パルル 〜闇に舞い降りた天才〜

嵐の夜…

｢雀荘タネ｣
峰岸は秋元、窪田、戸ヶ崎らと共にこの雀荘に来ていた。
峰岸がチンポバーやホストクラブ、若い男性アイドルや歌手に貢ぐために作った過剰な借金の精算が行われようとしていた。
麻雀で峰岸が勝てば借金はチャラ、逆に負ければ峰岸はソープに沈む…

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卓のすわり順は峯岸から逆時計回りに、
峯岸、ｔ

卓のすわり順は峯岸から逆時計回りに、
峯岸、戸賀崎、秋元、窪田。

東一局は、峯岸が親、牌パイ

パルル『死ねばいいのにー』

ガンバ

卓のすわり順は峯岸から逆時計回りに、
峯岸、戸賀崎、秋元、窪田。

「東一局」
親は峯岸。
14巡目。
峯岸「チー！」
峯岸「チー！」
峯岸「チー！」
峯岸、窪田の捨てた中張牌を三連続チー。
食いタンへと突っ走る。

タンヤオドラ1の安い手であるが、ここはなんとしてでも
あがって流れをつかんでおきたいところである。

峯岸「よし！ツモ！」
峯岸先制のツモ！

秋元「なるほどね…」
そういって秋元は峯岸へ点棒を投げてよこした。

「東一局　一本場」
峯岸、牌パイ時にすでに[中]３枚を手ﾊｲに引き込む。
その後、順調に順子を完成させていく。
やがてテンパイ。両面待ち。
これまた[中]のみの安い手だが、ダマテンでいくことにする。

峯岸「ロン！」
対面の秋元が峯岸の上がりﾊｲを振り込んだ。
役は中のみ。

秋元「ふふふ」
秋元はまた点棒を峯岸へ投げつけた。

「東一局　二本場」
10巡目。ドラは[�G]ﾊﾟーピン。
峯岸手ﾊｲ
[六][六][九][九][�Y][�Y][�Z][�Z][�\][�\][�E][�E][�H]　　[�G]ﾂﾓ
峯岸チートイツテンパイの上ドラ1枚引き込む。

峯岸、ドラ[�G]パーピンを残し、ﾀﾞﾏﾃﾝの[�H]キューピン切り。
そのときである･･･

秋元「ロン！純チャン、三色。
ふふふ、悪いな、ブス」

峯岸は愕然とした･･･

峯岸が驚いたのは、秋元が７，８，９の三色であがったことである。
峯岸の手ﾊｲ
[六][六][九][九][�Y][�Y][�Z][�Z][�\][�\][�E][�E][�H]　　[�G]ﾂﾓ

これに加えて川には
窪田と戸賀崎の捨てﾊｲに[九][�\]が１枚ずつ、
[�H]は戸賀崎の捨てﾊｲに2枚あったからである。

まさか、残り1枚ずつの９の数字牌を全て秋元が握っていたとは…

今の秋元の直撃を受け、
早上がりに徹した峯岸は一転、最下位に転落してしまった。･･･

「東二局」
親は流れ、戸賀崎。ドラ[七]チーワン。
この局、峯岸はピンズに染まった配牌を手にしており。
チンイツへと突っ走っていた。
このチンイツを出きれば秋元から直撃であがりたかった。
なんとしても完成させたい、峯岸は強く思った。

9巡目
峯岸の引きは良かった。
秋元に直撃のチンイツを食らわせるべく、手を進める。
峯岸手ﾊｲ
[�@][�A][�B][�C][�D][�D][�D][�F][�F][�F][�H][�H][�V]　　[西]ﾂﾓ

峯岸、イーシャンテン！
[�B][�E][�H]を引けばテンパイである。

峯岸、[西]をﾂﾓ切る。

ところが･･･
秋元「リーチ！！」
対面の秋元のリーチにより、
一気に暗雲立ち込める・・・

秋元のリーチ牌は[四]スーワン･･･
峯岸「まずい…手を早めなければ」
そう思っていたとき
上家の窪田、[�B]ｻﾝﾋﾟﾝ切り！

峯岸「チー！]
秋元が張った以上、手を早めたい峯岸は鳴くことに決めた。

峯岸手ﾊｲ
[�B][�C][�D][�D][�D][�F][�F][�F][�H][�H][�V]　　　鳴[�@][�A]、[�B]

峯岸、[�V]サンソウ切りテンパイ！
[�D][�H]ウーキューピン、シャボ待ち！

10巡目
親、戸賀崎[�G]パーピン切り、峯岸、惜しくもピンズ違い・・・
秋元「どれどれ」
秋元「おしい！」

秋元、[六]ローワンをツモ切り！
峯岸「ふう…」
ほっと胸をなでおろす。

窪田の捨て牌も[白]で峯岸のあがりは見送られる。

そして、峯岸のツモは･･･
峯岸が引いたのはなんとドラの[七]チーワン！！

期待あげ

>>14
訂正
[�D][�H]ウーキューピン、シャボ待ち！
↓
[�A][�D][�H]リャンウーキューピン、三面待ち！

まさか地下で麻雀スレとはw

峯岸手ﾊｲ
[�B][�C][�D][�D][�D][�F][�F][�F][�H][�H]　　　ﾂﾓ[七](ﾄﾞﾗ)　　　鳴[�@][�A],[�B]

実はドラの[七]チーワンは2枚、峯岸がピンズの染めてを仕上げるため
先に切っていた。
峯岸、3枚目のドラを引いたことになる。
それでは残り1枚の[チーワン]はどこにあるか…
山の中…
あるいは誰かの手ﾊｲの中か…
峯岸、川を見渡す。

先ほどの秋元のリーチ牌である
[四]スーワンは
実は戸賀崎、窪田も1枚ずつ切っていた。

スーワンの筋である[三][六]サブローワン
これに関しては秋元の捨ﾊｲ
戸賀崎の捨ﾊｲ
それぞれに複数切れてある。
そして先に峯岸が捨てた2枚のドラ[七]チーワン…
さっきの秋元の[六]ローワンのツモ切り…

峯岸「間違いない！このドラ[七]チーワンは通る！」
峯岸は力強くドラ[七]チーワンをツモ切る！

秋元「それだブス、ロン！」
峯岸「え･･･」

秋元手ﾊｲ
[一][二][三][七][�U][�V][�W][�X][�Y][�Y][�Z][�Z][�[]　　[七]ロンパイ

秋元まさかの[七]チーワン単騎待ち！
秋元「残念だったな。戸賀崎、裏ドラめくってくれ！」
戸賀崎、裏ドラをめくる。
ドラ表示ﾊｲは[�T]イーソウ！
秋元、裏ドラ1丁乗り！

秋元「リーチ、ドラ２、裏１だな、大丈夫かブス？」

峯岸は打ちひしがれた･･･

秋元はリーチをかけるとき、[一]イーソウ切りでもリーチをかけられたはず、
イーソウでリーチすれば
[二][三][四][七][�U][�V][�W][�X][�Y][�Y][�Z][�Z][�[]　　[七]ロンパイ
となり、タンヤオもついたはずだ･･･

しかし秋元は[四]スーワンでわざわざリーチをかけた。
峯岸をおびきよせるため！

「ワン！ワン！」
「ワン！ワン！」
窪田「おい、さっきから犬の鳴き声がうるせえぞ！」
秋元「戸賀崎、ちょっとみてきてくれ！」
秋元の[七]チーワン単騎待ちに振り込んだ、峰岸はすっかりうなだれていた。

ドアの外で犬がほえていたが、峯岸の耳には全く入っていなかった。

「ガチャ」
戸賀崎「何だこいつは！？」
戸賀崎がドアを開けるとそこには血だらけのゴールデンレトリバーを連れた
美少女が立っていた。

峯岸「ああ、彼女は私の姪っ子です。時間になったも連絡なかったら
くるように言ってたんです。」

あえてゴールデンwww
メイヘム様

峯岸はその女の子のことなど知らなかった。
ただ、今の悪い流れを変えたかったのだ。

戦いは一時、中断した･････

雨でびしょぬれになった女の子にタオルをわたし、尋ねる。
峯岸「お嬢ちゃん、名前は？」
女の子「しまざき、はるか」
女の子「みんなにはパルルって呼ばれている」
峯岸「パルルか…年は？」
パルル「20」
峯岸「え？！みえねーな」

パルルはどうみても10代半ばから後半にしか見えなかった。
まさかもう成人をむかえているとは！

峯岸「こんな時間に何やってたんだ･･･」
パルル「・・・・・・・・・」
峯岸「いいたくねーか･･･」

ただ、峯岸は感じていた。
傷だらけの犬とともにあらわれたパルル、
この女の子も峯岸同様、死線をくぐりぬけてきたのだと！

そして・・・
再びまた勝負が再開される！

東三局、東四局はそれぞれ流局・・・
まだ、峯岸は他の3人より点数では大きく離されたままであった。

そして南入！

「南一局」
親は峯岸。
前局、前々局とあがれはしなかったが、
流れは峯岸に来ていた。

峯岸南一局は配牌に恵まれ、タンピン三色のツモあがり。
秋元との差を徐々につめる。

「南一局一本場」
流局。峯岸、ノーテンで親流れ。

「南二局」
上家の窪田が自風、[発]で早あがり、ツモ。

そして
「南三局」
勝負はここで大きく展開することとなる。

「南三局」

12巡目　ドラ[四]スーワン
峯岸手ﾊｲ
[二][二][三][三][四][五][�W][�W][�X][�X][�Y][�Y][�A]　　[�A]ﾂﾓ
　　　　　　　　　
峯岸、ここに来て良い手を作り上げる！
タンヤオ、イーペイコー、ドラ１の手ﾊｲ。
更には[四]を引けばタンヤオ、リャンペイコー、ドラ2となる手である。
後者であがれば秋元に追いつく！！

峯岸、手持ちの[五]に手を伸ばし切ろうとしたが、
対面の秋元の捨て牌が気になっていた････

峯岸、[五]ウーワンを切れば、[一]、[四]イースーワン両面待ちのテンパイ、
[四]であがれば一気に秋元に追いつく！

しかし、峯岸はこの[五]ウーワンが切れずにいた。
秋元は[白][中]を2鳴き、すでに張っている気配である。
秋元に振り込んだ場合、最悪大三元の直撃だったありえそうだ。

峯岸が気になっていたのは
秋元の捨ハイ[八]、パーワン。

「東二局」の悪夢が峯岸の頭をよぎった！
秋元がまた筋の裏をかいて[五]ウーワン単騎待ちをしていたら！！

峯岸はさらに秋元の捨ﾊｲに目をやる。
[二]リャンワンなら、現物！必ず通る！
峯岸は高めの手をあきらめ、
切ろうと、[二]リャンワンに手をかけたそのときだった･･･

『死ねば助かるのに』

後ろにいたパルルがそう呟いた。

峯岸「おまえ、麻雀がわかるのか？」
パルル「全然」

パルル「ただ、背中に勝とうという意思が感じられなかった」
パルル「ギャンブルで負けの込んだ人間が最後に陥る思考回路」
パルル「ただ助かろうとしている」

峯岸「そうだここで高めを狙わなくてどうする！」
「私がやってるのはギャンブル！」
「どうせ死ぬなら、強く打って死ね！」
峯岸、勢いよく[五]ウーワン切り！

通るか！？･･･・・・・・・・・・・・・・・・・

秋元、牌を倒さず！
峯岸の[五]ウーワンは通った！！

このとき下家の戸賀崎もテンパイしていた。
チートイツ、タンヤオの[二]リャンワン単騎待ち。
[二]リャンワンを切っていたら、
峯岸は戸賀崎に振り込むところであった。

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次巡、峯岸は[四]スーワンをツモる！
パルルのつぶやきから
高めの手を狙ったことによりツキをつかむ。

峯岸手ﾊｲ
[二][二][三][三][四][�W][�W][�X][�X][�Y][�Y][�A][�A]　　[四]ﾂﾓ(ドラ)
峯岸「ツモ！
リャンペイコー、タンヤオ、ドラ２！」
峯岸今のあがりで秋元の点を上回る！

そして、迎えるはオーラス！

　　

　

峯岸｢いてててて！｣

オーラスに向け、洗牌をしている最中、峯岸の脇腹が急に痛み出した。

峯岸「うう…苦しい…」
秋元「どうした？棄権するか？峯岸｣
窪田「棄権するなら、おまえの敗けだ。約束通りソープに沈んでもらうことになるな」

実は峯岸は腎臓に持病を抱えていた。
遊蕩の限りを尽くした報いだろうか、
腎膿疱と言う腎臓の難病に罹患していた。
医師が言うには将来的に悪化すれば最悪腎不全にまでなるという。

これまでの戦いがかなりのストレスとなったのだろう、
鋭い痛みが峯岸の脇腹を容赦なく突き刺す。

峯岸「いや、棄権はしない!!」
脇腹をおさえながら言う。

しかし、とても麻雀を続けるどころではなかった。

峯岸「そうだ、オーラスは、こいつが、私の姪のパルルが代わりに打つ！」
一同「なんだと！!」