そして舞台は再び港へと移る。
GOD機関最後の刺客、コウモリフランケンと勢いを取り戻した吸血カメレオン
は交互に攻撃を繰り出しながらXライダーを責め立てていた。ライドルスティック
を右に左にと振りかざし、攻撃をしのいでいたXライダーだったが二大怪人の圧力
は思いの外強力だ。特に後から加わったコウモリフランケンは全く無傷のままで
戦いに参加していると言うこともあり勢いが違う。
「ムフハハハハ。どうしたXライダー、さっきから手が出ていないようだが」
「ヒュヒュヒュヒュ〜。当たり前だ、俺たち二人がかりに対してお前は一人。
しのぐ以外に術はあるまい」
コウモリフランケンの振り下ろす手刀をライドルで受け流したXライダーだったが
続く吸血カメレオンの蹴りを受けるや横っ飛びに吹っ飛ばされてしまった。
「・・・くっ!」
回転しながら素早く受け身を取ると、すっくと立ち上がるXライダー。彼女に
とっては大したダメージでは無かったが、それでも勢いづいてしまった怪人達を
相手に、戦いの流れを自分の方に引き戻すのはいささか困難な状況だ。しかし、
そこへ少年仮面ライダー隊の少女達を無力化した真里とれいなが戻ってきた。
>>408 × 真里とれいなが戻ってきた。
○ V3とれいなが戻ってきた。
でした。訂正してお詫びします。
「大丈夫?」
やってくるなり怪人達と対峙して身構える二人。自らの危機に駆けつけたV3の
言葉にXライダーが応えて言う。
「すいません・・・敵が思ったより手強くて」
そんな仲間の言葉にV3はただ黙って頷く。しかし、このまま押されっぱなしで
いるはずがない。互いに五分となった今、二人の力を合わせれば敵ではないはずだ。
と、ここへきて未だファイズドライバーを装着していないれいなは、ひとまず
ファイズフォンを取り出すとキーを入力し始める。
「ベルトないのに何してんの?」
「だから呼ぶんです。ベルト・・・てゆうかバイクを」
ファイズフォンにはオートバジンの自動操縦コードも設定されている。そのコード
は『5821』。キー入力を終えたその直後、はたしてオートバジンは無人のまま
戦いのただ中へと疾走してきた。そして行きがけの駄賃とばかりにコウモリフランケン
と吸血カメレオンを吹っ飛ばすと、れいなのすぐそばに停車した。
「いつもこのくらい使えればいいっちゃけどねぇ・・・」
一人呟きながられいなはアタッシュケースから素早くベルトを取り出して腰に巻く。
後はファイズフォンで変身コードを入力するだけなのだが、その時だ。
「そのベルトは我らが頂こう!」
謎の声と共に姿を見せたのは、不気味な光を放つ巨大な眼球を持つ甲冑ロボット。
北海道でまいを取り逃がしたあのシャドウナイトが軍団を引き連れて現れたのだ。
「これを狙ってるってことはあいつらの仲間!?」
「俺の名はシャドウナイト。オルフェノク共に取られる前にベルトを貰い受ける」
身構えるれいなに歩み寄るシャドウナイト。その背後に控えるのは、黒いウエットスーツ
のような体表に覆われた謎のアンドロイド軍団だ。
「次から次にまたぞろぞろと・・・」
V3の言葉を聞くやシャドウナイトは身体を揺すって大笑し、彼女に応えて言った。
「此奴らは『アクアラングマン』。海水をエネルギーに活動する破壊ロボットだ。まさに
ここは港、おあつらえ向きの舞台といったところだな」
新たにシャドウの軍団までが戦いに加わり、混戦の様相を呈してきた正義と悪との激突。
はたして、その戦いの場にミカは間に合うのだろうか。