AKBでバトルロワイヤルやったら誰が生き残るの?.

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952名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/05(月) 03:59:00
松本サンが向こうで新作書き出したとなると…
この板どーするよ

とりあえず埋めとくか?
953名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/07(水) 11:31:49
>>1
板主の質問に答えてやれ
954名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/07(水) 19:12:04
んじゃこじはるで正解って事で
955名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/08(木) 22:34:07
それにしてもスゴイ。
海外の方からも絶賛されてますな

Battle Royale 1/12
http://jp.youtube.com/watch?v=FCbFy-e3IRg&feature=related
956名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/10(土) 09:02:13
>>936
バトルロワイアルU 
09/01/04 05:06
亜樹の髪が、突風に煽られて頬へと流れた。
目を細め、髪を手櫛で掻き分けると、視線を足元へと移した。
ほんの数分前まで共に戦っていた仲間の死体。それを見つめる亜樹の目はとても寂しそうだった。
喉をゴクリと鳴らしたとき、近くで爆音が轟いてから銃の音が聞こえた。
爆発の光の中に見えたのは、バギーカーとそれに乗っている3人の人影。それは、亜樹のほうへと向かって来ている。
チラっと足元を見てから、もう一度バギーカーへと視線を移すと、3人のうちの1人と目が合ったような気がした。
「ごめんね」
足元に向かってそう言うと、亜樹は雑木林のほうへと駆けた。
ぱぱぱぱぱぱぱ、と鳴る2つの銃声。それは亜樹を狙っているのではなく、ただ、強さを主張しているかのようにも見えた。
爆発音がもう一度辺りに轟くと、3人の女性の奇妙な笑い声が亜樹の耳に留まった。
なんでこんなことになったんだろう・・・
木の根に足を引っ掛けて、派手に転んだ亜樹が、手に付いた泥を落としながら考えた。
――――――――
――――――
――――
もうすぐ始まるコンサートのためのレッスン。
チームAのメンバーが集合し、汗を流してレッスンに励んだ。いや、はずだった。
敦子がレッスン場の扉に手を掛けた辺りから異変は始まっていた。
「ねえ、これ開かないんだけど」
「引くんじゃなくて押すんじゃないの? ・・・あれ?」
友美が敦子を押しのけて、掴んだ扉のノブを何度かカチャカチャと回しては、押したり引いたりを繰り返す。
その様子を見やったまま、峯岸が体の動きを止めた。
「ねえ、誰か鍵閉めたぁ?」
いい加減うんともすんとも言わない扉に痺れを切らした友美が、みんなの方を向いてから力なく叫ぶ。
「ちょっと貸して」先ほどから2人のやりとりを見ていた峯岸が友美と同じように、ノブをカチャカチャと回してから、首をひねった。
「壊れてるのかも? 外から開けてもらおう」
「じゃあ、私スタッフさんに掛けてみるよ」携帯を軽く掲げてから、敦子は画面に視線を落とした。
「そんなに心配しなくても誰かしら入ってくるんだから、ほっとけばいいのに」
957名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/10(土) 09:03:05
麻衣が笑いながらそう言うと、麻里子が「閉所恐怖症じゃない?」と笑いながら返した。
「あれ〜? おかしいなあ・・・」
「どうしたの?」
何度も携帯を耳につけては離し、画面を見る敦子に高橋が尋ねた。
「わかんないけど、繋がらない」
「え? 番号合ってないんじゃない?」
友美が覗き込んでから、自分の携帯を取り出した。慣れた手つきで操作すると、携帯を耳に当てる。
「ねえ、なんか変な臭いしない?」鼻をクンクンと鳴らし始めた由加里が、立ち上がってウロウロ歩き出した。
「なに? おなら?」
希が嫌な顔をしてから、由香里とは逆の方へと移動すると、ドンッと陽菜にぶつかった。
「ごめ」謝ろうと陽菜のほうを向いたとき、陽菜はぶつかられた勢いに身を任せるように、そのまま崩れ落ちた。
「もう、なにやってんの」
麻里子が呆れながら陽菜のほうへ歩み寄ったとき、バタンッと音がした。
「ともちん!?」
振り向いた先には陽菜同様友美が倒れていた。倒れたはずみで携帯が手から離れ、床の上を滑った。
それは亜樹の靴の先に当り、ピタッと止まった。腰を折り曲げ拾い上げると、頭がボーっとしだしたのに気づいた。
視界の中のメンバー達が次々と倒れていく中、亜樹はなぜか襲ってくる眠気に、必死に抵抗していた。
左腕を掴まれる感触がして、そちらに目を向けると、里英が凭れかかる様に倒れていた。
それに引きずられるかのように、亜樹の記憶もそこで途切れてしまった。



BRU 2
09/01/04 20:51
どれくらい眠っていたのだろうか、一瞬、冷たい地面の感触をレッスン場の床だと錯覚した。
辺りを見回した先には、大きなテーブルが一つ、周りを囲むようにオパイプ椅子が並べられ、テーブルの前にも小さな台があり、その上にテレビが置いてあった。
それらを囲うように深緑の布のような生地。それがなんなのかは亜樹には判らなかったが、ここが先ほどまで居たレッスン場ではないことだけはわかった。
そしてつい先ほどまで一緒にレッスンをしていたメンバー達が、辺りをキョロキョロと見回していた。
958名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/10(土) 09:04:04
亜樹の右隣でまだ眠っている藤江れいなに目を向けた。レッスン着のまま地面に横たわったれいなを起こそうと手を伸ばしたとき、ある違和感に気づいた。れいなの首に銀色に輝く、鉄製の首輪のようなものが巻きついていた。
他のメンバーもその異変に気づいたらしく、自分の首に手を伸ばし、ザワついていた。
そこで亜樹は、思い出したかのように自分の首筋に両手を入れた。
ヒヤリと冷たい感触が指先に伝わった。亜樹の首にも皆と同じものが付いているのだと確信した。
やがて全員が目を覚ました頃、テレビの画面がパッと明るくなった。
『おはようございます。起きてくださーい』
誰もが唖然とした表情でテレビ画面に視線を奪われた。そこに映っているのは、AKB48のメンバーなら誰でも知っているはずである男、戸賀崎の姿だった。
『眠っているやつがいたら、近くの人が起こしてやってくれよー』
無表情のまま何かを読み上げるような口調でそう言った。数秒だけ間が開いてから、画面の中の戸賀崎が続ける。
『じゃあ説明始めるぞー! 皆さんが何故そんなとこにいるのか? それはほかでもありません』少しだけ間を開けてから言った。『それは、今からみんなに殺し合いをしてもらいまーす』
耳を疑った。ほとんどのメンバーが顔を見合わせて首を傾げる。中には冗談だと笑うものも居た。戸賀崎は続けた。
『冗談なんかじゃないぞー。今お前らが居る場所は、ある島のそれぞれの本拠地だ』
その言葉でチームA以外のメンバー達もいるのだと思った。恐らく、ここ以外の場所で同じように連れてこられたのだろう。
『お前達にやってもらうことは、ただの殺し合いじゃない。今そこにいるメンバーいるだろ?そいつらは殺さなくてもいいからな』戸賀崎が初めて笑みをこぼした。それは、人を小ばかにしたような笑い方で、亜樹は少しだけイラっとした。
『A、K、B、それぞれ3チームで戦争をしてもらいます』
場がザワついた。
「3チームって・・・KもBもいるの?」
「私よくわかんない・・・」
「戦争って、冗談だよね?」
「ドッキリとかじゃないの?」
「やだ、なんかあたし恐い」
亜樹は戸賀崎が何かを言うのを黙って聞いていた。
『お前らうるさいぞ! いい加減にしないと殺すぞ』
959名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/10(土) 09:07:02
二度目の笑みをこぼした戸賀崎の言葉に全員が反応して、静かになった。
亜樹は少しだけ首を傾げた。うるさい?なんでうるさいって判ったんだろう、と。
『みんなが首に付けてる首輪ですが、それは発信機が内臓されていて、全員の居場所がわかる様になっています。
ですので、もしこの島から逃げ出そうとした場合、発信機が作動して首輪が爆発しちゃいます。いいか?わかるよな?
それで、殺し合いのほうですが、それはお前達に任せまーす。そこに人数分の袋があるだろ?その中に武器と着替えが入ってるから、自由に使うように。
あ、あと食料もわずかだが入ってるからな喧嘩しないように分けて食うんだぞ』
そこまで言うと、一度画面の端へと顔を向けた後、戸賀崎の姿が消えた。
次に画面の端から現れたのは秋元だった。
咳払いをしたあと秋元が口を開いた。
『えー、こんばんわ』

BRU 3
09/01/05 20:29
もう一度咳払いをしたあと、秋元が口を開いた。
『ここは、島です。我々の居る場所は教えられないが、この島のどこかで私達はあなた達を監視しています。
逃げ出そうなんて考えは持たないようお願いします』
丁寧な口調で言うその目は、相変わらず無表情でそれがよりリアル感を与えてくれた。
『そこの荷物の中には地図も入ってます。えー、自分達の本拠地と、宝のありかが記されているんだが、まぁ、宝と言っても金銀財宝とかではありませんので、
えー、君達が少しでもこの戦いに有利になるような物が隠されています。あ、それとな、6時間置きにこのテレビから放送を流します。その放送で、新たな宝が設置されることもあるので、見逃さないようにしてください。』
地図と言う言葉を聴いたとき、咄嗟に荷物の中から地図を取り出したのは、麻里子だった。
折りたたまれた地図を広げると、赤い三角の印の中に「A」の文字が書かれていた。これが自分達が今居る場所なのだろう、と誰もが思った。
そして、島全体に網目状に線が入っており、一番上に左から1,2,3と数字が書かれており、横には縦にA、B、Cと順場に書かれていた。
「これ、宝の場所かな?」
960名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/10(土) 09:09:07
麻衣が首をかしげながら地図の左上、つまりは北東の方角を指差した。そこには確かに宝の場所であろう印が書かれていた。
「どうでもいいよそんなの。それよりもこれ」
みんなの目の前に掲げて見せたのは、銃だった。敦子はそれを重そうに持ち上げると、銃を撃つときのように引き金に指を掛けて持った。
「あっちゃん危ないからこっち向けないで」高橋が慌てるように両手を敦子に差し出すと、敦子はすまなそうな顔で銃の真ん中を掴み、テーブルの上に置いた。
鉄の塊がテーブルの上でゴトリと音を立てる。
『みなさんは、仲間たちと協力し合って生き残らなければいけません。各3チームのうち2チームが全滅した時点でこのゲームは終了です。
上手くやれば自分のチームの仲間を1人も殺さずにこの島から出られるかもしれません。時間は無制限です、何日かかっても構いませんので、思いっきり殺しあってください』
そこまで言うと、秋元は画面から消え、再び戸賀崎が顔を出した。
『そういうことだ。判ったか? それじゃ、ゲームを開始す――――すまん、言い忘れてた。今、お前らのいる場所の外に大きな箱があると思うんだが、
その箱の中に仲間が入っている。殺すも生かすもお前ら次第だが、出来れば一緒に戦う仲間にしてあげてくれ』
そういうと、戸賀崎は苦笑いで口調を早めた。
テレビの画面が歪み、元に戻る。亜樹は自分の手のひらが汗でびっしょりと湿っているのにここで初めて気がついた。
喉がカラカラだったが、搾り出した唾液をゴクリと喉を鳴らして飲んだ。
『それじゃ、説明は以上だ。健闘を祈る』
ブンッと画面が真っ暗になると、みんなの口からドッとため息が吐き出された。
それぞれがようやくと言った感じで口を開いた。
「ちょ、本当かな?」
「殺すって言ったときの顔、マジだったよ」
「でも、これ本当の銃だよね?」
峯岸が銃を指先で突くと人差し指と中指と親指で軽く持ち上げた。
「ねえ、この箱じゃないですか?」
外で独特の高い声を大きく張り上げたのは佐藤亜美菜だった。亜美菜が指し示す先には確かに箱があった。
961名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/10(土) 09:11:53
それは、人が小さく身を縮込ませれば3,4人は入れるほどの大きさだった。
「どうする?」友美が高橋の方を向いて言った。困ったような顔をした高橋が、麻里子に助けを求めて見つめた。
「開けましょう」言ったのは亜樹だった。
あの流れからして、今更戸賀崎が嘘を言うとは思えなかった。この中に人が入っているのなら、早く出してあげなければ。
そういう思いが強かった。留め金を外して、ゆっくりと箱を開ける。
「えっ?」中を見た瞬間、皆が口に手を当て驚いた。「仲間って・・・研究生の子達なの?」
その顔ぶれは誰もが知っている子たちだった。麻衣が慌てて箱の中から引っ張り出す。
高橋と麻里子がそれに習って同じように引っ張り出した。
ガムテープを剥がされて、大きく息を吸うと、「ありがとうございます」と言った。
並ぶように立たされたのは、左から、中塚智美、小原春香、藤本紗羅、畑山亜梨紗の4人だった。「あんたたち、どうして・・・?」

BRU 4
09/01/07 19:54
「研究生公演があるからって・・・」「なんで私達こんな目にあってるんですか? テレビ番組の収録ですか? だとしたら、性質が悪すぎます」
「お、大声ださないでよ、私達だって何がなにやら・・・ねぇ?」
一気にまくし立てる有馬優茄に浦野一美が両耳を塞いでたじろぐと、平嶋夏海のほうを向いて同意を求めた。
ふう、と息を吐き終えた優茄が、今度は瞳に涙を浮かべてその場にしゃがみ込むと、「もう、やだ」と呟いた。
「多分、番組収録かなにかだよ。だって殺し合いなんかあるわけないじゃん」
平嶋が慰めるように石田晴香の肩を叩いた。叩かれた本人は、慰めになってなかったようで、俯いたまま動こうとしなかった。
その隣で鈴木菜絵が足でなにやら地面に文字を書いていた。仲川遙香が不思議そうにそれを見つめている。
「ズッキー、なにやってんの?」
その疑問に最初に口を開いたのは、多田愛佳だった。菜絵の目の前にしゃがみ込むと、その書かれた文字を読み上げた。
962名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/10(土) 09:14:01
「こ・・・ろ・・・す・・・?」読み上げたあと、顔を上げた。見上げた果てにあったのは、菜絵の笑顔。愛佳は一瞬表情が凍りつき、動くことができなかった。
「殺すって・・・」一美が苦笑いで口を開くと、菜絵が笑いながら愛佳の頭を撫でるように叩いた。
「『ころすけ』って書こうとしてただけじゃないですか。やだなぁ、もう」そう言ってから、右足で最後に「け」と乱暴に書いた。
一美と平嶋がお互いの目を見合わせると、何かを確認するように口を開いた。
「3人は、殺し合いのこと知ってるの?」
視線を一美の方へチラっと向けた優茄が、立ち上がってゆっくりと喋りだした。
「箱の中に押し込められたときに聞きました・・・・でも、そのときはパニックで意味が判らなくて・・・」
「本当に殺しあうんですかね?」
「そんなわけないじゃん! 冗談止めてよ!」
菜絵が明るい口調で言うと、優茄が怒鳴りつけた。へらへらと笑う菜絵を柏木由紀は先ほどからずっと睨みつけていた。
「これがどんな意図で始まったのか判らないけどさ、殺し合いなんて本当にさせるわけないじゃん―――もし、もし本当でも、人を簡単に殺せる人なんていないよ。
だって、仲間なんだよ・・・」
早乙女美樹は、先ほど菜絵が文字を書いていた辺りの地面を見つめてからそう呟いた。
「そ、そうだよ!メンバー同士で殺し合いなんて出来るわけ―――」先程から俯いていた渡辺麻友が、顔を上げて言った。
その声は僅かに震えていて、言ったあと再び俯いてしまった。
「あの〜、武器ってこれですよね?」
いつの間にテントの中に入ってたのか、菜絵がサブマシンガン(H&K54)を片手に構えて嬉しそうに撃つ真似をする。
「危ないから止めて!」それを止めようとする平嶋に、銃口をわざと向けて笑ってから「冗談ですよ」と言った。
悪戯をする子供を相手にしたように、平嶋が「ふう・・・」とため息をつく。
「さて、それが本物かどうかはともかく、これから私達はどうしたらいいか考えよう」
一美のこの一言で、皆が一斉に黙って考えた。未だにへらへら笑う菜絵と、それをジッと見つめている柏木を除いて。
「あいつは癌だ・・・」
誰かがそう呟いたのを仲谷明香は聞き逃さなかった。言った本人を見る。
明香はこれから始まるであろう事態に不安と恐怖を感じはじめていた。
963名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/10(土) 09:15:38
BRU 5
09/01/08 19:47
ダダダダダダダ。小刻みに鳴るマシンガンの銃声がテントにいくつもの穴を空ける。
夜啼き鳥がパタパタと羽ばたいて木々を揺らすと、大島優子はマシンガンをテーブルに置いた。
「本物だね」至って冷静な優子に対し、小野恵令奈は口を大きく開けてそれを見つめていた。
「それ、私使おうかな?」テーブルに置かれたマシンガン(イングラムM11)を手に取った宮澤佐江が、マシンガンを構えて嬉しそうに「かっこいい」と笑った。
「ねえっ―――」
「佐江はこっちが似合うんじゃない?」
疑問を口に開きかけた恵令奈を遮って、秋元才加が笑いながらもう一つのマシンガン(トンプソンM1A1)を差し出した。その隣で荷物の中を漁り、食料を取り出している大堀恵が、水の入ったペットボトルの蓋を開けて口を付けていた。
「ねえっ―――」
もう一度、今度は先ほどよりも大きな声を出す。
「なに?」佐江が代表して恵令奈に返事をすると、視線を同じ高さに合わせてきた。
それに対して少しだけムッとした恵令奈だったが、すぐに思い直して疑問を口にした。
「なにしようとしてるの?」
不安を抱いたその質問に、佐江がニッと笑みを浮かべた。その恵令奈の隣に立っている早野薫の顔が引きつっているのは、佐江の口から返ってくる言葉が予想できたからだ。
「なにって――戦争の準備だよ」
当たり前のようにそう答えた佐江が、恵令奈の頭をポンポンと2回叩いてから、テーブルの上に並べられた武器を手に取りはじめた。
極度の緊張からか、最後のほうは涙声になっていた。それを聞いた恵が嬉しそうに笑むと、恵令奈を軽く突き飛ばしてから踵を返して、再び振り向いた。
「じゃあ、決まりだね」
優子が微笑んでから、テントの出入り口付近を覗き見る。そこには、箱から出されて一切の言葉を発していない研究生3人が立っていた。
「3人ともそれでいいよね?」
言われて、頷いた大家志津香が隣の瓜屋茜のほうを、チラっと見てから俯いた。近野莉菜が少しだけ不満そうな顔をしているのを優子は気づいたが、それに関しては何も言わなかった。
964名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/10(土) 09:18:11
マシンガンで開けられた穴から、冷たい風が吹き抜ける。才加がクシャミを2回したのをきっかけに、薫は手榴弾を素早く隠し持った。
「戦争・・・」成瀬理沙がそう呟くと、奥真奈美が俯いたまま目をギュッと閉じた。それを察してか松原夏海が肩を抱き寄せて小さく「大丈夫」とだけ言った。
「手榴弾は小さい子たちに持たせたほうがいいよね?」言ってからパイナップル型の手榴弾を優子が数え始めた。
「じゃあ、優子が持ってれば?」
「確かに」
才加が冗談ぽくそう言うと、佐江が同意するように笑った。
「ちょ・・・もうっ・・・」
反論しようとするも、大きな二人を見上げる形になっているのに気づいて、拗ねるふりをすることで怒りをアピールした。
「ねえねえ、みんな」食料の缶詰をつまみ食いしていた恵が、急に立ち上がり舐めるように全員の顔を見回す。
唇を舌でペロっと濡らすと、続けて口を開いた。「死にたい? 死にたくない?」それは、全員に対しての質問だったのであろうが、
恵の視線は倉持明日香のとこで止まっており、明日香は蛇にでも睨まれているかのように、動くこともできずに目だけを泳がしてそのまま俯いた。
「死にたいの? 死にたくないの? どっち?」テーブルを迂回しながら歩き出すと、今度は恵令奈の顎を親指と人差し指で持ち上げてから、見詰めた。
長い沈黙。いや、長く感じているだけで実際はまだ10秒も経っていない。
「しに・・・」
顎を持ち上げられた恵令奈が口を開く。
「しに?」小首を傾げた恵が、続きを急かして鸚鵡返しをした。
「死にた・・・くない・・・」


BRU 6
09/01/09 22:19
「ねえねえ、他のチームはどこにいるんだろうね?」
優子が地図を広げて「K」と書かれた文字の上を指先でなぞった。
「適当にウロついてれば見つかるんじゃない?」よほど気に入ったのか、佐江がマシンガンを抱えて眺めながら言った。
「とりあえず、この宝っての探さない?」
「宝探し? いいね」
才加が宝のある場所を指し示すと、優子が嬉しそうに同意した。
「私は残るわよ。行くならあなたたちだけで行ってよね」
965名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/10(土) 09:20:05
恵が椅子に座ったまま、銃(H&KUSP)に弾を込め、素知らぬ顔でそう言うと、才加にそれを突きつけて「バンッ」と撃つ振りをした。
「じゃあ・・・薫」才加に呼ばれて驚いたのか、薫が肩をビクッと上げた。才加はそれを知らん顔で一瞥したあと、地図の「K」の文字の右方向にある印を指差してから続けた。
「ここの宝取ってきてよ」
「えっ、私?」
言われて薫は目を泳がせ首だけを動かし、全員の顔を見回した。そして、「無理だよ・・・」とだけ言った。
「私らこっちの取ってくるからさ」先ほど指差したとこからさらに下側にある印を指差して才加は笑った。
佐江が武器を一つだけ薫に放り投げると、「がんばってね」と微笑んだ。
「じゃあ、いこっか」優子が立ち上がると、才加は頷いてマシンガンを肩に掛けて持ち上げた。
2人が外に出るのを見送ったあと、薫は受け取った銃を手の平の上に乗せたまま、立ち尽くしていた。
「かおりん、なにやってんの?」
佐江が不思議そうにそう言うと、「あ」と口を大きく開け、「ごめんごめん」と続けて言った。
「1人じゃ怖いよね? 誰か一緒に行ってあげて」
佐江の呼びかけも虚しく、誰も返事をしなかった。
「みんな冷たいな。仕方ない、かおりん頑張って」手の平に乗せてた銃を、佐江が包み込むように握らせ、薫の背中をテントの外へと押した。
「待って」
テントの中から発せられた声に佐江が振り向いた。動きを止めた恵が眉を持ち上げる。
「私も行く」野呂佳代だった。今まで一言も言葉を発しなかった佳代が、手を挙げて前へ出てくる。
テーブルに置いてある武器を一つ取ると、佐江の体を突き飛ばすように押しのけて、薫の手を取った。佳代に引っ張られた薫が後ろを振り返ると、面白くなさそうな顔をしている佐江がこちらを睨み付けていた。
「佳代ちゃん、痛い・・・」
テントが見えなくなった辺りで、薫が眉をへの字に下げて呟く。
「あ、ごめん」
手を離した佳代が、申し訳なさそうにそう言うと、今は見えなくなったテントのある方向に視線を向けた。
966名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/10(土) 12:57:02
やはり貴方は投稿しすぎです。バイバイさるさん。
名前: 名無しさん@お腹いっぱい。
E-mail: oh
内容:
「どうしたの?」薫が佳代の視線を辿ってから首を傾げると、佳代が唇の片端を持ち上げて口を開いた。
「・・・あの子らの勝手にはせない」
それは、佐江たちのことだろうと薫は思った。佳代の言葉に何も返さず黙っていると、佳代がふうっとため息にも似た呼吸をした。
「かおりん、勇気あるね」
軽く笑んでから歩き始めた。何のことなのか判らず後を追いながら「え?」とだけ言った。
1人で外に出ようとしたことを言ってるのか、それは薫の意思ではないことくらい佳代は判ってるはずだが。
薫が首を傾げていると、佳代が嬉しそうに笑ってから言った。
「手榴弾、盗んだよね?」
「・・・あ」バレてた。何か気恥ずかしくなり誤魔化すように顔を俯かせる。
佳代はそれ以上問い詰めなかった。代わりに、えっほ、えっほ、と声を発しながら歩き続けた。
ポケットの中の手榴弾を確かめるように握り締める。そして、少し離れた佳代の背中を再び追いかけた。
【斎藤氏に無断で転載って云うか…】
967名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/10(土) 18:30:20
>>966
無断で転載はどうかと思うけど、一応乙
あと斎藤氏って誰よww
松本氏だろ?
968名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/11(日) 09:26:11
いいねえチーム戦
969名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/11(日) 18:42:12
























970名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/11(日) 18:44:02
きはるん
971名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 09:23:49
972名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 09:24:11
973名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 09:24:34
あか
974名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 09:24:54
975名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 09:25:14
なか
976名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 09:25:57
きか
977名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 09:26:22
まゆに
978名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 09:26:49
979名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 09:27:10
980名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 10:16:17
はら
981名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 10:16:44
982名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 10:17:21
983名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 10:17:45
984名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 10:18:07
985名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 10:18:29
986名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 10:18:50
987名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 10:19:10
988名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 11:04:55
989名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 11:05:22
990名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 11:05:50
991名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 11:06:19
992名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 11:06:43
993名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 11:07:11
994名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 11:07:31
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ささ
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1000名無しさん@お腹いっぱい。:2009/01/12(月) 12:11:55
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