「・・・・あの・・・」
雅は何かを言おうとするが、聞きたいことが多すぎて言葉が出てこない。
とりあえず真っ先に浮かんだ疑問をぶつけてみた。
「・・・あの、あなたたちは人間・・・・ですか?」
「・・・もちろん人間だよ!」
V3は一瞬の沈黙の後、力強く答えた。
「で・・・でもその姿と、あの力は・・」
「正確には『改造人間』って言うんだけどね・・・」
「とにかく、私たちは危ない組織と闘っているわけよ。だから『仮面ライダー』の名前を語ると
今回みたいに狙われることになるの。わかった?」
アマゾンの言葉に雅は黙ってうなずく。
「それと、私たちのことはなるべく秘密にして頂戴ね。・・・じゃ・・」
アマゾンはそう言ってV3と出口に向かって歩き出した。
「・・・待って下さい!『危ない組織』って何ですか?さっきの怪人は何ですか?
なぜあんな姿で、あんなに速く動けるんですか?なぜ炎が出たり泡に触れると
石になったり・・あなたたちはなぜ怪人と戦っているんですか?
それに・・・なぜ助けてくれたんですか?・・・」
雅は去っていこうとする2人にありったけ質問をぶつける。
「今回の件で懲りたでしょ?あまり深入りしない方が身の為よ。
次は助けてあげられるかどうか分かんないんだからね。」
「・・・・」
アマゾンの言葉に雅は黙り込んだ。
「で・・でも、今回のお礼がしたいんです。何かお役に立ちたいんです・・・」
「今言ったことが聞こえなかったの?これはあなたには関係の無いことなの!」
「まあ、いいじゃない。じゃあさ、まわりで今回みたいに妙な事件があったら私たちに教えてよ。それぐらいなら大丈夫でしょ?」
V3が間に入る。
「まあ、そうね。一般からの情報も欲しいし・・・でも絶対無理しちゃ駄目よ。」
「は・・はい!」
二人の言葉に雅は元気良く返事をした。
「じゃあ・・・」
そう言うと二人は地下室から出て行った。
雅は去っていく二人の姿をいつまでも眺めていた。