仮面ライダーののBLACKRX

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449ナナシマン
 「貴様・・・やはり生きていたか!」

 倉庫の上に立つ影を見上げる巨大な目玉。シャドウナイトは二人の少女に覚えが
あった。一人は情報として、そしてもう一人とは実際に遭遇している。少女達は
身を躍らせて敵の輪の中に飛び込むと、手当たり次第に取り囲むアクアラングマン
達を殴り倒す。

 「あっ、あの時の?!」

ファイズ〜れいなの脳裏に蘇る記憶。人造人間の少女、まい。そしてまたの名を
キカイダー01。

 「また会ったね。奇遇じゃん」

二人が一瞬視線を交わしたところで、今度はもう一人の少女、キカイダーこと
ひとみが二人の間に入る。彼女にとっては同族とも言うべきロボットとの戦いは
気の進まぬところがある様子だが、それでもこの戦いを避けて通るわけには
いかない。一瞬だけ浮かべた淋しげな表情が、敵の姿を見るや決意の表情に変わり
振るった拳が敵の身体を打ち抜く。しかしアクアラングマンの数を大きく減らす
までには至らない。二人は互いに視線を交わして頷くと、戦闘モードにチェンジ
するべく身構えた。
450ナナシマン:04/06/22 23:43 ID:DWVj4yvy
「チェインジ、スイッチオン!ワン、ツー、スリー!!」

ひとみのかけ声とともに両肩のスイッチが押され、大きく跳躍した身体が極彩色
の光に包まれる。そして、まいもまた戦闘モードへとチェンジするべく叫ぶ。

 「チェンジキカイダー、ゼロ!ワン!!」

かけ声と共に顔の前で交差した腕を開く。閃光と共に跳躍する2つのボディは
少女を戦う機械の姿に変えた。閃光の収束と共に現れたのは2体の人造人間、
キカイダーとキカイダー01。

 「ええい、ギアとこやつらの首、両方いただきよ!やれ!!」

シャドウナイトの命令と共に襲いかかるアクアラングマン達。二人の人造人間も
正面からこれを迎え撃つ。正邪相打つ熾烈な戦いの中で、やがて両者拮抗していた
戦いのバランスはキカイダー有利の展開になっていた。殴られ、蹴り倒された
アクアラングマンはわずかに微動しただけで動きを停止し爆発、消滅したのだ。

 実はこの時、敵は図らずもその弱点を露呈していた。実はこのアクアラングマン、
海水からエネルギーを得るものの地上においてはその消耗は極端に早く、その都度
海水からエネルギーを得なければならないのである。
 ファイズが片っ端から海に叩き込んでいるうちはエネルギー充填の機会があったが
キカイダー達との戦いにおいては全くその機会が与えられず、ついにエネルギーが
消耗しだしたのだ。

 「海水からエネルギーを得られなければ、私たちの敵じゃない!」

 水平に振るった手刀で敵の腕を吹き飛ばしたキカイダーは、この事態に戸惑う
シャドウナイトに向かって言い放つ。一方の01もアクアラングマンの一体を
飛行機投げに捉え、とどめとばかりに腕の機銃を一斉掃射して敵の群れを打ち抜いた。