加護亜依のエロ小説

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147名無し募集中。。。

気まぐれな口調で、助手席の加護亜依がとつぜん呟いた。
「でーとしてあげようか?これから」
私はすぐに、気のない風を装ってうなずいた。内心はやはりどきどきしていた。
と、いうか、あまりにも緊張しすぎて返事が出来なかった。舌がこわばっていた
のだ。
加護亜依はにこりとわらって、私の腕をつかんだ。
「なに、嬉しくないの〜ねぇ?」
やたらとフランクな口調は、私をますます固くさせた。緊張のあまり額のまわりに
吹き出す汗は、意識すればするほど止まらなかった。私は焦っていた。
「なんか…黙ったまんまだし。」
返事をすべきなのはわかっていた。が、口を開けばどもってしまいそうで怖かった。
148名無し募集中。。。:03/04/03 00:14 ID:qAjT1yen

不満そうな様子もあらわに、加護亜依は私を睨み据えた。黒目がちな瞳がきらきらと
私を見据えているのだ。考えてもみて欲しい。わずか50センチ向こうで、かわいらしく
睨んでいるその瞳を。息遣いさえもはっきりと感じられる距離。そこには香水が
ほのかに香り、そうして堪えきれずに視線をそらせば、目に飛び込んでくるのは
ミニスカートから、大胆にのぞく白い太腿。
「…黙ったまんまだし、なんか目がやらしい…」
加護亜依は次々に言葉を繰り出した。痛いところをつかれた私は尚更、言葉を
かえすことが出来ない。そして視線のやりばもない。
「ヘンなこと考えてる?」
私は辛うじて首を横に振った。加護亜依はしかし、納得しきれていない様子だった。
「ていうか、デート、イヤなら別にいいよ…あっ」
その言葉は短く途切れた。加護亜依は口をぽかんと開けていた。反射的に私は、
あぜんとしているその視線をたどった。それは私の股間にむけられていた。
次の瞬間、私の口もぽかんと開いた。

私の股間はいつのまにか、ズボンの上から見てもそれとわかるくらいに勃起していた。
149名無し募集中。。。:03/04/03 00:15 ID:qAjT1yen

「うわぁ…」
加護亜依は眉間にシワを寄せて、堪え切れないように嘆息をもらした。もちろん
表情を確かめるまでもなく、彼女は呆れていた。
当たり前だ。勃起していい場面と、してはいけない場面があるとすれば、今は
さしずめ後者の代表格といってよかった。

恥ずかしいとかいうレベルではなかった。顔から火が出るという表現が、ぴったり
くるほど顔が熱い。私はもう、やぶれかぶれだった。
「じ、実はさ、ぼくさぁ」
言い訳がましく喋り出したがすぐに言葉につまった。加護亜依はそんな私を
うさんくさそうに睨んでいる。
ごまかすように息を深く吸い込んだ私は、次の瞬間とんでもないことを口走った。

「ぼく、ボッキマンなんだよね…」
150名無し募集中。。。:03/04/03 00:16 ID:qAjT1yen

加護亜依は一瞬動きを止めた。
信じられないという表情が、一瞬ぐにゃっと変化して、それから彼女は
…けたたましく笑い出した。
「アハハハ!アハハハハハハハ!」
たっぷり一分間笑った。文字通り身を捩じらせて笑い転げた。
「ボッキマン!ボッキマン!アハハハ!ボッキマンて!?」
私もつられてエヘヘと笑った。それから言った。
「だからさぁ、ボッキしてないと生きていけないんだよねぇ、地球じゃ」
「アハハハハ!ゲホッ!アハハハ!」
「ボッキ星に返されちゃうんだよ、ボッキやめちゃうと」
「ハハハ!そんなのなんだ!ねぇ、最初なんだっけもう一回言って?」
「…ボッキマン?」
「アハハハハハハハハ!ボッキマン!」
151名無し募集中。。。:03/04/03 00:19 ID:qAjT1yen

しばらくして、目に涙を浮かべた加護亜依がやっと笑いやんだ時、私はぐっと
リラックスした状態だった。何か自分のなかで、変な自信のようなものまで
生まれてきていると、そう感じた。
今なら緊張などせずに普通に喋れる、いやもしかしたらあんなことやこんなことまで
出来るんじゃないかと、自然にそう思えた。
「いやーおもしろかった」と言って加護亜依は車のドアを開けた。

私は驚いた。
「えっ、ドコいくの?」
加護亜依は車を出たところで振りかえった。
「だってさ、ボッキマンなんでしょ?」
私はしかたなく頷いた。加護亜依はいかにも残念そうに眉をしかめて、言った。
「だしちゃったらダメだって言うからさ!」
152名無し募集中。。。:03/04/03 00:20 ID:qAjT1yen

言葉を切って、最後に子悪魔のような笑顔を浮かべると、加護亜依は去っていった。
ひとり置き去りにされた私は、ため息のあとに呟いた。

「設定、ミスったか…」
フロントガラス越しに見上げた太陽は、とてもまぶしかった。
明日もがんばるぞ、と私はそのとき思った。