【AKB】小説スレ【48】

267松本氏 ◆Gl3jYdoy9.



今日、私が何故誘われたのか判らなかった。
この二人は前々から仲が良い。
よく二人で会っているのは、麻衣から聞かされていた。
だから、麻衣が彼のことを好きだというのも、以前から気付いていた。
というよりも、二人がまだ“オツキアイ”をしていなかったことの方が驚きだった。

私が核心を突くと、しどろもどろと慌てていて、可愛かった。
私は、麻衣のために、親友として何をしてあげればいいんだろう?
そんなことを考えてると、彼がタバコを取り出した。
少し遠慮してるように見えたから、「どうぞどうぞ」と勧めてあげた。
その後、彼が煙に噎せてかどうか知らないが、タバコを置き、しばらくの沈黙が続いた。
親友のために私が一肌脱がなくちゃ。

「ねえ、麻衣ちゃん」
突然名前を呼ばれたのに驚いたのか、大きな目をさらに大きくして、私の方を見る。
「な、なに?」
そんな、怯えたような目で見なくてもいいのに。
「私、用事思い出したからもう帰るね」
せめてもの気遣いのつもりで、そう言い立ち上がる。
「え?そんなこと昨日は言ってなかったじゃん」
「だから、今思い出したの!」
麻衣の方を向いて、「頑張れ」の意味を込めて、ウィンクした。
彼はというと、唖然とした表情で、私達のやり取りを見守っていた。
慌てる麻衣を制止し、私は二人の行く末を見守るために、その場は去った。