http://teri.2ch.net/mor2/kako/998/998304509.htmlの続き部屋に帰ってからも俺の動揺は収まらず、
バルコニーから外を眺める彼女についつい目がいってしまう。
「あの〜」
「・・・・・・」
「あの〜、ちょっといいですか?」
「・・・あ、あぁ、ごめん。なに?」
ボーっとしているところへ声を掛けられたので俺は余計にドキドキしてしまった。
「どこか出掛けたりしないんですか?海で泳いだりとか、ショッピングしたりとか」
「出不精だからね、そっちは?」
「・・・私も出掛けません」
「んじゃ何しに来たの?」
「ん〜、なんとなくですよ、なんとなく。強いて言うなら夏の妙な雰囲気でついつい
出掛けてしまったって感じです」
「ハハハ、よくわからんけど家族とかは?若い娘が一人旅なんてよく許してくれたね」
「・・・」
「あ、ごめん、なんかヘンなこと聞いちゃったかな」
こっちから干渉しないといった手前、聞き過ぎたかなと思ってすかさず謝った。
「別にいいんですよ、パパやママにどうやって説明しようか悩んだんですけどね」
あっけらかんと言い放って彼女はテラスに出てしまった。
どうやらだいぶそこからの景色が気に入ったらしい。
「ま、俺は適当に過ごすからさ。君も楽しみなさい」
「・・・ハイ。あ、そ〜だ、そのうち二人でお出かけしましょうね♪」
俺の言ったことが理解できてなかったらしい。
適当に誤魔化してやり過ごすことに決めた。
「・・・」
「イヤなんですか?」
「え・・・んじゃまあそのうちね」
「そのうちって?」
「だから、いつかだね」
「いつかっていつですかぁ?何時何分何秒ですか〜?」
「子供みたいなこと言わないの、気が向いたらそのうちね」
「ぶーぶー、つまんないの〜」
大人っぽいところがあるかと思えば子供みたいにダダこねる。
これからも振りまわされるのかな・・・でもそれも悪くない・・・かも?