川o・-・)紺野もモー娘。卒業へ川o・-・)

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ご は ん 3

「あ、のの。」
ののが珍しく1人で歩いてました。
「梨華ちゃん、なにやってんのぉ??」
今しかない、そう思いました。

ここはあるテレビ局の前です。
収録の空き時間があったんのでののを喫茶店に連れて行くことにしました。
いつもいつも何故か年下のののに奢ってもらっている私。
今日は私がおごります、決心決心。

この間安倍さんが卒業しました。
そのとき、こう思った。何でもっとたくさん思い出を作らなかったの?!
すごく後悔しました、絶対同じ失敗はしない。
とゆうわけで、思い立ったが吉日(?)、早速ののを誘い出しました。
62 :04/02/02 13:53 ID:FlrSVz1G
「いいの?ほんとに。」
「いいわよ、もうこんなことも出来なくなっちゃうんだし。」
私がそう言うと、ののは黙ってしまいました。
安倍さんのことを思い出させてしまったのかも、
ののはメンバーの中でも一番泣きじゃくって安倍さんを困らせていた。
…失敗失敗。
「のの、ごめんね。なんでも好きなもの、食べていいからね。
こんなとこで悪いけど…。一緒のオフがないもんね。」
ののはうなずき、メニューを開いてみています。
私は先に紅茶を頼みました。遅れてののは、パフェを頼みました。
63 :04/02/02 13:54 ID:FlrSVz1G
でてきたパフェは色んなフルーツが乗ってとてもカラフルでした。
生クリームがふわふわと、フルーツを囲んでいます。
その中の一番上のクリームに乗っているチェリーを指でつまんでののはニッコリと笑いました。
「どうしたの?」
「梨華ちゃん。」
「え?」
「このさくらんぼが梨華ちゃん。」
私は最初言っている意味がわからなくて、首をかしげました。
「でね、このメロンは、なちみなの。で、このクリームは飯田しゃん。で、このコーンフレークがよっすぃ!」
「あぁ!」
やっとわかった、ののはパフェを娘。に喩えていたのです。
「あいぼんはイチゴだけど、ちょっとおっきいから少し食べちゃおう。」
「あはは。」
64 :04/02/02 13:55 ID:FlrSVz1G
そんなこんなでパフェを半分以上食べた後、ののは言いました。
「どうして今日、ご馳走してくれてるの??」
どうして?どうしてだろう。思い出がほしかったんだけど。伝わってないのかな?
「なんか、ヘンな感じだね〜。梨華ちゃんとあんまりこうやってどっか行ったりとかなかったから。」
そう言ってののは1口、アイスクリームを食べました。
「うん、だから、ののと何かしておきたいなって思ったのよ。」
「あぁ。にゃる。」
ののはみんなといないとき、驚くほどおとなしい。そして、大人っぽい。
「一緒に入ってきた、ののやあいぼんがいなくなっちゃうなんて、なんか、信じられない。」
「ののも、まだ信じられないよぉん。」
ののは言葉こそおどけていたけれど、下を向き、
スプーンでアイスをしゃくしゃくとつぶしていました。
65 :04/02/02 13:55 ID:FlrSVz1G
「この間、なちみが卒業して、思ったの。」
「何を?」
「めっちゃ悲しくて、寂しかったのに、何かもう半分くらい忘れちゃってるんだよね。」
そう言われればそうかもしれない。
偶数になって並びやすくなっても、楽屋はいつもどうり騒がしくて、
安倍さんが卒業した次の日も、変わらず仕事は続いてゆく。
「ののが卒業しても、みんな忘れてっちゃうのかなぁ…。」
「…何ゆってるのよ。バーカ!」
そう言ってもアイスをつぶす手を止めない。私には、怒っているようにも見えました。
「本当は、正直に言うと、もっと一緒に居たい。…けどやっぱそれは叶わないし、
しょうがないことだし、でも…なんて言えばいいのかな?」
ののはそう言うとおでこをぽりぽりと掻きました。私こそどうしたらいいのでしょう。
66 :04/02/02 13:56 ID:FlrSVz1G
「あ!」
「どうしたの。梨華ちゃん??」
ののがつぶしてしまったアイスを私はジョッキごと一気飲みしました。
く、くるしい。さすがにくるしい。
首にこぼれたアイスがつたい、冷たい。
ののはただおろおろして私を見つめていました。
「だ、だいじょうぶ?!どうしたのいきなり…」
「むぐむkhsg」
「????」
「ぜ、全部飲み干したから!これ、アイスを偉い人にたとえてサッ!」
ののは目を丸くして、言いました。
「梨華ちゃんありがとう、ぶぶぶっ。あはははは!」
何故か大笑いされてしまった…。
そして私に持っていた鏡を渡してくれました。すごい顔!口のまわりが真っ白でした。
67 :04/02/02 13:57 ID:FlrSVz1G
「なんてーんだっけ??」
ののはテレビ局までの、帰り道言いました。
「りふじん?だっけ??」
「うん、理不尽がどうしたの??」
「うん、そうゆうこともあるけどさ、のの、娘。に悔いが残んないようにがんばるよ。
だから、よろしくね!」
そして手を出しました。思えば私たちがこうやって手をつないで歩くことなんて
あんまりなかったなぁ…。

「梨華ちゃん、ありがとね!」
「んも〜、のの可愛いなぁっ!」
頭をくしゃくしゃと撫でるとののはこしょぐったそうな顔をして首をすくめました。
今度は、あいぼんも誘って行こうね。