仮面ライダーののBLACKRX

このエントリーをはてなブックマークに追加
730名無しスター

闘いの様子をモニターで見ながら、信田は失望した様子だった。

「麻琴・・お前の力はこんなものなのか?」

「・・・え?なんです?」

男が信田の方を向く。

「いや何でもない。・・・どうやら勝負あったようだな。」

「そうですね」

男が嬉しそうに言った。
それを聞くと、信田は黙って立ち上った。

「・・・どちらへ?」

「『1号機』の回収に行ってくる。」

そう言って林の中に歩き出した。
731名無しスター:04/10/28 01:07:56 ID:VUBhusLJ

ZXは迷っていた。
いったんこの場から逃げて立て直すか、相討ち覚悟で闘いを挑むか・・

ZXの脳裏に紺野の姿が浮かんだ。

・・・これ以上仲間の被害を増やすわけにはいかない。
こいつは自分が責任を持って・・・

「まこっちゃん!」

上空から声が聞こえた。
スカイライダーだった。
732名無しスター:04/10/28 01:09:11 ID:VUBhusLJ

「まこっちゃん、ひょっとして苦戦してるの?」

上空から声を掛ける。
ZXはチラと「2号機」を見る。

「大丈夫だよ、こんな奴の一人や二人」

「ナンダト!」

ドガッ!

「2号機」のパンチが廃車にめり込んだ。
その隙にZXはスルッと廃車の隙間から脱出する。
明らかにさっきより動きが良い。

「頭を使わなきゃダメだよ。」

スカイライダーが人差し指で頭を突付く仕草をした。

「うん・・」

ZXはいったん距離を取った後、一気に反撃に転じた。
733名無しスター:04/10/28 01:13:03 ID:VUBhusLJ

ZXは2号機に向かってまっすぐに突っ込む。

「フン、ナンドヤッテモ、オナジダ」

さっきと同じように2号機が高速でパンチを繰り出す。
しかし突如ZXが2号機の視界から消える。

「・・ドコダ?」

「・・・ここだよ。」

2号機が下を向くと、真下にZXがいた。
ZXは体を沈ませてパンチをかわし、一気に懐に飛び込んでいた。

ガツッ!

そのままZXは体を伸ばし、頭突きをお見舞いする。

「ウッ・・」

2号機がひるんだところで、両手で肩を掴み、2発、3発と連続して頭突きをお見舞いする。

・・・スカイライダーは上空でその様子を見ながら困惑していた。


「いや・・・・『頭を使う』って、そういう意味じゃ・・・」
734名無しスター:04/10/28 01:14:13 ID:VUBhusLJ

「・・わかってるってば。」

「コノ・・・」

ZXは2号機の苦し紛れのパンチを再び体を沈めてかわし、至近距離からドロップキックの体勢に入った。
ちょうどプロレス技の「カンガルーキック」のような形になる。
ペタン、とZXの両足が2号機の胴体に当たった。

「ソンナモノガ・・・ウオオオオ!!」

キックが当たると同時に踵のジェットエンジンが噴射した。
2号機が大きく後方に吹っ飛んだ。
735名無しスター:04/10/28 01:15:04 ID:VUBhusLJ

「マイクロチェーン!」

ZXの放ったマイクロチェーンが2号機を襲う。
2号機は立ち上がって横に避け、チェーンは後ろの廃車に突き刺さった。

「コンナ ノロマナ チェーンナド アタルモノカ」

「そーれ!」

ZXがチェーンを思い切り引っぱった。


「ウアアアアアア・・・」

チェーンに引っぱられた廃車が2号機の後頭部を直撃し、崩れてきた廃車の山の下敷きになった。

「どう?」

ZXは上空のスカイライダーに親指を立ててアピールした。
736名無しスター:04/10/28 01:19:04 ID:VUBhusLJ



                   つづく