仮面ライダーののBLACKRX

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778名無しスター

「くそっ!いない?」

スーパー1は林の中で倒れた樹木をかき分けていた。
樹木の下敷きになっているはずのタイガーロイドがいない。

「・・・逃がしたか。」

周りを見渡すがそれらしい人影は見当たらなかった。
闘いはほぼ互角だった。

山肌は半分以上が焼け落ち、闘いの激しさを物語っていた。
779名無しスター:04/11/10 00:40:48 ID:OVW+McG3

「ふん、麻琴のことが無ければ決着を付けてやったところだ・・」

タイガーロイドは少し強がりを言いながらZXたちのいる廃車置場を目指していた。

「ん?・・・」

突然正面に人の気配がして立ち止まった。

「・・・麻琴か。」

「信田さん?」


「その様子だと無事勝ったようだな。さすが麻琴だ・・・」

タイガーロイドとZX、そしてスカイライダーは少し距離をとって向かい合った。
780名無しスター:04/11/10 00:42:08 ID:OVW+McG3

「・・・麻琴。私と一緒に戻らないか?」

「何をバカなことを!」

タイガーロイドの言葉にZXは大声で反発した。

「ゼティマを倒したいのだろ?そのためには組織に戻った方が早道なんだよ。」

「一体何を・・・」

困惑するZXにタイガーロイドは話を続ける。

「お前の力はまだまだそんなものではない。私と力を合わせればゼティマどころか、何もかも、全てが手に入るんだぞ。」

「・・・・・・・信田さん。」

ZXはタイガーロイドの言葉を聞いて前に進みだした。


「まこっちゃん?・・・」

スカイライダーは不安そうに見守る。
781名無しスター:04/11/10 00:43:11 ID:OVW+McG3

ZXはタイガーロイドの目の前に立ち、千切れた「マイクロチェーン」の先端を掲げた。

「・・・これを見てください。」

「何だそれは?」

「奈津美ちゃんの形見です・・・」

「・・・・・」

「信田さんが何をしようとしているのかは知りません。でも、あなたのやったことは絶対に許しませんから・・・」

ZXはそれだけ言うとマイクロチェーンを大事に抱え、タイガーロイドの横をすり抜け、歩き出した。
スカイライダーもその後に続く。


「待て・・・許さないのなら、ここで私を倒してみたらどうだ?」

タイガーロイドはそう言ってZXを挑発した。
782名無しスター:04/11/10 00:44:41 ID:OVW+McG3

それを聞いてZXは振り向こうともせずに答える。

「信田さんには随分とお世話になりましたから、今回は見逃してあげます。・・・次に会ったら容赦しませんから。」

「何だと!・・・・ぐっ・・・」

カッとなり前に出たところで、タイガーロイドの脇腹に激痛が走った。
スーパー1との激闘で受けたダメージだ。
ZXはこのダメージを一瞬で見抜いていた。

「・・・ふん。その甘さがお前の最大の弱点だ。次に会った時は、逆に力づくで連れて帰るからな・・・」

タイガーロイドは脇腹を押さえ、負け惜しみを言いながらZXとスカイライダーを見送った。
783名無しスター:04/11/10 00:56:24 ID:OVW+McG3


                   つづく