「ネット社会でいったんレッテルを貼られたら社会復帰はできない。終身刑を言い渡されたようなもの」
2003年に詐欺などの容疑で逮捕され、懲役2年4月の判決を受けた東京都内の男性(40)はネット上に漂う犯罪歴に今も苦しめられている。
自分の名前をネットで検索すると犯歴を暴露するブログや掲示板が表示されることは、出所後すぐ気付いた。
就職しようと十数社に履歴書を送ったが、全て断られた。「初めて人に会う時、どう見られているのか怖くて仕方ない」と話す。
削除を請け負う弁護士がいると知り、依頼したのは昨年7月。これまでに6件の掲示板やブログを削除してもらったが、
「モグラたたき状態」という。
特に困るのがグーグルのサジェスト検索。名前だけならすぐにはたどり着かない暴露サイトが、
「詐欺」という言葉がセットで検索されると、すぐ表示されてしまうからだ。
「犯した罪は重い。でも服役後もこんなに長い間、制裁を受け続けなければいけないのか」と嘆く男性は、
「就職もできず再び犯罪に手を染めてしまう人もいるのではないか」と話す。
読売新聞 10月20日(土)9時7分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121019-00000969-yom-soci