―――――――――――――――――――――――――――――――――
・・・に応じた力を以って愚論義を殲滅せし空我命、されど苦戦に次ぐ苦戦故に
愚論義を折伏するには到らず、止む無く愚論義の一切を信濃国の九郎ヶ岳に幽閉す。
空我命、自らの身命を以って封印と成す。
是なる封印、今後より後何時如何なる世に於いても断じて侵す勿れ。
若し封印が破れしその時は、唯一愚論義に抗う術(すべ)を持つ「亜摩陀無」の力にて
己が身命を捨てる覚悟を以って事に当たるべし。
さも無くば、世は再び暗黒の只中に堕ち、人は残らず絶え果てるであろう旨を
努々胆に銘ずべし。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(☆)項目はここで終わりにございます。
「叔母上、血車党が狙っている宝と言うのは……!?」
「間違いありませぬ!!「亜摩陀無」を奪い、愚論義をこの世に呼び戻し、
彼らを化身忍者に仕立ててそれらの力で日本を…!!」
(☆・☆・☆)遂に明らかになった血車党の新たなる陰謀!!
もし彼らの思惑通りに事が進めば歴史は大きく狂い、この先の時代も
どうなってしまうかわかりません!!
(☆☆・☆・☆・☆☆・☆)日本のみならず全世界・全宇宙・そして時空を巻き込んだ
かつて無き壮大なる戦いの幕が今ここに切って落とされたのであります!!!!
(☆・☆・☆・☆☆☆・☆)
さぁ、最早ユキたちには迷う暇などございません!
(☆)彼女たちは名主に礼を告げるや、
死を覚悟して諏訪神社へとまっしぐらに走ります!
諏訪神社と九郎ヶ岳とは大分距離がございますが
神社に祀られている宝…即ち霊石「亜摩陀無」の力によって
遠隔的に結界がなされております。
(☆)その上、「亜摩陀無」自体にも強力な結界が施されており、
盗賊・盗っ人の類の悉くを退けて参りました。
しかしながら、過去の例は何れも生身の人間であったが故で、
今度の相手は人間を細工して作り上げた化身忍者を多数抱える血車党!!
「亜摩陀無」の結界も、血車党相手にどこまで保つのかわかりません。
下手をすれば容易く破られる怖れもありますれば、ユキたちは何としても、
彼らより先に諏訪神社に着かねばなりません!!(☆・☆・☆)
幸いにも、ユキたちが諏訪神社に着いた時は、まだ血車党に襲われた形跡が
お社にはございませんでした。
…されど油断は大敵!ユキたちは諏訪神社の宮司に霊石が狙われているとの
旨を事細かに告げ、更なる封印の強化を勧めます。
宮司もまた事態の深刻さを懸念し、ユキの意図を汲んで霊石に更に封印を施し、
一時的に別の場所に隠匿することにしたのでございます。