232 :
Pちゃん:
「あたし・・・?」
頭の中は真っ白だ。何を言ったらいいのか分からなかった。
「あたしは・・・・でも・・・」
「分かってる。ごっつぁんにはソロの仕事もあるし。でも、私らにはごっつぁんが必要なの」
「今すぐに返事しろとは言わないよ。でも・・・よく考えて欲しいの。
私・・・信じてるから。またあんたと一緒に歌える日がくるんだって。」
安倍は背を向ける。後藤は、ぼんやりと考えていた。
(ずるいよ・・・なっち、そんな言い方)
(あたしだって、ほんとはずっと考えてた。いつか少しだけ、ほんの少しでいいから・・・
またみんなと歌いたいって―――)
233 :
Pちゃん:03/05/29 20:25 ID:cIJyuoyi
「なっち!!!」
何も考えず、口だけが先走った。
安倍はゆっくりと振り返り、後藤を見る。
「ごっつぁん・・・?」
「あたし・・・その計画にのるよ」
後藤の目は力強かった。変わってない、やっぱり。変わってなかったんだ。
安倍後藤のツートップと謳われていた時代。すべてが懐かしい、あの黄金時代。
「ごっつぁん・・・ありがとう」
安倍は笑った。後藤も、大きくうなずいた。
計画は進んでいく。決して漏れることはなく。
ただ着実に・・・確実に・・・他メンバーを欺き続けながら・・・。