古川愛李の長い1日

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1駄作作者 1
SKE48が誇る安心安全の変態、あいりんこと古川愛李が好きすぎて思い付きで書き始めしまいますた。他支店メンバーも出演します。
長編小説ってか小説書くの初めてなので文才皆無です。それでも良い心優しい方保守して貰えると嬉しいです。

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古川愛李の長い1日
〜変わらないこと。ずっと仲間なこと〜


うだるような暑さも徐々に薄れ、気づけば袖口を秋風が通り過ぎる季節に差し掛かっていた。
これは、そんな時に起きたとある安心安全の変態を自称する人物の物語―。

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【プロローグ:over ture】

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―遠すぎず、近すぎず、一定の間隔で雷天気特有のあの重低音が空に鳴り響いていた。

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「はいOKでーす!SKE48さんお疲れ様でしたー」

「「「ありがとうございましたー!!」」」

??


ここはとある音楽スタジオの控室。


端やJCに見える女子から年相応、若しくはそれ以上の大人感をなびかせる女性まで、弱冠20数名。
よもやこの人数にはいささか狭いのではないか―と思える程の熱量が今この空間にひしめき合っている。


それもそのはず。何て言ったって彼女たちは今の今までその可愛らしい、だけども爽やかな衣装に身を包み音に合わせ歌い、踊っていたのだから。

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SKE48。

??


東京の秋葉原を発祥としたアイドルグループ、“AKB48”の支店として2008年に名古屋・栄に誕生した姉妹グループである。
2駄作作者2:2013/10/20(日) 05:48:52.15 ID:+UpGEsEE0
疲れたー、お疲れー、差し入れあるよー、今日雷警報出てたねー、おへそとられないようにしなきゃねー、次ラジオ収録だからお先でーす。


様々な雑音と会話が飛び交う中、

?

?

「…ん?ぬ、ぬおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ」

?

およそアイドルには似つかわしくないオッサンのような地鳴り声が控室に轟き渡った。

?

声の震源地にはよく某掲示板で見かける『orz』そのままのポーズで落胆しているオッサン―いや、SKE48メンバーの1人の姿があった。


安心安全の変態を自負するチームKUメンバー、“あいりん”こと古川愛李だ。

?

「ちょっとあいりんうるさーい!」


愛李の叫びに奇声ではないが突っ込みを入れるのは愛李と同じくチームKUメンバーでありキャプテンの“ちゅり”こと高柳明音である。

この明音と愛李のコンビが俗に『古柳』という名称でファンの間では有名であるらしい。
3名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 05:49:25.76 ID:LiNXf8/W0
4駄作作者3:2013/10/20(日) 05:53:18.97 ID:+UpGEsEE0
「わ、我のiりんpodちゃんがあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…ちびあいりんの新作コンテも入れてたのにぃぃぃぃぃ」

嘆く愛李が向けている視線へ目を這わすと、(古川曰く)“iりんpod”…一般的には『ipod touch』で知られる機体が見るも無残にパキッと効果音でも出そうな程気持ちいいくらい、画面が割れた状態で床に転がっていた。

俗にいう『詰んだ』状態である。

「何でそんなとこに落としたんですか…」

ほんの少し同情(憐みともいう)をにじませた声色で愛李に突っ込むのは先日本店のAKB48チームBから兼任で来たチームKUの“みなるん”こと大場美奈。
(余談だが愛李により“コロちゃん”というキャラで早速あいりんと愉快な仲間達ワールドにキャラ付されたらしい)

「そりゃあこんなに人数いるんだもん。踏まれるよ。人間だものテンキューまたお買い上げください!」

某有名な詩人よろしくの言葉を用い何やらよくわからない喩を表すのはチームSの“ゆりあピース”こと木崎ゆりあ。

「i podは人間じゃないモコ」

こちらはモコ族とか言われるチームKUの“もこ”こと加藤智子。

「てかそのiりんpodってネーミングセンスはどうなのか」

腕組みをしながらそう突っ込んでいるのはチームS及びSKE48のキャプテンを務める“にしし”こと中西優香。
5駄作作者4:2013/10/20(日) 05:54:30.86 ID:+UpGEsEE0
「あいりん落ち込まないでー?そーれ、勇気凛々、あかりんりん♪」


このキャッチフレーズでお馴染みの時給5万円に匹敵する神対応、チームKUの“だーすー”こと須田亜香里。


「iりんpodちゃん美味しそうですねknkn」

食べ物あるところにknknあり、KDでお馴染みチームSの“knkn”こと大矢真那。


「お腹すいたー。あ、苺だーワーイ」


もはやアウトオブ眼中で差し入れの苺を笑顔でパクパク食しているのはアイドルキラー、チームSの“まなつ”こと向田茉夏。


「っていうかそもそも何処にそのipodしまってたの?近くにテーブルもないしこんな床のど真ん中にはよっぽどあいりんがおバカじゃない限り落とさないでしょ?」


メロンパンをもしゃもしゃ食しながら愛李に優しく、だども何か微妙にdisってる気もしてならない言葉を発するのはチームEキャプテン、“玲奈(ひょん)”こと松井玲奈。

余談だが愛李が心底愛してやまない人物らしい。


「あいりんの嘆き姿カメラのシャッター押ししゃった〜♪」

毎度のギャグはご愛嬌、SKE48の若きエースのチームS、“じゅり犬”こと松井珠理奈。


ギャーギャー。ワーワー。


その後も其々からの突っ込みや発言が鳴りやまずプチお祭りモードに。



「…キィィィィィィィ−−−−−−−−!!うるさ――――――い!」



怒号とともに巷で有名な明音による“ちゅり説法”が始まった。
6駄作作者5:2013/10/20(日) 06:01:22.93 ID:+UpGEsEE0
「あうう…古川は本日もう再起不能であります…」


(最悪だ、これお気に入りのカーディガンなのにポケットに穴が開いてたなんて。そしてiりんpodも踏まれて壊れちゃったし。
Wパンチだよ古川。今日の占いきっと最下位だったんだろうな。アハハ…
いや、トリプルパンチか。ソーイングセットもこんな時に限って行方不明だし)



いつもなら携帯しているソーイングセットを今日に限って忘れてしまっているようだ。


はぁ、と愛李の唇から無意識に溜息が零れる。







「ほら、貸して」

「へ?あ、ちゅり」


先程のちゅり説法で日頃の鬱憤も発散できたのか、今はどうやら菩薩モードの明音が自然に愛李の隣に腰かけた。


「穴が開いてるんでしょ?ポケット」

「え、ああ、うん」


そう言ってこれまた自然な手つきで愛李からカーディガンを受け取った彼女はおもむろにポーチから小箱を取り出した。


「ソーイングセット持ってるから縫っとくよ。そのカーディガン、気に入ってたんでしょ?」


「うん、まぁね」



気に入ってるどころか古川的にはベストカーディニストですよ。と愛李は玉留めをしている明音の手つきを見ながら思う。



(ちゅりは覚えてないかもしれないけど、このカーディガンは―)

?
7名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 06:07:40.02 ID:L9AMPKru0
私怨
8駄作作者6:2013/10/20(日) 06:08:01.04 ID:+UpGEsEE0
「―ん?てか、何で穴開いてるって知ってんの。私だって今気づいたのに」


「あいりんさぁ、ポケットがついてる服着てる時右手は絶対突っ込んでる癖あるの気づいてた?多分そのせいだよ穴開いちゃったの」


「え、そーなん!?」


「そーなんですっ」


おおかた穴が開いちゃってるとこに手突っ込んでipodいじってたら落ちちゃった。ってオチでしょ、と動かす手は止めずに明音は笑った。


うおそれマジか。家に帰ったらポケットのついてる上着全部チェックしないと。と愛李は高速で頭の中の『今日することリスト』に追加した。



(うんでも、なんつーか、うん。これぞまさしく古柳の絆ってやつだねぇ。恥ずかしいから言わないけどさ。
あ、勿論玲奈さんも大好きだけど。あとゆっことまなつと花音とknknとぺんぺんと…要はみんなだけど)



そんなこと口に出したらやれスケコマシめ!と某花と夢で育ったらしい中身は乙女見た目は男子系女子なあの人と一緒にされるな、とあくびを噛み殺すふりをしてその台詞を呑み込んだ。
9駄作作者7:2013/10/20(日) 06:23:01.06 ID:+UpGEsEE0
「眠ってていいよ?」

「へ?」



チラリと愛李の横顔を見ながら明音は言う。



「今あくびしてたし。それに最近ちょっと疲れてるでしょ?」

「まぁ疲れてるのはみんな一緒でしょ」

「あいりんのとこ、今家族の人たち旅行中なんだっけ?」

「そーなんだよ、ったく、こんな可愛い娘一人だけ置いてドイツまで行きやがって薄情なチーム古川だぜ」

「チーム古川ってw」



愛李の表現に明音はつられて笑った。





一呼吸置いて明音が言う。




「これ以上眠そうにしてたらあいりんの顔がガチャピンみたいになっちゃうから。終わったら起こしたげるから、少し寝てな?」



ガチャピンみたいにとは失礼だな、と思うも人は意識した途端に一気に自覚するもの。

今回の愛李もそれは例外ではないようだった。



「あー、うん、何か眠くなってきたかも」


小さく笑った明音はほら、と左肩を出して愛李に促した。
長い付き合いだ、これが彼女なりの素直じゃない優しさって事をすぐに愛李は汲み取った。



睡魔には勝てず素直に明音の行為を受け取り、うとうととし出してゆっくりと瞼を閉じる。




耳元でトクトク聞こえる明音の緩やかな脈動に愛李の意識は夢の世界へと誘われる。
10名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 06:28:05.30 ID:W7nTjyPEO
自分のブログでやって下さいね
11駄作作者8:2013/10/20(日) 06:28:13.55 ID:+UpGEsEE0
(あーそういえばまだちゅりにお礼言ってなかったや…いっか、起きた時に言おう…あと帰ったら他の服のポケットも―)




―雷、やまないね。

―ね、やばいね。




どこかで誰かがそんなことを言っていた気がする。


しかしそれが誰が発したのか考える前にそこで愛李は意識を手放した。






?

これが彼女にとって、いや日本にとって長い、長い1日の幕開けになろうとは―誰も想いはしなかった。

?


※image BGM:
ドラマ『SPEC』サウンドトラック「Awkward Incidents」



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ここまでが【プロローグ】です。

恥ずかしながらまだ新規な為メンバーの細かい特徴や呼び方(年下でも一期生の先輩には敬語とか)も調べてはいますがあまり把握してないので心優しい方、
保守がてらそういった情報も教えて頂けたら幸いですw
あともし本文中て間違い等あればご指摘頂ければ嬉しいです

昼前後にまた次章書きに来ます(^∀^)ノ
?
12名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 06:49:12.71 ID:h1M5iUlc0
wktk
13名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 07:25:19.31 ID:qQR7sHc00
暇だな
14名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 07:25:46.40 ID:TUT68jq/i
支援ほしゅ!
15名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 07:47:12.21 ID:G9zdXK/o0
生暖かく見守ろうかと思ったけど
まさか同時進行で書いてないよね?せめてプロットとキャラ設定くらいはあるのかな?
意味のない改行と裁縫のプロの服を鳥さんが繕う時点で雲行きが既に怪しいんだがなww
16名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 07:59:50.92 ID:bUQSVpqbO
続き楽しみ
17名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 08:06:44.27 ID:LGVz12mi0
>>15
多分完結はしてないけどある程度話は書いていると思う
それにメン全員の特徴や呼び方をあまり把握できていないと主も言ってる
まぁそう言わず生暖かく見守ってやりなよ
18名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 09:45:52.75 ID:g55RpFceO
あいりんだけにジョジョ的な話かと思いました
19名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 09:45:56.97 ID:h1M5iUlc0
ほしゅ
20名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 10:38:47.82 ID:koiWkRwt0
保守
21名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 11:20:37.75 ID:5TvZOqe80
支援
22名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 12:18:34.69 ID:koiWkRwt0
ほしゅ
23名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 13:32:51.58 ID:bUQSVpqbO
(保・ω・守)
24名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 14:48:31.74 ID:iPaO/spN0
あいりんオタだけど見てるこっちが恥ずかしくなる文章だな
ブログでやってくれ
25名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 15:27:52.82 ID:KDH2EiOAi
作者さんまだかなー?俺は楽しみにしてるよー
26駄作作者9:2013/10/20(日) 15:38:32.66 ID:+UpGEsEE0
【#1:ハレーション】


世間一般で言うと早朝、しかし彼女達の業界ではそうでもないような時刻は午前6時15分。


いつもと同じ日常、AKB48の総本山―AKB48劇場を構える東京はドン・キホーテ秋葉原店を臨む秋葉原駅にもスーツ姿のサラリーマンや制服に身を包んだ学生でひしめき合っていた。


そう、今日も何も変わらない一日の始まりのはずだった。


誰もこれから起きる未曾有の出来事など想像もしていなかっただろう。



駅の真下に位置するAKB48カフェの前でどこかの野良猫が動かないままただ一点、鳴きもせずに夜が明けた白みがかった空を見上げたままであった。
27駄作作者10:2013/10/20(日) 15:39:44.54 ID:+UpGEsEE0
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「―全グループ活動自粛、ってか緊急保護及び監視!?何ですかそれ、ふざけてるんでスか!?」


突然の知らせにそう叫ぶのは本店・AKB48の総監督を務めるリボンがアイデンティティなチームAの“たかみな”こと高橋みなみ。

朝早くから【緊急集合】と連絡を受け急いで指定の場所へタクシーを飛ばせばいきなり告げられた青天の霹靂。

急な伝達であった為まだ全員は揃っていないようだが、それでも7割のメンバーは集合しているようだった。
今も続々とドアを開け集まってきている。

?

「そうですよ、理由もなしにいきなりそんな事言われても…」

困惑そうに高橋同様、そう訴えるのは困り顔が印象的な、チームのB“ぱるる”こと島崎遙香。

同じくチームBである“ゆきりん”こと柏木由紀、チームキャプテンを務める“梅ちゃん”こと梅田彩佳も同意を示した。
他のメンバーもどうやら同じ考えのようだった。


メンバー全員が向ける視線の先―総合プロデューサーを務める秋元康は硬い表情のまま、眼鏡の先の双眼を曇らせている。


スタッフも含めて大人数にも関わらず聞こえるのは一同の息遣いとエアコンの機械音だけだった。

?
28駄作作者11:2013/10/20(日) 16:01:38.33 ID:+UpGEsEE0
「秋元先生、何とか言ってください!」

何も切り出さない秋元に痺れを切らしたのか、メンバーの気持ちを代弁するかのようにAKB48、いやグループ全体のエース、チームKの“コリス”こと大島優子は言及する。


「秋元先―」

もう一度同じように優子が叫ぶのを遮るかのように慌ただしくAKB48グループ総支配人―戸賀崎智信が飛び込んできて秋元に何か耳打ちをする。

そのあしで戸賀崎は後ろに控えていたAKB48アシスタントプロデューサー・北川謙二に指示を飛ばす。


そこで秋元はようやく腰を上げ、硬い表情を崩さないまま、この空間にいる全員にも目が届く位の大型テレビのリモコンを持ち電源を入れる。


その手が微かに震えていたことなど―誰も知る由もなく。


《臨時速報です。これからの時間は予定されていた番組を全て変更してお伝えします。

たった今午前6時25分、警察庁よりアイドルグループ・SKE48メンバーの古川愛李容疑者に対し外患誘致罪及び援助罪の疑いで緊急指名手配措置を行ったと安倍内閣総理大臣より正式発表がありました。

古川容疑者は現在消息は掴めておりませんが警察は古川容疑者の所属先への事情聴取から日本国内にいるものとして緊急捜査網を展開しています。

安倍内閣総理大臣による緊急会見は午前7時より実施される見通しです。繰り返しお伝え―――≫
29駄作作者12:2013/10/20(日) 16:48:23.65 ID:+UpGEsEE0
「―これが答えだ。準備が出来次第、君達を…警察庁保護下のもとへ移送する。他の支店メンバーも同様に、だ」

?

衝撃のあまり、言葉をなくす一同。

?

「―すいませーん遅くなりましたって…あれ?皆どーしたの?」


こんな時にもマイペースに遅れてやってきた女の子の神様、チームBの“にゃんにゃん”こと小嶋陽菜も、この空間の空気にただ事ではないと察知した様子だった。


「…ガイカンユウチザイ、って…?」


誰に投げかけているのだろう、チーム4のバラエティ班“みぃちゃん”こと峯岸みなみが体育座りで両膝に回した手をギュウっと締め付けるながら、震える声で呟く。

彼女の斜め後ろに座っていたチームAの秀才、“あんにん”こと入山杏奈が独白のように、重苦しく口を開いた。


「―刑法第81条、外患誘致罪。外国政府に働きかけて日本に武力攻撃をさせた場合に適用される…今まで一度も適用例がない日本で一番重い犯罪です。
未遂者も処罰されるからたとえ死亡者が出なくても、」


ここで杏奈はいったん言葉を区切る。
区切るというより、言えなくなった、という表現が正しいだろうか。

「…死亡者が出なくても……?」

高橋が潤んだ瞳で続きを促す。

?

「…出なくてもっ、絶対的法定刑、判決は…死刑のみです」

?


誰も声をあげる者などいなかった。


ただ、テレビからの抑揚を持たない冷静なアナウンサーの声とエアコンの機械音だけがこの空間を支配していた。
30駄作作者13:2013/10/20(日) 16:49:43.41 ID:+UpGEsEE0
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


愛李は奇妙な感覚に目を覚ました。

どうやらここは自分の部屋であるらしい、とカーテンの隙間から差し込む朝陽に焦点を合わせながら彼女の脳はそう処理した。

ベッド脇に置かれているカエル型の置時計は『7:31』を示している。


(あれ…私いつの間に家に帰ってたんだろう…昨日の収録から記憶が―「ってうえええええぇぇ!?」


もし家族がいれば何朝っぱらから叫んでんだと苦情が来そうだが幸か不幸か今は愛李以外のチーム古川一家は絶賛海外旅行中であるため、必然的に家には愛李一人だけということになる。

昨日から私はおっさんみたいな声で叫びすぎだな、と一瞬思うも、今回も叫ばずにはいられない。


なぜならその叫んだ原因―昨日あの控室で生涯を閉じてしまったiりんpodが―


「元に戻ってる…?」


今、彼女の視界に映っているのは画面も割れてなくばどこも壊れていない、数日前と同じ姿をした紛れもない“iりんpod”だった。
31駄作作者14:2013/10/20(日) 16:51:43.11 ID:+UpGEsEE0
「何で?え?だって確か昨日あのスタジオで…」


ここまで言って愛李はとある事に気づく。



―あのカーディガンがない…



勢いよくベッド脇に放置されていた携帯に手を伸ばそうとした瞬間、示し合わせたかのように携帯が突然音と振動で誰かからの着信を告げた。
いや、この専用の着信音で愛李は即座に誰からの連絡か判断した。



『もしもしあいりん!?』

「玲奈さん、一体どうしたんですか?」


電話の主は予想通り、玲奈であった。

愛李自身もまだ思考回路は混乱しており、寧ろこっちが玲奈にどうしたのかと聞いてほしいくらいであったが玲奈の尋常でない切羽詰まった口調に愛李の第六感が何かを告げる。


『どうしたって…私が聞きたいよ…』

「玲奈さん?」


玲奈の涙ぐんだかすれ声に、彼女は一瞬嫌な汗が背中を伝うのを感じた。


『テレビ…』

玲奈がテレビ、と単語を紡いだ時点でほぼ条件反射のように愛李は部屋のリモコンのスイッチを押す。
32名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 16:59:43.52 ID:g55RpFceO
ふむふむ
33駄作作者15:2013/10/20(日) 18:24:40.34 ID:+UpGEsEE0
《―繰り返しお伝えします。先程午前6時25分、警察庁よりアイドルグループ・SKE48メンバーの古川愛李容疑者に対し外患誘致罪及び援助罪の疑いで緊急指名手配措置を行ったと発表がありました。

古川容疑者は現在消息は掴めておりませんが警察は古川容疑者の所属先への事情聴取から日本国内にいるものとして緊急捜査網を展開しています。
目撃などの情報窓口は○△×―……》


ヨウギシャ。ケイサツチョウ。フルカワアイリ。ガイカンユウチザイ―。


それらの言葉はにわかに彼女の耳には入り込むが脳がその言葉をまだ処理しきれていない。いわば右から左へ状態である。

衝撃と混乱の最上級のあまり、愛李は玲奈と通話中だということも忘れただ、言葉も発せずに呆然とテレビに映る残像にただ視線を投げかけていた。


愛李から返答はないが、携帯を握りしめていたままの右手に力が入ったその微妙な振動で電話口の向こうの玲奈は愛李がニュースの概要を把握したと分かった。


『あいりん…これ、何かの間違いだよね…?』


玲奈の声が震えているのが分かる。


「間違いも何も、私何もした覚えなんて―」
34駄作作者16:2013/10/20(日) 18:28:12.70 ID:+UpGEsEE0
そこでようやく我に返り玲奈に返答しようとした時、ふと愛李は窓の方に意識を向ける。


聞こえてきたのは―赤色灯の激しいランプの反射と共によくドラマや日常でも耳にするあのサイレン音だった。


「マジかよ…」

『…あいりん?』


古川愛李は考えた。未だ混乱はしているが瞬時に考え、彼女の脳は判断を下す。


―大好きな玲奈さんを、他の皆を巻き込むワケにはいかない。


「玲奈さん。これ以上私と電話していたら玲奈さんまで疑われます。恐らく今の状態だと、私が潔白だと叫んでも誰も信じてくれないでしょうから」


―近くの交番とか公民館とか、そんなレベルじゃない。私に容疑をかけているのは警察のトップ、警察庁なのだから。


『そんな、でも私はあいりんのこと、』

「とにかくもう切ります。玲奈さんを…皆を、巻き込みたくない。」

『愛李っ』


想いを断ち切るかのように愛李は終了ボタンを押し、電源を切った。
35名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 19:46:49.17 ID:LqTZNzO/O
ほしゅ
36名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 19:49:35.90 ID:1sznxvAG0
支援
37名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 21:03:51.24 ID:LGVz12mi0
保守
38名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 21:26:53.98 ID:kqdZFZwo0
スレタイに妄想って書いといてよ
39名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 22:03:33.19 ID:LU5/gVuti
更新来てあ\(^o^)/続き期待!
40名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 22:31:47.70 ID:UzpCRbCU0
41名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 23:21:52.34 ID:h1M5iUlc0
しえん
42名無しさん@実況は禁止です:2013/10/20(日) 23:45:19.55 ID:tuuZH63R0
頑張れ
43駄作作者17:2013/10/21(月) 00:02:13.62 ID:ux+5XNd10
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

玲奈は仕事の関係で既に名古屋市内の収録スタジオに赴いていた。


「愛李っ、待って!あいりん!」


電話口に何度叫んでも聞こえるのは無機質な機械音だけ。
そこでようやく玲奈は愛李が電話を切ったという事に気づいた。

すぐにリダイヤルを試みるも電源を落としているのか、これまた無機質な例のアナウンスが流れるだけだった。


眉を下げ、頼りなく近くのパイプ椅子へ腰かける玲奈。


「どうして…何でこんなことに…?」


テレビには先程と同じような《古川容疑者》《指名手配》《外患誘致罪》等のテロップが何度も繰り返しアナウンサーの透き通る声と共に流れている。

玲奈は頭をたらし耳を塞いだ。

そのせいで携帯がカシャンと音を立て床に落ちたがそんなことよりも耳に入り込んでいる情報を聴きたくなかった。


自分が耳を塞いだところでどうこうなる問題でもない、でも玲奈は思わずにいられなかった。


―夢だ、夢だ、きっとこれは悪い夢なんだ。
だってあいりんがこんなことする訳がない…
44駄作作者18:2013/10/21(月) 00:03:59.95 ID:+UpGEsEE0
その時、集団だとすぐ分かる程の足音という名の雑音が振動という形で伝わってくる。

誰か来る、と頭をあげた時にはドアノブがガチャリと音を立てドアが開くところだった。


「え?湯浅さん?どうしてこっちに」

「玲奈、今すぐ移動だ。当面の仕事は見合わせになった。他のメンバーも今こっちに来てもらった」


開口一番こう切り出したのは元・SKE48劇場支配人であり現・AKB48劇場支配人の湯浅洋であった。
彼の後ろにはSKE48メンバーも揃っている。


―もともとこっちの支配人だった湯浅支配…湯浅さんが名古屋にいてもおかしい事じゃない、でも、いきなり何で?それにメンバー皆もどうしてここに…


玲奈が今思ったことが顔に出ていたのか、湯浅は苦虫を噛み潰した表情でテレビをちらっと見やりながら絞り出すように言った。


「―警察庁長官からの勅令が来たんだ。愛李…いや、

“国内外における古川愛李容疑者と関わりを持つ者の緊急保護及び監視”って」


瞬間、玲奈は頭に血が上ったのを感じた。

感じると同時に足元に転がったままの携帯を蹴り飛ばしていることも気づかない程な勢いで、自身の身体は湯浅に飛び掛かっていた。
45名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 00:05:00.69 ID:eXk9cm/20
キター
46駄作作者19:2013/10/21(月) 00:07:01.37 ID:ux+5XNd10
「湯浅さんも愛李が犯人だと思ってるのっ!!?愛李が、愛李がそんな事する訳ないのに!!」


いつもは温厚な玲奈が敬語も何も忘れこんなに険しい表情で、こんなに直情的に誰かに飛び掛かって手を挙げる事など今までになかった。


「玲奈!落ち着くんだ!」

「愛李を容疑者呼ばわりしたクセに!!愛李に謝っ「玲奈ッ!!」


パシン、と乾いた音が部屋に響く。

頬をぶたれた―そう玲奈の脳が判断するのに時間は要さなかった。

よほど興奮していたのだろう、玲奈の肩が上下して呼吸も少し荒く思える。

熱を持った頬に手をあてながらぼんやり横に目を向けると、彼女と同じく肩を上下して両目の鼓膜いっぱいに涙を溜めている―珠理奈が立っていた。


「玲奈ちゃん…私だって信じたいよ、あいりんの事…でも今は従うしかないんだよ…ッ」

そう言って玲奈を抱きしめる珠理奈。
珠理奈の肩が震えている。

玲奈は珠理奈の肩に顔を埋め、声を出さずに泣いた。


その光景を見て黙って寄り添う優香、陽、明音等のメンバー。

湯浅は黙って玲奈の携帯を優しく拾いあげる。
今しがた思い切り蹴とばした為か所々に細かい傷が付いているようだが機能的には問題ないらしい。


しかしその蹴とばした時にどこかに触れたのか画面が点灯していたようで自然に彼の目には―仲睦まじく映っている、玲奈と愛李の2ショットの待ち受け画面が映り込んだ。


湯浅の瞳にも、眼鏡越しに一粒の涙が光った。
47名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 00:11:30.81 ID:eXk9cm/20
ゆあたん…
48駄作作者20:2013/10/21(月) 00:14:23.91 ID:ux+5XNd10
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


「さて…どーすべきか…」

再度窓の外をチラリと見やると家に無数に近づいてくるパトカー、パトカー、パトカーの集団。

きっと向こうさんは私が家にいるものと踏んで来たんだろう、と愛李はどこか少し他人事のように思っていた。


「こんな可愛い年頃の女性にこんなにパトカーいらねーっつーの」


ハハ、と乾いた笑いを出しながら愛李はまた考える。

(このまま素直にとりあえず投降すべきか?いや、そうしたら絶対に他の皆やグループ全体にまで飛び火がかかる…私が無実だと訴えたところで警察はきっと信じてくれない)


ならどうするか。



もしもこのような場面に直面した時、判断や行動は人それぞれであろう。


その中で古川愛李という人間がとる行動は。


「三十六計逃げるにしかず、ってか」


逃げる。


その行為は一時的な措置ではない。自分の為なんかでもない。


皆を―大切な仲間を守るための判断。


それが古川愛李なのだ。


そうと決まれば次のアクションは速い。

愛用のカバンに最低限の荷物と―なぜか復活しているiりんpodを詰め込み、愛李は裏口からそっと抜け出した。
49駄作作者21:2013/10/21(月) 00:33:14.99 ID:ux+5XNd10
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


「いきなり何言うてんの!?ありえへんやろそんなの!!」

「で、でもホントやってん…ウチやって信じたくあらへんのに…」

「嘘やろ…これ、本当なん……?」




「さ、さっしーさん…これからどうなっちゃうんですかぁ…?」

「ひっぐ…やだよぉ…お母さ…ん」

「皆、お、落ち着いて!指原がついてるから!」




「??、?木。是来自日本大使?的通知保???,拘束。」

(宮澤、鈴木。日本大使館からの通達で君達を保護、拘束する)



「Takajou,Nakagawa、untuk membatasi melindungi Anda dalam pemberitahuan dari Kedutaan besar Jepang」

(高城、仲川。日本大使館からの通達で君達を保護、拘束する)



いつもと同じ日常―そう、今日も何も変わらない一日の始まりのはずだった。


誰もこれから起きる未曾有の出来事など想像もしていなかっただろう。






暗闇に浮かぶコンピューターの画面を見ながら不気味に微笑む―黒幕を除いて。
50駄作作者22:2013/10/21(月) 00:37:33.31 ID:ux+5XNd10
《補足》
※文中で「警察庁より〜外患誘致罪及び援助罪の疑いで緊急指名手配措置を行ったと安倍内閣総理大臣より正式発表がありました」と表現がありますが、
理由は警察庁(=全国の警察の統制を図る)は警視庁等と違い執行機関でなく内閣総理大臣所轄の下の行政機関な為です。

※メンバーは基本下の名前表記、スタッフは苗字表記としていますが、AKB48の高橋みなみと峯岸みなみは名前が同じ表記である為、苗字表記としています。
(同じ場面に一緒に登場する時のみ)
今後も同じような対応をするメンバーもいるかもしれないのでご了承ください。


※image BGM:
ドラマ『SPEC』サウンドトラック「One Note Evil」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

以上が【#1:ハレーション】になります。

最初の方など改行スペースに変な文字が出てしまってました
また>>49の中国語が一部表示されてませんでした。申し訳ありません。

>>40さんありがとうございます。参考にさせて頂きます。
51名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 00:44:10.25 ID:WYk5IfNei
更新乙!凄い展開になってきて続きが気になってたまらないwまた更新待ってるよーほしゅ!
52名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 01:09:50.19 ID:XWip6TS70
しえん
53名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 01:29:01.22 ID:Rigg8FJi0
寝る前に保守
54名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 01:30:42.38 ID:nRcclQjS0
あいりんペロペロ
55名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 01:53:20.67 ID:WYk5IfNei
>>54
・Θ・)阻止、そしてほしゅ!
56名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 02:59:01.20 ID:WYk5IfNei
ほしゅ
57名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 05:20:11.97 ID:uKvYsADmi
ほしゅ
58名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 06:21:45.16 ID:uKvYsADmi
てかメンバーもしれっとここ見てそうww
59駄作作者:2013/10/21(月) 06:47:43.29 ID:ux+5XNd10
おはようございます。つまらない小説を投下させて頂いてます駄作作者です。
保守や支援やご意見ありがとうございます。また後で続きを書きに来ます。
寒くなってきてますので皆さん、御体の方、御自愛くださいね(^∀^)ノ
60名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 06:49:35.15 ID:gh00PKvN0
>>59
頑張れ〜
61名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 07:06:16.45 ID:Mlov4Tps0
黒幕は鳥さんと予想
62名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 08:12:07.59 ID:6sxdYH9H0
仕事前にほす
63名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 08:45:43.36 ID:FcSp239yi
>>59
待ってるぜーほしゅ
64名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 09:37:52.85 ID:FcSp239yi
落とさせないぜほしゅ!
65名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 11:16:09.19 ID:8P8vChgW0
>>61
そこはモコ族だろ
66名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 11:36:40.42 ID:6VsKIGYR0
67名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 12:11:29.79 ID:2+b4gDG40
68駄作作者23:2013/10/21(月) 13:38:59.58 ID:ux+5XNd10
【#2:追いかけshadow】


咄嗟の判断にしてはスニーカーを履いて家から抜け出したのは賢明だったな、と愛李は走りながら思う。



息つく間もなく走る事約10分弱。表通りから少し入りこんだどこかの路地裏に彼女はひとまず身を潜める事にした。

途中幾台ものパトカーが走行しているのを見かけるも土地勘も幸いし、運良く気づかれずに来れたようだ。


「っはぁ、ハァ…」

額に右手をあてながらずるずるとしゃがみ込む。

決して衛生上清潔ではないが地べたにしゃがみ込んだことで臀部に広がる微かな冷感を感じながら、愛李は今後について思案していた。


その時、自身の両手両足が軽く痙攣している事にようやく気付く。

「は、情けな…」

勿論その痙攣は今しがたの全力逃走だけが原因ではない。
誰もが一度は経験した事があるであろう、精神的に極度に緊張した場面―例えば大事な発表の直前や何か大きな失態をしてしまった時のような―
そんな感覚が愛李を襲っていたのだ。



警戒態勢なのだろう、今でもパトカーのサイレンが途絶える事はない。


「…っ、何でこんな事に……」

依然痙攣したままの両足を睨み付けるように、愛李は強く唇を噛み締めた。

先程はただ逃げなければ、ととにかく走ることに夢中だった。


ここでようやく事の大きさに気づいたのか、はたまた緊張の糸が切れたのか、普段あまり人前でも涙を流すことを好まない彼女の瞳からポロリ、と涙が零れた。

それを皮切りに止めどなく流れる雫。



―どうしてこうなったの?

―何で私が?

―これからどうなるの…?

?

愛李は押しつぶされそうな不安から身を守るように、ふさぎ込むような姿勢で静かに嗚咽を漏らした。
69駄作作者24:2013/10/21(月) 13:41:55.38 ID:ux+5XNd10
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「ーウチ、やっぱ信じられへん」


NMB48が誇る、いやグループ全体でも五指に入るであろう超絶釣り師、“みるきー(わるきー)”ことチームNの渡辺美優紀は携帯に視線を落としながら呟いた。

彼女の持つ携帯が示す時刻は『7:47』。


発表から僅か1時間弱での迅速な手配、行動に一同は最早諦めにも近い表情だった。


NMB48にも警察庁保護下―要は東京行き、の専用チャーター飛行機が到着し、メンバー及びスタッフが順々に誘導されている。
その際に携帯等の情報端末―つまりは情報手段を持つ類の物は全て監視員から徴収されるらしい。

現に今はチーム最年少ながら随一のMCスキルを誇る“はる”ことチームNの木下春奈が携帯を徴収されている光景が目に入った。


と、カミカミなのと漢字が読めないのはご愛嬌、NMB48最年長の“ななたん”ことチームMの山田菜々は前方を見渡しながら情報を把握していた。


「ちょ、まだそんな事言うとるん?いい加減にしいやみるきー…」


小声でそう美優紀を窘めるのはショートヘアが似合う唐揚げにレモン絶賛推進派、“さや姉”こと美優紀と同じくチームNの山本彩。

美優紀は不服そうに小首を傾げながら彩を直視する。


こんな時に釣り師炸裂させんなや、と彩が内心ドキッとしたのは暗黙の了解だが。



「やって、あのあいりんちゃんがやで?あいりんちゃんがそないな事するとか、やっぱ思えへんねん…」

美優紀と愛李は、昨年のシングル選抜総選挙で共にUG(アンダーガールズ)入りし、シングルのC/W『なんてボヘミアン』で一緒になってから意気投合し交流が続いているらしい。


それは分かるがみるきー、仮にも年上で先輩なのに愛称にちゃん付け呼びってどうなんや…とコントを交わす雰囲気じゃないのに思わずツッコミたくなった彩。


これも大阪人の性のせいか。
70駄作作者25:2013/10/21(月) 13:56:11.44 ID:ux+5XNd10
「でも、もう仕方ないやん…それに警察がここまで言うてはるんやったらもう間違いな「彩ちゃんは、あいりんちゃんを裏切るん?」


美優紀の真っ直ぐな黒目が、彩を射抜く。


どんな意味をして彼女が“裏切る”という表現を用いたのかは分からない。


しかしこれだけは分かる―彼女がこの瞳をする時は、“みるきー”でも“わるきー”でもない、ただ一人の“渡辺美優紀”として何かを決断する時にする瞳の色や―と、彩は100%ではないが彼女の心情を汲み取った。



「ーで、どないするんや馬鹿みるきー。もうあんま時間はないで?」


前方を見ていたはずの菜々が顔だけ美優紀達の方に向ける。


「なんやおばちゃん、聞いとったんかい?いらん世話やでホンマ」

「ババアは地獄耳、っちゅーのはホンマやったんやなぁ」

「アンタらいつにも増して酷ない?」


ババアちゃうっていつも言うとるやろ、と菜々はいつもの如く一瞬だけおどけてフグ顔を見せ、すぐ真剣な顔に戻った。


「みるきーの頑固一徹さはチームのテッペンやんな。やけんみるきーが決めたんなら、ウチらは止めへんよ」

「菜々ちゃん…」

「みるきー…ホンマにええんやな?」

彩が心配そうに訊く。それでも美優紀の瞳は揺るがなかった。


「ほな、早くした方がええ。さや姉、今日は携帯2つ持って来とるん?」

「え?ああ、うん」


彩はバッグから携帯を2つ―1つはスマホ、もう1つはガラケーを取り出す。
71名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 14:09:43.10 ID:RzHHGOKz0
キター
72名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 15:03:40.42 ID:uViW9OWL0
wktk
73駄作作者26:2013/10/21(月) 15:06:30.24 ID:ux+5XNd10
「さっき前の方見とったねんけどな、あの飛行機に乗る前に携帯とか…多分連絡手段とかとれる奴全部没収されるみたいやねん」


言いながらクイ、と菜々は前方の方を親指で指し示す。


「何か徹底しとるな。警察庁直々の…っちゅーんたらそれまでなんやろうけど」


「で、そこでや。みるきーの携帯はウチらが預かる。んで、さや姉の予備の携帯をみるきーに渡すんや」



彩は美優紀に携帯を渡す。もちろん、向こうさんにバレないようにこっそりと、だが。


菜々のこの一言と今しがた手渡された彩の予備携帯で、自身が考えていた事を分かったんだ、と美優紀は悟った。



「なるほどな…でも肝心のみるきー本体はどないすんねん?」

「彩ちゃん、ウチを部品みたいに言わんどいてよー」


ぷぅー、と先程の菜々よろしくフグ顔をしてみるも華麗にスル―された美優紀。


「それはウチらの仕事やろ?見た感じ、向こうは搭乗リストみたいなもんは持ってあらへん。
たぶんさっきの全員揃った時の点呼でもう皆おる、ってふんどるんやろ。
“渡辺美優紀は先に乗ったみたいですが携帯を忘れていたようなので代わりに預けてもいいですか?”とかテキトーに言い訳しとけばええ。

向こうからしたら『携帯を没収出来ずに先に乗られた奴の分も回収できた』って寧ろ好都合になるさかい、あんま深くはツッコんでこんやろーし」
74駄作作者27:2013/10/21(月) 15:13:43.15 ID:ux+5XNd10
ここまで一気に捲し立てる菜々を、2人はやや鳩が豆鉄砲喰らったような顔で見つめていた。


「…ななたん」

「なんや?」

「いつものななたんやない」

「アホ抜かせ。いつもの山田菜々たんや」


ほら、もう時間ないから急ぎいや。と菜々は美優紀の背中を押す。



彩はやはりまだ心配そうに、だけどもそれを必死に隠すように言った。


「こっちはウチらキャプテンコンビに任せとき。メンバーの事はちゃんと守るさかい」

「彩ちゃん…」

「みるきー、古川さんを…AKB48グループの事を頼んだで」

「ー任せときっ」


美優紀は彩の携帯をギュッと握りしめて後ろ手にあった非常口に駆け込んだ。




彩は美優紀の携帯の画面を見やる。誰かからのメール…ちょうど自分たちが話し始めた時位に受信したらしい。



【To:みるきー】
【From:ちゅりさん】
【本文:あいりんを助けるのに力を貸して。お願い】




一度も後ろは振り返らなかった彼女の背中は、震えていた。
75名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 15:18:18.02 ID:6VsKIGYR0
76名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 16:09:13.81 ID:971USZ7E0
77名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 16:48:29.65 ID:BeEk2Bt5i
ななたんがイケメソすぎるw続き期待!
78名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 17:44:33.01 ID:ARz0Fc2k0
79名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 18:39:47.83 ID:xU+MAek70
80駄作作者28:2013/10/21(月) 19:27:22.47 ID:ux+5XNd10
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ここ最近は仕事上、専ら東京と博多の移動には飛行機を使っているせいかそれに乗る事は慣れた、と思う。

だどもこんな生きた心地がしないフライトは初めてだ、と先日の選抜総選挙で栄えある一位を獲ったへたれ指原クォリティー、
“さっしー”ことチームH、HKT48の指原莉乃は乗せられた飛行機内、頭を垂らした状態で何かに祈るように前の座席に縋り付いていた。


時折逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ…と某アニメの名言よろしくな不可解なお経のような声も聞こえる。勿論、監視員に気づかれないように小声で、だが。


端から見ると結構シュールな光景である。



「(ちょっとさっしー、さっきからうるさいんだけど。椅子揺らしてきたりお経みたいにブツブツ唱えたり)」


莉乃の前の座席に座っていた、元は莉乃と同じAKB48出身、今はHKT48チームH所属のツンデレ女王、“らぶたん”こと多田愛佳が莉乃の脳天にチョップをくらわす。


悶絶するへたれ指原。いや莉乃。


「(うぉほう、痛いよ愛ちゃん…ごめん)」


涙目で頭を擦りながらも莉乃は律儀に愛佳に謝罪する。


余談になるがこの辺は総選挙でセンターの座を射抜いても変わらない健在な指原クォリティー、それが彼女の好かれる要因の一つなのだろう。



こんなやり取りが出来るのもこの二人なようで、他のメンバーはというと、皆沈痛な面持ちと重苦しい空気が漂っている。

中には泣いている者もいる。

無理もないだろう、HKT48は発足してまだ日も浅く、メンバーも大多数が中学生そこらの年齢層なのだから。
81名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 19:28:02.73 ID:PDIukuqA0
キター
82名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 19:28:40.96 ID:ktKrU/1n0
駄文作者28ってあなたの全然駄文じゃないよ
83駄作作者29:2013/10/21(月) 19:28:46.65 ID:ux+5XNd10
「(…さっしー)」


莉乃の隣に座っていた先日の選抜総選挙ではある意味名スピーチ?にもなった『ちゅぶしにいきます』でもお馴染み、
HKT内でも大躍進中の“はるっぴ”ことチームHの兒玉遥がつぶらな瞳を涙の膜でいっぱいにして莉乃の名を呼んだ。


「(どした?はるっぴ)」

「(私たちこれからどうなるんでしゅか…?)」


語尾の所を何か噛んでたような気もするがここは笑う空気ではない、抑えるべきとこの空気は読む、そうです、指原はやれば出来る子なんです、
と莉乃は内心で無駄に自画自賛しながら遥の声に耳を傾けた。


「(まだどうなるかは私にも分からない…でも、はるっぴ達の事は指原が絶対守るから)」


こんな事を言ったって慰めにしかならないと分かっていつつも、現状この言葉しか思い浮かばない。

それでも莉乃は少しでも遥の、皆の不安が少しでも軽くなれば、と遥の小さい両の手をギュッ、と握りしめた。


「(さっしー、ありがとうです)」


ふにゃ、っと少し安心したような表情を見せる遥。
84駄作作者30:2013/10/21(月) 19:47:24.64 ID:ux+5XNd10
「(でさっしー?さっきの“逃げちゃダメだ”お経は何の意味なの?)」


愛佳が前方で監視している(恐らくは)警察庁関連の人間にバレない程度に愛佳は再度莉乃に訊いた。


「(い、いやぁ〜…「(飛ぶんでしょ?)」

「(!?げ、なつみかん…)」


莉乃に「飛ぶんでしょ?」と何やらよく分からないムチャブリ?をしてみせたのは弱冠13歳にしながらHKT48のボスと呼ばれている“なつみかん”ことチームHの田中菜津美だ。


「(いきなり何言うちょるんよ…こげん飛行機ん乗っとって飛ぶげな……ってまさか、)」


菜津美のとっぴな発言に小声で突っ込んだ研究生ながらセンターにも抜擢されたHKT48の“める”ことチーム研究生の田島芽瑠は途中で何かに気づき、
“本気で考えちょるん?”と菜津美に眉毛を思いっきり下げて目で問いかける。


「(?飛ぶって何が?)」

遥はどうやら話についていけてないらしい。



言われた当の莉乃はというと、2.48秒ほど視線を左上にあげて思案したのち、“ウソでしょ?!”と文字通り顔に書いてるような表情でHKT48のボスを見た。


「(何も言わんでもさっしーの思っちょる事は分かっとーと。な、あーにゃ?)」


菜津美にあーにゃ、と呼ばれた端正な顔立ちなロシア人のハーフ、“あーにゃ”ことHKT48のチームHの村重杏奈は無言で何かを走り書きしたようなメモ―ルーズリーフを四つ折りにしたものを、一瞬前方の監視員を気にしながら莉乃に向けて投げた。
85駄作作者31:2013/10/21(月) 19:57:48.62 ID:ux+5XNd10
【さっしー飛ぶんだ計画!@さくらがトイレを監視員に尋ねる→Aその隙にさっしー後方キャビンに移動→BGo to sky!good luck☆】


「いやム「(声出すなや!)」

莉乃の次のリアクションが読めていたのだろう、叫ぶ前に愛佳は切れのあるチョップを再度莉乃の脳天にお見舞いした。流石ツンデレ女王、チョップの達人だ。


「(い゛…い゛だい゛ょお゛っ…愛ちゃん…泣)」


何とか声を漏らさずに堪える莉乃、しかし先のを含めた計二発で脳細胞がいくつかパッパラパーになったかもしれない、と一瞬だけ彼女はチョップの達人を恨んだ。



前方を見やる。どうやらバレていないようだ。セーフ。



「(でも、飛ぶって言ってもパラシュートは?あれがないと…)」


杏奈の走り書きメモに“さくら”と書かれていた、HKT48のさくら前線、“さくらたん”ことチームHの宮脇咲良が最もなことをツッコむ。


「(そげん事やったら心配いらん)」

杏奈が菜津美に続ける。

「(こんなに大きい規模の飛行機になると緊急用の脱出パラシュートが大抵後方のキャビンの方に備え付けられてる。それを使うんだよ)」

「(なるほど)」

「(あの、指原の意思は無視ですか?)」

「(さっしーいつかのバンジーで結局飛べなかったでしょ。ここで汚名挽回しとけば?萌乃ちゃんも喜ぶよ)」

「(いやいや萌乃ちゃんここでカンケーないからっ!)」

「(とにかくもあまり時間もないから、決行するなら今のうちだと思う。さっしー、どうする?)」


杏奈は莉乃に視線を投げかける。
ここでようやく話の全貌を悟ったのか、遥が涙目で莉乃に訴える。


「(やだ、しゃっしー、そんなの危ないよ…)」


まるで置いてかれまいと必死に母親に縋るように、莉乃の腕を強く握りしめながら。
86名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 19:59:07.83 ID:GPV89xlQ0
なつみかんww
87駄作作者32:2013/10/21(月) 20:20:54.91 ID:ux+5XNd10
「……………………………」


いくばくかの沈黙。聞こえるのは機内に響く微かなエンジン音。


莉乃は掌を固く握りしめた。


―古川愛李ちゃん。私より年上なのにとても礼儀正しくて、そして話の趣味も合って、とても良い印象の人だった。
あんなに良い人が、ガイカンユウ…忘れたけどそんな事をするなんて、私は信じられない。
それに…このままでいいのか?指原莉乃。
このまま何もせずにただ飛行機に大人しく乗って、そのまま向こうに連れて行かれて、それでホントに皆を守れるのか?


周りの他メンバーを見渡す。



その時ふと、莉乃の脳裏に今は卒業したかつての盟友、今は親友・仁藤萌乃の顔が浮かんだ。



―こんな時、萌乃ちゃんならどうするかな…いやきっと萌乃ちゃんの事だ、迷わずに飛ぶんだろうな…


いつの事だったか、萌乃が照れながら言ってくれたあの一言。



“さっしーのヘタレでドジばっかだけど、でもホントは誰よりも仲間想いなトコ、好きだよ”



―この子たちを無事、親御さんの下へ帰す。それがHKT48劇場支配人である指原莉乃…私にだけしかできない役目だ



莉乃は決心する。
88駄作作者33:2013/10/21(月) 20:23:58.76 ID:ux+5XNd10
彼女の表情を見た遥の瞳から、とうとう涙が零れた。

莉乃の腕を掴んだままの手の上に透明の雫がパタパタと落ちる。


「(大丈夫だよ遥、指原は出来ない約束なんてしないよ?)」

「(やくしょ、く?)」

「(うん、言ったでしょ?『指原が絶対守るから』って)」

掴まれてない方の手で優しく、そっと遥の頭を撫でる莉乃。

「(さっしー、時間ない。時間的にそろそろ着陸態勢に入るからハッチが開かなくなる)」


うん、と杏奈の方を振りかえり頷いてみせる莉乃。同時に菜津美が咲良にGOサインを出す。


「―すいません、ちょっとお腹が痛くなって…」

さも本当に痛そうな表情と態勢で申し訳なさそうに監視員に声を掛ける咲良。
監視員は咲良をトイレの方へ誘導する。


莉乃と菜津美は急いで後方キャビンへと走った。
89名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 20:59:09.64 ID:RzHHGOKz0
あげとくぜい
90駄作作者34:2013/10/21(月) 20:59:17.00 ID:ux+5XNd10
「ってやっぱムリだ、指原はやっぱムリだよぉ〜…」

「飛べば自動で開いてくれるタイプみたいやけん大丈夫っちゃ」


後方キャビンまで辿り着き適当に探すとビンゴ、“emergency”と書かれた緊急用パラシュートが積まれていた。
菜津美が手早く莉乃にそれを付ける。

しかしやはり直前になると怖気づくのが大半の人間の性であろう。
曲がりなりにもヘタレクイーンの莉乃は尚更なのが容易に想像がつく。


菜津美はそんな莉乃のへっぴり腰など意に介さず、適当にスイッチをいじってるとガコン、と振動と共に脱出用ハッチが開いた。


途端入り込む風の舞。

しかし杏奈から『キャビンについたら絶対に扉はロックをかけて閉める事、そしてハッチは全開にせずにさっしーが飛べるだけのスペースしか開けない事。そうじゃないとハッチ開けた時の風が吹き込んできてバレちゃうから』
と指示を受けていた菜津美がそれを忠実に守った為、機内にまで風が吹き込むことは防げたようだ。


吹き込んでくる風、というよりちょっとした台風並みじゃんかこれ、こんな中飛んだら指原間違いなくオダブツだようわーん!
と莉乃は心の中で泣き叫ぶ。
いっそこれがバラエティドッキリであればいいと心底思った。
91名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 21:48:28.77 ID:Wc43mTrO0
楽天優勝おめでとう保守
92駄作作者35:2013/10/21(月) 21:52:04.86 ID:ux+5XNd10
「さっしー」

吹きすさぶ風の中、徐にHKT48のボスが口を開く。

「な、なんだよぅ…」

「こっちはウチが何とかするけん、頼むばい」

菜津美のいつになく真剣な顔に、莉乃は菜津美を改めて見直した。流石、HKT48のボスだ。ここぞって時は頼りになる、と。

「…分かった。ボス、任せたよ」

迷いも怯えも消えた。ハッチから臨む雲のはるか下、今どの辺を飛んでいるのかも分からない、でも、行くしかない。
動かない事には何も始まら「早く行かんね!」


ゲシッ。
遠慮のないボスの背面蹴り。


「っちょいちょいちょいちょぉぉぉぉぉぉぉいーーーーーーー……」

某燃える闘魂・燃える髪の毛な総監督よろしく名言を置き土産に莉乃は見事にGo to Sky!の旅に出た。







「ぎや゛ぁ゛あ゛あ゛ァ゛ァ゛ヤ゛ウ゛ぁ゛い゛ぢぬ゛う゛う゛お゛か゛あ゛さ゛ぁ゛〜〜〜〜〜〜〜〜ん゛っっっ……」


莉乃は絶えず絶叫と涙を放出しながら思った。






―前言撤回だこの野郎。生きて帰ってこれたら覚えとけよ。
93駄作作者36:2013/10/21(月) 22:06:50.43 ID:ux+5XNd10
さてここでひとつ、彼女達が見落としていた大きな穴がある。
それは飛行機がコンピューター制御されているという事―つまりハッチを開けようものならすぐさま操縦席に『異常系統』として警告表示が挙がるのだ。
しかし実際には警告は表示されず、彼女たちの企てもバレる事なく成功(最後はボスによる力技ともいえるが)に終わった。

何故か?
その答えはもう少し先で判明する事となる。


※image BGM:ドラマ『コード・ブルー』サウンドトラック「Confusion Beats」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

以上が【#2:追いかけshadow】になります。

たくさんの保守や小説スレの方でもお褒めの言葉等、本当にありがとうございます。
どなたかも貴重なご意見として(ありがとうございます)書かれていましたが、確かにたくさんのメンバーが現時点でも登場しており、今後も登場します。

あまり出しすぎると後が収集つかなくなるとは重々分かっていたのですが、このグループの特徴を考えた時、私は一番に「大人数」という強みがあるんじゃないかな、と思い全員は流石に無理だからやりませんが(笑)、
たとえ一度だけの登場だとしてもできるだけたくさんのメンバーさんを登場させたいなぁ、と考えていました。
だからどのメンバーさんも登場の時は必ず一言でもいいから紹介文を付けて、ワンシーンだけの出演だとしてもスポットを当てたい、って。
そんな安易な思い付きでどんどんメンバーを出演させちゃってました(笑)
(勿論、メインで動いてもらうメンバーは決めていますが)

伏線も今の時点で結構出てきたので、本文中では伝えきれなかった所や伏線回収としてどこかで幕間のサイドストーリーを作りたいと考えています。
こんな私のつまらない駄作スレにたくさんの方が足を運び、興味を示してくださり、お褒めの言葉や貴重なご意見、感想も言ってくださり本当に嬉しく思います。
改めて今後も暇潰しの時にでも気軽に足をお運び頂ける、そんなスタンスを目指して最後まで頑張りたいと思います。

長々とすいません(^∀^)ノ
94名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 22:07:52.65 ID:Wc43mTrO0
>>93
頑張ってね〜
俺は保守を頑張るよw
95名無しさん@実況は禁止です:2013/10/21(月) 23:16:02.48 ID:ml2skBCB0
文章は良い感じだけどメンバーの呼び方が所々違和感あるので一度調べてみてくれ。
玲奈はあいりんの事愛李って呼ばないよね。
96名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 00:14:56.91 ID:g6UghNhw0
結構面白い
あんにんは確かにそこそこ頭良いけどさすがに無理があるw
それなら卒業生だけどしゃわことかにした方が自然じゃない?
97名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 00:31:43.32 ID:oX8qFiml0
あいりんの妹「菅なな子」の登場はまだなのか?

期待!頑張れー
98名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 01:32:36.14 ID:Kf5fAutB0
ほしゅ!
99名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 02:11:09.03 ID:oX8qFiml0
あげなんなん
100名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 02:39:10.35 ID:ccpnjEMFi
・Θ・)100ほしゅ!
101名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 03:01:56.74 ID:fln0diIf0
・Θ・)オッサンホシュスル
102名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 04:43:37.45 ID:11+x/i51i
ほしゅ!
103名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 06:35:21.71 ID:EDVC/I3b0
おは
104名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 07:00:16.23 ID:vBu3fnNei
ほしゅだ!
>>95
たぶん興奮してたから(無意識のうちに)思わず愛李って呼んでしまったっていう背景だったんじゃない?その前まではあいりんって呼んでたし
105名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 07:20:44.50 ID:3Tw1Xx3J0
>>104
俺もそう思ったけど
106名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 08:09:21.53 ID:LGVFx19A0
ほす
107名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 09:15:53.68 ID:VvMT8I8f0
一気に寂しくなっちゃったなあ
あいりん小説と四谷の更新待ちか
しかし、勢いのある新人が出てきた
話題が一辺倒にならずいい傾向だ
108名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 09:21:46.68 ID:VvMT8I8f0
>>107
ごめんなさい
小説スレに書こうとして誤爆
保守になったって事でお許しください
109名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 10:53:02.39 ID:TQjjl4m10
支援ほしゅ
110名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 11:48:34.49 ID:fln0diIf0
ホシュ
111名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 12:47:03.33 ID:g1s2P1Ci0
昼休み終わる前にほす
112名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 14:08:44.99 ID:az9G65IK0
支援ホシュ
113名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 14:36:16.48 ID:6BTuTR5nO
この手の事件は公安が暗躍してるに違いない
114名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 16:46:10.93 ID:dE81qJts0
ほす
115名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 17:52:25.38 ID:g1s2P1Ci0
ほす
116名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 18:37:09.34 ID:Z6BBkYvri
>>113
俺もなんかSPECみたいなイメージが沸いてきたw
imageBGM?にSPECのサントラ書いてるくらいだし
117名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 18:51:55.11 ID:6BTuTR5nO
>>116
俺は室井のテーマだな
118名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 19:24:41.54 ID:Va7xdlkTO
捕手
119名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 20:05:13.82 ID:sK3PNmWK0
ほす
120名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 21:12:45.92 ID:OYX6C73Vi
ほしゅ!
121名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 21:49:37.54 ID:lLMAvhqeI
保守ついでに

午前6時15分の秋葉原駅はサラリーマンとか学生がひしめき合うほどいないぞw
122名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 22:09:17.78 ID:OYX6C73Vi
>>121
細かいことは気にせんでええやんwほしゅ!
123駄作作者:2013/10/22(火) 22:36:07.51 ID:VFpPINeC0
こんばんば。駄作作者です。
保守や御感想、ご意見ありがとうございます。
もう少ししたらまた更新に来ます(^∀^)ノ
台風がまた接近しているとの事ですので、皆さんもお気をつけください。
124名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 22:39:33.23 ID:MkLsDFb20
>>123
お、作者さんきてあ
頑張ってね〜
125名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 22:56:52.43 ID:TBGhH6Gn0
気をつけてください

★史上最悪のキチガイ杉上左京悪行集

・自分の立てたスレッドで自作自演
・調子に乗って6作連載と豪語するも史上最悪の劣化作に終わる
・連載作品を途中投げ出し
・スレで叩くとすぐに迷走
・自分の気に入らないコメントは即削除して排除
・ID変換を繰り返して他作者(四谷・ぱーぷる等)を誹謗中傷
・自作自演がバレると素早く迷走
・放置の後勝手に連載終了
・ジャック・テイラーになりすまして何食わぬ顔でスレで執筆
・バレると相変わらず迷走
・叩いてる連中に突然逆ギレ
・ジェームズ・ラングストンになりすまして懲りもせず復帰
・他人のIDを不正利用して誹謗中傷したとして不正アクセス禁止法違反で逮捕
・ギブスとして懲りもせず駄文を執筆し小説スレで誰も話題にしてないのに空気を読まずに自演して宣伝
・四谷のブログに迷惑コメするもスルーされる
・自作自演がバレて変な詫び文書いてブログ閉鎖
126駄作作者37:2013/10/22(火) 23:21:05.35 ID:VFpPINeC0
【#3:Nice to meet you!】


「国防省より伝達、海自(海上自衛隊)がマルハチヨンナナ(8:47)国籍不明の潜水艦及びモールス信号を探知したとの事」

「現在みょうこう(こんごう型DDG-175ミサイル護衛艦)が哨戒機を飛ばし警戒追尾中です。SM-3常時発射体制へ移行します」

「空自(航空自衛隊)よりF-2及びE-767スクランブル発進許可の申し出が来ております」

「ホワイトハウスから入電あり、フランス、ドイツからも入電確認」



緩やかに、だけども確実に。
悪魔の足音は―日本のすぐ近くにまで迫ってきていた。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



“こっちの方向で合ってるのか?!”

“はい!目撃証言から間違いありません!”


決して遠くからではない声に愛李はハッと顔を上げた。
間違いなくても今の会話は私の事だ、と瞬時に判断する。


―路地裏とはいえもう朝陽も昇っているから明るい。すぐに顔も割れてしまうだろう。

いや、そもそも向こうはもう私の顔を認知しているはずだ、
何て言ったって私は今、可愛く言えば『お尋ね者』、現実的に言えば―『極悪犯罪者』なのだから。
127名無しさん@実況は禁止です:2013/10/22(火) 23:46:46.28 ID:TliQF4iHi
キターwktK
128駄作作者38:2013/10/22(火) 23:51:16.71 ID:VFpPINeC0
「っ、どうせ認知されるならアンチの方がよっぽどマシだわ」

誰だよ目撃証言とか言ってチクリやがった奴は!と悪態をつく事で反動をつけ、震える両脚に無理やり力を込め立ち上がりまた身体に全力疾走の指令を神経を通し伝達する。

しかし思うとおりに走れない。
呼吸が苦しい。
両脚が痺れているみたいに感覚がない。


次第に段々、先程より明瞭になってくる―恐らくは警察官だろう―の声が近づいてくるのに比例して加速する自身の脈動、
だけどもそれと反比例に鈍行をたどる自身の身体。


逃げなければ、捕まってしまう、早く逃げなくちゃー。


頭では分かっている。だけど身体その危機本能に追い付かない。
油断すると脚がもつれて今にもこけてしまいそうだった。


「くっ…!」


後ろから声だけでなく、足音まで耳に入ってきたのを愛李は感じた。
それはつまり、追手はもうすぐそこまで迫ってきているという事実。






《……キラメナイデ!》

もうダメか、そう思った時、同時に何かが彼女に聞こえた。
いや、聞こえたというより、直接語りかけてくるような―。


《アキラメナイデモウチョット!ソコヲマガッテスグヒダリガワノトビラ!》


どっちみちこのままだと捕まる事は目に見えている。

愛李はほぼ直感的に―その声に導かれるように身体を奮い立たせて左手に見える扉に向かって駆け込んだ。
129名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 00:02:10.00 ID:Xi4VTWzj0
あきらめないでではらみなを思い出したのは俺だけか
130名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 00:07:01.84 ID:fk7vi6sB0
俺はもきゅで再生された
131名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 00:58:24.76 ID:jvK7XccBO
防衛省でなく国防省なのは狙ってのことか?
132名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 01:38:05.85 ID:Waa34lQ10
がんばって、完走して下さいね。

楽しみにしています。
133名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 02:06:33.38 ID:WC9OItrpi
ほしゅ!
134名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 02:32:56.83 ID:s1H3aRUb0
(゚∀゚*)(*゚∀゚)
135名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 03:52:59.75 ID:dAnmj8Fa0
むむ
136駄作作者39:2013/10/23(水) 04:15:38.82 ID:MFFTvFWh0
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


もし昨日まで当たり前のように隣にいて、笑いあったり馬鹿やったり時には本気で喧嘩したり、でも最後は仲直りしてまた笑いあってたー

そんな隣にいるのが当然な存在がある日突然『犯罪者』として世に示されたら、なんて想像もしたことがなかった。いや、想像なんてする必要なんてなかった。
なぜなら彼女は―愛李はそんな人間じゃない、と明音は信じていた。

いや、信じる以前に分かっていたから。






突然専用飛行機に乗せられ、流れのまま押し詰められたこの広すぎる―いや、スタッフを除く卒業生含めたグループ総勢を含めた人数にはちょうどいいか、あるいは狭すぎるか―な一室。
余計なものはなく、あるのはよく学校で見かける定番の掛け時計が少し浮いたような存在を示しながらただ黙々とその針を刻んでいた。
丁度明音が目にした時は『8:58』を示していた。

先に着いていたのであろうAKB48メンバーに続くSKE48メンバー。


そしてあまり時を待たずしてNMB48、HKT48一同もここに収監される事になる。




「他2グループももうすぐここに到着する。今から君達はここで待機してもらう。
余計な言動や行動は慎むように、トイレは一度につき二名までで監視員付添の下でーーー……」


誰だかは分からないが壇上に立ち偉そうな態度で指示してくる存在。明音が立っている場所から距離はおよそ5m程だろうか。

彼の周りには監視員なのかざっと数十名、しかも全員がドラマや映画で目にする黒く光る塊―俗にいう拳銃を見せつけるかのように所持していた。
拳銃=何かしたら撃たれる、という心理脅迫には持って来いだろう、現にここに集められた一同は拡声器を持って偉そうに指図する男の話をただ黙って聞くしかないようだった。
137名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 05:22:11.27 ID:dAnmj8Fa0
おつ♪
138名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 05:24:51.56 ID:Wozefniv0
来ましたわ
139駄作作者40:2013/10/23(水) 05:27:48.34 ID:MFFTvFWh0
SKE48も他グループ同携帯等の情報端末は全て回収されている。

明音も勿論例外でなく回収されたのだが、その直前にメールを送信していた。


自分同様愛李の無実を信じていて、かつ本当に力を貸してくれる―言い方は悪いが、“裏切らない”他支店及び一部の卒業生のメンバー宛に、だ。

これでもチームを率いるキャプテンだ。人を見る目もそれなりにある、と明音は自負していた。
送ったメンバーのうち何人がそれに気付くかも分からない。もしかしたら気づかないまま回収されたのかもしれない。
気づいて読んでくれたとしても、応じてくれないかもしてない。
でも万が一の可能性を信じて彼女は賭けた。



先の渡辺美優紀に送ったメールがそれである。
因みに今頃どこかの空をGo to sky!している(無論明音がその事を知る由もないが)指原莉乃にも同様のメールが送られていたのはまた別の話だが。





明音はそんな聞けば聞く程怒りの気持ちを抑えきれなくなるようなーその発端である男の声を拡散する拡声器を破壊したい位の衝動に駆られた。

いや、出来る事ならこの一連の主催者―黒幕をぶっ潰したい、と。愛李を貶めた奴ら全員ぶっ飛ばしてやりたい、と。

普段の菩薩モードなど皆無な、まるで鬼のような形相で明音は睨み付ける。


愛李の無実を晴らす為なら、助ける為なら自分の命など気にしない―無意識に利き手の拳に爪が食い込む程に力が入っていた。




「(ちゅり。今はこらえて)」

後ろから周りには聞こえない程度の囁きと何か掴まれた感覚に半身分だけ後ろを振り向けば、玲奈が明音のカーディガン―元は愛李の物―の裾をキュッ、と握り立っていた。
140駄作作者41:2013/10/23(水) 05:29:32.52 ID:MFFTvFWh0
「(…玲奈さん)」

「(気持ちは分かる。私も同じように思ってるから。でも今は耐えよう?)」


そこで初めて明音は彼女の顔を見上げた。

いつかの沖縄で撮影したMVさながらの悔しさと怒りと、そしてきっとどうも出来ない自身の歯がゆさを混ぜ合わせた、
そんな複雑でだけどやはり心底敵視しているような面持ちで5m先の声の主を睨んでいる。


ここに移動させられる前の湯浅に食って掛かった玲奈を思い出し、きっと玲奈も自分と同等の想い―愛李を想う気持ち―なんだろうと、
掴まれた裾を握る彼女の手の強さから明音は感じた。


(誰か知らないけど、私が絶対に証明してみせる。愛李が無実なんだって事を。)


彼女は何者かが愛李を陥れているに違いない、愛李を利用して何か重大な事―警察のトップが関わってくる程だから部分的じゃなく、
日本全体に影響を及ぼしているレベルのものだろうと推測を立てていたのだ。





「それと最後にもう一つ、」

まだ話してたのか、と未だ壇上に佇む5m先の存在に目を向ける。
141駄作作者42:2013/10/23(水) 05:46:25.13 ID:MFFTvFWh0
「君達は古川容疑者と関わりを持っている、つまり君達にも“同様の疑い”がかけられているという事を忘れないように。
また彼女を擁護しようとする者も問答無用に同罪扱いとする」


カシャン、と監視員達の持つ拳銃が一斉にメンバー達へ向けられる。
たじろぐ一同。


「外患誘致罪者は理由の如何に問わず死刑、だ。ま、あんな人道を踏み外した犯罪者を擁護する無知な者はいないだろうがな」


「(ー!)」


明音の感情は一瞬、血管が逆流しそうな程の、内臓が震える程の激しい憤りに支配された。

端から見れば今にも飛び出して声の主に飛びかかりそうな体勢だった。


「(ちゅり!!)」

しかしそれも玲奈が彼女の裾だけでなく腰をも力いっぱい掴むものだから結局未遂に終わるのだが。


明音は怒りの感情のあまり唇を―血が滲む程なのに痛みすら忘れて―強く、強く噛み締め、首をゆっくり縦に振って玲奈に従う意思を示した。
玲奈が何も言わずハンカチでそっと明音の口元を拭う。そんな彼女の瞳からは透明の雫が頬を伝っていた。


明音は玲奈の優しさに感謝しながらも、同時に先刻思った事を訂正した。


―ありがとう、そしてごめんなさい玲奈さん。きっと愛李を想う気持ちは…私の方が強いみたいです。



玲奈が止めてくれなかったらいよいよあの存在を本気で、周りにいる監視員が所持している拳銃を奪ってでも殺してやる、と明音の心自身でも自覚がない位の殺意が芽生えたのだから。?
142駄作作者43:2013/10/23(水) 05:48:57.15 ID:MFFTvFWh0
―ね、そういえばかおたんは?

優香が呟いたのだろうか。


確かに今、この空間にかおたんと優香に呼ばれた―愛李を除くSKE48現役メンバーでただ一人ここにいない終身名誉研究生、ソロデビューも決まっている“かおたん”こと松村香織の姿はなかった。

?


そしてそんな二人の様子や優香の呟きを誰にもバレないように、どこか他人事のように見据えている人物―愛李を心から慕う、特技はロボット製作な“なんなん”ことSKE48チームE、菅なな子がひっそりと佇んでいた。


まるで機械のような―直立不動、真意を読ませない瞳の色のままで。
143駄作作者44:2013/10/23(水) 05:59:01.41 ID:MFFTvFWh0
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


ったくペラペラ偉そうに長々喋りやがって、お前はペラペラペラオっかつーの、と優子は自身も所属しているユニットのシングルに例えて先程の“ペラペラペラオ”が退出した後、
髪を掻き上げながら内心悪態をついた。

「(トイレまで監視付き、しかもそいつは拳銃持ちとかもうあたしらも容疑者扱いしてんのと同じじゃねーかよ)」

それにしても暑いな、こんなに大人数詰め込んでるならもっと空調効かせろよ、と睨む当てもなく取りあえず天井の升目を睨んでみる。


「(えートイレまで監視されるのーあ、でもその方が安心かもー優ちゃんにセクハラされなくて済むし)」

いつの間に優子の隣に立っていたのか、こんな時でもマイペースな陽菜はやはりマイペースな発言をしてからあ、優ちゃーん、と笑顔を見せた。


「(こんな時にも呑気にセクハラする程私は無神経じゃないやいっ。てかこんな時でも緊張感なしでそんな事言えるのこじぱ位だよ。)」

じゃあ普段は呑気に堂々とセクハラしてのかよ、と墓穴を掘った気もしてならないが当の陽菜も特に気にしてはないようだった。


「(えー何でそんな事言うー?)」

「(お前ら、あんまり目立つと向こうに目ぇ付けられるぞ)」

「「(あ、才加)」」


二人同時に才加、と呼ばれた元AKB48の卒業生、“もっさん(オカロ)”こと秋元才加はいつもよりも格段に険しい表情で優子達に声を掛けた。


「(さっきの話だと向こうの判断で私たちはアレの餌食になるぞ、という事だと思う)」

才加は後ろ向きに拳銃を持った集団へこそっと指をさした。

「(えーでもさっきのオジサンそうは言ってなかったじゃん)」

「(にゃんにゃん、こういう時は言葉そのままを真に受けちゃダメなんだよ)」

「(まぁ確かに向こうはきっとあたしらも同罪者同然で思ってるだろうね)」


周りを見渡せば殆どの人間が―細かく言うと際限がないが―共通するのは皆、沈痛な雰囲気に呑まれているのは間違いなかった。
144駄作作者45:2013/10/23(水) 06:17:07.23 ID:MFFTvFWh0
優子を慕っている一人、逆から読んでも同じ名前な“とむ”こと優子と同じAKB48チームKの武藤十夢は肩を震わせてその場に蹲っている。

その十夢のすぐ隣にいるチームは違えど十夢と同じく12期生、某芸人曰く目が死んでるらしい“じゅり(メッシ)”ことAKB48チームA、
高橋朱里は自身も涙を流しながら、それでも十夢の背中を優しく擦っていた。


他にも必死に感情の昂ぶりを抑えている者、静かに泣く者、無表情のままその場に立ち尽くしている者、
声を出して泣いている者―うるせぇぞ島田(AKB48チームK島田晴香)、と思わず優子や才加がツッコミたくなったのは暗黙の了解だが。



ったくあたしらの大事な後輩をこんな目に合わせてふざけんじゃねーぞ、といつかの何故か名言にもされている台詞よろしく、優子はいつかの学園ドラマで見せた鬼気迫る表情で監視員を睨み付ける。


勿論他のメンバー、才加達もだが彼女は人一倍の仲間想いであり、且つ後輩想いだ。
よくメンバーからの人望としてAKB48の良心・高橋みなみが挙げられるが、みなみに負けない位の後輩に対する想いはある、と優子は自覚している。

それは自身がエースだから、センターだからではなくただ一人の大島優子としての性分なのだ。
もっともそのイメージが世間に浸透しているかは別問題だが。


才加は目に留まったのだろう、現役時代旧体制で同じチームであったピアノの名人であり絶対音感の持ち主、“さきっぺ(師匠)”こと現在はチームAの松井咲子を慰めに行っていた。
145駄作作者46:2013/10/23(水) 06:33:53.83 ID:MFFTvFWh0
「(ー優子、)」


噂をすれば何とやら、監視員達に怪しまれない程度の小走りでみなみが優子の下へ駆け寄ってきた。
陽菜も他のメンバーの所に行ったのか、必然的に優子とみなみの二人だけとなる。


「(どした、たかみな?)」

「(メール、届いてた?)」

訊くというより半ば確認に近いみなみの問いかけに優子は何の事を言っているのかすぐに分かったのだろう、首を軽く縦に振った。


二人は明音の方に目を向ける。
そう、メールとは明音からのメールの事だった。


視線を向けた先では丁度玲奈から口元をハンカチで拭われている所だった。
恐らくは先程のペラペラペラオが吐いた捨て台詞に感情が昂ぶったのだろう、と二人は思った。

何故なら優子とみなみも―明音ほどまではいかなかったが―同じように頭の血が沸騰したのだから。



「(で、たかみなは信じんの?愛李ちゃんの事)」

「(当たり前だろ、大事なメンバーだ。それに彼女があんな事するなんてどうしても思えない。そういう優子はどうなんだ?)」

みなみはいつもの真っ直ぐな瞳で優子からの返事を待つ。

春にあった某バラエティ番組では栄えある?『BKA7』の二番手の座に就いた彼女だが、本当は頭の回転は物凄くキレる人間だという事を優子は、いやメンバー全員は分かっていた。
そうじゃないととてもじゃないが総監督という大役を務めることなど出来る訳がない。

勿論それには彼女自身もモットーにしている“努力”抜きには語れないが。
146駄作作者47:2013/10/23(水) 06:38:36.43 ID:MFFTvFWh0
「(ー信じてない、って言ったら?)」

「(殴る)」

プハッ、と大方予想していた答えだがやはりブレないみなみの即答に優子は吹き出す。


「(優子、お前ホントに)」

「(冗談だって。“優子さん”が後輩のこと信じねぇ、とか言うと思うか?)」


優子はかつて、とあるコンサートで古川愛李のユニット曲の代名詞ともいえる『眼差しサヨナラ』を彼女と組んで披露した事がある。

正直彼女が籍を置く同じSKE48メンバーだと選抜常連の玲奈や珠理奈、最近だと亜香里の方が専ら交流がある。
多少語弊があるが愛李との交流は先に挙げたユニットを含めても数える程度しかないだろう。

しかし優子は確信していた。その数える程度の交流でも彼女の人間性を優子はしっかりと認め、尊敬していたのだ。

だから彼女―古川愛李は無実である、と。そして何者かが何か重大な事を企てているのではないか、と。


それと同時に相反して沸き上がる、もう一つの懸念。


(でもね、みなみ。残念だけどここにいる皆…後で来るだろう難波と博多の子達もだけどー全員が全員、あたしらと同じ考えじゃないと思うよ。
それにこれは憶測にしかならないけど…いるんだと思う。あたしらの中にー“裏切り者”が)


だけどその事実を言おうものなら本気で殴られそうだ、と思った優子はそれを胸の内で留めて先程同様、天井の升目を睨み上げた。
147駄作作者48:2013/10/23(水) 06:51:38.45 ID:MFFTvFWh0
陽菜は誰と一緒にいるという訳でなく、ただ周りを静観しつつ端の方にチョコンと腰かけていた。


先刻まで自分がいた場所で今はみなみと優子が何か小声で話しているように見えたが、改めてまたそこに行こうとは思わなかった。

(今は陽菜が出る幕じゃないんだろーな)

きっとあの二人の事だ、自分を必要とする機会があればその時に呼ぶだろう、と彼女は踏んでいた。


腰を下ろし、ゆっくり周囲に視線を投げかける。
観察というよりは何かを探している―そう、誰かがいない事を確認するかのように周囲を見渡した後、誰にもバレないようにホッと小さく息を吐いた。


(ここにいないって事は…陽菜からのメール、ちゃんと届いてたって事かな?)


“麻里ちゃん”。

実際に声は出さず、唇だけを動かしてそう呟いた。


何名かいない者もいるグループの卒業生の内の1人―例えば話しかけてきた才加然り、他に仁藤萌乃や“ともちん”こと板野友美、大島麻衣、野呂佳代までも此処にいるのに彼女がいない。
グループの絶対的エースだった“あっちゃん”こと前田敦子は現在海外にいるから今ここにいないのは仕方ないとしても。


そう、すぐに目に留まるはずであろう存在―卒業生の1人・陽菜から麻里ちゃんと呼ばれた“麻里子様”こと篠田麻里子の姿がなかった。
148駄作作者49:2013/10/23(水) 06:53:57.89 ID:MFFTvFWh0
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



「ッ、ハッ、ハァ、はぁ……ッ」


急ぎドアを閉め、それを背もたれにして数分前にとった動作同様、右手を額に抑えながらズルズルと―今度は地べたでなくちゃんとしたどこかの室内だが―に腰を下ろした。

それから10秒弱位してだろうか、恐らくは先の声と足音の主―警察官達が走り去っていく喧騒が聞こえた。

ふぅ、と今度こそ存分に自身の体内に枯渇していた酸素を取り込む。


しばらく使われていなかったのだろう―例えるなら昨年のAKB48で史上最難度と言われる本格的なダンスチューンのMVさながらな雰囲気を醸し出しているこの部屋は案の定埃がかってもいたが、そんなことも気に留めず今は身体を回復させる事に専念する事にした。




《ーリサン、アイリサン!》

ひんやりとした空間にしばし思考を放棄していた愛李であったが、先程聞こえたものと同じ声、というよりやはり頭に直接語りかけてくる存在に再び思考を働かせる。

「誰なの?」

しかし不思議と恐怖という感情は湧いてこない。それどころかどこか懐かしい、いや覚えのある声のようにも思えたからだ。


《ココカラダシテ、アイリサンノカバンノナカ》


(アイリサンノカバンノナカ?あいりさんのかばんのなか、愛李さんのカバンの中…)


―もしかして!

愛李の脳内にとある物が浮かび、急いでカバンのファスナーを開けて脳裏に浮かんだ物を取り出した。


「…これでいい?」


そう、先日オダブツしたにも関わらず何故か不可思議な復活を遂げていた“iりんpod”である。

愛李がiりんpodを手にしてから数秒沈黙が流れたかと思うと突然、眩しく輝きだした。
149名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 07:01:42.21 ID:jvK7XccBO
篠田、松村、渡辺美、指原…

脱走組は今のところこの4人?

と支援方々呟いてみる。
150名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 07:22:06.89 ID:9qEdDMTR0
>>148
なるほどおおおお!
151名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 08:28:03.97 ID:pRru5SK60
仕事前ほす
152名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 09:41:38.26 ID:HOSjW03Wi
ほしゅ!
153駄作作者50:2013/10/23(水) 10:25:09.17 ID:MFFTvFWh0
薄暗い空間からの予想していなかった眩しさに愛李は思わず目を瞑る。


『ー愛李さん、愛李さん。』

(誰かが私の名前を呼んでる…さっきとは違うのは声として近くから聞こえ―「ってうえええええぇぇ!?」

本日二度目の“うえええええぇぇ!?”を発動した愛李。

だがそんな事はどうでもいい位、彼女はただ目の前の現実を―いや、現実だとは到底思えないのだが―だけどもやはり自身の瞳の世界に映る目の前の『事実』に驚愕するほかなかった。



『やっと会えましたね、愛李さん!知ってるとは思いますが私、ちびあいりんです!』

『キィィィィィィィィ!話せて嬉しいちゅり!ちゅりはカタカナじゃないちゅり!』

『とりあえず苺が食べたいなぁ、あいりん。あ、まなつだよー』

壊れたくるみ割り人形の如くまさに“まさに開いた口がふさがらない”状態な愛李の眼前に映るのは―
彼女がデザインしwebにも頻回に挙げる、ちびあいりん・ちゅり・まなつの姿をした三人が―iりんpodから飛び出して来たのだから。

http://imgur.com/R50T4Mm.jpg
154駄作作者51:2013/10/23(水) 10:31:14.09 ID:MFFTvFWh0
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


「今日は何だか雲行きが怪しくなりそうねぇ」

「おいおいなに言ってるんだ?今日は天気も晴れの予報だっただろう」

「そうだといいんだけど。はい、お弁当。行ってらっしゃい」

「ああ。じゃ行ってくる。今日は19時には帰れそうだよ」

「ほんとー!?パパ、約束だからね!」

「ふふ、子供たちも今日は寄り道しないで真っ直ぐ帰ってくるみたいよ」

「久しぶりだもんな。家族揃って飯食いに行くのも」

どこかの日常でもよくありふれる、とある名もない家族の会話。

よもやこの夫婦と家族達も、この会話が今生の別れになってしまうとは誰が予想しただろうか。



『ー……、OK、全て予定通りだ。計画通り事を進める』


ほんの一握りの闇にまぎれた黒幕は例外、だが。





「…ニャーン」

AKB48カフェの前、空を見上げたままのどこかの野良猫が少し寂しそうに、小さく鳴いた。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

《補足》
・SM-3…スタンダード迎撃ミサイル(海上自衛隊イージス艦こんごう型に搭載されている)
・F-2…アメリカ製の大型戦闘機F-15、F-16をベースとした戦闘機
・E-767…世界で唯一採用している早期警戒管制機


※image BGM:ドラマ『SPEC』サウンドトラック「SPEC -frozen with electronics-」
155名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 10:32:15.95 ID:o15orHnx0
>>153
やっぱりかw
ちびあいりんかなあとかおもったらちゅりとまなつもw
156駄作作者:2013/10/23(水) 10:39:30.42 ID:MFFTvFWh0
以上が【#3:Nice to me too!】になります。

>>131さん、ご指摘ありがとうございます。
すいません素で「国防省」だと思ってました…
防衛省だったのですね。申し訳ありません。

今回もたくさんの保守やご意見、御感想ありがとうございます。#4話目完成次第、また更新に来ます(^∀^)ノ
157名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 11:26:17.50 ID:VfgU2V1r0
ほすほす
158名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 11:54:08.68 ID:7XXWgBbmi
>>153
挿し絵がかわええww
>>155
俺もちびあいりんだけかと思ってたらまさかの三人登場だったww
159名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 13:05:21.77 ID:avZX4okJI
ほしゅ
160名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 15:14:32.05 ID:VfgU2V1r0
( *´艸`)
161名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 15:17:46.38 ID:dAnmj8Fa0
ホシュホシュ
162名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 16:37:56.83 ID:8mSPtXht0
ほしゅ
163名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 18:11:52.24 ID:avZX4okJI
ほしゅ
164名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 19:28:44.00 ID:geSa6QUT0
165名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 20:28:18.06 ID:XYT8LmUFi
ほしゅ!
166名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 21:02:11.23 ID:urA4S2Yb0
あ!
167駄作作者52:2013/10/23(水) 21:06:10.37 ID:5x3k6d1j0
【#4:ピノキオ軍】


モットーは「予定調和なんぞぶっ壊す」。
夜なべして苦労してグーグルに挙げても即埋まる一文字コメントの嵐。
別に自分がした訳ではないのに某地下板等では何かの度に「かおたん乙」「自演乙」のレッテル。
少し、いやかなりオブラートに包んだ表現で苦言を呈してもすぐに大炎上のお祭りモード。何故か私の時だけ群を抜いて。
何年必死に努力を続けても陽の目を見れずに長年共に歩んできた『SKE48研究生』という勲章。
何かの度に叩かれる。そりゃそんな目に数えきれない位に遭えば頭髪の毛根だってくたばりますよ、人間だもの。

そうだよ、私はSKE48のかおたんである前に年相応の女の子、松村香織なんです!






「あ゛ぉ゛ぉ゛…もう右手が活動限界値を超えたわ、これ…」

愛知県内某所のとある生産工場。
一体何時間この工場に缶詰めになり、ただひたすら無心にペンを持って手を動かしていたのだろうか。


この春SKE48の栄えある『終身名誉研究生』に任命された、グループきっての色んな意味での起爆剤・“かおたん”こと松村香織はやっとやり遂げた仕事に深い欠伸ともに溜息を吐いた。

おっといけないあまりにも今の欠伸の顔はアイドル失格…よし、誰も見てないな、と彼女は眠そうに目を凝らしながら周りを見渡した。
彼女の目の前には山のように積まれたCDの山、山。山。その数1000枚。

このCDに一枚一枚手書きでサイン入れをそれこそ夜通しで行っていたのだ。勿論書き手は本人一人だけで、である。



そう、このCDこそ後に世に放出される(+ちょっと炎上祭りにもなるが)彼女のソロデビューシングル『マツムラブ!』である。
168名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 21:29:56.64 ID:eKXm2w7F0
きた〜
169駄作作者53:2013/10/23(水) 21:33:25.28 ID:5x3k6d1j0
(つか今何時よ…確か日付変わる随分前から入りで来てたはずなのになぁ〜)


生憎今彼女がいる場所からでは外の様子を確認する事が出来ない。
仕方なしに凝りに凝りまくった肩をグルグル回しながら右斜め前に掛けられている時計を見やれば、指し示す時刻は『8:39』である。


耳をすませば成程確かに聞こえる鳥のさえずり。



この時の香織は知る由もないが、幸か不幸かこの手書き作業の仕事のおかげで彼女は先のSKE48の集団移動で連行されずに済んだ訳である。

つまりその分追手もすぐ近くまで迫ってきているという事になるのだが―。





「…てかマネージャーまだ迎えに来ないんかねぇ…昨日朝には来る的な事言ってたと思うけど…」

作業台にグデ〜っと寝そべるような形で周りに誰もいない事から頻回に出る欠伸を惜しげもなく披露しつつ携帯をいじるも、マネージャーからは何も連絡が来ていない模様。

(どーしよっかな、次に挙げるブログのネタ考えるか、いやそれより地下板本スレのチェック…しかし、誰もいないから素のままで何したって許されるぜへへ―って…?)


あ、そういえばコメダカメラ(彼女が持っているビデオカメラの愛称)のバッテリー充電してたっけ?とカバンを覗きカメラの電源を入れ、十分にバッテリーはあるかRECボタンを押したその時、ふと香織は何かに気づく。


―“誰もいない”なんて、おかしくない?だってここ、工場だし、もう朝だよ?
170名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 22:41:59.34 ID:KI0OL1vP0
ほす
171駄作作者54:2013/10/23(水) 22:55:17.67 ID:5x3k6d1j0
耳をまた澄ましてみても聞こえるのはやはり鳥のさえずりと工場の何かの機械の動作音。
人の気配は全く感じられなかった。


途端一気に彼女の背筋に飛び立つような恐ろしさともいえる戦慄が走る。
戦慄が走ったと同時に次の瞬間彼女の耳に飛び込んできたのはー“何か”の音と窓ガラスが盛大に割れる音だった。


「わきゃぁぁ!!?一体何っ!!??」


自己防衛という名の人間の本能か咄嗟に作業台の下に隠れる香織。しかしやはりCDが気になるのか、恐る恐る顔を上げてまずはCDの安否確認。どうやらセーフのようだ。


(てかい、今の音って何…?な、なに?手書き1000枚達成のドッキリかなにか!?そんなドッキリいらんし!)

手探りで台に置きっぱなしのカバンを掴み胸元で力強く抱きしめる。
そうこうしてたらもう一発、今度は瞬間ではあったが耳をつんざく程の衝撃音が彼女の耳をつんざく。


(ー!!きっとドッキリなんかじゃない!これ本物だ!)
自身の本能がそう告げる。
自分の身に降りかかっている出来事を事実として認めた瞬間、全身が武者震いのように震えだす。
172名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 22:59:29.41 ID:KI0OL1vP0
きてあ
173駄作作者55:2013/10/23(水) 23:02:59.75 ID:5x3k6d1j0
(コワイ、コワイこわい怖いよぅ……っ誰か助けて…っ!!)



香織は生きた心地がしなかった。極度のパニックのあまりに幻聴でも起きたのか、微かに人のような足音も彼女の耳に入ってきた。



―…ん、……たん!

―…たん!……事しいや!


今度は何処からか、人の声がする。いよいよ追い詰められた彼女は何を思ったのか遺書を書き始めた。勿論自身の脳内フォルダにだが。





「―ごるぁぁぁぁぁ松村ぁぁぁぁぁおまん聞こえとんやったらしゃんしゃん返事しいやぁぁぁぁぁぁぁ」

「にゃは〜ん!ってちょっとみー、かおたんが本気でビビりすぎちゃってんじゃん」

「ぎいやぁぁぁぁぁゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ命だけわぁぁぁぁ!!!!!!……………………って、ん?」

どこか聞き覚えのある声、もといこの独特の方言と特徴的なフレーズ…と香織が顔を上げた先には。


「み、みずきさんっ!?と久美さん!?どうしてここに!!?」

石のように硬直していた彼女は目の前に立つ二人の人物像を記憶の引き出しから照らし合わせ、名前を叫んだ。


「ひせくんな!おまんこと助けに来たにゆうがじゃ!!はよ逃げんちや!!」

「助けに来たにゃはっぴ〜」


土佐は鰹の一本釣り・元SKE48の卒業生、“みずき(カツオ)”こと桑原みずきと、きっと明日もにゃはっぴー、な同じく元SKE48卒業生、“くーみん”こと矢神久美コンビが立っていた。
174駄作作者56:2013/10/23(水) 23:18:51.60 ID:5x3k6d1j0
「え、って助けに来たって何「四の五の言わずに早く逃げるの!ほらかおたん立って!」


久美は香織の腕を掴み、みずきは香織のカバンを取り上げ二人が辿って来たのであろうルートを一目散にひた走る。

香織は一瞬CDの事がどうしても気になったが、今はみずき達に連れられていくしかなかった。

どうか無事でありますように、と自分よりもCDの方の無事を優先するあたり、さすがのかおたんクォリティーである。



逃走中のこの時、実は彼女の完全に閉まりきってないカバンからヒョコ、と『コメダカメラ』が丁度いい位なアングルでレンズを覗かせていた。
175駄作作者57:2013/10/23(水) 23:20:29.93 ID:5x3k6d1j0
因みにこの時この『コメダカメラ』は先程録画モードにしてからずっとそのままだったのだが、これが後に大きな手掛かりとなるのは今カバンを持っているみずき含め香織自身、全然思ってもいなかった。







さて、話の本筋からかなり脱線してしまうがー

松村香織。

彼女にはいわゆる、アンチが多い。それは悲しいかな、曲げようもない事実だろう。
しかし裏を返せばそれだけ彼女―“松村香織”という存在に世間が関心を示しているという事。
たとえどんなに素晴らしい内容や物だったとしても興味を持たない事には俗にいう『世論』は湧き起こらない。

どれだけ叩かれても臆する事なく、彼女のたゆまないひたむきな努力が実を結び、オンリーワンとしての輝きを手にする事が出来たのであろう。
それ故に今の彼女にはきっとアンチよりも遥に多い、たくさんのかおたん推しが存在していると信じたい。


そしてここを見ている皆さん、一度是非彼女の渾身の一作『マツムラブ!』を手に取り聴いてみればどうだろうか。

きっとますますかおたんワールドの虜になってしまう事だろう。無論、転売等はご法度だが。
言っておくが作者は決して天上天下唯我独尊かおたん単神推し!などではない。断じて、だ。
ただ松村香織、という一人の人間性に惹かれているだけである。



これ以上言うと松村氏に「自演乙」等またいらぬ飛び火がかかるかも知れないのでこれ位にしておこう。
176名無しさん@実況は禁止です:2013/10/23(水) 23:58:46.02 ID:iMszuHCV0
とりあえずほす
177名無しさん@実況は禁止です:2013/10/24(木) 00:01:00.83 ID:rHxfmBNIO
保守
178名無しさん@実況は禁止です:2013/10/24(木) 00:14:59.85 ID:Yibs99YW0
保守
179名無しさん@実況は禁止です:2013/10/24(木) 01:04:13.25 ID:/9INRJAZi
>>175
ちょっとマツムラブ買いにいってくる
180名無しさん@実況は禁止です:2013/10/24(木) 01:22:03.77 ID:4A5i3pKII
ほしゅ
181名無しさん@実況は禁止です:2013/10/24(木) 02:12:34.26 ID:/9INRJAZi
ほしゅ!
182名無しさん@実況は禁止です:2013/10/24(木) 03:20:38.26 ID:/9INRJAZi
ほしゅ!
183名無しさん@実況は禁止です:2013/10/24(木) 05:37:49.83 ID:C8K1hqMZi
ほしゅ!
184名無しさん@実況は禁止です:2013/10/24(木) 06:44:19.04 ID:9jy50wOl0
ほす
185名無しさん@実況は禁止です:2013/10/24(木) 09:34:27.74 ID:aTxUufxIi
ほしゅ!
186名無しさん@実況は禁止です:2013/10/24(木) 11:31:25.41 ID:hCvL1D4e0
干す
187名無しさん@実況は禁止です:2013/10/24(木) 12:18:53.70 ID:Sy9WZg5h0
昼ほす
188名無しさん@実況は禁止です:2013/10/24(木) 13:21:13.59 ID:EZUGAJRpI
ほしゅ
189名無しさん@実況は禁止です:2013/10/24(木) 15:06:32.70 ID:VBqgkkROI
ほしゅ(二度目)
190名無しさん@実況は禁止です:2013/10/24(木) 15:32:27.78 ID:Yibs99YW0
以上ですm(_ _)m
191名無しさん@実況は禁止です:2013/10/24(木) 16:15:51.80 ID:Ov5lKGTyi
保守
192名無しさん@実況は禁止です:2013/10/24(木) 17:39:53.20 ID:4k7nSEQc0
ほす
193名無しさん@実況は禁止です:2013/10/24(木) 18:45:24.19 ID:Yibs99YW0
え!
194名無しさん@実況は禁止です:2013/10/24(木) 19:47:37.43 ID:r217ZeM0O
保守
195名無しさん@実況は禁止です:2013/10/24(木) 20:52:37.76 ID:4A5i3pKII
ほしゅ
196駄作作者58:2013/10/24(木) 21:17:04.46 ID:C3gNWVh70
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



とりあえず、今目の前で起きた光景をどう説明すればいいのか、もし万人が納得できる説明が出来たとしたら古川はノーベル賞か何か貰えますよ、と愛李はiりんpodを握りしめたまま、硬直していた。


「え、え〜と…こ、これは夢、そう、夢だよねどーりで今朝から変な事ばっか起きる訳だアハハハ『夢じゃなくて現実です愛李さん。残念かもしれませんが』

(いや現実と言われてもこの現実をどう受け止めろと?私の恩師シャア・アズナブルでもこの状態に直面したら固まるだろうよ。いやでもあちらさんはもう宇宙に進出してる訳だし?
ザクも三倍速く動けるわ『キィィィィィィィ!!ちゅり達を無視すんなちゅりっ!!』


チュリ…や、ちびちゅりの金切り声に妄想の世界に逃避していた愛李の思考は現実に強制送還された。


―はい、古川愛李、もう一度説明します。簡単にいうと私の視界に三人…大きさとしては手のひらサイズなちびーず御三家がなにやらピーチクパーチク喋っているのであります。


愛李は2、3度瞬きしてみる。パチパチ。やはり変わらないようだ。ちびあいりんが彼女の顔を見上げている。

今度は目を擦ってみる。ゴシゴシ。やはり変わらないようだ。ちびまなつがニコニコしている。

今度はiりんpodを上下に振ってみ『うわぁぁぁぁ何するちゅりやめるちゅりバカ愛李!』

ちびちゅりの訴えに愛李は手の上下運動を止める。
見るとちびーず御三家全員、いずれも目をグルグル回していた。


『あぁ゛う〜気持ち悪っ…』

『止めてもらって助かりました…ウプッ』

『………(返事がない。ただの鳥のようだ)』

「…やっぱりこれ…現実なの?」
197名無しさん@実況は禁止です:2013/10/24(木) 21:21:48.63 ID:vOP3+Y8R0
きた〜
198駄作作者59:2013/10/24(木) 21:57:27.98 ID:C3gNWVh70
目をこれでもか、と言わんばかりに真ん丸と見開いて彼女達を見つめる愛李の視線に気づいたのか、ちびいあいりんは気持ち悪いのを堪えて力なく、だけど大きく頷いて見せた。






「ーえ、指原さんが飛んだ?どういう意味?」


あれから三人達(人呼称で正しいかは微妙だが)と話していく内に新たに分かってきた事があった。
そのひとつが愛李の口からも出た、先の【さっしー飛ぶんだ計画!Go to sky!】こと莉乃の脱出計画の全貌である。

何故、このちびーず御三家がその事を知っているのか?


『そうですね。それとあとはもう一つ朗報として、NMB48のみるきーさん…でしたか。その方も飛行機に乗る前にうまくハケれたみたいです』

『うちらはSL化…?『SSL化ちゅり』あ、そうそれになっていろんなコンピューターの世界にも入れるんだよー制限はあるんだけど』

「ちょ、ちょっと待って待って。いきなり指原さんが飛んだとかみるきーがどうとかSSL化とか…いきなりそんな事言われても訳分かんないよ」


いきなりの説明に困惑する愛李。
それも当然だろう。ただでさえ『指名手配』されている事も正直受け入れられてないのに、この超常現象としか言えない出来事からまた次から次へと、それこそ自身が愛してやまぬ二次元の世界じゃんか!と愛李は叫びたくなった。

実際に叫んだとしてもそれで目の前の問題が解決される訳でもないし、そもそも大声を出そうものなら警察にわざわざ居場所を晒すという自殺行為に繋がるから心の中で、だが。


『う〜んどうするちゅり?説明しても長くなりそうだしちゅり…』

『直接あいりんにうちらのログを見てもらいます?』

『そうだね、そうしよう!愛李さんもその方が分かりやすいかな』
199名無しさん@実況は禁止です:2013/10/24(木) 22:07:12.61 ID:9jy50wOl0
wktk
200名無しさん@実況は禁止です:2013/10/24(木) 22:21:52.63 ID:GhzjFrS1i
・Θ・)200げっちゅり♪
201駄作作者60:2013/10/24(木) 23:28:52.79 ID:C3gNWVh70
ログ?見てもらう?何の事言ってんの?と愛李がクエスチョンマークを頭に浮かべているとちびあいりんが愛李の肩までんしょ、と声を出しながらよじ登ってきた。


不覚にもその姿に萌え萌えキュンしたなんて言えない、暗黙の了解だバーロー。と愛李は萌え心を抑えるのに必死だった。

と同時に、ちびあいりん―恐らくはちびーず全員―に感触がある事に今気づいた。


「え?なにもしかして触れちゃうの?」

『そうみたいですね、ってキャっ、ちょっと愛李さんくすぐったいですよぅ〜』

試しに人差し指で軽くちびあいりんを撫でてみれば予想以上の触り心地に撫で続けていると想像を超えるちびあいりんの照れ照れ萌え反応。

ムッハー!そんな可愛ぃうぇぇいすぎる反応すんなよ、古川の中の何かが目覚めちまうだろヌハハハ、
とか何か色んな意味で安心安全リミッター解除、危険モードになってきた愛李の脳内妄想パラダイス。





『…キイィィィィィィィ!ちびあいりんに触りすぎだちゅりィィィィィィィィィ』
カプ。

「痛゛ぇ−−−−−−−−−−−−っっっっ」


ちびちゅりによる(恐らくは)嫉妬からの某かじるのを生業とするキャラクターよろしくお尻めがけての容赦ないカプリちゅり攻撃に愛李は情けない声を挙げた。
202駄作作者61:2013/10/24(木) 23:33:11.15 ID:C3gNWVh70
気を取り直し、結局はちびまなつを通じてちびーず達の“ログ”を見せてもらう事になった愛李。

『じゃああいりん、私の頭に触れてみて』

頭、ってこの子の場合は苺のヘタの所になるのか?と疑問に思いつつもちびまなつのヘタの所にそっと手を乗せる。


「(ッ……………)」

自身の脳内に直接流れ込んでくる、彼女達のログ―記憶の断片に衝撃を隠せなかった。


“―警察庁長官からの勅令が来たんだ。愛李…いや、“国内外における古川愛李容疑者と関わりを持つ者の緊急保護及び監視”って”

“愛李が、愛李がそんな事する訳ないのに!!”

“玲奈ちゃん…私だって信じたいよ、あいりんの事…でも今は従うしかないんだよ…ッ”

“彩ちゃんは、あいりんちゃんを裏切るん?”

“みるきー、古川さんを…AKB48グループの事を頼んだで”

“【本文:あいりんを助けるのに力を貸して。お願い】”


「………ッ」

愛李の胸中は何とも言い表し難い―驚きや苛立ち、困惑や悲しみで入り乱れた感情が湧き、気づけば瞳からは涙が燦然と浮かんでいた。


『あいりん、大丈夫?』

自分にかざされていた彼女の右手が震えていいる事に気づいたのか、ちびまなつが心配そうに愛李を見上げる。

「ご、ごめっ…少し待って。すぐ落ち着くからっ…」

周囲の状況を探索したような動きを見せた後、ちびあいりんが優しく愛李に説く。そっと、その小さい手で優しくそっと彼女と手をつなぎながら。


『我慢しなくていいんですよ愛李さん。泣きたい時は我慢せずに泣いて下さい』

ちびちゅりも自身の身体をスリスリと、子猫が親猫甘えるようにする動作みたく愛李に寄り添う。


愛李は今度こそ、先の路地裏みたいに我慢する事なく、声を出して泣いた。
203名無しさん@実況は禁止です:2013/10/24(木) 23:52:52.48 ID:aEKOYAP60
ちびたちええこや
204名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 00:20:33.32 ID:j9hFlalOO
保守感丸出し
205名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 00:29:44.72 ID:fGgd5aGzi
ほしゅ!
206名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 00:36:59.33 ID:j9hFlalOO
保守祭
207名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 01:22:37.57 ID:vgVUKrWF0
寝る前ほす
208名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 03:13:43.40 ID:7ZLtRLeDi
保守
209名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 04:25:48.59 ID:7ZLtRLeDi
保守
210名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 05:34:40.20 ID:PKMEVZPei
保守
211駄作作者62:2013/10/25(金) 06:19:42.05 ID:wDTkHKa30
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


普段は平日でも地元民や観光客で溢れかえる大阪・難波の観光スポット一帯。

しかし現在は奇妙な程に人がいない。
いや、皆無とは言わないが普段の街並みから比較するといなさすぎるのだ。

観光名所の一角、通天閣の近くにある時計は『8:08』を指し示していた。












まるで暗い穴に突き進んでいるような、そんな感覚に見舞われながら美優紀は走っていた。


(なななな、なな、なーなーって、これはホンマもんの事件やで、菜々ちゃん)


不意に菜々のお馴染みなキャッチフレーズが脳内にリピートされる。

あれから15分はノンストッップで走り続けただろうか、いくら夏場より幾分涼しくなってきているとはいえ彼女の額からは汗が滲み出てきていた。

普段の移動手段はタクシーやバス等が当たり前であったが生憎今はそんな訳にはいかない。
何故なら彼女もある意味、『お尋ね者』扱いになっているのだから。



「…ふぅ、ちょっと休憩や」


周りに人がいない事を確かめ、どこかの河川敷にかかるそれなりに大きい橋げたの奥に美優紀は身を潜めた。


美優紀はあの時自身の携帯に来た明音からのメール―本文の最後に【あいりんは今名古屋にいるはず】と書かれてあったのを思い出していた。


(でも流石に走って向かう訳にもいかへんし…)

いっそハイジャックでもするか、と一瞬考え
たがすぐに『NMB48アイドル・渡辺美優紀白昼堂々ハイジャック?!』と三面記事よろしくの図が浮かんだので即刻却下した。


(ってアカンやん!そんな事してもうたらみゆ犯罪者になってー)

あ、と彼女は声を漏らす。
212駄作作者63:2013/10/25(金) 06:22:11.79 ID:wDTkHKa30
(せや…あいりんちゃんの方がめっちゃ困ってんねや。すっごく傷ついとんねや…)


美優紀は静かに瞼を閉じた。脳裏に愛李の顔が浮かぶ。



―助けらな、いや、助けたいんや。みゆが自分からあいりんちゃんを助けたい、って思ったんや。



そんな美優紀の強い想いに何かが呼応したのか真相は分からないが突然、ポケットに入れたままだった携帯―正しくは彩のだが―が尋常でない光を纏い震えだした。


「、何!?」

同時に聞こえる―いや、聴こえる音の旋律。メロディー。
美優紀はこのメロディーに覚えがあった。
―このメロデイーは…



「…枯葉のステーション…?」


美優紀の呟きが早かったか、それとも彩の携帯が光るのが早かったのか。
どちらにせよ今の美優紀の眼前には光に包まれた携帯のから飛び出てきた、現実とはかけ離れた『現実』が広がっていた。


本人…、や、人と呼ぶのは間違っているのかもしれないがメロンパンに見える目の前の彼女?―たこ焼きに見えなくもないが―がクリクリした瞳で美優紀を見上げていた。



「え…あなた、誰?」


美優紀の問いに彼女の頬に文字が浮かび上がる。


『(玲奈・ω・です)』


艶やかな黒髪に覆われている美優紀の脳―思考回路には、ただクエスチョンマークが大量に浮かぶのみであった。
213名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 06:29:51.87 ID:PducSLp70
お!
214駄作作者64:2013/10/25(金) 06:32:15.36 ID:wDTkHKa30
http://imgur.com/x1rrXNZ.jpg


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



あれから少し経過し、愛李は落ち着いたのかいくつか分かった事も含め、カバンに入れていた手帳のメモに箇条書きでまとめる事にした。


・ちびーず御三家はiりんpodとリンクしているらしい。何故こうなったのかの元々の原因も本人達は分かっていない様子

・他のキャラ(ぐぐたすたん、コロちゃん、ぼっちん等)はどうやら出てきてないようだ
・大きさは手のひらサイズ。声はモデルである当人達と瓜二つ

・ちびあいりんは健全で礼儀正しい、ちびちゅりは現実世界の明音よりもうるさいのと語尾がちゅり、ちびまなつは…まだよく分からない
・iりんpodから2m程であれば離れる事が出来る

・一応立体化している。触れる事も出来る。ひとまずちびーず達の位置づけは2.5次元という事にしておく

・ちびーず達の声や姿はマスター(古川)の認証がないと第三者には見えない・聞こえないようになっているとの事

(だからさっきのちびちゅりのバカでかい金切り声も人間では私以外聞こえていなかったという事)

・常にアンテナを張っており、周囲のレーダー機能的なものもあるらしい

・電波さえキャッチできれば自身を電子記号化…SSL化?して無差別に他のコンピューターや情報機器へ介入、操作できるらしい。但し制限有
(ちゅりのメールの件もそれで知り、そのログからHKT48が乗った飛行機のコンピューターまで辿り着き指原さんの脱出計画をアシスト出来た)

・私、古川が何故指名手配されたのか現時点ではまだよく分かっていない
215名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 06:42:48.53 ID:NapMBj4Y0
絵もうまいのか
216駄作作者65:2013/10/25(金) 06:43:03.28 ID:wDTkHKa30
「とりあえずこれ位かな、っと」


一通りメモも整理し終えたのか、カリカリと響いていた紙の上で踊っていたペン先の音が止む。


『愛李さん、まとまりましたか?』

愛李がメモをまとめている間ちびあいりんはレーダー探索を行い、周囲を警戒していてくれていたようだった。

残りのちび二人、ちびちゅりとちびまなつコンビはというと『疲れたからちゅりおんぶしてー』『いやちゅり!』『なんでよーちゅりの意地悪〜』なんて他愛ないじゃれあい中なようだ。


「まぁあらかた、ね」

(しかしまぁ自分がデザインした二次キャラ(今は2.5次元みたいになってるけど)とはいえ自分と瓜二つな声で愛李さん、なんて呼ばれると何かこそばゆいなぁ…今更だけど)


ボールペンをノックし芯を戻してから手帳に挟みかけてる時、その様子を見ていたちびあいりんが声を掛けた。


『そのボールペン、可愛いですね。愛李さんに似合ってます』

そのボールペン―恐らくは今自分が手にしているこのペンの事を言っているのであろう。パステルカラーの水色をベースにした華美すぎでない、だけど可愛らしい黄色い鳥が描かれているそれをクルン、と器用に指先で回して見せた。


「え?あ、これ?これ実はちゅりがくれた奴なんだよ。あ、ちゅりって言っても三次元のちゅり、明音の方だけど」

言えばそれ位わかりますよー、なんてクスクス右手を口にあて微笑むちびあいりん。

貰ったのは去年の誕生日プレゼントだったっけ。他にも何かくれた気もするけど、と回想しながらペンケースにしまおうとした時、またちびあいりんからの問いが耳に入った。


『そのペンケースはカエルさんなんですね。でも結構年季も入ってるようですが…』


今しがた自分が持っているペンと比較して不思議に思ったのか、彼女はカエルの柄があしらわれた―所々少し色褪せたり細かい傷が付いている―
使っている歳月を思わせるペンケースに興味深く見つめていた。
217名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 07:00:46.03 ID:PducSLp70
ふふふ
218駄作作者66:2013/10/25(金) 07:21:05.16 ID:wDTkHKa30
「はは、ちびあいりんもカエルが好きなの?」

『元は私も愛李さんがモデルですからね。それもあるんですが、随分使い込まれてるように見えたので』

「これはねー、昔、って言っても7年位前だけどね、SKE48に入る前に活動してた時に仲良くなった子に貰ったんだ。気に入ってるから結構長い間使ってるの」

『そうなんですか』


それは知りませんでした、と彼女は純粋無垢な目をして愛李とカエルのペンケースをキョロキョロと交互に見比べている。


「その頃はまだちびあいりん達も生まれてなかったしね。あいりん、って愛称もなくて芸名で活動してたし」

『ゲイメイ?』

「うん、春川瑠花って芸名だったんだけどー」


ちびあいりんに話を続けながら、愛李は昔の事を思い出す。


(元気にしてるかな…私と関わりを持ってるって事とかで捕まってないといいけど…)


“薙弐西風…いや、ルカちゃん…”


彼女は想った。

今はお互い忙しいのか連絡も殆ど取り合ってないけど、あの時は間違いなく一番の親友だった、このペンケースをくれた―あの子の事を。



『ー愛李さん?』

急に黙り込んだ愛李を心配したのか、ちびあいりんが彼女を覗き込む。


「あ、ごめんごめん。ちょっとボーっとしてたわ」

『大丈夫なら良かったです。あ、この後どうすべきかなんですが…おーい、ちゅりーまなつー』


ちびあいりんが二人を呼ぶも気づいていない様子。どうやらまださっきからの小競り合いが続いているようだった。
219駄作作者67:2013/10/25(金) 07:38:28.11 ID:wDTkHKa30
『いーじゃん減るもんじゃないしー。ねぇねぇちゅりおねがーいおんぶしてよー』

『ちゅりの体力が減るちゅり!』

『ぷぅ〜』


ほっぺたを膨らまして拗ねる素振りを見せるちびまなつ。
しかしすぐ何か思い出したのか、懲りずにまたちびちゅりに声を掛ける。


『ねぇねぇちゅりー』

『何ちゅり?』

『夜中にうちが寝てるとふんで堂々とちびあいりんを夜這<ピー『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁタンマタンマちゅりーーーーーーっ!!!!!』


両手をバッサバッサと振り回しながら焦りまくる鳥、いや、ちびちゅり。


この時愛李は本能か分からないが気づけば咄嗟にちびあいりんの耳を塞いでいたらしい。



『…バラして欲しくなかったら〜うちの言う事聞くしかないよね?ちゅ・り・お・姉・ちゃん♪』

ニヤリ。

およそ外向け用の、云わばアイドルスマイルではなくまさに弱みを握った悪魔の微笑みだ、これが真のアイドルキラー、
んんんんんんんん可愛いよまなつうぅぅぅぅぅぅぅぅ!!の恐るべし威力なのか、と愛李は心底思ったという。


先程メモに記した『ちびまなつは…まだよく分からない』を即座に彼女は訂正した。




“・(たとえ2.5次元でも)向田茉夏…恐ろしい子っ!”




※image BGM:ドラマ『コード・ブルー』サウンドトラック「Cutting Volition」
220名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 07:43:52.29 ID:9q+S5UV30
か、かってんぐぼるーそん・・
221駄作作者:2013/10/25(金) 07:50:33.33 ID:wDTkHKa30
以上が【#4:ピノキオ軍】になります。

今回もたくさんの保守やご意見、御感想、本当にありがとうございます。

登場人物が多すぎて収拾がつかなくなるでは?、話の流れがごちゃごちゃになっている。伏線もバラまきすぎだ。
確かに仰る通りだと思います。
読みづらい思いをさせてしまい申し訳ありません。
しかし、伏線や話の流れも少しずつのスピードになるとは思いますがしっかり解明できるようなプロットを(ラストまではまだ考えてないですが)考えており、また出来るだけ感情移入しやすいような台詞回しや描写を駄文なりに意識して書いています。

因みにですが今後、数名ですがオリジナルキャラも登場し、またメンバー等の死にまつわる描写も出てきます。
その際は推しの方々に不快な思いをさせてしまうかもしれませんがご了承下さいませ。

どうか長い目で見守ってくだされば幸いです。

次作が完成次第、また更新に来ます(^∀^)ノ
台風がまた近づいてるみたいなので皆様もお気をつけ下さい。
222名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 07:56:59.87 ID:9q+S5UV30
とりあえずお疲れ様
223名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 08:01:33.57 ID:5TaYOXLbi
乙!俺は楽しみにしてるからね!
224名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 09:38:01.08 ID:PducSLp70
お疲れさん
225名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 09:43:34.60 ID:j9hFlalOO
保守
226名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 10:35:05.93 ID:5R8R0xyR0
>>221
おつ〜
俺も楽しみにしてるよ
227名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 11:18:34.02 ID:j9hFlalOO
保守
228名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 11:22:19.71 ID:j9hFlalOO
保守
229名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 12:13:57.31 ID:O0+vPXQzi
保守
230名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 13:27:24.10 ID:q6VQPElNi
保守
231名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 13:34:18.30 ID:5vZgrF84i
保守がてら今更だけど>>153のちびあいりんたちも作者さんが描いたのかな?一瞬あいりんが描いてるヤツかと思ったけど微妙に違うからなー
そして>>214のちび玲奈ちゃん…どっかのスレで見たことがあるぞw
232名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 16:29:30.14 ID:FlvbpOLF0
233名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 17:27:01.58 ID:PducSLp70
スタッフ
234名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 18:35:17.94 ID:fFaaBRIAi
保守
235名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 19:37:19.44 ID:PducSLp70
ホシュホシュホシュ
236名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 19:57:35.52 ID:VjR1mSbLO
募集
237名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 20:55:22.73 ID:VjR1mSbLO
保守
238名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 21:18:11.29 ID:miZokO5H0
ほっしゅほっしゅ
239名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 21:29:46.68 ID:9q+S5UV30
捕手
240名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 22:18:41.67 ID:8A/TEUu+i
>>236
催促?w
保守
241名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 22:38:07.62 ID:qyRurw4I0
ちび保守
242名無しさん@実況は禁止です:2013/10/25(金) 23:29:00.01 ID:oYVRhwDY0
ほす
243名無しさん@実況は禁止です:2013/10/26(土) 00:05:06.32 ID:XCWnXBjq0
ほしゅ
244名無しさん@実況は禁止です:2013/10/26(土) 01:41:43.48 ID:sSJNUTrXi
ちびーず保守
245名無しさん@実況は禁止です:2013/10/26(土) 02:32:26.15 ID:H+R6sSKl0
保守鯛
246名無しさん@実況は禁止です:2013/10/26(土) 02:56:33.54 ID:e+qEXQNt0
発送電分離
247名無しさん@実況は禁止です:2013/10/26(土) 03:38:07.39 ID:SNyKOdxzi
保守
248駄作作者68:2013/10/26(土) 04:02:26.03 ID:fW1pES8o0
【#5:兆し】


「イギリスより△×○※にて弾道ミサイル状の発射準備の熱感知したと報告あり」

「各国大使館に現在在留中の邦人の所在の確認及び保護大至急だ。日本人に対し無差別暴動が起きるやもしれん」

「報道各社から問い合わせが殺到してます」

「報道規制をかけろ。国民に余計な不安を煽らせないように統制命令をかける」

「陸自(陸上自衛隊)より報告、PAC-3以下全て体制移行準備オールクリアとの事」

「ー総理、時間がありません。至急全自衛隊にスクランブル、諸外国にも非常事態宣言を通達すべきかと。これは日本の、いえ世界の存亡に関わります」

「緊急入電!マルキュウヨンゴウ(9:45)国籍不明の領空侵犯機、二基確認との事!」

「全国の港及び空港、原発も全て閉鎖させろ!外部からの侵入を許すな!」

「何者かが国家機密事項データにハッキングをかけている模様です!防衛システム自体が書き換えられて防ぎ切れません!」


「…分かった。防衛大臣に繋いでくれ」




“統合幕僚長に伝達、全自衛隊に『防衛出動』を要請する。緊急だ。国会での承認は…必要ない”






君のため、僕のため、彼のため、彼女のため。
誰のため?
自分のため?

いいや、違う。



全てはただ1人の―古川愛李の為だ。
249駄作作者69:2013/10/26(土) 04:10:09.44 ID:fW1pES8o0
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



玲奈と二人で監視員付き添いの下、トイレを済ませ戻ってきた明音は今後の具体的なプランについて思案していた。

今しがたトイレに行ったのも本当の目的はこの収監されている密室からは分かりかねない周囲の構造や穴―すなわち、“脱走可能な経路がないか”調べる為であった。

(残念ながらトイレにも窓とかの脱出できそうな抜け道はなし、か…)

明音がトイレに立つ数十分前にNMB48、HKT48一同収監されてきた。
その中にざっと見であるが美優紀と莉乃の姿が見えなかった事から、自分のメールが届き、伝わったのだと明音は自身の心の強張りがほんの少しだけ解れたように思えた。


しかしそれ以外では朗報ともいえる具体的な糸口も見いだせず、浮いた存在を示す掛け時計の刻む針の音が余計に彼女の神経を焦らせる。

(早く…どうにかして突破口を見つけないと…)

思いつめたような顔つきで眉間に皺を寄せ、思わず親指の爪をかじりながら焦る明音のもとに優子とみなみが声を掛けようとしたその時。



ヴィィィィィーーーーーン……


突如この空間に姿を表した巨大スクリーン。
下まで降り切ったかと思うと、突如何かの映像が映し出された。
何事かとスクリーンに視線を向ける一同。



《ー現時刻、9:57を持ちましてわが日本全土に自衛権及び非常事態宣言を発令したことを報告します。
順次各地域に緊急避難誘導体制が発動します。国民の皆さん、どうか焦らず慌てず冷静な行動をお願いしますー……》


無数の報道記者によるカメラのフラッシュとシャッター音がよりリアルな現実という事を強調しているように思えた。

沈黙の中時を刻む時計の音が、やけに大きく響いた気がする。



その針は『9:57』を示していた。
250名無しさん@実況は禁止です:2013/10/26(土) 04:18:51.35 ID:EfwJYIIr0
きてたー!
251名無しさん@実況は禁止です:2013/10/26(土) 04:29:41.94 ID:H+R6sSKl0
きました
252名無しさん@実況は禁止です:2013/10/26(土) 06:27:50.50 ID:lewQ8Kg1I
ほしゅ
253名無しさん@実況は禁止です:2013/10/26(土) 07:17:49.25 ID:WhaYK59iI
保守
254名無しさん@実況は禁止です:2013/10/26(土) 09:20:08.25 ID:m2LsPg1PO
ちびーず使いだから狙われた?
255駄作作者70:2013/10/26(土) 10:35:46.45 ID:fW1pES8o0
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


『わーい高い高い〜♪』

『まなつ…もうちゅりの足は限界ちゅり…』

『えー?じゃあ言っちゃうよ?ねーねーちびあい『ワーワー!!分かったちゅり分かったちゅりーーーーーっ!!!』


『…愛李さん』

「ん?」

『あの二人はさっきから何を騒いでるんでしょう』

「ほっといていいと思うよー」


あいつらまだやってんのかよ、と愛李は半ば呆れた目でちびーずコンビに視線を送っていた。
ちびあいりんはやっぱり背景が分からないようで『?』と首を傾げているだけであった。



いつまでもこの決して居心地がいいとも言えない一室に留まっている訳にもいかない。
それはちびーず御三家も分かっていたようで、ちびあいりんから今後の動きについて申し出があったのだ。


『先程説明した通り、コンピューター等の電子世界に私達が介入できる、という事は知って頂けたとは思いますが、』

「うん」

『実は先程愛李さんがメモを取っている間にレーダー探知をかけていたところ、ここから遠くない場所から愛李さんの携帯に入っているメモリ…アドレスというのでしょうか。
そのアドレスと同じパターンの電波を感知したんです』

「えっ、マジで!?」

『はい、もっと精密に探索をかければ個人特定も可能なのですが、その分リスクもあるので』

「リスク?」

『ええ、こちらが深入りをすればする程、裏を返せばこちらの足も補足されやすくなる、という危険性等が…』

「なるほどね…でも、私の携帯に入ってたアドレスって事はメンバーか誰か…とにかく信頼できる人って事で間違いない訳か」

『はい。100%、という保証はできませんが、おそらく信憑性は高いかと』

「いや、そこまで分かれば十分だよ。ありがと!ちびあいりん」


愛李からお礼を言われると途端にモジモジしだすちびあいりん。
褒められる事に慣れていないのだろうか、反応が初々しい。
256駄作作者71:2013/10/26(土) 10:38:48.29 ID:fW1pES8o0
愛李の中に、暗闇の中から一筋の光明が見えてきた感覚がした。
根拠などない。でも、なんとなく分かる。“兆し”が見えてきたのだと。

(待ってて、皆。絶対私の無実を証明して助けに行くから)


今はとにかく―前に進むしかない。


「じゃあ、そこに向かおう。案内してくれる?」

『はい!』


あの少し離れたところでまだあーだこーだやってる二人は…まぁこっちが動き出したら付いてくるだろう、
と考えながら愛李は「あ。」と思い出したかのようにちびあいりんに問いかけた。


「そーいえば、いいよ。それ」

『え?』

「敬語。ちびあいりんだって元々は私がモデルな訳だし。本人に向かってかしこまって敬語ってのも変じゃない?」

『いえ、ですが愛李さんは私達の生みの親…マスターですから』

「だーかーらー。遠慮しなくていいって言ってんの。うん、じゃあ分かったこうしよう。私とちびあいりん達は友達!これマスター命令だからね」

『トモダチ…私達と愛李さんが、友達…?』

「イヤ?」


ちびあいりんはブンブン、という形容詞が実際に出てきそうな、いささかオーバーリアクションにも思える位な勢いで首を大きく横に振った。


『は、恥ずかしいですけど…でもせっかくの愛李さんのご厚意ですから…努力しますね?』


耳を赤くしてうつむくちびあいりんの姿にまたもやムッハー!そんな可愛ぃうぇぇいすぎる反応すんなよ、古川の中の(中略)、
要は再び色んな意味で危険モードになってきた愛李の脳内妄想パラダイス。






『…キイィィィィィィィ!ちびあいりんにデレすぎだちゅりィィィィィィィィィ』

カプッ!!

「痛゛ぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっ」


ちびまなつをおんぶしたまま勢いよくタックルしてきた、ちびちゅりによる(確実に)嫉妬からの某かじるのを(中略)
お尻めがけての容赦ないカプリちゅり攻撃第二弾に、愛李はまたもや情けない声を挙げた。
257名無しさん@実況は禁止です:2013/10/26(土) 10:52:43.72 ID:c9HxTdDzi
きてあ
258名無しさん@実況は禁止です:2013/10/26(土) 10:55:40.07 ID:bOelmkPh0
ちびあいりんかわえええ
259名無しさん@実況は禁止です:2013/10/26(土) 11:57:14.61 ID:lewQ8Kg1I
ほしゅ
260名無しさん@実況は禁止です:2013/10/26(土) 11:58:21.20 ID:WhaYK59i0
ちびーずかわええ!
261名無しさん@実況は禁止です:2013/10/26(土) 12:47:30.12 ID:WcQK7DU+0
んんんんんんんほすうううううううう
262名無しさん@実況は禁止です:2013/10/26(土) 13:36:44.12 ID:WhaYK59i0
頑張ってください!
263名無しさん@実況は禁止です:2013/10/26(土) 14:58:57.24 ID:Pd2fYHsM0
ほしゅっときますね
264名無しさん@実況は禁止です:2013/10/26(土) 17:40:42.23 ID:q2LEZI2n0
ちびあいりん保守
265名無しさん@実況は禁止です:2013/10/26(土) 17:40:56.24 ID:f1bhJXiAO
保守
266名無しさん@実況は禁止です:2013/10/26(土) 19:28:24.10 ID:Tb9Ixf9H0
保守
267駄作作者72:2013/10/26(土) 19:43:47.74 ID:fW1pES8o0
−−−−−−−−−−−−−−−−−−



今この空間を支配する空間を一言で例えるのならどういった表現が一番しっくり来るだろうか。
恐怖とも慟哭ともつかないような戦慄。恐慌。
想像を超えて、泣き叫べばいいのかそれとも衝撃のあまり気を失えばいいのか分からなくなるような蒼白感。

どの言葉が適切かはおそらくここにいる当人達も分からないのではないだろか。


しかしその中で須田亜香里は顔を石のように固くさせながらも、会場が死のように凍りつく瞬間の空気を感じた。



「須田ちゃん…」

おおよそ普段からは到底想像がつかない程のか細い声で固まったままの彼女に声をかけてきた加藤智子。


「もこさん…」

「もこ達、これからどうなっちゃうの…?」


俯き、肩を震わせ必死に嗚咽を抑える智子を見て亜香里も泣き叫びたくなった。
これは夢なんだと。或いは何かのドッキリなんだと。
亜香里だけでなく他の誰もが思い、藁をも縋る想いで願っている事だろう。

二人のすぐ傍にいる木崎ゆりあや向田茉夏、大矢真那、松井珠理奈達も同じような雰囲気であった。

それは現実と認めざるを得ない、青天の霹靂のように突きつけられた事実を認めたくないというせめてもの抵抗―人間の逃避本能であった。


想像してもらいたい。
普段通り起きて、仕事に行って、帰宅して、ご飯を食べて、湯船につかって、明日に備えて。
そんないつもと変わらない一日が、日常がもう戻ってこないのかもしれないのだ。

シミのように広がるじわじわと感染していく怯えと焦燥という名の恐怖。

例えば―そのシミが例え1滴の赤いインクだったとしても、それを白い牛乳に落としてしまうと全て染まってしまうのだ。

そこに絶望という波が結び付けば、炎に煽られるかのようにそれは瞬く間に人の正常な精神を蝕んでいく。
268名無しさん@実況は禁止です:2013/10/26(土) 20:33:04.74 ID:mhYamS+c0
ほす
269名無しさん@実況は禁止です:2013/10/26(土) 20:40:54.70 ID:OE0veFu20
きてあほす
270名無しさん@実況は禁止です:2013/10/26(土) 22:14:14.41 ID:TXcBAoOH0
ほす
271駄作作者73:2013/10/26(土) 23:12:23.66 ID:fW1pES8o0
「…うわぁぁぁぁぁぁっ!!」


いよいよ精神が限界にきてしまったのか、反乱狂に近い状態で峯岸みなみが発狂しだした。

無理もないだろう、外部との情報は閉ざされ、遅れて収監されたNMB、HKTのメンバーはまだしもAKB48メンバーは長時間この密閉された空間に拘束され続けていたのだから。
プラス、彼女は頭の回転も速く、感受性も鋭い。それが仇となってしまったようだった。



「みぃちゃん落ち着いて!みぃちゃん!!」

梅田彩佳が必死に彼女の両肩を押さえつけ宥めている。


「もうやだっ、帰りたいっ、帰してよッッッ!!!」


それでもみなみは彩佳を振り払い今にもここから飛び出しそうな形相だった。


「っ、」

亜香里は咄嗟に自分も止めに行かなければと思ったのか騒ぎの中心に駆け寄ろうと一歩踏み出し、智子も亜香里に反射的について行こうとし「ダメですっ、二人とも!!」



しかしそれは叶わなかった。


「行っちゃダメですっ」


先刻の明音や玲奈達を機械のように傍観していた時とはうって違い、瞳に、声に、表情に明確に表れている感情。
なな子が必死に二人を行かせまいと、それこそ彼女に掴まれている二人の腕からミシミシと骨が軋む音でも聞こえそうな程な力で引き留めていた。


「ちょ、なんなん痛いって」

智子がややきつい口調でなな子を諌める。
亜香里も普段からは想像できない彼女の力に意識がそれていた―その瞬間。




―パンッ。
272名無しさん@実況は禁止です:2013/10/26(土) 23:35:41.89 ID:x2YpGJtM0
おっなんなん
273名無しさん@実況は禁止です:2013/10/27(日) 00:38:02.13 ID:tandrVZXO
マジなんなん
274駄作作者74:2013/10/27(日) 01:02:14.81 ID:pzqaeAel0
擬音にするとこんな味気ない表現になってしまうが、実際に体感する衝撃は想像をはるかに超える。


それは瞬間の音である為長時間続くものでもなく、トータル的にすれば強烈ではあるがうるさい、とは言えないかもしれない。
しかしその瞬間の撃音―耳垢が内部で踊り狂うような音は初めて耳にする者にとっては腹にズシンと来るような、塊という名の衝撃。
次の瞬間には微かに臭う、あの火薬の残香。
そして―鈍い響きをもって地に落ちる、役目を終えた『死神』とも言える、その残骸。



「、ヒッ………」

隣にいた彩佳は傍らで起きた事態を認識できていないのか、それとも恐怖のあまりか―おそらくはその両方だろうが―口唇を壊れたゼンマイ人形の歯車のようにただ震わせていた。


彩佳の隣―今の今まで彼女に宥められていた人物。いや、もう人ではなく、“人だった”というべきだろうか。


その肉体のみの塊となった身体を床に横たわらせ、赤黒い血を河を作るかのように流しながら―峯岸みなみは息絶えていた。



「ーキャァァァァァァァァァァァァァ!!!」

卒業生の野呂佳代が恐怖のあまりかパニックを起こしたかのように、みなみの下へと叫びながら駆けだしていった。


「めーた、」

近くにいた多田愛佳がほぼ反射的にだろう、佳代を止めようと飛び出した刹那。
275駄作作者75:2013/10/27(日) 01:12:08.85 ID:pzqaeAel0
―パン、パンツ。


再び躊躇ない先と同じ忌まわしい撃音がこの空間に響き渡る。



「最初に伝えたと思うがー、余計な言動や行動は慎むように、だ。指示に従わなければーこうなる」

いつの間に入ってきたのだろうか、優子曰くペラペラペラオな男はけだるそうに銃口を下ろしつつ右の口角を気持ち悪い位に吊り上げ、蔑んだ視線で三体の亡骸を指差す。

奇しくもあの時才加が汲み取った事、その通りであった。


あっという間の出来事に亜香里達一同は言葉を発することも忘れ、ただ亡骸が監視員によって撤去されていく様を主を失ったシャッターのように瞳孔を見開いたままであった。



―…全ては…愛李さんを助ける為なんです…


なな子は二人の腕を掴んだまま、誰にも悟られないように呟いた―己の心の深い深い、闇の中で。


未だ首相らしき人物が会見で何かを発している姿を映す巨大スクリーンの存在も、既に彼女達の意識にはなかった。
276名無しさん@実況は禁止です:2013/10/27(日) 01:14:07.70 ID:IS2Bk5Fri
あえて言おう。
作者GJ
277名無しさん@実況は禁止です:2013/10/27(日) 01:30:33.18 ID:NPg8/xS00
じゃあ俺もあえて言おう
パン パンツはなんなん?
278名無しさん@実況は禁止です:2013/10/27(日) 01:40:52.76 ID:PD99AqfJi
んんんんんんんんほしゅううううううう

>>277
変換ミスだと思いたいw
279駄作作者76:2013/10/27(日) 02:17:12.69 ID:pzqaeAel0
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


予報では今日の天気は高気圧、全国的に秋晴れ模様でしょう、と気象予報士も新聞も同じ事を示していたはずだ。
現に今も空は秋空特有の心地よい涼しさと―どこかもの悲しく思えるような、そんな感情を抱かせるように明るく晴れわたっていた。

しかし一度だけ、どこか遠くで―雷鳴が聞こえたような気がした。





「ーあっ、」


あれから古びた雰囲気の一室を抜け出し、ちびーず達のレーダー探索のもと慎重に目的の場所―おそらくは愛李と親しい者の下へ―を目指していた。

向かいだしてから15分程した時だろうか、愛李が唐突に声を挙げた。



『あいりんどーしたの?』

「あの子、高校の時の友達なんだ!」


愛李が友達、と表現した人物なのだろう―彼女達がいる場所から肉眼でもはっきりと洋服にプリントされた刺繍も分かる位の距離に、その人物はいた。

その人物も愛李の視線に気づいたのか、視線が交わる。


「ねぇ「ひ、人殺しっ!!」


―ヒトゴロシ。


愛李の脳は一瞬、あの子は何を言っているんだろうと今しがた耳から情報として入ってきた言葉を処理するのを放棄した。
いや、愛李の心がそれを拒否したのかもしれない。



「、えっ…?」

「人殺しっ!!犯罪者!!悪魔!!来ないで!!」



―ヒトゴロシ、ハンザイシャ、アクマ。コナイデ。


何を言ってるんだろう、何をそんな死神でも見るような目で叫んでるの?と愛李が呆然としている間にその人物は泣き叫びながらどこかへと走り去って行った。
280駄作作者77:2013/10/27(日) 02:21:44.12 ID:pzqaeAel0
―人殺し、犯罪者、悪魔、来ないで。人殺し…犯ざいしゃあくまはんざいしゃあくま…



『ー愛李さんっ!!早くここから離れます!!』


ちびあいりんが呆然としたままの愛李に焦りを滲ませながら叫ぶ。

しかし彼女の身体は冷水を浴びてすくんだかの如く立ち尽くしたまま、動こうとしない。 

 
『あいりん!!早くしないと捕まっちゃうよ!!』

どうやら今の声が聞こえたのだうか、ちびーず達のレーダーに“危険”と知らせる存在が複数探知された。


「…ぇ、あ…」

愛李にはちびーず御三家の声が届いてないのか、状況を未だ理解できてないのか、ショックのあまり脚の力が抜けその場にしゃがみ込んでしまった。


『あいりん!!何やってるちゅり!!』

ちびちゅりがその小さい身体で懸命に愛李の身体を押すもビクともしない。


『愛李さん!!しっかりしてください!!』

『あいりん!!』


もう時間がない。すぐそこまで迫ってきている。
ちびーず達の顔に絶望が垣間見えたその時。





「ーやっと見つけたで!!」


青いスポーツカーのしなやかなエンジンの唸り声と共にどこからか、関西弁の可愛らしいアイドルボイスが絶望の空気を引き裂くかのごとく耳に飛んできた。
281名無しさん@実況は禁止です:2013/10/27(日) 03:15:52.00 ID:PIHspUcVI
ほしゅして寝る
282名無しさん@実況は禁止です:2013/10/27(日) 03:31:04.75 ID:db+8kW+6i
青いスポーツカーでモー娘。のシャッフルを思い出したのは俺だけか
283名無しさん@実況は禁止です:2013/10/27(日) 04:59:28.51 ID:gK2suRDR0
ほしゅうう
284名無しさん@実況は禁止です:2013/10/27(日) 05:13:29.25 ID:z/0LwNhci
ちびあいりんかわええ
285駄作作者78:2013/10/27(日) 06:54:12.40 ID:pzqaeAel0
『貴方は…?』


「みる、きー?」


呆然としたままの愛李であったが、予想外の人物の登場に思わず呟いた彼女の愛称―渡辺美優紀が愛李達の目の前に立っていた。


『(みるきー・ω・急いで!)』


美優紀の肩越しから―先の彩の携帯から姿を現したメロンパンの形状を催した、ちびあいりん達と同じ大きさの『ちび玲奈』が彼女に急ぐよう―頬に文字を浮かばせて伝えた。


「あ、せやった!あいりんちゃん何ぼーっとしとん!はよ逃げるんや!!」

問答無用と言わんばかりに美優紀は愛李を半ば押し込むような形で後部座席に押し込む。必然的にちびあいりん達も一緒に車に乗り込む形となる。


「OKや!」

『(捕まっ・ω・ててね)』

美優紀からのOKサインを確認するとちび玲奈は運転席のハンドルの前に移動し、何やら電波(といっても肉眼では捉えられないが)のようなオーラを発したかと思うと車が急に動き出した。


『これは一体どうなってるちゅり?!』


今のちびちゅりの声は未だマスターである愛李が認証許可をとっていない為、美優紀の耳には届いていない。


そして愛李やちびーず御三家達にも、ちび玲奈の第一発見者である美優紀の認証がない為ちび玲奈の存在が見えていない状態である。

つまり愛李達のサイドからすれば『自動で車が動き出した』という事態になる。?


愛李、美優紀、そしてちびーず達を乗せた青いスポーツカーは再びしなやかで且つけたたましいエンジン音を街中に響かせながら猛スピードでその場から走り去った。



走り去っていった場所の物陰から「チッ。失敗したか」と舌打ちが聞こえたと同時に静かにそこから立ち去る足音が聞こえた。
286駄作作者79:2013/10/27(日) 06:57:20.62 ID:pzqaeAel0
『愛李さん、私達の認証許可をお願いします』


ちびあいりんに促され、反射的に「あぁ…」と愛李が呟いた次の瞬間、美優紀の視界にもちびーず御三家の姿が見えるようになった。

美優紀は一瞬驚いた表情を見せたが、運転中のちび玲奈と交互に見返しながら「なるほどな」と小さく呟いた。


『はじめまして。私、ちびあいりんと言います』

『ちびちゅりだちゅり!』

『まなつだよー』

「うん、皆の事知ってんで。あいりんちゃんが描いてた子たちやろ?」

『失礼ながら貴方はもしかして、みるきー…さんですか?』


ちびあいりんが確証半分な面持ちで美優紀に問う。


「せや。渡辺美優紀、みるきーや。ヨロシクな?」

『みるきーちゃんはうちらを見ても驚かないの?』

「んー、ウチの場合はもうちび玲奈ちゃんの件があったさかい」

『“チビレナチャン”ちゅり?』

「今、運転してる子の事や。あ、ひょっとしてこっちもウチが認証…?せな見えへんって事?」


むん、と呟いたあと「これでどや?見える?」と訊かれた為ちびーず御三家はそっと運転席を覗き見る。

成程確かに彼女達の視界にはハンドルの前に位置どっているメロンパン状の存在―ちび玲奈を確認できた。

ちび玲奈もちびーず御三家の姿を認めたのか、大して表情も変えず『(よろ・ω・しく)』と文字を浮かべた。


『あの方も…私達と同じ…?』

『同じ匂いがするちゅり。でも、声が出せないちゅりか?』

ちび玲奈が運転(操縦)する車中、ちびあいりん達が美優紀に尋ねる。

「ウチもまだ細かい事は分かってへんのやけど、きっとそうやと思うで。声は確かに出ぇひんみたいや」
287駄作作者80:2013/10/27(日) 07:25:07.04 ID:pzqaeAel0
『これからどこへ向かうの?』


ちびまなつの問いにちび玲奈が答える―先程と同じく、その両頬から文字を浮かび上がらせて。


『(味方・ω・の所)』

『味方の所ちゅり?』

『まさか、私達が察知していたものと同じ…?』

『(多分・ω・そう)』

そこまでちび玲奈は答えると、再び車の操縦に意識を戻した。




「ーあいりんちゃん、大丈夫?」

車に押し込めてからも殆どしゃべらず、終始俯いたままの愛李を心配して美優紀が声をかける。
ちびーず御三家もかなり心配そうに愛李を見守る。


愛李は結局、最初の認証時の一言以外に声を出さず沈黙を貫いたまま。


スピードメーターの上に光るデジタル時計は『10:11』を刻んでいた。
288名無しさん@実況は禁止です:2013/10/27(日) 07:33:41.35 ID:OE7Y9tkMi
ここでみるきーとちび玲奈コンビか!wktk
289駄作作者81:2013/10/27(日) 07:58:09.34 ID:pzqaeAel0
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


『そうだ。全員始末しろ。方法は問わん』

『何?途中で見失った?』

『理由は部分的停電だと?すぐ原因を確認しろ。ああそうだ構わん。追尾システムはもう別に必要ない。そっちを優先させろ』



「…チッ。いらん邪魔が入ったか…誰だ、停電を仕掛けた奴は…」



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

《補足》

・PAC-3…地対空誘導弾ペトリオット(迎撃ミサイル)

・防衛出動…他国からの武力攻撃が発生した事態又は武力攻撃が発生する明白な危険が切迫していると認められるに至った事態に際して、内閣総理大臣が自衛隊の出動を命じるものである。出動にあたっては原則として事前の国会承認を要する。
出動を命じられた部隊は、日本を防衛するため、必要な武力を行使することができる(自衛隊法第88条)。実際に武力の行使を行うか否かの判断は、自衛隊の最高指揮監督権を有する内閣総理大臣が行うものと解されている。これまでに防衛出動が命じられたことはない。

※本文中で「統合幕僚長に伝達、全自衛隊に『防衛出動』を要請する」との表現がありますが、理由として陸海空自衛隊に最終的に命令を発するのは防衛庁に籍を置く自衛隊の統括組織、統合幕僚監部の統合幕僚長な為です。
(最高指揮監督権は内閣総理大臣。防衛大臣が隊務の統括。防衛大臣が統合幕僚長を通じて陸海空自衛隊に命令を発する)


※image BGM:ドラマ『コード・ブルー』サウンドトラック「Misty D.P.S」
290駄作作者:2013/10/27(日) 08:09:27.89 ID:pzqaeAel0
以上が【#5:兆し】になります。
今回もたくさんの保守やご意見、御感想本当にありがとうございます。

>>231さん
恥ずかしながら私が描いたものですw

>>277さん
すいません、>>278さんも仰る通り変換ミスです…ワザとではありませんので(((^^;)

>>282さん
まさかここを読んでいただいてる方で覚えてる方がいたとは!
そうです、青いスポーツカーはモー娘。の初代シャッフルユニットの青色7「青いスポーツカーの男」からもじりましたw

そして今回は何時にも増して誤字脱字が多すぎました申し訳ありません。
>>274でらぶたんが野呂さんの事を「めーたん」と呼びかけるシーンがありますが正しくは「ノンティー」の間違いです。
めーたんは大堀恵さんの愛称です。ごめんなさい。
ついに今回からメンバーの中からも死亡者が出る展開になってしまいました。推しの方々、不快な思いをさせてしまい申し訳ありません。
(言い訳にしかなりませんが死亡者を決める際はアミダで決めました)

また次作(次は幕間の予定です)完成次第、更新に来ます(^∀^)ノ
291名無しさん@実況は禁止です:2013/10/27(日) 09:55:56.25 ID:f21LPU6BO
ちび玲奈はぼのぼ…、いや何でもない
292名無しさん@実況は禁止です:2013/10/27(日) 10:29:08.03 ID:zS0YPHzAi
保守
293名無しさん@実況は禁止です:2013/10/27(日) 11:55:19.91 ID:b4vpEXs5i
>>290
乙ー!楽しみになってきたぞーガンガレー
294肉麿呂:2013/10/27(日) 12:32:17.74 ID:slablrK40
古川愛李といる地獄の一日
295名無しさん@実況は禁止です:2013/10/27(日) 13:31:05.28 ID:0eR5O4qf0
ほす
296名無しさん@実況は禁止です:2013/10/27(日) 14:31:22.64 ID:q5vzg0k80
ほす
297名無しさん@実況は禁止です:2013/10/27(日) 15:54:08.59 ID:PIHspUcVI
ほしゅ
298名無しさん@実況は禁止です:2013/10/27(日) 17:15:11.26 ID:TWr7OawG0
ほす
299名無しさん@実況は禁止です:2013/10/27(日) 18:45:48.11 ID:ZeW7NYmv0
カンガルー
300名無しさん@実況は禁止です:2013/10/27(日) 20:08:16.03 ID:T8h+niiK0
マークソ投げてるよほす
301名無しさん@実況は禁止です:2013/10/27(日) 21:25:09.72 ID:1SSAF8dK0
マークソピンチだよほす
302名無しさん@実況は禁止です:2013/10/27(日) 21:51:24.78 ID:t+7QEaNV0
マークソ勝ったよほす
303名無しさん@実況は禁止です:2013/10/27(日) 23:10:57.70 ID:TsFpefVv0
ほす
304駄作作者82:2013/10/27(日) 23:42:40.18 ID:pzqaeAel0
【幕間〜@〜】


時は遡る事数刻前。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


時刻で言うと午前7時半過ぎだっただろうか。


―愛李っ、待って!あいりん!

―湯浅さんも愛李が犯人だと思ってるのっ!!?愛李が、愛李がそんな事する訳ないのに!!

―愛李を容疑者呼ばわりしたクセに!!

―夢だ、夢だ、きっとこれは悪い夢なんだ

―だってあいりんがこんなことする訳がない…


そして―携帯に加わる2度の衝撃。


同時刻―偶然か“必然”か分からないがどこかで鳴り響いていた、轟然たる雷鳴。

松井玲奈本人の強い、強い念慮。


あいりん、愛李、愛李、助けたい、嘘だ、そんなこと、愛李、あいり、アイリン、あいりアイリあいりアイリアイリアイリドコイルノアイリアイリアイリアイリアイリアイリアイ…










―ココハドコ…?ワタシはダレ…ワタシ…アイリンタスケル…アイリン、フルカワアイリ…ワタシ…マツイレナ…


現実の世界という窓から半歩分だけずれた、はざまのような世界を―松井玲奈本人の強い念慮のかたまり―気付けば彷徨っていた。
305名無しさん@実況は禁止です:2013/10/27(日) 23:43:37.19 ID:LKgkw3za0
きたあああああああああああああ
306駄作作者83:2013/10/27(日) 23:44:59.64 ID:pzqaeAel0
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


【To:指原さん】
【From:高柳さん】
【本文:あいりんを助けるのに力を貸して下さい。お願いします】


指原莉乃―この時はよもや自分がGo to Sky!の度に出るとは1oも考えてなかっただろうが―はこのメール画面を目にした時、瞬間ではあるが迷ってしまった。

そもそも前を見ていれば、自身も今この手にしている携帯を前のメンバーと同じように回収されてしまうこと位容易に予想がついた。

彼女の順番が来るまであと3人。


(どうしよう、これはどうしたらいいんだろう…ってかもうどうしようもないじゃん…指原も高柳さんに協力したいのにさ、飛行機に乗せられたらさ、)


“もう空を飛ぶ位しか抜け出す方法ないじゃん”、と―恐らくは無意識に思った事を呟いたのだろう。

その声を偶然、丁度莉乃の次に並んでいた田中菜津美がその声を目ざとく(耳ざとく?)聞きつけ、序で気配を殺して彼女の携帯のメール画面を覗いた。


「(高柳さん…って、誰やったっけ?)」


これも偶々、菜津美は自分の後ろに並ぶ村重杏奈に小声で耳打ちする。

「(ちょっとなつみかん、先輩の事はちゃんと覚えてないと怒られるよ?高柳さんはSKE48のKUのリーダーさんでしょ?ってかいきなり何で?)」

「(いや実は…)」

そんないきさつがあったなど、莉乃は知る由もない。
307名無しさん@実況は禁止です:2013/10/27(日) 23:46:18.86 ID:LKgkw3za0
さっしーはちゅり呼びだけど
まあいいや
308名無しさん@実況は禁止です:2013/10/28(月) 00:38:41.47 ID:0yfqod7Q0
ほす
309駄作作者84:2013/10/28(月) 00:41:22.70 ID:5UhCYW3V0
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


―ダレカノオモイガキコエル…


一面灰色に包まれた、光とも闇とも言えない曖昧なコントラストなはざまの世界を彷徨っていた玲奈の念慮は誰か分からないが、電波と共に自分の持つ同じ思いを持った“強い想い”をキャッチした。



―“助けらな、いや、助けたいんや”

―“みゆが自分からあいりんちゃんを助けたい、って思ったんや”


玲奈の念慮は導かれるように、気づけば光に包まれはざまの世界から飛び出していた。
その想いに呼応するかのように、自身の想いも伝えたいかのように―玲奈本人のソロ曲でもある懐かしさを思わせるメロディーを纏いながら。








「え…、あなた、誰?」


真ん丸の瞳を更に真ん丸にさせている目の前に映る艶やかな黒髪の持ち主(言わずもがな渡辺美優紀である)はおそらく自分の事を言っているのだろう、と念慮のかたまりは即座に判断する。


―ダレ、アナタ、ワタシ、ワタシノナマエ…


しかしこの存在は玲奈本人の想いから派生した―聞こえは悪いが、云わばある種の『生霊』ともいえる人間の想いだけで形成された存在の為、『声』という存在を知らない。
どう伝えるべきかコンマの刹那の瞬間思案すると、自身の身体―この時にこの存在自体も自分を形作る肉体が有るのだと気付いたのだが―に今しがた自分が伝えたい思いが浮かび上がるのを感じた。


『(玲奈・ω・です)』

「??」


美優紀は相変わらず真ん丸な瞳のまま、訳が分からない、といった表情をするしかなかった。
310名無しさん@実況は禁止です:2013/10/28(月) 02:44:02.77 ID:aSbKYSSQI
ほしゅ
311名無しさん@実況は禁止です:2013/10/28(月) 03:58:19.14 ID:WnN/OGDpi
んんんんんんんほすうううううう
312名無しさん@実況は禁止です:2013/10/28(月) 04:41:12.42 ID:WnN/OGDpi
ちびーずほす
313名無しさん@実況は禁止です:2013/10/28(月) 05:36:46.31 ID:ZIoNkbXdI
ほすんご
314名無しさん@実況は禁止です:2013/10/28(月) 06:29:24.34 ID:nH3nBeIr0
なるほどなるほど
315名無しさん@実況は禁止です:2013/10/28(月) 08:16:24.92 ID:VultU+VP0
ほす
316駄作作者85:2013/10/28(月) 10:36:41.48 ID:5UhCYW3V0
「え、えーと、『玲奈です』って…玲奈、さん?」


彩の携帯から突然飛び出して来た―もうその時点で現代科学を超越した事象なのだが美優紀は意外にも叫んだりせずに、この(おそらくは)メロンパンの形をした彼女の頬から浮かび上がった文字に目を走らせながら復唱した。


「いや、でも玲奈さん、っちゅーたらみゆにはあの玲奈さんしか思い浮かばへん…それにこの、多分やけどメロンパンの姿からしても…」

『(メロン・ω・パン?)』


美優紀が独り言のようにブツブツ呟いていた中の単語に興味を示したのか、今度は違う文字が彼女の頬から浮かび上がった。


「うん、せや。多分みゆ…あ、ウチが予想しとる人と同じ『玲奈さん』やと思うんやけど…因みに苗字も分かる?」

『(ミョウ・ω・ジ??)』

「あ、フルネーム、って訊いた聞いた方が良かっな。名前ぜーんぶの事や」


言語だけでなく無駄に身振り手振りも使ってジェスチャーを試みた美優紀の努力が伝わったのかは不明だが、再び新しい文字が浮かぶ。


『(松井・ω・玲奈)』


ビンゴ!と美優紀は浮かび上がった文字に自身が予想していた人物と同じだった事に思わず指を鳴らした。しかしすぐにまた新たな疑問が彼女の脳裏に過る。


「ん?でも何で玲奈さんがこない姿に?いやそもそも玲奈さんがケータイから出てきはるとかSFとかそれこそちょいと違うけどリングの世界やん…」


いつぞやのコントさながらの玲奈を思い浮かべながらまたもや独り言のようにぶつぶつ呟く美優紀に特段表情を変えずに彼女の右腕を軽く叩く、メロンパン状の存在。


「うっひゃぁ!!って何、貴方、感触あるん?ケータイから出てきたんに?」


美優紀は突然右腕に感じた感触に一瞬叫ぶも、この存在は気にも留めない様子でまた違う文字を浮かべる。
317名無しさん@実況は禁止です:2013/10/28(月) 10:37:53.45 ID:qTD7jrbT0
きたあ
318駄作作者86:2013/10/28(月) 10:42:31.86 ID:5UhCYW3V0
『(触っ・ω・て)』

「触ってって…貴方に触ればええの?」


コクリと表情を変えずに頷かれた為、美優紀は疑いもせずそっと右手を言われた通りに頭部分へかざした。
瞬間、彼女の脳裏に(先のちびあいりん達が言うには“ログ”)記憶の欠片が入り込んでくる。
美優紀は目を瞑り、浮かんでくる映像の整理に集中した。






「…全部が分かった訳やあらへんけど、少し理解できたわ。貴方は…玲奈さん、の想いから生まれたって事なん?」

かざしていた掌を離しながら美優紀は確認も含めて問う。

『(う・ω・ん)』

「で、ウチが“あいりんちゃんを助けたい”って想った時に偶々貴方が居合わせて、彩の携帯の電波を辿って来たって事やんな?」

『(多分・ω・そう)』

成程、と美優紀は頭の中を今しがた垣間見た情報と照らし合わせながら整理していく。


「あ、せや。いつまでも『貴方』呼びじゃあかんなぁ…う〜ん何て呼べばええんやろ……」

数秒思案した後、美優紀は思い立ったかのように言った。

「『ちび玲奈ちゃん』、でどうやろ?安直すぎかもしいひんけど」

『(チビレナ・ω・チャン?)』

「あなたの愛称、あ、呼び名や。その方がええやろ?」

『(私の呼・ω・び名?)』

一瞬の間の後、再び文字が浮かぶ。

『(私の・ω・名前)』
『(チビ・ω・レナ)』
『(ちび・ω・玲奈)』

「せや、改めてよろしくな、ちび玲奈ちゃん!」


ニコニコスマイルで今しがた自分が付けた愛称―『ちび玲奈』に美優紀は笑顔を向ける。
そこでふと疑問に思った事を彼女に訊いてみる事にした。
319駄作作者87:2013/10/28(月) 11:51:09.45 ID:5UhCYW3V0
「ところで声は?さっきから思ってたねんけど声は出せへんの?」

『(コエ・ω・??)』

「声、声、なんって説明したらええんやろ…いまウチが発しとる音、っちゅーたら分かる?」

『(?・ω・?)』

「あーウチじゃ上手い事説明できひん…こんな時彩ちゃんがおってくれたら…」

彩ちゃん、と呟いた時に彼女は思い出したように「あぁ!」とよく何か閃いた時に行うジェスチャーをしながら美優紀は気持ち小さく叫んだ。


「せやった、ウチ、あいりんちゃんを助けに行かないかんのやったんやわ!あ、でもどうやって名古屋まで行くか悩んでたんや…」

『(ナゴヤ…・ω・名古屋?)』


美優紀の言葉にちび玲奈が反応する。


「そうやねん、名古屋にあいりんちゃんはおるみたいやねんけど…」

『(そこに行け・ω・ばいいの?)』

「でもこっからやと距離が少し離れすぎてん…まさかハイジャックする訳にもいかへんし」


美優紀が困ったように首を傾げ悩む素振りをしているのをよそに、ちび玲奈は目を瞑り何か集中しだした。



『(設定:難波・ω・から名古屋)』
『(目的地詳細・ω・設定中……)』
『(目的地電・ω・波反応有)』
『(所要時間・ω・設定中…)』
『(移動可能手・ω・段検索中…)』
『(方法:36件その内・ω・安全性を含む物)』
『(近辺レーダー・ω・探索中……)』
『(ヒット・ω・1件有)』
『(該当操作方法・ω・情報取得中…)』




「ーん?どないしたんちび玲“キキィィィィィィィィッ!!”


けたたましいブレーキ音を響き渡らせ突如彼女達の前に現れた、いかにもスピードが出そうな青いスポーツカー。
320名無しさん@実況は禁止です:2013/10/28(月) 12:05:03.31 ID:tclEV3ek0
かぁっこいいい
321名無しさん@実況は禁止です:2013/10/28(月) 12:35:46.59 ID:cCxfaAlKO
赤いオーリスじゃないのか
322名無しさん@実況は禁止です:2013/10/28(月) 13:33:58.35 ID:VultU+VP0
ほす
323名無しさん@実況は禁止です:2013/10/28(月) 16:44:24.21 ID:f0jhaj/a0
ほしゅ
324名無しさん@実況は禁止です:2013/10/28(月) 16:51:08.55 ID:47nMVYgei
ちび玲奈、ターボブーストや!
325名無しさん@実況は禁止です:2013/10/28(月) 18:53:40.58 ID:CRw7fvEBI
ほしゅ
326名無しさん@実況は禁止です:2013/10/28(月) 19:23:39.41 ID:4keXqjGE0
ほすうう
327名無しさん@実況は禁止です:2013/10/28(月) 21:00:29.66 ID:nH3nBeIr0
ほしゆ
328名無しさん@実況は禁止です:2013/10/28(月) 21:49:00.84 ID:yw111vVwO
ほしゅ募集中←
329名無しさん@実況は禁止です:2013/10/28(月) 21:55:12.52 ID:KsUBBSZZi
ほす
330名無しさん@実況は禁止です:2013/10/28(月) 22:28:56.42 ID:0yfqod7Q0
ほす
331名無しさん@実況は禁止です:2013/10/28(月) 23:46:01.14 ID:yw111vVwO
保守
332名無しさん@実況は禁止です:2013/10/29(火) 00:54:46.60 ID:a3y8H0NK0
ほしゅ
333駄作作者88:2013/10/29(火) 03:23:04.99 ID:BRkwUMGf0
「…ハ?」


ポカンとした顔でたった今自身の眼前で急停車した青い車を美優紀が凝視する内に間もなく勝手にドアが開く。

中には、誰も乗っていなかった。



『(早く・ω・乗って)』

固まったままの美優紀の腕をそっと引っ張る形でちび玲奈が開いたドア、助手席へと促す。

「へ、待って、これはどーゆー事や?」

『(これに乗・ω・って行く)』

「え?ちょい待ってん、ウチ免許とか持ってへんで?」

何かツッコミどころが少しズレてる気もするが、ちび玲奈は気にもせず自身が運転席―ハンドルの前に位置どる。


『(私が・ω・する)』
「へ?」

『(捕まっ・ω・ててね)』


美優紀がまた何か言おうとする前に二人(1人と1体?)を乗せた青いスポーツカーは急発進した。


目的地は言わずもがな―古川愛李。


「キャァァァァ、ちょ、ちび玲奈ちゃん速すぎやって!!」

余りのスピードと急な展開に美優紀は最早なぜちび玲奈がこの車を運転(操縦?)出来ているのかの疑問もぶっ飛び、ただシートベルトにしがみつくしかなかった。
しなやかなエンジン音を響かせながら青いスポーツカーは超高速運転を続ける。


しばし経つと美優紀も少し落ち着いてきたのか、運転中のちび玲奈に迷惑がかからない程度に質問をかぶせた。


「えー…と、この車は今ちび玲奈ちゃんが運転しとる、って事やね?」

『(そ・ω・う)』

「…細かい説明はまた後で聞くわ」


つもる話や思いもたくさんあるが今はもうこれは『現実』って認めるしかないんやろうな、と美優紀は腹をくくる事にした。

案外、渡辺美優紀という人間は置かれた環境に対する順応性が素晴らしく高いのかもしれない。
334名無しさん@実況は禁止です:2013/10/29(火) 04:44:59.23 ID:4B9hK5UTi
きてあ
335名無しさん@実況は禁止です:2013/10/29(火) 05:23:31.68 ID:4B9hK5UTi
ほす
336名無しさん@実況は禁止です:2013/10/29(火) 06:38:08.56 ID:P5OX5t500
おおきてあ
337名無しさん@実況は禁止です:2013/10/29(火) 07:17:34.65 ID:g0zdL9+w0
神スレすぎw
338名無しさん@実況は禁止です:2013/10/29(火) 08:01:58.19 ID:aEkNdgiA0
ほす
339名無しさん@実況は禁止です:2013/10/29(火) 10:28:58.91 ID:0MB62NAmO
ほしゅ
340駄作作者89:2013/10/29(火) 12:21:54.78 ID:BRkwUMGf0
『(そう・ω・いえば)』


今度はちび玲奈が美優紀に運転に差支えが生じないように質問を返す。


「ん?」

『(あなた・ω・の名前)』

「あ、まだ名乗ってへんのやったけ。堪忍な?ウチは渡辺美優紀。みるきーで構へんで」

『(ミルキ・ω・ー??)』

「せやねん、平仮名でみるきーや。みるきーって呼ばれる女の子は皆可愛いって意味やで?」


少し事実と異なる事も平気で教える彼女の表情はまさに“わるきー”の顔をしていたに違いない。


『(それとも・ω・うひとつ)』

「なん?」

『(さっき言ったメロ・ω・ンパンって何?)』

「あぁ、メロンパンっちゅーんはな、玲奈さん本人が大好きな食べ物の名前や。ちび玲奈ちゃんがそのメロンパンの形に今なっとるんよ」

『(メロンパン・ω・検索中…)』

『(なる・ω・ほど)』


今、自分の存在を形どっているこの風貌が『メロンパン』なるものなのか、とちび玲奈はバックミラーに反射して映る自身を確認しながらそう思った。



「ー何か少し眠くなってきてしもうたわ。ちび玲奈ちゃん、少し休んでもええ?」

『(大丈夫・ω・です。)』


ちび玲奈ちゃんがおるさかい安心やわ、と微笑みながら美優紀は目を瞑りシートに深く身体を預け、しばらくすると寝息を立て始めた。



『(みるきー意味・ω・可愛い検索中)』

『(該当項目:約・ω・2,240,000件)』

『(安心意味・ω・検索中…)』

『(【気にかかる事なく心が・ω・落ち着いていること】)』

『(関連言語の表示・ω・【安全、信頼、仲間】…)』




ちび玲奈がそんな事を検索しているとは露知らず、美優紀の意識は数十分だけ夢の世界へと飛び立っていった。
341駄作作者90:2013/10/29(火) 12:33:57.80 ID:BRkwUMGf0
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



時は進み現在。


「首領(ボス)、指示された全グループの人間の収監及び『アキモトヤスシはじめスタッフ以下全員の処分』、完了しました。」


どこかの薄暗い一室、先に優子からペラペラペラオと言われた男が先程までメンバーに見せていた横柄な態度とはうって違い、かしこまった態度で何者かに報告を告げる。

首領(ボス)と呼ばれたその人物は後ろ向きに腰かけていた椅子をキィ、と小さく音を立てながら回転させ、ペラオと対峙する形をとる。


「ご苦労。―しかし今の報告に上がっていなかったのだが、メンバー3人を許可なしに射殺したのはどうしてだ?それと何名か収監できていない者もいると聞いたが」


威圧感のある重低音のような声色にペラオの表情は一気に慌てだす。


「いや、しかしあれはこちらの指示に反した行動をとった為に、それと収監しそびれた件は私とは「ご託などいらん。…殺れ」


首領から殺れ、と指示を受けた人物だろう。薄汚い所々ほつれが見えるよれよれの白衣を身に纏った何とも怪しげな男が、気持ち悪いという形容がしっくりくるような奇妙な笑い声を挙げ、ペラオの後ろに立った。
自分に今から起こる事を確信したのだろう、ペラオは蒼白な顔で必死に叫びだし、暴れだした。


「待て、ヤメロぉぉ!!俺は死にたくな「アヒャヒャヒャヒャ、ヒャっ」

奇妙な笑い声を挙げながら白衣の男は躊躇なくペラオの首―正しくは頸動脈に確実に何か危険な臭いのする緑色の液体を擁した注射器を刺した。


「ヒギィィッ」

痛みのあまりのたのたうちまわるペラオ―の身体に異変が起きるのにそう時間は要さなかった。


「ア、アガッ…あ゛ア゛ぁあアァ゛ガァァァ゛ッ!!!?」


およそ健常な神経の人間が発するものではないまるで獣のような絶叫を挙げながらペラオという存在を形成していた肉体が―ものの数秒で消えた。
いや、正確にいうと溶けて消えた。


「フヒャヒャヒャヒャヒャ、4秒76かァ〜〜〜まずまずの結果だねぇ〜アヒャヒャヒャヒャヒャッ!これは急いでレポートにまとめなきゃなヒャヒャッ」


この気持ち悪い笑い声に感情を付けるとしたら嬉しさ、だろうか。
白衣のポケットから取り出したストップウォッチに計測されたタイムを満足そうに眺めながら男はその場を立ち去って行った。
342名無しさん@実況は禁止です:2013/10/29(火) 13:23:55.89 ID:3HPR3r7Si
ふむ
343名無しさん@実況は禁止です:2013/10/29(火) 13:41:33.49 ID:YdWeoyFX0
おおっ!
344名無しさん@実況は禁止です:2013/10/29(火) 14:14:07.24 ID:1fP0Qww0i
何かどんどん引き込まれるな!ほす
345名無しさん@実況は禁止です:2013/10/29(火) 16:33:01.14 ID:pm5JdlDvI
続き楽しみにして待ってます!
346名無しさん@実況は禁止です:2013/10/29(火) 16:34:40.21 ID:aVa4zkXt0
干されおばさん
347駄作作者91:2013/10/29(火) 17:33:40.17 ID:BRkwUMGf0
床には今までペラオが来ていた衣類とどす黒い粘着質な液体しか残っていなかった。


「ー処分しておけ」

今しがた目の前で起きた事態にも眉1つ動かさず、首領と呼ばれた男も席を立つ。




「ーねぇまたアイツ何かやったの?イヤホン付けててもこっちの部屋まで聞こえてたわよあの気色悪い声!」


白衣の男と入れ違いに今度は女―下着しか身に纏っていない―がけだるそうに音楽でも聴いていたのか、イヤホンを外しながら首領の男にすり寄りながら愚痴を吐いた。


「それはすまなかったな」

謝る気など全くないような口調で男は下着姿の女を抱え上げ、隣の部屋のベッドへ突き飛ばすと同時に自身も彼女に馬乗りになる。


「ふぅん…それより聞いた?部分的停電の原因。なんでも送電線に“パラシュートみたいなもの”が引っかかってたんだって。おかげで調整か知らないけどまた少し停電させるんでしょ?イヤになっちゃう」

「そのせいで一部支障をきたした箇所があってな…心配ない、それ以外は全て予定通りだ」


隣の部屋から事が起こっているのを思わせる声が漏れている事も気に留めず、首領の男から指示を受けた監視員達は無表情のまま黙々と後始末の作業を繰り返していた。


※image BGM:ドラマ『SPEC』サウンドトラック「Secret Shadow」
348駄作作者:2013/10/29(火) 17:37:46.66 ID:BRkwUMGf0
以上が【幕間〜@〜】になります。
今回もたくさんの保守やご意見、御感想ありがとうございます。
また次作完成しだい更新します(^∀^)ノ
349名無しさん@実況は禁止です:2013/10/29(火) 17:40:08.38 ID:3P3JyyCcO
>>347
パラシュート…
指原なのか?
350名無しさん@実況は禁止です:2013/10/29(火) 18:05:44.37 ID:LYEx/5FV0
おお乙!
351名無しさん@実況は禁止です:2013/10/29(火) 19:25:10.51 ID:FZqaZmMY0
ほす
352名無しさん@実況は禁止です:2013/10/29(火) 20:21:19.47 ID:gaCHKjzX0
ほす
353名無しさん@実況は禁止です:2013/10/29(火) 21:05:50.64 ID:qC0ZGA4U0
ほし
354名無しさん@実況は禁止です:2013/10/29(火) 22:33:02.47 ID:MMyDBPctO
なんなん
355名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 00:25:21.96 ID:mRmhHuZ5O
補修
356名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 00:25:22.63 ID:Rym5Vt4RO
マジなんなん
357名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 01:16:27.40 ID:oVQULISK0
358名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 03:04:41.43 ID:XR11P7AIi
ほす
359名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 04:13:44.64 ID:lsfh4p9ei
作者さんは男?女?
女性特有の文章が何か惹かれてやってきました
360名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 05:31:14.67 ID:0cgLi2RMi
(保・ω・守)
361名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 06:28:07.31 ID:VVZ0n9mQ0
ホームセンター北山!
362名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 06:29:01.82 ID:VVZ0n9mQ0
誤爆

下げちゃった
363名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 06:44:11.82 ID:rpUyf0Py0
こら!
364名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 07:37:33.02 ID:vZqvCMtMi
仕事に行く前に保守
365名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 08:13:31.30 ID:ejSA3Q0H0
仕事前ほす
366名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 10:08:19.86 ID:8R+/B+sMI
(保・ω・守)
367名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 12:06:04.92 ID:/gcPIB4l0
昼飯ほす
368駄作作者92:2013/10/30(水) 12:41:45.86 ID:4zmSpbCR0
【#6:Doubt!】


普段の日常生活ではまず目にする事はなかったであろう―息が凍るような恐ろしい情景を、しかも立て続けに3人連続。
一同は、不気味なまでの、まるで氷にアイスピックを突き刺す瞬間のピンとしたような空気に居たたまれなくなってきていた。


「ね、ねぇ…もうヤダよ…、っ、ヒグっ…ひっく…」

まるで明日には世界が消えてなくなりそうな様を思わせる悲痛な表情を浮かべながら茉夏はその場にしゃがみ込み、しゃくりあげてしまった。


「わたしたちもさっきみたいにみんなしんでしまうんかな…」

焦点の合ってない虚ろな目をしながらぼんやりと抑揚のない言葉を発する真那。

「ふっ…うぅ…っぐ…」

チームのエース、珠理奈も茉夏の傍で両膝を自身の腕で強く抱え込みながら両肩を小刻みに震わせていた。

他にも今しがたのあまりにも凄惨な光景に失神している者、ショックのあまり嘔吐してしまっている者、過呼吸を起こしている者、自身も泣きながら必死に介抱している者。


「皆、しっかりして!」

SKE48のキャプテン中西優香は自身も泣きながら、それでも必死にメンバーを介抱してした。


「中西さんっっ…」

優香の肩に頭を強く押し付け、親に縋り付く子供のように泣き縋るゆりあ。
大場美奈も亜香里に抱きしめられる形で黒目の大きい瞳から大粒の涙を流していた。


「た、っか、み、…ー」

「喋んなくていいから梅ちゃん!落ち着いて!」

総監督という立場からか、みなみも感情の昂ぶりを抑えながら過呼吸を引き起こしていた彩佳に付き添っていた。
優子も普段あまり直情的にならない萌乃を必死に宥めている。


「菜々さん、ウチらもうダメなんですか…ッ?」

「アホ抜かせ!そないな事言うな!」

「ゆきりんさん…ふぇぇ…」

「ぱるる、泣かないでぱるる…お願いだから…」

「朱里…もう私も耐えれないよぉ…っ」

「十夢…っ、」


不安、混乱、困惑、絶望、戦慄、焦燥、緊迫。
それぞれのメンバーの瞳の中には、恐怖という名の色が闇となって光っているように見えた。
369駄作作者93:2013/10/30(水) 12:45:16.52 ID:4zmSpbCR0
《ー…ですっ……》


突如、今まで何も映さないただの馬鹿に大きいぬりかべのような存在だった巨大スクリーンが再びその本来の役目を始動する。
先程と違うのは国会での中継映像ではなく、どこかのニュースキャスターが何かの原稿を早口に読み上げている光景。

必然的にそのスクリーンに視線が集まる。その視線の中にはきっと今までのは冗談であって欲しいという僅かな羨望を持ったものも含まれていただろうが―
の映像の上には『9:57自衛権発令』『国籍不明潜水艦、海上自衛隊厳重警戒態勢に』等のテロップが目まぐるしいスピードで回る。


《ー続報です。先程10:26、アイドルグループ・AKB48グループ関係のスタッフ全員の遺体が東京都○※×■で発見されたとの情報が入りました。
遺体の中には同グループ総合プロデューサーの秋元康さんも確認されたとの事です。他詳細は不明ですが外患誘致罪に問われている古川愛李容疑者による犯行とみてー…》


次に切り替わった画像に映る秋元康の生前の顔写真。その真下には『被害者:秋元康さん(55)』という無機質な感情を持たないテロップ。


「はっ、…?」

「嘘っ……何、で…?どうし、て?」

「あの子が…殺したの?秋元先生たちを…」

「イヤ、ウソ…だってさぁ、…スタッフの人も」



―“隣に収監されてたハズだよね?”



誰が呟いたのだろうか。

それは追い詰められていた彼女達の精神に引き金を引くのには―充分すぎる一言だった。
370名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 12:55:13.22 ID:F6QAbXKA0
きてあっ
371名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 14:28:50.96 ID:qgWQMJBtI
気になるー
372名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 14:55:12.14 ID:X8I4la5wi
たかまるー
373名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 15:49:57.12 ID:rpUyf0Py0
マヨマヨ
374名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 16:55:26.64 ID:mRmhHuZ5O
保守募集中
375名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 17:49:38.06 ID:eM27A1nP0
ほす
376名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 19:49:06.48 ID:Ae9jobob0
ほしゅ
377名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 19:52:01.79 ID:ukag81eZi
小説スレ落ちた?
378名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 20:07:18.68 ID:0WKbslJ0i
保守
379名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 20:49:37.82 ID:40oTHA1c0
ほす
380名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 21:29:45.88 ID:0WKbslJ0i
保守
381名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 22:14:12.89 ID:IaCdW14y0
ほす
382名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 22:20:51.13 ID:Byor0umIO
他の小説スレも落ちたようだ
383名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 22:29:26.71 ID:5l/BMFxh0
小説スレ立てたけどテンプレ途中で止められた
誰か続き頼みます
384名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 22:30:53.12 ID:5l/BMFxh0
新・面白いAKB小説スレ2.1

http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/akb/1383139079/
385名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 22:37:18.43 ID:IaCdW14y0
>>384
途中引き継いだが俺も止められたすまん
386名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 23:17:54.33 ID:mRmhHuZ5O
保守募集中
387名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 23:29:14.30 ID:05E2o/RUi
保守
388駄作作者94:2013/10/30(水) 23:33:25.51 ID:4zmSpbCR0
「ーいやあぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」


ドラマや映画では到底耳にしないレベルの、リアルだと思わせる野太い断末魔のような悲鳴がこの空間に木霊する。
狂ったように出口へと駆け出す大多数のメンバー。

周りのメンバーと接触しようが転倒したメンバーを踏みつけようがそんなもの一切お構いなしに、我先にと出口へ群がる群衆はとてもじゃないがアイドルグループ集団と呼べるものではなかった。


「ちょ、はやくどいてよ!!何止まってんの!!?」

「ドアが閉まってる!!何で!!!?」

一か所だけであった出入り口がいつの間にか封鎖されていたようだ。
気付けば監視員達も全員この場にはいなかった。


「はぁっ!!?ちょっと貸して!!」

「痛いっ痛い踏まないで痛いぃぃーっ!!!」

「早く逃げないと私達も殺されちゃうよぉ!!!」

「いやいやイヤ死ぬのはイヤァァァァァ!!」

「ちょっと皆落ち着けって…!!」


もはや阿鼻叫喚、地獄絵図のような光景である。
流石のみなみや優子、玲奈達ベテラン・年上のメンバーもこの場を収束する事は不可能なようだった。


「早くしないとあの人が来ちゃうんでしょッ!!?はやくドア開けてってば!!!」

「いやぁぁぁ殺人鬼になんて会いたくなー「…ふざけんなッッッッ!!!!!!!!!!」
389名無しさん@実況は禁止です:2013/10/30(水) 23:49:08.85 ID:y/z6r8Nu0
きてあ
390名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 00:12:02.00 ID:Pk2NYx9V0
わーい
391名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 01:24:28.69 ID:xMKre3CkI
寝る前ほしゅ
392名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 02:53:53.42 ID:t1CS8XFHi
保守
393名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 03:24:20.54 ID:t1CS8XFHi
保守
394名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 04:41:56.63 ID:N9DlCjjH0
くいなっせ!
395名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 05:10:59.97 ID:t1CS8XFHi
(ほ・ω・す)
396名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 06:27:04.07 ID:t1CS8XFHi
はい、おはよう保守(゜ー゜夏)
397名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 07:28:08.06 ID:edkc9C1Zi
さて今日も一日保守するか
398名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 08:09:10.00 ID:6pXel4mW0
仕事始まる前ほす
399名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 10:32:48.99 ID:30xPB6bki
最近保守隊の中にメンバーがいそうな気がしてきた(゜ー゜香)保守
400名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 12:26:46.01 ID:pikLGwSS0
昼休みほす
401名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 12:26:52.44 ID:IH7i01pKO
>>399
むしろちびーずの仕業かと
402駄作作者95:2013/10/31(木) 12:41:47.98 ID:i0z1UsaO0
“ガシャーーーーーーーーーーーーンッ”



雷鳴の如く響き渡った―誰かの怒りの咆哮、電流が逆流するかのような衝撃。

ついこの刹那まで地獄絵図と化していた密室は水を打ったかのように一転、静まり返った。


音、いや声。というよりも魂の叫びに近い、鼓膜が破れそうな程の咆哮の先に一同、視線を向ける。


「ふざけんな…誰だ殺人鬼とか言ったの…誰だ愛李の事信じてないのは…ッ!!!!」


一同が向けた視線の先には、明音が立っていた
彼女は殺意にも似た烈火の衝動の如く、自身の全身を灼熱の怒りが貫くような激情を感じながら―隅の壁面に拳を思い切り叩きつけていた。
その拳はワナワナと怖い位に震えている。

玲奈が落ち着かせようと急いで明音の下へ行こうと踏み出しかけた時、みなみがその手を掴んで引き留めた。


「(、たかみなさんっ)」

みなみは無言で玲奈を、そして明音を真っ直ぐな瞳で見つめた。


「たとえ年上でも目上であっても……っ、」


明音は悔しかった。同じグループの、同じメンバーを殺人鬼と吐き捨てたメンバーがいる事に。
明音は悲しかった。同じグループの、同じ仲間を信じていないメンバーがいる事に。
明音は怒っていた。今こうしてる間にもきっと愛李が苦しんでいるのに、何も出来ないでいる事に。


明音は許せなかった―そんな自分自身を。


「ー愛李の事を悪く言う奴は絶対に許さない!!!」


明音の怒りに満ちた、けれどいつだって透き通った真っ直ぐな瞳は涙で溢れている。


叩きつけていた拳からは、血が滴り落ちていた。
403名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 12:48:27.99 ID:f9hYDoKqi
キターちゅりイケメんんんww
404名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 12:58:38.33 ID:M8C82x/60
超絶イケメンあかねー
405名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 14:26:10.78 ID:kRp9uY73i
・Θ・)古柳の絆♪
406名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 15:35:04.42 ID:kRp9uY73i
#`Θ´)愛李の事を悪く言う奴は絶対に許さない!キリッ

(゜∀。*) 鳥バロスwwwwwwほす
407駄作作者96:2013/10/31(木) 16:07:30.36 ID:i0z1UsaO0
「…皆、分かったよね。とりあえず落ち着こう」


明音の叫びの残響が天井の升目まで響き渡った頃合いで、みなみが明音の後に続くように一同に訴えた。
少し落ち着きを取り戻したのか、メンバー達は明音とみなみに交互に視線をかける。


「あんな光景を見て動揺するな、ってのは無理と思う」


言いながら自身も感情の昂ぶりを抑えるのに必死だった。実際、彼女の声も震えていたのだから。
みなみの本心が叫ぶ。自分だって泣き叫びたかった、と。大事な仲間が一度に三人も目の前で殺されて正気でいられる訳ない、もしそれでも正気でいられるなら私は人間を辞めてやる、と。


「でも、今ここでこうやって取り乱しても何にもならない」


でも今はここを、皆を―そして彼女と皆の『絆』を守らなければならない、と。
それが総監督としての自分…高橋みなみがすべき事なんだ、と。
その為になら人間を辞めてでも己の心を殺してやる、と―高橋みなみは真っ直ぐな瞳で全員を見据えながら決断した。

みなみはゆっくりと明音の下へ歩みを寄せる。
明音をかばうかのようにその斜め前に立った彼女は言葉を繋げた。


「そして次に彼女の事を、『古川愛李』の事を口に出して悪く言った奴は私がぶん殴る。仲間の事を平気で罵倒するような腐ってる人間に、仲間の事を信じられない人間に…AKB48グループを名乗る資格なんてない」


明音とは対照的に見える、静かな訴え。
しかし「これは総監督命令だ」と最後に付け加えた彼女の言葉に潜むその感情は、ひどく類似的に思えた。
408名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 16:54:49.04 ID:ZzztBMeZ0
ああもうこのちんちくりんコンビ最高
409名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 17:05:37.78 ID:+gMwCQ9Q0
ちんちくりん言うなw
410名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 18:25:47.55 ID:5E11HSu2I
ほしゅ
411名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 20:49:42.66 ID:trFs9zB90
ほす
412名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 21:05:13.09 ID:SAYkrVL4i
(・Θ・)八('A`*)ちんちくりんコンビほす
413駄作作者97:2013/10/31(木) 21:10:31.98 ID:i0z1UsaO0
(たかみなさん…)


明音はみなみを見やる。
今ほど彼女は自分の前に立つ、小さいけれど誰よりも大きく思えるこの背中のオーラを感じた事はないだろう。

みなみは彼女の視線に気づいたのか一瞬明音の方を振り向いた後、彼女以外に気付かれないよう背中でそっと親指を立てる仕草をして見せた。



優子はそんな二人をただじっと見つめ、思った。


(やっぱ似てんだな…あの二人は)


年齢も背丈も出身地も違うけども、この二人の真っ直ぐな瞳は同じだな、と。

そして同時に考える―いや、正確にいうと思い出していた。


(あの時の言葉が妙に引っかかる…思い出せ…確かー)


優子はそこで松井咲子の姿を探した。










(ごめんなさい…でも愛李さんの為なんだ…仕方ないんだ…仕方ないんだ…)


誰に向かって謝っているのだろう。

やや浮いた存在を示す時計の針を気にしながら―なな子は悲しげに当惑しきった表情で何度も己の胸中で、宛もない誰かに繰り返し謝罪の念を呟いていた。










明音が拳を叩きつけた壁はその衝撃の為か若干へこんでおり、その隙間から微量の風が吹き込んできている。
その隙間から見える僅かな壁の断面から『防電磁波シールド』と印字された銀色のシートが、誰からも知られる事なくその存在を覗かせていた。
414名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 21:12:10.28 ID:6P8T9iEg0
きたあああああああああ
415駄作作者98:2013/10/31(木) 21:30:21.61 ID:i0z1UsaO0
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


風でキィキィと微かな音を立て揺れる、鉄塔に繋がる送電線。
そして音と共にパチパチと火花を立てながら火の燃える音が聞こえる。

音の発生所には『emergency』と記載されていた、黒く焦げたレスキューパラシュートの残骸が引っかかっていた。




「…うわぁ〜んコレどうすればいいのさーーーっ」

その電線がかかっている鉄塔の地上より約3m程の高さの位置に声の主―指原莉乃は引っかかっていた。


およそどれくらいの時間Go to Fly!をしていたかは不明で、且つ何がどうなって今この状況になっているのか恐らく莉乃本人もよく覚えていないだろうが一つ確かなのは、彼女は無事(ではないかもしれないが)生還を果たしたという事だ。

パラシュートが電線にかかれば普通は感電するものだと思うかもしれない。
しかし、電気は電圧の高低差がないと電流として流れない性質がある。つまり一本の電線に接触しているだけでは感電は(絶対とは言えないが)しないという事に加え絶縁電線が用いられていた事。
そこに彼女が本来生まれ持った強運(悪運?)の為か、運に運が重なって今の状況に至る。
送電線にはうまい事にパラシュートのコード(紐)が束なっているブライダルコード部分が接触した。次の瞬間タイミングよく接触面が衝撃の為か何故かこれまたうまい事に切断される。
莉乃の身体はハーネスが付いた状態のまま送電線から離れる形で落下。そしてまたもやそのハーネスが今彼女が引っかかっている位置付近でタイミングよく鉄塔に引っかかる。
(故に引っかかっているというよりは見方によっては首つりのような状態)
つまり彼女は多少の傷や打撲は負ったものの、運よく感電にも落下による衝撃にも遭わずに済んだ訳である。







「ー何か聞き覚えのある声が……って、さ、さささしこ!!!なしそげんトコで首吊りげなしちょると!!?」



ぶら下がり状態になって30分程経った時だろうか。


「…ま、麻里子様っっ!!!?」

「さしこ、ちょ、いくら何でも死ぬんはいかんっちゃ!!篠田怒るばい!!」


これまた莉乃の強運が呼び寄せたのだろうか。
驚きのあまりか普段は出さない方言が思いっきり出ている―小嶋陽菜がメールを送っていた“麻里子様”こと、篠田麻里子が大きい両目を更に真ん丸に見開いて莉乃を凝視していた。


つまり莉乃はこれまたうまい事、東京に降下出来ていたのだ。
416名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 21:33:05.86 ID:6P8T9iEg0
おおおおおお!
417名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 21:40:18.12 ID:IH7i01pKO
麻里子にもちびーずがついていそうだな
418名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 21:41:17.17 ID:6P8T9iEg0
>>417
いそうなキャラを思い付いたがネタバレになったら困るから控えておくことするw
419名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 21:44:13.22 ID:SAYkrVL4i
>>418
俺は真っ先にマリパン(ryおっと自重するわ(・Θ・)八('A`*)ちんちくりんほす!
420名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 21:48:08.23 ID:6P8T9iEg0
>>419
俺はそっちじゃなかったなw
421名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 21:54:19.97 ID:yp+JjKvVO
ネコの方かな

あいりん なな子推しとしては期待せずにはいられない小説ですo(^-^)o
422名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 21:59:46.04 ID:6P8T9iEg0
>>421
いや、まりこさま本人関連ではないんじゃないかと
423名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 22:03:09.76 ID:IH7i01pKO
くーみんかつおをアシストしてるかを含めて、各自で楽しく推理するのがよいかと。
424名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 22:04:36.71 ID:6P8T9iEg0
>>423
うん、そう思って俺ははっきりするまで黙っておくよ
425名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 22:59:59.85 ID:+w/pMoEb0
ほす
426名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 23:25:02.28 ID:nNx9bQcAO
ペラオに撃たれたの誰?
427名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 23:55:43.13 ID:LJUFVGdV0
>>426
峯岸の他ってことか
このあと明らかになったりするのかもよ
428名無しさん@実況は禁止です:2013/10/31(木) 23:57:25.61 ID:SAYkrVL4i
>>426>>427
峯岸、野呂、多田の3人じゃないのか?
429名無しさん@実況は禁止です:2013/11/01(金) 01:10:42.21 ID:Jcsp4F4R0
ちんちくりん言い出したの俺だけどこんな受け入れてくれると思ってなかった保守
430名無しさん@実況は禁止です:2013/11/01(金) 02:23:31.48 ID:qOoWKB1mi
ちんちくりんほす!
431名無しさん@実況は禁止です:2013/11/01(金) 03:06:36.30 ID:qOoWKB1mi
ほす
432名無しさん@実況は禁止です:2013/11/01(金) 03:43:53.33 ID:yWRXZy7Zi
今捕まらずに行動できてるのは
スポーツカー乗ってる2人(と4体)と
さしまりこと、鰹くーみんかおたんだけだっけ?
どうなるか全く予想がつかん
433名無しさん@実況は禁止です:2013/11/01(金) 05:21:38.26 ID:cDmD4T77i
ちんちくりんコンビほす
434駄作作者99:2013/11/01(金) 06:25:14.04 ID:jFXr1GJ80
「違うんですって麻里子様〜〜とにかく助けてくださいぃぃぃぃ…」

「い、いや助けるっていってもどうやって…てか篠田、高いとこ苦手だしっ…」

「うわーん麻里子様のオニー!アクマー!こじはるさんにはいつも優しかったくせにぃぃぃぃ」

「語弊のある言い方はやめなさい!!」


こんな押し問答がありながら20分後、ようやく莉乃は麻里子の力を借りて地に足を降ろすことが出来た。

莉乃から事情を聞いた麻里子は「運も実力のうちってこの事かねぇ…」とこの時しみじみ思ったという。?




「で、麻里子様だけどうしてここに?」

所々の傷や打撲の応急手当を麻里子から受けながら、莉乃は背面にいる彼女に問う。


「あつこ(=前田敦子)と電話してたら、にゃろ(=陽菜)からメールが来たんだよね。それからはこっちもてんやわんやでさ。
そしたら“誰か分かんない”んだけど別のメールが届いて、関係者がこっちの方にいるって書いてたから来てみたらさっしーが首吊ってた、ってトコ」

「だからそれは違いますぉ〜」

「フフ、分かってるって」

よし、こんなもんかな、と麻里子は莉乃の背中を優しくポンっと叩いて手当終了の意を示す。


「何にせよそうだったんですね…って事は他のメンバーの皆も…それと誰か分からない人からのメール、ってどういう事です?」

上着の裾を戻しながら莉乃は表情をしかめる。


「さっしーの話と合わせても多分、皆捕まってる可能性が高いと思う。それとメールは…これなんだけどさ、」

言いながら麻里子は片手で器用に愛用のi phoneを取り出し該当のメール画面を莉乃に示して見せた。


【To:mariko shinoda】
【From:※unknown※】
【本文:貴殿現在地より西へ約1・5km方面関係者と思われる人間の生体反応有】
435駄作作者100:2013/11/01(金) 06:27:22.98 ID:jFXr1GJ80
「差出人、アンノーン…不明って事ですか」

「え?この言葉そういう意味だったの?篠田てっきりアメリカかどっかの人の名前かと思ってた。ジェシーみたいな感じの」

「…麻里子様、僭越ながら義務教育中にその英単語は学習してるはずですが。まぁ英語のテストで『これは私のなぞなぞです!!』って答えちゃう人だから仕方ないか」

「ーTwitter更新、“さしこ首吊りなう”っ「うわぁぁぁぁぁすいませんスイマセン麻里子様指原調子乗りすぎましたホントすいません
地上波は影響力ありすぎるんで勘弁してくださいぃぃぃぃ」


十八番の土下座を披露しながら華麗に謝罪する指原に「次、調子乗ったらこれ載せるからね?」と小悪魔な笑みを浮かべながら麻里子はニヤリと笑い、言葉を続けた。

「まぁこんな事があった訳よ。敦子やにゃろとの詳しい話もしてあげたいんだけどさ、」

麻里子は何か思い出したかのようにここで言葉を区切る。


「?」

「皆捕まってるって事はー裏を返せば篠田達も追われてる身だと思う。って事は?」

「…って事は?」

「…今篠田も思い出したんだけどさ、いつまでもここでコントやってる訳にはいかないよね?」


麻里子は苦笑いしながら「ほら立てる?」と言い、莉乃を引っ張り起こす。


「、それ早く言って下さいよ今の指原だとそこまで頭回りませんよー!!」


莉乃は打撲等のダメージが今になって実感してきたのか、いざ走り出したら一瞬痛い、と身体が悲鳴をあげた。

でも今はそんな事よりもここから離れる事が先決であると本能が判断し、痛みをこらえて麻里子と共に走る。
436名無しさん@実況は禁止です:2013/11/01(金) 06:36:08.42 ID:2TiH2aZF0
きたあああああ
437駄作作者101:2013/11/01(金) 06:37:00.79 ID:jFXr1GJ80
走りながら莉乃はふと頭に浮かんだ疑問をそのまま彼女にぶつける。

「何で麻里子様は連絡が来た時逃げなかったんですか?それに、今だって見つかって捕まる危険もあるのに指原の事…」

一瞬キョトンとしてみせた麻里子だったが、すぐに現役時代のお馴染みな上からキャラ目線で、だけど柔らかく笑いながら当たり前のように答えた。


「誰に向かって聞いてんの?“麻里子様”が困ってる仲間を目の前にして自分だけ逃げると思う?」

「…そうでした。さすが“上からマリコ”ですね」

「当然。さ、もう少しすれば街中に入れるからもうひと踏ん張りださっしー!」

手首につけていた自身の腕時計を見ながら麻里子は莉乃を励ます。
シンプルだが高級感が漂うその白い腕時計は丁度『10:00』を示していた。


訊くのは野暮だったな、と莉乃はあえてのドヤ顔でいつもの指原クオリティー風に切り返しながら、胸の内でそっと呟く。


(ーありがとうございます、麻里子様)




この(麻里子曰く)『さしこ首吊り事件』こそ、先の謎の部分停電の原因であった。
それにより首領と呼ばれた謎の男達によるものであろう香織、久美、みずき達のグループや美優紀の追尾システムが途中で停止。そのまま見失ってしまう事態へ繋がったのだ。
それ以外でもこの停電が、後の展開に大きく影響する事になる。

つまるところ、俗にいう『指原GJ』である。
もっともそれを本人や他メンバーが知る由もないままなのは言うまでもないが。




二人がそこから離れてから5分後、明音達メンバーを監視していた監視員と同じ服装をした男が数人その場にいた。
まさに紙一重で莉乃(と麻里子)はまたもや難を逃れたのであった。
運も実力にする女・指原クォリティー恐るべし。





そして麻里子は気づかなかった。
先の不明人からのメールの文末―スクロールを辿った先に何かの単語の羅列が記載されていた事に。
438名無しさん@実況は禁止です:2013/11/01(金) 06:42:20.75 ID:uhhQGzMWi
麻里子様△
439名無しさん@実況は禁止です:2013/11/01(金) 08:10:59.18 ID:sI+DtTmN0
仕事前ほす
440名無しさん@実況は禁止です:2013/11/01(金) 08:39:51.95 ID:QK3vKlC90
GJ
441名無しさん@実況は禁止です:2013/11/01(金) 09:54:19.44 ID:5e4x/obsi
ほす!
442名無しさん@実況は禁止です:2013/11/01(金) 11:04:10.96 ID:5e4x/obsi
(この物語映画化しないかな)
443名無しさん@実況は禁止です:2013/11/01(金) 11:46:01.20 ID:78I9O9fwi
ちんちくりんほす
444名無しさん@実況は禁止です:2013/11/01(金) 13:13:13.58 ID:QGZPlgos0
ほす
445名無しさん@実況は禁止です:2013/11/01(金) 13:40:06.30 ID:8CYQXA4T0
>>442
古川プロがここ覗いてたらいつか薄い本で出してくれるさほしゅ
446名無しさん@実況は禁止です:2013/11/01(金) 15:48:47.39 ID:8CYQXA4T0
ほしゅ
447名無しさん@実況は禁止です:2013/11/01(金) 16:24:17.10 ID:78I9O9fwi
>>445握手会で伝えてきてくれほしゅ
448名無しさん@実況は禁止です:2013/11/01(金) 17:35:46.75 ID:vy2xXiOJ0
かおたんあいりんにはよ教えろや保守
449名無しさん@実況は禁止です:2013/11/01(金) 17:47:37.57 ID:9j7mucOQi
>>448
俺は無理だ他の猛者たのむほす
450名無しさん@実況は禁止です:2013/11/01(金) 19:37:10.98 ID:9ykmltii0
仕事終わったぜいほす
451名無しさん@実況は禁止です:2013/11/01(金) 20:42:32.47 ID:+nwa+boI0
お前ら保守が足りねーぜ
452名無しさん@実況は禁止です:2013/11/01(金) 21:53:04.24 ID:QO7gbk2y0
ちんちくりん
453名無しさん@実況は禁止です:2013/11/01(金) 22:23:57.27 ID:n+CumQlFi
(・Θ・)八('A`*)ちんちくりんコンビ
454名無しさん@実況は禁止です:2013/11/01(金) 22:57:02.56 ID:hUBdZHp40
ほふ
455名無しさん@実況は禁止です:2013/11/01(金) 23:48:57.92 ID:hUBdZHp40
保守
456名無しさん@実況は禁止です:2013/11/02(土) 00:32:51.31 ID:1jcisgvY0
ほしゅしましゅ
457名無しさん@実況は禁止です:2013/11/02(土) 01:15:48.64 ID:QEp3QujyI
保守
458名無しさん@実況は禁止です:2013/11/02(土) 01:27:12.52 ID:fDIEMxsD0
>>126
今時潜水艦といえどもモールスなんかで通信しないし、SM3はBMD専用だから対潜は関係ない
みょうこうが単艦でヘリを展開するのもシチュエーションとしてはまずありえない話だけど
でもストーリーは面白いから期待
459名無しさん@実況は禁止です:2013/11/02(土) 01:56:07.75 ID:fDIEMxsD0
ごめんSM3は必要なのか
これは電磁パルスの流れかな
460名無しさん@実況は禁止です:2013/11/02(土) 03:15:56.03 ID:KJ8Pv1z2i
ほしゅー
461名無しさん@実況は禁止です:2013/11/02(土) 04:57:32.89 ID:1oF1Wztfi
(●'w'●)アイリサーンほしゅ
462駄作作者102:2013/11/02(土) 06:31:55.07 ID:XGhNMaEs0
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


薄暗い、天井から吊らされている裸電球程度の最低限の電灯しか灯していないどこかの一室でノートパソコンのキーボードを叩く音だけが規則正しく室内に響く。


「しゃわこ!」

元SKE48卒業生・ハスキーボイスが持ち味の“おぎちゃん(ごまちゃん)”こと小木曽汐莉がパタパタと大きすぎず、けれど極力急いできたと思わせる足音と共に駆け込んできた。


「どうした?おぎそ」

「くーちゃん達帰って来た!三人とも無事だよ」

「本当?良かった、皆さん無事で」


パソコンのモニターに反射して映る眼鏡をかけた女性―今しがた汐莉から“しゃわこ”と呼ばれた、現役時代は二次元同好会二代目会長も歴任した経緯を持つ元SKE48卒業生・秦佐和子は汐莉の呼びかけに応じて後ろを振り向いた。

それと同時に活気のある声がその主達と一緒にこの空間に入ってくる。


「今戻ったどー!」

「ちょっとぉ…みー、よゐこみたいに叫ばないでよ。」

「えー何でさ」

「暑ぐるしいったらありゃしないんだもん」

「ほがな事ゆうたら久美だってあん時」

「おい、やめろ桑原!刺身にするぞ!」

「お、やるかー!?」

入ってくるなりじゃれあいだす二人―桑原みずきと矢神久美。
その後ろで松村香織が存在を消したように佇んでいた。


「…あ、かおたんいらっしゃい!無事で良かったよ」

汐莉はそんな二人をスルーして香織の無事を喜び、声をかける。


その顔に一瞬だけ、悲しさが滲んでいたのに―誰も気付く事もなく。
463駄作作者103:2013/11/02(土) 06:49:24.05 ID:XGhNMaEs0
「おぎちゃん…これはどういう事?さっき久美さん達からもざっとは聞いたんだけど」

「えっと、それはねぇー」

そこで眼鏡を外した佐和子が間に入ってきた。

「かおりん、それは私から説明するよ。おぎそ、ごめんけどあの二人の仲人よろしくね?」

汐莉は苦笑いしながら佐和子の言葉に頷きみずき達の下へ向かう。


「あ、しゃわこ!しゃわこもいたんだ」

香織は笑顔で佐和子に抱きつく。

「よしよし怖かったねぇ〜かおりーん」

「えーん怖かったよーしゃわこー」


香織の頭をよしよしと撫でながらみずき達とは違うじゃれあいをしだす二人。

少し香織が落ち着いた頃を見計らい佐和子が話を切り出そうと口を開いたその時、


【メッセージ受信:1件】

小さい2秒ほどの機械音と共に、今しがた佐和子が操作していたノートパソコンの画面に浮かぶ文字。


「メッセージ?“今度は”誰からだろう?」

そう佐和子が呟いたと同時に、普段だとあり得ない出来事―何も触っていないのに自動操作のようにパソコンが届いたばかりのメッセージを開き、画面上に表示したのだ。


「!?え、どういうこと?」

「勝手に動いちゃってるし!」

佐和子と香織の声に汐莉、久美、みずき達もパソコンの前に集まる。


パソコンに新しい文字が浮かぶ。


【フルカワアイリ、ワタナベミユキ無事。現在そちらの部屋の正面前にて待機中。ドアを開けて頂きたく候】
464名無しさん@実況は禁止です:2013/11/02(土) 06:52:45.38 ID:WKD4R3m3i
俺の小木曽キタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━ !!
465名無しさん@実況は禁止です:2013/11/02(土) 07:46:36.34 ID:gtML/o85i
ほうほう、そして?
466名無しさん@実況は禁止です:2013/11/02(土) 08:50:45.83 ID:idblbagU0
きたあああああああ
467名無しさん@実況は禁止です:2013/11/02(土) 10:09:07.72 ID:WKD4R3m3i
俺のしゃわこキタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━ !!
468名無しさん@実況は禁止です:2013/11/02(土) 10:13:30.16 ID:D+biAZHTO
卒業組はちびーずでなくしゃわこか〜

俺のしゃわこ来たっ!
469名無しさん@実況は禁止です:2013/11/02(土) 12:14:06.38 ID:IHn8HTN40
たかまるー
470名無しさん@実況は禁止です:2013/11/02(土) 12:16:44.89 ID:IHn8HTN40
そろそろ愛李画伯の挿絵が欲しいね。
471名無しさん@実況は禁止です:2013/11/02(土) 12:37:42.78 ID:WKD4R3m3i
>>470
握手会でお願いしてケロ
472名無しさん@実況は禁止です:2013/11/02(土) 14:37:30.45 ID:5DHhBndH0
ほす
473名無しさん@実況は禁止です:2013/11/02(土) 17:37:11.13 ID:OHeIZkwxi
ほす
474名無しさん@実況は禁止です:2013/11/02(土) 18:56:37.58 ID:ZDLeI+0w0
475名無しさん@実況は禁止です:2013/11/02(土) 19:54:53.40 ID:IHn8HTN40
476名無しさん@実況は禁止です:2013/11/02(土) 21:22:14.20 ID:bybnSWb1i
ほすほす
477名無しさん@実況は禁止です:2013/11/02(土) 21:49:46.05 ID:yc7FmPLU0
楽天おわたんほしゅ
478名無しさん@実況は禁止です:2013/11/02(土) 22:44:46.70 ID:ns7gX91L0
ほす
479名無しさん@実況は禁止です:2013/11/03(日) 00:55:43.05 ID:/VXhn2wqi
ほしゅ!
480名無しさん@実況は禁止です:2013/11/03(日) 01:36:55.51 ID:ntY07x6X0
おす
481名無しさん@実況は禁止です:2013/11/03(日) 05:10:43.09 ID:Czu2WkmB0
保守的
482名無しさん@実況は禁止です:2013/11/03(日) 06:50:50.49 ID:/VXhn2wqi
ほしゅ
483駄作作者104:2013/11/03(日) 07:26:04.32 ID:ycj6aMRt0
「フルカワアイリ、ワタナベミユキ無事…この二人ってあいりんとみるきーの事じゃない?!」

久美が声を挙げる。

「しょうまっこと!?」

みずきが急いでドアの方へ向かおうとした所を佐和子に止められる。


「みずき先輩待って下さい!これだけだとまだあいりん本人達とは確証が持てません」


石橋は叩いて渡るという形容がしっくりくる程の慎重派な佐和子がゆっくりと忍び足でドアの前に近づく。


“もしもーし。みるきー、あ、わたなべみゆきでーす。どなたかいはってませんかー?”


耳をドアにそっと寄せればコンコン、と控えめなノックと共にくぐもった声で耳に入ってくる聞き覚えのある声。
ここまでくれば9割9分9厘、おそらくは今自分が頭に描いた彼女で間違いはないとは思うが万が一もある為、佐和子は思いついた質問を投げかけてみた。


「…お風呂の事を言い換えると?」


“お風呂?何やウチとちゃぷちゃぷしたいんかなこの人…?”


佐和子は少し錆びついたドアノブを捻りドアを開ける。
キィ、と軋むような音を伴い外界からの空気が一瞬中へ入り込んでくる。



「ーあのメールは正しかったんですね」

「…あぁ、何や!味方どころかめっちゃ味方すぎるやん!」

佐和子や後ろにいる香織たちの姿を認めた彼女は嬉しそうに声を出す。
ドアを開けた佐和子の視界には美優紀と、その彼女に支えられている愛李の姿が映っていた。

それと同時に認証が済んだのか、佐和子達にもちびーず達の姿が見えるようになった。

突然現れたちびーず達に目を丸くする美優紀と愛李以外のメンバー。


「ー急な事でめっちゃ驚いとるんも分かります。でも、愛李さんの事信じてくれはってんのなら話、聞いてもらえませんか?」

真剣モードの顔になった美優紀が佐和子に問う。
問われた彼女は後ろを振り返った。皆、首を縦に振る。

みずき達の意思も確認した佐和子は優しく頷いて美優紀達を中に招き入れた。
484名無しさん@実況は禁止です:2013/11/03(日) 09:02:54.12 ID:2LQjkTXgI
きてたっ
485名無しさん@実況は禁止です:2013/11/03(日) 09:38:35.87 ID:aFX+F3sKi
俺の予想
かおたんとひょんとプロはここ絶対見てそうほしゅ
486名無しさん@実況は禁止です:2013/11/03(日) 10:56:41.98 ID:NSE2mbq/0
来てあほす
487名無しさん@実況は禁止です:2013/11/03(日) 11:41:40.45 ID:IHmJJ7wZ0
ひるめしほす
488名無しさん@実況は禁止です:2013/11/03(日) 12:46:18.98 ID:ntY07x6X0
保守ばっかで1スレで完結出来るか?w
489名無しさん@実況は禁止です:2013/11/03(日) 13:20:37.68 ID:aFOQ+cVe0
まだまだ期待
490名無しさん@実況は禁止です:2013/11/03(日) 13:38:18.59 ID:aFX+F3sKi
>>488
俺の予想
間違いなく次スレまでいきそうだwほす
491名無しさん@実況は禁止です:2013/11/03(日) 14:11:38.97 ID:JTHlHsw50
ほっしゅほしゅにしてやんよ!
492名無しさん@実況は禁止です:2013/11/03(日) 14:30:56.72 ID:DlRAWtzBO
>>490
俺の予想ではあと2スレ必要だと思う
493名無しさん@実況は禁止です:2013/11/03(日) 16:05:34.44 ID:FqESCo1S0
ほしゆ
494名無しさん@実況は禁止です:2013/11/03(日) 16:43:59.47 ID:ldLvSo1L0
495名無しさん@実況は禁止です:2013/11/03(日) 17:58:57.15 ID:SSHnG5C/I
ほしゅ
496駄作作者105:2013/11/03(日) 18:36:06.64 ID:UtZI9j9f0
「ーなるほど…おおよその内容は理解できました」

あらかたの話を美優紀やちびーず達から聞き終えた佐和子は、生真面目で一点の曇りもなさそうな顔で返事を返す。


「ありがとうございます、信じてくれはって」

『秦さん…ええと、「佐和子、で構わないですよ」あ、佐和子さん、改めてよろしくお願いします』

『(さっきメール送ったの私・ω・よろしくお願いします)』

「こちらこそ、よろしくお願いしますね、ちびあいりんさんにちび玲奈さん、と…ちびまなつさんとちびちゅりさんも」

『任せろちゅり!』

『しゃわたんよろしくねー』

「あの、秦さん」

「はは、美優紀さん、呼び捨てで構わないですよ。UGでも一緒になった事もある位ですし緊張しないでいきましょう?」

「えと…じゃあしゃわこさん、で。あ、ウチも呼び捨てでええですよ?」

「ふふ。じゃあ私もみるきーさんと呼ばせてもらいますね。大丈夫です。私達もあいりんやみるきーさん達の味方ですから」

(ホンマしゃわこさん達で良かったわ…これはごっつ心強い味方が出来たな…良かった…)


美優紀は思わず、ほっとした表情を見せた。


「ん〜私はよくまだ分かってないとこもあるにゃ〜」

「久美の頭じゃ理解こたわんがで「おい桑原それ以上言うとやっぱ刺身にするぞ」

「うっひゃぁぁ何この子たち触れるの!?うわやっばこれこそまさに萌え萌えキュンキュンデリバリー…!」

『きゃっ、香織さんくすぐったいですぅ〜』

『キィィィィィ!!何かこいつからも危険な匂いがするちゅり!』

『ねーねーごまちゃん、ごまちゃんって見かけによらず下ネ<ピー「い、言わないですっ!誰から聞いたんですかもぉ〜」


美優紀がやや微妙な、苦笑いを噛み潰したような表情で佐和子の後ろでピーチクパーチクやっている四人を見ている事に気付いたのか、佐和子は「きっと頼りになると思うので…」と無理やりフォローを入れておいた。
497駄作作者106:2013/11/03(日) 18:45:00.83 ID:UtZI9j9f0
「ーあいりん、ずっと喋ってないけど…大丈夫?」


あの車に乗って認証をした時の一言から今まで一切口を開かず、未だ俯いたままの愛李をみずきとじゃれながらもずっと気にかけていたのだろう、久美が声を掛ける。


「……」

しかしやはり愛李は俯いたまま、久美の声掛けにも応じようとしない。
愛李の周りを取り囲む空気だけ、油のように重い淀みを纏っているかのようだった。

ちびーず達も困惑と不安が入り混じった表情を浮かべる。


「あいりん先輩?」

佐和子が優しく愛李の肩に触れようと手を差し伸べ「ッ触らないで!!」


佐和子の右手は宙を切り、愛李に触れることなく固まったままだった。
場の温度が刹那の瞬間だけ氷固まったかのように一同の動きも止まる。



「…そうやって皆、私を騙してるんでしょ?」

久し振りにやっと口を開き顔を上げた彼女は、何を考えているのかさっぱり分からないような無表情に等しい顔つきだった。

でもその瞳は―悲しみの波に揺れていた。


「…あいりん何ゆうてるが?ほがな事思っちゅう訳ないろー?!」

「嘘つき!どうせ皆も私を犯罪者だって思ってるんでしょ!?今だって私を騙して警察に突き出そうとしてるんだよね…?」


自嘲じみた作り笑顔とそれに似合わない悲壮感に溢れた涙のコントラストが、より彼女の心の不安定さを如実に映し出しているように思えた。


「そんな事思ってないよあいり「偽善者面するのはやめてよっ!!もうやだ何も聞きたくないっ…」
498名無しさん@実況は禁止です:2013/11/03(日) 18:51:05.05 ID:CJuhLrWAi
病みあいりんかわええ
499名無しさん@実況は禁止です:2013/11/03(日) 19:13:52.55 ID:XygHRQnf0
あいりいいいいいいいいいいいいん
500名無しさん@実況は禁止です:2013/11/03(日) 19:52:44.19 ID:Czu2WkmB0
な、なんと・・
501名無しさん@実況は禁止です:2013/11/03(日) 20:13:39.98 ID:9V2zfkM30
ほす
502名無しさん@実況は禁止です:2013/11/03(日) 21:20:02.17 ID:k0DYLQplO
保守募集中
503名無しさん@実況は禁止です:2013/11/03(日) 22:03:55.60 ID:2LQjkTXg0
ほしゅ
504名無しさん@実況は禁止です:2013/11/03(日) 22:21:19.83 ID:3guLzYec0
保守するでえ
505名無しさん@実況は禁止です:2013/11/03(日) 23:14:21.20 ID:WMKPrXV+i
病みりん保守
506名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 00:08:32.09 ID:M/MKd+Bwi
(^ω^)捕手
507名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 01:55:05.95 ID:LGIhXVr00
508名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 03:00:39.78 ID:RV3iX1Ws0
捕手
509名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 03:31:44.96 ID:HNaJ8Jxe0
>>462
>「おい、やめろ桑原!刺身にするぞ!」

まさかこのくーみん名台詞ぶっこんでくるとはワロタww
510名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 04:02:24.84 ID:7yx51tqh0
511名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 04:54:19.84 ID:ISM1Z7Qj0
512名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 05:57:27.28 ID:HNaJ8Jxe0
仕事前ほす
513名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 06:29:15.16 ID:u83eudB10
>>512
振替休日なのに、出勤ご苦労様ですm(_ _)mホシュ
514駄作作者107:2013/11/04(月) 07:38:03.81 ID:8RzPzgTP0
「そんな…」

『あいりん…』


先刻の無表情から一変、普段はメンバーの前でこういった感情を出す事など殆どなかった愛李は今、両手で耳を塞ぎながらため込んでいた激情を露わにするかのように言葉を吐き出し、ひどく感傷的に泣き出してしまった。

彼女の心にはあの時、友達『だった』人物からナイフのように突き刺された言葉が―深い闇を生み出すかの如く渦巻いていた。



―ヒトゴロシ、ハンザイシャ、アクマ。コナイデ。ヒトゴロシハンザイシャアクマコナイデ……



「、私はどうせ人殺しの悪魔なんだ!誰も私なんか「ふざけないで!!」


―パシッ!


怒号のような叫びと乾いた音の響きがやけに反響した気がする。


「ー久美、さん…?」

我を取り戻したかのように今しがたおそらく彼女にぶたれたのであろう―熱を持った左頬の痛みに顔をしかめる事も忘れ、愛李はただ久美を見上げていた。


「ふざけないでよ…ッ」


彼女の瞳も、悲しみに揺れていた。
悔しさに唇を噛み締めながら、久美は愛李を見つめていた。
愛李を見据えたまま、彼女は言葉を紡ぐ。
この想いが愛李の心に届きますように、と強く思いながら。
515名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 08:16:06.37 ID:xbakXayW0
保守
516名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 09:36:21.47 ID:zvjPY4ZvO
捕手募集中の
517名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 11:09:15.40 ID:M4SzuTX80
保守
518名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 11:13:54.43 ID:u83eudB10
にゃは〜ん わくわくーみん きらめくーみん きっと明日もにゃはっぴー
519名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 12:15:21.17 ID:FSyz9uwu0
くーみんが活躍するのは嬉しい
だけど辛い
くーみん戻ってきてええんやで...
520名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 13:15:20.24 ID:+clgOQBR0
ほす
521駄作作者108:2013/11/04(月) 13:23:03.15 ID:8RzPzgTP0
「…ふざけないでよ!何、あいりんは私達のコトそんな風に思ってたの?しゃわこもみーもおぎちゃんもみるきーも?他のメンバーの皆の事も?
あいりんに何があったか知らないけど、私達が築いてきた絆はそんな、一度や二度の事で崩れるようなヤワな繋がりだったの?!そんな程度のモノだったの!?」

「久美さん…ッ」

「懸けたっていい。“私達”はあいりんが犯罪者だとか絶対に思ってない。信じない。仲間だと思ってる。私達が信じてるのは、目の前にいる“古川愛李”だよ。
私達は…絶対にあいりんを裏切らない」


久美の後ろで、香織達も力強く首を縦に振った。


「ー私は何が何でも、あいりんの味方だよ?」


愛李の目の前に差し出された右手。今度は迷いなくその手を掴み、飛び込んだ。

久美は力強く、その飛び込んできた身体を抱きしめた。
二人の傍に集まる他メンバーとちびーず達。


「ッ久美さん、皆…ゴメンなさいっ!私酷い事…!」

「大丈夫ですよあいりん先輩。私達は仲間ですから」

「せや!しゃわこさんの言うとおりやで!」

『(私もあい・ω・りん味方)』

『そうです!皆愛李さんの味方ですからね!』

「気にしやーせき!あしらぁはとぎにかぁーらん?」

『キィィィ!カツオ何言ってるのか全然分からないちゅり!標準語で喋るちゅり!』

「何やと!?みいに土佐魂ふてろってゆんなが!?鳥のよーすでカツオいいなや!」

『あいり〜ん良かったよー皆の事信じてくれてー』


もみくちゃにされながらも、ギュウギュウにされながらも愛李の顔は、心は、もう悲しみになど包まれていなかった。

確かにここに、『絆』はあった。
522名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 14:04:00.83 ID:JlIVQ/oT0
ちびちゅりww
523名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 14:04:04.69 ID:zvjPY4ZvO
なけてきた…捕手
524名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 14:07:19.30 ID:7yx51tqh0
何か陳腐
525名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 15:25:43.38 ID:xbakXayW0
保守
526名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 16:04:28.42 ID:e409Ap8R0
ほしゅ
527名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 17:08:44.65 ID:Dycej4dRi
ちびあいりん達=ちびーず
(・Θ・)八('A`*)=ちんちくりんコンビ

みるきーとちび玲奈、カツオとちびちゅりコンビにも何か呼称をつけたいwwww
528名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 17:44:52.62 ID:K/sU09Z60
ホス
529名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 18:42:50.07 ID:Fq/FoIAyi
保守
530名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 19:41:49.18 ID:K/sU09Z60
Hoshu
531名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 20:38:51.09 ID:K/sU09Z60
保守
532名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 21:14:15.50 ID:Fq/FoIAyi
チキン煮込み+ハンバーグ+豚しゃぶ+フライドチキン+チーズ+海の幸トッピングしてみたけど。。。吐きそう
533名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 21:23:18.70 ID:FSyz9uwu0
>>532
そら吐くわ
でも俺もだいたいそんな感じ
534名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 22:21:20.52 ID:VxyQOUNj0
ほす
535名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 22:27:24.87 ID:xbakXayW0
>>532
無理はいかん
といいつつ、そこにくるみゆべしを添えてみるw
536名無しさん@実況は禁止です:2013/11/04(月) 23:24:43.12 ID:Fq/FoIAyi
>>532だけど、鳥さんのトッピングってチキンやったらokなん?
537名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 00:19:31.08 ID:+Z4RI5y+0
>>536
ok
538名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 00:19:54.06 ID:W5Ou00QNO
捕手募集中
539駄作作者109:2013/11/05(火) 00:48:29.98 ID:hDV5vxXu0
「ぬおおおおおこの光景を今すぐにでも1コメダにうpしたいっ…そうだ今こそカメラの出番…」


香織は思い立ったかのようにカバンの中のコメダカメラを取り出す。
この時にまだ電源が入った状態のままだった事にようやく気付いた。


「あれー?電源入りっぱなしだったのかな。ん?それに何か録画もしてる…?」

「かおりん何独り言いってるの?」

「あ、しゃわこ。いやさっきみずきさん達に助けてもらった時からずっとカメラ動いてたみたいで」


そこに突然何故かちび玲奈もやって来た。


『(そのカメラ・ω・見せて欲しい)』

「え?これ?うんいいけど…」


カメラの再生モードを押そうとした時にタイミング良くみずきが香織を呼ぶ声が聞こえた。


「うわ、みずきさん何か呼んでるじゃん…しゃわこ、これお願いしていい?ここのボタン押したら再生するから」

返事を聞く前に香織は佐和子にコメダカメラを押し付けみずき達の所へと行ってしまった。


「おーいかおりんー…って行っちゃったよ。でもちび玲奈さん、突然どうしてこれを見たいなんて?」

『(何か電波をこれ・ω・からキャッチした)』

「え?」

『(しゃわこも・ω・一緒に見てほしい)』

「私も、ですか?」


コクリ、と表情を変えずちび玲奈は頷く。


『(しゃわこがこの中で一番・ω・頭が切れそうだから。)』








(ー“私達”、か…)

同じように輪に加わりながらも誰にも悟られないように―汐莉はどこか呵責の念に押しつぶされそうな、そんな悲哀の表情を浮かべていた。
540駄作作者110:2013/11/05(火) 00:50:23.56 ID:hDV5vxXu0
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

《補足》

・レスキューパラシュート…緊急パラシュートの日本における最も一般的な名称

・ブライダルコード…レスキューパラシュートとハーネスを繋ぐコード(紐)の事

・絶縁体…電気或いは熱を通しにくい性質を持つ物質の総称。60V以上の電圧がかかっている電線(一般的な配電線は6600V)は感電事故防止の観点から絶縁体をコーティングしている

・電線による感電…電気は水の流れと同じく高い方から低い方へと流れる性質を持つ。その為電圧の高低差がないと電流は流れない
→1本の電線に触れているだけだと電圧の高低差がないので感電しない。
→鳥が電線に止まっても感電しないのはこの為。鳥が止まる電線にも電流が流れるが、鳥の両足の場所の電圧には殆ど高低差ができない。その為、鳥の身体に比べ電気抵抗が小さな電線の方を電気が流れる
→但し2本の電線に同時に触れたり、人間だと脚が地面についていたりすると感電する(2本の電線間には高低差がある為)


※image BGM:AKB48「風は吹いている」(instrumental)
541駄作作者:2013/11/05(火) 00:56:28.07 ID:hDV5vxXu0
以上が【#6:Debut!】になります。
今回もたくさんの保守やご意見、ご感想ありがとうございます。

>>359さん
僭越ながら女性です(笑)

また次作#7完成次第更新します(^∀^)ノ
542名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 01:12:55.49 ID:KPbBaQHP0
>>541
ええっ女性でしたか!
自分も女だけど知識半端ないねw
いつも乙です!
543名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 01:23:30.97 ID:OSAtFfTc0
みるきーはバリバリの関西弁は使わないかな〜
もっと柔らかい、京都よりな感じだわ
「せや!」 じゃなくて 「そうやぁ」 とかな
544名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 01:35:19.75 ID:XY0IQfxc0
女性だと知ったからには俺が保守する
これ友達の絵師に頼んでノベルゲー化したい
545名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 01:53:18.83 ID:ix6lfEhai
>>544
俺からも是非お願いしますだww
546名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 02:03:10.25 ID:+Z4RI5y+0
(保・ω・守)
547名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 02:14:33.64 ID:Dk+zEDaci
べ、別に作者さんが女性だから保守するわけちゃうしな!!
548名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 02:56:11.33 ID:z0VJ7OU70
ホッシュ
549駄作作者:2013/11/05(火) 03:22:50.32 ID:hDV5vxXu0
ちょっとブレイクタイム?がてら先程の話の電線感電についての図解をお遊びで描いてみました。落書きでごめんなさい。

http://imgur.com/5JmjppI.jpg
http://imgur.com/FB3lKJ4.jpg
550名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 03:43:28.14 ID:+Z4RI5y+0
>>549
(焦げた・ω・鳥さん)
551名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 03:45:03.12 ID:BuUla3ASi
>>549
(゜∀。*)鳥バロスwwww
552名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 04:08:35.72 ID:2lX0qAuJi
鳥はほんとにかわいいなぁw
553名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 04:27:26.89 ID:A7CpSaUn0
カラスなんかはたまに焼き鳥になって転がってる
554名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 06:33:29.46 ID:tVZx78wn0
おはほす
555名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 07:35:02.71 ID:WflRzlkH0
http://i.imgur.com/hl28fGb.jpg

私は出演出来ないですか?
556名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 08:47:49.21 ID:2lX0qAuJi
この小説の黒幕が判明する夢を見た
557名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 09:32:07.12 ID:ATq2tTQX0
>>555
なーにゃーー
なーにゃも出番あるといいね!
558名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 09:33:33.78 ID:g7aT3YgRI
おはほす
559名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 11:29:15.82 ID:+Z4RI5y+0
(保・ω・守)
560名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 12:01:34.87 ID:PHWLvwfh0
ひるめし
561名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 13:15:42.63 ID:ALQUdFT/i
保守や!
562名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 14:10:42.62 ID:Dk+zEDaci
保守するか
563名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 15:02:02.80 ID:wiH01hN90
ほす
564名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 15:21:56.81 ID:sGMcpwbg0
あいりんは自分の部屋に帰るとホッと溜息をついてビールを一缶飲むと、ソファーに寝そべって
おもむろにオナニーを始めた

「ううん・・・・気持ちいい・・・・逝きそう・・・」

あいりんは変態なのですぐに逝かずに寸止めを何回も繰り返した後逝くのが好きだった

「ああっ・・・逝く!!!」

全身を大きくビクンビクン痙攣させるとあいりんは何回も逝った

「ふぅ・・・(お前は男か)お風呂でも入ろうかな」
565名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 16:38:41.84 ID:W5Ou00QNO
捕手募集中
566名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 18:06:53.67 ID:+Z4RI5y+0
保守
567名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 18:08:32.66 ID:Lr932JSwi
⊂((・⊥・))⊃ヨンダ?
568名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 19:27:20.80 ID:Dk+zEDaci
569名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 19:27:38.91 ID:D3lbM4Lki
晩飯前ほしゅ
570名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 19:48:39.36 ID:KqtdUY9Li
>>527
みるきーとちび玲奈=ほわほわorほんわか
カツオとちびちゅり=やかましいorピーチクパー
保守
571名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 20:51:28.72 ID:/Z3Mrp5a0
ホッシュ
572名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 21:28:12.20 ID:XY0IQfxc0
go
573名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 22:08:12.41 ID:Dk+zEDaci
保守がてら、名古屋市内の家賃って平均でどんなもん?
574名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 22:47:57.42 ID:syYTGXoE0
ほす
575名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 23:26:38.43 ID:W5Ou00QNO
保守募集中
576名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 23:55:25.49 ID:aKe2evlHi
>>573
市内って言っても広いから
間取りでも全然違うし
詳しくは賃貸 名古屋でググってみ?
577名無しさん@実況は禁止です:2013/11/05(火) 23:55:54.57 ID:XY0IQfxc0
ほす
578名無しさん@実況は禁止です:2013/11/06(水) 00:45:41.42 ID:hhfLKqQD0
ほしゅ
579駄作作者111:2013/11/06(水) 01:22:55.70 ID:iKfl268/0
【#7:名古屋一揆】


「おいふざけんな何で空港封鎖されてんだよ!」

「全便欠航!?冗談でしょ!?」

「お、落ち着いて下さい皆さんすぐ避難経路指示が出ますので!」

「くっそ全然先に進まねーじゃねーか!!」

「政府は何考えてんだよ!!」


怒号や悲鳴、クラクションで溢れかえる全国の空港、港、高速道路。
混乱するサラリーマン、逃げ惑う子供連れの親、泣き叫ぶ子供、呆然と立ちすくむ老人。
まるでパニックアクション映画さながらのワンシーンを切り取ったかのようだ。
それが現に今、実際に起きている。


「ねぇ…アレ、何……?」

その時誰かが―唇の端をピクピクさせながら、空を指差した。
何やら鈍く光る黒い円錐形を模した物体が高速でこちらに向かって飛来してきている。

数秒前はかろうじてぼやけて見える程度だったのが、瞬く間に明確にその存在はやってきた。


「ーえっ…?」

次の瞬間―悲鳴をあげるのも許さないかのように一瞬にして全てを呑み込んだ、おびただしいほどの爆音と炸裂する光、嵐のような爆風。


それはただ『破壊』のみの目的のもと愚かな人間の欲望が造り出した―絶望の塊。
580駄作作者112:2013/11/06(水) 01:27:18.07 ID:iKfl268/0
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


「ーすいません、たかみなさん…」

多少は落ち着いたのか、一同はあれからパニックを起こさず此処の空間に居座っている。
自主的に玲奈や優香、彩や菜々といったキャプテンやリーダーの人物が統制を図るよう努めているようだった。

勿論依然として絶望感に包まれている事には違いないが。


「ん?何が?」


負傷していた明音の右手に自身が持ち合わせていたスカーフを包帯代わりに応急処置している手は止めず、みなみは視線だけを明音に向けた。


「手当てまでしてもらって…それと、さっきの事…」

今になって痛覚が働き出したのか、脈打つ痛みにやや顔をしかめながらも明音はこらえてみなみに陳謝する。
みなみは今しがたスカーフを巻いた彼女の右手に視線を落とし、ポツリと呟いた。


「…私だったら止められなかった。あの状況、てか実際収拾つけれなかったし。多分ーいや、絶対、ちゅりだから止められたんだと思う」

「え?」

「ちゅりだったからあの場を収拾つけれたんだよ、だから謝る必要なんてない。寧ろ“ありがとう”だよ」


ま、多少の犠牲はあったけどね?とみなみはおどけるように明音の右手を少しだけ持ち上げた。

持ち上げられた右手の袖口―元は愛李のカーディガン―には、この負傷によるものであろう少量の血が付着していた。


「私だから…?」

明音は少し首を傾げ、無意識にカーディガンの裾の端を握りつつ何だか納得いかないような面持ちでみなみを見やる。
でもその瞳は、まっすぐな目をしていた。


「…前に優子からも言われた事あんだけど。ちゅりはさ、何か私と似てる気がするんだよ」

「優子さんも?いや、そんな事は、」

「あるんだって」


ニヤ、とみなみは小さく笑いながら言葉を続ける。
581名無しさん@実況は禁止です:2013/11/06(水) 01:30:44.86 ID:LEOqP7080
「ある」ってアレ?
ガクガク((( ;゚Д゚)))ブルブル
582名無しさん@実況は禁止です:2013/11/06(水) 02:12:45.70 ID:hhfLKqQD0
583駄作作者113:2013/11/06(水) 03:52:19.88 ID:iKfl268/0
「見た目とか、経歴とか、そんなんじゃない。何てのかな…同じオーラを感じるんだ」

「オーラ…?」

「それにーちゅりには、私よりも良い所いっぱいあるよ?ちゅり自身が気づいていないだけでさ」



―“たかみなとちゅりってさ、同じ感じがするんだよね。上手く言えないけど、こう…真っ直ぐな瞳をしてるトコとか”?



いつだったか優子に言われた、あの言葉を思い出す。


(優子、それは間違いじゃないよ。だって私もあの時そう思ったんだから)



―“ー愛李の事を悪く言う奴は絶対に許さない!!!” 


あの時の彼女の眼は、間違いなく私よりも遥に真っ直ぐで、力強い瞳の色だったよ、と。


そんな彼女の耳元に今しがた脳裏に思い浮かべていた人物―優子の凛とした声が入ってくるのは、それから数秒も経たないうちだった。


「…あぁ、何度だって言ってやるよ。ーいるんだよこの中に、“裏切り者”が!!」
584名無しさん@実況は禁止です:2013/11/06(水) 05:34:55.67 ID:DKWmBsuL0
目で負かし 心で伝える変幻自在のエンターテイナー(^^)ホシュ
585名無しさん@実況は禁止です:2013/11/06(水) 06:26:50.23 ID:ov4RwOJk0
保守的
586名無しさん@実況は禁止です:2013/11/06(水) 06:36:25.87 ID:HBvaHMnM0
ちんちくりんきてあ
587名無しさん@実況は禁止です:2013/11/06(水) 07:32:13.20 ID:CL7BEA9M0
保守
588名無しさん@実況は禁止です:2013/11/06(水) 09:22:09.97 ID:DksggGN00
(保・ω・守)
589名無しさん@実況は禁止です:2013/11/06(水) 10:33:21.93 ID:MfFSprcg0
ちんちくりん
590名無しさん@実況は禁止です:2013/11/06(水) 11:51:51.95 ID:1patxRzU0
いつしかここのスレを保守するのが俺の生き甲斐になってしまった保守!
ここの読者保守さんのなかにも女性の人いるのかなー?
591名無しさん@実況は禁止です:2013/11/06(水) 12:02:26.95 ID:EGgm1LKB0
>>590
592名無しさん@実況は禁止です:2013/11/06(水) 14:04:34.00 ID:pbrr0IeZO
ほしゅ
593名無しさん@実況は禁止です:2013/11/06(水) 14:51:36.50 ID:74mh96UEi
>>590



ほしゅ
594名無しさん@実況は禁止です:2013/11/06(水) 16:10:08.16 ID:smu2aJSKi


ほしゅ
595名無しさん@実況は禁止です:2013/11/06(水) 17:51:17.61 ID:hhfLKqQD0
>>591-593
結婚しよう
596名無しさん@実況は禁止です:2013/11/06(水) 18:07:38.35 ID:oSMhkwgeO
>>590

597名無しさん@実況は禁止です:2013/11/06(水) 18:22:55.82 ID:CfAfcve70
ほしゅ
598名無しさん@実況は禁止です:2013/11/06(水) 19:14:37.00 ID:TbgH4Bci0
ホッシュ
599名無しさん@実況は禁止です:2013/11/06(水) 19:45:46.29 ID:wZaUBm/E0
>>590


ほしゅ
600駄作作者114:2013/11/06(水) 20:06:07.46 ID:iKfl268/0
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



「え?メールが来てた?しゃわこ、それってどういう事?」

やはり最低限の明かりしか灯していないままの空間、だけども先程とは見違えるほどの『明るくまとまった空気』―さながらSKE48のイメージを思わせる空間で愛李は佐和子に疑問を呈した。
どうやら愛李達は何故佐和子達がここに今、こうして集っていたのかの経緯を説明を受けているようだ。
佐和子はノートパソコンを手元に寄せ、愛李達に画面を見せる。


「このメールなんです。一回だけでなく何度か同じ方からメールが来て…しかも内容が全て具体的なんです」

「みいも久美も小木曽も、あぁあと序でにかおたんもか。佐和子ちゃんから連絡が来て助けられたようなもんやか」

「序でって酷いですみずきさん…」

「この部屋もしゃわこ宛のメールから教えてもらったんですよ。避難用に、って」


香織の呟きも華麗にスルーされ、汐莉が補足で付け加える。


「うん。しゃわこから連絡なかったら私達も今頃シュンカン…?『収監ちゅり』そうそう、シュン、シュウ、カン…されてたと思う」


先程のイケメンくーみんはどこへやら。ちびちゅりのツッコミも空しく、やはり矢神久美の脳みそは通常運転のようだ。

フォローのつもりなのか、肩を落とすちびちゅりと香織をポンっとちび玲奈が優しく叩いた。
601名無しさん@実況は禁止です:2013/11/06(水) 20:15:34.60 ID:uJwYLonM0
きてあ
602駄作作者115:2013/11/06(水) 20:23:05.25 ID:iKfl268/0
「えーと、つまりそのメールを送ってくれはった人がしゃわこさん達を救ってくれたって訳なんやな?」


案外置かれた環境に対して素晴らしい順応性を示す美優紀が(無意識だろうが)釣り師さながらに首を傾げながら佐和子に確認する。


「はい。まるでこれから起きる事を予測、いや“分かっている”ような内容のメールで」

『そのパソコンはしゃわたんのパソコン?』

ちびまなつがパソコンを見上げながら問う。


「ええ、何故私の所に送ってきたのかは不明なんですが」

「ちょっとメール見せてくれる?」

愛李は佐和子に許可をとりメール画面を開く。


【6:25頃ニュース流れる。容疑者≠古川愛李】
【7:30過ぎ卒業生含むAKB48グループメンバー順次収監、至急逃げる由】

【貴殿の近辺検索結果、○※■△地点に桑原みずき、○◆▽※に矢神久美、□▼〓※に小木曽汐莉確認、○○工場に松村香織滞在中】

【松村香織滞在箇所に追手接近模様】

【○○店舗地下二階一室有。一時的避難用途に使う由。パスコード:※■▽○〓……】


『確かに佐和子さんの仰る通り、具体的な内容ですね…でも、送り主が不明…?』


ちびあいりんが示唆した通りこのメールの送り主は何かのセキュリティの類だろうか―何故か差出人が【※unknown※】となっており特定が不可能な状態だった。



佐和子達は知る由もないがこれは先の麻里子に送られたメールの送り主と同一人物である。
603名無しさん@実況は禁止です:2013/11/06(水) 21:45:48.46 ID:ov4RwOJk0
604名無しさん@実況は禁止です:2013/11/06(水) 22:50:18.11 ID:smb6VsOy0
ほしゅ!
605名無しさん@実況は禁止です:2013/11/06(水) 23:49:28.46 ID:BFDrDWBKO
補修募集中
606名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 00:30:37.73 ID:9SKWiAHTi
保守

作者さんゆっくりでいいからねー
607名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 00:33:38.40 ID:srP+qvdxi
( ´ ▽ ` )ホシュ?
608名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 00:37:10.21 ID:pCXUwiv9i
609名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 03:40:57.89 ID:j7LSQnP5i
保守
610名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 05:16:26.13 ID:7Ephpgfbi
保守
611名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 05:53:49.83 ID:3y7VFJyV0
あんまり見つめられると照れちゃう。そんなシャイな私のこの気持ち、届いてますか? しゃわここと、秦佐和子です

ホシュ!
612名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 06:35:53.97 ID:TKnOe0ht0
保守的
613駄作作者116:2013/11/07(木) 08:08:40.46 ID:2LFuwmrY0
「はい…それにこちらから返信しようとしても何故か送れないんですよ。エラーになっちゃうんです」

「正体をバラしたくないんかなぁ」

「でも実際、しゃわこ達を助けてくれた訳だから味方の人なんじゃないの?なのに何でバラしたくないんだろ」


愛李も美優紀がうつったのか、同じように首を傾げながら呟いた。


「ねえねえ、ちびあいりん達はさっきの説明だと電子世界?に介入できるんだよね?このメールの送り主調べれない?」

香織が先程受けた説明を思い出したかのように言う。


『(ダメだったロック・ω・が強固すぎる…)』

既にちび玲奈が試みていたようだが厳重すぎるセキュリティにどうやら介入しきれないようだ。
ちびあいりん達も試みるが結果は同じだった。


「ちびあいりん達でも駄目か…その人からそれからメールは来てないの?」

「このメールで最後になってます」

佐和子がパソコンを操作し、最後となったメールフォルダを開く。
そこには
【変わらないこと。ずっと仲間なこと】
【+e】
という文章というよりは単語が並べられているだけになっていた。


「これって…ガイシ(コンサート)の時のタイトルじゃん」

愛李が思わず口を開く。
そう、このメールに記載されている【変わらないこと。ずっと仲間なこと】とは今年の春に日本ガイシスポーツプラザで開催されたSKE48春コン―ここにいる汐莉たちの卒業コンサートのタイトルだった。
614名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 08:19:31.42 ID:tV8HOfEc0
んんんんんしゃわこおおおおおお
615名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 08:30:07.31 ID:JP7RB/uni
ここの保守民の皆に質問する。正直に言うんだ


保守民の中にメンバー絶対いるだろwwww
616名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 09:11:18.42 ID:3y7VFJyV0
見た目はコドモ、中身はオトナ。こう見えても21歳のしおりんこと小木曽汐莉です。

ホシュ!
617名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 10:33:11.04 ID:jVzO+zvr0
S女でドラマ化を
618名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 11:12:32.72 ID:NV1FFOjsi
ドラマ化希望ほしゅ
619名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 12:10:16.15 ID:ILLInxVW0
(保・ω・守)
620名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 12:15:02.22 ID:yNfWudCKi
ドラマ化激しく希望だぜ!若しくはアニメ化希望保守
621名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 12:36:25.76 ID:93/E3+Gt0
作者って学生かな?
622名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 14:02:21.06 ID:PXWCZ331O
捕手募集中
623名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 16:05:30.58 ID:Mf2bXOYUI
ほしゅ
624名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 16:52:53.67 ID:FnnDKbw90
ほっしゅ
625名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 18:26:11.42 ID:TKnOe0ht0
保守ほっしゅにしてあげる↑
626名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 19:12:23.53 ID:mATonEFS0
ほしゅ
627名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 19:28:11.43 ID:F0ohmzN80
んんんんんほすううううう
628名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 20:40:59.82 ID:ILLInxVW0
(保・ω・守)
629名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 21:02:53.60 ID:PqovQxEI0
ほす
630名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 21:52:49.53 ID:xlp+DMph0
鯖落ち
631名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 22:52:28.58 ID:wTWCnDyH0
ほす
632名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 23:16:23.00 ID:IUyYFVPBO
補修募集中
633名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 23:23:31.34 ID:25/YVMsR0
ほしゅ
634名無しさん@実況は禁止です:2013/11/07(木) 23:40:59.20 ID:z28xkfKLi
>>615
それはそれで素直に言ったら色々と問題になりそうだww保守
635名無しさん@実況は禁止です:2013/11/08(金) 00:52:23.38 ID:GQZkWiFs0
(保守・ω・作業)
636名無しさん@実況は禁止です:2013/11/08(金) 01:14:39.70 ID:zg8O57Nf0
補修中
637名無しさん@実況は禁止です:2013/11/08(金) 02:10:44.56 ID:zg8O57Nf0
ほっ保守
638名無しさん@実況は禁止です:2013/11/08(金) 03:07:18.04 ID:zg8O57Nf0
もう寝る前に捕手
639名無しさん@実況は禁止です:2013/11/08(金) 04:53:50.40 ID:zg8O57Nf0
保守
640名無しさん@実況は禁止です:2013/11/08(金) 06:31:08.14 ID:9I7Xh9wd0
おす
641名無しさん@実況は禁止です:2013/11/08(金) 07:40:16.85 ID:1Q829DA50
ほし
642名無しさん@実況は禁止です:2013/11/08(金) 09:21:53.69 ID:EovE7/6C0
http://i.imgur.com/lB1a4q2.jpg
イメチェン♪
643名無しさん@実況は禁止です:2013/11/08(金) 10:32:05.04 ID:GQZkWiFs0
 |∧∧
 |・ω・)    ダレモイナイ...
 |⊂     ホッシュ スルナラ イマノウチ...
 |
644名無しさん@実況は禁止です:2013/11/08(金) 11:39:01.45 ID:TLuxeO7B0
>>643
阻止
645駄作作者117:2013/11/08(金) 12:54:25.97 ID:b3hU30nI0
「でも最後だけ何でこんな単語だけなん?【+e】っちゅーのも何か変やし、」

『何か暗号みたいちゅり』

「暗号、ですか…」

ちびちゅりの言葉に考え込む仕草を見せる佐和子。


その時だろうか、突然深い所から湧いてきたような地響きのような音と振動が彼女達の身体に伝わってきた。


「え、地震?」

久美がやや慌てたように言う。

「でも地震にしちゃ瞬間の振動やったが?」

「調べましょ『(大阪付近に・ω・ミサイル落下)』


佐和子が調べようとした時には既にちび玲奈が情報を把握していた。


「は!?ミサイル!?」

「ミサイルってあのミサイルか!?」

「大阪って、ホンマなん…!?」

『間違いないみたいです…私達も同じ答えに辿り着きました。死傷者…多数発生模様、詳細不明との由です』


一同、ちび玲奈やちびあいりん達が示した予想だにしてなかった事実に驚愕するほかなかった。
ちびーず達も表情に影を色濃く映した神妙な面持ちで情報を引き続き把握しているようだ。


「そんな…誰が、何の為に…?」

「ーねぇ、パソコンのランプが点滅してる」


一同が困惑しているさなか、汐莉がパソコンを指差しながら不意に告げる。


「パソコンって、しゃわこの?」

「何、また別件のメール…?」

「?何でしょうかこんな時にーって、わっ……え?これは…」

「しゃわこさん、どないしたん?」


佐和子はパソコンの画面を一同に見せれるように向きを変えた。
646名無しさん@実況は禁止です:2013/11/08(金) 12:56:11.42 ID:YOjlv5sY0
キター
647名無しさん@実況は禁止です:2013/11/08(金) 13:44:48.55 ID:EovE7/6C0
来たな!
648名無しさん@実況は禁止です:2013/11/08(金) 14:49:41.05 ID:Pc2L7pt60
来たー!
649名無しさん@実況は禁止です:2013/11/08(金) 16:22:56.83 ID:53HTD9b2i
(保守だぞ・ω・この野郎)
650名無しさん@実況は禁止です:2013/11/08(金) 18:17:11.88 ID:XfRBuONyO
わくわく
651名無しさん@実況は禁止です:2013/11/08(金) 18:18:12.71 ID:l9PQfGxa0
ICBMを視認するなんてよっぽど目が良いんだな
652名無しさん@実況は禁止です:2013/11/08(金) 18:51:10.78 ID:GQZkWiFs0
(保線・ω・工事)
653名無しさん@実況は禁止です:2013/11/08(金) 19:27:31.60 ID:PmTWJSq00
野球待機ほす
654名無しさん@実況は禁止です:2013/11/08(金) 20:50:55.95 ID:l9PQfGxa0
ほしゅ
655駄作作者118:2013/11/08(金) 21:41:52.18 ID:T50xrh6q0
《……ーである。…う一度通告する。ただいま10:43を持って日本国は我々組織、“Razing”が占領した。我々が望む物はただひとつー日本を世界中の敵に回した愚かな犯罪者・古川愛李の抹殺及びそれに関係するものの『破滅』、である》


何かの演説なのだろうか、それとも映画のワンシーンなのだろうか。
そのどちらでもない。

背景はよく目にする―国会中継でお馴染みのあの空間であった。そこに覆面をした状態の“Razing”と名乗る謎の組織が映っていたのだ。


「“Razing”…破壊、消す…まさに『破滅』を目論む組織にはうってつけの呼称ですね」
佐和子が小さく呟く。

自らを組織のトップだと名乗る人物は続ける。


《先程の無差別ミサイル攻撃も彼女が引き起こした愚行だ。尚、我々の意思に反逆した者は即刻こうなるー》


勿論先のミサイルにも愛李は全く無関係なのだが、今の国民の殆どは『全部が容疑者古川愛李の犯行』と植えつけられている。
ここで一旦カメラがフェードアウトしたかと思うと―彼らの後ろに何かの『塊の集団』が視界に入ってきた。


「ヒッ……!!」


パソコンを食い入るように見入っていた香織達から思わず悲鳴が上がる。
その『塊の集団』は―つい1時間前にも満たない時に“防衛権発令”を宣言した首相や含めた、国内の重要人物達の無残な死体の山であった。
ミサイルの件に続き、急展開に愛李達―いや、全国民の頭の整理が追い付いていないであろう。

しかしそんな由も知るはずもないこの組織は饒舌な喋りのまま、次の言葉を発する―まるで恐怖という奈落の底に突き落とした人々の心を弄ぶかのように。
656駄作作者119:2013/11/08(金) 21:46:25.90 ID:T50xrh6q0
≪勘違いしてほしくない。我々はあくまで『日本国再建』の為にこの国を占領したのだ。21時間以内にこの腐敗しきった日本国再建の為―愚かな存在である彼女・古川愛李を破滅させなくばならない。
その任務が遂行できなければ我々は愚者である彼女の暴君を止めるべく全国、いや世界各国に設置している“最恐ウイルス”を用いて全てを破滅させる覚悟だ≫


それはすなわち、地球上全ての人間を根絶やしにさせるという意味だという事と同義である。


《ーおい、やめろ、バカな真似はよせ!》

再びカメラはフェードアウトし、今度は死体でなく生きた人間―ガラスケースに密閉された上に拘束されて身動きが取れない状態だが―が映し出される。


《仮にも警察のトップを司る存在ともあろうものが情けないな。今になって命乞いなど。そんな体たらくだから何時までたってもあの犯罪者を逮捕できないのだろう?》

《誰がお前を参事《ご託など要らん。…殺れ》


拘束されている人間は、警察庁トップ・警察庁長官らしい。
ホラー映画等を見たことのある者ならこの後の展開に何となく想像がつくのではないだろうか。
薄汚れた白衣を纏った男が気持ち悪い笑い声を挙げながら、手元に所持していたリモコン状のボタンを躊躇なく押す。
657名無しさん@実況は禁止です:2013/11/08(金) 21:56:23.28 ID:l9PQfGxa0
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
658名無しさん@実況は禁止です:2013/11/08(金) 21:58:55.12 ID:PmTWJSq00
野球終わったから来てみたら急展開♪
659駄作作者120:2013/11/08(金) 22:28:01.81 ID:T50xrh6q0
《待て、話を聞ーガ、ガァ゛ァ゛ア゛ア゛ァ゛!!!?》

ガラスケース自体には特段何も変化は見られなかった。
しかしその中にいた警察庁長官は数秒した後、獣のような断末魔を上げながら纏っていた衣類とドス黒い粘着質の液体だけを残し―息絶えた。


「「「……………ッ」」」

愛李達は今しがた視界に映った現実に言葉を失う。
それはちびあいりん達と初めて会った時とは全く異なる―未知の恐怖により呼び起された驚愕。


《ーこれが最恐ウイルスのサンプルだ。空気感染による発症の為、諸君らが感染から逃れる術はないと思った方が良い》

ただし、と言葉を区切り組織のトップの男は何かの写真パネルを取り出す。
それはSKE48公式サイトの愛李のプロフィール写真だった。


《誰でも構わん。この人物―古川愛李を見つけ出し我々に差し出せば諸君らの命を奪うような行為はしないと誓おう。タイムリミットは先程の先刻同様21時間後―翌午前7:43だ》

そこで映像は途絶え、パソコンは元のメール画面表示に戻った。




タイムリミットの翌7:43―愛李が玲奈から電話を受け、家を抜け出した時刻。
つまり丁度、愛李が事態の認識をしてから丸一日という事になる。
660名無しさん@実況は禁止です:2013/11/08(金) 22:29:37.79 ID:PmTWJSq00
それは偶然なのか
661名無しさん@実況は禁止です:2013/11/08(金) 23:15:39.94 ID:hj4vO6ufO
補修
662名無しさん@実況は禁止です:2013/11/09(土) 00:03:48.24 ID:yoMa03H60
ホッシュ
663名無しさん@実況は禁止です:2013/11/09(土) 00:15:22.18 ID:9ABghOBg0
三度の飯よりアニメが大好き! あなたのヒロインになりたいなぁ♥ あいりんこと古川愛李です。

ホシュ!
664名無しさん@実況は禁止です:2013/11/09(土) 00:50:42.25 ID:OUrT0CsY0
これでも私アイドルです保守
665名無しさん@実況は禁止です:2013/11/09(土) 00:59:09.16 ID:mkkIFzOGi
>>659
だからタイトルが「古川愛李の長い1日」なのか!
666名無しさん@実況は禁止です:2013/11/09(土) 01:29:24.69 ID:gJmjbn7CO
右京・甲斐・神戸や青島・室井、海猿達があいりん達を助ける展開もアリだな。
667名無しさん@実況は禁止です:2013/11/09(土) 03:06:24.55 ID:73dUKeuzi
保守
668名無しさん@実況は禁止です:2013/11/09(土) 04:24:47.67 ID:MmNVEwFC0
保守
669名無しさん@実況は禁止です:2013/11/09(土) 05:51:26.08 ID:MmNVEwFC0
670名無しさん@実況は禁止です:2013/11/09(土) 07:25:58.04 ID:pbL/I0q30
保守
671名無しさん@実況は禁止です:2013/11/09(土) 08:19:31.21 ID:9ryUX74x0
(保・ω・守)
672駄作作者121:2013/11/09(土) 09:35:16.04 ID:4Cpm/KJQ0
「ーあのさ、」


映像が途絶えてしばし沈黙が流れていた空気の中、愛李が言葉を発した。

「やっぱり私皆を巻「言ったでしょあいりん?『私達はあいりんを信じてる、何が何でもあいりんの味方だよ』って」

久美が凛とした声で愛李の言葉を遮る。

「そうです。今更何言ってるんですか?私達は強制された訳じゃなく、自分からあいりん先輩を助けたい、って思ってここにこうして集まったんです」

「しょうまっこと今更やが。どんと巻き込まれてやるがでよ!」

『ちびーずも同じちゅり!』

佐和子やみずき達も久美の後に続くかのように断言する。


「みんな…」


もはや自分の手では負い切れなくなった程にいびつで歪んだ事態にも関わらず、自分達も死んでしまうかもしれないのにも関わらず、一点の迷いもなく何故ここまでして自分を信じてくれるのか、味方してくれるのか。
嬉しい、だからこそ悲しい。
そんな心情を今の愛李の顔は映し出していた。

そこにちびあいりんがいつかのようにんしょ、と声を出しながら愛李の右肩によじ登ってくる。
一瞬の刹那口ごもっていたようにも見えたが彼女は意を決したように口を開いた。


『ー私達と愛李さ、…愛李は、大事な“友達”。友達を助ける事に理由なんて必要ないよ』


当然のように使っていた敬語を使わずにちびあいりんは目の前に映る愛李を真摯に見つめながら伝える。



―“だーかーらー。遠慮しなくていいって言ってんの。うん、じゃあ分かったこうしよう。私とちびあいりん達は友達!これマスター命令だからね”



愛李の脳内に自身が彼女に向けて紡いだあの言葉がリフレインされる。


「ちびあいりん……ありがと」


そっと人差し指で撫でるとちびあいりんは気持ちよさそうな微笑みを見せた。
673名無しさん@実況は禁止です:2013/11/09(土) 10:07:06.69 ID:mAAilwmv0
ちびあいりんええこや
674名無しさん@実況は禁止です:2013/11/09(土) 11:12:26.91 ID:bqt8CReBi
ワクワク
675名無しさん@実況は禁止です:2013/11/09(土) 12:45:02.62 ID:mAAilwmv0
ほし
676名無しさん@実況は禁止です:2013/11/09(土) 13:13:18.00 ID:DHYJiEPp0
んんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんちびあいりいいいいいいいん
677名無しさん@実況は禁止です:2013/11/09(土) 15:07:55.93 ID:MmNVEwFC0
保守
678名無しさん@実況は禁止です:2013/11/09(土) 16:18:00.32 ID:MmNVEwFC0
保守
679名無しさん@実況は禁止です:2013/11/09(土) 17:43:18.50 ID:9ryUX74x0
(電路・ω・保守)
680名無しさん@実況は禁止です:2013/11/09(土) 19:46:34.61 ID:wpOD0qkB0
ちびあいりんいいこっ!
ほしゅ
681駄作作者122:2013/11/09(土) 20:00:55.71 ID:NXu53f9Y0
「ータイムリミットは明日の朝、7:43までや。それまでに絶対、愛李さんの無実を証明して捕まってはる皆を助けるんや!」

『あれ?みるきー、あいりんちゃん呼びやめたの?』

「よぉ考えたらちびあいりんちゃんもおるさかいごっちゃになんねん。せやから愛李さん呼びに変えたんやよ」

「よっしゃほんなら戦前の腹ごしらえやき!腹が減っとったら戦はこたわん!おんしら一緒に飯作るがを手つとおとおせ!」

『うぇぇ、カツオがご飯作ったら皆そんな訳わかんない高知弁が移っちゃうんじゃないちゅり「おいやめろ鳥、焼き鳥にするがで」

「じゃあ古川も手伝「「あいりんは遠慮してーーーーっ」」

「…愛李さんはお皿を並べてくださいね?」


汐莉の辛うじてのフォローに愛李はショボンとうなだれ大人しく皿を並べだす。


『…愛李さんって料理作れないんでしょうか?』


おそらく先程のは精一杯の勇気を振り絞って言ったのだろう、既に敬語に戻ったちびあいりんが香織に尋ねる。


「まとめスレにも載せられた“包丁ってどうやって持つんだっけ”って名言を余裕で言い放った位だからね。お菓子作りと裁縫は上手なのにホント特異な人だよ」

『…愛李さんの分身のような私としてもそれは何か複雑です』
682名無しさん@実況は禁止です:2013/11/09(土) 20:24:10.34 ID:GX1Vn2u80
ちびあいりんww
683名無しさん@実況は禁止です:2013/11/09(土) 22:08:42.67 ID:4Xg3cRR90
荒れそうだ
保守頑張ろうぞ
684名無しさん@実況は禁止です:2013/11/09(土) 22:50:28.80 ID:4Xg3cRR90
ほす
685名無しさん@実況は禁止です:2013/11/09(土) 23:39:17.18 ID:pWJbTxWJ0
ほい
686名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 00:03:00.57 ID:HgAFkzrx0
(保・ω・守)
687名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 01:02:20.11 ID:u9edr9AC0
ホッシュ
688名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 01:48:49.81 ID:HgAFkzrx0
    |
    |○○
    |ω・;○ ダッ、ダレモ イナイ・・・
    |○○  ホッシュ スルナラ イマノウチ!!
    と ノ
    |`J
689名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 02:31:33.43 ID:nUYA/o7T0
三・三・七拍子 そーれ! (カツオ! カツオ! くわばらカツオ!) 高知県出身桑原みずきです。

ホシュ!
690名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 03:28:53.32 ID:vfdpo80Ki
(^-^)保守
691名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 04:40:13.20 ID:kN8w1Jdni
朝方の保守
692名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 05:36:06.95 ID:nUYA/o7T0
夜明け前のホシュ(^_-)
693名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 07:16:23.17 ID:4vsc2+aIi
おは保守!
694名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 09:28:07.81 ID:nUYA/o7T0
あなたのハートにあんにん参上!(ニンニン♪)
695名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 10:05:38.25 ID:kN8w1Jdni
 ○○○○
○ 夏゜ー゜ ○ はい、おはよう
 ○○○○
.c(,_uuノ
696名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 12:10:44.66 ID:8pJjY2O70
ひるほす
697名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 14:04:07.09 ID:C91CgMj10
ほす
698名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 14:13:42.56 ID:xui2CZ9g0
ほしゅ
699名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 15:19:16.00 ID:NUWHfeCWi
エリザベス直前保守
700名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 16:54:36.64 ID:TYdToVMG0
ドラフトどうなってんのほす
701名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 17:02:39.15 ID:9zPIpNcOO
そーいえば、もきゅ松さんは仲間にいないのね?
ほしゅ
702名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 17:36:14.84 ID:/IBD9Pz/0
age
703名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 17:36:19.39 ID:HgAFkzrx0
(保・ω・守)
704駄作作者123:2013/11/10(日) 17:58:15.76 ID:/rsXFBYz0
そんなじゃれあいがあっている所から少し離れた場所―パソコンとコメダカメラを手にした佐和子が何やら神妙な面持ちでちび玲奈に尋ねていた。


「ちび玲奈さん。ちょっと調べたいことがあるんです…協力願えますか?」

『(大丈夫です。何を・ω・すればいい?)』



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



―“…あぁ、何度だって言ってやるよ。ーいるんだよこの中に、“裏切り者”が!!”


優子が『裏切り者がいる』と断言する数分前。
優子は松井咲子を見つけ出し、何やら話し込んでいた。


「さきっぺ、思い出せる範囲でいいんだ。これをお願いできるのはさきっぺしかいないんだよ」

「あの時…う〜ん…私も正直すごく混乱してたし…でも優子ちゃん、急にどうして?」

咲子は何故突然優子がこんな事を訊いてきたのか意味が分からない、といった様子だった。
無理もない。今だって先程の惨状を引きずっているのに、そもそも『その時』の事などハッキリと覚えている訳などないのだ。


「どうしても『あの時の言葉』が引っかかるんだよ…」

「でも、さすがによく覚えてもない言葉を思い出して、その声から『誰か特定』して、って言われても…音源があるならまだしも、」

「そうだよなぁ〜くっそ、録音でもできてた「これ、ボイスレコーダーって奴じゃない?収録とかで見たことあるんだけど」


優子の言葉を遮りながら唐突に会話に乱入してきたのは―陽菜だった。


「いきなり何、こじぱ?え、てかそれどーしたの?」

優子は今しがた陽菜から手渡された―確かに彼女の言うとおりボイスレコーダーに見える物を凝視しながら陽菜に問う。
咲子も目を丸くして陽菜とボイスレコーダーを交互に見ている。
705名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 18:03:30.23 ID:mMkBdgPb0
にゃんにゃああああああああああああん
706駄作作者124:2013/11/10(日) 18:07:30.87 ID:/rsXFBYz0
「これねー、さっき優子とたかみなが二人で話してた時あったでしょ?(※#3時)その時陽菜、あそこに座ってたんだけどーそしたらこれがあったの」

言いながら陽菜は指し示すように自身が座っていたという隅の角を指差す。
なるほど確かにこういった類の物を忍ばせておくには都合のいい場所かもしれない、と優子は指し示された箇所を見ながら思った。

「でも誰がこんな物を?何の為に?」

「んー多分陽菜達の監視目的とかじゃない?一応陽菜たちも疑われてるワケだし」

咲子のもっともな疑問に、陽菜ももっともな答えで返す。

「…こじぱ、今の台詞ちゅりの前で言うの禁止だからね」

「えーなんでー?」

陽菜にはあの明音の想いが伝わってなかったのか?と一瞬思ったが優子はとりあえず手渡されたボイスレコーダーらしき物を調べる事にした。
後ろの方に再生ボタンらしきものを見つけ、気持ち慎重に押す。するとコンマ何秒かの時間を置いた後、なにかの音、いや声らしき音源が聞こえてきた。
優子達は食い入るようにこの機械に集中する。
707名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 18:56:03.69 ID:X02R5SYW0
師匠活躍期待の保守
708名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 20:01:49.17 ID:9zPIpNcOO
捕手
709名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 20:37:11.24 ID:Lj4Zjgm10
710名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 20:57:34.59 ID:S2zYjYV20
野球中継終わったやんほす
711名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 21:59:36.65 ID:HgAFkzrx0
(保・ω・守)
712名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 22:55:56.04 ID:y642CopCi
ドラマ化希望
713名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 23:04:50.02 ID:Lj4Zjgm10
ポニーテールと
714名無しさん@実況は禁止です:2013/11/10(日) 23:19:59.62 ID:a4UM2ga7O
保守
715名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 00:16:54.71 ID:trAy69y90
寝る前ほす
716名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 00:23:28.93 ID:YJWNWodi0
ねる
717名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 00:30:39.79 ID:9oaUyWLi0
みなさんこんばんは。あなたのドレミを奏でたい。松井咲子です。

ホシュ(^_-)
718名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 01:08:30.45 ID:YJWNWodi0
719名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 01:29:54.28 ID:A3PrGWsKI
保守
720名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 02:42:14.86 ID:OHl94sDgO
しゃわしゃわ
721名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 03:53:52.88 ID:fMLLSuN50
師匠保守
722名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 04:18:54.68 ID:IgXh9OZe0
(夜間・ω・保守 )
723名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 05:35:02.75 ID:9oaUyWLi0
惣田紗莉渚(そうだ・さりな)…93年1月18日生まれ(20歳)、埼玉県在住・大学2年生。

ホシュ!
724名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 07:30:20.26 ID:bDBSEvRC0
あさほす
725駄作作者125:2013/11/11(月) 07:30:46.85 ID:cLZz5SpI0
《皆、しっかりして!》

《中西さ…》

《喋んな……ん!落ち……》

《ア…かせ!そな……うな!》

先程のパニックを彷彿と思い起こさせる『声』の記憶が、しかも予想していたレベルよりも鮮明に記録されていた。
これは高性能のレコーダーなのか、と優子はこの小さい物体に似合わないハイスペックに場違いながらも関心しつつより一層音源に耳を傾ける。


《ー続報で……先程10……ループAKB48……スタッフ全ー…》

ここからざわめき等のノイズを擁する雑音が入ってきて聞こえづらくなってきた。


「来た…確かこのニュースのすぐ後だったはず…。さきっぺ、たぶんこの後に出てくる言葉だからよく聞いてて」

優子は思い出しながら呟く。おぼろげだった記憶の輪郭がこの音源により、正確さを描くように鮮明になってくる。
咲子も優子の促しに首を縦に振る。
陽菜はお得意の感情を読ませないポーカーフェイスでただじっとそんな二人を見つめていた。


《あの子が…殺し……たちを…》

《イヤ…、…ス……の人も》

《“隣に収監されてたハズだよね?”》


「ーさきっぺ今の言葉…って、分かってたのね」
726駄作作者126:2013/11/11(月) 07:34:55.69 ID:cLZz5SpI0
咲子は既に目を瞑り張りつめた一本のピアノ線のような研ぎ澄まされた集中のオーラが彼女を纏っていた。

そう、これこそが優子が咲子にしか頼めないと言った―絶対音感の持ち主である彼女にこの声が誰か特定してもらう、という事だった。

不特定多数の見知らぬ一般人だとそれこそ警察の科捜研等でも用いられる声紋認識装置がないと無理だろうがここには関係者―メンバーしかいない。
だから優子は咲子に掛けたのだ。彼女の『絶対音感』という誰しもが持ちたくて持てる訳でない、その特異な才能に。
優子と陽菜は何も言わず、ただ黙って咲子を見守る。

咲子は目を瞑り自身の記憶の引き出しと音符・音程をリンクさせながら全神経を集中させる。
さながら頭の中で実際にピアノの音を辿っているかのように―今の咲子の脳内は譜面の上に無数の音符が散らばっていた。
100人をゆうに超えるこのメンバー達の中からら先程の『声』、そして自身の記憶という名の音符を頼りにひとつひとつ手繰り寄せ正解を導き出していく。
727名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 08:06:54.65 ID:OHl94sDgO
落ちるの早いよ…
728名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 08:10:59.09 ID:bDBSEvRC0
咲子頼む
729名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 08:28:57.92 ID:IgXh9OZe0
(架線・ω・保守)
730名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 09:42:10.93 ID:+8ZfpSwQi
おはよう
731名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 10:07:50.48 ID:+ppRgK+U0
ホッシュ
732名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 11:50:15.71 ID:9oaUyWLi0
ホシュ(^_-)
733名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 14:17:54.22 ID:5jkJGEyL0
ほす
734名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 14:18:02.47 ID:OHl94sDgO
保守
735駄作作者127:2013/11/11(月) 14:56:02.72 ID:cLZz5SpI0
(よく考えるんだ…まずこの音程は違う…たかみなさんや優子ちゃんも違う…)
(この音…?いやこれよりも半音高い分だ…となるとかなり絞れてくる…)

もう一度咲子はレコーダーの例の声を再生し音符として頭に叩き込む。
彼女の脳内で段々とその正体不明の声の主の輪郭が鮮明化されてきた。


(…………間違いないっ!この音だ!って事はこの声ー……えっ…?)

咲子は声の主を突き止めたのか、瞑っていた目を開ける。

「さきっぺ、分かったの!?」

「うん……でも、ー」

開かれた彼女の瞳の中は驚愕と困惑の色が垣間見えていた。
咲子は何も言わずにその瞳を『声の主』に向けた。優子達も咲子の向いた方に視線を合わせる。


「…まさか、あの子?」

優子の信じられない、といった感情が存分に含まれた問いに咲子は力なく首を縦に振る。

咲子が向けた視線の先にいたのは―。










「ー須田ちゃん、その腕どないしてん?」

唐突に後ろから腕を軽く掴まれ声を掛けられた亜香里はヒャッ、と小さく声を挙げた。

「あ、山田、さん?」

「山田さん、って他人行儀すぎひん?呼び捨てでええのに」

声の主―山田菜々はプクーッとお得意のフグ顔をしてわざとおどけて見せた。
736駄作作者128:2013/11/11(月) 15:00:39.64 ID:cLZz5SpI0
「じゃあ、菜々ちゃん…あ、ごめんね急に触れられちゃったからビックリしちゃって」

「んーん。こっちもいきなりゴメンな?でもその腕の痕が気になってん」

「痕?」

ここで亜香里は初めて自身の右腕―丁度肘関節の上、右前腕部の所に少し内出血状になっている赤い痕が出来ている事に気付いた。

「こないなっても気づいてなかったん?めっちゃ赤くなっとるで?」

心配そうに菜々がそっと明香里の腕を擦る。

「菜々ちゃんに今、言われるまで気づかなかったよ。でも確かにちょっとまだヒリヒリ…?するかも。いつこうなっちゃったんだろ?」

明香里は思い返すも見当がつかない。
そこで菜々が思い出したかのように付け加えた。

「あの、えーと、あ、そうや。須田ちゃんと同じチームの加藤さん?あ、年上の方の人や。あの人も須田ちゃん程やないけど同じように赤くなっとったで。
さっきのパニックの時にでもこけたん?」

菜々が言う自分と同じチームの年上の方の加藤さん、つまりは加藤智子の事を指しているのだろうと亜香里は彼女の台詞を脳内で処理しかける途中、何かを思い出した。


(ちょっと待って、私とモコさんの二人…赤い痕…あの時確かー)

無理やり先程起きた脳内の記憶を引っ張り起こす。

「?須田ちゃんどないしてん?他に痛むところあるん?」

急に黙り込んだ亜香里を心配しだす菜々。

(あの時確かー私とモコさんを引き留めたのは…)

亜香里がその人物の名前を口に出そうとした時に、先の優子の叫び声が耳に届くことになる。
737名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 15:02:28.34 ID:0v4gTRbC0
うおおおおい
738名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 16:45:59.81 ID:HCkSzNNfi
(●'w'●)
739名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 18:11:14.72 ID:aCbAOkN60
wkwk
740名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 19:16:15.41 ID:IgXh9OZe0
ほしゅ
741名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 20:22:41.67 ID:ldk3LC/O0
ほす
742名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 21:04:30.92 ID:ruQy/tRn0
ほしゅ
743名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 21:04:48.14 ID:OHl94sDgO
補修
744名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 21:52:27.64 ID:yXrnxbxci
wkwkほしゅ
745名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 22:07:02.53 ID:YJWNWodi0
ほしゅ
746名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 22:26:47.78 ID:Wu5V0pwC0
ほしゅ
747名無しさん@実況は禁止です:2013/11/11(月) 23:23:42.52 ID:vrH0Qblki
ドラフト関係で重複スレ立てんな保守
748名無しさん@実況は禁止です:2013/11/12(火) 00:40:13.41 ID:QfcBwIY70
ほす
749名無しさん@実況は禁止です:2013/11/12(火) 01:17:53.50 ID:RU2DbijQ0
ほーす
750名無しさん@実況は禁止です:2013/11/12(火) 01:44:57.16 ID:xKolV3vyI
ほす
751名無しさん@実況は禁止です:2013/11/12(火) 02:27:23.29 ID:l2DvZshxi
就寝前保守
752名無しさん@実況は禁止です:2013/11/12(火) 04:38:11.03 ID:4KCcN4ky0
>>747
ごめんホシュ
753名無しさん@実況は禁止です:2013/11/12(火) 06:31:52.14 ID:NL4NvcT90
おはほす
754名無しさん@実況は禁止です:2013/11/12(火) 07:38:52.33 ID:4KCcN4ky0
「勇気凛々、あかりんりん、みんなも一緒に?(あかりんりん!)」
755名無しさん@実況は禁止です:2013/11/12(火) 08:29:21.00 ID:rV5B6d9E0
太もも
756名無しさん@実況は禁止です:2013/11/12(火) 09:35:36.10 ID:l2DvZshxi
おはよう保守
757駄作作者129:2013/11/12(火) 10:29:12.67 ID:odoODvTd0
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


「ーで、具体的な今後のプランですが、一度今の状況を整理しておこうと思います。私から話してもいいでしょうか?」

腹ごしらえが終わったのか、ちび玲奈との話も終わり輪に加わっていた佐和子が頃合いを見計らって一同に告げる。

「うん。しゃわこ、お願い」

愛李の一言に他のメンバーも同意を示した事を確認して佐和子は「では…」といつの間にデータをまとめていたのか、ノートパソコンを一同に見れるようにテーブルの上に置いた。

《ここまでの要点整理》

・あいりん先輩を何者かが利用し(恐らくは先程の組織『Razing』)世界レベルの危機的事態を企てている。目的は不明。
→タイムリミットは翌朝7:43。それまでに事態を収拾つけないと全世界に空気感染によるウイルス攻撃(バイオテロ)との宣告
→引き換え条件にあいりん先輩の身柄拘束を発信した事からあいりん先輩は世界中から追われる身となってしまった(私達も含む)
→捕まらずに東京に向かい、他の皆さんを助けるようにしないといけない
→しかし皆さんの細かい場所特定まではまだ出来ないとの由(厳重な所に監視されているのか、電波がキャッチできない)

・私、秦にメールを送信してくれていた人物はやはり特定不可能。しかし内容等からしてこちら側(味方寄り)の存在の可能性が高い。
→文末の単語(暗号?)は何を意味しているか不明

・引き続きちび玲奈さん達には東京の皆さんの詳細位置特定等の探索を依頼中

※今後の具体案についてはちびあいりんさん達から説明有


「簡単ですが、大体このような感じです」
758名無しさん@実況は禁止です:2013/11/12(火) 10:33:21.53 ID:l2DvZshxi
きてた!!
759名無しさん@実況は禁止です:2013/11/12(火) 10:34:22.01 ID:wuKAvhvP0
しゃわこ△
760名無しさん@実況は禁止です:2013/11/12(火) 11:42:11.97 ID:lVeQmKM70
(保・ω・守)
761名無しさん@実況は禁止です:2013/11/12(火) 12:33:20.45 ID:dT8fCOE60
昼食った
762名無しさん@実況は禁止です:2013/11/12(火) 14:41:20.83 ID:rwr4Rwu60
保守
763名無しさん@実況は禁止です:2013/11/12(火) 17:02:48.12 ID:0FJ36zkci
保守
764名無しさん@実況は禁止です:2013/11/12(火) 18:27:28.05 ID:lVeQmKM70
ほしゅ
765駄作作者130:2013/11/12(火) 18:45:31.73 ID:odoODvTd0
パソコンのモニターに映し出されたデータを見ながら一同は相槌を打つ。

「今後の具体案、ちゅーと?」

今後の具体案―つまりどうやって迅速且つ出来るだけ安全、正確に目的地・東京までいくのかについてである。
美優紀の質問を受けてちびあいりんが続ける。

『はい。タイムリミットも限られているので極力短時間で且つ、なるべく安全・確実に目的地である東京まで行かないと行けません。
その理由からちび玲奈さんと美優紀さんが大阪から乗ってきたスポーツカー、つまり陸路は却下です。時間もかかる上にリスクも高いですので』

「なるほど…でも、陸路がダメなら他にどうやって?」

「分かった!空飛んでいくんでしょ?」

久美の言葉にちびあいりんは微笑みながら続きを話す。

『今、久美さんが仰った通りこれらの条件を満たす最適な条件はー空路での移動しかありません』

「でもどないして空路で移動するん?まさかホントにハイジャック…」

『(そこまではいかない。車の・ω・時のように借りるだけ)』

「「借りる?」」

愛李と香織の言葉がハモる。
766名無しさん@実況は禁止です:2013/11/12(火) 19:10:03.31 ID:bFWbVPAQ0
きてた
767名無しさん@実況は禁止です:2013/11/12(火) 20:53:45.23 ID:Bo9RhXl7O
捕手募集中
768名無しさん@実況は禁止です:2013/11/12(火) 21:33:29.55 ID:NL4NvcT90
荒れそうだな
769名無しさん@実況は禁止です:2013/11/12(火) 22:35:09.56 ID:Bo9RhXl7O
補習
770名無しさん@実況は禁止です:2013/11/13(水) 00:01:44.62 ID:0c3xZaJk0
保守
771名無しさん@実況は禁止です:2013/11/13(水) 00:06:53.37 ID:KEXJgS720
772名無しさん@実況は禁止です:2013/11/13(水) 01:35:18.34 ID:8uZmoyIn0
(保・ω・守)
773名無しさん@実況は禁止です:2013/11/13(水) 03:47:30.90 ID:YL39DiwQ0
保守
774名無しさん@実況は禁止です:2013/11/13(水) 05:23:11.71 ID:tsPPlQhg0
保守
775名無しさん@実況は禁止です:2013/11/13(水) 07:30:37.57 ID:UweQNMDq0
あさほす
776名無しさん@実況は禁止です:2013/11/13(水) 08:49:50.58 ID:J/RoS0Ju0
>>767
未経験ですが、大丈夫でしょうか?
777名無しさん@実況は禁止です:2013/11/13(水) 09:22:57.25 ID:DX6RVPPn0
(保・ω・守)

>>772
同志よ!
778名無しさん@実況は禁止です:2013/11/13(水) 10:31:00.43 ID:gUQcw/130
ほす
779駄作作者131:2013/11/13(水) 10:56:27.13 ID:WQP+OOEu0
『ええ。ちょっと無断になってしまうのですが、緊急事態なので致し方ないかと』

「借りるって何を?空路だったら飛行機?」

『(自衛隊の・ω・ヘリに乗る)』

「「自衛隊のヘリ!?」」

今度はみずきと久美の声がハモった。

『はい。ここから北西に約2kmほどの地点に自衛隊所管のものと思われる大型ヘリコプターの存在を確認しました。現在は無人で停止中です』

『(陸上自衛隊ヘリ・ω・機種:CH-47J)』

「CH-47J…それって、どんなヘリなの?」

『(巡航速度260-70km・ω・積載人数約30人)』

『おそらく災害等での人材派遣等で比較的よく見る大型輸送機ヘリだと思いますよ』

「マジか…でもそれなら速く行けるって訳ね」

『(計算上最速・ω・約1時間弱)』

「そうか…ほげな、それで行くっきゃないがで」

『ー皆さん、覚悟の方はよろしいですか?』

説明し終え、ちびあいりんが一同を見渡す。
正直、あまり言いたくないが死んでしまう確率の方が高い。タイムリミットまでにもしかしたら自衛隊や諸外国の軍事介入によって終息するかもしれない。
みすみす今から死地に赴くよりは身を隠しひたすら逃避行を続けていた方が遥に生存率の伸びしろはあるだろう。
だから引き返すなら今の内だと、そういった意味も込めて彼女は一同に問うたのだがその質問も愚問であったなとすぐに思い知らされる。

皆、迷いのない覚悟を持った真っ直ぐな瞳をしていたからだ。
その真っ直ぐな瞳の強さに、いかに古川愛李が信頼されていたか―その人間性を改めてちびあいりんは感じた機会にもなった。
780駄作作者132:2013/11/13(水) 11:15:51.58 ID:WQP+OOEu0
「ーじゃああいりん先輩、KUいつものやっちゃいますか、今回はKU以外の方も巻き込んで!」

一同の顔を見渡しながら佐和子が明るい声色で言いながら元気よく手を叩き、宣言した。

「お、やっちゃいますかぁ?」

「え、まさか恒例のアレの事なん?ウチ、あれ一回やってみたかったんやねん!」

佐和子のこの一言でKUメンバーの愛李や汐莉は勿論、他チームだったみずきや久美や香織、果てはSKE48じゃない美優紀までも何をやるのか察しがついたようである。

『?何をやるちゅり?』

「KUお得意の合言葉みたいなものだよ」

『(SKE48KU合言葉・ω・情報取得中…)』

汐莉の説明に早速ちび玲奈が情報を把握し他のちびーず達にも伝達する。

「でもチーム名どうする?それに号令係のちゅりいないし」

「Team名古屋、いや名古屋一揆でどう?」

香織が普段の生活で培ったかのような即レスよろしく異常なまでのクイック返信で候補を挙げる。

「えーウチ名古屋の人間やあらへんのに」

『(かおたんって・ω・例えが独特)』

『そのネーミングセンスはないちゅり。一揆って江戸時代かよちゅり』

『まなつはそんなかおたんでも多分好きだよー負けない気持ちだかおたんファイティーン』

「みいも名古屋嬢違うき」

何故か香織が発言する度に、メンバーからも叩かれ炎上するのは流石かおたんクオリティーである。

「ぐぬぬ…ってか、みずきさんが名古屋“嬢”なんて不気味なほどに不自然で「おいやめろ松村コメダカメラぶっ壊すがで!」
781名無しさん@実況は禁止です:2013/11/13(水) 11:16:26.30 ID:zmWOAH8F0
お前らかっこよすぎんよ
782駄作作者133:2013/11/13(水) 11:23:03.56 ID:WQP+OOEu0
「それは勘弁してくださいみずきサマ」

「じゃあ名古屋嬢みたいなノリで下剋上は?略してGJ、ジージェイってKUの語呂とも似てるししっくり来ない?」

「何かその語呂どっかの漫画で読んだ気が…」

愛李が候補に挙げた某連載中のアイドル漫画よろしく『GJ』に首を傾げた香織であったがみずきの「ほんならほきいくがで」の一声で“Team GJ”に決まったようだ。

「じゃあ号令係はあいりんだね」

「え、私!?」

「ちゅりの代わりなんだからとーぜんでしょ。異論ある人ー?」

「「「いませーん」」」

久美の呼びかけに誰も異論を唱える者なし=号令係は愛李だと暗黙の了解がくだったようだ。


(ちゅり…)

ふと、愛李の脳内に明音の顔が浮かぶ。
今まで忘れていたのではない。今までも無意識に心の片隅で常に明音の事を想っていた。心配していた。考えていたのだ。
意識しなくともお互いに常に想いあう関係―それが夫婦とも呼ばれている愛李と明音、“古柳の絆”なのだろう。

「大丈夫です。きっとちゅりさんも信じてるはずですよ、愛李さんの事」

察したかのように汐莉が愛李に声を掛ける。

「小木曽…」

「これでも同じチームで二人の仲を見てきたんだから間違いないですよ。“古柳の絆”は誰よりも強いはずでしょう?」

「そっか…そうだよね。ありがとう小木曽」

「おーいあいりん準備できたー?やるよー」

久美の掛け声に二人も円陣に加わる。


だから愛李も気づかなかった―すぐ円陣の方に向かおうと振り向いた背中の向こうで汐莉が一瞬泣きそうな顔で“ごめん”と呟いた事に。
783名無しさん@実況は禁止です:2013/11/13(水) 12:04:12.25 ID:wrr7u93g0
おぎちゃん…
784駄作作者134:2013/11/13(水) 12:13:26.53 ID:WQP+OOEu0
一同円陣を組み、手を交互に重ねる。
愛李は深呼吸して酸素を肺の中に存分に溜めこみ、思いのたけを込めて号令をかける。

どうかこの想いが、気持ちが東京の皆に―明音に届きますように、と。


「ー私たちは」「「「一人じゃない!!!」」」

「感謝の気持ちを」「「「いつも胸に!!!」」」

「絶対」「「「悔いを残さない!!!」」」

「それゆけ」「「「ゲコクジョウ!!!」」」

「突っ走れ」「「「GJ−−−−−−!!!!」」」


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

《補足》

・CH-47…正式名は「CH-47チヌーク(Chinook)」、アメリカで開発されたタンデムローター式の大型輸送用ヘリコプター。本文に出てくる「CH-47J」は川崎重工が日本向けに同機(D型)をライセンス生産したもの。
主に陸上・航空自衛隊の輸送機として採用されている。因みに改良型の「CH-47JA」も同社生産より存在する。
→基本性能:乗員2名(CH-47Jは3名)、積載能力30名(CH-47Jは55名)、巡航速度260-270km、超過禁止速度290km、航続距離2060km、上昇限度2590m(8500ft)、他


※image BGM:ノースリーブス「Answer」(instrumental)
785名無しさん@実況は禁止です:2013/11/13(水) 12:16:38.66 ID:wrr7u93g0
>>784
answerのイントロが流れてきたぜ
786名無しさん@実況は禁止です:2013/11/13(水) 12:25:04.23 ID:OWIFevZfO
小木曽ぉ!
787名無しさん@実況は禁止です:2013/11/13(水) 13:06:16.22 ID:mre8wIoJ0
チヌークってRIVERのMVにおったやつ?
788肉麿呂:2013/11/13(水) 15:06:33.10 ID:fi9qv4nU0
倍返しされた一人が小木曽
789名無しさん@実況は禁止です:2013/11/13(水) 15:28:25.17 ID:zbwprkcz0
なんかちょっと、【兆し】の気分♪
ほしゅ
790名無しさん@実況は禁止です:2013/11/13(水) 18:09:48.88 ID:DX6RVPPn0
(架線・ω・保守)
791名無しさん@実況は禁止です:2013/11/13(水) 19:24:52.36 ID:aAfgGmMk0
ほす
792名無しさん@実況は禁止です:2013/11/13(水) 20:10:48.89 ID:J/RoS0Ju0
ホシュキタッス
793名無しさん@実況は禁止です:2013/11/13(水) 20:34:21.90 ID:ZGhvqYGM0
厨房臭くて陳腐な文章
794名無しさん@実況は禁止です:2013/11/13(水) 21:12:40.46 ID:L1Jo0vME0
おいらも保守の仲間入りしてもイイデスカ?
795名無しさん@実況は禁止です:2013/11/13(水) 21:13:24.00 ID:DhG5zXY50
>>793
今更ww
796名無しさん@実況は禁止です:2013/11/13(水) 21:19:32.09 ID:I5faDKb/0
>>794
イーデスイーデスイーデスヨ
797名無しさん@実況は禁止です:2013/11/13(水) 21:30:50.96 ID:L1Jo0vME0
>>796
てんきゅー
798名無しさん@実況は禁止です:2013/11/13(水) 21:48:57.07 ID:vXT4xLLG0
ほしゅー
799駄作作者:2013/11/13(水) 23:22:50.17 ID:DVuvWEfE0
以上が【#7:名古屋一揆】になります。
今回もたくさんの保守等ありがとうございます
>>621さん
恥ずかしながらしがない20代の社会人です(笑)
また保守民の皆さんのなかにも女性の方がいらっしゃるとのことで嬉しく思います(^∀^)ノ
また次作更新しだい投稿に来ます。

PS余談ですが最近最寄りのCoCo壱(専らツナチーズ)に行きすぎてるせいか店員さんに認知されてしまいました(^∀^)ノ
800名無しさん@実況は禁止です:2013/11/14(木) 00:25:20.53 ID:ikfH2eIJ0
>>799
乙!
801名無しさん@実況は禁止です:2013/11/14(木) 01:25:46.58 ID:NeUU/hK10
>>799
作者さんはシーフード推しか!ww

#`Θ´)キィィィィィィィィ!ミートも食べるちゅり!
802名無しさん@実況は禁止です:2013/11/14(木) 01:59:38.29 ID:7REbaB18i
>>801
ほぼ毎日2食チキン煮込みやでー
803名無しさん@実況は禁止です:2013/11/14(木) 04:49:57.42 ID:FWEi+jV+0
(^.^)
804名無しさん@実況は禁止です:2013/11/14(木) 06:01:31.07 ID:2eFgYgBe0
保守
805名無しさん@実況は禁止です:2013/11/14(木) 08:02:11.08 ID:C5qUvEw3O
保守
806名無しさん@実況は禁止です:2013/11/14(木) 08:39:27.15 ID:BRYqOT5wO
一気に一揆
807名無しさん@実況は禁止です:2013/11/14(木) 10:40:02.04 ID:NUcpqpXX0
ほす
808名無しさん@実況は禁止です:2013/11/14(木) 11:18:11.08 ID:ygIQuBec0
作者さんが玲奈推しっぽいのが嬉しい保守
809名無しさん@実況は禁止です:2013/11/14(木) 12:08:58.51 ID:6E49HHcA0
ひるめし
810名無しさん@実況は禁止です:2013/11/14(木) 12:39:23.46 ID:osZ7Qr330
昼はのり弁保守
811名無しさん@実況は禁止です:2013/11/14(木) 14:35:42.76 ID:eRU5eoqci
>>808
(゜∀。*)…作者さん>>1で私の事好きすぎてって書いてたのに…(泣)ほしゅ
812名無しさん@実況は禁止です:2013/11/14(木) 16:46:31.55 ID:5nS2ZXYfi
きいいいいい
813名無しさん@実況は禁止です:2013/11/14(木) 18:09:00.61 ID:ygIQuBec0
>>811
きっとあいりんさんもれなひょんのこともちゅりさんもSKE48や48Gのみんなのことが好きなんだな>作者さん
スィーツでその深い愛に乾杯!
814名無しさん@実況は禁止です:2013/11/14(木) 20:21:44.37 ID:iwCN7k2F0
のんのんのんのん、がんばるのん♪ キャハッ♡
815名無しさん@実況は禁止です:2013/11/14(木) 21:05:28.37 ID:kGctryBoi
>>813
スケコマシな罪な作者さんだな…嫌いじゃないぜ?wwほしゅ
816名無しさん@実況は禁止です:2013/11/14(木) 22:39:26.99 ID:osZ7Qr330
こんばんわ
817名無しさん@実況は禁止です:2013/11/14(木) 23:15:40.72 ID:2eFgYgBe0
こんばんみ
818名無しさん@実況は禁止です:2013/11/15(金) 00:46:43.17 ID:M5cdKcakO
なんなん
819名無しさん@実況は禁止です:2013/11/15(金) 01:03:44.93 ID:R+3dLZc10
寝る前ほす
820名無しさん@実況は禁止です:2013/11/15(金) 04:15:17.07 ID:S1444+CrP
ほしゅ
821名無しさん@実況は禁止です:2013/11/15(金) 06:17:39.31 ID:4v6yOcz00
・Θ・) ホシュ
822名無しさん@実況は禁止です:2013/11/15(金) 08:29:49.58 ID:0tsflXPO0
仕事前ほす
823名無しさん@実況は禁止です:2013/11/15(金) 08:58:20.79 ID:1gtKmTOo0
(保・ω・守)
824名無しさん@実況は禁止です:2013/11/15(金) 10:34:20.21 ID:5SP66j/10
スレを保つ
スレを守る
825名無しさん@実況は禁止です:2013/11/15(金) 10:41:55.81 ID:ICkTSCmA0
ほしゅほしゅ
826名無しさん@実況は禁止です:2013/11/15(金) 11:28:57.43 ID:ICkTSCmA0
ほしゅ
827名無しさん@実況は禁止です:2013/11/15(金) 12:14:25.38 ID:cA71C+/D0
押忍
828駄作作者135:2013/11/15(金) 12:17:22.25 ID:vh7Dqpqo0
【#8:否定のレクイエム】


「古川愛李を探せ!何としてでも探し出すんだ!」
「どこにいるんだよあの女!」
「あんな知らない人間の為に死にたくないわよ!」
「探せぇ!絶対にとっ捕まえてやるっ!」

目を吊り上げている者。血眼になっている者。青筋を立てて怒鳴っている者。
極限下の恐怖状態における人間のマインドコントロール。
それはかつて国内で起きた、前代未聞の鬼畜のなせる業とも評される『北九州監禁事件』を彷彿とさせるものだった。

それほどまでに今の日本、いや世界人類は謎の組織『Razing』により掌握されつつあった。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


「裏切り者って…優子、お前何ふざけたこと言ってんだよ!冗談はやめろって」

先の優子の「裏切り者」発言を受け、ただでさえ静まり返っていた空間が更に水を打ったかのように固まった数秒後、秋元才加が優子を咎めるような口調で第一声をあげた。

「こんな時に冗談言える程あたしも器用な人間じゃないよ、才加」

対する優子は才加のきつめの口調にも臆せずいつかの学園ドラマで見せた、テッペンをとった者のような力強い眼差しで才加と周囲を見渡す。
優子の後ろに立っていた咲子が、手に持つボイスレコーダーの再生ボタンを押した。
829名無しさん@実況は禁止です:2013/11/15(金) 12:18:25.05 ID:kWXFyEju0
キター!!!
830名無しさん@実況は禁止です:2013/11/15(金) 14:19:04.89 ID:50b8eCsvO
補修
831名無しさん@実況は禁止です:2013/11/15(金) 16:42:21.97 ID:5SP66j/10
ありがとうございます
832名無しさん@実況は禁止です:2013/11/15(金) 18:00:45.48 ID:1gtKmTOo0
(信号・ω・保守)
833名無しさん@実況は禁止です:2013/11/15(金) 18:54:03.55 ID:5zS+r5ADi
シショー!ほしゆゆ
834名無しさん@実況は禁止です:2013/11/15(金) 20:07:37.29 ID:45wfIvV70
あげときますね
835名無しさん@実況は禁止です:2013/11/15(金) 21:44:07.68 ID:5SP66j/10
保守
836名無しさん@実況は禁止です:2013/11/15(金) 22:09:05.31 ID:AZcJarKR0
ポニーテールと
837駄作作者136:2013/11/15(金) 22:18:46.02 ID:kPqpjKlg0
《あの子が…殺し……たちを…》
《イヤ…、…ス……の人も》

《“隣に収監されてたハズだよね?”》


「ーこれが何を意味するか分かる?」

再生が終わって一拍置いた間隔で優子は続ける。

「…何が言いたいんだ、優子?」

口調は幾分か落ち着いたが、依然として険しい表情のまま才加は問う。
他のメンバーも皆、彼女が一体何を意図しているのかハッキリ分かっていないようだ。
但し優子を除く咲子と陽菜、そしてその『裏切り者』だけはそれが何を意図しているのか―きっと分かっているだろう。

「ースタッフの人達が隣の部屋にいたって事。私達何も知らされてなかったよね?」

その優子の決め手となる一言で才加はじめ他のメンバーも目を見開き「あ、」と何かに気付いたような反応を見せる。

そう、優子たちここにいる一同は“スタッフが隣に収監されている”事を知らされていなかった。
それなのに何故、その人物は隣に収監されていた事を知っていたのか。
それはつまり、内情を知っていた者=裏切り者、と同義という事である。
838名無しさん@実況は禁止です:2013/11/16(土) 00:06:08.03 ID:MImctZsF0
>>837
裏切り者は誰なんだ
もしかして…?って思ってる子ではないよ…な?
839名無しさん@実況は禁止です:2013/11/16(土) 00:08:35.27 ID:ht6xhuInO
保全募集中
840名無しさん@実況は禁止です:2013/11/16(土) 01:30:29.36 ID:k+cpfO5Pi
全力保守するやでー
841名無しさん@実況は禁止です:2013/11/16(土) 01:37:46.05 ID:EFFDepo40
(●'w'●)八(゜∀。*)
842名無しさん@実況は禁止です:2013/11/16(土) 01:58:46.20 ID:BcdANx+E0
・Θ・)ホシュ
843名無しさん@実況は禁止です:2013/11/16(土) 03:06:06.18 ID:H1foO4kf0
ポニーテールと
844名無しさん@実況は禁止です:2013/11/16(土) 04:28:51.28 ID:CStrgk1Ki
Yシャツと
845名無しさん@実況は禁止です:2013/11/16(土) 06:18:28.44 ID:H1foO4kf0
>>844
残念だよ。君には期待しておったのだが。。
846駄作作者137:2013/11/16(土) 07:19:24.34 ID:vwS7v/r+0
「…つまり、それを知っていた人物=内部の事情を知っている…という事は、」

才加が続き―おそらくは「裏切り者」と言おうとしたのだろう。
しかしそれは叶わなかった。

「…っ、ガッ……」

裏切り者、と続けようとした代わりに才加の口から出た言葉は、身体の奥からどろりと何かが吐き出されそうな、そんな呻き声だった。
次の瞬間には音もなく床に横たわる才加の身体―あの時の峯岸みなみ達と同じく、赤黒く生々しい血の河を作りながら。

「ー才加…?」

優子はビー玉のような蜂蜜色の色彩の眼球を丸くしたまま、呆然と彼女の名を呟く。
しかし秋元才加はそれきり、もう言葉を発する事はなかった。


「…ごめんなさい…ッ、でも、もう時間がないんです…」

才加が倒れた地点から約3m。
突然の出来事に呆然とする一同の中、一人口唇を、いや身体全体を震えさせながら弱々しく何かのリモコンを握った人物。

「…なんな、ん…?」

亜香里が肝を冷やしたような目で、首をすくめながらその人物の名を呼ぶ。
浮いた存在の時計の針が示す時刻は「10:41」―そう、先の謎の組織『Razing』が日本占領宣言を行う二分前であった。

その人物の正体は―咲子が絶対音感の能力を用い突き止め、視線を向けた―菅なな子だった。
847名無しさん@実況は禁止です:2013/11/16(土) 08:36:42.05 ID:pyaSOOSmi
(●;w;●)
848名無しさん@実況は禁止です:2013/11/16(土) 11:03:25.92 ID:H1foO4kf0
ななロボ!?
849名無しさん@実況は禁止です:2013/11/16(土) 11:20:23.60 ID:+YGdfTfuO
嘘だと言ってよなな子!

ってかここで才加殺す理由が知りたい。
850名無しさん@実況は禁止です:2013/11/16(土) 12:37:18.04 ID:gNArha+N0
きましたね
851名無しさん@実況は禁止です:2013/11/16(土) 12:39:33.52 ID:OQmUR4mv0
キテタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
852名無しさん@実況は禁止です:2013/11/16(土) 15:12:17.82 ID:7Fcbf8bu0
ああ…やっぱなんなん…
853名無しさん@実況は禁止です:2013/11/16(土) 17:26:29.56 ID:gNArha+N0
0
854名無しさん@実況は禁止です:2013/11/16(土) 19:28:29.23 ID:gNArha+N0
855名無しさん@実況は禁止です:2013/11/16(土) 20:50:30.04 ID:mlTGm6uB0
856名無しさん@実況は禁止です:2013/11/16(土) 21:04:54.84 ID:Ao85fqQn0
(帰宅・ω・保守)
857名無しさん@実況は禁止です:2013/11/16(土) 22:43:33.90 ID:+YGdfTfuO
保守
858名無しさん@実況は禁止です:2013/11/17(日) 00:14:42.03 ID:HEoxhpidi
保守
859名無しさん@実況は禁止です:2013/11/17(日) 01:03:27.79 ID:A2TNqklT0
(激辛・ω・保守)
860名無しさん@実況は禁止です:2013/11/17(日) 02:35:47.32 ID:qjjRWZSQi
(保・ω・守)
861駄作作者138:2013/11/17(日) 03:36:19.91 ID:NLRH7uQW0
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

『ここを右…次30m先の坂道を下って左です』

『レーダー危険反応なしちゅり』

『後方も問題ないよーあ、でもあの八百屋イチゴ売ってる…』

『(今は我慢して・ω・ちびまなつ)』

「OK、皆大丈夫?」

「はい」

あれから一時的な隠れ家を抜け出し目的のヘリコプター地点へと赴く愛李たち“Team GJ”。
?先頭をちびあいりん・ちびちゅりコンビ、後方のしんがりをちび玲奈・ちびまなつコンビが務めその間にメンバー、という隊形である。
?美優紀たちが乗ってきた青いスポーツカーでの移動は燃料が残り少ない点や定員オーバーな点等を含め断念。多少時間は要するがレーダー探索をしながらの堅実な徒歩移動策にての移動となった。

そんな中、愛李は先程の―生々しいほどの惨状を目の当たりにする事になった中継映像について思い起こしていた。

(何かあの時映像…引っかかるんだよな…)
862駄作作者139:2013/11/17(日) 03:37:33.82 ID:NLRH7uQW0
愛李は映像を見ている間、(勿論急展開に驚愕しながらも)“Razing”と名乗った組織の中の1人の存在に目が行っていた。
その人物も覆面をしている状態だが背格好からしても、周りと比較してもどうも自分達と同じ―女性にしか見えない。
それだけならそこまで気にする必要もないのかもしれないが、愛李だけが、いや、愛李だからこそ注目してしまったのかもしれない。

―この人…私、前に逢った事がある…?

明確な判断理由も物的証拠もない。ただ、彼女の本能がそう自身に告げている気がしてならなかった。

『愛李さん?』

恐らくは神妙な、端から見ると思いつめたような顔つきをしていたのだろう、(敬語モードに戻ってしまった)ちびあいりんは愛李の些細な変化にも敏感に察知するようになった。

「ん?どーしたの?あ、ってかまた戻ってんじゃん、敬語に」

彼女が心配している節にすぐ気付いたのか呼ばれた本人はすぐに顔をパッと上げ、わざとおどけた口調で切り返す。

『いえ、また何か考え込まれていたようなので…それと、敬語は…あ、あうぅ…思い出したら恥ずかしいですぅ…』

先の精一杯の勇気を振り絞った行為を思い出したのだろう、ちびあいりんは顔を真っ赤にして逆に彼女の方が心配されるほどにうなだれる姿勢になってしまった。

愛李はそんな彼女を見ていつぞやのようにまた脳内危険パラダイスモードになりかけたりもしたが、ちびちゅりによる嫉妬からの容赦ないカプリちゅり攻撃第三弾が来そうな事は目に見えていたのでグッと堪える事にした。
863名無しさん@実況は禁止です:2013/11/17(日) 06:29:49.22 ID:4QxTghC8i
保守
864名無しさん@実況は禁止です:2013/11/17(日) 07:35:20.16 ID:sCAnhGqq0
865名無しさん@実況は禁止です:2013/11/17(日) 09:09:06.12 ID:A2TNqklT0
(保・ω・守)
866名無しさん@実況は禁止です:2013/11/17(日) 10:56:01.62 ID:nGig3mbN0
867名無しさん@実況は禁止です:2013/11/17(日) 11:51:17.18 ID:i2aUYTsjI
ほしゆ
868名無しさん@実況は禁止です:2013/11/17(日) 12:27:19.48 ID:gXRuI9ClO
まじなんなん?
869名無しさん@実況は禁止です:2013/11/17(日) 13:25:29.48 ID:zYPwuRs+0
・Θ・)ホシュ
870名無しさん@実況は禁止です:2013/11/17(日) 13:56:25.15 ID:1Xp4hMmK0
ほしゅ
871名無しさん@実況は禁止です:2013/11/17(日) 16:02:58.81 ID:4x34AM4zO
補習
872駄作作者140:2013/11/17(日) 16:32:41.67 ID:XOqqxowc0
「あとどれくらい?」

『(計算上・ω・約4分)』

久美の問いにちび玲奈が答える。

「結構歩いたもんなぁ…あー鞄重いわぁー」

「出た、わるきー!」

「これが超絶ナチュラリスト釣り師の神業…流石だ」

「何ながそのネーミングセンス、有り得んきね」

『カツオのその訳わかんない言語に比べたら遥かにマシちゅ「おい鳥、やっぱ今すぐ焼き鳥にすっぞ」

そうこうしている内に一同の視界には目的の地点ー大型ヘリコプターが泰然自若といった空気を纏いながらそこに存在していた。

「にゃはーん!あれかー!」

久美が右手で丸を作りそこから覗きこむ形をとりながら叫ぶ。

「ちび玲奈ちゃん達の言う通りやんなぁ!」

「言われれば確かにまっことふといき」

「ここにも危険レーダー…?反応はないの?」

香織もちびーず達と同じように様子を伺いながら、ちびあいりんに問うた。ちびあいりんはちびちゅりにアイコンタクトをとり確認した後、彼女に返答を返す。

『そうですね、問題ないみたいです』

「そっか…」

ちびあいりんの返答に少し何だか浮かない、というか微妙な表情を一瞬だけしてみせる香織。
873駄作作者141:2013/11/17(日) 16:59:23.38 ID:XOqqxowc0
『そうですね、問題ないみたいです』

「そっか…」

ちびあいりんの返答に少し何だか浮かない、というか微妙な表情を一瞬だけしてみせる香織。

『?かおたんどーしたちゅり??』

ちびちゅりが香織の表情の変化に目ざとく気づき声をかける。

「ん〜…何か、上手くいきすぎてるなーって。いや、私の思い過ごしだよね?あははごめん変な事言って」

取り繕うように忙しく右手をブンブンさせながら否定する香織に「そんな事ないと思います」と佐和子が声をかぶせてきた。

「しゃわこ?」

「かおりんが言う事も間違いじゃないと思います。というか、そう思うのが常でしょう」

「しゃわこさん、それってどーゆーことやのん?」

美優紀が聞き返す。
汐莉は何故か沈黙を守ったままであった。
874駄作作者:2013/11/17(日) 17:00:27.09 ID:XOqqxowc0
>>873
申し訳ありません最初の3行程前レス分と被っていました
875名無しさん@実況は禁止です:2013/11/17(日) 18:31:07.70 ID:sCAnhGqq0
きた〜
876名無しさん@実況は禁止です:2013/11/17(日) 19:31:49.11 ID:A2TNqklT0
(音声・ω・保守)
877名無しさん@実況は禁止です:2013/11/17(日) 20:18:52.24 ID:gXRuI9ClO
定期小木曽ぉ!
878名無しさん@実況は禁止です:2013/11/17(日) 20:53:30.08 ID:oQH0cBgk0
・Θ・)ホシュ
879名無しさん@実況は禁止です:2013/11/17(日) 22:29:52.40 ID:A69ASuf10
ほしゅう
880名無しさん@実況は禁止です:2013/11/17(日) 23:58:46.07 ID:4x34AM4zO
ぼしゅう
881名無しさん@実況は禁止です:2013/11/18(月) 01:20:16.13 ID:ZALEmmZ/0
保守
882駄作作者142:2013/11/18(月) 01:52:16.67 ID:HiMKC8jz0
「いくらちびあいりんさん達がレーダーを張って警戒してくれながらだとしても、一回もレーダー反応…かかってないとか、いくらなんでも不自然すぎじゃないですか?
実際みるきーさんがあいりん先輩を助けに来た直前やあいりん先輩が家を抜け出した後も追手と思える存在がいた訳でしょう?
ましてや今は先の中継映像によってー少し語弊がありますが、世界中からお尋ね者扱いになってしまったといっても過言ではないと思いますし」

『言われれば…確かにそうだね』

ちびまなつも先程のイチゴ食べたいモードなど皆無の真剣モードな面持ちで香織・佐和子の意見に同意を示した。

『(…おぎちゃん・ω・どうしたの?)』

隠れ家の拠点を出てから殆ど言葉を発さず、無言で意味深な程の神妙な顔つきでヘリコプターを見つめていたままの汐莉にちび玲奈が疑問を感じたようで、疑問の感情を頬に浮かべた。

「…おぎちゃん?」

隣にいた久美も首を傾げながら心配そうに声をか「ーですから。そろそろ茶番は終わりにしましょうか」

普段のシャイなトーンとは程遠い、凛としたさながら宝塚を思わせるような透き通った声に一同は必然的にその声の主ー佐和子に注目する形になる。

「…しゃわこ?何、言ってるの…?」

一同を代表するように愛李が戸惑ったような声色で尋ねる。
佐和子はヘリコプターから一同の方に身体を向き直し、何も言わなかった。しかしーまさに“目は口ほどに物を言う”の形容がピッタリ当てはまるような、全てを見透かしたような鋭い視線をある一点に放っていた。


「ごめん…ごめんなさいっ…」

その視線の先には嗚咽を漏らしながら涙ぐむー汐莉の姿があった。

辺り一面には小さい嵐のような吹き荒ぶ風が一同を取り巻くように舞っていた。
883名無しさん@実況は禁止です:2013/11/18(月) 02:41:12.44 ID:pN9Z8uM5I
ワクワク
884駄作作者143:2013/11/18(月) 02:55:23.48 ID:HiMKC8jz0
−−−−−−−−−−−−−−−−−−

「…才加……?」

優子は呆然と立ち尽くし、震える手で恐る恐る冷たくなっった才加“だった”身体に触れる。
?先の峯岸みなみ達同様、生々しい程のそれはゆっくりと先刻の惨状を彷彿とさせる赤黒い血の河を思い起こさせた。
ただし先程と違うのはー拳銃による銃殺、ではなく内面からの“何か”による突然変異によるものーである。

「…嘘でしょ、ねぇ、返事してよ、才加ぁっ……!」

同じ二期生であり、また同じユニット(Diva)であった彩佳が取り乱しながら泣き縋る。

「さやか…さや、……何で…どうしてこんな事になるの…?みぃちゃんも皆…どうし、て…」

彩佳だけでなく柏木由紀や武藤十夢、木崎ゆりあ達も呆然と同じように思っていた。
何故、どうして、こんな事に、何で…と。

「なんなん…ねぇ、なんなんがやったの…?」

込み上げてくる吐き気を堪えているのか、中西優香が右手で自身の口を抑えながらかすれる位の声で彼女は問う。
その声色の中には嘘であってほしい、という感情が切実な程に滲み出ていた。

「……」

優香に問われた本人は佇んだまま、沈黙を守り抜いたまま。
ただし才加“だった”肉体に縋り泣き崩れる彩佳や周囲を依然微弱な震戦が続いているリモコンを握ったままの右手を弱々しく反対の手でさすりながら―けれども恐ろしく厳粛したような、怯えの中に何か意を決したような面持ちでなな子は佇んでいた。

「…なんなん、ねぇ、何とか言ってよ!どういう事なの!?」

優香はやはり彼女がこんな事をしてしまうとは信じられないのだろう、悲痛な顔をしながらなな子に必死に縋り付く。

「中西さん…ごめんなさい。…でも、こうするしかないんです…」

先程自身が明香里と智子にした行為同様の、痛い位にきつく掴まれた両の腕の神経がビリビリと感じる程の痛みにやや顔をしかめながら、しかしリモコンは決して手放さずになな子は優香に申し訳なさそうに呟いた。
885名無しさん@実況は禁止です:2013/11/18(月) 02:58:54.03 ID:6W3qdlXDi
内面からによる何か…だと…?
886名無しさん@実況は禁止です:2013/11/18(月) 03:10:50.21 ID:i4Zezhaz0
メンバーの中にスリーパーが?
887名無しさん@実況は禁止です:2013/11/18(月) 06:32:41.91 ID:kyChFc4O0
なんだ?
888名無しさん@実況は禁止です:2013/11/18(月) 06:49:10.13 ID:QE0l16eY0
ロボ覚醒 !
889名無しさん@実況は禁止です:2013/11/18(月) 07:32:01.76 ID:dK7/Va9g0
>>882
これ何か飛んでる?
890名無しさん@実況は禁止です:2013/11/18(月) 10:28:31.07 ID:i0kDGn1p0
ほしゅ
891名無しさん@実況は禁止です:2013/11/18(月) 11:14:34.56 ID:i4Zezhaz0
(保・ω・守)
892名無しさん@実況は禁止です:2013/11/18(月) 12:15:20.87 ID:i0kDGn1p0
ほしゅ
893名無しさん@実況は禁止です:2013/11/18(月) 14:29:42.77 ID:oJ9PE9DdI
なんなんほんまなんなん
894名無しさん@実況は禁止です:2013/11/18(月) 16:40:39.90 ID:a5U7Iwxc0
保守
895名無しさん@実況は禁止です:2013/11/18(月) 18:05:06.98 ID:yO6yu90a0
896名無しさん@実況は禁止です:2013/11/18(月) 18:37:12.51 ID:SOTwxt540
・Θ・)ホシュ
897名無しさん@実況は禁止です:2013/11/18(月) 19:15:27.98 ID:i4Zezhaz0
(保・ω・守)
898駄作作者144:2013/11/18(月) 19:52:14.07 ID:0XBUoUYS0
「こうするしかないって…何で才加が死ななきゃいけないんだよ…!何でこんな事するんだよ裏切り者っ!!」

「優子ちゃん!落ち着いてっ!」

先の明音の烈火の怒りを彷彿とさせる程の憎しみが滲み出ている瞳でなな子に喰ってかかろうとする優子を咲子が必死に羽交い締めにして抑える。

「っ、何だよ離してよさきっぺ!!さきっぺもこいつの肩を持つのかよ!」

「優子ちゃんまで才加ちゃんと同じ目に遭っちゃうかもしれないでしょ…!?そんなのイヤだ…もうヤだよ…見たくないよ…誰かが死んじゃうトコなんて…ッ」

「やだ…優子も死ぬんはイヤばい…」

才加だった肉体に泣き縋りながら、彩佳は放心した、虚ろな瞳をしたままながらも咲子の意見に同調の意を示す。

「っ…、」

普段の咲子からは想像できない程の、尋常でない位の力と変に引きつったような真剣すぎる顔つきと彩佳からの弱々しい呟き、周囲のメンバーからの視線に優子は観念したかのように振りあげていた拳を固く握りしめたまま、力なく降ろした。

「ーその方の言う通りにして頂いた方が賢明です…じゃないと、秋元さんと同じ末路を辿る事になります…これは警告、です」

なな子の声ーぽたぽたと蛇口の滴が落ちるようなか細い声が一同の耳に届く。
彼女は掴まれたままの優香の手をそっとふりほどきながら三歩ほど右にずれた後、再び手に持ったままの何かのリモコンを一同に見えるように手に掲げてみせた。

「皆さんがここに収監された時に、マイクロチップを体内に埋め込ませてもらいました。…今の秋元さんもそれを破裂させた為です」

なな子の発言に一同がどよめく空気が伝わる。
899名無しさん@実況は禁止です:2013/11/18(月) 20:54:28.30 ID:ixYcecTcO
保守
900名無しさん@実況は禁止です:2013/11/18(月) 21:43:57.82 ID:qYpWuiaG0
901名無しさん@実況は禁止です:2013/11/18(月) 22:37:12.58 ID:9wktOSxzO
補修

完走するどぉ〜〜〜〜〜
902名無しさん@実況は禁止です:2013/11/19(火) 00:26:43.78 ID:ZCytFIaP0
これ次スレいるんじゃ?w
903名無しさん@実況は禁止です:2013/11/19(火) 00:49:12.27 ID:FNyMZP7T0
次スレ立ては俺にまかせとけ!保守
904名無しさん@実況は禁止です:2013/11/19(火) 02:25:57.06 ID:ARw47vj40
保守
905名無しさん@実況は禁止です:2013/11/19(火) 04:22:34.27 ID:tbM34AOz0
>>903
たむとのっく!
906名無しさん@実況は禁止です:2013/11/19(火) 07:27:39.34 ID:mS3tjXzD0
あさほす
907名無しさん@実況は禁止です:2013/11/19(火) 09:04:48.38 ID:sXvXTw1s0
(保・ω・守)
908駄作作者145:2013/11/19(火) 10:48:52.60 ID:bO1mTAJh0
「どう言う事…?」

優香に寄り添うように、玲奈が固い面持ちのまま彼女に問いただす。
明音も眉をしかめ、強張った険しい表情でその真っ直ぐな瞳をなな子に焦点を合わせていた。
問われた張本人は不意にすっと、先の優子が見上げたように天井の升目に視線が向くよう首を傾けた。
そこからゆっくりと左手の人差し指で指さしながら言葉を紡ぐ。
さながら自身が得意としている機械ーロボットのように。

「ー私の父が考案したプロトタイプの空気感染によるナノデバイス型マイクロチップ埋没法です。あの天井の升目から空気を媒体にして、今もう既に皆さんの体内に埋め込まれています」

ここにいる誰もが1ミリたりとも想像していなかった、常識では有り得ないレベルの話に目の縁から頬へかけて変に冷たい氷が滑り落ちているような、そんな表情を一同は浮かべる。

「…私の目的の為に…皆さんにはこれから私の“いうこと”を聞いてもらう事になります。
今後私に逆らう人がいたら…秋元さんと同じ目に遭う事になると思って下さい」

右手のリモコンを今一度アピールするかのようになな子はそれを上に掲げた。つまり才加は一同への警告・威嚇の為に殺された、という事なのだろう。

なな子が今挙げた、ロボット製作にも携わるー彼女の父がが考案したという“空気媒体によるヒトへのナノデバイス型マイクロチップ感染”。
この時の彼女達は知る由もないが、それは先の組織“Razing”の空気感染ウイルスと同じ原理であった。

それらが何故同じ原理であるのかーその理由は後に判明する事となる。


「なんなん…何をする気なの?…目的、って?」

玲奈が再度、余計な興奮を与えないような姿勢を思わせる口調でなな子に訊く。

「ーそのチップを使って、皆さんの意思を私が操作します。私の目的の…愛李さんを助ける為に」

その為に皆さんには犠牲になってもらわないといけないんです、と付け足すように呟いた彼女の中で何かが吹っ切れたのであろう、努めて冷酷無情な表情でなな子は言葉を繋いだ。

「ちょっと待ってそれじゃあなんなんは最初からこの事が起きるの知ってー」

明音が思わず反論しかけたところで押されたリモコンのスイッチ。
なな子以外のメンバーは全員、一瞬にして意識を失いマリオネットのようにその場にひれ伏す体勢で崩れ落ちた。

静まり返っている空間に不釣り合いな位にその存在を示してくる浮いた存在な時計の秒針音が、絶望へのカウントダウンのように思えた。
909名無しさん@実況は禁止です:2013/11/19(火) 12:09:18.14 ID:r96iywHv0
おうどうなる
910名無しさん@実況は禁止です:2013/11/19(火) 12:36:17.44 ID:B5wfMwfb0
んだんだ
911名無しさん@実況は禁止です:2013/11/19(火) 13:41:50.46 ID:BWgDNXHa0
・Θ・)ホシュ
912名無しさん@実況は禁止です:2013/11/19(火) 15:54:49.73 ID:j1kDmYNii
おうおう
913名無しさん@実況は禁止です:2013/11/19(火) 17:48:21.14 ID:028l5lkt0
おうおうおう
914名無しさん@実況は禁止です:2013/11/19(火) 18:45:52.29 ID:sXvXTw1s0
(保・ω・守)
915名無しさん@実況は禁止です:2013/11/19(火) 19:03:44.90 ID:tfx5PGDS0
いちいちリアリティがないのがつまらない
916名無しさん@実況は禁止です:2013/11/19(火) 19:15:40.47 ID:JxixZXYe0
こういうのはあんまリアリティ無い方がいいと思う
世界観を楽しもうぜ
917名無しさん@実況は禁止です:2013/11/19(火) 19:38:19.17 ID:zov2zq4L0
今日は危険だ
918名無しさん@実況は禁止です:2013/11/19(火) 20:12:28.39 ID:lvowF31y0
おちた?
919名無しさん@実況は禁止です:2013/11/19(火) 20:53:50.19 ID:E+c9ykxkO
補修
920名無しさん@実況は禁止です:2013/11/19(火) 21:23:00.25 ID:xRBCDRNS0
921名無しさん@実況は禁止です:2013/11/19(火) 21:30:05.60 ID:E+c9ykxkO
募集中
922名無しさん@実況は禁止です:2013/11/19(火) 22:15:56.72 ID:njMgWUdUP
∞ほしゅ
923名無しさん@実況は禁止です:2013/11/19(火) 22:34:57.40 ID:tEyRqemH0
1000までにまとめろよ
924名無しさん@実況は禁止です:2013/11/19(火) 23:05:14.60 ID:LuYo6YVP0
・Θ・) 
925名無しさん@実況は禁止です:2013/11/19(火) 23:44:39.99 ID:MMvGeO/90
926名無しさん@実況は禁止です:2013/11/20(水) 00:02:10.42 ID:i3/8WCpZ0
927名無しさん@実況は禁止です:2013/11/20(水) 00:31:42.06 ID:kzcIGOV90
928名無しさん@実況は禁止です:2013/11/20(水) 01:17:59.09 ID:HI6pER090
寝る前ほす
929名無しさん@実況は禁止です:2013/11/20(水) 01:55:56.26 ID:SH8N3oPV0
・Θ・)ホシュ
930名無しさん@実況は禁止です:2013/11/20(水) 03:24:45.46 ID:OYzndwlO0
保守
931名無しさん@実況は禁止です:2013/11/20(水) 05:16:48.11 ID:zjCFPDFa0
保守
932名無しさん@実況は禁止です:2013/11/20(水) 06:41:04.53 ID:z5TZ+HA60
あさほす
933名無しさん@実況は禁止です:2013/11/20(水) 08:33:39.26 ID:xQfRF4FkO
補修募集中
934名無しさん@実況は禁止です:2013/11/20(水) 09:48:52.61 ID:46lrS6/50
(保・ω・守)
935名無しさん@実況は禁止です:2013/11/20(水) 10:36:36.63 ID:NIMLFl480
ほす
936名無しさん@実況は禁止です:2013/11/20(水) 12:32:54.09 ID:55gCS57RO
昼保守
937駄作作者146:2013/11/20(水) 13:12:16.40 ID:18jLRFI30
−−−−−−−−−−−−−−−−−−

風が、強く舞っている。
ゴゥゴゥと決して大きくはないが厳かに鳴り響くその風の音が、何だか泣いているようにも聞こえた。
まるで一人の少女の心の奥底に潜む悲しみを代弁しているかのように。


目の前の彼女ー小木曾汐莉が何故嗚咽を漏らしているのか、何故その愛くるしい双眼を悲しみという感情しか伝わってこない透明な滴を流しているのか、何故謝罪の念を譫言のように呟いているのかー。

ここにいるその事由が明確に分かっている人物の1人・佐和子は変わらずの見透かした視線で汐莉を捉えたままの表情は崩さずに、ゆっくりと言葉を紡ぎ出す。

「ーやっぱり、そうだったんだね…」

何を持って彼女が『やっぱり』という前置詞を用いたのか愛李たち他メンバーは全く分かっていない様子だった。


「ごめんね…っ、本当にごめんなさっ…」

謝罪の言葉しか紡がずに、汐莉は両手で顔を覆い被ってしまった。

『しおりん…どういう事…?』

『(さっき調べてたの・ω・はこれだったの?)』

ちび玲奈が先の佐和子がコメダカメラとPCを持ち自身に相談を持ちかけてきた事を思い出す。
938名無しさん@実況は禁止です:2013/11/20(水) 15:14:43.95 ID:Nj6g+rOa0
ゴタゴタしてるまにw
939名無しさん@実況は禁止です:2013/11/20(水) 16:26:04.93 ID:xQfRF4FkO
補習募集中
940名無しさん@実況は禁止です:2013/11/20(水) 17:13:31.23 ID:46lrS6/50
(夕方・ω・保守)
941名無しさん@実況は禁止です:2013/11/20(水) 18:06:09.24 ID:46lrS6/50
マイクロチップを埋め込まれたメンバーが操られてしまう訳かな
今後のストーリー展開に期待age
942名無しさん@実況は禁止です:2013/11/20(水) 19:14:13.96 ID:owxciUuUO
ほしゅ☆
943名無しさん@実況は禁止です:2013/11/20(水) 21:32:04.63 ID:xQfRF4FkO
補修募集中
944名無しさん@実況は禁止です:2013/11/20(水) 22:11:36.94 ID:UavonMQSi
次スレいるね
945名無しさん@実況は禁止です:2013/11/20(水) 23:37:32.78 ID:xQfRF4FkO
補修募集中
946名無しさん@実況は禁止です:2013/11/21(木) 00:19:27.11 ID:+xWJDZod0
・Θ・)ホシュ
947名無しさん@実況は禁止です:2013/11/21(木) 00:40:38.78 ID:CxufMZR30
寝るのであとはよろしく頼む
948名無しさん@実況は禁止です:2013/11/21(木) 01:40:07.81 ID:5d9/xN7MI
おすおす
949名無しさん@実況は禁止です:2013/11/21(木) 03:33:29.83 ID:4UHLd0Hq0
保守
950名無しさん@実況は禁止です:2013/11/21(木) 07:09:56.34 ID:EYVvRNO9O
捕手
951名無しさん@実況は禁止です:2013/11/21(木) 07:39:54.48 ID:F1HPbR1N0
保守
952名無しさん@実況は禁止です:2013/11/21(木) 08:49:04.02 ID:fF1PDdXr0
(おは・ω・よう)
953名無しさん@実況は禁止です:2013/11/21(木) 11:31:17.17 ID:GOPMtHyz0
954名無しさん@実況は禁止です:2013/11/21(木) 13:56:32.01 ID:4UHLd0Hq0
h
955名無しさん@実況は禁止です:2013/11/21(木) 15:22:54.45 ID:WhHu3/lJ0
ほしゅ
956駄作作者147:2013/11/21(木) 15:50:57.43 ID:2bOLSwlv0
佐和子は今しがたの問いに汐莉への視線は外さないまま首を縦に振り、正解の意を示した。

「調べた?何を?」

「先程のあの拠点で皆さんが食事の準備をしている間に、私がちび玲奈さんにある物を用いて調査を依頼したんです」

「それってまさか…私のカメラ?」

そこまでの佐和子の説明を受け、香織がその時の状況を思い出したかのように呟く。

「うん。かおりんのカメラと…私のPCから抽出したデータを基にね。
結果は私が大方予想していた通りでした」

そこで佐和子は凛とした姿勢を崩さぬまま一拍の間を置き、幾ばくかの柔らかさを保ったトーンで「おぎそ」と、静かに諭すようにその名を呼んだ。
呼ばれた彼女は依然として顔を両の手で覆っている為表情は伺えないが、そのか細い肩は何から来ているのだろうか、悲しさをより強調する悲愴なオーラを醸し出していた。

「ごめんね、おぎそ。疑ってたりして。でもあそこで再会した時から…いつもの、私の記憶にあったおぎそとは何だか違うってずっと思ってたの。」

いつもと様子の違った小木曽汐莉ー果たしてそれを同じように再会した久美やみずき・香織、そして愛李たちは明確に感じれていただろうか。
そこは現役時代でもグループの中で群を抜いていた洞察力、分析力。そこに加えての思考力や考察力、そして常に仲間を見て、思いやっていた心。
そんな秦佐和子であったからこそ判断に至る事が出来たのだろう。

鳴りやまない吹きすさぶ風の音の中、彼女は言葉を続ける。

「かおりんが言った『上手くいきすぎてる』という言葉通り、ここまで何も音沙汰なしに来れたのは故意的と言ってもいい位です。
そしてここで私達全員を捕縛するか、或いは皆殺しにするかーそうだよね、おぎそ?」

「ッ……」

汐莉の肩の震えが一層強くなったのが一同の目に明確に見てとれた。
つまりそれは佐和子の推測が当たっている事を示すのと同義である。
957名無しさん@実況は禁止です:2013/11/21(木) 17:18:36.37 ID:EYVvRNO9O
期待捕手
958名無しさん@実況は禁止です:2013/11/21(木) 18:08:20.49 ID:IqpplrxT0
おぎちゃああああああああああああああああ
959名無しさん@実況は禁止です:2013/11/21(木) 18:37:47.99 ID:39e3Mc4g0
>>956
しゃわこはかおたんでなく、かおりん呼びなん?
960名無しさん@実況は禁止です:2013/11/21(木) 18:39:51.05 ID:pJCthNYnO
小木曽ぉ!
961名無しさん@実況は禁止です:2013/11/21(木) 19:14:39.20 ID:GbOEZ6Dl0
(保・ω・守)
962名無しさん@実況は禁止です:2013/11/21(木) 19:59:28.63 ID:iV0n1fMN0
ほっす
963名無しさん@実況は禁止です:2013/11/21(木) 21:45:01.01 ID:+76X9fWK0
ほっす
964名無しさん@実況は禁止です:2013/11/21(木) 22:49:29.07 ID:N0xA6wGsO
捕手
965名無しさん@実況は禁止です:2013/11/21(木) 23:22:41.84 ID:JRuEc+9R0
・Θ・)ホシュ
966駄作作者148:2013/11/21(木) 23:25:58.06 ID:2J+DHU9T0
『おぎちゃん…怒らないから訳を教えて?きっとよっぽどの事情があったんだよね?』

ちびまなつが美優紀の肩を借りる形で汐莉の震える肩をそっと撫でながら問う。

「そんな…嘘だよ、何でおぎちゃんが…」

佐和子と汐莉を交互に見やりながら、心底今しがたの会話の内容が信じられない、いや信じたくないといった面持ちで久美は嘆くように呟いた。
みずき達も衝撃と動揺を隠せずにいる様子である。

「…おぎそ、言いたくないなら、いや、言いにくいだろうから私から話してもいいかな?多分私が予測してる事と殆ど同じと思うから」

事由を把握できている佐和子だけが分かるのであろう今の汐莉の心情を気遣うように、彼女はそう提案した後、「ではー」と彼女自身の推測内容の羅列を簡潔明瞭に述べだす。
まるで端から見れば裏切り者なはずの汐莉を、どこか庇うかのように。
967名無しさん@実況は禁止です:2013/11/21(木) 23:43:07.27 ID:sNNbUDz50
しゃわこおおおおおおおおおおおお
968名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 01:03:59.02 ID:v2IZccCR0
969名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 02:08:57.28 ID:YiAUdZ3MI
^ - ^
970名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 05:11:15.94 ID:j9yYZ8ov0
しゃわ
971名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 07:54:15.36 ID:ZxYUelwiO
次スレ用意の時期?
972名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 08:20:58.57 ID:BAA3LHU70
>>971
保守で埋まりそうだもんね
973名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 08:22:15.26 ID:flgW61dA0
小説スレ落ちたなあ
こっちも気をつけてかなきゃ
974駄作作者149:2013/11/22(金) 10:02:29.27 ID:5/yIeUkx0
佐和子の説明を聞きながら愛李は自身の脳内で即座にメモを構築して整理していた。

・結論から言うと小木曽は(言いたくないけど)裏切り者と呼べる立場
→何らかの事由があって今の状態になったのでは?
→しゃわこの分析によればあの謎のメール差出人(※unknown※)とは無関係なよう

・断定できるに至った判断材料としてPCデータとかおたんのコメダカメラに残っていたデータ
→コメダカメラのデータ内(映像、音声)からちび玲奈が気になる電波をキャッチした。また久美さん達とはまた違う存在(っ手?)もデータから割り出せた
→その電波をパターン分析したところ、小木曽から出る?何かの磁場、電波パターンと酷似していた事が判明
→何故その時そこにいなかった小木曽からその追っ手?と思える存在=敵、“Razing”?と酷似しているパターンの電波かあるのか?
→つまりそれは小木曽が“裏切り者”の立場にある、という事


「ー以上が私の推察です。…あと、」

そこで佐和子は言葉を区切り、そのままゆっくりと汐莉のもとへと歩みよったかと思うとー不意に躊躇なく彼女の服の裾を捲り上げた。

「ちょ、しゃわこ何やってー」

愛李が突然の佐和子の行動に思わず咎めかけるも、捲り上げられた汐莉の上着の下から確認できた存在に愛李だけでなく他メンバー全員も両の双眼を驚愕の至りの如く見開き、言葉を失くしてただ汐莉を刮目するしかなかった。

そこに映るのはー携帯式のGPSホルダー。
そして腹部から背面に、いや全身にかけ無理矢理巻き付けられたような感しかしないデジタルの赤い数字がリアルタイムで刻まれている無数の鈍い光を放つ塊の集団ーそう、“時限爆弾”であった。

一人、佐和子は眉をしかめながら険しい面持ちでその凛とした声で続きの言葉を紡ぐ。

「ーいい加減出てきなよ。おぎそをこんな目に遭わせた本当の黒幕さん?今ここで私がこの爆弾を無理矢理爆破させれば貴方も巻き込まれて死ぬ形になりますよ?」

「…何でそこまで分かったの…?」

いささか驚愕の感嘆を含んだ、そんな台詞が何処からともなくー正確にいうとヘリコプターの後ろから姿を現したーSKE48・オープニングオーディション(1期生)の落選者で現在は読者モデルを務める田中若葉であった。
975名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 10:32:36.70 ID:TzLTJRv30
急展開いいいいいいいいい
976名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 10:55:59.51 ID:JFMJNbdC0
(驚愕・ω・保守)
977名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 12:02:18.24 ID:ZxYUelwiO
小木曽ぉ!(涙)
978名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 12:02:29.38 ID:NOsUPdRy0
保守やでえええ
979名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 13:49:59.93 ID:47jTbYW3I
ほしゅ
980名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 15:04:18.96 ID:2LisYcZcO
ほしゅ
981名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 15:59:58.99 ID:FkV8PvoN0
ジスレのコピペめんどいわ〜

どうしたらええのんかいな〜

めいこはんたのみまっさかいなー
982名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 16:56:56.23 ID:FkV8PvoN0
誤爆
983名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 18:47:05.45 ID:EJjj2PH10
ほす
984名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 19:31:34.05 ID:wCwcd3mR0
卒業が出た
こまめに保守しよう
985名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 19:51:50.00 ID:KJRBoc0E0
ぺんぺん
986名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 20:31:00.19 ID:Kz/2aAOf0
ほしゅ
987名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 20:58:16.42 ID:ZxYUelwiO
>>984
むしろ次スレ
988名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 20:58:16.74 ID:JFMJNbdC0
(保・ω・守)
次スレは作者さんが立ててくださるのかな?
989駄作作者150:2013/11/22(金) 21:12:07.83 ID:rEuNFr5q0
−−−−−−−−−−−−−−−−−−

「ーねぇ、あっちはところで上手くいってんの?」

何処かの薄暗い一室、先の『日本占領宣言』を行った謎の組織“Razing”の首領の男と女が何やらいかがわしい体勢のまま、何やら小声で話し込んでいる。

「今頃時限爆弾を起動している頃だろう。しかしお前…あの女には全て話してるのか?」

「話してる訳ないでしょ。何?私がアイツとトモダチとかでも思ってたの?利用してるだけよあんな奴」

「そうか…フッ。相変わらず喰えない奴だ」

当然でしょ、とやはり気だるげに呟く女の肩には“ちびあいりんイヤホンジャック”がぶら下がる形でその存在を示していた。


※image BGM:ドラマ『SPEC』サウンドトラック「The Stimulation 」
990駄作作者(PNリンすけ):2013/11/22(金) 21:18:11.30 ID:rEuNFr5q0
以上が【♯8:否定のレクイエム】になります。今回もたくさんの保守等ありがとうございます。
今後なのですが、次スレを立てでの継続でも大丈夫でしょうか?小説スレさんでブログでした方が…等のご意見もありましたので。
私個人としては皆さんが賛成して頂けるのであれば次スレ継続という形で行っていきたいと思います。
その際は次スレでは本文全てコピペでなく要点をまとめたものや、幸いにも私の駄作をまとめてくださっている所もあるようなのでそちらのURLを貼らせて頂こうかなと思っています。
また次回完成次第、更新します(^∀^)ノ

そして余談ですが、私が小説(駄作ですが)を書こうとキッカケを作ってくださった、一番尊敬していた作者様の御快気をこの場で申し訳ないですが強く、願っております。
991名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 21:21:23.32 ID:xsTBaBTE0
おお!
楽しみにしてます
992名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 21:24:34.02 ID:JFMJNbdC0
(お待ちして・ω・おります!)
993駄作作者(PNリンすけ):2013/11/22(金) 21:28:09.30 ID:rEuNFr5q0
僭越ながら自分で次スレを立てて参りました。
引き続き御愛顧の程、よろしくお願い申し上げます。

【小説】古川愛李の長い1日 2
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/akb/1385123239/
994名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 21:30:56.28 ID:xsTBaBTE0
>>993
乙です
てことでうめもとまどかです
995名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 22:10:04.55 ID:97tYVtJZ0
996名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 22:23:56.04 ID:tZOUf+Rn0
うめませう
997名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 22:46:35.57 ID:Yu7pffkW0
梅ちゃん!!
998名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 23:18:13.36 ID:Z9isVXKz0
うーめーもー
999名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 23:20:31.51 ID:ZxYUelwiO
1000名無しさん@実況は禁止です:2013/11/22(金) 23:21:36.93 ID:AsX2ZanN0
・Θ・)1000ゲッチュリ
10011001
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。