96 :
黒さゆ ◆m68dVLRBiQ :
そして
私の「春」は怖いほど早く過ぎていった
私は
娘。に加入して二度目の夏を迎える。
蝉が煩くなり始めた頃
鬱陶しい梅雨がようやくあがり始めた頃
97 :
黒さゆ ◆m68dVLRBiQ :04/03/02 19:08 ID:W807Uwad
それは暑い日だった
ハロープロジェクト恒例のシャッフル編成の時期だが
今年はどうやらお蔵入りらしい
それも事務所の方針なのか
私にはよくわからないが
あるいは、極度の経済的困難が
事務所がそう選択をせざるをえない状態にもっていったとも聞く。
98 :
黒さゆ ◆m68dVLRBiQ :04/03/02 19:09 ID:W807Uwad
シャッフルの代わりに行われるのが
これで三度目となる、さくらおとめの分割
予想通りの大コケで終了したかのように思っていたが
それとも
ファンを煽って購買意欲を唆すことに味をしめたのか
まさか三度目があるとは思っていなかった
「おとめ組」に所属していた私だが
私にとって今までのおとめ組というのは
正直、この上なく居心地の悪いものであった
あからさまな不遇を受けたとか
そういうのではなくて
単に、相性が合わないとしか言いようがない
無論、それは本体で活動している時も同様なのだが
まだおとめには、あのメール女がいないだけマシというものか
なぜか執拗に絡んでくるリーダーや
要らない節介を焼きたがる女や
(こいつの出す音波は、本当に聞く者の気分を害するのだ)
常にうるさい女、でしゃばる女
挙動言動が不審すぎる女に、媚びることしか能がない女
そんな面子の集合体であるおとめ組に
私が融合できるわけもない
だが
私の心配も杞憂だった
なぜなら
三度目を機に分割のメンバーを再編成するらしい
いつかやるとは聞いていたが
それでも急である
女共は皆、動揺を隠しきれない様子だった
中には、さほど関心の薄い者もいたが
それから
プロデューサーの口から正式に
新生したさくら組とおとめ組が発表された
さくら組は
飯田、石川、加護、小川、藤本、亀井、そして私
おとめ組は
矢口、辻、吉澤、高橋、紺野、新垣、田中