んだば、稲葉さん再び!
いんたーみっしょん「うちが稲葉や2」
アメリカ合衆国の某所、ここにはかつて「スーパー1」こと、飯田佳織が
在籍していた研究所があった。既に廃墟と化したこの場所に人影があった。
「こら思ってたより酷いな。もっとも生き残りも圭織だけやしな」
そう言ったのはFBI捜査官「稲葉貴子」である。稲葉はゼティマの起こした
事件現場に手がかりを求め、やってきたのだ。
「これだけの破壊活動・・・何度見ても慣れる物ではないですな」
そう言ったのは稲葉のツレの男性、名を「斉藤大吉」と言った。
そう彼は、バイクロッサーの拠点「ペガサス」のお隣
「ハローワーク商会」の会長であり、そこの現主である瞳の父親でもあった。
「これじゃ何の役にもたたんか、何か手がかりでもあればと思ってたんやが」
稲葉はそう言いながら瓦礫の中を歩いていた。
散乱する機材、焼けた書類、役に立ちそうな物は見当たらなかった。
「あまり期待はしとらんかったけど、斉藤さん、引き上げましょう」
稲葉は大吉にそう言うと現場を後にしようと目線を右側に移す。
すると稲葉の目に焼けていないファイルの姿が飛び込んで来たのだ。
稲葉はすぐにそのファイルを拾い上げ広げる。
「これは・・・」
ファイルの最初のページには「V・JET」と記されている。
稲葉はその書類に目を通し始めた。
「バイク・・・か?」
書類はVジェットと呼ばれるモンスターマシーンの設計図であった。
「何でこんな大事なもんが放置されとるんや?」
実は、この研究所にはまだ当局の捜査が入っておらず、稲葉と大吉は
ゼティマ襲撃後初めて現場に足を踏み入れた人間であったのだ。
「情報難民とでも言うんか?どうやらろくに調査も入っとらんみたいやな。
まったく、うちには何の情報もくれんのやから。現場荒らしてもうたがな」
稲葉はそう言いながらファイルを背負っていたバックに入れた。
「稲葉さん、良いんですか?勝手に書類持ち出して・・・」
「かまへん、調査にも来ない様な連中に、このファイルの価値は解らん」
その後しばらく現場を漁ったが、これと言って何も出てこなかった。
ほとんどが破壊され、燃えてしまった様だ。
「よっしゃ、斉藤さん今度こそ引き上げるで」
そう言って2人が現場を後にしようとした時であった。
「人間か?ここで何をしている?」
2人の前に黒ずくめ集団が立ちはだかった。
「ふっ・・・お前らゼティマやな!・・・斉藤さん!」
稲葉はそう言うと懐から拳銃を抜き、大吉に渡した。
「何故解った?貴様ら何者だ?」
「アホか?そんなかっこして、人間か?なんて聞くやつ等、他におれへんやろ」
「くそ!FBIだな。生きては返さんぞ!」
どうやら怪人はいない様だ、ここにいるのはゼティマの戦闘員だけである。
「お前らみたいな雑魚やったら、うちでも十分倒せるっちゅうねん」
稲葉はそう言うともう一つ拳銃を取り出し放つ、稲葉の放った銃弾は
次々に戦闘員を打ち抜いて行った。
「稲葉さん、やりますな。どれ私も・・・」
大吉も稲葉を見て負けじと戦闘に参加した。戦闘員とは言っても今いるのは
調査が担当の奴等ばかりの様だ。一応銃で武装はしている物の射撃の腕は
イマイチで、銃撃戦に慣れていないのがバレバレであった。
銃撃戦もそう長くは続かない、稲葉と大吉は次々戦闘員を打ち倒し勝利した。
「なんや、歯ごたえない連中やな」
稲葉と大吉は屍と化した戦闘員をそのままに現場から立ち去った。
場所は変わって、稲葉のオフィス、2人は持ち帰ったファイルを調べていた。
「こらごっついマシンやな、最高時速1340KM?嘘やろ!」
次々に解るマシンの性能に2人とも驚きを隠せない、それほどこのVジェットは
素晴らしいマシンなのであった。
「ヘンリー博士の意思、しっかり受け取ったで。これは間違いなく渡るべき
人物に届たる。博士、安心してや」
稲葉はそう言うと、後輩の石井を呼び出し、早速データ編集を始めた。
このデータは後に飯田の手に渡る事になるのであった。
いんたーみっしょん「うちが稲葉や2」 終わり!
思いつきで書いたので、設定とはズレがあるかも知れないです。
まあ、放置されてる稲葉さんを思い出していただければ幸いです。
ZX編・・・うーん、難しいですね。もっともこのスレは本来リレーですよね?
だったらそれを引き継ぐのもアリの様な気もしますが、どうでしょう?
望ましいのは、名無し1号さんをはじめ、初期の作者さん達が
来てくれる事だとは私も思いますが・・・