1 :
アキババクシンオー:
11月1日 午後23時15分
「あれ?ここどこ…?」
目を開けた白石麻衣が起き上がる。見えたのは天井にぶら下がるライトの光。そして、倒れているメンバーの姿だった。
「ちょっと。さゆりん起きて!ねぇ起きてって!!」
白石は隣で倒れていた松村沙友理の肩を持ち、揺らしながら起こす。しばらくして気がついたのか松村の目が開く。
「まいやん。ここどこや?」
松村が目を擦りながら起き上がる。
「分かんない。見回しても何にもないし狭いし…」
「ホンマや。窓も何もないやん!!閉じ込められたんか?」
松村は混乱し壁を拳で叩きつけた。ドンドンと響く音に倒れていたメンバーが次々に起きだした。
「え?ここは一体…」
「何か狭いし気持ち悪い」
「もしかして私たち監禁されてるの!?」
メンバーらが次々に驚いた表情をしている。全員が周囲を見渡すも出口らしいものは何も見えなかった。
「私たちどうやら閉じ込められたみたいだね」
白石がそう呟くと誰もが青ざめた表情になった。
2 :
名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 00:43:45.82 ID:APBZUreM0
11月2日 午前8時38分 警視庁特命係
「おはようございます」
警視庁特命係の甲斐享が部屋に入ると札を裏返す。もう特命係に入って一年以上が経過してきてすっかりこの環境にも慣れてきた。
「おはようございます」
特命係係長で唯一の上司、同僚である杉下右京は自分の席で紅茶を飲んでいた。毎朝必ず見る光景である。
「暇か?」
警視庁組織犯罪対策部組織犯罪対策第5課長の角田六郎がそう言って入ってくるなり自分のカップを持ってコーヒーメーカーからコーヒーを注ぐ。
これも日常の光景である。
特命係は組織犯罪対策部組織犯罪対策第5課内の端にある一室を間借りしているような状態である。
角田は暇を持て余すのにこの場を上手に活用している。
「そういや昨夜晴海で殺しがあってしかも巻き込まれたアイドルが数人行方不明になっているらしい」
「そりゃ結構ヤバイっすね」
甲斐と角田が話をしていると右京がカップを机に置いて立ち上がる。
「カイト君。行きましょう」
右京はそう言うと早歩きで部屋を出た。甲斐も後を追う。
3 :
アキババクシンオー:2013/10/31(木) 00:45:13.26 ID:APBZUreM0
11月2日 午前8時56分 警視庁鑑識課
「被害者は赤坂直之34歳。東京ドライビングサービスの社員です。業務は主にバスの運転でこの日は乃木坂46のメンバーの送迎を請け負っていました」
鑑識課の米沢守が情報を書き込んだホワイトボードを前に被害者の遺留品を右京に見せて説明している。右京は被害者である赤坂の血染めのカッターシャツを見ている。
「ところで気になってたんですけど何すか乃木坂46って…?」
甲斐がホワイトボードを見て尋ねる。
「おやおやカイト君。君は乃木坂46も知らないのですか?」
「じゃあ杉下さんは知っているんすか?」
「もちろんです。カイト君はAKB48ぐらいご存じですよね」
「当然ですよ。まあ全員の顔と名前までは一致しませんけど」
「そのAKB48の公式ライバルとして誕生したのが乃木坂46です。
何故このようなネーミングになったのかと申しますと乃木坂というのは彼女たちを運営する大本であるソニーミュージックの本社ビルの所在地にちなんで。
46とは48より少なくても彼女たちより上であるということを込めてその名になったのですよ」
右京が冷静に乃木坂46の経緯を説明する。それを聞く甲斐は少し引いていた。
「いやぁ警部殿がそこまで詳しいとは思ってもいませんでした」
「いえ。彼女たちは今とても勢いのあるグループですからねえ」
右京と米沢は乃木坂について少し語り合っていた。
4 :
名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 00:45:36.61 ID:BcOzbHCw0
以下、好きな相棒のキャラ
5 :
名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 00:49:12.54 ID:Jf70EXtJ0
亀山「乃木坂と聞いて飛んできましたよ右京さん!」
6 :
アキババクシンオー:2013/10/31(木) 00:51:36.79 ID:APBZUreM0
「ところで行方不明となったメンバーの情報は?」
甲斐が話題を変えたい一心で米沢に尋ねる。米沢はハッとして机にあった写真を手に持つ。
「そうでした。現在行方不明になっているのは秋元真夏さん、生田絵梨花さん、生駒里奈さん、桜井玲香さん、白石麻衣さん、
橋本奈々未さん、星野みなみさん、松村沙友理さんの八名です。彼女たちは昨日バラエティ番組の収録で晴海のスタジオにおり、それを終えてレッスン場へ戻る途中で襲撃されたものと思われます」
米沢がそう言うと彼女たちの写真を一枚ずつホワイトボードに貼る。
「つまり目的は彼女たちの拉致。だったら何故運転手を殺害したのか?」
「恐らく突発的だったのでしょう。赤坂は元柔道部で以前は警備員の職に就いていましたから抵抗したのでしょう。それで殺害した。犯人にとっても計算外だったに違いありません」
甲斐の疑問に右京が答える。
「いずれにせよ目的のほどは私にも分かりかねます」
「ええ。まずは何故彼女たちが消えた理由を見つけなければいけませんね」
右京はホワイトボードに貼られた写真を見つめる。
7 :
アキババクシンオー:2013/10/31(木) 00:52:38.58 ID:APBZUreM0
11月2日 午前9時23分
「ちょっと何コレ?」
生駒里奈が一台のノートパソコンが置かれているのに気づく。生駒は恐る恐るパソコンを開くとパソコンは起動した。しばらくすると画面が明るくなった。
「乃木坂46ノミナサン。オハヨウゴザイマス。ヨウヤクキガツイタヨウデスネ」
いきなり電子加工された声が聞こえた。それを聞いた8人全員がパソコンの前に集まる。
「ちょっと!ここはどこなの!?」
生田絵梨花がパソコンの画面に向かって声を荒げる。
「生田サン。マアソウ興奮シナイデクダサイ。大丈夫デス。ヒトツゲームヲシテイタダケレバカナラズタスカリマス」
「え?何で…」
誰もが唖然とした。まさか見られている?誰もが周囲を見渡す。
「皆サンガワカラナイ場所カラ監視シテイマス。探スノハ無駄デス。ソレヨリモ皆サン。今カラココカラ出ル為ノゲームニツイテ説明シマス。一度シカ言イマセンカラヨク聞イテクダサイ」
犯人の声に全員が画面の前に集まった。
8 :
アキババクシンオー:2013/10/31(木) 01:01:44.08 ID:APBZUreM0
「デハルールヲ説明シマス。今カラ皆サンノ中カラオ一人犠牲ニナル方ヲ選ンデクダサイ。
期限ハ今カラ46時間後。ツマリ11月4日午前7時30分マデデス。モシ決メラレナカッタリ下手ナコトヲスレバ全員死ンデモライマス」
犯人の言葉に誰もが驚く。到底受け入れられるものではない。
「ふざけないでよ!誰かを生贄にしろって言うの!!」
桜井玲香が怒鳴りつける。
「ソウデス。デキナケレバミナサンノ命ハアリマセン」
犯人は淡々と答える。それが余計にメンバーの怒りを増幅させる。
「イイデスカ。ミナサンハ人質デス。ミナサンヲ生カスモ殺スモ私次第デス。ミナサンガココカラ出ルニハ私ノ言ウコトヲ聞クシカアリマセン。分カリマシタカ?
サテ、私ニ刃向カウ暇ガアッタラ一刻モ早ク一人ヲ選バレタ方ガヨロシイノデハアリマセンカ?デハ、マタオ会イシマショウ。アト、食事ハ奥ノ箱ニ缶詰ガアルノデ好キナトキニドウゾ」
「ちょっと待ちなさいよ」
白石が呼びかける。
「何デショウカ?」
「あんた一体何者なの?何でこんなことを…」
「目的ハ今教エラレマセン。デスガ私ハ事情通トイイマス。ソレデハ…」
事情通はそう言うと回線を切断した。メンバーは未だに事情通の要求を理解できないでいた。
9 :
アキババクシンオー:2013/10/31(木) 01:08:15.25 ID:APBZUreM0
11月2日 午前10時0分 警視庁特命係
「警部殿、大変です!」
米沢が慌てて部屋に入ってきた。
「どうしたんすか?そんなに慌てて」
甲斐が笑いながら米沢を見る。
「は、犯行声明が来たんですよ!!パソコンをお借りしますよ」
米沢がそう言うとUSBメモリを取り出してそれを右京のデスクに置いてあるパソコンに挿した。
メモリから掲示板のサイトを開き、URLの書かれたのをクリックすると自由に投稿できる動画サイトのページが開いた。
『ファンノ皆様。私ハ事情通トイイマス。コノ度私ハ乃木坂46ノメンバー8名ヲ拉致シマシタ。
コノ8名ノナカカラ一人不必要ナメンバーヲ皆様デ決メテイタダキタイノデス。
下記URLノ投票サイトデ不必要デアルト思ッタメンバーノ名前ヲクリックシテ投票シテクダサイ。多ク選バレタメンバーニハ死ンデモライマス。サア皆様デ乃木坂46ヲ変エマショウ』
動画は最後に閉じ込められているメンバーの様子を写して終わった。それを見た誰もが怒りを覚える。
「一体こいつ何がしたいんだよ」
「ファンを使って人の死をゲームのように楽しんでいるようであるならそれは到底許されるべきではありません。カイト君行きますよ」
右京はそう言うと部屋を出ていった。
10 :
アキババクシンオー:2013/10/31(木) 01:14:46.33 ID:APBZUreM0
11月2日 午前11時42分 警視庁中会議室
「まだそのサイトは削除できないのか!!」
警視庁刑事部長の内村完爾が中央に設置されたテーブルに置かれたマイクで怒鳴りつける。
それを隣にいる刑事部参事官の中園照生が耳を塞いでいる。
「も、申し訳ありません。只今削除を要請しているのですが…」
「うるさい。とっとと消して犯人を見つけ出せ!」
捜査員の言い訳にすら耳を貸さないほど立腹している。
こっちの気も知らないでただ怒鳴りつけるだけで本当に管理職というのはめでたい立場だ。
捜査員の誰もがそう思いつつも自分の与えられた職務を遂行している。
「こっちは殺しのヤマを追っているのに何で俺たちが乃木雑魚だっけ?そんなアイドルのネーチャンたちの搜索なんかやらなきゃならねぇんだよ」
「仕方ないじゃないっすか先輩。ホシが彼女たちを拉致しているのは事実なんですから。あっあとそれに乃木坂。何ですか乃木雑魚って?」
警視庁捜査一課の芹沢慶二が笑うと同僚である伊丹憲一が平手で芹沢の後頭部を叩く。
「うるせぇんだよ。全く今回のホシは何考えてやがる」
伊丹はイライラした表情で拉致された乃木坂メンバーのデータが書かれた書類を机に叩きつけた。
11 :
アキババクシンオー:2013/10/31(木) 01:37:10.50 ID:APBZUreM0
11月2日 午後12時1分
「ねぇあの話だけど…」
しばらく沈黙していたなかで話を切り出したのは意外にも星野みなみであった。
「あの話ってまさか事情通のこと?あんなの絶対に騙されない。私たちが消えたことで警察も動いているはずだしきっと全員ここから出られるから」
桜井が星野の右肩に手を置いて話す。
「そうだよみなみ。日本の警察って優秀らしいしきっと見つけ出してくれるよ。だからあんな事情通の言うことに惑わされちゃダメ。絶対8人全員でここから出るの」
「そ、そうだけど…。でも何か不安で」
星野はこの中でも最年少である。
その星野が不安に怯えるのは誰もが理解できた。
自分たちでさえ同じ立場にあるのだから。
でも、今自分たちができるのは星野の不安を取り除いて希望を捨てないことだ。
そういう思いが彼女たちを平静に保てる唯一のモチベーションとなっていた。
「とにかく事情通なんかに負けない。誰ひとり失ってたまるもんですか!」
白石がそう言うとみんなが頷く。さっきまで不安で涙していた星野も涙を拭って賛同してくれた。
「そう思ったらお腹すいたわ。何か食べへん?腹が減っては戦はできぬやで」
松村がそう言うとボックスに入っていた缶詰を取り出して食事を始めた。
おもしろくねぇんだよ
立て直すなカス
13 :
名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 03:03:02.83 ID:+RX7TSv80
ほ
14 :
名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 04:35:18.85 ID:+RX7TSv80
し
15 :
名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 05:22:51.18 ID:yxqZsPlDP
そっとじ
16 :
名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 05:35:30.43 ID:KiAD7Y/yI
??「僕にはどうにも理解できないんですよ。
一体この
>>1はどういう考えでこんな妄想をしゃべっていられるのかと」
17 :
名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 06:15:44.10 ID:+RX7TSv80
作者さんお疲れ様です
続き楽しみにしてますのでまたよろしくお願いします
18 :
名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 10:25:05.84 ID:BPuGxNSQ0
とりあえずまだ少しキャラが活かせていない気がする
でもこれからだし期待してるよ
全然ダメだよカス杉上
乃木坂の評判落としたいのかな?また落ちろ
20 :
名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 11:29:53.96 ID:JugsQeci0
あげ
21 :
名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 12:01:46.34 ID:xDLJ3crO0
お昼
22 :
名無しさん@実況は禁止です:
保守