松本空港、最低降下高度引き下げ 「欠航しない空港」に
県営松本空港(松本市)は2日、航空機が着陸できるかを最終判断する「最低降下高度」を、
326メートルから128メートルに引き下げる。悪天候による欠航や目的地変更の減少が見込まれ、
フジドリームエアラインズ(FDA)定期便の就航率向上が期待される。
松本空港は、滑走路付近に設けた無線標識を頼りにパイロットが機体の位置を調整する
「VOR」方式を採用しており、視界を遮る雲や降雪が着陸可否に直結する。周囲を山に囲まれ、
高度250メートル付近に雲がかかりやすい地形のため326メートルの高度では着陸を判断できず
に欠航となることがあり、開港当初からの課題だった。
国土交通省は2006年、滑走路への進入方式を定めた全国一律の基準を改正、各空港の
実情に沿った基準を設定できるよう見直しを進めている。松本空港は昨年、VOR機器を更新した
ことを機に降下高度の再設定を認められた。
FDAによると、定期便の年間就航率は97・9%で、日本航空時代の96・4%(06〜09年)を
上回っている。同社は今回の改善で「欠航しない空港」との認識をさらに広め、ビジネス用途などの
乗客増に結び付けたい考えだ。 (杉浦正至)
http://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20110602/CK2011060202000126.html 霧や低視程による欠航が減ってくれれば
将来的には運用時間の延長も可能になります。