【マジすか学園】ゲキカラさん【松井玲奈】 ★7

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475名無しさん@実況は禁止です:2013/05/02(木) 23:42:16.84 ID:yliF3F6u0
age
476名無しさん@実況は禁止です:2013/05/03(金) 09:21:50.53 ID:sG4flKoC0
(ゲキ・ω・カラ)
477名無しさん@実況は禁止です:2013/05/03(金) 12:03:12.03 ID:FCi61LbP0
ゲキカラさん
478名無しさん@実況は禁止です:2013/05/03(金) 13:52:13.38 ID:GGNPbl590
<マジすか学園1プロローグ 喧嘩地獄変!ゲキカラ 116>

ゲキカラの雄叫び、そして、直後に円形舞台に轟いた大絶叫!

「ぐああああ」

ついにゲキカラの指が竜胆にへし折れた?・・・違った。
額で自分の右手人差指を折られない様に押しながら、一瞬の隙に何と竜胆の右手人差指に噛み付いたのだ!
まさかの大逆転!大きな悲鳴いや絶叫は何と竜胆の口から発せられたのだ!
ゲキカラの歯がまるで刃のように竜胆の人差指に食い込む「ギギギギッ」。
更にゲキカラは左手で竜胆の右手親指の第1関節を直角に曲げた状態で思い切り握りこんだ。
「ググググッ」ゲキカラの怪力で親指を極められた。竜胆だからこそ耐えられる。並みの人間なら泡を吹いて気絶しているだろう。

・・・もはや「究極の我慢比べ」以外の何物でもない!

しかし流石は竜胆、まだ心が折れていない、必死にゲキカラの人差指に全体重をかけて折りに行く。
ところがゲキカラの顔が邪魔して指を曲げることが出来ない。親指が握れないことも大きなマイナスだ。
「くそっ」竜胆の美貌が歪む。ゲキカラはひたすら噛み続ける。

「ギリッギリッギリッ」

そのうち、ゲキカラの歯はどんどん竜胆の人差指に食い込んできた。
慌てた竜胆がゲキカラの顔面に頭突きを入れる。やや下を向き、額で受けるゲキカラ。

「ガキッ」「ガコッ」「ゴンッ」「ゴツッ」

まるで闘牛が角をぶつけ合うような凄まじい攻防。重心の低い姿勢ながらも立っている竜胆と片膝をつくゲキカラ。
体格差もあり、竜胆が全体重を乗せて打ち下ろし、ゲキカラはその場で必死に耐えるだけ。
竜胆の全身のパワーが、ゲキカラの全身をグラグラとふらつかせる。
血まみれのゲキカラ、頭突きの度に真っ赤な血しぶきが舞い上がる。これぞ死闘、マジ女VSオニ女頂上決戦!
世界進出を狙うオニ女の「頂のプライド」か?仲間の為に仲間と共に闘うマジ女「最凶のマジ」か?・・・
竜胆の台風のような頭突き連打に、ゲキカラの身体が木の葉が舞っているように見えてきた。
最後の最後、やはり、竜胆が一枚上だったか・・・観客が固唾を飲む。

「ぐああああ」

そして・・・ついに大きな悲鳴が上がり、バッと離れた2人。先に臨戦態勢の構えを取ったのは・・・何とゲキカラ?
ゲキカラの驚異的な咬噛力に、頭突きの衝撃に耐え食いしばる力が加わり、歯がついに骨にまで達したのだ。
「ゴリッ」という指を噛み千切られる音がし、その恐怖には流石の竜胆も耐えられなかった。
「ブッ」ゲキカラが血を吐き出す。人差指を押さえ、痛みに呻く竜胆をゲキカラが笑う。

「きゃはははは、今日のお奨めランチはお前の人差指か?全然足りないぞ、もっと食わせろ、あはははは」
479名無しさん@実況は禁止です:2013/05/03(金) 20:10:38.58 ID:sG4flKoC0
パネェ
480名無しさん@実況は禁止です:2013/05/04(土) 00:20:16.49 ID:Ol6NjCEV0
保守
481名無しさん@実況は禁止です:2013/05/04(土) 09:23:19.12 ID:E1Lu/M+R0
食われたい
482名無しさん@実況は禁止です:2013/05/04(土) 09:27:16.77 ID:S2YDB5Ck0
ゲキカラさん
483名無しさん@実況は禁止です:2013/05/04(土) 16:31:09.22 ID:E1Lu/M+R0
期待age
484名無しさん@実況は禁止です:2013/05/04(土) 22:13:36.58 ID:E1Lu/M+R0
age
485名無しさん@実況は禁止です:2013/05/04(土) 22:29:16.89 ID:18oxF0Ic0
<マジすか学園1プロローグ 喧嘩地獄変!ゲキカラ 117>

そういうゲキカラの人差指も伸びたまま震えている。無理もない、へし折られる直前の状態でずっと耐えていたのだ。
しかし、左手も使い、右拳を何とか握りこんでみた・・・折れてない、よし、いける!
一方、第一、第二関節を曲げた状態で噛まれたので何とか千切られずに済んだが、血だらけの右手人差指を握り呻く竜胆(リンドウ)、
自分の指の骨が砕け始める音を聞くところまで追い詰められた、その心身のダメージはあまりにも大きい。

「ふふふふふ、惜しかったな、最初からガンガン打ち合ってれば、お前の方が勝ち目あったのにな?あはははは」

ゲキカラがニヤリと笑って続ける。「ふふふふふ、最後くらいはちゃんと打ちあう?きゃはははは」
すると美貌を血まみれにしながら竜胆がフラフラと近づいてくる。左手も使い血まみれの右拳を握りこんでいる。
こいつも化け物だ。「お前、脚を止めての打ち合いで私に勝てると思ってんのか?」竜胆の眼が死んでいない!
ゲキカラを二度半失神に追い込んだのはいずれも竜胆の恐るべき打撃だった・・・忘れたのか?ゲキカラ。
「きゃはははは、じゃあ、やってみようか?あはははは」ゲキカラの笑いが合図となり両者同時に突進する。無謀だ、ゲキカラ!

「ブウォォォン」「ブウォォォン」右ストレート相打ち。「ドカッ」交錯した右拳。お互い左にヘッドスリップしたので右首横をすり抜けた・・・
いや、ゲキカラの右拳は竜胆の首にめり込んでいた「うごおおお」崩れ落ちた竜胆、全身が痺れている。

「あははははは、お前のパンチって”いつも同じ”だから怖くないんだよ、きゃはははは」

頭を振り、竜胆が必死に立ち上がる。
「ブウォォォン」轟音と共に竜胆の右ストレートパンチがゲキカラの顔面を襲う。
「ブウォォォン」同時にゲキカラの右ストレートがカウンターで竜胆の顔面を襲う。
「ドカッ」交錯した右拳。やはり、ぶっ倒れたのは竜胆。「馬鹿な、何故だ?」
またも頭を振り、何とか両手をつき、必死に立ち上がるが、その両脚は生まれたての仔馬のように、
ガクガク震え、この狂った生態系ではもはや「狩る」「食う」側でなく「狩られる」「食われる」側である。

どうして序盤では竜胆が圧倒していた打撃戦すら、ゲキカラが絶対優位に立ったのか?
・・・竜胆が厳しい訓練により「常に同じ正確無比な」フォームで打ち込むのに対して、
ゲキカラの攻撃は「毎回異なる生きた」フォームで打たれる。まるで迎撃ミサイルの様に変幻自在に軌道を変えているのだ。
既に竜胆の打撃フォームを「身体で覚えてしまった」喧嘩の天才ゲキカラ。
逆に歴戦の勇士竜胆でもゲキカラの打撃が全く読めない。「避けられずに、当てられない」のだ。
仮に右手親指・人差指を痛めていなくても・・・もはや逆転はありえない!

「ブウォォォン」絶対負けられない竜胆の必死の右ストレートに対して
「ブウォォォン」ニヤッと笑ったゲキカラは左クロスカウンター。
「ドカッ」交錯した2つの拳。そして、ぶっ倒れる竜胆。「ぐああああ」絶世の美貌も血まみれで台無しである。
その台無しにした張本人、最凶ゲキカラが「仮想優子打倒」に向け高らかに笑う。

「ふふふふふ、優子さんがこんなに弱い筈無いだろ?何やってんだよ、役立たず、きゃはははは」

首をコキコキ鳴らしながら、ゲキカラは「狩るべき獲物」竜胆を見る。
486名無しさん@実況は禁止です:2013/05/04(土) 23:47:26.03 ID:pzsX3dMT0
松井玲奈
487名無しさん@実況は禁止です:2013/05/04(土) 23:57:15.02 ID:BUqD5sr50
保守
488名無しさん@実況は禁止です:2013/05/05(日) 11:05:54.18 ID:MT8pWeez0
ゲキカラ△
489名無しさん@実況は禁止です:2013/05/05(日) 14:42:15.60 ID:2aYpF7/+0
<マジすか学園1プロローグ 喧嘩地獄変!ゲキカラ 118>

血まみれで笑うゲキカラ。ついに「最凶」ゲキカラが「頂」竜胆を超える!

竜胆が殴りかかる。ゲキカラのカウンターで竜胆が吹っ飛ぶ。竜胆が必死に立ち上がる。
・・・これが、もう何回、いや何十回続いたか?
パンチも、キックも、肘打ちも、膝蹴りも・・・全く通じなくなっていた。

そのうち、なかなか立ち上がらない竜胆にイライラし始めたゲキカラ。
「もうカウンターごっこ、やめた」と言って、竜胆を殴り倒すと自分で引き摺りあげ、
掴んだまま自分で殴り、飽きたら放り捨て、次の攻撃を考えるという「1人遊び」に変更した。

「バキッ、ゴキッ、グバッ、ゴンッ、バキャッ、グキャッ・・・」

ゲキカラの右拳が唸る。優子から、サドから、トリゴヤから、ブラックから、シブヤから、
そして親友鈴蘭から引き継いだ「マジ」を、乗せて。

いよいよ、これも成立しなくなる。もう竜胆が自分では立てなくなったからだ。
髪の毛を掴んで立ち上がらせてもすぐフニャフニャと崩れてしまう。
そして、ついに叩いても蹴っても反応が無くなった。ついに「頂」竜胆の心も身体も完全破壊されたのだ。
「おらあ?ちゃんとしろ」ゲキカラが不機嫌になる。虚ろな眼の竜胆にはもう聞こえていないだろう。

ついに、血だるまの竜胆の髪の毛を引っ張り、悠々と歩き出した。「うおおおおお」観客が興奮する。
円形舞台を一周したゲキカラ、舞台に竜胆の血で大きな○が描かれた。そのまま舞台を回りながらどんどん中心に近づく。
ついに中心に凶気の主演女優が君臨!今まさに「最凶」ゲキカラが「過去の頂(いただき)」に落ちた竜胆を逆公開処刑!
スッと大歓声が止み、固唾を飲んで見入る観客。もう全員が「ゲキカラマニア」だ!その大注目のゲキカラが口を開く。
「凶気の主演女優の・・・エンディングの台詞は何だ?」注目の一瞬・・・

「蚊取線香」

・・・おいおい、欽ちゃん仮装大賞?しかし、よく見ると、確かに見事な血文字だが「うーん、まだ『鳴門』かな?」と困る観客。
決め台詞がすべって全然うけなかったのでイライラ爪を噛むゲキカラ。
そして苛立ちか?恥ずかしさか?赤面して竜胆の髪を更に引き摺り回し、暴れる。
「ゲキカラも歓声と拍手が欲しかったのか?」観客も困る。その時、鈴蘭を病院に運んだサド達4人が帰ってきた。サドが驚く。

「おい?ゲキカラが引き摺っている奴・・・竜胆じゃないのか?
大物なんてもんじゃない、世界で戦っている超大物だ。まさか、ゲキカラが倒しちまったのか?」

そのサドの声に観客も大歓声で死闘を制したゲキカラを讃えた。

・・・うおおおおお、やっぱり最凶ゲキカラ無双!ついにマジ女ラッパッパ完全勝利だ!

右拳を突き上げ優子を見るゲキカラ。貴賓席の優子は満足そうに微笑みを浮かべていた。
「流石ゲキカラ、凄い奴だな」とでも言っているつもりだろうか?
490名無しさん@実況は禁止です:2013/05/05(日) 22:07:01.23 ID:kaCzDPyu0
つええ
491名無しさん@実況は禁止です:2013/05/06(月) 05:07:37.15 ID:iSzpu/nT0
ゲキカラさんを赤面させたい
492名無しさん@実況は禁止です:2013/05/06(月) 13:45:18.68 ID:iSzpu/nT0
保守
493名無しさん@実況は禁止です:2013/05/06(月) 18:55:37.53 ID:UH9C7/ue0
ほっしゅっしゅっ
494名無しさん@実況は禁止です:2013/05/06(月) 23:29:54.60 ID:Qodc5HWh0
<マジすか学園1プロローグ 喧嘩地獄変!ゲキカラ 119>

「ゼロ」という男が居る。凶悪そのものの大男である。裏社会に居れば必ず聞く名前である。

自分に歯向う全てを破壊し尽くし、通った後に何も残さないから「ゼロ」なのか?
その圧倒的な暴力に人の心が全く残っていないから「ゼロ」なのか?・・・詳しい事は誰も知らない。
元々プロ格闘家だったがその残忍な性格から「反則負け」があまりに多く若くして引退、
傭兵で数年間食いつないだ後、今は暴力団の用心棒をしている・・・らしい。
裏社会に生きる人間であるなら「喧嘩最強は?」と聞かれれば、真っ先に「ゼロ」と答える、伝説の怪物。

その「ゼロ」が唯一戦いを避けた男・・・これが「不知火」である。

ゼロに匹敵する長身ながら、無駄の全く無い筋肉質な身体と残忍この上ない性格を持つ、喧嘩の達人。
伝説の怪物「ゼロ」に挑戦すること3度、何故か1度も叶わず、対戦出来なかった。
「ゼロ」が「不知火」を何故避けたのか分からない。しかし「不知火」がいまだ無敗である事実だけが残った。
ならば「裏社会喧嘩無冠の帝王」と呼んでも大袈裟ではなかろう?

その「不知火」は現在、オニ女国際コース「特殊部隊」訓練責任者である。
自身はオニ女が所属する「組織」の「特殊部隊」の最高司令官かつ現役隊員、「組織」では雲鷹より上のポジションに位置する。
竜胆は不知火が誇る最高傑作であり、直属の部下であり、任務遂行上の究極・最高のパートナー。
しかも・・・2人は将来を誓い合った婚約者同士でもあったのだ。特殊部隊では隊員同士の恋愛は禁止。
プラトニックな関係だからこそ・・・不知火は自分の「宝物」である竜胆を傷つけた「仇」ゲキカラを許せない。

この「裏社会喧嘩無冠の帝王」不知火が円形舞台に急いでいる。
二天「桔梗・鳳仙」が既に敗北、愛すべき頂「竜胆」が負ける寸前との「組織」からの連絡を聞いたからである。
不知火が愛する竜胆を破壊した憎きゲキカラを敵討ちする理由は、充分過ぎる程揃ってしまった。

さて・・・観客はオニ女関係者達ばかりとは言え、最凶ゲキカラへの賞賛の拍手は鳴りやまなかった。
「ゲキカラ!」とトリゴヤ、シブヤ、ブラックが抱きついてくる「鈴蘭はもう大丈夫だ、心配するな」
歓喜の輪に「やっぱ凄いな、お前は」とサドが入って来た。円形舞台の上で完全勝利に感激するラッパッパ。

ふとゲキカラが言った「あの後、優子さんが来てくれたんだ」そして観客席を見る。
まだ眠ったままの優子、しかし穏やかな微笑みを浮かべている。サドが安心した表情で呟く。
「やっぱりここだったんだ。喧嘩大好きだから「特別リングサイド」で見たかったんだろう?」
「オニ女特殊部隊を10人秒殺したんだ。そしてお前に命預けるって、今は寝てるところだよ」
と言うゲキカラに4人が驚く「嘘だろ?この舞台で戦ったのか、優子さん?」
「そうだよ。やっぱ最強だよ優子さんは」と得意気なゲキカラ。

「さあ帰ろうか」オニ女との長い死闘を制したラッパッパ、あまりにも厳しい試練が待ち受ける。

・・・何と、ブラックのオフロードバイクが「飛んできた」。
495名無しさん@実況は禁止です:2013/05/07(火) 00:37:40.02 ID:ROrmautb0
松井玲奈
496名無しさん@実況は禁止です:2013/05/07(火) 08:52:22.01 ID:GCLTJf4vO
メロンパン同盟
497名無しさん@実況は禁止です:2013/05/07(火) 16:45:03.08 ID:O8lUqeiIO
コードギアス?
498名無しさん@実況は禁止です:2013/05/07(火) 17:48:59.27 ID:+nnLk2kk0
松井玲奈
499名無しさん@実況は禁止です:2013/05/07(火) 21:56:57.79 ID:g0W/pM2t0
<マジすか学園1プロローグ 喧嘩地獄変!ゲキカラ 120>

「ドカン」まさか、オフロードバイクが宙に舞った?
歓喜のマジ女ラッパッパを襲う、史上最大最強の暴力の嵐。投げたのは勿論不知火だ。
「こいつが不知火か?」サドも直接見たのは初めてだが、この怪物は不知火しか居ない筈。

・・・何なんだ、この怪物は!

観客ドン引きの中、不知火が率いる「特殊部隊選抜チーム」から、
ゲキカラに倒された竜胆、他任務中の者を除き、計5名の屈強な男達が円形舞台下に集合したのだ。

精悍な表情で指揮官「不知火」を見る「伊吹」「金剛」「比叡」「霧島」。
不知火が感情を押し殺し、冷静に告げる「ゲキカラ破壊、大島優子拉致、残り4名排除」
「了解」即座に4つの黒い影がフラフラのサド、トリゴヤ、ブラック、シブヤに襲いかかる。

さっきまで戦ったオニ女特殊部隊とは訳が違う。
オニ女の卒業訓練生等含まない、オニ女上位組織「特殊部隊」、本当の戦闘のプロ集団。
「我々5人がフラフラの女子高生5人潰す」・・・彼らには容易過ぎるミッションだ。
もはや賭けにもなるまい、マジ女にベットする愚か者は誰も居ないだろう?

しかし、マジ女ラッパッパにはそんな「机上の計算」は通用しない。あくまで現実主義、力しか信じない。
こいつらはずっとそうだった、そして勿論これからも。
ゲキカラの死闘に皆の血がたぎり、負傷もどこかに飛んで行った。

「おらああ」やっぱり、もうシブヤがブチ切れた。選抜チーム伊吹が舞台に駆け上がるところに飛び蹴りで先制。
もつれて倒れるシブヤと伊吹。「死ね、こらぁ」シブヤが転げ落ちながら頭突きをかます。恐るべき、いや愛すべき命知らず。

しかし、相手は戦闘のプロ、この程度のイレギュラーは想定内。これを除けて次の金剛が駆け上がる。
なめるな!ラッパッパとて次の手がある。今度はブラックのショルダータックルが炸裂する。
「うらああ」「ドガァァ」「うわっ?」焦る金剛にしがみ付いたまま、同体で転落していくブラック。

流石に「まさかの人間爆弾2連発」に困惑する選抜チーム。「何なんだ、こいつら?」
後先考えず即座に玉砕を選ぶ心理を理解出来ないでいる。「もしや全員玉砕するつもりか?」

シブヤ、伊吹、ブラック、金剛が4人もつれて動けない。
いや違う、シブヤとブラックが次の一手を狙って伊吹、金剛をとどめていたのだ。
「戦闘のプロ」よりラッパッパが一枚上?シブヤとブラックが同時に叫ぶ。

「今だトリゴヤ、殺れ!」

その声を聞いた観客が、円形舞台の階段踊り場を見る。
もう言われるまでもなく、覚醒して猛禽類となったトリゴヤが、獲物を狩りに急降下していく!
500名無しさん@実況は禁止です:2013/05/08(水) 00:43:18.25 ID:QCIarXeW0
<マジすか学園1プロローグ 喧嘩地獄変!ゲキカラ 121>

覚醒トリゴヤが特殊部隊選抜チーム2人「伊吹」「金剛」の頭を掴んだ。

「死ね!」

覚醒トリゴヤが叫ぶ。両手の10指が2人の頭に深く食い込む。数秒で選抜チーム2人が叫び出し、10秒もするとグッタリした。
過去の厳しい戦闘の記憶がフラッシュバックし、気を失ったのだ。
マジ女、選抜チーム精鋭を2人倒す!大金星だ。

しかし、残り2名、比叡と霧島が既に舞台に駆け上がっていた。霧島が比叡に何やら指示している。
どうやら不知火を除く4人の中では霧島が一番格上のようだ。

1人優子の前で両手を拡げて「死んでも通さん!」とサド、悲壮な白いファーコートが舞台に映える。まさに手負いの白狼!
サドが近づいてきた比叡に全体重をかけた右拳を叩き込む。「バキッ」しかし全く効いていない。
ニヤリとした比叡が右ストレートで反撃「ボゴオオオ」、腰砕けになるサド。無理もない、ろくに歩けなかったほどなのだ。
口から血を拭うサドの眼に伊吹、金剛を倒し、舞台に上がって来るシブヤ、ブラック、トリゴヤが見えた。

「お前らはすり抜けて上がれ、あと1人居る」

脚が動かなければ腕で、腕が利かないなら心で闘ってきたのがラッパッパ。
その「ラッパッパの魂」とも言えるサド「おらあああ」霧島にしがみ付き脚をかけ、階段から共に転げ落ちる「特攻玉砕」を選んだ。
サドの直感で、4人の中で霧島が一番強いと判断したからに他ならない。

「こいつだけは絶対に潰す!」

サドが大声で叫ぶ。「サド!」その壮絶すぎる玉砕を横目で見つつ、
シブヤ、ブラック、トリゴヤがもうダメージで動かない脚で、這うようにしてすれ違いに上がる。

階段の下に落ちたサドはすかさず霧島に後ろからチョークスリーパー。しかし霧島の太い首には極まらなかった。
逆に「バキッ」「ドスッ」と後ろ向きながら強烈過ぎる肘打ちを脇腹に食らう。白いファーコートが無残に汚れていく。
2、3発目でサドが呻き出す「うっ、がはっ」肋骨が折れた?5、6発目でサドが絶叫した「ぐああああああ」
肋骨に強烈な肘打ちを食い続け、全身に激痛が走るサド。もうスリーパーは限界?

ついにホールドが解けた、振り向こうとする霧島の後頭部に凄まじい衝撃「ガコォォン」。
サドが髪の毛を掴みながら「肘打ちには肘打ちだろ?」後頭部に肘打ちの連打をしている!
「ゴンッ、ゴンッ、ゴンッ・・・」執念の肘打ちが功を奏し、
何発目かで打ちどころが悪かったのだろうか?霧島がついに動かなくなった。

・・・サド、「特殊部隊選抜チーム」副将格を命がけで潰した、大きな大きな1勝だ!
501名無しさん@実況は禁止です:2013/05/08(水) 05:45:18.40 ID:fBBgmzSTO
麻里子様
502名無しさん@実況は禁止です:2013/05/08(水) 17:38:07.80 ID:RO5HACm40
ゲキカラ△
503名無しさん@実況は禁止です:2013/05/08(水) 22:58:42.56 ID:t5dgYW9C0
保守
504名無しさん@実況は禁止です:2013/05/09(木) 00:47:25.20 ID:NaMHHrnR0
<マジすか学園1プロローグ 喧嘩地獄変!ゲキカラ 122>

しかし、サドも肋骨が砕けたような激痛でもう動けない。

そんな中、比叡に飛び掛かるシブヤ、ブラック、トリゴヤ。羆(ひぐま)に襲いかかる狼の群れか?
しかし、この羆が強すぎた。あるいは狼がこの狩りに至るまでに負った傷が大き過ぎたか?
いずれにしても、比叡がシブヤ、ブラックを叩きのめし、トリゴヤを仕留めにかかった。
トリゴヤの右肩口を左手で掴み、右パンチを放つ比叡。やられた!

しかしトリゴヤはまだ大丈夫、何故?シブヤが後ろから比叡の右腕にしがみついていた。
「馬鹿め!」右腕のシブヤをそのままにして、トリゴヤを掴む左手を放し、そのまま左フック。
「ガキッ」今度はブラックが比叡の左腕にしがみついた。
「トドメだ!トリゴヤ」言われずともトリゴヤが両手で比叡の頭をわし掴みにし、記憶を操っている。
「うわああああ」ついに比叡が崩れ落ちた「よし、残るは不知火のみ!」

・・・ラッパッパ、凄いぞ!「特殊部隊選抜チーム」狩り、4人目!残りはそう、最強の怪物・・・

「不知火はどこだ?」

もうとっくに観客席から回り込んで舞台に上がり、無残に散った竜胆を優しく抱き抱え、介抱していた。
ゲキカラをはじめラッパッパには目もくれず。そして奥の部屋から病院への搬送を指示して、また入口から戻って来ていた。
倒れているオフロードバイクを「蹴り飛ばす」。まるで玩具のように吹っ飛ぶバイク。
今までの「特殊部隊選抜チーム」とは全く次元が違う。危険すぎる。

「人間社会に出していいのかよ?警察だって止めれれないぞ、こいつは」

圧倒的な暴力の凄まじさに観客が静まり返る。そのまま舞台へ上がる階段に向かう。
階段下でうずくまる肋骨を骨折したであろう重傷のサド。
しかし、ただでここを通す程「お人良し」では無い。サドの眼がギラッと光る!
あと3歩、2歩、1歩、「おらああ」寝たままの姿勢から右脚で思い切り不知火の左膝裏を蹴り込んだ。

しかし、蹴られた勢いを左脚を上げることで緩和し、そのままサドの右脚を踏みつけた。
「グキッ」「ぐはあっ」思わず悲鳴を上げたサドに「お前、ちょっと邪魔だよ」と言う不知火。
まともに合わす事も避けたいような怖い眼でサドを睨むと思い切り腹を蹴り込む。
「ボコオッ」嫌な音がした。内臓が破裂してしまったのでは?サドの苦しみ方が半端ない。
「うぐううう」と痙攣するサドを更に「向こうで寝てろ」と数メートルは蹴り飛ばした!
「バゴゴォ」「ドサッ」もうサドはピクリともせず、完全失神!

白いファーコートは・・・もう美しき戦いの舞いを「魅せる」ことは出来ない・・・
505名無しさん@実況は禁止です:2013/05/09(木) 07:05:56.19 ID:tddK5IN20
ポエムは中学生であってほしい

いい年した大人じゃないよな?
506名無しさん@実況は禁止です:2013/05/09(木) 14:24:32.74 ID:Zw4l4wSS0
サドーーー!!
507名無しさん@実況は禁止です:2013/05/09(木) 21:57:29.41 ID:Zw4l4wSS0
保守
508名無しさん@実況は禁止です:2013/05/09(木) 23:34:39.75 ID:Jy26oyN40
<マジすか学園1プロローグ 喧嘩地獄変!ゲキカラ 123>

「サドがやられた!」

シブヤとブラックが既に階段を駆け下りていた。
不知火に対して、ダブル・ショルダータックル「こいつを地獄に道連れだ」
シブヤがやや低め、脚の付け根を狙い、ブラックはやや高め、鳩尾に照準を定めた。
アイコンタクトすら無しで恐るべきコンビネーション、流石だ!

しかし、衝突直前、不知火はふいに階段に伏せる?
何とシブヤ・ブラックの脚を太い両腕にかけて、そのまま一気に立ち上がったのだ。
「うわあああ」バランスを崩し1回転しながら階段を飛んで落ちたシブヤ・ブラック。
背中を強打し「ぐおおっっ」「はぁはぁはぁ」と痛みに呻き声をあげる。

「愚かな」と転げ落ちたシブヤ、ブラックを見た不知火の後頭部に、決死のトリゴヤが飛び込む。
「くたばれ!」覚醒しているトリゴヤ、決死の飛び前蹴りが不知火の後頭部に炸裂!
恐怖体験をフラッシュバックさせ廃人にする為には不知火を身動き出来ようにする必要が有る。
10秒、いや5秒でもいい、何とか頭を掴むことが出来れば・・・

これを狙ったトリゴヤの前蹴りが当たった!
いや厳密に言えば、当たる寸前に不知火はヘッドスリップで前蹴りをかわしていたのだ。
「ジョリッ」という感触はギリギリまで引き付ける目安程度、空振りさせることすら容易だった。
そのまま、かすってすり抜けたトリゴヤの脚を肩に担ぎ、階段を下りていく不知火。
もがくトリゴヤ。しかし不知火は全く意に介さず、「普通に」階段を下りていく。

うずくまっているシブヤ、ブラックを道端のゴミでも見るように覚めた眼で確認する。
いきなり思い切り蹴りを入れる「ドゴッ」「ドカッ」2人がサドの方に吹っ飛んだ。
そして、忌々しそうにトリゴヤを床に思い切り叩きつける。
弾んだ勢いそのままに「ボコオッ」と凄まじい音でトリゴヤをサドの方に蹴り飛ばす。
覚醒トリゴヤも、サドと重なるように横たわり、気絶してしまった。

「何なんだ、この怪物は?」観客が絶望的にどよめく。

最凶ゲキカラの活躍に触発され地獄から甦り、テッペン優子が見守る中、決死の覚悟で戦ったラッパッパ。
特殊部隊選抜チーム伊吹・金剛・比叡・霧島を破る大金星も、
「裏社会喧嘩無冠の帝王」規格外の怪物不知火の前に、

・・・サド・シブヤ・ブラック・トリゴヤ、ついに全滅!
509名無しさん@実況は禁止です:2013/05/10(金) 06:08:43.12 ID:dal/1zvt0
保守
510名無しさん@実況は禁止です:2013/05/10(金) 17:20:51.95 ID:dal/1zvt0
保守
511名無しさん@実況は禁止です:2013/05/10(金) 22:10:08.32 ID:9WCfLAv20
また見たいなあ
512名無しさん@実況は禁止です:2013/05/10(金) 23:27:49.05 ID:dal/1zvt0
保守
513名無しさん@実況は禁止です:2013/05/11(土) 00:22:59.62 ID:MsSX2MOD0
<マジすか学園1プロローグ 喧嘩地獄変!ゲキカラ 124>

「ぎゃああああ」

観客の悲鳴が上がる。兎に角、不知火の存在そのものが怖いのだ。
竜胆の復讐に燃え、怒り心頭の不知火が、舞台への階段を1歩1歩上がってくる

「まだだ、最凶ゲキカラがいるんだ!」「そうだ、ゲキカラなら!」

誰かが叫んだ。観客がゲキカラを見ると、舞台の中央でようやく立ち上がった疲労困憊のゲキカラ、
まだ足元がおぼつかない。・・・うわあああ、これじゃ駄目だ、勝てっこない!

「逃げろ、ゲキカラ、殺されるぞ!」観客がゲキカラへ必死に伝える。  

フラフラのゲキカラを見る不知火自身もこれがまともな勝負になるわけがないと知っている。
しかし、可愛い教え子である「二天」桔梗、鳳仙、
そして最高のパートナー「頂」竜胆の仇であるゲキカラだけは破壊しないと気が済まない。

「お前がゲキカラか?殺しはしない、しかし死ぬほどの目にはあってもらう」不気味に笑う不知火。
「きゃははははは、どっちが・・・かな?あははははは」とゲキカラが無邪気に笑う。
 
不知火がスッと左脚を前に踏み込む。「ヒュッ」黒い影がゲキカラの顔面に食い込む。
「ドカッ」後ろにもんどりうって倒れたゲキカラ「・・・?」全く見えなかった、左ジャブ。
しかし、不知火ほどの喧嘩の達人になると、左ジャブが即KOパンチ並みの武器である。

鼻血を大量に流しながら立ち上がるゲキカラ。
不知火がステップインして左ジャブ。また後ろに吹っ飛ぶゲキカラ。
頭を振っている。口の中も切ったようだ。流石に効いてしまっている。何とか立ち上がる・・・

不知火のジャブ、吹っ飛んだゲキカラが口の血を拭き何とか立ち上がる。
そこへまた不知火の左ジャブ。ぶっ倒れたそばから立ち上がるゲキカラ。
「こいつは左ジャブだけでは倒れんな?」不知火が作戦を変える。

隙を見て「うらああ」ゲキカラが不知火に突進する。不知火がゲキカラの顔面を蹴り上げる。
「うっ?」必死でかわしたゲキカラがそのまま不知火に右ストレートを叩き込む!
その時、「ぐしゃ」とゲキカラが上から押しつぶされたように崩れ落ちた。

・・・フルコンタクト空手で言う「踵落とし」、テコンドーならば「ネリチャギ」である。

不知火の脚がゲキカラの顔より遥か上まで上がり、踵がまともに脳天に落ちたのだ。
全く予想出来なかったゲキカラ、虚ろな眼でフラフラと立ち上がるが、動かなくなった。立ったまま気絶したか?
「もう眼が飛んでるよ、レフリーストップだろ?」不知火が笑う。ゲキカラは何も反応しない!
514名無しさん@実況は禁止です:2013/05/11(土) 13:12:40.66 ID:GyMmz9G60
あげ
515名無しさん@実況は禁止です:2013/05/11(土) 21:47:17.36 ID:GyMmz9G60
age
516名無しさん@実況は禁止です:2013/05/11(土) 23:37:19.66 ID:GAp4RU6/0
<マジすか学園1プロローグ 喧嘩地獄変!ゲキカラ 125>

しかし、そんなゲキカラにも不知火は容赦しない。ここが不知火の恐ろしいところである。

眼を狙って左ジャブを連打すると、踵をもう動けないゲキカラに向け左足を自分の右斜め前に降ろし、
鋭く回転する。右足の踵がゲキカラの鳩尾に突き刺さった「ドガッツ」「ぐっ」
強烈な右後ろ蹴り。ゲキカラの身体が宙に浮き、膝から前のめりに崩れ落ちた。
打撃のショックで気絶から覚めたのか?すぐにフラフラと立ち上がるゲキカラ。

またも眼を狙った左ジャブを連打から、踵をゲキカラに向け左足を自分の右斜め前に降ろし、
鋭く回転する。「同じ技?」ゲキカラが必死に腹をブロックすると、
足の踵がゲキカラの右側頭部に突き刺さっていた「バキァッツ」「ぐおお」
強烈な右後ろ回し蹴り。ゲキカラの身体が左に吹っ飛び、地面を数メートル転がった。

全く同じフォームから中段への後ろ蹴り、上段への後ろ回し蹴りを使い分ける。
流石のゲキカラも全く対応出来ない。しかし、それでも立ち上がる。もはや執念以外何物でもない。

またも眼を狙った左ジャブを連打から、踵をゲキカラに向け左足を自分の右斜め前に降ろし、
鋭く回転する。「どっちだ?」ゲキカラが一瞬迷うと、「グキャッツ」「がはあっ」
強烈な右バックハンドブローがゲキカラの右こめかみに食い込んでいた。
ゲキカラの身体がよろよろと力なく左に崩れ、うつ伏せにぶっ倒れた。
身体が小刻みに痙攣し、床面には流血が拡がっていく。

・・・ついに、ゲキカラ、失神KO負け!

流石のゲキカラでも、裏社会で1、2を争う「喧嘩の達人」不知火には勝てなかった。
しかし、観客はむしろ、オニ女トップクラスを総なめにしたゲキカラに惜しみない拍手を送った。

・・・やっぱり、最凶ゲキカラ無双だ。凄かったぞ。相手が悪すぎただけだ、と。

不知火は「その流れ」を忌々しそうに、貴賓席に座り眠っている優子に向かおうとした。
しかし自らが率いた特殊部隊もマジ女に4人潰され、残ったのは自分のみ。これは大きな誤算だった。
「怪我をした味方の搬送もある。大島優子も拉致しなければならない。仕方ない、応援を呼ぶか?」
舞台の隅で携帯電話を取り出すと、場内がやけに五月蠅い。これでは聞き取れない、苛立ち観客席を見る不知火。
しかし、観客は静まり返っている。窓ガラスがやけに鳴っていた。天気が急転して、ゲリラ豪雨のようだ。
その時、不知火が「ゾクッ」と凄まじい殺気を感じ、辺りを見渡す。重い空気が全身を包んでいく。

コ・ロ・ス・ヨ

地獄からの処刑予告!真後ろに血まみれのゲキカラが立ち上がり笑っていた。呆然とする不知火。
ゲキカラの全視界がブラッディレッド一色に染まっている、殺戮モードだ!
517名無しさん@実況は禁止です:2013/05/12(日) 11:37:06.67 ID:qrsPXQF90
保守
518名無しさん@実況は禁止です:2013/05/12(日) 18:51:29.84 ID:qrsPXQF90
ゲキカラさあああああああん
519名無しさん@実況は禁止です:2013/05/12(日) 20:11:39.67 ID:sSS0hz+z0
生死をさまようゲキカラさん、きれだなぁ。
520名無しさん@実況は禁止です:2013/05/12(日) 23:26:05.59 ID:mWoqknSf0
<マジすか学園1プロローグ 喧嘩地獄変!ゲキカラ 126>

「ゴロゴロゴロ、ピシャー」雷鳴だ。ゲキカラが言う「お前、地獄っていくつあるか知ってる?」
「・・・?」不思議な顔をする不知火に「知らないのか?なら、これから全部見てこいよ」とゲキカラが笑う。

「強がるのも、いい加減にしろ」イラついた不知火がゲキカラの眼を狙って左ジャブを連打すると、
踵をゲキカラに向け左足を自分の右斜め前に降ろし、鋭く回転する。「死ね!」
中段後ろ蹴り、上段後ろ回し蹴り、バックハンドブロー・・・どれが来る?
背中を向け、肩越しに「4つ目の技」を放つ不知火の眼にゲキカラが突進してくるのが見えた。
「馬鹿め!」ゲキカラの突進に合わせて「上段後ろ蹴り」を顔面にブチ込む。

「かかった!」ゲキカラの突進が斜め左に変化した。
不知火の身体が回転するに従い、ゲキカラも不知火の近くまで来ていた。
「ブオン」空振りした上段後ろ蹴りの直後、
「ドカッ」ゲキカラのラリアット気味の右ロングフックが不知火の顔面にヒットした。
バランスを崩し、よろけた不知火、口から流れる血を拭う。

「地獄って・・・大きく分けても8つあるらしいぞ?八大地獄だってさ」

裏社会最強の噂もある不知火にまったく気後れしていないゲキカラ。
不知火の両眼が、ゲキカラの姿を冷静に見た・・・
「ブウォォォン」今度は、轟音と共に不知火の右ストレートパンチがゲキカラの顔面を襲う。
「ブウォォォン」同時にゲキカラの右ストレートがカウンターで不知火の顔面に突き刺さる。
「ドカッ」交錯した右拳。お互い左にヘッドスリップしたので右首横をすり抜けた。
その時、ゲキカラが右肘を上に向けて、不知火の右腕を押さえる。
ゲキカラの右肘でゲキカラの上半身が見えない不知火。
右肘が下りると右腕をロックされたまま、ゲキカラの左ストレートが不知火の顔面に叩きこまれる。
「バシッ」左手で受けた不知火が「ゴツンッ」強烈な頭突きを返した。吹っ飛ぶゲキカラが苦笑い。

「貴様ごときが、竜胆の技を使うな!」不知火が激怒!
「きゃはははは、じゃあ、技に「竜胆」って名札貼っとけよ、あははははは」

最愛の宝である竜胆を破壊され怒り狂う「裏社会喧嘩無冠の帝王」不知火、その圧倒的戦闘能力にも全く懲りないゲキカラ。
「間もなくゲキカラが壊される」その恐怖で震える観客をよそに寝たままでペッと血の塊を噴き出した。そして不知火を見て笑う。

「ふふふふふ、お前ら全体的に技痒すぎ、マジ女なら全員落第だぞ?へなちょこさん、あははははは」
521名無しさん@実況は禁止です:2013/05/13(月) 06:52:22.18 ID:oKSGg1So0
age
522名無しさん@実況は禁止です:2013/05/13(月) 16:34:33.22 ID:oKSGg1So0
age
523名無しさん@実況は禁止です:2013/05/13(月) 17:24:13.49 ID:KvetkSl20
<マジすか学園1プロローグ 喧嘩地獄変!ゲキカラ 127>

ところが真相は・・・違った。

このままでは全く勝ち目のない「裏社会喧嘩無敗の帝王」不知火を必死に分析し、
弱点を見つけ出す為にゲキカラは身体を張っていたのだ。まさに命を削る戦い!
それは・・・蹴られる瞬間に必ず蹴りに近づく方向に少しだけ身体をずらしていたことである。
ヒットポイントをほんの少しだけずらしてダメージを軽減する事は不知火の攻撃を受けるには不可欠。
空手の演武で板割りをする時に持ち手がほんの少しずらしただけで板が割りにくくなる、この理論だ。
不知火の攻撃力が落ちてくるまで、ゲキカラは攻撃を受け続け、奇跡の大逆転を狙う気なのか?

「そこまで言うなら、死ね!」不知火の恐怖のサッカーボールキックがゲキカラを襲う。
「ボゴォオオ」「うぐっ」ゆうに数メートルゲキカラが吹っ飛んだ。
追っかけてまた思い切り蹴り込む不知火「ドガアッ」「ぐああ」転げるゲキカラ。
「ドゴォオオ」「はうっ」もはや吹っ飛び転げるしか出来ないゲキカラ。

もう「蹴る、吹っ飛び転げる、追いかける、また蹴る」がどれだけ続いたか?
あまりにも長い残虐シーンに気分が悪くなった観客が退出し始めた。
そして・・・蹴りが雑になってきた、いや心に迷いが生じてきた不知火。

血まみれでボロボロのゲキカラを見て、心底から湧きあがる恐怖を感じていた。
鍛え上げた男でも不知火の蹴りをまともに食らえば、2〜3発で心身ともに完全破壊される。
しかし、もやしのような女子高生ゲキカラはどうして何発も耐えられるのか?
「この戦いは永遠に終わらないんじゃないか?」
「こいつは死ぬことを恐れていない。むしろ戦いの中で死にたがっているのか?」
「俺は人間でなく、死神や亡霊を相手にしているんじゃないか?」
考える程、もう一刻も早く戦いを終わらせたくなった。これ以上ゲキカラと関わり合いたくないのだ。

・・・しかし、ついに流石の不死身ゲキカラでも限界が来たのだろう?

「ごはっ、ぎゃふっ」

とうとう・・・口から大量の血を吐きながらゲキカラも意識朦朧で、両肘、両膝を床に着き、起き上がろうとした。
今まで鉄壁だった顔のガードが留守になった。身を削る戦いは・・・不知火の勝ちか?
「もう終わりだ、顔面を思い切り蹴り上げKOしてやる」
「こんな死神のような奴にこれ以上付き合っていられない!」
不知火が呟いた。顔面蹴り?止めろ、本当にゲキカラが死んでしまう!
ついに、不知火の右脚がゲキカラの顔面に向け、唸りをあげる・・・死刑執行!

「ブオォォォン」
524名無しさん@実況は禁止です
age