117 :
名無し:
市井ちゃんが突然壊れた人形みたいに笑い出した。
「ケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラケラ」
「マキうるさいからその人形を捨ててきなさい。」
とお母さんが怒鳴るの。仕方なく私は市井ちゃんを抱えて外に出た。
118 :
名無し:04/02/02 03:41 ID:Pqapetud
市井ちゃんは外に出ても相変わらずケラケラケラケラ笑っていた。
町をゆく人々はみんなこっちを見ている。
「これはきっとケラケラ病にちがいない。」
と私はうなずいた。そして私はケラケラ笑う市井ちゃんを連れて病院へと向かった。
恥ずかしいなんてことはあんまりなかった。むしろちょっとしたヒロイン気分に
酔い痴れていたのだった。
119 :
名無し:04/02/02 03:52 ID:Pqapetud
そしたら待合室で看護婦さんが怒鳴るの。
「ちょっとすいませんほかの患者さんの迷惑になるので。」
と言って私と市井ちゃんは襟首をつかまれ、強制的に別室に移された。そこで
待っていろ、ということなのだろう。でもそんな迫害には負けまいと私は唇を
ぎりぎり噛み締めた。市井ちゃんは相変わらずケラケラと悲しそうに笑っている。
別室には一時間くらい居た。薄暗い別室は目を凝らすとホウキやチリトリなんかが
転がっていて、どう見ても物置だったけど、私たちは抱き合ったまま待ち時間を堪えた。
120 :
名無し:04/02/02 04:01 ID:Pqapetud
先生は見るからに怪しげな関西弁をあやつる女医だった。
「あんなあ自分ケラケラうるさいで。」
と女は開口一番なまめかしく脚を組替えながら言った。
「そういう病気なんです。市井ちゃんはそういう病気。」
「どんなやねんそれ。まあええ、んじゃちょっと体温測るからな。」
と言って女医は市井ちゃんの服を脱がしだした。
市井ちゃんは恥ずかしそうに頬を染めてケラケラ笑う。
私は金属バットを取り出した。