この娘はこれをきっかけに一皮剥けた

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1247期生は【慰安・娘。】
【20】
(・・・オ、オ、オナニー?!)
石川は、混乱している頭の中で必死に考えた。

(オナニーっていったら、あれでしょう?・・・その・・・何ていうか・・・
 自分の身体をさわったりする『恥かしい』やつ・・・でしょ?
 そりゃー私だって全く知らないわけじゃないよ
 でもあれのどこがいいの?ちっともわかんないよぉ
 シイナは何でやめられないの・・・??
 言ってて恥かしくないの?? 
 私はオナニーなんて言葉、口にするだけでも『恥ずかしい』のに!)

石川の潔癖症は筋金入りだ・・・しかしそれは、
石川本人が強度の『恥かしがり屋』だという事に原因がある。
――  強い羞恥心  ――
これが石川の女らしさを育て、魅力を引き出していった。
ところが、こと“性”に関しては、これが大きな壁となるのだ。

「シイナ!あんたねぇ、相談があるっていうから話聞いてあげたのよ!
 それなのに、今のは何?・・・(オナニー)・・・だなんて?」

石川は叫んだ。息の詰まるような恥かしい空気を掻き消すかのごとく。
だが恥ずかしさゆえに“オナニー”という言葉を飲み込んでしまったのだ。
すかさずシイナが突っこむ。

「え?!今、何て言ったんですか?
 最後のところ、よく聞こえなかったんですけど?」

シイナは、石川が言葉責めに弱い事を見抜いていた。