スカイライダーはまるで糸の切れた操り人形のように前のめりに倒れ、そのままピクリとも動かなくなった。
「フウ・・・手コズラセヤガッテ・・・」
ZXはスカイライダーに歩み寄り、止めを刺そうと振りかぶった。
「グウッ!・・・」
突如ZXの体に異変が起きた。
オーバーヒートだった。
『・・すぐに戻れ!』
ZXに無線で指示が入った。
「・・・シカシ、コイツダケデモ・・・」
『・・・危険な状態だ、今すぐ戻れ!』
「アト一撃ダケ、トドメヲ・・・」
そう言って前を向き直ったZXの目に、信じられない光景が映った。
「・・・バカナ!」
完全に倒したはずのスカイライダーがゆらりと立ち上がってきたのだ。
「・・・アレヲ食ラッテ立チアガレルハズガ・・」
「・・・負けたく・・ない・・・」
紺野の強い思いと、スカイライダーの本能が再び立ち上がらせたのだ。
どれだけ力が残っているかわからない。意識もほとんど無い。
しかし今のZXには脅威だ。
「あさ美ちゃーん!・・・」
おまけに、どこからかイナズマンの声まで聞こえてきた。
「チッ・・・」
ZXはようやく諦め、一目散に走り去った。
イナズマンがスカイライダーに駆け寄る。
「今のは?・・あっ!」
ZXが走り去るのを見届けたように、スカイライダーが再び倒れ込んだ。
つづく