仮面ライダーのの555(ファイズ)

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31名無し天狗
>20から
谷一族に弟子入りしたユキは、一族の頭領・谷の鬼十の指導の下、メキメキと
忍術の腕前を上達させていった。また、女の身で忍びになる以上、女としての恥じらいを
捨てねばならぬことも彼女は覚悟していた。そう、すべては「強くなるため」。この一心で彼女は
あらゆる難行・苦行にも耐えてきたのであった。

入門より二十年後・・・一介のくノ一として心身ともに強く逞しく成長した彼女は師・鬼十の紹介で
越前美浜藩の五木家に仕えることとなり現在に至る。
そして今、自分を召し抱えてくれて、実の娘の如く育ててくれた大恩ある弘繁を
危害が及ばぬ場所へと逃がしたユキは、彼に牙を剥く血車党に対し怒りの刃を向けた!!

「くうぅ・・・猪口才な小娘めぇ・・・・・・!
 えぇい構わぬ、者共、五木諸共この娘から斬り捨ててしまえぃ!!」

怒髪天を突いた骸丸は手下の下忍たちに二人の抹殺を命じた。次々襲い掛かる下忍たち。
彼らは実は、日本中のありとあらゆる流派の忍術の悉くを会得した「日本最強」の忍者群である。
それ故、下忍と言えども侮れない実力と腕前を持っていた。

だが・・・・・・
不思議なことに、その彼らの術と言う術、技と言う技はユキには当たりもかすりもしなかった。
次々繰り出される攻撃を、ユキはあたかも古の牛若丸のように華麗にかわし続けつつ、
徐々に彼らに肉薄していく。その目を見張る程の流麗な動きに呆気に捕られた彼らは、
反撃の隙すらも与えられぬまま一人、また一人と彼女の刃の前に次々と斃れていった。
ユキのこの獅子奮迅の戦いぶりに驚いたのは、それまで意気揚々と指揮を執っていた骸丸も同様であった。
ユキに気を捕られ、人質に捕っていた孝雄らを既に厳実に奪還されたことなど全く気付かぬ程に
骸丸は彼女に戦慄と屈辱と怒りを覚えた。



32ムカデタイガー:03/03/18 14:26 ID:DzmLd2Jf
ニーガキ=バーミア兵オルフェノク
>31から
「まさか・・・日本最強の忍群たる我ら血車党が・・・たかが小娘一匹にここまで手こずるとは!?
 おのれ・・・奴め一体何者なのだ・・・・・・!?
 このままではいかん、者共、一先ず引き揚げぃ!!」

「日本最強」の忍者群の誇りと面子を潰された骸丸は、恨みを呑んで下忍たちに撤退を命じた。
生き残って撤退の命を受けた血車党の下忍たちもまた、無念を抱きつつ次々とその場から姿を消してゆく。

「このままで済むと思うな、必ず秘伝の書を手に入れてみせるぞ!!」

血車党の完全撤退のあと、骸丸の怨恨の声が五木邸の内外に響き渡った。

「血車党か・・・途轍もなく恐ろしい敵に狙われたものよ・・・・・・。」
「殿、お怪我は?大事はござりませぬか?」

思い掛けない強敵の出現に緊迫感を覚えた弘繁の身を案じて、ユキが声を掛ける。

「おおユキ、いつもながら済まぬのう。そなたこそ大事はないか?」
「ご心配には及びませぬ。これもまた臣下たる者の勤めにござりますれば・・・。」
「そうか。いや、よくぞ美浜の危機を救うてくれた。礼を申すぞ。」
「お言葉、忝う存じます。ですが、怖れながら、奴らがこのまま大人しく引き下がるとは
 とても思えませぬ。まだまだご用心が肝要かと存じまするが・・・・・・。」
「うむ・・・然様であったな。」

・・・と、そこへ

「殿!」