坂本は藤本を抱きかかえた、
一方藤本は坂本に力一杯しがみつき顔を坂本の胸に埋めていた。
坂本「心配すんな、後で利子つけて返してやるぜ」
藤本「……」
不安と恐怖で一杯の藤本には返事を返す余裕は無かった。
坂本「おいおい、俺たちがここで死ぬと思うか?」
藤本「……」
坂本「……安心しな、俺はいつでもお前のそばにいるからさ」
藤本「……(コクリ)」
この言葉に藤本は反応し軽くうなづいた。
そして坂本は一直線に走り始めた
坂本「行くぞ!!」
ガシャァァァン!!!
「うあっ!!」
「きゃあ!!」
坂本らの飛び降りにビルの周りにいたギャラリーは
一様に声をあげた。
ボフッ!!
藤本「………」
坂本「ふーっ、」
藤本「………?」
坂本「おい、もう大丈夫だぞ」
2人は安全マットに守られ無事にビルから脱出したのであった。
坂本「おい立てるか?」
坂本は藤本を抱え安全マットから離れた、
虎雄「ご苦労だったな、119に電話かけて正解だったな」
坂本「父さんやつらは……?」
虎雄「それより藤本さんの方を救急車に乗せろ」
坂本は藤本を消防隊員に預け救急車に乗せた。