【23】
石川は広い大きなバスタブにゆっくりと身を沈めた。
ピンクのタオルをターバンのように頭に巻き、
足を伸ばして湯舟に浮かべるその様は、まるで人魚姫の如く美しい。
湯舟の心地よい温もりに満たされると、
胸のざわめきが少しは和らいできた。
(あんなモノ預かっちゃったけど、あれどうしたらいいのかなぁ・・・)
シイナが置いていったピンクローターの事が、ずっと気になっていた。
言葉巧みにピンクローターを押し付けられたのだ。
「困るわ!こんなモノ置いていかないで!恥かしいわ!」
「まあまあ石川さん、そんなに怒んないでくださいよ〜
もしよかったら石川さんも、それ使っていいですから」
「使わないわよ!だいいち、わたし『そんな事』絶対しないもん!」
「だったらなおさらヨカッタわ。これ預かっててください」
「!?どうしてそうなるの!?」
「これの味を一度でも知ってしまうとヤミツキになっちゃうんです。
石川さんはオナニーを『絶対』しないわけだから、
持ってても平気って事ですよね?」
「・・・うん・・・そりゃ、まぁ、そうだけど・・・」
「じゃあ決まり!お願いしますね!おやすみなさーい」
「ちょ、ちょっとぉ・・シイナ〜!?・・・」
石川はバスルームを出ると姿見に自分の裸体を晒してみた。
(わたしって結構スタイルいいな〜)
程よく盛り上がった乳房、キュッと引き締まったウエスト、張りのある太腿。
そして色鮮やかに映えるピンクの乳首がツンと上を向いていた。
股間の翳りも、もはや少女のそれではなく大人の匂いを醸し出している。
『褐色のヴィ―ナス』
まさにそんな形容がピッタリの18歳の石川梨華だった。