわ。
もう一人は たなみん
w(゜o゜)w オオー! 師匠お勧めの読響シンフォニックライブが2:29から放送や。
( ̄ー ̄)ニヤリ
こーまーるー
507名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/25(木) 01:49:20.15 ID:VPF2cXIBi
分かりやすい自演だこと
508壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/25(木) 01:56:56.91 ID:cbKOMU9o0
ANN忘れてた。
また寝れんがなw
5093515 ◆mUodc5/GL. @転載は禁止:2014/09/25(木) 02:18:04.08 ID:P0JxkZDB0
>>503
      \∧_ヘ
       / \〇ノゝ
       ハハ ・ω・)   壱さん頑張れ
      /・ ・`ヽと )    支援できず申し訳なげあげ
     (。。ノ  しヽ
      /ヽ /  ノ 
     ( へ /|.|
      ヽヽ| | U
        | | コッポラコッポラ
        U
510杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 02:19:08.17 ID:UNdX5i9qi
杉上です
寝落ちしてしまいました。大変申し訳ありません

では続きをご覧いただきたいと思います
511杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 02:21:35.27 ID:UNdX5i9qi
シーン13 2005年6月10日 品川埠頭

積み重なったコンテナが立ち並ぶ品川埠頭。

その一角を猛スピードで走る一台のタクシー。
その後ろをパトカーが追いかけている。


タクシーは岸壁付近を何度も走り回り振り切ろうとしている様子だが、
伊丹たちの乗った覆面パトカーに右京らの乗ったパトカーは懸命に食らいついている。

やがて応援のパトカーもやってきて空には警視庁のヘリまでがやってくる事態になり、
追い詰められるのは時間の問題であった。

そしてタクシーは行き止まりに追い込まれてしまった。


これで解決すると誰もが思った矢先、
タクシーはそのまま直進して岸壁を乗り越えて海に転落した。

その瞬間を見て全車両が車を止め、一斉に降りて岸壁の方へ走り出す。

「おい!早く海保に連絡しろー!」
伊丹が警官に指示を出す。
現場は騒然となった。

「そ、そんな…。」
玲奈がパトカーから降りた瞬間その場に崩れた。
誰もがそれを見て言葉を失った。

それから数時間後ヘドロの海底からタクシーが引き揚げられて 車内から大野の遺体は見つかった。


しかし、百合の遺体は結局見つからずそのまま失踪宣告による 死亡認定がなされた。
512杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 02:27:33.40 ID:UNdX5i9qi
シーン14 2012年3月2日10:51 霞ヶ関 喫茶ブランドン

「なるほど。そんな事が…。」
尊は一息ついてコーヒーを飲む。

「右京さん。相当落ち込んでましたよ。あれ程の落胆は見たことなかったなぁ。」
「それで百合さんを助けられなかった玲奈さんは杉下警部を恨んだわけですか?」
「神戸警部補。それは甘いですよ〜。」
薫が右人差し指を左右に振る。尊は何か馬鹿にされているようで不愉快な気分になった。

「いやぁこれにはまだ続きがあるんです。」
薫が急に硬い表情になった。

「何ですか?」
尊は薫に尋ねる。

「気になりますか?」
薫は逆に尊に尋ね直す。
「ええそれはとっても…。」
尊は頷いた。



「それじゃあ行きますか…。」
薫はそう言うとジャケットを着て店を出る支度を始めた。

「えっ?ど、どこへ行くんですか?」
尊も慌てて席を立つ。

「まぁついてこれば分かりますって…。」
薫がそう言って代金を支払い店を出た。尊もそれに続く。
513杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 02:30:05.01 ID:UNdX5i9qi
シーン15 2005年6月10日 回転寿司ケロッパ寿司霞が関店

「へぇ〜。こんな寿司屋がこんな近くにあったんだね〜。」
小野田公顕がレーンを回る寿司を見ながら興味津々な様子だ。

「おやおや、以前にもお連れしたはずですが…。」
右京がそう言ってお茶を飲む。

「あれ?そうだっけ?」
小野田はまぐろの皿を手に取って食べる。そして、食べ終わった皿をレーンに戻した。


「官房長。食べ終わったお皿をレーンに戻してはいけないと何度も申し上げているではありませんか?」
右京がサーモンを一口食べて小野田を叱責する。

「あれ?そうなの?」
小野田は普段このような場所に来ないせいかルールがよく分からないようだ。


「ところで官房長。こんな賑わった場所で何の用ですか?」
右京が尋ねる。


「実はねぇ。君に頼みがあるんだよ。」
小野田はそう言ってお茶を一口飲む。

「おやおや。何か僕にとってはあまりいい予感はしませんねぇ。」
「相変わらず君の勘の鋭さには敬服するよ。」
「それで一体どのようなことでしょうか?」
右京はガリを食べて小野田に尋ねた。
514杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 02:32:49.06 ID:UNdX5i9qi
シーン15-2

「実は例の品川プリンスホテルの殺人なんだけどね。」
小野田が話を切り出す。

「あの事件は既に容疑者が死亡したはずですけど。」
右京が貝柱を食べる。


「うん。そうなんだけどね。実は今後この捜査は行わないで欲しいんだよね。」
小野田がそう言った瞬間右京の表情は固まった。

「何故でしょうか?少女の命も奪われています。
そして大野の行動には疑問があります。その真相を知り、
友人の方に伝える。僕は約束したのです。やらせてはもらえませんか?」
右京は必死に訴えるも小野田の表情は変わらない。


「僕もそうしてあげたいんだよね。でもね。僕より上の方から相当圧力が強くてさ。
もうこればっかりはどうしようもしてあげられないんだよね。」
小野田は中とろを食べる。


「納得がいきません。そして、あなたよりも上となれば 政治家、特に政府関係者からの圧力がかかっているはずです。
どういうことかご説明願います。」
「まぁ本当はコレマズイ話なんだけどね。シークレット・チャイルドなんだよねぇ。」

その言葉を聞いた瞬間。右京も驚きを隠せなかった。


「シークレット・チャイルド」。


永田町ではタブーになった用語だ。
きっかけは、1991年に総理候補だった当時首相の大泉洋一郎氏の周囲で話題になったことだ。
それによると大泉はある有望若手女性議員と寝て子供を作ったというのだ。
相手の有望若手女性議員の中にはあの片山雛子も含まれていた。


しかし、このことは一大スキャンダルとして永田町では触れないでおくと
いう暗黙の了解が出来たのだ。

「そのシークレット・チャイルドに何の関わりがあるというのでしょう?」
「おいおい。これ以上僕が話すというのかい?」

「納得がやはりいきません。」
右京は不満な様子だ。


「じゃあ仕方ないね。」
小野田はそう言うと席を立った。



翌日特命係は突然命令無視の捜査を行なったとして1ヶ月の停職処分を受けてしまった。
そしてその間に捜査はうやむやにされてしまったのだ。
515杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 02:35:29.45 ID:UNdX5i9qi
シーン16 2012年3月2日11:21 瀬戸内米蔵邸

「おぉ!久しぶりじゃねぇか!」
瀬戸内が薫に駆け寄る。

「お久しぶりですね。瀬戸内さん。」
薫も再会を喜んでいるようだ。


「まぁあとは裁判だけだ。今は保釈の身。そんなに長くない人生楽しんでるよ。そして、罪を償うだけだ。」
「やったことはダメだけど、瀬戸内さんのおかげで学校もできたんですよ。」
「そうかい。知らないところで俺が役に立った。もう思い残すことはねぇな。
それで今日は何の用だ?お前らが来るのは大概いい話じゃねぇよな。」
瀬戸内はそう言って盆栽の手入れを始める。


「えぇ。実はシークレット・チャイルドについてお話をお伺いしたくて…。」尊
がそう言ったとき瀬戸内の表情は強ばった。


「おい、入れ。」
瀬戸内はそう言って家の中に二人を招き入れる。


「いやぁ驚いたわ。こないだ杉下にも聞かれてな。」
瀬戸内はソファに腰掛ける。

「え!右京さんも来たんですか?」
薫が驚く。


「あぁ。何でも出る前に6年前の事件を終わらせたい。そう言ってな。
もうワシが永田町に無縁だからって根掘り葉掘り聞いていきやがった。」
「あの。出る前ってどういうことですか?」
尊が尋ねた。


「おいおい。あいつまだあのことを話してないのか?」
「僕もこないだ右京さんから聞いたばかりでした。」
薫もそう言うと尊は全く理解ができなかった。

「どういうことですか?」
「黙っていようとは思ったんですけどね。
右京さん。今月で警視庁を辞めてニューヨーク市警に行くことが決まったんですよ。」
それを聞いた尊は驚きを隠せなかった。
516杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 02:43:54.43 ID:3rlrUco+i
シーン18 2012年3月2日12:21 岐阜県警察本部 大会議室

「杉下警部の予測通りでしたよ。」
揖斐川がA3サイズの封筒を持ってきてそれを右京に手渡した。

「揖斐川さん。どうも、ありがとう。」
右京はそう言うと 手渡された封筒の中に入っていた書類の束を出してパラパラと読み始めた。

「なるほど。やはり僕の思ったとおりです。」
右京は笑みを浮かべた。

「何か分かったんですか?」
伊丹たちが駆け寄る。

「えぇ。6年前に死亡した犯人の大野は偽物です。
本物は2004年に長良川で発見された身元不明の遺体として発見されていました。
つまり、6年前の事件は相沢さんがシークレット・チャイルドについて
何らかの事情を知ってしまったが故に殺害されたのだと推測されます。
今回の事件も一度高木の身元も調べてもらっています。」
「シークレット・チャイルドか…。警部殿。マズくないですか?」
三浦が心配そうに右京を見る。

「構いません。どうせあと少しのことなのですからね。」
右京はいたって冷静であった。


それが伊丹たちは不審に感じた。



「杉下警部!大変です。こっこれを見てください。」
長良がUSBメモリを持って慌てて駆け寄ってきた。

「拝見します。」
右京はパソコンへ向かい、USBメモリを端子に差し込んだ。


そしてデータを開いた。

「やはりそうでしたか…。」
右京はそう言うと席を立ち上がる。
「警部殿。シークレット・チャイルドは…。」
伊丹が険しい表情で右京を見つめる。

「えぇ。シークレット・チャイルドこと山内百合。 彼女は死んではいません。そして、彼女は私のすぐ目の前にいたのです。
僕としたことが迂闊なことに気づきませんでした。」
右京は寂しげな表情を浮かべた。


「仕方ないっスよ。顔も戸籍も何もかも変わってたわけですからね。」
芹沢がつぶやく。


その時右京のスマートフォンのバイブが鳴る。
右京はポケットから取り出して画面を見つめる。その瞬間目を見開いた。
517杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 02:45:09.92 ID:3rlrUco+i
シーン19 2012年3月2日12:15 バス車内

チームINを乗せたバスは高速道路を進んでいた。
バスの車内は和気藹々とした雰囲気でやたら桑原が元気である。


「おい桑原!気持ちは分かるがバスの中ではしゃぎ過ぎはやめろ。」
玉木が注意した。だが、桑原はやめるどころか玉木にまで絡み出した。

「おいこらやめないか!」

こうして笑い声が渦巻く車内でただ一人玲奈だけが浮かない表情をしている。

そして、座席を立って運転席の方へ静かに歩んでいく。


「あれ?ちょっとどうしたの?」
隣の席に座っていた指原莉乃が玲奈の不審な動きに気がついた。


「おい玲奈!運転中は危ないから座席に座れ。それとも体調が悪いのか?」
玉木が不安そうに見つめる。

次の瞬間、玲奈がナイフのようなものを出して運転手に突きつける。


「ひぇっ!あの、お客さん…?」
運転手が動揺した。
「国会議事堂に向かってください。ただそれだけをしてくれれば結構です。」
玲奈がか細い声で運転手に告げた。


「おい玲奈!何やってるんだ?」
玉木が叫ぶ。

「みんなごめん。少しだけ私に付き合って。」
玲奈が涙を流しながらナイフを見せる。それを見た瞬間車内は悲鳴に包まれた。


みんなが怯えるなか秦はこっそりスマートフォンで右京にメールを送り、 動画機能で車内の様子を見られるようにした。
518杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 02:47:28.35 ID:3rlrUco+i
シーン18 2012年3月2日12:28 岐阜県警察本部 大会議室

「大変です。チームINのメンバーを乗せたバスがジャックされました。」
右京が伊丹に小声でそう告げた。


「えっ?マジですか?じゃあその高木って奴が?」
伊丹も驚いている。

「いえ。バスをジャックしたのは松井玲奈さんです。」
「えぇ!また何で?」
「恐らく全ての真相を明らかにするためでしょう。 しかし、このままでは危険です。長良さん!県警のヘリをお借りできませんか?」
右京が長良にヘリを要請する。


「すみません。実は山岳救助訓練に出ていまして…。」
「何だよソレ!他にヘリはねぇのか!」
伊丹が長良に詰め寄る。

「すみません…。県警のヘリは一機しかないんです。」
「あーくそぉ!」
伊丹は机を叩いた。


「揖斐川さん。川崎重工岐阜工場に至急警視庁のヘリが点検していないか問い合わせてください。」
「えっ?」
揖斐川は唖然としていた。


「早くしてください。」
右京が声を荒らげると揖斐川は慌ててパソコンで連絡先を見て電話の受話器を取る。


「警部殿。警視庁のヘリが岐阜にあるわけないでしょう。」
三浦が呆れ顔で言った。

「いえ。警視庁のおおぞら1号はメンテナンスなどを
川崎重工が行なっており定期点検で訪れていることがあるのです。
何とかいてくれるといいのですが…。」
右京が話していると揖斐川が受話器を持って話しかけてきた。
「杉下警部。おおぞら1号は今日東京へ戻るとのことです。」
「分かりました。事情を説明して僕たちも搭乗するように言ってください。」
右京は足早に駆け出した。
「おいすぐ車を用意しろ。岐阜基地へお送りするんだ!」
長良が部下に指示を出した。
519杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 02:49:17.74 ID:3rlrUco+i
シーン19 2012年3月2日12:32 市川パーキングエリア

「おや?杉下警部?」
尊がスマートフォンを取り出して電話に出る。


「もしもし…。今ですか?えぇ市川パーキングエリアです。 亀山さんを成田まで送るために。 えっ?秋葉原観光バスで玲奈さんがバスジャック?」
尊が右京と会話をしているときに薫が袋を一杯持って戻ってきた。


「いやぁごめんなさいね。みんなのお土産が多くなっちゃって…。」
薫は何やら事の重大さに気づいたようだ。

「何かあったんですか?」
薫の表情が強ばった。


「松井玲奈さんがチームINを乗せた貸切バスをジャックしたそうです。
今こっちに向かってるとのことですが…。」
「あっあれじゃないですか!」
薫が高速道を指した。

「秋葉原観光バス」と書かれ、ピンク色の塗装をした大型バス。
ナンバーも一致した。

間違いない。


薫はそう確信した。

「もしもし。バスが市川サービスエリア付近を東京方面へ走行中。 もちろん後を追います。」
尊がそう言うと足早に車に乗り込んだ。



薫も後ろに荷物を置いて車に乗り込んでバスの後を追った。
520杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 02:50:53.20 ID:3rlrUco+i
シーン20 2012年3月2日13:02 航空自衛隊岐阜基地ヘリポート

サイレンを鳴らしたワゴン車がヘリポート付近を走行してきた。

正面には警視庁所属のおおぞら1号が既に出発の態勢を整えていた。
ワゴン車はその前で停車した。

「さぁ急げ!」
スライドドアを開けた伊丹がヘリのドアめがけて走る。
伊丹と芹沢も続いた。だが、右京だけは冴えない表情をしている。


「警部殿。何してるんですか!早くいきますよ!」
伊丹が叫ぶ。

「僕は、一体何をしてきたのでしょう。
結局彼女を救ってあげられずにそして今彼女を苦しめてしまった。
そんな僕が今どうしてあげられるというのでしょうか?」
「何弱気になってるんですか!とにかく乗ってください。」
「いえ、僕はやはり…。」

「あんたが行かないで一体誰が彼女を救うって言うんだよ!」
伊丹が大声で怒鳴った。それを聞いた右京はふと我に戻った。

「どうもありがとう。では、急ぎましょう。」
右京はヘリに乗り込み、ドアを閉めた。

ヘリはローターを回し始め、機体はゆっくり動き、離発着のゾーンへ向かう。
そして、着いた時にゆっくり浮上した。

「とにかくすぐに東京へ。神戸君と無線で連絡を取り合って対策を練りましょう。」
右京は伊丹らに呼び掛け、3人も頷いた。

おおぞら1号は岐阜の上空に上がり、一路東京へ向けて飛び立った。
521杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 02:54:10.59 ID:3rlrUco+i
ラストシーン 2012年3月2日13:15 バス車内

「なぁ。落ち着け。こんなことはよくない。何があったか話してくれ。」
玉木がゆっくり玲奈の方へ近づく。

だが、玲奈の表情は変わらない。

「みんな。大丈夫。国会に着くまでしばらく我慢して。」
玲奈はそう言うと再び運転手にナイフを突きつける。

「ねぇ玲奈さん。こんなの玲奈さんらしくないよー。」
木崎ゆりあが泣きながら叫ぶ。

「ねぇ玲奈。何でこんなことするの?何か理由があるんだよね?」
平田璃香子が声をかける。


しかし、玲奈の耳には全く届いていない様子だ。

その時また一人席を立ち、玲奈のもとへ歩み寄った。
「ちょっとどうしたの?」
玲奈が驚いた様子だ。

「もういいよ。玲奈。みんなには話をしよう。そして、もう終わらせよう。」
「そう。もう終わりにするの。そして、全ての真相を明らかにさせないとね。」
「玲奈。辛い思いをさせてごめんね。」
「いいの。私たち親友でしょ。百合。」
玲奈は亡くなったとされた山内百合こと高柳明音の肩に手を乗せた。

そして二人は正面の窓から東京の風景を見たのであった。

第5話「最後の特命-シークレット・チャイルド -」完

このお話はフィクションです。
522杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 02:55:13.05 ID:3rlrUco+i
以上で第五話を終わります
ご覧いただきありがとうございました

最終話はまた昼頃にあげます
それではおやすみなさい
523名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/25(木) 06:42:52.91 ID:9muxvYTe0
保守
524名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/25(木) 10:48:32.82 ID:3cUM3DqQi
杉上左京です

では最終話をご覧いただきたいかと思います
525杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 10:49:58.27 ID:3cUM3DqQi
第6話 「最後の特命-夕陽を見ているか -」


前回までの相棒は…

警視庁主席監察官大河内に呼び出された尊。
そこで彼は、ロンドン警視庁への異動を打診される。
さらに、SKE48に警察庁秘密公安組織通称「チヨダ」に属する潜入捜査官から問題が生じたとの報告が受け、
実態を調べるために右京と共に名古屋へ向かった。

しかし、岐阜・柳ヶ瀬にある劇場で公園を控えていた
新生チームKのセンターでAKB48から移籍した内田眞由美が何者かに
殺害されてしまう。

その後の捜査により犯人は柳ヶ瀬の劇場支配人の高木英智と判明。
しかし、高木は逃亡し、首を絞めてしまった向田茉夏が何者かに襲撃される。
ある事件に酷似していることを知った右京の前に松井玲奈が現れる。
そして、6年前の事件と同じであることと右京への恨みを語る。

尊は6年前に何があったのか右京に尋ねる。
すると右京はかつての部下で現在サルウィンにいる亀山薫に会うように言って尊は東京へ。
右京はそのまま岐阜に留まる。

亀山薫に会った尊は早速6年前の事件について聞く。
そして玲奈の通う金鯱女学院中学の修学旅行中に学年主任相沢翔子が殺害され、
犯人は担任の大野一浩であることが判明する。
しかし、大野は玲奈の親友山内百合を人質に逃亡。
そのまま海に転落してしまう。

その後事件の真相を探るうちに百合はシークレット・チャイルドという永田町ではタブーにされている少女と判明。
薫と尊は元法務大臣瀬戸内米蔵から話を聞く。

その矢先に松井珠理奈が帰国。東京に向かうバスを玲奈がジャックする。
潜入捜査官秦佐和子の通報でそれが発覚。右京はヘリで岐阜から東京へ向かう。

バスをジャックした玲奈のもとにやってきた高柳明音。
そう彼女こそがシークレット・チャイルドこと山内百合であった。

果たして玲奈と高柳の考えていることとは?事件の真相とは?
そしてニューヨークに向かう予定の右京は最後の特命を無事に終えることができるのか?
526杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 10:51:32.59 ID:3cUM3DqQi
シーン1 神戸尊の車内

バスを追う尊たち。その時無線から雑音が聞こえた。
「神戸君、亀山君。聞こえていますか?」無線から右京の声が聞こえた。

「はい聞こえてますよ。右京さん!」
薫が無線を掴んで叫んだ。

「亀山君。そんな大声をあげないでも聞こえています。」
「あっすいません。」
何故か薫は無線を前に頭を下げた。

「それで、今どの辺りを走っていますか?」
右京が尋ねる。

「今は湾岸線有明ジャンクション付近です。 多分レインボーブリッジ経由で行きますよ。」

チームINのメンバーを乗せたバスは首都高速を進む。
一見バスジャックをしている様子は伺えない。

「どうしますか?右京さん。このままだと国会まで行っちゃいますよ。」
「そんなことはさせません。とにかく阻止させましょう。」
「いいですけど。一体どうやって…。」
「まずは有明ジャンクションからレインボーブリッジへ行かせましょう。 渋滞で動くまでに時間がかかるはずです。その間に策を練ります。」

バスはそのまま有明ジャンクションから台場線に乗った。


尊らの車もその後を追う。
527杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 10:53:13.14 ID:3cUM3DqQi
シーン2 おおぞら1号機内

「今バスは台場線に入りました。
情報によればレインボーブリッジ付近で渋滞が発生しているとのことで
バスが芝浦に着くまでにしばらく時間があると思います。」
右京はそう言うと膝の上に首都高速の地図を広げた。

「一体どうするおつもりですか?」
三浦が尋ねる。

「とにかくこのまま国会議事堂に向かえば政府関係者によって再び事件は葬られてしまうでしょう。
それに彼女たちも命の補償はありません。恐らく高木も誰かに雇われた殺し屋の可能性が高いと思います。
大野もそうでしょうから。なので、何としてでも阻止しなければいけません。」

「それは、そうですけど。」
芹沢は、気分が悪そうだ。

「何だお前、酔ったのか?情けねぇな。」伊丹が芹沢の背中を叩く。
「あっやめてー。」
芹沢が青ざめている。右京はエチケット袋を芹沢に渡した。

「少しおとなしくしてもらえませんか?」
右京は地図を見ながら何とか安全に解決できる場を探していた。
そして、玲奈たちを救えるのは自分しかいない。

何とかヘリを着陸できる場所にしたいそう思っていた。そして、ふとある場所に目が止まった。そして無線を手に取る。

「すみませんがハーディバラックスのヘリポートへの緊急着陸許可を取ってください。 その際に僕の名前を出してください。」



ハーディバラックス。



青山公園隣にある六本木にある米軍のヘリポートである。
都心にしては広く土地がある。ここでならば安全に解決に導ける。

右京はそう確信した。

「ちょっと警部殿。米軍じゃ難しいでしょう。」
伊丹が呆れた顔をしている。

「まぁそんな顔をしないで。」
右京は冷静だ。




「杉下警部。ハーディバラックスの着陸許可が下りました。」
操縦士が言った。

「えぇ!な、何で!」
伊丹たちはただ驚くしかなかった。




「ちょっと知り合いの伝手を使っただけですよ。」
右京は窓から街並みを見つめた。
528杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 10:54:28.65 ID:3cUM3DqQi
シーン3 神戸尊の車内

「亀山君。」
無線から右京の声が聞こえた。

「はい。」
薫が返事をする。


「バスをこれから六本木のハーディバラックスに移動させます。 まずは何とかバスの前についてもらえませんか?」

「えっ?ハーディ…?」
薫はよく分かっていなかった。

「六本木の近くにある米軍のヘリポートのことですよ。」
尊がフォローする。

「あっそうなんですか。」
薫は苦笑いをする。

「警部。もうすぐレインボーブリッジを出ます。流れも出てきたので何とか出口までには前につきたいと思います。」

バスは芝浦ランプに差し掛かるところだ。
思いのほか渋滞はなく、尊の車はスムーズにバスの前へ進むことができた。

まだ玲奈はこちらの存在に気づいていない。

「右京さん。とにかく前につきましたけど、どうやってそこまで誘導するんですか? パトカーなんて出したら怪しまれますよ。」
薫が無線で右京に言う。

「心配いりません。既に策は練ってあります。 とにかく君たちはバスの前にぴったりとついていてください。」

右京はそう答えた。

何て素早い対応なんだ。

薫は改めて右京の凄さを痛感した。
529杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 10:56:12.86 ID:3cUM3DqQi
シーン4 おおぞら1号機内

「すみませんが、電話をお借りしてもよろしいでしょうか?」

右京は操縦士にそう言うと機内に設置してあるイリジウム衛星電話を手に取り、どこかに電話を掛ける。

「もしもし、杉下です。皆さんお揃いでしょうか? 実は皆さんにお願いがあります。
今、皆さんの仲間が誤った行動に出ています。僕はそれを何とか阻止したい。
そう思っています。しかし、何より皆さんの協力が必要不可欠です。
もし、皆さんも共通の認識をお持ちであれば是非六本木の青山公園隣のハーディバラックスへ来てください。
僕の名前を出せばどうにかなります。どうかよろしくお願いします。」
そう言うと右京は電話を切った。



「警部殿。どなたとお話していたのですか?」
伊丹が尋ねる。

「僕よりはるかに頼りになる助っ人を呼んだだけです。」
右京は冷静に答える。

「まさか警部殿!」
三浦が驚いた表情をして叫ぶ。

「えっ?AKBを呼んだんすか?」
芹沢も目が見開いている。


「け、警部殿。幾ら何でもそれは…。今度こそ終わりですよ。」
伊丹も呆れた表情をしている。


だが、右京の表情は変わらない。



「構いませんよ。どうせ警視庁にいられるのもあと少しなのですから…。」
右京の発言に3人は言葉を失った。

「杉下警部。ハーディバラックスに着陸します。」
操縦士が右京らに告げる。右京は小さく頷いて下を向いた。
530杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 10:57:46.57 ID:3cUM3DqQi
シーン5 東京都港区 ハーディバラックス

ハーディバラックスのヘリポートに着陸したおおぞら1号。


ドアから右京と伊丹らが降りてきた。

「杉下さん!」
高橋みなみを先頭に多くのAKBメンバーが右京のもとへ駆けてきた。

「やはり来てくださいましたか。」
右京は少し笑みを見せた。

「一体何があったんですか!?」
篠田が尋ねる。

「実はSKE48チームINのメンバーを乗せたバスを松井玲奈さんがジャックしたのです。 彼女は6年前に起きた事件の真相を知るためにやったことですが、
このままでは危険です。皆さん方もAKBで共に頑張ってきた仲間のはずです。
皆さんの声の方が彼女を説得できるはずです。」
右京は彼女たちを見つめる。


「杉下さんじゃダメなんですか?」
島崎遥香が尋ねる。

「僕は彼女を傷つけました。僕の声には耳も貸さないと思います。
でも、彼女たちを救いたい。そう思います。
ですので、どうか僕に協力しては頂けないでしょうか?」
「分かりました。玲奈はグループもチームも違いますが大事な仲間です。
私たちも玲奈を救いたいんです。是非やらせてください。」
「どうも、ありがとう。でも、もう一人救ってあげて欲しいのです。」
右京の発言にメンバーは唖然としている。

「誰ですか?」
高橋が尋ねる。

「高柳明音さんです。むしろ玲奈さん以上に彼女の方が辛い思いをしてきたでしょう。
是非皆さんで過ちを犯さないようにして欲しいのです。 そして支えて欲しいのです。」

「玲奈でもちゅりでも仲間は仲間。
私たちは誰だろうが救いになりたいです。」
高橋は硬い表情で言った。




「来たぞー!」
伊丹がそう叫ぶと複数の車に囲まれたバスがやってきた。
531杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 10:59:49.07 ID:3cUM3DqQi
シーン5-2

車列に囲まれたバスは車が停車すると同時に停車した。
そして、バスの周囲を大勢の機動隊員が包囲した。


そして、右京がハンドマイクを手に持った。

「松井さん。あなたがしたいことはよく分かります。しかし、こんなことをしても解決にはなりません。
僕たちが協力します。ですから皆さんを自由にしてあげてください。」
右京が訴える。


だが、バスの中の玲奈は動きもしない。

「玲奈ちゃん!」
ハンドマイクを持った高城亜樹が呼びかける。
「玲奈ちゃん。何があったか知らないけど、こんな馬鹿げたことやめようよ!」

「玲奈さん!」
今度は島崎遥香がハンドマイクを持つ。

「玲奈さんとメロンパン同盟を組んで、会うたびにメロンパンの話で盛り上がって。
あの時の玲奈さんの笑顔が大好きでした。
そんな玲奈さんは一体どこへいったんですか?お願いです。もうやめてください!」
二人の呼びかけに他のメンバーから涙を流す者が出てきた。玲奈も目を潤ませている様子だ。
「玲奈!ちゅり!何があったかは分からない。
辛い思いをしてきたんだと思う。だけど今は私たちがいるじゃない。
みんなあんたたちが心配なんだよ。
だからこうしてみんなここに駆けつけたんじゃない!
話ちゃんと聞くからバスから降りてきて!」
高橋が涙ながらに訴える。


その姿にメンバーもその場にいた捜査員らも胸を打たれた。



その瞬間固く閉ざされていたバスの前扉が開いた。
532杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 11:00:53.82 ID:3cUM3DqQi
シーン6 警視庁応接室

世界的にも注目されているSKE48の海外中心で活動するメンバーが起きた騒動ということで 会見は体調不良を理由にキャンセルとなった。

そして、騒動を起こした玲奈と高柳が警視庁に連行された。
その他のメンバーは全員近くのホテルで休ませている。



「お久しぶりですね。高柳さん。いや、山内百合さん。」
右京が高柳の目を見つめる。
「杉下さんと聞いてやっぱりあの時の刑事さんだって分かりました。
あなたを見ていろいろ思い出しました…。」
高柳の目から涙が溢れた。
「あれからあなたがかなり辛い思いをなさったことは調べているうちに分かりました。
容姿を変えられ、名前も変えられてしまいあなたは高柳明音で別の人生を歩み始めました。
しかし、やはりあなた方の絆は強いものです。
SKE48というグループがあなた方を再会させた。そうですね。」
右京の言葉に二人が頷いた。
「もう山内百合という名前を捨てて運命のまま従って生きていこうと決めました。
でも、ある日たまたま読んだ雑誌に玲奈が載っていて…。
玲奈はSKEに入ったということで驚きでした。
まさか玲奈がアイドルになるなんて夢にも思わなかったから…。
そして、その雑誌に2期生オーディションの情報も載っていて何とか応募して合格しました。」
「そうでしたか?では、ひとつ質問させてください。
玲奈さんはいつから高柳さんが山内百合さんであることにお気づきになられたのですか?」
533杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 11:05:17.93 ID:3cUM3DqQi
シーン7 回想 2009年5月25日 サンシャイン栄駐車場

「あかねちゃん。」
玲奈が高柳に声をかける。
「チームKU結成おめでとう。これからも頑張っていこうね。」
玲奈がそう言って高柳の肩に手を置いた。

「あ、ありがとうございます…。」
高柳はうつむいたままだ。


その時、小さな雀が一匹二人の目の前に降りてきた。
その雀はどうやら右羽に怪我をしているようで血が滲んでいた。
「可哀相に…。体も衰弱してるみたい…。」
高柳が雀を両手で抱える。


その姿を見た玲奈が神妙な面持ちで見つめる。

「あかねちゃんも鳥が好きなんだね。」
玲奈が目を潤ませている。
「ええ。どうかしたんですか?何か悲しそう…。」
高柳が玲奈を見る。


「ごめん。亡くなった中学時代の親友もすごく鳥が大好きな子で。
よく怪我をした鳥を抱えて動物病院に駆け込んだり、 給食で鳥肉を見ただけで大騒ぎしたりと本当に鳥を愛してたから。
だからよく名前と鳥の鳴き声をかけてちゅり、ちゅりって呼ばれてたな…。」


玲奈が語るのを聞いた高柳も何故か目を潤ませていた。
「あっごめんね。こんな話しちゃって…。」
玲奈が涙を拭いながら笑みを浮かべる。



それを見た高柳が玲奈を見つめる。

「玲奈…。」
534杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 11:06:31.79 ID:3cUM3DqQi
シーン7-2

高柳が発した言葉に玲奈は少し驚いた様子だ。


「ど…どうしたの。」
「私だよ。山内百合…。信じられないかもしれないけど生きてるの。」
高柳の突然の告白に玲奈は現実を受け入れられないでいた。

「ちょっとあかねちゃん。何でその名前を?」
「まだ信じられない?じゃあ中学に入ったときにこれくれたよね。」
高柳が出したのはセキセイインコのピンバッジであった。


それは、玲奈がハワイに旅行に行った際にインコが大好きな百合のために
土産屋で購入したものであった。

それを見た玲奈は高柳明音が山内百合であるという確信をもった。




「百合…。そんなまさか…。」
玲奈は死んだはずの親友とのまさかの再会で急に一気に涙がこみ上げてきた。

「ごめん。今まで言い出せなかった。最初はそのまま玲奈の隣にいるつもりだった。
だけど、やっぱり我慢できなかった。」
「いいよ。だって、百合が生きている。そして、今私の目の前にいる。
それだけでいい。本当に嬉しい。」
そう言うと高柳が玲奈を優しく抱きしめた。



それはまるでお互い涙を流しながら空白の4年間を埋めるような姿であった。

その後高柳は玲奈に4年間に起きたことを全て玲奈に打ち明けた。
535杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 11:08:33.25 ID:3cUM3DqQi
シーン8 回想 幕張メッセ

「ねぇ何かあかりんとくーみんのブースで騒ぎがあったみたい。」
高柳が玲奈に声をかける。


「うん。さっき湯浅さんが集まるように言ってきたけど何だろう?」
玲奈は不安そうな表情を浮かべた。

「皆さん握手会でお疲れのところ大変恐縮ですが、 殺人事件の捜査にご協力ください。」
右京が真ん中に立って語りかけている。



その姿を見て玲奈と高柳は絶句した。

「あの時の刑事…。」
玲奈が右京を鋭く見つめる。

「特命係の杉下。間違いない。あの時捜査していた刑事。でも、隣にいる人が違う。
あの時はフライトジャケットを着たいかつい刑事だったはず。」
高柳は薫がいないことを気にした。

「多分異動したんでしょ?それにしてもあの杉下って刑事。 あの時約束したことをもう忘れているみたい…。」
「約束?」
高柳は玲奈に尋ねる。


「あの時百合が大野とタクシーで落ちたとき。あの人は必ず真相を突き止めるって私に約束したの。
それなのに、結局真相を突き止めるどころか全てをうやむやにしたまま。
あの時の約束を反故にしてまだ刑事をやっていたなんて…。」
「でも、私はちゃんと生きているし。もういいんじゃ…。」
高柳が玲奈の肩に手を置く。


「いいえ。百合は生きているけど百合が苦しむ真相は未だに明らかにしていない。
そして、約束を果たさずに平然といられることが許せない。」
「玲奈…。」
高柳は玲奈の思いにもう何も言葉が出なかった。



そして、淡々とメンバーに質問をしている右京を睨みつけるのであった。
536杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 11:10:03.74 ID:3cUM3DqQi
シーン9 回想 2012年1月28日 サンシャインスタジオ

総合プロデューサー秋元康が大家志津香によって殺害されてから一週間が経過した。
AKB48は未だに世間から厳しいバッシングを受け、SKE48にもその逆風が吹き荒れていた。

そんな中支配人湯浅からメンバー全員が召集された。

「お疲れ様です。今回起きた事件のことでみんなに辛い思いをさせて申し訳ありません。
また、今後のことで不安を感じるメンバーも多いと思います。
その今後について決まりましたのでご報告します。
我がSKE48は解散せず新たにアメリカのUMGの傘下に入ることが決まりました。」
湯浅の突然の発表に全員がざわついた。


既に系列のNMB、HKTの解散が決まっていただけにSKEも解散という覚悟を持って聞いていた メンバーがほとんどのようでほとんどのメンバーが涙した。


そんな中湯浅は話を続ける。
「みんな静かに。そして新たにみんなをサポートしてくれるマネージャーを紹介したい。 玉木君、高木君。」
湯浅が告げると玉木と高木が入ってきて真ん中に立つ。



「はじめまして。総合マネージャーに就任する玉木宏です。
皆さん今回のことで辛い思いをしていると思います。
でも、皆さんの姿を世界が評価したのです。
夢破れたメンバーがいる現実を受け止め、
そのメンバーの為にも全力で取り組んでもらいたいです。
僕も精一杯お手伝いをさせて頂きます。」
その言葉に誰もが拍手を送った。
しかし、高柳だけが青ざめた表情をしている。

「一体どうしたの?」
玲奈が心配そうに見つめる。

「えっ別に…。」
高柳はうまくかわすが玲奈はそんな高柳を心配した。
537杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 11:11:31.02 ID:3cUM3DqQi
シーン10 回想 2011年3月2日 SKE48羽島寮女子トイレ

「まさか内田さんが高木に殺されるなんて…。」
不安な表情を浮かべる玲奈が高柳を見つめる。

「やっぱり私のせいみたい…。しかし茉夏があんなことをするなんて思わなかった。」
高柳は目を潤ませている。

「このままだと茉夏が高木に殺される。何とかしなきゃ!」
玲奈は焦っている。

「仕方ない。こうするしかないわ。」
高柳が小瓶を取り出す。

「な、何をする気なの!?」
玲奈は唖然とした。


「本当は辛いしこんなことしたくないけどこのままだと茉夏は殺される。
大丈夫。致死量じゃないし、病院に行けば高木も手をだしにくくなるわ。
茉夏は大事な仲間。もうこれ以上私のせいで人が死ぬのは耐えられない。」
高柳の決意に玲奈はただ賛同するほかなかった。


そして玲奈はトイレを後にする。

「ちゅり。何?話って?」
茉夏が入ってきた。

「うん、ちょっとね…。まぁ入って。」
高柳は茉夏を個室に入れる。


そして、個室のドアに鍵をかけた高柳は寂しげな表情で茉夏を見つめた。

「ごめん茉夏。全部あなたを守るためよ…。」
高柳はそう言って小瓶に入った液体をスポンジに染み込ませた。

「えっ?」
茉夏は状況を把握できずにいるようだ。

「このままじゃ茉夏。あなたは殺される。だからちょっとしんどいけど我慢して。
起きたときには全て終わってるから…。」
高柳は目を潤ませている。それを見た茉夏は覚悟をもった。

「わかったよ。」
「じゃあ叫んで。すぐに発見されないと意味がないから。」
高柳は安全を考え、すぐに助け出されるように考えた。

茉夏はそれに小さく頷き、叫び声をあげた。



そして、高柳は口元にスポンジを当て、ほんの数秒で茉夏は気を失った。


高柳はすぐに便器に登り、扉を越えて個室の外へ出て扉を叩いた。
538名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/25(木) 11:12:12.64 ID:6gqAsEDNO
途中で失礼します。
下げてしまわれてますので
折角の御投稿が途切れてしまうので
上げさせて戴きます。
539杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 11:12:51.29 ID:3cUM3DqQi
シーン11 警視庁応接室

「なるほど。そうでしたか…。」
右京はただ2人を見つめる。

「教えてください。何であの時の約束を反故にしたんですか!」
玲奈が右京を睨みつける。

「僕は真相を突き止めたかったです。しかし、上層部に止められ、 それでも自力で捜査をしようとしたところに突然謹慎処分を下されて 明けたときには調べることは不可能になっていました。
また、あの時は僕自身、警察官としての未練があったのでしょうね。
なかなか踏み込むことができませんでした。しかし、今はもうありません。
だから、果たせなかったあなたとの約束を果たすために僕は名古屋に行ったのですよ。」
右京は冷静に語る。


「やっぱり私のせいね。私を産んだ人間が圧力をかけたみたい…。」
高柳が涙を流しながら下をうつむいた。

「いやいや、百合ちゃん?いや明音ちゃんのせいじゃないよ。」
薫が高柳を庇う。

「その通りです。高柳さんが責任を感じる必要は全くありません。」
右京も薫の意見に同調した。

「やっぱりそうだったんだ…。でも、約束を忘れてはいなかったんですね。」
玲奈が涙を浮かべる。


「しかし、長い間あなたの約束を守らずに今日に至ってしまったのは僕にも責任があります。
本当に申し訳ございませんでした。」
右京が玲奈に静かに頭を下げた。




玲奈はもう何も言葉が出なかった。
540杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 11:14:05.44 ID:3cUM3DqQi
>>538
あなたは常に空気を読まず周囲に迷惑をおかけしているようですね
541杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 11:17:14.83 ID:3cUM3DqQi
シーン11-2

「ところでもう警察に未練はないと聞いたんですけど杉下さん。 警察を辞めるんですか?」
玲奈が右京に尋ねる。


「杉下警部はニューヨーク市警からの誘いで来月ニューヨークに行くんですよ。」
尊が答える。

「おや、神戸君。何故それを…。」
右京はふと薫を見つめた。

「右京さんすいません…。」
薫は笑いながら頭を下げた。


「まったく、あなたは何故周囲に話すのに肝心の僕に話してくれなかったんですか?
いつもそうでしょ。肝心なことは僕に相談もなく勝手なことばかりだ。」
尊は完全に憤慨している。

「すみませんねぇ。君にはちゃんとお話をしようと思っていたのですが…。」
「だから僕が怒っているのはそういうわけじゃなくて…。」
尊が反論しようとした時だった。




「た、大変です!」
玉木が青ざめた様子で駆け込んできた。

「玉木さん。どうかなさいましたか?」
右京が尋ねる。

「そ、それが…。珠理奈がいなくなったんです!」
玉木の発言に誰もが耳を疑った。

「まさか高木が!」
玲奈の顔も青ざめている。

「あぁ多分な。だが珠理奈が連れ去られたんじゃない。篠田君だ。 珠理奈は取り戻すべく指定された場所に行った。
場所は芝浦埠頭の空き倉庫だそうだ。」


「すぐに行きましょう。」
右京がそう言ったとき警視庁刑事部参事官の中園照生が入ってきた。

「杉下。部長がお呼びだ。すぐに部長室に来い!」
そう言うと中園は去っていった。


「亀山君。神戸君。先に現場に行ってください。僕は後から追いますので。」
右京はそう言うと応接室を後にした。
542杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 11:19:47.94 ID:3cUM3DqQi
シーン12 警視庁刑事部長室

「バカモン!貴様は一体休暇中に何やっておるのだ!」
入室するや間髪いれずに刑事部長の内村完爾が大声で右京に怒鳴りつける。

「休暇中に岐阜県警の捜査に首を突っ込むわ、勝手に捜査本部を立ち上げるわ、
挙句に上を通さず勝手に警視庁のヘリを使い米軍施設に着陸させるとは何を考えているのだ!?」
内村はかなりご立腹の様子だ。


「もしかしてシークレット・チャイルドの件で上から何か言われたのですね?」
右京は冷静な表情で質問する。

「分かっているならさっさとこの件から手を引け!」
「すみませんがそれはできません。僕は6年前からの約束があります。 その約束を果たすためにはこの件を解決せねばなりません。」
いつもなら素直に聞くような素振りを見せる右京が固い表情で 内村の指示を否定した。


「杉下!命令には素直に従え!」
中園が驚いた様子で右京に詰め寄る。

「いえ。例えどんなことがあろうとも僕はこの真実を明らかにするつもりです。」
右京の決意は固い。


それを察した中園はゆっくり後退する。

「杉下!覚悟はできているのだろうな!?」内村が大声で怒鳴る。

「勿論です。丁度良かった。これをお渡ししたいとそう思っていたところです。」
右京はそう言うと部長の机の前に歩み寄り、胸ポケットから退職届を取り出して机に置いた。




内村は突然の行動に退職届を持ったまま唖然としていた。



「では、用事がありますので失礼いたします。」
右京はそう言って一礼して部屋を後にした。
543名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/25(木) 11:23:22.91 ID:xaZfO4ULi
保守
544杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 11:26:32.19 ID:gweLFKLZi
シーン13 芝浦埠頭第17倉庫

「松井珠理奈。やっぱり来てくれると思ったぜ。」
手首と足首を縛られて椅子に座る篠田。

篠田のこめかみに銃口を突きつけながら高木が笑っている。

そして高木の正面には松井珠理奈が立っているのも辛い状況で柱にもたれながら高木を睨みつける。


「何でこんなことするの?」
珠理奈が声を荒らげて高木に尋ねる。

「あぁ。こいつを人質にしときゃお前が来る。そして玲奈と高柳が来る。
本当の狙いはこの2人なんだけどな。お前らも生かしてはおけん。
目的を果たした後に死んでもらうぞ。
お前らの固い絆を利用しない手はないだろ?アハハハ!!」
完全にバカにした物言いをして嘲笑っている高木の姿に 珠理奈はただ腹が立った。




「高木ぃ!」
倉庫の扉が開いて入ってきたのは尊だった。
「何だ警視庁の神戸警部補か。あんたも死にたいようだな。 バカにも程があるって。」
高木が笑いながら尊を見る。

「くだらないことを言ってないで麻里子を放せ!彼女は関係ないだろ?」
「もし解放して欲しければ松井玲奈と高柳明音を連れてこい。 それなら考えてやってもいいぜ。」
「ふざけるな!彼女たちを殺すつもりだろ?そんなことできるか!」
あざ笑う高木の姿に尊が怒りをぶつける。
545杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 11:28:14.75 ID:gweLFKLZi
>>543
あなたも私の邪魔がしたいようですね?
546名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/25(木) 12:33:18.66 ID:xaZfO4ULi
保守
547名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/25(木) 13:33:30.52 ID:6gqAsEDNO
支援
548名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/25(木) 15:29:22.66 ID:VX6B0QOQ0
保守
549名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/25(木) 17:25:55.84 ID:6gqAsEDNO
支援
550壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/25(木) 18:31:32.78 ID:cbKOMU9o0
ちょっと早目のこんばんは。
今夜も読書の時間ですよ。

さて、いよいよ秋葉原運営幕府軍との戦闘が始まります。
あの忌まわしい事件があり、できれば負傷するメンバーを描くべきではないのでしょうが、
私の筆力では無理なようです。よって負傷するメンバーが出ますが
それはご了承頂きたく思います。
ただ、それによって起こる奇跡もあります。
引き続きご愛読頂けますよう、よろしくお願いします。

そして、age神様の皆様に感謝します。

今夜も携帯からポチポチ書きたいと思います。
時間がかかりますがよろしくお願いします。
551杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 18:53:29.32 ID:PnJzO9ybi
杉上左京です
すみません私用がありましたので途中になってしまいました
今から続きをあげますね
552杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 18:54:24.72 ID:PnJzO9ybi
シーン13-2

「とにかく俺が知ってるということは既に警察も知っている。 どの道お前は終わりだ。さっさと麻里子を解放して降伏しろ! そうすれば誰も傷つかない。」
尊は説得をするも高木はただ笑いながら篠田に銃を向けている。


「ふん。終わってるのはアンタだよ。みんな死んでうやむやになる。
そうだなぁ。アイドルを異常に愛した警察官が叶わぬ恋に敗れて殺害し、
自殺したということにでもしておこうか。俺はそのうちに高飛びだ。 これが世の中なんだよ。」
高木の言葉に尊はついに怒りの頂点に達した。


「お前ふざけるのもいい加減にしろよ。」
尊は携帯していた銃を高木に向ける。


「おう撃ってみろよ。ついでに彼女の頭も吹っ飛ぶけどな。ハハハ。」
高木はまったく動揺するどころか引き金に指を持ってくるなど行動がエスカレートし始めた。


「そんなことはさせない。させてたまるものか!いいから彼女に銃を向けるな!」
尊は声を荒らげる。


だが、高木はあざ笑いながら銃を篠田のこめかみに押し付ける。

「早く2人連れてこい。そうしなきゃマリコ様の脳が一気に吹っ飛ぶぜ。
どのみちそうなるけどな。」
「黙れ!」
「何だよさっきから大声で。もしかしてお前?この女のことが好きなのか?」
高木は銃を擦りつけている。








「あぁ。だったら何だ!」
553名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/25(木) 18:54:58.41 ID:ZJ+uvL8u0
>>550
頑張ってー
554杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 19:00:34.34 ID:PnJzO9ybi
シーン13-3

「麻里子には夢があるんだ。ファッションの勉強をするという。
そしてロンドンのセントマーチンズに留学できるチャンスを掴んだんだ。
それをお前みたいな終わった奴の道連れにさせるもんか。俺は約束したんだ。彼女を守るって。
麻里子は俺にとってかけがえのない相手だ。
俺は麻里子の為に命を賭けてもいい。そう思っている。
だからその銃を彼女から離せ。」


尊は銃を向けながら一歩一歩高木の方へ近づいていく。


「あぁそうか。じゃあお前から先に死んでもらうとするか。」
高木はそう言うと銃を尊に向けた。

尊は死を覚悟し、 ゆっくり引き金に指を置く。

その時何やら光るモノが見えた。


そして光ったモノは瞬時に近づき尊はそれを交わす。

それは空き缶であった。

空き缶はそのまま高木の急所に直撃した。

「くぁwせdrftgyふじこlp!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
高木は銃を落とし、急所を抑えながらその場に倒れ込み、一気に警官らが突入してきた。


「高木英智!殺人容疑で逮捕する!」
警官らに取り押さえられた高木の両腕に伊丹が手錠をかけた。
555杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 19:02:27.76 ID:PnJzO9ybi
シーン13-4

「麻里子!」
尊が駆け寄り縛られた紐を解く。
そして、解かれたと同時に篠田は大粒の涙を流しながら尊に抱きついた。


「もう心配ない。俺がついている。何があっても守るからな。 ロンドンにも行く。」


尊は今まで右京のこともあってロンドン行きには抵抗があった。


右京がニューヨークへ旅立つのを聞いたときもロンドンへ行く決心はついていなかった。

しかし、今決心した。


やはり篠田の傍についてあげるべきであると。

「え…?でも、仕事はいいの…?」
篠田がかすれた声で尋ねる。

「あぁ。実はロンドン警視庁から誘いがあってね。それを受ける。 だから一緒にロンドンに行こうよ。」
「ちょっと!何も聞いてないんだけど…。」
篠田は尊の胸を拳で叩く。

「おやおや。君も肝心なことを話していないではありませんか?」
後ろから右京が歩み寄ってきた。


「杉下警部が言い出せてなかった理由が分かりましたよ。 こういうことだったんですね。」
「大事に思っている人だからこそ言いにくいことがあるのですよ。
それが人間の性というものなのでしょうねぇ。」

尊と篠田は立ち上がり、停車していた救急車に乗り込んだ。


救急車には既に珠理奈がストレッチャーに横になっていた。


篠田は優しく珠理奈の右手を握り締めた。

ハッチを閉めた救急車がサイレンを鳴らして走り出した。





そして、その姿を黙って見つめる右京であった。
556杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 19:04:22.69 ID:PnJzO9ybi
シーン14 警視庁取調室

「さぁ高木!吐いてもらおうかぁ?お前を雇ってるのは誰だ?」
伊丹が鬼の形相で高木を睨みつける。

「お前が高木英智じゃないことも岐阜県警の調べで分かってるんだよ。
6年前の大野と同じだ。黙っていても得はしないぞ。」
芹沢が資料を見せて言う。


「ふん。俺は大野のようなヘマはしねぇ。すぐ釈放さ。」
高木は悪びれる様子もなく怒りを買うような不真面目な態度を取る。

「てめぇ!何だその態度は!?それが少女を殺害した奴の態度かコラぁ!」
逆鱗に触れた伊丹は高木の胸倉を掴む。

それを芹沢と三浦が宥めている。


「あーこれってヤバイよね。弁護士に言って問題にしてもらうわ。お前も終わりだね。アハハハ!」
伊丹の顔がさらに歪んだところで右京が入ってきた。


「本来なら出て行けと言うところですがここは警部殿にお任せします。
これ以上この無反省なクソ野郎に付き合ってはいられませんよ。
おい高木。必ずお前をブチ込んでやるからな!
お前の思い通りにはならんから覚悟しとけよ!」
伊丹はそう吐き捨てて三浦と芹沢と共に取調室を後にした。


「随分余裕な態度を取っていますね。」
右京が椅子に座る。


「ふん。誰が来ようが同じだ。まぁどうせすぐに弁護士が来て釈放だろうな。」
右京は高木を見つめる。


「そんな態度でいられるのも今のうちですよ。」
右京の姿に高木から笑みが消えた。
557杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 19:05:33.35 ID:PnJzO9ybi
シーン14-2

「さっきの刑事が言ったようにあなたが浮かれている間に 我々はしっかり外堀を固めていたのですよ。
岐阜県警の長良警部らの協力によって既にあなたの正体は分かっています。」
右京はそう言うと資料を出した。


「君は岐阜を拠点に置いている政治団体天下布武会のメンバーですね。
長らく岐阜の政治家の支援を行なっていた。
ですが、実際には暴力団顔負けの行為ですね。
対立候補の妨害工作、半ば強引な組織票の取りまとめなど。
行動は近年過激になっていますね。」

「ふん。」
高木は腕を組む。


「多分あなたは政治家。つまりシークレット・チャイルドの父親か母親あたりに依頼されて
邪魔な存在を消せとでも言われたのでしょう。
内田さんを殺害したのも高柳さんの存在について彼女が知ってしまったからでしょう。」

「まさか内田の親戚に野党の議員がいるとは思いもしなかった。
どうやって奴が知ったかは知らんがあいつがそのネタを公演でチクろうとしてたよ。
あんたらもいたしそんなことを言われたら俺は終わりだ。
だからその前に始末したまでよ。」
「やはりそうでしたか。その辺も既に調査済みですよ。
そして、随分余裕の態度を取っていますがもうここにいたほうが賢明だと思いますよ。
外に出れば大野のように消されてしまうのではないでしょうか?」
右京がそう言うと高木の表情が急に青ざめた。
「何言ってるんだよ。」
すると右京はある写真と資料を出す。



「これは6年前大野が乗っていたタクシーです。
よく調べたらブレーキに細工がしてありました。
暴走していて最後まで気付かなかったのでしょう。
ブレーキは効かずにそのまま海に落ちてしまいました。
実はあのタクシーの運転手もグルだったようですね。」
青ざめている様子で高木は写真を見る。




そこへ角田が取調室に入ってきた。
558杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 19:07:15.88 ID:PnJzO9ybi
シーン14-3

「おう。やっぱり警部殿の思ったとおりだった。今、岐阜県警の組対がこいつの親元に乗り込んでいるところだ。
まぁ次々に色んなものが出るだろうな。ウチも合同でやることになったよ。
じゃっ頑張れよ。」
角田がそう言うと部屋を後にした。


それを聞いた高木は足を震わせている。

「どのみちあなたはもう終わっているのですよ。
どうせならばここでお話して生きる時間を延ばす方が賢明ではないかと思います。
もし宜しければあなたを雇った人物をお教えください。
そうして頂ければこちらも何らかの便宜は図らせてもらいます。」
右京は取引をもちかけた。

もはや親元は警察の手に落ち、 大野の死の真相を知ってしまった高木にもはや選択肢はなかった。



「あぁ話す。だからお願いだ。助けてくれぇ!!」
高木は全てを話した。






「なるほど。やはりそうでしたか。これで確信が持てました。」
右京はそう言って席を立つ。

「おい、話したんだからちゃんと守れよ。」
「おやおや、君は僕が思ったことを語ってくれただけです。 取引は不成立です。そもそも自己保守の為に夢をもった少女の命を奪ったあなたを助ける気なぞさらさらありません。どうぞ地獄の底で後悔してください。」
右京はそう言って部屋を出ていった。
559杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 19:09:10.22 ID:PnJzO9ybi
シーン15 衆議院議員第一会館ロビー

「お待たせしました。」
珠理奈と篠田に付き添っていた尊が右京のもとに駆け寄ってきた。


だが、右京は尊についてきた高柳と玲奈に目をやる。

「これからあなた方は聞きたくない真実まで聞くことになるかもしれません。
それでもよろしいのでしょうか?」
右京の言葉をただ固い表情で聞く高柳と玲奈は黙って頷いた。


「傷つくことは覚悟しています。でも、私が生まれ、 こうなった理由を知りたいんです。
それを知らないと一生後悔するだろうし。
それに玲奈もいます。だから何を聞いても乗り越えられると思います。」

高柳の決意は固い。

右京はその決意を尊重することにした。


「分かりました。あなた方は相当強いですね。
このような強い若い方がいらっしゃるのであればこれで僕も安心して日本を離れられます。」


「え!」
玲奈と高柳が驚いた様子だ。
「まぁそれは後にお話するとしましょう。
ところで神戸君。珠理奈さんと篠田さんは大丈夫ですか?」
右京が尊に2人の様子を尋ねる。


「えぇ。幸い珠理奈ちゃんの腰も大事には至らずに明日にも退院できそうです。
今は麻里子と楽しく話をしていましたよ。」
「そうですか。それは良かった。では、行きましょうか?」
右京はそう言うとフロア案内図を指した。









「408 衆議院議員片山雛子」
560杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 19:10:47.77 ID:PnJzO9ybi
シーン16 衆議院議員第一会館 4階片山雛子事務所

右京らは片山雛子の事務室の前に立つ。そしてドアの前でノックをする。


「どうも警視庁特命係の杉下と申します。片山議員に面会したいのですが…。」
「えっあ、あの…。アポは?」
若い秘書が困惑している様子だ。



「あら。杉下さんじゃないですか。」
片山雛子が奥から出てきた。

「これは片山議員。いや片山官房長官。
ご無沙汰しております。今日は少しお話がありまして参りました。」
「そうですか。では、どうぞ。」
片山は右京らを応接ルームに通す。


秘書は困惑気味であったが片山の行動に従っていた。

「あれ?その子たちは確かAKBの…?」
「いえ、彼女たちはSKE48という姉妹グループのメンバーです。 こちらが松井玲奈さん。そして高柳明音さんです。」
高柳を見た片山は目を逸らす。

その行動を右京は見逃さなかった。


「実は彼女たちが国会もとより政府のお仕事について興味をもたれましてね。
是非片山先生にお話を伺いたいと思いまして僕たちが付き添って参りました。
何しろ今は内閣の要である官房長官ですからねぇ。」
右京の言葉に片山は笑みを浮かべる。


「夜には新人議員のパーティーがあるので手短でよろしいでしょうか?」
「えぇ。お忙しいのは承知の上でお伺いしているわけですからね。
では、高柳さん。何かご質問があれば。」
右京がそう言うと高柳が拳を握り締めた。



「じゃあ。シークレット・チャイルドについて教えてください。」
それを聞いた片山は明らかに動揺した。
561杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 19:14:01.06 ID:PnJzO9ybi
シーン16-2

「おやおや。ご気分が悪いのですか?」
右京が尋ねる。

「い、いえ…。別に。」
片山は首を横に振って水を飲む。


「片山先生は気分が悪いようですので僕から少々。
シークレット・チャイルドとは1991年に起きた大泉元首相とその愛人の間にできた子供のこと。
当時大泉氏とその相手は将来を嘱望された政治家でした。
それもあって大泉氏側は彼女に堕胎を勧めましたが彼女は断固として拒否し、隠れて女児を出産しました。
そして、彼女はその子供を養子に出した。
しかし、時は流れ14年後。彼女は政治家でも有力な立場になりました。
しかし、その分スキャンダルや粗探しというリスクがつきまといます。
それで、自分の立場を危ぶんだ彼女はとある政治団体に依頼して彼女の存在を消すことにしました。
そして邪魔な存在を消し、彼女は娘を別人に変えました。
しかし、6年を経てまた同じことをしようとしている。そうではありませんか?片山先生。」
右京は片山を見つめる。

片山はすっかり青ざめている。

「あなたなんですよね?私を生んだ母親は…。」
高柳が目を潤ませて片山に尋ねる。

「な、何言ってるの?杉下さん。相変わらずとんでもない推測ですね。」
普段冷静な片山もさすがに動揺を隠せない。



「いえ。これは事実です。もう正直にお話すべきだと思います。」
右京は鋭い目で片山を見る。
562杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 19:24:05.36 ID:PnJzO9ybi
シーン16-3

「私。バカですよね。子供の命が恋しくて色々手を回したのに段々子供のことを指摘されるのが怖くなり、
それに怯えてついには娘自身を傷つけてしまった。
でも、それでも私は守りたかった。どうしてもこの国を変えたいと思った。
でもそこに行くためにどうしても障壁になった。
だからこうするしかなかったのよ。」
片山が語り始めた。


「あなたは間違っています。傷ついたのは娘である高柳さんだけではありません。
こちらにいる松井玲奈さんも。そして、彼女たちの苦しみを考えて暴露しようとして命を奪われた内田眞由美さん。
みんなあなたの出世意欲で傷つき、命まで失ったのです。
それなのにあなたはついに自分の娘を消そうと考え、関係の無い篠田麻里子さん、松井珠理奈さんまで傷つけたのです。
あなたの罪は大変な重罪ですよ。」
右京は怒っている様子だ。

高柳は涙を流し、玲奈ももらい涙を流す。


「片山先生。あなたがしたことは殺人教唆です。高木が全て話してくれました。いずれ逮捕されることでしょう。
ですが、僕からひとつお願いがあります。明日の定例記者会見ですべてお話してください。
そして自首すると。あなたはエルドビアのことを堂々と世間の白日のもとに晒しました。あなたは時に大胆なことをする方です。
あなたならそうするほうがよろしいかと思います。」
片山は黙ったまま窓から外を見る。


正面には夕陽が輝いていた。

「夕陽が沈む空を見ているか?
時間(とき)が過ぎるその背中は美しいだろう? Yes! それなりの今日が終わりすべてリセットする夜が来るよ。」
右京はそう言うと椅子から立ち上がる。


「あぁ。これは僕が大好きな曲の歌詞の一部です。夕陽を見つめるあなたを見てふとその歌詞が浮かんだもので。では、失礼します。」
右京らはそのままその場を立ち去った。




片山は黙って窓の外の夕陽を見つめていた。
563杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 19:25:15.87 ID:PnJzO9ybi
シーン17 一週間後 警視庁特命係

右京と会って翌日の官房長官記者会見で片山は全てのことを話した。


自分のことだけではなく当時の関わった政府関係者や大物議員の名前も出て政界は一気に混乱に陥った。


それを尻目に片山は静かに国会を去り、警視庁に自首した。



その後、SKE48はUMGが契約解除を申し入れ、解散となったがほとんどのメンバーがAKB48に合流することとなった。


一方、松井玲奈、松井珠理奈はアメリカでの活動を継続して支援してもらえることになり、 専属マネージャーとして玉木と日本国内で騒がれていた高柳明音が同行することになった。

「じゃあ僕、手続きで警察庁へ行ってきます。」
尊はそう行って鞄を持って出ていった。


右京は黙って紅茶を飲む。

「杉下警部。」
現れたのは秦佐和子であった。

「おやおや。秦さんではありませんか?どうかしましたか?」
「いえ。この度私、警視庁に出向することになりました。
明日から大島警察署へ異動になります。杉下警部には是非報告をと思いまして。」
「そうですか。大島はいいところです。」
「実は最近伊豆諸島付近の海上で
アジア系の少女の買春行為などが行われているという情報が入りまして、
そこでの情報収集役に私が選ばれたんです。」
「やはりあなたは潜入捜査官ですねぇ。頑張ってください。秦佐和子警部補。」



右京はそう言うと秦は右京に向かって敬礼した。右京も敬礼し返した。
564杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 19:30:32.88 ID:PnJzO9ybi
シーン17-2

「杉下警部。ご無沙汰しております〜。」
中に入ってきたのは古畑任三郎であった。


「古畑さん。どうされましたか?」
「いえ。杉下警部がニューヨークに行かれるというのを聞きまして、
さらに私も報告したいことがあって参りました。」
「そうですか。では、紅茶でも飲みながらどうでしょうか?」
「いいですねぇ〜。では、お言葉に甘えて…。」


右京は紅茶を注ぎ、古畑に渡す。


そして椅子に二人が腰掛ける。

「ニューヨーク市警とは羨ましいですねぇ〜。」
「えぇ。あちらのテイラー刑事から数年前から熱心にラブコールを受けていましてね。
ロンドン警視庁からも誘われてそちらに行くつもりでしたが、
神戸君に譲ってその誘いに乗ることにしました。」
「そうですか。」
古畑は紅茶を飲む。


「ところでご報告というのは?」
右京が尋ねる。

「えぇ。実は私も来月から小笠原警察署に異動が決まりました。
向こうは平和そうでこれでようやく休めそうです〜。」
「ほぉ。小笠原は素晴らしいですからね。良かったじゃありませんか。」
「えぇ。でもあの今泉までついてくるのが残念です。
最後まであいつのお守りをしなければいけないと思うと手放しに喜べません。」
「それにしては目は嬉しそうに見えます。
やはり今泉さんは絶好の相棒ですねぇ。」
「ん〜ふふふ…。いやいや、そんなもんじゃないですよ。
ただの腰巾着なだけですよ。では、これで失礼します。」
「では、またどこかで。」



右京がそう言うと古畑は一礼して部屋を去っていった。
565杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 19:34:20.66 ID:2VyU5Gyoi
シーン18 2012年3月25日 東京駅総武地下ホーム4番線

「いやぁ右京さん!お世話になりました。」
薫が元気に手を挙げている。

「何で君はこんな時期までいたのですか?美和子さんが心配なさっているでしょう。」
右京が呆れた様子で薫を見つめる。

「えぇ。早く帰ってこいって美和子に怒鳴られましてね。」
「そうでしょうねぇ。それに君を送るために来たわけじゃありません。」
そう言うと薫はメンバーらに囲まれている尊と篠田を見た。


「あぁ…。羨ましいですね。」
薫は溜息をついた。

「神戸君。クレイグ警視によろしくお伝えください。」
「分かりました。」
「それともうひとつ。」
「何ですか?」
尊が尋ねる。


「篠田さんのことをしっかり守ってあげてくださいね。」
「勿論ですよ。」
尊は堂々と答えた。

「まもなく4番ホームに成田エクスプレス13号成田空港行きが到着いたします。」
アナウンスと同時に成田エクスプレスがホームに入線してきた。
566杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 19:35:51.52 ID:2VyU5Gyoi
シーン18-2

列車のドアが開いた。いよいよ別れの時となるとメンバーたちの目も潤んでいる。
「じゃあ行くね。」
篠田がそう言うと尊とともに列車に乗り込む。
「麻里子。ちゃんと毎日メールするからね!」
峯岸みなみが言う。
「麻里子さん。ありがとうございました。ロンドンで夢叶えてください。」
松井珠理奈が頭を下げる。
「麻里子!頑張れー!」
高橋みなみが大声で言った。
メンバーそれぞれがいろんな思いを口にする。それを聞いた篠田は涙をこぼす。

「神戸さん。」
前田敦子が尊を呼ぶ。
「絶対に麻里子を守ってください。もし浮気とかしたら私たちは許しませんから。」
「だ、大丈夫だよ。全く僕の信頼まったくないみたいだ。」
尊は呆れ顔になった。
「まぁそうなったら僕も許さないでしょうねぇ。」
「ちょっと!杉下警部まで…。」

「4番ホームから成田エクスプレス13号成田空港行きまもなく発車いたします。」
アナウンスが流れ発車ベルがホームに鳴り響く。
「それでは、篠田さん、神戸君。そして、亀山君。またお会いしましょう。」
右京がそう言うと列車のドアチャイムが鳴ると同時にドアが閉まった。
そして列車はミュージックホーンを響かせてゆっくりと走り出した。
メンバーらはホームを走り、列車を追っていった。
右京はただ黙ってその列車が見えなくなるまで見つめていたのであった。
567杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 19:37:39.93 ID:2VyU5Gyoi
シーン19 2012年3月26日 AKB48劇場

「いよいよ再スタートですか。いい題名ですねぇ。」
右京は再スタート公演のポスターを見て劇場に入る。


そう、新生AKB48の再スタートである。


その公演名は「相棒」。



そして、公演が始まる前に全員がステージの上に立った。真ん中のマイクスタンドの前に高橋みなみが立った。

「本日足を運んでくださった皆様にまず心からお礼を申し上げます。
メンバーの一人が殺人という重罪を犯し、
本来ならばステージで踊る資格はないという声も多々ありますが、
やはり夢を捨てきれないということでもう一度ステージに立ち、
お詫びの公演をしてきました。
そして、ようやくこの新公演をスタートすることができました。
ここまで来るのにはある一人の警察官のお陰です。
事件の後も私たちを後押ししてくれてその後起きた困難にも立ち向かってくれました。
私たちはその警察官の存在でひどいバッシングや批判の声を乗り越えて今、
このステージに立っています。
その方とここへ来てくださったファンの皆様に感謝を込めてまずこの曲を歌います。
夕陽を見ているか。聴いてください。」

高橋が一礼して夕陽を見ているかの曲がかかる。


彼女たちは力いっぱい歌っている。

右京は客席で彼女たちの熱い思いが伝わってくるようで目が少し潤んでしまった。

「いやぁ、今までの公演で最高のパフォーマンスですなぁ…。」
米沢が涙を流している。

「えぇ…。夕陽を見ているか。何度聴いても素晴らしい曲です。 そして、今改めて痛感させられました。」
右京は感慨深げにその姿を見つめた。
568杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 19:39:43.71 ID:2VyU5Gyoi
シーン20 AKB48劇場

公演が終わった後、メンバーからの希望と戸賀崎の配慮で右京が呼ばれた。


そう、別れの挨拶のためだ。

「今日は皆さんに感動させられました。
どれも全力を出し、AKB48らしい最高のパフォーマンスを見られて幸せです。
もう僕は必要ないでしょう。あなたたちは見事な再出発をすることが出来たのですから…。
これで安心してニューヨークに旅立つことができます。」
右京は冷静に語る。


メンバーたちは涙を流している。

「杉下さん!」
島田たち旧チーム4のメンバーと横山由依が立ち上がり一礼した。


「私たちは誤った道に進もうとしたのを止めてくれたのは
杉下さんのおかげです。このことは一生忘れることはありません。
亀裂が入った同期をあなたは見事に直してくれました。
本当にありがとうございました。」
島田がそう言うと立ち上がった全員が一斉に 「ありがとうございました」と言い、深く一礼した。


「杉下さん!」
今度は仲川遥香と矢神久美が立ち上がった。


「私たちが真実を知ったとき、事件があったとき、
私たちも間違ったことをしようとしました。
でもそれを助けてくれたのは杉下さんでした。
おかげで今は母ともうまくやれています。
杉下さんなしに今の自分たちはいません。
今日母はいませんが代わりにお礼を言わせてください。
ありがとうございました!」
2人は涙を流して一礼した。

「皆さん、それは誤解です。
今こうしていられるのは皆さんの固い絆のおかげです。
僕はただ仕事をしただけに過ぎません。
しかし、それでこのようなパフォーマンスとお言葉を頂けたことでやりがいはあったと感じております。
本当にありがとうございます。」
右京の言葉を聞いて全員が心を打たれた。
569杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 19:41:17.24 ID:2VyU5Gyoi
ラストシーン

右京は出口へ歩み寄った時だった。


「杉下さん!」
前田敦子が呼び止めた。

「何でしょうか?」
右京が尋ねる。




「また…。会えますよね?」
「おやおや。あなた方のコンセプトは何ですか?」
「会いに行けるアイドルです。」前田が答える。
「では、またここへ来るまでです。また、お会いしましょう。」
右京はそう答え、ドアを開けた。



「杉下さん!」
今度は高橋みなみが呼び止める。



「最後にもうひとつだけ。」
右京は振り向いた。

「やりたいことやってますか?」
高橋が力強い声で尋ねる。


「もちろんです。そして、これからもやっていくつもりですよ。
では、本当にまた、どこかでお会いしましょう。」
右京はそう言って劇場を後にした。






外に出た右京は夕陽を見つめた。
そして、そのまま錯綜する秋葉原の人だかりの中を歩いていったのであった。






第6話「最後の特命-夕陽を見ているか -」完

このお話はフィクションです。





「相棒 杉下右京vsAKB48」完
570杉上左京@転載は禁止:2014/09/25(木) 19:44:20.54 ID:2VyU5Gyoi
以上で相棒シリーズのアーカイブ連載を終了します
このような場を設けて頂いた壱様をはじめ支援してくださいました方々には心から感謝いたします

お知らせします

新たに連載を始めたいと思います
完成次第こちらにあげますので皆様ご支援の方よろしくお願いします

では、また
571壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/25(木) 20:15:51.15 ID:cbKOMU9o0
伝令「申し上げます!秋葉原A、4軍が、しのぶ殿の軍と交戦中!
また、左翼から博多軍、右翼から栄軍、中央から難波、Kの両軍が接近中!」

tgsk「な、なにぃ〜、高橋、裏切ったか!」
髭「こちらも陣組をしなくては」
tgsk「髭、左翼は任せる。私は右翼に。中央は…う〜む」
やすす「中央は我ら朝廷軍が引き受けよう」
tgsk「先生、それは…」
やすす「栄と難波、両方引き受けられるのかtgsk、ん?」
tgsk「……」
やすす「さっさと持ち場に戻れ。小娘に負ける事は許さんぞ。
運営に逆らったらどうなるか思い知らせてやれ。」
tgsk・髭「はっ!」
572名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/25(木) 20:25:28.29 ID:x+7HM0tpi
何だろう?
個人的にはメンバーたちをバカにしてるようにしか見えない
売れない三流芸人が書いたコントを見せられてる気分
573壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/25(木) 21:02:09.31 ID:cbKOMU9o0
しのぶの軍、傀儡とは言われるものの、支配人の軍が
脆弱であるはずがない。
ベテランの意表を突く攻撃を受けたものの、じりじりと反撃を始めた。

咲子「まだ届かぬか」
中田「ああ、しのぶの輿は遠い。まるで選抜みたいだ」
咲子「それでも倒れられませんよ、後輩が見てる」
中田「入山からも怒られるしな。どれ、もう一花咲かせようか!」

しかし、2人の進撃のスピードは落ち始めた。進撃の停滞は
危険である。

その時…………


ドッカーン!!!


中田と咲子のと対峙していた幕府軍が吹き飛び、ぽっかりと幕府軍には穴が空いた。
中田「?」
咲子「?」

百花「フフフ」

木下百花の放った炸裂弾が幕府軍を爆破したのであった。
いつの間にか百花は咲子の馬の鼻先に着地し、2人に話かけた。

百花「なにやってんねん。これは貸しやで。代わりにオッパイ揉ませろ」
咲子「そっちは背中だ」
百花「あ、せやな。ま、頑張るこっちゃ。死んだらアカンで」
咲子「ああ、借りとく」

百花の姿はいつの間にか消えていた。
574名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/25(木) 21:23:30.71 ID:ZJ+uvL8u0
支援
575壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/25(木) 21:26:57.64 ID:cbKOMU9o0
佐々木「お2人はここまで。後を任せて救護所へ」

よく見れば 中田、咲子は無数の傷を負い、肩で息をしていた。

中田・咲子「まだ戦える!」

佐々木「戦える命あるうちに救護所へ行くのです。これは総監督命令。
大丈夫ですよ。貴方達が鍛えた後輩はヤワじゃありません。
お2人が切り開いた道、無駄にはしませんから」

岩田「任せて下さい。これからは岩田華怜、伊達者の名にかけて、
しのぶの輿に必ず達します」

中田「岩田か」
咲子「無念だが岩田に託すぞ」

佐々木「ではお2人はこちらへ」

岩田「岩田華怜、いざ参る!」
576名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/25(木) 21:43:23.05 ID:6gqAsEDNO
スレ 見れないけど
支援
577壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/25(木) 22:19:04.61 ID:cbKOMU9o0
木下百花の炸裂弾で吹き飛んだ幕府軍の穴に、岩田が飛び込み、
他のメンバーも続いた。
入山「好機到来!車懸の陣を取れ!」

車懸の陣は、円型の陣を組み、回転しながら敵本陣に進む。軍神、上杉謙信が得意とした陣型である。

木下百花が開けた穴は岩田が飛び込み、じりじりと穴を広げて
回転しながら、しのぶの輿に近づいている。
そして目の前にしのぶの輿が見える場所まで近づいた。

総監督「よし、作戦開始!」
578名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/25(木) 22:19:49.71 ID:UqIaNPPxi
怒りが
579壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/25(木) 22:28:55.79 ID:cbKOMU9o0
今日はここまでにしましょう。
読んで頂きありがとうございました。
明日は早いので、いつもより早く就寝。

明日は立て込んでいるんで、書き込みできるかちょっと不明です。
さ〜せん。

おやすみなさいです。
580名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/25(木) 22:34:29.03 ID:u11554JQi
これを読み物とは言えない
581名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/25(木) 22:39:26.61 ID:oGJOE7yIi
保守
582名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/25(木) 22:52:40.25 ID:ZJ+uvL8u0
>>579
乙でした
583名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/25(木) 22:54:05.64 ID:u11554JQi
自演するなら考えてやれよw
584名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/25(木) 23:06:36.07 ID:6gqAsEDNO
壱さん
ありがとうございます。
585壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/25(木) 23:15:28.48 ID:cbKOMU9o0
寝る前にテレビ見てたら名古屋の地下鉄が水没したらしいですね。
SKEメンやヲタの皆様に被害がないと良いのですが。
こちらはちっと雨降っただけだからな〜。
また土嚢積みすんの嫌だしw

では、寝る〜♪
586名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/26(金) 00:00:08.86 ID:6gqAsEDNO
あげるわよ
587名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/26(金) 01:03:04.66 ID:ubd3sq+WO
もうひとつ
588名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/26(金) 02:32:11.25 ID:ubd3sq+WO
ペナント中止により
チーム間の垣根が
取れました あげ
589名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/26(金) 02:38:29.06 ID:kDHC7Jc30
保守
590名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/26(金) 04:35:01.42 ID:sW4bxVUA0
保守
591名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/26(金) 07:29:59.60 ID:ubd3sq+WO
あさあげ
592名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/26(金) 10:03:35.34 ID:ubd3sq+WO
age
593名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/26(金) 11:33:57.66 ID:lPlcbItOi
保守
594名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/26(金) 11:53:42.48 ID:LHo7HQsW0
保守
595名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/26(金) 13:26:53.86 ID:ubd3sq+WO
age
596名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/26(金) 17:04:36.53 ID:ubd3sq+WO
age
597名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/26(金) 19:14:05.53 ID:I+Syf4Se0
保守
598名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/26(金) 20:30:13.66 ID:kDHC7Jc30
保守
599名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/26(金) 21:25:28.94 ID:ubd3sq+WO
age
600名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/26(金) 22:36:52.28 ID:gv7TheaB0
保守
601名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/27(土) 00:00:37.72 ID:6FrddjrSO
age
602名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/27(土) 01:24:17.77 ID:TCZcW3Fa0
保守
603名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/27(土) 05:20:16.75 ID:6FrddjrSO
保守
604名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/27(土) 08:52:19.37 ID:0X2IsIps0
保守
605名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/27(土) 10:30:08.60 ID:0X2IsIps0
保守
606名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/27(土) 11:40:46.92 ID:6FrddjrSO
あげ
607名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/27(土) 13:05:25.06 ID:0X2IsIps0
保守
608名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/27(土) 14:45:32.31 ID:6FrddjrSO
あげ
609名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/27(土) 16:09:20.59 ID:6FrddjrSO
あげばかりでも申し訳ないので
情報提供よ。
今夜はTEPPEN(CX 21:00〜)に師匠出演
王者としてピアノ対決の
防衛戦だけど
これはまたスレが立ちそうね。

今日は昼前後2時間で
600程度落ちてます。

夕方と11時以降が危険時間帯ですので
よろしくお願いします。
610名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/27(土) 17:58:26.06 ID:6FrddjrSO
age
611名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/27(土) 19:58:15.96 ID:6FrddjrSO
あげます
612名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/27(土) 20:04:00.59 ID:JoD/P8MQ0
842 名前:名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止 :2014/09/27(土) 19:55:14.98 ID:wk6wi8sG0
ID:7uQhYju0iと ID:EOOi51Cs0
の自演か。
文庫スレに迷惑かけんなよ、杉上。
>>810
で手口がバレてんのにようやるわ。
613名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/27(土) 21:00:20.12 ID:6FrddjrSO
そろそろね
師匠 勝ってくれると
いいわね
614名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/27(土) 22:48:54.25 ID:ZePL9CyI0
保守
615壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/27(土) 23:14:46.82 ID:/kqUbwOu0
こんばんは。
ご愛読頂いている数少ない皆様、そしてage神様、いつもご支援ありがとうございます。

背中師匠、負けちゃったんですね。後で録画確認しなくちゃ。

さて、今日もポチポチやっていきますよ。よろしくお願いします。
616名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/27(土) 23:30:50.76 ID:dplUJlXW0
∧_∧
( ´・ω・) お待ちしておりました、お茶飲み過ぎた
( つ旦O
と_)_)旦旦旦旦旦旦旦旦旦旦
617名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/27(土) 23:32:35.59 ID:6FrddjrSO
ああ
くやしいわね!
ね!
でもね
世の中 とくに AKBでは
負けるがガチ
あ まちがったwww
勝ち なのよね

壱さん
ゆっくりでお願いしますね。
自然の力 ガクブル だし
スレチだけど
皆様の一刻も早い下山と
噴火の収束を
お祈り申し上げます。
618壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/28(日) 00:24:56.74 ID:ILFoFHtl0
総監督「しのぶの輿はそこだ!いけ、岩田!」

岩田はしのぶの軍を斬りまくっているが、何せ敵が多すぎる。

峯岸「岩田、ここから先はまかせな。茂木、岡田、大森!」

身軽な茂木が敵をすり抜け、背後を取って陽動攻撃を
仕掛けた。
岡田は着実に敵の動きを読み、仕留めていく。
大森は豪快に五寸釘バットで敵を吹き飛ばしながら輿に近づいた。

しかし、しのぶの軍後方にいた弓兵が狙っていた。
峯岸「弓だ!気をつけろ!」
峯岸が決死隊を守るよう先頭に飛び出て、弓を剣で弾き飛ばした。

「そこか!」中村麻里子が、得意の飛刀を飛ばして反撃した。
しかし、峯岸の肩には一本の弓が突き刺さっていた。

峯岸「くっ、しくじったか」
中村「深いですね。今、弓を抜いてはいけません。
出血が止まらなくなります。佐々木!」
佐々木「峯岸さん、救護所へ」
峯岸「いや、この作戦が成功するまで離れられない。
総監督命令でも聞く訳にいかないんだ、佐々木」
佐々木「でも……」
峯岸「いいから佐々木は他の負傷者に回れ。私なら大丈夫だ」
岡田「そういう訳にはいきません」
峯岸「なに?!」
岡田「私達は決死隊。負傷者を抱えて任務遂行は難しい」
峯岸「私が邪魔か?」
岡田「邪魔ですね」
峯岸「なにを!この新入りが!!」
中村「峯岸さん、岡田をよく見てやって下さい」

岡田の目からは大粒の涙が一粒落ちた。

中村「峯岸さんを排除したい訳ないじゃないですか。奈々もできれば一緒にいたい。でもその傷では……」
峯岸「フッ……悪かったな、岡田。指揮はお前に任せる。
でもな岡田、涙は戦に禁物。頼んだぞ」
岡田「すみません、峯岸さん。口が過ぎました……」
峯岸「いいって。佐々木、何処へでも連れて行け!岡田、気張れ!」
岡田「任せて下さい。ただ、人が足りません。中村さん、お願い出来ませんか?」
峯岸「中村なら私の代わりにはちょっと足りんがいけるだろ。頼む、中村」
中村「力不足ですが頑張ります」
佐々木「では、峯岸さん、こちらへ」
岡田「では、中村さんはこちらへ」
中村「オッケ〜♪」
岡田「中村さん、ふざけないで下さい」
中村「………………」
619壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/28(日) 00:37:24.33 ID:ILFoFHtl0
少ないですが今日はここまでにしましょう。

>>616さん
お茶入れ過ぎw
夜中に飲み過ぎるとシッコ漏らすよw


>>617さん
ホント、自然には勝てないね。
地震、台風、噴火、最近の日本はどうなってんだろ?
被害者の方が一人でも多く助かりますよう、お祈りいたします。

では、次作をご期待下さい。
おやすみなさい。
620名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/28(日) 01:18:51.73 ID:yVlZJym7O
壱さん ありがとうございます。
さすがです。
見事に各メンの個性をとらえている。
そして そこに愛が感じられる。
よくぞ なぁちゃん を出された。
喜んでくれる読者がきっと おられるでしょう。
( ̄ー ̄)
こまりこ 登場
彼女は おはようございます の代わりに
ラミパスラミパスルルルルーをツイートするツワモノ
隠岐の軍師そしてこの物語でHKTを任された将
と並ぶ文才ぶりを発揮する。
時折 悪乗りするのもご愛嬌
また 何より 早速の チーム間ヘルプ
Aは副将取られて大丈夫かしらwww
あ!おりましたわね 花道を飾る あのお方がw
Bの戦いぶりも見てみたい。
もちろんKも見たい。
これは 壱さん
ライフワークだわよ。www

しのぶは強敵よ
誰よりもメンを愛している
一筋縄ではいかないわwww
621名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/28(日) 01:42:24.26 ID:yVlZJym7O
>>616さん
私も呼ばれますね
一服いただきます。
ほっこり
ありがとう
622名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/28(日) 03:10:40.41 ID:yVlZJym7O
age
623名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/28(日) 06:04:06.81 ID:yVlZJym7O
age
624名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/28(日) 09:40:55.62 ID:x5VU3W0R0
保守
625名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/28(日) 11:14:35.02 ID:yVlZJym7O
age
626名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/28(日) 13:02:59.32 ID:jYZLtMD80
保守
627名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/28(日) 15:21:31.90 ID:W85uzSzq0
保守
628名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/28(日) 15:23:00.04 ID:yVlZJym7O
age
629名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/28(日) 16:59:12.15 ID:yVlZJym7O
age
630名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/28(日) 18:56:29.36 ID:yVlZJym7O
あげ
631名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/28(日) 20:36:44.80 ID:W85uzSzq0
あげ
        ∧_∧  
     旦 (-∀- )  
     ========  \  
   /※※※※ゞノ ,_)
   ~~~~~~~~~~~~~~~~
632名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/28(日) 21:52:55.41 ID:yVlZJym7O
age
633名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/28(日) 22:44:18.60 ID:W85uzSzq0
保守
        ∧_∧  
     旦 (・ω(#;,)  
     ========  \  
   /※※※※ゞノ ,_)
   ~~~~~~~~~~~~~~~~
634壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/28(日) 23:16:52.58 ID:ILFoFHtl0
こんばんは。
ご愛読、そしてage支援、ありがとうございます。

いつもより遅い時間からですが、どうぞお付き合い下さい。

さて、今夜もポチポチやっていきますよ。よろしくお願いします。
635名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/28(日) 23:23:30.37 ID:yVlZJym7O
あげますわ
ところでスレチだけど
先日の広島豪雨
今回の御嶽山噴火
で亡くなられた方々に
黙祷
きっと天に必要された方々
でもね やっぱり
。・゜・(ノД`)・゜
636名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/28(日) 23:26:13.89 ID:yVlZJym7O
あ 壱さん来られてた
ごめんなさいね
今日も
あんじょう
お頼み申します
637壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/28(日) 23:43:55.69 ID:ILFoFHtl0
車懸の円陣は、とうとうしのぶの輿を取り囲み、担ぎ手を斬り飛ばし、
輿が地に落ちた。

総監督「しのぶを至急拉致せよ。岡田、後は頼んだ」

素早く茂木が輿に入り込み、しのぶに当て身をくらわせ失神させた。
岡田も手早くしのぶを縛り上げ、布を被せた。

岡田「結び目よし。これなら絶対逃げられない。みゆぽん、頼んだ」
大森「おう!グギギギギ……
あ、上がらん!!」
中村「4人でかかろう!せ〜の」

一同「グギギギギ……」

4人がかりでもしのぶの巨体は持ち上がらない。

入山「仕方ない、軍を2つに分けるか。力自慢は集まれ!」

島崎「そんな余裕ないかもしれませんよ〜、なんか飛んで来ました〜♪」
岩田「何だ?敵の秘密兵器か?」

A、4の面々が空を見上げた。
人間のような飛行物体がしのぶの輿の上空に達し、輿の
上に降り立った。

総監督「お、お前は…………」
638壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/29(月) 00:35:18.01 ID:OoUozTAN0
光宗「押し掛け助っ人光宗薫、天の導きにより、只今推参」

総監督「光宗、お、お前、空飛べんのか?」
光宗「主の導きにより。それよりも何か
苦戦していますね」
入山「ああ。あの袋、しのぶが入っているのだが上がらんのですよ」
光宗「ふむ。それはどちらまで?」
総監督「向こうの丘ににゃんにゃんがいる。そこまで運べば8の皆がいるから
なんとかなるだろう」
光宗「分かりました。多少手荒に扱いますが大丈夫ですか?」
総監督「ああ。死ななきゃ大丈夫だ」
光宗「分かりました……
天に召します我らが父よ、我に一時の力を与え賜え……
覇っ!」

しのぶの体は物凄いスピードで宙を舞い、小嶋の輿にぶち当たって
輿を粉々に粉砕した。

小嶋「ダ〜!ん?どうなってんだ〜?あれれれれ?
しのぶが飛んで来たよ〜?」

入山「伝令兵、小嶋さんの所に事情を説明して来て!
そのまま8の兵と作戦通り出来るだけ山道を通り、栄城に入城する事」
伝令兵「はっ!」

入山「助かりました。光宗さん、このまま将として助っ人お願いできませんか?」
光宗「いや、私はもう主に仕える身。戦闘はできません。
だけど……同期が多いこの部隊は見捨てる訳にはいきませんね。
同期のみんな、危なくなったら私の名を呼んで。必ず助けに来るから。
そして、これはおまけ。鋭っ!」

戦闘により、多少の傷を誰しも負っていた。しかし、光宗の掛け声により
いつの間にか傷は塞がっていた。

光宗「私はもう行きます。みんな、死んじゃいけないよ。
たかみなさん、13期のみんなをよろしくお願いします」
総監督「ああ、誰一人死なせん。光宗、世話になった」
光宗「それでは……」

光宗は物凄いスピードで天を駆け、いつの間にか消えた。

総監督「さて、これからは撤退戦。ここからが命の別れ道。
辛いが栄城まで一気に駆けるよ!」

入山「殿は……」
島崎「は〜い、私やります〜♪」
入山「島崎、任せていいか?」
島崎「楽勝〜♪任せて!」

総監督「全軍、栄城へ撤退!」
639壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/29(月) 00:44:41.06 ID:OoUozTAN0
今日はここまでにしましょう。

>>635さん
ホント、胸が痛みます。
一人の命も無駄な命はありませんからね。
一つの命でも多く救われる事を祈るのみです。
そして、私に何ができるのだろう?

おやすみなさい。
640名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/29(月) 01:44:37.64 ID:ofDbOoX1O
ちょっ!光宗!
扱いが荒すぎるわよ!
某宅配便か!www

壱さん今日も本当にありがとうございました。

なるほど そーきましたか。

空から鳥さんが来たのかと
思いましたわ。

ところで しのぶ が重かったのは
それはそれは
きらびやかな鎧をまとっていたからよねw
決して生身が重かったのではないわよねw

光宗を姉のように慕っていたのが
13期 大島涼花 現チームBです。
ksgkの一人。

この子は先日の事件の時 川栄の隣にいた…
そのせいでしばらくPTSDに悩まされましたが
38thシングルで念願の選抜に入りました。
641名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/29(月) 02:06:18.54 ID:ofDbOoX1O
明けて本日
艶女アデージョの
卒業公演だわ!
はーちゃん
悲しいけど
おめでとう
642名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/29(月) 03:19:50.10 ID:ofDbOoX1O
あんにん 輿に乗り
いでたちは
道服、白羽扇、丞相の冠
なのかしら
643名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/29(月) 08:43:56.57 ID:rbrzORcj0
保守
644名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/29(月) 12:04:59.50 ID:pAlWMYO10
ageドルの王者
645名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/29(月) 13:38:30.80 ID:ofDbOoX1O
あげたん 冷麺食べたい
646名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/29(月) 16:40:17.83 ID:ofDbOoX1O
あげたん 前沢牛5等級が食べたい
647名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/29(月) 19:00:18.34 ID:ofDbOoX1O
あげたん あの子達お土産に買ってきてくれないかしら

し:ってちょっと らぶたん! さっきから
  あげついでに私の思ってることばらさないでよ!

らぶ:だってしのぶさん 独り言になってないんだもん。

し:はーちゃんが待ってるわよ
  早く行きなさい!

らぶ:はーい

(これはフィクションです でも らぶたん出ないかしら)
648名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/29(月) 19:22:37.74 ID:GcPV9Yh40
しまったわ!
本日
KUが加藤智子卒業公演でした!
スレ落ち早そうだわ。
A公演にはこじはる たかみな そろい踏みしている模様
649名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/29(月) 21:13:59.29 ID:rbrzORcj0
保守
650名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/29(月) 22:12:50.43 ID:GcPV9Yh40
はーちゃんの卒業公演 無事終了
最後 まゆゆ、たなみん、らぶたん、ゆきりん が合流
初日(A公演では始めて?)にて締めました。
ゆきりんが号泣!
涙あったのね あの子!www
良い卒コンでした。

ならびに
岩手県民ホールで行われた
チームKのコンサートも大成功のうちに終了
こちらは 明日もう1公演あります。
651壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/29(月) 22:20:05.90 ID:s2rKo1Wl0
こんばんは。

くう〜、各地でいろんな事あったのね。
残念ながら猛烈に仕事中です(泣)
一人親方の職人仕事だから休日も関係ないし。

今日はアップもかなり遅くなるかも〜。
さ〜せん。
652名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/29(月) 23:00:45.25 ID:ofDbOoX1O
壱さん 焦らないで
まずは お体が大事
ご無理をなさらずに
653名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/29(月) 23:55:47.06 ID:ofDbOoX1O
あげたん ふぅー明日朝一にでも岩手行こうかしら

し:らぁーぶぅーたぁーんんー!?
公演良かったわ!
よし!みんなではーちゃん卒業祝いいくか!
らぶ:はい(警戒)
し:(こうなったらたらふく食わせて、私越えに、ふふふ)
あやうし! らぶたん!
654名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/30(火) 01:18:16.38 ID:yRrQzGDdO
age
655名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/30(火) 02:29:04.01 ID:yRrQzGDdO
age
656名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/30(火) 05:12:24.14 ID:yRrQzGDdO
age
657名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/30(火) 09:00:58.66 ID:pRRndBgQ0
保守
658名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/30(火) 09:22:48.94 ID:89N5uGrS0
(保・ω・守)
659名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/30(火) 11:28:53.38 ID:yRrQzGDdO
noonage
660名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/30(火) 13:07:14.75 ID:yRrQzGDdO
昼ごはんあげ
661名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/30(火) 16:26:48.71 ID:yRrQzGDdO
age
662名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/30(火) 18:09:22.71 ID:FZ78VJg40
保守
663名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/30(火) 19:29:35.81 ID:pRRndBgQ0
保守
664名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/30(火) 21:39:56.16 ID:yRrQzGDdO
age
665壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/30(火) 21:49:17.20 ID:sRTSiLuu0
こんばんは。
昨日は失礼しました。結局、徹夜仕事となり、完全寝落ちでした。

待ってて頂いた読者の方がおられたらお詫び申し上げます。
そしてage神様、いつもご支援ありがとうございます。お陰様で今日も
スレ落ちせずに書き込みできます。感謝!

それにしても…
昨日、片山は〜ちゃんの卒業、加藤もこちゃんの卒業、寂しいね。
なんとかは〜ちゃんだけでも登場させたかったんだけど…。
もこちゃんもどこかで出演できるかな?

で、予告。
今日の戦闘ではは〜ちゃん大活躍。本当は昨日やるべき事だったんだけどね。
は〜ちゃんヲタの人いたらホント、すみません。

さて、今日もポチポチやっていきますよ。よろしくお願いします。
666名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/30(火) 22:41:10.15 ID:yRrQzGDdO
壱さん
お疲れさまです
ゆっくりでお願いします
今日のトピック
チームK岩手公演2日目
大盛況の中 無事終了
AKB48 サングラス選抜8名決定
SKEエビショー枠変更で継続決定
667壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/30(火) 22:45:12.97 ID:sRTSiLuu0
入山「たかみなさん、ちょっと待って下さい」
総監督「ん?なんだ?
入山「撤退戦は過酷。殿はさらに過酷です。ぱるるだけでは力不足」
島崎 キッ
入山「ぱるる、そういう意味ではありませんよ。防御の専門家が必要なんです。
ウチにいますよね?」
総監督「劇場の守護神か」
入山「はい。片山さん、お願いできませんか?」
片山「私で良かったらいくらでも働きますが……」
入山「お願いします。殿は攻撃しながら防御する。難しいからこそ
ベテランの片山さんでなくてはいけません」
片山「あまり誉めるな、慣れてない。力は尽くします。ぱるる、よろしく」
島崎「片山さんなら力強いな〜♪よろしくお願いしま〜す」

片山陽加、日月の二刀を持つ二刀流の使い手。華麗な刀技を持つ。
防御では絶対的実力の持ち主で追随を許さない。
退役の予定だったが、たかみなを慕う彼女は最後の戦いと参戦した。

総監督「片山、頼む。では行くぞ!」
668壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/09/30(火) 22:49:55.94 ID:sRTSiLuu0
>>666さん
いつも情報ありがとうございます。
で、666おめでとうw
エビショー継続!ありがたい!ここでは見られないけどw
有料放送、ついに入ろうかな。

さて、続き続き。
669名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/09/30(火) 23:46:43.51 ID:yRrQzGDdO
スレ落ち防止のため
中途カキコ ごめん!

はいはい わかったわよ
世の災いは
皆 あたいが受けるわ
それがたとえ
Tボーンステーキであっても
チョコレートサンデーであっても
670名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/01(水) 01:04:20.58 ID:Xqj5UUOPO
あげ
671壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/10/01(水) 01:44:35.88 ID:VVrj2d5M0
撤退軍、先頭は進撃の岩田、脇を前田亜美、大森美優の大型コンビが固め、
殿には島崎、片山がついた。

先頭の軍では大森の五寸釘バットが火を吹いた。
打たれた兵は100m先まで吹き飛んで行く。
その威力も相当なものだが、五寸釘バットの見た目の異様さも、幕府軍を恐怖に落とし入れていた。
その引いた隙に岩田が入り込み、どんどん進撃する。
前田亜美の得物、三間槍は、長身と相まって、敵を近づく隙すら与えない。

殿軍も、先頭に遅れる事なく続いている。
片山の「右へ!」「左へ!」「反転し攻撃!」
その声は的確で、殿軍の異様兵達は目を瞑っても戦えるようであった。
公演で鍛えた広い目線とリズム感は入山の狙い通りである。
また、その太刀裁きも華麗であった。
二刀流の日月の刃は、舞を舞うように優雅ではあるが、力強く敵を倒していた。
672壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/10/01(水) 01:48:42.31 ID:VVrj2d5M0
すみません、ギブアップです。途中で寝落ちしてましたしw

今日はここまでにしましょう。

は〜ちゃんがまだまだ活躍するのを書きたい気持ちはあるのですが
一応明日も仕事しなくちゃおまんまの食い上げになりますからw

また次回ご期待下さいまし。
おやすみなさい。
673壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/10/01(水) 02:05:08.99 ID:VVrj2d5M0
>>669さん
それははたして災いを受けた事になるのだろうか。
むしろご褒美w
あぁ、Tボーンステーキとか、ここ数年食べてないし。

腹減るからおとなしく寝よう……。
674名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/01(水) 02:29:46.80 ID:Xqj5UUOPO
壱さん
今日もお疲れのところ
ありがとうございます
はーちゃん といえば
純情主義
高速ターンが有名ですわね
現B初日には
センター柏木由紀、竹内美宥、平田梨奈にて披露

昨日は 片山、渡辺、田名部にて飾りました。

記憶に残る
名プレイヤー
ありがとう。
おめでとう。
をたくさん言いたいです
675名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/01(水) 05:32:33.52 ID:Xqj5UUOPO
age
676名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/01(水) 08:32:06.97 ID:Xqj5UUOPO
あさあげ
677名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/01(水) 13:06:47.57 ID:Xqj5UUOPO
ひるあげ
678名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/01(水) 16:07:49.69 ID:Xqj5UUOPO
age
679名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/01(水) 19:08:55.02 ID:55qJ6Wrl0
(保・ω・守)
680名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/01(水) 21:03:11.16 ID:Xqj5UUOPO
age
681壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/10/01(水) 21:19:52.16 ID:9n7jhwrT0
こんばんは。
今日も読書の時間ですよ。
ゆっくりお楽しみ下さい。
つか、ゆっくりしか書けませんw

で、心配事が1つあります。
ID:Xqj5UUOPOさん、こんなスレにずっと貼り付いていて大丈夫ですか?w
保守して頂いて大変感謝していますが、1日中大変だろうなぁと。
私が昼間保守できればいいのですが、なかなかね…。
あ、玲奈風顔文字保守の方も
いつもありがとうござます。

親切に感謝しながら今夜もポチポチやっていきますか。
よろしくお願いします。
682壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/10/01(水) 21:53:15.53 ID:9n7jhwrT0
秋葉原幕府軍は、決して弱い軍ではない。むしろ江戸最強を誇る軍である。
しかし今は、片山と島崎に翻弄されていた。
片山は、逃げていたかと思うと高速ターンで反転し、攻撃を仕掛けてくる。
それも二刀流なので一の太刀を交わしても、すぐ二の太刀がやってくる。
まさに曲者そのものである。

島崎も、片山の指示に即座に反応し、攻撃を仕掛けてくる。
しかも、片手で塩を撒いて目眩ましをしてくるのだ。
その塩は、どこからか取り出すのではなく、
片手から自然発生しているのであった。厄介な代物である。
しかもその塩は、痺れ薬の成分を含有しているらしく、塩をくらうと
暫くは痺れて戦闘不能となる。その塩は幕府軍にとって厄介そのものであった。

幕府軍が力押しできない理由がもう1つあった。
片手の指示が正確無比であり、兵達も反撃に移るのが早かった。
戦場とは思えない片手の通る声は、公演で鍛えに鍛えた代物である。

先頭を走る岩田達に遅れる事なく片手と島崎の殿軍も順調に進んでいた。

しかし…………
683壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/10/01(水) 22:19:42.30 ID:9n7jhwrT0
ううう……あちこち片山ぎ片手になってる……
は〜ちゃんすまん!
684Xqj5UUOPOさんよ@転載は禁止:2014/10/01(水) 22:46:37.35 ID:Xqj5UUOPO
壱さん おいでやす。
タイミング心得てるからだいじょぶ
OKサイン(ぱるる風www)
平日は
朝5時
朝9時
次に12時過ぎ
次に16時
18時〜20時頃に第1次スレ落ちピーク
ちょっと落ち着いて23時〜翌2時前がスレ落ちピーク
この辺おさえとけば問題ないわ。

金曜は夕方から翌3時頃までがピーク
土日は各山が2〜3割多い
お祭りがあったりするとスレ落ち早くなる。

今週土曜日はTBSで38thの新曲披露
AKBshowの生放送があるからきっと早いわね。

今日はGirls Award 光宗(本職) まりやぎ ひょんさん 出演
フレキス 新曲発売日 アメスタ他巡り
AKBINGO収録 なこみく初収録
だから 無問題

>片山が片手
後遺症が出て手が痙攣しているのでなければ全然問題ないわ。
そうだとしたら早く 休んでください。

片山が 松岡とか野口とか米澤とかなってたらヾ(゜Д゜ )おいおいってなるけど。
685壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/10/01(水) 22:47:43.01 ID:9n7jhwrT0
高木から、片山を狙っている者がいた。秋葉原軍の長鉄砲である。
今、片山を倒すのは1000の兵を倒すより効果的だからである。
そして乾いた音が鳴り響いた


ダーン


馬上から片山が吹き飛ばされた。
島崎「片山さん!」

片山はピクリとも動かない。
島崎は傷口を探った。
島崎「良かった」
銃弾は心臓をそれ、肩口から入り、貫通していた。
片山は失神していただけではあるが出血が止まらない。
島崎「ゆかる〜ん!」
しかし佐々木は、先頭集団で忙殺されていた。
先頭集団の兵も怪我人が続出していたのである。

島崎は躊躇なく自分の髪を太刀で切り、髪で止血を施し、片山に活を入れた。
片山「やられちゃったか。かれ?ぱるる、その髪……」
島崎「あまり喋ると傷にさわります」
片山「髪で止血してくれたのか。でも髪は女の命」
島崎「私の命はここにあります。髪なんかどうでもいい」
片山「み〜ちゃんも坊主になっても命はあったもんね」
片山は微笑みを浮かべた。
そこに異変に気づいた佐々木が駆けつけた。
島崎「は〜ちゃんは大丈夫なの?!」
佐々木「何ともいえません。でも止血が早かったから……」
片山「私なら大丈夫。でも、このまま退役だな。
ぱるる、私がいなくても大丈夫か?」
島崎「大丈夫、大丈夫。ゆっくり休んで下さい。
傷が癒えたら食事にでも行きましょ」
片山「だな。後は頼んだ」
島崎「頼まれました。ゆかるん、早く運んであげて」
佐々木「はい。片山さん行きましょう」
片山「ああ。頼むぞ、次世代エース」

島崎はこくんと頷くと小声で言った
「片山さん、生きていて下さい……」
686壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/10/01(水) 23:05:20.67 ID:9n7jhwrT0
島崎はすくっと立ち上がると高木を一刀両断し、落ちて来た兵の首を飛ばした。
島崎「みんなは先に行って。私はやる事があるから」

島崎は幕府軍の前に立つと、叫んだ。
島崎「片山さんの血は紅くて熱かったよ。お前らの血は何色だ!
一兵残らず生かせておかん。私の仲間を傷つけて生きて帰れると思うな!
覚悟しろ!!!」
687名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/01(水) 23:58:58.18 ID:81atXzqL0
ぱるるがレイを知ってるとはw
688壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/10/02(木) 00:02:33.42 ID:Sg9eHYnY0
島崎はそう言うと単身で幕府軍に飛び込み、兵を斬りまくった。
島崎の怒りを表現するように、その姿は凄惨を極めた。
首を飛ばされ、胴を払われた死体が山と化した。
幕府軍は凍りつき、足が止まり、逃亡する兵も出る始末であった。
島崎「私の怒りを鎮めるには死体がまだまだ足りない。前に出て来い!」

「島崎はん、それくらいにしなはれ」
689壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/10/02(木) 00:06:23.51 ID:Sg9eHYnY0
さて、今日はここまでにしましょう。

>>687さん
ネタバレすんなw
ま、使いたかったセリフだったんだよね。ぱるるが言わなそうだからあえてw

って事で、誰が来たのかな?
次回をお楽しみに。
では、おやすみなさい。
690壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/10/02(木) 00:11:00.49 ID:Sg9eHYnY0
あ、>>684さん
ここまで熟知しているとスレ保守のプロと認定せざるを得ないw

では。
ぐ〜ぐ〜♪
691名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/02(木) 01:21:23.10 ID:2RJe1CRTO
壱さん。今日もありがとうございます。
ぱるちゃんのこんな姿が見れるなんて!
うれしいわ!
でも殿は熱くなっちゃだめ
てことで
キタ━━(゜∀゜)━━!!
のは京ことば?
舞妓はレディ出演の
珠理奈か十夢か?
それともAKBでは血よりも濃い同期の絆
ゆいはんが来たのか?
いや待て9期でまだ 竹内、永尾が出てないわ

あれ?後ひとり 島…
ま いっかw

はーさまが撃たれた場面
のぼうの城で長親が撃たれたシーンに重なったわよ。
あげの件
落ちそうになったら
どうか
どなたかお願いします。
692名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/02(木) 02:45:01.76 ID:2RJe1CRTO
あげ
693名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/02(木) 06:04:00.42 ID:OQ6/ekGk0
保守
694名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/02(木) 08:12:29.42 ID:4wxPawlL0
保守
695名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/02(木) 12:15:15.34 ID:bfoTuayri
保守
696名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/02(木) 12:40:42.24 ID:2RJe1CRTO
age
697名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/02(木) 15:08:59.95 ID:2RJe1CRTO
あげ 本日 少しスレ落ち 早め
698名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/02(木) 18:04:58.62 ID:8ApljXBn0
あげるわよ
699名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/02(木) 18:13:54.08 ID:2RJe1CRTO
もひとつ
700名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/02(木) 20:10:59.69 ID:SXwbjLgI0
age
701名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/02(木) 21:27:34.62 ID:2RJe1CRTO
age
702名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/02(木) 22:18:02.76 ID:SvQ83p760
捕手
703壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/10/02(木) 23:19:49.65 ID:Sg9eHYnY0
こんばんは。
こんな遅くにすみません。

いつもage支援ありがとうございます。

しかし、今夜は皆様の期待に応える事ができないようです。
夕方から頭痛がひどく、病院に行った所、やはり後遺症で気圧の変化が
影響しているとの事。病院からもらった薬を飲んだら、かなり強い薬らしく
目が覚めたらこんな時間でした。

って事なんで、今夜は休載とさせて下さい。
さ〜せん。
明日は仕事を休みますので、体調次第で書けるかも?

ホント、支援頂いている方に申し訳ないですが、ご容赦下さい。

また寝ます。おやすみなさい。
704名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/02(木) 23:21:17.42 ID:SvQ83p760
>>703
お大事に
705名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/02(木) 23:25:05.58 ID:2RJe1CRTO
壱さん
お大事になさってね
ゆっくりお休み下さい。
706名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/02(木) 23:59:53.95 ID:2RJe1CRTO
壱さん 快癒 祈念 あげ
707名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/03(金) 01:36:40.93 ID:KTWxh6aAO
しーちゃん入院!
盲腸だそうです
こちらも快癒祈念あげ
708名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/03(金) 03:02:21.33 ID:KTWxh6aAO
あげ
709名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/03(金) 06:28:58.77 ID:KTWxh6aAO
おはあげ
710名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/03(金) 08:09:29.03 ID:1fQ+3a130
保守
711名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/03(金) 09:57:23.74 ID:EM7/hc1F0
(保・ω・守)
712名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/03(金) 11:51:41.26 ID:KTWxh6aAO
お腹へったわ
そういえばSB優勝おめでと
最後オリックスとの死闘
すごかったわ
若田部ちゃん さすが勝利の女神
阪神も最終戦 勝ったわよ!
713名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/03(金) 14:11:24.28 ID:KTWxh6aAO
おたまる生誕日おめ あげ
714名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/03(金) 15:43:36.41 ID:0IHHC4N20
あげマッスル
715名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/03(金) 16:54:51.92 ID:HXEDhiWt0
age
716名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/03(金) 17:48:59.12 ID:CA9Ml1ZK0
あげまーす
717名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/03(金) 19:09:39.78 ID:CA9Ml1ZK0
あげまーす
718名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/03(金) 19:24:50.85 ID:+1Sgj4YE0
支援です
719名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/03(金) 20:27:27.44 ID:Le4kGQ440
保守
720名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/03(金) 20:39:55.37 ID:KTWxh6aAO
AGE
721名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/03(金) 21:43:27.55 ID:KTWxh6aAO
age
722壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/10/03(金) 21:57:04.64 ID:q6+SVInP0
こんばんは。
昨日は失礼しました。

今日も読書の時間ですよ。
でも、ちょっと体調がアレなんで、短文になるかも。
ご了承下さい。

では、携帯でポチポチやっていきます。よろしくお願いします。
723名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/03(金) 22:36:30.58 ID:Izh7GDxT0
>>722
∧_∧
( ´・ω・) お待ちしておりますです
( つ旦O
と_)_) 旦
724壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/10/03(金) 22:49:25.46 ID:q6+SVInP0
うううぅ……。
次に繋がらないから全消ししました。
今しぱらくお待ち下さい。
725壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/10/03(金) 23:28:55.44 ID:q6+SVInP0
島崎「十夢!」
武藤「熱くなったらあきませんえ」
島崎「しかし、片山さんが!」

バシッ

武藤が島崎の頬を張った。

武藤「あきません。ぱるさん、貴方は殿軍の大将。熱くなっても
それだけは忘れたらあかん」
島崎「……そうだな。それにしても、その変な京言葉は、何?」
武藤「ちょっと京で仕事がありまして。ま、そんな事はどうでもいい。
もう、ぱるさん抜きの殿軍、持ちませんよ」
島崎「そうだな。行くか。しかしこれだけはやらせてくれ」

島崎はぐっと左拳を握り占めると大盛りの塩が現れた。

島崎「おとといきやがれ!このすっとこどっこいの運営!」

島崎は運営軍めがけて大量の塩をぶちまけた。

島崎「さて、十夢、行くか」
武藤「急ぎましょう!!」
726壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/10/03(金) 23:42:40.79 ID:q6+SVInP0
島崎と十夢は殿軍に急いだ。

島崎「十夢、Kの方はいいの?」
武藤「はい。優子さんも引き上げましたし、義理も果たせました。
今はAの一員ですから。こっちの方が戦況が厳しいですし」
島崎「確かにちょっと厳しいかな。片山さんがいないのも辛いしね」
武藤「片山さんには劣りますが私が殿軍の副将をやりましょう。
腕にだけは自信あります。指示は出来ませんが兵を逃がす事はできます」
島崎「頼りにしてるよ。よし、殿軍に追い付いた。反転して攻撃!」

自分なりに片山の指示を引き継ごうと島崎は考えていた。
そして、その声はいつもより大きく戦場に響いた。
727壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/10/04(土) 00:01:12.36 ID:fA2L1UPj0
さて、今日はここまでにしましょう。

いつも時間かかってすみません。しかも今日は全消しだしw

なんとなく違っていたんですよね。自分はこの『なんとなく』ってのを
頼りにしてまして。なんとなく生きてきましたからw
なんとなく死にかけましたが、生きてるしw

それにしても十夢、当てられるとは。あ、止めろとかって話じゃなく。
むしろ嬉しい誤算。
でもテレビ内容は知らないんです。
こっちで放送してないし。
まあ、それでも時事ネタも折り込みながらやっていきたいなと。

十夢参戦でまだまだ話、長くなりそうw
本当なら超選抜だけで話は終わっているはずなんですが、
やはり書いているうちに、
色んなメンバー出していかなくっちゃってなるんですよね。
すみませんがもう少しお付き合い下さい。

では、今夜はここまで。
おやすみなさい。
728名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止:2014/10/04(土) 00:18:42.07 ID:zESGjwWYO
>壱さん
今日もありがとうございます。
感想の前に一つだけお願いがあります。
昨日あたりから
各スレの落ち方が尋常ではありません。
大体の推察はついているのですが、
もし仮にこのスレが落ちてしまった場合
申し訳ないですが
壱さんにスレ立てをお願いしたいのです。
まだまだ壱さんや四弐八さん達の作品を読みたいですし
何よりこの場を大切にしたい
一読者としてあつかましいのですが
是非お願いします。
729壱 ◆S3BRe/LRxw @転載は禁止:2014/10/04(土) 00:29:25.04 ID:fA2L1UPj0
>>728さん
了解しました。
一応●持ちなんで、スレ立ては大丈夫です。
ただ、昼間とかはちょっと無理ですが。落ちてからのタイムラグはあるかも?
あとは、私、携帯からしか書き込みできないんで、過去スレ見たい
とか言われると辛いです。
過去スレのURLくらいは貼れますが。
それでよろしければ。
一応スレ主ですのでやりますよw

いつもage支援頂いてすみません。落ちたら落ちたで何とかしますんで
無理だけはしないで下さい。
では、おやすみなさい。
730名無しさん@実況は禁止です@転載は禁止
    ∧∧
   (・ω・)保守
   _| ⊃/(___
 / └-(____/