912 :
書いた人:03/10/03 01:39 ID:mhbSXRZ0
何か・・・誰でもいい、ジャッジできる相手を。
913 :
書いた人:03/10/03 01:39 ID:mhbSXRZ0
「「あ」」
まこっちゃんと私の声が揃う。
小降りになった雨の中、一人の女子高生が前を横切る。
なんつーんだろう? ドム? パーフェクトジオング?
ミニスカートとソックスの間に挟まれた脚は、まるでボンレスハムみたいに丸々として。
顔もオーブントースターで焼かれたんだろうか? 汚い茶色が見てて嫌悪感を催す。
あの人しかない。
殆ど脊髄反射のようにアウト判定を・・・・・・
あれ?
私の目が彼女の右手にぶら下げられたビニール袋に留まった。
そして右手にはめられた白い手袋・・・軍手?
ゴメンね、私の脊髄・・・・・・その判定、修正させてもらうよ。
「アウトォーーーー!! あの女子高生、アウトですッ!!」
「女子高生、スリーストライクッ!! 三振!!」
「タイムアップ!!」
まこっちゃん、私、シゲさん、3人の声が順に響いた。
914 :
書いた人:03/10/03 01:43 ID:mhbSXRZ0
今日はここまで。次回最終回。
1日かそこら、間が空くかも知れませんのでご了承を。
>>896 ということで、一時半周辺に更新してみました。
>>897 何だかんだ言って、説教臭い小説になって参りました。
>>898 後半の書き方、かなりおざなりでごめん。
>>899 ということで、次回最終回です。長く出来ないでゴメンなさいね。
>>900 7時間置いて「どさくさ」って言われても困るんですが。
>>901 実態から乖離しすぎていないことを天に祈ります。
川o・ー・)ノ<更新乙です
次回で最終回…寂しくなりますね
最後の更新、楽しみに待っていますよ
(0^〜^)<作者さん、更新乙です。
つ日 うーん。残り5分、スリリングでした。
最終回楽しみ。
更新乙です
正座して待ってます
918 :
書いた人:03/10/04 01:24 ID:5bn5oHSp
・・・・・・まこっちゃんと判定が違う・・・
思わず飯田さんを振り返る。
私と同じ気持ちなんだろう、まこっちゃんもすがるように飯田さんを見上げていた。
シゲさんよりも早くジャッジしたから、取り合えずインタイムだと思うんだけど・・・
「圭織・・・・・・判定は?」
声に出さないと緊張感に呑まれてしまいそうだったのは、矢口さんだけじゃない。
それはこの店の中にいる誰もが同じだった。
飯田さんは、まるで交信中みたいに一点を見据えて、じっと考えているようだった。
おっきな目を瞬きもせずに、じっとあの女子高生を見つめている。
スッ・・・・・・
飯田さんの右手が垂直に上がる。
「トライ!! 紺野! 51対49・・・・・・で、タイムアップ!」
919 :
書いた人:03/10/04 01:25 ID:5bn5oHSp
勝った・・・?
勝ったんだよね?
その51点は、私のスコアだよね?
「やったよぉ〜!! 紺野ちゃん!!」
頭の中で整理がまだついていないのに、私の胸にのんつぁんが飛び込んできた。
その拍子に一気に床に押し倒される。
頭を思いっきり床にぶつけたけれど、その痛みはちっとも気にならない。
馬乗りになっているのんつぁんに苦笑しながら、みんなが歩み寄ってきた。
その顔は、私の勝利を心から祝ってくれている笑顔・・・いや、ただ一人。
「何で!? 何でですか? 飯田さん!
どーして、今のがあさ美ちゃんのポイントなんですかぁ!!!」
まこっちゃんだけは、私から一歩離れて飯田さんを睨みつけていた。
920 :
書いた人:03/10/04 01:25 ID:5bn5oHSp
まこっちゃんの顔は、涙でくじゃくじゃになって。
「おかしいですって! どーして・・・私のほうが早かったし・・・
三振って言ったって・・・私の判定と大差ないじゃないですか!!」
負けることが・・・・・・怖いんだね、まこっちゃん。
その涙のわけを理解できるだけに、のんつぁんに押しつぶされている胸が余計に痛む。
飯田さんはじっとまこっちゃんを見つめると、少し悲しそうな目をした。
「そう・・・・・・ね、時間帯からいって、あの場面でもしもあの女子高生が『アウト』だったら、
あんたも紺野も『アウト』の点は同じだから、ノーカウントにした方が適切かもね」
「だったら・・・・ッなん・・・でッ!?」
飯田さんも・・・審判だからまこっちゃの気持ちに気付いているんだろう。
大きな瞳に涙が浮かんでいた。
「それは・・・・・・圭織が言うより、紺野に聞いたほうがいいんじゃない?」
921 :
書いた人:03/10/04 01:26 ID:5bn5oHSp
「・・・・はぁ」
飯田さんに促されて、私は気の抜けた返事。
のんつぁんが慌てて私の上から腰を浮かせた。
多分・・・説明の仕様によっては、さっきのトライが取り消されるかもしれない。
でも大丈夫、飯田さんもおんなじことに気付いていたはずだ。
だからこそ私にポイントが入ったんだから。
大丈夫。
立ち上がるとスカートの裾を手で何度か払う。
私のその緩慢な動作気に食わないのか、
唇を真一文字に結んだまこっちゃんが、歯軋りをするのが聞こえた。
ジャッジメントに伝わるように、いいや、まこっちゃんに分かってもらえるように。
922 :
書いた人:03/10/04 01:26 ID:5bn5oHSp
「あの人・・・見てみなよ、まこっちゃん」
腕を上げて、ゆっくりとまだ窓の外にいる彼女を指差す。
私を睨みつけていたまこっちゃんが一瞬だけその目線の先を窓に移すと、その瞳孔が広がったように見えた。
「・・・・・・ッ!!」
彼女の唇から、息を呑む音が聞こえる。
私たちの視線の先で、あの女子高生はゴミを拾っていた。
白い軍手は拾うため、ビニール袋はゴミを入れるため。
「確かにさ・・・あの人、アウトだと思ったよ?
・・・・・・美意識からすれば、そもそも掠りすらしてないし。
確かに判定する瞬間までは、あの人はあんなことしなかった。
だからまこっちゃんの方が、あの瞬間のジャッジでは正確かもしれない・・・けど」
窓から再びまこっちゃんに目を移すと、まこっちゃんは目を真っ赤にして俯いていた。
923 :
書いた人:03/10/04 01:27 ID:5bn5oHSp
「けど、もしかしたら、あのビニール袋と軍手で・・・って考えが捨てきれなかった。
だから、どうにか後戻りができるかもしれないジャッジが無いかなって考えたの・・・」
「・・・・・・」
「あの女子高生、スリーストライクで三振・・・ですけど、振り逃げで一塁進塁、だと思います」
今度は飯田さんの方を向く。
私とおんなじ意見だったんだろう、飯田さんは満足そうに私の説明に頷いた。
「そう・・・だね。だから、私は小川じゃなくて紺野に得点させた」
「・・・・・・」
室内には、ただまこっちゃんの泣きじゃくる声だけが響きつづける。
924 :
書いた人:03/10/04 01:29 ID:1DaX9mv9
これで・・・・・・やっとまこっちゃんの審判を止めさせられる。
飯田さんが私の勝利を宣言して、そして試合終了をコールすれば、私の勝ちが確定して。
そして、まこっちゃんは頼るものを失う。
でもいいんだ。
まこっちゃんはまこっちゃんらしくやっていけば、まこっちゃんなりの努力をしていけばいいから。
これで全てが解決して、まこっちゃんも助けられると思っていた・・・
なのに
・・・・・・なんだろう、この喪失感は。
まこっちゃんは床に座り込んで涙を拭いていた。
石川さんが差し出すハンカチすらイヤイヤをして受け取らずに、まこっちゃんは泣き濡れている。
925 :
書いた人:03/10/04 01:29 ID:1DaX9mv9
これは・・・・・・試合だったんだ。
試合が終われば、そこにいるのは勝者と敗者。
私がどんなに勝者面をしなくても、これから永久に誰もこの試合のことを口にしなくても、
まこっちゃんの中では私に一度負けている、っていう事実は残りつづける。
私が考えていたほど、甘いものじゃなかったんだ。
棒立ちになってまこっちゃんを見下ろしながら、今その事実に直面して初めて気付く。
私が勝者で、まこっちゃんが敗者。
試合終了と共に、それは永久に変えられない事実となる。
このまま、試合が終わらないで欲しい・・・・・・でも、
「小川、試合終了の挨拶・・・・・・まだしてないでしょ? 立ちなさい」
飯田さんの残酷な声が耳を突き刺す。
926 :
書いた人:03/10/04 01:30 ID:1DaX9mv9
石川さんと吉澤さんに両脇から支えられて、やっとまこっちゃんはふらふらと立ち上がる。
ダメだよ・・・・・・立ち上がったら、試合が終わっちゃう。
「あ、あの・・・・飯田さん!」
考えるよりも早く、口が動いていた。
少し意外そうに飯田さんが私に振り向く。
ダメです・・・試合を終えたら、私たちはもう二度と元の私たちに戻れない。
「試合・・・終了しないでくれません?」
「ちょっと! 何言ってんだよ、紺野!」
「んだべ・・・試合終了させなくっちゃ、紺野は小川に勝ったことになんないっしょ?」
矢口さんも安倍さんも、分かってないんだ。
二人の声に顔も向けず、じっと飯田さんの吸い込まれそうな瞳を見つめる。
927 :
書いた人:03/10/04 01:31 ID:gCfseo3r
「何で?」
・・・・・・何で・・・って・・・・・・飯田さんも審判なら分かるはずですよ?
私たちがこのあと、永久に勝者と敗者に分かれるんですよ?
まこっちゃんは審判を止めるから、永久にリベンジもできないし・・・
頭の中ではぐるぐると言葉が回るのに、一言も声にはなってくれない。
それが苛立たしくて、悔しくて・・・・・・
私の頬を、冷たいものが伝っていく。
突然泣き出した私を、みんなは遠巻きに見つめている。
何とか声に出さないと・・・試合が終わっちゃう・・・
「だってッ・・・・・・もし、このまま試合ッ・・・終わっちゃったらッ・・・
まこっちゃんがッ・・・・・・まこっちゃッ・・・ん・・・」
やっと出した声も、しゃくりあげてちっとも言葉にならない。
928 :
書いた人:03/10/04 01:32 ID:gCfseo3r
段々霞む視界の中で、処刑台の前でうなだれる死刑囚みたいに、まこっちゃんが俯いているのが見える。
もう諦めちゃったの?
私は最早ただのしゃっくりになってしまった言葉を、ひたすら繰り返すだけ。
でもその時、飯田さんは笑っていた。
あんまり飯田さんの表情では見たことが無い、
嘲笑じゃなくって、泣き出した子供を慈しむような笑い。
ただしゃくりあげるだけの私に、まるで諭すように飯田さんは話し出す。
「紺野さぁ・・・試合は終わんなくっちゃ、ダメでしょ?」
「でもッ・・・でも・・・・・・」
―― このままじゃ、私とまこっちゃんは元に戻れません
声に出なかったのに。
その言葉は私の胸の中でしか響いていなかったのに。
まるでその声が聞こえたかのように飯田さんはにこりと笑った。
929 :
書いた人:03/10/04 01:33 ID:gCfseo3r
「紺野さぁ・・・何のために、圭織がラグビー型で審判の資格取ったと思ってんの?」
「?」
笑いながら、飯田さんは続ける。
「ラグビー型って、一番難しいって言われてるのに、なんで選んだと思ってんの?」
まこっちゃんも顔を上げて、泣き腫らした目を飯田さんに向けていた。
私はまだ横隔膜の泣き癖を治められずに、いつの間にか手に握らされていた誰かのハンカチで涙を拭く。
「ラグビーの試合にはね・・・・・・魔法の言葉があるからね」
930 :
書いた人:03/10/04 01:34 ID:TRsrhMCz
いたずらっ子みたいに無邪気に笑うと、私とまこっちゃんを対面に立たせる。
私とまこっちゃんはその言葉の意味が分からずに、ただ吸い操られるように並んでしまう。
「安心しなさい・・・この試合が終わっても、紺野と小川は永久に友達だから」
飯田さんの右手が垂直に上がる。
みんなも飯田さんの横にピシッと並び立つと、少し嬉しそうな、そして少し心配そうな目で成り行きを見守る。
ダメですよ・・・・・・このままじゃ・・・ホントに試合が・・・
「それじゃ・・・・・・紺野対小川!
52対49で、紺野の勝ち!」
!
私の勝利を宣言した直後、飯田さんは少し俯いて唇の端を上げた。
931 :
書いた人:03/10/04 01:35 ID:TRsrhMCz
「ノーサイド!!!」
932 :
書いた人:03/10/04 01:35 ID:TRsrhMCz
―――― エピローグ
933 :
書いた人:03/10/04 01:36 ID:FE6k9QaV
「ほらぁ! 藤本さん! 脚の開きが足りませんよ!
もっと勢いよくパカパカやんないと、ダメですって!」
「ちょ・・・ハァ、やっぱこんな約束しなけりゃよかったなぁ」
「な〜に言ってんですか? ほら、一緒に? ハニ〜パ〜イ!!」
1週間後・・・・・・
お約束どおり馬鹿丸出しのダンスを楽屋で踊る私と藤本さん。
「ほら〜! ちゃんと踊んないとダメだべ!」
「キャ〜!! 美貴ッ! 素敵!!」
「つーか、なんで13人勢ぞろいしてこんなダンス見てるんですか!!」
「いや、面白いから」
飯田さんの言葉に、全員が爆笑した。
大きく口を開けて、にこやかに笑うメンバー。
その中に・・・まこっちゃんの顔も勿論ある。
934 :
書いた人:03/10/04 01:37 ID:FE6k9QaV
飯田さんがあの時言った・・・「ノーサイド」
野球で言えば「ゲームセット」。
ただその意味が全く違う。
もう試合が終われば、勝者も敗者も、どっちのサイドも無い。
またお互いに、仲良くしなさいよ、って言う言葉。
勿論それだけでわだかまりが抜けるわけじゃないけど・・・・・・
飯田さんなりに、必死に考えあぐねた解決策だったんだろう。
飯田さんが切々とその意味を説いたおかげで、どうにか最悪の事態は免れた。
まだどちらのサイドも無く、まこっちゃんとあの試合を笑って話せはしないけど、
今の所は、まこっちゃんは屈託なく私たちと接している。
みんなも私との約束を忘れていなかった、何事もなかったように、いつものモーニング娘。に戻っていた。
935 :
書いた人:03/10/04 01:37 ID:FE6k9QaV
♪
「ハァ・・・・・・これでいいでしょ?
もう約束は果たしたと思うけど・・・」
曲が終わって、藤本さんは溜息をついた。
だってこれでもう8周目だから。
藤本さんの目が『紺野、これ以上やらせたらシメる』って言ってるんだけど・・・
でもなぁ・・・・・・藤本さん、脚パカパカのペースがゆっくりなんだもん・・・
ダメです・・・私が一徹さんだったら、ちゃぶ台ひっくり返して怒っちゃうもん。
「みなさん! これで終わりにしていいんですかねぇ?」
責任回避。
答えの予想はつくけれど、私たちの周りに車座になって座る13人に問い掛ける。
矢口さんにはその意図が伝わったんだろう、おっきな目が三日月みたいに細くなった。
「ダメだろ〜、藤本ちっとも真面目にやってないし」
「ンだべ、もっとしっかりやんないと、紺野の苦労が報われないべさ」
936 :
書いた人:03/10/04 01:39 ID:4uE3MiSn
ブチッ
って音がしたように聞こえた。
うわぁ・・・藤本さん能面みたいな顔になってるんですけど・・・・・・
緊急警報、至急藤本美貴をなだめなさい・・・
って誰かが号令を掛けたみたいに、一斉にみんなが立ち上がる。
「あ〜、それじゃこうしようよ? あたしたちも一緒に踊ってあげるから?
これで藤本も満足でしょ?」
しょうがないなぁ、って感じで飯田さんが歩み寄る。
「ハァ? ちっとも解決になってませんって!!
何で全員で踊るんですかぁ?」
藤本さんの顔は、もう呆れ顔。
937 :
書いた人:03/10/04 01:39 ID:4uE3MiSn
「はい、それじゃ民主的に多数決をとります!
藤本と紺野と、みんな一緒にハニーパイを踊った方がいいと思う人!」
真っ先に手を垂直に挙げる私と飯田さん。
「しょうがねぇな〜、面白そうだからいいか?」
矢口さんと安倍さんがニヤニヤしながら手を挙げる。
「やるやるやる!! 面白そー!!」
吉澤さんとのんつぁんとまこっちゃん、加護ちゃんが張り切って挙手。
「先輩たちが・・・やるんでしたら・・・」
少し俯きながら、6期のみんな。
「カントリーは私のものだよ!」
いや、正確にはカントリー娘。のものだろ、と言いたくなる、意味不明の発言で石川さん。
「あさ美ちゃん、ご苦労さまってことで」
ありがとう、同期のみんな。お豆と愛ちゃんが最後に手を上げた。
938 :
書いた人:03/10/04 01:40 ID:4uE3MiSn
一斉に挙げられた手を、首をブンブン振って見回す藤本さん。
誰かが否定してくれると思ったんだろうなぁ。
藤本さんは血相を変えてまこっちゃんの両肩を揺さぶる。
・・・そんなにこのダンスしたくないのかな?
私、好きなのに。
「オイ、麻琴? おかしいって思わないの?
モーニング娘。は楽屋で15人勢ぞろいして脚パカパカやる異教徒の踊りみたいなのやるんだよ?
いいの? それでいいの?」
939 :
書いた人:03/10/04 01:42 ID:C5m0Xuyu
肩を揺さぶられて首をブンブン振りながら、まこっちゃんはニヤニヤ笑う。
「え〜・・・? 面白いから、いいんじゃないですかぁ?」
「いや、だからぁ!! アイドルとして、そりゃアウトじゃないのかってこと!!」
言った瞬間、藤本さんはハッと息を呑んだ。
この一週間、モーニング娘。の誰もが避けつづけてきた単語。
あの喫茶店での試合を、例え「ノーサイド」でも、けして思い出さないように、みんな避けてきたのに。
藤本さんの顔がさあっと白くなった。
胸が妙に騒ぐ。
でも・・・
藤本さんに、まこっちゃんはもう一度にやっと笑う。
いつもの、救いようが無く馬鹿っぽい笑顔。
「だってぇ・・・・・・アイドルとしてアウトでも、私たちが面白ければ、それでいいじゃないですかぁ」
940 :
書いた人:03/10/04 01:42 ID:C5m0Xuyu
・・・・・・そうだよ、まこっちゃん。
それでいいんだよ。
その言葉を待っていたみたいに、みんながまこっちゃんを暖かい目で見ているのに気付いた。
やっと分かってくれたんだね。
ううん・・・・・・ただ一人。
まあ、この人も分かってくれているとは思うけど・・・ね。
「お願いだから、麻琴もう一度審判になってよぉ〜!!!」
藤本さんの叫び声が、楽屋に木霊した。
・・・・・・でもハニーパイは踊りますからね!!
941 :
書いた人:03/10/04 01:43 ID:C5m0Xuyu
「ジャッジメント・ジャッジメント」
おわり
942 :
書いた人:03/10/04 01:44 ID:BZMVcTlO
――― あとがき
一月にわたりお付き合いいただいた「ジャッジメント・ジャッジメント」は終了です。
「小川が審判になり、ダメ出しをしまくる」
という意味不明のプロットを考えてから、よくもまぁ、こんなに話がふくらんだものです。
最初は限りなく下らない話にするつもりが、結局はいつものようになってしまいました。
あとがきで小説の中身を解説するほど格好悪いものはないのですが、タイトルにだけ少し。
一応日本語に訳すと「審判対審判」にでもなりましょうか、米国の裁判廷での表記を真似ました。
ダスティ・ホフマン演じるクレイマー氏が、子供の養育権を巡って妻のクレイマー夫人と争う、
映画「クレイマークレイマー」をご想像いただければ、意味の方はお分かりいただけると思います。
もっと気の利いたタイトルでも付けられればよかったのですが、
今回は始まる時点で殆ど内容を決めていなかったため、このようになりました。
例によって次レスへ続きます。
943 :
書いた人:03/10/04 01:46 ID:BZMVcTlO
もう諦めておりますが、
飯田さんしっかりしすぎ、まこっちゃん凛としすぎ、藤本さん仲良すぎ、というご批判は自覚しております。
開き直ってモーニング娘。を設定から取り払った娘。小説でも書けばいいのですが、
それだと「モーニング娘。」を登場人物に使う意味が、今の私にはまだ見出せませんので。
私の妄想上の飯田さんであり、まこっちゃんであり、藤本さんとでも御解釈ください。
今度こそ、潜伏です。
我ながら950レス近くまで書く事になるとは思いもしませんでしたが、まあ成り行きですね。
そう言ったわけで、また別の機会にでもお会いしましょう。
最後になりましたが、感想レスを下さった、そしてこれから下さる皆様。
ROMで読んでいただいた皆様。
本当にありがとうございました。
残り少ないスレ寿命ですが、ご感想を頂ければ幸いです。
それでは。
◇◆◇ジャッジメント・ジャッジメント 目次◆◇◆
‖ >660-668 ACT 1[2003.09.09] ‖
‖ >676-681 ACT 2[2003.09.10] ‖
‖ >689-698 ACT 3[2003.09.14] ‖
‖ >705-713 ACT 4[2003.09.15] ‖
‖ >719-726 ACT 5[2003.09.17] ‖
‖ >731-741 ACT 6[2003.09.18] ‖
‖ >745-756 ACT 7[2003.09.19] ‖
‖ >762-770 ACT 8[2003.09.20] ‖
‖ >778-784 ACT 9[2003.09.22] ‖
‖ >789-797 ACT10[2003.09.23] ‖
‖ >803-813 ACT11[2003.09.25] ‖
‖ >821-829 ACT12[2003.09.26] ‖
‖ >843-855 ACT13[2003.09.29] ‖
‖ >863-877 ACT14[2003.10.01] ‖
‖ >886-894 ACT15[2003.10.02] ‖
‖ >902-913 ACT16[2003.10.03] ‖
‖ >918-931 ACT17[2003.10.04] ‖
‖ >932-941 *Epilogue* [2003.10.04] ‖
‖ >942-943 PostScript.[2003.10.04] ‖
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
>>840 「私の願い」スレログ
>>841 「昨日見た日々」目次
脱稿乙です
最終回リアルで追えてちょっと満腹
結局最後に泣きをみたのが藤本ってのもおもしろかったですw
>>943 娘。小説に限らずネタなんかも個人の印象・妄想だからそれはそれで(・∀・)イイ!!と思うよ
川o・-・)ノ<更新乙でした!
飯田さんがラグビーで受けたのはそんな理由があったんですね…
前作でもそうだったんですが、話の奥の深さに感服です
くだらない話をここまで膨らませられるあなたは天才です!
またお目にかかれる日を楽しみにしています!
|
|ハ@ おバカさんなことをやってるんやけど、ひしひしと
|д‘) つたわってくる、この緊張感はなんやろうな〜。
|ハ∪ かなり読んでてドキドキやねん。相変わらず、こ
|D`) れを出せるのはホントすごいと思うで、正直。
⊂ノ .さすがやで。何やら潜伏するようやけど期待して
| まってるから、そのうち帰ってきてなー。
リアルで見てたのに感想に変なものしこんでるからこんな時間なのれす
(0^〜^)<作者さん、作品完結乙です。
つ日 うーん。本当に勉強になるお話でした。
善悪とか勝ち負けとかよりも、
面白いかどうかという基準の方が上である
と私も思っています。
このスレ本当に楽しみでした。
またどこかで必ず復活してください。
その時は同じAAで駆けつけます。
傑作でした。面白かったです。ありがとうございました。
作者さん、脱稿お疲れ様でした。
下らないことを全力でやるのって大好き。
じゃあハニーパイは何なんだって感じではありますがw
またどこかで会えることを楽しみにしてます。
更新、そして完結お疲れ様でした。
ミキティが溶け込んでいて好い感じですなあ
ハッピーであったかい締め括りに愛を感じます。
当初の予定外にシリアス路線が絡んできてしまったと云うことで、
娘。たちの描写をコメディ的な側面のみにとどめることなく
ついつい多面性を描かずには居られないところに、
作者さんの娘。たちへの愛がよく伝わってきましたし、
また、これらコメディとシリアスの同居、またそのギャップにこそ
作者さんらしさがあると思います。
いつの日かまた何処かで復活されることを楽しみにしております。
素敵な作品たちをありがとうございました。
( ´D`)<とってもとーっても良いお話だったれす!
更新乙!
完結したみたいですねぇ・・・
今日も持ち帰りますので、
次来たときには感想を書きたいと思います。
ではとりあえず、ありがとーでしたっ!
|
|ハ@
|дT) <クソ女保全
⊂ノ
|
川o゚∀゚)<こんなスレ保全してやる、アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ…。
書いた人さんの小説は娘。に対する愛にあふれてて
読むほど娘。が好きになっていくような・・・。
どの作品も、紺野がたくさんなのも個人的に嬉しいです。
いつかどこかで次回作が読める日を楽しみにしてます。
お疲れ様でした。
川o゚∀゚)<こんなスレ保全してやる、アヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ…。
959 :
小泉:03/10/07 00:01 ID:smfBXcTj
よくがんばった!
感動した!
960 :
まめをたそ:03/10/07 01:06 ID:Oyvuti/o
埋め立て
ゴミ拾いをしていた女子高生は辻姉ですか?