AKB前田「時速80キロ以下で爆発するって!?」

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1ジャック
品川埠頭のとある空き倉庫。雑多に積まれた木箱に木製パレットはすっかり朽ち果てている。その上の事務室に明かりが灯されており、中央に置かれたテーブルを囲いながら乃木坂46のメンバーたちがテーブルの中心に置かれた箱と大きな図面に視線を置いていた。

「いよいよ決行のときね。」
「でも、いいのかな…。何かさ…。」
「ここまで来て何言ってるの?いい。このままじゃ私たちは一生AKBの噛ませ犬で終わっていくのよ。それが嫌だからここまでやったんじゃない!」
「そ、そうだけど…。でも…。」

「みんなで決めたよね。私たちは現状AKBの噛ませ犬。話題になったって所詮はAKBがいなきゃ何もできない集団とか言われている。そんなの嫌でしょ。私たちが天下を取るためにはこうするしかないの。」
桜井玲香が中心に立ちそう言うと全員が黙り込む。そしてしばらく静寂の間があった後だった。

「とにかくここまで来んだからやるしかないよ。みんなでこの計画を成功させてAKBを倒して私たちが本当のセンターを取ろう。」
生駒がそう言うと全員が頷いた。そして他のメンバーたちが立ち去り生駒だけが残る。

「さすが生駒ちゃん。センターだけあってまとまるわね。」
「でも、何もこんなことまでしなくても…。」
「こんなこと?握手会やイベントで言われたじゃない。所詮パフォーマンスじゃ勝てない。だったらこうでもして私たちの辛さを存分に味あわせてあげましょ。」

不安な表情を浮かべる生駒に対し、不敵な笑みを浮かべ壁に貼ってあるAKB48のポスターにダーツの矢を放つ生田絵梨花の姿があった。
2ジャック:2012/05/01(火) 20:59:22.84 ID:MPzG1QFU0
「はぁ〜。今日はみんなMV撮影かぁ。」

劇場にやってきた前田敦子は見渡しながら加入当初のことを思い出していた。今年のさいたまスーパーアリーナでのコンサート3日目で卒業を発表した。その前から相談をしていたが、最後は自分で決めろと秋元先生が言ってくれたからそう決めた。そしてその時期が近づいていた。

しかし、ここにきてメンバーたちと喧嘩をしてしまった。原因は前田自身がメンバーを思ってのことだった。しかし、それが自己中心的に見られてしまった。そこで謝っておけばいいものを意地になって反論して謝ることなくここまで来てしまった。

「おっ前田来ていたのか?」
劇場支配人の戸賀崎智信が声をかけた。
「えぇ。何だか懐かしくなっちゃって。」
「もうあれから6年か。あの時はまさかこうなるとは思わなかった。」
「何だかあっという間だった気がします。」
「最初に会った時はおどおどしてセンターなんか務まるかと思ったけどな。今じゃもう立派なアイドルだ。」
戸賀崎の一言に前田は少し照れ笑いを見せる。

「ところでいいのか?みんなとはあの件で仲違いしたままだろ。」
「えぇ。でも帰ってきたらちゃんと謝ります。」
「そうか。このまま卒業なんて出来ないからな。おっと。そろそろ打ち合わせの時間だ。」
「じゃあ私も。明日早朝からロケだし。」
「ならば一緒に行こう。」
前田と戸賀崎はそのままエレベーターで玄関口へ向かった。
3ジャック:2012/05/01(火) 21:01:27.76 ID:MPzG1QFU0
「それじゃあ前田。体に気を付けてな。」
「はい。じゃあ失礼します。」
ドン・キホーテ前で別れ、前に停車していたマイクロバスは戸賀崎が乗り込むと発進した。
前田は笑顔で発進したバスを見つめ、歩道を歩き始めた。
しかし、その時であった。

ドォン!

大きな爆発音と揺れを感じた。
前田は振り向くと戸賀崎が乗ったバスが赤い炎に包まれていた。

「戸賀崎さん!!」
前田は慌ててバスの方へ駆け寄る。しかしバスは炎を上げて動き続ける。
あまりの熱さに近づくことは出来ない。

「そんな・・・。」
前田は涙を浮かべ呆然と炎に包まれたバスを見ていた。
その時持っていたバッグからかすかな振動を感じた。
慌ててバッグからスマートフォンを取り出すと画面には「非通知設定」と表示された。
前田は恐る恐る通話ボタンをタッチする。

「もしもし・・・。」
「マエダアツコサン。イマノワタシノサクヒンハイカガデシタカ?」
電話の相手はコンピュータで加工された甲高い声であった。
「もしかしてあなたなの?どうして!?何でこんなことするの?」
「ヨイシツモンデスガ、イマハコタエラレマセン。
ソレヨリモダイジナハナシガアリマス。」
「何?」
「イイデスカ。イチドシカイイマセンカラネ。
ジョウダンジャナイコトハスデニショウメイズミデス。
シッカリキカナイトアナタノナカマガトガサキサンミタイニナリマスヨ。」
「えっどういうこと?」
前田の脳裏に大きな不安が過ぎったのであった。
4ジャック:2012/05/01(火) 21:14:47.92 ID:MPzG1QFU0
「ソレデハマエダサンヨロシイデスカ?」
「分かった。」
前田はバッグからスケジュール帳を取り出して地面に置いた。

「ジツハモウヒトツバクダンヲシカケマシタ。
コノバクダンハサキホドノモノヨリモカナリオオキイモノデス。
バクハツスレバヒャクメートルノモノハスベテヤキツクサレルデショウ。」
「それよりもどこに仕掛けたのか教えて!」
「ワカリマシタ。バクダンハアキハバラカンコウノバスニツケマシタ。
バスノナンバーハAK-48デス。
ナオ、コノバクダンハジソク80キロヲコエルトサドウシマス。
ソシテソレイカニゲンソクスルトバクハツスルシクミニナッテイマス。
ソシテ、バスカラダレカガオリヨウトスレバモンドウムヨウでバクダンヲバクハツサセマス。
イヤナラオシエテアゲテクダサイ。ケイサツヲタヨロウトハカンガエナイデクダサイ。
デハ、オイソギクダサイ。」

そう言って電話は切れた。前田は必死に書いたメモを見て駆け出した。
そこへレッスンのためにやってきた近野莉菜が真新しいトヨタパッソに乗ってやってきた。

「ちかりなちゃん!」
「え?前田さん?」
「ねぇ、確かメンバーたちの見送りに行ったんだよね?」
「えぇ。きたりえを送っていきましたけど・・・。」
「それでバスって秋葉原観光のバスだった?」
「そうです。そうそう、確か出発前に撮った写メありますよ。
ぐぐたすに載せようと思って。」

近野はスマートフォンを取り出してその画像を前田に見せた。
秋葉原観光と書かれていて窓とライトの間にAK-48の車体番号があった。
不安は的中した。みんなの乗ったバスに爆弾が仕掛けられている。

「ちかりなちゃん。ごめん!車借りるね。」
「え?」
前田は近野のパッソに乗り込み、急発進させた。
近野は状況を飲み込めないままただ呆然と立ち尽くしていた。
5ジャック:2012/05/01(火) 21:15:59.53 ID:MPzG1QFU0
「第一ミッションクリア〜。」
高山一実が笑顔で椅子から立ち上がり全員が拍手をする。

「でもまだまだこれからだよ。」
「前田どうするんだろ?無視しちゃうかな〜?」
「追いかけて手も足も出ずだったらウケるよね。」
「そうなったらもうAKBもオシマイじゃん。ね、生駒ちゃん。」
「そ、そうだね。で、でもまだ始まったばかりだから油断しないで。」

生駒は生田に視線を向ける。それに気づいた生田が生駒のもとへ歩み寄る。

「あのさ。不安だからっていちいち私にサイン出さないでよ。」
「ご、ごめん・・・。」
「いちいち不安に思わないでよ。計画は順調なんだし万が一のことだって考えてるから。」
「でもまさか戸賀崎さんを巻き込まなくても・・・。」
「あぁでもしなきゃ意味ないでしょ。
あれだけでもAKBに相当のダメージを与えることができたしね。ウフフ。」
「い、生ちゃん・・・。」
不敵な笑みを浮かべる生田に生駒は恐怖心を感じていた。どうしてだろう。
出会った時はもっと笑顔が可愛くて癒されたのに。どうしてこうなってしまったんだろう。
生駒はそればかりが頭に浮かんだ。

生田は椅子に座るとスマートフォンが鳴ったのに気づく。
生田はスマートフォンを右手にもち、通話をタッチする。

「もしもし。はい。お疲れさまです。はい、計画は順調です。
第1ミッションはクリアしました。えぇ。お任せ下さい。では。」
通話を切り、机にスマートフォンを置いた生田は右側の壁に貼られた前田のポスターを睨みつけた。

「さぁ楽しませてもらおうかしら・・・。」
6ジャック:2012/05/01(火) 21:28:52.40 ID:MPzG1QFU0
その頃バスは都内スタジオを抜けて東都高速台場線の品川ランプに差し掛かっていた。
これから次の新曲のミュージックビデオの為にロサンゼルスへ向かう。
バスは成田国際空港へ向けて走る。

「いや〜今回のMVマジ気合入ってない?」
「だって監督があのティム・バートンでしょ。凄すぎるよ。」
「まさかAKBでハリウッド進出なんて夢にも思わなかったよね。」

メンバーたちはそれぞれ話をして車内は賑やかであった。
これは全く普段と変わらない光景である。

「ねぇたかみな元気ないじゃん。」
「えっ?そんなことないよ。」
高橋みなみの表情が曇っているように見えた峯岸みなみが声をかける。
峯岸は結成当初からのメンバーであり同じユニットも組んでいる。
高橋の多少の変化やその要因は何となくだが分かっていた。

「まだあっちゃんのこと気にしてるの?」
「そうじゃないよ。」
「嘘。たかみないつも嘘をつくと分かるからさ。やっぱりあのこと気にしてるんでしょ?
まぁ確かにあれは私も頭にきたけどでもあっちゃんはあっちゃんなりに考えがあったんじゃないかな?」
「そうかな?」
「全く素直じゃないなぁ。ちゃんと謝るんだよ。」
峯岸がそう言うと高橋はムスッとしたまま窓の光景を眺めていた。

「あれ?何で止まったの?」
「何か前の方で事故があったみたいですね。
余裕があるので飛行機の時間には間に合うとは思うのですが・・・。」
運転手がそう言うと全員が深いため息をつく。
しかし、その後大きな悲劇が待ち受けているとはまだ誰も知る由がなかった。
7名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/01(火) 21:52:07.49 ID:j2vT3mn+0
糞スレと思ったら小説スレだった
8ジャック:2012/05/01(火) 22:31:37.00 ID:MPzG1QFU0
「ちょっとどいて!道を開けてよ!」
品川を爆走する前田。前田が走る度に大きなクラクションの音が周囲に鳴り響く。
前田もクラクションを鳴らして強引に猛スピードで車を走らせる。
もはやアドレナリンは最高潮に達している。全ては仲間を救うため。
それだけしか頭になかった。

「品川ランプ!ここからいつも向かっているはず。」
前田は成田へ行く際はこの道を使うことを知っていた。
AKB関連の仕事で成田へ行く時は必ずこのルートで行くからだ。
前田は品川ランプから東都高速に入った。

まだそんなに遠くは走っていない。何とか追いつかないと。
80キロを出されてしまえば深刻なことになってしまう。何とか防がないと。
それだけしか頭に浮かんでいなかった。

「え?渋滞?ウソでしょ。」
事故により道はかなりの渋滞が発生している。
抜けるにはどうすればいいのか。そう考えていると東都高速のパトロールカーがサイレンを鳴らしながら側道を駆け抜けていく。
前田はここを使おうと強引に側道に入ってパトロールカーの後を追う。

そして、事故現場であろうパトカーや救急車、レスキュー車が止まっているところに到着する。
前田は車から降りて周囲を見渡す。
そして、100メートルほど前方に秋葉原観光バスと書かれた三菱エアロクィーンを見つけた。
後方には『AK-48』の番号もある。

前田はそのまま渋滞で停車する車両を分けてバスの方へ駆け寄る。
しかし、車は徐々に動き始めていた。クラクションが鳴り響く中でようやくバスの前までやってきたがバスはどんどん加速していく。
前田は持てる力を出してバスを追った。
9ジャック:2012/05/01(火) 22:33:33.00 ID:MPzG1QFU0
「止めて!バスを止めて!」
前田は叫びながらバスのドアを叩く。

「ちょっと!あれ前田さんじゃないですか?」
指原莉乃がそう言うと全員が左側を見る。そこには走りながらバスのドアを叩き続ける前田の姿があった。

「バスに爆弾が仕掛けられているの!加速したら爆発するわ!お願い止めて!」
前田は叫ぶ。だが、走行音で運転手やメンバーには届かない。

「ど、どうしますか?」
運転手が尋ねる。
「ここで止めたら危ないからとにかく近くのサービスエリアまで急いでください。」
「分かりました。」
高橋が運転手にそう伝えるとバスはどんどん加速していく。
そして段々離されていった。

「どうしよう・・・。」
前田はとにかく前を走る車に止まるように手を振るもバスは停車してくれない。
前田はそれでも諦めない。とにかくバスを止めないといけない。
その為には見栄も恥も関係なかった。

そして前田の前に一台のレクサスIS Cが停車する。
乗っていたのは偶然にも映画で共演して以来親交のある大泉洋だった。

「おいおい前田のあっちゃんよ。こんなとこで何やってんの?」
「大泉さん!丁度よかった。お願い。あのバスを追って!!早く!」
前田が大声で叫ぶと大泉は戸惑いながらも車を発進させる。
とにかくバスが80キロを出さなければ。前田はただただそれを願うばかりだった。
10名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/01(火) 22:34:16.12 ID:foxj5Qko0

今までのあらすじ3行で頼む
11ジャック:2012/05/01(火) 22:35:30.05 ID:MPzG1QFU0
芝浦付近で渋滞も緩和され、バスはどんどんスピードを上げていく。
そして時速は80キロをオーバーし、
車体の下の前輪サスペンション付近に設置された爆弾の起爆スイッチが作動してしまった。

「はぁようやく渋滞から抜け出したね。」
柏木由紀が疲れた様子で首を左右に曲げる。隣にいる渡辺麻友もそれに頷く。
「ホント渋滞ってイヤ。早く空港に着かないかなぁ〜。」
渡辺はそう言うとポータブルDVDプレーヤーを作動させた。

「ねぇねぇ時間もあるしさ。カラオケ大会でもやらない?」
「えー?疲れている人がいるんだしそれはマズいんじゃないの?」
「どうせ寝ちゃってる子は寝るからさ。楽しもうよ。」
宮澤佐江は笑顔で運転席の方向へ向かう。カラオケのマイク等の準備のためだ。

「そういえば何であっちゃん。あんな必死にバスを追いかけてきたんだろうね。」
峯岸が高橋に尋ねる。
「きっとさ。あのことを謝ろうと思ったんだよ。あっちゃんなりのサプライズだったりして。」
後ろの座席に座っていた小嶋陽菜が両手でシートの上部を持ち笑顔でそう言った。

「もういいよ。あっちゃんは。」
高橋は再びムスっとした。その時北原里英が叫ぶ。

「前田さんが追っかけてきてます!」
その言葉を聞いた全員が左側の窓に集まる。
そして全員がシルバーのレクサスIS Cに視線を送る。
12名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/01(火) 22:40:09.65 ID:4qGxEJ/vO
柏木「運転手さん!あっちゃんが追いかけてきてるから、ちょっと横に止めて!」
運転手「承知しました」
(キキーッ)

13ジャック:2012/05/01(火) 22:43:44.76 ID:MPzG1QFU0
「大泉さん!バス何キロぐらい出てますか?」
前田が大声で大泉に尋ねる。
「いやぁ今俺が100キロだから90は出ているだろ?」
「そ、そんな・・・。」
「それよりも何でこのバスにこだわるんだよ。理由を教えないさいよ。
ただいきなり追えだけじゃ戸惑うじゃん。」
「このバスに爆弾が仕掛けられているんです。もう作動してるはず!
80キロに下げたら爆発します!何とかしてバスに乗らないと。
大泉さん!とにかく早くバスの扉についてください!」

「はぁ?自分で何言ってるか分かってんの?」
「いいから早くしてください!ここで爆発したら死にますよ!」
前田が声を荒げると大泉はシュンとして車をバスの入口前に近づける。

「バスの扉を開けてください!」
前田は大声で叫ぶも運転手の耳には届いていないようだ。
運転手は何を言っているのか状況を理解してないようだ。

「大泉さん前へ付けてください!早く!」
前田はそう言うと大泉はスピードを上げてバスの前につく。
そして前田は車にあった色紙とペンを持って『バスに爆弾が仕掛けられている』と大きく書いた。

「あぁ!お前ソレは・・・!」
大泉が叫ぶが前田の耳には届いていない。
そして、前田は運転手に見えるようにバスの目の前にその色紙を見せた。

「大泉さん。右車線に入って運転席の窓の前へつけてください。」
「あ、あぁ・・・。」
前田が支持すると大泉は車を右車線に入れて減速した。
そして運転席の前につけ、運転手が窓を開けた。
14ジャック:2012/05/01(火) 22:45:00.49 ID:MPzG1QFU0
ば、バスに爆弾って本当ですかぁ!?」
「本当です。お願いです。80キロ以下に下げないでください。爆発します!
そして、今から私がバスに乗り移りますので、扉を開けてください!」
「わ、分かりましたァ!」

運転手はそう言うと開閉スイッチの「開」の方を作動させ、
スライド式の扉が開いた。突然走行中に扉が開いたことでメンバーは戸惑った。

「ちょっと何?」
「え?何でこの状態でドアが開くの?」
「マジ意味分かんないんだけど・・・。」

そして、前田の乗ったレクサスIS Cは前方で車線変更をしてドアの前に現れたのであった。
15ジャック:2012/05/01(火) 22:48:50.32 ID:MPzG1QFU0
「大泉さん。席変わってください。」
「おい!まさか冗談だろ?死ぬつもりか?」
前田は、運転席からバスに飛び移るつもりだ。
それを知った大泉はただ青ざめていた。冗談じゃない。無謀すぎる。
席は譲らないようにしようと決めていた。

「早くどいてください!みんなが死んじゃうんです!」
前田が大声で叫ぶと大泉は指示に従うしかなかった。
前田は運転席に座るとハンドルを握り、徐々にバスの方へ右側に寄せていく。

「大泉さん。ありがとうございました。あとハンドルとアクセルお願いします。」
「おいやっぱやめろ。危険すぎるぞ。おい前田、前田、まえだああああああああああああああ!!!!!!!」

大泉が叫んだ瞬間、前田は一気に飛び上がり、
バスの扉にある手すりを掴んだ。
靴が擦れてしまっているが前田は持てる力を出して何とかバスに乗り込むことに成功した。
ただ、乗り移った瞬間足を打って打撲し、その部分から少し血が出ていたが痛みはそれほど感じなかった。
それ以前に自分はやらなきゃいけないことがある。その思いだけだ。


「おい、本当にやりやがったよ・・・。」
大泉は驚きを隠せないままハンドルを握っていた。しかし、その時だった。

「うわあああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
大泉の目の前に見えたのは中央分離帯であった。
慌てて急ブレーキを掛けるが時すでに遅し。
大泉のレクサスIS Cはそのまま設置されていたクッションドラムに衝突し、
中に入っていた水がしぶきを上げて吹き出した。

「あぁ・・・。買ったばっかりだったのに・・・。」
びしょ濡れになった大泉はただ呆然とシートに座っているだけだった。
16ジャック:2012/05/01(火) 22:50:11.51 ID:MPzG1QFU0
とりあえず今日はここまでで続きはまた明日。
17名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/02(水) 00:35:30.68 ID:zqr7nQ9P0
なんか楽しみにしてるよ?
18名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/02(水) 00:46:54.25 ID:wAJ73JGL0
すぐに携帯でバスの誰かに連絡すれば良かったのにね
19名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/02(水) 00:47:49.86 ID:4HLkXcTkO
スピードか?
20名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/02(水) 00:49:26.07 ID:aHWtO1oVO
SPECのAKBver書いてた人か
21☆AKB守り隊☆ ◆R3UEVA8/x. :2012/05/02(水) 00:53:40.98 ID:TFpwKLGv0
やべえな面白いぞ
引っ張るタイミングが憎いねー
あと、ジャックさんは
なりすまし防止の為にトリップ付けた方が良いと思われ
現に変なのあったじゃん→>>12
22名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/02(水) 00:55:29.54 ID:Rc7A9bajO
中々面白いね
ワガママゆうと犯人の音声カタカナばかりでちょっと読みにくかったw
悪い奴ってゆうのを表現したいのはわかるんだけどね
23名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/02(水) 01:01:46.97 ID:0NJnc3KY0
まとめんばーに載ったら読むわ
24☆AKB守り隊☆ ◆R3UEVA8/x. :2012/05/02(水) 02:18:54.13 ID:TFpwKLGv0
寝る前あげ
25名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/02(水) 02:20:20.30 ID:tnRU6pDuO
顔がか?
26☆AKB守り隊☆ ◆R3UEVA8/x. :2012/05/02(水) 07:41:49.53 ID:TFpwKLGv0
さて仕事仕事っと
27名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/02(水) 07:42:21.93 ID:WXSA79hCO
ほしゅ
28名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/02(水) 14:51:53.70 ID:m/GdUCuY0
29名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/02(水) 17:49:43.32 ID:aHWtO1oVO
30☆AKB守り隊☆ ◆R3UEVA8/x. :2012/05/02(水) 18:46:20.59 ID:TFpwKLGv0
まだか
31名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/02(水) 20:27:01.95 ID:WXSA79hCO
ほしゅひゅうま
32ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/02(水) 21:34:16.56 ID:XspDSRh60
こんばんは。大変お待たせしました。保守してくれてありがとうございます。
少ししか出来ませんが明日から連休なのでそれまでにはと思ってます。
33ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/02(水) 21:51:49.05 ID:XspDSRh60
「ちょっと!あっちゃん何考えてるの?」
「別にあのことを謝りたいなら後でいいじゃない!」
全員が驚いた様子で前田を問い詰める。無理もない。
突然あのような形でバスに乗り込んだのだから。

でも、言わなければいけない。

「みんな!お願い。黙って聞いて!」
前田が叫ぶも誰もが動揺しているのかざわざわしている。
そして、高橋が座席から立ち上がる。

「みんな!あっちゃんの話を聞こう!」
高橋がそう言うと全員が話すのをやめた。

そして静かになった瞬間に前田は深呼吸をして話し始める。

「みんな、お願い。真面目に聞いてね。実は、このバスに爆弾が仕掛けられているの。」
前田がそう言った瞬間全員がざわつき始めた。

「ば、爆弾!」
「そ、そんな!」
「ウソでしょ?ねぇ何かのドッキリじゃないの?」

「嘘じゃない。現に犯人は戸賀崎さんの乗ったバスを爆破させた。
犯人は本気よ。
そして、犯人はこのバスを時速80キロ以下にしたら爆発させる仕組みになっていると言ったわ。
もはや作動してしまっているのよ。」

前田の一言でバスの雰囲気は最悪な状況に包まれた。
絶望を感じて泣いてしまったり未だに事実を受け入れられずに
呆然としているメンバーもいる。

前田はその様子を見て涙をこらえるのが必死だった。
34ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/02(水) 22:00:06.66 ID:XspDSRh60
「おい!こんなとこで何やってんだバカヤロー!」
偶然通りかかっていた警視庁捜査一課特殊班捜査一係係長である木島丈一郎が
救急車に乗っていた大泉に事情を聞いていた。

「いや、あのですね刑事さん。信じてもらえないかもしれませんけどね・・・。」
「うるせーな!言いたいことははっきり言えバーロー。
こっちゃ秋葉原の爆破事件の捜査で忙しいんだよ。
AKBの支配人が犠牲になってるしな!」

「それです!実はメンバーの前田敦子が言ってました。
何かメンバーの乗ったバスに爆弾が仕掛けられていて80キロ以下にしたら爆破するとかなんとか・・・。」

「おい!それ本当なんだろーな?」
木島が大泉に顔を近づけて睨む。
「ホ、ホントですよ。てか顔近いですって!」
大泉が泣きそうな表情を見せると木島は黙って救急車から降りた。

「おい浅尾!本部に連絡。爆弾事件終わってねーぞ。
犯人のヤロー今度はもっとデカイ花火打ち上げるつもりだぜ。」
木島は部下の浅尾敬太にそう言った。
「え?何か確証あるんですか?」
「勘だよカン!分かったらさっさと連絡しろ!
終わったら俺たちはバス追うぞ!おい!どんなバスだ!?」
木島は大泉の方へ駆け寄って尋ねる。

「えーと秋葉原観光バスって書かれていてAK-48って書かれていました。」
「うおっしゃ!お前はゆっくり病院で休んでな!」
木島はそう言うと救急車のハッチを閉めた。
そして、停車してあったスバル・レガシィツーリングワゴンの助手席に乗り込むと
そのままサイレンを鳴らして走り出した。
35ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/02(水) 22:24:26.68 ID:XspDSRh60
「ま、前田の奴乗り込んだみたい。」
白石麻衣が報告する。

「え〜。80キロ以上出してるバスに?」
「まさかこうなるなんて・・・。」
「どうするどうする?」
メンバー内にも動揺が見えた。
前田が見捨ててメンバーが爆死し前田が叩かれるのを期待していたからだ。

「生ちゃんどうしよう。」
生駒がオロオロしながら生田のところへ駆け寄る。

「いちいちオドオドしなくていい。こんなことも計算済みだから。」
「じゃあどうするの?」

「コレ。マスコミにリークしちゃって。」
「え!でもそんなことしたら・・・。」
「大丈夫。マスコミはヘリで空撮する。映像は世界中に配信されるわ。
そんな中で指示に背く行為ができる?
現にこのリモコンのこのボタンを押せばあのバスは木っ端微塵よ。
それに下手に遠ざければ何をするかわかんないでしょ。
勝手に降ろしてしまうとか。そうなれば計画は全部台無し。
そうならない為にもリークすればいいの。」
「さすが生ちゃん。考えてること違うよね。」
斉藤優里が笑顔でシュークリームを食べながら言う。

生田は余裕の表情であった。この計画に手抜かりはないと確信しているからだ。
「じゃあコレ。盛大に送っておいてね。」
「うん、分かった。」
生田から渡された紙を手にした斉藤は白石に渡してそれをマスコミ各社に送るのであった。
36ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/02(水) 23:33:27.32 ID:XspDSRh60
「ウソ、嘘だよね。戸賀崎さんが死んだなんて・・・。」
峯岸は前田の言った戸賀崎のことを未だに受け入れられずにいた。

「みぃちゃん。コレ・・・。」
小嶋がスマートフォンを見せた。
それは戸賀崎が巻き込まれた爆破事件のニュースの映像であった。

全員がそれを見てこれは事実なのだと確信した。

「何で犯人は前田さんのところへ電話をしたんですかね?」
指原が尋ねる。
「分からないけど犯人は私たちを利用して何かをしたいのかもしれないし、
私たちを恨んでやっているのかもしれない。」
「そんな。私たち関係ないじゃん。私たちが一体何をしたって言うの?」
板野友美が不満そうな表情で言う。全員が犯人への怒りが募る。
だが、同時に置かれている立場も考えるとそちらの不安が大きい。
誰もが不安と恐怖で怯えるなかでさらに最悪な事態が発生した。

「う、うぐぅ・・・。」
前田は運転手の異変に気づいた。
運転席へ向かうと胸を押さえて苦しむ運転手の姿があった。

「大変!運転手さんが胸を押さえてる!!」
「だ、大丈夫です・・・。く、薬が・・・。」
「ダメです。あぁどうしよう、どうしよう。」
さすがの前田もオロオロしてしまう。こんなことは想定外だ。
このまま運転手に何かがあってバスが減速してしまえば爆発してしまう。
前田は自分でハンドルを握るしかないと思ったその時、大島優子が駆け寄ってきた。

「私が代わる。」
「えっ?」
「早く運転手さんをどかして!」
大島がそう言うと前田は運転手を運転席から離した。
そして、大島が運転席に座り、右足でアクセルを踏み、ハンドルを握った。
37名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/02(水) 23:46:45.03 ID:m/GdUCuY0
ええでええで
38ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/03(木) 00:40:58.51 ID:OjEUxMil0
「とにかく運転手さんを寝かせて。」
前田がそう言うと柏木たちが前の座席に運転手を寝かせ、薬を取り出す。
そして、運転手は薬を飲んで落ち着かせた。

「ごめんね。」
前田が大島に謝る。
「何言ってるの。このままだったら死ぬんだよ。
絶対死んでたまるかって思えばこんなこと楽勝だよ。
それに悪いのは犯人であっちゃんじゃないじゃん。」
「そ、そうだよね。」
前田は苦笑いをして何とか策を練っていた。

「前田さん!」
声を上げたのはSKE48の松井玲奈であった。
前田は玲奈のもとへ駆け寄ると後方の窓から無数のヘリコプターが飛び交う様子が見える。
見るからにマスコミのヘリであった。
そして後ろから白バイとパトカーの姿も見えた。

何故?警察には通報していない。
それなのに白バイとパトカーがどんどんバスの周囲を囲う。

「どうしよう・・・。」
前田は焦った。警察に知られてしまいバスが爆破されるのではないか。
せっかくここまで来たのにどうしようか。不安ばかりが募った。その時。

「おい!前田敦子!窓を開けろ!」
大きなマイクで叫ぶ木島の姿があった。
前田は驚きながらもバスの窓を開けるのであった。
39☆AKB守り隊☆ ◆R3UEVA8/x. :2012/05/03(木) 00:44:51.68 ID:gL0VLvG50
この緊張感ええで
40名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/03(木) 00:57:12.45 ID:MiqwjpaNO
面白い
41名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/03(木) 00:59:19.66 ID:h+x76LKI0
いいねいいね!
42ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/03(木) 01:26:56.07 ID:OjEUxMil0
「あなたは誰ですか?刑事さん?」
前田が尋ねる。
「俺か?俺は警視庁の木島だ!おい爆弾が仕掛けてあるのか?」
「恐らく。」
「恐らくだと!?それじゃいたずらかもしれねぇじゃねぇか?」
「絶対仕掛けてあります!多分車体の下とかに!」
前田が声を荒げる。すると運転手が震えながら右手で下を指した。

「こ、このハッチを開ければ車体の下が・・・み、見えます・・・。」
「これですか?」

前田はハッチを開けると、下を覗き込んだ。
排気ガスの匂い等で咳き込むが、とにかく爆弾を探した。
そして、前の方を見るとスピードを表す数字が表示されている箱と
赤いランプが点滅している箱があった。間違いない。あれが爆弾だ。
かなり大きいように見えた。

前田は起き上がり、ハッチを閉めると窓を開けて木島を呼ぶ。
「木島さん!爆弾は右の前輪の下の方にあります!
センサーがあってスピードを落とせば爆破するようになってます!」
「分かった!」

「それと運転手さんが発作を起こしてしまい、
今大島優子ちゃんが代わりに運転しています!」
「な、何だとぉ!」
木島は驚愕した。前を見たら確かに運転しているのは大島だ。木島は頭を抱える他なかった。

「おいどこか未開通の道路ねぇか?」
木島は浅尾に尋ねる。
「あります!東都高速48号線です。
羽田へ向かうように作られている路線で
この先の臨海ジャンクションから入れます。」

「よぉし!すぐに進入許可取れ!
あんなもんこれ以上一般道を走らせるわけにはいかねぇ!」
木島はどうにか未開通の道路へ向かわせるように模索した。
43ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/03(木) 01:27:50.71 ID:OjEUxMil0
時間も時間なんでこの辺で。おやすみなさい。
44名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/03(木) 01:28:29.04 ID:CnbizcU00
終了
45名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/03(木) 01:28:42.52 ID:h+x76LKI0
続き期待
46名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/03(木) 01:31:24.36 ID:Gk2+EaQ+0
TNI/P5TIQU先生の新作キター
47名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/03(木) 06:32:58.47 ID:h+x76LKI0
オハ保守
48☆AKB守り隊☆ ◆R3UEVA8/x. :2012/05/03(木) 09:22:24.79 ID:gL0VLvG50
まさかBINGOの時間帯に更新するとは
49ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/03(木) 11:30:40.95 ID:OjEUxMil0
バスは臨海ジャンクションに差し掛かる。
まだ未開通だが事が事だけに特別に道を開けた。
しかし、ここで大きな難問があった。

ジャンクションとあって急なカーブがあるのだ。
しかし、バスは80キロ減速をしたら爆破する仕掛けになっている。

「おいヤベーぞ!あのスピードでカーブに差し掛かったら横転しちまうじゃねぇか!」
木島は頭を抱える。ジャンクションで48号線に入るには大きく下り、
右に急なカーブを通らなければならない。
それをあの速度のままでは不可能だ。

しかし、今から引き返すところで一般車両を巻き込んでしまえば一大事だ。
封鎖するのも時間がかかる。もうこれでいくしかないと思った。

「おい、バスに寄せろ!」
木島は浅尾に指示を出してレガシィはゆっくりバスに近寄る。

「おい前田!」
マイクを持った木島が前田を呼び出す。

「何ですか?」
「これから建設中の道路に誘導する!だがな!ひとつ問題がある!」
「えっ?」
「ジャンクションに急な右カーブがある!
合流するにはそこを通るしかない!どうする?」

前田も予期せぬ事態に戸惑う。
しかし、このまま走ったところでいずれガソリンは尽きてしまうし
一般車両を巻き込んでしまう。

こうなったら一か八かの賭けに出るしかないと思った。

「みんな・・・。お願い、聞いて。」
前田は神妙な面持ちでマイクを持ち、全員の顔を見た。
50ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/03(木) 11:32:03.31 ID:OjEUxMil0
「これからバスを建設中の高速道路に入れます。
でも、ジャンクションに大きな右カーブがあってこのスピードのままだけど
突入します。」

その言葉を聞いた瞬間車内はざわつき始めた。無理もない。
時速80キロ以上を維持したまま右カーブを曲がる。
そうなれば横転する。これはどのメンバーも予測できる事だ。

「そんな無謀すぎるよ!」
「もし失敗したら横転するどころかバスも地上に落ちて大惨事になるんじゃないの!」
「このまま走れないの!?」
ほとんどが声を荒げている。確かに無謀だ。
でも前田はこの方法しかないと思った。
ここを乗り越えられれば必ず助かる方法が見つかるはず。
何故か前田には根拠のない自信があった。

「とにかくみんな左側の座席に移って!」
前田は叫ぶが誰一人動かない。未だに疑心難儀になっている。
その間もジャンクションは近づいている。すると高橋が立ち上がった。

「みんないろいろ不安だと思うけどここはあっちゃんを信じよう!」
高橋が力強く言うと、右側にいたメンバーたちが左側の座席に寄った。
「ありがとう。たかみな・・・。」
「お礼は成功してから言って。それと別にあっちゃんの為じゃない。
みんなの為だから。」
高橋はそう言うと座席を掴んだ。前田はそれでも嬉しかった。

「あっちゃん!見えてきたよ。」
大島が看板を指した。前田は両手でハンドルを掴む。
「さぁいよいよね。」

バスは臨海ジャンクションに差し掛かった。
そして、勝負の右カーブに猛スピードで突入した。
51名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/03(木) 12:13:28.21 ID:r0N6ZhlV0
頑張れ。
52名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/03(木) 12:14:50.94 ID:KHA0khwP0
読みづらいからセリフは
前田「」とかにしておくれ
53名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/03(木) 12:17:07.54 ID:CnbizcU00






終了







54名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/03(木) 12:41:06.58 ID:r0N6ZhlV0
>>52
むしろそっちのほうが嫌だ。
55名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/03(木) 12:42:43.41 ID:ApNq9l2a0
>>1




いつも思うんだが



こーゆー基地外文章を書く

ID:MPzG1QFU0 ってどういう生活してんだろうな?w










56名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/03(木) 12:43:16.97 ID:ApNq9l2a0



妄想サロン板に
移転しろよカス


57名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/03(木) 12:45:42.83 ID:r0N6ZhlV0
嫌なら読むな。汚さないでくれ。
58名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/03(木) 15:32:32.57 ID:jZQLOWdL0
59☆AKB守り隊☆ ◆R3UEVA8/x. :2012/05/03(木) 16:51:35.37 ID:gL0VLvG50
気にしなくていいっすよジャックさん
60ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/03(木) 19:21:25.47 ID:Adox4PRs0
「うわっ!」
予想通りこのスピードでいきなり右にハンドルを切ったが故に
ハンドルは反動で左へいこうとする。
そして、左のタイヤが浮き、車体は右へ傾く。そして、車内は悲鳴に包まれる。

ガリガリガリガリガリ・・・。

傾いたことで右の車体が防音壁に擦りつけられる。
物凄い火花を散らしながらバスは下っていく。
そして、真新しい道路が見えてきた。

大島と前田は少しずつハンドルを戻していき、
浮いていた左のタイヤが再び道路につく。
その音を聞いたとき車内は歓喜に包まれた。

「やった!」
「うえ〜ん!助かったよぉ〜。」
車内ではすすり泣く声等が飛び交う。だが、誰もが笑顔であった。
前田はその様子を見て自分の判断は間違っていなかった。そう確信した。

「大丈夫?」
前田は大島に尋ねる。
「平気。やっぱずっとセンター張ってきただけあって肝据わってるなぁ。」
「そんなことないよ。実は怖かったし自信なかったし・・・。」

「おい。私の知ってる前田敦子はそんな弱音吐いてる奴じゃない。
批判の矢面に立ちながらも常に自信を持ってセンターで輝くのが前田敦子じゃないの?
だったら最後まで引っ張ってよ。
みんなを救う為にあんな無茶をしてこのバスに乗ったんでしょ?
こんな爆弾抱えた暴走バスに。」

大島の一言で前田は今までの自分を振り返った。
そして、バスに乗っているメンバーの顔を見渡す。

そして、改めて何とかしてみんなをこのバスから救い出そうと心に決めた。

61ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/03(木) 19:22:59.11 ID:Adox4PRs0
「ちょっと・・・。警察いるよ!」
「どうするの?」

乃木坂メンバーは計画外に大きく戸惑っている。
だが、生田の表情にはまだ余裕が残っている様子だ。

「どうしよう。このままじゃ失敗するよ。」
生駒は今にも泣き出してしまいそうな悲しげな表情をして生田に駆け寄る。
「もうこんなことぐらいで何ビビってるの?計画は思った以上に進んでる。」
生田は笑みを浮かべてテレビの映像を見る。

「ねぇ、こんな未完成の道路に入ると警察は何をすると思う?」
「えっ?」
生田の質問に生駒は言葉が詰まる。

「もう。しっかりしてよ。普通なら乗ってる人たちを移させようとするでしょ?
どこまで警察が情報を把握しているか知らないけど前田が喋った様子はないし。」
「つまり、そうすれば違反でバスを爆破できるってわけね。」
近くに座っていた橋本奈々未が言う。

「でも、マスコミのヘリも飛んでいるしそんなことするのかな?」
「まぁどっちにしてもバスはいずれ爆発よ。さぁどうするのかしら前田さん。」

生田が笑みを浮かべてテレビを見る。
その姿を見て生駒は悲しげな表情を浮かべる。

一体どうしてこうなってしまったのか?最初はみんなで団結して必死で踊った。
それなのにあのときから変わってしまった。

そして、いつの間にか夢を追う集団から夢を力で奪うテロリストと変わらない集団になっている。

メンバーたちも生田に操られるがままに他人の不幸を笑っている。

これが果たしていいことなのか?これで頂点に立つのが正しいのか?
生駒は心の中で葛藤した。
62名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/03(木) 21:56:40.07 ID:jZQLOWdL0
ほす
63名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/03(木) 22:15:36.05 ID:MiqwjpaNO
64名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/03(木) 22:42:03.16 ID:iKYlOcDz0
一瞬スレタイがコナンの声で脳内再生された
65ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/04(金) 00:09:44.49 ID:WraQn9Wj0
「何あれ?」
小嶋が指す方向を見ると大型トラックが左側車線を走ってきている。そして、荷台には数人のSIT隊員と木島がいた。そして木島が合図を出すと大島が開閉スイッチを押してバスの扉を開ける。

「おい前田!運転手をはじめ乗客をバスから降ろすぞ!」
木島がそう言うと前田は驚く。
「無理です。一人でも降ろしたら爆発します!」
「そんなこといったってどこから見てるんだそいつは!」
「分かりません!私だってみんなを降ろしたいです!でも、犯人はどこかで見ているはずです。下手なことをすれば絶対爆破します。」

「どうしよう・・・。」
前田は運転手を見る。このままだと命に関わるかもしれない。何とか運転手だけは降ろしたい。しかし、犯人と交渉するもどうしていいのか分からない。

「そんなん犯人の電話に直接掛けたらええやないですか?」
そう言ったのは選抜最年少のNMB48の城恵理子であった。前田はその言葉を耳にするとポケットに入れたスマートフォンを取り出す。乗り移る際に傷がついてしまったが幸いまだ使える。

「犯人に交渉してみよう。何とかなるかも。」
そう言うと前田はリダイヤルのボタンをタッチした。
66ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/04(金) 00:10:28.69 ID:WraQn9Wj0
「ゲッ!前田から電話だ!」
モニターの前でアイスを食べていた高山が叫ぶ。
そして全員が高山のいるデスクの前に集まる。

「一体何の用かな?」
「爆弾解除して〜って泣きついてきたりして。」
「それだったらマジウケるよね。」
「で、どうする?」

「いいわ。繋いで。」
生田がそう指示を出した。それを聞いたメンバーは皆驚いた。

「いいの?」
「とりあえず話を聞きましょう。何か面白いことになるかもしれないじゃない。」
生田がそう言うと高山は通話ボタンにカーソルを合わせた。

「みんな。どんな泣き言があっても笑ったりしないように。
下手に盗聴でもされてバレてしまうことだってあるから。」
生田がそう言うと誰もが黙り込む。そして高山はマウスを持ち、
左ボタンをダブルクリックした。

「もしもし・・・。」
前田の声がスピーカーを通じて響く。
67ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/04(金) 00:18:06.03 ID:WraQn9Wj0
「マエダサン。イッタイナンデスカ?」
「実は運転手さんが持病を悪化させたの。早く処置しなければ命に関わるの。
だからお願い。運転手だけでも降ろして欲しい。」

「ソレハヤクソクトチガイマス。デキマセン。」

「もう今も苦しそうにしている。それに目的は私たちでしょ?
運転手さんは関係ないじゃない。そんなことに巻き込みたくない。
それに、あなただって人の子でしょ。苦しんでいる人を見て笑えるの?」

前田が強い口調で言うと犯人はしばらく黙り込んでしまった。
前田は犯人に強気で行こうと思った。逆上して爆破スイッチを押すかもしれない。
でも、このまま黙ったまま死んでしまうのはいけない。どうせ死ぬなら少しでも状況を打開せねば。
前田はもはや犯人に従属しないと決めた。

「・・・ワカリマシタ。ウンテンシュダケオロスノヲミトメマショウ。
シカシ、コレハレイガイデス。アトハダレモオロスワケニハイキマセン。」
「そう、ありがとう。」

前田はそう言うと通話を切り、スマートフォンを前の座席に投げた。

「これから運転手さんを降ろす。たかみなと麻里子。手伝ってくれない?」
「分かったよ。」
篠田麻里子はそう言うと高橋と共に運転手を抱える。
前田は大島にバスをトレーラーに近づけさせた。

「木島さん!これから運転手さんを降ろします!」
「よぉし!準備に取り掛かるぞ!」

運転手を降ろすべく大島はバスをトレーラーへ寄せる。
68ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/04(金) 00:52:28.21 ID:WraQn9Wj0
「もう少し左、もう少し・・・。」
前田が大島に言う。大島は少しずつハンドルを左へ寄せる。
バスは徐々にトレーラーへ近づく。
トレーラーとバスの扉の間はわずかな隙間でなければならない。
この猛スピードで走るなかでこの間を保ち、
乗り移すのは恐らくプロのバスドライバーでも至難の業だろう。
それを素人がやるなんて無茶だと思う。

前田はあの日のことを思い出した。そう、2005年12月8日の初公演。
初めて専用劇場で公演をやるという今までのアイドルの歴史では前例のない試みだった。
最初はうまくいくのか不安で仕方なかった。
受け入れられるのか、うまくいくのかと。
しかし、成功を信じて厳しいレッスンに耐え抜いた。

しかし、現実は厳しかった。

ちゃんと来てくれたお客さんはたった7人。あとは関係者だけ。
それでも私は折れた心を隠して笑顔で踊りきった。
その後の悔し涙の味は今でも忘れられない。
その後も厳しい意見やバッシング、閑散とした劇場で黙々と踊る日々で心がおかしくなりそうだった。

でも、それを乗り切って私たちは国民的アイドルとして今や劇場は満員御礼、
大ステージで大勢の観客が熱狂してくれる。
そんな辛い時を乗り越えられたのだからこんな絶望でも乗り切ってやる。
前田はそう思った。

「よし!今だ!」
バストトレーラーの間が丁度良い距離になった瞬間に運転手を持ち上げてトレーラーに移した。
無事に成功したその瞬間バスは再び歓喜に沸いた。

やった。

前田も思わず笑みを浮かべた。みんなが喜びに沸くなかで大島がふと左を見る。

「ちょっと!」
大島の叫び声に前田も思わず扉の方を向いた。
69ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/04(金) 00:53:40.58 ID:WraQn9Wj0
続きは後ほど。
70名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/04(金) 02:15:00.69 ID:xlxmuAgz0
あれ?電話って非通知じゃなかったっけ?
71名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/04(金) 02:18:19.82 ID:xlxmuAgz0
まぁ、いっか
続き楽しみにしてる
72☆AKB守り隊☆ ◆R3UEVA8/x. :2012/05/04(金) 07:18:12.54 ID:2JBFX6qg0
劇場の件で鳥肌たった
73ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/04(金) 11:24:55.13 ID:pKWCRwdi0
「ごめん・・・。でももう耐えられない。」
柏木由紀が扉の前に近づいて手を伸ばしている。

「おい早くこっちへ来い!」
木島が叫ぶ。

「ダメ!そんなことをしたらバスが爆破される!」
「そうだよ。戻って。絶対助かるから!」
前田と大島が懸命に叫ぶも柏木の耳には届かない。
どんどんと柏木はトレーラーの方へ近づいていく。

「早くこっちへ来い!」
「絶対ダメ!お願い戻って!」

降りるように呼びかける木島たちと
戻るように促す前田の怒号が飛び交うなか、柏木はついにステップを降りた。
そして手を伸ばしたまさにその時だった。

パァン!

大きな音がして、ドア付近から白煙が上がる。前田も爆風で通路に倒れ込む。
大島も驚きのあまりハンドルを右にきった。
バスは右側部を分離帯に衝突。衝撃で右側の窓のガラスが粉々に割れる。

「あれ?ゆきりんがいない!?」
大島がそう叫ぶと前田は痛みを堪えて前へ向かう。
そして見えたのは無残にも扉が外れ、ステップに大きな穴が空いてしまっていた。

「取材ヘリを遠ざけて!!」
前田はトレーラーにいる木島らに大声でそう叫んだ。
74ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/04(金) 11:26:38.39 ID:pKWCRwdi0
「うわ。本気でやりやがった。」
「ウソでしょ!?信じられない。」

猛スピードで走るバスから運転手を無事に降ろした光景を見た全員が驚いていた。
テレビでも専門家やコメンテーターが次々に驚きのコメントをしている。

「ウフフ。計画通り。」
生田はバスにおける異変に気づいていた。
これこそが生田が運転手を降ろすと決意した理由である。

誰かを降ろせば自然に自分も降りたい人物が出る。
そのような事態になることを予想していた。

「あれ?もう一人手を伸ばしてるよ!」
中田花奈がテレビを指して叫ぶ。全員がテレビに釘付けとなった。

「約束違反!」
「すぐにスイッチを押すしかないわ!」

「そうね。仕方ないわね。誰が押す?」
生田が起動スイッチ用のリモコンを手に持って呼びかける。
その表情は笑みに溢れている。

「私がやる。」
真っ先に右手を大きく挙げた生駒。
生田はニヤリと笑い生駒にリモコンを渡す。

そして受け取った生駒は起動スイッチのボタンを親指にのせる。
あとは押すだけだ。そうなればバスは跡形もなく爆破する。

「ゴクリ・・・。」

息を飲んだ生駒は本スイッチではなく、その右隣のスイッチを押した。
75名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/04(金) 15:39:25.99 ID:QXIVQyyZ0
あげ
76名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/04(金) 16:26:45.38 ID:XOCc46j+0
ほしゅ
77☆AKB守り隊☆ ◆R3UEVA8/x. :2012/05/04(金) 17:37:34.58 ID:2JBFX6qg0
ゆきりそーーーーー!!!!!
78ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/04(金) 18:16:52.98 ID:pKWCRwdi0
「そ、そんな・・・。」
バスの車内は一気に悲しみに包まれる。大切なメンバーを失った。
誰もが大声で泣き叫ぶ。前田も泣きたい気持ちであった。
何故止められなかったのか?あの時強引にも引っ張っていればよかった。
頭に浮かぶのは後悔の言葉だけだ。

「それにしても何で爆破しなかったのかな?」
大島がポツリと言ったことを前田も気にしていた。
爆発は小規模なものだった。
約束違反をしたのに犯人は何故か爆破しなかった。
これには何か意図があるのか?そのことも気がかりだった。

「みんな!何がなんでも生きて帰ろう。そして、犯人を見返してあげよ。」
前田は強い口調でそう言うと全員が大きく頷いた。

「大丈夫?」
大島が声を掛ける。
「うん。もう絶対全員生きて終えてやるって思った。こんなこと早く終えたい。
そして犯人にどうしてこんなことをしたか問い詰めてやるんだ。」
「あっちゃん。強くなったね。」

大島は前田の強さに感心していた。
しかし、前田の目は潤み、少し涙が流れていた。
前田は何度も目をハンカチで拭いていた。
79ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/04(金) 18:19:33.62 ID:pKWCRwdi0
「ちょっと!どうなってるの!?」
生田が激怒し、テーブルを右足で蹴り上げた。
爆破した時には歓喜の声が出ていたがその瞬間に暗い雰囲気と化した。

「ねぇヤバイんじゃない。」
「さすがにこれは計算外だったか・・・。」
「どうしよう・・・。」

メンバーが次々に不安の声を出した。
みんなスイッチを押した生駒に全員不安そうな表情で視線を送る。
そして、全員の不安通り生田は生駒の方へ歩み寄っていく。

「ねぇ。ちゃんとスイッチ押したんでしょ?」
「うん。このボタンをちゃんと押したよ。」
生駒はリモコンの右端のボタンを指した。

「これさ。何かあった時にバスの扉を破壊する小爆弾のスイッチじゃない!
やっぱりとは思ったけど。どうして?間違えたの?」
「ごめん。間違えちゃったみたい。目を閉じてたから・・・。」

生駒は今にも泣き出しそうな表情で生田を見つめる。
生田の顔は引きつったままで腕を組んでいた。
生田はソファに腰掛けてノートパソコンを見る。

すると強ばった表情が一変し、笑みを浮かべ、笑い出す。

「どうしたの・・・?」
生駒が尋ねる。
「生駒ちゃんって本当に運がいいんだね。さすがセンター。」

生田はパソコンの画面を見つめながら笑みを浮かべていた。
80ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/04(金) 19:09:38.52 ID:pKWCRwdi0
「おい!どういうことなんだ!」
「いや・・・。そう言われましても・・・。」
「おい地図を見せろ!」
木島は部下から地図を渡されて見る。

「地図じゃ繋がってるじゃねーか!」
木島は道路会社の職員の胸ぐらを掴む。

「それが、事業仕分けで、大幅に補助金が打ち切られまして・・・。
それで工事が遅れてしまったのですぅ・・・。」
「あぁ!大臣にクソッタレって言っておけ!おい!バスに寄せろ!」

木島はバスへ寄せるように指示し、前田にサインを出す。

「前田!問題が発生した!」
「何ですか?」
「いや・・・。それがな・・・。み、道がな。み、道が・・・。」
「え?」
「いやその、道な。道がさ・・・。き、切れ、切れ切れ・・・。」
「何言ってるんですか!?はっきり言ってください!」
前田が大声で叫ぶ。

「切れてるんだよ・・・。」
「え?」
「だから!この先で道が切れてるんだって言ってんだよ!」
「えぇ!!」

前田は驚愕した。まさに最大の問題がのしかかった瞬間だった。
81ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/04(金) 19:10:55.72 ID:pKWCRwdi0
「切れてるってどの位ですか?」
前田が尋ねる。

「おいどれだけ切れてるんだ!?」
木島は再び職員の胸ぐらを掴んで尋ねる。
「じ・・・15メートルほど・・・。」
「15メートルだ!」

前田は言葉が詰まった。15メートル道が切れている。
もし落ちたりすれば周囲は火の海になり自分たちだけが犠牲になる話では済まない。
前田は必死に考える。

「ねぇ、あっちゃん。」
大島が尋ねるも前田は頭を抱えている。

「あっちゃん!!」
大島が声を荒げて呼ぶ。そして、前田がようやく我に戻った。

「ねぇ何があったの?」
大島がさらに尋ねる。明らかに何かがあったことは予測できた。
前田は、唾を飲み込むと深呼吸してマイクを持つ。

「みんな。また新たな問題が起きたの。
実はこの先で道路が15メートルほど切れています。」
前田がそう言った瞬間再びバスはどよめきが起きた。

「道路が切れてる?え?どういうこと?」
「つまり道が途中でないってことだよ。15メートル穴があるのと同じ。」
「えぇ〜!そんなの無理だよ・・・。」

「みんな落ち着いて!不安だよね。無理だと思うよね。
でも、みんな様々なことを乗り越えてきたじゃない。
確かにここには最初からいるメンバーと人気が上がった時に入ったメンバーがいる。
けどみんなそれなりに辛いことあったと思う。
握手会で暴言を言われたり、ダンスが上手く出来ずにもがいたり、
後輩に追い抜かれて焦ったり。

でもそれを乗り越えたメンバーが今このバスにいる。
さっきまで不可能を乗り越えたじゃない。ここも乗り越えようよ。」
82名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/04(金) 20:03:35.05 ID:bCyh3Qs10
83名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/04(金) 20:27:34.33 ID:eI3HipFmO
話のテンポが良くて面白いのだが…
余計な手間掛けないでとっとと爆破しちまえばいぃんじゃないか?
何故こんな手間を掛けるのか興味があります
84名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/04(金) 21:47:31.57 ID:wjZF4z430
はよ
85ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/04(金) 22:02:47.12 ID:pKWCRwdi0
前田の言葉に誰もが自分自身のことを思い返していた。
これは絶望ではなく希望を生み出すものだ。
今の置かれている立場を思えばあの頃の辛さが何だかバカバカしく思えてきた。
だが、あの時苦しんだからこんな逆境に立ち向かえる。そんな気がした。

「とにかくあっちゃんを信じよう。もう行くしかない。」
「そうだよね。もう怖くないや。」
「絶対私たちは生きる。生きてバスを降りるんだ。」

前田はみんなが希望を見出してくれたことが嬉しかった。
そしてバスはどんどんとその目的地に近づいていく。

「あっちゃん!あれ!」
大島が指すと右にカーブしたところで少し道路が切れている部分が見えてきた。
全員がその姿を目にする。前田も不安に感じた。

「優子ちゃん。目一杯アクセルを踏んで最高時速まで加速しよう。
スピードの勢いで飛び越えるしかない。」
前田がそう言うと大島はアクセルを踏む。バスはどんどん加速していく。

「みんなカバンか何かを持って、飛び越える際には頭を下げて。」
全員がカバンを持ち、腰を曲げる。そして、バスは切れている道路に近づく。どんどんと近づくなかでついに追走したパトカーやトレーラーが停車する。

前田はトレーラーから木島の応援のサインを見て返す。
バスはそのまま道路を猛スピードで走る。

「いよいよね・・・。」
そして、カーブを曲がりきったところで全員が顔を伏せる。
バスは猛スピードで切れ目に差し掛かり、宙に浮いた。
86ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/04(金) 22:04:36.10 ID:pKWCRwdi0
「うわっ。道切れてんじゃん。」
「な〜んだ。爆破しないでも落っこちたんじゃん。」
「だから生ちゃん笑ったんだ。」
道路が切れていることはまさに彼女たちには吉報であった。
全員がモニターを見ながら笑みを浮かべている。

ただ一人生駒を除いて。

「ねぇ、何かおかしいよ。こんなはずじゃなかったよね。みんな。」
生駒がそう言うも誰も耳を貸すことはない。

「ねぇ生駒ちゃんさ。忘れたわけじゃないよね?私たちが受けた屈辱を。
あの時にみんなで誓ったよね。AKBを潰さなきゃ私たちに先はない。
だから潰すって。」
「そうだけど、でもこんなテロリストのようなやり方は・・・。」
「あのね。みんなこんなことしたくないって思ってるわ。
でも、このままじゃ何にも変わらない。
AKBにはこれぐらい衝撃を与えなきゃダメなのよ。そうよね?」

「そうだよ。生駒ちゃんだってあの言葉忘れてないでしょ?」
「もう私は耐えられない。このまま惨めに終わりたくない。人生賭けてるし。」
「生駒ちゃんは可愛がられてるからいいかもしれないけど私たちは結構辛い。それは分かっているよね。」

「ね。みんな覚悟決めて戦ってるの。何かを変えたいって必死なのよ。
少しはみんなの気持ちを考えて。そして信じて。絶対上手くいくから。」
生田は生駒の右肩に手を置く。
生駒の胸は友情と理性の狭間でもがき苦しんだ。

「さぁ飛ぶよ!」
高山が言うと全員がモニターを見つめる。
バスにいるメンバーとは真逆の展開を期待しながらメンバーたちは祈った。
87ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/04(金) 22:13:06.19 ID:pKWCRwdi0
3ヶ月前 東京ビッグサイト

「おい乃木坂!お前ら売れたからって調子乗ってんじゃねーぞ!」
「お前らなんかAKBがいなきゃ売れるわけねーだろ!」

あの日の握手会。
この日は乃木坂メンバーにとって生涯忘れることの出来ない出来事となった。

いや忘れようと思っても出来ないことだ。

乃木坂46は指原莉乃のソロデビュー曲と発売日を重ねられてから
常に何かのユニット等と発売日を重ねさせられてついに4ヶ月前AKB48と直接対決した。
だが、AKB側は主に干されメンという選別経験が少ないメンバーばかりが起用された曲で
最終的には乃木坂の方が若干数売上は上だった。

しかし、それ以降褒めるファンよりアンチの言葉が日増しに増えていった。

握手会。優しい言葉以上にひどい言葉を掛ける者が多く、
ほとんどの人が「お前たちはAKBの噛ませ犬なんだよ!」と言う。
ほとんどのメンバーが途中で体調不良を起こし、中止する事態になった。

そして、あの一言を聞いた。
「いやぁ握手会荒れてますね。」
「まぁ計算通りだね。これでAKBのメンバーたちも尻に火がついただろう。」
「乃木坂がポストAKBじゃないんですか?」
「乃木坂が?とんでもない。彼女たちはたるんだAKBを本気にさせる為だけにある。
まぁAKBのメンバーがテロに巻き込まれたりでもしない限りは越せないし越させないよ。」

それを休憩室で聞いたメンバーは屈辱感に苛まれる。
一体何の為に青春の全てを賭けてやってきたのか?
何だかバカバカしく感じた。

「じゃあAKB潰して越させてあげるわよ。」
生田がそう言って計画は始まった。そして、今実行に移しているのである。
88☆AKB守り隊☆ ◆R3UEVA8/x. :2012/05/04(金) 23:52:36.50 ID:2JBFX6qg0
握手会酷すぎ
89ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/05(土) 00:13:51.71 ID:n2EW7UEI0
宙に浮いたバス。前を見ると道路が見える。
そして、フロントバンパーがアスファルトの地面に接触する。

地面にタイヤがついたときにバスは大きな振動が起きる。
車内は悲鳴に包まれる。

前田はすぐにスピードメーターを見た。メモリは84キロほどまで下がるが、
大島がすぐにアクセルを踏んだことで何とか爆破は避けられた。

「やった、やった〜!!」
成功を知ったメンバーたちはハイタッチをしたり抱き合って成功を喜び合った。
生きている。乗り越えたんだ。前田は改めて生きていることの喜びを感じた。

「うまくいった!もうダメかと思った・・・。」
「ダメなわけないじゃん。何回もううん・・・。
何十回も嫌なことを乗り越えた。だからうまくいくって思った。
実際うまくいったじゃない。」

前田はもう自信に満ち溢れていた。絶対テロリストには屈しない。
こんなやり方で潰れるほどAKBは脆いものじゃない。それを見せつけてやる。
前田はそう心に固く誓った。

「ん?」
前田はふと看板を見つめた。
看板には『東京国際空港貨物ターミナル口』と書かれていた。

前田はそれを見てひらめいた。

「優子ちゃん。そこで降りて。」
「え?」
「いいから高速を降りて。」
大島は言われるままにハンドルを左にきって出口の車線に入る。

「出たらあそこを右折して!」
「え?あそこ!?」
大島は前田の意図が見えなかった。だが、大島はハンドルを右にきった。
90名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/05(土) 00:15:54.00 ID:nk7AXYI90
前田の優子ちゃん呼び何とかならんか
91ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/05(土) 00:21:45.45 ID:n2EW7UEI0
前田が入るように指示したのは羽田空港の貨物ターミナルだった。
ここに入ればマスコミのヘリは近づけない。

そして、広いから時間を稼ぐこともできるし被害も最小限で済む。
そう思ったからだ。

「おい何だ!」
「止まるんだ!」
ゲートの前にいる警備員が制止しようとするが相手は80キロ以上の暴走バス。
すぐに避難してバスはゲートを突き破り空港内へ侵入する。

バスが入った瞬間に振動と破裂音がした。
どうやら入口のスパイクストリップスでタイヤがパンクしてしまったようだ。
前田はこれで走れる時間があまりないように感じた。

「空港?」
「何でこんなところに?」
「そういえば私たち空港に向かってたんだよね。但しここは羽田だけど。」
メンバーはまだバスが空港に入ったことを理解できていなかった。

「まずい。時間が限られている。何とかしてみんなを降ろしてあげないと・・・。」
前田はどうにか安全に全員を降ろせる方法を模索した。
しかし、未だに犯人が見ていないとは限らない。

そう考えると迂闊に大胆な行動は取れない。
前田は考えるだけでまるで迷路に迷いこんだような気分だった。
92ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/05(土) 01:48:07.24 ID:n2EW7UEI0
「畜生!」

生田は怒りのあまり周囲にある物を投げて当たった。
その光景にメンバーも悔しい思いの以前に恐怖を感じた。

「何よ何なのよ!どうして!」
生田は平静を失っている。誰もがこれをピンチだと思っている。

そう生駒を除いては。

「生ちゃん。それにみんな。疲れたでしょ。
少し休みなよ。外の空気を吸えば少しは楽になると思うから。」
「それもそうだね。じゃあ誰が残る?」
「かずみんさすがにモニター監視疲れたでしょ?私がしばらく変わるわ。」
「そう?ありがとう生駒ちゃん。」

メンバーたちは怒りが収まらない生田を抱きかかえながら外へ出た。

残ったのは生駒と最年少の斎藤飛鳥だけだった。

「あしゅりん・・・。ごめんね。」
「え?うっ・・・。」
生駒は薬剤を染み込ませたハンカチを斎藤飛鳥の口元で抑え、気絶させた。
そして素早くモニターに向かい、通話システムで前田の携帯番号をクリックし、
通話ボタンをクリックした。

「あの人ならきっとこのトリックに気づいてくれるはず・・・。」
生駒はそう信じて前田のスマートフォンに電話を掛けた。
93ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/05(土) 01:49:16.00 ID:n2EW7UEI0
「あっちゃん。スマホ鳴ってるよ。」
大島がそう言うと前田は座席に置いたスマートフォンを見る。
非通知設定。犯人からだ。前田は素早く通話ボタンをタッチした。

「もしもし・・・。」
「スバラシイデスネ。カンゲキシマシタ。」
「ふざけないで。みんながどんな思いをしたか分かってるの?」
「エェ。ソノキモチハワタシモワカリマス。
トコロデ、クウコウニハイッタヨウデスネ。」
「だから何?空港に入るのはルール違反じゃないでしょ?」
「エエソウデス。デスガ、カッテナコウドウハユルサレマセン。」
「分かってるわよ。何、バカにしたいの?」
「イイエ。デモツネニアナタガタノコウドウハワカッテイマス。
ソレダケハオワスレナク。
デハ、テキサス・レンジャーズズキノオオシマサンニ
ガンバッテクダサイトオツタエクダサイ。ソレデハシツレイシマス。」

犯人はそう言うと電話を切った。
前田は馬鹿にされたようで怒りがこみ上げた。
「くそ!何もわかってない。」
「ちょっと落ち着いてよ。」
篠田が前田を宥める。

「ごめん。ついカッとなって・・・。」
「仕方ないよ。ここ数時間壮絶なことばかりだったし。」
「でも・・・。ん?」

前田は大島の着ているTシャツを見る。
「それって・・・?」
「コレ?ダルTだよ。テキサスで買ったんだ〜。」
大島が笑みを浮かべて話すと前田は、ふとルームミラーを見つめる。

コレだ!前田は小さいレンズの穴を見つけた。
94ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/05(土) 02:19:18.21 ID:n2EW7UEI0
また後ほどあげます。多分本日中に終わるかもしれません。では、おやすみなさい。
95名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/05(土) 04:12:22.38 ID:Scgz4bI/0


あっさんの優子ちゃん呼びは確かにあまりに気になりすぎる・・・
96名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/05(土) 04:19:38.26 ID:K/jAW9OnO
面白い
97☆AKB守り隊☆ ◆R3UEVA8/x. :2012/05/05(土) 08:40:37.14 ID:Cr7N3nZR0
いい展開だ
98名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/05(土) 09:12:09.01 ID:Bb8t9lRQ0
面白いからあげです
99名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/05(土) 09:19:37.83 ID:pxGG+LBw0
なかなか面白い。
100名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/05(土) 09:27:23.77 ID:/FeIOWoW0
ブログでやれよ
101ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/05(土) 10:11:26.10 ID:OPcdv6590
前田がカメラの存在に気づいた。
これは事故の証拠用に使えるドライブレコーダーだ。
犯人はこのレコーダーの電波をキャッチしてずっと監視していたのだ。
前田はそう確信した。多分音声までは拾えていないはずだ。
レコーダーは2002年製でかなり古い。

するとパトカーの車列が見える。
そして木島らが乗った黒塗りのGMCユーコンが見えた。
前田は咄嗟にサインを出す。



「おい前田がサイン出してやがる。携帯の番号を教えろだそうだ。」
「あれだけで分かるんですか?」
「勘だ勘!おいライト貸せ!」

木島はライトを持つとバスの方向に番号と同じようにライトを点滅させた。



それを見た前田はすぐにスマートフォンで番号をタッチしていく。
そして、通話ボタンをタッチした。

「おう前田。無事なようだな。感心したぜ。」
「ありがとうございます。木島さん。お願いがあります。」
「何だ?」
「テレビの中継車にお願いしてバスから出ているドライブレコーダーの
映像電波をキャッチしてもらって録画して繰り返し流してもらってください。」
「え?どういうことだ?」
「バスは監視されています。でも、そうしてもらえればみんなを降ろせます。」
「よし、何だかよく分かんねぇがやってみるわ。」

木島は指示を出してテレビの中継車がある方向へ向かった。
102ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/05(土) 10:12:32.37 ID:OPcdv6590
前田は笑みを浮かべた。

「もしかしていい方法が浮かんだの?」
「うん。後で言うから電話があるまではみんな黙って前を見ていて。」
前田がそう言うと全員が指示に従った。




その頃木島は中継車を見つけて駆け寄る。
「おい!あのバスから出ている映像電波ってのキャッチできるか?」
「え?何でですか?」
「いいから出来るなら早くキャッチしろ!」
「え?あ、は、はい・・・。」
中継車にいたスタッフがバスから出ている
映像電波をキャッチしてモニターにバス車内の映像が映る。

「よし、それを録画してその映像を流し続けろ。」
「え?で、でも・・・?」
「ごちゃごちゃうるせぇんだよ。でなきゃあいつらは助からねぇんだよ。早くやれ!」
木島が恫喝に近いような口調で怒鳴ると
スタッフは慌てて映像電波の映像を録画した。

そして、録画し終えるとその映像を電波に流す。

「おい前田!うまくいったぞ!これでようやく降ろせるな。」
「本当ですか!?ありがとうございます!」
「そこでひとつ頼みがある。」
「はい。」
「床下の爆弾の写真を撮って送って欲しいんだ。」
「分かりました。」

木島は爆弾犯特定に向けて動き出す。
前田自身もこんなことをした犯人を突き止めたい。
そして何故こんなバカなことをしたのか聞きたい。そう思った。
103ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/05(土) 10:13:59.23 ID:OPcdv6590
前田は床下のハッチを開けた。
そして床下を覗き込み、バスに設置された爆弾をスマートフォンで撮影し始めた。

排気ガスとアスファルトの匂いがキツイ。

でも、今まで乗り越えたものを考えれば何も怖くも嫌でもなかった。
全ては犯人に真相を聞くこと。
そして、自分たちをこんな危険な目に遭わせた罪を償わせてやる。
その思いだけだった。

「うまく撮れた?」
「うん、バッチリ。」

前田は爆弾の画像を木島の携帯に送信した。
そして、笑みを浮かべて全員を見渡して話をはじめる。

「みんな。よく頑張ったね。はっきり言います。もうすぐこのバスから降りられます。」

その発表を聞いた瞬間。歓喜の声がバスに響く。
解放感からか全員が涙を流し、隣に座る者同士が抱き合う。

「やったー!これで降りられる。」
「ここまで耐えてきてよかった〜。」

前田は歓喜の雰囲気で涙が流れる。
そしてふとあのことを謝らなければと思った。

今ならあの時の溝は埋められるはず。そう思ったからだ。

「みんな・・・。ちょっと聞いてくれる・・・?」
前田が真面目な表情をして全員を見つめ、話し始める。
104ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/05(土) 11:32:24.34 ID:q+ABjLlo0
「みんなにどうしても言っておきたいことがあるの。」
前田が何を言いたいのかはほとんどのメンバーは予想がついた。
全員が固唾を呑んで見守る。

「私。卒業するって発表して凄く不安だった。
でも、発表したからには自分でなんとかしなきゃいけないって思って
みんなには内緒にしていた。
たかだかハリウッド初主演って本当はみんなに祝ってもらわなきゃいけないことなのに。
それで私はAKBをもう見捨てているなんて思われてしまった。
私も第三者からバレたそんな自分が嫌でついみんなにひどいことを・・・言っちゃったの・・・。

本当に・・・本当にごめんなさい。」

前田はそう言うと頭を深々と下げた。そして床には大粒の涙が滴り落ちる。

「もういいよ。そんなの忘れた。」
「そうだよ。本当に思ってないならこんな危険なバスに乗り込まないよ。」
「もうあっちゃんは謝罪以上のことをやってくれた。それで十分だよ。ね、たかみな。」

峯岸が振ると高橋は既に目が赤く、涙を流していた。

「バカだ・・・。」
高橋はぽつりと呟く。
「え?」
「バカだよあっちゃんは!
そんなことぐらいで私たちが嫌になるなんて思わない。
そんな無駄な気遣いをさせなきゃいけないほどだったの?私たちの関係は。
そうじゃないじゃん。どんなことだって相談したり乗ったりしたじゃん!
そんな気遣いをすることが余計に頭にきたんだよ。」
「たかみな・・・。」

前田は高橋の思いを聞いてあの時の自分の行動を再度恥じた。
そして、そのまま高橋と抱き合い、車内は大きな拍手に包まれた。
105ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/05(土) 11:37:54.75 ID:q+ABjLlo0
すると、バスの左側に大型の外国製のバスがやってきた。

いよいよだ。

これですべてが終わるんだ。前田は扉の前へ行く。

「前田!アクセル固定用のポールとロープだ。
これでハンドルとアクセルを固定して脱出する。
お前らがやっている間に俺たちはメンバーをこのバスに移させる。」

木島がそう言うと前田はポールとロープを受け取る。
そして、大島にハンドルを固定するロープを渡した。

「じゃあまずNMBの城ちゃんから降ろそう。」
前田はそう言うといよいよバスからメンバーを降ろすことになった。
降ろすのは年齢順にした。

メンバーは勇気を振り絞って一枚の板の上を通ってバスに乗り移る。
順調にメンバーらは乗り移っていく。

「あっちゃん・・・。」
たかみなが立ち止まる。
「分かった。ホラ行って。」
前田は再び高橋と抱き合う。そして高橋はバスに乗り移った。

そして、ハンドルとアクセルの固定を終えた大島が運転席を出る。

「今までありがとう。」
「うん。後でいっぱいお礼してもらうから。」

前田と抱き合った大島はバスに乗り移った。
そして、前田が移ろうと思ったその時だった。

ガタン!

バーストしていたタイヤのゴムを後輪が乗り上げて大きく揺れ、
板が落ちてしまった。こうしてバスは前田一人だけを残し走る。

ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!!!!
106ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/05(土) 11:38:36.26 ID:q+ABjLlo0
続きは後ほど。
107名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/05(土) 13:29:32.97 ID:eLJMswIe0
おいどうなったんや?
108名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/05(土) 14:57:30.58 ID:Bb8t9lRQ0
待つノシ(∵)
109名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/05(土) 15:54:02.67 ID:rKraHzWMO
生駒ちゃん無事にすむのか気になる
110名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/05(土) 16:13:16.07 ID:rj9r1mFF0
何で犯人から脅された一番最初に、みんなに電話しなかったんだ?

未然に防げたのに・・・
111名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/05(土) 16:32:02.49 ID:eLJMswIe0
>>110
それ言っちゃったらお話にならんだろ。まぁ小説なんてそんなもんさ。
112名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/05(土) 20:00:43.99 ID:rKraHzWMO
あげ
113☆AKB守り隊☆ ◆R3UEVA8/x. :2012/05/05(土) 23:14:02.55 ID:Cr7N3nZR0
あっちゃあああああーーーんんん
114名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/05(土) 23:43:00.40 ID:nk7AXYI90
115名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/06(日) 00:52:33.32 ID:8nhiNK1K0
しゅ
116ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/06(日) 01:30:02.28 ID:ZFTwI2tl0
「きゃあ!」
「ひょわ〜!!」

前田のことを不安に思った矢先、バスは貨物機と衝突して大爆発した。
バスも機体も大破して大きな黒煙があがる。

「そんな・・・。」
「あっちゃん!」

誰もが前田の安否を絶望視した。
あれだけの大爆破で助かったとは思えない。

誰もが深い悲しみの気持ちになった。

その時だった。

「あっあれは・・・!?」

ボロボロになった服装と顔や手に煤をつけた前田がこちらへ歩いてくる。
前田は生きていた。そう。貨物機と衝突前に非常口から脱出していたのだ。
爆風の影響でボロボロだが前田は歩いてみんなが乗るバスの方へ向かった。

「うおぉ!前田!生きてやがったか!?」
木島が駆け寄ると前田はその場に倒れ込む。

「当然ですよ。まだ犯人を捕まえていませんからね。そして、こんなことで死にたくないですし。」
「あぁ〜分かった。あとは警察に任せて休め!おい救急車はまだか?」

木島はそう叫ぶと前田を抱きかかえてバスに戻った。
117名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/06(日) 01:45:28.04 ID:StsMf6l20

   第一章・完

118ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/06(日) 02:01:08.00 ID:ZFTwI2tl0
目が覚めた前田は救急車の中だった。

「おう気がついたか?」
「き、木島さん?」
「お前よっぽど疲れてたんだな。もうゆっくり休め。な。」

木島がそう言ったとき浅尾が救急車に乗り込んできた。

「木島さん。ちょっといいですか?」
「いや、ここでいい。犯人のことだろ?」
「え?どうして・・・?」
「勘だっていつも言ってるじゃねーか!早く言え。」
「でもここではさすがに・・・。」
「ごちゃごちゃうるせーんだよ。前田も知りたいんだ。早く報告しろ。」
木島が浅尾の胸ぐらを掴む。

「は、はい。あの画像を科捜研で詳しく分析してもらったところ
とある犯人のものと特徴が一致しました。名前は品地家野次雄39歳。
元陸上自衛隊の不発弾処理班に在籍。
しかし、処理作業中に失敗して右手の中指を失っています。
それと同時に除隊。今は秋葉原でミニタリーショップを経営しているとのことです。」

「あっその人!?」
前田はストレッチャーから起き上がり品地家の写真を見つめる。

「この人よく公演や握手会で見かけました。
確か珠里奈の移籍発表、乃木坂に敗れた時のコンサートで暴れて
出入り禁止になって見かけたらすぐ逃げるようにと運営から通達が来ました。」

「よし決まりだ!品地家を確保しに行くぞ!」
木島は立ち上がると前田も立ち上がった。

「木島さん!私も連れて行ってください。」
119ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/06(日) 02:02:38.34 ID:ZFTwI2tl0
「お、おい馬鹿言うんじゃねーぞ。ドラマじゃねぇんだ。
現実の爆弾魔を対峙するんだぞ。分かってるのか?」

「えぇ、分かっています。だけど、私は許せない。
このことで戸賀崎さんとゆきりんを失ったし、メンバーの心はズタズタ。
私は知りたい。何でこんなひどいことをしたのか。
私は全てを犯人の口から知りたいんです。
無理は承知していますが、お願いします。」

前田は頭を下げる。それを見た木島は何も言い出せなくなった。
そしてしばらく沈黙が続いた後に木島が立ち上がる。

「負けたよ。それならさっさと準備しろ。行くぞ!」
「えぇいいんですか!?」
「うるせぇんだよ!俺がいいって言うならいいんだよ!
責任ぐらい取る覚悟はとおくに出来てるわバカ野郎!」

「木島さん。ありがとうございます。」
「お、おう。いいか特別だぞ!そして、黙って俺の言うことに従え。
勝手な行動は絶対に許さねぇからな!」
「はい!」

「あとそれともうひとつ言わなきゃいかんことがあったじゃねぇか!」
「何ですか?」
「バスから落ちた柏木由紀は死んでねぇぞ。奇跡的に車体の下に落ちてな。
今は集中治療室だが命に別状はねぇそうだ。」

前田はさらに吉報を聞いた。すごく悔やんでいたが生きていてよかった。
絶対謝ろう。そう心に誓い、パトカーに乗り込んだ。
120ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/06(日) 02:04:07.83 ID:ZFTwI2tl0
「ふぅ。まったく生ちゃん。よく食べたなぁ。」
「ホント。落ち着かせるの苦労したわ〜。」
「ありがとう生駒ちゃん。順調?」

「え?う、うん。何も問題はないよ。」
生駒はそう言うと席を立った。そして、椅子に腰掛けた。

その時、生田のスマートフォンが鳴った。生田は通話ボタンをタッチする。

「もしもし。ご苦労様です。ええ順調ですが・・・。
え・・・そ、それは本当ですか?いえ、こちらは何事もなく映っていますけど・・・。」

生田は慌ててモニターの前に駆け寄る。
そして、モニターの映像の異変に気づいた。
不審な変わり目が1分単位で見えた。

「くそったれええええええええええええええ!!!!!!!!!!」
生田が烈火のごとく激怒して椅子を蹴り上げた。

「も、申し訳ありません。すぐにどうにか・・・。
え?もう遅い・・・。はぁ、わ、分かりました。
あとはよろしくお願いします。はい、失礼します。」
生田は電話を切るとメンバーらを睨みつける。

「おいここにいたのは誰だったっけ?」
「えっ・・・と・・・。生駒ちゃんとあしゅりんだったような・・・。」
「あしゅりんはどこ?」
「あれ?そういえば見当たらないね。どこいったのかしら?」

全員は見当たらない飛鳥を探す。
すると奥の倉庫で、置いてあったソファで眠っている飛鳥の姿だった。
121ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/06(日) 02:06:47.44 ID:ZFTwI2tl0
「おい!お前何呑気に寝てんのよ!」
生田は飛鳥の胸ぐらを掴んで頬を引っぱたいた。

「ちょっと生ちゃん落ち着いて!」
「やめなよ!」
メンバーが制止するも生田は聞かない。

「あんたたちね!自分たちが置かれた状況を理解しなさいよ。
作戦は失敗したの!バスは爆発した。でも誰も死んでない。
こいつが呑気に寝ている間にバスから全員降りていた。何コレ?
こんな茶番はないわ!あんたたちがこうも呑気だからこうなるのよ!
あの時の悔しさを忘れたの!?え?」

「もういい加減にして!」

生田が怒り叫ぶところに生駒が叫ぶ。それには誰もが黙り込む。

「もういいじゃない。ダメだよこんなやり方は。みんな悔しいよ。
だけどそれを見返すのはこんなテロリストのようなことをしたって勝ったことにはならない。
こんな卑怯な手段を使ったら負けなんだよ。
AKBは、いや前田敦子はあんな危険なことをやりのけた。
私だったら怖くてバスに乗り移ろうなんて思えないかも。
でも、前田はあんなことをしてでも仲間を救おうと思った。
だからどんな困難も乗り越えたんだと思う。
そんなグループにこんなやり方したって勝てないよ。
私たちなんてどうなの?他人の不幸を笑い、死を望む。外道じゃない?
大事なのはみんなの絆を深めることじゃないの?違う?もうやめようよ。ね。
みんな目を覚ましてよ!」

生駒の言葉に誰もが言葉を失う。そして気づいた。
自分たちの犯した過ちを。自分たちに足りないのは信頼感、一体感だった。
何でも大人のせいにして逃げた。そしてこんなやり方で頂点を狙おうとした。

どのみち無理だったのだ。
ようやくAKBにあって乃木坂にないものに気づいた。誰もがそんな気がした。
そう、生田本人も。

「生駒ちゃん。このままで済むと思わないでよ・・・。」
生田は生駒にそう呟くと倉庫を出た。
122ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/06(日) 02:08:35.59 ID:ZFTwI2tl0
空港から数十分後。

前田と木島の乗ったパトカーは秋葉原にある品地家の経営するミニタリーショップに到着した。
既に連絡を受けた警視庁特殊急襲部隊通称SATと爆発物処理班が到着していた。

「木島遅いぞ!」
爆発物処理班の眉田克重が木島に声を掛ける。
「うるせぇ!こっちゃ忙しいんだよ。処理班は指示あるまで待機な!」

木島はSAT中隊長の草壁中と落ち合う。
「中の様子は?」
「あぁ。サーモグラフィーで確認したが奴は中にいる。
だが、同時に部屋にも爆薬などがあるみたいで催涙弾等を使うのは難しいな。」
「そうか・・・。厄介だな。」
「おい。ところで何でお前の後ろにあっちゃ・・・いや前田敦子がいるのだ?」

草壁が尋ねる。無理もない。
普段アイドルの彼女が今では警視庁の防弾チョッキとヘルメットを装着している。
普通に考えれば有り得ない光景である。

「あぁ無茶はさせない。だから何かあればすぐ知らせろ。」
「了解。それではプランBで進める。」
「分かった。だが、刺激すると自爆しかねんから遠ざけてやろう。」

こうしてSATとSITによる合同の犯人確保作戦が始まった。
隊員が少し距離を置いて配置につく。

そして、一台のトヨタレジアスエースが到着する。

車から降りてきたのは警視庁刑事部交渉課課長の小池茂だ。
今回犯人である品地家との交渉にあたるためだ。
前田は木島に言われてレジアスエースに乗り込む。

「言っておくけど交渉の邪魔はしないでくれ。」
小池がそう言うと前田は小さく頷いた。
123ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/06(日) 02:16:30.32 ID:ZFTwI2tl0
「よし、交渉を始めろ。」
木島のゴーサインで小池が電話を掛ける。

「もしもし。品地家さん?」
「な、何なんだ。貴様は?」
「警視庁交渉人の小池です。少しお話しませんか?
でなければ重装備の警察官が無理やりあなたの家に押し入るかもしれません。」
「そ、そんなことしてみろ!爆発するぞ。」
「まぁ落ち着いて。そうしない為にお話をしようと言うんだ。」
「あ、あぁ・・・。何なんだよ?」
「何でバスに爆弾を仕掛けたんだい?否定してもダメだよ。
君、一度窃盗で捕まっているよね。
その際採取した指紋と爆弾の破片にあった指紋が一致した。
もう分かってるよ。」

「そうか。あぁ確かに俺が作り、仕掛けた。」

「何で?何でそんなことを!」
「ちょっと君!」
前田が突然マイクを持って叫ぶ。やってはいけないことだとは分かっていた。
しかし、犯人にどうしても動機が聞きたかった。

「その声はあっちゃん・・・?何故・・・。」
「それはだね・・・。」
小池は言い訳しようとするがまたも前田がマイクを奪う。

「動機を教えて。私たちに何の恨みがあるの?」
「あぁ。教えてやるよ。俺は結成されてからずっと君たちを応援した。
来る日も来る日も通い声援を送った。」

「えぇ知っているわ。そのことは忘れない。なのに何故・・・?」
「何故?よく言うよ。お前らは人気が出た途端公演もロクに行けず、
コンサートも入れず、握手会じゃ塩対応ときた。
それを警鐘した俺を戸賀崎は追いやった。昔は話も聞いてくれたのに!
それが無理ならいっそ壊してしまおうと思ったのさ。」

前田はその動機を聞いて涙を流した。
124ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/06(日) 02:19:10.83 ID:ZFTwI2tl0
「そんなことで・・・?」
「そんなこと?俺はお前たちのメシを食わせるためにどれだけの資産を注ぎ込んだと思う!?
それなのにあんな扱いをされてオマケに追い出された!
その絶望感が貴様には分かるか?だから爆弾を仕掛けてやったのさ。
本当によく助かったもんだ!」

前田はあまりに身勝手な動機を聞いて心底呆れ返った。
だが、同時にファンをこのような悪魔に変えた原因があったのではないかとも思うようになった。

「確かに今のやり方が全てのファンを大事にしているとは思わない。
誰かを傷つけたかもしれない。
でもね。それ以上にメンバーも傷ついているの。
あのステージに立つだけでも、顔を覚えてもらうのも一生懸命なメンバーさえいる。
みんな辛いなかで必死に乗り越えようとしているわ。
ひどい罵声を浴びせるファンも。でもね。
だからって私はこんな爆弾を仕掛けたりして復讐をしようなんて思わない。
もしそうならば私は出来ることでやるわ。何倍も何十倍も努力するとか。
あなたのやり方は単なる卑怯よ。でも、今ならやり直せるわ。罪を償うこと。
それが私たちの望みよ。」

前田の言葉に誰もが言葉を失う。当然品地家も。

そして、品地家は受話器を置き、爆弾システムを解除してベランダへ出る。

それを見た前田はスライドドアを開けて外へ出た。

「なぁあっちゃん。聞いてくれ!!確かに俺は爆弾を作って仕掛けた。
しかし、これは深い理由があるんだ。そうこの事件の裏には・・・。」

品地家がそう言いかけた瞬間。窓から白い光が見えた。そして・・・。

ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!

突然凄まじい轟音と共にSAT隊員らが爆風で吹き飛ばされた。
前田も爆風で飛ばされる。

5メートルほど転がったところで起き上がると
品地家のミニタリーショップからオレンジ色の炎と黒煙が上がっていたのであった。
125ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/06(日) 02:21:58.17 ID:ZFTwI2tl0
3ヶ月後 東京ビッグサイト

あの事件から3ヶ月の月日が流れた。

柏木は順調に回復し現在は歩行のリハビリを始めている。

一方でメンバーの中には未だにバスに乗れなかったり、
心理カウンセラーのカウンセリングを受けているメンバーもいる。

だが、元の日常に戻りつつあった。

今日はAKB48の前田敦子として最後の握手会だ。
ここで卒業イベントや歌を歌った。

そして、最後の握手会が幕を開けた。
前田はファンに向かって最大限の笑顔で握手をこなした。
嫌な言葉をかけるファンもいたがそんなことは思い出せない。

それ以上にあの行動を讃えてくれたり、心配してくれるファンの声が多かったからだ。

そして、休憩の時間になった時だった。
「あ?休憩だ?30分も待ってろって言うのか?こんなトコによ!」
剥がしの人と口論する声が聞こえた。またか。
でも、これが最後になるのだろうと懐かしく思っていた。

ふとレーンを覗くとそこにいたのは木島であった。

「木島さん!?」
「お、おう。久しぶりじゃねぇかバカ野郎!」
木島は恥ずかしそうに下を向いていた。
126ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/06(日) 02:25:06.47 ID:ZFTwI2tl0
「す、すまねぇな。」
前田は木島を休憩スペースに案内した。

「いいえ。警察の方だし。木島さんがいなかったらどうなっていたか。
みんな感謝してるんですよ。」
「バカ野郎!それが俺の仕事なんだから当たり前じゃねーか!」

「で、ついにAKBファンになったわけですか?」
「バカ!ち、違うに決まってるだろうが!今日はお前に話があって来たんだよ!」
「話?」

「あぁ。あの品地家の奴自爆で片付けられたがどうも腐に落ちなくてな。」
「私もです。あの人は償う気だったと思います。何かを言いかけていた。
この事件の裏にって言ってます。
なので、あの事件は本当にあの人の恨みによる犯行だけだったとは思えないんです。」

「しかし、どうしても第三者の関与を疑う証拠はないし、
上はさっさとケリをつけたくて捜査を終えてしまった。
品地家を被疑者死亡のまま書類送検でハイ終わりだ。」

「何か引っかかりますよね。」

「おい。また変な気を起こすなよ。もうお前に振り回されるのはゴメンだからな。」
「わかってますよ。」

「おう。じゃあな!」
そう言うと木島は席を立った。

「あれ?握手会は?」
「ば、バカ野郎。そんな時間ねぇよ。
事件は待っちゃくれねぇんだ。あばよ!」

木島はそう言うとそのまま黙って去っていった。

前田は改めて品地家が何を言いたかったのか疑問に感じた。

だが、その答えは永遠に聞くことはできない。
127名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/06(日) 02:26:37.02 ID:JgSaJSpm0
つまんね
読んで損した
128ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/06(日) 02:27:25.98 ID:ZFTwI2tl0
握手会も終了時間が近づいた時だった。突然会場のBGMが途切れた。

そしてメインステージにタキシード姿をしたSKE48劇場支配人で
戸賀崎の代行としてAKBの劇場支配人も兼務する湯浅洋が現れた。

「えー。ファンの皆様。湯浅です。本日はお越しいただきまして誠にありがとうございます。
現在入口では戸賀崎の献花台を設けております。
是非哀悼の意をお願いします。それでは、ここで重大なお知らせをします。」

握手会やコンサート等一大イベントでよくあるサプライズだ。
大体タキシード姿で現れれば必然的に誰もが予想できる。

「まず、これまでSKE48松井珠理奈とNMB48渡辺美優紀がそれぞれチームKとチームBを兼任しておりましたが、
明日を持って兼任を解き、元のチームの活動に専念してもらうこととします。
そして、柏木由紀がキャプテンを辞退したい旨を申し出ておりましたが、
これを了承し新チームBのキャプテンに渡辺麻友が就任することが決まりました。」

その瞬間会場は大きな歓喜のどよめきが起きる。
特に松井珠理奈に関しては兼任活動やAKB移籍さえ噂されていたが、
実質解かれたことでSKEファンやメンバーは涙を流しているようだ。

前田もこのサプライズは嬉しかった。

「えー、続きましてこれにより生じたチームA,K,Bそれぞれの空き枠に関して
新たに加わるメンバーが決定いたしましたので発表します。」
次の発表もファンの関心事であった。
誰が昇格するのか、あるいは別グループからの移籍か。

ファンの期待は最高潮だった。

「誰だ?」
「やっぱAはミッツじゃね?」
「いやぁぱるる移籍とかあるかも。」
「おい珠里奈Aとかやめてくれよ〜!」

ファンが様々な声を出すなかでいよいよ発表の時が来た。
129ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/06(日) 02:32:22.64 ID:jcDf0Iy60
「えーそれでは、まずチームKから発表します。
この度チームKに加わるメンバーは・・・。

AKB4813期研究生光宗薫。」

「えー!マジかよ!」
「ミッツがK?」
「Aじゃねーのかよ!?」
会場は予想外のことで大きくどよめいていた。
そして、ステージに涙を流す光宗薫が立ち、涙ながらに言葉を述べた。
さすがにファンもこの時は歓喜の声を上げ、エールを送った。

「お待たせしました。それでは新たにチームA、Bに加入する新メンバーを発表します。
幾度の協議を重ねた結果、AKBの更なる発展と外部からの声を取り入れることを重視された
秋元康先生の意向を反映して以下のメンバーに託すことに決めました。」

会場はどよめきが起きるなかでいよいよ発表される。
湯浅にスポットライトが当たる。

「それでは発表します。チームA。乃木坂46より生田絵梨花。」
その瞬間大きなどよめきが起きた。

何と公式ライバルから引き抜きとは誰もが予想していなかった。
大きなサプライズとはこのことだ。メンバーも全員が動揺している。

「ご静粛に願います。それでは次に、チームB。同じく乃木坂46より生駒里奈。
以上です。尚、この2名は各チームのセンターを務めてもらうことも併せて発表します。
そして、もうひとつお知らせがあります。正面のスクリーンをご覧ください。
現在TDCにいる乃木坂メンバーと中継が繋がっております。
この発表は同時に行いました。では、発表します。」

全員が固唾を呑んでスクリーンを見る。
そして湯浅に再びスポットライトが当たる。

「今回卒業を発表した前田敦子が乃木坂46に加入します。
そうです。実質の2対1の交換トレードです。アイドル界で初の試みです。
どうか彼女たちの新たな門出を温かく見守っていただければと思います。」

前田は放心状態だった。

自分が乃木坂46へ?

何故?

前田の周囲に多くのメンバーが涙を流しながら集まってきた。

全くもって理解できないまま最後の握手会を終えた。
130ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/06(日) 02:35:00.07 ID:jcDf0Iy60
3日後 AKB48劇場

「今回新たにチームAに加入します生田絵梨花です。
いきなりセンターという大役を務めることになりました。
正直最初は皆さんの足を引っ張るかもしれませんが精一杯努力して
センターや前田さんの名に恥じないよう頑張りますのでどうかよろしくお願いします!」

生田は頭を下げるとチームAのメンバーは大きな拍手で生田を迎え入れた。
前田も笑顔で生田に拍手を送った。

「色々大変だけど頑張ってね。」
「はい。前田さんも乃木坂で頑張ってください。
素晴らしいメンバーばかりですからすぐに馴染めると思います。」
「そう。ありがとう。」

「でも正直不安です。ここのセンターは同時にAKBの中心。
みんなを引っ張る存在なんですよね。
あなたがあのバス騒動のように仲間のために命を懸けられるようになりたいです。」
「大丈夫だよ。もうあんなことはないから。」
「えぇ。あの時に終わっていれば良かったんですよ。」
「え?」
「い、いえ独り言です。不安になると癖で・・・。
それじゃあ前田さんのポジションは私が頑張らせてもらいますんで。
これからもお願いします。」

生田は頭を下げてその場を後にした。

前田は生田の言葉が引っかかりつつも劇場を後にする。
131ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/06(日) 02:37:42.00 ID:jcDf0Iy60
「生田ちゃん。ようこそAKBへ。」
「ありがとうございます。あなたもおめでとうございます。キャプテン。」

「いえいえ。それにしても驚いたわね。」
「えぇ。あのお方が爆破してくれたんで私たちは自由の身です。」
「しかし、何で生駒ちゃんがウチに?」
「あのお方が話すには彼女はお気に入りだそうです。
なのであの行為もお咎めなし。但しこっちに入れて監視、
こっち側に引き入れようということだと思います。」

「なぁるほど。それは面白いわね。」
「それにしてもあなたもバスに乗っていて平気だったんですか?」
「全てのことを想定して生きる方法は考えてたわ。
それに自分がいなければ怪しまれるでしょ?」
「確かにそうですね。」

「まぁ今回は前田の影響力の高さだけが目立った結果になった。」
「でも次は乃木坂です。しかもセンターは麻衣ちゃんだしメンバーは私の言いなり。」
「ほぉ。それは心強い。」
「今から楽しみですよ。」

「おやおや。怖いなぁ〜。さすが乃木坂の裏番ね。」
「いえいえ。あなたほどではありません。
さすがネズミと呼ばれるだけの腹黒さですね。」
「そうでなきゃこの世界では生きていけないのよ。弱者が生き延びるにはね。」
「さすがです。」

「さぁ次はどうするのかな?」
「もうあのお方から指令が出ています。これから計画を考えないと。」
「そうね。急がば回れ。だね。」
「はい。」
「アハハハハハハハハハ・・・。」

地下室から聞こえたのは二人の少女の高笑いであった。
132ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/06(日) 02:40:46.92 ID:jcDf0Iy60
前田は乃木坂ビルにやってきた。

いよいよ乃木坂46前田敦子のスタートである。

そこへ現れたのはチームBへの移籍が決まった生駒だった。

「あっ前田さん。」
「あなたは生駒ちゃんね。AKBをよろしくね。」
前田は生駒と握手を交わす。そしてビルに入ろうとした瞬間だった。

「前田さん!」
生駒が叫ぶと前田が振り返る。

「何?」
「あの・・・。た、助けてください!」

「え?」
「あ、いや、すみません。でも、乃木坂を救えるのはあなただと思います。
正直あの出来事がまた繰り返されるんじゃないか不安なんです。お願いです。
どうか乃木坂をお願いします!」

生駒が深く頭を下げた。それを見た前田は生駒のところへ歩み寄る。

「分かった。後は任せて。大丈夫。AKBから修羅場を潜ってきた私を信じて。
きっと乃木坂をいいグループにしてみせるわ。」
前田がそう言うと生駒は涙を拭いて一礼してその場を後にした。

「よし!行くか。」
前田はビルに入るとレッスン室に入る。

そこには整列したメンバーが睨みつけながら立っていた。

いよいよ始まる。前田はAKB結成時を思い出していた。

そして、中心に立って一礼した。

「今回AKB48から新たに乃木坂46に加わる前田敦子です。
みなさんと素晴らしいチームを作っていけるよう頑張りますのでどうかよろしくお願いします。」

前田敦子の新たな挑戦と次なる危機のカウントダウンが始まった。

Billy Idol『SPEED』

Fin(完)
133ジャック ◆jPpg5.obl6 :2012/05/06(日) 02:48:21.85 ID:jcDf0Iy60
以上でこのお話は終わりです。深夜のうp申し訳ありません。最後までお付き合いいただき誠にありがとうございました。
このお話は言うまでもないですが映画「スピード」(1994年/米)のバスシーンを参考にしました。
また一部登場人物は「踊る大捜査線」シリーズに出てくる方々もいます。

この作品で絆とか仲間の大事さなどが伝わっていれば光栄です。

最後にこのスレを保守して頂き、応援していただいた方々に感謝の言葉を申し上げます。
本当にありがとうございました。

またどこかでお会いしましょう。それでは、おやすみなさい。
134名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/06(日) 02:56:04.94 ID:exS3MEm6O
面白かった
続編期待します
135名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/06(日) 02:58:26.05 ID:Fg5xbru+i
ほんとにspecと同じ人?
136名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/06(日) 03:00:11.26 ID:JOSJ/8LU0
乙です。マジ面白かった。

まさかあっちゃん乃木坂は驚いた。なかなか面白かったです。
続編期待してますよ。
137名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/06(日) 03:50:05.30 ID:1UnCsx1VO
これで終わりか
乃木坂出てきたのは評価するけど
非通知なのに犯人に電話できたのはなんかなって感じ
あとあのお方ってだれ?
138名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/06(日) 04:32:55.75 ID:ecg9LlYi0
今から読むわ
139名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/06(日) 09:00:20.00 ID:JOSJ/8LU0
あげ
140名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/06(日) 10:26:10.59 ID:M3AivsYU0
まとめんばー掲載希望。
141名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/06(日) 12:55:33.62 ID:jSzzDPSO0
>>135
SPECの人じゃないよ。書き方が違うから。

面白かった。でも疑問も多い。まだ続きがあるのかな?そうだとしたら続編期待してるよ。
142名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/06(日) 13:07:58.14 ID:TwO1spTq0
面白かった。まとめんばー載せて欲しいよね。
143名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/06(日) 14:22:05.01 ID:ZomFkgX60
お疲れ様。スリルもあったし為になる言葉もあって感動しました。
特に>>124のあっちゃんの言葉は胸に響きました。
144名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/06(日) 17:49:23.53 ID:3vrbeCUg0
乙。
これは続編希望だね。
145名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/06(日) 19:06:57.12 ID:exS3MEm6O
>>136
あっさん卒業したのに卒業後の進路を運営に決められるのは可哀想だと思った
146名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/06(日) 20:25:19.29 ID:TsUM4xPd0
>>145
確かに。この意図がどこにあるんだろうね。
147名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/06(日) 22:17:15.61 ID:iDbI6LiC0
実際前田⇔生田・生駒のトレードなんかやったらどうなるんだろうな。
148名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/06(日) 23:48:38.20 ID:goM8Hlgq0
まだどこのまとめにもないね。掲載されたら読みたいのに。
149☆AKB守り隊☆ ◆R3UEVA8/x. :2012/05/07(月) 00:34:06.31 ID:LFuYz48S0
まだまだはっきりしない事もあるな。
あっちゃんの数々の名ゼリフは凄く良かった。
あと、木島の荒々しくも不器用な所がいい。
だから俺も続編とまとめサイトへの転載希望
150名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/07(月) 01:09:33.74 ID:Rug5o7b30
ジャック氏はあっちゃんと生駒推しなのか?
151名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/07(月) 02:12:54.13 ID:oZAsYNAGO
NEXCOのミスで数万人の死傷者が出た残酷な物語である
152名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/07(月) 09:02:17.26 ID:xAboLGht0
続編期待を込めてあげ。
153名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/07(月) 10:37:11.26 ID:oZAsYNAGO
事業仕分けをした国にも少なからず責任があるかもしれない
154名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/07(月) 12:21:29.59 ID:dxpP3bEZ0
まとめんばー掲載祈念あげ
155名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/07(月) 13:34:47.45 ID:dxpP3bEZ0
読んでみた。

スピードパロというのは分かっていたが結構楽しめたね。
でも、気になるのは何故乃木坂の仕業なのにバレずに済んだのか。
非通知設定の番号に電話ができたのは何故か。
何故バスに無理に乗る前に電話を使用できなかったのか。
個々の疑問はあるが、かなりの名セリフや木島の持ち味が出せていたね。
AKB以外の登場人物を出す小説を嫌う人もいるがこういうのはアリだと思う。
続編があるような終わり方だから続編の方も是非期待している。
156名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/07(月) 13:58:57.88 ID:oZAsYNAGO
今もその高速道は通行可になっていて犠牲者が後をたたない
どうして日本はこんなキチガイな国になったんだろう
157名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/07(月) 14:13:32.44 ID:OOTfgRwF0
>>156
さっきから何をほざいているんだ?
158名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/07(月) 16:42:11.67 ID:jDPfjQRa0
案外人気ないな。面白いのに。
159名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/07(月) 18:37:51.25 ID:EwzCv+/U0

tgsk爆死age

160名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/07(月) 19:10:38.06 ID:jDPfjQRa0
まとめサイトよ。これをまとめずに何がある。
161名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/07(月) 22:24:14.19 ID:J4Obejax0
しかし乃木坂があんな爆弾やらボイスチェンジャーみたいなもの用意できたな。
一体手引きしてるのは誰なんだ?
162☆AKB守り隊☆ ◆R3UEVA8/x. :2012/05/07(月) 22:26:45.92 ID:LFuYz48S0
乃木坂よりもっと上の存在がいるのか?
163名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/07(月) 22:28:17.72 ID:J4Obejax0
>>162
いるだろ。だって生田が電話で話をしていた「あのお方」がわからない。
多分あの人だと思うけど続編に影響するから言えない。
164名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/07(月) 22:48:34.25 ID:0SaB9w2d0
ちかりなの車ェ...
165名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/07(月) 22:53:01.69 ID:J4Obejax0
高速道路上に放置されてあの後どうなったんだろ?
166名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/07(月) 23:43:10.25 ID:bdhOItTR0
続編気になる。
167名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/08(火) 00:23:20.85 ID:oxr5nQ3F0
なんか笑えるw
昔あったかくし芸の映画のパロディーで
コメディタッチにしたい感じなのかな?

「絆とか仲間の大事さ」を主に描きたいなら
他の設定にするべき

中途半端すぎる
168名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/08(火) 00:36:25.11 ID:oxr5nQ3F0
中途半端と言ったのは「スピード」の様にカーアクションやら
スリリングなシーンをマジで描きたいならAKBでは無理があるって事ね
169名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/08(火) 00:54:57.70 ID:O4Qetx8S0
読ませてもらったよ。
今までのスレ小説は最近じゃ文体崩れでひどいもので辟易していたが久しぶりにまともな作品だったといえる。

まぁあっちゃん主役の小説にしてはよく出来ていたね。映画スピードの場面も活かせていたとは思う。
アクションの活字はプロでも難しいから中途半端感は否めないが素人ならば合格だろう。
大概こういう場合はガシャーン、ビューンとか効果音を入れて表現することが多い。これでは小説の意味がない。
これが欲しかった読者もいたかもしれないね。実際にブログでは文体崩れ小説の方が喜ばれていることもあるし。

まぁまとめサイトに掲載される価値はある小説だと思う。ジャック氏に今後も頑張ってもらいたいと思う。
続編を読んでみたい。少なくとも自分はそう感じた。
170名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/08(火) 01:40:47.16 ID:5BGC7LgV0
まぁ古畑パロや相棒パロ時代のような小説だね。俺は気に入ったよ。
171名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/08(火) 09:31:46.05 ID:wqe3Lb7Q0
まだまとめにない。
172名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/08(火) 10:54:59.20 ID:Ix4Oer+Q0
乃木坂のまとめサイトも載ってないね。乃木坂出てるのに。
173名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/08(火) 11:53:20.54 ID:IkIYT8GP0
あげ
174名無しさん@お腹いっぱい。:2012/05/08(火) 15:14:02.02 ID:jIF87WRt0
面白かった
175名無しさん@お腹いっぱい。
まだまとめにないのが不思議だ。