7 :
ねぇ、名乗って:
ある朝
トイレの扉を開けると
「あ。」
吉澤さんがいた。
8 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 20:56 ID:vVkdHMOH
「・・・何やってんすか」
「いやぁ」
「いやぁ、じゃなくて」
「うん」
「そこ、何する所か分かります?」
「・・・馬鹿にしてんのか」
「洋式だからよかったものの」
「え?」
「なんでもありません。とにかく、出てきてください」
自分でも不思議だ。
なんで私、こんなに冷静なんだろう。
普通なら声をあげるとか、激昂するとか、etcetc・・・
昔からよく「落ち着いてるね」って言われる。
まぁ悪い気はしないけど、実感なかった。正直。
いや、そんなことはどうでもいい。
問題は、なぜ、私の家のトイレに吉澤さんがいるのかってこと。
しかも。
こんな朝っぱらから。
9 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 20:58 ID:vVkdHMOH
「どっから入ったんです?」
「窓だよ、窓。開けっ放しだったぞ。俺だったからよかったものの」
「はぁ・・」
いけない。危うく納得しかけそうになった。
しっかりしろ!私!!
「そういう問題じゃなくて」
「はいはい」
「わざわざトイレから入ってくるなんて。」
「そうだねぇ」
「それに!一言くらい声かけてくれれば良かったのに」
「うーん・・・でもびっくりするだろうと思ってさ」
「トイレ入った途端に吉澤さんが便器にうずくまってるの発見する方がびっくりしますよ!!」
そのとき
苦笑いを浮かべていた吉澤さんが、一瞬真顔になった。
そして
10 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 21:03 ID:vVkdHMOH
「・・・吉澤って、誰だよ」
「―------------------------は?」
「俺、吉澤じゃねーよ」
何言ってるんだ、この人は。
私の目の前にいるアンタは正真正銘
モーニング娘。の4期メンバー、吉澤ひとみでしょうが。
朝早いから寝ぼけてるのか。
そうだ、そういえばこの人は低血圧で朝に弱いって誰かが言ってたな。
石川さんだっけ?
「ところで吉澤さん」
「吉澤って誰よ?」
「・・・からかってるんですか?」
「いやマジで」
「朝っぱらから、やめてくださいよ」
「俺さぁ。」
何。急に顔をしかめたぞこの人は。
「ワケあって名前は言えないんだよね」
「・・・・・・」
「だからよっすぃって呼んでよ。それ俺のニックネームね」
「知ってますよ吉澤さん」
「だから違・・・・・あ--------------------ッッッ!!!!!!!」
「なっ、何ですか!?」
11 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 21:06 ID:vVkdHMOH
「俺さ、昨日から何も食ってないんだよなぁ」
「はぁ」
「・・・・・・なんか、食わせて♪」
つくづく私ってお人よしだ。
それとも根っからのパシリ役?
どうでもいいけど。
「うまい。料理上手だ、キミは」
「冷凍ですけど」
「いぃ奥さんになれるよ、うん」
「まだ14なんで」
「へぇ。若いんだねぇ。見た目ずっと落ち着いてるよ」
ところで…と吉澤さんは口を拭きながら私を見た。
「キミ、名前なんていうの?」
12 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 21:09 ID:vVkdHMOH
さすがに、温厚で穏やかで心の広い私でも
思わず先輩にむかって怒鳴りそうになった。
間一髪、抑えたけど。
「吉澤さん、ふざけてますよね?」
「まさか」
「ほんっっと〜にいい加減にしてください…怒りますよ」
「わ、分かった分かった」
まったく。
「で。キミ名前は?」
・・・・・・全然分かってないじゃないか。
「・・・新垣、里沙です。なんですか、さっきから」
「ふーん。じゃぁ、ガキさんでいいね。ガキさんって呼ぶよ」
「つーか、吉澤さ・・」
「吉澤じゃないって」
「〜〜〜よっすぃーさんは、仕事行かなくていいんですか!?」
「仕事って、何の?」
13 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 21:12 ID:vVkdHMOH
私は本っっっっ気でこの人の脳内が心配になった。
なぜなら今日は
安倍さんが抜けて初めてのさくら組での練習。
『安倍さんがいなくなるんだから、年上のあたしもしっかりしなきゃ!』
なんて意気込んでた吉澤さん。
一昨日の姿は嘘だったのか。
「・・・っっフザけるのも、いー加減にしてくださいよっ」
「いや、俺は―――」
「とにかくッッ!私は先に出ますから。鍵ちゃんと閉めてきてくださいね!」
「待っ・・・・」
やばい。
今日の私、ちょっと半狂乱気味だ。
これじゃ年の割に落ち着いたしっかり者、新垣里沙の名前が廃る。
それもこれも、みんな吉澤さんの―――――――――
だめだだめだ。とりあえず、にっこり笑って余裕を持って。
14 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 21:17 ID:vVkdHMOH
「おはよーございます」
「おはよー里沙ちゃん!」
「ガキさぁ〜ん。遅刻だよぉ〜」
「ごめんなさい、でも、吉澤さんがまだ――――――――」
「ン?あたしが、何?」
その声を聞いて振り返った私は
思わず声を張り上げそうになった。(みんなの手前辛うじて飲み込んだけど)
それもそのはず。その聞きなれた声。
振り向いた私の目に飛び込んできたのは、
私の家に鍵付きで放ってきたはずの、吉澤さん本人の姿だったからだ。
「なんだよ。お化けでも見るような顔して」
「いや、だって」
「分かった。よっちゃん!またガキさんのこと苛めたんでしょ」
横から石川さんがひょっこり顔を出す
そしてくすくす笑った
なんでだよ、と吉澤さんが突っ込んでいる
私だけ、取り残されたように立ち尽くしていた
15 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 21:20 ID:vVkdHMOH
「だからさ」
「・・・」
「言ったじゃん。ちゃんと」
「・・・」
「俺は、その吉澤って人じゃないって」
「・・・」
「だからさぁ」
「いい加減、それ降ろしてよ」
そう
私は今、よっすぃさん(偽)と対峙している
右手に包丁を握り締めて
16 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 21:23 ID:vVkdHMOH
ことの起こりは数時間前
私は少し納得できないままに仕事をこなし
(もちろん吉澤さん(真)といっしょにだ)
いつものように皆に別れを告げ
もちろん吉澤さん(真)にも別れを告げ
(どうやら加護さんの家にお泊りらしい。加護さんも一緒だったから)
いつものように電車に乗って帰宅した
誰もいない筈の自分の家に
ところが
疲れきった私を迎え入れたのが
「おかえり、ガキさん」
数十分前に別れたはずの
今ごろ加護さんの家にいるはずの
よっすぃさん(偽)だったのだ
17 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 21:26 ID:vVkdHMOH
「何してるんですか」
「はぁ?」
「加護さん家にお泊りでしょ?」
「何?オトマリ?」
「加護さんはどうしたんですか」
「さぁ」
「さぁ、じゃないですよ!もう!」
「今日泊まらせてくれないかなぁ?あ、ここのソファでいいからさ」
「そんな!!いきなり困りますよ!だから加護さんは?」
「知らないよ」
その顔をまじまじと覗き込むと
どうやら、嘘を言っているようではない
めちゃくちゃ真顔だ・・・
「・・・ケンカでもしたんですかぁ?」
「するもなにも」
埒があかない
私はとりあえず、電話をとった
もちろん
加護さんに確認の連絡をするためだ
18 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 21:29 ID:vVkdHMOH
ところが・・・
『もしもし?』
「あ。新垣ですけど・・・」
『あぁ、りさちゃん!どうしたの?』
「いえ・・・あのですね、吉澤さんが・・・」
『よっちゃん?よっちゃんに用?』
「あ、じゃなくて、その・・・」
私の返事も待たず、保留音に切り替わる。
それから一分も待たず、電話口に出てきたのは・・・
『はい、あたしだけど?』
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」
『もしもし?ガキさん?』
『ちょっと!どうしたの?もしもし?もしもし??』
19 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 21:32 ID:vVkdHMOH
私は完璧に凍り付いてしまった。
いや
正しくは、凝視していた。
ここにいるはずのないその人を
吉澤さんは、加護さんの家にいる。
じゃぁ
ここにいるのは・・・・・・?
『ちょっとガキさん!?ガキさん、ガキさ・・・』
「プツッ・・・」
ツー、ツー、ツー、・・・
しばし放心したように窓の外を見上げていた「その人」は
私の視線に気がつくと
にやっと笑った。
20 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 21:39 ID:vVkdHMOH
それからこの状態。
とっさに右手に掴んだモノはキッチンナイフ
万が一の為にベッド脇のスタンドに忍ばせておいてよかった
だって14歳!こんな年でやすやす殺されてたまるものですか、と!
いやいやそれよりも
目の前のこの人!
吉澤さんじゃないと発覚した以上、立派な不法侵入者だ!
しかもしかも
私の留守中に何をされたか分かったもんじゃない
警察に通報しなきゃ・・・いや、そんな余裕なんてない
真夜中に不審人物と、いたいけな中学生!
ちょっとでもスキを見せたら、殴られてイタズラされて殺されて・・・・
あぁ恐ろしい!!!!!
21 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 21:43 ID:vVkdHMOH
「ねぇ、あのさぁ・・・」
「ううううるさい!!は、早く出てって!」
「そんな冷たい事言うなYO!」
「け、警察呼びますよ・・・」
「とりあえず落ち着いて!ね?ゆーっくり話そう」
「そ、そんな事出来るわけ-----------------」
その瞬間
足の裏にびっしょりとかいた汗で
私はブザマにも
つるっと-----------------
そして
もの凄い音を脳の隅っこで感じながら
意識がゆっくりと薄らいでいった
22 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 21:47 ID:vVkdHMOH
ジリリリリリリリリリ・・・・・・
うるさい
あぁ・・・なんだ、目覚ましか
もう時間・・・?そういや今日は久しぶりに午前オフだっけ
もうちょっと寝てよう・・・
----------…っと、おい、起きろ〜
だから、今日は午後からなんだって
もうちょっと寝かせてよ、お母さん
ただでさえ昨日、あんなに暴れて疲れてるん・・・
・・・・・・・・・・・・・・・あれ?
お母さん・・・は、実家にいるはずじゃん
だったら
今のは
今の声は-----------------
23 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 21:50 ID:vVkdHMOH
「ああぁぁぁあぁあっっっ!!!!」
「うわっ!・・・いきなり大声出すなYO!びっくりしただろ!」
「あんた・・・あんた・・・!!!」
「あ、これ。勝手に借りたけど、いいだろ?結構似合うよな〜俺♪」
大切にしてるマイ・エプロン!
私の誕生日に5期のみんながくれたやつで
チェックの刺繍とレースフリルがすごい可愛いのがポイント!
多分、あさ美ちゃんあたりが選んだのかなぁ
だってお世辞にも、着たいとはちょっと------・・・
あ、もちろん使わせて貰ってるけどね、自宅では。
〜〜〜〜〜〜〜〜じゃなくてっっ!!!
「あんた・・・まだいたの!?」
「泊まらせて貰って、無言で帰る訳にもいかないからね」
「・・・一晩中、いたの?」
「ソファ勝手に借りたよ」
「あれ?昨日、私あのまま・・・」
そうそう、とよっすぃさん(仮)は腕を組んだ
24 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 22:00 ID:vVkdHMOH
「もう、すっげー大変だったの!わざわざベッドに運んでさ〜」
「・・・まさか!服!!!」
「さすがにそれはないって。ちゃんと昨日のままでしょ?」
・・・確かに。昨日帰ってきたままの格好だ
お気に入りのスカートが皺だらけだけど・・・。
「14のオンナノコに手を出すほど、飢えてないから」
「・・・」
「あれ?」
「何ですか」
「いや、大人しいなぁ、今日は」
「・・・」
「昨夜はほんと酷かったもんなぁ」
確かに昨夜はやりすぎた・・・ような気がする。
大分落ち着いたといえば落ち着いたけど
でもまだよっすぃさん(仮)を完全に信用したわけじゃない
25 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 22:01 ID:vVkdHMOH
それでも、よっすぃさん(仮(はわざわざ朝食まで作ってくれて
しかもそれが結構おいしくて
なんだかんだで責める気力もなくなったっていうのが正しい
それにしても
外見はほんっとに吉澤さんにそっくり
無造作にカットしてある髪とか
(本物の吉澤さんは自分でカットしてるそうだ)
最近黒に戻したヘアカラーとか
(黒のほうが私は好き。なんか、お姉さんって感じがするから)
すごく大きいぱっちりした目も
うらやましいぐらいに白い肌も
女にしては大きいほうの身長も・・・・・・
女にしては、か。
そういやよっすぃさん(仮)は男らしいけど
不思議とそんな感じ、全然しないんだな
もともと本物の吉澤さんが、男っぽいからかもしれないけど(笑)
26 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 22:06 ID:vVkdHMOH
「・・・でさ、」
「え?」
「え、じゃねーよ。ちゃんと俺の話、聞いてた?」
聞いてなかった。全然。
いや聞く体制にはなってたんだけど
何やら意味ありげに話すよっすぃさん(仮)の顔を見てると
いまさらだけど、感心するぐらいに大きい目。
女の子にそりゃぁモテそうだな。
いや、実際モテるんだろうな。
まこっちゃんとか、ほんと、スゴイし。大好きらしいし。
「で、何?」
「だから、居候の件」
「は?ゴザソウロウ?」
「そんなボケはいいんだよ」
確かに。私らしくもない。
「居候って、何?だれが?どこに?」
「俺が。ここに」
27 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 22:09 ID:vVkdHMOH
ちょっと。
ちょっと待って。
そりゃぁ私は決してイイ女じゃない。
あさ美ちゃんみたいにナイスバディでもないし
、ていうか、ほど遠いし
それぐらい自覚はしてるけど!!!!
仮にも一人暮しで
しかも「モーニング娘。」で
あまつさえ男と同棲なんて!!!(外見は吉澤さんだけど!)
ありえない!
ぜーったいにありえない!!
私は大きく何度も首を横に振った
28 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 22:13 ID:vVkdHMOH
「ムリムリムリムリ!!!ぜーったいムリッ!!」
「そこをなんとか!」
「で、出来るわけないじゃないですかっ」
「頼むよ!ここを追い出されたらもう死ぬしかないんだYO!」
知りません、そんなの!
ていうか、そんなワケアリな人、余計に困る!!
「私だって色々事情とゆーものが」
「事情って、その仕事のこと?」
その、といって
よっすぃさん(仮)が指差した方向には
写真集が一冊
か、隠していたはずの・・・・・!!!
29 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 22:17 ID:vVkdHMOH
「あ――――――――――っっっ」
「うぉ」
「か、勝手に本棚・・・!!」
「あぁ。いや、それは」
「勝手に漁りましたね!?」
「暇だったもんで、つい」
ひどい!ひどすぎる!
特にこのハワイのやつは
大の大のお気に入りでずっとケースに入れて保管してたのに!
「ご、ごめん・・・」
「・・・・・・・・・」
「悪かったよ。お詫びに何でもする!だから追い出すのだけは!」
勘弁して!と頭を下げられてしまった
ここまでされると、さすがの私でも
ちょっと可哀相になってくるもんで・・・
30 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 22:19 ID:vVkdHMOH
「あの」
「はい」
「約束がひとつ」
「何でもどうぞ」
「私の仕事のこと、知ってますね?」
「なんとなくは。」
「グループで、芸能活動をやってるんですけれども」
「もぉにんぐむすめというやつですね」
私はうなずいた
「その中にですね、吉澤さんという人がいるんです」
よっすぃさん(仮)は、少し首を傾ける。
そして
あぁ、と手を打った。
「昨日からキミが俺に向かって言ってた吉澤さんって!」
「そう。その人が、その吉澤さんです」
あと、キミっていうの止めてください、というと
よっすぃさん(仮)はあっ、という顔をして
ガキさんだった、と言い直した。
31 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 22:24 ID:vVkdHMOH
「その吉澤って人、そんなに俺に似てるの?」
「見てないんですか。写真集」
「いや、詳しくは。カワイイ子だけチェックしてたからなー」
「・・・・」
「あ。いや、冗談だよ、冗談」
鼻の下がのびてる。
「とにかく、私の知ってる吉澤さんは」
「ふんふん」
「えーと…あ、この人です」
「どれ」
私が指差すそこには
私の今、目の前にいる人と
同じ顔をした吉澤さんがいた。
しかも、水着で。
32 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 22:28 ID:vVkdHMOH
「うぅ〜ん」
「何ですか」
「いや、複雑だなぁ」
「・・・」
俺が水着着てるみたい、と呟く。
実際そのとおりなんだけど。
目の前のよっすぃさん(仮)の胸らへんを盗み見したところ
案の定、ぺったんこ。
この体じゃ、水着なんて到底遠い存在なんだろうな。
だからって
吉澤さんとまったく同じ顔で
海パン(ビキニタイプ)なんて絶対やめてほしいけど。
33 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 22:31 ID:vVkdHMOH
「まぁ、こういう訳なんです」
「だいたい分かったよ」
写真集を閉じてよっすぃさん(仮)は頷いた。
「つまり、俺の存在がバレちゃやばいってことだろ」
「そういうことです」
「色々ややこしくなりそうだもんな」
「ややこしいこと、嫌いですから」
「俺もだ」
初めて意見が一致した。
ということで、私の出した条件は
同居するものの、絶対にこの部屋を出ないということ。
ちょうどいい、4畳の物置があったから
そこをよっすぃさん(仮)にあてがうことにした。
身の危険を感じないわけではないけど
やっぱりどう見ても吉澤さんっていうのが、
私の警戒心をほぐしているのかもしれない。
34 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 22:34 ID:vVkdHMOH
「でもさぁ」
「?」
「女だったら、俺、結構好みのタイプだなぁ〜」
35 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 22:35 ID:vVkdHMOH
よっすぃさん(仮)を家に匿って(?)、一週間。
相変わらず私は仕事に追われている。
分割の仕事が増えてきたから
本物の吉澤さんといる時間が増えた。
仕事でも家でも同じカオ・・・ってのは、なんか変な感じ。
そういえば、一度だけよっすぃさん(仮)の素性を聞いてみたことがある。
気になってたわけじゃない。
単に、興味を掠っただけだ。
「俺のこと?」
「そうです。だって、何も知らないし」
「あぁ〜そうだなぁ〜」
「名前!名前さえもですよ!」
名前ねぇ。
よっすぃってことしか言えないんだな、これが。
そう言ってよっすぃさん(仮)は上を向いた。
36 :
深夜蘭:04/02/28 22:37 ID:t7z+clni
37 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 22:39 ID:vVkdHMOH
「そのよっすぃっていうのも」
同じなんですよ、と言うと
驚いた顔をした。
「すごい偶然!」
「ほんとに偶然なんですか?」
「え」
「たとえば、よっすぃさんも、実は名前に『よし』がつくとか」
途端に顔色を変えるよっすぃさん(仮)
・・・単純というか、スナオというか。
どんなにニブくても一発でわかる。
「・・・・・・・図星ですか」
「それ以上、聞かないでくれ。泣くから」
「じゃぁ、聞きませんけど」
そもそも。
こんな中学生のワカゾーの家に居候を頼み込むぐらいだから
よっっっっぽどの事情があるんだろう。
そう言えば
初めて見た時(あえて出会ったとは言わない)も、
トイレに隠れ潜んでたみたいだったし。
38 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 22:45 ID:vVkdHMOH
もしかしてよっすぃさん・・・。
何かに追われてるとか?
まさか、事件でも起こしてるんじゃ・・・
だったら匿ってる私も
共犯ってことになるとかならないとか。
「そんな心配しなくても。あくどいことはやってないYO」
見透かしたかのような言葉。
ぽかーんとした。
「すごい焦った顔してたから」
お見通しだ、とニヤリと笑う。
その顔が、また、本物の吉澤さんそっくりで・・・。
言葉をなくしてしまうのも無理はないってもんだ。
39 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 22:46 ID:vVkdHMOH
「心配するようなことはしてないからさ」
「はぁ」
「・・・信用してないね?」
「まだ完全には」
「そりゃそうだ。」
それよりさーと話を逸らした。
私も仕方ないから釣られてあげた。
「ガキさんの仕事仲間は、可愛い子が多いなぁ」
「でしょ?」
いくら不審な人物でも
仲間を誉められるってのは悪くない。
いや、むしろ
めちゃくちゃ嬉しい。
40 :
ねぇ、名乗って:04/02/28 22:48 ID:vVkdHMOH
「俺なんか、何人か好みの子見つけたもんな」
「え?どのメンバーですか??」
「当ててみ」
確立、15分の1。
・・・いやいや、私(新垣里沙)を抜いて
14分の1か。
あ、待てよ。
「吉澤ひとみ」も抜かないといけないか。
いくらなんでも、同じ顔した相手なわけだし。
「よし。当てたら今夜はビーフストロガノフだ!」
「えっっ!!」
ちなみに、食事係はほぼ毎日よっすぃさんの担当だ。
もちろん買出しは私がしている。
さすがにお風呂とトイレは私がしてるけど
なぜか男のくせに(偏見?)料理がすごくうまい!
本物の吉澤さんでさえ、料理はヤバイ感じなのに。
おもしろい!!続きに期待
43 :
ねぇ、名乗って:04/02/29 17:59 ID:n4MgYDAy
おもしれえ
笑った。面白い
45 :
DD:04/02/29 19:54 ID:sqRPwXHo
ヤバい、面白い。
>>作者さま
小説総合スレッドで更新情報を掲載させて頂きたいのですが、
つきましてはタイトルがありましたら、教えていただけませんか?
ho
48 :
ねぇ、名乗って:04/03/01 18:30 ID:Z6ddcgqh
>>46 作者です。
わざわざすいません。ありがとうございます。
題名ですが…特に何も考えてなかったもので
急遽、「よっすぃさん(仮)」でお願いします。
感想くださったみなさんもありがとうございます。
49 :
ねぇ、名乗って:04/03/01 19:05 ID:1Ytuy0Zh
ゴムつける暇は無いみたいだね
50 :
名無し募集中。。。:04/03/01 19:25 ID:Ou1fnXaf
素でおもろいっす。
続きに期待しちゃってます。ガンガレ〜(°▽°)ノ
保守
作者さん
マターリとがんがってくらさい
ほじぇん
53 :
ねぇ、名乗って:04/03/04 01:17 ID:+4zy1IJb
54 :
ねぇ、名乗って:04/03/04 01:17 ID:+4zy1IJb
「ヒントください、ヒント」
「いやいや。ノーヒントで」
「えー」
私は写真集をじっと見詰めた
有力候補は、石川さんあたりだけど・・・
いや、でも案外飯田さんみたいな大人っぽい美人がタイプなのかも
ま、まさか・・・いくらなんでも道重ちゃんってことはないよね
「決まった?」
「・・・・一応」
15人の集合写真
私はちょうど真中に映るその子を指差した。
「この子で」
「ファイナルアンサー?」
「ファ、ファイナルアンサァ・・・」
「・・・・・うん」
「正解!?」
「ブー。残念」
がっくりと肩を落とす。
何だったんだ、さっきの「うん」って。
55 :
ねぇ、名乗って:04/03/04 01:18 ID:+4zy1IJb
「正解は、この子!」
「・・・・・・・亀井ちゃん?」
「若き日の宝野アリカに似てるよね」
知らない。
「うーん。誰かに似てるなぁ」
「その子も14歳ですよ」
そういうと、
よっすぃさん(仮)はえぇ!?と驚いた声をあげた
「なんだ、ガキさん同い年か」
「まぁ」
「最近の子は発育いいなぁ」
「・・・」
「あ、いや、冗談だよ、冗談」
親父くさい発言まで吉澤さんに似てる。
いや、吉澤さんはまだ「女」なんだから許せる範囲だけど
今度亀井ちゃんを家に呼ぶ約束してたけど
当分の間はよした方がいいな。
56 :
ねぇ、名乗って:04/03/04 01:19 ID:+4zy1IJb
「というわけで」
「え?」
「ビーフストロガノフはお預けってことで」
「そ!そんなぁ」
不満たらたらの私を無視して
鼻歌まじりによっすぃさん(仮)はキッチンへ消えてった。
残された写真集をふと手にとって
少し眺めてみる
亀井ちゃん、か。
わからなくはないな。可愛いし。
女の子っぽくて、天然で、面白いし。
どんどん人気も出てきてるし。
私と同い年で
でも、私の後輩で。
やっぱりなんか、複雑だ。
57 :
ねぇ、名乗って:04/03/04 01:22 ID:+4zy1IJb
「ガキさん、お〜い、ガキさーん」
よっすぃさんの呼ぶ声ではっと気がついた。
「ご飯できたYO」
「あ、はいはい」
変な座り方をしてたせいか、足がいたい。
写真集を元通りファイルに直して
よっこいせ、と起き上がる。
すると何やら
終始見ていたらしいよっすぃさん(仮)は真剣な顔で、
「・・・・・・ガキさん、最近思ってたんだけどさ」
「何ですか」
「ガキさんってさ」
・・・何。なんか神妙な顔つき。
吉澤さんの顔で、そういうの勘弁してほしい、ほんと。
それに私は
そういうのに悉く慣れてなかったりするわけで。
生唾をごくんと飲み込んだ。
「ガキさんって、オバさんっぽいとこあるよね」
58 :
ねぇ、名乗って:04/03/04 01:22 ID:+4zy1IJb
「ガキさん〜」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・何ですか」
「機嫌直してよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・怒ってませんよ、全っ然」
「さっきのは、ほら、言葉のあやっていうか〜」
「さっきのって何ですか?」
「いや・・・その・・・」
失礼すぎる。
仮にも14の!
うら若き中学生に向かって
「オバさん」発言!
よっすぃ(仮)さんには言われたくない。
つーかオマエこそ、何歳なんだよって話だ。
よっすぃさん(仮)は年齢まで企業秘密らしい。
教えてくれないから私は勝手に吉澤さんと同じ18ってことにしてる。
顔カタチ全部同じなんだから、実際もそれぐらいの筈ってことで。
59 :
ねぇ、名乗って:04/03/04 01:23 ID:+4zy1IJb
「オバさんってことはさ、裏を返せば大人っぽいってことなんだよ」
そうですか。
「最高の誉め言葉なわけだ」
あぁそうですか。
無理やり過ぎて笑えない。
私はまだ無視してやった。
「それに、ガキさんってなんかすごい大人っぽいよなぁ」
今度は誉め殺し作戦か。
そんなんで私が心動かすと思ったら大間違いだ。
「・・・その目。ガキさん、また信じてないね?」
「信じてません」
60 :
ねぇ、名乗って:04/03/04 01:27 ID:+4zy1IJb
あーぁ〜、とよっすぃさん(仮)はおもむろにため息をついた。
「俺って信用ないなぁ」
「当たり前です」
「いや、でもこれだけは本当!」
いきなりよっすぃさん(仮)が前のめりになるから
キッチンクロスの上のお皿ががしゃん、と鳴った。
「ガキさん、大人っぽいよ。よく言われない?」
「知りませんよっ」
「惜しいなぁ。あと3年早く生まれてたら恋人候補になったのになぁ」
「結っっっ構です」
っていうか
追い出しますよ?
天性の女タラシなのか、この人も、本物の吉澤さんもそうだし。
なんか因縁みたいなモノを感じる。
61 :
ねぇ、名乗って:04/03/04 01:29 ID:+4zy1IJb
「バカな事言ってると」
「ガ、ガキさん!?」
「今度こそっっっ!!!出てってもらいますからね!!!」
その一言で
よっすぃさん(仮)は一気にしゅんとなった。
はぁ、疲れた。
なんでこんなことに。
あぁ、そもそもよっすぃさん(仮)の
オバさん発言が原因じゃないか!
ばからしい・・・。
なんだかんだで
私もこの人に結構振り回されてるような・・・。
「・・・・ガキさん」
「まだ何か!!??」
「みそ汁」
「え?」
「こぼれてるよ、床に」
62 :
ねぇ、名乗って:04/03/04 01:31 ID:+4zy1IJb
先週洗ったばかりのカーペットをもう一度洗濯機に押し込んで
ようやくリビングに戻った私は
また激昂しそうになった。
「・・・・よっすぃさん・・・何してるんです」
「いや〜、カワイイね、これ」
でも、ちょっとキツいな、と
鏡の前でくるくる回る。
私のほうが眩暈を起こしそうだ。
「勝手に漁らないでって言ったじゃないですか!!!」
「だ、だってさぁ」
「だっても糞もないですっ」
「く、糞・・・!!女の子がそんな汚い言葉使うなYO」
「ほんっとに怒りますよ!」
「どうせならウンコといいなさい、ウンコと!」
「そ、そんな大きい声で・・・っっ!隣に聞こえるじゃないですか!」
とにかくよっすぃさん(仮)は
声がデカい上に高いのだ。
やばい……ガキさんに萌える…
从*・ 。.・)<ho
更新待ち保全
ほぜんぁ
保全
保全〜。楽しみにしてるよ〜。
69 :
ねぇ、名乗って:04/03/12 22:36 ID:rrdmLCrW
「糞とかウン・・・そんなのは、どうでもいいんです!!」
問題は
それだ。
よっすぃさん(仮)のその格好。
上半身は真っ裸で
下には
なんと!
なんと!!!
私の大大大大大お気に入りの
Berry’sのタイトスカートを履いて――――――
(しかもそれは安倍さんからのプレゼント!)
いろんな意味で私は
まさにそう、失神一歩手前な状態だ。
「いいよな〜なかなか」
とか言って、満足そうに鏡の前でポーズまで決めて。
「俺、結構似合ってると思わね?」
「そっ・・・そっ・・・」
そんなことどうでもいいから!
は、早く上!
上半身なんか着てくださいって!!
なんてったって
吉澤さんのセミヌードを
私は目の当たりにしちゃったわけで。
そんな格好で下にはスカートなんだから
なおさら悪い。
もちろん胸はぺったんこだったけど。
「だって俺、服ないんだもん」
「服どころか
その、
言いにくいんだけどさ・・・
下着もないわけ。
さすがにヤバいだろ?」
そんなこと言われても!
私にどうしろと!?
っていうか・・・まさか、今まで一週間
ずっと同じパン・・・・・・・
「言いにくくて」
そう言って照れ笑いを浮かべた。
とにかくまずよっすぃさん(仮)にスカートを脱いでもらって
(もちろんトイレで。もちろん即洗濯機に放り込んだ)
普段の服を着てもらった所でようやく落ち着いた。
そういえば
出会ってからずっとよっすぃさん(仮)はこの服装だった。
気づかない私も悪かったんだろうか・・・
ちょっと反省。
「というわけで」
「服はともかくねぇ」
「・・・やっぱり、ムリ?」
「当たり前です!」
男の人の下着なんて
私に買いにいかせるか!?フツー。
かと言って・・・
これ以上同じ下着でいられるのも困る。
困った・・・。
「俺が買いに出ればいいことじゃん」
「はぁ!?」
何を言い出すんだこの人は!
たとえ偽者でも瓜二つの外見で
男性下着なんて買いにいった日には・・・・・。
モーニング娘。の吉澤ひとみ(18)が
男性用下着を買っていった・・・なんて知られたら
考えただけでも恐ろしい・・・。
「だけどさ、それはガキさんだって同じことだし」
「え?」
「ガキさんが男性下着買っていったって報じられてもまずいんだろ?」
そりゃぁ、そうだけど。
「わかったぁぁぁぁ!!!」
突然、よっすぃさん(仮)が大声をあげた。
部屋の空気が
びぃん、と振るえた。
「な、何が!?」
「簡単なことじゃないか!ガキさん!」
だから何が!
「要は、俺がその‘吉澤ひとみ’だと思われなければいいんだろ?」
「そりゃぁ、そうですけど」
「いい手があるYO!」
「はぁ?」
「変装♪」
ほんとに・・・上手くいくんだろうか。
そんな思いに駆られつつも
言われるままにコンビニまで走って
購入してきたブツを袋から取り出す。
まずは、ヘアカラー。
続いてサングラス。帽子。
それからマフラー。(マスクの代用らしい)
「うんうん。完璧」
「・・・ほんとに?」
「あとは、服だけど・・・」
それも問題だ。
借りるか・・・でも、誰に―――
「あっ」
忘れていた。
私としたことが。
一番いい人がいるじゃないか!
「何何?」
「いい事思いついた」
「え?」
「で、電話電話!」
なかばよっすぃさん(仮)を無視して
携帯のメモリを開く。
プルルルル、プルルルル、プルルル・・・・
『もしもし?』
「もしもし、新垣ですけど・・・吉澤さんですか?」
『どしたの〜』
「いや、実はですね・・・ちょっとお願いが」
『ん〜何?』
「吉澤さんの服、貸してもらえませんか?」
そういうと、吉澤さんは受話器の向こうで
へぇ?と気の抜ける声をあげた。
『いーけど…どうするの?』
「ちょっと事情がありまして」
『・・・分かったヨ。じゃぁ持っていこうか?」
「いやっ!それは駄目ですっ」
「えーっ!!いいじゃんYO〜」
すぐ傍でおとなしく座って聞いていたよっすぃさん(仮)が
いきなり大声をあげる。
私は、全身の血の気が引いた気がした。
『何?ガキさん、そこに誰かいるの?』
「あ、いや、そんなことは・・・」
しどろもどろな言い訳を返しつつ
片手でよっすぃさん(仮)を追い払う。
それでもこの人はしっつこかった。
「俺も吉澤って奴見てみてぇ〜」
「ム、無理に決まってるじゃないですか!}
子供かこの人は。
『ガキさん!?』
「何でもないんですっ!じゃ、取りにいきますからぁ!!」
ちょっと強引に電話を切った。
吉澤さんには申し訳ない、ほんと。
それもこれも
全部目の前に転がってるこの人のせいで!!!
私の目の前に転がってるよっすぃさん(仮)は
さっきと一転して妙に静かだ。
いや、微かになんか聞こえる。
・・・うーんうーんって唸ってる・・・?
「・・・どうしたんですか」
「・・・」
私の問いかけには無言で
よっすぃさん(仮)は私を睨み上げた。
それから無言で自分の向こう脛の方を指す。
「なんですか」
「足」
「は?」
「蹴っただろ、今、思いっきり」
記憶になかった。
ていうか、それは自業自得ってもんじゃ?
「入った…見事急所に」
無意識に蹴っ飛ばしてしまったらしい。
よっすぃさん(仮)はまだソコをさすっている。
「あー痛い痛い」
なんて嫌味な・・・
いや、ここは素直に
「・・・すいませんでした」
するとよっすぃさん(仮)は
ふぅ、とため息をついて
許してあげないこともないYO、と言った。
もう反論する気にもなれなかった。
「よっすぃさんて」
「ん?」
「語尾、変ですよね」
「そんなことないYO!」
「ほら、そことか」
よっすぃさん(仮)はしばらく考え込んで
少し腕を組んだ。
そして
「俺の特徴だから」
そういうのは
特徴って言わない。
「でさぁ」
「何ですか」
「吉澤サンの服、俺が着ていいわけ?」
「どういう意味です」
「仮にもね、その、オンナノコの服なわけでさぁ」
「・・・」
「失礼じゃない?男として」
さっき私のスカートを履いて喜んでた事実を忘れてる。
「吉澤さんはそんな事気にしませんよ」
と勝手に決め付けたけど
事実、そんな気がしないでもない。
「男の人に貸しますね〜」とか言っても
「いいYO〜」って普通に言いそうだ。
なかなかスッキリした子だね、と
よっすぃさん(仮)は言った。
「さすが、俺似」
いや逆だろ
とは、あえて突っ込まないでおく。
数時間後
私は吉澤さん家の前にいた。
「早かったね」
「はい」
なにしろ、急を要する事情なので。
「なんでもいいの?」
「はぁ。出来れば男っぽいのを」
「ふーん。そりゃまぁあるけど・・・」
助かった!
娘。で唯一男物なんて持ってるの
きっと吉澤さんしかいない筈だ。
「どうぞ」
自由に見ていいよ、と言って
吉澤さんは消えてった。
うーん・・・こうして見てみると
ほんと、吉澤さんの服のセンスって
すごい。
真っ黒の甚平とか
真っ黒の「つなぎ」とか
さ、佐川急便のジャンバーまで!!
いつ着るんだろう。
「決まったぁ〜?」
コーヒーとベーグルをお盆に乗せて
吉澤さんが再び現れた。
「好きなの持っていっていいよ」
「はぁ・・・」
「ガキさんには、コレとかいいんじゃない」
これはその
いわゆる、柔道着では・・・?
「ガキさん、カンフーとか好きでしょ」
決められてしまった。
「あたしもう着ないからあげるよ」
「でも」
「ごめん、ちょっと襟元ほつれてるけど」
着てたのか。
断る間もなくそれを受け取った。
でも
吉澤さんが着るとそれはそれで
納得できそうな気がしないでもない。
面白い
87 :
DD:04/03/15 11:23 ID:6sNbRcNw
面白いからageとこうか。
88 :
名無し募集中。。。:04/03/15 21:36 ID:FYC8N/J4
更新乙あげ。
いじられるのがガキさんってのが絶妙なんだなきっと。
89 :
ねぇ、名乗って:04/03/15 21:48 ID:bIZDxU0Y
メンバーが中絶入院した、インターネットはここですか?
あげ
続きが気になるので保全
92 :
PSY:04/03/28 14:01 ID:RdCQy6zg
まぁ一応な。
ほ
ほぜ
ほぜむ
ほぜむし
すごい。面白いです。続きが読みたい。
98 :
名無し募集中。。。:04/05/01 10:15 ID:V3uzFk2s
ほ
99 :
ねぇ、名乗って:04/05/01 12:06 ID:bClrMX1T
ぽ
100 :
はりゃあ?!:04/05/03 23:30 ID:yJ8oWqkT
ここの作家さんてまさかぁ!!!…………black?
ほ
うぉぉ!ここまで読んだけどガキさん可愛いなーおい
test
/◎)))ゞ
/ //:
/ // : ウイーン…
/ // _ : _
/ // - : - ∬
/ // ∫ 二 : 二 ∫
/ // ____&__ ∬
/ // ∫ |: ̄\ \ \ <ガッ!! タスケテー
川゜皿゜)| / // |: |: ̄ ̄|| ̄ ̄:| ←
>>1 | / つ¶/_// | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
L ヽ /. | ̄| |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;. | グツグツ
_∪ |___|_|. \______/
‖ヾ;从;从;;从ノ‖ボーボー
.| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
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てs
地下で練習だぜ!
∋oノハヽo∈
(〜^◇^)
ノノノハヽ
川VvV)y-~~
oノノハヽo
从*・ 。.・)
∋oノハヽ
川*’ー’)<がし
从*` ヮ´)つI
〆⌒ヽ
( ‘д’)
@ノハ@
( ‘д’)
よっすぃさん(仮)、面白い。
ってか、作中のガキさんがモノ凄くイメージ通りで素晴らしい。
|ハ,_,ハ
|o・-・';/^l
|u'''^u;' |
|o ・-・` ミ ダレモイナイ・・・
| ⊂ :, モフモフ スルナラ イマノウチ
| ミ
| 彡
| ,:'
|''~''''∪
l^丶
もふもふ | '゙''"'''゙ y-―,
ミ o ・ - ・ ,:'
(丶 (丶 ミ
(( ミ ;': ハ,_,ハ
;: ミ ';o・-・';,
`:; ,:' c c.ミ
U"゙'''~"^'丶) u''゙"J
/^l
,―-y'"'~"゙´ | もふもふ
ヽ o ・ - ・ ゙':
ミ .,/) 、/)
゙, "' ´''ミ ハ,_,ハ
(( ミ ;:' ,:' o・-・';
'; 彡 :: っ ,っ
(/~"゙''´~"U ι''"゙''u
もふもふも良いけど、個人的にはぱふぱふキボンヌ。誰もいないなら。
てs
てすと
てすと2
114 :
テスト#:04/06/05 22:18 ID:l1QuhWgv
で?
で?
117 :
110:04/06/05 22:25 ID:llBDYxNN
なんだ、人いるんじゃん。
てs
127 :
ねぇ、名乗って:04/06/14 15:58 ID:3v405lJR
サルベージ
test
ほ
テスト
PeT5y65eUHg
JUSRuxjslps
テス
女はずっとしなくても平気だ。