多くの悪役レスラーは、わざと憎たらしい表情を作ったり
暴言を吐いたりして、何とか観客の反感を煽ろうと努力する。
悪役レスラーは嫌われてナンボの職業なのである。
ところが悪役レスラー小川
>>1は何の努力もする必要が無かった。
小川
>>1が居るだけで見てる者すべてが不快な気分になり、小川が
無意識のうちに やる事なす事 すべてが観客を苛立たせた。
そう。小川
>>1はまさに 悪役レスラーになるために生まれて来た
かと思えるほど、天性の才能に恵まれた悪役だったのである。
悪役レスラー小川と対戦する選手には常に大声援が送られた。
対戦相手が小川に痛めつけられると会場は悲鳴に包まれ、
小川がボコられると会場は大いに盛り上がった。
そして最後に小川
>>1が失神KO負けしたところで観客は満足して
帰って行くのである。
悪役レスラー小川が先日、同じく悪役レスラーの光井と対戦した時も
例外ではなかった。 人気が無い事では互角かと思われた二人は
顔だけ見ると確かに甲乙付け難い不細工である。
だがこの二人がリング上で向き合うと、あまりの体格差に観客は呆れた。
パンパンに膨れ上がった顔、丸太のような手足、樽のような胴体・・・
重量級レスラーの小川と並ぶと、ごく普通の体型をした光井は 気の毒な
ほど頼りなく華奢な体格に見えた。
観客席は 光井の声援一色に包まれ、久しぶりに気分良く戦えると期待して
いた悪役レスラー小川はさすがに落胆した。本来なら楽勝の相手に粘られた
挙句、顔面に光井の頭突きを食らって倒れたところにチョークスリーパーを
決められて又もや失神KO負け という結果に終わったのである。