現役の日本航空のパイロットだが…質問受けるよ

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>>589
やはり、『異常燃焼(炎)』という言葉は使うべきではなかったですね。ちょっと私が優しすぎました。
さらに、572さんは『異常燃焼』を『アフターバーナー』や『トーチング』の類に印象付けようとしてきましたね。
つまり、異常燃焼、異臭、異音のようなあいまいな表現は事実を誤認される(もしくは誤認させる)可能性があるということです。
私が議論している『異常燃焼』とは58便の動画の様なもので、572さんも>>572で『エンジン火災』と認めていましたね。
ということなので、『異常燃焼』を『エンジン火災』に書き直します。

2409便の事実を確認していきましょうか。
事実@:リジェクト操作(離陸中止操作)以降、FADECが逆推力の際、トルク低下を防ぐために燃料流量を増加させた。
エンジン限界温度は920℃である。
ITT温度は最高1,160℃まで上昇。
エンジン限界温度920℃以上を連続8秒間。
事実A:HPTベーン、HPTブレード、燃料ノズルなどで『すす』が発見されている事から、この付近で不完全燃焼があった。   
事実B:2409便は『エンジン火災』が地上から目撃された。
事実C:2409便は『発動機の内部において大規模な破損が生じた場合』に該当して、翌日の8月13日に重大インシデントに認定された。
事実D:58便は『エンジン火災』の動画( http://www.youtube.com/watch?v=ARXG1ENvmvE )がある。
事実E:58便は『発動機の内部において大規模な破損が生じた場合』に該当していなくて、重大インシデントに認定されていない。
事実F:2409便の報告書( http://jtsb.assistmicro.co.jp/jtsb/aircraft/download/pdf/AI10-2-1-JA848C.pdf )には『エンジン火災』の記述がない。

事実@より、もし、FADECが正常(エンジン限界温度を超えないように制御する)ならば、エンジン限界温度920℃から
1,160℃まで上昇させた犯人は、FADECでは制御できない『エンジン火災』である可能性が考えられる。
事実A、Bより、不完全燃焼があった付近で『エンジン火災』があった可能性が考えられる。
事実B〜Eより、2409便は58便の動画よりも『エンジン火災』が強かった可能性が考えられる。
事実Fより、JALグループが『エンジン火災』を報告していなかった可能性が考えられる。

ここで、何度も言われている、『高温でもよい場所であるかどうか』という議論と『エンジン火災の事実を報告する』という議論は別次元の話である。
『程度がどうであろうと発生場所がどこであろうと(←そもそもそれを判定するのは航空局)
  JALグループには事実をすべてありのまま仕分けせずに報告する義務があるのです。』

2409便は『ITTの異常上昇』の原因は『HPTシュラウドの劣化』であり、
また、『HPTシュラウドの劣化』の原因は『ITTの異常上昇』でもあります。
つまり、双方により、悪循環で『HPTシュラウドの劣化』が早くなったと考えられます。
これらを引き起こしたのは、私の推測では、
日本の独特の使用条件(大気中の硫黄など)が原因だと思います。(例えば、黄砂、桜島の火山灰など、桜島は8/10に噴火)