おいら

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92西郷樹
その日は、18歳以上のメンバーは何か別のお仕事の打ち合わせが入っていて、私はロッカーで1人で美貴ちゃんを待っていた。
待ってる間はずっと、美貴ちゃんが一体何をしたいのか、何が目的なのかを考えていた。
しかし、あの美貴ちゃんのことだから何を考えてるなんかわかるはずもなく、
段々不安になってきたところに足音と話し声が聞こえてきた。
最初に帰ってきたのは吉澤さんと、石川さんだった。
 『あれ?紺野どうしたの。まだ残ってたの?』
吉澤さんが不思議そうな顔で聞いてきた。
 「いや、美貴ちゃんに“待ってて”って言われたもんで・・・・・」
その時、ちょうど美貴ちゃんが帰ってきた。
 『お待たせ〜紺ちゃん、着替えるからもうちょっと待っててね。』
93西郷樹:03/11/14 00:06 ID:Axlx27Mp
 『・・・どういうことよ?』
石川さんが、吉澤さんに聞こえないような小さな声で美貴ちゃんに聞いた。
 『どうって?こういうことよ。別に紺ちゃんは高橋とだけ仲良くしてるわけじゃないよ。梨華ちゃん、考えすぎだったんじゃないの。』
さすがに、この時ばかりは美貴ちゃんに感謝した。
 『そうだったんだ・・・・・だからって、あんたが横取りしようとか考えてないでしょうね。』
 『さぁね〜、紺ちゃんの気持ち次第じゃない。』
 『ちょっ!何よそれ!?』
 『じゃあ、帰ろっか紺ちゃん。お先に〜。』
まだ何か聞きたそうな石川さんを、半ば強引に振り切り、私と美貴ちゃんは建物の外に出た。