名探偵ジュリナ☆Part.1

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1LR議論中@自治スレ
名探偵ジュリナ☆「玲奈ちゃんの疑いは私が晴らしてみせる。」

JR名古屋駅

湯浅「おいみんな集合しているか?」

玲奈「あれ?ゆりあどこ行ったの?」

矢神「あ〜。何かトイレ行ったみたいだよ。」

湯浅「おいおい早くしないと発車時刻に間に合わないぞ!」

小木曽「ちょっと私見てきますね。」

湯浅「おぉ小木曽スマンな。」

珠理奈「それにしても何で座席が反対になってんの?意味わかんないんだけど。」

高柳「確かに。何この列車。」

秦「この列車次の岐阜からスイッチバックするんです。すぐに席の向きを変えてたら面倒臭いから最初からこうしてあるみたいですよ。」

珠理奈「へぇ〜。さすがしゃわこ。何でも知ってるよね。」

秦「いえ。それほどでも…。」

桑原「そりゃあしゃわこはウチの雑学王じゃからな。」

秦「あの…。桑原先輩。離れて下さいません?」

アナウンス「間もなくワイドビューひだ1号高山行きが発車します。ドア閉まります。」

湯浅「おい木崎と小木曽がまだだぞ。」

玲奈「あっ来た!」

湯浅「何であいつあんなに荷物を持っているんだ?高山に行くだけだぞ!」

玲奈「まったくもう…。」

車掌「早くしてください。間もなく定刻ですよ!」

湯浅「おい誰か荷物を持ってやれ!時間がない。」

木崎「はぁ、はぁ。ぎりぎりセーフ!」

湯浅「何がセーフだ!もう少しで乗り遅れるところだぞ!」

こうして特急ワイドビューひだ1号は定刻通り午前7時45分に出発した。そしてこれから起こる悲惨な出来事を予期する者は誰もいないことは言うまでもない。
2LR議論中@自治スレ:2012/02/04(土) 17:39:43.30 ID:85sfvChp0
真実はいつもひとつ!
3LR議論中@自治スレ:2012/02/04(土) 17:42:01.34 ID:9zZtQ1G50
続けろ
4LR議論中@自治スレ:2012/02/04(土) 17:44:52.22 ID:0Hvr/BY20
私を出せ私を(゜ー゜夏)
5LR議論中@自治スレ:2012/02/04(土) 17:50:03.50 ID:MZ7wfcUH0
AM8:05 岐阜駅出発

車掌「ワイドビューひだ1号高山行き発車しまーす。」

ワイドビューひだ1号は名古屋から来た方向とは逆に走行を開始した。ワイドビューひだは名古屋と富山を結ぶディーゼル気動車の特急である。
飛騨高山へ向かう交通アクセスとして多くの観光客などが利用する。

珠理奈「ホントに逆に走ってる〜。」

矢神「ホントだ面白〜い。」

秦「ちゅり先輩何読んでるんですか?」

高柳「鳥類図鑑。高山って山でしょ?たくさん鳥さんに会えそうだから覚えておかないと。」

桑原「そんなん鳥なんてそう変わらんき。」

高柳「全然違います!ホラ見てくださいこれが…。」

平田「もう列車の中で喧嘩しないで!」

湯浅「平田の言うとおりだ。他のお客さんに迷惑だぞ!」

桑原・高柳「は〜い…。」

須田「あ〜あ。怒られちゃった〜。」

秦「あかりん。そんなに笑わないでよ…。」

須田「だって面白いんだもん。」

秦「でもだからって失礼じゃ…。」

須田「あっすいませ〜ん。じゃがりことポッキーを1つずつくださ〜い。」

秦「あっ!」

木本「ねぇ金子。昨日の公演どう思う?」

金子「うーん。良かったんとちゃう?」

木本「もうふざけないで。何か足りないよ。このままじゃオリジナルなんて難しいよ。」

金子「じゃあちゅりさんみたいに総選挙で公演やらせてくださ〜いって秋元先生に言うとかどや?」

木本「もう知らない!」

金子「てへぺろ。」

車掌「間もなく美濃太田に到着しまーす。太多線はお乗り換えです。」

午前8時25分。ワイドビューひだ1号は美濃太田駅に到着した。
6LR議論中@自治スレ:2012/02/04(土) 18:02:45.14 ID:0Hvr/BY20
期待してるから頑張れ(゜ー゜夏)
7WVE48:2012/02/04(土) 18:24:51.04 ID:e5BkoKQu0
午前8時25分 美濃太田駅

平田「すいませ〜ん。松茸の釜飯5個くださ〜い。」

売子「はい、5千円丁度ね。ありがとね。」

アナウンス「ワイドビューひだ1号高山行き発車します。ドア閉まりまーす。」

午前8時26分ワイドビューひだ1号は美濃太田駅を出発した。美濃太田駅は国内で唯一駅弁立売のある駅としても知られる。
情報番組をやっている関係でそれを知っていた平田璃香子が他のメンバーのを合わせて駅弁を購入した。

玲奈「はふ。あー美味しい。」

古川「玲奈ちゃんまたメロンパン?好きだよね〜。」

玲奈「あいりんも食べる?まだこれだけあるよ。」

古川「いやどんだけ持ってきたの?」

玲奈「だって小腹が空いたときに食べたいじゃない?」

古川「いやそれにしても…。」

向田「むしゃむしゃ…。」

高柳「え?まなつまさか朝食イチゴだけ?」

向田「うん。ちゅりも食べる?」

高柳「いやいや…。ちゃんと食べないとまた倒れるよ。あんたただでさえ体力ないのに…。」

向田「大丈夫だよ。平気平気。」

高柳「あぁKUのセンターがこれじゃあ…。」

向田「ん?」

高柳「え?いや何でもない。私も1個も〜らおっと。」

池面「玲奈。明後日以降のスケジュールの確認をしたいんだが。古川くん。どいてくれないかな?」

古川「え?あぁ…はい…。」

小木曽「池面のヤツまたいいタイミングでやってきたね。」

木崎「ホント。玲奈さんに色気ありますってアピってるようなもんだよね。」

小木曽「全く。あいりんさんいつもいいときに爪弾きにされて可哀相。」

木崎「つまはじき?何それ美味しいの?」

小木曽「ゆりあ。今のは忘れなさい。説明するの面倒くさいから。」

木崎「え〜。どんなのだろう?ジュル」

ワイドビューひだ1号はどんどんと山の奥へと走らせる。その走行音はまさにこれから起きる惨劇へのカウントダウンでもあった。
8LR議論中@自治スレ:2012/02/04(土) 18:35:17.83 ID:rVRM4qIi0
おうがんばれ
9LR議論中@自治スレ:2012/02/04(土) 19:06:41.45 ID:8ZyFXfiy0
コレは定期的に保守が必要と見た
10WVE48:2012/02/04(土) 19:13:04.28 ID:e5BkoKQu0
午前8時46分

ワイドビューひだ1号は飛騨川沿いを走行する。見渡す限り山と川しかない風景でほとんどの乗客は仮眠を取るか、話に夢中になっている。

平松「やめロッテ、千葉ロッテマリーンズゲームやらない?」

大矢「えぇ〜。もう何回目?いい加減飽きたんだけど。」

平松「あっあいり〜ん。あいりんもやらない?」

古川「あたしはいいや。ちょっと休む。」

平松「ちぇっ。つまんないのー。」

大矢「仕方ないよ。池面のせい。」

平松「何あいつ新人マネージャーの分際で玲奈ばっかりくっついて。」

大矢「何でも支配人に相当ゴマすって玲奈の専属にさせてもらったらしいよ。」

平松「あ〜やだやだ。」

玲奈「じゃあそういうことで。」

池面「よし。じゃあ頼んだよ。僕はこれで。後はゆっくり休むといい。」

玲奈「はい。ありがとうございます池面さん。うっ…。」

池面「玲奈どうしたんだい?」

玲奈「何か急にお腹が痛くなっちゃって…。」

池面「そりゃ大変だ。すぐにトイレへ行こう。立てるかい?」

玲奈「平気です。私一人で十分です。」

池面「心配だ。僕もついていこう。」

玲奈「あっありがとうございます。」

珠理奈「ちょっと玲奈ちゃん大丈夫?顔色悪いよ?」

玲奈「大丈夫。多分昨日の寿司が当たったかも。心配ないよ。」

珠理奈「でも何か…。」

池面「珠理奈。心配はない。危ないから席に座っていたまえ。」

珠理奈「は〜い。」

向田「池面のヤツ何様のつもりなの?」

珠理奈「あーあ。何か腹が立つよねあの態度。」

高柳「もうあんなの放っておいてトランプの続きやろ。」

珠理奈「そうだね。」

松井玲奈に異変が起きたのを過労や食あたりと思っているメンバーたち。だが、これは惨劇の幕開けであることは誰も知らない。
11WVE48:2012/02/04(土) 19:27:52.64 ID:e5BkoKQu0
午前9時06分

車掌「あと2分ほどで下呂に到着いたします。」

桑原「アカンわ。我慢できへん。トイレ行ってくる!」

小木曽「もうあれだけ食べ過ぎたらそりゃ行きたくもなるわ。」

木崎「みずきさん相変わらずだなぁ。」

桑原「何や?この人だかり」

車掌「どうかなさいましたか?」

客「どうもこうもないよ。さっきからトイレが開かないんだよ!どうなってんだ!」

車掌「お客様〜。他のお客様がお待ちですので鍵を開けて頂けますでしょうか〜?」

桑原「反応がないき。」

車掌「うぅむ。何か異変があったのかも。仕方ない。鍵を使うか。」

カチャカチャ…。ガチャッ

車掌「うわっ!」

客「ひぃぃ!」

桑原「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」

湯浅「こら桑原何大声を挙げているんだってうわっ!」

須田「どうしたの〜。あぁ玲奈ちゃんに池面!何か赤いねってきゃあああああああああああああああああああああ!!!!!」

珠理奈「何事?きゃっ!う、嘘でしょ…。玲奈ちゃん…。」

彼女たちが見た光景は車内のトイレで血まみれになって倒れている池面と玲奈の姿であった。玲奈に外傷は見られなかったが、池面は首の頚動脈を切られ既に絶命している状態であった。
12WVE48:2012/02/04(土) 19:49:02.95 ID:e5BkoKQu0
午前9時18分 JR下呂駅

JR下呂駅には通報を受けた下呂温泉警察署の警察官がやって来ていた。

蛙田「ご苦労。仏さんの名前は?」

警官「はっ被害者は池面色男28歳。アイドルグループSKE48のマネージャーであります。死因は刃物で首を切りつけられたことによる失血死!凶器はこちらでありまーす!」

蛙田「君、熱いね。いいから凶器を見せて。」

警官「はっこちらであります!それから容疑者を確保したのであります!」

蛙田「えっもう被疑者分かったの?」

警官「はっ被疑者の名前は松井玲奈20歳!現場であります車内のトイレにこのナイフを持って倒れていたであります。尚、被疑者は容疑を否認してるであります。」

蛙田「何だ。結構デカイヤマかと思えば簡単に済みそうだな。で、被疑者は?」

警官「はっ!現在駅事務室にいるのでありまーす!本官がご案内させて頂く次第でありまーす!」

蛙田「分かったからそれやめてくんない雪積もってるこの風景に似合わず暑苦しいよ。」

警官「はっ!申し訳なく思ってるのであります!」

蛙田「松井玲奈さんね。私下呂温泉署刑事課の蛙田下呂太郎と言います。シャレじゃなく本名ですからね。笑っちゃダメですよ。」

玲奈「こんな…状況で…笑えませんよ…。」

蛙田「とりあえずあなたね。重要参考人だから署までご同行願いますよ。」

玲奈「え?私逮捕されちゃうんですか…?」

蛙田「そりゃ人一人殺せばそうでしょうな。さぁ行きましょう。」

玲奈「私やってません!本当にやってないんです!」

蛙田「分かった分かった。お話は署でた〜っぷり聞くからとりあえず行きましょや。」

湯浅「あの、メンバーたちはどうしたら?」

蛙田「あっ皆さんも署に来てくださいね。事情聴取したいんで。ひょっとしたら今夜は泊まっていただくかもしれませんなぁ。」

湯浅「そんな…。すぐに秋元先生に連絡しないと。」

蛙田「じゃあ君、彼女をパトカーに乗せて署へ連れてきて。何か高山から本部のお偉いさん来るらしいからね。出迎えんといかんし。」

警官「はっ承知したのであります!では、パトカーに乗るのでありまーす!」

こうして松井玲奈は重要参考人として警察に拘束された。持っていた凶器に同じ現場。メンバーであっても誰もが松井玲奈が行なった犯行だと思った。そう、彼女以外は。
13LR議論中@自治スレ:2012/02/04(土) 20:30:09.15 ID:gZVl8Veg0
警官ウザ
14LR議論中@自治スレ:2012/02/04(土) 20:47:39.00 ID:TL6Ms/Tg0
期待あげ
15LR議論中@自治スレ:2012/02/04(土) 22:04:33.22 ID:o3v45Q2P0
ああげ
16LR議論中@自治スレ:2012/02/04(土) 22:19:22.00 ID:oKyIBuWCO
西村京太郎の2時間サスペンスみたいな空気age
17LR議論中@自治スレ:2012/02/04(土) 22:34:38.89 ID:cEi7TCQl0

お〜〜〜〜〜〜〜い、つづきまだあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ぁあ?

はやく、はやくはやくぅ〜〜〜〜〜ぅ
18WVE48:2012/02/04(土) 23:51:44.77 ID:Mj1vWj4t0
午前10時 下呂温泉警察署

長良「あぁ〜ったく。せっかく事件解決して高山観光してたらコレだよ。」

揖斐川「全くですよ。嫁さんの土産買いそびれちゃいましたよ。警部は?」

長良「勿論最初に買った。ウチのカミさんが怖いことはお前も知ってるだろ?」

揖斐川「そうですよね。忘れたらアウトでしょ。」

長良「はぁ。また殺人か。」

揖斐川「でも被疑者拘束してるみたいだし簡単に終わりそうですよ。」

長良「だったらいいんだけどねぇ。あぁ早く帰ってカミさんと飛騨牛食べたいわ。」

揖斐川「全く同意です。」

蛙田「これは岐阜県警捜査一課の長良警部と揖斐川警部補。ようこそ下呂までおいでくださいました。」

長良「全く疲れたよ。温泉ぐらい入る時間をくれと言いたい。」

蛙田「すいません。少しの辛抱ですんで。」

揖斐川「それであそこで騒がしいのは?」

蛙田「はい。被疑者の松井玲奈と同じSKE48というアイドルグループのメンバーたちです。」

長良「被疑者松井玲奈?SKE48だと!!」

蛙田「はぁそれが…。」

揖斐川「どうしたんですか警部?取り乱した様子で。」

長良「いや、何でもないよ。うん何でもない。」

珠理奈「あぁー!アユたんだ!」

長良「ビクゥ!!」
19WVE48:2012/02/05(日) 00:00:03.35 ID:Mj1vWj4t0
珠理奈「あ〜やっぱりアユたんだぁ〜。」

揖斐川「あっアユたん?警部?」

珠理奈「警部?」

揖斐川「そうだ!こちらにいるのは岐阜県警捜査一課の長良鮎太郎警部だぞ!君たち失礼だぞ!」

須田「あれ〜?アユたんって公務員じゃなかったの?」

秦「確かそうおっしゃっていましたよね?まさか刑事さんだったとは…。」

長良「まぁ公務員なのは嘘ではないよ。アハハハ…。」

揖斐川「警部もしかして彼女たちのファンなんですか?」

珠理奈「ファンどころかヲタだよね。よく公演にも来てくれるし握手会も来てくれるし。」

長良「いや…それはね…えーとね…。」

揖斐川「警部。結構休暇使ってると思ったらそんなことしてたんすか?」

長良「いやぁまぁそれはそれで。事件のことを聞こうではないか。」

揖斐川「そうすね。まず参考人の松井玲奈から話から聞きましょう。」

長良「まさかかすみ草のごとく笑顔が美しい玲奈ちゃんを聴取するとはなぁ…。」

揖斐川「警部。私的感情は抜きで刑事としてビシッと接してくださいね。」

長良「分かっとるわ。」
20WVE48:2012/02/05(日) 00:23:03.89 ID:F7HjzKne0
午前11時14分 下呂温泉署取調室

長良「う〜ん。もう一度話してもらえる?」

玲奈「何度も言ってるじゃないですか!私はトイレに入って急に口をハンカチみたいな布で覆われて意識を失って気づいたら血まみれになっていたんです!」

揖斐川「じゃあこの凶器はどう説明する?君の指紋しか出なかったんだよ。」

玲奈「だって私のナイフなんですから。でも、何故ここにあるのかも分かりません!」

揖斐川「じゃあ何だ?ナイフが勝手に歩いて池面さんの首切って君の手に入ったって言うのか!?」

長良「おい揖斐川!そう興奮するな。」

玲奈「お願いです。信じてください!私本当にやってないんですぅ…。グスン」

長良「おい揖斐川ちょっといいか?」

揖斐川「はい。」

長良「お前も玲奈ちゃんが犯人だと思うか?」

揖斐川「いやどうみたってそうじゃないすか?状況証拠が彼女だって示してますよ。」

長良「俺は現場に出て二十年になるがありゃあ彼女がホシとは思えん。あそこまで必死に拒むのは本当としか思えん。」

揖斐川「いや警部。ファン視点が入ってるんじゃないですか?容疑者は誰だって否認するでしょう?」

長良「あぁ否認する奴は多くいた。だが、彼女の涙に嘘偽りがあるとはどうも思えんくてね。」

珠理奈「アユたんもそう思った?」

長良「うわっ!じゅ、じゅりたん。驚かさないでくれよ。」

珠理奈「私も玲奈ちゃんが殺ったって思わないよ。」

長良「あれ?でもじゅりたんは玲奈ちゃんのこと…。」

珠理奈「あれはマスコミの書いた嘘。本当は玲奈ちゃんのことが心配なんだよ。」

長良「じゅりたん…。」

珠理奈「ねぇアユたんにお願いがあるんだけど。」

長良「何だい?」

珠理奈「私にも捜査を手伝わせて欲しいの。」
21WVE48:2012/02/05(日) 00:30:53.30 ID:F7HjzKne0
揖斐川「はぁ?」

長良「おいおいじゅりたん。幾ら何でもそれはね…。」

揖斐川「そうだ。これは殺人事件の捜査だ。推理ごっことはワケが違うんだ!」

珠理奈「分かった。じゃあ奥さんに言っちゃおうかな〜。あのこと。」

長良「ギクゥ!!」

揖斐川「警部どうしました?」

長良「じゅりたん。ちょっといいかな?」

揖斐川「?」

長良「ちょっとそれだけは困るよ〜。」

珠理奈「じゃあ私も加えてよ。」

長良「いやぁ殺人事件の捜査なんだよ。遊びじゃないんだしさ。」

珠理奈「じゃあ奥さんに言うだけだね。」

長良「わっわっ!待ってくれ。分かった。その代わり約束して欲しい。無茶はしない。常に私と行動すると。」

珠理奈「オッケー!やったやった〜。」

揖斐川「け、警部正気ですか?」

長良「うるさい。俺が捜査責任者だ。何かあれば俺が責任を取るだけだ。」

こうして岐阜県警の敏腕刑事コンビとSKE48のエースがタッグを組んで事件の解明に乗り出した。
思いは一致している。松井玲奈の無実を証明する。そう、真実はいつもひとつなのである。
22LR議論中@自治スレ:2012/02/05(日) 00:37:38.45 ID:j93FrKR10
期待してます
23WVE48:2012/02/05(日) 00:48:33.05 ID:F7HjzKne0
正午 下呂国際ホテル

珠理奈「それでアユたん。最初はどーする?モグモグ」

揖斐川「君、せめて長良警部と呼びなさい!」

長良「揖斐川。構わんよ。そうだな。まずは現場の車両から見直してみよう。」

珠理奈「分からない時はまずは現場に戻れって言うしね。」

長良「さすがはじゅりたん。その通りだ。刑事の鉄則だな。」

珠理奈「ようしそうなったらちゃんと食べないとね。ハフハフ」

揖斐川「警部。いいんすか?すっかり遠足気分ですよ。」

長良「まぁまぁ。彼女だってその辺の分別はついている。それにやはり同じメンバーが犯人だと想いたくはない気持ちはわかる。」

揖斐川「でも…。」

長良「もしも俺が捕まって冤罪だと思ったらどうする?」

揖斐川「そりゃ全力で解明しますよ。」

長良「だろ?それは同じだ。あの年齢でそこまで考えて行動できる少女は早々いないぞ。」

揖斐川「なるほど。警部があの子に肩入れしてる理由が分かった気がします。」

長良「揖斐川。甘いな。お前はまだ彼女たちの魅力を分かってないぞ。」

揖斐川「え?」

長良「まぁいずれ分かるだろうさ。さぁ時間がないから食べるぞ。」
24WVE48:2012/02/05(日) 01:04:16.93 ID:F7HjzKne0
午後1時 JR下呂駅

揖斐川「け…警部。」

長良「あ、あれ…?じゅ、じゅりたんだけじゃないの…?」

珠理奈「はい。私たちSKE48少女探偵団です!私たちは一心同体だから。」

高柳「こんにちゅり〜。」

木本「珠理奈さんの為に頑張るのん!」

秦「よろしくお願いします。」

長良「いやぁ全く一杯食わされたな。さすがだよ。」

揖斐川「警部。只者じゃないっすね。」

長良「言っただろ。それにしてもしゃわこまでいるとは驚きだね。」

秦「え…。いや…。その…珠理奈さんの誘いは断れません…。」

揖斐川「じゅ、珠理奈さん!?君、流石に珠理奈ちゃんより年上だよね?」

秦「はい、23です。」

揖斐川「23が何で15歳に敬語にさん付け?おかしくない?」

長良「揖斐川。それが彼女たちなんだ。年じゃない。いつ入ったかで決まるんだよ。」

揖斐川「え?」

長良「警察もそうだろ?俺やお前よりも若くて岐阜のことなぞ何も知らん坊主の美濃里警視でも敬語だろ?それと同じだ。」

揖斐川「アイドルも縦社会なんすね。」

長良「チャラチャラしているようで結構厳しいんだぞ。」

揖斐川「はぁ。じゃあ早速現場へ行きましょう。」
25LR議論中@自治スレ:2012/02/05(日) 01:19:51.97 ID:sdqinA820
なかなかおもしろい
26WVE48:2012/02/05(日) 01:31:12.04 ID:F7HjzKne0
午後1時5分 ひだ車内

車掌「ここがトイレです。」

長良「あぁ〜こりゃ相当飛んでるな。犯人も相当返り血浴びてるわ。」

揖斐川「現に松井玲奈の服は被害者の血液だらけでしたよ。」

長良「確かにそうだったよな。」

珠理奈「……。」

長良「じゅりたん。どうしたんだい?気分でも?」

珠理奈「いや、何か違和感があるんだよね。」

長良「どんな?」

珠理奈「いやよく分かんないけど最初に現場を見た時を思い出すと何かがおかしい。」

秦「血飛沫の飛び散り方じゃ?」

長良「何?」

珠理奈「しゃわこ!そうだ。私も今気づいた!アユたん。写真ある?」

長良「あぁ。おい揖斐川すぐに現場写真もってこい!」

揖斐川「分かりました。」

長良「しゃわこ。詳しく聞かせてくれ。」

秦「はい。この血飛沫なんですけど。確か玲奈さんの血は全体の左側にかかっていました。でもこれは右側に寄っています。」

長良「ふむ。確かに右側だ。傷も右側だったな。」

秦「もし玲奈さんが切ったのなら血は右側に集中すると思います。なのに右の袖などにはあまりかかってなかったと思うんです。」
27WVE48:2012/02/05(日) 01:31:37.54 ID:F7HjzKne0
揖斐川「警部。現場写真と松井玲奈の着衣の写真です。」

長良「本当だ。右側はほとんどないな。」

珠理奈「玲奈ちゃんは右利き。普通逆にもって切るなんておかしい。」

長良「あぁ。特にこの狭い空間でわざわざそんな細工をする理由もないからな。」

揖斐川「じゃあ…。」

長良「揖斐川。こりゃ簡単なヤマじゃなくなったな。間違いなく玲奈ちゃんはシロだと思うぞ。」

揖斐川「マジっすか。こりゃ当分帰れそうにないですね。」

長良「そうだな。いや、しゃわこが気がつかなければ危うかった。」

秦「いえ…。わ、私は別にそんな…。」

長良「ハハハ。しゃわこらしい。」

珠理奈「それにしてもこれで玲奈ちゃんの疑いは晴れたよね。」

長良「いやこれだけじゃ薄い。もっと本格的にやらんとな。揖斐川!科捜研の長谷部を呼べ!」

揖斐川「え?いいんですか?上通さずに。」

長良「心配要らん。あいつは今日から下呂で湯治するとかで一週間休み取っている。すぐ近くにいるはずだ。」

揖斐川「分かりました。それにしてもあの人も不幸ですね。」

長良「そういう星に生まれたと諦めるしかないな。」

珠理奈「科捜研キタ━━━(゚∀゚)━━━!!」

長良「おいおい。そこまで興奮するもんじゃないぞ。」

こうして科学捜査研究所のエース長谷部基宏は偶然にも下呂へ来ると言いふらしたことが災いし、捜査に協力する羽目になったのである。
28WVE48:2012/02/05(日) 01:40:43.18 ID:F7HjzKne0
午後2時 下呂国際ホテル

長谷部「もう何なんですか?人がせっかく温泉に入ってたのに!」

長良「バカヤロウ温泉まんじゅう食ってる場合じゃねぇんだよ。殺しだ殺し!」

長谷部「え?」

揖斐川「今朝ワイドビューひだの車内で殺しがあって被疑者はいるけどどうも怪しいんです。こういうのは長谷部さんの出番でしょ?」

長良「長谷部いつも言ってるよな?証拠は嘘をつかんと。」

長谷部「はい。僕のモットーです。」

長良「じゃあ話は早い。この写真の載ってる証拠を分析しろ。」

長谷部「ハァ!?ここでどうやれって言うんですか?」

長良「心配するな。お前が頼んだ移動ラボを手配しといた。4時間もすりゃ来るだろ。それまで温泉でも入ってろ。」

長谷部「あーあ。下呂に行くなんて言うんじゃなかったな。」

長良「いいだろ。解決したら彼女たちが癒してくれるさ。」

長谷部「あれ?どこかで見覚えのある顔かと思えばSKE48じゃないですか?」

長良「そうだ。彼女たちも捜査に協力してもらってるからな。」

長谷部「もう驚かされ過ぎて何も言えないです。」

秦「あの。是非長谷部さんの様子を見させてもらいたいんですが…。」

長良「あぁ構わんよ。こいつ今じゃこんなんだが科学捜査に関してはピカイチでね。確かしゃわこはこういうの好きだったな。」

秦「好きっていうか興味があるっていうか…。」

長良「あぁいずれにせよいい勉強にはなる。長谷部!失礼のないようにしろよ。」

長谷部「はぁ〜あ。」

長谷部は溜息をつく。だが仕方がない。自分の撒いた種は自分で処理するのが鉄則である。
そして印象的なのは秦佐和子の目である。本格的な科学捜査に携われる喜びをシャイに表していたのであった。
29WVE48:2012/02/05(日) 01:41:46.20 ID:F7HjzKne0
更新はこの辺にします。次の更新は明日の朝。
それではおやすみなさい。
30LR議論中@自治スレ:2012/02/05(日) 01:43:35.87 ID:sdqinA820
>>29期待してまってます
31名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/05(日) 02:26:55.74 ID:AtuCWmZJ0
保守
32名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/05(日) 03:05:41.65 ID:iBc03a+W0
しゃわこ万能説
33名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/05(日) 06:41:42.55 ID:mVSpzE2f0
ネクストジュリナズヒント
34名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/05(日) 08:18:20.32 ID:5kFi210RO
服装だけで言うなら、コナンよりホームズのほうが似合いそう
35名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/05(日) 09:03:13.19 ID:e+qu8Mhj0
面白いよ!
なかなか長編になりそうだね。
36WVE48:2012/02/05(日) 10:10:31.11 ID:O3Ijsxxk0
午後2時30分 下呂国際ホテル大会議室

長良「さすがはじゅりたんだ。メンバーが簡単に集まった。」

珠理奈「こういうのは任せてよ。」

蛙田「あの…。被疑者は松井玲奈じゃ?」

長良「あぁ。だが、他に容疑者がいる可能性が出たんだ。そうなった以上は一からやり直しだ。」

蛙田「ですがあの…。」

長良「何だ?文句があるなら外してもいいんだぞ。言っておくが捜査責任者は私だというのを忘れるな。」

須田「アユたんカッコイイ〜!」

長良「そ、そうかな?」

揖斐川「警部!」

長良「おっといかんいかん。それじゃあ事件当時の話を一人ひとり聞いていきたいと思います。まずは現場を見た人は挙手をお願いします。」

揖斐川「4人ですね。」

長良「カツオ、あかりん、じゅりたん、湯浅支配人だな。」

揖斐川「じゃあ後で事情聴取をしましょう。」

長良「そうだな。次に被害者の池面色男について聞きたいのですが。」

珠理奈「正直探偵としてこんなことを言うのはダメなんだろうけど評判は良くなかった。」

長良「どういうこと?」

木本「あいつ玲奈さんに気があるみたいでいつもベタベタしようとしていた。マネージャーの地位を利用してね。」

揖斐川「肝心の彼女はどう思ってたの?」

珠理奈「玲奈ちゃん。気を遣ってニコニコしてたけど内心良くは思ってなかったと思う。」

揖斐川「じゃあ松井玲奈にも動機はありますよね。」

長良「だが、他のメンバーからの評判も良くないから全員に動機は当てはまるぞ。」

珠理奈「わ、私はやってないからね。」

長良「じゅりたんがやったなんて思わないよ。」

揖斐川「とにかく最初に駆けつけた桑原、須田、湯浅の3人から話を聞きましょう。」

長良「よし!じゃあ桑原さん、須田さん、湯浅さんは別室へ。残りのメンバーは部屋で待機だ。全員出すな。」
37WVE48:2012/02/05(日) 12:15:17.70 ID:O3Ijsxxk0
午後2時57分 下呂国際ホテル小会議室

揖斐川「じゃあまず桑原さんから聞きましょう。」

桑原「あの時は食べ過ぎてトイレに行こうとしていたんじゃき。」

揖斐川「え?」

長良「あ〜。カツオは高知の出身なんだよ。土佐弁だ。」

揖斐川「そうでしたか。それで?」

桑原「行ったらもう人混みができちょってトイレは鍵がかかったままやったんよ。」

珠理奈「確かにトイレのランプが付きっぱなしだったもんね。」

桑原「そんなん知らんわ。それで車掌さんが鍵開けたら玲奈と池面が倒れとったわけ。」

長良「それで悲鳴を上げ、次駆けつけたのは?」

湯浅「私です。彼女はどうも大衆の場で騒ぐ癖があるようでまたかと注意に行ったんです。そしたら池面君が首切られてて…。」

長良「そうでしたか。そして次に来たのは?」

須田「私です。何か騒がしいから行ってみたら…。」

長良「それでじゅりたんが駆けつけて発見。列車は下呂に向かったというわけだ。」

蛙田「他の乗客は見た瞬間にその場を離れてしまったようで立っていたのは車掌とこの4人だけと車掌が証言してます。」

長良「そうなると他の人間は外れるか。ん?どうしたじゅりたん。」

珠理奈「……。」

木本「珠理奈さん!」

珠理奈「え?あっ。」

長良「具合でも悪いのかい?」

珠理奈「そうじゃないよ。大丈夫。」

長良「ふぅ。驚かさないでくれよ。」

珠理奈『何か引っ掛かったんだよね。あの人の発言が。何かおかしい。一体何だろう…?』
38名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/05(日) 13:13:00.72 ID:fTnyDjFi0
保守
39名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/05(日) 13:13:36.22 ID:sdqinA820
保守
40名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/05(日) 13:38:44.56 ID:2erN/d7W0
「新モウソウ刑事」かと思えば、
十津川警部シリーズのパロディ
みたいなもんなんだね。
41名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/05(日) 13:46:40.37 ID:5dvFEmz/0
これパート1になってるけどそんなに長編なの?
42名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/05(日) 15:45:50.37 ID:gsYNoFXV0
あげ
43名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/05(日) 15:53:17.93 ID:m2iRg+5Y0
今更だがこれ警部補の名前なんて読むの?
44名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/05(日) 17:01:36.45 ID:fTnyDjFi0
保守
45名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/05(日) 17:10:33.74 ID:r8ra6q0m0
ながらって読んでるけどあってるかな?
46名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/05(日) 19:04:17.28 ID:iVBecxZJO
保守
47名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/05(日) 21:03:08.44 ID:Un66WRad0
保守
48名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/05(日) 21:25:26.12 ID:fTnyDjFi0
保守
49名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/05(日) 21:27:50.68 ID:cRoFBg3E0
うぉ、何かスゴいっぽい
50名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/05(日) 23:19:37.59 ID:fTnyDjFi0
保守
51WVE48:2012/02/05(日) 23:49:09.32 ID:O3Ijsxxk0
保守ありがとうございます。ではつづきをどうぞ。
52WVE48:2012/02/06(月) 00:10:14.25 ID:Mw78TgSb0
午後4時 下呂温泉署

玲奈「グスン」

長良「あんな玲奈ちゃんは見たことがない。胸が痛いよ。」

揖斐川「でも帰すわけにはいきませんよ。本部からも言われています。」

長良「う〜む。早く事件を解決しないとな。」

揖斐川「そういえば血痕のことはどうなったんでしょう?」

長良「長谷部に聞きに行ってみるか。」

揖斐川「そうっすね。ある程度の分析はしてるでしょうし。」

長良「おい長谷部!進んでるか?」

長谷部「ビクゥ!!」

長良「あっお前何しらさぎ物語食ってるんだこの野郎!」

珠理奈「ムシャムシャ…」

揖斐川「君たちまで一体何やってるんだ!」

珠理奈「あっアユたんも食べよ。」

長良「おうこれがまた美味いんだよなぁ。」

揖斐川「警部までもぅ。それで長谷部さん。証拠で分かったことは?」

長谷部「はいはい。この玲奈さんのナイフなんですがね。」

長良「それがどうした?」

長谷部「見てください。この部分。薄いですが若干線が入ってます。」

長良「あっ本当だ。」

珠理奈「これっておかしくないですか?」

長谷部「普通につくものじゃないですね。」

長良「どうやってついた傷か分かるか?」

長谷部「移動ラボで詳しく分析すればどういうのかもう少し分かると思います。」

長良「それじゃ頼んだよ。」

珠理奈『ナイフに付いた細い傷かぁ。そうなると同じ傷がトイレにも…。』
53WVE48:2012/02/06(月) 01:07:18.33 ID:Mw78TgSb0
午後5時26分 JR下呂駅「ひだ」車内

珠理奈「何でみんなついてくるの?」

高柳「そりゃあ少女探偵団だからね。」

木本「そうですよ。自分一人なんて水臭いですよ。」

珠理奈「あのね。アユたんにも黙って来てるんだから目立ったら怒られるんだよ。」

高柳「それにしても何で警官とか居なかったのかな?」

木本「そうですよね。テープはあったのに現場保存する気ないのかなぁ?」

珠理奈『あの手を使って良かった。』

高柳「さてさてお目当てのトイレだね。」

珠理奈『細い傷があるとすればこの部分のはず…。』

木本「あれ?こんなところに変な傷が…。」

珠理奈「どれどれ?」

高柳「ホントだ。玲奈さんのナイフに付いていたのと同じものだね。」

珠理奈『よし、これで殺害のトリックは分かった。あとは証拠が欲しい。』

駅員「君たち!一体ここで何をしているんだ!」

高柳「マズイ!逃げろぉ〜!」

駅員「コラ!待ちなさい!」
54WVE48:2012/02/06(月) 01:38:17.61 ID:Mw78TgSb0
午後6時1分 下呂駅駅事務所

長良「いやぁ〜すみませんね。」

駅員「困りますよ。勝手に列車に入られては…。」

揖斐川「お手数をおかけしました。」

駅員「じゃあ私はこれで。」

長良「さてと。じゅりたん約束したよね。勝手な行動はしないと。」

珠理奈「……。」

揖斐川「そうだ。警部は全ての責任を取ると言って君たちを捜査に協力させているんだ!それを知っているのか?」

長良「揖斐川。そう声を荒らげるな。」

揖斐川「でも…。」

長良「もういいさ。じゅりたんが動いたのには理由があるんだろ?それを聞かせてくれ。そうすれば今回のことは水に流そう。」

揖斐川「警部…。」

珠理奈「実はあの玲奈ちゃんのナイフに付いていた傷と同じ傷がトイレにもあったんだよ。」

長良「何ぃ!?」

揖斐川「ということはナイフはあらかじめ用意されてたってことですか?」

長良「こりゃますます玲奈ちゃんの犯行とは思えなくなったな。でもこれじゃ証拠は薄い。」

木本「えぇ〜。ダメなんですか?」

長良「あぁ。傷を付けたモノを見つけないとね。」
55WVE48:2012/02/06(月) 01:38:39.77 ID:Mw78TgSb0
湯浅「いやぁ〜すみません。遅くなりまして。」

長良「湯浅さん。わざわざすみませんね。」

湯浅「この度はウチのメンバーがご迷惑をおかけしてしまったようで…。」

長良「いえ。遊んでるうちにホームに入ってしまっただけです。大したことはないですよ。」

湯浅「いやいや全くとんだことを。」

長良「おや、釣りですか?」

湯浅「えぇ。本当は高山で釣る予定だったんですがついそこでね。」

長良「大漁ですか?」

湯浅「いやぁ残年ながら全然ですなぁ。」

揖斐川「まぁうまくもいかないものね。釣りもアイドルの育成も。」

湯浅「全くですな。ハハハ。」

珠理奈『はっ!』

この時珠理奈の脳に衝撃が走った。これは考えていた謎が少し繋がり始めたシグナルなのである。
56WVE48:2012/02/06(月) 01:44:29.00 ID:Mw78TgSb0
更新はここまでにしようと思います。ではまた朝お会いしましょう。
57名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/06(月) 01:50:38.07 ID:Tu3bsaOa0
おやすみ!
58名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/06(月) 03:30:18.61 ID:8jc4Z+SM0
保守
59名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/06(月) 05:04:06.01 ID:jTaQ29kt0
捕手
60名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/06(月) 08:07:41.93 ID:deZ26RePO
保守
61名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/06(月) 10:22:35.97 ID:GCUz+rrz0
捕手
62WVE48:2012/02/06(月) 10:33:21.36 ID:Mw78TgSb0
午後7時5分 移動ラボ

長良「長谷部!しっかりやってるかい?」

長谷部「えぇ。しっかりやってますよ。」

長良「おぉ〜。しゃわこの白衣姿は似合ってるねぇ。」

秦「あ…ありがとうございます。」

長谷部「いやぁ警部。アイドルにこんなに科学に精通した人がいるなんて思いもませんでしたよ。」

珠理奈「しゃわこをそんじょそこらのアイドルと同じにしちゃダメだよ。」

長良「それで証拠から何か分かったか?」

長谷部「えぇ、ナイフの傷から少量の粉がついていて分析したところ生分解性プラスチックの成分が検出されました。」

揖斐川「せ、生分解性?」

秦「つまり水に溶けるプラスチック素材なんです。だからよく釣り道具に使われることも多いんです。」

長良「俺もよく長良川に鮎釣りに行くが確かにこういう素材のが多いな。」

長谷部「あと松井玲奈が言っていた意識を失ったというのは本当のようですね。」

長良「何か出たか?」

長谷部「えぇ。襟の部分から少量のクロロホルムが出ました。多分覆っていた布から垂れたんでしょう。」

秦「あと、服から違った素材の繊維片が見つかりましたよ。」

長谷部「あぁそれを目だけで見つけたのには驚いた。何しろほんの僅かなモノでしてね。」

長良「それでどんなものだ?」

長谷部「まぁ顕微鏡で見てください。」

長良「う〜ん。一体何なんだろう?」

長谷部「調べたら綿でした。そして綿からクロロホルムも出てきましたよ。」

長良「やはり玲奈ちゃんは真犯人にハメられたようだな。」

珠理奈『生分解性プラスチック、綿…。釣り道具…。そうか!そういうことだ!』

長良「おいじゅりたん。どうしたんだ?」

珠理奈「警部。犯人が分かっちゃったかもしれない。」

長良「ほ、本当か!?」

珠理奈「うん。ホテルにみんなを集めて。」

長良「よし!揖斐川。すぐにホテルへ向かうぞ。」

揖斐川「は、はい!」

ついに珠理奈は全ての謎が繋がった。だが、この事件の真相は意外な展開となることをまだ誰も知る由はなかった。
63名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/06(月) 10:50:51.69 ID:Tu3bsaOa0
黄色い制服着てる珠理奈が目に浮かぶw
64WVE48:2012/02/06(月) 11:14:14.05 ID:Mw78TgSb0
午後8時 下呂国際ホテル 大会議室

ホテルに集められたメンバーたち。皆何事かとざわついている。

車掌「あの、何で僕まで呼ばれたんでしょうか?」

蛙田「いやぁ上からの命令でね。まぁ座ってください。」

車掌「はぁ…。」

長良「いやいや皆さんお集まり頂いてすみませんね〜。今回お集まりいただいたのは他でもない。事件の真相が分かったんでね。」

全員が驚いた様子で前を向く。

古川「じゃあ玲奈ちゃんは?」

珠理奈「もちろん犯人じゃないわ。」

全員「えぇ〜!!」

蛙田「長良警部殿。こりゃ一体どういう…。」

長良「まぁとにかく彼女の話を聞いてください。彼女が事件の真実を導いたのですからな。」

蛙田「はぁ…。」

揖斐川「それにしてもいいんですかね。中学生のアイドルの推理話を披露させるなんて…。」

長良「いや。この事件に対するじゅりたんの思いは強い。だから今回はやらせてあげようではないか。」

揖斐川「警部。俺…。」

長良「揖斐川。黙って聞け。」

揖斐川「はい。」

珠理奈「そんじゃ。この事件の真相を語らせてもらいましょうか。」
65名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/06(月) 12:29:51.71 ID:mA71g7wWO
追いついた
今んとこ面白い
66WVE48:2012/02/06(月) 12:49:27.74 ID:Mw78TgSb0
珠理奈「まずこの事件の犯人は玲奈ちゃんじゃないです。この写真を見てください。」

全員「うわっ!」

珠理奈「ごめん。血が苦手な人には辛いだろうけどでもこの血が大事なの。」

蛙田「どういうことだ?」

珠理奈「この血しぶきの飛びかたです。トイレの壁は右側に飛んでるけど玲奈ちゃんの服は左側を中心に飛んでいる。」

平田「本当だ。そうなるとおかしいよね。」

珠理奈「そう。玲奈ちゃんは右利き。玲奈ちゃんが切ったのなら血は右側に偏るはず。でも違う。」

木本「つまり玲奈さんはその場にいただけで濡れ衣を着せるために血飛沫を浴びせたわけですね。」

珠理奈「そういうこと。でも実際犯人は自分で手を汚したわけじゃない。」

蛙田「え?」

珠理奈「次にこの写真を見てください。」

桑原「何や玲奈の持ってたペーパーナイフやん。」

珠理奈「そう、凶器のね。でもここを見て。」

揖斐川「画像を拡大するんだったな。」

矢神「あれ?何か細い傷が。」

珠理奈「そう。犯人はナイフをくくりつけておいたのよ。」

長良「なるほど。でもどういう仕組みなんだ?」

珠理奈「ちゅり、かのん。」

高柳「じゃあこのVTRを見てください。揖斐川警部補。」

揖斐川「はい。」

カチャカチャ...

スクリーンに映し出されたのは現場となったトイレが映し出された。そして高柳と木本の姿が見える。
67WVE48:2012/02/06(月) 12:50:58.71 ID:Mw78TgSb0
とりあえずここまで。深夜にまたお会いしましょう。
それまで保守してもらえると助かります。
68名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/06(月) 12:59:12.16 ID:deZ26RePO
焦らしますなぁ〜
楽しみにしてるよー!
69名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/06(月) 13:08:38.63 ID:Tu3bsaOa0
wktk
70名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/06(月) 13:36:53.83 ID:JgkxloKP0
さてはだーすーが下手人か?
71名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/06(月) 16:05:26.24 ID:jf4zTmCN0
気になる
72名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/06(月) 17:41:16.04 ID:qSaGGGCY0
最期まで頑張ってくれよな
73名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/06(月) 18:21:35.15 ID:jTaQ29kt0
捕手
74名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/06(月) 20:03:07.35 ID:S5LnCDOW0
捕手
75名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/06(月) 21:15:12.66 ID:LxNBCo3n0
ほしゅ
76名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/06(月) 21:44:50.76 ID:jTaQ29kt0
捕手
77名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/06(月) 22:37:51.55 ID:deZ26RePO
保守
78名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/06(月) 23:21:24.88 ID:LxNBCo3n0
ほしゅ
79名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/07(火) 00:18:09.21 ID:WjBkQ9Jq0
ほしゅ
80名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/07(火) 00:40:27.90 ID:TYQvLsUU0
補習
81名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/07(火) 00:47:37.98 ID:AHvAgvsHO
犯人はあいつだな
82WVE48:2012/02/07(火) 01:13:19.95 ID:I7SRwFy+0
保守ありがとうございます。それではつづきをどうぞ。
83WVE48:2012/02/07(火) 01:45:18.01 ID:I7SRwFy+0

高柳「私たちは今事件現場のトイレに来ていまーす。」

木本「今から池面の殺害方法のトリックを説明するのん。」

揖斐川「君たちグルメリポートじゃないんだよ…。」

長良「まぁ黙って見ようじゃないか。(のん。かわいいなぁ…。)」

高柳「このトイレの扉はこの緑と赤のボタンを押すことで自動で開閉するシステムです。」

木本「このように緑を押したら開き、赤を押すと閉まります。」

高柳「じゃあまずはこのナイフをこの糸にくくりつけて。」

木本「これをこうやって、こうやって結んでいきま〜す。」

高柳「準備完了〜。じゃあ皆さん見ていてくださいね。」

木本「まずドアを閉めます。」

高柳「花音。ドアを開けて」

木本「は〜い。」

木本花音がドアを開ける緑のボタンを押すと、ドアが開くと同時に糸がスルスルと動き、池面の代わりに置かれた同じ身長ほどのダンボールを積んだものにナイフが当たる。

蛙田「あぁ!被害者と同じ場所に当たった!」

高柳「見てください。全くあの時と同じになっちゃいました〜。」

木本「わぁ〜。珠理奈さんの言ったとおりだぁ〜。」

高柳「みなさ〜ん。これが殺害方法のトリックです。」

木本「わかりましたか〜?」

高柳・木本「それでは珠理奈さんよろしくお願いしま〜す。」

こうして殺害方法のトリックを明かしたビデオは終わった。
84WVE48:2012/02/07(火) 01:53:50.44 ID:I7SRwFy+0
珠理奈「これが殺害方法です。」

長良「こりゃ相当この車両に詳しい人間じゃないと出来ないだろ?」

珠理奈「そうだね。」

古川「それより犯人は誰なの?」

珠理奈「まぁまぁそんな慌てないで。」

古川「ごめん、つい…。」

珠理奈「この事件は意外にも複雑な事件でした。巧妙なトリックと密室…。」

長良「ふむ。」

珠理奈「でも私はずっと気になっていました。そして真実に導いた。」

蛙田「真犯人は一体誰なんだ!?」

珠理奈「このようなトリックを使い池面を殺害した犯人それは…。」
85WVE48:2012/02/07(火) 01:54:34.93 ID:I7SRwFy+0
一応ここまでにしておきます。また朝にお会いしましょう。
86名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/07(火) 02:52:03.31 ID:rznIJ7gE0
もう終わるのか・・
87名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/07(火) 04:01:48.95 ID:Ct6GgpdyO
保守
88名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/07(火) 06:16:22.29 ID:YLWbp0D20
おは保守(゜ー゜夏)
89名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/07(火) 09:23:40.72 ID:AHvAgvsHO
キャッチャー
90WVE48:2012/02/07(火) 10:18:52.17 ID:I7SRwFy+0
珠理奈「湯浅支配人あなたです。」

全員「えぇ!!」

湯浅「おいおい珠理奈。何かの冗談だろ?」

珠理奈「いえ。冗談じゃないですよ。」

湯浅「そこまで言うのなら証拠をみせてくれるんだろうな。」

珠理奈「もちろんです。しゃわこ!」

秦「これでいいですか?」

珠理奈「うん。ありがとう。」

蛙田「何だ釣り糸か?」

珠理奈「はい。最近の釣り糸は環境破壊や魚や水鳥が絡まることがないようにある程度経ったら水に溶ける素材を使っています。」

湯浅「そんなのはどこにでも売ってるぞ!」

長良「ところがね。こいつぁ違うんですな。この釣り糸の素材はまだ市販されていないんですわ。」

湯浅「!?」

長良「これはある釣具メーカーと大手繊維会社の共同開発して出来た試作品でね。湯浅さん。提供リストにあなたの名前があったんですな。」

秦「はい。ナイフに残っていた微量の粉を分析してもらったら一般のモノよりも頑丈で水溶性の高いモノだと分かりました。」

珠理奈「湯浅さん。これが証拠です。」

古川「でもナイフはどうするの?湯浅さんが手に入れれるとは思えないんだけど。」

珠理奈「そう。あの凶器のナイフを手に入れたのは湯浅さんじゃありません。」

桑原「えっ?い、一体誰や?」

珠理奈「それは…」
91WVE48:2012/02/07(火) 10:33:05.19 ID:I7SRwFy+0
珠理奈「池面本人です。」

全員「!?」

湯浅「……。」

木崎「え?どういうことどういうこと?」

珠理奈「この事件。そもそも池面が仕組んだ事なんです。」

蛙田「バカな!被害者が計画したというのか!」

珠理奈「この事件の本当のターゲットは池面じゃありません。」

古川「一体誰なの?」

珠理奈「玲奈ちゃんです。」

全員「!!!!!!!!!!!」

珠理奈「ここからは私の勝手な推測です。玲奈ちゃんは池面たちのある秘密を知ってしまった。それを知った池面らが消そうと企てた。」

長良「湯浅さん。あんた池面から多額の借金してますな。それで脅されてこの計画に加わった。違いますか?」

湯浅「うぅ…。」

平田「ちょっと待って!そもそもこんな車内のトイレでこんな細工をしていたら怪しまれない?」

珠理奈「さすがりかちゃん。いいとこ突いてるよね。そう、この事件はもう一人共犯がいるの。」

全員「えぇ!!!」

蛙田「君はどれだけ人を驚かさせてくれたらいいんだ?」

珠理奈「ごめんなさい。でも、これが真実なんです。」

平田「それって一体誰なの?」

珠理奈「トイレに自由に出入りできて、車内でウロウロしても怪しくない人物はたった一人…。」

全員「はっ!?」

珠理奈「そう、共犯者はあなたですよね。車掌さん。」

珠理奈が車掌を指したとき、全員が車掌の方を振り向くのであった。
92WVE48:2012/02/07(火) 11:09:22.26 ID:I7SRwFy+0
車掌「わ、私ですか…?」

珠理奈「車掌さん。あなた握手会や公演によく来てますよね?」

車掌「えぇ、一応ファンなので…。」

珠理奈「ですが、その時は気にも留めなかったけどあなた、こないだの公演後池面と何か話してましたよね?」

車掌「いや、それはちょっと興奮してね…。注意を受けたんだよ。」

長良「いやぁつまんない嘘はよくないですなぁ。」

車掌「はぁ?」

揖斐川「調べましたよ。あなたと池面は高校からの古い付き合いなんだそうじゃないですか?」

長良「そしてあんたも湯浅さん同様池面から多額の借金をしている。」

車掌「!?」

珠理奈「この事件の計画は恐らく池面が仕組み、湯浅さんが道具の手配、車掌さんがトリックを仕組んだ。そうですね?」

長良「もうね。言い逃れしても仕方ないですよ。あんたらが出来ることは素直に真実を話すことだ。」

珠理奈「湯浅さん。何故池面を殺したんですか…?」

湯浅「うぅ…。」

長良「湯浅さん!みんなあんたを信じてるんだ!この現実をまだ受け止めてないメンバーもいる!今あんたがやるべきことは真実を話すことだ!違いますか?」

湯浅「そうですね。」
93WVE48:2012/02/07(火) 11:10:02.56 ID:I7SRwFy+0
一週間前

池面「湯浅さん。ちょいとマズイことになったんですが。」

湯浅「何だ?」

池面「いや例の件なんだが、玲奈がどうも勘づいたようでしてね。」

湯浅「何だって!?」

池面「これがバレたら俺もあんたもSKEも終わりだ。」

湯浅「冗談じゃない!せっかくここまで育てたんだ。まだまだ伸びる子も一杯いるし…。」

池面「そこでだ。来週飛騨にMV撮影に行くでしょう?」

湯浅「おいもしかして…。」

池面「そうです。玲奈には退場していただこう。そう思いましてね。」

湯浅「じょ、冗談はよせ!玲奈はウチの看板なんだぞ。」

池面「いいでしょ。珠理奈がいるし須田や木崎、矢神、高柳コマなんかいくらでもいますよ。」

湯浅「例えどんな子であっても消すなんて…。」

池面「じゃあこのままでいいのか?玲奈が喋ったら全てが終わりなんだぜ。それに…。」

湯浅「何だ?」

池面「アンタがベガスでスった分誰が立て替えてコトが収まってると思ってるんです?秋元さんにバレたらクビですよ。」

湯浅「それはお前が誘ったんじゃないか!?」

池面「まぁね。でもあそこまでのめり込んだのは自己責任でしょ?僕は止めましたよ。」

湯浅「貴様ぁ…。」

池面「まぁこの計画に乗らなければ全てバラします。それが嫌なら僕らと仲良くやりましょうや。」
94名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/07(火) 11:12:55.99 ID:i0KaLsGEO
妄想刑事
95WVE48:2012/02/07(火) 11:14:48.93 ID:I7SRwFy+0
当日のひだ車内。

湯浅「約束のモノだ。」

池面「うひょ〜。最近の釣り糸はかなり特殊なんですね。最高ですよ湯浅さん。」

車掌「よぉ色男。」

池面「湯浅さん。ここにいる車掌とは長い付き合いでしてね。」

車掌「それで俺はどうすりゃいいんだ?」

池面「計画はこうだ。玲奈をトイレに運ぶ。そしてクロロホルムで気絶させ、カラクリで彼女の手首を切る。そして自殺に見せかける。以上だ。」

湯浅「うぅ…。」

池面「湯浅さん。あんたも共犯なんだ。もう出られないぜ。とことん俺たちに付き合ってもらいますよ。」

車掌「じゃあ準備するわ。」

池面「おう。」

湯浅「玲奈…。スマン…。」

車掌「ところでただ殺るなんて勿体なくないか?」

池面「そうだな。じゃあその前に遊ぶか?」

車掌「そうこなくっちゃ!最近ストレスが溜まりに溜まってね。」

池面「いいのか業務は?」

車掌「な〜に。トイレの故障とか言えばどうにかなるよ。もう一人車掌も乗るし。」

池面「お前最低だな。」

車掌「それはお互い様だろ?ヒャハハハハハ!」

池面「それもそうだな!アハハハ!」

湯浅「……。」
96WVE48:2012/02/07(火) 11:15:43.41 ID:I7SRwFy+0
午前8時56分 ひだ車内トイレ

池面「よし、連れてきた。」

玲奈「うぅ!!う…。」

車掌「計画通りだな。」

池面「それじゃショータイムの始まりだ。」

車掌「時間がねぇから早くしてくれよ。終わったら合図しろよ。」

池面「おう!」

湯浅「許せん。」

池面「湯浅さん。あんたの出番は終わったぜ。席に座っててくださいよ。」

湯浅「貴様、玲奈をどうするつもりだ?」

池面「いや、このまま逝ってもらうだけですよ。」

湯浅「嘘をつくな。車掌と話してたのが聞こえたぞ。」

池面「ちぇ!聞かれてたのかよ。」

湯浅「どうなんだ?」

池面「どうせ逝ってもらうんだ。その前に遊び相手してもらってもいいだろ?」

湯浅「貴様という奴は!」

池面「湯浅さん。あんたも共犯なんだ。これを止める権利があるというのか?」

湯浅「玲奈にこれ以上触れるんじゃない!」

そう言った湯浅は開く緑のボタンを押した。

池面「おい待て!よせ!ヴぉ!」
97WVE48:2012/02/07(火) 11:16:42.22 ID:I7SRwFy+0
湯浅「これが真実です。」

揖斐川「俺は被害者のこと悪くは言いたくないですけど池面って奴は最低だ。」

長良「まったくやりきれん。」

湯浅「確かに私は過ちを犯した。でもこうでもしなきゃ玲奈は救われなかった。こうしなきゃ…。」

珠理奈「本当にこうするしかなかったんですか?」

湯浅「あぁ。」

珠理奈「湯浅さん。あなたが正直に真実を話して池面たちの悪事を暴けば玲奈ちゃんは巻き込まれずに済んだと思います。」

長良「うむ。それはそうだ。」

珠理奈「でも湯浅さんは結局自己保身で協力した。池面を殺したのも自分の為じゃないんですか?」

湯浅「うぅ…。」

珠理奈「確かに放っておけば玲奈ちゃんが死んでたかもしれない。でもその前に止められなかった湯浅さんも悪いですよ!」

長良「じゅりたん。もういいだろう。揖斐川。」

揖斐川「湯浅洋。殺人容疑で逮捕します。時刻は?」

蛙田「えー…と。午後9時14分です。」

湯浅「私がもっと早くに話していればこんなことにはならなかったんだな…。」

長良「最初に警察に来ていれば良かったんです。隠そうという保身行動が高くついたんですな。」

揖斐川「車掌さん。あんたも来てもらうよ。」

車掌「うっせぇコラァ!!」

追い詰められた人間は時として自暴自棄となり、恐ろしい暴挙に出る場合がある。車掌は絶望感からかナイフを須田亜香里に向けた。
98WVE48:2012/02/07(火) 11:25:12.34 ID:I7SRwFy+0
須田「きゃあ!」

長良「馬鹿なマネはよせ!」

車掌「うるせぇんだよ!」

車掌は支給されていた防犯用の催涙スプレーを噴射した。

長良「うわっ!」

揖斐川「催涙スプレーだ!みんな口と鼻を押さえて!」

車掌「逃走用の車用意しろ!でなきゃこの女の命はねぇぞ!」

長良「うぅ!くそぉ。」

車掌「早くしろっつってんだろうがぁ!」

高柳「きゃあ!」

車掌がナイフを振り回した際に偶然にも置いてあった剥製のフクロウにナイフが当たった。それが高柳明音の怒りに火をつけた。

高柳「フクロウさんに謝りなさい!」

車掌「はぁ?何ほざいてんだよ!」

高柳「謝れっつってんだよ!!」

車掌「ぐぉぉ!」

高柳明音の拳が車掌の右頬にクリーンヒットし、その隙に須田が逃げる。

須田「あっ!」

揖斐川「危ない!」

机の脚につまづいた須田を揖斐川が抱きかかえる。

揖斐川「大丈夫かい?」

須田「はい。ありがとうございます。」

揖斐川「え?あぁ…。それならよ、良かった…。」

長良『揖斐川のヤツ。ハマったな。』
99WVE48:2012/02/07(火) 11:26:26.13 ID:I7SRwFy+0
車掌「ちくしょう!そこどけぇ!うわっ!」

椅子の脚につまづいて転ぶ車掌。偶然にも正面にいた木本花音に手が触れた。

木本「私に触れるんじゃねぇ!」

車掌「ぎゃふ!」

触れられたことに激怒した木本花音が起き上がろうとした車掌の脳天に顎で一撃を加える。

車掌「うぅ!くそぉ!おいお前そこどけ!」

珠理奈「残念だけどそれは無理だね。」

車掌「何だと?」

珠理奈「人の弱みを利用し、夢をもった少女をもて遊ぶ最低な奴を通すことはできねぇって言ってんだよ!」

車掌「てめぇ痛い目に遭わなきゃ分かんねぇのか!?」

珠理奈「それはこっちのセリフだよ!」

車掌「くぁwせdrftgyふじこlp;@:「」」

珠理奈は車掌の急所目がけて右足から強力なキックをお見舞いした。車掌は急所を押さえ、泡を吹きながら倒れ込んだ。

長良「確保だァ!」

長良の号令で警官隊が突入。車掌はそのまま逮捕された。こうして複雑でやりきれない事件の幕が下ろされたのであった。

エンディングテーマ(皆さんの合うと思う曲を聴いてください。)
100WVE48:2012/02/07(火) 11:30:03.99 ID:I7SRwFy+0
翌日 AM9時 下呂温泉警察署

珠理奈「玲奈ちゃ〜ん!」

玲奈「珠理奈!みんな!ありがとう。」

長良「玲奈ちゃん。このように拘束して心無いことを言って申し訳ない。警察官の一人としてお詫びします。」

玲奈「いえ。長良さんも仕事をしただけですから。それより真犯人捕まえてくれてありがとうございます。」

長良「いやぁ俺たちは何もしてないよ。全てじゅりたんの推理があってのこそだ。」

珠理奈「えへん。」

揖斐川「調子に乗るんじゃない。本来考えられないんだぞ!」

長良「まぁまぁ。それより揖斐川も分かったろ?」

揖斐川「何がです?」

長良「お前、昨日あかりんを抱えて顔赤くしてたな。お前もだーすーワールドの虜になったんだろ?」

揖斐川「ま、まさか…。そんなわけないじゃないすか。あれはつまづいた彼女が危ないと思ったから。」

珠理奈「あ〜いびたん。顔赤くしてる〜。」

揖斐川「い、いびたん!?」

長良「ハハハ。いびたんか。これはいいな。みんな。上司の私が許すぞ。」

揖斐川「ちょっと警部!」

須田「わぁ〜!いびたん。いびたんは浮気しないでね。」

揖斐川「いや…浮気も何も…。」

珠理奈「やっぱ顔赤いじゃん!分かりやす〜い!」

揖斐川「コラ!大人をからかうんじゃない!」

長谷部「ふぅ〜!」
101名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/07(火) 11:30:33.38 ID:CjwyBpoi0
さーくらのはなはー
102WVE48:2012/02/07(火) 11:34:15.11 ID:4aWATc9c0
長良「あっ長谷部てめぇ今まで何してやがった!」

秦「そういえば珠理奈さんが集めた際も私に後は頼んだと言って温泉に行ってましたね。」

長良「ぬぁ〜にぃ〜!?人が大変な思いしてたときにお前呑気に温泉浸かってたのか?」

長谷部「いや、元々プライベートですよ。別にいいじゃないですか?」

長良「いや!許さん!よぉし!みんな!ここにいる長谷部を雑用で使っていいぞ!」

長谷部「はぁ!何言ってるんですか?まだ入ってない温泉あるのに!」

長良「やかましい!みんな昨夜は大変だったんだ。その分一日で埋め合わせしろ!」

長谷部「そんなぁ〜。」

珠理奈「いやぁ良かった。」

玲奈「珠理奈。ありがとね。」

珠理奈「別に…。私はただ真実を明らかにしただけ。だって真実はひとつしかないんだからさ。」

こうして日本三大名泉のひとつである下呂の特急車内で起きた冤罪間際の密室殺人は儚くも人の弱みと自己保身に走った人の負の部分を思い知らせるように終わった。
名探偵ジュリナは、どんなに嫌な事実であろうとも今後も真実に導いていく。そう、真実はひとつしかないのである。

-完-

※この作品はフィクションです。実在の個人・団体とは一切関係ありません。
103名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/07(火) 11:49:02.00 ID:qfk/0US50
お疲れ様
湯浅さん逮捕されたのにみんな明るすぎワロリンコw
104WVE48:2012/02/07(火) 12:00:01.85 ID:4aWATc9c0
これで終わりです。どうだったでしょうか?何となく遊びの感覚で書いたんですが、
色々な意見を頂いて嬉しいです。
こうやって書けたのも保守してくださった皆様のおかげです。本当にありがとうございました。

もしかしたら近いうちに続きを書くかもしれません。その時はまたよろしくお願いします。
では、またお会いしましょう。
105名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/07(火) 12:09:21.35 ID:U9LjuBWVO

面白かった
>>101のせいでエンディングテーマが桜の栞にしか聞こえないww
106名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/07(火) 12:13:31.10 ID:AHvAgvsHO
エンディングテーマはなぜかオキドキが思い浮かんだ
107名無しさん@お腹いっぱい。:2012/02/07(火) 12:17:11.06 ID:qfk/0US50
>>106
俺もオキドキが以外と合う気がするw
ミステリーだけどライト作風だし
108名無しさん@お腹いっぱい。
どうして湯浅は返り血を浴びてなかったのか、という疑問が残った。