【乃木坂】嫁の真夏さんと愛人のなーちゃん【妄想】

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1名無しさん@実況は禁止です
本スレで書いた妄想をつらつら書いていこうと思います。あくまでも妄想なのであしからず
2名無しさん@実況は禁止です:2014/02/18(火) 20:48:54.89 ID:Quv44NFw0
本スレでやれ
3名無しさん@実況は禁止です:2014/02/18(火) 20:51:24.50 ID:JH5DtuzN0
本スレでやれよ
4名無しさん@実況は禁止です:2014/02/18(火) 20:56:26.11 ID:Js/s86cHP
専スレでやれと言ったり本スレでやれと言ったりどっちだよ

読みたくない奴は消えろカス
5 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/18(火) 20:56:29.65 ID:Gg3fxySY0
代行で立ててもらったのでまずは立ててくれた方に感謝

では早速
6 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/18(火) 20:58:59.02 ID:Gg3fxySY0
「この案件だが是非あなたたちに任せたい」


白髪で高級なスーツを身に纏う初老男性と契約書を交わして握手をする。
握手か。昔握手のためにいくら金を費やしたのだろう。
可愛いアイドルの子と握手するのが楽しみでがむしゃらに働いたな。

そのおかげで俺は出来る男になった。
そして色々なものを手に入れることができた。
それは決して金で買えるものじゃない。


「よくやったな。どうだ?祝いにみんなで飲みにいかないか?」
「部長。お誘いはありがたいのですが僕を待っている人がいるので…」
「いやあいつまでもラブラブだな。昔はよく朝方まで飲んでいたお前が今や家庭重視の夫とはな。まああの奥さんなら納得だな」
「すみません。では、お疲れ様です」

俺は昔、日中は仕事にがむしゃら、夜は上司や部下と酒を飲んでは朝帰りで休日はもっぱら握手会やイベントに出向くのが習慣だった。
だが、俺の人生は一人の女性と出会ったところで大きく変化した。
それまでは5時で家に帰る家庭持ちのサラリーマンを見下していた。
だが、今は彼らの気持ちが理解できる。
7 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/18(火) 21:02:38.96 ID:Gg3fxySY0
愛する嫁が料理を作って待っている。そう思うだけで帰宅願望が強くなる。
帰りの電車の中でひたすら今日の夕食は何なのかを妄想するのが何よりも心地良い。

駅の改札を出て徒歩15分のマンションへの道のりをワクワクしながら歩く。
おっと。帰りに玉葱とカレー粉を買ってきてとメールがきていたな。


「いつもありがとうございます。奥さんに頼まれごとですか?」
「ああ。全くど忘れが多くて困ったものだ」

週に五回は立ち寄るコンビニ。いつも決まってレジに立つ子がとてもカワイイ。
だが、外に出れば浮かぶのは嫁の笑顔だ。

マンションに着いてまずオートロックの扉を開けてエレベーターへ向かう。

「あっすみません!」
そこへコートを着た女性が駆け寄ってきた。確か5階に住んでいる子だ。

「ありがとうございます」
「いえいえ。それよりもかなり慌ててどうしたんです?」
俺はハァハァと息を切らす彼女に声をかける。バッグから出したハンカチで額の汗を拭う姿に思わずドキッとしてしまった。

「実は今日大事な日なんですよ。だから早く帰りたくて…」
「そうだったんですか。いや僕が乗っていて幸運でしたね。きっと素晴らしい日になるに違いない」
そう言っているうちにエレベーターは5階で止まる。彼女は軽く会釈をしてエレベーターを降りた。

様々な誘惑があったものの嫁に対する愛は不変だ。俺は部屋のある階に着くと一目散にエレベーターを降りる。
早歩きで部屋に向かいドアの前で一呼吸置いて扉を開けた。

「お帰りなさい。今日は昨日より5分遅刻だぞ!」
「ごめんごめん。だって頼まれたモノを買ってたからさ。はい。カレー粉と玉葱だ」
「ありがとう。ごめんねわざわざ」

袋を手に持って謝るその姿に俺の心はまさにズッキュンされた。出来る男もここでは完全に射抜かれた歩兵に過ぎない。

「いや、いいんだ。愛情たっぷりのカレーを頼んだよ。真夏」
8 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/18(火) 21:04:52.35 ID:Gg3fxySY0
「ところであの商談はまとまったの?」
「ああ。ウチが勝ち取ったよ。まああんなのは朝飯前だ」
「そうだと思って一生懸命作った甲斐があったな」
「作った?」

真夏はそう言うと急に照明を消した。

「うわっ!おい資料書いてる途中だぞ」
「ねぇパソコン閉じてくれる?」

俺はよく分からないままノートパソコンを閉じた。だが作ったという言葉が引っ掛かった。
しばらくすると蝋燭の火が灯っているのが見えた。
そして、急に照明がついてその眩しさに目を瞑る。
すぐに目を開くとそこには俺の大好きなケーキの上に20個の蝋燭が刺さっていた。

「何だ?誕生日はまだ先だぞ」
「違うよ。今日は私と結婚してから成功した商談が20回を記念して」
「え…?」

俺自身も忘れていた。結婚してから4年間で既に20回もまとめてきたんだな。
それを覚えていた真夏に俺は改めて心をズッキュンされた。

「さぁせっかくだから祝おうよ」
真夏は肩を出したグラスにワインを注ぐ。その姿がまたたまらない。
こんなに優しくて美しい嫁がいる俺はとんでもない幸せ者だ。やはりがむしゃらに頑張った努力は報われる。
この素晴らしき時間がずっと続くものだ。今の俺はそれを疑わなかった。


そう彼女と出会う日までは…
9 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/18(火) 21:07:37.48 ID:Gg3fxySY0
「ずっきゅーん!朝だぞ〜」

突然嫁の声がして俺はベッドから起き上がる。そうスマホのアラームだ。
世界に一つしかない大切な目覚まし。これがあるから朝も辛くはない。

寝室の扉を開けるとそこから焼けたソーセージの匂いや玉子焼きの匂いが漂う。
何とも食欲をそそる。そして何よりも朝から精力的に弁当と朝食を作る真夏の姿を見るだけで良き目覚めだ。


「パパ。はい、新聞」
歯を磨き、髭を剃り、洗顔を終えた俺の前に3歳の息子、春真が新聞を持って立っていた。
そう理想的な嫁を手に入れた後に出来たかけがえのない宝物だ。
春真は生れたのが桜咲く4月だったのがきっかけで真夏が名づけた。俺も気に入っている。

昔は朝食と言えば駅前のコンビニとかでおにぎりとパンを買って会社で早出で仕事しながら食べたもんだ。
だが、今は違う。嫁の作ったご飯に味噌汁、弁当で余った玉子焼きとウインナーとほうれん草のおひたし。
家族3人の束の間の団欒でスタートする朝は格別だ。

「おっタコさんウインナーか…いいなあ俺のおふくろはそんなもん入れてくれなかった」
「しかもこれ誰かに似てると思わない?」
「あっパパだー」
「おいおい。もっとパパの顔はイケてるぞ」
「自分で言うそういうこと?」

そうやって何気ないことで笑う日常の幸せ。こういう小さい幸せが大事なんだと思う。

この団欒の時間はテレビの占いの時間が無情に引き裂く。
俺はドルチェグストで淹れたコーヒーを飲みながら時計を見る。

「おっと出兵のお時間だ。さぁ今日も一日戦ってきますか」
俺は新聞と鞄を持って出勤に備える。

「じゃあ今日も6時までには帰れそうだから」
「分かった。今日の夕飯はね…」
「待て。それ以上言うな。俺の帰りの電車での楽しみを奪うなよ」
「ごめんごめん」
「じゃあ行ってくるよ」
「いってらっしゃ〜い」

「あれ?パパとママはチューしないの?」
息子の突然放った一言に俺と真夏は一気に顔を赤くする。

「ちょっと春真!どこでそんなの覚えたの?」
「昨日ママが見てたドラマでやってたよー」
「ハハハ。さすが我が息子だ。正直でいいよな。おっと遅れちゃうから」
俺はそう言うと玄関の扉を閉める。そこからは嫁に溺れ子煩悩な男から一気に企業戦士の顔に変わる。
颯爽と通路を歩き、エレベーターに乗る。




「さぁ準備してね。もう少しでバス来ちゃうんだから」
「ママー。パパお弁当忘れてるよぉ」
「ええ!!ウソでしょー!!」
10 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/18(火) 21:08:31.59 ID:Gg3fxySY0
あれ?弁当がない?しまった。うっかり忘れてしまったぞ。
電車の時間まではまだ少しある。駅まではペースを早めて歩けばいい。
俺はいつものコンビニでおにぎりとパンを買おうと立ち寄った。

「あれ?昨日の…」
「ああエレベーターの」
俺がフレンチトーストに手を伸ばした瞬間に触れた女性の手は昨晩エレベーターに駆け乗った女性だった。

「あっどうぞ。俺はそのコロッケパンでいいですから」
「いえいえ。そんな昨日も我儘したのに今日もってわけには…」
「いいんですよ。それにここのコロッケパンは好きなんでね」
「何かすみません」

俺は女性にフレンチトーストを譲り、おにぎり2個とコロッケパン1個とコーヒーを買って店を出た。
歩いていると先に店を出た女性が歩いている。

「おや?あなたもあの駅を利用してるんですか?」
「そうですけど。あなたも?」
「ええ。一緒に行きましょう。たまには話しながら通勤というのも悪くないでしょう」
「そうですね。いやここに越してきてまだ1か月ぐらいなので通勤はいつも一人で寂しくて…」
「そうだったんですか。おっとそういえば名前をまだ伺ってなかったですね」
「ごめんなさい。私乃木坂バレッタ生命に勤めてる深川と言います。これ一応名刺です」

乃木坂バレッタ生命と言えば米最大手の生命保険会社バレッタ生命と日本最大手の乃木坂生命が合併した最大の生命保険会社だ。
その保険外交員となるとかなり優秀だ。確かウチの会社の社員も何人も契約してよく外交員が勧誘してるな。

深川麻衣。

このおっとりした笑顔がまさに優秀な外交員だと断定して間違いなさそうだ。

「ほぉ。子供向けの保険をやっているんですか」
名刺を見るとどうやらこども保険を主に販売している部署にいるようだ。

「ええ。最近は早いうちから保険に入る人も多いんです」
「ああ僕の名刺も一応渡しておきましょう」
「え?あの乃木坂商事に勤めてるんですか?しかも第一営業部ってすごくエリート揃いって聞きますけど」
「いやぁそんな大したことないですよ。僕なんか浮きまくってます」

そんな他愛もない話をしているうちに駅に着いた。
するとどこかからか聞き慣れた声が聞こえた。

ふと振り返ると汗を流して弁当を片手に走ってきた真夏の姿が見えた。
11 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/18(火) 21:09:56.73 ID:Gg3fxySY0
「おい真夏。こんなところで何してんだよ?」
「だって…ハァハァ…お、お弁当忘れちゃってるし…」
「わざわざ走ってきたのか?鈍足なのに無茶しやがって」
「だってあなたがいけないんでしょ?愛妻弁当を忘れるなんて…ハァハァ…」

弁当を届けるために体力もないのに無理をしてくるとは。俺をそこまで思ってくれているとは。
俺は朝から感動していた。

「それより春真はどうしたんだよ?もうバスが来る時間だろ?」
「それなら大丈夫。隣の寧々さんにお願いしておいたから…」
「ならいいけど。とにかくこれ持って帰れ。はいタクシー代だ」
「ありがとう。じゃあ待ってるね。ん?この方は?」
真夏はふと深川の方を見る。深川は目が合うと軽く会釈をする。

「ああ。同じマンションに住む深川さんだ。昨日偶然エレベーターで会ってね」
「そうだったんだ。あっ妻の真夏です」
「深川です。そうですか。奥さんとお子さんもいらっしゃったんですね」
「深川さんは子供向けの保険を売っているんだ。そうだ深川さん。今度一緒にお食事でもどうです?妻は手料理を振る舞うのが好きでね。じっくり保険の話も聞きたいですし」
「えっ?」

深川は驚いた表情を見せる。そして少し曇った表情に変わる。
あれ?俺何か余計なこと言ったかな?何故か心の奥に何かが突き刺さった感じだ。

「ありがとうございます。考えてみますね。じゃあ私は電車が来ちゃうのでこれで…」
深川はそう言って一礼すると足早に改札を通って人混みに消えていった。

「ヤバイ。じゃあ俺も行くわ。ありがとう」
俺も真夏を見て足早にホームへ駆けて行った。
12 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/18(火) 21:10:50.39 ID:Gg3fxySY0
乃木坂商事第一営業部。各所の営業部で優秀な営業成績を収めた精鋭が集う集団。
各所でトップに立った者同士が集まる場所で結果を出すのは非常に難しい。
クライアントは年商何十億は当たり前で動くお金も物も想像を遥かに絶する。
なかには国家すら関わる事業も手掛けるのだ。

「おお。ちょうどよかった。君を探していたところだ」

部長に声をかけられた俺は部長のオフィスに入る。扉を閉めてブラインドを閉める。
これだけで重要な用件を言うのは安易に想像できた。

「部長。お話とは何ですか?」
「うむ。心苦しいが今進めてるプロジェクトは第二営業部に任せようと思っている」
「何故ですか?あのプロジェクトは社運をかけた一大プロジェクトですよ」
「ああ君があれを取るのに苦労しているのは誰よりも私がよく知っているよ」
「だったら何故?」
「実はあの西野鉄鋼の社長令嬢さんがキャラクターブランドを立ち上げることになってな。そのプロジェクト責任者になってもらいたいんだ」
「待ってください部長。私がやってきたのは鉄道とか鉄鋼ですよ。キャラクターとかは分かりません」
「勿論だ。そこでキャラクタービジネスに精通した人材を集めておいた」
「何故私なんですか?だったらそのビジネスに精通した人間がやればいいでしょう」
「よく分からんが令嬢さんが社長に君じゃないと嫌だと言ったそうだ。西野鉄鋼は最重要取引先だ。失えば我が社は終わりだ」
「つまり。選択肢はないということですか」
「そういうことだ。頼むぞ」

俺は不安を隠せないなか部下がノックをして部長室の扉を開ける。

「部長。西野七瀬様がお見えになられました」
「分かった。お通ししろ」

大阪に本社を置く日本最大手のにして世界でもシェア70%以上を誇る鉄鋼企業西野鉄鋼の創業者一族の一人で社長令嬢である西野七瀬。
彼女が俺の今ある平凡でささやかな幸せを脅かす存在になるとはこの時は想像することもできなかった。
13名無しさん@実況は禁止です:2014/02/18(火) 21:15:52.62 ID:3yXQainm0
この2人なら嫁と愛人が逆だろ
どう考えても
14名無しさん@実況は禁止です:2014/02/18(火) 21:16:20.16 ID:Js/s86cHP
黙って読め
さあさあ続きカモーン
15名無しさん@実況は禁止です:2014/02/18(火) 21:18:16.11 ID:8EISbpCMP
http://i.imgur.com/LLJoluV.jpg
れかたんは?れかたんはでてこないの!?
16 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/18(火) 21:22:17.06 ID:Gg3fxySY0
>>15
この後出てくる予定なんで待っててね
17名無しさん@実況は禁止です:2014/02/18(火) 21:39:26.70 ID:8EISbpCMP
まなつ「どうせあの人今日も帰ってこないわよ。」

まりか「そうね。」

http://i.imgur.com/7L7zW1r.jpg
18 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/18(火) 22:36:21.44 ID:Gg3fxySY0
「こちらが今紹介した西野七瀬さんだ。今回世界的にキャラクタービジネスを始めることとなった」
「初めまして」
「いえ。あなたは覚えてないでしょうけど初めてじゃないんですよ」

西野の一言に俺は疑問を抱く。どこかで会った?いくら記憶を掘り起こしても浮かばない。

「どこかでお会いしましたかね?」
「多分覚えてないのも無理はないかと。何か恥ずかしくて遠目で見てたので。そうあれは確かベトナム新工場建設のときです」
「ああ。5年前に手掛けたやつですね」

5年前に海外事業部にいたときに最初に成功した鉄鋼関係のプロジェクトだ。日本最大手の西野鉄鋼の東南アジア進出の橋渡しをしたな。
ここから俺は出来る男としての軌跡が始まった。トントン拍子に鉄鋼関係で成功を収めて今の地位についた。
その頃から俺を知っているとは。俺はまた疑問がひとつ増えた。


「ところで部長。プロジェクトの概要は?」
「あっああ。確かコレだ」

俺は部長から渡された資料に目を通す。どいやさん?うわっ何なんだこのキャラクターは。これを世界に売り出すとか正気か?
ビジネスマンとして見た瞬間失敗の可能性が高いと予測できた。

だが「失敗すると思うのでやめましょう」なんて言えば俺は終わりだ。せっかく手に入れた家庭や地位を失ってたまるか。
残念ながら生まれながら持っている権限もあるということだ。
だが、大金持ちが幸せとは限らない。僅かながらの金で狭いマンション住まいだが可愛い嫁と息子のささやかな暮らしが一番いい。
だからこそ俺は西野のこういう手法はあまり好まない。

「とにかくやってみるしかないですね。ただ、最終的に責任を持つのはあなただ。そこは覚悟していただけますね?」
「もちろん。金持ちの道楽のつもりじゃないしビジネスの厳しさは私も分かっています」
「だったら安心だ。必ず成功させましょう」

やるしかない。成功すればまた何かを得られるはず。俺はそう思い腹を括るのだった。
19名無しさん@実況は禁止です:2014/02/18(火) 22:36:56.83 ID:Js/s86cHP
>>18
遅いぞこら
20名無しさん@実況は禁止です:2014/02/18(火) 22:38:23.80 ID:uaEUAdNCP
戸賀崎の嫁と愛人の話かと思ったわ
21名無しさん@実況は禁止です:2014/02/18(火) 22:45:55.57 ID:JW+OiGz60
おお、妄想スレこっちも立ったんだね
無理せず自分のペースで長続きしますように
楽しませてもらうよ
22名無しさん@実況は禁止です:2014/02/18(火) 23:11:16.11 ID:ehyHL//A0
嫁にするならやっぱり真夏さんだよな
23 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/18(火) 23:33:16.32 ID:Gg3fxySY0
乃木坂商事第一営業部の窓口。ここではクライアントとの商談やアポを取ったり日程調節をする。
勿論やってきたクライアントを案内するのも重要な仕事だ。

だが何もない時に窓口に座る二人は何やら噂話をする。

「ねぇねぇかりんちゃん。聞いた?」
「聞きましたよ。西野鉄鋼のお嬢様がキャラビジ持ち込んだらしいですよ」
「え?そうなの〜。アメイジング!」
「まさか高山さん知らなかったんですか…?」
「でもいいよなぁ〜。お嬢様ってだけで自分の書いたものを大手商社通じて売ろうっていうんだからさぁ」
「仕方ないですよ。生まれながらにしての大金持ちなんだし」
「あ〜あ私も金持ちだったらここじゃなくてハワイビーチで毎日のんびりと過ごすんだけどね〜」
「何ですかハワイビーチって」

全く今日も他愛もない会話をしている。
毎日ボロボロになるまで闘う企業戦士とはまるで無縁な二人が羨ましくも腹正しくも思える。

「そんなにハワイに行きたければもっと働くんだな」
「うわあああああああああああ」

突然驚いた表情で叫ぶのが高山一実。ルックスは良くてクライアントの評判もいいがいかんせん言動と思考回路がズレている。
だが、仕事は出来る。いくら窓口と言えど優秀でなければならない。時に俺は彼女に助けられたことも多々ある。
そして隣にいるのが伊藤かりん。言動も対応もピカイチ。頭の回転も速くて仕事も優秀だ。
高山を補佐する意味でこの二人は営業第一部を陰で支える屋台骨な存在としては今までで一番優秀だろう。

「それで頼んでおいたことは?」
「はい。10時に第二会議室しっかりおさえました。クライアントにも報告済みです」
「さすがはかりんちゃん。仕事が早い」
「いえ。窓口として当然です」
「あっそう。じゃあ褒美にこれ君にあげるよ」
出来る男は窓口の女の子にも気を遣う。第一部の営業マンは基本エリート意識が高くて威張り腐っている奴らが多いからこれだけでも心を掴める。

「え?これ行きたかったエステの無料体験チケットじゃないですか!」
「ひゃあ〜アメイジングゥ〜!!」

驚く二人の声を聞き、俺はただ颯爽とデスクへ歩く。
24名無しさん@実況は禁止です:2014/02/18(火) 23:43:52.62 ID:Js/s86cHP
>>23
かずみんとかりんキタ
25名無しさん@実況は禁止です:2014/02/18(火) 23:49:39.35 ID:FCPsNAzn0
この腹立つくらいとんちんかんな感じが癖になる
26 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/19(水) 00:28:35.02 ID:VnyWDkFr0
午前10時。

第二会議室には新たなプロジェクトメンバーが集う。

今までは肉に飢えた猛獣並みの野郎どもとやってきたが今回は違う。
今回集められたのはキャラクタービジネスや女性をターゲットにしたビジネスに精通した女性メンバーばかりだ。
しかも各部署から集められた。聞くところによると彼女たちを営業第一部に異動させるために5人が異動になった。
つまり5人の女性がエリートに昇格し、5人のエリート戦士が転落したということだ。
お嬢様の描いたキャラクターのビジネスで他人の人生を大いに狂わせる。

「さて。これからこのキャラクターどいやさんの販売展開に関するプロジェクトの第一回会合を始める」
スクリーンの前に立つ俺は新たに戦うメンバーの顔を見渡す。

「じゃあまずは自己紹介を。何しろ今回みんなの顔を見るのは初めてだ。信頼関係がなければこの戦いは勝てない。まずは君からだ」
俺はまず右隣に座っていた女性を指名した。

「営業第三部からきた桜井玲香です。主に版権ビジネスのリーダーをやってきました。実績はご存知でしょう。よろしくお願いします」
「君は我が社でも版権や商標、著作権には精通しているみたいだね。君にはサブとして俺を補佐してほしい。では次は君だ」

「はい。営業第五部からきた中元日芽香です。私は主にこういったリボンの販売を主にやってました」
「確か妹さんはさくら物産に勤めていたね。彼女はなかなかのやり手だ。まさか姉が我が社にいるとは思わなかったよ」
「ええ、まあ…」
「とにかく君はグッズ販売について任せたい。妹さんをここで見返してやろうじゃないか。じゃあ次は君だ」

「はい。広報部から来た中田花奈です。上から読んでも下から読んでも同じなので多分覚えやすいかと。あと営業は初めてでよく分からないですけど」
「気にするな。君は芸能関係に精通してるみたいだな。広報戦略も大事だから代理店との交渉などを頼みたい」
「お任せください」

彼女が立ち上がった瞬間に揺れる胸を見て少し動揺したが実にいい武器になるに違いない。

「よし、じゃあ君」
「はい。海外事業部から来た山崎怜奈です。英語ぐらいしか取り柄ないですけど…よろしくお願いします」
「英語は武器だ。君は事業部の窓口で海外クライアントを相手にしてきたそうじゃないか。このビジネスは海外進出がゴールだ。君は大きな戦力だ」

彼女に足りないのは自分に対する自信だ。窓口だったから当然バカにされていたのだろう。海外事業部の奴らはみんなそうだ。
だが彼女の英語力は我が社でもそういない逸材だ。だからこそ自信をつけさせて戦力になってもらいたい。

「最後は君だったね」
「はい。秘書課にいました堀未央奈です。よろしくお願いします」

秘書課はこの会社では一度入ればあまり異動のない部署だ。しかも前任は社長秘書。何故彼女がいきなり営業第一部でこのメンバーに。
俺はこの人選だけが納得がいかなかったがどうやら西野のお嬢様が一枚かんでいるのは間違いなさそうだ。

「桜井玲香、中元日芽香、中田花奈、山崎怜奈。そして、堀未央奈。俺を入れた6名でこの戦いを制しよう。では次回までの業務割だ」

俺は大きな瞳でじっと見つめる堀の視線が気になりつつも業務割を配布した。
27名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 00:31:40.88 ID:0c0RGUYCP
待ちくたびれたわ
28 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/19(水) 00:33:13.29 ID:VnyWDkFr0
とりあえず今日の妄想はここまでにしときます
分かりやすいように登場人物とかまとめておくのでよろしくです
29名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 00:34:53.27 ID:0c0RGUYCP
>>28
何だよもう終わりかよ
30 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/19(水) 00:44:32.89 ID:VnyWDkFr0
ここまでの登場人物一覧

俺…主人公。乃木坂商事第一営業部係長
真夏…嫁。専業主婦
春真…俺と真夏の息子で幼稚園児

西野七瀬…西野鉄鋼グループ社長令嬢。どいやさんを世界に売り込もうとする


【乃木坂商事】
部長…営業第一部部長。主人公を買っている上司
桜井玲香…営業第一部。プロジェクトサブリーダー。版権ビジネスに精通
中田花奈…営業第一部。広報業務に精通
中元日芽香…営業第一部。グッズ販売担当。妹がさくら物産のエリート営業マン
山崎怜奈…営業第一部。英語が得意
堀未央奈…営業第一部。何故か秘書から抜擢され西野と関係あり?
高山一実…営業第一部窓口担当
伊藤かりん…営業第一部窓口担当

【マンション】
深川麻衣…乃木坂バレッタ生命の保険外交員

【コンビニ】
31名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 00:51:35.65 ID:0c0RGUYCP
誰も感想なしか
まあ気を落とさず頑張れや
そのうちどっかがまとめて誰か来るだろうからな
32名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 00:58:18.30 ID:0c0RGUYCP
早く投下しないと落ちるから保守しとけ
多分誰も保守してくれんだろうし
33名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 00:58:57.32 ID:k7zhxTD20
なかなか面白かった
ただ単に真夏好きの暴走妄想じゃなくて乃木愛があっていいね
さゆりんご母娘のほうとは違ってこっちは乃木坂での絡みは持ち込まず主観的だし
妄想がかぶらなくてどちらも同時に読みやすいw
焦らずゆっくり暖めながら書きつづけておくれ
34名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 01:02:18.74 ID:KDfGTbEB0
なんか高校生か大学生辺りが必死に覚えたカタカナを使って将来こうなりたい的な書き物
35名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 01:03:15.17 ID:0c0RGUYCP
読みたくないなら消えろ
36名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 01:08:32.65 ID:YSuzG89mP
みさ先輩が千葉のジャガーさんみたいな歌手設定でなければ不問に付す
37名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 01:09:28.67 ID:1ttp8mR00
ネタスレかと思ったら小説スレだったか
応援するよ
38名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 01:23:15.64 ID:0c0RGUYCP
コンビニの店員は誰か気になるなあ
39 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/19(水) 01:35:38.65 ID:VnyWDkFr0
今鋭意妄想中なので楽しみにしててね
40名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 01:36:58.35 ID:0c0RGUYCP
続きが気になって眠れねー
41名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 02:12:50.64 ID:0c0RGUYCP
あげ
42名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 08:23:51.57 ID:2TLMfyQ00
おはよ
43名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 08:54:56.43 ID:/a9+elGSP
楽しみ
44名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 11:39:33.06 ID:/a9+elGSP
あげ
45名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 13:35:56.75 ID:/a9+elGSP
あげ
46名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 16:22:12.84 ID:OZX0lc330
ほす
47名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 16:39:20.94 ID:auIogkN+0
糞スレあげんな
48名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 17:08:59.54 ID:/a9+elGSP
良スレをあげるのが出来る男
49名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 18:03:27.26 ID:/a9+elGSP
まだかなー?
50名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 20:27:39.02 ID:/a9+elGSP
遅いな
51名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 21:05:48.51 ID:1w/jIAqGO
まいまいが勧誘に来たら
乃木坂バレッタ生命の保険に
加入してもいいわ
52 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/19(水) 21:28:46.58 ID:uWPq3Mv90
「ただいま〜」
「あっお帰りなさ〜い」
相変わらずこの日常のやり取りに幸せを感じる。

あれ?靴の数が多いな?誰かお客さんでも来ているのか?
俺はリビングに向かうとそこには主婦仲間の伊藤寧々がいた。
彼女は越してきた時から仲が良く春真と同じ幼稚園に通うママ友でもある。

「あっいらっしゃい」
「お邪魔してます」
「あっ寧々さん。今日は春真を見てもらったそうで申し訳ない。僕が弁当を忘れたばっかりに。これお詫びに」
俺はそう言うと取引先にもらった鰹節のセットを渡した。何でも焼津産の高価なものらしい。

「え?いいんですかこんなもの」
「ええ。ウチにはまだたくさんあるもんでね。それに寧々さんの料理はまた格別に美味しいからね」
「は?じゃあ私のは?」
「この世で一番美味しいに決まっているじゃないか」

出来る男のお世辞も真夏の前では余計な火種を落とすだけだ。
出来る夫を見せるのは企業戦士で戦うより至難の業だ。


「あっ!?」
「どうしたんだ真夏」
「いっけない。ポン酢買うの忘れちゃったどうしよう…」
「またか。本当にドジだなぁ。いいよ近くのコンビニに売ってるから買ってくる」
「そんないいよ。私が行くから」
「気にするな。こんな寒空のなかでお前一人で行かせられんよ」

これはお世辞でもカッコつけたいからではなく本心だ。愛する嫁を一人で買い物に行かせる旦那じゃ失格だ。

「あとはいいのか?」
「うん。気をつけてね(。・ω・)ノ゙」
「ああ。いってきます」
俺はそう言うと玄関を出てコンビニへ向かった。
53名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 21:33:03.37 ID:/a9+elGSP
きたな
54名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 21:34:47.96 ID:F1vheGdeP
焦らず続けたまへ。
このスレは俺達が守る⊂(`・ω・´)⊃
55名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 22:21:10.64 ID:tjUNyqIk0
これも面白い!
2ちゃんが終わる前に完結するかな?
56 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/19(水) 22:42:11.12 ID:uWPq3Mv90
「うぅ…今日は一段と寒いなぁ」
コンビニに入った瞬間に寒空の中歩いて冷え切った体に店内の暖房の暖かさが身に染みる。
ふと見渡すとそこにはいつも夜にいるバイトの女の子がレジの前に立っていた。

俺は日用品のコーナーに向かい最後の一本であるポン酢を手に取ろうとした瞬間またも誰かの手に触れた。
ふと見ると触れた手の相手は深川であった。

「深川さん。あなたでしたか」
「あっ偶然ですね。二度も同じような境遇になるなんて」
「まったくだ。あっポン酢ですか?」
「ええ。今日は寒いしお鍋にしようと思ってスーパーで買ってきたんですけどポン酢だけなくて…」
「弱ったなあ…。実は妻に頼まれてましてね。あのスーパーにないとなると隣町までいかないといけないしなあ」
「あっいいんですよ。良かったら…」
「いやいや。せっかく具材まで買っておいてこれがなければ意味がないでしょう。これはあなたが…」
「いえ。そんな奥さんに申し訳ないし…」

俺は迷った。

ないとなれば隣町まで歩いて20分。そうなれば真夏が心配する。

だからと言って深川の夕食を台無しにするわけにもいかない。

「すみません」
俺はレジの前にいる女の子を呼んだ。普段はレジでしか会話しないが初めて呼んでみた。
名札には「橋本」と記されている。この時初めて俺は彼女の名を知った。

「何でしょうか?」
「ああ。このポン酢なんですが在庫はないんですか?」
「あぁ〜…。生憎在庫は切らしてて次に入荷するのは2日後になるかと…」

やはり呼んで正解だった。越してきた頃からずっとここでバイトをしている彼女ならそういう事情にも詳しいはず。
俺の読みは当たっていた。ただ、在庫が切れているのは計算外だが。

俺は考えに考えた末にある結論に達した。

「深川さん。もし良かったら家に来ませんか?丁度ウチも今日鍋なんです」
「えっ!?」

驚くのも無理はない。何しろ会ってまだ2日も経ってはいない人間がいきなり自宅へ食事に誘うのだから。
恐らく彼女の人生経験でもこれは初めてのことだろう。

だが、彼女の食材を無駄にせずかつこの1本のポン酢を活かす方法はこれしかない。

「そ、そんな悪いですよ」
「いえ構いません。妻は誰かに手料理を振る舞うのが好きでね。今日も同じマンションの人を誘っているんです」
「いやでも私とか場違いじゃ…」
「それに鍋は大勢で食べた方が美味しいでしょう。一人鍋よりはマシだ」
「じゃ、じゃあお言葉に甘えて…」

出来る男はその場の危機状況も打開し、誰も不幸にはさせない。
57名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 22:49:57.45 ID:nENiVE+10
出来る男やな〜
58名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 22:52:03.98 ID:1w/jIAqGO
コンビニの店員はななみさんだったのか
59 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/19(水) 23:02:06.87 ID:uWPq3Mv90
「ただいま」
「おかえり〜」
「これポン酢。そして、さっき電話で話した通り深川さんをお連れした」
今朝の駅で会ったとき以来の再会だ。まさか夜になって自宅で共に食事をすることになるとは誰も想像しなかっただろう。

「すみません…」
深川は頭を下げる。それを見た真夏は笑顔で迎える。

「いえ。いいですよ。それに深川さんの保険の話も聞きたいし」
一般家庭では考えられないだろう。普通旦那が同じマンションに住むとはいえ赤の他人の女性を自宅に入れるなんて。
通常なら浮気などを疑われ、一触即発になるか最悪の場合離婚の引き金にもなりかねない。

だが真夏は喜んで迎え入れた。それは俺を全面的に信頼してくれているからだ。
もちろん彼女は誰かをもてなしたり、誰かに手料理を振る舞うのが趣味であるがそれだけではない。
俺が築き上げた信頼と愛情があるからこそ今のこの状況があるのだ。

「じゃあ頑張って作るね。あっ深川さん。良かったらそこでワインでも飲んでてください」
真夏はそう言うとエプロンを身に纏い、料理を始めた。その間のキッチンは決して立ち入ることの出来ぬ絶対領域となる。
俺はダイニングで深川と寧々にワインを注いで身の上話でその場を盛り上げ、子供たちの遊び相手になる。


それから1時間ほどで真夏特製の鍋が出来上がった。深川が買った食材を無駄にせず、なおかつとても美味しい。
特に一日会社で戦い続けて帰宅後は寒空を歩いて色々あって疲弊した俺の体にとても染み渡る。

「それで学資保険って言うんだっけ?それについて…」
「あっ資料ありますよ。良かったら…」

当初はガチガチに緊張した深川も今では話を弾ませている。さすがは一流の保険外交員だ。伝え方が上手い。
深川の笑顔溢れる説明の仕方を見て俺は出来る女性だと感じた。

一見素朴で強い印象は受けないだろう。

だが生命保険は不安や最悪の事態に備えるものだ。俺みたいに計算高く勝ちにこだわる姿勢がむき出しの人間には売れない。
やはり安心感を与えられる印象。それは深川には持っている。だから出来る。

現に真夏や寧々も幼いわが子を見ながら話をしている。母親として子供の万一のことを真剣に考える。
その表情や思いを瞬時に読み取り笑顔で話を振る。そして二人の笑顔を作り出す。
また、小さい子供の扱いも上手い。子供と親の気持ちを理解している。

俺は出来る男だと自負するが深川が俺以上に出来る女であったことに驚きを隠せずひたすらワインを飲んだ。
60名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 23:13:17.15 ID:/a9+elGSP
まいまいが保険外交員なら即契約だわ
61名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 23:14:22.01 ID:EbshiecS0
ローソンの制服来たななみん思い浮かべたら、妙に似合ってるのがイメージできたw
62名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 23:15:01.73 ID:LfW4XH5aO
25点
\(*⌒0⌒)b♪
63名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 23:16:36.13 ID:U74l98yn0
初めて来て読んだ、気に入った

>>23 ○腹立たしくも
>>30 寧々がいないぞ

深川の歯切れの悪さが気になるな
それから堀の視線か
なかなか配役が的確だ
64 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/19(水) 23:19:33.62 ID:uWPq3Mv90
>>63
指摘ありがとう
>>30は後で更新するよ
65名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 23:45:57.52 ID:/a9+elGSP
続きまだか?
66 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/19(水) 23:50:24.88 ID:uWPq3Mv90
「いやぁ今日は随分濃い一日だったよ」
「ホントに。あんなに大勢で食事を食べたのは久しぶりね」
「本当に勝手気ままな旦那ですみません」
「いいのよ。私も今日料理やってて楽しかったし。保険のことも色々分かったしね」
「俺は幸せ者だよ。こんな素晴らしい妻を持ててね」
「私だってこんな出来る夫がいて幸せ」

仕事が出来る女がいるように家庭で出来る女もいる。真夏はまさにこの家で出来る女を発揮している。
何気ないはにかんだ笑顔の癒し効果は計り知れないものだ。これは誰にも真似ができない。

「さぁ疲れたから寝るとするよ。君も明日は早いだろ?」
「そうだけどさ…」
真夏が何か言いたそうだった。出来る男はそれを事前に推測できるものだが真夏が何を言いたいか理解できなかった。
ワインの飲みすぎかな?いや酔いはさほどないし。一体何が言いたいんだ。

「だけど何?」
「いや、そろそろ春真にもさ…」
おいおい冗談だろ。確かに最近夜はご無沙汰だが、まさかこんな時に言うかね。
ただ確かにこのところ仕事ばかりで疲れて眠ることが多くてサービスもロクにしていなかった。
ならば今ここで恩を返すのが得策と言えよう。

俺はそう思って声をかけようとした瞬間寝室の扉が開く音が聞こえた。
ふと明かりを灯すとそこに立っていたのは3時間前に眠ったはずの春真だった。

どうやら起きてしまったらしい。

「ねぇ…このえほんよんで」
愛するわが子の要望を断るわけにはいかない。春真はベッドの真ん中に眠り込み、真夏が絵本を読む。
それを聞いていた俺は何だか心地よくなってそのまま眠りについた。
67名無しさん@実況は禁止です:2014/02/19(水) 23:54:08.48 ID:vidd8/mt0
えとぅゆっくりでいいんよヾ(@⌒ー⌒@)ノ
68名無しさん@実況は禁止です:2014/02/20(木) 00:25:19.08 ID:RKDBbEv+0
>>66
>「ホントに。あんなに大勢で食事を食べたのは久しぶりね」
>「本当に勝手気ままな旦那ですみません」
>「いいのよ。私も今日料理やってて楽しかったし。保険のことも色々分かったしね」
これはそれぞれ誰の台詞?

>「そろそろ春真にもさ…」
ってのは良い言い回しだね
69名無しさん@実況は禁止です:2014/02/20(木) 00:28:22.16 ID:d309fjhY0
>>68

旦那

やないかな?
70 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/20(木) 00:33:15.81 ID:vFk/hUZW0
「あの…お嬢様。そろそろ離してもらいたいんですけど…」
「ごめ〜ん。だってあみあみの背中って何か温かいからさ」
田園調布にあるとある豪邸の一室にいる西野七瀬とメイド服を着た世話人。

そうここは俺が深い眠りについている間に起きた出来事だ。

「お嬢様。堀様がお見えになりました」
「きいちゃん。お通しして」
もう一人メイド服を着た世話人が一礼して扉を閉めた。

しばらくして世話人とともに堀が一礼して部屋に入る。
「ありがとう北野さん。あら?能條さんもいらしたのね?また背中に密着を?」
「お嬢様のご要望を叶えるのも仕事なんで」

「それはそうと例の資料は?」
西野がそう言うと堀は持っていたヴィトンのバッグから一枚のファイルを差し出す。
受け取った西野はそれに目を通す。表紙には『部外秘』と書かれている。我が社の社員データだ。

「これ見つかったら私は終わりですよ」
「大丈夫。そんなんなかったことにしてやるわ。私が言えば誰も逆らうことはできへんし」
「しかし何故ですか?あなたなら何億いえ何十億、何百億と稼ぐ男性をいくらでも釣れるじゃないですか?それなのに…」
「何であの男にこだわるか…そう言いたいんやろ?」
「ええ。正直私には理解できません。それは恐らくここにいるお二人も同意されるのではないでしょうか?」
堀が二人を見ると西野もふと二人を見つめる。二人はまるで鬼に睨まれたかのように驚き、体が震えあがっていた。

「せやなぁ。確かに私なら日本一の大金持ちでも簡単や。でもそんなん面白くないやん」
「え?」
「普通の家庭に生まれて普通の学校に行って普通に就職して普通の家庭にある男ってどんなんか知りたくなってな」
「それが彼なのですか?」
「せや。彼に初めて会ったとき言ったんや。『お金で決して買えないものがある』って…」
「お金で買えないもの…?」
堀、北野、能條は首を傾げた。そんな二人を見て西野は笑みを浮かべながら椅子に腰かける。

「その買えないものが欲しくなってな…。そう、彼の心や」
西野の表情を見て何か不穏な空気を感じる二人。だが堀だけは違っていた。

「お嬢様。私に出来ることは何かありませんか…?」
「さすが堀ちゃん。すぐに社長秘書に登りつめただけあって出来る女やわ」
「いえ。私はお嬢様の願いを叶えるためなら何でもやる所存です」

西野と堀はお互いに笑みを浮かべて大声で笑いだす。
それを見た北野と能條はただ立ち尽くすしかなかった。
71 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/20(木) 00:34:23.56 ID:vFk/hUZW0
ハッ。

何だ今の夢は?何故お嬢様の笑みが?何故堀君の笑顔が?
俺は何とも後味の悪い夢を見て相当疲れていると感じた。

「おはよう。どうしたの?顔色悪いぞ」
「ああ。昨日ワインを飲みすぎてまだ残っているみたいだ…」
俺はカプセルを取り出してドルチェグストでコーヒーを淹れる。

「パパー。このお姉ちゃんすごーい!!」
春真がテレビを指したので見てみるとそこにはインタビューに答える西野七瀬が映っていた。
それを見て夢がフラッシュバックしてコーヒーを吹いてしまった。

「きゃあ!」
「パパきたなーい」
「あなたどうしたの?何か変だよぉ」
妻と息子の声はしばらく俺の耳には届かなかった。何なんだこれは。
俺はただ西野のインタビュー映像が映るテレビを呆然と見つめていた。



これが俺のささやかな幸せを脅かす引き金になっていくことをいくら出来る男であっても予測することは不可能であっただろう。
72 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/20(木) 00:36:31.39 ID:vFk/hUZW0
ということで明日は朝から仕事なもんでここまで
登場人物一覧更新したら寝ます

明日も夕方以降に出来たら更新しようかと思ってるんで

んじゃおやすみ(。・ω・)ノ゙
73名無しさん@実況は禁止です:2014/02/20(木) 00:38:49.59 ID:2F1dGToi0
乙です!
74 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/20(木) 00:40:21.51 ID:vFk/hUZW0
ここまでの登場人物一覧

俺…主人公。乃木坂商事第一営業部係長
真夏…嫁。専業主婦
春真…俺と真夏の息子で幼稚園児

【西野家】
西野七瀬…西野鉄鋼グループ社長令嬢。どいやさんを世界に売り込もうとする
能條愛未…西野家東京別宅に仕える世話人(メイド)
北野日奈子…西野家東京別宅に仕える世話人(メイド)


【乃木坂商事】
部長…営業第一部部長。主人公を買っている上司
桜井玲香…営業第一部。プロジェクトサブリーダー。版権ビジネスに精通
中田花奈…営業第一部。広報業務に精通
中元日芽香…営業第一部。グッズ販売担当。妹がさくら物産のエリート営業マン
山崎怜奈…営業第一部。英語が得意
堀未央奈…営業第一部。何故か秘書から抜擢され西野と関係あり?
高山一実…営業第一部窓口担当
伊藤かりん…営業第一部窓口担当

【マンション】
深川麻衣…乃木坂バレッタ生命の保険外交員。学資保険やこどもの保険を扱う
伊藤寧々…真夏のママ友。料理の腕は一流らしい

【コンビニ】
橋本奈々未…主人公が通う駅までの道にあるコンビニのベテラン店員
75名無しさん@実況は禁止です:2014/02/20(木) 00:43:20.44 ID:lJq87BTkP
メイドのきいちゃんか
76名無しさん@実況は禁止です:2014/02/20(木) 00:55:22.72 ID:lJq87BTkP
明日が待ち遠しいわ
77名無しさん@実況は禁止です:2014/02/20(木) 01:23:52.56 ID:lJq87BTkP
77
78名無しさん@実況は禁止です:2014/02/20(木) 01:33:25.22 ID:0klsolJy0
面白いわ
79名無しさん@実況は禁止です:2014/02/20(木) 01:46:22.84 ID:qEN5orce0
本スレのケータイまりか氏、さゆりんご母娘、そしてここ
毎晩楽しみが多くてほんとに助かりますわw
今日もいいストーリーだった乙カレー!
80名無しさん@実況は禁止です:2014/02/20(木) 04:33:28.12 ID:lJq87BTkP
あげておく
81名無しさん@実況は禁止です:2014/02/20(木) 05:24:35.67 ID:oeCue5t2P
>>71
保守のついでに、
真夏さんにドルチェグストはないわー
ネスプレッソだよね、まなったん?
82名無しさん@実況は禁止です:2014/02/20(木) 06:05:34.18 ID:lJq87BTkP
>>81
そこどーでもよくね?
83名無しさん@実況は禁止です:2014/02/20(木) 08:53:38.89 ID:6TyIPnHS0
ほす
84名無しさん@実況は禁止です:2014/02/20(木) 11:19:15.36 ID:6w2oXuy0P
85名無しさん@実況は禁止です:2014/02/20(木) 12:34:20.40 ID:lJq87BTkP
保守
86名無しさん@実況は禁止です:2014/02/20(木) 13:33:04.65 ID:zyRmJUcA0
age
87名無しさん@実況は禁止です:2014/02/20(木) 15:15:30.07 ID:wOU/Rhbd0
伏線回収もできてるし
登場人物がこれだけ多いのにとっちらかってない
たかが妄想とはいえプロット作ってるな

さて西野嬢はインタビューで何を語っていたのかね
88名無しさん@実況は禁止です:2014/02/20(木) 18:12:41.63 ID:N6OJ0C+x0
ほっ
89名無しさん@実況は禁止です:2014/02/20(木) 18:13:10.60 ID:lJq87BTkP
楽しみだな
90名無しさん@実況は禁止です:2014/02/20(木) 19:34:52.31 ID:tZFNhBPJ0
正直面白くない
91名無しさん@実況は禁止です:2014/02/20(木) 20:16:59.27 ID:lJq87BTkP
じゃあ読まなくていい
92名無しさん@実況は禁止です:2014/02/20(木) 20:57:13.90 ID:lJq87BTkP
まだかなー?
93 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/20(木) 21:31:24.25 ID:vFk/hUZW0
これまでの嫁の真夏さんと愛人のなーちゃんは…

俺は出来る男。仕事では結果を出して上司からも一役買われている。
家庭では料理が得意で笑顔が素敵な妻の真夏に幼き息子春真と共にささやかな幸せな生活を送っている。

俺はある日上司から世界最大の鉄鋼会社西野鉄鋼の社長令嬢西野七瀬が始めるキャラクタービジネスのプロジェクトリーダーに抜擢された。
しかもこれは立ち上げた西野本人から社長を通じての指名だった。
初めてで専門外だがもしも断ったりしたら俺はすべてを失う。選択肢のない中で俺は引き受けた。

プロジェクトは女性中心。個性的なメンバーと共にプロジェクトは始動した。

そんな中でプライベートは充実している。同じマンションの住人で乃木坂バレッタ生命の深川麻衣さんと出会い自宅にも誘った。
全ては順調で幸せだ。

だが、西野はその裏で何やら企んでいる。どうやら俺をプロジェクトリーダーに選んだのには何か策略があるようだ。

果たして俺は順調な生活に大きな変化を迎えるようになってしまうのか?




今宵も出来る男が仕事で家庭で美しき彼女たちに翻弄される。
94 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/20(木) 21:32:25.22 ID:vFk/hUZW0
デスクに腰かけた俺は色々あって読めなかった日経新聞を鞄から取り出す。
一番楽しみなのは『私の履歴書』だ。今月は今野義雄という音楽プロデューサーだ。
彼の人生遍歴は読んでいて実に参考になる。紆余曲折を経て辿り着いた地位。
出来る男になるまでを見ているとやはり生まれながらの才能を努力で磨いてきたのだと感じた。

新聞を閉じて片付けると目の前に窓口の高山の姿があった。

「うわっ!おいビックリするじゃないか高山君」
「あ、あの。西野さんがお見えですけど…」
高山は有名人や地位の高い人間と会うと見境がつかない行動をとる。
普段なら声掛けもできるが彼女も今朝の情報番組を見たのだろう。

「分かった。応接室へ案内してくれ」
「はい。かしこまりましたぁー!!」
高山は何故か敬礼して駆けて行った。全く持って謎が多い。
恐らく人間工学の研究者なら興味を持つだろう。

俺は資料を持って応接室へ向かう。
何か今回の仕事は気乗りがしない。いつもは仕事となればアドレナリンが全開になるのだが今回は違う。

やはり仕事とはいえ一流企業の創業者一族のお嬢様の召使いになったような気分だ。
だがお嬢様とはいってもクライアントはクライアント。ビジネスマンとしてどうであれ任された仕事を成功させるのが仕事だ。
いくら無謀であっても結果を出さなければ終わりだ。


「すみません。資料を集めるのに時間がかかってしまって」
「いえ。こちらこそ突然押しかけちゃってごめんなさい」
互いに笑みを浮かべて挨拶を交わすもまた今朝見た夢の残像が頭をよぎる。

「それよりも今朝のニュース見ましたよ。なかなかいいことをおっしゃっていた」
「いえ。そんな大したことは…」
「自分の運命と財力を多くの弱き人たちに貢献したい。普通はなかなか言えるものじゃないですね」
「私は生まれながら巨大な財力を持っていてそれを自分の欲だけに使うのはどうかと思うて…」
「一見社会奉仕の思い溢れる素晴らしいものですが、あなたはかなり私欲の強いお方だ」

しばらく沈黙の時間が続いた後、プロジェクトメンバーが揃ってミーティングを始めた。
今日はとりあえず立ち上げまでのプランニングの方向性を確認し、決定した。
プロジェクトメンバーは全員が優秀で俺の求めていた以上の仕事をしてきた。
女性だからといっても男性企業戦士よりも素晴らしい仕事が出来る。それを知っただけでもこの仕事をやった甲斐があったと思う。

二時間ほどでミーティングは終わった。
95名無しさん@実況は禁止です:2014/02/20(木) 22:17:08.74 ID:lJq87BTkP
>>94
かずみんワロタwwwww
96名無しさん@実況は禁止です:2014/02/20(木) 23:06:55.23 ID:t9qEyBld0
>>94
今野さん出来る男ハァハァww
97名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 00:00:29.30 ID:Ld+oayFX0
>>94
どこまで確信を持って会話をしてるんだこの二人は
98 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/21(金) 00:04:14.45 ID:HGdpnaQz0
「とても素晴らしい人材が揃っていて驚きましたわ。さすが乃木坂商事さん」
「ええ。我が営業第一部に出来ない奴は一人もいません。強いて言えば私ぐらいなもんですかね」
「ホンマに冗談がお好きなんですなぁ」
「出来る男は自分を出来ると自惚れません。自惚れているのは大概出来ない奴です」

ロビーの前で西野と他愛もない会話をしていた時だった。

「きゃああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」


突然受付嬢が悲鳴を上げた。ふと振り返るとそこにはスーツを着た男がナイフを片手に持って立っていた。
よく見るとプロジェクトでやってきたメンバーと入れ替わりで第一部から弾き出された一人だった。

「おい平野。どうしたそんな物騒なもの持って」
「うるさい!おい西野!よくも俺の人生台無しにしてくれたなぁ!!」

奴は平野。プロジェクトで何度かパートナーになったこともある。エリート街道を疑いもなく突き進んできたエリート営業マン。
しかしそれに奢って仕事は特に出来なかった。なので今回弾き出された時は大きく驚くこともなかった。

平野は第一部からグアテマラ駐在所に異動が決まっていた。海外事業とは無縁の彼は左遷と判断して発狂したようだ。
エリート家系に生まれて育ち、挫折を知らない人間が初めてぶち当たった壁。
彼にはそれを乗り越える方法を考えず絶望を感じてヤケを起こした。

つまり彼はキャリアと同時にこの先の明るい人生まで捨て去ってしまったのだ。

「やめておけ。そんなことしたら一生台無しになるぞ」
「うるせぇ!そこにいる金持ちのクソ女が我儘言わなきゃ俺はエリートだったんだ!」
「それは違う。お前は遅かれ早かれ第一部にはいられなかった。それで彼女を逆恨みするのはお門違いだ。慶応出てるのにそんなことも分からないのか?」
「うるさいうるさいうるさーい!!!!」
益々発狂する平野。顔は真っ赤になり震える手でナイフを振り回していた。
そんな時西野が前に出る。

「…いくらや?」
「は?」
「いくら払えば納得してくれるんや?」
西野はそう言うと小切手を取り出してペンを右手に持った。

「てめぇ俺をバカにしてるのかぁ!?」
「あなたがそないなことしてるのはお金が欲しいからやろ。エリートの地位にいればたくさん金入るし」
「ちょっと西野さん。やめた方がいい」
「いえ。この方はお金が欲しいのと私のせいで何かを失ったと思っているんです。だったら代償を支払うまでです」
やはり生まれながらに金持ちの人間は違う。何でも金で済ませてしまおうと考える。
金を渡せば人は幸せになるとでも思っているのだろう。
だがそれは財力に一生困らない大金持ちの考え方だ。恐らく平野には通用しないだろう。

「てめぇやっぱぶっ殺してやるうううううううううううううううううううううう!!!!!!」
平野がナイフを向けてこちらへ突進してきた。
俺は言うまでもなく西野を抱いて右の方へ押し倒した。

その時一人の女性が速いスピードで駆けてきて履いていたハイヒールの先が平野の急所を直撃した。

「くぁwせdrftgyふじこlp!!!!!!!!」

平野は口から泡を吹いてその場に倒れこんだ。
ロビーには平野が持っていたナイフが落ちた音が響き渡っていた。
99名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 00:04:58.65 ID:OsC0WZHGP
>>98
平野www
100名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 00:07:53.19 ID:kPHZSA/70
俺出すなや…( ・´ー・`)
101 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/21(金) 00:10:19.81 ID:HGdpnaQz0
「誰か手を貸してくれ!」
「こいつ完全に伸びてるな〜」

警察官が4人がかりで失神している平野に手錠をかけて持ち上げられてパトカーに乗せた。
それはまさにエリート街道を突き進んだ男が惨めな犯罪者に転落した瞬間だった。

「すみません。警視庁捜査一課の衛藤と申します」
「同じく若月です」

二人の黒いスーツを着た女性刑事が警察手帳を出す。
ドラマのように強面の男刑事から事情を聞かれるとは思っていたがまさかこんな女性から事情を聞かれるとは思わなかった。
警察も変わってきているようだ。


刑事から散々事情を聞かれたり実況見分に立ち会ったり何なりであっという間に昼が過ぎていった。
事件に巻き込まれるのがいかにいい迷惑か身を持って知った。


「ご協力ありがとうございました。最後に警視庁ではあなた方を表彰する意向とのことです。正式に決まりましたら連絡します」
衛藤刑事が俺と平野の急所に飛び蹴りを食らわせた堀にそう言って一礼して若月刑事と共に去って行った。

「表彰か。それにしてもやるじゃないか堀君。只者ではないとは思っていたが…」
「いえ。私はただ西野さんが大事なクライアントなのでお守りしたいという一心から本能で動いたまでです」
堀は真面目な表情を崩さずにその場を後にした。


「七瀬お嬢様。お迎えに上がりました」
北野が一礼してそう言うと西野は持っていたバッグを北野に渡して歩き出す。
俺はロビーを出て石段を下る。目の前には止まっている黒塗りのシボレー・タホ。
北野はトランクを開けて荷物を置くと、後部ドアを開けた。

「よろしければご自宅までお送りしましょうか?」
西野はパワーウィンドウを開けて誘う。

「いえ。僕はまだやることがあるので終わったら電車で帰りますよ」
「そうですか。では…」

西野はそう言うとウィンドウを閉め、タホがゆっくりと走り去っていった。
俺は何故かそのまま呆然と車が見えなくなるまで立ち尽くしていた。
102名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 00:21:27.76 ID:IAyvrIAGO
みさ先輩と若様キター
103名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 00:48:07.73 ID:Ld+oayFX0
衛藤刑事は
平野の急所に飛び蹴りを食らわせた堀と俺にそう言って一礼すると
若月刑事と共に去って行った。

いや、なんでもない
続き楽しみ
104 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/21(金) 01:11:03.66 ID:HGdpnaQz0
「ただいま〜」
「お帰りったん(。・ω・)ノ゙」
「どうしたんだよ今日はやけに笑顔だな?何かいいことあったんか?」
俺はいつも以上にニコニコする真夏が気になった。
何だろう?福引でも当てたか?それともいい服でも買ったのか?

俺はリビングに入った時その理由を知る。

『本日正午頃東京丸の内にある乃木坂商事本社内にて刃物を持った男が玄関ロビーで暴れました…』

テレビでは今や乃木坂テレビの人気アナウンサーれなりんこと市來玲奈アナがあのニュースを読んでいた。
既に昼のニュースでも取り上げられており中で誰かが撮影していた動画が流れていたのだ。

「誰だよテレビ局に売った奴は…」
「それよりも凄いじゃない。刃物を持った男から女性を守ったんでしょ?それも相手は西野鉄鋼の社長の娘さんらしいじゃない」
「ああ。今俺がやってる仕事のクライアントだからな」
「え!?そうなのぉ。だって今朝もテレビに出てた超有名なセレブじゃない」
かなり興奮している。こんなにはしゃぐ真夏を見たのは去年家族でフロリダに行って以来だな。
だが、そこがまた惚れ込む理由でもある。

「今日は幼稚園の先生や母親からも言われて大変だったけど嬉しかったなあ」
「あの場で自分の身だけを守るようではダメだ。やはり真夏と春真がいたからこそ出来たことかもな」
「そんな自慢の旦那様にご褒美としてあなたの大好きなハッシュドビーフにしようと思うの。わざわざ駅前の肉屋で高いお肉買っちゃったわ」
「そんないいのに。それに褒美は後日警察から貰うことになるそうだ」
「えええええええええええええええ!!!凄いじゃない?あれでしょ?警視総監賞ってやつでしょ?テレビに出るの?」
「おいおいそんな大袈裟なもんじゃないだろ。感謝状一枚と記念品貰うだけだよ」

とにかく今日の出来事で我が家は誕生日や記念日を祝うかのようにささやかながらの贅沢を楽しんだ。
だが、その話をする度に俺の脳裏には西野の顔がちらついた。
105 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/21(金) 01:12:05.82 ID:HGdpnaQz0
俺が真夏と春真とで家族団欒を楽しんでいた頃、都心の街中を一台のトヨタクラウンアスリートが駆けていく。
運転席上部には赤色灯が置かれておりこれが覆面パトカーであることは誰の目から見ても分かる。
乗っているのはあの事件で事情聴取をした警視庁捜査一課の衛藤刑事と若月刑事だ。

「ねぇ若月。昼間の事件なんだけどさ」
ハンドルを握る衛藤が助手席でスマホを眺める若月に声を掛ける。

「あぁ乃木坂商事のヤツ?」
「何か引っ掛からない?」
「いや別にただエリートサラリーマンが左遷だって言ってヤケになって暴れただけの軽いヤマじゃん」
「だからよ。何で私たち一課が呼ばれたのかってことよ」
「ああ。そういえば。別に殺人とか強盗でもないのに…」
「これは私の刑事の勘なんだけどさ。キーマンはあの西野七瀬だと思うわけ」
「あの西野鉄鋼のセレブ様?」
「そう。自分が襲われたにも関わらずあの冷静沈着な表情。被害者とは思えないのよねえ」
「でもまあセレブってあんなもんじゃないの?どっかネジが緩んでるっていうか…」
「いやいや。それは違うなあ。所轄時代からずっと色んな事件見たけどあんな表情の当事者は初めてだった」
「じゃあ何なの?」
「そりゃ分かんないけどもしかしてあのお嬢様。こうなることを予め知ってたんじゃないかなって思えてさ」
「ちょっ。みさ先輩らしくもない。そんな自分が襲われるの仕組むとか有り得ないっしょ?」
「有り得ないことをやるような雰囲気はあったよ。あんたそういうところ鈍感だからダメなのよ」
「う〜ん。なんか違うような気がするけどなぁ」
若月は首を傾げる。しかし、衛藤は疑いを持たずにいられないようだ。

『警視庁より入電中。港区台場のお台場臨海公園内にて男性が血まみれで倒れているとの通報。付近にいる車両は至急急行せよ』

「ほらみさ先輩。事件は次から次へと起きるんだからそんなの気にせず今はこれに集中集中」
「そうね。さぁて今日も長い夜になりそう。あ〜お肌に大敵だぁ」
二人の乗ったパトカーは赤色灯を光らせてサイレンを夜の街に響かせ走って行った。
106 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/21(金) 01:13:37.07 ID:HGdpnaQz0
場面は変わり、レインボーブリッジを芝方面へ進むのは西野が乗っている黒塗りのシボレー・タホだ。

「もしもし…。そう。ありがとう。ええ。約束は必ず守るわ。それじゃ…」
スマホの画面をタッチしてバッグに入れる西野。隣には堀が座っていた。

「全くあなたも人が悪いお方ですね」
「そんなのは知ったうえで付き合ってるんとちゃう?」
「それはそうですけど…今回のやり方はいかがかと」
「ええやん。これで彼も私の存在が気になってきているはずや」
西野はそう言うとスケッチブックと鉛筆を取り出して何かを書き始めた。
堀は持っていた『高賀の森水』と書かれたペットボトルの水を一口飲む。

「お嬢様。この後はどちらに行かれますか?」
北野が助手席から西野に尋ねる。

「せやなあ。じゃあ代官山の『ビストローネ・ド・マイヤン』へ行ってや」
「かしこまりました。矢田。頼むわね」
「お任せください。早めに着けるようにします」
「頼んだで。あっそういえばりしゃこは乃木坂グルカー女学院を出ているんやって?」
「はい。そうですけど…」
矢田に尋ねた西野は笑みを浮かべて昨夜堀から受け取った俺の社員ファイルを見る。

「思った通りや。あんた先輩に真夏っていう人知らへんか?」
「え?ま、真夏さんですか?知っているも何も私がいた調理部の先輩ですよ。でも何故?」
「ええんや。こっちの話や。今のことは忘れてりしゃこは運転に集中してや」
「か、かしこまりました」

「七瀬さん。またあなた何かを企んでいるみたいですね」
「やっぱ堀ちゃんには分かってしまうんやなあ」
「当然です。あなたを追ってここまで来て無茶もしてきたんですよ」
「ほんまに堀ちゃんには感謝しとるよ」
「本当にそう思っていらっしゃるようなら少しはリスクも考えて行動してください。毎回心臓が持ちませんよ」
「せやな。次はもうちょい安全にやるわ」

様々な疑問や企みが交錯する夜が明けるにはまだ少し時間を要するようだ。
107 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/21(金) 01:15:16.63 ID:HGdpnaQz0
とりあえず朝早いんで今日はここまで
明日も夕方頃にあげていきたいと思うのでお付き合いいただける方は是非

では登場人物一覧を更新して寝ます
ではではおやすみったん(。・ω・)ノ゙
108 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/21(金) 01:20:33.48 ID:HGdpnaQz0
ここまでの登場人物一覧

俺…主人公。乃木坂商事第一営業部係長
真夏…嫁。専業主婦
春真…俺と真夏の息子で幼稚園児

【西野家】
西野七瀬…西野鉄鋼グループ社長令嬢。どいやさんを世界に売り込もうとする
能條愛未…西野家東京別宅に仕える世話人(メイド)
北野日奈子…西野家東京別宅に仕える世話人(メイド)
矢田里沙子…西野家専属運転手。真夏の後輩


【乃木坂商事】
部長…営業第一部部長。主人公を買っている上司
桜井玲香…営業第一部。プロジェクトサブリーダー。版権ビジネスに精通
中田花奈…営業第一部。広報業務に精通
中元日芽香…営業第一部。グッズ販売担当。妹がさくら物産のエリート営業マン
山崎怜奈…営業第一部。英語が得意
堀未央奈…営業第一部。何故か秘書から抜擢され西野と関係あり?
高山一実…営業第一部窓口担当
伊藤かりん…営業第一部窓口担当
平野…営業第一部→グアテマラ駐在所。事件を起こし逮捕される

【マンション】
深川麻衣…乃木坂バレッタ生命の保険外交員。学資保険やこどもの保険を扱う
伊藤寧々…真夏のママ友。料理の腕は一流らしい

【コンビニ】
橋本奈々未…主人公が通う駅までの道にあるコンビニのベテラン店員

【警視庁捜査一課】
衛藤美彩…警視庁捜査一課刑事。みさ先輩と呼ばれている
若月佑美…警視庁捜査一課刑事。若月と呼ばれている

【乃木坂テレビ】
市來玲奈…看板アナウンサー。愛称れなりん
109名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 01:26:12.76 ID:OsC0WZHGP
>>107

明日もよろしくな
110名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 01:42:42.90 ID:OsC0WZHGP
さゆりんごはまとめて何故これはまとめないんだ?
111名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 02:15:31.87 ID:GfnCc7lR0
明日も楽しみ
112名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 02:18:31.60 ID:MzLm9lQcP
113名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 02:54:12.14 ID:iPockXWj0
今日も乙!なかなか長続きしそうでよみごたえあるぜ
114名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 03:04:10.93 ID:WvhubKRaO
>110
乃木坂さんと
無関係
115名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 06:05:43.95 ID:OsC0WZHGP
>>114
メンバー出てて無関係ではないやろ
116名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 06:22:19.11 ID:FXsWaIeYP
>>106
>代官山の『ビストローネ・ド・マイヤン』
Bistro chez Maiyanか?
しかし代官山にフランス料理店はrestaurantが普通
お勧めの店はまいまいに直接聞いてくれ
117名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 09:07:22.40 ID:KdIOL9BL0
up
118名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 11:31:45.00 ID:+WxQgQ1o0
>>110
完結に至ってないからじゃない?
119名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 11:43:29.82 ID:+TGx0cXzP
>>105
クラウン最新型だよね?覆面?何色?
ギンガムの大島優子のゼロクラウンは
小柄すぎてシラけたわ。みさみさは似合うわ
二人ともスーツで、緊急走行中さ革手袋(^o^ゞ
120名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 13:20:51.53 ID:3/AmKOTa0
まだこの夜の展開が続くわけか
まいやんは出てきそうだな

生駒、生田は出てくるかな期待
121名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 16:10:14.62 ID:GfnCc7lR0
みさ先輩有能
122名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 17:35:08.99 ID:TjMJdxII0
真夏さんに着床させるとかぐう羨ましいンゴ…
123名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 18:39:04.25 ID:OsC0WZHGP
124 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/21(金) 20:35:55.04 ID:HGdpnaQz0
「ほんなら終わったら連絡するでまた迎えに来てや」
西野がそう言うとシボレー・タホはそのまま走り去っていった。


「本当にいいのですか?人通りは多いしお客さんもたくさんいますよ」
「いいんや。ここは友達のやっとる店や」
西野はそう言うとイタリアのフィレンツェにあるような建物の中に入っていく。
店員に一言言うとすぐに奥にある螺旋階段を登ったところにある部屋に案内された。

「あっなーちゃん久しぶりー」
「まいやーん」
部屋で待っていたのはこのレストランの経営者で女優、モデル、デザイナー、レストラン経営などと幅広く活躍する白石麻衣であった。
白石が着た服は必ず売れる。白石がつけたアクセサリーは翌日在庫切れになるなど今日本女性から支持されている女性だ。

「まいやん相変わらずその癖治んないんやなぁ」
「これでも人前ではやらないようにしてるんだけどさ」
白石はテンションが最高潮になると両手で胸を何度も摩る妙な癖がある。普段はクールで清ましたイメージが強い。
だが、それとは全く違う別の顔を堀は見てしまった。

「ところでなーちゃん。彼女は誰?」
白石が堀を見て尋ねる。その口調からどうやら酔っているようだ。テーブルにはワインの空になったボトルが数本置かれている。
「あー彼女は堀ちゃん。ホラ例の件の…」
「はいはいはい。凄い仕事が出来るっていうあの子ね」
「い、いえ私はそれ程でもありません」
堀はひどく戸惑っている様子だ。無理もない。このような狭い空間でまさにすごい二人の女性が会って楽しんでいるのだから。


「そんであの件はええんか?」
「うん。らりんに無理言って何とかスケ抑えたから大丈夫」
白石はそう言うと隣に立っているマネージャーの永島聖羅を向いた。

「まったく。有能な私がマネだったから出来たんだぞ。社長はもうカンカン」
「はいはい。らりんは日本一のマネージャーだよ。よしよし」
白石は永島の頭を撫でている。

「じゃあ一週間後やで」
「分かったよー。あっそうそうところでなーちゃんが狙ってる彼ってさどんな顔なの?」
「えー?教えちゃったら面白くないやん」
「いいじゃん。もう気になって気になってこれじゃ夜も眠れないよぉ〜」
白石が手を合わせていると根負けしたのか西野がスマホから俺の映った画像を見せた。

「へぇ〜これが出来る男ねぇ〜」
「これでええやろ。どうせ一週間後会えるんやし」
「うん。じゃあ来週楽しみにしてるねん」

そう言うと西野は堀とともに店を出た。



「あなたは一体何を企んでいるのですか?」
堀が尋ねる。
「さぁ来週になれば分かることだから…さぁ乗って」
西野は話をはぐらかして迎えに来たシボレー・タホに乗り込んだ。
125名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 20:50:50.88 ID:OsC0WZHGP
おっ今日は早いね
126名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 20:53:07.01 ID:whQCuo+P0
てへ
127名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 21:32:12.16 ID:l4xgf/I30
なんかセンスが感じられないんだよなぁ
128名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 21:33:16.49 ID:OsC0WZHGP
じゃあ消えろ
129 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/21(金) 21:43:44.76 ID:HGdpnaQz0
俺が一家団欒を楽しみ、西野が白石と話をして何かを策略している夜。

その一方で悲惨な夜を迎える者らもいる。

お台場海浜公園。

俺もよくここで真夏とデートをして、家族で散歩に行くことがある。
そんな普段は平和でロマンチックな場所が今夜は惨劇の場と化した。

周囲は黄色い規制テープで封鎖され、何十台ものパトカーの赤色灯が周囲を赤く染め、サイレンが響き渡る。

しばらくして一台の覆面パトカーがサイレンを鳴らして停車した。
中から降りてきたのは衛藤と若月であった。


「衛藤に若月!お前らどこで油を売っていたんだ!」
「申し訳ありません三上警部!」
「チッ!全く上司よりも遅れて到着する部下は俺が捜査一課に入ってからお前らが初めてだよ」

衛藤と若月が一生懸命頭を下げる男の名は三上博史。警視庁捜査一課の警部で刑事歴20年のベテランだ。
元はキャリア組だが出世コースからは身を引き、現場主義である。
今は衛藤と若月の教育を担当する指導担当でもあり、今回乃木坂商事に彼女らを送った張本人だ。

「まあいい。お前ら二人はガイシャを知ってるだろ」
三上がブルーシートを捲るとそこには変わり果てた乃木坂商事の社員平野の姿であった。
ほんの半日前まで暴れまわっていたエリートサラリーマンはここで人生の終焉を迎えるとは誰も予測できなかったであろう。

「嘘でしょ…」
衛藤が遺体を見て呆然としている。
「てかおかしいっしょ。何でこいつはここにいるんですか?48時間は拘留されてるはずじゃ…」
若月は何故逮捕されたはずの平野が無残な姿に変わってしまったのか理解できずにいた。

「それが所轄の話じゃ被害届を出さないということですぐに釈放されたそうだ」
三上の話を聞いて衛藤はさっきまで話をしていたことが脳裏を過った。そして若月も同時に思い出す。

「まさかみさ先輩の勘が当たったんじゃ…」
「いやまさかそんなこと…」
「どうした?衛藤。言いたいことがあるなら言え」

衛藤は若月に話した勘を三上に全て話した。三上はしばらく黙りこんで5分ほど経過したところで言葉を発した。

「チッ!よし分かった。衛藤、若月。このヤマ徹底的に調べるぞ。責任は俺が取るから思う存分やれ」
「え?で、でも状況証拠すらないんですよ」
「バカかお前。証拠は見つけてくるんだよ。分かったらここで突っ立ってないで動け!それでもお前らは刑事か?」
「は、はいぃ!!」
衛藤と若月は慌ててクラウンアスリートに乗り込んで現場を後にした。

「チッ!」
三上は舌打ちをすると平野の持っていた財布を手に取る。



そして、入っていた俺の名刺をじっと見つめていた。
130名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 21:45:02.20 ID:OsC0WZHGP
>>129
三上博史は何なんだ?
131名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 21:52:37.92 ID:XLlM6Hhhi
真夏と西野か
キムヨナと浅田真央て感じやな
132名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 21:56:59.93 ID:OsC0WZHGP
何やその例え?

まあいいや続きはよ
133 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/21(金) 23:09:36.55 ID:HGdpnaQz0
団欒を楽しみ、策略の駒を進め、惨劇が起こった夜が明けた。

『次のニュースです。昨夜お台場海浜公園で男性が血まみれになって倒れているのが発見され、警察では殺人事件として捜査を開始しました…』
テレビではれなりんが淡々とニュースを読み上げていた。

だが、被害者の名前を読み上げた瞬間、俺は淹れたてのレギュラーコーヒーを思わず吹いた。
「きゃあ!!」
「パパまたコーヒーこぼした〜」
「うぐっ…。す、すまん。それよりもウソだろ…」
「ねぇどうかしたの?」
「ああ。コレだよ」
俺は真夏に持っていた新聞を差し出した。

「ウソでしょ。平野さんが…」
「残念だが本当のようだ。それに昨日ニュースになったロビーで暴れた奴がまさに平野だ」
「は?え?どういうことなの?」
真夏も混乱しているようだ。そんな表情も可愛いが今の俺の頭の中は真夏以上に混乱している。
入ってくる情報に考えられる推測などで出来る男の脳はクラッシュ寸前の状態だ。

「それはそうと今日はお前同窓会行くんじゃなかったか?」
「はっいっけなーい。何も準備してないやぁ〜どうしよぉ〜!!」
「全くそそっかしいなぁ」
俺は今日有給を使って休んだ。最近は労働基準法とか何かとうるさいからな。
有給は必ず使い切れというのが命令が下っている。

とはいっても特にやることはない。
今日はとりあえず春真を幼稚園へ送り届ける事にした。

俺は春真に服を着させ鞄と弁当を持たせてマンションを出た。
普段なら幼稚園バスが来るのだが今日はバスの定期点検とかで各自送り届けるようにとのことだった。

「あっおはようございます寧々さんと紗々ちゃん」
駐車場の前で寧々とその娘の紗々が手をつないで待っていた。寧々は車を持っておらず頼れるのはウチしかない。

「おはようございます。すみませんいつも。あれ?今日真夏さんは?」
「ああ。真夏は同窓会があって準備に忙しいので今日は休みの僕が代わりです」
「普段お忙しくて体を休めたいのに何か申し訳ないです」
「いやいや。寧ろ寝てたら体がおかしくなりそうでね。おっといけない遅れますからどうぞ」

俺はそう言うと普段真夏が乗って歩く日産デイズルークスの後部ドアを開いて春真と紗々をチャイルドシートに乗せる。
そして、寧々が助手席に乗り込むと俺はハンドルを握った。

狭い都会に高い駐車場代、近年高騰する燃料費を考えて先日買い換えたばかりの軽自動車。やはり小回りが利くし広い車内は魅力だ。
最近の軽は侮れない。

出来る男は高級な車で外見を見せるのではなく車を経済的に選んで乗るのだ。
134名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 23:18:06.43 ID:OsC0WZHGP
135名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 23:31:49.96 ID:OsC0WZHGP
つか誰もいねーなここ
136名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 23:36:15.21 ID:GfnCc7lR0
おるよ
137名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 23:39:46.02 ID:TjMJdxII0
見とるよ
西野とのセックスはよ
138名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 23:41:24.13 ID:OsC0WZHGP
案外平和だな
さゆりんごスレは凄いことになっとるのに
139名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 23:45:55.72 ID:+ejfcv5D0
生田はまだか
140名無しさん@実況は禁止です:2014/02/21(金) 23:49:05.66 ID:WvhubKRaO
ekワゴンだろ
出来るやつなら
141 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/21(金) 23:59:44.93 ID:HGdpnaQz0
車で10分ほどのところに春真らが通う『でこぴん幼稚園』に着いた。
大勢の保護者が子供たちを幼稚園に送り出している。俺は初めて見る光景に緊張した。
同時に自分は父親なんだと改めて感じた。

「あっさゆにゃんせんせーおはよーございまーす」
春真はツインテールの幼稚園教諭のもとへ駆けて行った。全く俺に似て活発だな。
あれが受け持ちの井上小百合先生か。初めて会うが顔もいいし表情も素敵だ。

「あれ?今日はパパと一緒に来たのかな?」
「うんそう」
春真が俺を指すと井上が近づいてきた。

「春真君のお父さんですね。初めまして井上と言います」
「あっどうも。いつも息子がお世話になっています」
とても笑顔が素敵だ。なるほど子供たちに人気があるわけだ。

「いやぁ息子が言うように素晴らしい幼稚園ですな」
「そう言って頂けると嬉しいです」
「では、息子を頼みましたよ」
俺が一礼をして車に乗り込もうとしたときに庭で井上に駆け寄る春真を見た。

「せんせー今日もあれやってよー」
「もう仕方ないなぁ〜。さゆにゃんヽ(。・ω・。)正義!」

何ともユニークな人だ。俺まで笑顔になった。笑顔がうつることもあるものだ。
142名無しさん@実況は禁止です:2014/02/22(土) 00:04:48.15 ID:OsC0WZHGP
さゆにゃん先生とかマジか
143名無しさん@実況は禁止です:2014/02/22(土) 00:21:04.88 ID:s8kCvKUe0
今追いついた
これ面白いわ
みな拡散せよ
144 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/22(土) 00:22:43.39 ID:0zqlQz140
俺が息子の通う幼稚園の教諭に可愛さを感じている最中、出来る男に翻弄される美女もいる。

とある牛丼店のテーブル席に座っているのは三上警部に衛藤と若月だ。

「どうだ?何かつかめたのか?」
「いやぁ〜そんなまだ一日経ってないんですよ。そんな簡単には…」
「チッ!若月。お前は相変わらず軽いんだよ。いいか。時間が経つにつれて犯人の影は遠ざかるんだ」
「はぁ…」
「で、衛藤はどうなんだ?」
「はい。これは平野の釈放後からのケータイの発信履歴なんですが…」
衛藤は電話会社から取り寄せた平野が釈放されてからの携帯電話の通話履歴が書かれた紙を三上に渡す。
三上はじっと見ながら一息ついて水を飲み干した。

「ここからほぼ10分おきにかけているニシカワナナミって誰だ?」
「どうやら平野と交際関係にあった女性のようです。現在は乃木坂オイシャン証券で受付嬢をしているようです」
「で、その女はお前が言うお嬢様と何か繋がりがあったのか?」
「いえ。そこまではまだ…」
「だったらさっさとそのねぎマヨ牛丼をかきこんでこの女の交友関係を徹底的に洗え!」
「は、はい!」
衛藤と若月は牛丼を光の速さかと思うぐらいのスピードでかきこんだ。

「ご、ごちそうさまでした!」
「ここはいい。礼を言う暇があるなら情報取ってこい!」
「あの、警部は…?」
若月が尋ねると三上はまた舌打ちをする。
「俺は俺でやることがあるんだよ。つべこべ言わずにさっさと行け!」
三上が大声をあげると二人は一目散に店を出て行った。


「ごちそうさま」
代金を支払った三上はコートのポケットから一枚のメモを取り出す。

「この近くだな…」
三上はそう言うと俺が普段利用する最寄駅を見て俺が普段歩く道を歩き始めた。
145名無しさん@実況は禁止です:2014/02/22(土) 00:32:36.35 ID:rXi7uPq/P
>>144
西川出てくるんやな
146 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/22(土) 00:48:42.32 ID:0zqlQz140
「ただいまー」
「お帰り〜(。・ω・)ノ゙」
俺は普段着にエプロン姿の真夏に惚れているが普段見られないドレス姿の真夏を見てさらに惚れ込んだ。
これが俺の真夏なのか?これが妻なのか?これが母親なのか?俺は全く信じられなかった。
そして最初に真夏と出会った日を思い返してしまった。

「つんつん( σ`ω´)σ」
「…ハッ!!な、何だよ」
「もしかして見惚れてた?」
「当たり前だろ。こんなに肩出してももチラしてる服着たら男なら見惚れるわ」
俺はつい興奮して強い口調になってしまった。これを今から外の人間が見るのかと思うだけで想像したくない。
このままベッドに押し倒したいところだがそこは理性が働いて抑えた。

「同窓会楽しんでこいよ」
「ありがとう。久々に旧友と会えるの嬉しいな」
こんなにウキウキしている真夏を見るのも久しぶりだ。こうイキイキする真夏こそ本物だと思う。


「真夏!」
「何?」
「いつもありがとう。今日は主婦や母親を忘れて思い切り女として楽しんでこいよ」
「あなた…」
「って何言ってんだろうな俺。さぁ早く行かないと遅れるぜ」
「あっいけない。じゃあいってきま〜す(((っ・ω・)っ」

そう言って真夏は同窓会へ出かけて行った。普段は俺が出て真夏が見送るのだが今日は真逆だ。
こういう普段慣れないことをする日に限って大きな変化を生むものだ。

そうこの同窓会の参加で真夏が変わり始め、俺のささやかで幸せな生活に大きな変化をもたらすことになるとまでは予測できなかった。
147 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/22(土) 00:51:08.95 ID:0zqlQz140
てなわけで今日はここまで

一部知ってる人間はいると思うけど今日横アリ参戦なので更新するのは深夜になりそうです
すぐにあげられるように今から妄想に専念しようと思います
多分今から寝ると寝坊しそうなんで仮眠しながら朝を迎えようかな

それではライブ後にお会いしましょう
おやすみったん(。・ω・)ノ゙
148 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/22(土) 00:55:13.22 ID:0zqlQz140
ここまでの登場人物一覧

俺…主人公。乃木坂商事第一営業部係長
真夏…嫁。専業主婦
春真…俺と真夏の息子で幼稚園児

【西野家】
西野七瀬…西野鉄鋼グループ社長令嬢。どいやさんを世界に売り込もうとする
能條愛未…西野家東京別宅に仕える世話人(メイド)
北野日奈子…西野家東京別宅に仕える世話人(メイド)
矢田里沙子…西野家専属運転手。真夏の後輩

白石麻衣…女優、モデル、デザイナー、実業家。西野の親友で愛称はまいやん
永島聖羅…白石専属のマネージャー


【乃木坂商事】
部長…営業第一部部長。主人公を買っている上司
桜井玲香…営業第一部。プロジェクトサブリーダー。版権ビジネスに精通
中田花奈…営業第一部。広報業務に精通
中元日芽香…営業第一部。グッズ販売担当。妹がさくら物産のエリート営業マン
山崎怜奈…営業第一部。英語が得意
堀未央奈…営業第一部。何故か秘書から抜擢され西野と関係あり?
高山一実…営業第一部窓口担当
伊藤かりん…営業第一部窓口担当
平野…営業第一部→グアテマラ駐在所。事件を起こし逮捕されるも数時間後に殺害される

【マンション】
深川麻衣…乃木坂バレッタ生命の保険外交員。学資保険やこどもの保険を扱う
伊藤寧々…真夏のママ友。料理の腕は一流らしい
伊藤紗々…寧々の娘。春真と同い年

【でこぴん幼稚園】
井上小百合…春真のクラス担任。愛称はさゆにゃん

【コンビニ】
橋本奈々未…主人公が通う駅までの道にあるコンビニのベテラン店員

【警視庁捜査一課】
三上博史…警視庁捜査一課警部。衛藤、若月の上司
衛藤美彩…警視庁捜査一課刑事。みさ先輩と呼ばれている
若月佑美…警視庁捜査一課刑事。若月と呼ばれている

【乃木坂テレビ】
市來玲奈…看板アナウンサー。愛称れなりん
149名無しさん@実況は禁止です:2014/02/22(土) 01:04:43.89 ID:rXi7uPq/P
>>147

楽しめよ
150 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/22(土) 01:13:18.30 ID:0zqlQz140
仮眠した方がいいかな?
でもまだまだ妄想が
151名無しさん@実況は禁止です:2014/02/22(土) 01:15:18.51 ID:9n4BzyVn0
せっかく作り込んであるのに平野が勾留されてないところでボロが出ちゃった
152名無しさん@実況は禁止です:2014/02/22(土) 01:19:35.94 ID:rXi7uPq/P
読んでないバカ発見
153名無しさん@実況は禁止です:2014/02/22(土) 01:31:09.12 ID:rXi7uPq/P
はい過疎
154名無しさん@実況は禁止です:2014/02/22(土) 02:00:33.22 ID:rXi7uPq/P
深夜あげ
155名無しさん@実況は禁止です:2014/02/22(土) 02:32:56.44 ID:rXi7uPq/P
この出来事はどこで繋がるんかな?
156名無しさん@実況は禁止です:2014/02/22(土) 03:16:57.72 ID:lufE6dIp0
たった
157名無しさん@実況は禁止です:2014/02/22(土) 05:47:10.45 ID:U+qlKZ7C0
主人公の乃木坂商事営業第一部係長である“出来る男”俺と妻の真夏
夫婦揃って、これから歯車が狂い始めるわけか…
何だか、江國香織の恋愛小説にありそうな展開だ。
158名無しさん@実況は禁止です:2014/02/22(土) 07:22:17.80 ID:rXi7uPq/P
期待
159名無しさん@実況は禁止です:2014/02/22(土) 09:15:01.00 ID:rXi7uPq/P
新幹線から保守
160名無しさん@実況は禁止です:2014/02/22(土) 10:42:17.95 ID:cjRZQNto0
俺も真夏さんに産ませたい
161名無しさん@実況は禁止です:2014/02/22(土) 14:16:36.14 ID:rXi7uPq/P
会場から保守
162名無しさん@実況は禁止です:2014/02/22(土) 17:17:20.95 ID:QIh51M4Q0
がんばれ
163名無しさん@実況は禁止です:2014/02/22(土) 18:45:36.63 ID:cjRZQNto0
164名無しさん@実況は禁止です:2014/02/22(土) 20:08:10.02 ID:CVwf+jtRI
乃木坂バースデー
165名無しさん@実況は禁止です:2014/02/22(土) 21:09:15.98 ID:rXi7uPq/P
ライブ最高あげ
166名無しさん@実況は禁止です:2014/02/22(土) 21:10:44.59 ID:KLKw2eHV0
運営があの二人の和解を演出

747 名前:名無しさん@実況は禁止です[sage] 投稿日:2014/02/22(土) 20:29:05.38 ID:SzR7ukrW0 [5/5]
そーいや振り返りVの
「真夏、おかえり」のナレーション
なーなだった?

755 名前:名無しさん@実況は禁止です[] 投稿日:2014/02/22(土) 20:29:47.86 ID:pWyQoA2FP [6/6]
>>747
なーなだったw
167名無しさん@実況は禁止です:2014/02/22(土) 22:21:58.58 ID:2usJkf8B0
言わされただけやん
本心は歓迎してなかったが
168名無しさん@実況は禁止です:2014/02/22(土) 22:24:04.60 ID:rXi7uPq/P
本スレか個スレでやれ
169 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/22(土) 23:11:02.30 ID:0zqlQz140
横アリから帰宅しました

少しお疲れモードかつ明日朝一からなので少しですが後で更新します
170名無しさん@実況は禁止です:2014/02/22(土) 23:24:05.36 ID:rXi7uPq/P
>>169
早よしてな
疲れたから
171名無しさん@実況は禁止です:2014/02/22(土) 23:52:26.06 ID:rXi7uPq/P
まだか?
172 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/23(日) 01:15:35.83 ID:s4LqpYMC0
申し訳ない
眠ってしまってもう頭が働かないので明日の夕方まで待ってください

では、おやすみまなったん(。・ω・)ノ゙
173名無しさん@実況は禁止です:2014/02/23(日) 01:17:33.20 ID:0pEZSGgHP
>>172
ふざけんなよ
まあ仕方ないか
174名無しさん@実況は禁止です:2014/02/23(日) 04:29:14.00 ID:0Bqr8+c10
 
175名無しさん@実況は禁止です:2014/02/23(日) 05:27:12.29 ID:0pEZSGgHP
おはようのあげ
176名無しさん@実況は禁止です:2014/02/23(日) 06:06:09.05 ID:UChTSsbz0
真夏さんと三上博史が同窓生かつ初恋の関係とかで、
同窓会で会って再び…といった感じかな?
177名無しさん@実況は禁止です:2014/02/23(日) 08:59:41.97 ID:/d3BuQ3+0
age
178名無しさん@実況は禁止です:2014/02/23(日) 11:38:17.77 ID:VK9DpEUH0
真夏さんに擦りつけたい
179名無しさん@実況は禁止です:2014/02/23(日) 13:46:37.71 ID:tsKMymTQ0
のぎー
180名無しさん@実況は禁止です:2014/02/23(日) 16:00:49.17 ID:tsKMymTQ0
待つ
181名無しさん@実況は禁止です:2014/02/23(日) 18:21:45.32 ID:MKFRZv1p0
age
182名無しさん@実況は禁止です:2014/02/23(日) 20:03:06.95 ID:VK9DpEUH0
真夏さんの小さなお口に入れたい
183名無しさん@実況は禁止です:2014/02/23(日) 22:02:14.82 ID:tsKMymTQ0
三上博史は魔王
184名無しさん@実況は禁止です:2014/02/23(日) 22:10:20.29 ID:qyx7fcZD0
本妻と愛人で和解したらしいね
185名無しさん@実況は禁止です:2014/02/23(日) 22:26:26.11 ID:ykO+o0RO0
平野は「西野のせいで異動になった」と喚きナイフを持って突進、しかし堀のキン的に撃沈。
釈放されたあと西川七海に連絡を取っていたらしい。
しかしその夜、惨殺死体で発見される。

衛藤は刑事の勘で西野が関わっていると疑い、西川の線から西野を辿る。
三上警部は出来る男に接触を図る。

事件後、西野は電話でどこかへ連絡。
「ええ。約束は必ず守るわ。」
「全くあなたも人が悪いお方ですね」
「ええやん。これで彼も私の存在が気になってきているはずや」
また西野は一週間後に白石と出来る男に一席をセッティングした。


翌日、真夏は同窓会へ出かけた。と


言うまでもなく、西野七瀬と堀未央奈は繋がっている。
西野家の運転手矢田は真夏の後輩にあたる。


ところで一緒に鍋まで囲んだ深川さんはもう出番ないのかな
186名無しさん@実況は禁止です:2014/02/23(日) 23:02:35.70 ID:TuipfLbLP
向こうのSSめちゃくちゃな展開になってるし、こっちは期待してる
187名無しさん@実況は禁止です:2014/02/23(日) 23:43:21.34 ID:d7Vp2O7K0
こっちもゆくゆくはめちゃくちゃになるの目に見えてるだろ
188名無しさん@実況は禁止です:2014/02/24(月) 00:25:27.26 ID:a4HRR3W80
現実の二人は和解したみたいだな
189 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/24(月) 01:04:15.20 ID:GiNurOSU0
「ちょっと何するのよ!」

コンビニの前で店員の橋本が大声を上げる。
橋本は普段の笑顔とはまるで異なる鋭い目線で黒いスーツを着た中年男性を睨みつけていた。

「お前こそこんなところで何をしているんだ?」
中年の男も厳しい表情で橋本に問いかける。

「はぁ?あなたには関係ないでしょ?」
「チッ!そうやってお前は問題の本質からすぐ逃げる」
「もう本当にウザイ!」
俺は見かねてその場に駆け寄った。

「すみません。こんな公の場で何をしているのですか?」
俺が声を掛けると中年の男が睨みつける。

「あなたには関係のないことです」
「いえ、関係なくはない。僕は彼女を数年間ここで働いている姿を見ている。彼女は仕事熱心で商品のすべてを覚えている」
「そ、そんなこと…」
「あなたと彼女の関係は知らないが少なくとも彼女はこのコンビニで一番の店員だと思っています」
それを聞いた男は黙り込む。橋本は手で口を覆っている。

「だから決して無関係ではない。彼女が困っているのに放ってはおけませんよ」
「チッ!お前それなりにやっているようだな」
俺を睨みつけた男はそう言うと橋本を見て腕をつかむ。


「ちょっと!これ以上何かあれば警察を呼びますよ」
俺は無意識に男の手を払った。しまった。男はやはり睨みつけてきた。

「いいんです!この方は…」
橋本がそう言いかけた時男は胸ポケットから黒いものを取り出した。

「失礼。私はこういう者です」
男は三上博史という警察官であった。俺はただ一気に顔から血の気が引くような気がした。
そこに橋本が言葉を放つ。

「私の…父親なんです」
橋本がそう言うと俺はさらに頭が真っ白になった。
190名無しさん@実況は禁止です:2014/02/24(月) 01:10:34.88 ID:pd/w3K9dP
三上博史がななみんのパパだったとは
191 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/24(月) 01:25:55.16 ID:GiNurOSU0
「お父様だったんですか…。これは大変失礼なことを」
「いえ。私もこんな大衆の前でつい誤解を取るようなことをして申し訳ない」
俺と三上は互いに頭を下げる。その姿を見ている橋本はただ呆然としている。

「お聞きしますが父子と言えど何故苗字が違うのですか?」
何となく想像はついていたが俺はあえて尋ねる。

「私の両親は離婚しているんです。だから私は母方の姓になっていて…」
やはりそうだったか。分かっていて尋ねたが俺は後悔する一方でさらに気になることがあった。
だが、そんなことは尋ねて答えてくれるはずはない。
ここは触れない方が一番であると思い俺はコンビニへ入ろうとした。

「ああ。すみません」
三上が突然声を掛けた。
「何でしょう?」
「いえ。実はあなたに会うためにここに来たんですよ」

俺の頭はさらに混乱した。警察が俺を尋ねに来た?何故だ?まさか平野の事件で?
考えれば考えるほど不安と疑問が増す一方だ。

「コレあなたのですよね?」
三上はそう言うとポケットから証拠保全用の袋に入った俺の名刺を見せた。
それと同時に橋本に俺の名前と職業を知られてしまった瞬間でもある。

「一体何故これを?」
「本当はご自宅まで行って伺おうと思いましたが丁度いい。これは昨夜お台場海浜公園で見つかった被害者が持っていたモノです」
やはり平野の事件で尋ねてきたんだ。

それよりも何故平野は俺の名刺を持っていたんだ?
確かに同じ会社、同じ部にいて一緒に仕事もしたことがあるから名刺を持つチャンスはいくらでもあった。
だが、何故そんなことを?

事実や情報を聞かされるうちに更に疑問が深まっていった。

「なるほど。平野さんが持つチャンスはあったわけですね」
「そうです。もういいですか?昼食を取ったらすぐに子供を迎えに行かなきゃいけませんし」
「ええ。今日のところは。またお尋ねすることがあるかもしれませんがその時はお願いします」
「はい。あまり親しくはないですが共に仕事をした人間ですからね。協力は惜しみませんよ」
「この度はお騒がせしました。奈々未。しっかり体には気を付けるんだぞ…」
三上は一礼して駅の方向へ歩いて行った。

「本当にごめんなさい。こんな面倒なことに巻き込んでしまって…」
「いやいいんだよ。俺も何も知らずに出しゃばって申し訳なかった。それよりもお腹空いたし何か買って帰ろう」
「だったら今揚げたてのコロッケがあるのでよかったら…」
「いやおまけとかお礼とかそういうのは苦手でね。でもコロッケは欲しいかも」
俺は橋本と話をしながら店内に入っていった。







バサッ
通りの反対側で買い物袋を落としてただ呆然としている女性がいた。
そう、深川である。

深川が見たこの瞬間が後にまたも俺の頭の中の重荷になってしまうことは俺は知る由もないし予測なんて出来なかっただろう
192 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/24(月) 01:28:17.02 ID:GiNurOSU0
ごめんなさい。今日はこの辺で
全然進んでないけど明日以降進展していくのでお待ちいただければ

では、おやすみなさい
193 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/24(月) 01:29:08.29 ID:GiNurOSU0
ここまでの登場人物一覧

俺…主人公。乃木坂商事第一営業部係長
真夏…嫁。専業主婦
春真…俺と真夏の息子で幼稚園児

【西野家】
西野七瀬…西野鉄鋼グループ社長令嬢。どいやさんを世界に売り込もうとする
能條愛未…西野家東京別宅に仕える世話人(メイド)
北野日奈子…西野家東京別宅に仕える世話人(メイド)
矢田里沙子…西野家専属運転手。真夏の後輩

白石麻衣…女優、モデル、デザイナー、実業家。西野の親友で愛称はまいやん
永島聖羅…白石専属のマネージャー


【乃木坂商事】
部長…営業第一部部長。主人公を買っている上司
桜井玲香…営業第一部。プロジェクトサブリーダー。版権ビジネスに精通
中田花奈…営業第一部。広報業務に精通
中元日芽香…営業第一部。グッズ販売担当。妹がさくら物産のエリート営業マン
山崎怜奈…営業第一部。英語が得意
堀未央奈…営業第一部。何故か秘書から抜擢され西野と関係あり?
高山一実…営業第一部窓口担当
伊藤かりん…営業第一部窓口担当
平野…営業第一部→グアテマラ駐在所。事件を起こし逮捕されるも数時間後に殺害される

【マンション】
深川麻衣…乃木坂バレッタ生命の保険外交員。学資保険やこどもの保険を扱う
伊藤寧々…真夏のママ友。料理の腕は一流らしい
伊藤紗々…寧々の娘。春真と同い年

【でこぴん幼稚園】
井上小百合…春真のクラス担任。愛称はさゆにゃん

【コンビニ】
橋本奈々未…主人公が通う駅までの道にあるコンビニのベテラン店員。三上の娘

【警視庁捜査一課】
三上博史…警視庁捜査一課警部。衛藤、若月の上司で橋本奈々未の父
衛藤美彩…警視庁捜査一課刑事。みさ先輩と呼ばれている
若月佑美…警視庁捜査一課刑事。若月と呼ばれている

【乃木坂テレビ】
市來玲奈…看板アナウンサー。愛称れなりん
194名無しさん@実況は禁止です:2014/02/24(月) 01:33:31.19 ID:pd/w3K9dP
>>192
もう終わりかい
まあ明日は頼むぞ
195名無しさん@実況は禁止です:2014/02/24(月) 01:50:57.53 ID:K9+AH8er0
楽しみにしてます
196名無しさん@実況は禁止です:2014/02/24(月) 06:12:55.84 ID:pd/w3K9dP
あげ
197名無しさん@実況は禁止です:2014/02/24(月) 09:24:03.29 ID:/ly0JpD20
今夜から明日朝まで大組閣に伴いスレ乱立が予想されますので保守をがんばりましょう
198名無しさん@実況は禁止です:2014/02/24(月) 12:07:36.81 ID:3Q9dZ9mP0
ななみん&まいまいキター
199名無しさん@実況は禁止です:2014/02/24(月) 12:33:49.66 ID:pd/w3K9dP
保守するで
200名無しさん@実況は禁止です:2014/02/24(月) 15:51:44.90 ID:K9+AH8erI
ひなちまってる
201名無しさん@実況は禁止です:2014/02/24(月) 18:15:15.67 ID:SSvCf28Z0
ただ今帰宅
202名無しさん@実況は禁止です:2014/02/24(月) 19:26:16.56 ID:pd/w3K9dP
まだか?
203名無しさん@実況は禁止です:2014/02/24(月) 19:36:38.21 ID:72cXj48cO
奈々未はグラサンをかけ、竹刀を片手に黄色のジャージ姿でニヤつきながら後輩をしごいていた。

それを見た俺は奈々未を呼び出し、その後奈々未と激しく絡み合った。んぎもちいい。
204名無しさん@実況は禁止です:2014/02/24(月) 19:57:37.65 ID:72cXj48cO
永島「…では、最後に高山一実のほうからお別れの挨拶をお願いします。」
高山「ハアッ…グスッグスッ……ハガハアッ…こぉほんなっ」
橋本「……w」
高山「…こんないっぱいの、花束にっ…

…誰が囲まれると思いまっかあ?」

橋本「……」
高山「ハアッ…去年やったかな…いっぱいテレビ出て…去年の年末やったかな、あれはすごいたのしかたねえぇ言うて…ハガアッ…

…すいません…去年の年末のこと、去年の年末のこと思い出したら急に…ハガハアッフンフンフンフンフンフン…」

橋本「フフフッ…w」
高山「フンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフン


助けてくだしゃいっ…」

橋本「……フフフフフフwww」
高山「誰か助けてくだしゃああい…助けてくださあああい!!」
205名無しさん@実況は禁止です:2014/02/24(月) 20:46:28.77 ID:pd/w3K9dP
変なもん貼るな
206名無しさん@実況は禁止です:2014/02/24(月) 21:01:14.45 ID:pd/w3K9dP
ヤバイ
207名無しさん@実況は禁止です:2014/02/24(月) 21:06:51.03 ID:pd/w3K9dP
落ちルゥ
208名無しさん@実況は禁止です:2014/02/24(月) 21:13:51.32 ID:a4HRR3W80
落ちたな
209 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/24(月) 21:36:30.01 ID:GiNurOSU0
ところ変わって赤坂のとあるホテルの大ホール。


そう、真夏の通っていた乃木坂グルカー女学院の同窓会の会場である。
大勢の女性が立食形式でグラス片手に思い出話をしている。

「あれ?真夏じゃない?やっぱりそうだ」
声を掛けてきたのは西川七海だ。同級生で同じ調理部に所属していた間柄だ。

「あーななつん久しぶりー」
「いやぁ相変わらず童顔なのに露出度高いのは変わんないね」
「そっちこそ相変わらずキャピキャピしてるなあ」

元々この2人は住む世界や取り巻く環境は違っていた。
真夏は真面目で清純なイメージでそういう友達が多かった。
一方で西川はギャルと言うか時代の先端を取り入れるのが好きでそういう仲間といることが多かった。

そんな合わない二人が話をするようになったのは高校の調理部時代に遡る。

課題としてホールケーキを作るように提案され、教師からペアを組むように言われたことだ。
最初は合わないのかとギスギスしていたが、互いの意見をぶつけ合ううちに意気投合した。
二人で力を合わせて最初に作り出したホールケーキは製菓会社が主催したコンテストで見事入選。
それからは大学を出るまでずっと仲良く付き合っていたのである。

二人が昔話に花を咲かせているとき一人の女性が近寄ってくる。

「あっ真夏先輩に西川先輩」
現れたのは紫色のドレスを着た矢田であった。矢田も調理部に所属していた後輩である。

「りしゃこかぁ久しぶり」
「お久しぶりです」

そうやって楽しい同窓会もあっという間に終わりの時間を迎えた。
楽しい時間はあっという間に過ぎるというのはまさにこのことだ。
真夏はホテルを出ると腕を大きく上げて背伸びをした。


そこへ矢田が声を掛けてきた。
「真夏先輩。もうお帰りですか?」
「うん。家で旦那も子供も待っているしね」
「実は先輩のことを私が仕えるお嬢様にお話したら是非お会いしたいと仰られて今あの車で待っておられるんです」
矢田はそう言うと目の前に止まっているシボレー・タホを指した。
210名無しさん@実況は禁止です:2014/02/24(月) 21:37:15.59 ID:pd/w3K9dP
おっキタか?
211 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/24(月) 22:14:24.61 ID:GiNurOSU0
ん?スマホが鳴っているな。真夏から迎えの誘いかな?
今日は久々に3人で回転寿司でも食べに行くかな?俺は外での家族団欒を妄想してみた。

「もしもし?」
「あーもしもし。まなったんだよぉ」
「お前飲めないのに無理したな?仕方ない。今から迎えに行くよ」
「ううん。実はね。私の後輩がどうしても会いたい人を連れてきたって言うの。断るのも悪いし…」
「そうかぁ。まぁいつもお前に頼りきりだし。今日ぐらいはいいよ」
「ごめんね。なるべく早く帰るから」
「いやいいよ。俺は春真と適当に食べるからさ」
「本当にごめんなさい。じゃあ切るね」

そうかぁ。でも毎日真夏に家事や子育てを任せているからこそ俺が企業戦士としてやれている。
出来る男を支える妻のわがままの一つや二つも叶えられないんじゃダメだな。

出来る男と言えど掃除、料理、洗濯はまるっきり出来ない男だ。
だが息子にコンビニ弁当を食べさせるようなバカな真似は出来ない。

「春真。どこかへ食べに行こうと思うが何が食べたい?」
「ハンバーグがたべたい」
「ハンバーグかぁ。だったら駅前のファミレスに行こうか?」
「うん」

俺は春真の右手を握って扉の鍵を閉めてエレベーターに乗った。

エレベーターを出たところで俺は今まさに出かけようとしている深川を見つけた。

「深川さん!」
「あら?こんばんは。春真君も一緒にお出かけですか?」
「ええまあ。たまには父子二人でファミレスで夕飯でもと思いまして…」
「羨ましいですね」
「ところで深川さんはまたあそこのコンビニへ?」
「ええ。今日は何だか自炊する気になれなくて…」
深川はそう言うと何故か俺の目を見る。

ん?

俺何かしたか?

深川の鋭い視線に何か罪悪感を抱いた気分になった。

そんな時無邪気な子供は空気を読むことを知らずに思いがけない言葉を言い放つ。

「ねーねーお姉さんも一緒に食べよーよー」

春真はそう言うと深川のスカートを掴む。
我が子よ。一体何を思ったのだ?

こうして父子二人の夕食は会って間もない同じマンションに住む女性を連れての夕食を取ることになった。
212名無しさん@実況は禁止です:2014/02/24(月) 22:17:19.64 ID:Ij6FV5Jj0
保守はこまめに
213名無しさん@実況は禁止です:2014/02/24(月) 23:10:21.97 ID:SSvCf28Z0
ほい
214 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/24(月) 23:28:05.51 ID:GiNurOSU0
真夏が後輩に誘われ、俺が息子と深川と食事に出かけた夜。
こちらは警視庁捜査一課のフロアだ。

中央のデスクで俺の名刺を見つめながらパソコンの画面を見る三上。
そして一番上の引き出しから若かりし頃の三上と橋本が笑顔で写った写真を取り出す。


「三上警部!」
そこへ衛藤と若月が走りながら戻ってきた。

「チッ!お前らは相変わらずバタバタバタバタと走ってきやがって!まさか手ぶらで帰って来たんじゃないんだろうな?」
「まさか。新情報ですよ」
若月がそう言うと一枚の紙を差し出す。

「これは西川七海の情報か?」
「はい。西川と平野が出会ったのはつい最近のようですね。仲介したのは矢田里沙子という西川の学校の後輩のようです」
「チッ!まさかそんな馴れ初めの話だけじゃないだろ?」
三上は脚を組んで衛藤を睨みつける。

「いえ。問題はその矢田の勤め先です」
「勤め先?」
衛藤は三上に矢田の情報の書いた資料を渡す。それを見た三上は目を疑った。

「衛藤。お前の読みはどうやら当たっていたようだ。いやそれ以上に大きな収穫だ」
「と言いますと?」
衛藤と若月が目を点にさせていると三上が俺の名刺を見せた。

「あれ?これ平野が暴れた際にいた乃木坂商事の社員のものですよね?」
「そうだ。平野の財布に入っていて今日話も聞いてきた。ずっとモヤモヤしてたが今衛藤が持ってきたやつでやっと分かったよ」
三上はそう言うとパソコンのモニターを二人に見せた。

「え!?」
「ウソでしょ…」
「一見まるで関係がない情報や関係だが、以外にも繋がっているということだ。そして繋がった線はひとつのゴールにたどり着く」
三上はそう言うと近くにあったホワイトボードを持ってきて次々に写真をマグネットで貼り、マジックで書き込んでいく。
数分で出来上がった見取り図。その中心には西野の写真があった。


「よし。これで捜査をするぞ。お前らそれなりに覚悟あるんだろうな」
「はい!」
「心配するな。責任は全部俺が取る。お前らは周囲を気にせず捜査に専念しろ。分かったら行け」
二人は一礼してまたフロアを飛び出していった。


「狙いは一体何なんだ?夫か?もしくは妻か?」
三上は俺の写真と真夏の写真を見ながら何やら考え込んだ。
215名無しさん@実況は禁止です:2014/02/24(月) 23:30:01.05 ID:pd/w3K9dP
ついに警察が掴んだか?
216名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 00:26:17.20 ID:GdrTquZEP
続きまだか?
217 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/25(火) 00:48:21.55 ID:eUtLCkyP0
「何か不思議な感じですね」
「まるで本当の家族みたいで…」
他人から見たらどこにでもいるような普通の家族のようだ。
誰もただの同じマンションに住む知人だとは思わないだろう。

今日は何故か家族連れが多いなあ。そのせいかこの3人も意外に馴染んでしまっている。
俺は真夏に申し訳ない気持ちを感じざるにはいられなかった。

「わーいいただきまーす!!」
春真がお子様ハンバーグセットを食べている中で俺は思い切って尋ねる。

「さっきのことなんだが…」
「え?」
深川はオムライスを食べた最中で入ってはいけない場所に入ったようでムセこんだ。

「大丈夫ですか?」
俺はすかさず深川の背を摩る。深川は水を飲み、しばらくして咳込みは収まった。

「すみません…」
「いや、いいんだ。こっちこそ急に変なこと言ってしまって」
「だいじょーぶ?」
まるで家族でファミレスで食事しているあるあるな光景ではないか。
普段は真夏がいるべきなのに何故か深川でも十分絵になっているのが何とも言えない。

しばらくして聞こうとしたことを再度尋ねた。

「さっきは何故あんな目で見てきたのか気になってね」
「いや。言ってもいいかな?」
「ああ。このままでは会っても気まずい。お互い共に食事をする仲だ。もやもやするのは嫌でしょう」
深川はしばらく下を向いていたがさすがは出来る保険外交員だ。すぐに顔をあげた。

「今日のお昼コンビニにいませんでしたか?」
「ああ。昼ご飯を買いにね」
「確かその時コンビニの店員さんと何か仲良くやってるようで」
「え?あああのことか…」
俺は昼に起きたことを包み隠さず全て話した。それを聞いた深川に安堵の表情が見えた。

「そうだったんですかぁ。いやぁ私ったら変なことを考えじゃって…」
「いや。まさかあなたに見られているとは思わなかったよ」

こうして誤解やモヤモヤが取れてまたもよくある家族のように笑いあった。
そしてファミレスを出て3人でマンションまで仲良く帰る光景はまるで誰もが理想に描く家族のようだ。

この時俺は一瞬だけ真夏の存在を忘れてしまっていた。
その時真夏にも予期せぬことが起きていたなんて全く思ってもいなかったから。
218名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 00:53:10.47 ID:GdrTquZEP
愛人はまいまいみたいになってるやんけ
219名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 00:58:18.93 ID:z9+QF3TbO
西野と秋元真夏は不仲
220名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 01:03:46.91 ID:GdrTquZEP
>>219
いつの話してんだよ
もう和解済みや
221名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 01:09:19.15 ID:z9+QF3TbO
>>220
どう見ても表面上だけ
特に西野が真夏を心底嫌ってることに変わりない

真夏もまだ怒ってる
222名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 01:14:04.60 ID:GdrTquZEP
どうでもいい
妄想の話題以外は他所へ行け邪魔だ
223名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 01:16:46.22 ID:G8bFUavpP
あくまで妄想だからな
224名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 01:21:54.64 ID:z9+QF3TbO
>>222
俺はお前が嫌いだ
西野が真夏を大嫌いなのと同じくらいに
225 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/25(火) 01:46:39.78 ID:eUtLCkyP0
真実の光が少し差した者、偽りの家族を演じ罪を感じる者がいる夜。
そんな夜の首都高を一台のシボレー・タホが駆けていく。

「へぇ〜こんな車運転してるんだぁ。大きいし左ハンドルだし私には無理だなぁ」
真夏はそわそわしている。無理もない本革シートでガラスもドアも防弾仕様な車に初めて乗れば無理もない。

「これも乗っていれば慣れましたよ」
「ところでどこへ行くの?その人はそこで待ってるの?」
「はい。お嬢様が良く行く店で待っています。そことても美味しいんです」
「へぇ〜」
真夏はウキウキしながら外の景色を眺めている。


しばらくして車は代官山の『ビストローネ・ド・マイヤン』に着いた。
矢田がドアを開けると真夏は降りた。

「先輩。こっちです」
落ち着いた雰囲気の店内を通り抜けて例のVIP部屋へ案内された真夏。
高級イタリアン料理屋にこんなところがあるとは。
真夏は段々慣れない感じでそわそわしていた。


「こちらです」
矢田が扉を開けると真夏は唖然とした。

「ほぉこの方が言うとったりしゃこの先輩なんか?」
「はい。真夏先輩。こちらが私がお仕えする西野七瀬お嬢様です」
矢田が紹介すると西野はテーブルから立ち上がって真夏の前に立つ。

「どうも。西野七瀬です。良かったらあちらで何か召し上がりませんか?」
「は、はぁ…」
真夏は言われるがままにテーブルへ案内された。





「あの人は一体何を企んでいるの?」
別室のモニターで西野の行動に疑問を呈する堀。だが傍にいた白石は笑っている。
「これだったのね。さすがはなーちゃん。ああ何か面白いことになってきた」
笑みを浮かべる白石に堀は何か企みがあるのではないかと感じた。


そしてここから俺と真夏の人生は西野によって大いに変わっていくことになっていく。
226 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/25(火) 01:49:42.59 ID:eUtLCkyP0
今日はここまで
まあとても衝撃的な夜でしたが明日も変わらず更新していこうかと思います

では、おやすみまなったん(。・ω・)ノ゙
227 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/25(火) 01:51:10.01 ID:eUtLCkyP0
ここまでの登場人物一覧

俺…主人公。乃木坂商事第一営業部係長
真夏…嫁。専業主婦
春真…俺と真夏の息子で幼稚園児

【西野家】
西野七瀬…西野鉄鋼グループ社長令嬢。どいやさんを世界に売り込もうとする
能條愛未…西野家東京別宅に仕える世話人(メイド)
北野日奈子…西野家東京別宅に仕える世話人(メイド)
矢田里沙子…西野家専属運転手。真夏の後輩

白石麻衣…女優、モデル、デザイナー、実業家。西野の親友で愛称はまいやん
永島聖羅…白石専属のマネージャー


【乃木坂商事】
部長…営業第一部部長。主人公を買っている上司
桜井玲香…営業第一部。プロジェクトサブリーダー。版権ビジネスに精通
中田花奈…営業第一部。広報業務に精通
中元日芽香…営業第一部。グッズ販売担当。妹がさくら物産のエリート営業マン
山崎怜奈…営業第一部。英語が得意
堀未央奈…営業第一部。何故か秘書から抜擢され西野と関係あり?
高山一実…営業第一部窓口担当
伊藤かりん…営業第一部窓口担当
平野…営業第一部→グアテマラ駐在所。事件を起こし逮捕されるも数時間後に殺害される

【マンション】
深川麻衣…乃木坂バレッタ生命の保険外交員。学資保険やこどもの保険を扱う
伊藤寧々…真夏のママ友。料理の腕は一流らしい
伊藤紗々…寧々の娘。春真と同い年

【でこぴん幼稚園】
井上小百合…春真のクラス担任。愛称はさゆにゃん

【コンビニ】
橋本奈々未…主人公が通う駅までの道にあるコンビニのベテラン店員。三上の娘

【警視庁捜査一課】
三上博史…警視庁捜査一課警部。衛藤、若月の上司で橋本奈々未の父
衛藤美彩…警視庁捜査一課刑事。みさ先輩と呼ばれている
若月佑美…警視庁捜査一課刑事。若月と呼ばれている

【乃木坂テレビ】
市來玲奈…看板アナウンサー。愛称れなりん


西川七海…真夏の同級生。乃木坂オイシャン証券受付嬢
228名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 01:51:28.04 ID:QPTa346PO
君たちは平和でいいね……
229名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 01:52:13.77 ID:GdrTquZEP
>>226


お前の妄想だけが生きがいだ頼んだよ
230名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 01:54:18.23 ID:79KWORHc0
なんかここだけ平和でよかった
231名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 04:43:40.36 ID:fNRVtwwp0
>>225や警察絡みの場面で使いたいBGM

http://www.youtube.com/watch?v=Rp2X8aQG4fo
232名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 06:18:28.91 ID:jWcNJhbhP
真夏狙うのが男じゃなくてよかった
生駒ちゃんは劇場公演飲のみ学んで
意味不明なAKB冠バラエティ断って
233名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 11:20:24.57 ID:GdrTquZEP
ここに組閣の影響は一切なし
持ち込み禁止
234名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 11:59:17.50 ID:GdrTquZEP
あげとく
235名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 14:01:48.24 ID:GdrTquZEP
期待あげ
236名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 15:39:33.75 ID:GdrTquZEP
誰も見てないのか?
こんな秀作を
237名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 15:54:24.62 ID:3vF8OUkc0
平和あげ
238名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 16:32:46.55 ID:GdrTquZEP
ここだけは平和であってもらいたいわ
239名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 16:49:13.58 ID:GdrTquZEP
さゆりんご妄想落ちた
ここも気をつけんとな
240名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 17:19:37.62 ID:GdrTquZEP
まだかな?
241名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 18:28:49.48 ID:MEWYNlST0
まいまいも愛人にすべき
242 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/25(火) 19:00:24.89 ID:eUtLCkyP0
夜が明けた。

結局真夏は朝まで戻らなかった。
春真を寝かしつけている間に朝を迎えていた。

今日が土曜日で会社には行かなくても良いのが幸いだ。

それにしても昨日は昨日とてとても深い一日だったな。
今日は何事もない平和な一日を過ごしたいものだ。

ピンポーン。

俺がドルチェグストで作ったコーヒーを飲もうとしたときドアホンの音が鳴る。
こんな早朝に誰だ?そう思ってモニターを覗く。

「ただいまー」
「真夏!こんな時間に帰るってどういうことだ!?」
俺はドアホンの前で思わず叫んでしまった。
だが冷静になって考えれば俺も仕事とはいえ朝帰りしたこともあった。
その時に真夏は温かいお茶漬けを作って待っててくれたな。

「まぁいい。とりあえず上がってこい」
俺はオートロックの解除ボタンを押した。


「ごめんね。色々あって…」
「気にするな。済んだことを責めても何もならん。俺も徹夜明けで帰ることもあった時お前は待っててくれたし」
「それとは違うよ。結局あれだけで…」
真夏は頭を抑えている。相当飲んだようだな。俺は以前俺が酔って帰った際に作ってくれた梅茶漬けを出した。

「これ…」
「ホラいつも俺が飲み過ぎて帰ってきたときつくってくれたろ?まぁ味は保証できんがな」
真夏はビックリしながらも俺が作った茶漬けに手を付けた。

「おいしい…」
無理をしたのか本音なのか定かではないが真夏はただ小声で呟いた。
2分ほどで食べ終わった真夏はソファに腰かけるとそのまま眠ってしまった。

「まったくしょうがないな…」
俺は傍に合ったブランケットをかける。

寝顔の真夏も愛おしい。

その寝顔を見て昨日のあの夕食の記憶が俺の胸を締め付けた。

夢であってほしいがこれが現実なのだ。

俺は罪悪感に押しつぶされそうな思いだった。
243名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 19:09:38.84 ID:GdrTquZEP
キタな
244名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 19:39:02.37 ID:5G5dznvB0
さゆりんごのほうは落ちたか?
245名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 19:56:42.06 ID:GdrTquZEP
>>244
落ちた
未だに誰も立ててない

まああれじゃあな
246名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 19:58:18.93 ID:jWcNJhbhP
主人公の女性遍歴=卒メン
という俺設定
247 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/25(火) 20:23:00.75 ID:eUtLCkyP0
俺が真夏の笑顔に癒され昨晩の罪悪感に苛まれている時、再会を心待ちにする人物もいる。
ここは成田国際空港の到着ロビー。
大勢の報道陣やファンが今か今かと何かを待っているようだ。
そして警備員がやってきた瞬間ロビーは歓声の渦とカメラのフラッシュ音が響き、フラッシュの光に包まれる。

「きゃー!」
「こっち向いてー!」
「ウェルカムトゥジャパーン!!」
「サイン!サインプリーズ!!」

大きなサングラスをし、まるでクッキーモンスターのような服を着た女性が手を振りながら歩いていく。
どうやら来日したスターのようだ。
周囲にはまるでプロ野球の助っ人外人選手みたいな男らが黒いスーツにサングラスを着けて周囲を囲っている。

「さゆりん!サイン!サイン!」
一番前でぴょんぴょん飛び跳ねて色紙を振り回し、「I LOVE SAYURIN」と書かれた鉢巻きをしているのは中田君だ。
そういえば彼女はアイドルが好きだと言っていたな。
その奇抜なアピールが功を奏したのか女性は中田のもとへ歩み寄る。
そして、色紙を持つとサインを書いて色紙を返す。

「オーサンキュー!サンキュー!」
感動のあまり泣き出す中田。それを見て両手で投げキッスのパフォーマンスをした女性はロビーを後にした。
248 ◆Tsuno/itWjor :2014/02/25(火) 20:26:53.61 ID:ngL7RaQl0
お邪魔します。向こうで書いてたものです
内容に関して多くの方の失望を招いてしまったようで、大変申し訳ないです
しかし、僕の自己満足ではありますが、一度書き始めた手前どうしても完結させたいので書き続けております
書き終わり次第、またどこかで発表させていただこうと思います

あと、僕は別に事情通でもなんでもありませんし、乃木坂を貶める意図は全くございません
まっつんも生駒ちゃんも心から応援しております。それだけはわかっていただきたい所存であります

そして、応援してくださった方、厳しいお言葉をいただいた方、読んでくださって本当にありがとうございました
皆さんの反応が、とても励みになりました

スレ汚し大変申し訳ありませんでした
こちらも楽しく読ませていただいてます
作者の方頑張ってください
249 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/25(火) 20:29:20.67 ID:eUtLCkyP0
空港のVIP専門出口に止められているシボレー・タホ。
その前で待っていたのは白石だった。

「おーさゆりーん!」
「まいやーん!!」

白石とさゆりんと呼ばれた女性が仲良くハグをしてキスを交わす。
一見頭がおかしいように見えるが欧米では基本的なコミュニケーションスタイルだ。
だが、この二人の関係はそれ以上に思えてならない。

彼女はサングラスを外して車に乗り込んだ。
サングラスを外した瞬間。女性の正体が分かった。

女性の名はSayuri Olivia Matsumura。世間一般ではサユリンという名称が知られている。
彼女は在米日本人夫婦との間の子でロサンゼルスで生まれ育った。
父親がハリウッド関連で仕事をしていた縁で子役として数多くの映画やドラマに出た。
その後はモデルやアイドルとして活躍して彼女が19歳の時に白石と共演したファッションショーで白石と意気投合した。

それからというものの来日する度に二人は会っておりもはや親密さは増すばかりである。

「さゆりんに会えなくて寂しかったー!!」
「うちもや。毎日スカイプしとってもこうやれへんやん。だから今とても嬉しいんよー」
「もう。車の中でいちゃつくのやめてーや」
二人が抱き合う姿を見ていた西野がつい言ってしまった。

「まいやん。彼女がこないだ言うてたお嬢様なんか?」
さゆりんが白石に尋ねる。

「そう。そして私たちが何も気にせずにいられるトコを提供してくれる人」
「ホンマに。ありがとうな」
さゆりんの両親は大阪出身でどうやら関西弁で育ったらしい。だから関西弁が目立つ。

「そんでウチに頼みたいことがあるって何や?」
「それはここでは話せへんなぁ」
西野は笑みを浮かべて言う。

「うーん。何か嫌な気するけどなぁ。でも断れへんなぁ」
さゆりんは表情を曇らせた。
250名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 20:29:35.33 ID:VPNwKsXu0
>>248
楽しみにしてます!
251名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 20:30:35.83 ID:GdrTquZEP
>>248
本スレに書けバカ
スレ汚しすな
252 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/25(火) 20:36:30.23 ID:eUtLCkyP0
>>248
まあ色々言われてますけど応援してます
続きが見られる日を期待しつつ自分の妄想を書いていこうと思ってるので
253 ◆Tsuno/itWjor :2014/02/25(火) 20:39:48.95 ID:ngL7RaQl0
すみません、スレ更新してなくてタイミング最悪でしたね
失礼いたしました
254名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 20:52:20.90 ID:GdrTquZEP
>>253
二度と来るな
やりたきゃ本スレか自分でたて直してやりやがれ
255名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 21:03:02.68 ID:GdrTquZEP
これドラマ化希望
256名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 21:12:02.90 ID:XAN+tEVg0
どっちの作者もがんばれーい
257名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 21:44:25.70 ID:GdrTquZEP
まーだーかー?
258 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/25(火) 22:24:13.85 ID:eUtLCkyP0
罪悪感を覚える俺。一方で本当の犯罪を追う者もいる。

一生懸命ノートにメモを書く三上。
書けば書くほど分からなくなる関係。そして動機。
その時衛藤と若月が神妙な顔つきでやってきた。

「警部。参事官がお呼びです」
衛藤がそう言うと三上はまた舌打ちする。

参事官からのお呼び出しで良いことは何ひとつない。
大概捜査方針へ口出しする為だ。三上は何度も参事官に盾を突いてきた。
刑事部参事官は三上にずっと頭を悩ませていた。故にずっと参事官就任は貧乏くじと呼ばれていた。

だから上は参事官に女性を送り込んできた。これで三上もおとなしくするだろうと思ったようだ。

参事官執務室に着いた三上、衛藤、若月はノックをして入室した。

「失礼します」
三人は一礼してデスクの前に立った。

「あなたが噂の三上警部ね?」
窓の外を眺めていたショートカットの女性が前を向いて椅子に腰かける。
デスクには『刑事部参事官 生田絵梨花』と金色が光るプレートに刻まれていた。
259名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 22:25:01.95 ID:GdrTquZEP
>>258
いくちゃんキター
260 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/25(火) 22:26:59.66 ID:eUtLCkyP0
「お話とは何でしょう?」
「あなたなら言わなくても分かるでしょ?」
「先日のお台場海浜公園で起きた殺人事件ですか?」
「そう。あなたたちどうやら随分遠回りに調べているみたいね」
グレーのスーツ姿で腕を組む生田は鋭い目をして少し笑みを見せる。

「上から何らかの力が入ったのですか?」
「そんなのはあなたに関係ありません。ただ適正な捜査をしているか気になっただけです」
「へぇ。そこまで言うのであれば何か決定的な証拠があってやってるのよね?」
痛いところを突いてくる。今までの感情的か部長などの犬みたいな奴とは一味違うな。
三上は険しい表情で生田を見つめる。

「残念ながらまだ推測の域を脱してはいません。ですが、調べていけば必ず見つかるはずです」
「そんな推測であれこれ調べてるの?それとも刑事なら何調べようが自由だとでも思ってるのですか?」
「そうは思っていませんしかしですね…」
三上が反論しようとしたときに衛藤が駆け寄った。

「生田参事官。違うんです!私がいけないんです。私が…」
「衛藤!」
衛藤を制止する三上。それを見た生田は冷静に見ている。

「三上警部は本当に部下を育てるのが上手いようね」
「参事官。責任は全て私が取ります。なのでこいつらの勘を信じてください!」
衛藤と若月は普段とは別の顔をした三上を見た。二人の心に何かが響いた。

「私もうすぐ会議だから今日はいいけど。三上警部。これは覚えておいてね」
生田は資料を右手に持ち椅子から立ち上がる。

「あなたも私も警察官。神じゃないの。だからスタンドプレーは絶対に許さない。以上」
生田は笑みを浮かべてそう言うと部屋から去っていった。

「警部…」
「チッ!お前らは気にせず直感を信じて動け。さぁグズグズしてたら証拠が消えるぞ!」
「は、はい!!」
二人は驚きつつももはや癖のように駆けて行った。

「やっぱりいつもの警部じゃん!」
「でもあの言葉は嘘だとは思えないんだけどね〜」
衛藤と若月は走りながら話した。
261名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 22:37:18.39 ID:GdrTquZEP
いくちゃんが警官か
世界的ピアニストとかが良かったな
262 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/25(火) 22:59:31.63 ID:eUtLCkyP0
「ふぁぁよく寝たー\(。・ω・)/」
すっかり昼を過ぎた時間。ソファーで背伸びをする真夏。
俺はパソコンで資料を作成していた。

「随分眠っていたな。それだけ昨日楽しかったことがあったようだね」
「うん。まあね」
「ひとつ聞きたいんだけどさ…」
俺は真夏が眠っている間ずっと聞きたかったことを切り出した。

「昨日の夜は誰と会っていたんだ?」
「えっ?」
それを聞いた途端真夏の表情が一変した。

何か隠している。

俺はそう確信した。

「いや高校の後輩だよ」
「それは分かっている。知りたいのはその後輩が会わせたいと言ってた人だよ」
俺がそう言うと真夏は下を向いてしまった。
何か言いたくない様子だ。

「なあ真夏。結婚いや付き合ってた時から約束してたよな。お互い秘密はよそうって…」
「うん」
「俺はそれを着実に守ってきたつもりだ。まあ仕事上墓場まで持っていかなきゃいけないのもあるが」
「確かに…」
「だから正直に答えて欲しい。男でもいいし誰でもいい。俺はただ隠されるのが嫌なだけなんだ」
そう言うと真夏は立ち上がりバッグからスマホを取り出した。

「あなたも知ってる人でしょ?」
真夏はテーブルにスマホを置くとそのままトイレへ入っていった。
トイレで泣きじゃくる真夏。俺はその声を聞いて問い詰めたことを後悔した。

俺はスマホを見ると愕然とした。

写っているのは何と西野だった。

一体あの夜何があったのか。そしてこれが変化のカウントダウンのはじまりでもあった。
263 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/25(火) 23:01:21.05 ID:eUtLCkyP0
今日は早いけどここまでで

明日も19時頃より更新しようと思うのでそれまで保守してもらえるとありがたいです

では登場人物を更新して今日のところは失礼します

ではでは(。・ω・)ノ゙
264名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 23:04:11.92 ID:VPNwKsXu0
>>263
乙です!
明日も楽しみにしてます!!
265 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/25(火) 23:06:12.46 ID:eUtLCkyP0
ここまでの登場人物一覧

俺…主人公。乃木坂商事第一営業部係長
真夏…嫁。専業主婦
春真…俺と真夏の息子で幼稚園児

【西野家】
西野七瀬…西野鉄鋼グループ社長令嬢。どいやさんを世界に売り込もうとする
能條愛未…西野家東京別宅に仕える世話人(メイド)
北野日奈子…西野家東京別宅に仕える世話人(メイド)
矢田里沙子…西野家専属運転手。真夏の後輩

白石麻衣…女優、モデル、デザイナー、実業家。西野の親友で愛称はまいやん
永島聖羅…白石専属のマネージャー
松村沙友理…「サユリン」としてアメリカでモデルやアイドルで活躍


【乃木坂商事】
部長…営業第一部部長。主人公を買っている上司
桜井玲香…営業第一部。プロジェクトサブリーダー。版権ビジネスに精通
中田花奈…営業第一部。広報業務に精通
中元日芽香…営業第一部。グッズ販売担当。妹がさくら物産のエリート営業マン
山崎怜奈…営業第一部。英語が得意
堀未央奈…営業第一部。何故か秘書から抜擢され西野と関係あり?
高山一実…営業第一部窓口担当
伊藤かりん…営業第一部窓口担当
平野…営業第一部→グアテマラ駐在所。事件を起こし逮捕されるも数時間後に殺害される

【マンション】
深川麻衣…乃木坂バレッタ生命の保険外交員。学資保険やこどもの保険を扱う
伊藤寧々…真夏のママ友。料理の腕は一流らしい
伊藤紗々…寧々の娘。春真と同い年

【でこぴん幼稚園】
井上小百合…春真のクラス担任。愛称はさゆにゃん

【コンビニ】
橋本奈々未…主人公が通う駅までの道にあるコンビニのベテラン店員。三上の娘

【警視庁捜査一課】
生田絵梨花…警視庁刑事部参事官
三上博史…警視庁捜査一課警部。衛藤、若月の上司で橋本奈々未の父
衛藤美彩…警視庁捜査一課刑事。みさ先輩と呼ばれている
若月佑美…警視庁捜査一課刑事。若月と呼ばれている


【乃木坂テレビ】
市來玲奈…看板アナウンサー。愛称れなりん


西川七海…真夏の同級生。乃木坂オイシャン証券受付嬢
266名無しさん@実況は禁止です:2014/02/25(火) 23:06:54.28 ID:GdrTquZEP
>>263


明日も待ってるぜ
267名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 00:24:25.39 ID:j0lWVuIT0
ひなちまってる
268名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 01:19:46.99 ID:Cj5nEXjUP
夜中に保守
269名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 02:19:18.42 ID:qZa8s4HW0
>>248
128 名前: ◆Tsuno/itWjor [sage] 投稿日:2014/02/24(月) 02:52:09.10 ID:B0IlrH1l0
結構嫌なこと書いてますけど、別に秋元アンチではありません

142 :名無しさん@実況は禁止です[]:2014/02/21(金) 02:16:40.40 ID:fOjpdhYQ0
まっつんみたいな体型が意外と3A決めたりしたら萌える

673 :名無しさん@実況は禁止です[]:2014/02/21(金) 16:45:19.72 ID:fOjpdhYQ0
秋元は金儲けしか考えてないからな
理想とか名誉みたいなのに興味はない男
だからこういうことになるんだよ、苛々するなぁ
270名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 02:47:03.30 ID:Cj5nEXjUP
やめろ
271名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 07:26:05.14 ID:ahwBSaLM0
保守
272名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 07:33:23.85 ID:wmqrmLuJ0
273名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 10:14:46.60 ID:lddXCViE0
保守
274名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 12:39:39.97 ID:Cj5nEXjUP
ほす
275名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 14:31:39.29 ID:Cj5nEXjUP
ヤバイ落ちる
276名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 16:05:07.22 ID:Cj5nEXjUP
あげ
277名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 17:29:03.76 ID:SOpvklns0
捕手
278名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 18:03:11.89 ID:Cj5nEXjUP
あと出てきてないメンでどーいう役で出て欲しいとかある?
279 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/26(水) 19:01:52.72 ID:OKamv8PL0
世間一般は日曜日。
家でゴロゴロする者、家族団欒を楽しむ者、遊びに行く者、それを迎え入れるために働く者がいる。

治安を守る者に休みはない。
三上は捜査一課長の執務室にいた。

「三上さん。あの生田参事官に早速噛みついたそうですね」
ソファに腰かける三上の向かい側のソファに座っているのは捜査一課長の設楽統であった。

「もう課長の耳にも入ってきましたか…」
「ええ。桜田門は狭いですからねぇ。それに生田参事官は将来の総監候補とも言われる方ですし」
「いやぁあんな若くて綺麗な上司にはついたことがないですしね」
「そういえば自分とタッグを組んでやった事件でも三上さんは俺の直感を信じて上とぶつかってくれましたよね」
「あの頃は若かったからなぁ。それにその勘が当たってたから今ここにいるんだろ?」
「正直嬉しかったですよ。あれがあったから俺は上を目指したんです。三上さんがバカを見ない組織にしたいから」
「堂々と俺を踏み台にしていったよな」
「ところで衛藤と若月はどうです?」
設楽は煙草を吹かせて尋ねる。

「衛藤は直感が鋭いし人望もある。うまく若月を立てている。若月は荒削りで本能で動くところもあるが芯は強い」
「さすが三上さん。一流の刑事を何人も育ててきただけある」
「それはお前も含めみんな実力だ。俺なんか自分の娘すらまともに育てられなかったんだ」
「いやでもあれは三上さんは…」
「とにかく。責任は俺が取るからとりあえずあいつらの直感を信じた捜査をやらせてください。課長」
「分かりました。納得いくまでやってください。参事官や刑事部長は俺が何とか話つけるんで」
「すまない」
「そんな。言ったでしょ?三上さんみたいな刑事がやりやすい環境作るのが俺の夢だし。上なんか怖くないっすよ」
三上は一礼すると部屋を出た。
280名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 19:02:40.64 ID:Cj5nEXjUP
設楽?バナナマンまで出てきた?
281名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 19:22:04.00 ID:Cj5nEXjUP
誰も読んでねー
そんなつまらんかな?
282名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 19:35:54.87 ID:X37m59OoP
とにかく全員主人公に惚れてくれ
最後に真夏のもとに帰るから
283名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 19:37:57.72 ID:lddXCViE0
読んでるよ〜
284 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/26(水) 19:58:23.80 ID:OKamv8PL0
「警部。どちらへ?」
若月が尋ねると三上は舌打ちしてデスクに座る。

「それよりもお前らこそ何をやっている?」
「はい。実は平野の預金口座を調べていたんですがコレ見てください」
衛藤が銀行の平野の預金口座の取引履歴が書かれた紙を渡す。

「この日に百万も振り込まれている。どういうことだ?」
「出処に関しては今調べている最中です」
「怪しいな。でもこれを掴めば動機も見えてくるかもしれん」
「それともう一つ報告が…」
若月がどや顔でバッグからクリアファイルを取り出してデスクに置いた。

「これは平野と西川じゃないか?」
「はい。代官山の飲食店に設置されてた防犯カメラを調べてたら映ってましたよ。しかも日付を見てください」
三上は画像下の日付と時間の印字に注目した。そして、取引履歴の書類を見る。

「この百万が振り込まれた当日に平野と西川は共にいた」
「そうです。そして二人はこのレストランに入っていきました」
若月はもう一枚の写真を取り出す。そこには例の『ビストローネ・ド・マイヤン』に入っていく二人の姿があった。

「この店は?」
「はい。モデルなどで活躍する白石麻衣が経営するイタリア料理店です。でも実質的なオーナーは彼女が所属する『ユッタンプロモーション』です」
「でも有名人が経営するレストランでイタ飯を食べるのは不思議じゃないよな?」
「いえ。重要なのはこの店です」
「実はこの店には西野七瀬が頻繁に出入りしていて白石ともよく会っているようです」
衛藤と若月の発言をメモしていくうちに三上は自分のメモ帳を見返した。
そして一息つくと舌打ちをした。

「お前らいいところまでいっているぞ。ただまだ繋がらない。確実にひとつの線で繋がるはずなんだ」
三上はホワイトボードを見つめながら頭を抱える。

「とにかく白石と西野の関係も洗ってみます」
そう言うと二人はフロアを後にした。
285名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 20:21:09.50 ID:Cj5nEXjUP
ついにここまできたか警察
286名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 21:02:10.46 ID:Cj5nEXjUP
誰もいねー
287 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/26(水) 21:05:44.39 ID:OKamv8PL0
「おーサユリン!ウェルカム」
そう言って出迎えるロングヘアにメガネ姿に黒いスーツを着た女性。
彼女こそ白石麻衣を世に送り出し今や日本の芸能界でも顔が効く『ユッタンプロモーション』社長の斉藤優里である。

「まさかあのサユリンが日本でも活動してしかもそのマネジメントをウチでやりたいって」
「まいやんが一番信頼おいてるなら間違いないやんかー。だからね」
サユリンは笑顔で頬に手を当てている。

「それにしても全米で活躍中のアイドルと日本のトップモデルの夢の共演なんて夢みたい」
「それもこれもなーちゃんのおかげね」
「この共演はプラスになる。そう思うたから企画したんや」
狭いオフィスの応接室には今や日本を代表する女性が集っている。

「では明日のお披露目会についてのことなんだけど…」
「ちょっと待って!」
永島がそう言った瞬間白石が挙手をした。
誰もが何事かと疑問を抱いているようだ。ただ一人サユリンを除いて。

「何まいやん。言いたいことがあるなら手短に言って」
優里がそう言うと白石とサユリンは互いに見つめあって衝撃的なことを口にする。

「ウチら結婚することにしたんよーヾ(@⌒ー⌒@)ノ」

この一言はさすがに誰もが唖然とした。
288名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 21:10:38.86 ID:Cj5nEXjUP
>>287
まいさゆの百合展開キター
289名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 21:12:57.88 ID:yxiDb3pE0
日村さんと昇神の出番はよ
290名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 21:13:47.10 ID:Cj5nEXjUP
なあ俺役に合う俳優いる?
つまり真夏さんの旦那役だが
291名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 21:16:21.56 ID:Cj5nEXjUP
>>289
>日村さんと昇神の出番はよ

昇神って誰だよ
292名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 21:31:27.38 ID:Cj5nEXjUP
まとめサイトはこーいうのまとめろよ
カスなもん見ても楽しくねーし
293名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 21:32:01.98 ID:SOpvklns0
松村妄想ってまだやってるのか?
294名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 21:34:00.67 ID:Cj5nEXjUP
>>293
書き終わったらあげるとよ
295名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 21:36:24.89 ID:j0lWVuITI
西島秀俊
296名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 21:52:51.93 ID:Cj5nEXjUP
続きまだか?
297名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 22:16:43.21 ID:lddXCViE0
>>290
堺雅人とかだとおもしろそうw
298 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/26(水) 22:17:51.56 ID:OKamv8PL0
衝撃に揺れる日曜日。一方俺と真夏にも衝撃的な出来事が起きる。

俺はリビングで相変わらず会議の資料を作っていた。
休みでもこういう時に作っておかねば万が一の場合に対応は出来ない
出来る男は休みの時間を有効に使うのだ。

「……(。・ω・)」
「どうした真夏」
俺が尋ねるも真夏は黙ったまま棚からカップを取り出してドルチェグストのカプセルを入れて機械でコーヒーを淹れる。
そして俺の正面の椅子に腰かけた。

「何か言いたそうだな?」
「うん。実はね…」
真夏はコーヒーを一口飲むと一息ついて思いがけないことを口にした。

「私ね。働きに出ようかなって思うの」
俺は衝撃を受けた。

まさか真夏からそのようなことを聞かされるとは夢にも思わなかった。
俺はただ呆然としていた。

「おいおい急に笑えない冗談はやめてくれよ」
「冗談じゃない私は本気だよ!」
急に真顔になった真夏。俺は今まで見たことのない真夏の顔を見て動揺している。
どうやら本気のようだ。

「一体何故だ?収入は問題ないし第一春真はどうするんだ?」
「心配ない。そのことも考えているしそれにあなたの収入に不満はないわ」
「じゃあ一体どうして?もしかして一昨日の同窓会の後でか?そうだろ?」
真夏は図星と言わんばかりの表情をする。

やはりそうだ。

西野と会ったあの日から真夏の様子はどうもおかしい。
そして急に働きたい?
まったくあのお嬢様は一体何を考えているのか。
俺は最初から会った時からの西野への不信感を思い出した。

「それでどこで働きたいんだ?」
「うん。代官山の『ビストローネ・ド・マイヤン』というイタリア料理店」
「それって確かモデルの白石麻衣の店か?予約で全然入れないで有名な」
「うん。そこでスイーツを作る係をやって欲しいって」

急に笑顔になった真夏。そういえばスイーツを作るのが好きだった。
それを何年も俺の為に尽くしてきた。やりたいことを抑えて俺に全てを捧げてくれた。
もうそろそろ解放してあげてもいいんじゃないか。やりたいようにやらせてやれよ。

もう一人の自分が俺の脳裏にそう囁いている気がした。
299名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 22:20:01.29 ID:Cj5nEXjUP
おいみんなアラフォー役者やん
300名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 22:22:49.07 ID:Cj5nEXjUP
あらきてたのね
301 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/26(水) 23:04:24.64 ID:OKamv8PL0
「いらっしゃいませー」
橋本がレジの前で笑顔で答える。

俺はもう何が何だかよく分からなくなった。
西野のプロジェクトに携わって以来とても幸せだった、とてもささやかな幸せは今では滅茶苦茶だ。
ある人物は人生を狂わせて挙句にその日に生涯を終えた。
そしてある人物は親子の再会を果たした。
そして妻は自分の夢を求めた。

もう何が何だかよく分かんない。
俺はただ現実から逃げたいが故にこのコンビニにやってきた。
ここなら俺が俺でいられる。

そんな気がしたんだ。

「今日は日曜ですよ。いいんですか?」
「ああ。小腹が空いただけだからね」
「そうですか…」
「あれからお父様とは?」
「いえ。あれからは…」

そんな他愛もない話を笑顔でする俺。昔はコンビニでただ飯を買って金払って帰るのが当たり前だった。
まさか店員の女の子とこんな会話をするような人間になるとは。
人は変わるもんだ。

そんな自分の変化に少し嬉しさを感じていたが現実というのは実に皮肉だ。
相変わらず衝撃的なことを神は与えてくる。


「おいコラァ金出せや金!」
「出さなきゃてめーら全員命ねぇぞぉ!」

スクリームの仮装マスクをした強盗犯が持っていた金属バットを振り回してきた。

「きゃあ!」
スパイダーマンにプレデターなどおかしな仮面を着た強盗どもが橋本に詰め寄る。
俺は覚悟を決めた。何が何でも彼女を守りきらねばなるまい。
俺は何か制圧できないか考えていた。

その時奥にいた店長が警報ベルを鳴らした。
大きな警報音に驚いた犯人は慌てて出入口へ駆けて行った。

「覚えていやがれクソ野郎!これで終わりだと思うなよ」
スクリームのマスクをした男が何故か俺に金属バットを突きつけて走り去っていった。

俺は果たして強盗集団は強盗目的で押し入ったのか疑問だった。
302 ◆lnkYxlAbaw :2014/02/26(水) 23:05:15.20 ID:OKamv8PL0
一方別件の事件の現場にいた三上、衛藤、若月。

「チッ!ただのバカップルの痴話喧嘩か」
三上は不満そうにして規制線のテープの外に出た。

「私たちやっぱ睨まれてるんですかね?」
若月が呟く。

「お前らが上がどうこう気にする必要はない。こっちはいいからさっさとあの捜査に戻れ!」
「はい」
三上は舌打ちしてクラウンアスリートに乗ろうとしたときだった。

「三上警部!大変です!」
「チッ!衛藤。何だそんなに慌てて」
「そ、それが。そこのコンビニで強盗未遂事件が発生しまして…」
「そんなもん所轄に任せりゃいいだろ?何でそんなことを」
「いえ。そのコンビニにいた従業員は橋本奈々未。警部の娘さんではないですか?」
三上はそれを聞き、鬼警部の顔から父親の顔に変わった。

そして目の前に止まっていたクラウンパトカーに向かって駆けて行った。
「おいお前!どけ!おい若月!飛ばせ!サイレン鳴らして全速力でな!」
「は、はい!」
衛藤と若月は意味も分からずパトカーに乗り込み、サイレンを鳴らして全速力で走り去った。

「頼む奈々未。無事でいてくれ…」
後部座席で祈る三上。それを見た衛藤は若月を見る。ハンドルを握る若月はアクセルを踏み込んでコンビニへ向かった。
303名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 23:06:20.21 ID:OKamv8PL0
きょうはここまでです
都合により登場人物一覧は明日改めて更新するのでごめんなさい

では、おやすみまなったん(。・ω・)ノ゙
304名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 23:12:44.87 ID:Cj5nEXjUP
>>303

明日もよろしく
305名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 23:17:45.57 ID:X37m59OoP
ハーレムエンドお願いします
306名無しさん@実況は禁止です:2014/02/26(水) 23:30:19.66 ID:lddXCViE0
>>303
乙です!
307名無しさん@実況は禁止です:2014/02/27(木) 01:35:50.27 ID:z74e1p4P0
楽しみにしてます
308名無しさん@実況は禁止です:2014/02/27(木) 06:32:49.23 ID:UcJtn9Oei
俺役…竹野内豊
三上博史役…三上博史or北村一輝
真夏役…井上真央or上戸彩
309名無しさん@実況は禁止です:2014/02/27(木) 09:36:52.43 ID:WpNqxAHhP
はあ?
310名無しさん@実況は禁止です:2014/02/27(木) 13:00:54.46 ID:aqzpa2y00
保守
311名無しさん@実況は禁止です:2014/02/27(木) 15:57:38.04 ID:WpNqxAHhP
保守するよー
312名無しさん@実況は禁止です:2014/02/27(木) 16:35:16.09 ID:WpNqxAHhP
大荒れのなかで唯一平和でいられる場所だ
313名無しさん@実況は禁止です
主人公は夜のほうも有能ですよね