「・・助けてー!」
雅は精一杯大声を出しゴミを投げつけながら抵抗するが、ガマゴエモンはそんなものにお構いなくじりじりと近づく。
「うるさい奴だ。さあ、ライダーなら変身してみろ!」
ガマゴエモンは雅の目の前に立ち、槍を振り上げた。
「待て!」
地下室に大声が響いた。
「誰だ!」
ガマゴエモンは声の方を振り返る。しかし誰もいない。
「足元だ!」
サラマンドラの声に足元を見ると、ちょうどアマゾンが雅を抱え飛び上がろうとしているところだった。
「こいつ!」
ガマゴエモンは慌てて槍を振り下ろすが既に遅く、槍は地面に突き刺さった。
「どこへ行きやがった!」
「上だ!」
アマゾンは雅を抱えたまま天井のパイプにぶら下がっていた。
「ちょっとここで待っててね。後で話があるから。」
そう言って雅をパイプの上に乗せ、下に降りていった。
「ライダー!貴様どうしてここが!」
「あれだけ大声出したら分かるわよ。それと、もう少し目立たないように移動したら?」
「あれが、ライダー?・・・・」
雅はパイプにまたがるように乗っかり、下の様子を見ていた。
「少しイメージと違うなあ・・・」
「ふん、ちょうどいい。貴様の首を手土産に支部に帰ってやる。そうすればもう『負け犬』と言われずに済むからな。」
ガマゴエモンはそう言いながら手にした槍をアマゾンに向けた。
「あ、あんたたちひょっとしてこの前潰された支部の生き残り?それにしてはずいぶんな自信ね。」
「ふん、確かにあの時は逃げたがな・・あの4人以外だったら怖くは無いんだよ。」
「あの4人は今『最も危険な人物』としてマークされている。しかしそれ以外は大したことは無いらしいじゃないか。」
サラマンドラが後ろからせせら笑いながら言った。
4人とは北信越支部を壊滅させたX、スカイ、ZX、イナズマンのことである。
「・・・なんつー場当たり的な評価だ・・・・説教してやるから責任者呼んで来い・・・」
アマゾンは呆れて吐き捨てるように言った。
「死ね!」
ガマゴエモンがいきなり襲い掛かった。
アマゾンは軽く槍を受け流すと反撃を開始した。