川o・-・)の眩いスタイル〜英語以外は完璧です〜

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104THE・地蔵 ◆jizouMjYBU

思考が止まった。

どれだけの時間が経ったのかも分からなかったが、
目だけで追って小川くんが二人の警備員に
羽交い締めにされたままエレベーターに乗っていったのは覚えている。

只でさえだだっ広い格納庫が、いっそう広く感じられた。

心配そうな顔で俺を見つめていた歩部さんが

「彼の処分は明日決まるヨ・・・」

と言って、自分もエレベーターに乗ろうとしたので、
俺は必死に頭を振り、取りあえずの質問をした。

「小川くんは…結局…何を、したの…?」

さっきまでは答えなかったのに、
今度はあっさり答えて来た。

「彼もウチの人間・・・自首しようとしたんだヨ…
そうしちゃうようなウチの情報が、警察に回るって事は、
あまりよくない事デス…」

「…梨華ちゃんは…」

「あなたはパイロットデス。
余計な心配はしないで、平和を守って下さい…」
105THE・地蔵 ◆jizouMjYBU :03/05/11 13:03 ID:KlCn7HzF

「そんn…[プシィィ]

反論する間もくれないで、ドアは閉まってしまった。

「電話…梨華ちゃんに…そうだ、電話…」

急いで[自分の]携帯を取り出して、リダイアルから
梨華ちゃんの名前を探す。

「出て!梨華ちゃん…出てっ…」

[トゥ、トゥルルルル・・・トゥルルルルル……ガチャッ]

「あ、もしもし梨華ty[おかけになった電話番号は
現在電源を切っておられるか、電波の届かない所、
又はスカラ(ry

繋がらない…

電話を切ると同時に、俺は走り出していた。

「家に・・・梨華ちゃん…家に…いるよね?」
106THE・地蔵 ◆jizouMjYBU :03/05/11 13:03 ID:KlCn7HzF

出口を出ると、交通量のわりに
ずいぶんと幅のある道路に出た。

[巨動通り]

まさにあんな物が歩く事を見透かしたようなネーミングだと思った。

梨華ちゃんの家は、ここからさほど遠くなかったはずだ。

走っていけば、10分くらい。

でも俺にとってその十分は、最悪の事体を想定させるには
十分すぎる時間だった。