モー娘。が結成されて50周年を迎える訳だが

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173名無し 小川
「・・・はい、お待たせしましたぁ。」
「んじゃ、早速だけどゲーム始めっか。」
「おぃおぃ、いきなり過ぎねえ?」
「んだよ、放送時間があんまりねーんだよ。はい、舞台さんお願ーい。」
「はい、皆さんは立ち上がってくださーい。」

石橋と中居のいつも通りの軽妙なやり取りと
TV的な強引さに小川麻琴は辟易としていた。

音も無く降りてきた円柱状の巨大なガラス管の中に
一人一人が別々に入る格好となった。
椅子は麻琴達が立ち上がるのを待たずに
半ば立ち上がることを強制するかのように降下し
嘘の様に影も形も無く床下に格納されてしまった。

空間の形状の突然の変化に伴う
斬新な音相が麻琴に久方振りの刺激をもたらしていた。

石橋と中居の作り物めいたナレーションは
尚も途切れること無く目に見えない何かを紡ぎ出していた。
174名無し こんこん:03/12/03 00:36 ID:NOaJUbI7
「・・・要は、画面に映ってる中澤達が、
 そのクリスタルを取った瞬間に
 目の前のボタンを押せば良いんだよ。解るかぁ?」
「勿論フライングは駄目だぞー。」
「で、早く押せた順に得点が高いって、寸法よ。」
「で、お約束だけど一番遅かったヤツには罰ゲームが待ってまーす。」
「と言う訳で、何か質問がある人手を上げてー。」

!? ゲームの内容が台本と違う・・・

紺野あさみは不安を隠し切れなかった。
175名無し こんこん:03/12/03 00:38 ID:NOaJUbI7
そこはかとなく感じられる今回の収録における何処か冷たい感じ。
同期4人のみでの移動だったが、
移動途中からこの建物の前で起こされるまで
眠っていたのは確かだけれど、
不自然に記憶が途切れていること。
更に今も姿が見えないし、到着以来この建物の中には
スタッフと言える姿が殆ど見られなかったこと。
何もかもが違和感を掻き立てずにはいられなかった。
ぼんやりとして、焦点が合ってはいないものの、
それらのピースが合わさって出来る事象が
良い方向のものであると考えられるほど
あさみはオプチミストではなかった。

そうする事で、兎に角何かする事で、
不安を振り払えるかのように
あさみは挙手し発言を求めた。

「すみません! ・・・えっと ・・・その、フライングも罰ゲームなのでしょうか?」

(・・・私ったら、いったい何を言っているのだろう?)
内心、若干苦笑しながら己の発言を省みることが出来る程度の余裕が
この時の、あさみには未だ残っていた。