新・一緒に暮らすならどの娘?part9(何でも有り)
2 :
名無し募集中。。。:03/03/17 23:27 ID:feqD6n0r
これ何のスレ?
3 :
:03/03/17 23:29 ID:yH6FXzIo
足掛け3年にわたりロングセラーを続ける中島みゆきさんの「地上の星」が、
3月24日付のチャート誌オリコンで累計100万枚を突破することが17日分かった。
チャート初登場は00年7月31日の15位で、139週目の快挙。
これは同誌史上、過去最長期間を経ての記録達成となる。
これまでの記録は千昌夫さんの「北国の春」の92週。
また「地上の星」の順位は24日付15位で、
チャートイン記録でも1位の杉良太郎さんの「すきま風」の147週に迫っている。
同曲は、NHKテレビの「プロジェクトX」の主題歌として親しまれ、
昨年末の紅白歌合戦でも歌われ、年代を超えて支持されている。
4 :
名無し募集中。。。:03/03/18 01:45 ID:kPDqQAuF
4げと
5 :
TMC:03/03/18 10:12 ID:f4cGA2ZB
前スレの
>>902からです。
その後、本棚からいくつかの参考書を取り出す。
部屋の中には本棚が3つある。
教科書類やノート、小説とマンガ、参考書に分けていた。
受験生の心理は参考書や問題集が多いと
自分が熱心に勉強していると錯覚に陥り
安心してしまうという傾向があるらしい。
希美もそのタイプにあるようだった。
ただ彼女はその全てを一回解き終わっているそうだが。
修一はちょうど開いたページをしばらく眺め、
これから勉強を始めようかと迷った。
そして決心し、通学用のカバンから筆箱を出し
勉強机の前に座り込むと時計が目に入った。
短針は既に12の表示をを少し過ぎている。
それを見て一旦腰掛けた椅子から再び立ち上がった。
とりあえず昼飯を食べてからにしよう。
6 :
TMC:03/03/18 10:13 ID:f4cGA2ZB
適当に冷凍庫の中から冷凍食品を取り出す。
平日の休みや両親が残業で家に戻れない時がよくある。
そんな時のために母親が買いだめしておいてくれるのだ。
おかげで簡単な調理や家事は慣れてしまった。
冷凍やレトルトの食品を調理するのが家事と言えるかは
解らないが、そこら辺の中学生よりかは自身がある。
レンジで加熱するだけのあんかけ焼きそばができた。
便利なことにプラスチックの皿付きなので
余計な洗い物が増えない。まるで主婦の考えだ。
昔から亜依には言われていた。
「修一はオヤジくさいけど、そこが好き。」と
自分ではあまり意識していないだけに
オヤジくさいと言われることは決して気分は良くなかった。
でも、亜依にだけは言われても腹が立たなかった。
7 :
TMC:03/03/18 10:14 ID:f4cGA2ZB
8 :
/:03/03/18 11:26 ID:rNTi7yZD
新スレおめたれれす
TMCたんおつかれたまれふ
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧_∧ < どこまでうpしたか忘れた…
(;´_ゝ`) \マエスレヨメネーヨ、ドウシヨウ?
/::☆::::☆::\ \________
/:/\:::::☆::/ ̄\
_| ̄ ̄ \☆/ ヽ \_
\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \__)
||\ \
||\|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| ̄
|| || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
.|| ||
10 :
:03/03/18 23:43 ID:OzfZW8uM
ここも寂れたな
11 :
ここまでか:03/03/18 23:51 ID:o17ChrU6
909 :silent suzuka :03/03/11 22:18 ID:AExQPcWw
坂本は無事にスタジオに辿り着き人数の確認をした。
坂本「全員いるな」
マネージャ「は、はい大丈夫です」
坂本の顔にはやや安堵の色が見られた、
矢口「すいません、その人は誰なんですか?」
みんなの疑問を矢口が代表するような形で疑問を投げかけた。
坂本「俺はアンタらの……ボディガードみたいなモンだ。
率直に言う、アンタらは命を狙われている。」
坂本の直球にメンバー全員の顔がこわばった、
中には今にも泣き出しそうなのもいた。
加護「それってどう言う事ですか?」
坂本「俺にも分からん、向こうの理由が分からんからな。
今さっき起きたのもアンタらを狙ったもんだ。」
保田「それは本当なんですか?」
すると坂本は高橋の方に向かって指を指し、
坂本「それはあちらに聞いてもらえれば分かるはずだ」
と答えた。
坂本はマネージャにメンバーを日テレから避難させるように指示し、
坂本はメンバーに着かず離れずの距離で見張っていた。
12 :
:03/03/19 00:14 ID:EQZT2gzS
まだスレが立ってるって気づいてない人もいるかも
しばらく時々ageる?
>>12 JBBSで告知してるからいらないと思われ。
それに、荒らし&厨を呼び込むデメリットの方が大きい。
S「おい、坂本」
そこにSが戻ってきた、
坂本「ずいぶん遅かったな、どうした?」
S「人が警察に手ぇ回して来たのに何だよその言い草は…」
坂本「いやぁ悪い悪い」
坂本は軽く平謝りした、
S「相手は全部で6人で全員死亡だそうだ」
坂本「オイオイ、俺はそんな致命傷は与えてねぇぞ」
坂本やSの攻撃は相手を死亡させるような個所にはしていない、
だから重傷はあっても死亡することは滅多に無いのだ。
S「いや…全員“自害”していたそうだ、旧日本軍みたいに警察に捕まる前にな…」
坂本「……なんだと?」
相手の不可解な死に坂本は疑問と驚愕の顔をしていた、
それは確かに驚くだろう。
坂本「裏の怪しさを感じずにはいられないな」
S「ま、そうなんだがな」
どうせ知ってるなら教えてくれよと言う顔を坂本はしていた、
しかし実際のところ言ったところでSは言うわけが無いと思い黙っていた。
S「お、そうだそうだあのな、」
Sは何かを思い出したかのように話し始めた。
S「俺が屋上から撃った時の人質は“藤本美貴”だったそうだ」
坂本「……?」
坂本は何故そんな奴を?と言う顔をしていた
S「おいおいお前は藤本美貴がモー娘。になるって事も知らんのか?」
坂本「え、そうなの!?」
坂本は鳩が豆鉄砲を食らったかのような顔をしていた、
S「お前は知らなさ過ぎ、こんなの芸能ニュースレベルだぞ」
坂本「いや〜メンバー自体は調べていたけどその周辺はノーマークだった」
S「アホ」
確かにこれは知らなさ過ぎといわれても仕方が無いことだろう、
坂本「じゃあこれからメンバーになるって奴も狙われているって事か?」
S「ま、そうかも知れんな」
坂本「(そんな人数守りきれるかよ、分身できるわけじゃないし)」
坂本は腕を組みこれからの展開を悩んでいた
と、
マネージャ「すみません、今からここを離れるんでご同行御願いします」
S「ん、わかった」
坂本「はい、分かりました」
2人ともマネージャと一緒に車に乗り込んだ。
18 :
1/2:03/03/20 00:36 ID:q6r+75fi
「はいもしもし、藤本です」
「あ、美貴?」
「あれ、どしたの?
携帯にかけてくればよかったのに」
「久しぶりに家の電話にかけてみるのも面白いかなーって」
「えー、何それ」
「別にいいじゃん。今日卒業式だったんだろ?」
「うん」
「天気予報でやってたんだけど、そっちってまだ雪降ってんだな」
「そうだよ。当たり前じゃん」
「あ、そう。壇上で卒業証書とか受け取ったの」
「まあ、受け取ったけど。
壇の上から名前呼ばれるのって恥ずかしいね」
「こっちは一人づつ渡してもらえるんじゃなくて、代表が一人だけ受け取ってたんだけど。
それ以外は教室で配られたよ。
って言うか喉掠れてない?」
19 :
2/2:03/03/20 00:36 ID:q6r+75fi
「さっきまで友達とカラオケ行ってた」
「卒業祝い?」
「まあね」
「男と行ってないだろな」
「行ってるわけないじゃん。
大体、ちょっと距離離れてるからって心配しすぎなんだって」
「だって相手が何やってるか、わかんないだよ?」
「それは私だって一緒じゃん」
「俺が他に女作るわけないだろ」
「そんなのわからないんじゃない、結構」
「そんなにもててたわけじゃないんだから、できるわけないだろ」
「またまたあ。いやらしいなあ」
「本当にもててなかったじゃん」
「きゃははは。なにムキになってんの?」
「そんなことばっかり言ってると電話切るぞ」
「あ、待って待って。
卒業式の後で紅白まんじゅうもらったんだけど、それがまずくてさあ……」
時期がらこんなのを考えてみました。
初めて書いたんですが、いかがでしょうか?
>>18-19 正直に言うと、悪くないけど良くもない。
もうちょっと盛り上がる感じがあったほうが良いと思う。
あと、会話だけっていう設定は悪くない。
個人的にはね。
21 :
2:03/03/20 18:13 ID:d+I0ybz9
こんち
(ё)<ニィニィげt
ここはどういうスレだニィ?
23 :
:03/03/21 00:27 ID:kDM2/qFW
24 :
名無し男:03/03/22 00:44 ID:3EWHPNa4
新参者ですが、宜しくお願いします。
とりあえず短編を書いてみました。
二つ下の弟に、彼女ができたらしい。
「お前、もう彼女いるわけ?」
「うん、まあ」
中学一年生の大輔は照れる様子もなく、他人事のようだった。
同じ部屋を二人で使っているから隠し事はばれやすいが、大輔に彼女がいるとは知らなかった。
「誰よ」
「道重さゆみって知ってる?」
「道重って、小学生の時にお前がラブレター書いた相手の?」
「そう」
大輔は小学五年生の時に無記名でラブレターを書いた。
相手は同じクラスの道重さゆみという女子だったが、度胸がないために自分の名前を書かずにこっそりと机の中に入れたらしい。
それでは意味がないのだが、大輔はそれでも良かったのだそうだ。
「よかったじゃん」
念願が叶ってさぞかし嬉しいだろうと思ったが、大輔はただ黙っていた。
「……かわいいのか?」
「携帯で写したやつがあるけど、見る?」
大輔は携帯を取り出して俺に見せた。
画面には女の子が座っている風景が写っている。
顔がよく見えないうえに、学校の教室で写したようだ。
お見合いの写真のようにかしこまっている。
「なんか緊張してないか、これ」
「別に。気のせいじゃない」
大輔は素っ気無い顔で携帯を閉じた。
25 :
名無し男:03/03/22 00:45 ID:3EWHPNa4
日曜日、道重さゆみが家にやって来ることになった。
その日は母親が朝から料理教室に行っていて、昼食は作りおきのチャーハンだった。
そのチャーハンを食べている時、大輔が唐突に言い出したのだ。
「今日、道重がくるから」
「道重って?」
尋ねてから、大輔の彼女のことだと思い出す。
「ああ、お前の彼女な」
「うん。部屋に呼んでもいいよな?」
「いいけど。俺、どっか出かけた方がいいよな」
「あ、いや、ここに居てて」
大輔は手を泳がせながら言った。
「別に行くところないんだろ、今日は」
「いいのか? 邪魔になると思うけど」
「いいよいいよ。テレビでも見てて」
「悪いな」
礼は言ったが、大輔の言ってることは不自然だった。
大輔はチャーハンをかきこむと、すぐ部屋に戻っていった。
26 :
名無し男:03/03/22 00:46 ID:3EWHPNa4
リビングでテレビを見ていると、インターホンが鳴った。
俺が立ちあがるとすぐさま大輔が部屋から出てきた。
「俺が出るから」
大輔は駆け足で玄関に出てドアを開けた。
リビングからは様子が見えないが、道重さゆみらしき声が聞こえる。
「今日、来てよかったの?」
「うん。大丈夫」
リビングのドアが開いて道重さゆみが顔を出した。
一目見た感じは大人しそうで、かなりかわいい。
肩にかかった黒髪が揺れている。
「どうも、初めまして」
道重さゆみは頭を下げた。
「あ、どうも。大輔の兄貴です」
「とりあえず、部屋行くから」
大輔は道重さんの横からそう言って、ドアを閉めた。
なかなかかわいい彼女を捕まえたじゃないか、と思う。
テレビ画面では中学生ぐらいの茶髪の女の子が高音で騒いでいた。
「マジで? 彼氏に嘘つくとか普通じゃん?」
こういうタイプではないよな、と一人で納得した。
27 :
名無し男:03/03/22 01:08 ID:3EWHPNa4
しばらく寝転がってテレビを見ていたが、不意にリビングのドアが開いた。
道重さんが入ってきたのだ。
大輔はいない。
「どうしたの?」
声をかけると、道重さんは表情を変えずに振り向いた。
「お菓子とか部屋に持っていこうと思ったんですけど……」
道重さんは小声で理由を話す。
うちの家はキッチンとリビングがつながっているのだ。
「お菓子は台所の下の所に入ってるよ」
「え、どれですか……」
道重さんは台所のまわりをうろうろしている。
仕方なく立ちあがって、台所の開き戸を開けた。
「はい、ここ」
「どうも」
道重さんは黙っていくつかの箱を取り出した。
俺はテレビの前に戻ろうとしたのだが、道重さんはまた声をかけてきた。
「あの、冷蔵庫開けてもいいですか」
「別にいいけど、牛乳しかないんじゃない」
「それじゃあ牛乳もらいます」
戻りかけた時、また声をかけられた。
「あの、お盆みたいなのってあります?」
「流しのところにあると思うけど。
コップも流しのところにあるから」
すかさず答えて、リビングに腰を下ろした。
しばらく、道重さんが台所でごそごそする物音がした。
28 :
名無し男:03/03/22 01:08 ID:3EWHPNa4
「すいません」
道重さんは小声だったが、恐縮している風でもない。
首を回して、道重さんの方に振り返った。
「あの、お話ししてもいいですか」
「え? 俺と?」
思わず、目が丸くなった。
道重さんは棒立ちで返事を待っている。
両手で持っているお盆の上には、お菓子や牛乳の入ったコップが乗っていた。
「いいけど、大輔は?」
「えっと……別にいいんですよ」
道重さんは要領を得ない答えを返してきた。
俺が事情を聞く前に、道重さんはお盆を持って俺の横に正座した。
「もう、高校受験終わりました?」
道重さんはお盆を置いて、うろたえる俺を尻目に喋りはじめた。
「うん、まあ」
「どこ受けたんですか?」
「私立の学校だけど……」
「頭いいんですね」
「そんなに難しい所じゃないから、別に頭がいいわけじゃないけど」
「でもすごいですよね。
私は近所の公立高校受けようと思ってるんですけど」
内気な雰囲気とは違って、道重さんは饒舌に話を繰り出す。
しばらくはそれに答えるのが精一杯で、大輔とのことを聞けそうな隙はなかった。
29 :
名無し男:03/03/22 01:09 ID:3EWHPNa4
「好きな料理とかあります?」
尋ねながら、道重さんは足を崩した。
「好きな料理?
カレーかなあ」
「あ、じゃあ私作れますよ。
ちょっとだけ料理できるんですよ」
「へえ、そうなんだ」
そこで一旦、会話が途切れた。
「そういえば、大輔の所には戻らなくていいの?」
「え? えーっと……」
道重さんの口が動かなくなった。
大輔との間に何かあるに違いない。
しばらく沈黙が流れた。
「実は嘘ついてもらってたんです」
道重さんの顔に苦笑いが浮かぶ。
「どういうこと?」
「ほんとは私、彼女じゃないんです」
「は?」
「私、お兄さんと話がしたかったんです」
30 :
名無し男:03/03/22 01:10 ID:3EWHPNa4
「なんで?」
「だって、中学校に入学した時から好きでしたから……」
道重さんはうつむいていたが、顔を赤らめたりはしなかった。
「クラブやってる時の姿を見て、好きになっちゃいました」
「はあ……」
話がどうなっているのか全くわからず、曖昧に答えるしかなかった。
「大輔とは付き合ってないんだ」
「はい」
「じゃあ、大輔が俺の弟だって知って、付き合ってるふりをしてうちに来たってこと?」
「そうです。
とりあえず家まで来たら話せると思って」
道重さゆみは俺と話をするために、大輔に嘘をつかせてまでうちに来たらしい。
「学校で話しかけようとしたんですけど、チャンスがなくて……
本当にごめんなさい。
でも、先輩のことは本当に好きなんです。
付き合ってもらえませんか?」
道重さんはうつむいたまま、膝の上の両手を握り締めている。
31 :
名無し男:03/03/22 01:11 ID:3EWHPNa4
俺も自分の両手に目を落とした。
「悪いけど、付き合えないわ」
道重さんは顔を上げようともせず、じっとしている。
「知り合いに君のことを好きなやつがいるんだ。
好きでもない俺が付き合うのはそいつに悪いから」
大輔のことを思い浮かべた。
「そうですか」
道重さんの返事は案外あっさりしていた。
「じゃあ、私もう帰りますね」
道重さんは顔を上げて、お盆に手を伸ばした。
「お盆は俺が片付けとくから。
大輔に挨拶してきてくれないか」
「わかりました」
道重さんは立ちあがって、来た時のように頭を下げた。
リビングのドアを開けて、部屋へ戻っていく。
俺はお盆を持って台所に向かった。
以上です。
これからちょくちょく短編を書かせてもらうつもりです。
32 :
,:03/03/22 01:39 ID:JbZw12wA
>>31 短編としてはストーリーも無く始まりのほんの一部分で
まとまりも無く唐突に終わりすぎてる気がします。
でもこれが長編なら、何かを予感させるような上手い文章と思うです。
偉そうにすむませんです、期待しております。
>>24-31 >>32氏の言う通り、文章は全然良いと思います。
個人的に、名無し男氏は前・後編くらいの量が一番適度ではないかと。
(あくまで個人的に思ったことですので気にせずに…)
ヒロインに6期メンを出してきたところはなかなかグッド。
まあなんにしても内容次第で、良い作者になれると思います。
34 :
七子:03/03/22 13:33 ID:UrQfg4Ha
>>31 美しい兄弟愛に感動した。
こういう兄弟がほしい。
35 :
しし:03/03/23 01:22 ID:yP6s0+jC
ほい
飯田「私達が命を狙われているって本当なのですか?」
メンバーがいる後方座席の沈黙を打ち破るかのように飯田が声を上げた、
S「ああそうだ」
坂本「(…と)」
いきなり隣のSが声をあげたので坂本は自分が声を出すタイミングを失っていた、
S「どのくらい続くかは分からないが当分は俺たちの指示に従ってもらう、
命が惜しければ言うことを聞くことだ」
飯田「例えば?」
S「別にそんな強要はせんが、言うことを聞かなければ命の保証はせん。
そんなところだ」
他のメンバーは緊張した面持ちで聞いていた、
S「まぁ一つ位は安心することを言っておこう、
さっきの出来事からしてアンタ達の命を狙うのはみんな揃っている時と思われる。」
坂本「どうしてだ?」
S「(チッ…)もし一人一人確実に命を狙うならもっと効率のいいやり方があるからな、
よく分からんが皆まとめている時にやるのが目的みたいだ」
メンバーの顔がほんの少しほころんだ所で、
矢口「じゃあ一人で普通にしてていいって事なの?」
S「そうしたければそうしてもいいが、俺は保証はしない。
あくまでも命が狙われていることを頭において置くんだな」
矢口はじめ、それぞれの顔持ちがまた緊張をし始めた。
S「とりあえず今日はホテルに全員泊まった方がいいだろう」
マネージャ「その手配はしております」
S「どうだ、自分の家に帰る奴はいるか?」
もちろん誰もいるわけが無い。
S「全員だそうだ」
マネージャ「はい、分かりました。
もし何かあったらこの2人に申し出てくださいね」
マネージャはメンバーに向かって注意を促した。
と、
紺野「あの……2人の名前は……?」
そうだった、メンバーは2人の名前を知らなかった、
特にSは坂本でさえも知らない、Sはコードネームだからそう呼ばせるわけにもいかない。
坂本「俺は坂本……坂本龍だ」
そして全員の視線がSに向いた。
S「俺は…………斎藤だ、斎藤五郎だ」
坂本「(へー、そんな名前なんだ…)」
坂本だけ妙に感心したような顔つきをしていた。
車はホテルに着き坂本らはチェックインをした、
S・坂本2人は関係者・メンバーに自分の携帯の番号を教え
何かあったら連絡するようにと言付けをした。
坂本「ふぅ」
坂本は大きくため息をついた。
すぐにでもベッドに横になりたい気分だがそうにもいかない状況が
坂本に大きなため息をつかせていた。
坂本「しかしさぁ、アンタがあんな事言うなんて以外だったよ」
坂本とSは同部屋である。
S「まぁ俺は別にどうでもよかったんだがな」
とS。
坂本「照れるなよ」
坂本は単なる照れ隠しと思い茶化した、
S「照れてねぇよ、どちらかと言うと解散させた方がよかったけどな」
坂本「ん、どう言う事だ?」
S「相手は既に6人使っているんだ、今日また攻めてくるなんてまず無いだろ。
相手が焦っているならともかくまだ初日だ」
坂本は何か言いたそうな顔をしていたがSはかまわず話しを続けた
S「それにだ、藤本美貴が人質に取られたことが気になる」
坂本「あれはたまたまじゃないのか?」
Sは軽く舌打ちをし話しを続けた、
S「違うそういうことじゃない。向こうはモー娘。を殺る事が目的なのに、
藤本美貴という人物一人に6人の内1人は照準を合わせていた…
もし数多く殺る事が第一なら藤本は後回しにしてモー娘。先殺るだろ普通?」
説得力のあるSの解説に坂本は少し考え込み、
坂本「うーん、どうしても藤本美貴を殺らなければいけない理由でもあったんじゃない?」
S「やはりお前もそう思うか?」
坂本「ぅん?」
坂本は軽く答えたつもりなのにSは重く受け止めていた為、
そのギャップに坂本は少し戸惑った様子だった。
S「俺は奴らの狙いがモー娘。全体ではなく“一部”の人間に狙いを定めているような気がする、
誰かは分からん。その為にも今日はモー娘。を解散させれば相手の出方が見えると思ったが、
そういうわけにもいかんしな」
坂本「なるほど。全員家に帰らせれば誰が狙われているか分かるかもしれないと言う事か」
S「そう言う事だ、今日狙ってくるかはさっき言った通り無いとは思うが0とは言い切れんしな」
相手の1回の攻撃でここまで推理していたSであった、
坂本は対照的にあまり深くは考えてはいなかったようだ。
40 :
:03/03/24 19:52 ID:ujXiMkM9
皆ファイ
41 :
奈々:03/03/25 18:44 ID:lUAlGLQQ
ふぁい!
Sの推理もありホテルのガードは交代で行うことにした。
坂本「(ってもなぁ……どうしよう……?)」
廊下をウロウロしているわけにも行かない、だかと言って誰かの部屋に入るわけにもいかない、
仕方なく坂本はホテル周辺に何か無いか見回ったりホテル内をウロウロして何か無いかを見回っていた。
坂本「(フーッ………以外と退屈だなぁ…)」
敵がくる心配が無いせいか坂本は緊張感もなく暇を持て余していた。
と、
高橋「あ……」
坂本「オウあんまり部屋を出てうろつくなよ、早く部屋に戻れ」
廊下で高橋と遭遇した。
坂本は普通に接していたが高橋の方はやや遠慮気味だった、
高橋「(モジモジ……)」
坂本は高橋の異変に気づいた、
坂本「どうした?何かあったか?」
高橋「………ぃぇ…」
高橋は何か口をモゴモゴさせ、ハッキリしない様子だった、
坂本「だったら早く戻りな」
次に高橋から意外な言葉が出た、
高橋「あのぉ……今日はどうもありがとうございました(ペコ)」
43 :
:03/03/26 17:22 ID:4Ox55sYx
モジモジ愛たん萌え〜(;´Д`)
44 :
゛:03/03/27 17:36 ID:RZKsbX6w
あげ
45 :
さげ:03/03/27 22:09 ID:IOlj0ijI
silent suzukaキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
スレ汚しになると思ってレスしてなかったけど読んでますよ。>silent suzuka氏
坂本「ぁあ、それはどうも」
坂本にとって高橋を助けた事は仕事の一環であり、
ある意味“善意”ではないので坂本は少し困ったような顔をしていた。
ガチャ
と突然一室のドアが開いた、
辻「何してるのれすか?」
加護「なんや?」
矢口「高橋なにしてんの?」
3人が一斉に顔を出した。
坂本「(おお、ミニモニだ)」
その光景に坂本は妙な感動を覚えていたが、
坂本「(イカンイカン)ほら、早く部屋に戻れ。勝手な外出は許さんからな」
坂本は気を取り直し高橋に注意を促した。
高橋「は、はい」
高橋はようやく自分の部屋へ戻ったが,
辻「坂本さんは幾つなのれすか?」
坂本「え?」
予期せぬ質問に坂本は戸惑いの色を見せた、
加護「うちも気になるー」
矢口「いくつなの?」
坂本「俺は20歳だ、」
一瞬の静寂の後、
加護・辻・矢口「えー!!」
3人同時に周りの部屋に迷惑がかからんばかりの大声をあげた。
坂本「うるせー、早く部屋のドア閉めろ」
矢口「オイラと同い年じゃん!」
辻「ということはいいらさんより年下なのれす」
加護「みえへんなぁ」
坂本の言うことを無視して3人は騒ぎ始めた、
まぁ坂本が20歳だと言うことを驚くなと言うことが無理があるかも。
坂本「その話は明日でもしてくれ、じゃあな」
坂本は3人を無視し強引に部屋のドアを閉めつけた。
矢口「もがー、開けろよー!!(ドンドン!!)」
坂本「うるせーバカ」
坂本は3人がドアを開けないように体を預けて開けないようにしていた。
S「何騒いでんだ?交代だ」
そこにSがやってきた。
坂本「あ?後ろの奴らがやかましいんだよ」
S「どけ」
ドアの前にいた坂本をSは退けさせた、
矢口「開いたー!!………あっ」
S「言うことが聞けないようなら今すぐ独りで家に帰るんだな」
矢口「(スゴスゴ…)」
3人はSの威圧のある叱咤におとなしくドアを閉じた。
坂本「わりぃ」
S「クライアントに舐められたらいかんぞ」
坂本はSに軽く頭を下げ、部屋に戻った。
S「(やれやれ……ガキのおもりはこれだから……)」
とその時、
飯田「あ、あのー……すみません……」
飯田が独りでSの元にやってきた。
S「用件は何だ」
Sは冷たく言い放った。
飯田「…っと………私達は何故狙われているのですか?」
S「知らん、前に坂本がたぶん言っただろう」
飯田「答えになっていません、私達には知る権利があります!」
飯田が強い口調でSに食って掛かった、
S「……ほう…そんなに知りたいのか?」
飯田「当たり前です、メンバーにこれ以上不安を募らせないためにも、
ちゃんと真実を知っておきたいんです。」
Sは少し間を空け
S「チャラチャラした奴らの集まりと思ったらアンタは少し骨がありそうだな?」
飯田「私はモーニング娘。のリーダーです、当然です!」
飯田の更に強い口調にSは飯田の「真剣身」を感じた。
S「……まっいいだろう、アンタだけには少し話をしておこうか」
Sは今回の事件のことを飯田に話し始めた。
Sは淡々と話し始めた、
自分は違う仕事で追っかけていた組織と今回の仕事で絡む組織が一緒な事を、
その組織はある国からやってきていると言う事を。
飯田「斎藤さんの仕事とは?」
S「それは言えんな、残念だが」
飯田は気を取り直して次の質問をぶつけた、
飯田「なぜその人達が私達を?」
S「…それは真面目にまだ分からん、とりあえずあんた等を狙っているのは確かなんだ、
軍隊みたいな銃火器でやってくるからただの悪戯ではない、
向こうは真剣に殺しにやってきている」
Sの重みのある言葉に飯田は身震いをした、
本当に命を狙われていることを改めて自覚した。
S「あんた見たいなのばっかだったら別に話してもいいんだが子供ばっかだからな、
その辺の事情を話すのはあんたに任せる」
飯田「はい分かりました、そうします」
S「もういいだろう、早く部屋に戻れ」
飯田「あ、はいありがとうございました」
飯田は駆け足で自分の部屋に戻った。
S「(話がわかる奴が一人はいるようだな…)」
その日は特に何事も無く全員無事で一日を終えた。
>>45 自分の書き込みがスレ汚しになるかならないかは分かることでしょう、
モチベーションが落ちないためにも何か読者の皆さんは書き込みをしてください。
作者も所詮人間なんで。
52 :
:03/03/28 14:18 ID:0i4aGXgh
良いよ良いよー
53 :
TMC:03/03/28 21:14 ID:YD/Lgrs5
>>6 コップに注いでいた麦茶が溢れそうになっていた。
どうやら考え事をしていたらしい。
無意識のうちの考え事は怖い。周りが見えなくなるから。
まだ少し熱いあんかけやきそばに箸をつけた。
我ながら美味い、、、レンジでチンだけなのだが。
しかし美味いことは美味いのだけれど
食べるのも両手で数えられなくなる回数になってくると
悲しいかな、飽きというものが訪れてしまうのだ。
普段なら「いいとも」を見ながらの昼食なのだが
今日はなぜか見る気が起きなかった。
そしてちょうど半分ぐらいの所に口を付けたとき
そばをすする音に混じってインターホンが聞こえた。
口の中の物を麦茶で流し込んでから、受話器を取った。
「・・・・・加護ですけど。」
54 :
TMC:03/03/28 21:15 ID:YD/Lgrs5
目の前では亜依があんかけ焼きそばを食べている。
修一が亜依のためにもう一つ作ってやったのだ。
「で、どうして俺の家なんだ?」
「だってここが一番近いんだもん。」
亜依は朝から用もなくブラブラしていて、
帰ってきたら母親も出掛けており家には誰もいなかった。
さらに財布を忘れたことに気付く。鍵は財布の中にある。
最初は近くのコンビニで立ち読みをしていたが
2時間もすると飽きてしまう。そして腹が減り修一の家に来た。
なかなか愉快な少女である。
55 :
TMC:03/03/28 21:16 ID:YD/Lgrs5
更新終了です。
56 :
z:03/03/29 00:14 ID:YSxzkuHm
みんなレベル上がってるね。
なんつーか文章に無理が無く、サラッと読める。
57 :
:03/03/30 13:04 ID:qXvwd+9d
保全
安倍「みんなーありがとうー!!」
ついにコンサートは幕を閉じた。
中でもそして外でも一切何も起こらなかった。
坂本「どう言う事だ?」
S「……分からん、情報は確かなハズなんだが…」
Sは自分の情報が空振りに終わってしまい困惑の表情を見せていた、
警察を大きく動かしただけに尚更だ。
S「……」
坂本「まぁこれだけ固い警備をしているんだ、取りやめたんだろう」
S「……だといいがな…」
厳戒態勢のせいかファンの帰路も足早になり一時間後には誰もいなくなった、
関係者にようやく安堵の色が見られ始めた。
S「………そうか、分かった(ピッ)」
坂本「どうした?」
携帯で話し終えたSに坂本は声をかけた、
S「会場内や付近に怪しい物・人影は無かったそうだ」
坂本「やっぱり取りやめたんだろう」
S「……」
Sはどうしても疑問を拭えないような表情をしていた、
本当に取りやめたのか、それとも情報の手違いか、といろいろな考えが頭の中を駆け巡った…
とその時だった、
気になる〜
早く続きを〜
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧_∧ < まー落ち着けやカスども
( ´_ゝ`) \(ジョーク)
/::☆::::☆::\ \________
/:/\:::::☆::/ ̄\
_| ̄ ̄ \☆/ ヽ \_
\ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \__)
||\ \
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|| || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
.|| ||
ドォーン!!!
S「うぉ」
坂本「なんだなんだ!?」
大きな爆音とともに会場が地震にあったかのように揺れた。
ジッ…ジージー…
S「!?」
無線が鳴り慌てて手にとった、
「緊急事態発生!!会場の一部にランチャーのようなものが撃ち込まれた模様!!
至急応援を……うわっー!!(ジッ)」
ランチャーの例…
ttp://www.kaiho.mlit.go.jp/info/news/h14/fushinsen/rpg.html 坂本「ランチャー!?」
S「今頃来たか!?」
2人は動揺の色を隠せなかった、
S「お前はモー娘。の楽屋を抑えろ、お前が最終ラインを保守しろ!
俺は最前線へ出向く!」
坂本「分かった!」
2人はそれぞれの現場へ走り出した。
坂本「皆さん無事ですか!?」
マネージャ「は、はい」
とりあえずメンバー全員いることは確認できた。
坂本「敵が攻めてきました、全員ここを離れないでください!!」
石川「もしかしてさっきの大きな音ですか?」
坂本「そうです、私がここを守りますので絶対に指示に従ってください!!」
坂本と警官2人は楽屋の入り口付近を固め始めた。
と、
「怪我人はいないか!」
機動隊2名がこちらにやってきた、
坂本「(よしシールドがある分何とかなるか?)」
とその時、
ジッ…ジージー…
坂本「どうした?!」
S「数が20人近くいるしランチャーが引っ切り無しにくるから手がだしにくい!
お前も来るんだ!!(ドォーン!!)くっ…!」
無線の先から聞こえてくる爆音に坂本は唾を思わず飲み込んだ、
坂本「くっ………ここお願い出来ますか…?」
「分かりました、ご無事で!(ビシッ)」
「お願いします(ビシッ)」
互いに敬礼をしあい、坂本はその場を離れた。
66 :
:03/04/01 00:13 ID:X6RF7kOL
この緊迫感・・・たまらねえぜ
67 :
:03/04/01 21:27 ID:jy8LBXdC
silenmt suzukaテイキコウシンキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
坂本「な、何だこれは……!?」
血まみれになって横たわる警官、炎上している会場の一部・パトカー、
AK47と思われるマシンガンのような音、そしてランチャーの爆音……
坂本の目には信じられない光景が目に映っていた。
S「さかもとぉー!こっちだぁー!!」
坂本「おう!!」
坂本は戦火をくぐり抜けSの元へ辿り着いた、
S「警官や機動隊が追い込まれている、俺達2人で全員倒すしかない!!」
坂本「OK、俺が奴らをかき回すから一人一人ツブしていってくれ!」
S「おい、どうする気だ?!」
と話し掛けた後には坂本は走り出していた、
坂本「オラオラこっちだぜ!!」
坂本が飛び出してきたのを見計らって敵の一人がAK47を向けてきたが、
坂本「ヘタクソ!フルオートはこう使うんだよ!!(パパパパ!)」
「ギャ!」
坂本は敵の弾を交わし一人を片付けた。
坂本「!?」
それを見た近くの敵が坂本に向けてランチャーを放った、
坂本「危ねぇじゃねぇか!(パパパパ!)」
ランチャーを交わしながら撃った坂本の弾は的確に敵にヒットした。
S「(何だあいつは!?)」
坂本の無謀とも思える行動に呆気に取られていたが、
S「(……こちらへの攻撃が止まったか?)」
そう、坂本をなかなか仕留められない為かSへの攻撃が止み
坂本へシフトしていたのだ、
S「(ここで一気に片付ける!)(パン!)」
Sは次々に敵を一人二人三人……一発づつ相手を仕留めていった、
坂本「ヘイヘイ!どうしたどうした!?(パパパパ!)」
S「逃すか!(パン!)」
2人の連携により相手はあっという間に一掃され、
敵の攻撃は鳴りを潜めた。
坂本「わりぃ」
S「どうした?」
坂本「一人逃がしてしまった」
S「この状態じゃあ追いかけるわけにもいかない、しょうがないか…」
2人は事後処理をしようとしたその時であった、
バラバラバラバラバラ……
坂本「お、ヘリだ用意がいいな」
S「…まて、今回はヘリは使用しないハズだぞ……?」
バババババババ!!
>>67 定期更新できるようにはしたいけどもう学生じゃないモンでねー
スペルうがち
( ´д`) y―┛~~~~
74 :
67:03/04/02 20:38 ID:F6x/8WTR
あ、失礼しますた。
学生じゃなくなってもがんがれ。
ウトゥだ氏(r
S・坂本「うおっ!」
2人はとっさに左右に別れ難を逃れた。
坂本「マジかよ、あんなモンまで用意してあったのかよ!?」
S「ちっ、来るぞ」
バババババババ!!
「逃げろー!」
警官達は建物の中へ避難した。
ヘリ相手にニューナンブでどうしろと言うのだ。
ニューナンブ…
ttp://www3.wind.ne.jp/scotch/Gun/New_nanbu.htm 坂本「どうする、このままじゃやられるぞ!!」
S「……どけ、俺がやる」
Sは坂本を退避させヘリに向かってM16A2を構えた、
バラバラバラバラバラ……
ヘリがSに向かってきたその時、
S「(パン!)」
Sはスコープ越しからヘリを睨み付けた。
一発の銃声が鳴り響いた。
ヘリは弾を吐かずSを通り過ぎ、そして……
バラバラバラバラバラ…………ドカーン!!
坂本「うぉぉぉぉ!!」
S「いちいち騒ぐな」
ヘリは近くの駐車場に墜落し爆発炎上した。
坂本「ヘリ撃ち落すなんてスゲェな!!」
S「対空は俺の十八番だ。あんなヘリで俺に勝とうなんて百年早いぜ」
坂本「いやーでもさー…」
S「グズグズするな、怪我人とモー娘。の生存の確認しろ」
坂本「お、おう…」
Sは最前線の現場の処理、坂本はメンバーの生存の確認を行った。
幸いにもメンバーに被害は無く全員無事だった。
警官は奇跡的にも死亡者はいなかったが重体者が多く出た、
予断を許さない状況が続いた。
敵はやはりと言うか生存者は0だった。
AK47・ロケットランチャー・そしてヘリコプターと20人近い敵の数、
多くの謎を残し事件は幕を閉じた―
77 :
,:03/04/03 23:45 ID:h3pZNDw7
おつれす
78 :
゜:03/04/04 23:21 ID:cKogKzOt
もつれす
この事件の後メンバーのスケジュールは白紙の状態になり、
完全に「自宅待機」の状態になった。
最もメンバーの仕事が無くなったといった方が正しいかもしれない。
坂本「……」
S「………」
あれから何日か経ったが、依然敵の連中の足取りが掴めない状態が続いていた。
坂本「一体何がどうなっているんだ!奴らは何が目的なんだ!!(ダン!)」
興奮した坂本が目の前の机を叩いた、
S「………すまない」
坂本「何だよ、らしくないな…」
S「俺自身甘く見ていたのかもな…連中を……
お前の依頼なんぞすぐに解決させて自分の仕事に戻ろうかと思っていたが…」
珍しくSは弱気な姿を坂本に見せていた、
S「しょうがない…お前に俺のことを話そう」
坂本「……」
坂本はただ黙って聞いていた。
S「俺は北から日本への麻薬の密輸と武器の密輸を阻止する役目がある」
Sの言葉に少し考え込んだ後坂本は
坂本「……依頼主はもしや…」
Sの仕事に坂本はうっすらとだが巨大なものを感じていた、
S「海上保安庁……もとい、日本国からの依頼だ」
日本は独自に軍というものを持っていないし、
不審船に対してまたはその「大元」に対して何もできない国である、
Sのような人物に依頼をするのはある意味仕方ないことなのかもしれない。
坂本「まぁなんだ。
“阻止”するだけなら日本でもできることだよな?」
S「チッ……細かい奴だ…」
図星だった、
S「そうだ、俺の役目は元締めの解明だ」
坂本「なるほど、一個人を捕まえるって寸法か。
捕まえるにはちょっと火を見ないといけないもんなぁ」
S「そう言う事だ」
坂本「でもよ、俺の仕事に加わった真の理由は何だ?」
S「国から密輸の細かい日時や場所は教えて貰ったが肝心の元締めがウヤムヤでな、
お前に付いてみて何か分かると思ったんだがな……このザマだ」
坂本「お互いに肝心なところが謎という訳か…」
2人は同時に肩を落とした、
S「……」
坂本「(密輸とアイドルの暗殺……どういう繋がりが…?)」
考えれば考えるほど迷宮に迷い込む2人であった。
82 :
こうもり:03/04/05 02:09 ID:26SKO5Hl
―――ピリリリリリ―――
―――ピリリリリリ―――
―――ピリリリリリ―――
俺は突然鳴り始めた携帯の音で目を覚ます。
なんだ……、こんな時間に?
そう思いながらも俺はベッドから身を起こして携帯を取った。
液晶ディスプレイをそこには『つんくおじさん』と書かれてある。
「おう悪いなカズ」
俺が電話に出ると午前三時だというのに叔父さんはいつもと変わらない様子で俺に話す。
「もしもし、叔父さんどうしたんですかこんな時間に?」
「叔父さん言うなってなんどいわせるんや」
叔父さんはまたそう呼ばれたことに怒りながらも話を続ける。
「いや実は頼み事があってな」
「何ですかそれは?」
「安倍をちょっとの間だけ預かってほしいねん」
「はい?」
俺はどういうことかと思い叔父さんに聞き返す。
「だから安倍をお前の家に住まわせて欲しいねん……」
それからしばらくは叔父さんの言うことに耳を傾けていた。
事情はこうだ。
安倍さんは昨日引越しをする予定だったらしい。
しかしその引っ越す部屋の上の人が小火を起こした為
部屋に入れなくなってしまったそうだ。
それで愛が前にいた部屋に今度は安倍さんを
一ヶ月間だけ住まわせて欲しいということだった。
「じゃあ例によってお前には決定権はないんで、後の事よろしく頼むわ
で、安倍は明日の夜に行くはずなんで用意しといてや」
「あ、ちょっと叔父さん」
―――ツーツーツー―――
―――ツーツーツー―――
―――ツーツーツー―――
愛の時と同じように叔父さんは言いたいことだけを言って電話を強引に切ってしまった。
俺はしばらく携帯を眺めていたがそんな事をしててもしょうがないので
とりあえずまた寝ることにしようと思ってベッドに横になる。
「ふぁあああああ」
朝の光が眩しくなってきて俺は目を覚ました。
ベッドの横にある時計を見ると午前九時を回っている。
まだ少し眠かったがとりあえず俺は自分の部屋を出てリビングに行く。
そしてソファーに座りテレビをつけた。
テレビでは真希ちゃんと保田さんの卒業のニュースを流している。
俺はその話を前に愛に聞いていたので別にどうという事もなく見ていた。
愛に初めて聞いたときには俺も少し驚いたが、でもこれが『モーニング娘。』だと
言う事らしいのでそれで納得していた。
俺は卒業のニュースを見終わるとテレビを消して、朝食を作ろうと思いキッチンに行く。
そしてパンなどを焼いて適当に朝食を済まし再びリビングのソファーに座る。
しばらく何もせずにボーっとしていたが、安倍さんが今日から来る事を思い出したので
ソファーから立ち上がる。
何からやろうかな…。
俺は少し考えた後に、蒲団を干そうと思いとりあえず
しばらくの間使っていなかった蒲団を愛が前にいた部屋から出す。
幸い良く晴れていたのでベランダに行ってその蒲団を干して
その後部屋の中を軽く掃除した。
愛がいなくなった後は余計なものを置いていなかったのでさほど時間もかからずに
掃除は終わった。
俺は家の方の準備がすべて終わったので、またソファーに座る。
そして時計を見るとまだ、昼の十二時前だった。
俺は昨日の夜あまり眠れなかったせいか眠くなってきたので少し寝ようと思い
そのまま目を閉じる。
更新終了。
どこまでやったか忘れたんでもう一回最初からやります。
85 :
TMC:03/04/05 21:23 ID:A6Hauyq+
>>54 修一は自分のは食べ終えてしまったので
プラスチックの皿を水で軽く洗い、ゴミ箱に捨てた。
そしてテレビのスイッチを入れソファに腰掛けた。
「意外においしいね。」
「俺はもう十回以上食って飽きたけどな。」
ちょうど「いいとも」はエンディングにさしかかろうとしていた。
しばらく亜依のそばをすする音とテレビの音声だけが響いた。
もう少し女の子らしく食べられないのだろうか。
まぁ、彼女のことだから仕方がない。
両親が関西人の見本のような人達だからな。
関東に住んでいるのに関西弁を話すのもそのせいだ。
関西人をバカにする気は毛頭ない。
ただ修一には関西人に対する独自のイメージがあった。
86 :
TMC:03/04/05 21:23 ID:A6Hauyq+
「ごちそうさま。」
亜依は立ち上がり自ら修一と同じように皿を捨てた。
「お前これからどうすんの?」
「家に電話してみる。電話貸して。」
自宅に電話をかけている亜依の表情を見ると
まだ母親が家に帰っていないことがすぐに解った。
修一は迷った。このまま二人でいていいのか。
だからと言って追い出すわけにもいかない。
87 :
TMC:03/04/05 21:24 ID:A6Hauyq+
ちょっとですけど更新です。
88 :
,:03/04/05 22:05 ID:Bo1lB476
更新カツカレー様です
皆さん乙れす
91 :
:03/04/07 00:34 ID:vMGF2nxW
早い
早すぎる
突然ですが心労の為小説の更新をいったん止めたいと思います、
必ず完結させますのでよろしくお願いします。
勝手なお願いで申し訳御座いません。
93 :
…:03/04/07 15:56 ID:pPewLS+M
大丈夫?
94 :
:03/04/08 00:14 ID:PE3e37W9
ガ━━━━━━(゚д゚)━━━━━━ン!!!!!
復帰お待ちしてまつ。。頑張ってくらしゃい
ヒーン
「出会いと別れ」
春は出会いと別れの季節、と言われる。出会いがあれば浮かれるのだが、別れは気持ちが沈む。そんな感じだ。
僕は常に出会いばかりしていた。「別れ」のわの字も機にならなかった気がする。
しかしある日彼女から突然別れを告げられた。理由を聞いてもはっきりせず、モヤモヤしていた。
さらに翌日、僕が買い物に出かけていた時だった。
(ん・・・あれは!?)
道路の反対側に、彼女がいた。そして、隣には男。
(そういうことかよ・・俺には飽きたってか?)
僕がキっと睨んでると、彼女はフフンと笑い俺をバカにしたような顔で行ってしまった。
(あんな彼女、こっちから願い下げだ!)
僕は苛立ちを隠せなかった。しかし、それと同時に、フラれた、という悲しみと絶望感も同居した。
と、その時携帯が鳴った。
「うぃ〜す!よすぃこ様だよ〜ん」
電話の主は吉澤ひとみ。僕の幼なじみであり、また、親友と言ったところである。
「何だよ、何か用か?」
苛立ちを隠せない僕は、キツイ言い方をしてしまった。
「何だよぉ!振られたって聞いたから、慰めてあげようかと思ったのにぃ」
普段なら余計なお世話だ!と突っぱねただろう。だけど今日は、コイツでもいいから慰めて欲しかった。
「そっか・・ありがとう」
俺は素直に礼を言った。すると吉澤は驚いた。
「アンタが素直に礼を言うなんて、明日はヤリが降るね」
少し腹が立ったのは、僕だけだろうか?
そして、全てを話した。振られたこと、男と一緒に彼女がいたこと。バカにされたこと。
「ふーん・・・そっかぁ。そりゃ傷つくね。遊ばれてたってことだし」
お前がさらに傷に塩ぬってどうする!と突っ込みたかったが、まあいい。
「振られたの初めてだし、どうすりゃいいかわかんなくなっちゃって」
吉澤はうーん、とうなりながら答えた。
「じゃあさ、傷を癒すために、アタシとつき合いなさい!」
「ええっ!?」
僕がオーバーに驚くと、吉澤は爆笑。
「じょーだんよ!冗談。少しは元気でたっしょ?」
やっぱ腹立つな。まあいいか、元気出たし。
「ああ・・・サンキュ。じゃあな!」
と、俺は電話を切った。吉澤に付き合う?とか冗談でも言われたせいで、ドキドキしている。
と、再び携帯が鳴った。
『さっきの、本当は冗談じゃないから。アンタのこと、好きだから。・・返事、待ってるね(^^)』
俺は絶句した、がすぐさま返事を送った。
『こっちも、吉澤のことが好きだ。僕と、付き合ってくれ』と。
一応、これで終了です。保全代わりに。
イイ(・∀・)!!!
>>97 文章、設定は良いと思う。
終盤までの感じも自分の中ではよかった。
ただ、ラストは少し疑問。
簡単に吉澤のことを好きになりすぎてないかい?
こういう展開なら、もう少し内容の幅っちゅーか、
前後編で分けるくらいの量にしたほうがより良くなると思う。
お節介スマソ
Σ(゚Д゚;≡;゚д゚) 100ぐらい?
>名無しさんヴォルテック
めげずにもっと書いてくれ。
>>99がせっかく指摘しているんだからさ、もっとよくなるってこった。
mL( ^∇^ )グッチャー!
>98
ありがとうございます。
>99
指摘、ありがとうございます。もっと推敲すべきでした。
>suzukaさん
めげてないです(w
また、書こうかと思ってます。
明日ぐらいに、また書こうかな、と思ってます。できなかったらスマソ
104 :
麿:03/04/11 01:03 ID:+G3ulgE1
期待しておりまつ
「男友達」
私には、ほとんど男子お友達がいない。
唯一友達、と呼べる人はいるけど、あの人が友達だと思ってないかもしれない。
でも・・・、私の力に何度となくなってくれた。
去年のクリスマス、私は彼氏のためにマフラーを編んだ。でも・・・。
「ごめん、俺と別れてくれ」
そう言って、去っていってしまった。後日、他に彼女が出来たことを知らされた。私は泣いて泣いて、何も出来なくなった。でもその時、力になってくれたのが、アイツ。
「泣いちまえ。思いっきり泣いちまえば、スッキリするから」
そう言って、抱きしめてくれた。アイツの胸は暖かくて、優しくて。
それからは、いつも悩みアイツに相談した。全部、一緒に悩んで、考えてくれた。
でも、時々不安になる。哀れみや同情で相談のってくれたんじゃないのかな?って。
この際、ハッキリ聞いてみようと決心したけど、なかなかチャンスがなかった。でも、チャンスは突然できて聞いてみた。
「ねぇ!」
私の声に、振り返ってくれる彼。
「あなたにとって、私は何なの?」
彼は笑顔になって、ポリポリと頭をかきながらこう言った。
「ダチ・・・でもあり、俺の大事な人かな?じゃあ、俺変えるから、またな!」
そう言って去っていってしまった。私は赤面して、動けなくなっていた。
桜は散ったけど、私の恋は花咲いた、4月の終わり。
少し短すぎた感もありますが、終わりです。
もっと、盛り上がれば、再び読者に戻り(ry
前作よりも、質が落ちたかもしれませんが。
107 :
智:03/04/12 02:25 ID:W0J27axG
誰の話?
題名でわかってくれるとありがたかった(汗)
なっちです。
109 :
:03/04/13 00:34 ID:QfoWVcdM
一瞬石川かと思っちった
110 :
fumin:03/04/13 12:46 ID:BMoAFOtQ
112 :
こうもり:03/04/14 00:44 ID:ZuXbOtqL
「えー、その話本当の話なんですか?」
「うん、でも一ヶ月くらいだけだよ」
なつみはうなづきながら愛の問いに答えている。
ここはモーニング娘の控え室。
収録と収録の合間で今は休憩中である。
そこで愛となつみが話を今日からなつみが和智の家に行く事を話していた。
「でも、なんでカズさんの家なんですか?」
「うーんとねなんかつんくさんに相談したらあそこなら別に気を使う事もないし
俺も安心できるからって」
「けど……」
愛は納得のいかないような表情をしている。
「大丈夫だって、高橋の彼氏を取ったりしないから」
なつみは笑いながらそう言うと今度は矢口と話をし始めていた。
なんか不安だな……。
カズさんの気持ちは分かっているし、大丈夫だと思うんだけど……。
けどなんかやっぱり心配だなあ。
愛はその後本番に入るまでずっとその事を考えていた。
113 :
こうもり:03/04/14 00:44 ID:ZuXbOtqL
……うーん、暑いな。
しばらく寝ていたが、俺は急にそう感じて目を覚ます。
右手で額を拭うと汗がべったりとくっ付いていた。
ソファーから身を起こして、とりあえずエアコンを付ける。
その後キッチンの冷蔵庫からお茶を出してコップに注ぎ飲み干した。
コップを流しに置いてまたリビング戻る。
「はー、気持ちいい」
俺は涼しい風を浴びながらしばらくソファーに座っていた。
その後、干していた蒲団をとりこんで、愛がいた部屋に置いておく。
夕ご飯はどうしようかな。
今日何時に安倍さんが来るかも分からないし……。
まあ食べるしろ、食べないにしろ安倍さんの分も一応作っておくか。
俺はそう思いソファーから立ち上がり出かける準備をして外に出る。
スーパーに行く途中、歩きながら愛にメールを打つ。
今日から安倍さんがうちに泊まりにくることになったけど、別に心配しないでね。
だって俺が好きなのは愛だけだし、それはこれからも変わらないから。
安心してください。
もし心配になったらいつ家にきてもらっても大丈夫だから。
それだけ入れて送信ボタンを押し、送信が完了されたのを確認してから
ポケットに携帯を入れる。
114 :
こうもり:03/04/14 00:45 ID:ZuXbOtqL
……うーん、暑いな。
しばらく寝ていたが、俺は急にそう感じて目を覚ます。
右手で額を拭うと汗がべったりとくっ付いていた。
ソファーから身を起こして、とりあえずエアコンを付ける。
その後キッチンの冷蔵庫からお茶を出してコップに注ぎ飲み干した。
コップを流しに置いてまたリビング戻る。
「はー、気持ちいい」
俺は涼しい風を浴びながらしばらくソファーに座っていた。
その後、干していた蒲団をとりこんで、愛がいた部屋に置いておく。
夕ご飯はどうしようかな。
今日何時に安倍さんが来るかも分からないし……。
まあ食べるしろ、食べないにしろ安倍さんの分も一応作っておくか。
俺はそう思いソファーから立ち上がり出かける準備をして外に出る。
スーパーに行く途中、歩きながら愛にメールを打つ。
今日から安倍さんがうちに泊まりにくることになったけど、別に心配しないでね。
だって俺が好きなのは愛だけだし、それはこれからも変わらないから。
安心してください。
もし心配になったらいつ家にきてもらっても大丈夫だから。
それだけ入れて送信ボタンを押し、送信が完了されたのを確認してから
ポケットに携帯を入れる。
更新終了。
115 :
詩:03/04/14 22:41 ID:Xj2F2/Cn
乙から
116 :
ウグ〜:03/04/15 08:20 ID:FsdRRLgn
アウ〜
117 :
:03/04/15 19:00 ID:qlkul8dE
118 :
こうもり:03/04/16 02:50 ID:zjIUJfp5
ちょっと臭かったかな。
でも俺の本心をしっかりと愛に伝えたほうが良いと思うし……。
しかし俺はさっき自分で入れたメールの内容が今になって恥ずかしくなってきて
顔が赤くなっていた。
俺はそれを隠すように下を向きながら外を歩いていた。
119 :
こうもり:03/04/16 02:51 ID:zjIUJfp5
「はい、今日の撮影はこれまでです、皆さんお疲れ様です」
ディレクターがそう言うと娘の面々は皆少し疲労の表情を浮かべて
控え室に戻っていく。
愛は控え室に入り、着替えを済ませてから携帯を見る。
するとそこには、和智からメールが入っていた。
すぐにメールフォルダを開きそのメールを読む。
読み進んでいくたびに、愛は和智のことを少し疑っていた自分が恥ずかしくなった。
そうだよね、カズさんはちゃんと私の事好きでいてくれているよね。
うん、大丈夫。
愛はそう思いながら和智にメールを返す。
安倍さんがカズさんとしばらく一緒に住むっていうのをさっき聞きました。
さっきまでは変に考え込んじゃってて、不安だったけどメールを見て安心しました。
私もカズさんの事が大好きです。
今度また遊びに行きます。
メールを打ち終わると送信ボタンを押して、携帯をかばんに入れて
次の収録に向かうためにバスに乗る。
更新終了。
age
121 :
nanashi:03/04/16 16:04 ID:l49CeFrL
失敗age
122 :
:03/04/16 23:50 ID:uJgWWOrS
123 :
ノノ:03/04/17 20:20 ID:bgQJSQRo
ウワーン
124 :
・:03/04/19 00:06 ID:1vZBbj6E
燃焼系
125 :
く:03/04/19 21:46 ID:1vZBbj6E
保
126 :
山崎渉:03/04/19 22:45 ID:EHsJj9k5
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
127 :
山崎渉:03/04/20 02:04 ID:VbFn47Kc
∧_∧
( ^^ )< ぬるぽ(^^)
128 :
:03/04/20 20:22 ID:lgH5rX3E
ガッ
S「ふぅ、止めだ」
坂本「何だと?」
不意にSが口を開いた、
S「ジッとしていたってしょうがない、俺はモー娘。の様子を見に行く」
坂本「でもよ、ここ最近動き無いから止めようって……?」
S「今はこちらが手詰まりなんだ、とりあえず動いてみるしかないだろう。
そういうお前はなんか他にあるのか?」
坂本「……いや、俺も出るよ。気が滅入ったからな」
2人は気分を取り直すかのようにガードに出かけた。
S「(まぁそろそろ決まり破って外に出ている頃だろうな)」
と、
飯田「あ」
S「(やっぱりな……)」
“いかにも芸能人”と言う格好をした飯田がそこにはいた。
あーっはっはっはっはっ
俺復活。
131 :
桃:03/04/21 00:57 ID:l/cF9vag
乙!!
132 :
!:03/04/21 21:49 ID:2lNQ29ZU
保
S「オイ、こんな時に外出だなんていい身分だな」
飯田「……」
飯田は無視してそのまま歩き出した。
S「(やれやれ芸能人全開だな)」
と思いつつもSは視界に入る程度に距離を離して後をつけた。
飯田「(あれ?どこ行っちゃったんだろう?)」
飯田が振り返ってもSの姿は見当たらなかった、
飯田「(ま、いっか)」
飯田は気にせずそのまま足取りを進めた。
飯田「あれ?」
S「……(ギロ)」
飯田の辿り着いた先は自分の家だった、
しかしそこには先にSが回りこんでいた。
Sは勝手に外出した飯田に怒りを感じたのか鋭く飯田を睨み付けた。
S「いい身分だな」
飯田「別にいいじゃないですか」
134 :
ななし?:03/04/22 00:51 ID:tHIGecde
silent suzuka復活キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
これからも楽しみにしてすのねん。
飯田はSを無視して玄関を開け中に入った。
飯田「な、何してるんですか!?」
S「部屋の中をチェックさせてもらうぜ」
なんとSも一緒に飯田の家へあがりこんだ。
飯田「プライバシーの侵害ですよ!?」
S「盗聴機とか爆弾を調べるのがか?」
飯田「…勝手にしてください!」
S「じゃあそうさせてもらうぜ」
ふて腐れる飯田を尻目にSは部屋中をチェックし始めた、
S「(フム……やはり異常はないようだな……
この付近の建物にも誰もいなかったしな……どうなっているんだ?)」
ここ数日間に敵の動きがまったく見られないことにSは疑問を感じていたようだった。
飯田「もういいでしょ、早く出て行ってください!」
と飯田が突然Sに向かって声を荒げた、
S「芸能人は好き勝手出来ていいなぁ、まるで女王様だな」
飯田の態度に腹が立ったのかSは毒づいた。
飯田「あ……あなたに何が分かるっていうのよ……」
突然飯田が涙ぐみ始めた。
136 :
捕:03/04/23 23:29 ID:3BmfdwND
お疲れ
137 :
こうもり:03/04/24 02:08 ID:yGYg6WLC
まあこれくらいで大丈夫だろう……。
もしかしたら作りすぎたかも。
余ったら取っておけばいいか。
俺は料理を作り終わったので、キッチンからリビングに戻りソファーに座る。
腕時計を見ると、今は午後7時を回った所だった。
そういえば何時来るとか聞いていないよな、そういえば。
とりあえず待ってるしかないか。
138 :
こうもり:03/04/24 02:08 ID:yGYg6WLC
―――ピンポーン―――
―――ピンポーン―――
そんな事を考えていると呼び鈴が鳴る。
インターフォンの画面に帽子を目深に被りサングラスをした女性が立っている。
帽子を被ってサングラスをしてもあまり意味がないなと思いつつ
安倍さんだという事がすぐに解ったので
俺はそのまま玄関に行ってドアを開ける。
「こんばんは、始めまして安倍さん」
俺はドアを開けると軽く頭を下げて挨拶をする。
すると安倍さんは少し驚いたように
「あ、こんばんは、始めまして」と言う。
「まあここじゃなんですから入ってくださいよ」
「はい」
「鞄、持ちますね」
俺は安倍さんが持っている鞄を取りそのままリビングに進んでいく。
安倍さんも俺の後を追うようにリビングに入っていった。
更新終了。
139 :
まま:03/04/25 03:08 ID:xbKcZzUx
利理理
140 :
:03/04/26 00:02 ID:JuBprJUS
なっちキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
141 :
菩:03/04/26 15:03 ID:02obMZWs
圃
S「あー分かんないね。命が狙われているにもかかわらず外でてる人なんて」
あっけらかんとSは飯田をまるで馬鹿にするかのように言い放った。
飯田「私はモーニング娘。のリーダーなのにみんなをみんなを……グスッ…」
涙に飯田は声を詰まらせた、
S「……どうやら俺の見込み違いだった見たいだな、
アンタも所詮、チャラチャラした奴だったのか。ガッカリだ。」
飯田「何ですか、そのひどい言い方は!!」
S「前にホテルで俺に話し掛けてきた時は根性が座っているなかなかなお嬢さんと思ったが、
今のアンタはリーダーでもなんでもない、ただのガキだ」
飯田「どうしたらそんなひどい言葉が出てくるのですか!!」
S「……冷静な判断が出来ず自棄(ヤケ)起こしている人が目の前にいるからさ……
そんな奴をガキと言わなくてなんて言うんだ、あぁ?」
感傷的になっていた飯田にグサッとSの言葉が刺さった。
S「今この時こそあの時俺に見せた度胸と根性を見せて他の奴らを引っ張ればいいだろ」
飯田「……」
S「リーダーの自覚がそこまであるなら今お前は何をするべきなんだ?
自宅待機を破って外出して遊ぶことか、どうなんだ?」
飯田「……(ポタポタ)」
飯田の目から大粒の涙が流れ、足元のカーペットを濡らした。
S「……泣いて許すと思ったか?」
飯田の泣いている様子をどう見たのかSは飯田に向かって冷たく言い放った。
飯田「……私どうしていいか分からないんです……どうしていいか…」
泣くのを精一杯こらえポツリとつぶやいた、
S「さっき俺が言っただろう、それをしろ」
飯田「……でも…」
S「少なくともお前がしっかりしていなければ誰も着いて来ないぞ、
人の上に立つってのはそんなに甘いことじゃないんだよ」
飯田「できるかなぁ……(グスッ)」
S「できるできないの問題じゃねぇ、お前がやるかやらねぇかだ。
もう俺は帰る、じゃあな」
Sは振り向くことなく真っ直ぐ家を出た。
飯田「(やるかやらないか………)
Sの言葉は泣いていて耳にはほとんど入らなかったが、
何故かこの言葉だけ飯田の頭には残っていた。
144 :
:03/04/26 19:46 ID:vN+9AzOB
乙
145 :
名無し:03/04/27 17:30 ID:do2Ef/Fy
我犬。氏がすごく心配なんですけど。
146 :
納豆:03/04/28 09:58 ID:wTfK8qKg
乙津
147 :
TMC:03/04/28 21:37 ID:S5hYgZGf
>>86 「あれがやりたい。」
受話器を置いた亜依は修一にそう言った。
「あれって・・・あれか。」
修一はソファから腰を上げて部屋に向かった。
その後ろからは亜依が着いてくる。
部屋に入るなりすぐにパソコンを立ち上げて、
亜依のやりたがっているゲームを起動させた。
「やり方は覚えてるだろ?」
「うん、だいたいは。」
座椅子を用意してやりパソコンの前に亜依を座らせた。
その横のベッドに修一は寝っ転がり
「じゃ、俺は昼寝するから帰るときは声かけて。」
「わかった。おやすみ。」
修一は何だか昔に戻った気がして照れくさくなり
亜依のその言葉を無視して、壁の方に体を向けた。
148 :
TMC:03/04/28 21:38 ID:S5hYgZGf
効果音はOFFにしてあるのでうるさいわけではない。
しかし、どうしても亜依の方が気になって
修一は昼寝に集中することができなかった。
こうやって二人でいるのはどれくらいぶりだろう。
あんな事がなければ、上手くやっていけたはずだ。
「修一、起きてる?」
突然声をかけられたので驚いてしまった。
修一はわざと寝ていたかのように目をこすり
体をゆっくりと亜依の方へと向き直す。
「どうした?やっぱり帰るか?」
亜依はモニターの方にむけていた顔を修一の方に向けた。
その表情は笑っているのか真面目なのか解らない。
「・・・今日は何の日だかわかる?」
修一は見当もつかないので首を横に振った。
「うちらが別れてからちょうど一年だよ。」
149 :
TMC:03/04/28 21:39 ID:S5hYgZGf
更新終了です。サボってスマソ。
150 :
。:03/04/29 01:26 ID:FjSNVh63
TMCタンキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
あいぼむに萌へ〜。
151 :
こうもり:03/04/29 01:28 ID:ULmHCgRb
安倍さんは部屋に入ると、帽子とサングラスを取って俺に挨拶をする。
「どうも始めまして、安倍なつみです」
「始めまして、南条和智って言います、短い間ですがよろしくお願いします」
「こちらこそ」
「挨拶はこれくらいにしてとりあえず座ってください」
俺はそう言って安倍さんをソファーに座らせるように促す。
152 :
こうもり:03/04/29 01:29 ID:ULmHCgRb
「それにしてもすいません、いきなりのことで」
「いやしょうがないですよ、あんなことがあったんじゃ」
「話、聞きましたか?」
「ええ、大体の事は叔父さんに……」
「本当に大変でね」
そう言うと安倍さんは引っ越すはずだった所で起こったことを話し始める。
「それで家財道具も全部水浸しになっちゃったし
新しいの買ったばっかりだったのに……」
そう言うと安倍さんは残念そうな表情を浮かべている。
「まあいいじゃないですか、また新しいの買えば」
「そうなんだけどね、一応火災保険も出るらしいから。
あ、そうだ、今度南条さん私が休みのときに買い物に付き合ってもらえません?」
「別にいいですけど」
「じゃあ今度スケジュールが分かったら言いますね」
「はい」
更新終了。
153 :
:03/04/29 21:24 ID:SNONjddf
乙
所変わって坂本はと言うと、
坂本「(んー密輸とアイドルの暗殺か……)」
まだそのことについて考え込んでいたようだった、
と、
坂本「(ブーッブーッブーッ)、もしもし?」
坂本の携帯が突然震えた、
高橋「あ、あ、あのーさっきから家の周りに誰かいるんです!早く来て下さい!!」
坂本「お、オウ!すぐ行くから待ってろ!」
坂本は慌てて高橋の家へ向かった。
坂本「(確かに誰かいるな……1人かな……)
坂本は高橋の言葉に確信を持っていた、
そして、
155 :
:03/04/30 18:13 ID:DkhV0Axd
じらすな
じらすな
156 :
TMC:03/04/30 22:05 ID:h8vQaAJz
>>148 翌日の放課後、修一は平家学院へと自転車を走らせていた。
今日は水曜日なので通常授業はないのだが
どうせ家にいても時間を無駄にしそうなので自習室を利用することにした。
修一にしてはめずらしい行動だと自身もそう思っていた。
しかし、勉強でもしてないと精神が壊れそうな気がする。
封印していた罪悪感と後悔が心を押しつぶそうとする。
あの後、亜依は母親が帰ってきたようですぐに帰宅した。
もう一年も過ぎたのだ。時間が経つのは早い。
しかし修一の頭の中はそんなことを考えてはいなかった。
一年が経つ、つまり季節が一周するということ。
魔女のことを思い出すようになってしまったのも
同じ季節が、冬がやってきたからだろう。
亜依が帰った後に窓から外を見ると亜依がこちらに振り返った。
修一の中でその切なそうな表情と魔女の笑顔がグルグル回っていた。
157 :
TMC:03/04/30 22:06 ID:h8vQaAJz
職員室にいた塾長に軽くあいさつをして自習室に向かう。
本来なら受付で手続きをしなくてはならないのだが
通常授業があるかのような顔をして受付を通り過ぎる。
自習室は全部で3つある。それぞれ広さが違う。
手前の2つの広い部屋は人が多かったのでやめることにする。
なので、奥にある一番狭い部屋に入った。
どうやら先客がいるようだ。紺野あさ美だ。
158 :
TMC:03/04/30 22:07 ID:h8vQaAJz
少しですが更新です。
坂本「オラ、テメェ何している?」
「!!?」
坂本はそこにいた人物の背後を捉えた、
「わっ!!」
坂本「逃がすか」
坂本はすぐさまそいつの動きを封じ、取り押さえていた。
坂本「さぁここで何をしていたのか話してもらおうか」
「離せ!」
坂本「んー?そんな事言える立場なのか君は?」
「くそっ!」
坂本「……こちらの質問に答えろ(カチャ)」
坂本の口調が突然けわしくなった、
そして相手の後頭部にハンドガンを突きつけた。
「ひっ!」
坂本「もう一度言う、ここで何をしていた?言わなければ脳味噌に風穴を開ける(カチャ)」
坂本はトリガーに人差し指をかけた。
「お、俺はただ写真取りに来ただけだよ!」
坂本「ほー?そんなんで誰が信じる?(カチャ)」
「うそじゃねーよ!カメラ持っているだろ!!」
坂本「そうだな、よこせ」
坂本はカメラを取り上げ、そいつを解放した。
「(はぁ……はぁ……)か、カメラ返せ」
坂本「わかったよ、ホラ(ヒョイ)」
坂本はカメラをそいつに向かって高く放り投げた、
パン!(パリン)
「あああ!!」
坂本はカメラ向かって発砲し、カメラを破壊した。
坂本「早く去りな、それとも頭ブチ抜こうか?(カチャ)」
「ヒィィィィ!」
そいつは奇声を上げながらその場を去っていった。
坂本「(やれやれ、カメラ小僧だったか)」
坂本はしょげつつも高橋の家を尋ねた、
坂本「オーイ俺だ、もう大丈夫だぞー」
…ガチャ
高橋「……(そーっ)」
様子を見つつ高橋はドアを開けた。
坂本「大丈夫だってば安心しろ」
高橋「は、はい……(グスグス)」
突然高橋が泣き出した、
坂本「オイオイ、どうしたぁ?」
高橋「えっ……えっ……」
泣いて答えになっていなかった。
坂本「あーもう、ほら入った入った」
坂本は高橋を中に入るように促した。
162 :
まま:03/05/01 20:24 ID:76i2uPfb
fo
坂本「もう追っ払ったし大丈夫だよ、俺もいるし」
高橋「シクシク……」
相変わらず高橋は顔を下に向けたままうつむいていた、
坂本「(弱ったなぁ……どうしよう……)まだ怖いのかい?」
高橋「(コクリ)独りでいるのが怖いんです……」
坂本「(やっと喋った…)どう言う事だい、誰かと一緒にいるとかすれば?」
高橋「だって毎日そういうわけにもいかないじゃないですか」
坂本「えーっ…うん、そうだね…」
高橋「もう怖いのはイヤです、坂本さんお願いします…」
坂本「お、お願いと言われても…だからこうしてガードに……」
高橋「……違います…」
坂本「(えっ、えっ…どうしろと……??)」
坂本は高橋の言動が掴めず困惑していた、
高橋「怖いので…………」
坂本「………なに?」
数秒の沈黙の後高橋はこう言った。
高橋「わ、私と……一緒にいてください………」
そう言うとまた顔を下に向けてうつむいてしまった。
坂本「うん、別にいいよそれくらい」
高橋「…本当ですか?」
高橋の口調は落ち着いているが表情には明るさが戻っていた、
坂本「まぁAKで撃たれそうになったのは君だけだし、
現に誰かウロチョロしていたから俺はここにいて、君を守るよ」
高橋「本当ですか?」
坂本「ひょっとしたら君を狙っているかもしれないし、
他のメンバーはS……じゃなかった斎藤さんがやってくれるよ」
高橋「分かりました、じゃあ部屋片付けます」
と高橋が立ち上がったときだった、
坂本「あ、部屋のカーテン全部閉めて中を見られないようにしてくれ」
高橋「えっ……?」
高橋は坂本の言葉に驚きの反応を見せた、
坂本「ほら、中の様子を外から伺えると撃たれるからさ………
って俺がすべきじゃん。そこに座っていてよ動かないでね」
高橋「あっ、あーあー……そうでしたね……ソウダヨネ……」
坂本「(他に何があるんだよ?)
まぁいいじゃないか坂本君よ。
165 :
:03/05/02 00:40 ID:8w6xCKIM
(・∀・)イイヨー
166 :
_:03/05/02 18:53 ID:oCmxn/81
坂本君イイ(・∀・)
167 :
j:03/05/03 01:11 ID:/rjqWmrW
j
168 :
sage:03/05/03 23:57 ID:XRbhVLJp
出発の日。荷造りを手伝いながら真里は、
「○○がいなくなるなんて、淋しくなるわ」
そう何度も繰り返していた。ひょうきんな彼女は、
「おいらも荷造りして送ってもらおうかな」と、
段ボールに入って僕を笑わせてくれる。
夕食の時は子供をあやすかのように、
「ハイ、あ〜ん!」なんて、
冗談で僕にごはんを食べさせてくれたりした。
「子供じゃないって」
照れくさそうにしている僕を見る彼女の大きな目は
とてもやさしげに微笑んでいた。
169 :
sage:03/05/03 23:57 ID:XRbhVLJp
夜。
「当分会えなくなるから、一緒に寝よ」
真里が僕のふとんの中に潜り込んできた。
彼女の体の左側面が、僕の体の右側面に触れた時、
その柔らかさに刺激され、思わず劣情が湧いてくる。
しばらく会えないんだし、今夜はいつもより…。
真里は僕のそんな気持ちも知らずに、たわいない話をしてくる。
「いくらお仕事でもさぁ、
一ヶ月も離ればなれなんて耐えられないよね」
「そうだね。でも時々遊びにくればいいよ」
「うん。でも、でも…、明日から独りで淋しいのよ」
「ああ、うん」
「本当、すぐ遊びに行くからね」
「うん」
そう言って顔を横に向けた先には、真里の顔。
1cmほどの距離。大きな目が細くなり、嬉しそうに笑う。
気がつくと、真里の唇を奪っていた。
170 :
sage:03/05/03 23:57 ID:XRbhVLJp
「ヘタくそ」
彼女は舌をぺろっとだして、いたずらっぽく笑う。
「意地悪だなぁ」
「うそ。上手」
「…もういい」
すねて反対側に顔を向けると、後ろから真里の声。
「あたし、○○と暮らせてよかったなぁ。
○○でよかったなぁって思うの」
「本当かぁ?」
「だって、○○って、やさしいし、可愛いし。
おいらのこと、こんなに好きになってくれるし…」
「……」
再び真里の方を見ると、彼女の目に光るものが。
「泣いてるの?」
「何で泣かなきゃいけないのよぉ」
そういってすぐに明るい顔になる。
そんな彼女が、やっぱり可愛い、と思う俺であった。
171 :
:03/05/04 00:32 ID:xb3wOejs
良いよー
とりあえず2人は他愛もない会話をしながら時間を過ごし、
夕飯をとっていた。
坂本「そんなに構えなくてもいいよ、誰か来たら俺が何とかするからさ」
坂本は高橋を時折リラックスさせ和やかな雰囲気を保っていた、
しかしそんな中でも坂本は常に周りに目を光らせ周囲を気にしていた。
高橋「じゃあ私お風呂に入りますね、いいですか?」
坂本「どうぞ」
高橋「のぞいちゃだめですよ」
坂本「しないから早く入ってきな」
そして部屋の中は坂本独りだけになった、
坂本「(……そう言えばSは他のメンバーについてるって言っていたな、
俺はここにいても大丈夫だって言っていたし……)」
そんなことを思いながら坂本は部屋の隅々までチェックを行っていた、
高橋の目の前で行うと不安を誘うからしなかったのだろう。
坂本「(……ないか………どうしたもんかな…………)」
やはりこちらも何もなかったようだ。
坂本「(周りに気配は無いな……しかし夜中が一番危険だしな…)」
と色々考え込んでいたら洗面所の向こうからドライヤーの音が聞こえてきた、
そう、高橋はいつの間にかあがっていたのだ。
高橋「坂本さぁ〜ん次いいですよ」
と濡れ髪を拭きながら高橋が出てきた、
坂本「ん、わかった」
坂本は準備にかかり風呂場へ向かった。
坂本「ふぅ…」
坂本は大きくため息をついた、
坂本「(んーこれからどうするんだろう、Sも俺も?)」
と考え込んでいた時であった、
高橋「あ、あのぉ……」
坂本「(ん、高橋の声?)どうした、何かあったか?」
ガラス越しに高橋の姿がボンヤリと映っているのが坂本には見えた。
坂本「(何だ?)何かあったのか!?」
高橋「い、いえ……別に何も無いです…」
高橋の曖昧な返答に坂本はヤキモキしていた、
高橋「いや…あのですね、部屋の中に独りでいるのはチョット……」
「なーんだ」というような表情をした坂本は、
坂本「分かったよ、すぐにあがるからさ待ってて」
別にゆっくりしていた訳ではないがなるべく急いで事を済ませた。
坂本「お待たせ」
5分後、再び高橋の前に坂本が立った。
坂本「どう、何も無かった?」
高橋「(コクリ)」
坂本の言葉に高橋は小さくうなずいた、
坂本「(何か掴めない奴だな……)」
高橋の一連の態度に困惑気味な坂本だった。
高橋「お休みなさい」
坂本「ああ」
特に何事も無く2人は床についた、
坂本「……」
高橋「……………ぁのぉ〜……」
突然高橋が声をあげた、
坂本「ん、どうした?」
高橋「……私達、これからどうなるんでしょうか?」
少し訛った口調で高橋が質問を投げた、
坂本「…正直分からん、犯人側が見えてこないからな」
高橋「そんな………」
坂本の頼りない言葉にがっくりする高橋だったが、
坂本「だが怪我人は一人も出させやしない、もちろん君もな」
高橋「……本当ですか?」
高橋の目に少し生気が見られていた。
坂本「何を言っているんだよ、そのために俺がいるんだからさ」
先程とは裏腹に坂本から力強い言葉が聞かれた、
坂本「極端な話、俺の命を落としてでも犯人は絶対捕まえるさ」
高橋「そ、そんなのダメです!!」
光の無い部屋の中に高橋の大声が鳴り響いた、
坂本「な、何怒っているの……?」
高橋「(カァーッ)な、何でもありません!」
高橋は坂本の方を向いていた視線を正反対の方向に変えソッポ向いてしまった。
坂本「……大丈夫だよ誰一人死なせはしないさ、俺も君も」
坂本は布団から起き上がり高橋に近づいた、
高橋「(チラッ…)……」
高橋はチラッと坂本の方に視線を向けた、
坂本「安心しな、俺はいつでもそばにいるからさ」
坂本は高橋の髪を軽くなでながらこう話した。
昔と違って作者以外の書き込みがずいぶん減りましたねぇ。
読者サイドがかわったのかなぁ?
昔から見てますよ。
レスするようになったのは最近だけど。
これからも期待しますよ>ALL作者様
179 :
:03/05/05 00:15 ID:ZNpuOc37
最近俺以外に2人くらいしかレス無いねぃ
なんか昔の繁栄ぶりを知ってると寂しくてあんまり書き込めない。
ラムザ、コンボ、L型、我犬。・・・皆様どこへ行ってしまわれたのでしょぅ。
181 :
夢無:03/05/05 03:42 ID:tTnjl2OV
あんまレスはしないけど読んでますよ。
182 :
ほ:03/05/06 01:49 ID:8ZCm92W0
ほ
―翌日、
高橋「………ぅん……」
高橋が目覚めた時のことだった、
高橋「……あれ、あれっ?」
高橋の隣布団はもぬけの空だった。
そう、そこに坂本の姿は無かったのだった。
高橋「……?……?」
困惑した高橋は部屋中を探し回ったりしたが居なかった、
高橋「……(パカッ)あ…」
ふと携帯を開くと1件の受信メールがあった、
それは坂本からのメールだった。
坂本『おはよう、君がこのメールを見ている時は俺はそこには居ないだろう。
さて、今日は藤本美貴の所につかなければいけない日なのだ。
そういうわけで悪いが家を出た、そこんとこよろしく。』
高橋「ふーん……」
坂本が出て行った理由が分かって胸をなでおろした高橋だが、
少しヤキモキしていたのであった。
184 :
ほ:03/05/07 18:16 ID:NJchuo+k
i
185 :
:03/05/07 21:34 ID:ixEh4ws2
186 :
:03/05/08 00:13 ID:y20YdfPw
今回のヒロインは愛たんなのか
S「そっちはどうだ?」
坂本「ああ、大丈夫だ」
所変わって2人はとある場所にいた、
マネージャ「大丈夫でしょうか?」
S「安心しろ、何も仕掛けられていない」
坂本「怪しい人物もいませんよ」
2人の言葉に胸を撫で下ろしたマネージャであった。
マネージャ「それでは私は少し出てきます、よろしくお願いします」
そう言い残すとマネージャは楽屋を出た、
藤本「あ、あのー」
坂本「ん、なに?」
マネージャが楽屋を出たと同時に藤本が声をかけた、
藤本「日テレの時、私を助けてくれたのはお二人なんですよね、
ありがとうございました。」
坂本「あーあれは……」
S「こいつがアンタを助けたんだ、礼を言うならこいつに言ってくれ」
坂本はものすごい顔をしてSの方を振り向いた。
坂本「お前何言って……」
S「いちいち照れる必要も無いだろ、俺もチョット出てくるから後は任せた」
マネージャに続きSも楽屋を出て行った、
坂本「あーあーちょっとぉ〜?」
藤本「坂本さん何ですか、ありがとうございました」
Sの言葉を鵜呑みにした藤本は坂本に向かって深々と頭を下げた。
坂本「えーいやーあのー……ドウシヨウ」
坂本が何て言いかえそうか迷っていると、
藤本「……モーニング娘。は元気ですか?」
急に改まって重い口調で藤本が話し掛けてきた、
坂本「あー…………そうでもないよ、やっぱショックでかいよ」
メンバーの態度や状況を逐一把握している坂本にとって、
とても「元気だ」とは言えなかった。
藤本「……そうですか…」
坂本「やっぱり明日はわが身かと気になるかね?」
藤本「…それもありますけど、身近にあんなことがあるとやっぱり……」
坂本「(まぁそうだろうなぁ、「殺し」だもんなぁ……)」
やはり事件の影響は回りの人間にも少なからず及んでいたようだ。
坂本「安心しな、俺はいつでもそばにいるからさ」
藤本の不安を取り除くかのように坂本が言葉を投げかけた、
藤本「はい………」
重い口取りで藤本は返事をした。
藤本「…………えっ」
坂本「な、何?俺なんか変なこと言った?」
不意に藤本が言葉を発したのに坂本は驚きを見せた。
藤本「いや…………チョット昔の事を思い出しまして」
坂本「??何で?」
藤本「さっき坂本さんが言った「安心しな、俺はいつでもそばにいるからさ」って言葉、
昔ちっちゃかった頃にある人によく言われた言葉だったので」
坂本「……ある人って?」
藤本「分かんないです。
私の住んでいる所に一時的に引っ越してきて1ヵ月後にいなくなりましたから」
それを聞いて変わった奴もいるもんだと坂本は思っていた、
藤本「その人…って言っても私がちっちゃかった頃なんで、
その人は私と同じ位の年か1つ2つ上の男の子だったんですけど」
坂本「へぇ……」
藤本の話はまだ続く、
藤本「その人は引越しばっかりだから友達が出来ないって言っていたので
可哀想だったので一緒に遊んでいましたね、1ヶ月間。
たった1ヶ月だったけど、とっても頼りになる人でもう一人お兄ちゃんが出来たみたいでした」
坂本「何、そんなに思いれがあるの?」
藤本の話が止まらない様子を見て坂本がこう言葉をかけた。
藤本「そうですよー、それで上級生の男子にいじめられた事があったんですよ私。
そうしたらその人が上級生相手に戦ってくれて……勝っちゃったんですよ。
何か格闘技でもやっていたのかな、今考えると。」
坂本「ほう」
藤本「泣きじゃくる私をみてその人が言った言葉が、
「安心しな、俺はいつでもそばにいるからさ」だったんですよ、忘れられない言葉ですね」
さっきの暗い表情から一変、藤本の表情は笑顔になっていた。
坂本「じゃあ君にとってその人は頼れる兄貴的存在だったんだ?」
藤本「と言うより私の初恋…何ですけどね♪」
坂本「ふーん」
と話が終わったところでマネージャとSが戻りそして番組の収録が始まった。
リアルタイム更新初めて。
silent suzukaさんThanks!!
192 :
自称K:03/05/09 00:17 ID:8BInRJI9
あの、ここで書いてみたいんだけど、いいですかね?
初めてなんであんま上手くないと思うけど。
195 :
自称K:03/05/09 01:17 ID:8BInRJI9
浮遊。
手。
虹色。
蠢き。
流れ。
――――夢?
まどろみ。
そして…… 光。
196 :
自称K:03/05/09 01:18 ID:8BInRJI9
――― Rent ―――
彼は初め、夢を見ているのだと思った。だがしかし、頬から伝わる熱と痛みはそう思う事を許さなかった。
目の前で自分を思いっきり引っ叩いている少女を見ても怒りなどは湧いてこなかった。
――――否、湧いてこようはずが無かった。
目の前にいるのは彼が大好きで、友人達との話のネタにし、部屋にはポスターを貼り、コンサートにも
行った事のある、モーニング娘。の後藤真希、その人がいた。
「ようやく、目が覚めたみたいね」
そう言うと少女は立ち上がり、彼を見下ろす。
少女の、彼を見る視線は冷たい。氷点下の視線とでもいうべきだろうか。
その視線のあまりの冷たさに彼はたじろいだ。
が、少女の声もやはり彼女が後藤真希である事を強く認識させた。
197 :
自称K:03/05/09 01:20 ID:8BInRJI9
「で、あんた誰? ここはやぐっつぁんが『隔離』してるはずだから誰も入って来れないはずなんだけど」
そういえば、と少女は思った。(正確には誰も、じゃないんだっけ)
だが今はそんな事は問題ではない。この少年はどう見ても学生だった。
ガクランは着てるし、いかにも「学生」といった鞄ももっている。
この見るからに隙だらけの少年がそんな稀有な力を持っているようには見えなかった。
「も、元モーニング娘。の後藤真希さんですよね? 俺、ファンなんです。サインしてください!」
「………はぁ?」
今まで、地面に寝転がったままぼーっとしていた少年が、
唐突に立ち上がり――少女はそれだけで少し驚いた――開口一番に吐いた台詞は
少女に素っ頓狂な声を上げさせるには十分な内容だった。
(サインを求められることが無いわけじゃないけど……)
198 :
自称K:03/05/09 01:21 ID:8BInRJI9
「何? そのモーニング娘。ってのは。お笑いかなんか?
確かに私は後藤真希だけど、その、モーニング娘。とか言うのは知らないよ」
そんな馬鹿な、と彼――西岡利明――は思う。
(この容姿で、後藤真希っつったらモー娘。の後藤しかいねぇだろう?)
だが少女は嘘をついてるようには見えない。
もっとも、彼女は嘘をついても顔に出るようなタイプには見えなかったが。
だが、念のためもう一度利明は先程の問いを彼女に投げ掛けた。
「本当に……モーニング娘。の後藤真希さんじゃないんですか?」
「だから違うって言ってるじゃん。大体その、モーニング娘。ってなんなのさ」
素人目にはどう見ても本気で聞いてるらしい少女の言葉に利明は戸惑った。
また、先程までの興奮から少し落ち着いてきたのか、ようやくあの後藤と話してるのだという実感を
持った彼は恥ずかしさから心臓が暴れるのを押さえ、顔に血が上らないように努めなければならなかった。
それでも何とか後藤に対する返事をする。
199 :
自称K:03/05/09 01:23 ID:8BInRJI9
「――――本当に、全く知らないんですか?」
「あんたもしつこいね。知らないって言ってるでしょ」
少し時も含まれてきた少女の口調に気圧されるように利明は説明を始める。
「……じゃあ、簡単に説明しますけど、モーニング娘。ってのは後藤さんも所属していた
アイドルグループで、とても人気があるんですよ。確か今は15人のはずです」
利明は我ながら適当すぎたと思ったが、それでも少女はなんとも微妙な顔でこう言った。
「なんか、突っ込みどころがありすぎて困るんだけど…… なに? あたしもそのモーニング娘。なわけ?」
「いえ、後藤さんはもう辞めてますけど……」
「大体、15人で一グループってどう考えても多すぎでしょ。アイドルでモーニング娘。ってのもね……
それに、今時女性のアイドルグループなんてあるわけないじゃん。」
200 :
自称K:03/05/09 01:24 ID:8BInRJI9
少女の言ってることは確かに誰でも一度は考えた事のあることなのだが、今更そんなことを言う人はいない。
それよりも利明は少女の最後の台詞で思わず、はい? と声を出しそうになった。
「結構昔ならともかくさぁ。今アイドルって言ったら男しかいないよ?
なんかあんたの言ってる事冗談にしても面白くないし、本気で言ってるなら頭おかしいね。ゼッタイ」
「そ、そんなはず無いですって。モーニング娘。は本当に人気なんですよ。
俺は後藤さん以外では石川さんや矢口さんが――――」
言いかけた利明の言葉は少女によって遮られた。
「お前、その名前をどこで知った?」
少女は自分の友人――石川や矢口――の名前が少年の口から出てきたとき、迂闊にも目を瞠った。
が、すぐにいつもの無表情を創り上げ、なるべく冷たい声で問いかける。
そしてその声は少女自らが驚くほどに凍てついていた。
201 :
自称K:03/05/09 01:27 ID:8BInRJI9
更新終了。
批判レス希望。もちろん感想も。
こんくらいの量を週に1度あげれたらなぁ、と思う。
202 :
・:03/05/09 02:03 ID:UsmsiPdE
きたー
203 :
TMC:03/05/09 21:33 ID:Ch2hAw4Y
>>157 「おっす。えらいね。」
軽く手を挙げてあいさつをするとあさ美小さくは笑った。
「何かおかしいことでも言ったかな?」
「だって、川島君も自習しにきたんでしょ?」
修一もようやくあさ美の言わんとすることが理解できた。
確かに今から自分も同じ事をするのだ。
隣に座るのも馴れ馴れしいと感じた修一は
あさ美の真後ろの席に着き持参した数学の参考書を開いた。
最初は簡単な計算演習で頭をならして
そして、あらかじめ付箋のしてあるページを開く。
修一が最も苦手とする図形の分野だ。しかも相似分野。
右手のペン回しの速度が徐々に増してきている。
思いの外その問題に時間を費やしてしまっている。
初見では自分でもすぐに解けそうな問題だったが
どうにもメネラウスの定理では解答が見えてこない。
とは言ってもメネラウスなんて中学の教科書には
もちろん出てこないので、正確には違う方法で解くのだろう。
ふと右手から弾かれるようにシャーペンが落ちてしまった。
シャーペンはあさ美の座っている椅子の下に転げていった。
204 :
TMC:03/05/09 21:34 ID:Ch2hAw4Y
「紺野、悪いけどシャーペン取ってくんない?」
あさ美は無言のまま視線を下におろした。
「椅子の下にあるから。」
修一がそう言うとあさ美は立ち上がって椅子の横に
チョコンとしゃがみこんでシャーペンを拾い、修一に手渡した。
「サンキュ・・・どうかした?」
立ったままのあさ美は修一の参考書とノートを見比べていた。
「そこはメネラウスを使うところじゃないよ。」
あさ美は笑顔で修一の間違いを指摘した。
そして、少し屈んで丁寧にそこの問題の解説を始めた。
「・・・なるほど。意外と簡単なんだ。」
「君は難しく考えすぎてるんだよ。
メネラウスの定理なんて中学じゃ習わないんだから。」
では、どうして君は知っているのかと修一は聞こうとしたが
彼女のことだから本か何かで知ったのだろうと思い、聞かなかった。
205 :
TMC:03/05/09 21:35 ID:Ch2hAw4Y
更新終了です。
206 :
:03/05/10 01:08 ID:vmitmZlT
>>201 ミステリアスな感じで良いよー
物語の入りとしては最高だ
>>205 乙 こんこん萌えー(;´Д`)
―収録終了後、
S「ちょっといいか?」
突然Sが坂本を手招きした、
坂本「どうした?」
S「このビル内に胡散臭い奴を見つけた、俺はそいつを追うから後は任せた」
坂本「分かった、ぬかるなよ」
Sはすぐさまスタジオを飛び出した。
藤本「あれ、斎藤さんどうしたんですか?」
走っていったSを見て藤本が口を開いた、
坂本「ああ、急ぎの用事が入ったって言って出て行ったよ」
坂本はとりあえずその場を繕った。
藤本「ふーん……じゃあ私は帰りますね」
坂本「分かった、同行するぞ」
藤本「はーい、お願いします」
帰宅だけとなった藤本のそばには坂本独りだけがついていた、
マネージャは藤本を離れて別の仕事に移った。
帰り際、道中でとある芸能人が記者会見を行っていた、
2人とも報道陣の集まり様に少し驚いていた。
坂本「なんだろうね?」
藤本「さぁー?」
そして車に乗り込もうと駐車場へ向かった時だった、
坂本「………」
突然坂本の足取りが止まった、
藤本「どうしました?」
坂本「………下がっていろ…」
坂本は藤本の目の前に右手を差し出した、
坂本「そんなに殺気丸出しだと隠れている意味無いぜ!」
いきなり坂本が大声を張り上げた、
タタタ……
坂本の声と同時に2人の男達がその場を去るように走り始めた、
坂本「逃がすか!」
坂本が追っかけようとしたその時だった、
ピカッ!!
坂本「くっ!!」
相手はいきなりフラッシュライトを使ってきた。
フラッシュライト…
ttp://www.yamamotojp.co.jp/item/security/security.htm 坂本「チッ!(藤本美貴が殺られる!)」
幸い手を伸ばす位置にまだいたので、
坂本は藤本を抱きかかえ近くの車の陰に隠れた。
坂本「怪我は無いか」
藤本「は、はい」
坂本「ここでおとなしくしていろ」
坂本は藤本にそう言い聞かせると再び2人を追おうと飛び出した
その時、
坂本「!?しまっ……!」
ドゴーン!!!
坂本が飛び出したと同時にランチャーが飛んできたのか、
駐車場に大爆音が響いた。
才能のある人が来たね。
これで俺が居なくなっても安心だ。
>>210 才能ある人が多ければ多いほどいいわけで…
乙
213 :
自称K:03/05/11 14:33 ID:+Kx9NG7T
>>200 ―――――――――――――――――
「――――えっと、本名 西岡利明、すぐそこの有名私立高校に通う高校2年生。
で、住所は君の言う通りならココ。父親は銀行勤め、母親は郵便局でパート。
んでもって、能力なんてモノは知らない。と。これで間違いない?」
「え、えぇ……」
利明はモーニング娘。のメンバーが4人――自分の好きな娘ばかり――いるこの状況で
どこか上の空だったが、なんとか金髪の小柄な少女の問いかけに答える。
そして、どうしてこんなことになったんだろう、と自問した。
自分は今日確かに学校に行った。それは覚えている。
そして、午前の授業を何とか乗り越え昼食を取りながら、
友人達とモー娘。やドラマの話をした。これも覚えている。
そして、昼食後の数学の授業。これがあまりに退屈で眠たかった。ここも覚えている。
そして自分は、その授業で眠ってしまったんだろうとも思った。
だが、その後の事はさっぱりわからない。
214 :
自称K:03/05/11 14:33 ID:+Kx9NG7T
まず、気が付くとそこには彼の良く知る人物――後藤真希がいた。
そしてその後藤は、自分はモーニング娘。なんか知らない。と言う。
それだけでも訳がわからなくなってきていたのに、自分が石川や矢口の名前を出すと、
驚くほど冷酷に『死にたくなければあんたの目的を言え』だのなんだの言ってきた。
彼自身、状況がさっぱり分からなかったので、とりあえず今日の行いを説明し、
気付いたら目の前に後藤がいた事を何度も強調した。
それでとりあえずその事を棚上げにする事にしたらしい後藤だったが、すぐに次の質問をしてきた。
曰く、この世界のものなら誰でも能力を持っているはずで利明の能力はなんなのか、といったことだった。
だが、利明は顔に疑問符を浮かべるばかり。
埒があかないと思った後藤が、「今からあんたの事を調べさせてもらう」と言って
利明に目隠しをして強制的にここに連れてきた。それが1時間ほど前。
目隠しをされてすぐに聞いた爆発音がなんなのか利明は知らない。
そして目隠ししたまま、後藤に引き摺られるように歩く事30分、ここに通された。
椅子に座らされて手を縛られた後、ようやく目隠しが取られた。
それはぱっと見どこにでもある事務所のようだった。
20畳ほどの部屋に業務用の机が5つほど置いてあった。
そのうち1つはどうやら使われていないようだった。パソコンが載ってる机が2つほどあり、
残りの2つは仕事ができる状態には見えない。
215 :
自称K:03/05/11 14:34 ID:+Kx9NG7T
そこでふと視線をずらした利明は座っている自分と、ほぼ同じ高さにある激しく脱色された髪を見つけた。
自分が引き摺られているとき後藤以外に足跡がしている気がしたのは気のせいではなかったようだ。
そして気付いた。この背の高さ、脱色された髪、後藤………
「――――や、矢口……さん」
思わず声を上げてしまった後、利明はしまった、と思った。
こちらに振り返った矢口は予想通り怪訝そうに眉をしかめていた。
「なんで君がおいらの名前を知ってるの?」
あまりに予想通りの台詞に利明は思わず笑みを溢しそうだったが、それはなんとか押し留めた。
矢口への返答に、えっと…… その…… などと間誤付いていると、後藤が矢口を奥に連れて行った。
後藤がごにょごにょと内緒話をするように耳の近くで囁いてる間の矢口は眉を動かしたり、
目を丸くしたりして見ていて飽きる事は無かったが、その目からだんだんと
利明に対する疑いの色が強くなるに比例して、利明の不安も大きくなっていった。
216 :
自称K:03/05/11 14:37 ID:+Kx9NG7T
後藤の話を聞いて矢口が近寄ってくる。利明はまた後藤のときのように脅されるのだろうと考える。
しかし、予想に反して矢口の口から出てくるのは、簡単な質問ばかり。
矢口を目の前にして何を言ったか全く分からなかったが、なんとか答えられたような気がする。
ただ、能力は何か。と問われたときに、分かりません。利明が答えると少し表情が動いた気がした。
その間、後藤は誰かを呼び出してるようだった。
そして、とりあえず矢口に『あなた達は何者なんですか?』というありふれた質問を
しようとした、その時、
「たっだいまぁ〜!」「こ、こんにちは…」
勢い良く蹴り開けられたドアが、バァンと大きな音を立て、
凄い声量のもとに発せられた声が、あまり広いとは言えない部屋に響き渡る。
大きい声に隠れてもう一人の少女の声はほとんど聞こえない。
217 :
自称K:03/05/11 14:38 ID:+Kx9NG7T
「そこで梨華ちゃんに会ったんだけど、どうしたの?
いつもはあんまりここに入れたがらないのに……」
そこまで言ってその少女は、ようやく利明の存在に気付いたようで、
あんた誰? と声をかけてきた。
利明としてはまた初めから説明するのは面倒なわけで、後藤のほうに視線を向けた。
それにしても、いい加減に首しか動かせない状態も辛い。
先程から何度も頼んでみてはいるが、まだ駄目だ。の一点張りで、
今更言ってもしょうがないことは分かっていた。時期が来れば向こうからはずしてくれるだろう。
視線を受けた後藤は何の事か察したのか、今入ってきた少女二人を奥に連れて行き、
事情を話しているようだった。ただ、矢口は近くにいるまま動かない。
――――そして今に到るというわけだ。
218 :
自称K:03/05/11 14:40 ID:+Kx9NG7T
最初くらいは、ってことで早めに更新。
やっぱ短くてもレスがつくと嬉しいもんですね。
>>210 いなくなったらさびしいなぁ。>silent suzuka氏
>>218 今後の展開に期待大。
220 :
:03/05/11 22:21 ID:m3N7syf+
久々に凄いルーキーが出てきたぜ
あのー、ボクも何か書いてみたいんですけど…いいですか?
寒く厳しい北風の吹く夜のことであった・・・
「ピーンポーン」 インターホンが鳴る。
・・・・・
「ピーンポーン」
そこに不快げな足音がドアへ迫っていく。
がちゃ。
松原「ったく。カギ持ってんだから自分で開けろよなっ。」
矢口「もー、別に開けてくれたっていいでしょっ。」
外の冷たい空気が入り込んできた。
矢口「あ〜、寒っ。」
少し圧底のブーツを脱ぐ時に、真里はよろけた。
それを見て松原は真里に手を貸す。
松原「お前の手、冷たいな。」
矢口「まーね。」
松原「風呂に入るか?」
矢口「うん・・・一緒にはいるぅ?」
松原「ばーか。」
松原は今までやっていた仕事をやめ、食事の準備にとりかかった。
その手さばきは、大学の頃から一人暮らしをしていたせいか、
男にしては軽快であった。
矢口「あ〜、気持ちよかったぁ。」
風呂から上がった真里は濡れた髪を拭いていた。
松原「メシ、食うだろ?」
矢口「うん・・・・いつもありがとね。」
松原「もう少しでできるから、待ってろな。」
矢口「うん。」
真里はテレビを観だした。その姿はどこかぐったりしているようだった。
松原「明日は?」
矢口「私は夜のラジオだけだよ。」
鍋焼きうどんをすすりながら、真里は答えた。
松原「ふ〜ん。」
頬杖をつきながら、食い入る真里を見ていた。
矢口「ちょっとぉ、じろじろ見ないでよぉ!なんか恥ずかしいじゃん。
・・・ん?ひょっとして、、、欲しいの?」
松原「いや。俺はもう食った。」
矢口「ちぇっ。私が帰ってくるまで待っててくれたらいいのにぃ。」
松原「んなこと言ったって、お前はいつ俺ん家来るかわかんねぇじゃん。
メール打ったってあんまり返信来ないし。」
矢口「だってぇ〜」
真里は、疲れ気味な顔にさらに少し悲しみの色を滲ませた。
松原「最近よく俺のマンションに来てるじゃないか。
自分のマンションに帰らなくてもいいの?」
矢口「別に一人暮らしだし、家に帰っても何にもないし。
…だから心配しなくても大丈夫だよっ!キャハハハ!!」
その笑い声にも、どこか寂しさが滲んでいた。
矢口「だったらこの際、雄基ん家に住んじゃおうかな?」
松原「俺は別にいいけどさ・・・・俺と住んだところでいいこと何にもないぞ。」
松原はさらりと言ってのけた。
一応、更新終了です。目標は短編で完結です。
それにしても難しいですね…じゃんじゃん指摘をお願いします。
なかなか読み応えがありそうだです。
228 :
?:03/05/12 23:51 ID:K/rbP66/
乙津
藤本「坂本さん!!」
無意識的に藤本は坂本の名前を叫んでいた、
「やられた」と思ったのだろう。
坂本「何だ!そっちは無事か!?」
煙の向こうから坂本の声が聞こえてきた、
どうやらギリギリの所で低い体勢をとってかわしたらしい。
藤本「(ホッ…)はい、私は大丈夫です!」
坂本「ふぅ……逃がしちまったか……」
坂本は立ち上がり服についたほこりを手ではらっていた、
藤本「大丈夫……ですか…?」
藤本が車の影から出た瞬間、
坂本「伏せろ!」
言葉と同時に坂本は藤本を抱きかかえるようにその場に伏せた、
その後すぐに背後の車のフロントガラスが飛び散った。
坂本「スナイピングするならもっと距離をとりな!」
S「坂本ぉ!!」
そこにSが駆け寄ってきた。
坂本「すまねぇ…逃がしてしまった…」
S「しょうがない、済んだ事はもういい」
Sは軽く坂本を慰めた。
ダダダダ……
すると遠くから複数の駆け足の音が聞こえてきた、
パシャパシャパシャ……
レポーター「今駐車場で何かあった模様です!!」
そこには大勢の報道陣が現れた、
2人の帰り道にいた報道陣が駆けつけてきたのであろう。
S「オラ、あんま近づくんじゃねぇ。現場の保存に協力しろ」
レポーター「今ここで何があったんですか!?」
報道陣はSの言葉を無視して質問を投げかけた。
S「見りゃ分かるだろ、ランチャーと……スナイピングがあったんだ」
Sはフロントガラスの銃口の大きさを見てこう答えた、
レポーター「どうしてこのようなことがあったのですか!?」
S「……まだいるな、怪我したくなかったら下がった方がいいぞ」
ザワザワ……
Sの言葉に報道陣が一気に物陰に隠れ始めた、
警官「大丈夫か!?」
S「怪我人はいない、とりあえずこの報道陣を締め出してから現場検証を始めよう」
警官「は、はっ!」
Sの冷静な言い回しに思わず警官は従った、
その後警官が複数到着し現場検証が始まった。
事件の様子を懸命に撮るもの、藤本美貴に聞くものと別れていた。
S「やれやれ……」
坂本「……そう言えばお前が追っていた胡散臭い奴ってのはどうなった?」
S「ああ、あれか。俺の勘違いだった。」
坂本「珍しいな、お前が」
確かに。Sがミスをするのは確かに珍しい。
その晩は安全策をとって藤本の家に坂本が泊まることになった。
坂本「(……動いてきたと思ったらこんなんだもんなぁ…)」
久々に相手に動きが見られたのに何も掴めなかった事に坂本は苛立っていた。
藤本「……本さん、お風呂入っていいですか?」
坂本「えっ、なになに?」
坂本は考え込みすぎて藤本の言葉が耳に入っていなかった。
藤本「お風呂入ってもいいですかね?」
坂本「ああ、どうぞどうぞ」
坂本の了承を得た藤本は早速風呂場へ向かった、
坂本「(……とりあえずもう一回見回るか)」
藤本が風呂の間に坂本はもう一回辺りをチェックし始めた。
坂本「(……何も無いな……そして誰も…)」
しかし今日あんな事があっただけに警戒はどうしても解けない坂本であった。
藤本「坂本さーん、次どうぞ」
藤本が風呂から上がり、坂本に入るように促した。
坂本「いやいい、今日は夜通しガードする。一秒たりとも油断は出来ないからな」
藤本「……そうですか…」
坂本はいつでも戦闘に取り掛かれるように準備をしていた、
藤本「………」
坂本「大丈夫だよ、君にはカスリ傷一つ負わせはしないよ」
不安な顔をした藤本に対して坂本は力強い言葉で励ました。
藤本「はい……」
しかし藤本の口からは重々しい口調での返事だった。
坂本「(ブーッブーッブーッ)ん、もしもし?」
突然坂本の携帯が震えた、
高橋「……もしもし坂本さん」
電話の主は高橋だった。
>>219 ジョーク、ジョーク、ここはジョークアヴェニュー(もう古い)
part1からいる老害はもうちょっといるつもり。
235 :
自称K:03/05/13 00:24 ID:yoBl5ti8
>>217 「それにしても能力知らないなんて、あんたホントにこの世界の人間なのぉ?
それとも頭おかしくなっちゃったとか…… そっちのほうが可能性高いかな」
よくわからないテンションで話しかける、そのショートヘアの少女は言うまでもなく吉澤だ。
「そんなことは無いと思うんですけど…… 俺からすりゃあんたらのほうがよっぽどおかしいよ」
後の台詞は聞こえないように言ったつもりだったが吉澤の耳にはしっかり届いたようで。
「いや、誰がどう考えてもあんたの方がおかしいよ」
聞こえたら怒られると思っていたので小声だったのだが、予想に反しそんな事は微塵も思ってないようだ。
そして、吉澤と一緒に入ってきたセミロングの良く整えられた髪をもつ少女、
石川独特の声――いわゆるアニメ声――で、じゃあ始めるね。という声が聞こえた。
見ると、石川が後藤との話を終えたようでこちらに向かって歩いてくる。
そして、手を触れた。彼の腕に。
236 :
自称K:03/05/13 00:25 ID:yoBl5ti8
「な、何を……」
と利明が声を上げかけた時、後藤の声がした。
利明はこの、さっぱり訳の分からない状況の中、久し振りに後藤の声を聞いた気がする。
「あ〜、あんたは別に何もしなくていいから。ただ、梨華ちゃんが触ってるのもほっといて。
それと、梨華ちゃんに話し掛けても無駄だから。それやってる時はなぁんも聞こえないみたいだし」
それから5分ほどの静寂。後藤と矢口は息を呑んで石川を見守り、利明はただその雰囲気に圧倒される。
生理的に静寂を好まないと思われる吉澤も、この時ばかりは好奇心に目を輝かせ黙っていた。
「――――ふぅ……」
溜め息と共に顔を上げた石川に皆の視線が集中する。石川の頬が少し赤くなる。
237 :
自称K:03/05/13 00:26 ID:yoBl5ti8
「で、どうだったの?」
いかにも、興味津々といった感じで尋ねる吉澤。
それに対する返事は鈍い。
「うーん…… 良くわかんないね、まだ。」
そう、と言う吉澤の表情は少し暗くなったが、すぐに表情は復活し、大声を上げる。
「ちょっとあんた! 今から少しの間息しないでよ! あと、身体もなるべく……
いや、絶対動かさないで。わかった?」
そんな無茶な。そう思う利明だったが、今の状態の吉澤を前に口にするのは躊躇われた。
口に出せばたぶん殴られる。いや、確実に。そんな迫力が目の前の吉澤にはあった。
仕方なく、利明は努力はする事にした。
1分ほどして、後藤が、どう? と石川に尋ねるのを見た利明は、息を吸う事を再び開始した。
238 :
自称K:03/05/13 00:27 ID:yoBl5ti8
「………何も感じるものはないよ。それに何にも影響を与えてないと思う……」
後藤はどこか残念そうに、そう…… とだけ呟いた。
「おいらもなるべく注意して見てたつもりだけど、それらしい動きはどこにもなかったと思う。
よっすぃーも何も起こってないように見えたでしょ?」
「うーん…… まぁ、そうかな」
「あ、でも能力が無いって決まったわけじゃないよ。
私たちの想像できない事がどこかで起きてるのかもしれないし」
「ま、直接攻撃でも例のあの能力でもないんなら、そんなに危険人物でもないのかな」
239 :
自称K:03/05/13 00:29 ID:yoBl5ti8
何を思ったか連日更新
やる気があるうちにってことで。
240 :
:03/05/13 01:02 ID:qJTcWGDb
有力二人の定期更新キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
こんなの久々だ
>>234 あなたはこのスレのロジャー・クレメンスだ
241 :
名成す:03/05/13 22:04 ID:G0KRxSKS
張り切って逝ってみよう
>225
日付は既に変わっていた。
松原「真里、お前疲れてるだろ?もぉ寝たほうがいいぞ。」
矢口「…あ、もうこんな時間?じゃ、また一緒に寝よっ!(はぁと)」
松原「何言ってんだよ。俺は起きたばっかだ。」
真里の担当しているラジオ番組とは全く関係ないが、
松原は数年前からラジオのADをしている。
そして仕事のほとんどは今でも夜のラジオなので、
昼夜逆転の生活を送りつづけている。
矢口「それでもいつも一緒に寝てくれるじゃん!」
小さな頬をぷっくりとふくらませた。
松原「それでも今日は仕事がたまってるからダメェ〜」
矢口「・・・・・ケチ」
そう言い捨てると真里は寝室へと消えていった。
松原がラジオ番組の企画書を読み出したから、およそ一時間が経とうとしていた。
松原「(真里のやつ、本当に疲れきってたな…大丈夫かな…)」
松原はいまいち仕事に集中しきれなかった。
松原「……?」
松原はふと背後に人気(ひとけ)のようなものを感じ、振り返った。
松原「なんだ…寝れないのか?」
矢口「…うん。」
松原「しょうがねぇなぁ。俺がしばらく一緒にいてや………ん?」
真里は無意識のうちに松原に抱きついていた。
松原「どうしたんだよ真里?? …泣いてるのか?」
更新終了です。
坂本「どうした、また誰かいたか?」
高橋「ぃえ……別に……」
坂本「じゃあ何だ?」
坂本の問いかけに数秒の沈黙をおいて、
高橋「………今日は……ダメですか……?」
坂本「えっ、何が?」
高橋からしてみれば坂本の意地悪な問いかけにまた黙り込んでしまった。
藤本「……誰ですか?」
話口調に多少違和感を覚えた藤本が不意に尋ねた、
坂本「高橋愛だよ」
藤本「へー何でまた?」
高橋「……誰かの家にいるんですか?」
藤本の声が聞こえたのか高橋が再び話し始めた。
坂本「うん、今日は藤本美貴の家に泊まりこみなんだ」
高橋「……そうですか、すいませんでした…」
と電話が突然切れた。
坂本「(なんだなんだ?)」
お前、意地悪な奴だなぁ。
>ロジャー・クレメンス
メジャーの中の人でしょ、それ?
247 :
:03/05/14 00:26 ID:P3leaP08
>>244 あなたも(・∀・)イイ!!よー
>>246 40歳すぎながら150kを軽く超える剛速球を投げる300勝目前の伝説の投手
248 :
自称K:03/05/14 01:07 ID:IMiq/Rao
>>238 「あのぉ、ずっと聞きたかったんですけど能力ってなんなんですか?」
利明としては普通に分からず、ずっと気になっている事を再び口にしただけだ。
だが、皆の目は本当にそんな事も知らないの? と雄弁に語る。
その目からはつい先程までの警戒の色は薄れているので利明はひとまず安心できた。
「――――はぁ…… まぁいいや。一応説明してあげる。
この世界では通常みんな他の人とは違った力を持って生まれてくる。
つまり、それが『能力』ってわけ。納得した?」
「いえ、ぜんぜん」
利明は一瞬の間もなく返答する。いや、少し声が重なってしまったかもしれない
納得という言葉が聞こえた時点ですでに口は開かれつつあった。
249 :
自称K:03/05/14 01:08 ID:IMiq/Rao
「ちょっとごっつぁんの説明が適当すぎるんじゃない?
本当に何も知らないんだったらそれじゃ分かんないよ。」
「じゃ、おいらがもうちょっと詳しく説明するから。
えっと…… まず、ごっつぁんも言ってたけどこの世界には『能力』って呼ばれる力がある。
それは普通はみんな生まれつきもってるもので…… あ、この場合の普通ってのは99.9パーセントくらいね。
んで、その能力は一人一人違う。同じような能力でも力の大きさが違ったりもするし。
例えば、小さなものを動かしたり、微かな風を呼んだりとかね。
もちろん、おいらやごっつぁん、よっすぃーや梨華ちゃんにもあるよ。
おいら、ごっつぁん、よっすぃーなんかはその能力を活かして仕事してるってわけ。
どう? 分かった?」
「いや…… 正直あんまり。さっきよりは分からんこともないんですけど」
「そう…… 自分でもごっつぁんの言った事とあんまり変わんないなぁ、って思ったよ。長いだけで。
まぁ、口で説明するより実際見たほうが分かりやすいよね。ちょっとよっすぃー」
矢口はそう言うと、そばで石川と笑いながら話している吉澤に声をかける。
250 :
自称K:03/05/14 01:09 ID:IMiq/Rao
「なにー?」
「ちょっとだけ力使ってほしいんだけど、あのボールペンあたりで」
「ん、いいよ、別に」
そう言うと吉澤はおもむろに右手を軽く動かした。そこにあるはずもない物を見つけ利明は驚いた。
先程矢口が指差したボールペンが吉澤の手に握られていた。
「どう? これが能力」
分かった? というニュアンスも含んだ物言いだったが今の利明にはそんな事を汲み取る余裕はない。
「……え? こ、これって……瞬間移動!?」
251 :
自称K:03/05/14 01:11 ID:IMiq/Rao
驚きのあまり声が少し裏返ってしまったが、それは仕方のない事だ。
まったくもって的外れな言動にその場にいた4人は内心耳を疑う。もしくは利明の目あるいは頭を。
「何言ってんの? 瞬間移動じゃないよ…… もっかいやってもらうからよく見てなって。」
「じゃ、やるよ」
先程と同じ動作が繰り返され、今度は吉澤は手にボールペンと同じ机にあった消しゴムをもっていた。
あれ? と利明は思う。消しゴムが吉澤の手に現れる前に向こう側に見えた気がしたのだ。
「も、もう一回やってください」
そう頼んで、今度は吉澤じゃなく、机の方を凝視する。
やっぱり。思った通り今度は物差しが動いてるのを見て取れた。
252 :
自称K:03/05/14 01:13 ID:IMiq/Rao
更新終了。
これ書かずに寝ればよかったと後悔してるほどに眠い
ほぜん
254 :
:03/05/15 01:10 ID:WHNDHgGA
255 :
こうもり:03/05/15 02:41 ID:kFRUUxPg
―――ギュルルルルル―――
その時、安倍さんのお腹がなったように聞こえたので俺は安倍さんの方を見た。
すると安倍さんは恥ずかしそうな顔をしてお腹を抑えている。
「お腹すいているんですか?」
俺がそう訊ねると安倍さんは頷き、そして
「実はお昼から何も食べてないのよ」
と言ってまた恥ずかしそうに俯く。
「じゃあこっちに来てくださいよ、一応用意してありますんで」
俺はそう言うと立ち上がって安倍さんをキッチンのテーブルに案内する。
「用意しますんでここで座っていてください」
キッチンに行き、俺はさっき用意していた料理を温めなおしテーブルに並べていく。
今日のメニューは特製ハンバーグとオニオングラタンスープだ。
256 :
こうもり:03/05/15 02:43 ID:kFRUUxPg
「これ、ほんとに南条さんが作ったんですか?」
「ええ、そうですけど」
「すごーい、なんかレストランにでも来てるみたい」
「そんな、たいした事ありませんよ、なんか昔から毎日やってて、慣れちゃって」
「でも、私も一人暮らしして結構経つけど、ここまで上手くは出来ないよ」
「俺は根が凝り性なんで、それに料理も好きなんですよ」
俺は全部料理をテーブルにのせ終わり、安倍さんの対面に座る。
「じゃあ食べましょうか」
「いただきまーす」
安倍さんは俺が言い終わるのを待たずにすでに食べ始めていた。
もくもくと食べる安倍さんに「おいしいですか?」と聞くと
安倍さんはハンバーグを食べながら何も言わずに頷く。
お腹がすいていたのかあっという間に食事を平らげてしまった。
お久しぶりに更新終了。
そろそろ定期的に更新します。
新人さんが出てきていい感じですね。
皆さん頑張ってください。
おーつぅおっす
258 :
TMC:03/05/15 21:12 ID:/GPdVkmW
>>204 しばらく二人とも黙々と勉強を続けていた。
修一が今やっている問題を終えたら一旦切り上げて
次の教科の勉強を始めようかと考えているとあさ美が振り向いた。
「・・・英語教えてくれない?」
「うん、いいよ。さっき数学教わったし。」
修一は先ほどの恩返しにとあさ美の頼みを快諾した。
「このmustは義務じゃなくて推量の意味なんだよ。」
あさ美が困っていたのは私立向けの長文だった。
修一はその長文の要所だと思われる文を解説していった。
「ありがとう。今の説明わかりやすかったよ。」
あさ美は笑顔で言った。
「そう言ってもらえると光栄だな。」
その笑顔がカワイイと修一は素直に思った。
259 :
TMC:03/05/15 21:12 ID:/GPdVkmW
「じゃ、私はそろそろ帰るね。」
例の長文を解き終わると、あさ美は帰り支度を始めた。
修一はもう少し勉強していくつもりだったが、
「それじゃ俺も終わろう。」と
急いで参考書やノートをカバンの中に突っ込んでいた。
外に出ると一気に冷気が肌に突き刺さってくるようだった。
あさ美は暖かそうな白いダッフルコートを着ながらも、
震えながら両手に息を吹きかけていた。
「それじゃ、またね。」
修一に別れを告げたあさ美が振り返ったのと同時に
不運にも乗るはずだったバスが出発してしまった。
呆然としている彼女を見て修一は思わず声をかけた。
「チャリで送っていこうか?」
260 :
TMC:03/05/15 21:14 ID:/GPdVkmW
更新終了です。
新人さんはお二人ともとても力がありますね。
期待してます。
>>243 矢口「 … 」
無言のままだったが、時々しゃくりあげていた。
松原「どうしたんだよ、いったい…。あっ、もしかして
俺がいなくて寂しかったとか?」
松原はからかうようにして言ってみせたが、
矢口「 … 」
真里は無言のまま、顔を左右に振った。
松原「じゃぁどうしたんだよ…」
しばらくの間、部屋には真里のすすり泣く声しか聞こえなかった。
矢口「〜〜〜〜〜〜〜。」
松原「えっ?!お前いま何て言った?」
矢口「私、もー娘。辞める・・・」
松原「はぁっ!?何で!?」
矢口「私、ダメだよ…疲れちゃったよ・・・・
もう何も考えたくないんだよぉ〜!!」
それから、松原が何を言おうとしても真里は聞き取る余裕など無く、
惜しげも無い大声を出して泣き、松原のセーターを濡らした。
松原にとって、こんなに取り乱した真里を見るのは、
「あの時」以来、初めてのことであった……
更新終了です。
>>247,
>>260どうもありがとうございます。
えー、もともと短編完結が目標で始めたので、
次回終わらせにかかります。
坂本「とりあえず中の様子が窺えないように電気を消そう」
藤本「じゃあ消します」
部屋の中は真っ暗になった、
部屋を照らす唯一の灯かりはカーテンから漏れる月の光だけとなっていた。
坂本「よし……」
部屋を暗くしたと同時に坂本はその場に座り込んだ、
坂本「布団の中に入っていなよ、眠いだろ?」
藤本「……いえ」
そりゃあ自分の命が狙われているのに眠くなる奴なんていないだろう。
坂本「俺の横にいてもしょうがないだろ、横になりなよ」
藤本「だって……怖いですし…」
坂本「……安心しな、俺はいつでも君のそばにいるからさ…」
坂本は藤本の頭をなでた、
藤本「……はい」
坂本「良い子だ」
2人はしばらく座ったままの状態でいた。
―そして時計は午前1時を過ぎていた
藤本「(ウツラウツラ)………っと…」
さすがに眠気が藤本を襲っていたようだ、
もっとも緊張感から来る疲労が原因だろうが。
坂本「布団で寝なよ」
藤本「(フルフル)」
藤本はかたくなに首を横に振った。
坂本「……じゃあ俺におっかかっていいぞ」
藤本「……(フッ)」
藤本は坂本の言葉どおり坂本に体を預けた、
藤本「……」
坂本「(やっと寝たか……)」
藤本のまぶたは閉じられていた。
……ここは藤本の夢の中
藤本「あーお兄ちゃんだぁ!」
藤本の目の前には坂本に話していた“あの人”がいた。
藤本はお兄ちゃんと呼んでいるらしい。
あの人「あー君か、どうした?」
藤本「もう黙って勝手にどっか行ったらだめだよ!」
あの人「あーごめんごめん、サヨナラを言うのが辛くてね……」
藤本「そんなのダメ、いつでも私のそばにいるって言ったじゃん!」
藤本はあの人の右手を両手でガッチリと掴んだ。
しかし、あの人の顔はぼやけていてハッキリしていなかった。
あの人「俺はもう君のそばにいるよ?」
藤本「?何言ってるのお兄ちゃん、私はまだ……」
………
………
藤本「(ゥン……夢……?私寝ていた……?)」
坂本におっかかっていた藤本は目を覚ました、
藤本「(それにしても変な夢だったなぁ………)」
藤本は自分の見た夢に不思議な感じを覚えていた、
……とても懐かしい匂い。
……とても懐かしい感じ。
……とても懐かしい感触。
まるであの頃にタイムスリップしたようだった。
そして藤本が大きく息を吸ったときだった、
藤本「(………え、この匂いって……)」
あの時の匂いと今嗅いだ匂いがとても似ていたのであった、
あの時とは微妙に違う……でもあの時と微かに同じ匂いが藤本の目の前にはあった。
藤本「(ギュ)」
坂本「わっ、どうした?」
突然、藤本は坂本の右手を両手でガッチリと握り目を閉じた。
藤本「(おんなじだ……あの時とおんなじだ…なんで今まで気づかなかったんだろう…)」
そして、
藤本「………お兄ちゃん……だよね……?」
269 :
:03/05/16 00:45 ID:EHImtYdJ
こうもりたん・TMCたん・名無しの人・silent suzuka さん 乙!
スレに活気が戻ってきた
270 :
こうもり:03/05/16 03:41 ID:XnJQa+DA
「はぁ、おいしかった。ごちそうさま」
安倍さんは満足そうにそう言って箸を置く。
「それはよかった、今度はなんかリクエストしてくださいよ食べたいもの」
「ほんとー、じゃあなんか考えておくね」
安倍さんはそう言うと一足先イリビングに行った。
俺もその後、後片付けをして安倍さんのいるリビングに行く。
俺と安倍さんは食後の紅茶を飲みながらまた少し話をしていた。
「へー、そうなんですか……」
「そうそう、それでねあいぼんはあれで結構周りを見ているのよ
だから皆に色々気を遣うし」
「それは意外ですね」
「そうでしょ、だからアイドルって結構見た目と本人って違うものなのよ
南条さんも高橋と付き合ってるんだから分かるでしょ」
「うーん、でも愛はテレビでも俺の前でもあんまり変わらないんで……」
271 :
こうもり:03/05/16 03:42 ID:XnJQa+DA
俺はそう言うと紅茶のカップをとり入ってい紅茶を飲み干す。
「あ、そうだ安倍さんお風呂入りますか?もう沸いてますけど?」
「そうじゃあ入ろうかな」
安倍さんはそう言うとソファーから立ち上がり
さっき荷物を置いた部屋に行き着替えを取ってバスルームに行く。
安倍さんってテレビで見るよりも結構大人っぽい感じがするな。
まあそりゃそうか俺と同い年だしな。
それに長い間芸能界にいるから世間ずれしてない感じもする。
272 :
自称K:03/05/16 20:06 ID:kxeEPOg9
「も、もう一回やってください」
そう頼んで、今度は吉澤じゃなく、机の方を凝視する。
やっぱり。思った通り今度は物差しが動いてるのを見て取れた。
「物を、動かす事ができるんですか……」
「そ、よしこは物体操作の能力を持ってるの。これで能力がどんなものか分かったでしょ?」
「えぇ、まぁ……」
そうは言ったが、利明はこの目の前の現象ににかなり混乱していた。それはそうだ、
自分の常識が全く通用しない事態に人はそうそう適応できるものではない。
まだ、高校2年生という頭の固くなりかけの年代だから良かったものの、
40代とかだとマズイことになってたかもしれない。
273 :
自称K:03/05/16 20:06 ID:kxeEPOg9
「で、あんたこれからどうするの?」
気付けば先程まで石川と喋っていたはずの吉澤が、目の前にいた。
「え……? できれば家に帰りたいところですけど……」
混乱した頭で利明はかろうじてそう答える。だが、
「あんたの家って、住所どこ?」
その問いにしばらく不思議そうな顔をして、あっ、と小さな声を上げた。
「あんたの話だと住所はココってことになってるけど、現実にはこの建物があるわけでしょ?
そうなると、どこに住んでたの? まさか、野宿とかしてるわけでもないでしょ。
ちゃんと学校行ってるみたいだし」
274 :
自称K:03/05/16 20:06 ID:kxeEPOg9
「俺の言った住所って本当にココなんですか?」
利明は半ば諦めながらも、強く、否定して欲しいと願っていた。
が、その願いはかなえられない。さらっと、極めて簡単に吉澤は言い放つ。
「うん、そうだよ」
「やっぱ納得できませんよ! せめて…… せめて、この建物の周りを見せてください!」
ただでさえ、『能力』とかいう訳の分からないものを見せられて混乱しているというのに、
自分の存在さえ否定されたようで利明は思わず語気を荒げた。
連れて来られる時に目隠しをされて見る事のできなかった、この建物の周りを見れば
ここが自分の住んでいる所ではないと確認できると思った。
吉澤は利明の言葉を聞いて後藤や矢口のほうを向き、どうする? と聞いている。
275 :
自称K:03/05/16 20:09 ID:kxeEPOg9
「あんま、良くはないと思うんだけど……」
「まぁ、いいんじゃないごっつぁん? どうせ住所ばれちゃってるんだし。
周り見れば彼も納得するんじゃない?」
「やぐっつぁんがそう言うんなら別にいいけど……」
後藤は少し矢口の台詞に引っかかるものを感じたが、それは小さなものですぐに消えてしまった。
矢口の意見に素直に従った辺り、この中では矢口が責任を取るべき立場にあるようだった。
「じゃあ、あたしが彼連れて出てくるから、やぐっつぁんとよっすぃーは梨華ちゃんとなんかしてて」
そう言うと、後藤は利明の手と足の拘束を解き、すぐそこのドアに進むよう促した。
利明はやっとのことで拘束を解かれた手足を曲げ伸ばししながらも、
これから外で見る事になるであろう光景にわずかながらに不安を胸に抱くのだった。
276 :
自称K:03/05/16 20:14 ID:kxeEPOg9
とりあえず書いてみました。
>>251って入れるの忘れてますな。
あと、レスとても嬉しいです。レスが付けば書くペースが速くなる気がしないでもない
277 :
:03/05/17 01:30 ID:qlrZjT1F
二人とも(・∀・)イイよー
X麺?
そろそろいかせてもらいます。
疲れきっていたせいもあるのだろうか、真里はしばらくして泣きやみ、
松原に慰められて、今では同じベッドに入って、
まるで子供のように松原に寝かしつけられていた。
矢口「かっこ悪いとこ見せちゃった…エヘッ。」
松原「別にそんなことはないよ。」
矢口「こんなとこ見せたの、あの時以来かなぁ。」
松原「あの時?」
知らないふりをして松原は聞き返した。
矢口「ほら?雄基と初めて出会った時だよ。木曜のさ、深夜の
ラジオ番組の時だったよね。」
松原「でも、タンポポの部分は夕方に収録したんだろ?」
矢口「なんだ、雄基も覚えてるじゃん。
私とか圭織↓の年齢が制限に引っ掛かったもんね。」
松原「おまえあの時大変だったもんな。」
矢口「3人の時は本当にケンカばっかだったんだよね〜。それで
その日もケンカしててさ、雄基に初めて会った時、私、控え室で
思いっきり泣いてたっけ…」
松原「俺、しばらくあたふたしてた。」
二人は笑った。
矢口「それでさ、雄基とは初対面だったのに、
夜遅くまで悩みの相談にのってくれたっけ…」
松原「3人とも個性強かったからなぁ。」
矢口「えへっ、それから雄基と仲良くなったんだよね。覚えてる?」
松原は軽く頷いた。
矢口「今思うと、雄基に会えて本当に良かったよ。」
真里は横になっている状態で、松原にキスをした。
松原「ん?そう言えば、たしかあの時もお前『タンポポ辞めたい!
もー娘。辞めたいっ!』って言ってなかったか。」
矢口「……うん。」
松原「また何か嫌なことでもあったのか?」
矢口「嫌なことっていうかね、、、アイドルが嫌になっちゃった。」
松原「アイドルが…嫌に?」
以前松原は、担当している番組のプロデューサーから、聞いたこたがあった。
「アイドルは、自分のアイドルとしての意味に悩み始めた時、それが一番危ない。」と。
矢口「ほら、もー娘。も最初は、大人っぽいキャラで売ってたじゃない?
でもさ、段々売れなくなってきてさ…そしたらラブマシーンの頃から
急に強調変わってさ、辻・加護とかも入ってきて…それで、ミニモニ。とか
やっちゃってさ…辻・加護に囲まれると、自動的に子供キャラになっちゃうじゃん。
自分のこと『オイラ』とか言っちゃったりしてさ…」
真里が自分のことを「オイラ」と呼ぶこと、、、
これはまるで「公」と「私」を切り分けるスイッチのようであった。
矢口「……でも、そうしてるうちに、本当の自分が何なのかわからなくなっちゃった…」
真里の表情が再び曇り始めた。
矢口「こうやって雄基に会ってるうちに、本当の自分っていうのが取り戻せたような
気がするけど……、私って、こんなことしてアイドルやってる意味なんて
あるのかなって……最近よく悩んじゃうんだ………」
松原は、プロデューサーの言っていたことを実感し始めていた。
矢口「私ね…雄基のこと…とっても好きだから・・・・
だからね、もうアイドルなんか辞めてね・・・・・雄基と一緒に暮らしたいな・・・・・」
真里は今にも泣き出しそうだった。
松原「俺もな・・・・真里のこと、大好きだよ。」
これは松原の本心だった。
矢口「えっ。」
松原「でもさ、今仮に真里が仕事辞めて、俺と一緒に暮らしたらさ、
きっと真里は後悔するんじゃないか?」
そしてこれも松原の本心。
矢口「・・・・・・・・」
松原「真里はまだやれるよ。本当にダメだって思うまで、
真里は楽しく仕事をやり切れるはずだよっ!だから、元気出して頑張らないとっ!」
・・・・真里にとって松原は、まさしく「王子様」・・・・
矢口「・・・・グスッ、ありがと・・・・」
松原はしばらく真里の頭を優しく撫でていた。
矢口「ねぇ、雄基?」
松原「ん?」
矢口「どんな私が好きなの?大人キャラ?それとも子供?」
松原「何くだらないこと言ってるんだ。俺は素の真里が一番すきだよ。」
真里の表情は次第に穏やかになっていき、
松原はそれを見て安心した。
矢口「結婚して、ね?」
松原「あぁ。」
矢口「仕事辞めたら、すぐにだよ?」
松原「あぁ、辞めるまでいくらでも待っててやるよ。」
矢口「・・・・・・・よかった。」
真里は再びキスをした。
矢口「でもさ、雄基がこんなに真剣に
好きだって私に言ってくれたの、初めてだねっ!(はぁと)」
松原「ば、ばかなこと言うなっ!(汗)」
〜 翌日 〜
松原は相変わらず昼夜逆転の生活を行い、真里は仕事に遅刻した。
ピピピピピッ、ピピピピピッ、………
松原「んぁ?」
松原が目覚めた。ただ今午後10時59分・・・
そして、
矢口「日曜日も終わり、会社や学校に行くのが憂鬱なあなた!
そんなっ、『あなたがいるから矢口 真里っ!』(^O^)/」
いつにも増して元気な真里の声が松原の部屋に響いていた。
終
これで終わりです。今回は「保田脱退」ということで、
具体的には出してないですが、あれやこれやと辛いことがあると、
こんな気持ちになるのかな?というのを想像して書いてみました。
感想や指摘をくれると、ボクにとっては望外の喜びです。
また書くネタを思いついたら、書かせてもらおうと思います。
288 :
:03/05/18 23:20 ID:aHXCxvli
乙です 締めも良かった!
次回作も期待しております\(^▽^)/
よかったよぉ
>名無しの人
あなた才能あるね、素晴らしい。
最近やっと気づいた事。
小説を書くとき(〜^◇^〜)は意外と使えるキャラです、
喜怒哀楽や強気、弱気、甘え、お馬鹿……と色んなキャラをこなしてくれます。
なかなか便利な一人です。
291 :
自称K:03/05/19 23:51 ID:yQsNeKXV
>>275 「ほら、着いたよ」
ドアから出るとそこには階段があった。あまり広くなく人二人分ほどのスペースしかなかったが
それを下りると、そこには自動ドアのようなものがあった。
「これね、この建物使ってる人にしか開けられないから」
指紋かなんかだろうか、と利明は思った。後藤が着いてきたのは見張り以外にも理由があったのか、とも。
そんな事を考えていたが視界に入ってきたものに見覚えがあることに気付く。
そこにはフェンスの変わりに木を植えて囲っている公園があった。奥に見える遊具にも見覚えがある。
ドアのガラス越しに見えるその公園は、利明が家を出るときに見るそれと同じ物だった。
「あ〜、あの公園に見覚えがあんの?」
思考がフリーズしかけていた利明はその言葉で我に返った。どうやら身体の方も固まっていたようだ。
嫌な想像が頭の中を駆け巡る。
292 :
自称K:03/05/19 23:52 ID:yQsNeKXV
(たまたま…… そう、たまたまだ。偶然同じような公園があるだけに決まってる……!)
自分が想像してしまった事を振り払うかのように利明は軽く頭を振り、そう自分に言い聞かせた。
そんな利明を見ていた後藤は、ま、出てみれば分かるよ。と、とっとと先にドアから出てしまった。
利明もそれに続く。だが、その足取りはあまりはっきりとはしない。
外に出てみると予想外に高い気温とさんさんと降り注ぐ日差しがが利明を襲った。
だが、そんなことに気を取られている余裕はもはや無い。
ドアから出てみれば予想通り。いや、頭の中では考えていたが心は拒んでいた現実がそこにはあった。
周りの景色は全て利明の知っているものだった。
先程の公園も、常日頃利明が利用している青い看板のコンビニも、よく話し掛けられてうざがっていた
子供達の住む家も、学校に遅れそうなときにしか使わない人一人通れるかどうかの狭い小道も、
全て、知っている。頭の中の風景と同じ。
――――ただ、そこには利明の家だけが無い。一縷の望みを持って振り返った利明の視界に入ったのは
その現実だけだった。
「こ、こんなはずはないっ! 確かにここには俺の家があるはずなんだ!
なぁ、これってテレビかなんかじゃないのか!? ドッキリとかなんだよな?
そうなんだろ? そうだって言ってくれよ!」
唯一異なる点が利明の心を打ちのめす。もう、何が何だか分からない。
突然喚き散らす利明を見て後藤は驚いた。後藤としても何なのかさっぱりだ。
どうやって落ち着かせようか思案――殴って黙らせるというのも真剣に考えた――していると、
入り口のドアの開く音がする。そこには、見計らったように矢口が立っていた。
293 :
自称K:03/05/19 23:53 ID:yQsNeKXV
「あれ? やぐっつぁん、どうしたの」
タイミングよく現れた矢口に内心安堵しつつ、声をかける。
「いや、こんなことになってるんじゃないかと思ってね。
それで、気になって来てみたんだけど……」
やっぱりか。矢口は自分の疑惑が段々と確信に近づいていくのを感じていた。
(もう1度、詳しく話を聞かないとね)
「? どういうこと? なんか心当たりでもあんの、こいつのことで」
「え? うん、まぁね。も1回話聞けばちゃんと分かると思う。
……でも、見た感じあんまり話できそうじゃないね」
後藤の質問は当然だ。この西岡利明という人間は、矢口の『隔離』している空間へいきなり現れた。
彼女達からすれば利明の方こそ謎だらけだ。
矢口は、その利明に関して思い当たる事があるという。
そして後藤は、すっかりパニック状態の利明に向かって、またあの部屋へ戻ると言った。
だが利明はもはや聞き取れない言葉を喚くばかりだ。
しょうがない。後藤は埒が明かないと思い、利明の鳩尾に拳をめり込ませた。
ぐったりした利明を引き摺って、後藤はドアの中へ消えていった。
矢口はそんな二人の後を歩いていった。
294 :
自称K:03/05/19 23:54 ID:yQsNeKXV
更新終了
俺には何だか萌えるようなのが書けんのですが、
皆さんうまいですよね……
295 :
:03/05/20 00:50 ID:XLCdF2Rx
乙
297 :
自称K:03/05/21 01:52 ID:BdcNnHVQ
「ねぇ、ちょっと質問に答えられない?」
それは、ここに戻ってきてしばらくの間、何度も投げ掛けられたものだったが、
その都度、利明は沈黙を答えとした。軽く頬を叩いてみても利明が起きる気配は無い。
「うーん…… 今日は無理っぽいなぁ。ちょっと強く殴りすぎなんじゃないの?」
時刻はもう7時過ぎ、この場には矢口と後藤の二人しかいない。暗くなるので石川は帰らせた。
吉澤はもちろん石川を送っていった。矢口が石川を送るよう言うと、快諾し、すぐに二人で出て行った。
そのまま直帰するので、吉澤はここには戻ってこない。
「いつも通りの力しか入れてないはずなんだけど…… ところでさぁ、こいつっていったい何なの?」
後藤は矢口は全く反応を示さない利明を相手にしている間、ずっとその事を考えていた。
だが、少ない知識を一生懸命掘り返してみてもそれらしい事は思い浮かばなかった。
帰ってすぐに淹れたアイスコーヒーの氷は既に殆ど溶けてしまっている。
298 :
自称K:03/05/21 01:53 ID:BdcNnHVQ
「まだ、そうだとは言い切れないけど、おいらは違う世界の住人だと思ってる」
「……はぁ?」
矢口の突拍子もない考えに思わず声を上げてしまう。あまり理解できなかったというのもその要因だ。
だが、その発言をした矢口はそんなことは予想済みと言わんばかりにすぐに説明を補足する。
「ほら、小説とかでよくあるじゃん? ある地点から分岐して自分達のいる世界とは全く異なる世界が生まれる
とかなんとか…… 俗に言うパラレルワールドってやつ」
何だそれは、まるでSFじゃないか。後藤が声を上げようとすると、それを見計らったように矢口。
「これが真実だったら、こっちの世界とその世界を繋ぐ『穴』が必要になると思うの。
それについては、ごっつぁんだって心当たりがあるはずだよ?
おいらの能力も似たようなもんだけど、あいつの能力はもっと……」
「あー、まぁね」
299 :
自称K:03/05/21 01:53 ID:BdcNnHVQ
遮るように言った後藤の言葉に苛立ちを感じ取ったのは矢口の気のせいではないだろう。
後藤はある特定の人物の名前を出すと途端に不機嫌になる。だから敢えて名前を伏せたのだが、
内容から誰かはすぐに分かる。それでも多少の効果はあるようで、後藤の表情は比較的マシな方だ。
初めに比べるとだいぶ克服したよ。内心矢口はそう思った。そのことは自分にも当てはまるとも気付かずに。
これからの自分の発言が、後藤の表情を更に曇らせる事を考える。
その事は少しばかり矢口の心に圧し掛かった。
「でも、この世界にそんな事できる奴いないと思うんだよね。
おいらのじゃ、そんなことできないし。あいつの能力だってそこまで強力なものじゃない。
それでも客観的に見ておいら達の力はトップクラスじゃん? どうなってんのかねぇ」
「それに、こいつ能力なんて知らないって言ってたじゃん。もし、やぐっつぁんの言うように
違う世界から来たんなら、こいつの世界には能力なんて無いんじゃないの?」
後藤の頭は柔らかい方だ。矢口の言った事をすぐに受け入れる事もできるだろう。
だがそれよりも気になる事があった。後藤の表情にもはや陰りは無い。そのことが矢口には異常に感じられた。
もう、克服したのかな? そう考えるも、先程は顔に表れていた。
だが、今はもういつもの後藤と変わらないように見える。
300 :
自称K:03/05/21 01:55 ID:BdcNnHVQ
「それなんだけど、おいらはこいつの世界にも能力ってあるんだと思う」
「でも……」
「もちろん、全ての人にあるって言うんじゃないよ。ごく一部の人に、しかもそれはなるべく隠してると思う。
他人と異質な点があるってのは迫害される事に繋がるからね。この世界の能力の無い人達みたいに……
その中にあいつの能力を更に強くしたような奴がいたのかもしれない」
なるほど、確かにそれなら説明できない事もない。矢口の『隔離』している空間に現れた事も。
かなり確率は低いが、有り得ないとも言い切れない。聞いてみるとそれ以外には
考えられない事のように感じられて、後藤は自分の単純さに苦笑する。
「そうかも…… なんだか、それしかないっ! って感じに思ってきちゃった」
「あはは。まぁでも、まだ仮説の域を出ないし。明日にでもこいつの状態がマシになった時にでも
ちゃんと話聞いてみれば、もっと真実っぽくなると思う」
301 :
自称K:03/05/21 01:55 ID:BdcNnHVQ
そう言う矢口も自分ではこの仮説で間違いないと思っていた。
そもそも他に考えられる理由など無い。
「それはそうと、明日にならなきゃこいつ、どうしようもないって感じじゃん。
それで、今日こいつどこに泊めようか。さすがにここに置いとく訳にはいかないし……
ごっつぁんの家に連れて帰れない?」
矢口のこの台詞にはさすがに後藤も驚く。少し、舌が回らなくなってしまった。
「ちょっと、な、何言ってんの! 泊めれるわけ、ないじゃん!」
勢いでそう捲くし立てるも、言ってるうちに頭が冷えて冷静さを取り戻してきた。
落ち着いて考えてみると、自分は一人暮らし。特に問題は無い。
「え〜、何でさ。ごっつぁんち、うちより広いしこっからも近いじゃんか。
それに一人暮らしだし……」
302 :
自称K:03/05/21 01:56 ID:BdcNnHVQ
「そうだけど、いくらあたしの能力が強力で心配いらないって言っても、男と二人っきりで過ごすなんて
嫌に決まってるじゃん」
「そーお? 仕方ないなぁ…… うちに泊めるしかないか……」
矢口の判断は賢明だったかも知れない。もし、後藤の家に利明を預けようものなら、翌日見るも無残な
利明の姿を見る事になっただろう。矢口とて少しの間とはいえ、男と二人で過ごす事に抵抗が無い訳ではない。
だが、見たところ利明には能力らしいものは無い。いくら戦闘向きではないとは言え、強力な力を持つ
自分に危険は無いと判断したからこそ利明を泊める事にしたのだ。
「じゃあ、そいつ頼んだね」
言うが早いか、後藤は駆け足で部屋から出て行った。
意識の無い利明と共に残された矢口は一人溜め息をついた。
303 :
自称K:03/05/21 01:58 ID:BdcNnHVQ
大量更新。のつもり
>290
本当にありがとうございます。
silent suzukaさんからレスもらえるなんて、夢のようです!
坂本「はぁ?」
当たり前だが坂本は藤本が何を言っているか分からなかった。
藤本「坂本さん昔北海道に居た事ありますよね!?」
坂本「えっえっ?」
藤本「北海道に住んでいたことありますよね!?」
藤本の剣幕に多少押され気味の坂本であった、
坂本「えーーーっとぉ……………………………ないよ」
藤本「何でそんな嘘つくんですかぁ!」
坂本は真面目に北海道に住んでいた記憶は無かった、
むしろ坂本が日本に住んでいたというのはきわめて稀になる。
良い機会だからここで坂本の事を少しお話しよう、
坂本の父は某国の外人部隊の一人だった、
その影響か坂本自身も自然と小さい頃から父親の英才教育を受けていた。
父親自身外人部隊を離れ各国を転々としていた時期があったのだ、
だから坂本は覚える暇も無く各地を転々としていた時期があったのだ。
そもそも坂本自体どってことない性格なので昔住んでいた土地のことについて
まったく覚えていない(むしろ知ろうとしない)可能性もあるかも……
ん、じゃあ何でそんな坂本がこんな事しているのかって?
それはまた別の話。
>>304 >夢のようです!
俺そんな偉いんかい|゚∀゚)ノ
307 :
:03/05/22 00:50 ID:eoguT5c7
二人とも乙!
こんばんは
閑話休題、
坂本「いやー俺さ、ずっと日本に居たわけじゃないのよ、生まれはとある小国だし、半年前に日本に来たばっかだもん」
藤本「ぜっっったいに北海道に居ました!そもそも私の話を聞いて何も感じなかったんですか!?」
藤本の言う話とはあの(
>>189-190)話である。
坂本「えー…だって俺そんな事知らないモン」
藤本「もー!何で覚えてないんですか、あんなに大事なことを!!」
藤本にとって大事なことでも坂本にとっては大事ではないことかもしれんぞ?
坂本「だってころころ住むところが変わっていたからさぁ、どこで何したかなんて覚えてないよ、まして昔の事ならさ」
……藤本怒るぞ…
藤本「あーあーそーゆーこと言うんですか!
あー分かった、高橋愛ちゃんのことの方が気になるんでしょ、
私の事なんてどーでもいいんでしょ、そーでしょ!?」
坂本「(さっきの電話気にしていたのね……)」
藤本「どーせ「安心しな、俺はいつでもそばにいるからさ」って言葉、
愛ちゃんにも言っているんでしょ!?
あーひょっとしてその言葉って口説き文句かしら?!」
坂本「口説き文句じゃねーよ。
(高橋愛にも言ったなんか言ったらやばそうだな……)」
興奮する藤本をどうやって落ち着かせようかと坂本は模索していた、
坂本「(お、名案!)じゃ、じゃあさ、俺が思い出すように何か話してよ?あの以外の話をさ?」
うむ、うまいな坂本。
310 :
:03/05/24 01:48 ID:2tSBk/3L
(・∀・)イイよー
良いね。
藤本「え゛ーっ!?」
坂本「まぁいくら俺でもいくらか昔話をしてもらえれば思い出すからさ、何か適当に話していってみて」
藤本「………うーん…」
藤本は考え込んでしまった。
>>189-190の話が彼女にとっては一番なのだからこれ以上の話を望むのは酷である。
坂本「じゃ、じゃあさ俺との(?)出会いから順々に話していってよ」
藤本「んー……はい…」
藤本はおとなしく坂本の言う事を聞き、話し始めた。
藤本「初めは……私が良く遊んでいた付近で走っていたのを見たんですよ、汗びっしょりに。」
坂本「……」
坂本は黙って聞いていた、
藤本「何だったっけな……私がその様子を見て声をかけたんですよ。「そんなに汗かいたら風邪ひくよ」だったっけ……
そしたらお兄ちゃんが「いつもこんくらいかいているから大丈夫」って言ったんですよ。」
坂本「(確かに父さんからいつも走りこむようには命じられていたが…)」
そんな坂本の様子はよそに藤本は話を続けた、
藤本「私はとりあえず納得して…「ねぇ数が足りないから一緒に遊ばない?」って聞いたのかな?
そうしたら「うーん…いいよ」って意外とアッサリOKを貰ったんだよ。
そういう状態が何回か続いていたんだけどある日からお兄ちゃんと2人だけで遊ぶのが
日課になっていたんだよぉー。覚えていない?」
坂本「うーん……もうちょっと話して」
藤本は更に話を続けた。
313 :
自称K:03/05/26 01:22 ID:sy8lYKFJ
>>302 ―――――――――――――――――
どさっ、という音と共に何者かが起き上がった。
(どこだ、ここ……?)
すぐ傍にあるソファから落ちたときの痛みから、腕をさすりながら利明は思った。
今までのことは夢であったのか、内心そうであって欲しいと願いながら部屋を見回してみる。
そこは、八畳ほどの部屋だった。窓にはオレンジ色のカーテンがかかっている。
ここはリビング兼ゲストルームのようでソファのほかにも四角いテーブルや灰皿、大きなテレビが置いてある。
奥にはキッチンらしきものも見えた。
(殺風景な部屋だな……)
利明がそう思うのも当然だった。そこは確かにリビングでもあるのだろう。
しかし、それは来客を迎えるためだけに造られたように、何もかも整いすぎていて無駄なものは置いていない。
生活観が感じられない。観葉植物があったが、それさえも冷たい印象を残す。
部屋に一瞥をくれ、そさくさと歩き出した。今はそれどころではない。
ドアが二つあるので適当に選んでドアを開ける、急がねばならなかったが、見知らぬ場所ででかい音を
立てていいものかどうか分からなかった。
314 :
自称K:03/05/26 01:23 ID:sy8lYKFJ
ドアを開けたその先は別世界だった。
先程と同じく、窓にかかるカーテンはシンプルで悪趣味ではない、と思った。
柄は花柄で色はベージュの、シンプルなデザイン。
だが、その部屋の散らかりようは半端ではない。散らかっているのは主に服、だった。
夏物から冬物までさまざまな種類の服が床一面に散乱している。ベッドの上にも何着か放り出されていた。
ふと、小さな窓の方をを見ると、窓の前に人形が5つほど置いてあった。くまのキャラクターものだ。
利明はこの部屋の住人のことを測りかねた。
先程の部屋とはえらい差である。壁にポスターなんかも貼ってある。
だが、利明はこちらの部屋の方が好ましく感じられた。人間味がある。それが理由だった。
不意に襲ってきた感覚がそれどころではないことを思い出させる。じっくり部屋を見ている余裕は無い。
(急がないと、な……)
利明は限界が近づいてる事を感じ取っていた。
いそいそと、なるべく静かにドアを開け閉めし、もう一つのドアへと手を伸ばす。
その先には玄関と、またも二つのドアがあった。
利明は適当に右側にあるドアを開けた。
「……へ?」
315 :
自称K:03/05/26 01:24 ID:sy8lYKFJ
瞬間、背の小さな少女と目に入った。自慢の金色の髪をバスタオルで拭いている途中だ。
思わず、利明の目は少女のあまり大きいとは言えない膨らみにくぎ付けになる。
一糸纏わぬ少女は、ぽかん、とした表情をしている。だがそれも一瞬の事だった。
「きゃあああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーー!!!」
耳を劈く高音が利明の耳を襲う。隣どころか三つ先の部屋から苦情が来そうなほどの声だった。
鼓膜は当然のごとく麻痺し、脳までシェイクされたような錯覚に陥る。
「ななな、なにしてんのよ!! は、早く出てってよ!」
「すっ、すいませんっ!」
動揺しまくって、どもりながら言う少女の大声に我に返ると、利明はふらつく足でなんとかその場を離れた。
ドアが閉まってからも少女をしばらく硬直したままだった。
(あ、あれって矢口…… だよな。ラッキィィ! 生乳拝めるなんてな!)
316 :
自称K:03/05/26 01:25 ID:sy8lYKFJ
突然の事で下を見る余裕がなかった事を後悔する利明だった。
だが、同時に思い出すことがあった。
(俺がした、不思議な体験は、夢じゃない…… ってことか……)
そして、利明はもはや一つしか残されてないドアへと入っていった。
先程から急いでいる原因――トイレへと。
だが、先程の光景が頭に焼き付いて、なかなか用を足す事ができなかった。
(み、見られちゃった、よね…… やっぱ。あ〜、もう! 最悪じゃんかよ。
もっと気をつけとけばよかった……)
そう思いながらも、矢口は自分の顔が朱に染まっている事に気付いていた。
ほとんど誰にも見せた事ないのに…… 矢口はやはり今日はメイク落としてすぐ寝れば良かった、
と激しく後悔した。
317 :
自称K:03/05/26 01:26 ID:sy8lYKFJ
更新終了
藤本「そしたらある日上級生が来て私たちにいちゃもんを付け始めたんだよ、
「お前らここで何やってんだ」って、何故か私にだけ向かって文句ばっかり。
そしたら「……違うとこ行こう」ってお兄ちゃんが私の腕を引っ張ったんですよ、
そしたら上級生がいきなり私を殴ったんですよぉ〜!!」
藤本は先程の眠気がどこへやらと言うくらいヒートアップしていった、
藤本「そしたらお兄ちゃんが今日の駐車場時みたいに「…下がってな」って言ったんですよ、
んであっという間に上級生を独りでボコボコにしちゃって……」
坂本「(そんな事形は違えど色んな所でやったからいちいち覚えてらんない……)」
とりあえず坂本はこの様な事は数多く(?)やっているらしいが、はたして…?
藤本「それで殴られて泣いていた私に向かって頭を撫でながら
「安心しな、俺はいつでもそばにいるからさ」って…………」
坂本「(うーん、その言葉は俺の口癖みたいなモンだからなぁ……)」
やな口癖だな、この女殺し。
坂本「(うるせー馬鹿!!)そ、それで他には無いの?」
その言葉に藤本は突然坂本に抱きついてきた、
藤本「よくこーゆー事していたよねーお兄ちゃん」
坂本「どーゆー事だよ!!?」
そーゆー事に決まってんだろ、この野郎ぉ!!
(↑最近三角関係で悩んでいる人)
319 :
:03/05/27 02:02 ID:D2wLRku/
雨に濡れた髪や服が肌につく。
女性は泣いていた。
涙が雨と混ざり地面に落ちていく。
…寂しい…
そんな思いをする時には、いつもあの人が側にいてくれた。
ギュッと抱きしめてくれた。
でも…今はもういない。
抱きしめてくれる人が、もういないのだ。
『圭織』
不意に聞こえたあの人の声。
辺りを見まわした。
必死であの人を捜した。
でも、当然そこにいるわけがない。
不意に心に襲ってきた【孤独】に倒れそうになり、
思わず塀にもたれ掛かり、体を支えた。
涙で目の前がぼやけ、雨の冷たさが身体の熱を奪い取る。
もうその場で立っていられなくなり、座りこんだ。
このままこうしていれば、あの人がいる所へ行けるかな…
黒くどんよりとした空を見上げ、そう思った。
あの人がいなければ、私は生きていけない。
私もあの人のところへ行こう。
そして、ギュッと抱きしめてもらおう。
また、幸せになれるから。
そして私は、冷たい雨を受け続けたまま、眠りについた。
>>319は
>>317で萌えれるのか
∧_∧
∧_∧ (´<_` ) 流石だな
( ´_ゝ`) / ⌒i
/ \ | |
/ / ̄ ̄ ̄ ̄/ |
__(__ニつ/ FMV / .| .|____
\/____/ (u ⊃
323 :
山崎渉:03/05/28 09:34 ID:U+vtGJGh
∧_∧
ピュ.ー ( ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
=〔~∪ ̄ ̄〕
= ◎――◎ 山崎渉
324 :
自称K:03/05/28 23:18 ID:YTbvtCAY
>>316 (あんまり、身体には自信がないんだよなぁ……)
矢口は鏡に映る自分の姿をまじまじと見つめる。そして、はぁ。溜め息が出る。
腰はくびれてこそいるものの、身長が小さいためかあまり目立たない。
胸もあんまり無いし、と思う矢口だったがそれは大きくはないが取り立てて小さいというわけでもない。
むしろ、その形のいい胸には多くの男性が好感を持つ事だろう。
スタイルに自信があれば見られてもそこまで恥ずかしくないのかなぁ、
と普段は考えもしないことを考えてしまう矢口だった。
とりあえず、利明に文句を言わねばならない。矢口は急いで服――パジャマではなく普段着――を着て
ドアから出て行くのだった。
「――――で、君はなんであんな事をしたのかな?」
安らかな微笑み、もとい、表情筋だけで創り上げた笑顔で話しかける矢口。よく見ると唇の端や目尻が
ピクピク動いている。傍から見るとかなり怖い表情だった。
利明がようやく用を足し、ドアを開けるとちょうど矢口と鉢合わせてしまった。
そして、リビングに連れていかれ、質問(尋問?)される羽目になってしまったのだ。
325 :
自称K:03/05/28 23:19 ID:YTbvtCAY
「ぃゃ、ぁの…… その…… と、トイレをですね……」
矢口の表情とその眼差しの恐怖から、自然と声が小さくなってしまった。
「トイレ? トイレにしたってちゃんとノックして入るべきじゃないの?
ここは人んちなわけだし。大体、勝手に動き回ったら駄目だとか思うんじゃない、普通」
「そ、そんなこと言われても…… 気付いたらここにいたわけで……
それに、そんなこと考えてる余裕無かったんですよ」
「そんなん言われても、おいらの気が治まるわけないじゃんかよ!」
利明はもはや、自分でも驚くほどに落ち着いていた。
あれほど喚き散らしていた自分が嘘のようだ。目の前で叫んでいる矢口を見ていると、なおさらそう思う。
強がりでも何でもなく、自然にこの世界の事を受け入れている自分がいる。今はその事の方が驚きだ。
もちろん、矢口の胸の事も考えていたが……
326 :
自称K:03/05/28 23:19 ID:YTbvtCAY
「ちょっと! 聞いてんの!?」
「え? すいません。考え事してて」
「ちょっとぉ、あんたねぇ…… って、あれ?
そういや、だいぶ落ち着いてるね。どうしたの?」
「いや、散々喚き散らして、眠ったら、何だかすっきりしまして。
なんであんなに取り乱したのか、今では恥ずかしいばっかりですよ」
「ふーん…… じゃあ、とりあえずお風呂場を覗いた事は置いといて、そっちの話しようか」
なんだか、殴られて気絶した事は気付いていないようだったので、先にこちらの話を済ませてしまおうと
思う矢口だった。もう落ち着いている利明を矢口は強い、と思った。
327 :
自称K:03/05/28 23:20 ID:YTbvtCAY
(ここだって、見知らぬところのはずなのに、こんなに落ち着けるなんて…… 凄いね。
でも、風呂場は覗くなよなぁ〜)
「えっと、もう落ち着いてるから話すんだけど、おいらの考えでは君はこの世界の住人じゃないと思うんだ」
「はぁ…… パラレルワールドってやつですか……」
締まりのない声を出しながらも利明の頭の回転は速かった。そのことに矢口は感心する。
自分が全てを言い終わる前に結果を考えついている、と。
矢口が自分の考えを全て言い終わっても、さほど混乱した様子はない。
「まぁ、今まで見てきたものを考えたら、俺もそうなんじゃないかな、って思います。
それしか説明できそうにないですし。それで、その、『穴』とかなんとかの能力って
実際どんなものなんですか? どこか違う世界と通じる穴を作るってことなんですか?」
328 :
自称K:03/05/28 23:21 ID:YTbvtCAY
更新終了。なんか中途半端
329 :
なっち:03/05/29 00:10 ID:/IbRWvXc
乙津です。
矢口ってるぅ〜?
捕
332 :
名無し:03/06/01 18:36 ID:qAP5Rn95
我犬。氏はどうなったんですか?
見てるなら返事してほしいです。
333 :
:03/06/03 01:33 ID:piri/BEs
作品待ち
ho
335 :
:03/06/05 00:12 ID:MSmJ5S6v
ze
n
一週間以上も更新がない。
作者さん方、頑張ってください。
ヽ(;*э*)┘.メガネメガネ.. ヽo-o/
339 :
自称K:03/06/07 22:47 ID:0cGEFQnf
>>327 何だか矢口は冷静に話そうとしているだけでちっとも冷静に見えなかった。
頬なんかは朱色だし。だが、説教は勘弁して欲しいのでそんな事は口に出さない。
「うん、大体そんな感じだよ。おいらの知り合いの能力は。正確にはちょっと違うけど」
「はぁ、それで矢口さん、のはどんなのですか?」
「それは企業秘密って事で、ね」
軽くウインクをして、微笑みながらそう言った矢口を見て、テレビで見るのとは比べ物にならない。
顔にうっすら朱がかかってるのがまたよい。
利明はそう思った。矢口のことを見据えられなくなって目をそらす。矢口の名前を呼べた事も嬉しかった。
緊張してどもってしまったが、名前を口に出す事は出した。
「そ、それで、俺はこれからどうしたらいいんですかね。どうせ学校行っても俺、名簿とかに名前載ってないと
思いますし…… 家もないわけで」
340 :
自称K:03/06/07 22:48 ID:0cGEFQnf
「あぁ、そう言えばそうだね」
そんな事は、すっかり失念していた。矢口としても頭がいっぱいだったのだ。
何故か利明が顔を伏せたので表情を気にする必要はなくなって矢口のメモリに少し空きができた。
確かにこの少年は、ここでは存在しない事になっている。何もやりようがない。
「あのぉ、そこでお願いがあるんですけど」
「? 何?」
「えぇと、あの、矢口さん達の職場で働かせてくれませんか?」
「はぁ!? ちょ、何言ってんの。そんなのムリムリ。
事務っぽい仕事してるように見えたかもしれないけど、おいら達の仕事って言ってみればボディガード
みたいなもんだよ? 何の能力もない君じゃ仕事なんかできないって」
341 :
自称K:03/06/07 22:50 ID:0cGEFQnf
「ボディガード、ですか。確かにそんな事はできませんけど…… あそこにパソコンあったじゃないですか?
事務の仕事も多少はあるんですよね? 別に給料はくれなくてもいいんです。ただ飯恵んでくれれば。
パソコンなら結構使えますし。帰る方法が見つかるまでの間だけでいいですから……」
そう言われると特に断る必要もない、人手は足りてないし、事務の仕事は溜まるばかりで、
たまに石川に手伝ってもらっていたほどだった。パソコンを使える人間が少ないのも原因だ。
(圭ちゃん一人で大変そうだしなぁ…… 帰る方法が見つかるまで、ねぇ。
……って、そういや、どうやって帰るんだ。そんな強い力持つ人いないよなぁ)
「はぁ、まあいいや。とりあえず、また明日行ってうちの代表に聞いてみよ。たぶんいいって言うとおもうけど。
代表なんて言っても、形だけみたいなもんだし。人手も足りてないとこだったしね。
それより、帰る方法、の事なんだけど。……あんまり期待しないでね。
おいらだって不憫だと思うから、知り合いとか一応当たってみるけど……」
「え? さっきは知り合いにそんな能力持った人がいるって……」
342 :
自称K:03/06/07 22:52 ID:0cGEFQnf
急に感情を隠すのが上手くなった気がしていた利明だったが、これにはさすがに対応できなかった。
思いっきり顔に出てしまった。呆然。
「いるけどさ、そんな人を別世界に送る事のできるほど強力なわけじゃないの。
そいつの能力もこの世界ではトップクラスなんだけど、それでも30センチ四方くらいの穴しか
たぶん、開けられない。どこに通じてるかも分からないし」
「そ、そんな……」
みるみる変わっていく利明の顔を見つつ、矢口はまた先程の再来になるんだろうなぁ、と思っていた。
ところが、少しすると、矢口の予想に反して表情は元に戻る。
「じゃ、しょうがないですね。諦めてしばらくここで暮らす事にしますよ。
でも、帰る事を諦めるわけじゃありませんよ」
さすがに無理をして言った台詞だった。だが、前みたいな醜態を晒すのは御免だ。
別世界である事を受け入れたように、これもまた受け入れる事ができるだろう。そう考えた。
343 :
自称K:03/06/07 22:54 ID:0cGEFQnf
一応更新。まだまだ一緒に暮らしません
344 :
:03/06/08 00:47 ID:+WhZ0BP0
更新乙!
345 :
自称K:03/06/08 13:04 ID:4sP4y/fg
「強いんだね……」
「はい? 何ですか?」
「い、いや。何でもないよ。ハハハ」
乾いた笑いはむしろ、何でもある、と言わんばかりだったが、矢口はそんな事に気付かなかった。
思わずぼそりと呟いてしまったのは、心からそう思ったからだった。
利明は大抵の事には、何とかなるという考えをもっていた。それは吉澤ももつものだったが、
悪く言えば楽観的と言えるそれを、矢口は強さだと思っている。
そして、もう一つ。利明には耐え忍ぶ強さをも持っていた。これをもつ人間を矢口は頭に思い浮かべる。
矢口が、そして後藤や吉澤もが頼りにしている人間。
どちらも、矢口が欲しているモノ。自分に足りないと思うものだった。
「別にいいですけど…… じゃ、明日何時に起きればいいんですか。
またあそこ行くんですよね?」
346 :
自称K:03/06/08 13:05 ID:4sP4y/fg
「うん、9時に…… って、もう2時じゃん! 明日も早いからもう寝よ」
そう言った矢口だったが、何かを思い出したようだ。
正確には、思い出したふり、と言うべきか。
「……でも、まだ話すことがあったね」
今度は微笑む矢口を見ても恐怖しか湧いてこなかった。この場から逃げ出したい。
利明はそんな衝動に駆られた。
それから、延々1時間以上、矢口の説教(文句)が続く。
やっとのことで解放された利明はソファに寝転がると約5秒程で世界がまどろみに包まれていくのを感じた。
翌朝。利明は雀の鳴き声で目が覚めた。壁にかけてある時計を見るとまだ6時半だった。
(やっぱ、俺でも緊張してんだな……)
347 :
自称K:03/06/08 13:06 ID:4sP4y/fg
基本的にどこでも熟睡する事のできる――というかしすぎる利明だったが、
ここばかりは勝手が違うようだ。
3時間余りしか寝ていないため、頭が重い。利明は軽く頭を振って洗面所へと向かった。
洗面所で顔を洗い、寝癖を直す。歯は、歯ブラシを用意してもらってないので磨く事ができない。
洗面所を出てトイレに行き用を足す。それらは5分ほどで済んでしまった。
泊めてもらったのだから、朝食くらいは作ってやりたいと思うのだが、あいにく利明は料理ができなかった。
だが、とりあえず冷蔵庫を開けてみる。キッチンの端においてあるそれは、かなり大きく、
天井との隙間があまりない。人が仰向けでぎりぎり、といったところだろう。
(こっからどんくらいで着くのかわからないけど、時間になったら起きてくるよな……)
利明はそう考えて、テレビを見ていることにした。冷蔵庫に自分が作れそうなものが
入ってなかったせいでもある。朝っぱらからおもしろい番組がやってるはずもなく、
リモコンを少しいじって、利明は窓から朝日が降り注ぐ中、テレビに映るニュース番組を
ぼんやりと見つめていた。
348 :
自称K:03/06/08 13:08 ID:4sP4y/fg
また1週間以上載せれそうにないので、連日更新
藤本「だって抱きついても文句言わなかったじゃん、
だから私がずーっとしていてもお兄ちゃん何も言わなかったじゃん」
坂本「(ある意味文句をつけようがない気が……)」
まぁね、そりゃそうだ。
藤本「んでさ、お兄ちゃんも腕を廻して抱くようになったしね!」
坂本「(……何か微妙にそんな事があったような気が………)」
だからと言って坂本は「思い出したよ」とは言う気にはならなかった。
まだハッキリと思い出していないと言うのもあるがああ言った手前、
藤本の言う事を肯定するのが何となくできなかったのであった。
坂本「もういいだろう、離れ…ろ……?」
藤本「……(スーッスーッスーッ…)」
坂本の胸の中で藤本は眠りについていた、
坂本「(……しょうがねぇなぁ………)」
坂本はしばらくそのままの状態で藤本を寝かせてやっていた。
―そして次の日、モーニング娘。と藤本美貴は一緒の仕事だった。
モーニング娘。のメンバーは久々の仕事であった。
S「どうだ、昨日は?」
坂本「(違う意味で色々あったけど)……何も無かった」
2人とも相手方の不可解な行動に頭を悩ませていた。
マネージャ「よろしくお願いしますね、ガードの方」
坂本「はい、ご安心を」
S「それよりも終了後を気をつけることだな」
確かに今までの事件はいずれも(日テレは少々違うが)
仕事が終わった後に来るケースが多い気がする。
坂本「……そう言えばそうだな、周りに人が多く居る時に狙われている気がするな」
S「…確かにな。何か少しズレを感じるな……」
坂本「……しかし密輸とどういうつながりが……?」
確かにそのことと暗殺はどうしても繋がりが無い風に感じてしまう、
S「そのことなんだがな、仮説だが一つ思いついた」
坂本「何!?」
今まで何も思いつかなかった「密輸と暗殺」
この2つの繋がりが仮説とは言え繋がった事に坂本は驚きを隠さずにはいられなかった。
S「仮説とは言え奴らは少なくとも自分達の行動を表に出す事が目的のようだな」
坂本「……周りに人が居る時に狙うのはその為か」
確かに今までを振り返るとテレビ局やコンサートのような人が多い所での犯行が多い、
真の目的とは…?
S「それが奴らにとって何のメリットがあるのか―
俺は密輸の目をそらす事にあると俺は考えた。
警察、そしてマスコミ各社、……あげたらキリが無いがな…」
坂本「しかし向こうは密航船である以上海保が出てくると思うのだが……」
S「仮説にケチつけんなよ」
確かに今回の事件に海保はあまり関係が無い。
坂本「まぁでも行動を表に出す事が目的なのは間違いが無いようだな」
この辺は坂本も同意していた。
S「と言う事はだ、ガードする時が何時なのかはおのずと分かるはずだ」
坂本「……つまり、プライベートのガードは不要と言う事か」
S「まぁそう言う事だな」
Sの仮説が正しいのならプライベートを襲撃しても向こうに何のメリットは無い、
向こうは注目されるところで行動するのだから。
352 :
:03/06/10 00:41 ID:ZF3Y54Wc
二人とも乙
物彼様
//////
マネージャ「斎藤さん、チョットよろしいですか?」
S「おう、今行く」
坂本のもとからSが離れた、
藤本「お兄ちゃんよろしくね〜」
と同時に藤本が坂本のもとへ駆け寄った。
坂本「お兄ちゃん言うな、バカタレ」
藤本「だってぇーお兄ちゃんはお兄ちゃんじゃん」
坂本「そもそもこーいう場ではそう呼ぶな」
藤本「はーい」
坂本の言いつけに藤本は一応返事をした、
藤本「じゃあねぇ〜」
藤本は坂本から離れた、
高橋「……坂本さん…」
今度は高橋が坂本のもとへやってきた。
坂本「(もー次から次へと…)…どうしたんだい?」
坂本は嫌な気持ちを悟られまいと表情を作った。
高橋「あっ、あのォ〜………」
坂本「(相変わらず訛っとるのぉ…)…話さないと分からないよ」
高橋「昨日は……無理言ってすみませんでした…
藤本さんあんな事があったのに……」
坂本「まぁ気にすんな」
昨日の事を気にしていた高橋を坂本は軽く励ました、
高橋「……何かずいぶんと親しげでしたね…さっき?」
坂本「(昨日の事は話せる訳ないし……)別に気にしなくてもいいんじゃないの?」
確かに坂本が誰と仲良くしようが勝手である、
いちいち高橋の干渉を受ける必要がない。
高橋「(ムッ)別に気にしていません、ただ聞いてみただけです」
坂本「(あ、怒った?)あっそう」
坂本はツレなく返答した、
高橋「………私の事嫌いなんですか……さっきから冷たい態度ばっかり……」
坂本「そ、そんな事ないよ……(モーコノヒトハナンナノヨ、ナンナノサ)」
高橋「私の事嫌いなら嫌いって言えばいいじゃないですか、
私より藤本さんの方が気になるんですよね、
私の事なんでどうでもいいと思っているんですよねどうせ。」
坂本「(何か聞いた事のある台詞だな……(;´∀`))」
昨日違う人が言ってましたねぇ、そう言えば。
ケッ
357 :
:03/06/13 02:01 ID:ocp+OlwK
ほほう
今回は藤本vs高橋ですか
てんてけてん
高橋「もぅいいです、坂本さんなんか嫌いです」
高橋はふて腐れながら坂本のところから去った、
坂本「(……勝手に嫌われても困るのだが…)」
S「おい」
坂本「(ホッ)何だ?」
Sが来た事に坂本は思わずため息をついた。
S「お前、あんまり女泣かすなよ」
坂本「……………(゚Д゚)ハァ?」
S「だってさっき高橋泣いていたぜ」
坂本「…………(゚Д゚≡゚Д゚)?」
坂本は相変わらずだった。
S「それにだ、さっきお前と話していた時の藤本美貴、
あれは完璧お前に好意があるな。昨日何したんだ君達は?」
坂本「何もしてねぇよ(もーこの人はいきなり何を…)」
坂本が鈍いだけなのか?
それともSが鋭いだけなのか?
S「まぁ…あんまりクライアントには手を出すなってこった」
坂本「してねー」
……どうだか。
とここで↓が藤本に付いて一言
踏んでください…
362 :
uma-:03/06/14 01:36 ID:KEryQVWa
>361
ワロタ
366 :
uma-:03/06/15 02:30 ID:Ij3HvKrH
>>364 代理レス、サンクス
そしてsuzukaさん、乙。
↑>362で言い忘れた…。失礼。
367 :
hhhh:03/06/15 03:15 ID:yUobomlC
ho
369 :
自称K:03/06/16 18:30 ID:rXX7BmGr
>>347 「ハァハァ、ごめんなさぁ〜い、お、遅れましたぁ……」
そう言いながら、ドアを勢いよく蹴飛ばす。今蹴られた部分は他に比べて酷く痛んでいた。
数回蹴っただけではこうはならないだろう。
「遅いよ、矢口ぃ。うちは忙しいんだから遅刻厳禁だって何度言ったら分かるの」
「う…… ご、ごめんって言ったじゃんかよ……」
「ま、あんたの給料が減るだけで? 何の問題もないんだけどね〜」
「ちょ、ちょっと圭ちゃん? いや、圭様。それだけは勘弁してください」
「だって、矢口何度言っても聞かないんだもん。いい加減然るべき措置、ってやつをとらないと。
あんたより若いよっすぃーやごっちんがちゃんと来てるのに示しがつかないでしょ」
370 :
自称K:03/06/16 18:31 ID:rXX7BmGr
「い、いや、でもぉ。今月結構金かかりそうなんだよ……」
「だぁめ。矢口の今月の給料は減額させて頂きます」
「そ、そんなぁ……」
がっくりと肩を落とした矢口。だが、すぐに入り口の方を振り返ると、
「あんたのせいなんだからねーー!!」
などと叫んでいる。当然そこには利明がいるわけで、だが利明はむしろ感謝して欲しいくらいだと
考えていた。通勤時間諸々考えて8時に起こしてあげたのは自分なのだ。
矢口の家から30分くらいだと適当に考えて起こしたのだが、それでは遅すぎると言う。
(文句言われるくらいなら、起こさないで、俺も二度寝すりゃよかった……)
371 :
自称K:03/06/16 18:32 ID:rXX7BmGr
実際ここまでは駆け足とタクシーで、15分ほどで着いた。急がなくても20分少々だろう。
遅れたのは矢口のせいだと利明は信じて疑わない。
ドアをノックしながら大声で矢口を呼んで起こしたはいいが、一度洗面所に行って、再び自分の部屋に篭ると、
矢口が部屋から出てくるまでに1時間近くかかった。
(確かに、えらい可愛く見えたし、ドキッとしたけどさぁ)
遅れるくらい入念にやらなくてもいいじゃねーか、利明は心の中でごちた。
ふと、矢口の唇に目が向く。ルージュがひかれたそれはとても色っぽく映った。
(どんな感触なんだろ。やっぱ柔らかいのかな……?)
そう思ったのもつかの間、矢口のジト目が放つ妖気のようなオーラを感じ取り、
思わず後ずさった。
「そ、そんな目で見ないでくださいよ。何時に起こせばいいか分からなかったんですよ?
起こしただけでもいい方じゃないですか。俺がもし寝てたらどうなったんです?
それにあれって十分間に合う時間だったじゃないですか」
372 :
自称K:03/06/16 18:34 ID:rXX7BmGr
「う、ぐぅ……」
矢口の目元が引きつり、口元も歪んでいく。
「まぁ矢口の化粧は長いからね。それで、西岡利明くん、だよね?
私のことも知ってるの?」
反論の余地もなく正論に押され、矢口が逆切れしそうになっていると、
そこへ助け舟を出すかのように声がかけられた。
「あ…… はい、保田さん、ですよね?」
「うん、そう。でも私はこの世界でも有名だから知っててもあんまり不思議じゃないんだけど、ね」
利明は、はぁ、と曖昧に返事をした。この人たちの仕事は実際何なのだろうか。
ここで働く以上はもっとちゃんと知っておかねばならない。
さすがに詳しい説明があるだろうが……
373 :
自称K:03/06/16 18:37 ID:rXX7BmGr
「で、さっそく仕事の事なんだけど、君パソコン使えるって言うんだよね?
ExcelとかWordも使えるって事?」
「はぁ、まぁ一応は。簡単な事くらいですけど」
「へぇ〜、じゃあこれ、半分お願いね。その表の数字分かり易くグラフにしてくれればいいよ。
私の分終わったら手伝ってあげるから」
保田はそう言って立ち上がった。業務用の回転する椅子が、ギィと音を立てた。
その手には1cmほどの紙の束を持っていた。
「えっと、つーことはですね、ここで働いていいっていうことですよね?」
その言葉を不思議に思ったのか少し小首を傾けながら、保田は言う。
「え? もちろん。こんな良い条件で働いてくれる人なんて絶対いないからね。
別にバイト一人雇うくらいのお金はあるんだけど、安く済むならそっちの方がいいじゃない?
実際、いい加減バイトでも入れようと思ってたんだ。そこらへん、矢口も言ってなかった?」
374 :
自称K:03/06/16 18:38 ID:rXX7BmGr
ええ、全く聞いてません。そう言いたかったが、まだすぐ傍に矢口がいる。
これ以上心象を悪くするのもよろしくない。その言葉を飲み込み、別の話題を切り出す。
「あの、質問です」
何? と保田は微笑む。
やっぱあんまり可愛くはないな。そう思うのは利明。だが、保田の事が嫌いなわけではない。
むしろ、娘。全体の中では好きな方だ。顔は全く好きになれなかったが。
「ここで何の仕事してるのかちゃんと教えて欲しいんですけど」
「矢口達からは何て聞いてるの?」
「ボディガードみたいな仕事…… とか言ってたと思います」
意味深に頷く保田。ちらちらと矢口のほうを見遣っている。
その視線を受け少しは矢口の表情が和らいだように見える。保田がどんな意思を矢口に送っていたのか
分からないが、少なくとも温かみのあるものだったのだろう。
375 :
自称K:03/06/16 18:40 ID:rXX7BmGr
「……うん、分かった。じゃあちゃんと説明するわ。能力については矢口達から聞いたんだよね?」
利明が返事をするのを聞くまでもなく話を続ける。
「それでね、ここで働いてる、私、矢口、ごっちん、よっすぃーはみんな能力がとても強力なの。
どんな能力なのかは本人に直接聞いて欲しいんだけど、それで折角強い力があるんだら、ってことでね。
矢口が言ったように基本的にはボディガードの仕事がメインだよ。ただ」
そう言って、保田は息を一度吸う。
「――ただ、違うのは暗殺なんかもするって事かな……」
376 :
自称K:03/06/16 18:46 ID:rXX7BmGr
―――――――――――――――――
利明がここ『保田会計事務所』で働き始めてから1週間が経とうとしていた。
もちろんその名前は、表向きにはそうだ、というだけで、本質を表している訳ではなかった。
その間に利明は表計算等のパソコンを介しての仕事なら完璧にこなせるようになっていた。
タイピングの速度がそこまで上がったわけではないが、手順をいちいち聞かなくても良くなったからだ。
今では書類関係は殆ど利明が処理できるようになっている。
「ただいま…… あ〜、疲れた〜」
そう言って、どかっと椅子に腰をおろした。利明の座っている席からはかなり遠い。
「おかえりなさい、吉澤さん」
利明の座っているのはパソコンが載っている席の一つで通りに面した窓から最も離れた所だ。
つまりは入り口から見て、左という事になる。そして、今帰ってきた吉澤の席は、
面してある2つの窓側の机の奥側だった。当然、会話をするには不便だった。
利明のほうに椅子に乗ったまま移動していく吉澤。
377 :
自称K:03/06/16 18:47 ID:rXX7BmGr
「うん、ただいま。でも、利明も大変だねぇ。一人でそんなに仕事して。寂しくなったりしないの?」
「いや、別にそんなに大変じゃないですよ。もともとパソコンいじるの嫌いじゃないですし。
まぁ、一人ってのは、ちょっと…… 寂しいかな」
それに吉澤が悪戯っぽい笑みを浮かべて言う。
「ほらぁ、敬語使うなって圭ちゃんに言われたじゃん。ここで働くんだからそれ、治さないと。
私たち4人で最初に決めたんだからね。『職場は楽しいとこにしよう』ってね」
「そ、そう言われても…… 急にはムリで――ムリだって」
利明は自分でもあまり対等と思ってない為か、はたまたまだ萎縮してしまっているのか、
なかなか敬語を止めることができないでいた。自然に喋ろうとすると無意識に敬語になってしまう。
378 :
自称K:03/06/16 18:48 ID:rXX7BmGr
「う〜ん、まぁそれはもうちょっとすれば何とかなりそうなんだけど、吉澤さんって呼ぶのもやめようよ。
最初にさん付け止めろって言われたでしょ」
自分も保田とは長い間敬語とさん付けで会話していたというのに、吉澤はそんな事は棚上げにしていた。
――あるいは、忘れてるだけかもしれないが。
「えー、でも何て呼んだらいいか困るし」
「そんなん、何でもいいっていったじゃん。最初にみんな。みんなだって利明の事利明って呼んでるんだし。
あだ名でも呼び捨てでもなんでもいいんだって」
(どうするか…… 『よっすぃ』? 『ひとみ』? ――どっちかだよな)
379 :
自称K:03/06/16 18:48 ID:rXX7BmGr
それぞれ、自分が呼んでみた場合を妄想してみる。
『よっすぃ』と呼んでる自分はなんだか酷く不自然な気がした。
それは、『ひとみ』と呼んでも同じことだったがこちらのほうがいくらかいいように思えた。
(『ひとみ』、でいいかな。ちゃんとタメ口聞けるようになればまともに聞こえるだろ。たぶん)
「えぇと…… じゃ、じゃあ、ひとみ」
「ん、何? 利明」
吉澤は微笑んだ。自分がさん付け解除の第一号だ。ひとみと呼ばれると何だかくすぐったかったが、
それでも対等に話せる者が、また一人増えたのが嬉しかった。
こんな仕事をしていると、余り友人などできないし、また、作らないほうがよい。
(私は、あんまりこいつに帰って欲しくないかも、な)
柄にもない事を考えてしまうが、吉澤はまだ18の少女である。
そう考えるのも、そうおかしい事ではないのかもしれない。
380 :
自称K:03/06/16 18:51 ID:rXX7BmGr
更新しました。
かなりの間書き込めそうにないので、ストック全部使い切りました。
次はいつになるか分かりませんが再開する時はここに載せた方がいいんでしょうか?
収録終了後、一同にプライベートのガードは取りやめるという話をした。
そして仮説ではあるが理由を話し一同に納得をしてもらった。
一同「……」
やはりいつ襲われるかと不安は拭い去れないようだ、
坂本「まぁ着きっきりってのが無くなるだけで連絡があればもちろん行くよ」
S「まぁそう言う事だ」
一同はまだ何となくだが不安を拭い切れてないようだった、
まぁ当たり前だが。
S「……どーしてもガードして貰いたい時は一言言ってもらえればいい、
別に絶対にしない訳ではないからな」
坂本「(……何か妙に変な感じが…)」
しかし坂本の予感は外れ、そのまま解散となった。
解散直後は2人はもちろん、何人かのガードマンが常についていた。
しかし今日は何も起こらなかった。
皆無事に解散した直後であった、
藤本「ねーお兄ちゃん、これから何してるの〜?」
まだ2人のもとにいた藤本が坂本に話し掛けてきた、
坂本「あ?する事なんて山ほどあるわ」
藤本「えーっ、見栄張らなくていいのにぃ〜」
と2人のもとにSがやってきた
S「お前、別にする事なんてないだろ」
坂本「はーっ?何いってんのよ?」
藤本「じゃあ斉藤さん、お兄……じゃなくて坂本さん借りてもいいですか?」
S「さっき言っただろ、ガードして貰いたい時は一言言ってもらえばいいって」
藤本「やったー!」
坂本「(S、お前そんなキャラじゃないだろ(;´Д`))」
話そらすな、坂本。
藤本「じゃあ後はよろしくお願いしまーす♪」
S「おう、しっかりな坂本」
坂本「あ、あのぉー……」
坂本は右腕を藤本に引っ張られたままその場から連れ去られた。
とここで↓が最近不憫な高橋に付いて一言
385 :
TMC:03/06/18 21:04 ID:YKzR2i8C
>>259 あさ美は困ったような表情で下を向いていた。
そして小走りに時刻表の方へ駆け寄り、すぐに戻ってきた。
「次のバスまで時間があるから、お願いします。」
「了解。じゃ、後ろに乗って。」
その言葉にあさ美はもう一度困ったような表情になった。
どうやら二人乗りをしたことがないらしい。
「大丈夫。事故なんかにはならないから。」
あさ美は、でも・・・とその場で躊躇していたが
修一が促して何とか自転車の荷台にまたがるように乗った。
正直、かなり走りにくかった。
それはあさ美の体重が重いとかそう言うわけじゃなくて、
修一は背後から思い切り両肩をつかまれているのだ。
「なぁ、もう少しリラックスしたら?」
「だって・・・怖いから・・・」
いつも乗せている希美なら立ち上がったり小さく跳ねたりと
それもそれで走りにくいのだが、今日はそれと違う
走りにくさのおかげで修一は戸惑っていた。
386 :
TMC:03/06/18 21:04 ID:YKzR2i8C
「そういえば、紺野の家ってどこら辺なの?」
修一とあさ美は中学校が違う。修一の通う大島中学校は
市街地のど真ん中にあり、市内で生徒数が一番多い。
あさ美の通う栄敬中学校は郊外の住宅地にあり、
大島中に次ぐ生徒数である。
「えっと、県道沿いに行って本屋を曲がった所だよ。」
「それって、俺達とそんなに変わらないじゃん?」
どうやらあさ美は大島と栄敬の学区の境目に住んでいるようだ。
その辺りなら修一も行ったことがあるので、
二人を乗せた自転車は迷うことなく紺野家にたどり着いた。
387 :
TMC:03/06/18 21:05 ID:YKzR2i8C
更新終了です。
一ヶ月以上の更新STOPスマソ
388 :
:03/06/18 21:36 ID:+YElo/eb
>387
乙っす。待ってましたよ!
藤本「どこ行こっか、お兄ちゃん!?」
坂本「お前なーガードの名目でオレを引っ張りだしたんだろ?」
藤本は一言もガードとは言っていないけどな。
藤本「ふーん…じゃあどうすればいいの?」
坂本「一応アイドルなんだしあんまりうろちょろしないで真っ直ぐ帰れ」
藤本「んーわかった、じゃあ帰るぅー」
藤本は大人しく坂本の言う通りに従った、
―到着、
藤本「お兄ちゃん何食べる?」
坂本「お前料理できんのかよ?」
で、実際はどうなんだろ?
藤本「(ムッ)じゃあお兄ちゃんはどうなの?!」
坂本「お前よりは上だな」
藤本「いったなー、じゃあお兄ちゃんやってみてよー!」
坂本「その言葉後悔させてやるぜ」
坂本は何やら自信ありげの様子だった。
坂本「ほらよ」
藤本のテーブルに並んだのは何の変哲もないただのチャーハンだった。
藤本「……(疑)」
坂本「百聞は一見にしかず……だぜ」
猜疑心満載のまま藤本はスプーンを口に運んだ、
藤本「…えっ……えーっ?」
驚くなりもう一杯スプーンを口に運んだ、
藤本「なにこれー!おぃすぃー、なんでぇ!?」
坂本「どうだ、さっき言った事後悔したか?」
藤本は坂本の話を聞かずに食べるのに夢中になっていた。
藤本「なに?なんでこんなのが作れるの?」
坂本「オレの腕」
藤本「え゛ーっ、つまんなーい」
と、
坂本「(ブーッブーッブーッ)おっと悪い」
不意に坂本の携帯が震えた。
坂本「はい、どうした?」
高橋「……坂本さんですか」
声の主は高橋だった、
高橋「あ、あのぉ………」
藤本「(ピクッ)お兄ちゃんだーれー?!」
藤本はわざと電話の主に対して聞こえるように大きな声で坂本に尋ねた、
坂本「(声がでかいよ)気にしないでくれ、何だ?」
しかし、向こうは気にしたようだ。
高橋「……藤本さんですか…?そこにいるのは…?」
坂本「あ、ああ。それよりなんだ?」
高橋「…………」
坂本「(黙っちゃった……)」
数秒経った後だった、
高橋「……なんで坂本さんは藤本さんばかりに付いているんですか?」
坂本「は?」
高橋「最近、藤本さんのそばにいるばっかりじゃないですか」
坂本「2回しかいないよ」
高橋「問題は回数じゃないですぅ!!」
電話の向こうで高橋が突然叫んだ。
393 :
:03/06/20 01:18 ID:muEU9uQT
愛たん萌え萌え〜(;´Д`)ハァハァ
坂本「(何だそのサヨクみたいな発言は…)」
むむ、その例えは一般人には分かりにくいか。
高橋「もし誰かが襲われたりしたらどうするんですか!?」
坂本「そこに行くに決まってるじゃん、今更何を」
高橋「そんなウソなんていいです、もぅ……もういいです!(ブチッ)」
坂本「(ツーッツーッツーッ…)なんなんだ?」
高橋の訳の分からない勢いに終始「?」の坂本だった、
坂本「……おい、人が電話している最中にデカイ声だすな」
とりあえず気を取り直した坂本は藤本に注意を促した、
藤本「ごめんお兄ちゃん………ちょっと妬いちゃったんだ」
坂本「はぁ?」
藤本「今の電話愛ちゃんからでしょ?……何かお兄ちゃんを取られたみたいで……
それでつい……………ごめんね」
坂本「(う……するどい……)」
まぁ今までの展開からすれば今の電話は高橋というのは何となく分かる事だが…
坂本「と、とりあえず電話中に邪魔すんな、いいか?」
藤本「はぁ〜い」
とりあえずその場は丸く収まった。
坂本「しかしなんだ、よく電話の相手が高橋だって分かったな?」
坂本は電話の相手を完全に読みきった藤本に疑問を持っていた。
藤本「だって…分かるよ…………」
坂本「そう?」
藤本「(コクリ)だって…そもそもお兄ちゃんって女の人と話している時って違うもん」
坂本「な、何が違うの?」
確かにその辺のアバウトなところは本人は気づくはずが無い、
藤本「んー…何て言うのかなぁ……どこか…優しさが出てる気がする」
坂本「わしゃバファリンか」
藤本「…プッ、ハハハハハハハハ!お兄ちゃんおもしろーい!!」
バファリンの半分は優しさで出来ています。
坂本「(そんなにおかしかったか?)優しさねぇ……そーゆーお前は感じるのか?」
坂本の言う通り藤本の言う事が本当なら藤本自信もそれを感じているハズである、
藤本「ウン、お兄ちゃん優しいじゃん」
坂本「そうか?」
藤本「お兄ちゃんってたまに言葉が悪い時があるけどさ、
あれって後々考えてみると別に悪く言っているわけじゃないんだよね」
坂本「ふーん……そんなに優しいかね?」
坂本の問いかけに藤本は笑みを浮かべながら大きくうなづいた。
藤本「私そんなお兄ちゃんが……………」
坂本「………」
数秒沈黙の後、
藤本「す………好きだよ…………」
坂本「………」
坂本は黙っていた、
むしろ何も喋れなかったと言った方が正しいか。
藤本「………」
藤本はいったん坂本の顔色を伺い、
藤本「だから………その………」
藤本の口元はたどたどしかったが坂本は黙って聞いていた、
藤本「その…………その…………」
まどろっこしい藤本に何かを感じたのか坂本は突然藤本を自分のもとに引っ張った。
藤本「あっ……」
坂本「もういいよ……無理する事無い」
坂本は藤本を落ち着かせる為にこう言ったのだろうか。
しかし逆に藤本に火をつけることになる、
藤本「む…無理なんかしていないよ……」
坂本「じゃあなんだ?」
坂本は意地悪っぽく藤本に問い掛けた、
藤本「…………お兄ちゃんのいじわるぅ…」
藤本は憮然としてうつむいてしまった。
坂本「…悪かったよ、顔上げなよ」
坂本は右手で藤本のうつむいた顔を上げた、
藤本「…………」
坂本「………どうした?」
とその時だった、
藤本「(パチッ…)……」
坂本「(えっ?!)」
藤本は目を閉じ坂本の唇を塞ごうとしていた
>>393 最近その手の書き込みが無いからチョット安心しました。
(・∀・)イイ!!とかキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!とか。
なつかしい…>suzuka様
M-seek時代も素晴らしかった(もちろん今も)
頑張ってください
>>399 おなつかしゅう御座います(´Д⊂
私はまだここに居座っております。
ゆえに老害(w
捕
サクシャサンキテ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
こむばんは
>405
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
407 :
406 :03/06/25 00:16 ID:DQNf1sKm
俺のIDが〜!!DQNかよ!!
ま、いいか。保全sage
DQNキタ━━━━川VvV从━━━━!!!!!
409 :
なはは:03/06/26 04:06 ID:23TKnlCD
dpn
410 :
test:03/06/26 20:47 ID:daZJYLyJ
test
411 :
小説好き:03/06/26 20:56 ID:QEyro0h0
part1から読んでいます。(正確にはpart1〜part5の途中まで)
part5の途中で迷子になってしまいました。
どなたかpart5〜の全スレを貼り付けていただけませんか?
名無し娘。suzukaさん SASさん ネオ生茶さんの続きが気になります。
宜しくお願いします。
いきなりでスマソン。
作者の皆さん、がんばって!!
414 :
小説好き:03/06/27 09:22 ID:VOdZsj9F
>>412 やっと見れました。(蟻
作者の皆様楽しく読ませて頂いてます。
おかげで仕事が遅れているが…。
これからもがんがってください。
ブーッブーッブーッ
突然坂本の携帯が良い(?)タイミングで震えた、
坂本「(フゥ助かった気分)もしもし?」
絶好の場面を逃した藤本は恨めしそうに坂本の電話を睨んでいた。
S「俺だ、お楽しみのところ悪いが今すぐ来てくれ」
坂本「(楽しんでねーよ)どうした、何かあったか?」
S「詳しい話は後だ、今すぐ来い」
坂本「来いって言ってもどこに…?」
S「…お前がいるところの目の前だ」
どうやらSは藤本の家の前にいるらしい、
坂本「(あらまぁ)おし、分かった今行くぜ(ピッ)」
坂本はそさくさと出発する準備を始めた、
藤本「………帰るの?」
藤本が寂しそうな口調で問い掛けた、
坂本「いや、斎藤さんからの呼び出しだ、じゃあな」
坂本は振り返ることなく藤本の家を出て行った、
藤本はタイミングの悪さとその姿にやるせなさを隠し切れなかった。
む……
ここ最近作者サーンがいないでつね………
老害がもうちっとがんばりますか
>416
がんがってくらさい。
418 :
あーうー:03/06/28 11:38 ID:fwvmRaOD
あーうー
419 :
:03/06/29 00:23 ID:2Jr0WWa3
更新待ち
420 :
ピーラー:03/06/29 00:37 ID:yZ8HPjxb
桜の花は散り、葉が青々と茂る季節、独特のさわやかな風が吹き込み、
あらゆるものが和んでいくような気がする。
〜昼休み、校舎の屋上〜
高橋「私…杉本君のことが好きです!
だから…お願いですっ、私と付き合ってくださいっ!!」
そよ風が高橋の髪と優しく遊び、さわやかな匂いと共に通り抜けていった。
杉本「……ごめん。俺、、前から好きな奴がいるんだ…」
421 :
ピーラー:03/06/29 00:40 ID:yZ8HPjxb
それから二週間が経ち・・・
石井「お前最近、調子悪いな。」
杉本「あぁ。ストレートが定まらないし、スライダーも切れねぇ。」
石井「ちょっと疲れ気味だな。」
既に中間テスト一週間前となっていて、
本来なら部活停止なのだが、野球部だけは強行してやっている。
石井「2,3日投げ込みやめて、守備練に切り替えたらいいかな?気分も変わるかも。」
杉本「そうだな。」
杉本と石井のバッテリーは、他と少しメニューが違う。
走り込みが大きく占めているため、二人の部活はなかなか終わらない。
そして例によって最終的に部室には二人しか残っていなかった。
422 :
ピーラー:03/06/29 00:41 ID:yZ8HPjxb
石井「はぁ…なんか楽しいことして遊びてぇなぁ。」
杉本「あさ美ちゃんとどっか行けばいいじゃんよぉ。」
紺野は石井の一つ年下の彼女である。
石井「行きたいんだけどヒマがない…」
杉本「はは、確かに。」
石井「ま、でも俺たちは、上の代よりも強いしそれに仲いいからさ、
結構いいとこまで行けそうだから頑張らないとな。」
杉本「しんどいけどそれなりに楽しいからな、、、
もしかしたら、20年ぶりの甲子園が……!!」
二人の気分は盛り上がった。
423 :
ピーラー:03/06/29 00:42 ID:yZ8HPjxb
杉本「ケン(本名、石井 謙次郎)は彼女がいていいよなぁ、うらやましいよ。」
石井「お前だってできる可能性は十分にあったんだぞっ!
それをフッてしまうとは………」
杉本「なに!?知ってるのか!?」
石井「情報通だからな。俺はお前のことは何でも知ってるよ!(はぁと)」
杉本「あたたた……、もしかしてみんなに知られてる?」
石井「知ってる奴は知ってるよ。」
杉本はひどく頭を抱えた。
石井「高橋は同学年でも1,2を争うくらい可愛い奴だぞ、何でフるんだよ!?」
杉本「だって俺は別にどうも思ってなかったんだからよぉ。」
石井「はぁ?!それは付き合ってみてそれからまた考えればいいじゃねぇかよ!
本当にいい奴かもしれないし。」
杉本「そりゃそうだけどさ…」
石井「それにお前は何回女の子をフってんだよ?松浦もフったし、
一つ下の辻ちゃんだってフっただろ!!付き合いもしねぇで!!
まったく、一回付き合ってみてから判断しろよっ!!」
杉本「まぁまぁ、そう熱くならずに。」
その言葉に石井はさらに熱くなってしまった。
424 :
ピーラー:03/06/29 00:49 ID:6qOb4Suy
更新終了です。「名無しの人」から変えました。
目標を短編にして、再び書かせてもらいます。
よろしくお願いしますダス。
/''⌒\ +
,,..' -‐==''"フ + . .*
゜(n‘∀‘)η .+ オツカレチャーーーーン♪
. ( ノ
. (_)_)
426 :
あんやあ:03/06/30 03:19 ID:rWaCxpTY
夏男
捕
坂本「おぅ悪いな」
坂本はSが乗ってきた車に急いで乗り込んだ。
S「少し付き合ってもらうぞ、海まで」
坂本「海…………(ハッ)今日か、今日なのか?」
坂本の言葉にSは軽くうなずいた、
そう、これから2人は不審船に向け出発するのだ。
坂本「装備を整えたいんだが一旦家までいいか?」
S「かまわん、俺も整えたいからな」
Sが装備を整えると言う事は覚悟が伺える証拠だろう、
S「各地に散らばっていた俺の小隊4人を集めた、現地で会うと思う」
坂本「へっ、そんなん持っていたの?」
S「まーな、一人じゃ限度があるからな」
しかし坂本は疑問があった。
坂本「まだ密輸と暗殺の謎が解けていないんだぞ、どうする気だ?」
そしてSはこう答えた。
S「同じ組織が密輸と暗殺を同時に行っているからといって
その2つが必ずしも繋がるとはいえない。」
準備を終えた2人は再び車に乗り込んだ、
S「ずいぶん堅い格好だな」
坂本「アンタが本気でかかれって言ったじゃないか」
まぁSと坂本の格好を比べると確かに坂本は随分な格好である。
そして2人はついに海岸沿いに着いた。
坂本「よし行くか」
S「いやまだだ」
坂本「え、何でだよ?」
S「俺たちが近づける範囲にまでまだ船が来ていないのもあるし、まだ時間が浅いんでな」
まだ日付は跨いでいない時間である、
坂本「じゃあどうするんだ?」
S「連絡が来たら行くさ。まぁ気楽に待とうぜ」
そう言うとSはシートを倒して寝始めた。
坂本「おいおい(こいつってこんな奴だっけ?)」
坂本はしばらく構えていたがしばらくしてSと同じようにシートを倒して寝始めた。
更新キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!
suzukaさん、乙。毎度ながら設定細かいっすね。
referenceもくれるから、イメージしやすいし。
楽しませてもらってます。
432 :
ピーラー:03/07/03 22:43 ID:/sogeGDV
石井「ともかく、お前は何で誰とも付き合わないんだ?
せっかく機会があるのにそれを自分から潰しておいて、
それでいて『彼女が欲しい』なんて・・・おかしすぎるぞ!?」
杉本「う〜ん、そうだよなぁ…」
石井「具体的に誰がいいんだ!?………あっ!お前、もしかして…好きな奴がいるな!!」
杉本「う、う〜ん、どうだろうなぁ…(汗)」
石井「はい、その顔は絶対にいるね。言っとくけど俺に隠し事は出来ないよ。
おれはキャッチャーだからな、それにお前との付き合いも長いし!」
杉本は石井に全て見透かされていると悟った。
杉本「はぁ……ケンにはかなわないな。ま、ケンになら言ってもいいかな。」
石井は軽く頷き、
石井「……で、誰?」
杉本「え〜とね、…あさ美ちゃん。」
石井「はぁ?!?!うそっ!?」
杉本「うん、うそ。」
石井は杉本を絞めた。
433 :
ピーラー:03/07/03 22:44 ID:/sogeGDV
杉本「カホッ、ケホッ!まったく・・・、
あさ美ちゃんのこととなると、冗談通じねぇんだから。」
石井「で!誰!(怒)」
石井の視線は鋭かった。
杉本「多分言ってもわからないと思うけど…
一つ下の学年に、小川って娘がいるんだけどさ。」
石井「は?おがわ?」
杉本「知らない?」
石井「いや、知ってるよ、
あさ美と仲がいいらしいからな。小川が好きなのか!?でも、何故、小川?」
杉本「何故って……そんなの表現しづらいぞ。」
石井「でもさ、お前には悪いんだけどさ・・・小川ってあんまり冴えない気がするけどな。
高橋とか、下の学年だと、加護ちゃんとかの方が数段可愛いと思うけど。」
杉本「小川だって可愛いよっ!!」
石井「そう、か?」
杉本「あぁそうなんだよ!!別にいいだろ!!それに他にも色々とあるんだよ!!」
石井「まぁまぁ、熱くなるなよ。」
興奮度、逆転・・・・・・・・
434 :
ピーラー:03/07/03 22:45 ID:/sogeGDV
更新終了です!
ピーッピーッピーッ
突然車の中にあった無線機が鳴り始めた、
S「来たか?」
坂本「(英語……?)」
無線「はい、今から向かえばちょうど良いと思います」
S「よしお前らも向かえ、一斉に行くぞ」
無線「了解」
2人は車を出て小型ボートに乗り込んだ、
S「…これを止めれば北の大規模な日本への麻薬密輸を明らかに出来る……
しかし中はボロ船と違いえらい重装備らしいからな……油断するなよ」
坂本「……オッケー、今までと一味違うわけだな…」
Sのただならぬ気迫を感じ取った坂本は改めて気合を入れなおした。
坂本「あっ……あれか!?」
2人の遥か前方にわずかに光を発した船が浮いていた。
S「…あいつらも来ているな……」
2人の船の近くに2隻の小型ボートが漂っていた。
そして一呼吸おき、
S「……よし、行くぞ…!」
3隻のボートは一気に前方の船へ接近した、
坂本「(よし、もう少しだ)」
3隻が近づいたその時だった、
パパパパパパ……
S「ちっ、やっぱそう簡単にはいかねぇか」
こちらに気づいたのか弾が海に着弾する音が暗闇に響いた、
デルタ「隊長、やつらは我々がひきつけます、その隙に乗り込んでください!」
S「(坂本もいるから行けるか…?)よし分かった、頼むぞ!」
4人は船上からの発砲に対して迎撃を始めた、
2人はその隙にボートを進め一気に船へ近づいた。
>>431 こーゆー銃とかは写真つきサイトがおおいからラク( ´ー`)y−~~
パパパパ……パパ……
しかし甲板からの攻撃により2人は乗り込めないでいた、
S「うるせぇなぁ、動けねぇじゃねぇか」
坂本「まかせろ」
と言うと坂本は甲板に向かって何かを投げ込んだ、
ピカッ!
S「閃光弾か」
坂本「一気に乗り込むぞ!」
甲板の人間が目をやられている隙に2人は中の方へ入り込んだ。
「ぐあっ…」
チャーリー「よしこっちも続くぞ!」
迎撃を終えた4人も船へ乗り込み、中へ入り込んだ。
S「この船には主犯格が乗っている、奥の部屋までこのまま行くぞ!」
坂本「分かった!」
2人は脚を止めることなく奥へ奥へと進んでいった。
坂本「4人もこのまま来るのか!?」
S「いや、奴らは重要証拠を収集するように言ってある」
と2人の行く手に武装した乗員が現れた、
坂本「邪魔だ!(パパパパ)」
S「どけ(パン、パン)」
2人は現れたと同時にすべて倒しそのまま駆け抜けた。
その後も現れては倒し現れては倒しをくり返し主犯格を探しつづけた、
しかし、
坂本「くそっ!どこだ!?」
S「変だな……もう殆どの部屋に行ったはずだが……」
ボゴッ!!……ゴゴゴゴ…
突然爆音と共に船が激しく揺れ始めた、
坂本「うおっ何だ?!」
S「…自爆装置でも起動したか……?」
Sの言葉のとおりか、船が徐々に崩れて行き始めた。
ベータ「隊長!」
とそこに4人が2人のもとへやってきた、
アルファ「どうやら自爆装置が起動した模様です、船が崩れるのに……30分くらいでしょうか?」
S「30分か……」
アルファ「もう一つなんですが、こちらへ向かう途中で“隠し扉”のようなものを発見しました。
おそらくそこに主犯格がいるのでは?」
S「何?どこだ!?」
アルファの案内で隠し扉の前までやってきた。
S「なるほどな……たぶんこの先が脱出経路なんだろうな」
坂本「よし行くぞ!!」
坂本が活き込んだその時だった、
S「……お前は引き返せ、よくやってくれた」
坂本「な、何だよ、いきなり何言ってるんだよ!!
S「お前には帰りを待っている人間がいるんだ、大人しく引け。後は俺たちに任せろ」
坂本「今はそんな事言っている場合じゃないだろ!行くぞ!」
S「悪いな(バシッ)」
坂本「S……」
Sは坂本の首を叩き坂本はその場に倒れこんだ、
S「チャーリー・デルタ、お前らはこいつを責任もって日本に返せ」
チャーリー・デルタ「はっ」
デルタが坂本を背負い一足早く3人は船を脱出した。
S「お前ら2人は甲板に出て海保と連携を取れ、もうすぐ巡視船が来るはずだ」
アルファ・ベータ「はっ」
2人もSのもとから去っていった。
S「……さてと行くか…」
独りSは隠し扉の先へと乗り込んだ。
残り約25分―
川VoV从<最近作者も読者も書き込み少ないぞー
443 :
kawahara:03/07/05 01:24 ID:o9FXErgB
不景気ですからね…
suzukaさん、老害なんて言わないで頑張ってくださいな
でも確かに、最近書き込み少ない気がする。
一読者として気をつけまする。
でも作者のみなさん、どうしたんだろ?
もうそろそろこのスレも潮時かな・・・
倦怠期です!
447 :
:03/07/05 21:53 ID:sIzFxZxj
久々に復活
>>434 期待しているので頑張って!
448 :
ピーラー:03/07/06 00:20 ID:VbTY6ZJa
石井「でも、好きな娘が決まってるんだったら何故告白しない?
別に小川だって、お前のこと知らないわけじゃないんだろ?」
杉本「よく練習見に来てるよ。」
石井「おっ、さすが!気になってるな!」
杉本「茶化すなよっ。まぁ本当のことを言うと、俺に勇気が無いんだ…慣れてないし。」
石井「ばかだなぁ、んなことに慣れてる奴なんてほとんどいねぇよ。
慣れてる奴なんて、男好きか女好きのどっちかだ。」
杉本「ともかく勇気が持てないんだよ。」
石井「う〜ん、お前はマウンド上だと絶対ひるまないんだけどなぁ…
なんでそんなお前が、告白する勇気くらい持てないんだろ??」
杉本にとって耳の痛む言葉であった。
石井「俺だって勇気を持ってあさ美に告白したんだぞ。一目見たとたん
『オレ、もう、だめっ…』って感じでな、すぐに話しかけて仲良くなって、
それで俺が帰り道にある公園で告白したってわけだ!そんでな、その時
あさ美が言ってたんだけど、俺に話しかけてもらう前から
ずっと俺のことが好きだったんだってさ!!これぞ相思相愛!」
杉本「ケンのノロケは聞いてないんだよ…」
石井は少し厭らしい顔つきで笑っていた。
449 :
ピーラー:03/07/06 00:23 ID:VbTY6ZJa
部室で話は盛り上がっていた。
石井「小川と話したことあるのか?」
杉本「あぁ、それなりにあるな。でも最近、話してないんだ…」
石井「どんな感触なんだ?」
杉本「感触って言われても…まぁ悪くないんじゃないかな。
廊下で会った時とかも挨拶してくれるし。でもそれだけなんだよなぁ…」
石井「なんだ、じゃあもう大丈夫じゃん。」
杉本「でも告白して失敗したら、そんな関係でいられなくなるし…」
石井「でもこのままだったら、今のまま変化なく『終了』ってことだ。」
杉本「ハァ…、どうしよう……」
石井「お前が小川がイイって言うなら、俺がなんか手伝うけど。」
杉本「えっ!?本当か!」
石井「あぁ、あさ美に頼んで何とかしてみようと思うけど、
でも最終的に告白するのはお前だからな!」
杉本「う〜ん……」
石井「男だろっ!」
杉本「……よし、わかった。よろしく頼むよ!」
石井「うん、それでいい。」
450 :
ピーラー:03/07/06 00:26 ID:VbTY6ZJa
更新終了です。
最初に書かせてもらった時は、結構盛り上がってたんですけどね・・・(涙1)
>>447、ありがとうございますっ!でも、
ボクには長編を書く能力も根気も無いので、
どんなに頑張っても小さい花しか咲かないと思いますが・・・(涙2)
452 :
:03/07/07 00:52 ID:w83xO3d+
各作者が咲かせる小さな花が集まりこのスレは成り立ってきたんだ
無理して自分を大きく見せようとしなくて良い
どんな仕事でも見てくれる人はいる
頑張れ
>>452 一回ラフレシアのような奴がでてきたけどな。
>>453 あーいたなぁーそんな奴。
ラフレシアに似て、著しく香ばしかったが。
S「(見るからに怪しいな……)」
隠し扉の先は暗く辺りがまるで分からなかった、
だからと言ってSは歩みを止める事は無かった。
S「そんなに殺気丸出しだと隠れてる意味無いぜ(パンパン!)」
Sは駆け抜けながら左右に前後に撃ち分け隠れている乗員を次々倒していった、
S「(まだ先なのか……しかし取り逃がしはせん)」
かれこれSは長い間駆けていた、
常に辺りを見回しながら細心の注意を払っていた。
そして―
S「(ん……あ、あれは!)」
Sの先には脱出用のボートだろうか?
それに数名乗り込みまさに今出発しようというところだった、
S「ちっ、やられた!」
Sをあざ笑うかのようにボートはそのまま出発したのであった、
まさに「タッチの差」であった。
残り15分―
S「(………カチャ)」
Sはすぐその場で構え、スコープ越しからボートを除いた。
と言っても暗闇と船の揺れ、それに船はどんどん小さくなっていっていた。
普通に考えれば「無理」な体勢である。
S「(……パン!)」
ボーーーーン!!
何と銃声の後ボートが海上で爆発炎上した。
S「……よし」
Sは爆発炎上を確認した後すぐに引き返した、
S「(まだ時間はある……間に合うはず…)」
しかし残り時間が無くなるにつれて船の崩壊具合も徐々に増していった、
S「あぶねぇ」
何とか隠し扉の前までSは無事に辿り着いた。
残り5分―
ガチャ、ガチャガチャ…
S「何ぃ、開かない?!」
どういうわけかさっきまで自由に開閉が出来た隠し扉は今は開かなくなっていた、
S「くそっ(ガン!)何故だ!(ガン!)」
叩いても蹴ってもまるで開く気配が無かった。
アルファ「隊長はまだか!?」
ベータ「ダメだ、まるで気配が無い!」
「早く、2人ともこの船から離れるんだ!」
2人は海保のSSTの一人に脱出を促された、
SST…海上保安庁の特殊部隊の名前
アルファ「俺たちまで巻き添えになるぞ!」
ベータ「く…………すいません隊長!」
2人は意を決し船から離れた。
数分後には船はもろくも海の底へと沈んでいった……
俺の事かてめえ
ピーラーさん、suzukaさん、乙。
続きが激しく気になります!がんばって!
460 :
:03/07/08 01:06 ID:GGqkvWxg
Sあぼーん??
さすがにこれは大問題となり新聞などのメディアで大きく取り上げられた、
船から発見された重要証拠・大量の麻薬が否定しがたい事実だった。
しかしSの行方は依然不明のままだった……
坂本「な…なんてこったぁ………」
坂本は自宅のPCから不審船の情報を仕入れていた、
坂本はあの後自宅へ帰されていたのであった。
坂本「(Sは…Sはどうなったんだ?)」
坂本は即座にSの小隊に連絡を取ったがSの消息は不明とのことだった、
それよりも坂本はどうしてもあることが気になっていた。
坂本「何故Sは俺を帰したんだ?」
坂本はデルタにそのことを尋ねていた、
デルタ「……隊長は家族を虐殺された事があるそうだ…
そのせいかは分からないけどウチ等4人はみんな家族もいない独り身なんだよ」
坂本「……」
坂本はそれ以上何も聞く事が出来なかった、
いや聞けなかったと言う方が正しいかもしれない……
その後もSの消息は掴めずにいた、
メンバーには「違う仕事をしている」と坂本はお茶を濁していた。
坂本「(ここのところ何も無いな……)」
不審船から約2週間くらいだろうか、メンバーには以前のような事件などは何も無かった。
坂本「(やっぱ不審船の影響でなりを潜めたかねぇ……?)」
しかし密輸の証拠は出てきたが暗殺の証拠はまだでいない、
坂本の考えは所詮推測の域でしかなかった。
坂本「(相手が動くまで待つしかないのかねぇ……?)」
―坂本がそんな事を考えていた夜だった
藤本「(そーいえばあれ以来お兄ちゃんと疎遠だなぁ…)」
藤本は一人自宅に向かっていた、
そしてタクシーから降りたその時だった
藤本「えっ?!……んぐー!!んーー!!」
突然複数の人間に取り押さえられた
藤本「んー!んー!!」
藤本はそのまま大型ワゴン車に詰められてしまった。
タクシーの運転手「(あわわ……れ、連絡を…)」
運転手が慌ててタクシー無線を手に取ったその時、
パパパパ…!
複数の銃弾が運転手を捉えた………
そしてそのワゴン車は一目散に現場を去っていった。
しかし数分後に外の異変に気づいた近所の住民が警察に通報した、
もちろん坂本のもとにもそのことは伝わる。
464 :
ピーラー:03/07/09 00:05 ID:Vj/QairU
そして話はさらに盛り上がる。
杉本「小川と初めて会ったのは、、、そうだなぁ、今からちょうど一年くらい前かなぁ。」
石井は聞き役に回っていた。
杉本「部活でロードワークから戻ってくる時に、校門のところで小川と激突しちゃったんだよ。
それで、小川だけ倒れて手首ひねっちゃってさ、それで保健室に連れて行ったのが縁で、
その日一緒に帰ったんだ。」
石井「ふ〜ん。」
杉本「それから結構仲良くなってな、その頃からかな、小川のことを好きになり始めたのは。」
外はすっかり暗くなり、静かな夜景へと変化していた。
杉本「部活終わって外の水道で水かぶってたら、『これ使って下さいっ!』って
タオル渡してくれたこともあったし、俺が弁当持ってこなくてしかも金も
持ってなかった時にバッタリ会ってさ、弁当食わせてもらった事もあったし・・・
あれだぜ、その弁当、いつも本人が作ってて、これが結構ウマいんだ!」
石井「へぇ。」
465 :
ピーラー:03/07/09 00:08 ID:Vj/QairU
杉本「それに、ユニホームのボタンがとれて、それを直してもらったこともあったなぁ。」
石井「あのさ、そんなに仲がいいんだったら別に手助けする必要なんか無いんじゃない?」
杉本「それが…ここ最近会っても挨拶だけして何も話してこないし、何か俺を避けてる時も
あるみたいなんだよね。遠くで視線が合った瞬間に目を反らされて
どっか行っちゃった時もあるし……、単なる俺の被害妄想かな?」
石井「さぁ、どうだろうな…
まぁ、どう転ぶもお前次第ってことだ。」
こうして、一連の話は一区切りがついた。そして…
コンコン、、、、ガチャ、
紺野「ケンちゃん、帰ろっ!」
いつものように、ギリギリまで教室で粘って勉強して、部活の終わりを待っていたのだった。
石井「おうっ、帰ろうか。」
杉本「・・・・・・やっぱり彼女はいいよなぁ。」
紺野「ん?杉本先輩、どうしたんですか?」
石井「あさ美、あのな、こいつなぁ〜」
杉本「わ〜俺の前で言うな!恥ずかしいだろっ!」
石井「小川のことがなぁ〜!」
杉本「わぁぁ〜!!!」
紺野「ん?」
その後、途中まで3人仲良く帰った。
そして途中から2対1になったのは言うまでもない。
466 :
ピーラー:03/07/09 00:10 ID:Vj/QairU
更新終了です。
どうやら、波を立ててしまったようですね・・・
467 :
:03/07/09 01:37 ID:39tuaTT8
二人とも乙!
坂本はすぐに対応に追われている事務所に駆けつけた、
坂本「犯行声明は出ていますか?」
社長「いや……何もない……」
言葉の通り犯行声明も出ていなければ脅迫電話も無い、
目撃証言もなく手がかりが全く0の状態だった。
坂本「(しかし何で今頃こんなことを……何が狙いなんだ…?)」
手がかりも無ければ犯行の動機も見えない誘拐事件に坂本は頭を悩ませていた、
坂本「(ここにいてもしょうがないかな…)すいませんちょっと出てきます」
坂本は独自のルートで情報を得るために事務所を後にしたのであった。
坂本「(しかしそんな情報なんて都合よくあるかねー?)」
坂本が自宅のPCの前に向かっている時だった、
ブーッブーッブーッ
坂本「(……何だよこんな時に…)パカッ」
坂本は呆れながらも携帯を開いた、
坂本「(メール……………う、うそっ!)」
送信者のところは何と誘拐されているはずの藤本美貴となっていた。
藤本『いまこうじょうにいるの、なんかやくひんくさいところ、
まどはくらくてよくわかないけどひとがおおぜいいる、
いえからくるまで1じか』
途中で切れていることとひらがなで埋め尽くされた文章が藤本の心情を間接的に坂本に伝えていた。
坂本「(……落ち着け落ち着け)」
坂本はそう自分に言い聞かせて考え込んだ、
坂本「(…向こうは今いる状況を目に付くものから拾っていっただろう……
と言う事はメールから場所は特定できそうだな…)」
メールの文章を所々拾っていくと、
・工場にいる
・薬品臭い
・暗い
・人(たぶん誘拐犯)が多い
・藤本の家から車で1時間くらいのところ?
と言う事が分かる。
坂本は以下の点を踏まえ、地図を広げた。
坂本「(工場……薬品を使っている工場………そんなのほとんど使っている!)」
坂本は慌てているせいか考えがまとまらないのであった、
坂本「(……やつの家から車で1時間くらいで行けそうな工場か………)」
坂本は手元の蛍光ペンでその範囲に該当する工場を片っ端からチェックしていった、
坂本「(暗い…………市街地から離れているってことか?)」
ただいま午後10時過ぎ、
街中ならネオンやビルの明かりで夜でも多少明るいはずである。
坂本「(よし絞り込めたが……………どれだ、どの工場だ…?)」
ポイントは絞り込めたが「この工場だ」という決定打が無かった。
坂本は再びチェックした工場を見直した、
坂本「(………これか、これか!そうだもっと単純に考えればよかったんだ!)」
坂本の目に「化学薬品工場」と言う地図に書かれた文字が飛び込んできた、
無論今までの条件は満たしている。
坂本「(人が多いか……この工場の規模からしても大人数はいれる広さだな…)」
坂本はすぐに準備に取り掛かり不審船の時と同じような格好・装備をした。
坂本「(今回はSもいなければ4人もいない………だが俺がやるしかない!)」
坂本は固い決意で化学薬品工場まで向かった。
坂本は付近に車を停め化学薬品工場の敷地内に近づいた、
坂本「(ここは確か在日系の資本の工場のだったような…………まさかな……)」
坂本は工場のセキュリティシステムを次々にハックと言うかクラックし徐々に忍び込んだ。
坂本「(しっかしでっけぇところだな…)」
町中にあるような中小の工場とは違い、
土地の広さもセキュリティも工場の設備も格段に上のようなところであった。
坂本「(……多分奥の方に藤本が監禁されているだろうな…)」
しばらく進んでも誰とも遭遇しない事から坂本はこう推測を立てていた、
そして強硬なドアがあるところまで坂本は辿り着いた、
坂本「(……この向こうにいるな………殺気がビンビン伝わってくるぜ)」
坂本は大きく深呼吸をし目の前の重厚なドアを開け始めた……
ぬぉおおお。みきてぃー!
474 :
:03/07/10 01:54 ID:H6762mb0
ドキ( ・∀・)ドキ
ドキ(・∀・ )ドキ
(;´Д`)ハァハァ
476 :
sage:03/07/10 20:57 ID:R3BAk8N6
台本書いてんの?
パパパ!パパパ!
パパパ!パパパ!
坂本がドアを開けたと同時にドアに向かって集中砲火が始まった、
………
パパパパ!
「ギャア!」
坂本「正直に真正面から来ると思ったか?」
何と坂本は天井の通気孔から姿を現した、
パパパ!パパパ!
パパパ!パパパ!
坂本の姿を確認したと同時に再び集中砲火が始まった、
坂本「(……っと、狭いからこれでいくかぁ)」
坂本はMP5A5からSIG/SAUER P228に切り替え、1人1発で次々に相手を仕留めていった。
坂本「(しっかし広い工場だな…)」
進めど進めどなかなか奥まではまだ辿り着けていなかった、
パパパ!パパパ!
パパパ!パパパ!
坂本「あーもううるせぇなぁ!!」
とその時
ドガーン!!!
坂本「馬鹿、タンクにぶち込むなよ…」
相手の銃弾が薬品か何かがつまっているタンクに当たり、
そのタンクは爆音をたて爆発した。
坂本「(…よし、行かせてもらうぜ)」
爆発で相手が動揺している隙に坂本は一気にその部屋を駆け抜けた、
坂本「(あ、あそこか?!あそこだな?!)」
坂本の目の前にある巨大な施設に数人入っていくところを坂本は目撃したのであった。
坂本「(……暗くてよく分からんが12・3人はいるな…)」
超巨大な工場に進入した坂本は相手の出をジリジリと伺っていた、
イメージ画像…
ttp://www.kme.jp/product/images/i03-gomihaikureen.jpg ※あくまでイメージですよ、イメージ。
坂本「(……灯りがついていく……?)」
突然工場内のライトがつき始めた、
?「さすが坂本虎雄の息子だ!たった一人であの人数をこなすとはな!!」
どこからともなくこう叫ぶ声が聞こえてきた、
坂本「(何故親父の名前を……?)誰だ!?藤本美貴を返してもらうぞ!!」
?「そもそも君達が余計なマネをしなければ済んだんだよ!!死ね!!!」
坂本「(君達?余計なマネ?何のことだ?)」
そんな疑問を思い浮かんだと同時に坂本に向かって発砲が始まっていた、
パパパ!パパパ!
パパパ!パパパ!
坂本「(チッ、今回は広いからこれじゃあダメだな)」
坂本はSIG/SAUER P228からMP5A5に切り替え、遠方の相手から仕留めていった。
坂本「フン!(パパパ)」
「くはっ…」
坂本はあっという間に最後の一人まで詰めていた。
?「う…うわぁ!!」
坂本「バーカ(パパパ)」
坂本は相手が撃って来る前に相手のAK47に銃弾をぶち込んだ、
そして倒れこんだ相手に坂本は近づき髪の毛を掴んだ、
坂本「藤本美貴はどこだ?」
?「……」
坂本「(ボフッ)どこだって聞いているんだ?」
黙る相手に坂本は腹を思いっきり殴り再び尋ねた、
?「ゲヘッゲヘッ………奥の制御室……」
坂本「最初っからそう言え(バキ)」
坂本は相手の頭を蹴り、奥の制御室まで向かった。
藤本「(あたしどうなっちゃうんだろ……)」
藤本は身体を縛られ冷たいコンクリートの床にうつ伏していた、
顔にはいくつか殴られた痕があった。
ガンガン!!
突然ドアを乱暴に叩く音が辺りを響いた、
藤本「(ビクッ……………ドックンドックンドックン…)」
嫌でも藤本の胸の鼓動は早くなっていた、
パパパ!!ガンガン!!
バン!!
坂本「藤本ぉ!!無事かぁ!!」
ドアに銃弾をぶち込み蹴り倒した坂本が藤本の目の前にいた、
藤本「お兄ちゃん!!!」
今まで耐えた苦しみからやっと解放されたと伝わってくるような藤本の声だった、
坂本「待ってろ…今ほどくからな……」
持っていたナイフでロープを切り、藤本を解放した。
藤本「お兄ちゃん怖かったよう……ヒックヒック」
ロープから数時間ぶりに開放された藤本は即坂本に抱きついた、
坂本「よくがんばったな……さぁこんなとこからさっさと出ようぜ!」
感傷に浸る暇もなく坂本は工場からの脱出を藤本に促した、
坂本と藤本は互いに手を繋ぎ駆け出した。
藤本「お兄ちゃん一人で来たの!?」
坂本「当たり前だ、あんなメールよこせばすぐ行くわ!!」
二人が出口へ向かおうとしたその時だった、
?「ここをメチャクチャにお前を俺はゆるさねぇぞ!!まとめて死んでしまえ!!」
坂本「まだいたのかよ、しつけぇな」
?「余裕をこいていられるのも今のうちだ死ね!!」
ブォォォォォォォォ!!!
二人の目の前にものすごい勢いで火炎が近づいてきていた、
坂本「うぉっ!!」
藤本「キャアァァ!!」
坂本が藤本を抱きかかえ間一髪の所で交わしきった、
坂本「ば…馬鹿野郎!こんな所で火炎放射器かよっ!!」
火炎放射器…
ttp://homepage1.nifty.com/plaza/jsdf/takeyama02.htm ?「黙れ!死ね死ね死ねぇ!!」
火炎が工場内の薬品やタンクに引火し爆発を誘発させていった、
坂本「くぉっ……やべぇこのままだと燻製にされてしまう」
藤本「ゴホッゴホッ……」
空気中に発せられた薬品が辺りを充満してとんでもない匂いが工場を包んでいた、
坂本「お前これしろ」
坂本はガスマスクを藤本に渡し装着を促した、
藤本「う、うん」
坂本「お前はここで待ってろ、すぐ片付けてくる」
坂本はそういい残しその場から飛び出した。
?「この野郎!!丸焼きにしてやる!!」
視界に入った坂本に火炎を発射しようとしたその時
坂本「その前にお前にしてやるよ(パン)」
SIG/SAUER P228から放たれた銃弾は背中の火炎放射器の燃料タンクを捉えた、
バーン!!!ボカァ!!!!
轟音をたて爆発し、相手は砕け散った。
藤本「お兄ちゃん、早く!!」
誘発が続いていた工場内は非常に危険な状態だった、
坂本「おう!今行く…」
バーーーーーーーーーーーン!!!
ものすごい爆発と共に坂本自身の身体が地面に向かって吹き飛ばされた、
藤本「おにいちゃーーーーーーーーーーーーーーん!!!」
藤本の悲痛な叫びが炎でライトアップされた工場内に響いた。
>>476の言いたいことは分かる。
しかしまぁ作者の少ない今はそうも言っておれないので、
suzuka頑張れといってみるテスト。
487 :
ピーラー:03/07/11 00:35 ID:JtT2fix5
そして、テスト最終日……
さすがにテスト日程中は部活禁止にさせられたが、また今日から解禁するのであった。
キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン。。。。
紺野「ケンちゃん、どうだった?できた?」
石井「できねぇよ。ま、でも赤じゃないからいいや。」
紺野「あはは、今度勉強教えてあげるね!(はぁと)」
石井「あぁ、頼むよっ!!」
そう言いながら石井は紺野のおでこをコツンとこづいた。
石井「そう言えば、俺は健夫(本名、杉本 健夫)に、屋上に行くように
言っただけで良かったの?上手くいくのか?」
紺野「絶対に大丈夫だって!問題ないよっ!」
石井「なんでわかる?」
紺野「だってね、まこっちゃんたらね、 !」
石井「へ?なんだ、そうなんだ。」
紺野「ね!」
488 :
ピーラー:03/07/11 00:37 ID:JtT2fix5
夕方………
中間テスト最終日の夕方ともなると、校舎には全くと言っていい程、人は残っていなかった。
しかしそんな中、杉本は部活を終え、一人校舎の屋上へと向かっていた。
・・・かつて告白された場所・・・
そして、そこには、もう一人……
カツ、カツ、カツ、、、、 ガチャ。 その音に振り返る。
489 :
ピーラー:03/07/11 00:40 ID:JtT2fix5
更新終了です。書いてるうちにそろそろメドが見えてきたので、
次回で最終回にします。
suzukaさんは本当にすごいですね。
思わず、緊迫した場面に引き込まれちゃいました!
490 :
く:03/07/11 23:56 ID:vFAMcmke
ほ
>>486 おう、サンクス
>>489 _∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧_∧
|  ̄|
マチクタビレタ〜 < 最終回更新まだぁ〜!? >
☆ |_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ |
ヽ ☆ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ∨ ̄
=≡= ∧_∧ ☆。:.+: ∧_∧ マチクタビレタ〜
/ 〃(・∀・ #) シャンシャン ( ・∀・) ♪.:。゚*
〆 ┌\と\と.ヾ∈≡∋ゞ / ̄ヽ/,― 、\ o。。。 マチクタビレタ〜
|| γ ⌒ヽヽコ ノ || | ||三∪●)三mΕ∃.
ドコドコ || ΣΣ .|:::|∪〓 || \_.へ--イ\ ゚ ゚ ゚
. /|\人 _.ノノ _||_. /|\ ∧_∧ (_)(_) ☆:.°+
( ・∀・ )っτ 。::.☆ο
マチクタビレタ〜 ♪〜 ( つ‡ / | マチクタビレタ〜
| (⌒) | ☆1 マチクタビレタ〜
マチクタビレタ〜 彡 し'⌒^ミ A 〃
/ ̄ ̄  ̄ /.| マチクタビレタ〜
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| .|
| 蒲郡みかん | .|
| .|/
最終回キテ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
期待sage
493 :
ピーラー:03/07/12 11:36 ID:UB1t6w3B
どうも待たせてすいません・・・
あともうちょっとなので、今夜まで待ってください。。。
494 :
ピーラー:03/07/12 22:33 ID:1kVMg0yJ
夕方………
中間テスト最終日の夕方ともなると、校舎には全くと言っていい程、人は残っていなかった。
しかしそんな中、杉本は部活を終え、一人校舎の屋上へと向かっていた。
・・・かつて告白された場所・・・
そして、そこには、もう一人……
カツ、カツ、カツ、、、、 ガチャ。 その音に振り返る。
495 :
ピーラー:03/07/12 22:36 ID:1kVMg0yJ
小川「あ、あれ?杉本先輩……」
杉本「…やぁ、、、小川さん。」
突然の出来事に、小川は戸惑っていた。
小川「先輩…どうしてここに?」
杉本「あ、いや…それが…ね。」
場面は整っているにも関わらず、勇気を出せないでいる杉本がここにいた。
杉本「小川さんこそ、どうしてここに?」
小川「私は、あさ美ちゃんとここで待ち合わせをしてるんです。
…何か話があるみたいなんですよ。」
そう言いながら、杉本に微笑みかけた。
杉本「そうなんだ。」
小川「……先輩は?」
杉本「あ、別に、その…ま、いいじゃん」
小川「??」
杉本「……っ、夕日を眺めに来たんだよ。」
杉本は自分の「小ささ」を悔いた。
屋上から眺める夕方の風景。鮮やかな夕日が、小さくなった街を優しく包み込む。
その風景を眼前にして、二人は無言のまま、立ち尽くしていた。
小川「………」
杉本「…………」
吹き抜ける風の音のみが鳴っていた。
496 :
ピーラー:03/07/12 22:38 ID:1kVMg0yJ
・・・最終的に告白するのはお前だからな・・・
ふと杉本は思い出す。
夕焼けが美しい。
小川「あ〜あ、あさ美ちゃん遅いなぁ〜」
杉本「…実は俺が、、、小川さんにここへ来てもらうように頼んだんだ。」
小川「…えっ?」
二人は向き合う。
杉本「俺、小川さんに伝えたいことがあるんだ。」
497 :
ピーラー:03/07/12 22:39 ID:1kVMg0yJ
小川「先輩が……私に…」
困惑しながらも少し状況がわかってきたのだろうか、
小川は顔をこわばらせ、うつむいた。
杉本「俺…小川さんに……いや、小川さんが、
小川さんのことが………、いや、その………」
小川「………」
杉本「なんていうか…」
・・・どう転ぶもお前次第ってことだ・・・
杉本「俺、前から小川さんのことが好きだった。
だから………俺と付き合ってくれっ!」
美しい、夕焼け。
498 :
ピーラー:03/07/12 22:42 ID:1kVMg0yJ
小川は肩を震わせていた。
小川「私なんかで……本当にいいんですか、先輩…」
杉本「なんかって…小川さんが一番好きだ。」
小川は杉本の胸の中に飛び込んでいた。
そして、、、泣いた。
小川「先輩…ひどいよ……先輩、有名になって、手が届かなくて、
どんどん遠くへ離れて行っちゃうんだもん…
私なんか………全然近くに居れないんだもん…」
杉本「そんなことは、ないよ。」
杉本の胸の中で小川は首をふった。
小川「私も…前から先輩のことが大好きでした……
でも、先輩を好きだって言う人がたくさんいて、いつも先輩、
その人たちに囲まれてるから…きっと先輩には綺麗な彼女がいて…
だから私は、先輩を遠くから見て憧れることしか出来ないんだって…
諦めて、ずっと自分に言い聞かせてたのに……」
杉本「そんな…」
小川「私なんか…もう……」
涙が止まらない小川を、根本は強く抱きしめていた。
校舎の上に、行き違いを埋められた人が二人、、、
そして、夕日が、美しい。
499 :
ピーラー:03/07/12 22:43 ID:1kVMg0yJ
石井「どうなってるかなぁ、あいつ。」
紺野「大丈夫だって!」
この二人は部活帰りに鯛焼きを買って、二人にとって「特別な」公園へ来ていた。
紺野「ねぇ、ケンちゃん!」
石井「ん?」
石井の振り向きざまに・・・
チュッ!!
石井「・・・なんだよ、いきなり。」
紺野「私たちも、付き合い始ったばっかしの頃に戻ってみようかなぁって!!」
500 :
ピーラー:03/07/12 22:45 ID:1kVMg0yJ
そして、あの二人は・・・
杉本「俺と付き合ってくれるか?」
小川「……はい。」
小川は少し顔を赤らめながら言った。
小川「でも・・・私なんかでいいんですか?」
杉本「もうそんなこと言わないでくれよ。」
杉本は小川の頭を撫でてやり、小川は杉本の胸の中で嬉しげに微笑んでいた。
小川「嬉しい……です。」
501 :
ピーラー:03/07/12 22:46 ID:1kVMg0yJ
帰り道・・・
小川「本当に私なんかで?」
杉本「あ〜、もー!これで何回目だよっ!?」
そこには二人の笑顔。
杉本「次言ったら、何かするからな。」
小川「何だろう?う〜ん…」
小川「ねぇ、先輩?本当の、本当に!
私なんかで、い………んっ!?」
チュッ!!
杉本「へへっ!」
小川「もー!先輩ってば!!」
じゃれながら杉本に抱きつく小川は、
どこか梅雨の前のさわやかな夕日の匂いがした。
終
502 :
ピーラー:03/07/12 22:48 ID:1kVMg0yJ
以上でおわりです。今回は、
「新メンなんかに負けないで頑張れ5期メン!・・・あれ?ガキさんは??」記念、
というつもりで書いてみました。
suzukaさんのも結構いい場面なのに、ボクの更新のために待たせてしまって、
どうもすいませんでした。。。
503 :
:03/07/13 01:31 ID:TjUeYhWy
良かったよ〜
また次回作も期待してまつ(・∀・)
おもしろかったですよ!
お疲れ様です。また書いてくれるとうれしいです。
505 :
ななっす:03/07/13 03:11 ID:WAqYH2Xv
オツレス!
次回作期待してます。
藤本「ウゥ………おにい……ちゃん……」
藤本はその場に力なくがっくりと崩れてしまった、
藤本「お兄ちゃん返事してぇーーーーー!!!」
坂本「うるせー何だ!!?」
炎や崩れた鉄骨などで分からなかったが確かに坂本の声が藤本には聞こえた、
藤本「お兄ちゃん生きているの!?」
坂本「あたりめーだ、俺は大丈夫だ!!」
藤本は肩を撫で下ろした、
のもつかの間
坂本「俺は後から脱出する、お前は先に出ろ!!」
藤本「そんなの嫌だよ、私だけ助かってお兄ちゃんが助からないなんて嫌!!!」
坂本「アホかお前、このままだとお前も死ぬんだよ!!早く出ろ!!」
藤本「そんなの嫌っ!お兄ちゃんが助からないなら美貴もここで死ぬ!!」
坂本「………俺は感動の再会果たして早々に永遠の別れにするほど甲斐性なしじゃねぇよ!!」
藤本「………」
坂本「さぁ死にたくなかったらさっさと走れぇぇ!!」
藤本「………(きっと……きっとだよ…)」
藤本は後ろを振り返らず全力で走り出した。
坂本「(よっと……さてどうしようかな……)」
坂本は鉄骨から手を離し地面に着地した、
どうやらあの状況で助かった理由はこれのようだ。
坂本「(だめだな……正規のルートは断たれたな……)」
出口へ向かうルートは炎と崩れた鉄骨でふさがれていた。
坂本「(………いやまてよ……)」
消防員「な、中から人が出てきたぞ!!」
消火中の消防団のところに藤本が走りこんできた、
藤本「まだ中に人がいるの!!お願い助けて!!」
しかし誘発する工場に団員は近づけないでいた、
消防員「救急ー!!彼女を早く病院へー!!」
藤本「私は大丈夫だから早くお兄ちゃんを助け……」
バーーーーーーーーーーーーン!!!!!ゴゴゴゴ……
大爆発と同時に工場は崩壊していき始めた……
藤本「い…いやぁ………」
藤本はその場に泣き崩れてしまった、
救急隊員「どのへんが痛いですか?」
救急隊員が近づき藤本に怪我の状況を尋ねたが、
藤本「お兄ちゃん………ヒックヒック……」
藤本がずーっと泣きっぱなしだった為受け答えになっていなかった。
火災は翌日の昼過ぎにようやく鎮火し終えた、
工場内から死体がゴロゴロでてきたのは言うまでもない。
その後の警察の現場検証によりこの工場では覚醒剤が製造・売買されていた事が判明した、
どうやら前回の不審船の件とここが関わっているらしい
と言うかこの工場自体が北の覚醒剤の製造・売買に関わっていたと言った方が正しいか。
前に主犯格らしき男が坂本に対して言っていた「余計な事」とはこのことだったのだろう。
意外な所に日本の麻薬ルートがあったのであった。
しかし工場跡からは坂本の死体は無く坂本は依然行方不明のままであった……
>suzukaさんのも結構いい場面なのに、ボクの更新のために待たせてしまって、
いや別にそんなつもりは(´-ω-`)
乙です。
続きが激しく気になるっす。
―それから1ヵ月後
ようやく事件が沈静化しメンバーにも平穏な日々が戻ってきた頃であった、
会長「いやしかしうまくいったな」
社長「そうですね、こうもうまくいくとは」
2人は事務所のあるところで話し込んでいた、
社長「彼等と繋がりを持っていたのがここで役に立ちましたね」
会長「そうだな、かなり役に立ったな」
社長「まだ彼女達には稼いでもらわないとですからね」
会長「話題作りとしては完璧だったな、いや完璧すぎたかな」
社長「彼が死んだのは大きかったですね、それにしても」
会長「ああ、うるさい奴が最後の最後に死んでくれるとはありがたかったよ」
どうやら話がかなり意味深のようだ、
社長「まぁ最後はチョット予定外でしたけどね」
会長「そうだな、アイツ等が勝手に余計な事をして少し焦ったが結果的にはよかったな」
社長「まぁ今回の事件で2・3人減るかなとは思っていたんですけどね」
会長「確かにな。肥大化しすぎたと思っているから逆に減って欲しかったけどな」
社長「増やすのは簡単ですしね」
2人の怪しい話はさらに続いた…
会長「これでずいぶん減ってた仕事が入ってきただろ?」
社長「そうですね、ピーク時とまではいかないですがずいぶんとは入ってます」
会長「そうか…うまくいったな」
社長「そうですね」
とその時
?「やっぱりそんな事だったかこの悪人どもめ」
突然部屋から声が聞こえてきた、
2人以外にもちろん誰もいない。
社長「だ、誰だ!!」
?「誰だろうねぇ?
そんなことよりあんた等が在日系と繋がっていたなんてなぁ…」
会長「だ、だからどうした?!」
2人に動揺の色が見られていた、
?「前々から金をばら撒いていたあんた達はその彼等に今回の事件の依頼をしたんだな?
今回の事件を引き起こした理由も当ててやるよ」
姿の見えない声に2人は怯えながら話を聞いていた。
?「人気に陰りが見えているモー娘。に対してあんた達は再度世間の注目を集めたかった。
オーディションやメンバーの卒業に世間は慣れてしまった、
そこであんた達が考え出したのが今回の暗殺事件だ。
メンバーに命に関わるような事件を次々引き起こし世間の同情と注目を集めたかったのが
今回の真の目的だ、そうだろ?」
会長「……何を根拠に」
?「まだがんばるかまぁいいだろう、後で吠え面かくんだからな。
暗殺事件もわざとTV局やコンサート会場など目立った所で行ったのも注目を集めたかったからだろ?
さっきあんた達が言っていたようにメンバーが1・2人減ろうが構わないもんな」
社長「ぜ、全部聞いていたのか?!」
さらに話は続く、
?「で藤本美貴の誘拐はあんた達にとっては予定外の出来事だった、
ガードしていた坂本龍が覚醒剤を大量密輸する予定だった不審船を食い止めてしまったが原因だな。
それで大損害をこうむった化学薬品工場がキレて坂本龍に復讐する為に藤本美貴を誘拐した…
結果的には両者共倒れで尚且つ藤本美貴が生還したからあんた達はボロ儲けだったわけだ」
社長「黙れ!さっきからでたらめ…ウッ」
突然社長の眉間に銃弾が撃ち込まれていた、
もちろん即死だ。
会長「ヒィィィィ!!…ウッ」
そして会長の眉間にも銃弾が撃ち込まれた………
2人の死は表には出ず処理された、
一体誰がどんな手を使ったのかは不明だが……
514 :
:03/07/15 00:34 ID:GWYbSmab
だんだん明らかになってきた
坂本・・・。死んじまったのか・・・。
藤本「……」
藤本はとある街中をうつむきながらのらりくらりと歩いていた、
藤本「………」
藤本は誘拐の後しばらくして1ヶ月ほど休養を取った、
しかし藤本の気持ちが晴れる事は1日としてある事が無かった。
そう坂本である。
藤本はあの後何十回と電話やメールを行ったが1件も返ってくる事は無かった、
日が経つにつれて藤本は段々塞ぎ込んでいってしまった。
ただ今日外出しているのは塞ぎ込んだことに飽きたからだろうか?
藤本「…………」
藤本はただただ力無くブラブラと歩いていた、
目的地も出かける理由も無くただ単に街中を闊歩していたのであった。
藤本「(……あ、信号赤だ…)」
信号の色を確認する為に顔を不意に上げたその時だった、
藤本「(…………え……あ、あれは……)」
どうやら見覚えのある姿を横断歩道越しに見かけたようだった。
藤本「(チョ…チョットそっちに行かないで!)」
藤本が見た姿は横断歩道とは反対方面に向かって歩き始めた、
藤本「(信号早く……!…………変わった!)」
藤本は青になると同時に飛び出しその姿を追って走り始めた、
先程までの力の無い歩きからは想像も出来ないほどの力強い走りだった。
藤本「(待って……待って………!)」
藤本はそう念じながらその背中を全速力で追っていった、
藤本「(あ、左に曲がった)」
藤本も後を追って左に曲がった、
藤本「(はぁ…はぁ……あれ…どこ、どこに消えちゃったの?)」
四方八方見渡しても藤本が見た姿はどこにも見当たらなかった、
藤本「(……あっち!)」
しばらく悩んだ末、藤本はそのまま真っ直ぐ走り始めた。
?「(やれやれ……しつこいなぁ…)」
俺ガン( ゚д゚)ガレ
ガンガヽ(`Д´)ノレェェェェェェェェェェェェ!!
∧_∧ カタ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ´∀`)__カタ___ _< 自分で励ましたっていいじゃん、、と。
( つ_ || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| \_____________
|\.|| VAIO |
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519 :
?:
おっつ