うわ、今読み返したら一箇所レスが抜けてた。
>>499と
>>500の間にこれが入ります。ごめんなさい。
車の中には静寂が流れていた。
どちらも何も話そうとしない。
ただ低いエンジン音だけが、少女の耳に響いていた。
結局、沈黙に耐えきれなかったのは少女の方だった。
今までに貯めていたものを吐き出すように、勢い込んで相手に詰め寄る。
「教えて。
あたしに何が起こったのか。
あの時、一体何があったのか。
あたしはあの時……確かに一度……」
「慌てないで。
ちゃんと目的地に着いたら教えてあげる。
だから焦っちゃダメよ」
「目的地?」
「そう。言ったでしょ、プレゼントをあげるって。
でも……そうね、一つだけ教えてあげる。
あの時、あなたは一度死んだの。
そして蘇った。──オルフェノクとして」
「オル……フェノク?」
「着いたわ。ここよ」
車はあるマンションの前でウインカーを出した。
そのまま地下の駐車場へと降りていく。