AKBの野球の小説書いてます

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1名無しさん@お腹いっぱい。
2chの地下アイドル板で小説を書いてみようと思ってます。

ま、自分でブログをやっているのを引用するようなのなんですが・・・

内容はAKBメンバーの野球大会です。

需要あったら更新しようと思います。設定だけ更新してみますね。
2名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 22:22:02.96 ID:Y9kKN6M10
次期シングルの選抜メンバーを決めるために

AKB48
SKE48
NMB48
SDN48

の中から

1チーム16名のチームを
4チームを作り

野球で

戦いあってもらおうかと思います
3名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 22:24:25.79 ID:Y9kKN6M10
波乱に波乱が重なった第三回AKB48選抜総選挙

社会現象とまで言われたその選抜総選挙からはや数ヵ月

全国コンサートの最終日の会場で

劇場支配人戸賀崎智信から
衝撃の発表が行われた

「えー、ここで皆様に次期シングルの選抜メンバー選出方法についてお知らせがございます。
先日総合プロデューサー秋元康から
『次のシングル選抜は4チームによる
ガチンコ野球対決だ』というご報告を受けました。
といいましても、メンバーが本当に野球をするわけではございません。
最新のバーチャルシステムを使用し、仮想空間で野球をしていただきます。
なお、メンバーの能力につきましては
人気、第三回AKB48選抜総選挙順位、身体能力などを下に
運営側が決めさせていただきます。
チームについては追って連絡させていただきます。」

この発表に会場は騒然となった

このざわついた中、高橋みなみが締めの挨拶を始めた

「正直、今の発表には凄く驚いています。
ですが、驚いている反面、とても楽しみでもあります。
どのような結果になるかは全く想像がつきませんが、応援よろしくお願いします!!
今日は本当にありがとうございました!!」


それから数日後、トガブロを通じて
チーム発表が行われた


感想とかあったらお願いします。
4名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 22:28:37.01 ID:fcm+o5yF0
よし!がんばれ!!
5名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 22:29:28.65 ID:VrIjTHHZ0
わくてか
6名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 22:30:00.66 ID:Y9kKN6M10
ありがとうございます!じゃあ1つ目更新してみます

つまらなかったらごめんなさい・・。
7名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 22:30:09.09 ID:nHzPh/JQ0
>>1

とりあえず、楽しみにしてるよっ!

by タイガースと佐江推し
8名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 22:32:16.17 ID:Y9kKN6M10
トガブロでのチーム発表を終え、戸賀崎は秋元康のもとへ向かった

「どうして、このようなチーム編成にしたのですか?AKB48の各チームで競い合うというのはわかるのですが
チーム48のメンバー構成がどうしても理解できません。」

「チーム48にはこれからのAKBをはじめとするSKEやNMBの主力とSDNに所属する元AKBの子達だというのはわかるね?」

「それはわかりますが…」
「じゃんけん大会の時もそうだが、普段目立たないようなメンバー、SKEやNMB、SDNを世間に広めるチャンスを与えようと思ってね。」

「なるほど…」

戸賀崎が秋元康の妙な説得力に納得をしている頃

神7での仕事を終えたメンバーたちは

柏木&渡辺
「ねぇ、ゆきりん、野球…できる?」

「うーん、どうだろ…
できなくてもそこはなんとかなると思うけど…
まゆゆは?」

「わたしはー…
たしかキャッチャーだったから
ネズミさんみたいにすごい戦略をたてるよ♪」

「おっ、たのもしーじゃーん笑っ」

たかみな&篠田&前田
「スキップもできないあたしに野球できるのかなぁ?」

「あ、それ、わかんないね笑
でも、普段野球なんかしないから
みんな一緒でしょ?」

「それもそうか…
ねえ、あっちゃんはどう思う?」

「…………」

「あ、また寝てる」

「逆に移動中はほとんど起きてないよね笑」

小嶋&大島
「にゃんにゃーん♪」

「もう、やめてよー」

もはや周りのことは気にしていないようであった

9名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 22:34:06.11 ID:Y9kKN6M10
練習試合前日、各チームは自分たちの割りふられた仮想空間で練習を行っていた

チームA
「きたはいいけどさ…
投手陣は何を投げられるの?」

「あ、たかみなさん
各投手のデータありますよ!」

「おー!ほんとだ!どれどれ…」

前田敦子
左投げ左打ち
投手能力
スタミナ S
コントロール C
球速 ?
球種
ストレート
その他不明
打撃能力
不明

「ん?あっちゃんわからないことばっかじゃん…」

倉持明日香
右投げ右打ち
投手能力
スタミナ C
コントロール A
球速 148`
球種
ツーシーム
スライダー
チェンジアップ
打撃能力
ミート D
パワー E
走力 C
肩力 B
守備力 D

「さすがもっちぃ、元プロ野球選手の父を持つだけのことはあるね〜」

「あっ、たかみなさん、なっつみぃとはーちゃんのお借りしますね」

「うんわかった、ありがとう、ちぃちゃん♪」
10名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 22:37:22.87 ID:Y9kKN6M10
その後・・・

「うーん、一通りデータに目を通した限りだと
あっちゃんは
先発完投型の典型的なエースタイプ
もっちぃは
針の穴を通すコントロールのあるクローザータイプ
ってとこだねー
なっつみぃとはーちゃんのはあとで聞くとして…
とりあえず球を受けてみようかな…
あっちゃーん、あっちゃーん!!」

「ふぁー、なにたかみな?」

「また寝てたの
ちょっと投げてみてよ♪」
「えー、疲れるよぉ…」
「まぁまぁ、明日試合なんだから…」
「じゃあ軽くだよぉ?」
「わかったわかった笑」
このあと、たかみなの左手が腫れ上がったのは言うまでもなかった…

チームK
「よーし、打つぞぉ♪」
カーン
カーン
ガキーン

「うっわ、優子チョー飛ばしてんじゃん」
「才加も打ってみたら?」
「そーするよー」

ガキーン
ガキーン
グワキーン

「腕力ゴリラやないか…」
「ん、さえ、なんか言った?」
「いや、なにもー♪」

チームB
「じゃあ、これから、どのような試合運びをしていけばいいか説明しますね」

集合し、策士渡辺によって作戦の確認を行っていた

チーム48
「玲奈ちゃん…」
「珠理奈…」
「大堀ねぇさんが離れてくれないよぉ泣」

「な〜に〜、その言い方わぁ♪ちょっとくらいいいじゃない笑」

「助けて、玲奈ちゃん涙」

「珠理奈、ごめん笑」

もはや、年代が広すぎて練習にはなっていなかった

11名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 22:39:34.90 ID:Y9kKN6M10
その10分後
高橋みなみ
秋元才加
柏木由紀
野呂佳代
の4人が集まった

「集まってもらったのは他でもない、明日についてだ。明日の練習試合は
チームA対チームB、チームK対チーム48
でおこなう。なにか質問はあるか?ないなら解散だ」

遂に各チームの戦力が明らかになる・・・。



ざっとこんな感じです

パワプロとかのゲームが好きなのでこんなになってしまいますがww

滑り出しの反応とかも知りたいです。ま、今日は後2つくらい更新します。
12名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 22:45:54.22 ID:yz+rNJrO0
これは期待
13名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 22:48:44.42 ID:Y9kKN6M10
まじですか?ありがとうございます!
14名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 22:49:44.11 ID:GICTVbwJ0
麻友はキャッチャーなのかw
15名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 22:50:59.61 ID:/Kh3ogbYO
頑張って!
16名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 22:51:51.04 ID:/Kh3ogbYO
能力は運動神経って感じですか?
17名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 22:54:06.19 ID:DW9xrccd0
本戦に先立って敵と練習試合してしまうのがどうなのかだけど期待してるよ
18名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 22:56:15.37 ID:xCreNGRD0
支援
19名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 22:56:31.06 ID:aX+2lurm0
イイねー需要あるよ!
頑張って書き続けろ
20名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 22:57:01.73 ID:Y9kKN6M10
>>13->>17

ありがとうございます。

能力などはパワプロに沿わせています。

とにかく、今日は2つ更新して、その後に各チームのポジションを書きます。

お待ちください。
21名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 22:59:26.32 ID:Y9kKN6M10
>>18->>19 ありがとうございます。

続き書きます。
ちょっと最初は読み返したらへたっぴだったのでお許しください。

試合当日

「やっば、チョー緊張するんですけど!!」

「落ち着いてよ、ゆきりん〜
作戦通りいけば絶対大丈夫だって!!」


チームA対チームB
試合開始

(スタメンは1.5球目参照)

1回表
チームA先発は前田敦

チームB先頭打者は宮崎

「やる気のないおばさんの球なんか楽勝よっ
かかってきなさいっ」

(あっちゃんの球見たら絶対そんなこと言えないとおもうけどね)

初球
たかみなの要求は
真ん中のストレート

ワインドアップからの第1球

前田敦の手から放たれた白球は

ズバーン

という音を残して、高橋のミットに吸い込まれた

呆然と立ち尽くす宮崎

「えっ、どうゆうこと…」
バックスクリーンに表示された球速は・・・
22名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 22:59:27.10 ID:VrIjTHHZ0
わくてか
23ベイヲタ:2011/08/30(火) 23:00:08.77 ID:cSy7iWwRO
今後に期待
俺のあきちゃをよろしく
24名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 23:02:31.16 ID:Y9kKN6M10
154`


球場は騒然となった

そんなころ
もうひとつの球場では

「こんなの勝てるわけないよ…」

チーム48先発の島田

0回1/3を投げて

被安打13 9失点

1回表
先頭は菊地

自慢の俊足をいかして初球を三塁打

2番の板野
際どいところをカットし
20球を投げさせ四球

無死1、3塁でバッターは

3番宮澤佐江
「悪いけど、狙っちゃうよ♪」

島田の初球

外角に逃げる高速スライダー

逆らわずに流し打ち

打球は右中間スタンドへとびこむ3ランアーチ

調子を崩した島田はその後も打ち込まれ

4番秋元
5番大島
6番峯岸に

3者連続でバックスクリーンにホームラン

その後も攻撃は続き
5番大島の
特大のグランドスラムでノックアウト

その後は代わった市川が秘球レモンボールでなんとか押さえたものの
1回裏の攻撃
先発の横山の雰囲気に飲まれ3球で抑えられ

初回コールドゲーム
スコアは
17対0

力の差をまざまざと見せつけられた形になった
25名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 23:07:44.78 ID:Y9kKN6M10
・・・今日はここまでにしておきます。

色々期待のコメントをいただきましたので、答えられるように頑張ります!

長文ですので、更新は1日3回くらいだと思います。

夜にまとめてが多いと思うのでよろしくおねがいします。

感想など色々とお待ちしていますね。


それでは、最後に何回かに分けてポジションを書いていきます。せっかく考えたのでww
26名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 23:09:49.74 ID:Y9kKN6M10
>>21の1.5球目というのは以下のもののことです。

次期シングル選抜野球大会

チームA
投手
前田敦子 No.1
倉持明日香 No.10
松原夏海 No.15
片山陽加 No.16

捕手
高橋みなみ No.2
中田ちさと No.12

内野手
篠田麻里子 No.3
指原莉乃 No.4
仲川遥香 No.5
高城亜樹 No.6
岩佐美咲 No.11

外野手
多田愛佳 No.7
大家志津香 No.8
小嶋陽菜 No.9
前田亜美 No.13
仲谷明香 No.14

スタメン
1 高城亜樹 SS
2 多田愛佳 LF
3 篠田麻里子 1B
4 前田敦子 P
5 仲川遥香 3B
6 高橋みなみ C
7 小嶋陽菜 RF
8 大家志津香 CF
9 指原莉乃 2B
27名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 23:11:22.93 ID:MDtDqFNc0
終了
28名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 23:11:46.64 ID:Y9kKN6M10
チームK
投手
横山由依 No.1
米沢瑠美 No.10
内田眞由美 No.15
中塚智実 No.16

捕手
峯岸みなみ No.2
松井咲子 No.12

内野手
秋元才加 No.3
板野友美 No.4
宮澤佐江 No.5
梅田彩佳 No.6
野中美郷 No.13

外野手
藤江れいな No.7
菊地あやか No.8
大島優子 No.9
仁藤萌乃 No.11
田名部生来 No.14

スタメン
1 菊地あやか CF
2 板野友美 2B
3 宮澤佐江 3B
4 秋元才加 1B
5 大島優子 RF
6 峯岸みなみ C
7 梅田彩佳 SS
8 藤江れいな LF
9 横山由依 P
29名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 23:12:17.77 ID:KwvdjvR+O
復活
30名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 23:13:37.75 ID:Y9kKN6M10
チームB
投手
増田有華 No.1
奥真奈美 No.10
近野莉菜 No.15
鈴木まりや No.16

捕手
渡辺麻友 No.2
佐藤夏希 No.12

内野手
小森美果 No.3
柏木由紀 No.4
北原里英 No.5
平嶋夏海 No.6
小林香菜 No.11

外野手
河西智美 No.7
宮崎美穂 No.8
佐藤亜美菜 No.9
佐藤すみれ No.13
石田晴香 No.14

スタメン
1 宮崎美穂 CF
2 柏木由紀 2B
3 小森美果 1B
4 平嶋夏海 SS
5 増田有華 P
6 河西智美 LF
7 佐藤亜美菜 RF
8 北原里英 3B
9 渡辺麻友 C
31名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 23:15:43.09 ID:Y9kKN6M10
チーム48
投手
島田晴香 No.1
市川美織 No.10
島崎遥香 No.15
須田亜香里 No.16

捕手
野呂佳代 No.2
秦佐和子 No.12

内野手
大場美奈 No.3
松井玲奈 No.4
松井珠理奈 No.5
山本彩 No.6
渡辺美優紀 No.11

外野手
高柳明音 No.7
大堀恵 No.8
佐藤由加理 No.9
矢神久美 No.13
木崎ゆりあNo.14

スタメン
1 佐藤由加理 RF
2 松井玲奈 2B
3 島田晴香 P
4 松井珠理奈 3B
5 野呂佳代 C
6 山本彩 SS
7 大場美奈 1B
8 高柳明音 LF
9 大堀恵 CF

ポジションは以上です。


あと、あまり日中とかは更新できそうにないので、dat落ちが心配です。
ま、感想とかでもありましたら書きこんでいってくださいな。
32名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 23:16:52.10 ID:iDXkiH0j0
なかなかおもしろそう!
前にプロレスやってたのは見てたから野球バージョン期待してます!
連合軍のチーム48の逆襲を!!
33名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 23:17:56.76 ID:Y9kKN6M10
>>32

初戦は大敗でしたが、これからの活躍は十分期待ですね!

期待の書き込みありがとうございます!
34名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 23:19:43.37 ID:DW9xrccd0
Bに奥がいる・・・
35名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 23:20:56.41 ID:Y9kKN6M10
>>34

メンバーは昔考えてたものなんでww

鈴木が良かったら鈴木にしますよ^^
36名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 23:26:00.96 ID:OGrbOse+0
よっしゃよっしゃ!ええがなええがな!応援しとるで!
by巨人&ゆきりん推し
37名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 23:26:31.03 ID:Y9kKN6M10
>>36

ありがとうございます!期待に添えられるよう頑張ります!
38名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 23:33:08.34 ID:PyvAxf8L0
いいじゃん
でも、誰がしゃべってるかわかるほうがいいなw
○○「〜〜〜〜」みたいに
そういう狙いなのかもしれないけど
39名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 23:39:57.00 ID:Y9kKN6M10
>>38

そうですね・・・検討してみます^^
40名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/30(火) 23:44:41.01 ID:DW9xrccd0
投手陣全体で前田一人が突出してる感じだけどなんか狙いがあるんと思うんでまあ頑張ってね
41名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 00:01:14.23 ID:fFC1U25A0
>>40

頑張ります^^
42名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 00:07:45.66 ID:exljRYqNO
作者はコテとトリ付けて下さ〜い
43名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 00:11:37.18 ID:fFC1U25A0
>>42 なんですかそれ?おしえてください。
44名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 00:12:17.23 ID:uEHNvjdC0
はるごんが5番サードになってるから満足
45ヒノキ71世:2011/08/31(水) 00:13:29.19 ID:fFC1U25A0
作者です、これでコテいきますね。

>>44 満足していただけたら嬉しいです^^
46名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 00:14:11.27 ID:jEKcjPMl0
No.ってのは背番号の事か?
47名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 00:14:22.96 ID:uEHNvjdC0
トリは名前欄に #好きな文字 でおkな
48ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/08/31(水) 00:23:11.87 ID:fFC1U25A0
>>46 そうですよー

>>47 好きな文字ってこれでいいの?

そろそろ寝ます、また明日の夜にでもノシ

質問はまた明日返していきます。
49名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 00:30:33.15 ID:GUD92w1c0
期待
50名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 00:35:53.08 ID:WBLF/aQ3O
高校野球風にいけば控え投手の背番号は10と11と15が一般的かな?
逆に言えば気になったのはそれぐらい
面白そうなので期待してる
51ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/08/31(水) 00:40:47.05 ID:fFC1U25A0
>>49 >>50

期待のコメありがとうございます!!



ではまじでねますねww
52名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 00:48:01.51 ID:mrCxET5M0
以前にバトル選抜を書いていた人かと思ったけど違うようだな
53ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/08/31(水) 00:48:41.23 ID:fFC1U25A0
>>52

ちがうですww
54名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 00:51:23.45 ID:WBwpX1010
あきちゃの強打者ぶりに期待
55ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/08/31(水) 00:55:03.06 ID:fFC1U25A0
>>54 はい^^
56名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 00:55:21.68 ID:6r798+SuO
>>30
納得
57ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/08/31(水) 01:02:47.07 ID:fFC1U25A0
>>56

よかったです^^
58名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 01:10:51.15 ID:6r798+SuO
>>23
こんな所にw
59名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 01:31:02.84 ID:8VVSOS8Z0
書くのは自由だし楽しみにしてるが…

>>24を読んだ限り野球のルール知ってるのかわからないぐらい得点がむちゃくちゃだな…どう解釈しても島田は被安打13失点9にはならんだろ

こまけぇこたぁryな感じか?でもそういうとこしっかりしてくれないと途中でしらけるからしっかり書いてくれ!期待してるぞ!
60 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2011/08/31(水) 01:32:46.64 ID:DE/T+MJK0
指原はライぱちしか認めない
61名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 01:38:37.59 ID:2yg6tjiM0
>>59なるんじゃね?
62名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 02:00:05.48 ID:8VVSOS8Z0
>>61
なるか?
3ランソロ3本満塁1本で9点?10点じゃなくて?

俺がにわかすぎたかな?
でも14打者相手して13安打でしかも四球出して1アウト取ってるし…あ、走塁ミスでアウトか…
なかなか難しいな…
63名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 07:17:55.71 ID:mKzUHIlf0
期待あげ
64ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/08/31(水) 09:48:42.93 ID:fFC1U25A0
>>59 こっちが寝ぼけてたのか・・・、得点を打ち間違えてました。

>>24の訂正版を書いておきます。 続きではありません。
ご指摘ありがとうございます。

チーム48先発の島田

0回1/3を投げて

被安打12 13失点

1回表
先頭は菊地

自慢の俊足をいかして初球を三塁打

2番の板野
際どいところをカットし
20球を投げさせ四球

無死1、3塁でバッターは

3番宮澤佐江
「悪いけど、狙っちゃうよ♪」

島田の初球

外角に逃げる高速スライダー

逆らわずに流し打ち

打球は右中間スタンドへとびこむ3ランアーチ

調子を崩した島田はその後も打ち込まれ

4番秋元
5番大島
6番峯岸に

3者連続でバックスクリーンにホームラン

その後も攻撃は続き
5番大島の
特大のグランドスラムでノックアウト

その後は代わった市川が秘球レモンボールでなんとか押さえたものの
1回裏の攻撃
先発の横山の雰囲気に飲まれ3球で抑えられ

初回コールドゲーム
スコアは
17対0

力の差をまざまざと見せつけられた形になった

65名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 16:16:19.78 ID:J5OUzROL0
>>1のために保全しとくね
66名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 18:05:55.43 ID:6r798+SuO
あげ魔性
67ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/08/31(水) 19:35:05.89 ID:fFC1U25A0
じゃあ今日も更新しますね。3つくらい・・ですかね。

一方チームA対チームBの試合

前田敦の豪速球に手も足もでず

先発前田敦は7回を終え
被安打0 15連続奪三振を含む18奪三振

完璧なピッチングを続けている

だが、これに負けじとチームBも
先発増田が我慢の投球を続け
8回を投げ
毎回の8安打を浴びながらも要所を締め無失点

8回、9回を6者連続三振で抑え

9回裏の攻撃
先頭は4番前田敦

増田に代わった奥の初球

内角高めに決まるストレート

渾身の力で振りきった打球は

左翼スタンドに突き刺さるサヨナラアーチ

AKBの絶対エースの一人相撲となった

試合を終えて
「秋元先生…
チームAKBの力は均衡しているのですが…
あまりにもチーム48と力の差がありすぎるのでは?」

「たしかに、これは予想外でしたね
ここまでとは…
チーム48はテコ入れをしましょう」


この発言が後に大きな波乱となる
68名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 19:43:36.56 ID:fFC1U25A0
試合を終え

チームA
「あっちゃん、ナイスピッチングだったね♪」

「あ、麻里子、ありがと〜♪
そんなことよりお腹空いたよー」

「じゃあ、頑張ったあっちゃんにあたしがおごってあげる!!」

「ホント!?やったぁ〜♪」

チームK
「ちぇっ、もっと打ちたかったなぁー
何でコールドなんかあるわけぇ!?」

「まぁまぁ、優子、落ち着いてー
実践感覚養うにはよかったでしょ?」

「佐江はあれでよかったの?
ドーセならあっちゃんとかゆったんの球打ちたかったなあー…」

「投手戦だったらしいしねー
確かにあっちゃんの球もゆったんの球もよかったけどゆったんが抑えられたのはまゆゆのリードと守備力の高さがあったからだよね」

「どっちにしてもうちたりないーっ」


チームB
「いやいや、負けたけど落ち込むことないっすよ
確かに前田さんは打てなかったし打たれたっすけど
前田さんがいなければ勝ててたっす」

「まゆゆ、完全にネズミだね笑」
69名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 20:23:42.18 ID:H0y3wUh30
チームBやったぜV(^-^)V
70ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/08/31(水) 20:43:43.58 ID:fFC1U25A0
はねとびかわいかったですね^^
後1つの予定でしたがこの後もちょっと更新します

そのころ
「秋元先生、ご用時とは…」

「あぁ、そうだったね
チーム48のリーダーである君を読んだのは他でもない
チームのテコ入れについてだ」

「やっぱりそうですよね…」

「あまりにも差がつきすぎてしまった上にこれでは試合にならない
そこでチーム48に
大島麻衣を入れることにした」

「えっ、まいまい!?」

「大島は投手だ
前田のような速球はないが試合を作る巧さがある
打ち込まれてコールド
みたいなことはもうなくなる」

「わかりました。」

卒業生大島麻衣の大抜擢
これが予想以上の反応を呼ぶこととなった
71名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 21:17:49.99 ID:swj0e5Zy0
えれとりこてぃんも登場するんですね
72ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/08/31(水) 21:23:20.35 ID:fFC1U25A0
大島麻衣のチーム48入りが公になり少なからず周りに影響を与えはじめていた

チーム48
「えーっと、発表されました通りチーム48に入ることになりました、大島麻衣です。よろしくね♪」

野呂や佐藤、大堀とは接点があるものの他のメンバーとは皆無であるため麻衣自身非常に不安ではあった

だが、予想以上に周りが
「わっ、本物だ〜」

「どうして卒業しようと思ったんですか」
など
気軽に接してくれたおかげで
チームに溶け込むのはそう時間はかからなかった

1人を除いて…

「どうしたの、はるぅ?」
「こんなの納得いかないよ…」

「えっ?」

「こんな急なことに納得いくわけないじゃん!!
なんでわざわざ新しい人いれなきゃいけないわけ?
私が打たれたから?
でも本番までは時間はあるんだよ?
そこまでで練習していけば張り合えるかもしれないじゃん!!」

「はるぅ…」

「確かに打たれたよ…
けど私は諦めてない
今のチームで勝ちたい!!」
「島田さん…だったっけ?」

「はい…」
73名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 21:27:17.27 ID:NOXpzLTYO
え…
本気でおもしろくない

チラシの裏がお似合いですよ
74ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/08/31(水) 21:33:59.45 ID:fFC1U25A0
「あなたの気持ちはよくわかった
要するに私にはいってほしくないってことね
だけど私だって秋元先生に頼まれてるの…





島田晴香のサポートを頼むって」

「えっ?」

「私は試合には出ないつもり
島田さんのいった通りまだ本番までは時間がある
それまでに私の技術を全部あなたに伝える」

「コーチってことですか?」

「基本的にはね
よっぽどの時は投げちゃうけど…
まぁ、それは投手陣次第だからわかんない」

「早とちりしてすいませんでした…」

「いいよ、いいよ〜
じゃあ、早速練習しようか?」

「はい、よろしくお願いします!!」


不協和音をなんとか抑え、これから正規メンバーにひけをとらないチームになることはまだ誰もしらない




本日はここまでにしますね

感想とかあったら色々とお願いしますね。

批判コメも受け止めては行きますが、多く出ましたら更新はやめます。

では、ありがとうございました
75名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 21:51:46.51 ID:H0y3wUh30
>>74
乙です
76名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 22:39:57.14 ID:Y28l5POd0
なかなかおもしろいと思いますよ
本当はチーム48はチーム4と研究生にして、SDNやSKE、NMBは刺客として別チームで
登場してもよかったかなと思います。

例えば
チームSDN
投手
芹那 No.1 (信頼度NO1)
チェンチュー No.10 (外国人投手は必須)
加藤雅美 No.15 (安定感)
戸島花 No.16 (抑えの切り札)

捕手
野呂佳代 No.2(鉄板)
なちゅ No.12 (ムードメーカー)

内野手
KONAN No.3 (豪打)
佐藤由加理 No.4 (移籍してブレイク)
浦野一美 No.5 (逆境○)
小原春香 No.6 (切り込み隊長)
奈津子 No.11 (鉄壁二遊間兼代走)
亜希子 No.14 (同上)

外野手
穐田和恵 No.7 (ユーティリティ)
梅田悠 No.8 (守備範囲広い)
大堀恵 No.9 (大ベテラン)
西国原礼子 No.13 (代打の切り札・川藤的存在)

スタメン
1 遊・小原春香 
2 中・梅田悠
3 二・佐藤由加理
4 捕・野呂佳代
5 一・KONAN
6 三・浦野一美
7 左・穐田和恵
8 右・大堀恵
9 投・芹那
77名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 22:46:58.70 ID:KWEOJiHN0
レイチェルの川籐にワロタ
78名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 22:47:11.56 ID:E2/oA4sI0
たかみなは「敦子」って呼んでる
79名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 23:04:23.39 ID:Y28l5POd0
もしチーム4&研究生を作るなら

チーム48
投手
島田晴香 No.1(雑草エース)
市川美織 No.10 (小さな大巨人)
島崎遥香 No.15 (技巧派)
森川彩香 No.16 (素材抜群)

捕手
大場美奈 No.2(大黒柱)
名取稚菜 No.12 (捕手体型)

内野手
森杏奈 No.3 (アベレージヒッター)
永尾まりや No.4 (俊足巧打)
入山杏奈 No.5 (グッズ売れ行きNo1)
仲俣汐里 No.6 (ブレイン担当)
阿部マリア No.11 (爆弾を抱える森の控え)

外野手
山内鈴蘭 No.7(飛ばし屋)
竹内美宥 No.8 (堅守)
中村麻里子 No.9 (意外性)
小嶋菜月 No.13 (期待の新人)
加藤玲奈 No.14 (育成枠)

スタメン
1 二・永尾まりや 
2 遊・仲俣汐里
3 一・森杏奈
4 左・山内鈴蘭
5 投・島田晴香
6 捕・大場美奈
7 三・入山杏奈
8 中・竹内美宥
9 右・中村麻里子

80名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 23:11:53.60 ID:6r798+SuO
鈴蘭は強打者だろうな
81名無しさん@お腹いっぱい。:2011/08/31(水) 23:12:16.84 ID:RfGyXVfS0
暇人だなぁ
82名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 00:19:10.31 ID:7Pz9eKfXO
>>1は、とりあえず「あきちゃPRIDEスレ名作集」を参考にしな
君の頑張りは認める
後は色々と学んで、クオリティ高めていこう
83名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 00:26:34.02 ID:gI7QWsFe0
「AKB女子プロレスリング」も検索して読んでみるといいかも
これは最後いつも感動させられた
84名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 01:23:55.46 ID:3+sEvJk4O
>>81
自己紹介乙
85名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 05:02:32.37 ID:zTl+I7Lf0
結構好き
86名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 06:48:51.13 ID:vRlBjP870
プロレスおもしれーなw
87名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 08:06:34.77 ID:wOC+fDBO0
どの試合がおもしろかった?
88名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 08:18:05.57 ID:TnghsACJO
あの〜、ここは漫画っぽく魔球とか殺人スライディング、必殺技を登場させてほしいな。

あきちゃのワキガスライディング(臭いで悶絶)や、
たかみなのオイリー魔球(球に脂をつけ変化させる)
キタリエのウナギスライディングとか…いかがでしょうか。
89名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 11:27:47.86 ID:m2qJ7qB0O
批判あると思うけど頑張りや
継続は力なり
90名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 12:14:16.12 ID:+fPLy6AN0
http://beebee2see.appspot.com/i/azuYh-_FBAw.jpg
http://beebee2see.appspot.com/i/azuYuv7FBAw.jpg
http://beebee2see.appspot.com/i/azuY5fbFBAw.jpg
女だからとかじゃなく本気で作ってこれだぜ
うちのクリーンアップ
91名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 12:25:05.64 ID:gYKph27IO
こういうのは書き続けたもん勝ちだからな
途中で挫折したもったいない物語をいくつか知ってるから
とにかく頑張って
92名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 13:17:30.53 ID:7Pz9eKfXO
>>83
朝からずっと「プロレス」読んでた
超おもしれーわ
ありがとう!
93名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 13:38:39.46 ID:gstArOG70
最近はまった小説
http://ameblo.jp/akubigadechau/
バトロワ
94名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 14:10:37.83 ID:vRlBjP870
>>93
同じバトロワなら「48BR小説」ってやつオススメ
95名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 14:12:20.92 ID:3+sEvJk4O
>>90
ゆきりんがズバ抜けていいんだが…
96名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 14:16:05.20 ID:GUPVgzcT0
「50年後のAKB48」も読んでね
97名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 15:10:29.17 ID:4XgIyFGs0
>>92
俺もずっと読んでた。
戸島アカデミーのとこが俺は好き
98名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 15:17:46.81 ID:5XGFz1Rv0
終了
99名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 16:50:21.11 ID:gstArOG70
>>94
読んでみた
面白かったありがとう
100ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/09/01(木) 19:58:38.36 ID:k1WUA++Z0
それでは、今日も更新します。

大島麻衣が兼任コーチとなったチーム48は

チームKと対戦したときとは見違えるようにメキメキと頭角を表してきた

特に目を見張るのは
投手の島田、市川

2人は麻衣の技術を身に付けつつ、自らの長所を伸ばしていった

野手陣はレベルアップしていく投手陣を相手にすることで徐々に自信をつけていった


だが、成長しているのはチーム48だけではない

チームAは
大エース前田敦子を擁するものの
打線がいまいちパッとしなかった
繋がりを欠いているのである
敦子に頼りきったところがあるのではないか
そして、個々の自我が強すぎているのではないか
と危惧した高橋は
全員に緊張感、連帯感を与えるため、"ある"ことを伝えた
チーム内での競争意識を高めるための

下克上制

「努力の人」と言われる高橋は
努力しているメンバーを使う
そしてそれで優勝した場合は
一番努力した者を次期シングルでセンターに起用する


これによって普段選抜に選ばれていないメンバーのやる気が格段と上がり
殺意と言えるものまでになった

危機感を感じたのか選抜常連の篠田、小嶋、高城、指原も
これまで以上に熱のはいった練習を行った

(これでみんなやる気出したね
だけど問題が…)
101名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 20:43:54.28 ID:3+sEvJk4O
Aが一番充実してそうやな
102ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/09/01(木) 20:58:29.61 ID:k1WUA++Z0
問題
それは
エース前田のマイペース調整である

周りのやる気もどこ吹く風

(ま、これは仕方ないか
あっちゃんはあっちゃんだし…)

とにかくチーム状況は順調である


体育会系のチームKはとにかく自分の成績にこだわった

基本は自分
というコンセプトではあるが
個人個人が自分の役割を理解しているため
その役割の中でどれだけ高い成績を残せるかを考えながらプレーをしている

そのため、元々競争意識は高い

「優子ー、今日サク越え何本ー?」

「うーん…20?
才加は?」

「15…」

「お、やった、勝ってんじゃん」

「ちくしょーっ
まだ打ち込みが足りんっ
才加、打ってくる!!」

「じゃあ、あたしもやろー勝負ね、才加♪」

「佐江には負けんっ」

「あっついねー、みんな」

「ともちんは打たなくて大丈夫?」

「ともはー
塁に出ることと球数を多く投げさせることが目的だしー
マシンの球見てても楽しくないや
あ、そういえばみぃちゃん何してるの?」

「尺の計算
できるだけ長い時間とりたいじゃん♪」

「ぶれないね、ホント笑」

末っ子気質のあるチームBは
策士渡辺によってID野球を完成させていた

「……つまりこの場面はこのコースっす
前田さんもたかみなさんも負けん気が強いっすから絶対逃げることはないっす
あと、狙うとしたらこじはるさんっすね
たぶん、集中力持たないっすよ」
103ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/09/01(木) 21:00:19.43 ID:k1WUA++Z0
「あ、まゆゆ
ゲッツー崩しとか本塁衝突の時は何しても大丈夫なの?」

「何って…なにするつもりなんすか笑」

「んー、まぁ、いろいろ?」

「さすがブラックっすね
で、つづけるっす
チームKは……」

決戦まで残りわずか
各チームはどこまで成長していくのか


そして、ついにあの女が本性を見せる
104名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 21:23:28.62 ID:Ao1YjhiD0
面白くなってきた

偏りが無ければなおよし
105名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 21:25:43.94 ID:ddU2ZG640
すてきな才能
106名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 21:46:36.52 ID:5XGFz1Rv0
ここは>>1のオナニースレか?
107名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 21:53:37.66 ID:k1WUA++Z0
支配人室にて

「で、戸賀崎君
最近の状況はどんな感じかな?」

「はい、報告によりますと各チーム、初期設定に比べて1、2段階レベルが上がっているようです
特に成長著しいのが
チーム48ですね」

「大島麻衣の影響か?」

「それもあるとは思いますが、やはり一番の要因は
チームKとの試合
だと思われます
あの試合のおかげで
せっかくのチャンスを無様な形で終わらせられないという気持ちが強まったのでしょう
特にJRコンビとエース島田の成長は著しいです」

「その他のチームは?」

「やはり飛び抜けているのはチームAでしょうか
エース前田敦子擁する投手陣は例え前田が崩れようとも
しっかりと後ろがカバーできます
野手陣はそれぞれが高い意識を持っているがゆえに、打線の繋がりに不安がありますが
高橋がうまくまとめているため心配はいらないようです
ただ…」

「ただ?」

「大きな欠点がセンターラインと外野にあります」

「どういうことだ?」

「セカンドの指原はヘタレ、ショートの高城とライトの小嶋は天然、レフト多田は反抗期、センター大家はお調子者です」

「確かにこれは気づかれてしまったらいたいところではあるな」

「ここをどうするかが鍵になると思われます」
108名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 21:55:24.81 ID:840dLrxkO
マジレスするとつまらん
推理小説でもないのにいちいち誰が話してるか読者に考えさせるのは疲れさせるだけだしセリフばかりでとても小説とは思えない
とりあえずここ直してみたら?
109ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/09/01(木) 22:33:09.65 ID:k1WUA++Z0
「チームKとチームBはどうだ」

「Kは圧倒的な破壊力を誇る打線が脅威ですね
前田が何とか踏ん張れる
というくらい強力です
ただ、投手陣と守りに不安があります
投手陣は横山に次ぐ投手がいない
そして、守りに関してはほとんど関心がないため、大コケする可能性もあります
Bは長打力こそないものの鉄壁の守りと渡辺麻友の的確な指示によってチームにまとまりがあります
投手陣はK同様増田に次ぐ投手がいませんが
増田には完投能力がありますし心配はいらないと思われます」

(戸賀崎君の見解だと
Aが1歩リードといったところか)

「ご苦労様だった
次に、試合形式だが…」



センターラインに不安を抱えるものの
絶対的エースを擁する
チームA

切れ目のない圧倒的な打線を持つ
チームK

鉄壁の守りと多彩な作戦で相手を翻弄する
チームB

成長は止まることのない
チーム48


果たして勝つのはどのチームか
110名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 22:38:17.21 ID:swHil5Yu0
>>108
つまらなくは無いけどそれは同意する誰が話してるかわかりやすい方がいいと思う
111名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 22:43:50.92 ID:zkdlUYXR0
とりあえずオーダーと選手の特徴だけ知りたい
112ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/09/01(木) 23:00:56.90 ID:k1WUA++Z0
>>111 前日に更新済みです。

>>110 ご意見ありがとうございます。
    取り入れてもいいですが、更新量が落ちますがいいでしょうか・・・。

皆さんの意見を下さい。


あ、あと、今日は1つだけ更新します。
更新し忘れていた数選手の能力です。
113名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 23:02:52.36 ID:swHil5Yu0
>>112
良い作品待ってるから
114名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 23:12:01.47 ID:840dLrxkO
>>110
話についてはつまらないとは思ってないよ
設定も全部今までにあったものだし

>>112
いくら更新しようがつまらないものは読まれないしおもしろければ更新が少なくても読まれる
そのへんは主の判断に任せるよ
115名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 23:16:35.20 ID:rzklSDEJ0
面白いと思う
でも確かに何人かが書いてるように発言者が見えたらもっと面白く読めるかもしれない
個人的には更新量少し落ちても発言者ありのほうがありがたいのはありがたい

でもあくまで個人で書いてる小説なんだから筆者さんの負担にならないのが一番大事だと思う
書くのしんどいと思い出したら面白い小説は書けないと思うので

116名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 23:25:32.98 ID:840dLrxkO
楽しく書くのはもちろん大事だがスレ立ててまで書いてるんだからそれなりに技術つけないと他のやつに潰されかねん
おれが言うのもなんだがこうやってアドバイスしてくれる読者がいるうちはまだいいんだ
氏ねだのオナニーだの叩かれて主の心折られないように最低限しっかりしなきゃな
続き待ってるよ
117名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/01(木) 23:28:28.85 ID:3+sEvJk4O
やはり投手が全てだろうな
118ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/09/01(木) 23:30:31.28 ID:k1WUA++Z0
投手

前田敦子
左投げ左打ち
スタミナ S
コントロール C
球速 162`
球種
ストレート
シンキングファスト
高速シュート
SFF

増田有華
右投げ右打ち
スタミナ B
コントロール D
球速 147`
球種
ストレート
スローカーブ
カットボール
シンカー
チェンジアップ

島田晴香
右投げ左打ち
スタミナ A
コントロール E
球速 151`
球種
ストレート
高速スライダー
スロースライダー
フォーク

市川美織
右投げ右打ち
スタミナ E
コントロール C
球種 132`
球種
ストレート
レモンボール(ナックル)

横山由依
右投げ右打ち
スタミナ A
コントロール B
球速 143`
球種
ストレート
シュート
縦カット
スラーブ
119ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/09/01(木) 23:32:20.63 ID:k1WUA++Z0
大島麻衣
右投げ右打ち
スタミナ B
コントロール S
球速 150`
球種
ワンシーム
ツーシーム
フォーシーム
高速シンカー
スローシンカー
スローカーブ
高速フォーク

ここまで投手

野手も数選手紹介します。
120ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/09/01(木) 23:34:10.28 ID:k1WUA++Z0
野手

大島優子
ポジション RF
ミート C
パワー A
走力 D
守備力 D
肩力 A

秋元才加
ポジション 1B,LF
ミート E
パワー S
走力 E
守備力 B
肩力 S

宮澤佐江
ポジション 3B
ミート A
パワー B
走力 C
守備力 E
肩力 B

菊地あやか
ポジション CF
ミート D
パワー E
走力 S
守備力 A
肩力 E

板野友美
ポジション 2B
ミート S
パワー F
走力 C
守備力 S
肩力 E

宮崎美穂
ポジション CF
ミート D
パワー E
走力 C
守備力 D
肩力 E
121ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/09/01(木) 23:36:26.53 ID:k1WUA++Z0
ご意見ありがとうございました。

負担をなくすために、更新量を減らす代わりになるべく話し手を書くようにします。

しかし、書けないときは、量を増やすようにします。
話し手を書けない時があることを了承してみていただけるとありがたいです。

一応、同じことを言いたくないので、なにかありましたらこの書き込みを見るように言っていただけるとありがたいです。

それでは、本日は終了です。おやすみなさい。
122名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/02(金) 00:01:10.39 ID:KP8bik5o0
乙!
期待してるでー
123名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/02(金) 00:02:56.57 ID:SC3Fhrg50
宮崎だけ かすじゃんか
124名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/02(金) 01:38:44.41 ID:deCA6OqI0
みゃお

打率 1割8分
本塁打 55本
125 忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/09/02(金) 02:02:33.24 ID:6UDbEaFI0
暇つぶしにもならん
126名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/02(金) 02:09:40.21 ID:xCJo6BvZO
ええ感じになってきた!>>1頑張って
SFFとか懐かしいわー
127名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/02(金) 07:52:36.63 ID:5YQEJ/5a0
特殊能力とかは非公開なの?
宮崎・・タックル○
板野・・守備職人
菊地・・盗塁○
秋元・・パワーヒッター とか
128名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/02(金) 10:22:32.55 ID:RY8W78TO0
ガード緩そうな菊地が守備力Aか
129名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/02(金) 12:22:51.33 ID:KoxxogoKO
ツッコミだしたらきりないぞ
走力なんかも現実とかけ離れてるし
この小説ではそういう設定と思ったほうがいい
130名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/02(金) 15:06:05.84 ID:5gWYPGZL0
まあ現実通りにやったら
全能力EorFのメンが出てきそうだしねw
131名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/02(金) 15:34:51.55 ID:KoxxogoKO
べつに能力基準はオールCでもオールEでもいいけど優劣がおかしいって話
132名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/02(金) 18:49:19.96 ID:xCJo6BvZO
期待あげ
133ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/09/02(金) 21:01:36.40 ID:eB08mwwe0
では、本日は2,3個更新します。

話してを付け足していきますので、ご期待ください。
134ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/09/02(金) 21:03:33.79 ID:eB08mwwe0
試合3日前

各チームリーダーを集め最終確認を行った

康「では、試合形式についてだが
4チームによる総当たりで行う
勝利数がならんだ場合は得失点差の大きいチームが優勝決定戦に進める
試合の順番はこうだ」

第1試合
チームAvsチーム48
第2試合
チームKvsチームB
第3試合
チームKvsチーム48
第4試合
チームAvsチームB
第5試合
チームBvsチーム48
第6試合
チームAvsチームK

康「次に、これらの試合はすべて先発メンバーを予告してもらう
集合前にいったと思うが、しっかりとオーダー表を記入してきたか?」

各キャプテン『もちろんです!!』

康「じゃあ、提出してくれ
………
以上ですべて終わりだが
何か気になることはあるか?」

野呂「はい」

康「どうした野呂?」

野呂「試合は連戦の場合があるんでしょうか?
SDNのメンバーになるとどうしても体力的に連戦は…」

康「試合は1日2試合ずつだから心配はいらん」

野呂「わかりました」

康「他はないか?
じゃあ、解散」
135名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/02(金) 21:10:13.80 ID:xCJo6BvZO
SDNはアダルトだからなw
136ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/09/02(金) 21:31:43.15 ID:eB08mwwe0
(さてオーダー確認しておこうか)

チームA
1前田敦 3B
2篠田 1B
3大家 CF
4指原 2B
5多田 LF
6高橋 C
7倉持 P
8小嶋 RF
9高城 SS

(初期からだいぶ変えてきたな
1番サード前田敦か…
確かに相手にプレッシャーを与えるには最善の方法だな
しかし…
それよりも気になるのは
大家、指原、多田のクリーンアップ…
よほどの自信がないとできない奇策だが…)

チームK
1秋元 LF
2菊地 CF
3板野 2B
4大島 RF
5宮澤 3B
6峯岸 C
7藤江 1B
8梅田 SS
9横山 P

(Kも元4番を先頭打者に置いたみたいだな…
秋元は好きなように打たせて0番打者的扱い…
実質1、2番コンビは変わらずか
俊足の菊地と天才的なバットコントロールのある板野のコンビは投手泣かせだな…
しかも後ろが優子とゲンキング…
気をはりつめていかないと厳しいものだ…
あとは横山か…
前回の試合はほとんど投げてなかったからな
本当に未知数だ…)
137名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/02(金) 21:32:06.41 ID:YW2fYjQ+0
野球で得失点差はあんまりないぞ
138名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/02(金) 21:45:54.85 ID:4kKuwSLN0
めちゃくちゃすぎて何がなんだかわからんな
139名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/02(金) 21:52:59.75 ID:5YQEJ/5a0
まずはこのシリーズを見届けよう
試合内容がよければ支持されるから
140名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/02(金) 22:01:57.59 ID:xCJo6BvZO
指原が4番…
141ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/09/02(金) 22:02:39.03 ID:eB08mwwe0
>>138

なにがめちゃくちゃか教えてください

チームB
1渡辺 C
2柏木 2B
3平嶋 SS
4増田 P
5亜美菜 RF
6小森 1B
7宮崎 CF
8北原 3B
9河西 LF

(いちばん掴めないな…
1番渡辺…2番柏木…
2人とも性格がイヤらしいから何をしてくるのかわからないな
どんな作戦をたててくるのか…)

チーム48
1珠理奈 SS
2玲奈 2B
3大場 C
4島田 P
5野呂 1B
6山本 3B
7矢神 CF
8由加理 RF
9高柳 LF

(JRコンビが1、2番でなおかつ二遊間か…
研究生上がりの大場と島田が3、4番…ん?
大場の登録が捕手…?
しかも大堀が外れて矢神…大島の策略か?)

「まったく…本当に面白くなりそうだな」



そしてついに試合開始のサイレンが鳴り響く
142名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/02(金) 22:04:01.20 ID:z/BmkL7L0
お、性格が技能とかに反映してるのか
143ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/09/02(金) 22:05:58.37 ID:eB08mwwe0
ささ、今日はここまでにしようか・・・、まだ続きを書こうか・・・
144名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/02(金) 22:07:34.95 ID:5YQEJ/5a0
お!大場捕手案採用ありがとう!
試合も少し書いてくれたらうれしい
145名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/02(金) 22:23:22.24 ID:gRM9+Jrx0
オカロは>>120の能力だとライオンズの中村タイプ それを1番にするのが良くわからない ジャイアンツみたく長打力のある打者が何人もいるならわかるが
やっぱりオカロはクリーンアップが妥当だ
146名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/02(金) 22:29:52.53 ID:4kKuwSLN0
誰の台詞かお前の感想かすら判別できない
もっとシナリオ本とか小説とか読む習慣つけてから物書きの練習しなよ
147ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/09/02(金) 22:41:55.41 ID:eB08mwwe0
>>146

初めてコメに本気でコメさせていただきますね。

言いづらくはあるものの、自分でつけて自分で感想書くわけないでしょww
しかも、1つ前のにはしっかりと話し手をつけています。

別に完璧でないし、自分でも全くそう思っていないので、話し手を略する時も出てしまいますww

ま、元々つけていなかったので、そこらへんはお許しください。
148名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/02(金) 22:44:11.12 ID:4kKuwSLN0
よくわかったよ。
お前の力量とやる気が。
149ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/09/02(金) 22:45:06.13 ID:eB08mwwe0
今日はやっぱりここまでにします。

賛否両論意見はありますが、話し手をつけたので、少しは読みやすくなったかなと思います。

昨日も断りを入れましたが、完璧に話し手をつけられるとは限らないのでそこはお許しください。

勝手なことを言うかもしれませんが、「話し手がない」に関する意見はほとんど自重していただけるようお願いします。


それでは、明日から試合開始!? オーダーも出しましたのでお楽しみに!

色々な意見ありがとうございました。


ちなみに、>>146が指摘しましたので追加します。

()内は、秋元Pの感想です。私の意見ではありません。
150名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/02(金) 23:00:40.17 ID:gRM9+Jrx0
全メンバーの能力を書いてほしい
151名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/02(金) 23:09:23.09 ID:xaGP/IuT0
>>145

Kだからこそじゃあないのか?
ただでさえ体育会系だから一発出れば盛り上がるみたいな感じで
秋元Pの予想でも打線のつながりを考えたらオカロは0番打者であって1番ではないって
なってるみたいだし
152名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/02(金) 23:18:48.72 ID:5YQEJ/5a0
ヒノキさん
一生懸命考えて書いてるのはわかる。
蒸し返して悪いけど、>>141での()は別に隠す必要はないのではと思う
多分秋Pなんだろうと解釈はできるし、あえて隠す意図が伝わらない
例えば、全く新しい人物が登場する前触れとかそういうとこで使うといい

それと全選手の能力を全て書く必要はないと思うが、前にSDNやチーム4のオーダーを
考えてた人がやってたみたいに簡単でいいから、どんなキャラなのかなってのがあると
感情移入もしやすくなる

はじめから皆を納得させるのは難しいというかムリだが、意固地にならずがんばってな
153名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/02(金) 23:25:35.71 ID:5YQEJ/5a0
俺はオカロはドカベンの岩鬼のようなイメージにしてるんじゃないかと解釈している
154名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 00:37:14.91 ID:KYy8HpCf0
同意
155名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 00:45:13.63 ID:YC03HpVZO
賛否両論あるみたいだけど頑張って
156名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 02:27:16.12 ID:hLYV/DdXO
なんで親切にアドバイスしてもらってるのに横柄な態度なんだ?
そんな文章とも呼べない塊でマンセーコメばかりとでも思ったかの?
意見を真摯に受け止めないなら最初から感想なんて求めるな
前田「〜〜〜」
こんなのアドバイスまったく生かせてない
秋Pの発言も名前を伏せる理由は?
157名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 02:48:03.29 ID:hLYV/DdXO
例えば>>9なら

練習試合前日、各チームは自分たちの割りふられた仮想空間で練習を行っていた

ここはチームAの練習場。
荷物を下ろしてさっそく練習にうつるメンバーもいた。
「きたはいいけどさ…
投手陣は何を投げられるの?」
初めに言葉を発したのは高橋だった。
「あ、たかみなさん
各投手のデータありますよ!」
(↑誰だかまったくわからん上に何を見せたのかがわからん)
〜がメンバーの能力の書かれた表を見つけた。

「おー!ほんとだ!どれどれ…」
高橋は食い入るようにのぞきこむ。

前田敦子
能力略

「ん?あっちゃんわからないことばっかじゃん…」
高橋は頭をかいた。
前田のスタミナがずば抜けていいことはわかった。
だがそれ以外はまったく不明。
次に倉持のデータを見る。

倉持明日香
能力略

「さすがもっちぃ、元プロ野球選手の父を持つだけのことはあるね〜」
倉持の父は元千葉ロッテマリーンズで炎のストッパーと呼ばれた大投手、倉持明氏である。
その血を引くサラブレッドの能力にケチのつけどころはなく、その能力の高さにみなが頷く。

「あっ、たかみなさん、なっつみぃとはーちゃんのお借りしますね」
「うんわかった、ありがとう、ちぃちゃん♪」
(↑何に対してありがとう?)
先に着いて練習を始めていた中田が声をかけると、高橋は気持ちよく返事した。


おれは普段書かないから上手くないが最低限こんな感じにしないと話がおもしろいおもしろくない以前に読んでもらえない
やる気があるならいいの書けるようがんばって
158名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 03:33:28.02 ID:YC03HpVZO
熱いね
159名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 04:28:12.47 ID:qE+7pyYA0
わざわざもしもしからか、アツいやつだな
主は耳に痛い言葉だからってスルーせずにな、一応まだ期待してるからね
160名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 06:07:17.23 ID:ZFGJRbM00
右打席にゆっくり入った秋元才加は目を疑った。
一塁手を除いて、野手の全てがセンターラインの左側にいる。
左翼手などはファールグランドにいるほどの徹底的なシフトだ。
呆然としている秋元に渡辺麻友がボソッと囁く。
「右に流せば楽々ホームランっすよw」
「うるさい渡辺。私は私のことは私が考える。私があの柵を越えるホームランを打てば私が勝ちだ」
「(相変わらず私が私がうるさいっすねえw)」
完全に入れ込んでいる秋元を見て、渡辺はピッチャー増田有華に外角にボールになるスライダーを要求する。
引っ張ろうと入れ込んでいる秋元が腰砕けになる姿が目に浮かび、渡辺は笑いを堪えきれない。
さあ、いよいよプレーボール。
増田がゆっくり振りかぶる。
「(ちょっ、増田さん、そこはクイックで秋元さんのタイミングをずらす予定だったっすよね?)」
事前の取り決めとは真逆の行動に走る増田の姿に渡辺は動揺する。
「(まあいいっす…どちらにしろ外角のボールにこの「私が私が」さんは手が出ないはずっす)」
渡辺の意思に反して増田の投じたボールはインハイに真っ直ぐ入ってくる。
緩めのストレート、インハイ。まさに引っ張るにはもってこいのホームランボールだ。
「(う、旧Kの絆っすか…いや増田さんは過去にも秋元先生を裏切った前科があるっす…それを考慮に入れられなかったあっしのミスっすね…)」
161名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 06:12:27.43 ID:ZFGJRbM00
絶望する渡辺の耳に、観客席からの声が耳に入る。
「才加、才加、行けー!」
声の主は広井王子だった。
秋元が突然打席を外し、観客席の方へ狂ったように叫びながら駆け込んでいく。
「私が野球なんかやって満足なはずがない。私に他の仕事をください。私がやります」
ユニフォームを脱ぎ捨てながら走る秋元がちょうど全裸になったところで審判は退場を宣告する。
その審判に渡辺がピッチャー交代を宣告する。
チームBvsチームK、波乱の幕開けだ。
162名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 06:18:28.35 ID:ZFGJRbM00
「才加、落ち着いて。とにかく服を着なさい」
ユニフォームを羽織らせる王子の優しさに才加は涙を堪えきれない。
「王子…ずるずるっ…王子…ずるずるっ」
秋元の声にならない呟きと、河西智美が蕎麦をすする音が球場内にこだまする。
「さあ才加、落ち着いて。ここは人目が多すぎる。トイレにでも行って泣こうか」
秋元の肩をかかえる王子の右手には、なぜかハサミが握られていた…。
163名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 06:25:18.88 ID:ZFGJRbM00
実はこの広井王子、着衣切り裂きセックスわ愛するただの変態だった。
秋元を洋式の便器に座らせ、ユニフォームの股間部分に切り込みを入れる。
「才加、ビデだよ、才加、強だよ」
気色の悪い声だが、仕事のためだと割り切り、強烈に噴き出すビデに秋元は陰部を合わせる。
しかしこれは想像を絶する気持ちの良さだ。
こんな大人のおもちゃ界でも最高峰のおもちゃを公然と一般家庭に売るTOTOは何を考えているのだ。
とか考えてるうちに秋元は果てた。
ぐったり便器にもたれかかる秋元の股間から、強烈なビデと秋元の潮が同時に噴き出している。
164名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 06:30:38.16 ID:ZFGJRbM00
広井王子は興奮していた。
しかしいかんせん勃たない。
さらなる興奮を求め、王子はマネージャーに河西を呼びにいかせた。
「河西さん、広井氏が仕事やるから来てくれとのことです」
「具合悪いから無理」
「政治家と握手するだけで100万貰えるボロい仕事らしいっすよ?」
「握手嫌い。具合悪いから無理」
王子の射精はなされずに終わった。
165名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 06:42:35.34 ID:ZFGJRbM00
一方でグランドは騒然としていた。
渡辺が宣告したピッチャーはチーム48の選手であるはずの松井珠理奈だったのだ。
チームKの面々は当然抗議するが、秋元康がこの交代を認めたので従わざるをえない。
いよいよ最初の投球をしようとした松井が叫ぶ。
「俺はネズミが好きなんだ!」
渡辺は今にも泣きそうだ。
事前に考えていた作戦も動揺で忘れてしまった。
この真っ直ぐな子に全てを託そう、と渡辺が割り切ったとき、松井がまた叫んだ。
「私がセンターだ!」
審判がビクっと反応する。
「守備位置交代!センターの石田くんがピッチャーに。ピッチャーの松井くんはセンターに」
166名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 06:50:33.72 ID:ZFGJRbM00
「何をやってんすか…この大会では一度マウンドを降りたピッチャーがもう一度マウンドに上がるのは禁じられてんすよ」
「すまんネズミ、でも私はお前が好きだ」
「なんなんすか…照れるっす」
「私がセンターだ!」
「まあしょうがないっす。なんとかやりくりしてみるっす」
「ああ、早く試合終わらせてデートしようぜ!」
頬を赤らめ渡辺はゆっくりうなずく。
センターから走ってくる石田の姿を見て、試合のプランは既に出来上がっていた。
167名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 07:06:48.49 ID:7QhENiLi0
・・・・・・・あれ?どうなってんだこれ?
なんかいろいろ突っ込みたいけど突っ込んだら負けだろうな・・・
168名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 07:23:31.10 ID:ZFGJRbM00
突っ込みたいけど突っ込めなかった王子の例もある
突っ込める内が華だよ
169名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 09:41:40.57 ID:e6bjZ1kA0
書いてる人違うよね、まず・・・
石田とか試合出てないし…
170名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 09:42:13.84 ID:kSutFOw40
意味不明すぎて面白いw
171ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/09/03(土) 09:51:10.79 ID:O5RnZpE80
本物の作者です。

偽者の方が面白いかは分かりませんが、こっちはこのコテで書いていくので、ご注意ください。
172名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 10:48:16.69 ID:GomkhS6o0
はるきゃんwktk!\(^o^)/
173名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 11:11:09.43 ID:ZPCIxKpD0
偽物が結構面白い件
174名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 11:19:56.89 ID:lPuATkLi0
偽物のは意味がわからんし下ネタは基本アウト
ヒノキさんにもうちょっと期待してみたい
175名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 11:23:41.97 ID:GomkhS6o0
まゆゆはるきゃんが活躍するならどっちも読みたい\(^o^)/
176名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 12:09:18.34 ID:sAhPK8+20
下ネタ抜きで書いてくれるなら
別のコテつけて別の物語としてなら別の人も書くのもありだと思うけどね
>>160のとこが面白かっただけに>>161からが残念
177名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 12:53:58.41 ID:gN8pOO8m0
はるきゃんの下ネタ早く
178名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 13:44:02.32 ID:WPbNt6my0
偽者さん天才すぎる
もっと色んな人が書いたらいい
179名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 14:46:00.80 ID:OKstQ1GL0
ヒノキもがんばれ
180名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 15:53:39.60 ID:YC03HpVZO
盛り上がってきたな
181名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 16:31:06.09 ID:PTKj1PaNO
てかもういっそ>>160が書けよ
ヒノキとかいうのはブログに戻ればいいだろ
つまらんのにどうしてでてきたんだ


182名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 17:45:11.92 ID:pc9JGlCUO
【名勝負】AKB女子プロレスリング第3試合【好勝負】

↑ググってみたらプロレスいいなオススメ。
183名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 18:03:23.54 ID:nlYCjT1E0
プロレスおもしれ〜
セリフもいいし技名が曲名とリンクしてるのもいい
184名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 21:12:25.91 ID:JZZ1NaxM0
今日は更新なしか。てか戻ってくるのかね
185ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/09/03(土) 21:38:37.21 ID:O5RnZpE80
こんばんは

偽者・・・といってはいけないですが別の小説は別スレでやってくださいな。

今日も更新します。
186名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/03(土) 21:43:16.48 ID:wKBrzVs70
おお頑張れ!!
187ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/09/03(土) 21:48:14.16 ID:O5RnZpE80
試合開始当日

チームAとチーム48はアップを済ませベンチに待機していた


チームA
高橋「あー、ついに始まるよー」

前田「ちょっとたかみな落ち着いて
もっちぃが緊張しちゃうじゃん〜」

倉持「大丈夫だよ、たかみな笑」

高橋「ふぅー…
さぁ、みんな準備はいい?」

全員「たかみながじゃん笑」

高橋「しっ笑
じゃあ、いきましょう!!」

チーム48
大島麻「じゃ、みんな集まって
最初はどうなるのかなって思ったけど…
みんなで頑張ったからここまでこれたんだよ
これまでのことを誇りに思って
しっかりと楽しみましょう!!」
188ヒノキ71世:2011/09/03(土) 22:10:05.80 ID:O5RnZpE80
試合開始

1回表
チームAの攻撃
先頭は…

1番前田敦子

対するはエース島田
島田(もう、チームには迷惑かけられない
絶対投げきってやる)

初球

アウトローいっぱいのストレート

前田敦は見送って
1ストライク

2球目
インローへの
クロスファイヤー

2ストライク

3球目
島田の選択した球は…

ど真ん中への





ワンシーム

大場(ここで抑えられれば絶対勢いがつく…
勝負だよ、はるぅ!!)

振りかぶって
白球が指先から放たれる


前田敦の眼光が鋭く光る

勝負の行方は…


バシッ

空振り三振

島田(よしっ、これで…)

ベンチに戻ると
高橋「どうだった、あっちゃん?」

前田「うん、予想外だった…
楽しくなりそうだよ…」
189ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/09/03(土) 23:11:41.79 ID:O5RnZpE80
ごめんなさい、今日は1つだけにします。
190名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 00:18:23.60 ID:V8hwGAsy0
ライバルが現れた日に一つとかw
どんだけ自分に自信があんの
ここは頑張り時でしょ
191名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 00:51:34.84 ID:tXe8ER8X0
ヒノキがたった一つの更新でこれから偽物が更新したりしたらヒノキ推し一人もいなくなるぞ
ヒノキは才能で負けてんだからせめて量で勝負しろよ
192名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 01:01:56.82 ID:UAyDCR8z0
俺はヒノキ推し
才能とか知らんけどいちいち他人にレスしたりしてめちゃ人間らしいやん
偽者はなんかレスも賢そうだしどうせ陰気なキモヲタだよ
193名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 01:30:35.25 ID:zscn4muRO
ヒノキもどっちも頑張ってね応援してる
194名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 04:53:02.93 ID:rVvedNPC0
じゃあ俺も参戦してみようかな。
195名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 07:34:26.73 ID:8gFkoWwZ0
キラキラ
196敦子の21球:2011/09/04(日) 08:04:42.05 ID:rVvedNPC0
「敦子、もう一回深呼吸してみな」
高橋はキャッチャーマスクを外してマウンドに歩み寄り、エースに声をかけた。
「高みな〜、なんかうまく投げれなくなってるよ〜」
珍しく弱気な態度を見せる前田を励まそうと、内野陣が集まる。
篠田はファーストミットを頭に乗せ、おどけながら前田の背中をさすりながら、
「あっちゃん、ここ抑えたらお寿司屋さん連れてってあげるから、がんばんなよ」
すると二塁手の小嶋がすかさず反応する。
「あーずるい!あたしだってさっきホームラン打ったー!お寿司ー!」
「わかったわかった、いいからサクっと抑えて試合締めよう」
そして内野陣の輪に、守りのタイムをかけ伝令の北原が向かう。
「すいません!tgskさんが言うにはですね、インハイでゴロ打たせてホームゲッツー狙いで・・・」
「あのねぇ、そんな簡単にできたら苦労しないっつーの」
篠田は頭にかぶっていたファーストミットをはめると、北原の尻をミットで叩いた・
「tgskさんに伝令、黙っててって言っといて」
「はぁ・・・また板挟み・・・とにかく、がんばってください!前田さん!」
「ありがと」
そそくさとベンチに戻る北原に軽く目をやると、前田はロジンバッグに手を伸ばす。
神経質そうに指先にポンポンと2、3度白い粉を跳ね上げ、前田は高橋に言い切った。
「高みな、ノーサインで投げるよ」
三塁手の松井玲が驚いて、細い目を真ん丸にさせている。
197名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 08:07:36.93 ID:8gFkoWwZ0
文章うまいなー
早く続き読みたい
198名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 08:11:14.81 ID:8AdGY3unO
おもしろ展開はどこにいってしまったんです?
199敦子の21球:2011/09/04(日) 08:13:16.65 ID:rVvedNPC0
「おい、大丈夫かよ〜?ノーサインって・・・」
しびれを切らしたように大島がバッテリーに声をかける。
「ここは敦子を信じるしかない、で、私を信じて投げ込んでもらうしかない」
「それにしたって・・・ノーサインとか、満塁だぜ?ノーアウトで」
「優子ーここは二人に任せちゃお」
相変わらずのんびりした口調の小嶋が大島に目配せをする。
「わかった、とにかくホームゲッツー狙いね、前進守備ってことで」
「優子、焦って暴投すんなよ」
「麻里ちゃんもちゃんとカバー頼むよ」
内野手たちはお互いをグラブで小突き合いながら守備に戻っていった。
「敦子・・・たぶん秋元先生のことだから、一筋縄じゃいかないよ?」
「わかってる」
「ヤバイと思ったら外せよ?」
「うん・・・高みな」
「ん?」
「ありがとう、信じてくれて」
200名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 08:16:13.64 ID:8gFkoWwZ0
んー、いまだに点差や回やアウトカウントとかも教えてくれないのか
201敦子の21球:2011/09/04(日) 08:19:51.82 ID:rVvedNPC0
「何いってんだよ、信じてるのは私だけじゃないだろ?」
「うん」
「みんな敦子を信じてるから、思い切っていこう」
「わかった」
バッターボックスには既に、チームUGの4番打者、平嶋が待ち構えている。
「たかみな、私さぁこの時を待ってたのかも知れないよ」
平嶋は高ぶる感情を抑えるように小声で高橋に言った。
「わかってる、オリメンとしてこんな場で、こんな立場で戦うなんてね」
「私、絶対打つよ」
高橋はこれ以上会話を続けるのはまずいと思い始めた。
自分の優しさが平嶋の境遇を思い出せば出すほど、揺れてしまうのが分かったからだ。
202名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 08:21:25.41 ID:8gFkoWwZ0
ごめん普通に結構わかるね

9回ノーアウト満塁
表裏、点差は不明
主役チームはAKB選抜、監督tgsk
対戦相手は不明、監督は秋豚
203敦子の21球:2011/09/04(日) 08:30:59.43 ID:rVvedNPC0
チームUGを率いるベンチの一番端の後方で、秋元康の眼鏡の奥の小さな目は笑っていた。
「オリメンの絆と選抜の意地か・・・不遇のアンダーの怨念めいた貪欲さか・・・」
秋元康は不敵な笑みを浮かべながらマウンド上のエースを見つめ、スコアボードに視線を移した。
8−7。
点差はわずかに1点。
チーム選抜を率いるtgskのエース温存によって試合は思いのほか打撃戦となっていた。
しかし7回以降はお互い決め手を欠き、ついに迎えた9回裏に選抜メンバーをピンチが待っていたのだ。
8回裏から満を持してマウンドに登ったエース・前田敦子はそのイニングを無難に三者凡退で抑えた。
点差を広げたい9回の表の攻撃で思わぬアクシデントが起きた。
先頭の松井珠理奈が内野ゴロで1塁にヘッドスライディングをした際に手首を痛めたのだ。
1番センターとして若さとガッツでチームを活気づけてきた松井珠理奈の負傷退場に、
前田は動揺していた。
204敦子の21球:2011/09/04(日) 08:35:03.59 ID:rVvedNPC0
グループのセンターとして常にお互いを刺激しあってきた仲間がフィールドにいない。
いつもアウトを取るたびに外野から一番大きな声で後押ししてくれていた珠理奈がいない。
ポーカーフェイスの前田の動揺に、選抜メンバーは気づいていた。
だからこそ各自が、エースの動揺を和らげるためにマウンドに駆け寄り、安心させようとした。
「大丈夫、みんな大丈夫だから」
前田は白いボールに気持ちを込めるようにつぶやいた。
205敦子の21球:2011/09/04(日) 08:44:58.91 ID:rVvedNPC0
9回裏のチームUGの猛攻は素晴らしかった。
先頭打者の大家は、表の攻撃で松井珠理奈が負傷退場した姿を目の当たりにしていたにも関わらず、
三塁へのボテボテの当たりで迷わずヘッドスライディングをし、間一髪セーフだった。
常に控えに甘んじていた大家だったが、この大一番に下位打線とはいえ抜擢され、
並々ならぬ気合いで試合に望んでいた。
もはやユニフォームはチーム名すらわからないほど土で汚れていた。
無死1塁の場面で迎えた大場もまた、落ち着いた表情とは裏腹に内心期するものがあった。
不祥事を理由に謹慎中の立場だったが、秋元康の計らいでスターティングメンバー入りしていたためだ。
本当は打ちたい、思い切りバットを振って心のもやもやを吹き飛ばしたい、そういう思いがあった。
しかし監督からのサインはバントだった。
運営批判をしたブログの内容からは想像できない、忠実なバントは絶妙な位置に転がった。
試合途中から降ってきた雨により足をとられた前田は、気持ちのこもったバントの打球を、
どこにも投げられず天を仰いだのだった。
206敦子の21球:2011/09/04(日) 08:54:27.81 ID:rVvedNPC0
無死1、2塁でバッターボックスには仁藤が入った。
代打の切り札として仁藤も気合が入っていた。
前回総選挙からの順位ダウン、篠田との確執、ネット上での暴露、仁藤も悩みを抱えていた。
ここはエースを打ち砕いて存在感を見せつけてやる、と臨んだ打席だった。
だが、前田の投じた初球はとんでもない高いボールだった。
147センチの捕手が精一杯体を伸ばしても到底届かない失投。
ピンチは一気に広がり、無死2、3塁となってしまったのだ。
やむを得ない状況で、バッテリーは満塁策を選んだ。
敬遠の四球で消化不良のまま一塁へ歩いていった萌乃に、ファーストの篠田が声をかけた。
「おい、いいオーラ出してるじゃねえか」
仁藤は黙って篠田を睨みつけていたが、内心嬉しい気持ちでいっぱいだった。
207敦子の21球:2011/09/04(日) 08:54:43.81 ID:rVvedNPC0
なんか全然話がすすまねえや。
難しいな。
208名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 08:57:10.40 ID:VGFCF+6d0
スポーツものを文字だけで表現するのは難しいよ
それでもまとまってるからすごいと思う
209名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 09:00:54.84 ID:IY6TdfgzO
これは良作
期待してる
210名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 09:03:04.24 ID:Q4i7Btt/0
早く俺のはるきゃんを!
211敦子の21球:2011/09/04(日) 09:05:22.45 ID:rVvedNPC0
はるきゃん圏外だろうが!
212名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 09:07:28.79 ID:8AdGY3unO
普通におもしろい
昨日のやつとは違うのか?

しっかりゲームセットさせてくらさい
213名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 09:10:45.07 ID:Q4i7Btt/0
圏外は出られないのか…
いやまだスタンドで見守る超絶かわいい女子生徒役が
214敦子の21球:2011/09/04(日) 09:14:58.02 ID:rVvedNPC0
あんまり風呂敷広げすぎると収集つかないからと思って、
いきなり9回裏無死満塁から始めてみたけど、
それでもめんどくせえな。
続きは必ず書くからまた後で。
215名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 09:17:39.67 ID:Q4i7Btt/0
>>214
お疲れ様
最高におもしろいからずっと待ってる
216名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 09:21:05.57 ID:irWXh0HK0
そしてなっちゃんの登場か
なんか泣けてきた
217名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 09:27:33.14 ID:Q4i7Btt/0
平嶋ホームゲッツーででも平嶋一塁へヘッスラ
一塁手篠田と激突して篠田死亡、平嶋は脂肪
その間に大場と一塁ランナーが返ってUGサヨナラ勝ち
218名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 09:27:48.73 ID:ufj+cb8UO
ヒノキがすねるから別スレで応戦したほうがいい
219名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 09:35:14.81 ID:VGFCF+6d0
いいんじゃね?夜しかあげれないみたいなこと言ってたし
それまでのつなぎということでさ
220想いを乗せて:2011/09/04(日) 09:36:40.03 ID:Sd3RVo9TO
帽子を脱ぎ、袖口で汗を拭った。土の付いた顔をスコアボードの方へ向ける。

「よくここまで来たもんだ……」

そう呟いた後、反転し次の打者を睨みつけた。

4対3。スコアボードには、そう記されていた。
9回裏、相手の攻撃を抑えることが出来れば夢の晴れ舞台へ……。自然と拳に力が入る。

相手の3点は完全にわたしの一人相撲。元からスロースターターだが、極度の緊張から余計に力んでしまった。自分を見失い、フォアボールと連打で畳み掛けられてしまった。

ダメかもしれない……。と俯き加減で弱音を吐き出しそうな時、ショートの高橋みなみがわたしに近づくのが見えた。

「ドンマイ、あっちゃん。まだ初回、いつでも取り返せるよ。あっちゃんのおかげでここまで来れたんだ、悔いの無いピッチングをしよう。
負けたチームの想いも背負って決勝まできたんだから最後まで諦めちゃいけない。
そして……、私達全員で行こう、甲子園へ」

みなみは笑っていた。守備は巧いが打撃はからっきしの九番打者。持ち前のリーダーシップでみんなをここまで引っ張ってきたのは、他ならぬ彼女だ。
必死にわたしをなだめようとするその表情。そして周囲を見回しても内野手全員の目にも光が宿されていた。外野の方を見る。センターの仲川遥香はリトルリーグからの付き合いで今でも仲が良い俊足巧打の一番打者。

遥香はわたしの視線を感じたのか、両手を大きく振り、時折変な踊りを交えた。あの子ったら……、バカだ。空元気の笑顔でグローブを突き上げ、遥香へ返事した。
221想いを乗せて:2011/09/04(日) 09:39:00.22 ID:Sd3RVo9TO

誰一人として諦めてはいなかった。自分で撒いた種を自分で処理しようともせず、簡単に心が折れそうになっていた自分を恥じた。そして、皆に感謝した。

「プレイボール!!」

球審が高らかに最終回の始めを宣言した。指先で球の感触を確かめながらキャッチャーのサインに目を通す。そして振りかぶって、初球。

「ストラーイク!」

渾身のストレート。相手は一番からの好打順、油断大敵だ。ましてやクリーンアップには初回3連打を浴びて辛酸を舐めさせられた強打者揃いなので、その前にランナーを出しては命取りになってしまう。

深呼吸を一つ落とした後、次のサインを確認する。カーブを外角低めに、か。ストライクからボールになる変化球で相手を誘い、空振りか打ち損ないを狙う腹か。キャッチャーの大家志津香とは高一からバッテリー組んでるんだ、それぐらい判ってるよ。

ゆっくりとしたモーションからの第二球。

――ヤバイ、すっぽ抜けた!

投げる瞬間の指の引っかかりに違和感があったが、後の祭り。ボールは外角どころかど真ん中に吸い込まれていく。

キン、というキレイな金属音を残した痛烈な打球はサードライン際。抜けたら長打コース。

打球の方へ目をやる。すると、サードの倉持明日香がこれ以上伸びない、というくらい体を伸ばして飛び込み、ボールを取ろうとしていた。が、グラブには当たったが弾かれたボールは転々と後ろへ。
222想いを乗せて:2011/09/04(日) 09:41:10.97 ID:Sd3RVo9TO
素早くショートのみなみがフォローし、ランナーは一塁でストップ。助かった……、ノーアウト一塁と二塁とでは大きな違いだ。みなみからボールを受け取るとズボンの土を払っている明日香に一声かける。

「100年に一度の好プレーのおかげで命拾いした、ありがと」
「それより次は二番打者だよ。十中八九バントだと思うから、そこのところ頭に置いて投げなきゃ」

明日香がこめかみ辺りを人差し指でトントン、と二、三度叩いて注意を促した。

マウンドに戻りロージンバックを掌で踊らす。地面からの熱気でむせそうになったので咳払いして誤魔化した。

志津香もバントの格好をして内野手に周知させる。内野手も頷き、バントシフトを敷く。

球審が手を挙げ、進行を促す。一塁ランナーを横目で確認し、第一球はワンバウンドのボール球。志津香が肩をグルグル回し、力を抜け、の合図をする。無言で頷く。

二球目もストレート。バッターはバントの構えからスッとバットを引き見送った。球審はボールの判定。カウント、ノーツー。

フォアボールは絶対に許されない場面、次は必ずストライクゾーンに入れなければならない。三球目もストレート。バントでも何でもしちゃえ。
投げると同時にサードの明日香とファーストの指原莉乃がバッターへ向かって走り出した。

しかし、バッターはバントの構えから一転、ヒッティングに打って出た。

――しまった!!

打球は明日香の横をすり抜け三遊間へ。まさかの奇襲。

223想いを乗せて:2011/09/04(日) 09:43:27.90 ID:Sd3RVo9TO
だが転がるボールの先にはみなみが待ち構えていた。よし、これで二塁は刺せる。

――あっ。

ここで予期せぬことが起きた。

バントと決め付けて気が抜けていたのか、ショートみなみがトンネルし打球はあっけなく外野へ。
センターの遥香が必死に追いつきサードへ返球するが、ランナーの方が一足はやく塁審は目一杯両手を広げ「セーフ!!」と叫んだ。

相手高校の応援席からは歓声が沸き起こり、逆に自高校のベンチからは溜息が漏れる。ノーアウトランナー、二、三塁。

気持ちを落ち着かせるために足でマウンドをならし時間を稼ぐ。ヒットエンドランとは、全くやってくれたものだ。
さすが百戦錬磨の名将と謳われた監督だけある、そう簡単には勝たせてくれないか。

「タイム!」

背後から球審の声が聞こえたので振り返ると、どうやらうちの監督が伝令を飛ばしたようだ。
補欠の下級生、多田愛佳が気だるそうな走り方でマウンドへ向かってくる。それに合わせて内野も集まってきた。エラーしたみなみはガックリと頭を垂れて近づいてくる。

「悔やんでも仕方ない、置かれた状況で最善を尽くそう。次のバッターを歩かせて満塁策を採るかどうかはお前らバッテリーの判断に任せる。厳しかった練習を思い出せ、今こそ成果を見せる時だ。ここまで来たんだ、負けて泣くより勝って泣こう。……だってさ」

愛佳が監督の口調をマネながら悪戯く笑って言を伝えてベンチに戻った。それと同時に野手も散開した。
224想いを乗せて:2011/09/04(日) 09:45:06.07 ID:Sd3RVo9TO

ユニフォームの胸の位置に縫い付けられているお守りに手をやる。中身はベンチにも入れなかった野球部の皆の言葉。わたしは決して独りで投げているわけじゃない。
ベンチに目を向けた。毎日わたし達の世話をしてくれたマネージャーは手を合わせて目を瞑っている。

よし、と気合いを入れ直した後汗を拭う。すると定位置に戻ったはずのみなみが再びマウンドへ向かってきた。

「ゴメン……」

消え入りそうな声で呟く。責任に押しつぶされそうなみなみの顔は蒼白で立っているのもままならないように見えた。

「たかみな初回に言ったよね……」

わたしが話しはじめると、みなみはゆっくりと顔を上げた。

「諦めない、って。負けた人達の分まで、最後の最後まで諦めちゃいけないって」

みなみは何かに気付かされたように、ハッとした表情になった。

「わたしはまだ諦めてないよ。ここで同点にされたら打力で劣るわたし達に勝ち目は無いんだもん。絶対に守り切ろうよ。そして、一緒に行こう。甲子園」

グローブでみなみの胸をドン、と叩く。すると、みなみの顔は見る見る紅潮し、「おお!」と声を張り上げ守備に戻った。

ありがとね、たかみな。たかみなのおかげで立ち直れたんだから。

いや、みなみだけじゃない。皆に感謝だ。守ってくれている野手もベンチの補欠も監督もマネージャーもスタンドで応援してくれている人も。

無意識にセンターへ目をやった。遥香が笑ってグローブを振っている。この状況で笑ってられるのは……、やっぱりあの子はバカなんだ。バカで面白くて……、大好きな子だ。

踵を返しバッターボックス内の三番打者を睨みつけた。ギュッと力強く白球を握り締め呟く。「皆で行くんだ、甲子園へ」

ゆっくりと足を上げると、心の中で叫び声を上げながらボールを放った。

ムチのようにしならせた腕から放たれた白球が、『魂』のように見えた。






おわり
225名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 10:01:36.95 ID:Q4i7Btt/0
想いを乗せてもむっちゃ良かった!
226想いを乗せて:2011/09/04(日) 10:28:13.58 ID:Sd3RVo9TO
>>255
ありがとうございますm(__)m
なんとなく書きたくなったので、迷惑がかからないよう短編で書かせて頂きました。
227名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 11:07:48.98 ID:MqJbwcTx0
228名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 11:27:17.25 ID:CXAlH2vy0
>>214
期待!
229名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 12:17:30.85 ID:zscn4muRO
上手いな自分で書いたの?上手すぎ
230名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 12:28:13.72 ID:8AdGY3unO
ヒノキのでる膜ねーwww

どっちもおもしろいから試合ちゃんとかいてほしいな
231名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 12:48:05.92 ID:jk2RfkZW0
面白い人がたくさん出てきて良いね
期待してます
232名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 12:48:39.23 ID:DYGwxx8F0
僕もいいですかね短編
233名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 12:50:14.68 ID:irWXh0HK0
>>232
どんどん来い
234名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 12:54:55.82 ID:8AdGY3unO
頼む決着つけてくれ
続き気になって仕方ない
235発展途上:2011/09/04(日) 13:07:42.20 ID:DYGwxx8F0
「タイム!代打北原!」
秋元監督から呼ばれた。呼ばれる覚悟はしていたが、いざとなるとやはり緊張で手が震える。
それを落ち着かせるためにも、2、3回素振りをし、改めて今の状況を確認してみる。
スコアは5―4。8回ウラ2アウト、二、三塁。自チームが1点負けている状態だ。
深呼吸をし、ゆっくりとバッターボックスへと向かう。
私とすれ違うようにベンチに向かうのはたかみなさんだ。
そう。私はたかみなさんに代わっての代打だ。
今日のたかみなさんは4タコ。全く当たっていないし、流れも止めてしまっていた。
だから、私が代打に送りだされたわけだ。
とはいうものの、たかみなさんはチームをまとめる能力のある人で、欠かせない戦力だ。
そんな人に代わっての代打。本当に珍しいことなのだ。
「頼むよ、きたりえ」
すれ違う瞬間に肩に手を置きながらたかみなさんは言った。
「はい!」
打つ。なんとしても打ってやる。そう誓った。
236発展途上:2011/09/04(日) 13:08:34.79 ID:DYGwxx8F0
息を吐きながらゆっくりとバッターボックスに立つ。
相手ピッチャーはフォークがキレるリリーフエースだ。でも疲れが見える。捉えるチャンスはある。
「自由に打て。お前に任せる」秋元監督にベンチでそう言われた。小細工はいらない。
全力でスイングする。
1球目をピッチャーがクイックで投げる。真ん中高めのストライク。甘かった。捉えるべきたまだったかもしれない。
私は一旦バッターボックスから出て素振りをする。
ベンチからメンバーからの皆の声援が聞こえる。
期待に応えたい。絶対打つ!
再びバッターボックスに立つ。
2球目、アウトコース低めにわずかに外れてボール。
そして3球目、インハイにボールが来た。
これだ!
私はその球をフルスイングした。
大きな打球音と共に、ボールはレフト方向へと飛んで行った。
レフトよりの左中間。抜ければ逆転だ!
237発展途上:2011/09/04(日) 13:10:11.13 ID:DYGwxx8F0
抜けろ!抜けろ!
そう心で念じながら私はファーストベースへと向かう。
しかし、現実は甘くなかった。
するどい弧を描いた打球は、レフトのジャンピングキャッチによって、グローブの中に収められてしまった。
レフトライナー。3アウトチェンジだ。
相手側ベンチはそのスーパープレーに湧きあがり、こっちのベンチからはため息が聞こえた。
たかみなさんの代わりに打った私だが、結果を残すことができなかった。
とぼとぼとベンチに戻る。
空気の悪いまま、皆が守備位置へとつく。
打つことしか突出していない私の代わりに守備につくのは米ちゃんだ。
「どんまい。惜しかった」
そう私に声を掛け、米ちゃんは守備位置へと向かった。
「流れ作ってくるから」
マウンドへ向かうあっちゃんがわざわざ私のほうへ声を掛けに来てくれたりもした。
それでも私は気落ちしながらベンチに座る。
やっぱり、向いてないのかな私。と、思わずネガティブになる。頭を抱える。
すると、私の隣に座ってきたのはたかみなさんだ。
238発展途上:2011/09/04(日) 13:11:04.75 ID:DYGwxx8F0
「惜しかったねきたりえ」
「いえ、すみません。たかみなさんの代わりに打席に立ったのに、結果出せなくて」
「そういうときもある。しょうがないよ」
たかみなさんの声が優しくて、そして悔しさもあって私は思わず涙した。
「きたりえ、気落ちすることない。そこでネガティブになったらダメだ。
 次はやってやる!て思うことが大事なんだよ。
 まだ9回ウラの攻撃が残ってる。ウチらにできることはなんだと思う?」
「・・・ベンチから全力で応援することです」
「その通り!さ、くよくよしてなんかいられないよ!」
そう言ってたかみなさんは私の背中を強めに叩いた。
そうだ。ネガティブになったらいけない。私の悪いところだ。
そうだ。過ぎてしまったことをネチネチ後悔してられない。
大事なのは次につなげること。次は絶対打つ。私は誓った。
そして、今できることをやるんだ。
9回表は前田さんが3者3振にしとめ、宣言通り流れをつくってくれた。
いよいよ9回ウラ、最後の攻撃だ。
バッターは3番のもっちぃからの好打順だ。
「いけ!もっちぃ!」
私はベンチの最前列に立って大きな声でもっちぃに声援を送る。
すると、たかみなさんも私の隣に来て声援を送る。
「塁にでろ倉持―っ!」
すると、つられるようにメンバーも大きな声で声援を送る。
皆を見渡す。チームの誰一人、諦めている人はいなさそうだ。
そうだ。何事もあきらめちゃいけない。
ネガティブになっちゃ、いけないんだ。
私も声が枯れるまで、バッターボックスに立つもっちぃに声援を送り続けた。

7番のはるごんがサヨナラタイムリーを打って逆転勝利をおさめ、メンバー全員で喜び合ったのは、今から10分後の出来事だ。

239名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 13:27:30.55 ID:/JrUbZpj0
>>238

それにしても>>1、生きてる?
240名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 13:50:42.71 ID:IY6TdfgzO
>>238

よかった
241名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 14:18:54.06 ID:72GCqRmj0
楽しくなってまいりました
242名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 14:31:47.52 ID:DYGwxx8F0
>>239 240
ありがとう
243ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/09/04(日) 15:15:36.96 ID:ZnMY4tIC0
私とは別に書いている方【以後偽者】には、別スレに書いてほしいのですが…。

そろそろ区切りをつけようと思います。

本気の皆様の意見をお聞かせください。
18:00頃に、意見を集約して、今後の更新を決めます。

私の意見としては、偽物が書いている小説の方が質が高そうですが、ここに書くことはちょっと・・・と思っています。

後、この小説とかもいいよね、というのも。それも別スレ立てて別でやってください。


では、>>1の小説に対する意見をお聞かせください。>>240さんの書いているものとの面白さの比較でもかまいません。
244名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 15:24:17.34 ID:oSFDbti80
ヒノキさんのも悪くはないと思うよ
他の人のはクオリティは高いけどあくまで短編だからね
ヒノキさんのは完結した時点で本当は評価されるべき
俺はいろんなもの読みたいから「投稿!AKBスポーツ小説」みたいなスレを作るといいね
245敦子の21球:2011/09/04(日) 15:29:41.31 ID:rVvedNPC0
続き書こうと思ったけど致命的なミス見つけてしまった。
無死満塁で4番平嶋の打席なのに3塁ランナーの大家を下位打線としてしまった。
つーか偽物扱いしてんじゃねーよw何様だよ?
246名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 15:31:14.04 ID:lD0na9K70
別スレでやる必要はないかと
ジャンプみたいにいろんな話が読みたい
ただどれが誰の話なのか紛らわしくなるのが難点
247名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 15:36:00.54 ID:jk2RfkZW0
自分の小説だけ読んで欲しいならブログやらに書けばいい訳で別人のは他スレでってのはおかしいと思う
他人のを見て学べる事もあるんじゃないかね
248名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 15:41:07.57 ID:ZGn8Tw+50
>>1が菅直人なみの無能に思えるので(作品も対人能力も)
このスレは潰して「AKB48創作小説総合スレ」設立希望

ちなみに>>1が感想求めてるから書くけど
本当にセンスねーぞ
249名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 15:59:42.38 ID:BXKisXX30
書いてくれてる人はトリつけてくれ
あと一度に何人も書くと読みづらいからまとめも頼む

ヒノキと他のなら他のほうがおもしろい
ただそれで投げ出すくらいなら最初から始めるな
アドバイスくれてたやつを裏切るなよ?
250名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 16:05:15.47 ID:sLYHhDxY0
ヒノキって人のは厨二臭ってか読んでて恥ずかしくなる
251名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 16:28:38.80 ID:8AdGY3unO
ヒノキも勝手にやれよ
スレちとかどうこういうまえに盛り上がってんだからおまえが場違いなんだよ

ま、涙拭けよ^^
252名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 19:01:43.51 ID:VGFCF+6d0
7時になっちゃったが
253名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 19:07:56.01 ID:8AdGY3unO
逃げちゃったか

誰か一試合でいいからかいてくれ
254ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/09/04(日) 19:29:25.20 ID:ZnMY4tIC0
分かりました、
255ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/09/04(日) 19:34:26.10 ID:ZnMY4tIC0
作者の友人です。

http://ameblo.jp/shotaro0805/entry-10924071503.html

こちらのページで作者が小説をやっております。
色々と見てくださる方の意見をもらいに、そして新しい読者層を得にスレに小説を書かせていただきました。

意見はしっかりと受け止めていこうと思います。

期待していてくれた皆様、そして批判をした皆様、ありがとうございました。

続きがたっぷり乗って、只今も更新中なので、是非見てやってください。

※作者の要望でヒノキ71世は、書いておりました。無断コピペではありません。

※小説の意見はブログにお願いします。作者事態がここに書いているわけではないので、荒らしコメはやめてください。


では、数日間、見ていただきありがとうございました。

この後はまた後者の小説とかでお楽しみください。


ヒノキ71世

256ヒノキ71世  ◆ZYEMgbhZg2 :2011/09/04(日) 19:36:23.65 ID:ZnMY4tIC0
sageついてましたww
257名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 19:36:53.58 ID:lD0na9K70
友人www
258名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 19:50:30.53 ID:VGFCF+6d0
行の開け方からして作者本人っぽいけど
259名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 20:03:10.51 ID:yIgysw3xi
文章めちゃくちゃな本人と
文章めちゃくちゃな友人ですね
260名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 20:16:37.70 ID:6u8AGF6E0
いいじゃねえか、事実なら
261名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 20:19:34.03 ID:BXKisXX30
とりあえず作者の性格と技術が糞なのはわかった
262名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 20:24:46.14 ID:8AdGY3unO
やり口がきたねーわ
もう一生こんなことすんなよ糞厨房
263名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 20:26:31.31 ID:ufj+cb8UO
ちざほむの真似事すんなよ
あいつがパクリ小説を地下でやって売名って叩かれてることくらい知ってるだろ・・・
264名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 20:28:44.88 ID:zscn4muRO
>>243
まあまあみんなで書いた方が面白いよ
ヒノキさんも頑張って
265名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 20:49:27.29 ID:pfeD2IrR0
性格か技術のどっちかでもよければ続いたんだろうけどね、よかったら他の人に書いてみてほしいな
266るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/04(日) 20:54:33.15 ID:ozEf2Gpe0
第1話 前田とたかみな
「ここかぁ…」
一人の少女がここ都立AKB高校に降り立った。
全ての物語りはここから始まった。

キーンコーンカーンコーン。
担任の戸賀崎が2年A組の教室に入る。
静かに本を読んでいる生徒、騒いでいる生徒、寝ている生徒、様々だ。
「おはようー。うるせーぞ。今日はサプライズがある。」()
戸賀崎が繰り出すと即座に突っ込みが入る。
「何何!?彼女できたの!?結婚!?子供!?」
いつもうるさいA組のムードメーカー峰岸みなみだ。
「もう全部してるわ。なん…と…転校生だ。入っていいぞー。」
とぼとぼと下を向きながら入ってくる女の子。
「まえ…だ…あつこです…。よろしくおねがいしま・・・す。」
無愛想なのか、恥ずかしがり屋なのか前田敦子がしゃべった。

「どこ出身ー!?趣味はー!?」
峰岸がすぐちゃちゃをいれる。
「え・・・特にないです。」
しかし前田はこの反応。峰岸も面白くなかったのかすぐ後ろの板野と違う話をし始めた。
「じゃ、席は一番前のたかみなの隣なー。たかみなはクラス委員長だから分からない事があったら聞くといいよ。」
「よろしくー。」
「うん。」
たかみなは正直、話しにくい子だな、と思った。
しかしなにはともあれ、これが前田とたかみなの初めての会話であった。
このコンビが日本一のコンビと称され、伝説となるのはまだ先のことである。

転校初日。その日も一番前の席に転校生・前田がいるということ以外何も変わらず昼休みになった。
前田は静かに席をたち、弁当箱を持ってどこかへ行く。
あれからほとんど何もしゃべれなかったたかみなはこの時も声をかけ逃してしまった。
「あーなにもしゃべれなかったなー。」
そうつぶやくといつものように峰岸をお弁当を食べるために呼んだ。
「あの子すごい暗そうだね(笑)」
峰岸は弁当をあけながらつぶやいた。
「んー、何も喋ってくれなかったよ(笑)」
たかみながそう返す間に峰岸は前田のカバンを漁っている。
「やめなって!」
「汚ぁー。」
カバンの中にあった袋の中身を峰岸が開けた。
「あ…。」
中身は使い古されたグローブだった。
グローブを見たたかみなは笑顔を浮かべながら自分の弁当に蓋をし、走って行ってしまった。
「あー!もう!たかみなほんとに野球好きなんだからー!」

前田は一人屋上にいた。
「はぁ・・・はぁ・・・、ここにいたんだ。探したよー。」
「たかはしさん?」
「たかみなでいいよ。みんなそう呼んでる。それより!カバンが落ちてて拾う時に中見ちゃったんだけど・・・」
たかみなは軽く嘘をついた。
「野球してるんだね!?私も!」
前田は顔をしかめながら答える。
「いや・・・、あれはお父さんので・・・たまたま・・・。」
「あっ、そうなんだ。一緒にご飯たべていい?」
たかみなはそのグローブに前田敦子と刺繍しているのを見ていた。でもそれ以上は聞かなかった。
「私もう食べちゃったけど・・・。」
キーんコーンカーンコーン。チャイムがなった。たかみなは昼休憩の半分以上を前田を探すために弁当を脇に抱え、学校中を走り回っていたのだった。
「ガーン。お弁当食べれなかったよー。」
267名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 20:56:32.64 ID:l1TmpAh30
発展途上いい作品だなあ
こんくらいの短編好きだ
268名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 20:59:13.90 ID:IY6TdfgzO
期待して待っとります
269るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/04(日) 21:04:59.40 ID:ozEf2Gpe0
普通に疲れたー
小説普通に難しいなーw

なんかあれば行ってください
270名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 21:38:05.40 ID:8AdGY3unO
>>269
まだ始まったばっかだからなんとも
ちゃんと伝説のバッテリーになるまで描いてくれるのか…
271名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 21:41:52.46 ID:l1TmpAh30
>>269
導入はすごくいい感じだと思う
長い道程になりそうだし自分のペースで完筆してね
めちゃ楽しみ
272名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 21:44:06.26 ID:72GCqRmj0
>>269
いいんじゃね
期待してるお
273超短編:2011/09/04(日) 21:48:57.20 ID:mSl3nVQEO
暑いな・・・
マウンドで一人汗を拭った

いや、一人じゃない
「ありがとう」
振り返って呟く
そして目の前、18.44メートル先に構えられたミット
3年間自分の球を受け続けたミット
最後の一球だ
振りかぶった小森の肌に
一瞬、秋の風が吹いた
274名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 21:54:53.17 ID:g6vA1RPb0
×峰岸
○峯岸
わざとなら別にいいけど
275名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 22:39:02.12 ID:zscn4muRO
みんな凄いな
276るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/04(日) 22:43:45.79 ID:ozEf2Gpe0
第二話
それからというものの昼休憩はたかみな、、前田、峯岸でお弁当を食べるようになった。話すことはほとんど野球のことであった。しゃべるのは90パーセントたかみな。10パーセント峯岸である。たかみなの熱い野球談義に野球に全く興味のない峯岸がちゃちゃをいれる。
「AKB高はピッチャー不足だから。このまえも11ー4で惨敗(笑)私も4打数0安打。どうやったら打てるんだよー!」
「たかみなもう野球の話いいからー!ねぇあっちゃん?」
「う、うん」
こんな具合だ。峯岸は前田を早速馴れ馴れしくあだ名で読んでいる。

そして土曜日になった。この日はAKB高校で都立AKB高校対都立桃色クローバー高校の練習試合の日であった。
「きてくれてるかなー。」
たかみなはこの日前田を試合に誘っていた。前田は返事を保留したままであった。
戸ヶ崎がメンバーを集める。
「今日も監督は来れない。スタメン発表するぞ。」
1番ショート板野
2番サード宮崎
3番センター篠田
4番ファースト小嶋
5番セカンド佐藤亜
6番レフト北原
7番ライト指原
8番ピッチャー渡辺
9番キャッチャー高橋
1、3、4番以外は流動的であった。
「今日のスタメンはこれだ。桃高には7連敗中だ。今日は勝とう。フォークだぞ!フォーク!フォークとストレートしかないんだ!今日は勝とう。」
戸ヶ崎は野球がとてつもなくうまい。ただアホであった。

「来てないけど…何か用事でもあったのかな…」
たかみなはつぶやいた。
「たかみなさんなにブツブツいってるんですか?投げますよー!」
野球大好き野球の知識なら誰にも負けない野球オタクの渡辺が急かす。
「お、おっけー!しまっていくぞー!!」
試合が始まった。


基本選抜や有名どころ(と俺の推しw)で進めていこうと思います。
そこでまだ先にはなりますがその中に入ってないだろうけど出して欲しいメンバーいたら先着三人出すのを約束します。
277名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 22:46:18.69 ID:NDKliJeg0
>>276
なっちゃんお願いします!!
278名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 22:46:31.67 ID:jk2RfkZW0
もえの!
279るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/04(日) 22:47:52.59 ID:ozEf2Gpe0
>>270がんばりまーす。感想とかもらえると嬉しいです。がんばりまーす!
>>271こういうのほんと始めて書くんで自分でもどうなるかわかりませんががんばりまする。
>>272がんばるお。登場させたいキャラ多すぎて難しいお
>>274すいません!気をつけます!指摘ありがとうございます!名前はAKBからもらいますがキャラについてはみなさんが思うキャラじゃない所が多々ある可能性がありますがよろしくお願いします。
280名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 22:47:58.49 ID:Vvjk0ubRO
えっ?何このスレ(ドン引き)
281名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 22:48:35.91 ID:NDKliJeg0
ってかももクロw
282名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 22:49:40.68 ID:8AdGY3unO
>>276
やめてくれそういう読者参加型なのは
内容おもしろいからがんばって
283 ◆KhvkEH/2tw :2011/09/04(日) 22:50:45.81 ID:8ltUV6Fs0
Test
284るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/04(日) 23:29:30.32 ID:ozEf2Gpe0
第三話
10時に始まった試合も12時になった。
前田は未だ見当たらない。

「寝坊しちゃった☆試合どうなってるー??」
戸ヶ崎が驚く。
「うわっ!峯岸か!ベンチに関係者以外はいってくんな!試合…?みりゃわかるだろ…」
「そう固いこと言うなって!あちゃー。2-7かぁ…いつもどおりだね…(笑)」
試合は8回表が終了して2-8。桃高リード。
メンバーが2点追加された8回表の守備を終え攻撃の為にベンチに戻ってきた。
たかみなは峯岸の出現に驚いた。
「うぉっ!まぁいいや。」
峯岸は試合のたびに現れる。試合が後半に入ってから。その度に同じようにこの件を行っているのだ。恒例である。
「あっちゃんまだ来てないー(泣)」
たかみなが嘆く。ちゃっかりたかみなもあだ名で呼ぶようになっていた。
「え?あっちゃんいたよ。屋上に…私は目がデカいからねー!」
自慢の目をギョロっとさせて言った。
「え?うそ!」
たかみなは恥じた。いままでの試合を見られていたことを恥じた。
AKB高は集中力がない。今日も結局いつもと同じような試合をしてしまった。
投手渡辺には三振を取るような力はない。野手は三年生の小嶋篠田以外に強打者はいない。守備に関してもそうだ。
それにしても、である。今日もエラー絡みの失点もあった。集中力にかけている場面が多々あった。

そして八回裏も4.5.6番が三者凡退で終わってしまった。
9回表いつも通りの表情で守備位置に戻るメンバーたち。ただ一人を除いて。
峯岸だけはそれを察知した。
そしてふと、昨日のたかみなとの二人の帰り道を思いだしていた。
〜〜〜
峯岸「いっつも野球の話うざいー!」
たかみな「うざいとかいうな!でもねー、なんとなくだけどあっちゃん私が野球の話してる時目がキラってしてる感じがするの」
峯岸「えー、自意識過剰でしょ(笑)絶対面白くないと思ってるよ(笑)」
〜〜〜
峯岸は屋上を見上げた。
前田が真剣な顔でグランドを見ていた。

「たかみながんばれー!!!」
峯岸が叫んだ。
285るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/04(日) 23:31:30.50 ID:ozEf2Gpe0
>>282
すまそ。以後気をつけまする。
ありがとー!
286名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 23:42:20.32 ID:DYGwxx8F0
短編書いたんだが、今は自重しようかな
287名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 23:55:18.87 ID:jk2RfkZW0
問題ないんじゃない?
ただコテ付けた方がいいかも
288名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/04(日) 23:58:23.41 ID:sLYHhDxY0
>>285
30話くらい続けてくれ!
289名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/05(月) 00:09:07.38 ID:I24A5YAC0
プロレススレが復活してるぞ!
290るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/05(月) 00:22:13.30 ID:Or2n1PKd0
第四話
「あっちゃんが見てくれてる。」
まだ会って一週間も経ってない。あっちゃんも喋る方じゃない。わかってる事は野球の
291るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/05(月) 00:22:23.95 ID:Or2n1PKd0
あ、ミス。
292るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/05(月) 01:18:24.65 ID:Or2n1PKd0
第四話
「あっちゃんが見てくれてる。」
まだ会って一週間も経ってない。あっちゃんも喋る方じゃない。わかってる事は野球グローブを持ってたことと野球の話をする時のあっちゃんの顔だけ。でもなぜかたかみなには惹きつけられるものがあった。

「しまっていくぞー!!」
たかみなの野球の実力。通算打率.118ホームラン0本。しかし守備には定評があった

「守る。私に今出来ることはこれだけ。」
たかみなは小さくつぶやいた。
ピッチャーは6回から三年の倉持に変わっていた。
元から体力のない倉持はもうかなりばてていた。6回は三者凡退に抑えたが7回にライト指原のトンネル、レフト北原の送球ミスも重なり2点を取られていた。
(はぁはぁ、疲れたー、体力ないなー私は。)
倉持がサイドスローから球を投げた。
バッターは桃高佐々木。初球から振った打球はフラッと後方に飛んだ。
たかみながマスクを捨て走る。
「危ない!」
倉持が叫ぶ。たかみなは飛んだ。フェンスにぶつかる。球はたかみなの少し上のフェンスに当たり地面を転がっていた。
「いてて…」
「たかみなぁー無理しちゃダメだよー」
小嶋が言う。
「うん。だいじょーぶ!」
たかみなが応えた。

二球目。佐々木はまたバットを振った。
打球はファールゾーンのサード方向に飛んだ。たかみなも飛んだ。

「たかみな!!」
峯岸が叫ぶ。
しかし今度はちゃんと球がグラブに入っていた。
「まだ諦めないよー!」
たかみなも叫んだ。
少しグランドの空気が変わった。
(たかみなちゃんすごい頑張ってる。)
倉持が燃えた。
2番百田を倉持が11球粘られた末見逃し三振に抑えた。
「すごいコントロール。全部私が構えたとこに来た。もっちーすごい…。」
たかみながまた小さくつぶやいた。

(はぁはぁ…)
迎えた3番高城。
倉持の体力は限界だった。
ど真ん中ストレート。
高城は強振。打球はセンターの頭上へ。
篠田が全力で追う。そして学校一高い身長、その長い腕を目一杯伸ばした。

アウトッ!チェンジッ!
審判の声。届いた。

少ない観客が拍手した。

ベンチに戻るナイン。
そして篠田が一言。
「たかみなともっちーなんか必死だったから私も釣られちゃったよ(笑)」
みんな笑った。
そしてもう一言。
「たかみないっぱい飛んでたね(笑)飛ぶキャッチャーだね(笑)」
またみんな笑った。

しかし9回裏、点差は6点。
293るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/05(月) 01:30:18.17 ID:Or2n1PKd0
第五話
相手投手百田。そしてバッターには7番指原。百田はテンポ良く指原を追い込んだ。
(うー、打てないー。あきらかに適当に投げてるストレートなのに…。指原舐められてるー。)
指原は今日3打数0安打。守ってはエラー1。全く持って良い所なしであった。
(3打席ともポンポンってストレートで追い込まれて三球目フォーク振らされて三振だった。また同じ。次も絶対同じようにくる。)
ブンっ!指原はフォークに狙いを定め振った。

バットに当たった。それだけは分かった。
一塁へ全力で走る。
「何してんの?アウトだよ。ルールわかんないの?」
桃高一塁佐々木が言った。

打球は平凡なショートフライであった。
半泣きでベンチに戻る指原。

「ナイスバッティング!!」
みんなが言った。

8番は疲弊しているピッチャー倉持に変わり1年の多田。試合に出るのは始めてであった。
いつも宮崎たちとおちゃらけている多田が静かに打席に入った。
三球振って三球三振。
みんなが言った。
「ナイスバッティング!!」

9回裏ツーアウト。
バッターたかみな。
今までの人生で一番で一番集中していた。
みんなが9回表参道の自分のプレーで少し変わっていたことに気づいていた。
「私に出来ることは守ることだけじゃない。」
いままでも誰よりも練習を真面目に取り組んでいた。
「私の背中でチームを引っ張れる。」

打撃は得意ではない。格好は悪いがたかみなの全力のスイングは百田のストレートに当たった。
サード頭上を超える2ベースヒット。

たかみなは塁上でガッツポーズした。

続く板野。いつもと変わらずけだるそうにバッターボックスに入る。
百田の初球を叩く。
打球はキレイにレフト前へ飛んだ。
レフトからバックホーム。
たかみなも飛んだ。

セーフ!!!
たかみなのヘッドスライディングが送球より少し早かった。
盛り上がるベンチ。

一塁の板野が言った。
「私も燃えるよね(笑)」

これで一点を返し、3-8。

しかし反撃はここまで。
2番宮崎の打球は強烈なサードライナーであった。

都立AKB高校3-8都立桃色クローバー高校

結果を見ると完敗だが、メンバーの表情はいつになく明るかった。
294るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/05(月) 01:31:18.50 ID:Or2n1PKd0
今日はここまででー。疲れたー。
295名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/05(月) 01:33:28.10 ID:9G7lb7Ia0
>>294

これ好きだわ
頑張れ!!
296るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/05(月) 01:37:53.56 ID:Or2n1PKd0
>>295
ありがとー
嬉しいっす
誤字やら点数ミスちょくちょくあるけど勘弁してくださいw
297名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/05(月) 01:40:36.50 ID:9G7lb7Ia0
>>296
9回表参道は吹いたわw
楽しみにしてる
298名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/05(月) 01:43:46.53 ID:fwLwPj4v0
ヒノキさんのも悪くはないと思うよ
他の人のはクオリティは高いけどあくまで短編だからね
ヒノキさんのは完結した時点で本当は評価されるべき
俺はいろんなもの読みたいから「投稿!AKBスポーツ小説」みたいなスレを作るといいね
299名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/05(月) 01:45:56.65 ID:fwLwPj4v0
AKB女子プロレススレがマジで復活してるぞ!(^_^)ノ
酉も同じっぽい
300名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/05(月) 02:38:44.83 ID:u6WD52910
新作いまきづいた、るーきーさんのいいねー
かなり面白い

読者参加型はやめたのねー
実際に野球やってたはるごんも出して欲しいなーって思ったけど
ってかやめてなくても遅すぎるかw
301名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/05(月) 02:43:08.28 ID:zW9ZjYoY0
おもしろいな。続きが楽しみだ
ひとつ注文付けると(笑)を文で表現できるともっとよくなるよ
302るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/05(月) 03:15:52.71 ID:Or2n1PKd0
第六話
土曜日の試合から二日。月曜日の朝の教室である。
「あっちゃーん!」
あの試合のあとたかみなは屋上へ駆けつけたがもう前田はいなくなっていた。

「試合みてくれた!?」
たかみなが満面の笑みで尋ねる。
「みたよ!9回たかみなのダイビングからみんな急に良くなってびっくりした。9回裏のたかみなの打席も…」
こんな喋る前田は初めてかもしれない。しかし前田がしゃべり終わる前にたかみなが口を挟んだ。
「やっぱり野球好きなんだね。野球しよ…」
今度は前田がたかみながしゃべり終わる前にたかみなが口を挟む。
「野球は!野球はしないよ…」
これ以上会話はなかった。

久しぶりに峯岸と二人の昼食。前田はおそらく屋上であろう。
「あの感じは絶対に野球好きだと思うんだけどなー。」
たかみなが言う。
「ふふふ。それで私に…調査を…依頼ってわけね!よしきた!任して!私があっちゃんを丸裸にしてあげる!」
峯岸はなぜか得意気だ。
「そこまでは言ってないけど…変なことはしないでよー。」

その日の放課後。たかみなは部活に、峯岸は前の試合で肘を痛め今日は部活を休んでいる野球オタク渡辺を誘い調査と言う名の…ストーカーを決行した。

「なんでたかみなさんあんなにあの前田って人のこと気にしてるんですかー?」
渡辺が問う。
「知らないよ!でもあっちゃん悪い子じゃないし…何より調査…おもしろそーじゃん?」
峯岸が不敵な笑みを浮かべながら言った。
「これじゃ完全にストーカーですけ…」
「あっ!あっちゃんカバン置いた!こっちこっち!」
二人のストーカーは木の陰に隠れた。

ついたのは半分コートで残りは壁になっているテニスの練習場であった。
前田は静かにグローブを取り出し手にはめた。
「前田さんのお手並み拝見…」

ズバーーーーーーン

前田の左腕から放たれた球はすごい速さで壁に当たり球威衰えず跳ね返ったボールは再び前田のグローブに収まった。

「嘘…」
驚き尻餅をついた峯岸。
「すごい…前田ってもしかしてあの前田…
あっ!ばれたっす!走りましょう!!」
前田はじーっと二人のストーカーを見ていた。
二人のストーカーはそそくさと去って行った。

303るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/05(月) 03:16:14.53 ID:Or2n1PKd0
その後二人は近くのマクドナルドに移動し部活終わりのたかみなを待っていた。
「おまたせー!今日すごかったんだよー!あの試合でみんなやる気になっちゃって!強くなるよ〜!」
たかみなが嬉しそうに話すがすぐに峯岸が遮った。
「そんなことよりあっちゃんのことなんだけど!」

渡辺の説明曰く…
都立AKB第二高校。たかみなたちのいる都立AKB高校から西に2キロにある学校。
(ちなみに都立AKB第二高校は西東京代表として甲子園常連の超有名校。都立AKB高校は甲子園出場へは30年間遠ざかっている。ちなみに都立AKB高校は僅差で東東京の地区に当たる。)
そこに二人のスーパーピッチャーがいる。
大島と…前田だ。
左右のエースとして超中学生級として都立AKB第二高校に入学した。
去年は惜しくも甲子園には出れなかったけど二人とも一年生ながら西東京予選で大活躍した。

「んすけど…なんでその前田がこの高校に転校…。私が知ってる頃まではメガネかけてたから全く気づかなかった…」
野球オタクの渡辺がまだ驚いてる表情で知っている全てを伝えた。
「なんでだろう。なんでもないなら野球すぐやるだろうし…聞いてるとこだとケガでもなさそうだし…」
と、たかみな。
「私もっと調べてくるっす!」

次の日、更に調べた情報通の渡辺から衝撃の事実を知らされることになる。






寝れないから続き書いた。
まゆゆの喋り方どう書けばいいかわかんねw
304るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/05(月) 03:19:53.55 ID:Or2n1PKd0
>>300
ありがとー!不快に思われる方がいるのとなんだか構ってちゃん的雰囲気が出そうなのでw
はるごんは…楽しみにしててください!

>>301
そうなんですよねー。
最初は(笑)つけずに書いてみたんですけどボキャブラリー不足で表現の仕方がワンパターンになりそうなんで…
少しずつ頑張ってみます!
305名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/05(月) 03:42:52.93 ID:cbaNSgR7O
るーきーさん乙です!

今後の展開楽しみですね〜。
もちくら推しなんで出番あって嬉しいです。長いイニングは喰えないけど制球力抜群のリリーバーってのが渋い設定ですねえ。

一つ挙げるなら、高野連の規定だかで転校後その生徒は一年間公式戦出場不可、とかいうルールがあったような?

それも織り込み済みなんですかね?
楽しみにしてます!
306名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/05(月) 06:04:00.95 ID:qmXd4QLM0
なにこれるーきーめちゃくちゃおもろいやん
307名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/05(月) 10:38:56.22 ID:u6WD52910
おーはるごんでるのかー
楽しみだ

308名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/05(月) 15:25:54.03 ID:i3Qn+D9hO
あげ
309名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/05(月) 16:17:33.69 ID:oYzeYQu+0
http://www.youtube.com/watch?v=i9YFiOAtxxA
板野がピンチに陥っている動画です
310名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/05(月) 18:02:43.77 ID:EirFD1by0
いやーここも栄えてきたね。

AKB小説ブームかな!?
311るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/05(月) 19:03:32.70 ID:3UdGgRpA0
第七話
「エース対決!?」
たかみなが大きな声をあげる。
「静かに!あっちゃんに聞こえちゃうよ!」
峯岸が止める。

渡辺曰くこういうことらしい。
都立AKB第二高校(以下二高)で去年の三年の引退試合が終わったあとでのこと。
監督は言った。
「今年は甲子園に出ることは出来なかった。しかし、来年からは前田、大島の左右の両エースに交互に試合に投げてもらう。」
これに大島が反発した。
大島は自分が一人でエースだと主張した。
高校を出た後プロ入りを希望する大島は二人で交互の登板となるとスカウトの評価が分散されてしまう。それを危惧したのであった。
前田対大島。対決で勝った方がエース。負けた方は野手兼控え投手。
そこで仲間同士での対決を避けた前田が自ら転校を決意したのであった。

「簡単にはこうっす。」
渡辺が言う。
「ふーん。そんなことそんな大事なことかねー」
峯岸が不満気に言った。
「良かった。あっちゃんはケガとかそんなんじゃなかったんだね!」
とたかみな。

その日の放課後である。
前田は一人、また公園にいっていた。前田は野球が嫌いになっていた。でも体が勝手に練習へと向かわせるのであった。
そこにもうひとり。
「ゆ…ゆうこ?」
大島優子だ。
「…。転校するなんて聞いてないよ…。」
大島が声を振り絞る様に言った。
312るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/05(月) 19:35:26.67 ID:3UdGgRpA0
「私怒ってなんかないよ。分かってるよ。優子がプロにいくって夢があるの知ってるよ。」
「あっちゃん…。でもなんにも言わずに転校なんて…。しかも都立AKB高校なんて弱小校。戻ってきて一緒に甲子園行こうよ。エースの座は譲れないけど…私たち二人がいれば甲子園だって!」
前田はただ仲間内で争うことが嫌であった。ただ、チーム内では前田と大島、どちらが良いピッチャーか、そういう話が多かった。みんなに悪気があるわけではない。それは分かっていた。
しかし前田にも大島を意識している部分はあった。

そして大島に勝てないということも分かっていた。

前田は野球が好きだ。エースになりたいという投手としての気持ちもあった。
だが対決に負けるのが怖い。仲間内での対決を嫌うことを言い訳にすぐに転校を決めてしまった自分を正直後悔していた。そして今回も逃げてしまった自分、今まで逃げてばっかだった自分をきらってしまった。転校を決めた日に野球をやめたのであった。

「私負けるのが怖かった。優子やみんなが嫌いになったわけじゃないよ。」
前田がいう。
「じゃぁ…戻ってくるんだね!?」
大島が笑みを浮かべ言う。
「私勝負に徹することが怖かった。負けるのが怖いから。今回もそんな私が勝手にやったことだし…。でも戻らないよ。」
「えっ。」
「弱い自分とはこれできっぱりサヨナラ。みんなには迷惑かけちゃったけど始めて自分で決めたことだから。これが私の意地。この高校で優子に勝つよ。」

そして前田と大島は2時間語り合った。
あまり喋らず、基本的に一人で、勝負が嫌いな前田。底抜けに明るく、友達も多く、
勝負が大好きな大島。
今までのこと、野球のこと。

「始めてあっちゃんとこんなに喋ったよ(笑)私たち…不器用だね。私はあっちゃんをライバル視してたけど…あっちゃんのことなんもしらなかったや。今回のこと…ごめんね。」
「ううん。私こそ、ごめんなさい。」
「あっちゃんがそう決めたんならしょうがない。これからだよ。これから私たちは本当のライバル。甲子園で会おう!負けない。」
「ほんとの…ライバル。…うん。」

こうして二人の少女が和解した。そして高校野球を沸かす二人のライバルの誕生でもあった。

そうして二人は握手をして別れた。
「じゃあね!」
都立AKB第二高校、大島優子。
「うん。またね。」
都立AKB高校、前田敦子。
そして別れ際に前田が振り返って言った。
「あっ、あと…AKB高校は弱小校なんかじゃないよ!」
大島優子は笑顔だった。
313るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/05(月) 19:36:17.97 ID:3UdGgRpA0
また夜に時間あれば書きますー
314るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/05(月) 19:59:13.00 ID:3UdGgRpA0
>>305
もちくらさん野球好きなら使いますよね!若干お父さんを意識しそうw
そのルールはしらなかった!でも今回は女子高野連の話なんでそのルールはスルーさせてもらいますw
>>306
ありがとうございまーす!励みになりますー!なんか矛盾とか意味わからないところとかあったら教えてくださいー
>>307
はるごんのあの身体能力知ってたら使いたくなりますw
315名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/05(月) 20:24:42.20 ID:lAeHLzP10
面白いから頑張れー
因みに全部で何話くらいの予定?
316名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/05(月) 20:26:41.70 ID:T5Z0aeKz0
>>314
いいよいいよ
面白いよ
文句の付け所が無いよ
317るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/05(月) 20:35:59.94 ID:3UdGgRpA0
>>315
全くわかりませんw
ほんと行き当たりばったりで書いてます。
矛盾怖い…w

>>316ありがとうございまーす!嬉しいっす!質問とか意見とか感想嬉しいんでたくさん待ってますー
318名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/05(月) 21:29:26.53 ID:2/OSacZn0
優子は2年生エースということでいいの?
319名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/05(月) 22:25:11.61 ID:udb6kESEO
一つだけ言うなら旧Aで固めてほしかった

なぜまゆゆいれたしw
320 忍法帖【Lv=24,xxxPT】 :2011/09/05(月) 23:09:15.86 ID:ZND3w92j0
第二高校にオカロとさえがいるのがみえるwwチームごととかではないっぽいんでノンティをキャッチャーでぜひ 

うわ第二高校に勝てる気しねーw
321名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/05(月) 23:13:22.14 ID:2hRXK2mV0
敦子の21球の続編はまだかな
あっちも楽しみなんだが
322名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/05(月) 23:29:49.49 ID:cbaNSgR7O
>>305で高野連の規定の件言った者です。
女子高野連!いいですねww
普通に物語としてアツいんで、こまけえことは気に(ryってことで、楽しみにしてます!
323るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/05(月) 23:34:31.43 ID:Or2n1PKd0
第八話
そのあと前田はその足であるところに向かった。
たかみなの家だ。今日学校で貰った名簿を持ってたかみなの家へと向かっていたのだった。
学校のすぐ近く。

「あーいま、みなみまだ帰ってないのよー。ごめんなさいねー。」
たかみなはまだ帰っていなかった。時間は夜の9時半。
「明日の学校で言おうかな…」
前田は一人帰路についた。

前田の家はたかみなの家より更に遠く15分であった。
そして家につく。

「ただいまー。えっ!」
「お邪魔してまーす。」
たかみなであった。
「お母さんから色々聞いちゃった。大島さんとのこと…。」
たかみなは野球部に入ってもらうよう説得するつもりだった。しかしどう話し出そうか迷っていた。
「今日ね、優子に会った。それで決めたの。私もさっきたかみなの家行ったんだよ。」
そして、たかみながしゃべる間もなく前田が言った。
「私も野球部入って良い?」
たかみなが即答する。
「もちろん!」

台所のお母さんは泣いていた。

前田が入部を決意した次の日。
戸ヶ崎が集合をかけた。
前田の挨拶。それが主な目的だった。そしてこんな高校にいるはずがない前田の登場に峯岸、高橋、渡辺以外は驚愕とした。
しかし戸ヶ崎の話はそれだけではなかった。
「もうすぐ一学期も終わって夏休みだ。前田も入った。そこで…合宿をしようと思う。」
戸ヶ崎は熱い男であった。昔は自ら高校球児。実力も申し分なかった。プロにはいかなかったもののそれに近い実力はあった。
そして頭は良くないが、部員とのコミュニケーションは欠かさず、部員の信頼も厚い。
都立AKB高校を甲子園に連れて行きたい気持ちはあったものの部員に今までそこまでの気持ちはなかった。しかし、そこに前田の加入。いや、それよりもたかみなの頑張りで徐々ではあったが部員のモチベーションが上がっていることが何より嬉しかった。

そして、この合宿。かなりきついものとなった。


※女子野球では甲子園は秋に行われる。男子が夏に使うためである。夏休み終わりに予選が始まる。
324名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/05(月) 23:38:23.06 ID:4BB17Ami0
たかみな上がり込んだのかw
325るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/05(月) 23:38:45.27 ID:Or2n1PKd0
>>318
そうですね!だいたいは年齢で学年決めてますが物語上優子は2年生です。
>>319
そこらへんほとんど適当にしてますw
ほんと使いたい話に当てはまるように適当に配置してますw
>>320
まぁそうなりますねw
このあと軽くメンバー紹介します。
>>322
そうですね!こまけぇことは(ryでみてもらうとありがたいですw
326るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/05(月) 23:40:00.23 ID:Or2n1PKd0
>>324
お母さんは前田のそういう性格も前田がほんとは野球のことがまだ好きなことも知ってる設定なのでw
327 忍法帖【Lv=24,xxxPT】 :2011/09/05(月) 23:52:53.83 ID:ZND3w92j0
>>326
楽しく読んでます
全レスえらいっすね
自分で書いて言うのも変な話ですが、ネタバレになるようなら全レスしなくても大丈夫ですよー予想も楽しんでやってるので
328るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/06(火) 01:19:24.06 ID:9vm8kRmz0
都立AKB高校の紹介
東京都 東東京地区
グランドは中規模

AKB高校と呼ばれる。女子校。東地区の最東に位置する。都立AKB第二高校(通称二校)はギリギリ西地区にあたる。
勉強のAKB高、スポーツの二校と呼ばれていたが勉強面でも二校に追いつかれる始末。

メンバー紹介
前田敦子
2年A組 ピッチャー
中学生時代から野球界では有名。
左から投げられるストレートが特徴。
しかし勝負弱い所もある。
大島優子のライバルである。
中学時の記録
17勝2敗 防御率1.89 214奪三振(わかりやすいようプロ野球の一年のレベルとして見てください。)

高橋みなみ
2年A組 キャッチャー
守備には定評がある。ガッツあるプレーが特徴。
打率.199 本塁打1本 打点33点

峯岸みなみ
野球にはほとんど興味がない。たかみなと仲が良くいつも野球の話に付き合わされる。

板野友美 ショート
2年A組
スイッチヒッター。左ではアベレージヒッター、右では長距離ヒッター。
足も早く、守備も卒なくこなす。ただ集中力にかける。
右.240 11本 左.344 2本 33打点

小島陽菜 ファースト
3年A組
都立AKB高校の現キャプテンである。篠田がキャプテンをめんどくさいという理由で断りしょうがなくキャプテンに。らしいことはなにもしない。
真面目には見えないがなんなく結果を出す所は天才肌。
.355 27本 88打点

篠田麻里子 センター
3年A組
年下の面倒見がよい。キャプテンを頼まれるが縛られたくないという理由で断る。
ザ•中距離バッター。
.332 20本 66打点

渡辺麻友 ピッチャー
1年B組
野球の知識は日本一レベル。しかし知っていることは雑誌、選手名鑑、野球の本の内容ばかりである。
変化球は一通り全て投げることができるがほとんど変化はない。
4勝12敗 4.22 59奪三振
329るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/06(火) 01:42:30.87 ID:9vm8kRmz0
倉持明日香 投手
3年A組
体力がなく、登板後1回は良いのだが回を重ねる毎に防御率が爆発的に上がっていく。
防御率3.54 主に中継ぎなのでこれだけで。

宮崎美穂 サード
1年B組
口が悪くお調子者。
怖いものなしで相手に攻めていくことができる。
.246 19本 56打点

佐藤亜美菜 セカンド
2年B組
子供の頃から野球をしてきて中学でもそれなりに結果を出してきた。
部ではかなりうまい方である。
.280 11本 67打点


指原莉乃 ライト
2年A組
野球未経験ながら高校から野球部に入部。
北原とともにネガティブシスターズの一人。
考えすぎることがある。
多田のことが大好き。

北原里英 レフト
2年B組
同じく野球未経験ながら高校から入部。
指原と共にネガティブシスターズの一人。
体格は良く、パワーがある。

多田愛佳
1年A組
部ではマスコット的に可愛がられている。
野球は全くできない。超絶アホである。


柏木由紀
2年B組
野球未経験であったが真面目に練習し、着実に実力をつけてきている。


平嶋夏海 捕手
2年B組
勉強に集中していてこれまではあまり野球はしてこなかった。
.162 0本 10打点

以上です。
つかれたー。
性格とかはちょっとは本当のキャラを意識してるんですけど物語上ずれることもあったりします。
推しだったりするとむかつくとは思うんですけどかんべんしてくださいw
活躍しなくても勘弁してください。
330るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/06(火) 01:43:57.20 ID:9vm8kRmz0
>>327
わかりましたー
その後の物語に関わらないこととかだったらこれからも色々聞いてきて欲しいです!
レスで裏話的なこととかが言えたらそれも楽しいかなーとか思ってます。
331名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 01:56:33.21 ID:YMuEI1RsO
みゃお強いw
なっちゃんはこれから伸びるタイプかな
332るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/06(火) 02:51:45.08 ID:9vm8kRmz0
すいません。訂正です。
戸ヶ崎が集合をかけたのが次の日ってなってるんですけど3ヶ月後ってことにしてください。
つまり前田が入部したのが4月ってことです。

前田が入部を決意した次の日。
戸ヶ崎が集合をかけた。
前田の挨拶。それが主な目的だった。そしてこんな高校にいるはずがない前田の登場に峯岸、高橋、渡辺以外は驚愕とした。
しかし戸ヶ崎の話はそれだけではなかった。

???

次の日、前田が正式に野球部に入部した。
こんな高校にいるはずがない前田の登場に峯岸、高橋、渡辺以外は驚愕とした。

そして月日はたち、三ヶ月後。
夏休みも近づくある日、戸ヶ崎が集合をかけた。


でお願いします。
333るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/06(火) 02:52:25.22 ID:9vm8kRmz0
???
は↓↓↓です。
334るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/06(火) 03:19:54.39 ID:9vm8kRmz0
第九話
戸ヶ崎は合宿前、たかみなと前田を呼んだ。
「前田が入部してから三ヶ月。みんなとてもがんばってくれてる。正直みんな目を見張る様に成長した。練習試合じゃ6勝負けなしだ。ただ…まだ自信をつけてないメンバーもいる。そいつらをものすごいヨイショしようと思っている。」
たかみなと前田は笑った。
「そして一週間の合宿の最終日…お前らにも内緒だ。サプライズがある。」
この男、とてもサプライズが好きな様だ。
「そこでその自信をへし折る。それを糧に甲子園予選までの残りの夏休み頑張ってもらう。」
そして合宿は始まった。

初日。
朝から大荷物でやってきた野球部一同。
初日はゆっくり調整だと思っていたのか、早速の鬼練習にヘトヘトであった。
そして戸ヶ崎による個人面接が行われる。
呼ばれたのは指原、北原、柏木、渡辺、平嶋の6人であった。

まず呼ばれたのは指原。
「正直にいう。お前はうまくなった。特にお前のここぞの場面での集中力、頭の使い方には目を見張るものがある。あの時の指原…正直…部で一番の天才だと思っている。期待してるぞ!それだけだ!」
指原の顔はみるみる笑顔になっていく。
「うふふふ…天才。頑張ります!!」

そして次に呼ばれたのは北原。
「正直にいう。お前はうまくなった。特にお前のパワーだ。真芯に当たった時の打球。あそこまで飛ばせるのはそうそういない。天性のものだと思う。飛ばすことに関しての北原…正直…部で一番の天才だと思っている。期待してるぞ!それだけだ!」
北原の顔はみるみる笑顔になっていく。
「うふふふ…天才。頑張ります!!」

そして問題は残る3人であった。
柏木は過剰なオーバーワーク。
渡辺、平嶋には不穏な動き。
戸ヶ崎はそれが気になっていた。戸ヶ崎はそういう生徒への観察力に関しては本物であった。
335るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/06(火) 03:44:10.84 ID:9vm8kRmz0
次に呼ばれたのは柏木であった。
戸ヶ崎は慎重に喋った。
「いや、思い過ごしなら良いんだが。野球経験がなかった柏木がここまでうまくなるとは正直思わなかった。ただ、少し気になってな。」
「えーっと、」
柏木は眉をひそめる。
「野球が好きで練習してるなら嬉しいんだが、なんか少し…やけになってるというか…そういう気がしてな。いや、思い過ごしなら良いんだが。」
柏木は、この先生凄いな、と思った。
そして正直に自分の話をした。

柏木には中学生の時親友がいた。宮澤佐江である。彼女もまた野球大好き野球少女であった。二人はいつも一緒にいた。高校は柏木はAKB校、宮澤は二校と別であった。
宮澤が練習のため会うことは少なくなったが、毎日のように電話していた。
しかし宮澤が話すことは野球のことばかり。野球の話、野球部のメンバーの話。
それに柏木が怒って言ってしまった。
「そんなに野球がすきなの?そんな野球が面白いの?そんなつまらないことより私と遊ぼーよ!」
そして宮澤が言った。
「私はゆきりんより野球が大事なの!!」
そしてそれ以来二人は会っていない。
しかし柏木は仲直りがしたかった。
次会う時は自分が野球の話ができる様に野球部に入ったのだった。

「そうだったのか。なら次会う時にびっくりさせてやれ!で、そいつにみしてやれ!こんだけ上手くなったんだ、ってな!」
柏木が最後に一言だけ言った。
「はい。でも今は佐江ちゃんと話すためだけに野球やってるんじゃないですよ。すごい楽しいんです。野球。練習した分だけ上手くなる野球が楽しいんです。」
336るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/06(火) 04:20:07.20 ID:9vm8kRmz0
最後は渡辺と平嶋の二人一緒に呼んだ。

渡辺は桃色クローバー高校との練習試合の時に肘を痛めていた。多くの変化球の練習で肘への負担が大きかったのだ。
そしてその怪我で医者に1年投球は禁止されていた。それは戸ヶ崎も知っていた。常に別メニューで練習であった。
平嶋は勉強を大事にしていた。テスト前などは練習を休むことも多かった。しかし、今回の期末テスト前は休まず練習していたのであった。

唐突に戸ヶ崎が二人に言った。
「お前ら朝と練習終わりすぐに帰って何してんだ?」
いつもならメンバーと一緒に朝練、夜は居残り練習が普通であった。しかしこの二人はどちらにも参加していなかった。平嶋の親から家にもいないことを聞いていた。
337るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/06(火) 04:24:10.20 ID:9vm8kRmz0
渡辺と平嶋は全てを話した。
渡辺は怪我してからというものの前田の活躍が悔しかった。それまでは渡辺がエース投手としてやってきたのだ。投手としてのプライドもあった。
怪我で練習することもできず、必死に肘を使わない投げ方を考えた。
そこで思いついたのがナックル。ただでさえ特異な変化球のナックル。渡辺の投げ方は更に特異である。
肘をほとんど使わずに投げる。肩口からまるでハンマー投げのように押し出すように投げる。医者からもこの投げ方だけなら、とGOサインをもらった。
だが戸ヶ崎には言えなかった。絶対にNGが出ると思ったから、まだ1年生の渡辺にはそれすらダメだと言われると思ったからだ。
だがしかし、隠れて練習するにはキャッチャーがいる。そこで話しかけたのが平嶋だった。
平嶋はいくら練習しても野球がうまくならなかった。
自分にはセンスがないと思うようになっていた。しかし野球をして輝いているみんなをみて羨ましく思っていた。
そこに話しかけてきたのが渡辺だった。

「私センスないけど…一つだけなら。取ることだけなら。しかも麻友の球だけを。それだけならできると思って!
麻友に頼まれた時はほんとに嬉しかった。私にもできることがあるかもしれないって!だから…」
平嶋は始めて戸ヶ崎に本音を言った。

「そうか…。わかった。…渡辺!明日医者の証明書貰ってこい。んー、でもそいつがヤブの可能性もある。もう一個病院行ってこい。それで大丈夫なら信用してナックルだけなら認めてやる。
平嶋は渡辺のサポートしっかり頼む。渡辺が投げる時の捕手は全部お前に任せる。」
渡辺はそれだけ心配して貰ってることが素直に嬉しかった。
平嶋も初めて役に立てるポジションができたことをとても喜んだ。
338るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/06(火) 04:25:10.83 ID:9vm8kRmz0
疲れたー!
今日はこれで終わりですー。
339るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/06(火) 04:26:08.58 ID:9vm8kRmz0
>>331
みゃおはそういうキャラでいきますw
今日の更新でなっちゃん話入れました!見てくださいー。
340名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 04:38:22.54 ID:1lKrRqMG0
いやー、本当に面白い
早く明日が来ないかな!
341名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 04:52:54.02 ID:fJSWZdEy0
なっちゃんがミラベリ的役割をゲットできてうれしい
342名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 04:58:47.11 ID:XICVHorB0
まゆゆとなっちゃんがいい感じだー
あっちゃんが投手だからまゆゆどうなるのか心配してた
343名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 05:21:15.84 ID:NaE9S7OfO
更新お疲れ様でした!
本格派の前田、ナックルボーラー渡辺、制球力の倉持と実戦向きな三枚が揃いましたね。
こりゃーますます目が離せませんね!
344名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 05:46:52.40 ID:lvqWpkUX0
野球スレはすっかりるーきーさんの世界になったな
プロレスもあるし、もっと他のスポーツでもやってほしいな
345名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 07:42:50.03 ID:YhpQDKHdO
AKB高校には推しが3人とも入ってるわw
面白いものを書くより継続して書くほうが難しいっていうからね
るーきーさん頑張って!
346名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 07:53:06.48 ID:IcEKxXT/O
>>344
わかる!スポーツ小説スレがあったらいいな

るーきーさん乙
続きも待ってるぜ
347名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 08:15:05.69 ID:9rSM+95MO
るーきー乙
がんばれ
348名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 11:46:30.46 ID:K46tXYQr0
このスレお気に入りに追加しました
349名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 12:51:46.67 ID:RVdQbYCz0
上の方で短編書いたものだが、今のスレの流れ的に新作投稿自重してる
350名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 12:57:05.02 ID:UDXHrsPai
俺も敦子の21球の投下をためらっている。
351名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 12:58:55.35 ID:XICVHorB0
いや投下していいと思う
と言うか投下してください

るーきーさんの面白いし好きだけど
色んな小説読みたいよ
352名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 12:59:12.38 ID:fJSWZdEy0
今や特定の作者のスレじゃないから色々な人に投稿してほしい、というか続き待ってたんだぜ
353名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 13:25:14.19 ID:YMuEI1RsO
ある程度人気出てきたら個人スレ立てたらいいと思う
ごっちゃにならないよう定期てきにまとめてくれたらありがたい
354名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 13:49:29.22 ID:yANLgztX0
峯岸訂正ありがとうございます
都立AKB高校の紹介部分
×東地区の最東
○東地区の最西
だと思います

それでは無理せず頑張ってください
355名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 15:27:27.83 ID:o5K4YpCtO
想いを乗せて、を書いた者ですけど、俺も書いていいですかね?
356名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 15:36:00.83 ID:157xXXUu0
むしろどんどん載せて欲しい
沢山の人が書いた方が盛り上がるだろうし
357るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/06(火) 15:40:02.51 ID:5QoGB4gy0
なんか話し合いになってるみたいですね

連載はここじゃない方がいいかな?
おれはどんどん書いて行ってもらいたいと思ってます
連載は今までの話の所安価でまとめたりした方がいいかな
358名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 15:41:16.95 ID:FwNcuHMQ0
>>357
コテつけてるから大丈夫でしょ
359名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 16:19:21.60 ID:XICVHorB0
書く人がみんなコテつけて書くといいと思う
記入者でわかるよ
360名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 16:49:17.59 ID:HhAJVJmT0
とりあえず色んな話読めるのが面白いから書いた人いるならどんどん載せて欲しい
361るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/06(火) 19:34:12.34 ID:9vm8kRmz0
第10話
二日目。
朝は全員で合宿場の周りを走る。
そのあとミーティングだ。
走り終わったナインはミーティングルームに来ていた。
「よし、午後は個人練習だ。自分がやりたい練習しろ。それでいい。」
戸ヶ崎が今日のこのあとの流れを説明した。
「わかりました!!」
一際多きな声で返事をする少女が一人。
峯岸だ。
さりげなくユニフォームを来てみんなの列に並んでいた峯岸にみんなおどろいた。
それを尻目にスタスタと前に出てみんなの列に向いた。
「今日入部した峯岸みなみです!これからよろしく!」
心強い(?)味方がまた一人加入した。
役職はマネージャー。なにをするのかは…まだ未定である。

その後の合宿は更に熱のこもったものとなった。
それぞれ弱点の克服するもの、長所を伸ばそうとするもの。自分たちのやりたいことをやった。
前田、倉持は交互にたかみなを相手に投げた。前田は何やら新たな変化球の練習をしていた。倉持は一球一球長い間合いを開け、大事そうに球を投げる。
渡辺は平嶋相手にひたすらナックルを投げ続けた。
指原は施設のバッティングマシーンに向かって何やら考えながら見逃したり振ったりを繰り返す。
北原はひたすら強振し続ける。
残りのメンバーはグランドで戸ヶ崎投手を相手に実践形式。

合宿は怪我人も出る事なく、濃密な時間を過ごす事ができた。
そして6日目。前田とたかみなと宮崎と佐藤亜の4人が戸ヶ崎に呼ばれる。
「今日はお前ら二校の練習見てこい。あっちには許可もとってる。練習風景もビデオでとってこい。前田もあれからみんなにあってないんだろ。挨拶してこいよ。」

合宿場からは二校まではタクシーで移動であった。
「私とみゃおはなんで呼ばれたのかなー。」
佐藤亜がタクシーの中で言った。
「わかんないけど…二人には期待してるんじゃないかな?ともちんとかはくるタイプじゃないし(笑)あっ、ついたよ!」
タクシーは都立AKB第二高校のグランドに到着した。
「グランドじゃなくて球場…」
佐藤亜が驚く。球場だけではない。屋内練習場、ブルペン、その他施設。AKB高校とは比べ物にならない学校であった。
362名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 19:50:00.66 ID:9rSM+95MO
秋元と王子のかいたやつに期待してるんだが
363名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 19:53:53.29 ID:YhpQDKHdO
>>361

いまさらだけどなんで高橋だけたかみな表記なの?
364るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/06(火) 20:08:25.39 ID:9vm8kRmz0
みなさんコメントありがとうございます!
全レスしてたんですけど嬉しい事にコメントたくさんあるのでその作業は執筆にあてるようにしたいですw
本業の方をみなさん楽しみにしてらっしゃるとおもうので。
疑問系でレスあれば返事はしたいと思います。
>>363
特に強い意味はありませんw
好きですけど特に推しってわけでもありませんw
365名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 20:09:21.38 ID:Qoc7uCyk0
期待してまする
366るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/06(火) 21:09:22.84 ID:9vm8kRmz0
第十一話
校門をくぐり学校へ入る。
宮崎は動画をとりながらふざけている。

「あっちゃんー!」
大島がやってきた。
「優子!」
あの日以来の再開であった。
「この小さい人がたかみな?よろしく!私たちはフリーだから!観察でもビデオでもなんでも撮っちゃって!」
大島に始めて会ったたかみなであったが前田の言っていた通り底抜けに明るく豪快な人だ、すぐに感じとった。

「前田さんじゃないっすか!どこいってたんすか?今日は偵察?ふふっ」
二校のユニフォームを着た女の子。石田晴香だ。
「はるきゃん?う、うん。」
前田が少し申し訳なさそうにいった。
「なんなの、こいつ。」
宮崎が睨みつける。
大島が笑いながら言う。
「このこ二校の狂犬って呼ばれれるの(笑)ごめんね。まぁ中見てってよ。」
たかみなが返す。
「ううん。この子もAKB校の狂犬って呼ばれてるの(笑)」

「チッ」 「チッ」
宮崎と石田は舌打ちをしながらまだ睨み合っていた。

そして練習見学をする。
まずは屋内練習場での打撃練習だ。バッティングマシーンが3台並ぶ。
カキーンカキーンガキーン
「なにこれ…」
たかみなが呟く。
佐藤は言葉も出なかった。

「佐江、ともーみ、才加。二校の自慢のクリーンナップ。」
大島が説明する。
この三人は別格であった。バッティングマシーン相手とはいえ、ほとんどが会心のあたりを飛ばしていた。
「これネットなかったらどんだけ飛ぶんだろう…自身なくす…」
佐藤亜は驚きすぎて自信を失っていた。

そして球場で全体練習を見る。
綺麗な天然芝のグラウンド。
「羨ましい…。AKB校普通に土だよ…」
たかみなが羨望の眼差しだ。
「なにあの子たち…すごい守備範囲…肩も…強い…」
佐藤亜はもうフラフラであった。
「頼りになるんだー。…バカばっかりだけど。」
と大島。

そして見学は終わった。
みんなに挨拶するという前田だけを残し三人は帰った。
帰りのタクシーの中は行きとは正反対にとても静かだった。
たかみなはずっとなにか呟いている始末。
佐藤亜は呆然。
さすがの宮崎も静かに外を見ていた。
367名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 21:20:31.63 ID:Qoc7uCyk0
何かキャプテンみたいな感じで良い
368名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 21:31:51.38 ID:0+xSy0tq0
>>362
ごめんなさい無理
はるきゃんの活躍が思い付かへんくなった
るきちゃんが終わるころにまた来ます
369名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 22:00:59.72 ID:GfPtARZT0
るきたんの面白さ異常
でも敦子の21球もめちゃくちゃ面白かった
楽しみ
370るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/06(火) 22:47:18.81 ID:CmSJfatN0
第十二話
そして合宿場についた三人。ビデオを戸ヶ崎に渡す。
戸ヶ崎がメンバー全員をミーティング室に集める。
「お前らみとけ。これがお前らがいずれ甲子園行くために倒さなきゃならない相手だ。」
そして映像がスクリーンに映された。
最初はざわついていたメンバーも何時の間にか映像に夢中になっていた。

「言葉も出んか(笑)しょうがない。おれもこいつらを倒せる可能性はこれーっぽっちしかないと思ってる。」
戸ヶ崎が人差し指と親指で小さな隙間を作って見せた。静かになるメンバー。

「ってことはこれーっぽっちはあるってことだよね!」
峯岸が同じように人差し指と親指で隙間を作りながら言った。

「そういうことだ。ってことで合宿最終日。明日はこいつらと戦ってもらう。」

「!?」
全員が驚いた。

「秋元監督の粋な計らいだ。明日も秋元監督は来られんらしいが、あちらと話をつけてくれた。明日勝てとは言わん。お前らもかなりうまくなって自信ついただろう。しっかりやられてこい。」
戸ヶ崎が不敵に笑う。

ガチャ
「だいじょうぶ。私も本気で行くよ。」
たったいま帰ってきた前田であった。

そのあとは映像を再び見るもの。走りに行くもの。バットを振りに行くもの。すぐ寝に行くもの。前田に二校について聞きに行くもの。それぞれの時間を過ごした。

そして翌日。合宿最終日。そして二校との初決戦。
全ての荷物をまとめ、お世話になった合宿地の掃除。そして最後のお礼を済ませ、都立AKB第二高校へのバスに乗り込んだ。
バスの中は昨日とは打って変わり賑やかになっていた。
(これもうちの良いところだな。)
戸ヶ崎はおもった。

二校に到着したAKB校メンバー。
相手監督窪田監督へのあいさつを終え、早速ベンチに入った。
そしてスターティングオーダーの交換をした。
AKB校 二校
1番 柏木 右 藤江 二
2番 板野 遊 佐藤す左
3番 篠田 中 仁藤 中
4番 小嶋 一 梅田 一
5番 佐藤亜二 菊地 遊
6番 宮崎 三 松井 右
7番 北原 左 小森 捕
8番 平嶋 捕 石田 投
9番 渡辺 投 片山 三

「石田ってやつ投手かよ!しかもこれ完全二軍じゃん!舐めてる!」
宮崎がスタメンを見て叫ぶ。
「でも二校だよ。舐めてたら負けると思う。それに3、4、5番は一軍のスタメンでもおかしくないメンバーだよ。」
前田が笑いながら、しかし少しの緊迫感をもちながら言った。

そして試合は始まる。
先攻はAKB校。
打席には一番柏木。相手投手は石田。
そして審判が闘いの始まりを告げる。
「プレイボール!!」
371名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 22:50:49.72 ID:FwNcuHMQ0
普通におもろいな焦ってトントン行くよりこの質を保って頑張れ
372名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 22:53:46.44 ID:9rSM+95MO
試合始まったかここからだな乙
373るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/06(火) 23:03:35.84 ID:CmSJfatN0
次から試合ですー
試合を小説みたいに文字に起こすの難しそうですねー
374名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 23:24:29.03 ID:u/81LymF0
375るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/06(火) 23:32:12.07 ID:9vm8kRmz0
ここで一旦まとめつくっときます。
タイトル「AKB野球物語」
第1話 バッテリー
>>266

第2話 練習試合
>>276
>>284

第3話 飛ぶキャッチャー
>>292
>>293

第4話 前田の実力
>>302
>>303

第4話 本当のライバル
>>311
>>312

第5話 入部
>>323
(第5話の訂正)
>>332
>>333

学校、メンバー紹介
>>328
>>329

第6話 柏木、渡辺と平嶋の個人面接
>>334
>>335
>>336
>>337

第7話 マネージャー誕生のち二校の実力、時々狂犬
>>361
>>366

第8話 AKB校vs二校
>>370


これでお願いします。
376名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 23:45:04.91 ID:JuakjRrj0
>>375

これは面白い
377名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/06(火) 23:49:08.77 ID:MYuPAxc/0
てか飛ぶキャッチャーw
石原w
378るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/07(水) 00:08:39.24 ID:9vm8kRmz0
第9話 狂犬対決
狂犬は静かな立ち上がりであった。
石田は無難に柏木に対して二球アウトコースで2ストライクをとった。

「久々に燃える練習試合だな。」
戸ヶ崎は桃校以降の6戦を振り返ってそう思った。
都大会東東京地区ベスト8クラスの相手もいたがAKB校は前田抜きの日もあったが全て蹴散らして来た。
今日は二軍とは言え、正真正銘甲子園クラス。一筋縄ではいかないと分かっていた。
戸ヶ崎はアホである。そして昨日は勝てないとは言った。
しかし戸ヶ崎は元来熱い男である。この逆境に燃えていた。

「危ない!」
誰かが叫んだ。

静かな立ち上がりは1分と持たなかった。
石田の柏木への三球目は体ギリギリのインコースのストレート。いや、避けなければ当たっていた。

「こんにゃろ。」
宮崎はベンチから石田を睨む。

しかし4球目はアウトコースいっぱいのスローボールだった。
柏木は振ることができず、見逃し三振。

「ごめん」
柏木がベンチに戻り言う。
「意外にあいつクレバーな奴だね。」
篠田が石田を評する。

そして二番板野が右打席に入る。
石田の攻めは柏木の時と一緒だった。二球アウトコースで追い込み、三球目。
やはり体近くのインコースのストレート。

宮崎が立ち上がる。
「あいつまじで許さ…」

キンッ

板野がライト前に打球を放った。
「投げてくるとこわかるっつーの。」

石田は面白くなさそうに次のバッターの篠田を見た。

なにはともあれ、AKB校の初ヒット。
しかし次の篠田の投球がAKB校の狂犬•宮崎を本気にさせてしまった。

初球から体近くのインコースのストレート。しかし避けながら動かしたバットに当たってしまった。勢いの無いピッチャーゴロゲッツー。

宮崎は何も言わずに守備に着く。ただ目は本気であった。
379るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/07(水) 00:09:21.23 ID:UjO0Z6lr0
>>377
思わすレスw
知ってますかw
380名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/07(水) 00:13:15.59 ID:AVPvAGz10
>>378
tgskのところがなんとなくメロスっぽいなw
381名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/07(水) 00:24:29.63 ID:8L8RPYt10
>>379
とりあえず乙

カープファンですから
ネットで話題になったのはもちろん知ってるw
382るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/07(水) 01:01:57.95 ID:UjO0Z6lr0
一回の裏。
ナックル投手渡辺の初登板である。
投球練習の時点で二校ベンチはざわつく。
「えー、ナックルなんか高校で投げる子いんだ(笑)チユウも打ってみたーい。」
とベンチスタートの河西。

渡辺のナックルは使い物になるレベルに到達していた。
藤江をボテボテのセカンドゴロ、佐藤すをピッチャーフライ。前田にレギュラークラスと称された仁藤に至っては三振に切ってとった。

「始めてみた。何あの曲がり。ぐにゃ〜って。」
仁藤はネクストバッターズサークルの梅田に曲がりを教える。

そして二回表。
小嶋、佐藤亜を抑えた石田。
問題は次の石田vs宮崎。狂犬対決一打席目だ。
宮崎に対しても二球アウトコースを続けた。宮崎はインコースに来い、とでも言うようにピクリとも動かない。
そして2ストライクから石田が投げた三球目。
インコースだ。しかし今までとは違う。顔の近くへの投球である。
宮崎は思わずしゃがみ込んだ。

ククッ

顔めがけて飛んで来たと思った投球はそのまま大きく曲がり、ストライクゾーンまで曲がった。

ストライクッ!バッターアウトッ!

結果は三球三振。
しゃがみこんだままアウトのコールを聞いた。宮崎。
石田の方には振り返らずにベンチに戻った。
石田は宮崎の方をみながらピースサインをして見せた。
383るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/07(水) 01:23:21.75 ID:UjO0Z6lr0
その後、AKB高渡辺は2、3、4回とあまり曲がらなかった2球を梅田と菊地にヒットを与えるも後続を打ち取り、無失点。

一方、二校石田は3、4回も大きなカーブとインコース、アウトコースのストレートでAKB打線を完璧に封じた。
迎えた5回表。
篠田に真ん中に入る失投をヒットされるも、小嶋をセカンドフライ。
1アウト1塁。そして狂犬対決二打席目。
「なんか怖いねー、この二人の対決は。」
峯岸がポツリとつぶやく。

石田の初球インコースストレート。
宮崎はまたもピクリとも動かない。
ボテっていう音と共に宮崎の腹に当たった球はバックネットへ転がった。

「ストライク!」
全く避けてない、という審判の判断でで投球はストライクとなった。

「大丈夫!?」
ベンチの峯岸が宮崎の元へ行こうと席を立つ。
「大丈夫だ。行かないでいいよ。」
戸ヶ崎が峯岸を止める。


石田はフンっと鼻で息を吐きながら小森から新しいボールを受け取った。

そして二球目。少し長い間合いを取って石田が投げた。

ガツンッ

宮崎のフルスイングした打球はすごい速さでレフトポールに当たった。

2ランホームラン。
宮崎はゆっくりベースを回る。

「みゃおの覚悟勝ちだね。」
先にホームベースを踏み、ベンチに帰った篠田は帰ってきた宮崎にそう言った。


その後、北原、平嶋は打ち取ったもののこの回ついにAKB校に2点が入りついに試合は動き出した。

疲れの見えて来た渡辺は次の5回裏、仁藤、梅田、菊地に三連打され2点を失うものの後続はなんとか抑えた。

しかし動き出した試合は止まらない。
「みやおがあんなの見してくれたからねー。」
小嶋がみゃおに言う。
6回、9番の渡辺の内野安打を皮切りに、打線爆発。打者一巡の猛攻で6点を追加した。

石田は悔しそうにベンチに戻る。
「お疲れ!ナイピッ!一年生同志、良いライバル出来たじゃん!」
試合には出ていないがベンチ最前線の大島はそう言って石田を迎えた。

そして試合はまた動く。

「あとは私らに任せな!でも打たれた罰として6点分。グランド10週な!」
大島はそう言ってバットを握った。
384るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/07(水) 01:24:40.40 ID:UjO0Z6lr0
9話終わりです〜
長くなってすいません
今日はこれでフィニッシュです
385名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/07(水) 01:26:28.10 ID:sxSKhyXj0
おつです
386名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/07(水) 01:56:12.90 ID:0OgPyA0w0
みゃおキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
387名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/07(水) 01:56:59.62 ID:0OgPyA0w0
みゃおのこと好きになりそうwwwwww
388名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/07(水) 02:52:17.39 ID:FSrWYWE60
おつー
面白かった
次も期待してるよー
389名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/07(水) 06:01:14.89 ID:GHFWpaMVO
乙!めちゃくちゃおもしれー
390名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/07(水) 06:14:39.47 ID:iYPrO/U20
はるきゃん好きだ
391名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/07(水) 09:30:37.89 ID:mtFGGW3GO
宮王あげ
392名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/07(水) 17:37:57.97 ID:GHFWpaMVO
あげとく
393名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/07(水) 19:00:23.47 ID:SAITQc9Z0
マジだよ
394名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/07(水) 23:49:15.77 ID:yiOKKkb90
きたいあげ
395名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/08(木) 00:13:18.01 ID:JQDgr1zgO
ここ初めて来たけど面白いね
また読みに来る
396名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/08(木) 00:25:15.50 ID:xBgYDVioO
やっぱりサードは右の強打者ですね
397るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/08(木) 00:39:15.34 ID:pYFVhHPK0
今日忙しくてかけません
明日は書きます
すいません
398名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/08(木) 00:50:06.04 ID:jyyAba8F0
明日に期待
399名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/08(木) 06:42:37.32 ID:FDkyLywA0
地下アイドル板なのに、
やたらと関係ない野球関連スレを立てる馬鹿が居るよな

ふざけるのもいい加減にしろよ
400名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/08(木) 07:13:31.24 ID:8pKeOjVq0
明日期待してまってるよー
401るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/08(木) 12:45:58.21 ID:pYFVhHPK0
第10話 主力登場
6回裏。二校のベンチが動く。
選手を大幅に入れ替える
1番 藤江 二→高城
2番 佐藤す左→秋元
3番 仁藤 中→宮沢
4番 梅田 一→梅田
5番 菊地 遊→菊地
6番 松井 右→河西
7番 小森 捕→横山
8番 石田 投→大島
9番 片山 三→仲川
(守備位置は同様)

「続投だ、渡辺。これが最後の回。これが本気の二校だ。どうなってもこの回はお前にまかせる。練習試合だ。最後の一踏ん張り。全力でな。」
戸ヶ崎から渡辺へ。渡辺は楽しみな気持ちが強かった。それだけで少し体力も回復したような気がした。

そして代わったばかりの仲川が楽しそうに打席に入る。
「ナックル楽しみ!!」

初球からフルスイング。バットは空を切る。
二球目もフルスイング。
「おっかしーなぁー!でもすごい…楽しい!!」
そして三球目。またもフルスイング…ただバットに当たった。
バットにひっかけた打球はショート板野の右へ。
逆シングルで打球を取った板野は踏ん張り一塁へ投げる。

アウト!!

間一髪アウトとなった。
一塁を走り抜けた仲川がクソ〜ッと叫ぶ。

ただこれだけでAKB校ナインはみな悟った。
今までとは訳が違う。

「打球の勢いがいままでと…桁違い…、それでいてあの足の速さ。」
佐藤亜がとポツリと言った。

二番高城もいきなり振った。
高城は初球から当てた。
打球はさっきよりさらに板野の右へ。しかし次は届かない。
レフト前ヒット。
打球に飛びついた板野は立ち上がりながらユニフォームをはたいた。

そして迎える秋元才加。正真正銘、二校のレギュラー。そしてその主力の一人である。
402るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/08(木) 12:47:02.14 ID:pYFVhHPK0
お待たせしました。途中までですが投下。
ついに主力登場です。
403るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/08(木) 13:21:05.90 ID:pYFVhHPK0
「やっと出番でごわす。」
秋元才加。二校の3年、キャプテンである。飛ばす力だけならおそらく二校でも一番である。

大島が笑っている。多分大島に言わされたのであろう。秋元も恥ずかしそうだ。

舐めやがって!渡辺は心の中で敵意を向けた。

初球。秋元は見る。

二球目。またも秋元は見る。そういえば打席に入ったときから秋元は完全に真顔。ふざけていた姿はどこにもない。

「分かった。」

三球目はレフトスタンドだった。
打球は場外。
完璧な当たり。


「ランナーいなくなっちゃったじゃん!」

3番宮沢佐江。
右投げ左打ち。柏木の友だちであり、これまた二校の主力。
渡辺のナックルを一球みて言った。
「なるほど〜、弱点分かっちゃった。」

宮沢はよりバッターボックス内でピッチャーに一番近い場所にスタンスを取った。
二球目はライトスタンド。柏木は全力で追いかけるもその上だった。
柏木は一塁をすこし過ぎたあたりの宮沢に目をやる。
宮沢は笑顔で柏木の方をみていた。
久しぶりの再会。

「佐江…やっぱりすごい。」
柏木は嬉しかった。負けてらんない。そしてそう思った。

その後も渡辺のナックルは攻略されてしまった。
梅田をセンター前ヒット。菊地はアウトに打ち取ったものの良い当たりのセカンドライナー。河西にまたもホームラン。これで8−7の一点差。横山にはレフト前ヒット。
そしてついに大島を迎える。

「大島さんは投手だもん。打撃はそうでもないよね!まだ一点勝ってる!」
峯岸がベンチで言う。それに前田がこたえた。
「優子はバッティングも上手いよ。飛ばす力は今日は違うけど4番の才加のが上だと思うけど…総合力じゃ…。現に最初は4番は優子だったんだ。優子は断ったんだけど。」
峯岸は体の力が抜けた。
「どんだけ凄いの…」
404名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/08(木) 13:21:42.74 ID:8pKeOjVq0
とうとう主力かー
どれくらい差があるんだろう
楽しみだ
405るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/08(木) 13:22:22.75 ID:pYFVhHPK0
10話これで終わりです〜!
真打登場!
11話夜に今日かけたら投下します。
406名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/08(木) 13:27:07.05 ID:YdeuiAJ50
夜に期待
407名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/08(木) 17:34:34.21 ID:OLCX4uqAO
まゆゆあげ
408るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/08(木) 20:35:48.27 ID:p6Lpo7Xn0
第11話 前田対大島。
右バッターボックスに大島優子が入る。
「ナックルかー!高校生でこのレベルのナックルに会えるとはね!」
嫌味ではない。大島は心からそう思っていた。

1点差。ランナー一塁。
4球見てカウント2−2。
振りに来ない大島はとにかく不気味だった。
動いたのは5球目だった。
レフトスタンド一直線。
逆転2ランホームラン。
グランド一周した大島は平嶋に喋りかける。
「いまのナックルだと前に出て引っ張れば曲がる前に叩けるよ。それより、手、大丈夫?ナイスキャッチャー。」
不規則に曲がるナックル。キャッチャーミットでもキチンとポケットには入ってくれない。色んな所に当たってしまう。平嶋は連日秘密の特訓、そして合宿で手はパンパンだった。
それでも今日、一球も逸らさなかった平嶋への大島なりの最大級の賛辞であった。

「あ、ありがとうございます。」
平嶋は素直に嬉しかった。そして何より弱点を敵である大島は教えてくれた。それが嬉しかった。

続く仲川はショートライナー。

3アウトチェンジ。
この回、7点はいり8−9。逆転を喫した。
6回9失点。
結果を見れば散々。
課題も手応えも感じた渡辺も平嶋も満足だった。

7回表。戸ヶ崎も動く。
「代打前田!」

そう、いきなり前田対大島である。
409名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/08(木) 22:16:32.33 ID:BO6U7gvG0
俺もちょっと書いてみるかな
410名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/08(木) 22:32:50.04 ID:xBgYDVioO
るーきーさん乙です!

バッテリーごと交替ですね。
二高打線をあっちゃんはどう抑えるのか…
411名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/08(木) 23:14:24.25 ID:ZtEleYBbO
なんか淡白だな
もっと深くつっこんでもおもしろいとは思うが…
なにより乙


>>409
よしこい
412雨のち晴れ:2011/09/08(木) 23:16:06.01 ID:BO6U7gvG0
今日の試合で勝った方が優勝という大事な大事なこの一戦。手に汗握る接戦とはこの試合のようなことを言うのであろう。
チームK対チームBの一戦。仁藤萌乃、柏木由紀の両エースがぶつかった投手戦は互いに譲らず、スコアボードには0が刻まれていった。
そして7回表チームBの攻撃。2アウトを取り、1番の増田有華を迎えたところだった。

「どうせなら楽な展開に持ち込みたかったな……」
レフトを守る、チームKキャプテン秋元才加は、守備位置でこんなことをつぶやきながら、戦況を見つめていた。
すると突然、空から大粒の雨が降り出してきた。
「雨かよ。嫌だな」
徐々に視界が悪くなっていくなか、レフトへフライが飛んできた。
「おっとっと」
少し危なげながらも打球をなんとか捕球し、3アウトチェンジとなり、ナインはベンチへと引き上げていく。その間にも雨は強さを増していき、ザーザーと大きな音を立てている。
輪になり話し合う審判団。その輪が解かれた後、球審が試合中断を決めた。

「雨すごいね〜」
チームの元気印の宮澤佐江がグラウンドを眺めながら言う。
「はぁ〜こんな大事な試合なのにさ、大雨とかないっしょ…………ダル」
板野友美はそう言って、いつものように気だるそうにしている。
「本当さ、水差されちゃったよね、雨だけに。ねぇねぇ今の上手くない?ねぇ聞いてってば!いやー我ながらよくできて……」
おしゃべりな峯岸みなみはこんな状況にも関わらず、空気を読まずにベラベラ喋っていた。

そんな中、秋元は一人で黙々と考え込んでいた。
最後の大一番でこれだけの大接戦。不安な気持ちを隠せずにいた。
「一点が大事になってきたな……」
神妙な面持ちでポツリとつぶやくと、それを聞いていた大島が寄ってきた。
「なぁに元気無さそうじゃ〜ん。どうした?」
センターを守る大島優子は、チームを支えるムードメーカーであり、秋元の良き理解者でもあった。
「いや……なんでもない。ちょっと考えてただけ」
「ふーん、考え事ね〜」
「まあ、なんか雨が嫌だなって……」
「ねー。でも集中切らしちゃダメだし、長引かないといいね」
「そうだね。集中しよう」
「そそ。……才加、あんまり一人で悩むなよ〜?」
「うん、ありがとう……」
そんなやりとりをしながら時間を過ごしていた。
413雨のち晴れ:2011/09/08(木) 23:25:12.64 ID:BO6U7gvG0
20分ほど経った頃、曇ってはいるが雨は上がり、グラウンドでは試合再開に向けた準備が進められていた。そして準備が整ったところで、球審が試合の再開を告げた。
7回裏、チームKの攻撃。打順は8番の板野からだ。
その初球は、カーブを空振ってストライク。
「友、曲がるの嫌ーい」
板野はつい思ったことを口に出してしまう。相手を楽にしてしまうだけなのだが、本当に変化球は苦手らしく、変化球を続けられて全くタイミングが合わずに三球三振をしてしまった。

続く9番の仁藤も、投手ながら打撃も期待をされてはいるのだが三振に終わり、2アウトランナー無しで打席には俊足、1番の田名部生来が立った。
「私がウサイン・ボルトだぁあーーー!」
打席で訳のわからない事を言って気を吐く。
多くの選手は、まず日本人だしとツッコんだであろう。
そんなこんなで初球、低めの直球でストライクを取られた田名部だが、この打者、来た球を打つだけのようで
「おりゃあ!」
2球目の真ん中寄りに甘く入ったスライダーを弾き返し、レフト前へのヒットを放った。

2アウト1塁となり、2番の梅田彩佳が打席に入る。梅田はバットにボールを当てることに定評があり、繋ぎの野球はお手の物だ。
「ここはしっかりクリーンアップに繋がなくっちゃね」
ここで繋げば十分得点の可能性がある。梅田はそれをしっかりと認識していた。
初球、カーブが外角低めに外れてボール。2球目も直球がわずかに外角に外れ、カウントは2ボールとなった。
「際どいとこつくね」
そう言いながらもしっかりと見送ることができるのが彼女の強みだろう。
3球目は置きにきた球を見送ってストライク。そしてバッティングカウントとなり迎えた4球目、外角高めに抜けたスライダーを上手く流し打ちした。
「逆らわずに打つのがコツよねぇ」
持ち味をいかんなく発揮し、2アウト1、2塁とチャンスを広げた。

打順はクリーンアップへと移り、チャンスで3番の大島にまわってきた。
「才加、私がランナー返しちゃうわ」
大島が笑みを浮かべながら、ネクストバッターズサークルに出てきた秋元に言う。
「ああ、期待してる」
と、秋元は苦笑いしながら言葉を返すことしかできなかった。大島の頼もしい一言は、秋元の苦悩を悟って出たかは定かでないが、少しでも負担を減らそうとしていたのは確かだった。
414名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/08(木) 23:33:32.98 ID:OLCX4uqAO
>>408
はげしく乙
前から気になってたんだけどtgsk=戸賀崎なw


雨のち晴れも面白くなりそうだ
頑張って!
415雨のち晴れ:2011/09/08(木) 23:35:09.07 ID:BO6U7gvG0
打席に立った大島は真剣な眼差しでマウンド上の柏木を見つめる。そしてその眼差しは、投手の手から放たれた白球へと移されていく。
しっかりと見て振り下ろされたバットが白球を捉えた。痛烈な打球が三遊間を襲い、間を抜けてレフトへと転がっていった。
しかしこの当たりは球足がかなり速く、スタートは切っていたものの、ランナーがホームに返ることができず、2塁ランナーの田名部は3塁でストップ
「ランナー返せなかったー!」
1塁の塁上で悔しそうな表情で叫ぶ大島。しかし塁は全て埋まって2アウト満塁。これ以上ないほどのチャンスを迎えた。

秋元はフゥーと大きく息を吐くと、ゆっくりと打席に入った。
一打出れば先制の場面、しかしその表情はどこか自信が無いような感じだった。
初球、外角のストレートを見送り、カウントは1ストライクになった。2球目は低めのボールに手を出してしまい簡単に追い込まれてしまった。
「こんなんじゃ……」
わかってはいる。だが思うようにいかない。この状況をなんとかしようと必死でもがいてはみるものの、3球目、高めに浮いた球を打ち損じてしまう。
「力んだっ……!」
力の無い打球はサードへのファールフライとなり、惜しくも先制のチャンスを逃してしまった。
「せっかくみんなで作ったチャンスを私が……どうして……」
ピンチを乗り切り安堵の表情でベンチへ戻るチームBの選手たち。秋元はうつむきながら打席を後にする。
「ドンマイ!まだ負けたわけじゃないって」
大島が一言、声を掛けてきた。だが4番の仕事を果たせなかった秋元はショックをうけた。
ベンチへ帰ると、まだ試合は終わっていない。なんとかそう自分に言い聞かせるようにして、レフトの守備位置についた。
416雨のち晴れ:2011/09/08(木) 23:43:25.89 ID:BO6U7gvG0
8回表、チームKのエース仁藤は先頭打者の渡辺麻友に8球も粘られた末に、四球を与えてしまった。
そして続くバッターは3番北原里英。1点がほしい場面なので、ここはバントでくると思われたのだが、北原はバントの構えをせずに初球からフルスイングをしてきたのだ。
ここはバッティングで勝負ということなのだろう。マウンド上で仁藤は、受けて立つといわんばかりにボールをグラブに2、3度叩きつけた。
1ストライクからの2球目、仁藤がサインに何度も首を振り、なかなかサインが合わないバッテリー。
ようやくサインが決まり、外に構えられたミットをめがけて投じられた直球は若干高めに浮いてしまう。
仁藤がマズイと思ったのも束の間、北原はこの球を見逃さずにヒッティングをした。
快音を残し、打球はライト線へ飛んでいきフェアゾーンに落ちた。転々とする打球をライト宮澤が懸命に追うなか、一塁ランナーの渡辺は2塁を蹴って3塁へ向かう。
打球に追いついた宮澤は持ち前の強肩で、2塁を狙う北原を刺そうと2塁へ送球したが、間に合わずセーフ。
北原に2ベースを打たれ、チームKはノーアウト2、3塁と最大のピンチを迎えてしまった。

このピンチに4番の平嶋夏海を迎えたところで、キャッチャー峯岸がタイムを要求し、仁藤のもとへ駆け寄る。それと同時に内野陣も仁藤のもとへと集まった。
「ごめん。力んだ」
仁藤が納得のいかない表情のまま謝る。
「しょうがない、私がもっと慎重にリードできてればよかったんだよ」
峯岸は自らのリードに反省の色を示した。
「でも、まだ得点されたわけやありまへん」
独特な口調で励ますのはサードを守る横山由依。横山は京都生まれで、普段も方言を話す。
「点を取られなければ大丈夫だし、もし取られても絶対に取り返すよ」
「バックは任せて」
内野陣からは次々に激励の言葉が掛けられた。

その頃レフトでは少しでも緊張を抑えようと、秋元が軽くストレッチをしていた。
「打球が飛んできても、焦らず確実にいこう」
そして、内野陣がマウンドに集まり、輪をつくっている光景を眺めながら
「ピンチだけど、みんなで集まってるし、なんとか気持ち切り換えられればいいな。私も、集中だよ」
緊張しているのはみんな一緒。集中してプレーをするだけだと気持ちを引き締めた。

「このイニング、守り抜くぞ!」
峯岸の掛け声にオー!とみんなが応え、それぞれの守備位置へと戻っていく選手たち。
キャッチャーのポジションに戻った峯岸は、座りこむ前に外野の選手に向けて声を張り上げた。
「締まっていくぞーっ!」
そしてそれに手を挙げて応える外野陣。ありふれているかもしれないこの言葉。でも、こんな時だからこそ、この一言の重みが選手の心にひしひしと伝わっていくのであった。
417雨のち晴れ:2011/09/08(木) 23:49:23.23 ID:BO6U7gvG0
バッターボックスの平嶋と対峙する仁藤。その目は闘志に満ち溢れていた。言葉にしなくても、絶対に抑えるという強い意志が表れているようだ。
長打が恐いこの場面、甘めに入るのは恐いが、強気の攻めをみせたい峯岸は、初球に内角を要求した。
仁藤は、お望み通りの直球で内角を突いてストライクを取ると、お次はフォークで空振りを誘う。
「キレてるわ、マジで」
思わず、投げた本人がそう発してしまうほど、ボールはキレを増していた。
追い込んだ3球目、正直相手の4番を完全に力で押せていると判断したバッテリーの息はピッタリだった。二人がこの勝負で選んだのは、ウイニングショットであるシュートだった。
仁藤が大きくうなずく。そして豪快な左サイドハンドから内角へと力強く投げ込まれたボールは、切れ味鋭く変化し、大きな音をたてて峯岸のミットに収まった。
三球三振、4番を相手に最高のピッチング。あまりの良い球に手が出ずに打席を後にする平嶋を尻目に、仁藤は握りこぶしをつくった。

しかしまだピンチは続く。1アウトを取ったがランナー2、3塁で迎えるは5番の宮崎美穂。彼女もパワーがあり、警戒が必要だ。
仁藤はロジンを手に取ったあと、軽く叩き付けるように置いた。そして、攻撃の火を消してやるといわんばかりに左手にフッと息を吹きかけると、白い粉が宙に舞い、消えた。
今回は入りを慎重にいき、直球を外に外してボール。2球目は外角の変化球を振らせ、1ボール1ストライクとした。
平行カウントからの3球目、峯岸は1球内角に要求する。しかしサインが合わず、今度は低めにフォークを要求。
サインに応じて、仁藤はフォークを投じたが、要求よりも少し高くなってしまった。やや低めに落ちてきたボールを宮崎が打ち、ライナー性の打球はレフトへと飛んでいった。
なかなかのいい当たり、先制点は頂いたとばかりに、ランナーはスタートを切った。

突っ込め。秋元の本能がそう言ったような気がした。体育会系が故に、足には自信があった。
「この打球だったら、追いつける!」
全速力で打球へと突進していく。もういくしかないと決めた秋元は、目の前で速度を失い落下してくる打球にダイブした。
「届けぇえええ!!!!!」
がむしゃらに伸ばしたグラブの中に、ズシッとした感触が伝わった。
「と……取った……!」
嬉しい気持ちが込み上げてきたが、審判のアウトのコールを聞き即座に立ちあがり前を見ると、慌てて塁に戻ろうとしている北原が目に入った。
「見えてるよ!」
もうこのプレーで気持ちがたかぶったのか、秋元は塁間であたふたしている北原に一直線。凄いスピードで近づくと、北原にタッチした。
418雨のち晴れ:2011/09/08(木) 23:56:01.14 ID:BO6U7gvG0
3アウトチェンジ。凌いだ――私たちはあの大ピンチを凌いだのだ。あまりの嬉しさに歓喜しながらベンチ前に集まったチームKの選手たちは、まるで試合に勝ったかのように喜んだ。
だがその直後、彼女たちの歓喜の声は悲鳴に変わった。
ふと、スコアボードをみた峯岸の目に、信じがたいものが映った。
「嘘…………ねぇ、あれ!」
あまりの衝撃に驚きを隠せない峯岸が、指をさしてみんなに知らせる。
全員の視線が集中したスコアボードの8回表に点灯した「1」の文字。
「なんで?何が起こったの??」
「3アウト取ったよね?抑えたんだよね!?」
みんなが慌てているなかで、秋元は何かを悟った。
「……そ……そんなまさか……」
チームKのベンチ前が騒然としているなか、チームKの戸賀崎監督が審判に事情を聞きにいく。そして、チームBのサルオバサンこと西山監督も球審のもとへと急ぐ。
監督につられるようにして、両チームの選手たちも話を聞きに集まった。

「これはどういうことでしょう」
戸賀崎監督が聞くと、球審から衝撃の説明があった。
どうやら今回の場合、打球を捕球した秋元が3アウト目を取ったあと、内野手がフェアゾーンから出る前にサードへ送球し、第3アウトの置き換えを行わなければならなかったというのだ。
これは3アウト目がフォースアウトで無かった場合に必要なアピールプレイで、フェアゾーンを出てしまうとアピールの権利が無くなってしまう。
そして、これをしていればチームBに得点は入らずに済んだのだ。

そう、秋元には確かに、慌てている北原が見えていた。しかしその先で、ホームに到達した渡辺の姿が「見えていなかった」のである。
そして、興奮していたためにアピールプレイに気付くこともなく、みんなと共にフェアゾーンを離れてしまったのが間違いだったのだ。

待望の先制点をモノにし、湧き上がるチームBの選手たち。しかしその一方で、厳しい現実を突きつけられたチームKでは混乱が起きていた。
「私がミスしなければ済んだのに!どうして!どうしてこんなときに!」
「才加落ち着いて!何もかも終わったわけじゃないんだから!とりあえず落ち着こう!」
大きな大きなミスを犯して取り乱す秋元を、大島やチームメイトがなんとかなだめようとしていた。
「だって私のせいで1点入れられたんだよ!しかもこんなミスで!」
しかし秋元の気持ちはなかなか収まらず、とりあえずみんなで慰めながら、なんとかベンチへ引き返していった。

チームBの選手もその後続々と引き返したが、その最中で渡辺は不敵な笑みを浮かべた。
「アピールプレイやルールブックの盲点の1点なんて、ネット好きの私にとっては知ってて当然ですよ。まっ、そういうのを検索しない人にとってはまさに『盲点』ってとこですかね。
それにしても、まさか私が見えてなかったなんてねぇ。気持ちの問題もありますが、ルールってもんは、きちんと知らないと損するんですよ」
そう言いながら、ラッキーな出来事に思わず小さく跳ねながらベンチへと戻っていった。
419雨のち晴れ ◆9H5pGFr3TA :2011/09/08(木) 23:57:15.98 ID:BO6U7gvG0
トリあったほうがいいかな
420雨のち晴れ ◆9H5pGFr3TA :2011/09/09(金) 00:05:33.99 ID:q5XbeviO0
ベンチで、チームKのみんなはようやく秋元を落ち着かせた。
「みんな……本当にゴメン!」
秋元は深々と頭を下げる。その目からは涙がこぼれた。
「いや、私たちこそ悪いことしちゃったよ」
仁藤、峯岸のバッテリー、ファースト田名部、セカンド板野、サード横山、そしてショート梅田。内野陣は自分たちも知らずにベンチに帰ったことを謝った。
「みんなありがとう。本当に……本当に……」
秋元はなんとか元気をふりしぼり、立ち直ろうとしていた。
「しょうがない、しょうがない。だって、佐江もぜーんぜん気付かなかったもん」
「友も。だって〜チェンジになったら早くベンチ帰って座りたいじゃん?」
みんながそれぞれの言葉で温かく励ましてくれた。涙を拭いながら、こんなにも仲間とは温かいものだったのかと改めて感じる秋元。
「ほら、才加。これから私たちの攻撃だよ!よーし、それいけー!打てー!負けるなー!!」
大島はフフフッと笑いながら秋元に声を掛けると、まるでこの状況を楽しむかのように笑顔で声援を飛ばす。
負けるな――それは秋元にとって、自分へのメッセージとも聞こえる声援だった。

8回裏は5番宮澤からの打順となった。先頭打者が出るかどうかで今後の展開も変わってくる。
「絶対塁に出る!」
そう誓って打席に入る。そろそろ相手だって疲れてくる、チャンスはまだあると信じていた。
すると初球の直球が真ん中高めに来た。これを宮澤がきれいにセンターへ弾き返し、クリーンヒットを放った。
大事な先頭打者が塁に出たことは、チャンスの足がかりになる。
続く6番の横山のところで、ベンチからはバントのサインが出された。横山は正確にサインを実行し、初球を手堅くバントでころがした。
「バントって、あんまり得意やないんですけど、上手い事、ボールが転がってくれはりましたわ」
これで1アウト、ランナーは2塁となった。

得点圏にランナーが進み、7番峯岸が打席へ。
「いや〜まさかこんな場面で回ってくるとはね。やっぱ私なんかもってんのかな〜。いやいや手にはバット持ってるよ?そうじゃなくて……」
早口で一人ベラベラと喋っていたが、打席に入り一息つくと、この勝負に集中した。
「かかってきなさい!」
打つ気満々でバットを構え、今か今かと投球を待つ。しかし、柏木の投げる球はストライクに入らず、ストレートの四球になり、一塁へと歩き出す。
「なんだ、打ちたかったんだけどな〜。しかも粘りもできなくてすぐ終わっちゃったから、尺取れなかったよな〜」
尺を気にしながら一塁に到達した峯岸。心なしか、いつもよりゆっくりと一塁へ歩いていたように見えた。彼女なりの、せめてもの抵抗だったのかもしれない。
421雨のち晴れ ◆9H5pGFr3TA :2011/09/09(金) 00:09:10.67 ID:q5XbeviO0
ランナー1、2塁となり、8番板野の場面で監督は代打を告げた。
いいところのなかった板野に代わって打席に入るのは、奇跡の復活を果たした菊地あやかだ。
「私が完全復活したってとこ、見せつけてやる」
ケガを乗り越えて戦列に復帰した菊地は、代打で成績を残していたため、この重要なところで代打に送られた。
まずその初球、内角高めに外れてボール。菊地は思わず体を仰け反らせてボールを避ける。
「やってくれるじゃん。あったまきた。」
2球目、外角低めのスライダーを積極的に振りにいき、ファール。3球目に投じられた直球は外に大きく外れてボールとなった。
2ボール1ストライクからの4球目、内角にきた直球を、菊地はコンパクトなスイングで打ち返した。
打球はレフトへ伸びていく大飛球となる。2塁ランナーの宮澤は点が入ると感じていた。
(この当たり、私の足ならホームに返れる!麻友は肩があんまり強くないんだよね。点はもらうよ!)
そう思いながら3塁へ向かい、レフトを見ると、渡辺は落下地点に入っていた。
「えっ、マズイじゃん!」
急いで2塁へと戻る宮澤。そしてすぐにタッチアップの体制を取る。
「でも、麻友の肩ならタッチアップできちゃうな〜」
そう思いながら打球を見る。打球が落ちてきた。そして、捕球体制に入った渡辺のグラブに……入らなかった。
「えーなんでぇ!?」
なんと打球は渡辺の頭上を越えてフェンスに直撃した。それを見て急いでスタートを切るランナーたち。宮澤は3塁へ到達した。
しかし、クッションボールを上手に処理した渡辺はすぐにショートへ中継し、ランナーをホームには返さなかった。

3塁の塁上で宮澤は口をポカンと開けて立っていた。そして2塁の塁上では峯岸がしてやられたという表情をしていた。
「麻友は……麻友はわざと取る姿勢を見せたんだ。前にどこかで見た。あれはトリックプレイだったんだ」
そう。峯岸は、渡辺のやったプレイに気付いた。今の当たり、まともに打球を追えば、ランナーは迷わずに進んでしまう。
そこで一度捕球姿勢を見せることにより、ランナーに正確な判断をさせずにスタートを遅らせたのだ。
「また麻友にやられたんだ……」
なんとも言えない悔しさが峯岸を襲った。だが、自分にはどうすることもできず、ただ塁に立ち尽くすしかなかった。
「本当なら、ゆきりんが抑えてくれればいいだけなんですけど。今のはどう見てもいい当たりだったし、苦肉の策ですかねぇ」
渡辺はため息まじりに一人つぶやいていた。
422雨のち晴れ ◆9H5pGFr3TA :2011/09/09(金) 00:14:39.00 ID:q5XbeviO0
だが結果的には、菊地がヒットを放った形となって状況は1アウト満塁。一打逆転のチャンスで次の打者は投手の仁藤だが、監督は代打を送らなかった。
「打力だって十分にある。もう、ここはあの根性に賭けようじゃないか」
そうみんなに問いかけるように言って、戸賀崎監督は仁藤に試合を託した。
「チャンスだよ。頑張れ〜!」
「いけるよー!ファイト!」
ベンチにいるチームメイトたちも、仁藤を声援で後押しした。

「ぜってーに打つ」
打席の外で2度、力強く素振りをして左打席に立った仁藤は、鋭い眼光で投手をにらむ。
外角の直球を空振りし、1ストライクとなって次の球、少し甘く入ったカーブを思いっきり引っ張った。
打球はグングン伸びていったが、力んで打ち急いでしまったため、惜しくもファール。
仁藤は、打球が切れていくのを確認すると、チッと舌打ちをした。
追い込んでからの3球目は外に外して様子を見られ、カウントは1ボール2ストライク。
続く4球目、内角の直球をまたも引っ張り、打球はファーストの頭上へと飛んでいく。
この打球が抜けてくれと仁藤は強く願うも、その願いは届かなかった。
ファーストの鈴木紫帆里がジャンプし、大きな体を活かして打球をつかんだ。さらにそのまますぐにベースを踏んでゲッツーとなり、この回無得点で終了してしまった。

「くそっ!」
悔しさを堪えきれない仁藤は、そのやり場のない怒りをバットに込め、そのバットをグラウンドに振り下ろす。
チームメイトたちの応援もむなしく、仁藤はここで結果を残すことができなかった。
これで8回裏の攻撃も終わり、残る攻撃のチャンスは9回裏の1イニングを残すのみとなった。
423雨のち晴れ ◆9H5pGFr3TA :2011/09/09(金) 00:19:29.28 ID:q5XbeviO0
最後の守備につくため、準備を終えた者から次々にベンチを出ていく。その中で、ベンチ前で話をする二人組がいた。
「萌乃ドンマイ!萌乃はピッチングに集中してくれれば、それでいいから」
バッテリーを組む峯岸は明るく仁藤を励ます。
「ああ、なんとかこのまま投げ切ってやる。やられたままじゃ、終われねぇ」
仁藤は悔しさをピッチングで晴らすと決意した。
「うん、そうだよ。相手に追加点なんて絶対……」
「やらねぇよ」
峯岸の言葉をさえぎるように、仁藤が力強くそう言い放つと、二人は小さく笑った。どうやら、このバッテリーに心配はいらないようだ。

そしてもう一組、何やら話しをしている二人の姿があった。
「ねぇ優子。優子はさ、センターで守ってるとき、孤独を感じたりしないの?」
「え?な〜に突然。そりゃあ全く無いわけじゃないけど、見渡せばみんながいるし。才加はレフトで孤独を感じてるんだ」
この二人は同じ外野手として、胸の内を話し合っている。
「まあ、ね。みんなとはちょっと離れてるし。私がミスしたらとか、私がなんとかしなきゃとか」
「才加はそうやって自分、自分。野球ってのは、チームスポーツなんだよ?」
「そうだけどさ」
その時、もう一人の外野手、ライトの宮澤が声を掛けてきた。
「何やってんのー、守備つこー」
二人に守備につくことを促し、ライトへと駆けてゆく。それにつられるようにして、二人も守備位置へと向かう。
「まあ、心は繋がってるんだからさ。才加、この回抑えるぞ〜」
大島はそう言い、左手にはめたグラブで秋元の右肩をポンッと叩いた。二人が守備につき、これから9回表、最後の守備が始まる。

板野の代打で入った菊地は、そのままセカンドのポジションに入った。
この回のチームBの打順は、6番の小森美果から始まり、ファーストで好守をみせた鈴木、セカンドを守る石田晴香へと続いてゆく。
仁藤は、疲れはありながらも根性で投げていき、まずは小森をサードゴロに打ち取った。
と、ここでなんとまた雨が降り出した。この感じからして、おそらくまた中断する可能性がでてきた。
降りしきる雨のなか、下位打線を相手に闘志溢れるピッチングを見せた仁藤は、残る二人も簡単に片付けて三者凡退に打ち取った。

「これはまた中断かねえ。もう、後がないってのに」
ベンチに戻った梅田が空模様を見て言うと
「安西先生ー!野球がしたいでーす!」
と、田名部がどこかで聞き覚えのあるセリフで願った。しかし残念ながら、試合は二度目の中断に入った。
「今日はよう雨降りまんな〜」
横山も今日の天気をあまり良く思っていないようだ。
「ハァ……また雨〜?もうマジ最悪じゃん」
「ねえともちん、ちょっとベンチ裏でも行かない?」
「うん、そうする?」
峯岸は板野を連れてベンチ裏に移動した。
移動したものの、特にすることがない等と話していると、そこに秋元と大島の姿を見つけた。
「……特に用も無いし、やっぱベンチ戻ろっか」
峯岸たちは邪魔をしないよう、そそくさとベンチ裏を後にした。
424雨のち晴れ ◆9H5pGFr3TA :2011/09/09(金) 00:28:25.05 ID:q5XbeviO0
「もう後がない。ただ負けるのは嫌だ。私はどうすればいいの?」
秋元が大島に悩みを話す光景は、今日だけで何度目だろうか。
「どうすればって、逆転するだけだよ。勝つために。てか今日おかしくない?」
ただ、今日一番の悩み方をする秋元に、大島もいつになく真面目な面持ちで言葉を返す。
「今日はチャンスで打てないし、点はあげちゃうし、もうダメだ」
秋元はこれまでいいところが無く、精神的に参っているようだった。
「もう負けちゃうのかな……」
そう秋元の口からこぼれたとき、大島が今日初めて声を張り上げた。
「なんでそういう事言うんだよ!悔しくないのかよ!!」
「えっ、優子?」
驚いて大島を見ると、目を潤ませていた。
「いくらミスがあったからって、終わってもない勝負投げんのか!?私だって、負けたくないよ」
「……」
秋元は返す言葉が見つからなかった。
「試合には負けたくない。でも、自分にはもっと負けたくない!」
そう言われて、秋元は試合の勝ち負けを考え過ぎて一人で悩みを抱え込み、自分を追い込んでしまっていたと悟った。
「私に仲間がいるように、才加にも仲間がいるんだよ。自分にも試合にも負けない。仲間がいるから信じて戦えるんだよ」
「優子、私は一人で悩み過ぎていたかもしれない」
「だから一人で悩むなって言ったじゃん。バカ」
「うん、ありがとう」
秋元の心の中で、何かが吹っ切れた感じがした。

ベンチへ戻る二人、すると雨が上がり、少し晴れ間も見えてきていた。どうやら試合再開のようだ。
「円陣組むか?」
監督に促されて、ベンチ前で円陣を組む。
「チームKいくぞー!」
秋元の掛け声に続き、オーッ!という地鳴りのような声が響く。
もう失うものは何もない。秋元の表情はガラリと変わっていた。
「諦めたら、そこで試合終了ですよ」
田名部先生――田名部は秋元にそう言い残し、打席へと向かっていった。
425名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/09(金) 00:31:34.47 ID:nb+++nsC0
>>411
意見有難うございます!
自分では詰め込み過ぎたかな?と思ったんですがw
まだまだボリュームあってもくどくなったりわかりにくくなったりしませんかね?皆さん意見ありばお願いします。


>>414
おれもちょい前に気づきましたw
途中で治すのもなんか変かな?と思ったんですが名前ミスは失礼ですよねw
次から直します。
指摘有難うございます!


試合かくのは本当難しいですねー
風呂はいったら11話続き書きます!

他作品書く方もきてここもかなり盛り上がってきましたねーw
426るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/09(金) 00:32:29.62 ID:nb+++nsC0
すいません>>425自分ですw
427雨のち晴れ ◆9H5pGFr3TA :2011/09/09(金) 00:37:23.49 ID:q5XbeviO0
9回裏、0対1でチームKの1点ビハインド。打席にはトップバッターの田名部が入る。
しかし、大事な先頭打者は初球を引っ掛け、あえなくアウトとなる。
続く梅田も粘ることができず、あっけなくサードゴロに倒れた。
打ち急いでしまっているのか、あっという間にあと一人とされてしまった。もう、後はない。

「諦めないよ。野球は9回2アウトからだ」
大島はみんなにそう言って、ゆっくりと打席に入る。
緊迫の場面、もう打ち損じは許されない。
初球は外のカーブを見送ってストライク。2球目、低めの直球を引っ張ると、打球は三遊間へ転がった。
ショート北原がなんとか追いつく。逆シングルで捕球し、力いっぱい一塁へ送球した。
大島も一塁へ全速力で滑り込む。塁審を見上げると、審判の腕は横に真っすぐ伸びていた。
判定はセーフ。なんとか内野安打にしたのである。

そして打席に入るのは、4番秋元。
「諦めないプレー、しっかり見せてもらったよ」
一塁に目をやると、大島は無言で右腕をこちらに向け、拳を握った。
初球はワンバウンドのボール。2球目は内寄りの球を打ってバックネット方向へのファールとなった。
3球目はカーブが外に大きく外れてボール。これで2ボール1ストライクのバッティングカウント。
そして4球目、来た球は前の打席で打ち損じた球と同じ、高めに浮いた球だった。
「しっかりと振り抜くのみ!」
フルスイングすると、球を真芯で捉えた。打った瞬間、誰もが入ったと確信した。
打球は、きれいなアーチを描き、レフトを守る渡辺の遥か頭上を越えるサヨナラ2ランとなった。
「最後にこっちにホームランなんか打つんじゃねえよ」
策士渡辺は幾度もチームKを苦しめたが、これは自らの策ではどうしようもない。最後は負け惜しみの一言を言い放った。

ゆっくりとダイヤモンドを周る秋元。いくつかミスもあったが、それを吹き飛ばす一発に喜びを噛みしめる。
2塁を周るところで渡辺と目があった気がしたが、渡辺はすぐに顔を背けた。
3塁を周ると、ホームを取り囲んでいる仲間たちが、早く来いと言わんばかりに手招きをしていた。
秋元は嬉しくなり、小走りでホームへと向かいベースを踏んだ。
その瞬間、そこはお祭り騒ぎになった。大歓声のなかでもみくちゃにされバシバシと叩かれた。
ゲームセット。2対1でチームKは逆転で勝利を収めた。

「才加、おいしいとこもってきやがったなこの〜!」
「優子が塁に出て、私が打つしかなかったんだから、仕方ないだろ」
言い合っている二人は、これまでとは違いとても楽しそうだった。
「よーし、今日は騒ぐぞー!」
大島はそう言ってみんなを引き連れて走っていく。
長い戦いにピリオドを打ったんだと、秋元は心が解放された気がした。

深呼吸をしながら、秋元は空を見上げた。
すると、そこには彼女たちを祝福するかのように、虹色に輝くもう一本の「アーチ」が架かっていた。

428雨のち晴れ ◆9H5pGFr3TA :2011/09/09(金) 00:42:52.83 ID:q5XbeviO0
若干邪魔した感じになったけど、これで終わりです
イマイチかもしれないけど読んで下さった方はどうもです
429名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/09(金) 00:59:15.42 ID:dh9NJQosi
>>428
乙です!たなぶがレギュラー、そしてキャラ全開なところが嬉しかったです!
430雨のち晴れ ◆9H5pGFr3TA :2011/09/09(金) 01:15:04.56 ID:q5XbeviO0
>>429
感想ありがとうございます。推しでしたか?ww
野球ものって、野球部分に詳しい描写を使ったりするのも大事ですが
選手の個性、特徴ってところもすごく重要なので、そこも出来るだけ描いてみました

るーきーさんの作品は、これだけ長く書いてるのにちょっとしたミスがいくつかあるぐらいで
いい感じにきてますねー
431名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/09(金) 02:52:43.30 ID:glBOcrh50
るーきーあげ
432るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/09(金) 03:04:42.79 ID:nb+++nsC0
9番渡辺に代わって代打前田。
ゆっくりと左バッターボックスに入る前田。

「久しぶりだね、あっちゃん。昨日ぶりかな?」
笑いながら前田を見る。
昨日、前田は古巣二校メンバーの挨拶のために一人残った。そして前田は先に練習試合のことを聞いていた。
その時、前田は大島と約束していた。
相手がお互いの時は最初の1打席は本気を出そう、と。

大島は横山から新球を受けとった。そして大きく肩を回す。
(あっちゃんとこうやって対戦するのは初めてだ。同じピッチャー同士で機会はなかったし、エース対決も出来なかったし。)
勝負好きの大島は心の底から嬉しかった。そしてあの前田から本気でやろう、と言ってきてくれたことが嬉しかった。

足を大きく上げて、豪快に振りかぶり真上から振り下ろす豪快なフォーム。
その右腕からついに球が放たれる。
グオオッとでもなっているかのような剛球。
両校ナインが凝視する対決。誰も反応出来なかった。…前田以外は。
キンッ。という音がなり、打球は三塁方向へのファールだった。

「何あの球…。あんなの見たことない。」
峯岸は度肝を抜かれていた。
「でも…当ててる。自分のスイングで。あっちゃんも十分すごいよ。」
篠田も正直このレベルの高い勝負に驚いていた。そしてさらに他のナインに言った。
「こんな本気の球私たちには来ないよ。今日…はね。」
今日は来ないけど、いつかやってくるであろう本戦では来る。だから今しっかりこの対決を目に焼き付けとけ。
そういう意味であることをナインは全員すぐに理解した。

二球目もストレート。
ズバンッ!という今まで聞いたことのない音がキャッチャーミットから鳴る。
これで2ストライク。
(やっぱり優子は凄い。)
前田が一度バッターボックスを外す。
(優子のことだ…三球勝負で来る。)

大島優子の得意球。
コントロール無視。ど真ん中目がけて、足の筋肉、腰の回転、背筋、肩、肘、手首全てをかけて投げ込む。単純だがここ一番で最も効果を発揮する球であった。

ガキン!

前田は真芯で投球を捉えた。タイミングもばっちり。
センター方向大きな打球だった。

(重い…!)
痺れる腕を我慢しながら前田は一塁方向に走る。
センターの宮沢も走る。フェンスの手前まで半見で背走する。あと1メートルか。
宮沢はこっちを向いた。

結果はセンターフライ。大きなセンターフライであった。

大島は渾身のガッツポーズ。たった一打席の勝負。それでも大島はガッツポーズをした。
前田は一塁を過ぎた当たりから大島のガッツポーズを横目に三塁ベンチへと下がった。悔しさを押し殺す。こんな悔しい負けは初めてであった。
433るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/09(金) 03:04:54.87 ID:nb+++nsC0

そして1番柏木に打席は回る。
できるだけこの球を見てやる。柏木はそういう気持ちだった。野球を始めてまだ1年と少し。それでもガムシャラに練習して今では一番を任されるまでになった。宮沢へのアピールで始めた野球も本当の意味で好きになっていた。
この打席柏木は三球三振であった。
まだまだうまくなりたい。そう思った。


次の打者板野が右打席に入る。
ズバンッ!
やはり先ほどの前田の打席の投球に比べると少し質は落ちているのが分かった。それでも板野は人生で一番の球を見た。
(舐められてる。でも今の私にはこの球も打てない。)
板野はスイッチヒッターである。しかし相手投手の利き腕で変わるスイッチヒッターではなかった。
1アウトや2アウトランナーでランナーがいない場面。そう言う時には右打席で長打を狙う。
ノーアウトの時や、一番の柏木などが塁にいる時。チャンスメークや小技が上手くできる左打席に入る。

板野は審判にタイムをかけ、左打席にうつった。
板野なりの意地であった。
二球目はバットにかすった。
三球目はバットに当たった。振り遅れのサードへのファール。
四球目は低めに外れボール。
そして五球目。
ギンっと鈍い打球ではあったがフェア。サードへのゴロ。仲川は前進して山なりのボールを投げる。
足の速いいたのであったが間一髪アウト。
「ちっくしょー。」
板野が珍しく悔しさを表にあらわした。

三者凡退。7回表は大島優子の圧巻の投球であった。
434るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/09(金) 03:12:50.45 ID:nb+++nsC0
11話終わりです
試合長くてすいません
みなさん保守やコメントありがとうございます!
励みになります!

>>430
長文乙です
全部読みました!
7回からのたった3回の攻防をすごく深く表現できてて面白かったです!

おやすみなさいー
435名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/09(金) 03:17:09.76 ID:glBOcrh50
おやすみるーきー
また明日も待ってる
436名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/09(金) 03:40:47.49 ID:0Ko9x+7S0
2人とも面白かった
明日も期待してます
437名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/09(金) 05:52:42.43 ID:2MqonATy0
ウザすぎる性格の秋元がウザすぎるままの性格で登場してしかも主役とか
今文章うまいんだから今度は主役の大事さも考えてほしい
438名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/09(金) 08:00:57.67 ID:+rq798aqO
雨のち晴れ乙
王子登場を期待してしまった自分がいた


439名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/09(金) 12:15:47.03 ID:R+TZopde0
俺も枕キャラを活かして欲しかったと思った
440 ◆9H5pGFr3TA :2011/09/09(金) 18:42:33.75 ID:q5XbeviO0
>>434
わざわざ読んでもらってありがとうございます
感想文とかは書くの好きだったんですけど
こういうの書くのは始めてだったのでうまくいかなかったかもしれませんww
人間模様を表現しながら、野球部分になかなかの力を入れたので
そこを見て頂けてよかったです

>>437
文章うまいってのが本音なら嬉しいです。ありがとうございます
なるほど。多分推しじゃなかったのも影響したのかな・・・
人物の性格とかキャラは、ちょっと考えればうまく作っていけるかもしれないので参考にします

>>438
>>439
そこいってよかったか〜wwちょっと入れるタイミング見失って
最後の、いいとこもっていって〜のあたりで
「試合救っちゃうなんて、才加王子様みたいだったよ!」
「いや男じゃねえし!私には素敵な王子様いるわ」
「え?『おじさま?』」
「違ーーう!!」
みたいな感じで入れたらまた違ったのかな
441名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/09(金) 19:17:16.44 ID:zpQW+hcy0
>>557
NFL開幕したしAKB48アメフト小説でも・・・
需要も技量もねえや
442名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/09(金) 20:07:13.55 ID:+rq798aqO
サッカーやアメフトみたいなそれぞれが動き回るスポーツは難しいな
443名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/09(金) 22:27:50.35 ID:tYH5/YyFO
個人的にはバスケとかも読んでみたい
444名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/09(金) 23:30:50.46 ID:2YJkQO3/0
主役を誰にするか難しいね
アンチの少ないメンバーにしとくのが無難ぽいw
445名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/09(金) 23:34:17.83 ID:vYGcMaTNO
るーきーあげ
446名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/10(土) 06:22:59.37 ID:KWFDp7Eu0
るーきーまーだー?
447名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/10(土) 10:18:16.67 ID:mxWvH5sBO
捕手
448るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/10(土) 10:59:47.11 ID:X1hy0oNP0
寝落ち乙…すいません
11時間寝てたw
449るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/10(土) 12:54:25.41 ID:X1hy0oNP0
第12話 前田のストレート
7回裏。次は前田対二校打線。
守備につく前前田が全員を呼んだ。
「優子は…余裕があったみたいだけど私は全員に本気で行くよ。それでも…打たれると思う。守備よろしく。」
前田はニコッと笑ってこの回平嶋に代わってキャッチャーマスクをかぶるたかみなとマウンドに向かって歩き始めた。

前田はこれまでの練習試合では三振を撮ろうと思えば取れる相手にもチームの成長のため、打たせて取るピッチングを続けてきた。
しかし、今日は本気ではないと、いや本気でも抑えれるかどうかわからない相手なのだ。

「ついに本気だね。私も正直びびってるよ(笑)」
「大丈夫。リードはたかみなに任せるよ。」
たかみなは少し前田と会話して守備位置にいった。

一番高城が左バッターボックスに入る。
前田の試合での本気を見るのはAKB校メンバー全員は始めてであった。

たかみながど真ん中にミットを構える。
前田は少しグローブで顔を隠して笑った。

振りかぶって前田が投げる。
ビシュッ!!
ど真ん中に決まる。
高城は手が出なかった。
(は…はやい…)

AKB校も前田の球の速さに驚く。大島のボールも確かにすごかった。しかさ前田の球もひけをとらず、すごかった。
二人の球はどちらも速かったが球の質は正反対であった。
大島の球は重い。
前田の球はキレる。
剛と柔。

二球目は外角にストレートが決まる。


「次はストライクゾーンのストレートだよ!」
大島が高城に叫んだ。
当然前田にもたかみなにも聞こえている。

そして三球目。その通りだった。

フンッと高城はバットを振ったがそれはもうたかみなのミットに収まった後であった。

「あれはエグいねー。目の良いあきちゃであぁなるか。成る程。手強いね。」
と宮沢がひとり言。
450るーきー ◆lHG3Yzo0a6 :2011/09/10(土) 12:54:41.14 ID:X1hy0oNP0

次打者は秋元。
バットをグルグル回しながら打席に右打席に入った。
(私が格上相手なんていつぶりだろう。ごまきさんと優子と愛知のあいつらぐらいか。前田の本気とは対戦したことないし。)

1球目はストレート。
これを秋元は見逃し、ストライク。
2球目もストレートでストライク。これも見逃す。
次も来る。秋元は構えた。狙うはストレート一本。分かってたら打てる。

前田が投げた球はやはりストレートだった。
インコース、ストレート。秋元の中ではタイミングばっちしだったがこれも振り遅
れ。空振り三振。

右打者へのインコースストレート。前田の得意玉の一つである。クロスファイア。

秋元は悔しがりながら宮澤に言った。
「すごいキレとノビ。回転量が半端じゃない。手元でまた速くなる。分かってはいたけど。」
三番はその宮澤であった。
前田も次々と現れる好打者に対して、二校の強さの本質を感じていた。

そして宮沢へ対しても三球ストレートで三振を奪った。宮澤は三回バットを振った。
それでも当たらなかった。

「あの3人がバットにカスリもしないで9球アウトか。あっちゃんも半端じゃないねー(笑)」
大島は本当のライバルの実力を目のあたりにして嬉しそうだった。

一方、盛り上がるAKB校ベンチ。
「すごいすごいすごい!あの打線からみんな三振なんて!」
峯岸が前田の肩を叩きながら叫ぶ。
「初対戦は投手有利だよ。それに…これで終わる相手じゃない。次の回にはきっと何かしらしてくるし。次当たる時はもっと…。」
前田は返す。
「その時は私たちももっと進化してるよ!」
たかみながにやっと笑い前田に言った。

「おいおい、そんなことより今からのことだろ。私、この回逆転しようと思うんだけど。」
篠田が不敵に笑った。どうやら考えがあるらしい。
相手投手は前の回どうしようもなかった大島である。
451名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/10(土) 13:44:28.23 ID:zuHu6FII0
篠田の作戦wktk
452名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/10(土) 13:52:47.63 ID:ZPxVecNE0
支援あげ
453名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/10(土) 15:43:04.04 ID:BLLcK/n20
ここと都内のバースレが俺の生き甲斐
454名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/10(土) 15:50:58.55 ID:rjDSscWe0
>>453
お前もかw
455名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/10(土) 22:20:42.43 ID:GXjqnbji0
あげ
456名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/10(土) 22:30:18.96 ID:i8/Xi4C+O
>>453>>454
なんだお前らもか
457名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/11(日) 05:38:42.07 ID:nc7SqBUk0
あげ
458名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/11(日) 05:56:08.48 ID:39F3Inyj0
459名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/11(日) 15:00:08.68 ID:yLqW/Ua80
あげだまぼんばー
460名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/11(日) 19:35:23.56 ID:VDui2yRqO
期待あげ
461名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/11(日) 23:07:00.97 ID:FE1BfsiNO
あげぽよ〜
462名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/12(月) 06:29:58.18 ID:TWYh29O3O
あげ
463名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/12(月) 14:24:38.88 ID:rxNeiA9u0
あげ
464名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/12(月) 22:25:25.24 ID:RRcHej5y0
あげ
465名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/12(月) 23:52:45.87 ID:6v+3xn1z0
保守
466名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/13(火) 00:20:00.74 ID:7mh5S7/V0
捕手
467名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/13(火) 01:39:45.23 ID:7y8geQFL0
あげ
468名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/13(火) 05:23:21.02 ID:9YYfY6VBO
捕手
469名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/13(火) 10:52:08.84 ID:aZWxeXGyO
ほしゅ〜
470名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/13(火) 13:20:06.03 ID:PTP2YxyVi
誰もかきこまなくなったな
471名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/13(火) 17:09:10.69 ID:bgjUo93k0
キャッチャー
472名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/13(火) 17:18:07.51 ID:7YF8Sz6I0
∧_∧  / ̄ ̄ ̄ ̄
  ∧( ´∀`)< あげ
 ( ⊂    ⊃ \____
 ( つ ノ ノ
 |(__)_)
 (__)_)
473名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/13(火) 20:12:11.38 ID:ycE5Hrcr0
あげ
474名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/13(火) 20:12:25.08 ID:qnccW7krO
あげげ
475名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/13(火) 20:16:37.20 ID:PmnE/qIm0
むか〜しむかし

ある所にお爺さんとお婆さんが・・・

476名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/13(火) 23:27:23.28 ID:aZWxeXGyO
女子硬式野球って、使用道具とか塁間距離とかも全部男のと一緒なんかな〜?
477名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/13(火) 23:28:28.33 ID:bO4lydGB0
そもそも甲子園とかあるの?
478名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/13(火) 23:30:16.65 ID:mdA2HZhF0
たしか8校くらいで全国大会やってたような
479名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/14(水) 00:42:04.87 ID:XMaN0ozW0
るーきーはどこいったんだ・・・
480名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/14(水) 08:24:09.64 ID:O8L4m/Yc0
そろそろ冨樫って呼ぶぞ
481名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/14(水) 09:04:43.70 ID:Gt1DQu9S0
今週冨樫頑張ってたじゃん
482名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/14(水) 14:22:54.46 ID:I/PzmJj10
あけ
483名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/14(水) 18:43:58.38 ID:u11syHtdO
体調不良か、仕事が忙しいのかな
484名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/14(水) 20:08:08.05 ID:awaq6N1e0
るーきー以外の書き手さんもどうしたんだ
485名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/14(水) 21:22:29.94 ID:rDCl4zAk0
あげ
486名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/15(木) 01:08:39.83 ID:JlLhqn0LO
age
487名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/15(木) 08:41:34.14 ID:cHC0EWkE0
あげ
488名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/15(木) 13:04:06.23 ID:JlLhqn0LO
あげときましょう
489名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/15(木) 17:04:53.15 ID:6UTS9c6y0
もう打ち切りっぽいな
保守するのは最後にしとく
490名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/15(木) 17:07:38.84 ID:TmEH6mSs0
結局こーなるんだよな。。
残念だ
491名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/15(木) 18:58:29.97 ID:trVCaEAJO
その日はとても暑かった

全国高等学校野球選抜大会予選
甲子園の切符を懸けた決勝戦
乱打戦となったその試合は6−7のビハイドで9回裏を迎えていた
ツーアウト満塁、打席には4番

高鳴る鼓動
湧きおこる歓声
ボルテージは最高潮に達していた

粘りに粘ったフルカウント第八球目
ストライクからボールになるフォークを空振りし三振

崩れ落ちる者と両手を天に掲げる者
両者の姿は実に対称的だった


わたしはスタンドで泣いていた





半年後

主力だった3年生が抜け始めて挑んだ公式戦秋期大会
三回戦敗退はあまりにも早すぎた


季節は巡って冬
野球ではオフシーズンになる
体作りなど基礎を固める時期である
そしてこの日も秋葉原高校の選手たちは基礎トレーニングに励んでいた

「あっちゃ〜ん、終わった?」

高橋みなみが声をかけた 呼ばれた女の子が振り向く
「うん終わったよ、一緒に帰ろっか」

前田敦子
高校三年生
ポジションセンター

この物語の主人公である
492名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/15(木) 19:13:27.85 ID:7enD+S940
新作きたかな、期待あげ
493名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/15(木) 21:39:49.54 ID:1JM5fyrH0
>>491
新作wktk
494名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/15(木) 22:07:20.74 ID:JlLhqn0LO
>>491
新作嬉しいですね。
あっちゃんがエースでなくセンターですか。
新しいパターンで期待ですね。
495名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/15(木) 23:04:08.58 ID:trVCaEAJO
「プレイボール!」

審判の低い声が乾いた空気に響く
息が白くなるほどの寒さの中、選手たちは駆け足でグラウンドに散っていく
この日は難波高校との試合
県外で大会では当たらないもののよく試合を組むことが多かった



「えぇ?試合ですかぁ?」

キャプテンの高橋は声を上ずらせ聞き返した

「ああ、3日後試合だ」

返答したこの男の名は戸賀崎、野球部の顧問
この夏まで指揮をとっていた監督がいなくなったため事実上顧問兼監督である
音楽の先生のため野球はからっきしである

「3日後ってのはいくらなんでもちょっと…」

「嫌なのか?なら断っておくが」

「嫌ってわけじゃあ…」

「なら決定だ」

半ば強引に決まった練習試合
気持ちが乗らないまま選手たちは調整を行った
そして迎えたのがこの試合だった



「なんかみんな気合い入ってないなぁ…」

センターの守備位置に立った前田は呟いた
どこか後ろ姿に覇気がない
これから試合をするとは思えない雰囲気


キーン!!!


初球、快音が響き渡った
496 ◆Wrj/778Rh2 :2011/09/15(木) 23:17:10.81 ID:trVCaEAJO
また明日更新します
497名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/15(木) 23:43:16.84 ID:JlLhqn0LO
>>496
乙です。
楽しみにしてます。
498名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/15(木) 23:44:03.66 ID:xgVDqipN0
>>491
つっこみどころが・・・
499名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/16(金) 06:33:19.66 ID:S55IMjI3O
>>496のトリに見覚えがある気がする
500 ◆Wrj/778Rh2 :2011/09/16(金) 16:24:49.63 ID:m/e9mVc4O
前田は頭上高く見上げた
高く高く上がった打球は追う必要もなくバックスクリーンに飛び込んだ

「先頭打者ホームラン…」

その後も連打を浴び三点を追加された
長い守備を終え秋葉原高校の選手たちがベンチに帰る

「もうムリでしょ」

「やっぱ今年はだめだわ」

選手たちの愚痴が飛ぶ

「さ!反撃反撃!」

高橋が切り替えようとするも空気は白けていた
その様子を戸賀崎は黙って見ている
そんな状況に前田も何も言えずにいた



「一同、礼!」

「ありがとうございました!」

試合は終わり0−11の五回コールド負け
見るにも絶えない惨敗
お互いの選手たちが言葉をかわしあう

「がんばって」

前田にその一言だけ言ったのは同じポジションで先頭打者ホームランを打った山本だった
非常にあっさりとしていた
まるで敵とは思っていないかのような目だった


前田は言葉にできない悔しさが溢れていた
501名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/16(金) 18:14:39.26 ID:m/e9mVc4O
大敗を喫した数日後、前田は戸賀崎に呼び出された

「失礼します…」

相談室の扉をノックし中に入る
机を挟んだ向こう側の椅子に戸賀崎は座っていた

「そこに座って」

向かい側に座るよう促した

「なんですか?用事って?」

着席した前田は尋ねた
何かただならぬ空気であることを感じていた

「率直にいう、野球部のことなんだが」

戸賀崎からの話しはこれからの野球部についてだった
3年が抜け大幅に戦力が低下し部員がだれはじめていることを気にしていた

「一応これを渡しておく」

差し出されたそれは退部届け

「えっ!?」

「勘違いはするな、やめろといっているわけではない」

やる気のない者は辞めさせる
戸賀崎なりに考えた対応策だった

「考えて…おきます…」

続けます、と即答できなかった
心にひっかかるものがあったからだ


前田は退部届けを手にし相談室を後にした
502名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/16(金) 23:28:58.44 ID:m/e9mVc4O
翌日、退部届けの話が部員の間で持ちきりだった

「あっちゃん、退部届け真に受けてないよね?」

高橋が不安そうに聞く
彼女は勿論その場で突き返していた

「う、うん…でもどうしよっかなって…」

「なにいってんのよ!」

「だってあの事もあるし…この際…」

「ダメ!」

高橋は前田のカバンをあさり退部届けを取り出した

「ちょ、ちょっと」

前田の静止も間に合わず高橋は破り捨てた

「ほら、これでいいじゃん」

高橋は笑顔を見せる
そんな顔をしてくれる仲間がいることに前田は少しホッとした
そしてチャイムの音が鳴り二人は席に着いた
503名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/16(金) 23:41:37.10 ID:m/e9mVc4O
前田はこの学校の理事長の孫である
そのため1年の頃からベンチメンバーに入っていた
彼女自身小学校の時から野球をしており実力はあった
しかしやはり1年でベンチ入りというのに不快を持つ者もいた

当時、1年の中で優秀な選手が2人いた
一人は前田敦子
もう一人が大島麻衣
2人は次の代の主軸となってもおかしくないとまでいわれていた
ところがそんなある日

「もう前田とはやってられないです!」

実力は両者同じようなもの
しかし成績では大島のほうが僅かに良かった
それなのにいつも使われるのは前田ばかり

「まいまい、わたしのせいで…ほんとごめん」

「ごめん?権力振りかざしておいてよくそんなこといえるわね!」

それから1週間後、退部届けと共に大島はこの学校を去った
504名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/16(金) 23:55:08.36 ID:m/e9mVc4O
大島の波紋は瞬く間に広がっていった
他の同級生からも不満の声が上がり始め先輩たちからもその声は上がっていた
悪いチーム状況に見かねた監督の秋元康は重大な決断をした

「どういうことですかな?うちの孫を外すとは」

秋元は前田をベンチから外すことにより選手の不満を押さえ込んだ
しかしその見返りは秋元自身にくるものだった

その日から約二年間前田を決してベンチには入れなかった
県予選準優勝という実績を残したものの、そのこともあってか秋元も学校を去った

「疫病神前田」

いつしか陰でそう言われていた
二つの大事な戦力を無くさせた張本人
そう言われても仕方はなかった
そしてそれは彼女の心に大きな闇を作ってしまっていた
505 ◆Wrj/778Rh2 :2011/09/17(土) 00:14:46.24 ID:3QDJx7mZO
前田、前田

またうなされる
大島の声が秋元監督の声が聞こえる

「こら前田、起きろ」

戸賀崎は丸めた教科書で前田の頭を叩いた

「音楽の授業でよく寝れるなおまえは」

学校で気を使わず真っ直ぐに叱ってくれる先生はこの人くらいだ
他のは皆色眼鏡である
そんな誰にでも同じに接するが戸賀崎だからこそ前田は続けてこれたのかもしれない

そしてもう一人

「よっしゃ、チャイム鳴った!あっちゃんキャッチボールしに行こうぜ!」

高橋みなみである
小学生から一緒だったため親しい
何より彼女も皆と同じに扱ってくれる

「ん、どうした?あっちゃん早く!」

「あ、すぐ行く」

そうだ
なにを迷っていたんだ
分かってくれる先生と親友がいる
それだけでなんて幸せなことなんだ
野球をするのに理由なんかいらない
白球を追いかけるのはグローブと体とバカ真っ直ぐな心があればできるではないか
ようやく忘れていた何かを少しだけ取り戻せた気がした

2人の走っていく後ろ姿を見て戸賀崎は呟いた

「少しは背負ってるものが軽くなったか、前田」

顔に似合わぬ笑みを浮かべながらリコーダーで素振りをしていた
506名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/17(土) 00:51:34.48 ID:3QDJx7mZO
今日はここまでです
507さかあがり:2011/09/17(土) 03:22:34.15 ID:pI7iDXqKO
旧チームK()内は背番号
1 4 小野(2)
2 7 松原(73)
3 9 宮澤(9)
4 3 秋元(55)
5 2 野呂(27)
6 DH 河西(3)
7 8 梅田(23)
8 6 増田(6)
9 5 奥(25)
先発
大堀(18)、大島(11)
中継
近野(19)、小林(1)
抑え
倉持(21)
508さかあがり:2011/09/17(土) 03:23:05.43 ID:pI7iDXqKO
投手
小林香菜(1)
左の中継ぎエース。防御率は4.26と悪いながらも、小林が投げるとなぜか援護が増える。一塁手の秋元とは従兄弟。
大島 優子(11)
このチームのエースで、身体能力も高く、二塁手も務めることもある。本業では5年連続最多勝、最多奪三振と、その速球に衰えはない。

大堀 恵(18)
言わずと知れたベテランエース。チーム最年長でありながら先発投手陣の柱。昨年は10勝7敗、と二桁勝利をクリア。ベテランらしいコースを意識した投球で、四球の数は少ないが、なぜか死球は多い。フィールディングには定評がある。
近野 莉菜(19)
今季ドラフト3位でホンダ技研から入団した技巧派左腕。アマ時代には世界一も経験。層の薄い中継で頭角を見せるか。
倉持 明日香(21)
父は元ロッテの倉持明であり、球界のサラブレッド。惚れ惚れするほどのキレのいいストレートと落差の大きいカーブで、6年連続30セーブを記録している抑えの切り札。しかし性癖がひどいらしい。
509さかあがり:2011/09/17(土) 03:24:59.66 ID:pI7iDXqKO
【捕手】
野呂 佳代<捕手/一塁手>(27)
強肩のベテラン捕手。近年はパワー不足も否めないが、天性の勝負強さは健在。エースの大堀とは4年連続でバッテリー賞を獲得するなど、守備にも定評がある。
【内野手】
小野 恵令奈(2)<二塁手/遊撃手>
俊足巧打の看板選手。加えて11年連続でGG賞、ベストナインを獲得しているほどの守備職人で、内野陣のリーダー役。しかし最近は敵チームの監督、鈴木氏と接触していることが発覚し、FA流出の日も近いと噂されている。
河西 智美(3)<一塁手/三塁手>
パワーに定評のある一塁手。意外と足も早く、内野安打や三塁打なども多い。守備はお粗末なものであり、基本的にはDHで出場している。好きなタイプは矢田亜希子。
増田 有華(6)<遊撃手>
非凡な打撃センスもさることながら、彼の守備はメジャーのスカウトが見に来るほど華麗なものである。二塁手の小野との連携も抜群で、FA流出の噂にショックで寝れない日々が続いている。
奥 真奈美(25)<三塁手/一塁手>
守備はうまい。
秋元 才加(55)<一塁手>
チームのキャプテンであり主砲。昨シーズンは47本もの本塁打を放ち、3年連続の本塁打王に。しかし、アリゾナでの自主トレで広井氏から禁止薬物を譲渡されたことを告発され、30試合の出場停止処分を受けている。
【外野手】
宮澤 佐江(9)<外野手/遊撃手>
チームの元気印。俊足強肩の巧打者で秀逸なバットコントロールは元広島の緒方を彷彿とさせる。選手会長の秋元と仲が良く、アベックHRを打つと負けないというジンクスの持ち主である。
梅田彩佳(23)<外野手>
俊足がウリの外野手。入団後すぐに半月板損傷という不運の持ち主だが、その後順調に回復し、今や立派なクラッチヒッターである。同時に一打サヨナラの場面に強く、彼のガッツポーズは観客を魅力する。
松原夏海(73)<外野手兼守備・走塁コーチ>
一度は引退も決意し、長年愛用してきた背番号25番を奥に明け渡すが、大島、梅田、野呂の懇願で選手兼コーチに。73になって3年目の今年は、「名前と一緒で良くない?」と余裕も覗かせる。


選手名鑑作ってバテた。
ストーリーはまた今度書きます。
510名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/17(土) 22:26:44.07 ID:3QDJx7mZO
翌日、学校では退部届けの話題で持ちきりだった
さすがにやりすぎだろうという意見が大半だったが中には称賛の声も上がった
そんな騒動の中、その日の放課後前田たちは部室に集められた

「すいません、遅れましたっ」

前田と高橋は急ぎ足で部室の扉を開けた

「あれ?」

そこには戸賀崎を含め数人しか集まっていなかった

「みんな遅いなぁ、集合時間は厳守だろ〜」

高橋が自分の遅刻は忘れたように時計を見た

「いや、これで全員だ」

「全員…って?」

「ここにいる部員以外はみんな退部した」

驚きの声が部室に響く
総勢50人以上近くいた部員がここには十数人しかいない
半分、いやそれ以上の者がいなくなってしまったのだ

「この状況を見て辞めたいやつは辞めてもかまわない」

戸賀崎な神妙な面持ちで言った
しかし誰一人として動きをみせることはなかった

「そうか、安心した」

戸賀崎は途端に立ち上がる

「ここにいる16人で新生秋葉原高校野球部を結成する」

戸賀崎は急に大声を張り上げ高らかに宣言をした



秋葉原高校野球部
伝統ある強豪校
内部混乱を期に今、新たな一歩が踏み出された

「新生…か」

今までのしがらみを捨て去ることができる
前田は嬉しく思えた
511名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/17(土) 22:47:27.77 ID:3QDJx7mZO
そして翌日、新生秋葉原高校野球部は始動した
練習内容は変わらないものの人数が少なくなった分、効率は上がっていた

「ほら!もっと体で止めろ!」

ノックも打てない戸賀崎はノック係の高橋の横から声を出していた
なぜか急に気合いが入っていることは一目瞭然である

「あ、野球部やってんじゃん」

話題の的となっていたため野次馬も多かった
しかし彼女たちは気にすることはなかった
どんな事態でもがんばっている姿を見せれば伝わる
その一心でユニフォームを泥まみれにしていた

「ありがとうございました!」

練習を終えグラウンドに一礼をした後だった
戸賀崎がメンバーを呼び止める

「早速だがみんなに報告がある」

前田は息を呑んだ

「明後日、日曜に試合が決まった」

「えぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

またも急な試合日程に驚きの声が漏れる
相手は前回と同じ難波高校

「また難波とか〜」

高橋が呟いた

「でもなんかわくわくするね」

「うん」

2人の顔は笑っていた
戦力は前の比ではないほど下がっている
しかし気持ちがどこか違っていた

陽が沈んだ漆黒の空に一番星が輝く
彼女たちの希望と期待はその星のようだった
512名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/18(日) 16:29:41.71 ID:iTr5JQP7O
乙です!
513名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/18(日) 21:01:07.55 ID:q3h8DBs40
あげ
514 ◆Wrj/778Rh2 :2011/09/18(日) 23:09:37.27 ID:dIkCtJWMO
晴れ渡った青空、雲一つない
新たな一歩を踏み出すには最適な日だった
秋葉原高校野球部は再び難波高校に足を運んでいた

キンッ!

金属音が響き渡る
気持ちのよいいい音だった

「完全になめられてるな」

戸賀崎はオーダー表を見て呟いた
そこには主力3人の名前がなかった

「下手くそなチームとやらせて怪我させれないってか」

「上等じゃん」

高橋の気合いに他の者も気持ちが高ぶる
ただ前田だけは一人落ち着いていた
というよりもじっとある一点を見つめていた

「がんばって」

あの言葉をかけた選手を

「引きずりだしてやる」

熱い闘志がメラメラと燃え盛っていた



「それでは難波高校対秋葉原高校の試合をはじめます、礼!」

「お願いします!」

先攻は秋葉原高校
一番打者がバッターボックスに入る
そこにいたのは前田だった



「えぇ!?あっちゃんが一番!?」

高橋を含めナイン全員が驚く
普段から前田はクリーンナップを務めそれだけの実力もある

「今回はこれでいく」

戸賀崎はなぜか自信満々の表情だった



「プレイボール!」

審判の野太い低い声がグラウンドに響いた
515名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/18(日) 23:35:13.48 ID:q3h8DBs40
あげ
516名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/18(日) 23:38:12.93 ID:dIkCtJWMO
「前田」

バッターボックスに向かう途中、戸賀崎から呼び止められる

「今日の試合は正直苦戦する
だから打率の一番いいおまえにできるだけ多く打席が回るようこうした
だから思いきり振ってこい」



2、3度足場を慣らしバットを構える
大きく構えたその姿には似合わず全身の力は抜けている
自然体の理想的な構えだった

「ちっ、生意気にバット長く持ちやがって」

相手ピッチャーの城はグラブ越しに呟いた
自らのグラブにボールを叩き投球モーションに入る

「ここだ」

捕手の與儀は内角低めに構える
城も戸惑うことなく首を縦に振る
内角低め、それはコントール・球威・切れを見るには最もよいコース

初球、大きく振りかぶりオーバースローから渾身のストレートが放たれた


キンッ!


快音と共にボールはセンターの頭上高く飛ぶ
センターの門脇は全力で下がるもすぐに追うのをやめた

ドン!

バックスクリーンに当たる音と共に前田は右手を小さく握り締めた

1−0

試合は初回でいきなり動きだした
奇しくも前回と同じバックスクリーンに飛び込むホームランで
517名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/19(月) 16:18:51.76 ID:juBaH5RN0
支援
518名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/19(月) 16:30:05.27 ID:9oryzrIE0
あげ
519名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/19(月) 20:27:36.49 ID:9oryzrIE0
あげ
520 ◆Wrj/778Rh2 :2011/09/19(月) 21:38:07.30 ID:zHJirewLO
「あっちゃん!」

ベンチに戻った前田はナインの手荒い祝福を受ける
秋葉原高校のベンチは活気で溢れかえっていた
そこへ鋭い視線を送る選手がいた

「すごいスイングやな」

難波高校の山田がグラブを磨きながら言った

「うん」

ただその一言だけ返したのは山本
しかしその眼差しは前田を捉え敵意を剥き出しにしていた

「あのさぁ〜もしかして〜うちらの出番くるんちゃうん〜」

渡辺はまるで負けているとは思えないほど楽天的な態度
試合に出たいとまるわかりのアピールをする

「あかんあかん、今日は出さへんでそれに下の連中にも経験積ませなあかんしな」

監督の金子は強面な顔で渡辺を一蹴した

「けちぃ〜」

駄々をこねるように足をばたつかせる
そうしている間にも試合は再開される

「ふぅっー、なんとか勢いに乗らなくちゃ」

二番の高橋がバッターボックスに入る

「あちゃー、だめだありゃ」

戸賀崎が頭を抱え呟く
その言葉通り高橋はガチガチに固まりとても打てるようには見えない

「あいつもあれさえ直ればな〜」

努力家で真面目、練習を怠らない高橋
しかしどうも試合になると本領を発揮できなかった
そして案の定三振に倒れ帰ってくる
次の板野も平凡なセカンドフライに倒れスリーアウト
秋葉原高校は前田の勢いに乗れず守備を迎えた
521名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/19(月) 21:51:40.73 ID:zHJirewLO
すみません
アウトカウント2つでした
4番の小嶋さんも凡退で交代です

すみません
522名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/19(月) 22:18:30.27 ID:zHJirewLO
投手の佐藤亜美菜はマウンドに立ち深呼吸をした

「平常心、平常心」

捕手の北原からサインが出される
佐藤は頷き振りかぶった
初球、アウトコースへのカーブ
一番の小谷は思い切り振りにいったところを泳がされ凡退
続く篠原、近藤も凡退に打ち取った

「よし!初回三者凡退!」

佐藤の背中を叩きながら高橋はベンチに足早に戻っていく
球数は少し多いものの完全にタイミングは外していた

「里英ちゃんありがと」

「いえいえ、亜美菜さんのコントロールと球種のおかげですよ」

この2人はバッテリーということもあり信頼度が高かった
北原の出すサインに佐藤は首を振らない
リードには自信のある北原を後輩であっても佐藤は絶大な信頼を寄せていた

「あー無理だありゃ」

交代して早々篠田が帰ってきた

「せめて球数だけでも稼がないと」

高橋の喝が飛ぶ
しかし彼女自身が体感したように城の球はそうは打てない
ストレートでぐいぐい押してくる直球派
キレもスピードもレベルが高い
前田のホームランの影響は微塵もなかった

「そらこっちは毎日ボロクソ打たれとんねん」

渾身のストレートが與儀のミットにおさまる
六番の峯岸、七番の宮崎とも三振を取る
この回なんと三者連続三振に討ち取られた
523名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/19(月) 22:46:05.03 ID:zHJirewLO
難波高校は紅白戦をする際も一軍と二軍で行う
それは一軍のチームワークを高くすると共に二軍を成長させる意図もあった

「今年のクリーンナップは例年に比べてえげつい、パンチドランカーになってないか心配しとったんやがな」

城が更に力をつけていることに金子は笑みを浮かべた

三回、ツーアウトからまたも前田がツーベースを放つも後続を抑えられる
対するその裏、ノーアウト一塁二塁のピンチも変化球を低めに集め転がさせ佐藤も粘る
打たせて取るピッチングを体現していた

両投手失点を譲らず試合は六回を終えていた

「追加点が遠いなぁ…」

スコアボードを見つめながら高橋が呟いた
ここまでフォアボール2つと前田のヒット三本
難波高校のほうがヒットの数では上回っている

「過程は気にするな、結果としてうちが勝ってる」

戸賀崎がナインを集める

「相手のピッチャーの調子もいい、追加点は難しいだろう
だから守りを徹底しろ、絶対に本塁を踏ますな!」

気合いが入り七番の宮崎が打席に向かう

試合は終盤戦
どちらも投手をうちあぐねたまま臨む
先に打ち崩すのはどちらか

灼熱のグラウンドに日差しが照りつける
524 ◆Wrj/778Rh2 :2011/09/19(月) 22:53:50.45 ID:zHJirewLO
おかしな点があるかもしれません
その点に関しては深くお詫び申し上げます

気長にお付きあいくださいm(__)m
525名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/19(月) 23:13:02.47 ID:NB1UmHi5O
これ、前に書いてる人達がいなくなったのによく落ちないな
今書いてる人はまだまだこれからって感じか。まあおかしな点はあるけどどうなるか
526 ◆Wrj/778Rh2 :2011/09/20(火) 10:48:51.35 ID:dzszsVmxO
「打たないと」

宮崎は呟いた
しかしここまで二打席ノーヒット
完璧に抑えられている

「こんなわたしでもチームに残ったんだ」

宮崎は幼い頃からたくさんの習い事をしてきた
ピアノ、習字、茶道、サッカーにバスケ
しかしどれも長続きすることはなかった

そんな時、たまたま出会ったのが野球

楽しかった
ボールを追いかけることが
忘れられなかった
バットに当たったときのあの感触を

しかし現実は甘くなかった
野球の強豪校に入ったものの万年補欠
二年になった今も二軍ですら危うい状況だった
そんなある日、退部しようと戸賀崎の元へ向かっていた

「お〜い、みゃお〜」

喜作な声をかけたのは高橋みなみ

「どしたん?」

「いや…別になんでも…」

「それなら一緒に弁当食べよ」

「あ…はい…」

宮崎は断ることができないまま高橋と共に屋上へとやってきた
高橋が一人マシンガントークを連発し圧倒されていた
しかしどこか上の空だった

「辞めたいの?」

「えっ」

宮崎は高橋のその言葉に驚いた
心の中を見透かされていたのだ

「はい…実はもう限界なんです…未だに補欠だし、長所だって何もない
このまま続けてても意味ないかなって…」
527名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/20(火) 11:02:04.00 ID:dzszsVmxO
胸の内を全てさらけ出す
高橋になら安心して話せた
引き止めようとするのはわかる
だがこの気持ちはもう揺るぎがない
しかし返ってきたのは意外な言葉だった

「わたしも何度も辞めようと思ったよ」

宮崎は驚きで高橋の顔を見つめた

「どんなに練習したって試合で打てない
どうすればいいんだろうってずっと悩んでた」

高橋は遠くの空を見ながら続けた

「でもさなんか自分に限界を決めたくなかったんだよね
まだのびしろはある、もっと上手くなれるって思ってきた」

宮崎は動揺を隠しきれなかった
新キャプテンを努める高橋みなみ
キャプテンとしての気質は高く練習熱心で周りの者にも気を使える
まさかそんな彼女が辞めたいと思っていたなんて

「諦めたら試合終了だって誰かが言ってたから」

そう言った高橋の顔はどこか誇らしげに見えた
そしてなぜか涙が溢れた

「うぐっ…うぐっ…わたし…わたし…がんばります…」

その日以来一度も辞めたいとは思わなくなった
戸賀崎から退部届けを渡されたときも全く揺らぐことはなかった

そして今、部員が大幅に減りスタメンで出してもらった
何か何か少しでもチームの役に立ちたい

バットを力強く握りしめた
528名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/20(火) 11:19:38.66 ID:dzszsVmxO
キンッ!

金属音が響くもボールは前に飛んでいなかった
バックネットに掠り落下する
カウントツーストライクワンボール
宮崎は追い込まれていた
ここまでも全て直球に差し込まれての凡退

「勝負は直球」

宮崎は決めていた
必ず相手バッテリーも直球で勝負してくる
それにこのままで終わるわけにはいかなかった

城が振りかぶって投げた第四球目
インコース高めの釣り球に思わず手が出る
しかし臆することはなかった

「気持ちで持ってけ!」

渾身のスイングはボールを捉える
しかしボテボテのサードゴロ
アウトとわかっていながらも懸命に走る宮崎
サードの小笠原が打球を処理しファーストへと投げる

「諦めたら終わり」

宮崎の脳裏にあの言葉が浮かび上がる
最後の一歩で頭から飛び込んだ

交錯する一塁
ファーストの岸野はしっかり捕球している
一塁審判は両手を真横に伸ばした

「セーフ!」

秋葉原高校のベンチから歓声がわく
真っ黒になったユニフォームをはたきながら宮崎はガッツポーズを見せた
今試合、前田以外の初ヒット
そしてチームに勢いをつける貴重なヒット
529名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/20(火) 11:38:21.42 ID:dzszsVmxO
「守備に徹しろなんて言ったがもしかするともしかするぞ」

戸賀崎は一人言を漏らす
ノーアウト一塁
この回前田にまわるのだ

八番の北原
勿論サインはバント

「そんな簡単に送らせへんで」

城がマウンドから北原を睨み付ける
彼女の闘志は逆に燃えていた

セットアップから放たれた初球それはまるでワインドアップのような豪速球
そして試合終盤とは思えない球威だった
はじめからバントの構えをとった北原のバットに当たる
しかしそれは真上に浮き上がった

「あっ」

キャッチャーが滑り込むもボールはワンバウンド
あまりに球威が殺しきれなかったのが幸いした

「ここでのわたしの役目はきっちり送ること、亜美菜さんを楽にさせる」

第二球、今度は前に転がしバントを決める
ワンアウトで二塁に進み次の打者は佐藤
すれ違い様北原は声をかけた

「三振でいいですから」

疲労があるのはわかっていた
残り三回もある
しかも佐藤の後は誰もいない
この試合を考えれば前田に託すのが得策だ
その言葉通り佐藤は三振に倒れる

「来たで」

難波のベンチがざわつく

ツーアウト二塁
ここで迎えるバッターは今日全打席ヒットを打っている前田
530名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/20(火) 13:42:31.68 ID:XNyXkVtK0
支援
531名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/20(火) 22:53:28.03 ID:ppwryQ5j0
あげ
532名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/21(水) 10:55:31.75 ID:KVImWxy50
あげ
533 ◆Wrj/778Rh2 :2011/09/21(水) 11:00:56.31 ID:7GVXx/JjO
與儀がマウンドに向かう
それを城は不機嫌な顔で迎えた

「なんやねん」

口ではそう言うものの城はわかっていた
與儀が何を言いに来たのか、この打席がどれだけ大事かを

「勝負するやんな?」

「当たり前や」

返ってくる言葉はわかっていた、與儀が笑う

「ここ抑えて逆転や」

城のグラブにボールを渡し駆け足で戻っていく
その背中を見つめながら城は呟いた

「当たり前や」



ドクン…

ドクン…

胸の鼓動が高鳴る
今にも心臓が口からでてきそうなほどだ
バッターボックスに立つ前田
今日絶好調の彼女とて緊張していないわけはなかった

ずっと一人だった

どこかみんなから違う目で見られてた

でもこうして本当の仲間と一緒に野球ができる

わたしは一人じゃない

その瞬間、前田の耳に飛び込んでくるたくさんの声援
高橋の声はよく通る
峯岸の声も聞こえる
あ、いつも静かな佐藤の声まで

いつしか彼女の肩に乗った重い荷物は消えていた
視界が鮮明に映る
守っている相手の顔もよく見えていた

「今日の空ってこんなに青かったんだ」


キンッ!

真っ青な空の中に雲にも負けぬ真っ白な球が浮かび上がった
534名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/21(水) 11:18:19.05 ID:7GVXx/JjO
カウント2ストライク2ボール
四球目を外角低めに外し餌は撒いていた

「ここや」

與儀は迷うことなく内角高め前田の体すれすれに構えた
城の最も得意なコースであり最も体重の載るコース
城も迷わず首を縦に振る

「この一球で終わりや!」

セットアップから投球モーションに入る
足は先ほどよりも広く前足に体重がかけられる
足から腰、肩を通して腕へ力は伝達されていく
そして最後に指先から白球へ
最後までボールを押し出すように放たれた

一直線に與儀のミットに吸い込まれていく
それは彼女自身のそして與儀にとっても未だかつてない最高の一球だった

キンッ!

甲高い音が響き渡り皆の視線はライトへと移る
大きく引っ張られた当たりは風に乗りぐんぐん伸びていく

「入れさせんで」

ライトの白間が懸命に下がる
ライトポールとフェンス際彼女は落下する打球に飛びついた

ガシャンッ!

ボールは僅かに白間のグラブの上
そして僅かにスタンドへ入る下
フェンスにぶつかった

「よし!」

秋葉原高校のベンチから一斉に歓喜の声が漏れる
そして誰もが待ちわびた追加点が入った
535名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/21(水) 11:38:51.48 ID:7GVXx/JjO
悠々とホームに帰る宮崎
ボールは外野を転々としていた

「え?まじで?!」

高橋が驚いたのも無理はない
前田が果敢に三塁を狙ったのである

「いけー!あっちゃんーん!」

センターの門脇がポールを処理しセカンドに投げる
セカンドの小谷は中継しサードに送球した
前田の頭から飛び込むヘッドスライディング
気持ちの分だけ勝っていた

「セーフ!セーフ!」

またも歓声が沸き起こる
前田は白い歯を覗かせて笑った
感情高ぶる秋葉原高校ベンチは帰ってきた宮崎を手荒い歓迎で迎える


勢いづく秋葉原高校
それとは対称的に冷静なのは難波高校ベンチ

「交代や、準備しろ」

金子が3人に告げた
交代の報せを聞き城、與儀、門脇の3人がベンチに戻る
城は泣きじゃくっていた

「よくやった」

「ナイスピッチ」

「後は任せとき」

足早にグラウンドへ向かう3人が声をかけた
城は頷くことしかできずベンチに腰を下ろす
すると金子が声をかけた

「その悔しさ忘れたらあかん、そんでちゃんと見とけあれがレギュラーの3人や」

その言葉にどこか誇らしげと自信があった
まるで2点ビハインドとは思えぬほどに
三塁にランナーがいるとは思えぬほどに
536名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/21(水) 13:31:36.40 ID:mcNQAnSR0
>>491だよね?
537名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/21(水) 23:18:41.81 ID:Iw79arvr0
弱小野球部マネージャーの峯岸みなみが病気になって
前田敦子がマネージャーになりドラッガーのマネジメントを参考に甲子園に導くという小説を書きたいんだが
538名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/22(木) 13:31:53.00 ID:eRVFpXmV0
どうぞどうぞ
539名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/23(金) 03:11:57.80 ID:q0ziq2Zz0
あげ
540名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/23(金) 10:55:57.19 ID:YBhHfjNT0
あげ
541 ◆Wrj/778Rh2 :2011/09/23(金) 13:03:06.24 ID:VElW3byGO
ついにエースの渡辺がマウンドに立つ
山田は捕手に山本はセンターに入る

「投球練習はいりません」

余裕の笑みを見せる
対するバッターは高橋
七回表2アウト三塁
ここで打てば三点差、相手を大きく引き離せる

「なめんなよ」

高橋は小声で意気込んだ
ピッチャーの変わり目というのは隙ができやすい
しかも登板早々三塁にランナーを置くピンチ
エンジンが掛かるところ打ち込む

「プレイ!」

審判の試合再開の声が響いた
渡辺がゆっくりと構える

「…!」

高橋は驚いた
先ほどまでふわふわとしていた雰囲気から一気に変わる
その姿はエースにふさわしい風格

「え?」

そして高橋はまたもや驚いた
渡辺が振りかぶり大きく足を出す、すると体を深く沈めたのだ

アンダースロー
地面すれすれから投げられるその球はバッターの手元で浮き上がるという特徴をもつ
故にサブマリンとも謂われる

パンッ!

初球ど真ん中
美しいほどの直球が山田のミットにおさまる
そして高橋はバットを振ることなく腰を引いていた

120km程度の直球
大した速さは感じられない
どちらかと言えば城のほうが速い
しかし高橋にはそれ以上の脅威を感じていた
542名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/23(金) 13:19:49.81 ID:VElW3byGO
右のアンダースロー
それは右打者からすれば足元から浮き上がってくる球
慣れない軌道のそれは脅威の他なかった

「まじか…実際こんなに打ちにくいのかよ…」

動揺を隠せない高橋
そして初球で腰の引けてしまった彼女に打てるはずもなかった

「ストライク!バッターアウト!」

三球三振全球ストレート
バットを振ることすらできずにベンチへと帰る

「どんまいどんまい!」

「あと三回きっちり守ろう」

仲間から励まされる
くよくよしている場合ではなかった

「うし!」

グラブを取り高橋は再びグラウンドへ走りだした



「あと三回」

北原は佐藤のグラブにボールを渡しながら言った
このバッテリーで挑む試合はこれが初めて
そして勝ちが手の届くところまできている

「初勝利期待してますよ」

北原はそう言うとマウンドから足早に去る
その背中を佐藤は見つめていた

「ありがとう、里英ちゃん」

打席に前回果敢な守備を見せた白間が入る
その目は先ほどの失態を取り返そうという強い意気込みがあった

「平常心、平常心」

深く息を吐き出し佐藤も決意を固める
そして秋葉原高校にとって長い長いイニングが始まるのである
543名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/23(金) 16:18:09.29 ID:VElW3byGO
「こんなに短く持つのか」

北原は心の中で呟く
白間は体がないぶん長打は期待できない
しかしバットを短く持つことでチームで確実に仕事をこなすことに定評があった

「ここでの仕事は出塁」

金子からのサインもヒッティング、強気で攻める
しかしそこはバッテリーも読んでくる

「外、徹底的に外で勝負です」

北原が外いっぱいに構える
佐藤は構えられたその場所に的確に投げ込んでいく

キンッ!

外の球をかすらせて追い込んだ
決め球も勿論外

「外に外れていくスライダー」

振ってくる自信があった
外で攻められいつ内に突いてくるか警戒している
だからこそ早目に勝負をかける

佐藤が投げる
案の定、白間が手を出した
しかしその一球は北原のミットにおさまることはなかった

「うそ…」

少し上がった打球はライトの前にポトリと落ちる
ノーアウト一塁、難波高校にとって理想的な形になった

「よくやったで、みるるん」

金属バットを抜きゆっくりと打席に入る
ここからようやく登場する彼女たちの打席が続くのだ
途中出場の3人の打席が

「すぐ追い抜いたる」

不敵な笑みを見せながら山本がバッターボックスに入った
544名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/23(金) 16:37:13.29 ID:VElW3byGO
「このバッターは一番注意しなければいけない」

北原の頭のなかにはすでに彼女の情報が入っていた
前回の試合で最も打ち込まれていたからだ

「それでも佐藤さんとは初対決」

試合に登板していない佐藤は勿論、山本を相手にしていない
それは彼女たちにとってラッキーな展開だった
球速平均120km、球威も切れもも伸びもそうあるわけではない
それでも佐藤がここまで抑えているのは絶対的なコントロールと多彩な球種があるからだ
スライダー、カーブ、フォーク、どれもそれ一本で勝負できるような球ではない
しかしそのどれを使っても佐藤は制球よく投げられる
一打席で攻略全ての球筋を見極めるのは至難の技だ
それがどんなスラッガーであっても

「投手の悪いところじゃなくいいところを伸ばす、それが捕手の役目」

だからこそ北原は彼女を信頼していた
あとは自分のリード次第なのだから

キンッ!

高めの釣り球に山本のバットが回る
カウント2ストライク3ボール
北原は確信した
今の球が見送れないということは見極めきれていないということ
つまり来た球を打ちにいっているだけなのだ

「もうストライクはいらない、ボールに外れる球に勝手に手を出す」

しかしそれは北原にとって最大の誤算だった
545名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/23(金) 16:53:44.53 ID:VElW3byGO
「う〜〜〜〜〜」

キンッ!

ファール
両ベンチが共に息をつく
それもそのはずこれで18球目
2ストライク3ボールから未だ粘られていた

「くそっ、どこまで」

どんなコースどんな球種を放っても必ず山本は追っ付けてくる

「まさか…カット?!」

北原に嫌な予感が過る
カットそれはわざとボールを切ることで球数を多く投げさせる方法
しかしそんなプロでも難しい技術を山本ができるだろうか
しかも初対決の投手に

「あっ」

佐藤の集中が切れる
ここまで北原の指示通りに投げてきた
しかしここにきて北原の構えとは逆にボールが抜ける

「ボールフォア!」

長く続いた対決はフォアボールによって幕を閉じた
ノーアウトランナー一塁二塁
ピンチは広がり打席には山田

「はぁ…はぁ…」

佐藤の息が荒い
先ほどの勝負でかなりの体力を消耗してしまっていた
迎えた八番、初球だった

キンッ!

この試合はじめて佐藤の球が甘めに入り叩かれる
物凄い勢いの打球はセンターの頭を越しフェンスへとダイレクトにぶつかった
546名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/23(金) 17:16:54.31 ID:VElW3byGO
一斉にランナーが走る
白間は当然三塁ベースを回った

「ストーップ!ストーップ!」

三塁ベースコーチが必死に彼女を止める
異常な対応に思わず白間の体は止まった瞬間だった

パンッ!

ボールがミットにおさまる快音が響く
北原のミットにはボールがあった

「え?なぜ?」

あの痛烈な当たりにも関わらずすでに返球がきている
打球の飛んだセンターを見る
そこには送球し終えた前田の姿があった

「すごい返球…」

仲間である北原も思わず驚いた
用心し深目に立っていた前田
それすらも越える打球だったがあまりの勢いのよさに前田の元まで跳ね返る
すぐに処理した彼女はホームに向かって矢のような送球を見せたのだ

それでも100m以上ある遠投
しかも白間が帰るよりも早く正確な返球
これも容易ではない芸当

「締まっていこう!」

外野から前田が声を出す
今の前田のビックプレーがナインの心に火をつけた

「この試合、ここが山場か」

戸賀崎が力強く拳を握り締め呟く
空は真っ青、照りつける太陽
その下でさらに燃える9人
七回裏、ノーアウト満塁
試合はまだわからない
547名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/23(金) 23:40:30.39 ID:9h6Rx2bz0
入団6年目。
一軍での勝利数は5年間で3勝。
高卒社会人経由入団での数字だ。
冴えない投手だ。
二軍での試合、一軍のブルペンでは良い球を放るが、いざ一軍のマウンドに立つと上がってしまって思ったような球が投げられない。
勝っている試合ではもちろん、敗戦処理でも同じような投球が続いた。

だが、首脳陣は評価していた。
去年はアメリカへ派遣され経験を積んできた。
「今年は松原に期待だな。留学してきたわけだし、それで何か変わってくれたらと、期待してしまうよ」
監督が親しい記者に話した。
上がり症を克服もそうだが、技術力の向上を期待して送ったようだ。
「あっちの監督から聞いたよ。勿体ないなあとね。上がり症も良くなったらしいからね。」
機嫌良く話す監督の姿を見ると、居たたまれない気持ちになった。
「待てよ。そんなレヴェルじゃないよ。おいおい。」

高校を出てJR東日本に入社した。
家庭の事情で進学は断念したが、社会人で野球を続けることが出来た。
ただ、内部事情で新宿駅の駅員としても働いた。
プロ入りのきっかけは在籍3年目にたまたま好投してスカウトの目にとまったからだ。
順位は6位だった。
背番号は46を貰った。
548名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/23(金) 23:45:45.56 ID:Qq/sp/C50
あげ
549名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/24(土) 01:11:56.52 ID:+3WpiBBj0
あげ
550名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/24(土) 13:37:38.10 ID:TFlmrFOZ0
あげ
551名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/24(土) 16:55:14.74 ID:Fn0/mJWu0
この作者前にバトロワ書いてた人だよな
今回はまともだけどいつはちゃめちゃ展開になるか・・・

支援
552名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/24(土) 18:22:35.91 ID:y6VJrTf1O
どちらも期待!
553名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/24(土) 23:11:51.69 ID:y6VJrTf1O
捕手
554 ◆Wrj/778Rh2 :2011/09/25(日) 11:38:11.65 ID:OivoOtr4O
マウンドに野手が集まる
その中央にいる選手は大きく肩で息をしていた

「大丈夫?亜美菜」

二塁手高橋が声をかける
それと共に北原も言った

「すいません、完全に読まれてました」

配球は全て彼女に任せられている
白間に読まれたのも山本の術中に嵌まったのも北原の責任だ

「いいよ気にしないで、ここまで投げられたのも里英ちゃんのおかげだし
それにまだ無失点、謝るには早いよ」

佐藤の優しい言葉、決して誰も責めることはない
そうは言うものの疲れは目に見えている
炎天下の中、しかも相手は強力打線
今まで二軍どまりの彼女がよく抑えていた

「まだここから降りたくないの」

佐藤の呟きに野手全員耳を傾けた

「すごく楽しいの今、だからまだまだ投げたい」

誰ももう言い返さない
それだけで充分だ
気持ちは理屈や現実を変える

「よし!ノーアウト満塁!締まっていこー!」

外野まで響いたその声に前田は不安はなかった
アウト3つなんとしてもとるだけだった

「プレイッ!」

打席にはピッチャーの渡辺

「ここでアウトを稼ぎたい、内野に転がさせてフォースアウト」

北原の思惑通り内野は前進守備
迷わずバックホーム体制
555名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/25(日) 11:54:31.37 ID:OivoOtr4O
「よっしゃ、どこでも投げてみぃ」

終始笑みの消えない渡辺
それは不気味にも不敵にも見える
しかし臆することはない
全力で北原のミットに叩き込むだけ

佐藤が振りかぶる
気持ちを切り替えて投げた一球目

キンッ!

快音が響き痛烈な打球が三塁手宮崎の頭上を襲う
必死に腕を伸ばすも白球はそのわずか上を通過した

「ファール!」

ギリギリのところで切れる
なんとか運は味方した

「ミルキー、もっと考えんかい!今の捕られてたらゲッツーやで!」

一塁ランナー山田から厳しい言葉が飛ぶ

「もう〜わかっとうわかっとう、ほんま菜々はうるさいなぁ〜」

しかし渡辺の顔はやはり笑顔
バットにジャストミートした確かな感触があった

「美優紀は投手として本当に才能がある、しかしバッティングにもそれ以上の才能があるとわたしは思っている」

山本が呟く
スラッガーである彼女が言うのだから渡辺の才能は本物なのであろう

「ただ一切打撃練習をしないのが欠点だがな」

ありのままの天性
天賦の才を持つ渡辺が今、秋葉原高校に牙を向く
556名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/25(日) 12:09:19.55 ID:OivoOtr4O
キンッ!

ボール球のストレートに手を出し渡辺は追い込まれた

「やはり、選球力は甘いな」

北原も彼女の実力を見切っていた
もう二の舞はしない

「残りは全てボール球、勝手に振ってくれる」

佐藤が首を縦に振る
北原の出したサインは高めの釣り球
これを見せておいて次はフォークで落とす
佐藤が撒き餌のストレートを放った

「!?」

大きく足を前に出し渡辺はフルスイグ
迷いのない一振りが空を一閃する

キンッ!

ゆらゆらと打球が舞い上がる
それはセカンド高橋の頭上にさまよった
懸命に下がる高橋
背面で飛び込みながらグラブを伸ばす
しかしボールは地面に落下した

「回れ!回れ!」

三塁ベースコーチが腕を大きく回す
白間が悠々ホームに帰りさらに山本も突っ込む

ライト小嶋からの返球
しかし高橋のミットにおさまるより一瞬早く山本が本塁のベースを踏んだ

「あっぶなぁ〜」

一塁ランナー渡辺がほっと胸を撫で下ろす
得点は2−2、試合は振り出しに戻された
くしくもエースの手によって
557名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/25(日) 13:25:55.19 ID:wH6UO9Bo0
支援
558名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/25(日) 21:29:03.26 ID:UfqBiDAH0
あげ
559名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/25(日) 23:15:40.53 ID:GdT//22y0
あげ
560名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/26(月) 00:13:19.25 ID:4nb+996O0
あげ
561名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/26(月) 12:40:15.79 ID:LsVYE2t4O
あげ
562 ◆Wrj/778Rh2 :2011/09/26(月) 19:55:53.44 ID:vu0viIaDO
まるでそれは悪夢のようだった
投げては打たれ投げては打たれた
どこに投げようとどの球種を放ろうとことごとく弾き返された

もうそれは計算の狂った精密機械
ただ相手のバッティングマシーン

何がいけないのかわからない
なぜ打たれるのかわからない
もう何も為す術がなかった

呆然と立ち尽くす彼女には燦々の太陽が嫌に暑苦しく感じた

ようやく3つ目のアウトを取った頃には打者一巡の猛攻でさらに4人の走者が帰っていた

「踏ん張れんかったなぁ〜あのピッチャー」

ベンチから出ようとした渡辺が言った

「三巡目やし、うちらには打たれとるしな」

「集中切れてもしゃあないてか?」

山田の話を渡辺は遮った
その表情はどこか不満そうである

「うちのピッチャーは切れんといてや」

「当たり前や、うちだれやと思とんねん」

バッテリーの二人は皮肉を交えながらグラウンドへと駆けた
笑みを含めたその顔は残酷なまでに対称的だった
563名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/26(月) 20:15:33.76 ID:vu0viIaDO
終盤、持っていかれた勢いは簡単に取り戻せるはずもなく

「ストライクバッターアウト!チェンジ!」

ボールに当てることもできず三者三振
圧倒的な力の差を示されていた

そして一度切れた糸が元には戻らぬように佐藤のピッチングも戻ることはなかった

この回も打たれに打たれ三失点
味方の守備に助けられなんとかスリーアウト

「お疲れ、よくやったよ」

覇気のなくなった佐藤の背中を叩き高橋が励ました
しかし佐藤の顔が上がることはなかった

最終回の攻撃、七番の宮崎から
一人でも出れば前田に回る
しかしもうすでにそんな問題ではない

「ストライクバッターアウト!」

呆気なく宮崎は空振り三振
北原が打席に向かう

「せめて一矢報いたい」

気合いを込めて構えた
しかし渡辺の風格はそれすらも呑み込む

全球直球
振ることで精一杯だった

「バッターアウト!」

力なく帰る北原
ラストバッターである佐藤とすれ違う

「佐藤さん…」

でかかった言葉を詰まらせた
がんばって、そんなこと言えなかった
自分は佐藤の為に何もできなかった
なのに佐藤にばかり

その日は本当に熱く溶けてしまいそうだった
いやもしかすると何かが溶けてしまっていたのかもしれない
564 ◆Wrj/778Rh2 :2011/09/27(火) 12:26:32.48 ID:559o3DXRO
打たれるのは全てピッチャーの責任だ
だがこの試合だけは自分を誉めたかった
今まで先発はおろか一軍にすら入ったことはない
それでも六回まで無失点
充分すぎる、もったいないくらいの満足感

なのに…それなのに…

佐藤の目の前には異才を放つ投手
大きすぎるその立ち姿
投げる毎に増す迫力

どれもが自分よりも上
圧倒的なまでに崇拝してしまうほどの差
到底届くことのない高み

わかっている、わかっているのになぜか比べてしまう
諦めてしまえば楽なのに
手を伸ばさなければ苦しまないのに

「わたしもあんなピッチャーになりたい」

彼女がそう呟いた時だった

「ボールフォア!」

球審から告げられる
佐藤は戸惑った

ここまで一寸の狂いもなかった渡辺の制球がここにきて崩れるのか?
ましてや打席には万が一にも打てない投手
その答えは自ずと出た

「ほんまあほや」

呆れるように山田が呟く
それとは逆に渡辺の顔は満面の笑みを浮かべていた

2アウト、最終回
ランナーなし
この状況でまさかそんなことをするだろうか
それは傲りでも冷やかしでもない
ただ単純な好奇心
ピッチャーとしての心のざわつき

「かかってこんかい、前田」
565名無しさん@お腹いっぱい。:2011/09/27(火) 16:21:07.34 ID:559o3DXRO
「まさか…わざと歩かしたってこと?」

秋葉原ベンチに物言えぬ空気が漂う
それは正に器の違い
否、頭の線が切れてしまっているのかもしれない
ただそれは前田に対する挑戦状

ゆっくりと前田は打席に立った
渡辺の挑発の意味をわかっている
それでも一切動揺なく何も変わらぬ姿だった
彼女には渡辺に負けぬほどの打者としての風格があった

「やっと出てきたか」

渡辺が嬉しそうにはにかむ

「なんでもえぇ、これでほんまに終わらすで」

山田のサインに渡辺は首を縦に振った
両者が注目する初球

キンッ!

久しぶりの金属音が響く
しかしボールはバックネットに引っ掛かっていた

「へぇ〜初球から当ててくんねんな」

さらに嬉しそうに渡辺は笑う
重心を前に載せ先ほどよりも深く沈み込んで投げられた二球目

バンッ!

今度はミットにおさまる轟音
前田のバットは僅かにボールの下を振っていた
つまり先ほどよりもボールが伸びているのだ

「ほい」

三球目を振りかぶろうとした直前だった
渡辺が前田にボールの握りを見せる

「三球勝負や、次はシンカーで落としたる」

掟やぶりのシンカー宣言
迎え撃つはスラッガー前田
勝負の行方や如何に
566板設定議論中@自治スレ:2011/09/27(火) 21:54:02.81 ID:5eiGa29G0
あげ
567板設定議論中@自治スレ:2011/09/28(水) 02:36:05.71 ID:B6GAfIwE0
あげ
568 ◆Wrj/778Rh2 :2011/09/28(水) 12:46:02.12 ID:48GedeMGO
打者はなぜ打てないのか?
どんなにホームランを打つバッターでも
ヒットを量産するバッターでも
その半分以上は必ず凡退する

それは来る球がわからないからである
160kmのストレートよりも消えるような魔球よりも
次にどんな球がくるのかわからない、それが最も脅威なのである

「まじか…」

秋葉原ベンチが騒然とする
いくら今日の試合で初見だからといって球種を教えるのは御法度
しかも前田ほどの打者には尚更だ

それでも顔に笑みを浮かべる彼女は握りを変えることなく構えた

意地と意地がぶつかる
しかしそれはほんの一瞬
たった一球、たった一振りに乗せて

渡辺の指からボールが離れる
予告通りのシンカー回転
左打席に立つ前田からは遠ざかりながら落ちる球

決してタミングを外すことなくその球が落ちる瞬間、前田は全力で振る
狙いすまされたその一振りは完璧に捉えたはずだった

ブンッ!

バットが空を切る音だけが虚しく響いた
ボールは山田のミットにおさまり前田の空振り三振
その一球は彼女の予想よりも遥かに落ちた
誰もが球審でさえも唖然とするほどの静寂な間が流れる

「ストライクバッターアウト!ゲームセット!」

前田の完敗と試合の終了がどうしようもない虚しさと悔しさと共に告げられた
569板設定議論中@自治スレ:2011/09/28(水) 15:46:23.89 ID:MqOFvSt/0
支援
570板設定議論中@自治スレ:2011/09/28(水) 20:41:57.83 ID:B6GAfIwE0
あげ
571板設定議論中@自治スレ:2011/09/29(木) 01:36:00.76 ID:JHuw+65B0
あげ
572 ◆Wrj/778Rh2 :2011/09/29(木) 15:54:06.96 ID:S2ebpqS+O
両チームのメンバーがベンチから出て整列する
ラストバッターの前田もバットを置き急ぐ

「ありがとうございました!」

礼をしお互いが言葉をかわす
前田には勿論同じ守備位置の途中出場の山本である

「ありがとう、いい試合やった」

何がだ
どこがいい試合だったんだ

「また試合しよ、がんばって」

なぜか涙が溢れた
ただの練習試合、しかも心機一転したチームの初陣
強豪相手によく戦った

それなのに、それなのに、涙が止まらない
頬を次々と伝っていく

がんばって

その言葉は前に試合をした時と同じ言葉
何も変わっていないということか
何も前に進めていないということか

「…つぎは…うぐっ…つぎは…勝つから…」

ただそれだけ
精一杯振り絞ってだした一言

前田は山本から背を向けると足早にベンチへと帰る
悔しいのではない
哀しいのではない
ただ渡辺相手に何もできなかった自分が虚しいのだ

やりきれない思いを前田は抱いていた
573板設定議論中@自治スレ:2011/09/29(木) 16:57:16.25 ID:S2ebpqS+O
「ありがとう!えぇ試合やったわ」

こちらはピッチャーの渡辺
満面の笑みで佐藤に話しかける
しかし佐藤は終始したを向いたままだった

「マウンドに立ってられるんは一人や」

渡辺が突然真剣な面持ちで言った

「ピッチャーは二人おる、でもなマウンド上で輝いていられんのは一人だけ
勝って笑みを見せれるか負けて這いつくばるか」

その口調からはここまでの渡辺の口調ではなかった

「やからな笑わしてもらうで笑ってられんのは勝者の特権や」

傷心している佐藤に告げる言葉ではないのかもしれない
それでも渡辺は言った
同じ投手として中盤まで好投した称賛として



勝者と敗者
勝負事故、それは必ず生まれる
勝者は次も勝てるよう努力しなければいけない
そして敗者は反省を踏まえ糧としなければいけない
そうどちらも進み続けなればいけないのだ
白球を追いかけ続ける限りそこにゴールはないのである

あれだけ晴れ渡っていた空は日が沈み夕闇に染まろうとしていた
それぞれ新たな課題と悔しさを胸にして帰りのバスに体を揺らす
ねむりつく車内に高橋の声が響いた

「あれ?!あっちゃんサイクルヒットじゃん!」

当の本人はそんなことなどつゆしらず月の光に照らされながら眠りについていた

【完】
574 ◆Wrj/778Rh2 :2011/09/29(木) 17:06:16.88 ID:S2ebpqS+O
当初は夏まで書く気だったのですがなにせ一試合でこの分量
気持ちが折れてしまいました
文章力をもっとつけれましたら続きを書きたいなと思います
最後にここまで保守してくださった方ありがとうございました
575板設定議論中@自治スレ
あげ