【小説】古川愛李の長い１日 ２.1

落ちてたから代わりにたてたぜーby保守民有志
作者さんまた待ってるよー

前スレ
【小説】古川愛李の長い１日 ２
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/akb/1385123239/

前スレのテンプレみたいなの貼っておくぜ

【ここまでの簡単な要点】

・プロローグ…古川愛李のiりんpodが壊れる。カーディガンに穴。雷が鳴り響いている

・♯1【ハレーション】
…愛李、『外患誘致罪』の疑いで指名手配。AKB48全グループメンバーが警察庁保護下のもと移動となる。

・♯2【追いかけshadow】
…NMB48から渡辺美優紀、HKT48から指原莉乃がそれぞれ脱走

・♯3【Nice to meet you!】
…ちびーず達(ちびあいりん、ちびちゅり、ちびまなつ)登場。AKB48+SKE48収監される。

・♯4【ピノキオ軍】
…松村香織を矢神久美、桑原みずきコンビが救出。ちび玲奈登場。
愛李、ちびーず達を通じ事態の把握

・♯5【兆し】
…日本、『防衛権』発動。みるきー、愛李達を救出。峯岸みなみ、多田愛佳、野呂佳代死亡。
謎の男登場シーン。

・幕間�@
…ちび玲奈登場背景及び美優紀との邂逅。謎の男達のシーン。

・♯6【Doubt!】
…秋元康以下スタッフ全員死亡。莉乃、篠田麻里子により救出。
麻里子に謎のメールが届く。秦佐和子、小木曽汐莉登場。美優紀、愛李が佐和子達と合流。
コメダカメラからちび玲奈が何かを感知。

・♯7【名古屋一揆】
…佐和子達の今までの経緯。松井咲子による『裏切り者』の特定。大阪にミサイル。謎の組織“Razing”による日本占領宣言。翌7:43迄に愛李を差し出すこと引き換えに世界に空気感染ウイルスを撒き散らす事を宣告。
『Team GJ』結成。

・♯8【否定のレクイエム】
…裏切り者＝菅なな子。秋元才加死亡。なな子による収監メンバーへの“空気媒体形式のナノデバイス型マイクロチップ感染”発動。
TeamGJヘリコプター前到着。
佐和子による小木曽汐莉の裏切り者断定。汐莉の身体に爆弾とGPS。
汐莉を貶めた？黒幕登場。


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http://zchnet.com/akb/1382215558/

テンプレみたいなの続き

【時間経過】

６：１５　AKB48緊急招集…＃１

６：２５　愛李指名手配(７：００首相緊急会見)…＃１

７：３１　玲奈、愛李へ電話。SKE48メンバー移動(かおたん以外)…＃１

（後述で７：４３愛李家を飛び出した時刻…＃７）

７：４７　美優紀脱走…＃２

８：０８　美優紀、ちび玲奈と出会う…＃４

(※この間でさっしー飛ぶ)

８：３９　みずき、久美が香織救出…＃４

８：４７　海自、国籍不明の潜水艦及びモールス信号探知…＃３

８：５８　AKB48＋SKE48収監…＃３

(※この間でNMB48、HKT48収監)

９：４５　領空侵犯二機確認…＃５

９：５７　自衛権及び緊急事態宣言発令…＃５

１０：００　麻里子、莉乃救出…＃６

１０：０５　黒幕サイド、部分停電理由判明…＃６

１０：１１　美優紀＆ちび玲奈、愛李救出…＃５

１０：２６　スタッフ全員殺害報道(愛李による犯行と報道、実際は黒幕達)…＃６

１０：４３　“Razing”日本占領宣言、首相含めた重要人物殺害…＃７

１０：４１　なな子。才加殺害(空気媒体チップ破裂による殺傷)…＃８

スレ立ておつ

作者さんきづくかな

とりあえずほーしゅ

作者さんの絵も保守がてらテンプレ貼り

ちびーず
http://imgur.com/R50T4Mm.jpg
ちび玲奈
http://imgur.com/x1rrXNZ.jpg
感電セーフ鳥
http://imgur.com/5JmjppI.jpg
感電アウト焦げ鳥
http://imgur.com/FB3lKJ4.jpg

http://imgur.com/82BRX9M.jpg
http://imgur.com/Kuicmyu.jpg
http://imgur.com/sMxlLNr.jpg
http://imgur.com/cYMGcIO.jpg
http://imgur.com/LWw5Xe7.jpg
http://imgur.com/ihBCBAm.jpg

(保・ω・守)

>>1さん、落ちていたところ新しくスレ立てありがとうございます。
御厚意に甘えてまたこちらのスレにて続きを書かせて頂きたいと思います。
テンプレ貼りもありがとうございます(^∀^)ﾉ
前スレで#10の途中まで更新していましたので、その時点までの分も加味させて頂きますね。
>>2

《時間経過》

※事態発生より一週間前…なな子父と井手口の邂逅(♯10)

６：１５　AKB48緊急招集…＃１
６：２５　愛李指名手配(７：００首相緊急会見)…＃１
７：３１　玲奈、愛李へ電話。SKE48メンバー移動(香織以外)…＃１
（後述で７：４３愛李が家を飛び出した時刻…＃７）
７：４７　美優紀脱走…＃２
８：０８　美優紀がちび玲奈と出会う…＃４
(※この間で莉乃がGo to Sky!の旅に)
８：３９　みずき&久美が香織を救出…＃４
８：４７　海自、国籍不明の潜水艦及びモールス信号探知…＃３
８：５８　AKB48＋SKE48収監…＃３
(※この間でNMB48、HKT48収監)
９：４５　領空侵犯二機確認…＃５
９：５７　自衛権及び緊急事態宣言発令…＃５
１０：００　麻里子が莉乃を救出…＃６
１０：０５　黒幕サイド、部分停電理由判明…＃６
１０：１１　美優紀＆ちび玲奈、愛李を救出…＃５
１０：２６　スタッフ全員殺害報道(愛李による犯行と報道、実際は黒幕達)…＃６
１０：４１　なな子、才加殺害(空気媒体チップ破裂による殺傷)…＃８
１０：４３　“Razing”日本占領宣言、首相含めた重要人物殺害…＃７
１１：３６ みずき、ちびちゅりに汐莉の爆弾解除介入依頼…＃９
１１：３９ 久美、みずきによる煙幕…＃９
１１：４２ ヘリ離脱。久美、みずき死亡…♯９

>>2加味更新分(※一部加筆修正有)

【ここまでの簡単な要点】

・プロローグ【over ture】
…古川愛李のiりんpodが壊れる。カーディガンに穴。雷が鳴り響いている

・♯1【ハレーション】
…愛李、『外患誘致罪』の疑いで指名手配。AKB48全グループメンバーが警察庁保護下のもと移動となる。

・♯2【追いかけshadow】
…NMB48から渡辺美優紀、HKT48から指原莉乃がそれぞれ脱走

・♯3【Nice to meet you!】
…ちびーず達(ちびあいりん、ちびちゅり、ちびまなつ)登場。AKB48+SKE48収監される。

・♯4【ピノキオ軍】
…松村香織を矢神久美/桑原みずきコンビが救出。ちび玲奈登場。
愛李、ちびーず達を通じ事態の把握

・♯5【兆し】
…日本、『防衛権』発動。美優紀が愛李達を救出。
峯岸みなみ/多田愛佳/野呂佳代死亡。
謎の男登場シーン。

・幕間�@
…ちび玲奈登場背景及び美優紀との邂逅。謎の男達のシーン。

・♯6【Doubt!】
…秋元康以下スタッフ全員死亡。莉乃、篠田麻里子により救出。
麻里子に謎のメールが届く。
秦佐和子/小木曽汐莉登場。
美優紀、愛李が佐和子達と合流。
コメダカメラからちび玲奈が何かを感知。

つづき

・♯7【名古屋一揆】
…佐和子達の今までの経緯。
松井咲子による『裏切り者』の特定。
大阪にミサイル。
謎の組織“Razing”による日本占領宣言。翌7:43迄に愛李を差し出すこと引き換えに世界に空気感染ウイルスを撒き散らす事を宣告。
『Team GJ』結成。

・♯8【否定のレクイエム】
…裏切り者＝菅なな子。秋元才加死亡。
なな子による収監メンバーへの“空気媒体形式のナノデバイス型マイクロチップ感染”発動。
TeamGJヘリコプター前到着。
佐和子による小木曽汐莉の裏切り者断定。汐莉の身体に爆弾とGPS。
汐莉を貶めた？黒幕登場。

・♯9【涙の湘南】
…汐莉を脅していた黒幕＝田中若葉
黒幕サイドの白衣の男の名前＝井手口淳平
汐莉の身体の爆弾外れる
久美、みずき死亡。あ
上記二人以外のTeam GJヘリにて東京へ


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前スレで♯10が出だしの途中で落ちてしまって中途半端だったので、次から前スレ分と重複してしまいますが♯10【嘆きのフィギュア】の最初からまた投稿させて頂きます。

他の所での貴重なご意見でブログに移行した方がいいのでは…との声もあがっております。
実際はその方がいいんじゃないか、と私自身も思います。
私情になってしまう且つこんな事を書くのも如何かと思いますが医者からは再発の場合、予後や快復の確率はハッキリ言って芳しくない、万が一の覚悟をしておく準備は出来ますか？と言われました。
ですが同時に諦めずに闘うなら、私(＝担当医)も全力で貴方を支えます、とも言ってくださいました。
着地点もよく見定めてないまま始めてしまったこの駄作のスレ小説を保守してくださって(自惚れだとは思いますが)続きを待ってくださる方がいる。
この事が病気が再発してしまった中での今の私の生き甲斐というか、頑張ってまた諦めずに闘おうと前向きな気持ちにさせてくれる要因のひとつなんです。
スレで小説を続けさせて頂く事、かなり個人的なワガママが強いのですが(笑)、またよろしければ引き続き御愛顧の程よろしくお願い致します。
再三になりますがこのように新しくスレ立てをして頂いた>>1さん含め保守民の皆様、改めてありがとうございます。

そして余談になりますが…
Merry Ch“u”ristmas！・Θ・)♪
(メリーちゅりスマス)

【♯１０：嘆きのフィギュア】


ー窓ガラス 泣いている 人事の街並…


不意に、この寡黙すぎる空間でパソコンのキーボードを叩く彼女ー菅なな子の脳裏にとある曲のワンフレーズがリフレインされた。
それはワンフレーズで終わることなく、自身の脳が勝手にメロディーを追いかけていく。

ー今 誰と一緒なの？ 寂しさはネガティブ…

それはこの曲がかつて、なな子が担当したユニット曲だった為か、それとも。

ー忘れられた瞬間を埋められず 今 孤独の鎖に縛られる…

今まさに自身の胸中に抱く感情そのものを映している為か。


「…私は、嘆きのフィギュア…」


なな子の記憶の引き出しから、あの時の光景が無意識に引き出された。



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



遡る事、現在より一週間程前であっただろうか。



「ーおい、どういう事だ！」

レッスン帰りの自宅にて入浴を終え軽くストレッチをしていたなな子の耳に聞こえた自身の父のー恐らくは電話越しに誰かに非難の矛先を向けた声。
普段なら父親を含めた家族の電話など特に気にも留めない彼女であったが、何故かこの時だけ無性に気になってしまった。
とはいえ何となくであるがきっと他の家族や人間に聞かれたくない内容なのだろうと直感で感じた為、なな子は気持ち忍び足で父の声がした書斎の方まで歩みを進める。


その選択が後の自身の進退を大きく左右する事になるなど、この時微塵にも思っていなかった。


(お父さん…？)

「…お前、自分がした事がどういう事か分かっているのか…？」

いつもは温和な父の口調がいつになく棘がたっている、というより、とてつもなく険しい。
ドアの前で聞き耳を立てている状態の為、表情を窺う事は出来ないがその強い語尾から憤慨している父の顔が容易に想像できる。

突然、無意識に駆け足に脈を打ち出す心臓。
なな子の背中に何故か得体の知れない悪寒が走った。

「ー…分かった、もういい。今からそっちに行く！いいか、私が行くまで何もするんじゃないぞ！」

きてたー！
俺は書き終わるまでずっと保守民だからねガンバれほしゅ

保守

>>12

例えるならズシリと響くような、それでいて噛みつきそうなトーンで響いた父の声。
なな子は咄嗟に廊下の先の柱に身を潜める。
途端勢いよく飛び出す鉄砲水のように書斎の扉が蝶づかいが軋む音を伴って開かれた。
自分の娘が今しがたの電話を聞いていたとは露知らず、仕事用のカバンを携え一目散に玄関先にかけてあった自家用車のキーをぶんだくるように取り、慌ただしく今度は玄関の扉を開ける。
それからものの十秒もせずに響く馴染みのあるエンジン音。
急発進する際特有の金属が擦れるあの甲高い音を置き去りにして父は車で家を出ていったようだ。

一瞬だが垣間見えた父の横顔は神経を張り詰めたように眉を寄せ、唇をやや蒼ざめワナワナと震えさせていた。

(何があったんだろ…)

その時再び彼女を襲う得体の知れない、背中に走る戦慄。

(……)

他の家族は出先中の為、今しがた父が出ていった故に現在はこの家になな子ひとりだった。

(…ダメだ、やっぱり気になる…ちょっと様子見に行ってみようかな…多分仕事場だろうし…)

なな子はしばしの間黙考した後、部屋に戻り外出の準備を始めた。








(…どこにいるのかな……)

あれからタクシーを捕まえ、７割７分５厘程の確証を持って父親の仕事場へとタクシーを向かわせればビンゴ、夜間出入り口のやや手前側ー父が運転していった車が停められてあった。
なな子はそこでタクシーから降り、早足で明かりの漏れる夜間口へ向かう。

>>15

普段なら夜間でも常時警備員が常駐しているはずの警備室には誰もいなかった。
ただそこのパイプ椅子には乱雑に脱ぎ捨てられた感が漂うー恐らくはここの警備員の物であろう警備帽が存在していた。
その事になな子が気付く由もなかったが。


「あれ…？誰もいない。変なの」

５秒前までのなな子の脳内では警備員にどうやって理由を付けて中に通してもらおうとするかシュミレーションしていたがいざそこを覗くと肩透かしをくらったように声を漏らした。

そこでまたもや訪れた背筋のゾクッとした感覚。悪寒。
それは先の自宅の時よりも明瞭なものだった。

(……！)

何かに急かされる感覚に見舞われながら、なな子は歩幅を徐々に大きくしながら通路を進んでいく。
警備室を通過してから８秒ほど経過した所で彼女の視界には左右に分かれた通路と上下に繋がる灰色がかった階段がそこに鎮座している光景が目に入った。
夜間の為か、若干薄暗さを漂わせる屋内の蛍光灯。

父親がこの広い建物のどこにいるのか皆目検討もつかなかったが、なな子は自分の直感を頼りに階段を下りていく。

(こっち、かな…？)


やや踵が擦り切れている位には履きつぶしている、自身の足形にフィットしているスニーカーの靴ひもを見ながら階段を１フロア分降りれば必然的に今、彼女がいる階層は地下一階。
最後の一段を降りきったと同時に彼女の耳に飛び込んできたのは、あの時と同じ、いや、あの時よりももっと怒気を含んだー父親の怒声だった。

なな子の直感は鋭く、正しかったようだ。
急いで、けれども極力足音は立てずに声のする一室へと足を向ける。
近づくにつれ明瞭に耳に飛び込んでくる父の怒声。
それに比例してか何故か脈打つ鼓動。
そして背筋に再度ふりかかる悪寒。
一階フロアよりも更に気持ち薄暗い感がするのは、蛍光灯の放電管がジリジリと立てる無機質な断続音のせいだろうか。

閉め切られていないその一室の扉からは、朧気に蜃気楼かの如く淡い光明が廊下に向けて射し込まれていた。
なな子は自宅の時同様、ドアの側で聞き耳を立てながら恐る恐るその隙間から中の中の様子を窺う。
一番最初に視覚情報として彼女の視界に映った、安っぽいラベルの為かなんともいかがわしい雰囲気を漂わせた解読できない文字の薬品が妙にきな臭い存在を放っているように思えた。

>>16

「ーふざけるな！私は絶対に許さん！一体何の真似だ！？」

明瞭に聞こえた父親の怒声になな子は反射的に身体をビクッとさせる。

「ヒャハハハハハァ…何の真似もナニも…使いたいから使う、ただそれだけさァ…」

どうやら父は誰か第三者と言い合いをしているようだ、となな子の脳がそう処理するよりも先に、今しがた鼓膜を震えさせた粘着質な気持ち悪い笑い声に鳥肌が立ったのを彼女は感じた。

「ふざけるな！用途次第では被害が出るのは確実だぞ…そもそもこれはロボットテクノロジー理論からの医療現場目的の開発だったはずだ！
それに、とうに袂を別ったお前が何故この事項を知っている？入場パスコードもどうやって知り得た！？」

「オイオイ、そんなに熱くなるなよなァ〜？それに俺の元々の得意分野は覚えてるだろ〜？ハッキングは俺のお家芸だぜ？」

なな子の視界の隅にかろうじて捉えられている父親の拳が、癇癪を起こしているかのようにせわしなく怒りをその手のアクションで表現されていた。
そしてその横顔は、真っ赤に気色ばんで憤然としていてー現在進行形で言い合いの相手、気色悪い笑い声をあげていた男へと向けられている。
その男は到底一般的なイメージの白衣とはかけ離れた所々ほつれた薄汚いそれを身に纏っていた。
そしてその男の白衣にだらしなくぶら下がっているネームプレート。

「っ…先週のサイバーウイルスはお前だったのか…！井手口！」

今しがた父が口にした井手口ー“イデノクチ”と呼ばれた気色悪い男のネームプレートには“井手口淳平”と書かれていた。

「ご名答ォ〜」

「何が目的なんだ！？答えろ、井手口！」

「目的ィ？んなもんお前にバカ正直に言うと思うかァ？」

「貴様っ…」

その男ー井手口淳平、とネームプレートに刻まれている人物は父親が激昂しているのを楽しんでいるかのように、また粘着質な気持ち悪い笑い声をあげる。

>>17

「ひひひ…ヒャヒャヒャ……
“空気媒体を用いた人体へのナノデバイス型マイクロチップ埋没・介入理論”…こんな事を閃いて実行に移すなんてお前はやはり天才だねェ〜」

彼の剥き出た歯茎は唾に塗れてその声同様に気持ち悪い程に光り、そこから顔中へ狡猾さがぐんぐんと広がっているようだ。
ヒラヒラと、いささかだらしない動作で自身の手中に納めている何かのデータ媒体ーUSB状の物体を父に見せびらすようにその存在を示して見せた。
なな子には見えないが、そのUSBには父親の筆跡で先刻この男、井手口が発した
“空気媒体を用いた人体へのナノデバイス型マイクロチップ埋没・介入理論”
と共に、“SAMPLE:R-warning”
と明記されている。

「、やめろっ！それはまだ臨床もやっていない試作段階だ！」

父は井手口の手中にあるUSBを視認した途端血相を変えて激高した表情から一変、蒼白な顔色を携え彼に飛びかかった。

(ーっ…！)

なな子の背中に再三として訪れた、冷や汗が出そうな程の悪寒。
今度は今まで以上に明確に“ゾクッ”と、形容詞が実際に飛び出そうな位、それは衝動的に彼女の全身を駆け巡った。




そしてその予感はーこの後、的中してしまう事になる。




「やめろと言われてやめる程オレはお人好しじゃないんでねェ〜。
…あと必要なのはお前の指紋データさ、」

井手口はそこで言葉を区切り、代わりに薄汚れた白衣の下からボタンらしき物がついた何かの物体を取り出した。
次の刹那、鳴り響くー瞬間の鈍い重低音と衝撃。
瞬間であったがなな子は聞いた事がない、鼓膜が耳の中で踊り狂う程の撃音に思わず耳を塞ごうとしかけたー

「ーあっ……」

しかしそのアクションをとる事はしなかった、いや、出来なかった、というのが正しいのかも知れない。
何故なら自身の耳を塞ごうと手を伸ばしかけた瞬間に彼女の視界に飛び込んできたー。

>>18

ー“ドサッ”

擬音で表現するとなるとこんな表記だろうか。

ーぉ、父さ、ん…？

声に出すべきその一言も、金魚のように口をパクパクするだけで声帯がうまく動かないのか、声が出ない。

「…ガッ……き、さ、ま…」

依然金魚の真似事のように口の開閉動作を繰り返しているなな子の視線の先にはー父親がうめき声をあげながら、カビ臭いコンクリートの床に仰向けの状態で寝転がっていた。

「ヒャハハハハ…簡易型で試しにやってみたが…案外言うこときくもんだねェ〜」

井手口が気持ち悪い笑い声をあげながら、やや満足げにポケットにボタンのついた塊をしまう。
彼の肩越しの向こう側には銃口から僅かな火薬の匂いを漂わせた拳銃を構えた、帽子を被っていない状態の警備服を身に纏った男性が立っていた。

なな子は知る由もないが、この男性は先の警備室で帽子だけ椅子に置き去りにしていたここの警備員である。

拳銃を持ったまま直立不動の男は鉄火面を被ったままの如く硬直したようなのっぺらぼうな顔つきで依然佇んだままであった。
対照的に井手口の顔はというと先よりも遙かに歯茎を剥き出しにして一層の気色悪さを強調させつつ、床に仰向けで転がる父親ー肋骨の左下辺りから鮮血を滲ませながら悶えるーをなめ回しながら侮辱するといった器用な表現が妙にしっくりくる目つきで言葉を紡ぐ。

(祈願・ω・保守)

(ほ・ω・す)

ﾌﾞﾊ保守

ほしゅ☆

おはよー

落とさせんよ

ほしゅ

保守

保守

こんばんわ〜

保守

(・∀・＞)☆

おはーん

(ほ・ω・す)

ほ

ほーしゅ

ほす

(゜ー゜夏)保守

おはよーさむい

(●'ｗ'●)

保守

コンテストにだすと馬鹿にされるレベルの作文

あぼーん保守

>>44
妬み僻みはみっともない

>>45
アンカー間違ってるぞwww

ほしゅ☆

ブログでもやってくれないかなー保守

あげ

(ぼっち・ω・ほしゅ)

(眠い・ω・保守)

(あさ・ω・保守)

ｱｲﾘﾝ

ほしゅ

保守ー！

・Θ・) ホシュ

>>19

「先週のハッキングの時に多分お前のバカな部下だろうなァ？ご丁寧に“簡易型サンプル”データも共有フォルダに保存してくれてやがってたからハッキングするのも朝飯前だったぜェ？」

言いながら井手口は拳銃を持ったまま佇む男を親指で得意そうに指す。
恐らくはその簡易型サンプルーの被験体、という意味だろう。
なな子はその被験体が携えているー今しがた父親を現在の状況に追いやっている犯人ともいえる存在を認識した瞬間、亀のように手足が縮む感覚が自身の背中を震え上がらせた。

「…目的、っは何だ…、まさか…」

額に脂汗を滲ませながらも井手口を険しい目つきで睨む父のその先の言葉を悟ったのだろう、彼は依然としての気持ち悪い顔つきのまま、自身の白衣のとある箇所ー先刻父親が掴んだのであろうそこに何かの薬品をふりかけた。
それからものの数秒もせずにそれは半透明な白色状の固形へと変化する。

「お前が今勘づいた通りさァ〜って訳でお前の指紋も貰ってくぜェ〜？」

ペリッ、とこの場にはそぐわない位の小気味良い音を響かせてそれは井手口のポケットの中に収まった。
その流れで彼は倒れている父親の所へと足を向けたかと思うと、撃たれた箇所ー鮮血が滲んでいる所を容赦なく薄汚れた白衣同様、清潔感が感じられない革靴で踏みにじる。

「、っが…！」

父の心底辛そうな短い叫びになな子は思わず自身の手で耳を塞ぐ。
井手口はそのままグリグリと傷口をなじりながらさもご満悦な表情を浮かべ、饒舌にその気色悪い歯茎を見せながら語りだした。

「冥土の土産にでも教えといてやるぜェ〜。俺が組んだ相手が近々デッカイ事を目論んでてなァ？その為にお前の発案したアレが必要だったんだよォ〜。
で、簡易型サンプルを使ってこいつにソレをデータハッキングして取り出すように指示を出したのさァ。
何せ全セキュリテイはこいつがいる所で管理してる訳だろ？だからコレを手に入れるのは至極簡単だったぜェ〜」

先程なな子の視界にも入った“SAMPLE:R-warning”と書かれたUSBを再度見せつけるようにヒラヒラを取り出しながら彼の饒舌はまだ続く。

キター

保守民の皆様、いつもたくさんの保守ありがとうございます(^∀^)ﾉ
三日ほど間隔が空いていたにも関わらず皆様の保守のお陰でスレが続いていて嬉しく思います。
さて、実はアメブロさんの方でもこの駄作小説を投稿する事に致しました。以下がリンク先です。
http://s.ameblo.jp/rinsuke-praiseworthy/
(※以前スレに投稿した内容を見直して一部加筆、修正を加えております)

もちろんこのスレも、せっかく立てて頂いたのでスレが埋まるまで更新させて頂きたいと思います。
以前にも書かせて頂いた通り、このスレでも小説を続けさせて頂く事が今の私の生き甲斐でもあります。本当に個人的なワガママで申し訳ありませんが引き続き御愛顧の程、よろしくお願い致します。

あともう少しで新年ですね。2014年も皆様にとってひとつでも沢山の素敵な笑顔が増えますように…(^∀^)ﾉ
御体の方、御自愛くださいませ。

ブログキター保守

(保・ω・守)